JP3318278B2 - 圧接型の電気コネクタ及びその製造方法 - Google Patents

圧接型の電気コネクタ及びその製造方法

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JP3318278B2
JP3318278B2 JP01354499A JP1354499A JP3318278B2 JP 3318278 B2 JP3318278 B2 JP 3318278B2 JP 01354499 A JP01354499 A JP 01354499A JP 1354499 A JP1354499 A JP 1354499A JP 3318278 B2 JP3318278 B2 JP 3318278B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
と回路基板との接続、あるいは電子回路基板間の接続等
に使用される圧接型の電気コネクタ及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子回路基板間の接続に使用される近年
の圧接型の電気コネクタ14は、図12に示すように、
スポンジシリコーンゴムを用いて断面略半小判形のブロ
ックに成形される絶縁性発泡エラストマー12と、この
絶縁性発泡エラストマー12の周面の表面、湾曲一側面
及び裏面に覆着される断面略U字形の絶縁性ゴムシート
3と、この絶縁性ゴムシート3の表面にU字形に接着さ
れ、絶縁性発泡エラストマー12の一端面方向から他端
面方向に等ピッチで平行に並設される複数の導電細線4
とを備えている。
【0003】このように構成された電気コネクタ14
は、図示しない電気的接合物である電子回路基板の電極
と図示しない被電気的接合物である被電子回路基板の電
極との間に介在挟持され、電子回路基板が押圧圧下され
ることにより、弾性変形して電子回路基板と被電子回路
基板とを複数の導電細線4で電気的に、かつソフトに導
通させる。
【0004】なお、この種の電気コネクタ14に関連す
る先行技術文献として、特開昭9−115577号、特
公昭7−105174号及び特許第2796872号等
があげられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来における圧接型の
電気コネクタ14は、以上のようにスポンジシリコーン
ゴムのみを用いて単に成形されているので、ベタ付きや
すく、スリップ性に欠けるという特徴がある。このた
め、電気コネクタ14の高さが高い場合には、組み込み
作業性が悪化するとともに、電子回路基板や被電子回路
基板との接続が実に不安定化し、導通しないことが少な
くなかった。この結果、電子回路基板と被電子回路基板
との未接続が発生し、品質の安定化を図ることができな
いという大きな問題があった。
【0006】本発明は、上記問題に鑑みなされたもの
で、スリップ性を改善して組み込み作業性を向上させ、
電気的接合物や被電気的接合物との接続を安定化させ、
品質の安定化を図ることのできる圧接型の電気コネクタ
及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にお
いては、上記課題を達成するため、電気的接合物と被電
気的接合物との間に電気コネクタを介在して該電気的接
合物と該被電気的接合物とを導通させるものであって、
該電気コネクタは、断面略U字形の柱状に形成される絶
縁性発泡エラストマーと、この絶縁性発泡エラストマー
の周面の一部を被覆する断面略U字形の絶縁性ゴムシー
トと、この絶縁性ゴムシートの表面に略U字形に設けら
れ、上記絶縁性発泡エラストマーの一端面方向から他端
面方向に略等ピッチで並べられる複数の導電細線とを含
み、該絶縁性発泡エラストマーの両端面をそれぞれ絶縁
性の露出面に形成し、該絶縁性発泡エラストマーの周面
の残部に高硬度で絶縁性の保護ゴムシートを露出状態に
設けたことを特徴としている。
【0008】また、請求項2記載の発明においては、上
記課題を達成するため、複数の導電細線を表面に互いに
