JP2000098233A - 光学素子及びそれを用いた撮像光学系 - Google Patents

光学素子及びそれを用いた撮像光学系

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JP2000098233A
JP2000098233A JP10290028A JP29002898A JP2000098233A JP 2000098233 A JP2000098233 A JP 2000098233A JP 10290028 A JP10290028 A JP 10290028A JP 29002898 A JP29002898 A JP 29002898A JP 2000098233 A JP2000098233 A JP 2000098233A
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optical element
wavelength
reflecting
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Toshihiro Sunaga
須永  敏弘
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    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G02B17/0856Catadioptric systems comprising a refractive element with a reflective surface, the reflection taking place inside the element, e.g. Mangin mirrors
    • G02B17/086Catadioptric systems comprising a refractive element with a reflective surface, the reflection taking place inside the element, e.g. Mangin mirrors wherein the system is made of a single block of optical material, e.g. solid catadioptric systems
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    • G02B17/00Systems with reflecting surfaces, with or without refracting elements
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の反射面を一体構成した光学素子を用い
て、光学系全体の小型化、及び装置全体の簡素化を図っ
た光学素子及びそれを用いた撮像光学系を得ること。 【解決手段】 複数の曲率を有した反射面を一体に形成
した光学素子において、該反射面の少なくとも一面は、
不要な波長の光を吸収し、必要な波長の光を透過する材
料で被覆され、さらに、反射膜で被覆されていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子及びそれ
を用いた撮像光学系に関し、例えば曲率を有した複数の
反射面を持つ光学素子を利用したビデオカメラやスチー
ルビデオカメラ、及び複写機等に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】ビデオカメラ、デジタルカメラ等で使わ
れているCCD撮像素子は、比較的広い波長範囲に感度
を有しており、可視領域の以外の光にも応答する。しか
しながら、通常用いられるカラーフィルタは可視光線以
外の波長の光を透過させてしまい、これが偽色信号とな
り色再現に不具合をもたらす。この為、ビデオカメラ、
デジタルカメラ等の光学系には不要な波長の光を除去す
るフィルタが挿入されていた。赤外光線を除去するため
に一般に用いられる赤外カットフィルタは、着色ガラス
板であって例えば色ガラスCM−500(株式会社HO
YA等)相当のものが用いられていた。また、短波長側
に感度を有するセンサを用いた場合、紫外光線を除去す
るフィルタが必要となる。
【0003】不要な波長の光をカットする方法として、 (ア-1) 不要な波長の光を吸収し、必要な波長の光を透過
させる。 (ア-2) 不要な波長の光を透過し、必要な波長の光を反射
させる。 (ア-3) 不要な波長の光を反射し、必要な波長の光を透過