平行に並べ備えた絶縁性ゴムシートと、断面略U字形の
成形空間を有する金型と、高硬度で絶縁性の保護ゴムシ
ートと絶縁性発泡エラストマー原料とを積層した積層発
泡体とを用い、電気的接合物と被電気的接合物との間に
介在してこれら電気的接合物と被電気的接合物とを上記
導電細線で導通させる圧接型の電気コネクタを製造する
方法であって、上記金型の成形空間に上記絶縁性ゴムシ
ートを断面略U字形に収容してその複数の導電細線を上
記成形空間の成形面に向け、該絶縁性ゴムシート内に上
記積層発泡体を、その保護ゴムシートを該絶縁性ゴムシ
ートの開口方向に向けてインサートする工程と、上記金
型を型締めして加熱加圧し、上記積層発泡体の絶縁性発
泡エラストマー原料を発泡形成するとともに、絶縁性発
泡エラストマーと上記絶縁性ゴムシート及び上記保護ゴ
ムシートとを一体化して保護ゴムシートを絶縁性発泡エ
ラストマーの周面の残部に露出させた電気コネクタ成形
品を成形する工程と、上記金型を型開きして取り出した
該電気コネクタ成形品を所定の長さに切断する工程とを
含んでなることを特徴としている。
【0009】ここで、特許請求の範囲における電気的接
合物と被電気的接合物には、液晶ディスプレイ、回路基
板、電子回路基板、プリント基板、又はビルドアップ配
線板に代表される各種の電気電子部品が含まれる。ま
た、絶縁性発泡エラストマーとしては、各種エラストマ
ー原料、例えばブタジエンースチレン、ブタジエンーア
クリロニトリル、ブタジエンーイソブチレン等のブタジ
エン系共重合体、クロロプレン重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、ポリウレタン、又はシリコーンゴム
等の発泡体があげられる。これらの中でも、エラストマ
ー原料として耐熱性、耐寒性、耐侯性及び電気絶縁性等
に優れ、無毒でもあるスポンジシリコーンゴムの使用が
好ましい。
【0010】絶縁性ゴムシートとしては、例えはポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
若しくはポリエチレンニトリル等のようなポリエステル
フィルムやポリイミドフィルム等のフィルム上に、クロ
ロプレンゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴム、ブチ
ルゴム、フッ素ゴム、又はウレタンゴム等から選択した
ゴム硬度20H°〜60H°のゴム原料を、トッピング法
等の一般的な方法を用いて厚さ50から200μm程度
に塗布したものが使用される。この厚さのバラツキは±
5μm以下が好ましい。これは、厚さのバラツキ(Rmax)
が10μmを超えると、導電細線の配列ピッチが乱れや
すくなるためである。また、ゴム硬度を20H°〜60H
°、好ましくは30H°〜50H°とするのは、20H°
以下では導電細線の配列時に未硬化のためゴム原料がだ
れてしまい、導電細線の配列ピッチが乱れるからであ
る。また、60H°以上でも導電細線の配列ピッチが乱
れるからである。
【0011】上記絶縁性ゴムシートを得るためには、2
〜3本のカレンダーロールで混練したゴム原料を、PET
等の非収縮性(5%以下)の基材シート上に分出しするの
が良い。ゴム原料としては、ゴム弾性、耐熱性、耐寒
性、耐環境特性及び機械特性等に優れるシリコーンゴム
が最適である。また、略U字形には、C字形、U字形、
コ字形、又はおおよそこれらに類似する形状が含まれ
る。
【0012】導電細線としては、金、金合金、白金、
銅、アルミニウム、アルミニウムーケイ素合金、真鍮、
洋白、リン青銅、ベリリウム銅、ニッケル、モリブテ
ン、タングステン、若しくはステンレス等からなる金属
細線、あるいはこれらに金、金合金、若しくはロジウム
等の導電性及び耐環境特性に優れる材料をめっき加工し
た細線等を便用することができる。これらの中でも、優
れた導電性と耐環境特性、低い接触特性を有する金属線
や金めっき金属細線の使用が良い。
【0013】各導電細線の太きは、成形や取り扱いの容
易な3〜500μm、望ましくは10〜100μm、より
望ましくは15〜50μmの範囲が良い。また、未加硫
の絶縁性ゴムシート上に導電細線の太さの30〜80
%、好ましくは40〜60%が埋設される太さが良い。
これは、導電細線の径が太すぎると、細かい配線ピッチ
のものが得られなくなるからである。また、屈曲収容す
る際、曲げ弾性が必要以上に強くなり、金型の成形空間
に沿って屈曲させ難いからである。一方、導電細線の径
が小さすぎると、配線時に断線しやすくなるからであ
る。
【0014】保護ゴムシートとしては、例えはポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、若
しくはポリエチレンニトリル等のようなポリエステルフ
ィルムやポリイミドフィルム等のフィルム上に、クロロ
ブレンゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴム、ブチル
ゴム、フッ素ゴム、又はウレタンゴム等から選択したゴ
ム硬度の高いゴム原料を、一般的な方法であるトツピン
グ法により塗布したものが使用される。
【0015】上記保護ゴムシートを得るためには、2〜
3本のカレンダーロールで混練したゴム原料を、PET等
の非収縮性(5%以下)の基材シート上に分出しするのが
良い。ゴム原料としては、耐環境特性、機械特性、弾
性、耐熱性、耐寒性、耐候性、耐湿性、耐薬品性、耐老
化性及び電気絶縁性等に優れるシリコーンゴムが好まし
い。また、厚みは、電気コネクタを必要以上に大きくし
ない50μm〜500μm、より好ましくは80〜150
μmの範囲とするのが良い。さらに、ゴム硬度は、60
度〜90度が望ましく、より望ましくは70度〜80度
が好適である。このようなゴム硬度の高い保護ゴムシー
トにより、電気コネクタを用いた接続時において低荷
重、低圧縮量の接続が可能となり、接続の信頼性を向上
させることができる。
【0016】本発明によれば、フィラーを多く含む保護
ゴムシートが絶縁性発泡エラストマーの周面の残部に設
けられるので、保護ゴムシートの露呈面の粗さにより、
スリップ性が向上する
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態
になんら限定されるものではない。本実施形態における
圧接型の電気コネクタは、図1に示すように、電気コネ
クタ14を、立体の絶縁性発泡エラストマー12と、こ
の絶縁性発泡エラストマー12の周面の表面、一側面及
び裏面に覆着成形される断面略U字形の絶縁性ゴムシー
ト3と、絶縁性ゴムシート3の表面に並設される複数の
導電細線4とから構成し、絶縁性発泡エラストマー12
の前後両端面をそれぞれ絶縁性の露出面15に形成し、
絶縁性発泡エラストマー12の周面の他側面には保護ゴ
ムシート8を一部埋設している。
【0018】絶縁性発泡エラストマー12は、弾性、耐
熱性、耐寒性、耐候性、耐湿性、耐薬品性、耐老化性及
び電気絶縁性等に優れるスポンジシリコーンゴム(発泡
倍率1.3〜1.7倍)を用いて断面略U字形の柱形に
成形されている。また、各導電細線4は、金めっきされ
た真鍮線からなり、絶縁性発泡エラストマー12を挟持
するよう絶縁性ゴムシート3の表面に略U字形に屈曲し
て設けられている。そして、絶縁性発泡エラストマー1
2の前端面方向から後端面方向に等ピッチで平行に並設
されている。
【0019】絶縁性の露出面15の寸法は、接続される
電極幅やピッチ等にもよるが、0.2〜0.3mm程度で
ある。これだけの寸法があれば、電気コネクタ14が必
要以上に大きくなることがなく、しかも、接続される回
路(電極形状)の設計等にも悪影響を及ぼすことがない。
さらに、保護ゴムシート8は、弾性、耐熱性、耐寒性、
耐候性、耐湿性、耐薬品性、耐老化性及び電気絶縁性等
に優れる高硬度のシリコーンゴムを使用して平坦な長方
形の板形に成形されている。この保護ゴムシート8は、
絶縁性発泡エラストマー12の周面の残部に同一平面で
埋設成形された状態で露出している。
【0020】次に、電気コネクタ14の製造方法につい
て説明する。本実施形態の電気コネクタ14の製造に
は、複数の導電細線4を表面に互いに平行に配列した絶