させる。 の3通りが考えられる。
【0004】(ア-1) の方法に用いられる材料としては、
着色ガラス以外に、特開平6−73197号公報や特開
平6−222211号公報等に見られるように樹脂組成
物の材料も発明されている。また、(ア-2) の方法に用い
られる光学素子としてはコールドミラーが上げられる。
(ア-3) の方法に用いられる材料としては、赤外線透過防
止誘電体多層膜等が上げられる。
【0005】一方、非共軸光学系において、基準軸とい
う概念を導入し構成面を非対称非球面にすることで、十
分収差が補正された光学系が構築可能であることが、特
開平9―5650号公報にその設計法が、特開平8―2
92371号公報、特開平8―292372号公報にそ
の設計例が示されるように明らかになってきた。
【0006】こうした非共軸光学系はオフアキシャル光
学系(像中心と瞳中心を通る光線に沿った基準軸を考え
た時、構成面の基準軸との交点における面法線が基準軸
上にない曲面(オフアキシャル曲面)を含む光学系とし
て定義される光学系で、この時、基準軸は折れ曲がった
形状となる)と呼ばれる。このオフアキシャル光学系
は、構成面が一般には非共軸となり、反射面でもケラレ
が生じることがないため、反射面を使った光学系の構築
がしやすい。また、光路の引き回しが比較的自由に行な
える、構成面を一体成形する手法で一体型の光学系を作
りやすいという特徴をも持っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の不要な波長の光
を除去する方法では、単品波長選択フィルタを光学系に
挿入していたので、その分だけ余分な収容空間が必要と
なり、レンズ系の小型化を阻害していたという問題があ
る。また、そのフィルタの分だけバックフォーカスを長
く取らなければならず、設計に制約が加わるという問題
がある。加えて、フィルタを保持する部材が必要とな
る。本発明は上記問題点に鑑み、透明体の表面に複数の
屈折面と複数の曲率を有した反射面を一体に形成した光
学素子、又は、曲率を有した複数の表面反射面を一体に
形成した光学素子において、曲率を有する反射面等に不
要な波長の光を除去する波長選択性をもたせることで、
設計における制約の緩和、及び光学素子を用いた撮像光
学系の小型化を図ることを目的としている。
【0008】この他、本発明は、フィルター部材に対す
る保持部材を不要とし、製造コストを低減した光学素子
及びそれを用いた撮像光学系の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の光学素子は、 (1-1) 複数の曲率を有した反射面を一体に形成した光学
素子において、該反射面の少なくとも一面は、不要な波
長の光を吸収し、必要な波長の光を透過する材料で被覆
され、さらに、反射膜で被覆されていることを特徴とし
ている。
【0010】(1-2) 複数の曲率を有した反射面を一体に
形成した光学素子において、該反射面の少なくとも一面
は、不要な波長の光を吸収し、必要な波長の光を透過す
る材料で被覆されていることを特徴としている。
【0011】(1-3) 複数の曲率を有した反射面を一体に
形成した光学素子において、該反射面の少なくとも一面
は、不要な波長の光と必要な波長の光とを選択する材料
で被覆されていることを特徴としている。
【0012】(1-4) 透明体の表面に複数の屈折面と複数
の曲率を有した反射面とを一体に形成した光学素子にお
いて、該透明体は、不要な波長の光を吸収し、必要な波
長の光を透過する材料より成っていることを特徴として
いる。
【0013】(1-5) 透明体の表面に複数の屈折面と複数
の曲率を有した反射面とを一体に形成した光学素子にお
いて、該反射面の少なくとも一面は、不要な波長の光を
吸収し、必要な波長の光を透過する材料で被覆され、さ
らに、反射膜で被覆されていることを特徴としている。
【0014】(1-6) 透明体の表面に複数の屈折面と複数
の曲率を有した反射面とを一体に形成した光学素子にお
いて、該屈折面の少なくとも一面は、不要な波長の光を
吸収し、必要な波長の光を透過する材料で被覆されてい
ることを特徴としている。
【0015】(1-7) 透明体の表面に複数の屈折面と複数
の曲率を有した反射面とを一体に形成した光学素子にお
いて、該屈折面の少なくとも一面は、不要な波長の光と
必要な波長の光とを選択する材料で被覆されていること
を特徴としている。
【0016】特に、構成(1-1) 〜(1-7) において、 (1-7-1) 前記不要な波長の光は赤外光であること。 (1-7-2) 前記不要な波長の光は紫外光であること。 (1-7-3) 前記複数の反射面はその面法線が基準軸と一致
しないオフアキシャル面を含んでいること等を特徴とし
ている。
【0017】本発明の撮像光学系は、 (2-1) 透明体の表面に複数の屈折面と複数の曲率を有し
た内面型の反射面とを一体に形成した中実型の光学素
子、又は、曲率を有した複数の表面型の反射面を一体に
形成した中空型の光学素子を少なくとも1つ有し、物体
からの光束を所定面上に導光する結像光学系において、
該反射面又は屈折面の少なくとも一面は、不要な波長の
光と必要な波長の光とを選択する波長選択性を有してい
ることを特徴としている。
【0018】(2-2) 透明体の表面に複数の屈折面と複数
の曲率を有した内面型の反射面とを一体に形成した中実
型の光学素子、又は、曲率を有した複数の表面型の反射
面を一体に形成した中空型の光学素子を少なくとも1つ
有し、物体からの光束を所定面上に導光する結像光学系
において、該反射面又は屈折面の少なくとも一面は、不
要な波長の光を吸収し、必要な波長の光を反射又は透過
する波長選択性を有していることを特徴としている。
【0019】特に、 (2-2-1) 前記表面型の反射鏡は、表面に不要な波長の光
を吸収し、必要な波長の光を反射又は透過する材料で被
覆されていること。 (2-2-2) 前記不要な波長の光は赤外光であること。 (2-2-3) 前記不要な波長の光は紫外光であること。 (2-2-4) 前記複数の反射面はその面法線が基準軸と一致
しないオフアキシャル面を含んでいること等を特徴とし
ている。
【0020】(2-3) 構成(1-1) 〜(1-4) のいずれか1項
の光学素子を少なくとも1つ有し、物体像を形成してい
ることを特徴としている。
【0021】(2-4) 構成(1-1)〜(1-7)のいずれか1項の
光学素子を少なくとも1つ有し、複数の光学ブロックで
構成された少なくとも2つの光学ブロックの相対的位置
を変化させることによりズーミングを行うことを特徴と
している。
【0022】本発明の撮像装置は、 (3-1) 構成(2-1) 〜(2-4) のいずれか1項に記載の撮像
光学系を有し、撮像媒体の撮像面上に前記物体の像を結
像することを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態1の要部
概略図である。
【0024】図1において、光学素子1は透明体の表面
に曲率を有した入出射面と複数の反射面を一体に形成し
た中実型形状より成っている。光学素子1は物体側より
順に、凹屈折面R1、凹面鏡R2・凸面鏡R3・凹面鏡R4・凸
面鏡R5・凹面鏡R6、凹屈折面R7の2つの屈折面と5つの
反射面より成っている。ここで、凹面鏡R2は物体光から
不要な波長の光を透過し、必要な波長の光を反射する反
射鏡より成っている。
【0025】ここで不要な波長の光とは物体像を所定面
上に結像するのに際して全く用いない光をいう。即ち、
結像作用はもちろんのこと測光、測距等においても用い
ない光をいう。
【0026】また、光学素子1に入射する基準軸5の方
向と光学素子1から出射する基準軸5の方向は略平行で
かつ逆方向である。2はローパスフィルター、3はCC
D等の撮像素子面、4は光学素子1の物体側に配置され
た絞り、5は撮影光学系(撮像光学系)の基準軸であ
る。
【0027】ここで絞り6の中心を通過し、最終結像面
(撮像素子)3の中心に入射する軸を基準軸5としてい
る。反射面R2〜R6はそれらの面法線が基準軸5と一致し
ない所謂オフアキシャル面より成っている。
【0028】本実施例における結像関係を説明すると、
物体からの光6は、絞り4により入射光量を規制された
後、光学素子1の凹屈折面R1に入射する。凹屈折面R1に
入射した光は、凹屈折面R1のパワーにより物体光6を発
散光とした後、凹面鏡R2にて、物体光6のうち不要な波
長の光8は透過し、必要な波長の光7は反射される。更
に、必要な波長の光7は凹面鏡のパワーにより中間結像
面N1上に物体像を一次結像する。このように、早い段階
にて光学素子1内に物体像を結像することにより、絞り
4より像側に配置された面の光線有効径の増大を抑制し
ている。
【0029】中間結像面N1に一次結像された必要な波長
の光7は、順に凸面鏡R3、凹面鏡R4、凸面鏡R5、凹面鏡
R6にて反射を繰り返しながら、それぞれの反射鏡の持つ
パワーによる影響を受けつつ、凹屈折面R7に至り、凹屈
折面R7のパワーにて屈折された必要な波長の光7は、ロ
ーパスフィルター2を介して撮像素子面3上に物体像を
形成する。この様に光学素子1は、入出射面による屈折
と、曲率を有する複数の反射鏡による反射を繰り返しな
がら、所望の光学性能と全体として実結像をするレンズ
ユニットとして機能している。