縁性ゴムシート3と、パーティングラインに断面略U字
形の成形空間(キャビティ)7を有する金型5と、高硬度
で絶縁性の保護ゴムシート8とスポンジシリコーン原料
9とを上下に積層した積層発泡体10とを使用する。
【0021】絶縁性ゴムシート3を製造するには、先
ず、図2に示すように、長尺の基材シート1の表面にシ
リコーンゴム原料2を図示しないカレンダーロールを使
用してシーティングし、一応の絶縁性ゴムシート3を形
成する。基材シート1としてはPETシート等を使用す
る。また、シリコーンゴム原料2としては、所定のシリ
コーンゴムコンパウンド、加硫剤及びシランカップリン
グ剤を添加配合した原料を使用する。
【0022】次いで、絶縁性ゴムシート3を所定の長さ
に切断し、この絶縁性ゴムシート3を図示しない回転ド
ラムの周面に固定してシリコーンゴム原料2を表面側に
位置させ、回転ドラムを回転させるとともに、シリコー
ンゴム原料2上に導電細線4を図示しない送り出し装置
の供給部から供給する。この際、送り出し装置の供給部
を回転ドラムの軸方向に徐々に移動させ、絶縁性ゴムシ
ート3の全表面に複数の導電細線4を平行に配列する。
複数の導電細線4を配列が終了したら、回転ドラムを停
止させて取り外し、図3の絶縁性ゴムシート3を形成す
る。
【0023】次いで、絶縁性ゴムシート3をオーブン中
で所定時間加熱して1次加硫を行い、基材シート1を剥
離して除去する。その後、残部からなる絶縁性ゴムシー
ト3をオーブン中で所定時間加熱して2次加硫を行い、
図4の絶縁性ゴムシート3を形成する。そして、絶縁性
ゴムシート3をその導電細線4を横断する方向に適宜切
断すれば、最終的な絶縁性ゴムシート3を製造すること
ができる(図5参照)。
【0024】こうして絶縁性ゴムシート3を製造した
ら、図6に示すように、金型5の成形用下型6の成形空
間7内に絶縁性ゴムシート3を断面略U字形に湾曲させ
て収容密嵌する。この際、成形空間7の成形面に絶縁性
ゴムシート3の複数の導電細線4を対向させ、かつ密接
させる。
【0025】次いで、積層発泡体10を製造する。積層
発泡体10を製造するには、保護ゴムシート8上にスポ
ンジシリコーン原料9を図示しないカレンンダーロール
で所定の厚さにシーティングし、所定の幅、長さに切断
すれば良い(図7参照)。保護ゴムシート8は、シリコー
ンゴムコンパウンドに所定の加硫剤を添加配合してシリ
コーンゴム原料を製造し、このシリコーンゴム原料をカ
レンダーロールで所定の厚さにシーティングし、オーブ
ン中で所定時間加熱して加硫することにより成形され
る。また、スポンジシリコーン原料9としては、シリコ
ーンゴムコンパウンドに所定の加硫剤や発泡剤を添加配
合した原料を使用する。
【0026】こうして積層発泡体10を製造したら、こ
の積層発泡体10を上下逆にして絶縁性ゴムシート3の
内底に隙間を介しインサートする。この際、積層発泡体
10の保護ゴムシート8は、絶縁性ゴムシート3の開口
方向(図8の上方向)に指向する。
【0027】絶縁性ゴムシート3内に積層発泡体10を
配置したら、図8に示すように、成形用下型6に成形用
上型11を型締めして加熱加圧し、積層発泡体10のス
ポンジシリコーン原料9を絶縁性発泡エラストマー12
に発泡成形するとともに、この絶縁性発泡エラストマー
12と絶縁性ゴムシート3の内周面、又絶縁性発泡エラ
ストマー12と保護ゴムシート8を一体成形する。この
成形により、両端面が絶縁性の露出面15に形成され、
保護ゴムシート8が絶縁性発泡エラストマー12の周面
の残部に同一平面で埋設され、一部が露出した電気コネ
クタ成形品13が成形される。
【0028】そして、金型5を型開きして成形した電気
コネクタ成形品13を取り出し、この電気コネクタ成形
品13に所定の条件でポストキュア(二次加硫)を施し、
長棒形の電気コネクタ成形品13を形成する(図10参
照)。そしてその後、電気コネクタ成形品13を所定の
大きさ、長さで切断すれば、圧接型の電気コネクタ14
を単数複数製造することができる(図11参照)。その他
の部分については、従来例と同様であるので説明を省略