【0030】本実施形態においては、凹面鏡R2を不要な
波長の光を透過し、必要な波長の光を反射する反射鏡に
することにより従来、撮像素子面3の直前に配置されて
いた波長選択フィルタを必要としていない。
【0031】また、本実施形態では凹面鏡R2を不要な波
長の光を透過し、必要な波長の光を反射する波長選択性
の反射鏡にしたが、凸面鏡R3・凹面鏡R4・凸面鏡R5・凹
面鏡R6のいずれかがこのような反射鏡であってもよい。
また、複数の反射面が波長選択性の反射鏡であってもよ
い。
【0032】図2は本発明の実施形態2の要部概略図で
ある。
【0033】図2において、光学素子1’は曲率を有し
た複数の表面反射面を一体に形成した中空型形状より成
っている。光学素子1’は物体側より順に、凹面鏡R1・
凸面鏡R2・凹面鏡R3・凸面鏡R4・凹面鏡R5の5つの反射
面より成る光学素子であり、光学素子1’に入射する基
準軸の方向と光学素子1’から出射する基準軸の方向は
略平行でかつ逆方向である。2はローパスフィルター、
3はCCD等の撮像素子面、4は光学素子1’の物体側
に配置された絞り、5は撮影光学系の基準軸である。こ
こで、凹面鏡R5は、表面に不要な波長の光を吸収し、必
要な波長の光を透過する材料9で被覆されている。
【0034】本実施形態における結像関係を説明する
と、物体からの光6は、絞り4により入射光量を規制さ
れた後、光学素子1’に入射する。入射した光は、凹面
鏡R1のパワーにより中間結像面N1上に物体像を一次結像
する。このように、早い段階にて光学素子1’内に物体
像を結像することにより、絞り4より像側に配置された
面の光線有効径の増大を抑制している。
【0035】中間結像面N1に一次結像された物体光6
は、順に凸面鏡R2、凹面鏡R3、凸面鏡R4、凹面鏡R5にて
反射を繰り返しながら、それぞれの反射鏡の持つパワー
による影響を受けつつ、ローパスフィルター2を介して
撮像素子面3上に物体像を形成する。ここで、凹面鏡R5
の光反射面に設けた材料9によって不要な波長の光は吸
収され、必要な波長の光7が反射される。つまり、凹面
鏡R5は波長選択フィルタの機能を担っている。また、材
料9は反射面に被覆されているので、透過面の場合と比
べ必要な厚みは半分で済む。
【0036】この様に光学素子1’は、曲率を有する複
数の反射鏡による反射を繰り返しながら、所望の光学性
能と全体として実結像をするレンズユニットとして機能
している。
【0037】本実施形態においては、凹面鏡R5の表面に
不要な波長の光を吸収し、必要な波長の光を透過する材
料9で被覆することにより、従来より撮像素子面3の直
前に配置されていた波長選択フィルタを必要としていな
い。
【0038】また、本実施形態では凹面鏡R5の表面に不
要な波長の光を吸収し、必要な波長の光を透過する材料
9で被覆したが、凹面鏡R1、凸面鏡R2、凹面鏡R3、凸面
鏡R4のいずれか1つの反射面に該材料9を被覆してもよ
い。また、複数の反射面に該材料9を被覆してもよい。
【0039】図3は本発明の実施形態3の要部概略図で
ある。
【0040】図3において、光学素子1は透明体の表面
に曲率を有した入出射面と複数の反射面が一体に形成し
た中実型形状より成っている。光学素子1は物体側より
順に、凹屈折面R1、凹面鏡R2・凸面鏡R3・凹面鏡R4・凸
面鏡R5・凹面鏡R6、凹屈折面R7の2つの屈折面と5つの
反射面より成っている。光学素子1に入射する基準軸5
の方向と光学素子1から出射する基準軸5の方向は略平
行でかつ逆方向である。2はローパスフィルター、3は
CCD等の撮像素子面、4は光学素子1の物体側に配置
された絞り、5は撮影光学系の基準軸である。9は不要
な波長の光を吸収し、必要な波長の光を透過する材料で
ある。光学素子1は一般に金属を蒸着、又は、無電界メ
ッキにより反射膜を形成する。本実施形態においては、
まず、凹面鏡R6の表面に材料9を被覆し、更に、反射膜
で被覆することにより凹面鏡R6を形成している。
【0041】本実施形態における結像関係を説明する
と、物体からの光6は、絞り4により入射光量を規制さ
れた後、光学素子1の凹屈折面R1に入射する。光学素子
1に入射した光束は、基準軸5に沿って順次、凹面鏡R
2、凸面鏡R3・凹面鏡R4・凸面鏡R5・凹面鏡R6で反射を
繰り返した後、屈折面R7にて光学素子1から射出する。
物体光6は凹面鏡R2のパワーにより中間結像面N1上に物
体像を一次結像する。このように、早い段階にて光学素
子1内に物体像を結像することにより、絞り4より像側
に配置された面の光線有効径の増大を抑制している。
【0042】中間結像面N1に一次結像された物体光6