する。
【0029】上記構成によれば、フィラーを多く含む平
面状の保護ゴムシート8が絶縁性発泡エラストマー12
の周面の残部、換言すれば、複数の導電細線4の非存在
箇所に同一平面で埋設され、一部が露出しているので、
保護ゴムシート8の表面の粗さにより、タック効果が弱
まる。すなわち、スリップ性が著しく向上するので、ベ
タ付きにくく、例え電気コネクタ14の高さが高い場合
でも、組み込み作業性を大幅に向上させることができる
とともに、電子回路基板や被電子回路基板との接続が実
に安定化し、確実な導通が大いに期待できる。また、初
期コンタクト性を大幅に改善することが可能になる。し
たがって、電子回路基板と被電子回路基板との未接続を
有効に防止し、品質の安定化を図ることができる。
【0030】また、タック効果が弱まるので、電気コネ
クタ14の部分的な変形を実に有効に防止することが可
能になる。さらに、絶縁性発泡エラストマー12の前後
両端面がそれぞれ絶縁性の露出面15に形成されている
ので、導電性のバリの発生することがなく、絶縁状態を
常に維持することができる。
【0031】なお、上記実施形態では断面略U字形で柱
状形の絶縁性発泡エラストマー12を示したが、なんら
これに限定されるものではなく、断面略方形等の類似形
の絶縁性発泡エラストマー12でも良い。また、絶縁性
発泡エラストマー12の周面の残部から保護ゴムシート
8を僅かに突出させた状態で露出させることもできる。
また、回転ドラムを一定速度で徐々に移動させる等の手
段により、絶縁性ゴムシート3の表面に複数の導電細線
4を平行に配列しても良い。さらに、成形前に絶縁性ゴ
ムシート3と積層発泡体10とを予め製造しておくこと
も可能である。
【0032】
【実施例】実施例 以下、図2ないし図11の製造工程図に基づいて電気コ
ネクタ14の製造方法を詳説する。先ず、非伸縮性基材
である厚さ50μm、幅350mmのPETシートからなる長
尺の基材シート1を用意した。また、シリコーンゴムコ
ンパウンドKE−153U(信越化学工業製、商品名)
100重量部に、加硫剤C−19A、B(同前)をそれぞ
れ0.5、0.25重量部及びシランカップリング剤KB
M403(同前)1.0重量部を添加配合してシリコーン
ゴム原料2を製造した。こうして準備が完了した後、基
材シート1上にシリコーンゴム原料2を厚さ100μ
m、幅300mmとなるよう図示しないカレンダーロール
でシーティングし、絶縁性ゴムシート3を形成した。
【0033】次いで、絶縁性ゴムシート3を長さ600
mmに切断し、これを外周600mmの回転ドラムの周面上
に絶縁性ゴムシート3が外側となるように固定し、絶縁
性ゴムシート3上に、金めっきを施した線径40μmの
真鍮線からなる導電細線4を送り出し装置から回転して
いる回転ドラム上に供給した。この際、導電細線4の供
給部を回転ドラムの軸方向に1回転当たり100μm移
動させながらピッチ100μmで導電細線4を軸方向に
10mm配列した後、回転ドラムを1回転させて導電細線
4の供給部を回転ドラムの軸方向に0.4mm移動し、そ
の後引き続きピッチ100μmで導電細線4を軸方向に
10mm配列した。
【0034】この操作を繰り返して絶縁性ゴムシート3
の全面に複数の導電細線4を配列し、この配列が終了し
た時点で回転ドラムを停止させて回転ドラムから取り外
し、上記0.4mm移動箇所の導電細線4を除去し、図3
に示す絶縁性ゴムシート3を製造した。
【0035】次いで、絶縁性ゴムシート3を120℃の
オーブン中で30分間加熱して1次加硫を行い、基材シ
ート1を剥離除去し、195℃のオーブン中で4時間加
熱して2次加硫を行い、図4に示す絶縁性ゴムシート3
を得た。こうして図4の絶縁性ゴムシート3を製造した
ら、絶縁性ゴムシート3を導電細線4を横断する方向に
切断して幅8.0mm、長さ300mmの絶縁性ゴムシート
3を製造した(図5参照)。
【0036】次いで、図6に示すように成形空間7がU
字形の成形用下型6内に絶縁性ゴムシート3の導電細線
4側を成形面に向けてセットした。また、シリコーンゴ