は、順に凸面鏡R3、凹面鏡R4、凸面鏡R5、凹面鏡R6にて
反射を繰り返しながら、それぞれの反射鏡の持つパワー
による影響を受ける。そして、凹面鏡R6の内側にある材
料9において、物体光6のうち不要な波長の光は吸収さ
れ、必要な波長の光7は反射されて凹屈折面R7に至る。
凹屈折面R7のパワーにて屈折された必要な波長の光7
は、撮像素子面3上に物体像を形成する。この様に光学
素子1は、入出射面による屈折と、曲率を有する複数の
反射鏡による反射を繰り返しながら、所望の光学性能と
全体として実結像をするレンズユニットとして機能して
いる。
【0043】本実施形態においては、凹面鏡R6の内側に
材料9を形成することにより、従来撮像素子面3の直前
に配置されていた波長選択フィルタを必要としていな
い。また、材料9は反射面に被覆されているので、透過
面の場合と比べ必要な厚みは半分で済む。
【0044】また、本実施形態では凹面鏡R6の内側に材
料9を形成したが、凹面鏡R2・凸面鏡R3・凹面鏡R4・凸
面鏡R5のいずれかの1つの内側に材料9を形成しても良
い。また、複数の反射面の内側に材料9を形成しても良
い。
【0045】図4は本発明の実施形態4の要部概略図で
ある。
【0046】図4において、光学素子1は透明体の表面
に曲率を有した入出射面と複数の反射面が一体に形成し
た中実型形状より成っている。光学素子1は物体側より
順に、凹屈折面R1、凹面鏡R2・凸面鏡R3・凹面鏡R4・凸
面鏡R5・凹面鏡R6、凹屈折面R7の2つの屈折面と5つの
反射面より成っている。光学素子1に入射する基準軸5
の方向と光学素子1から出射する基準軸5の方向は略平
行でかつ逆方向である。2はローパスフィルター、3は
CCD等の撮像素子面、4は光学素子1の物体側に配置
された絞り、5は撮影光学系の基準軸である。ここで、
凹屈折面R7は、表面に不要な波長の光を吸収し、必要な
波長の光を透過する材料9で被覆されている。
【0047】本実施形態における結像関係を説明する
と、物体からの光6は、絞り4により入射光量を規制さ
れた後、光学素子1の凹屈折面R1に入射する。光学素子
1に入射した光束は、基準軸5に沿って順次、凹面鏡R
2、凸面鏡R3・凹面鏡R4・凸面鏡R5・凹面鏡R6で反射を
繰り返した後、屈折面R7にて光学素子1から射出する。
物体光6は凹面鏡のパワーにより中間結像面N1上に物体
像を一次結像する。このように、早い段階にて光学素子
1内に物体像を結像することにより、絞り4より像側に
配置された面の光線有効径の増大を抑制している。
【0048】中間結像面N1に一次結像された物体光6
は、順に凸面鏡R3、凹面鏡R4、凸面鏡R5、凹面鏡R6にて
反射を繰り返しながら、それぞれの反射鏡の持つパワー
による影響を受ける。そして、凹屈折面R7のパワーにて
屈折された後、凹屈折面R7に被覆されている材料9にお
いて、物体光6のうち不要な波長の光は吸収され、必要
な波長の光7は透過し、撮像素子面3上に物体像を形成
する。この様に光学素子1は、入出射面による屈折と、
曲率を有する複数の反射鏡による反射を繰り返しなが
ら、所望の光学性能と全体として実結像をするレンズユ
ニットとして機能している。
【0049】本実施形態においては、凹屈折面R7の表面
に不要な波長の光を吸収し、必要な波長の光を透過する
材料9で被覆することにより、従来より撮像素子面3の
直前に配置されていた波長選択フィルタを必要としてい
ない。
【0050】また、本実施形態では凹屈折面R7の表面に
不要な波長の光を吸収し、必要な波長の光を透過する材
料で被覆したが、凹屈折面R1に該材料9を被覆してもよ
い。また、複数の屈折面に該材料9を被覆してもよい。
【0051】また、材料9の変わりに、不要な波長の光
を反射し、必要な波長の光を透過する干渉膜でも良い。
【0052】図5は本発明の実施形態5の要部概略図で
ある。
【0053】図5において、光学素子1”は材料の表面
に曲率を有した入出射面と複数の反射面が一体に形成し
た中実型形状より成っている。光学素子1”は物体側よ
り順に、凹屈折面R1、凹面鏡R2・凸面鏡R3・凹面鏡R4・
凸面鏡R5・凹面鏡R6、凹屈折面R7の2つの屈折面と5つ
の反射面より成っている。光学素子1”に入射する基準
軸5の方向と光学素子1”から出射する基準軸5の方向
は略平行でかつ逆方向である。2はローパスフィルタ
ー、3はCCD等の撮像素子面、4は光学素子1”の物
体側に配置された絞り、5は撮影光学系の基準軸であ
る。ここで、光学素子1”は不要な波長の光を吸収し、
必要な波長の光を透過する材料で構成されている。この
材料は、着色ガラスや、特開平6−73197号公報や
特開平6−222211号公報等に見られるように樹脂