ムコンパウンドKE−981(信越化学工業製、商品
名)100最量部に、加硫剤C・19A、C・198
(同前)をそれぞれ0.3、2.5重量部を添加配合して
シリコーンゴム原料を製造し、このシリコーンゴム原料
をカレンダーロールでシーティングし、300℃のオー
ブンで1分間加熱して加硫して厚さ10μmの保護ゴム
シート8を成形した。
【0037】また、シリコーンゴムコンパウンドKE・
151U(信越化学工業製、商品名)100重量部に、加
硫剤C−1、C3(同前)をそれぞれ0.5、2.0重量
部及び発泡剤2,2−アゾビスイソブチロニトリル1.8
重量部を添加配合してスポンジシリコーンゴム原料9を
製造した。こうして準備が完了したら、保護ゴムシート
8上にスポンジシリコーンゴム原料9を厚さ1.8μm
でシーティングして積層体を製造し、この積層体を幅3
mm、幅1.9mm、長さ300mmに切断して積層発泡体1
0を製造した(図7参照)。そして、この積層発泡体10
を図8に示すように、絶縁性ゴムシート3の内底上に載
置した。
【0038】次いで、成形用下型6上に成形用上型11
を被せて型締めし、10kg/cm2の加圧下において175
℃、5分間加熱し、スポンジシリコーンゴム原料9を発
泡成形して絶縁性発泡エラストマー12とした(図9参
照)。
【0039】次いで、型開きした金型5から成形した電
気コネクタ成形品13を取り出し、200℃で1時間の
ポストキュアを行い、図10に示す長尺の電気コネクタ
成形品13を得た。そしてその後、この電気コネクタ成
形品13を、導電細線4が配設されておらず、絶縁性ゴ
ムシート3が露出する上記0.4mm移動箇所で切断(好
ましくは、移動箇所の中央部における切断)して図11
に示す長さ10.4mm、高さ4mm、幅2mmの電気コネク
タ14を製造した。
【0040】得られた電気コネクタ14は、その高さが
高い場合でも作業性が実に良好であった。また、電気コ
ネクタ14と電子回路基板及び被電子回路基板との所定
の圧接が得られないため、液晶ディスプレイと回路基板
間又は電子回路基板間の接続において導通しないという
ことが全くなく、回路の未接続が発生することもなかっ
た。
【0041】比較例 保護ゴムシート8を有しない図12の電気コネクタ14
の場合、電気コネクタ14の高さが高い場合には作業性
が悪化した。また、電気コネクタ14と電子回路基板と
の所定の圧接が得られないため、液晶ディスプレイと回
路基板間、又は電子回路基板間の接続において全く導通
しないことが多く、回路の未接続が多発した。
【0042】
【発明の効果】以上のように請求項1又は2記載の発明
によれば、スリップ性が向上するので、ベタ付きにく
く、例え電気コネクタの高さが高い場合でも、組み込み
等の作業性を向上させることができるとともに、電気的
接合物や被電気的接合物との接続が安定化し、良好な導
通が期待できるという効果がある。よって、電気的接合
物と被電気的接合物との未接続を解消し、品質の安定化
を図ることができる。また、タック効果が弱まるので、
電気コネクタの部分的な変形を有効に防止することが可
能になる。さらに、絶縁性発泡エラストマーの両端面が
それぞれ絶縁性の露出面に形成されるので、導電細線に
よるバリの発生がなく、絶縁状態を維持することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧接型の電気コネクタの実施形態
を示す斜視説明図である。
【図2】本発明に係る圧接型の電気コネクタの製造方法
の実施形態における絶縁性ゴムシートを形成した状態を
示す斜視説明図である。
【図3】本発明に係る圧接型の電気コネクタの製造方法
の実施形態における絶縁性ゴムシートの表面に複数の導
電細線を配列した状態を示す斜視説明図である。
【図4】本発明に係る圧接型の電気コネクタの製造方法
の実施形態における2次加硫後の絶縁性ゴムシートを示
す斜視説明図である。
【図5】図4の絶縁性ゴムシートを切断した状態を示す
斜視説明図である。
【図6】本発明に係る圧接型の電気コネクタの製造方法
の実施形態における成形用下型の成形空間内に絶縁性ゴ
ムシートを収容密嵌した状態を示す断面説明図である。
【図7】本発明に係る圧接型の電気コネクタの製造方法
の実施形態における積層発泡体を示す斜視説明図であ
る。
【図8】図6の絶縁性ゴムシートに積層発泡体をインサ
ートした状態を示す断面説明図である。
【図9】本発明に係る圧接型の電気コネクタの製造方法
の実施形態における金型の型締め状態を示す断面説明図
である。
【図10】本発明に係る圧接型の電気コネクタの製造方
法の実施形態における電気コネクタ成形品を示す斜視説
明図である。
【図11】図10の電気コネクタ成形品を所定の長さで
切断した状態を示す斜視説明図である。
【図12】従来における圧接型の電気コネクタを示す斜
視説明図である。
【符号の説明】
1 基材シート 2 シリコーンゴム原料 3 絶縁性ゴムシート 4 導電細線 5 金型 6 成形用下型 7 成形空間 8 保護ゴムシート 9 スポンジシリコーン原料 10 積層発泡体 11 成形用上型 12 絶縁性発泡エラストマー 13 電気コネクタ成形品 14 電気コネクタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−37858(JP,A) 特開 平9−120877(JP,A) 特開 昭55−19783(JP,A) 特開 平9−115577(JP,A) 実開 昭58−142864(JP,U) 実開 平1−164679(JP,U) 特許2796872(JP,B2) 特公 平7−105174(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 11/01 H01R 43/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的接合物と被電気的接合物との間に
    電気コネクタを介在して該電気的接合物と該被電気的接
    合物とを導通させる圧接型の電気コネクタであって、 該電気コネクタは、断面略U字形の柱状に形成される絶
    縁性発泡エラストマーと、この絶縁性発泡エラストマー
    の周面の一部を被覆する断面略U字形の絶縁性ゴムシー
    トと、この絶縁性ゴムシートの表面に略U字形に設けら
    れ、上記絶縁性発泡エラストマーの一端面方向から他端
    面方向に略等ピッチで並べられる複数の導電細線とを含
    み、 該絶縁性発泡エラストマーの両端面をそれぞれ絶縁性の
    露出面に形成し、該絶縁性発泡エラストマーの周面の残
    部に高硬度で絶縁性の保護ゴムシートを露出状態に設け
    たことを特徴とする圧接型の電気コネクタ。
  2. 【請求項2】 複数の導電細線を表面に互いに平行に並
    べ備えた絶縁性ゴムシートと、断面略U字形の成形空間
    を有する金型と、高硬度で絶縁性の保護ゴムシートと絶
    縁性発泡エラストマー原料とを積層した積層発泡体とを
    用い、電気的接合物と被電気的接合物との間に介在して
    これら電気的接合物と被電気的接合物とを上記導電細線
    で導通させる圧接型の電気コネクタを製造する方法であ
    って、 上記金型の成形空間に上記絶縁性ゴムシートを断面略U
    字形に収容してその複数の導電細線を上記成形空間の成
    形面に向け、該絶縁性ゴムシート内に上記積層発泡体
    を、その保護ゴムシートを該絶縁性ゴムシートの開口方
    向に向けてインサートする工程と、 上記金型を型締めして加熱加圧し、上記積層発泡体の絶
    縁性発泡エラストマー原料を発泡形成するとともに、絶
    縁性発泡エラストマーと上記絶縁性ゴムシート及び上記
    保護ゴムシートとを一体化して保護ゴムシートを絶縁性
    発泡エラストマーの周面の残部に露出させた電気コネク
    タ成形品を成形する工程と、 上記金型を型開きして取り出した該電気コネクタ成形品
    を所定の長さに切断する工程とを含んでなることを特徴
    とする圧接型の電気コネクタの製造方法。
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