組成物の材料等である。
【0054】本実施形態における結像関係を説明する
と、物体からの光6は、絞り4により入射光量を規制さ
れた後、光学素子1”の凹屈折面R1に入射する。光学素
子1”に入射した光束は、基準軸5に沿って順次、凹面
鏡R2、凸面鏡R3・凹面鏡R4・凸面鏡R5・凹面鏡R6で反射
を繰り返した後、屈折面R7にて光学素子1”から射出す
る。物体光6は凹面鏡のパワーにより中間結像面N1上に
物体像を一次結像する。このように、早い段階にて光学
素子1”内に物体像を結像することにより、絞り4より
像側に配置された面の光線有効径の増大を抑制してい
る。
【0055】中間結像面N1に一次結像された物体光6
は、順に凸面鏡R3、凹面鏡R4、凸面鏡R5、凹面鏡R6にて
反射を繰り返しながら、それぞれの反射鏡の持つパワー
による影響を受ける。そして、凹屈折面R7のパワーにて
屈折された後、撮像素子面3上に物体像を形成する。こ
こで、物体光6は光学素子1”内で反射を繰り返して進
むうちに不要な波長の光が吸収され、必要な波長の光7
は光学素子1”を通過する。
【0056】本実施形態においては、光学素子1”を不
要な波長の光を吸収し、必要な波長の光を透過する材料
で構成することにより、従来撮像素子面3の直前に配置
されていた波長選択フィルタを必要としていない。ま
た、従来のレンズに比べて素子を通る光路が長いため
に、材料に含まれる吸収剤は少なくて済む。
【0057】以上の各実施形態においては、中間結像面
N1の位置や数に限定されるものではなく、中間結像面N1
が素子内部の何処にあってもよく、また、複数あっても
同様である。さらに、上記実施形態では光学素子に入射
する基準軸の方向と光学素子から出射する基準軸の方向
は略平行でかつ逆方向であるが、特開平8―29237
1号公報に記載されているように、入射基準軸の向きと
射出基準軸の向きが異なる様々な構成が可能である。上
記実施形態では、一つの結像光学素子で所望の光学性能
と全体として実結像をするレンズユニットとして機能し
ているが、該結像光学素子を少なくとも一つ有し、複数
の光学ブロックで構成しても良い。
【0058】また、該複数の光学ブロックのうち、少な
くとも2つの光学素子の相対的位置を変化させることに
よりズーミングを行っても良い。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、透明体の
表面に複数の屈折面と複数の曲率を有した反射面を一体
に形成した光学素子、又は、曲率を有した複数の表面反
射面を一体に形成した光学素子において、曲率を有する
反射面等に不要な波長の光を除去する波長選択性をもた
せることで、設計における制約の緩和、及び光学素子全
体の小型化を図った光学素子及びそれを用いた撮像光学
系を達成することができる。
【0060】又、本発明によれば、上述のように、曲率
を有した複数の反射面が一体に形成された光学素子にお
いて、曲率を有する反射面等に波長選択機能をもたせる
ことで、設計における制約の緩和、及び光学素子全体の
小型化を達成した結像光学素子及びそれを用いた撮像装
置が提供できるという効果がある。また、波長選択部材
に対する保持部材を不要とし、製造コストを低減した光
学素子、及びそれを用いた撮像装置が提供できるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の光学系の構成を示す図。
【図2】本発明の実施形態2の光学系の構成を示す図。
【図3】本発明の実施形態3の光学系の構成を示す図。
【図4】本発明の実施形態4の光学系の構成を示す図。
【図5】本発明の実施形態5の光学系の構成を示す図。
【符号の説明】
1,1’,1”…結像光学素子 2…ローパスフィルター 3…CCD 4…絞り 5…基準軸 6…物体光 7…必要な波長の光 8…不要な波長の光 9…赤外線吸収材料 N1…中間結像面

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の曲率を有した反射面を一体に形成し
    た光学素子において、該反射面の少なくとも一面は、不
    要な波長の光を吸収し、必要な波長の光を透過する材料
    で被覆され、さらに、反射膜で被覆されていることを特
    徴とする光学素子。
  2. 【請求項2】複数の曲率を有した反射面を一体に形成し
    た光学素子において、該反射面の少なくとも一面は、不
    要な波長の光を吸収し、必要な波長の光を透過する材料
    で被覆されていることを特徴とする光学素子。
  3. 【請求項3】複数の曲率を有した反射面を一体に形成し
    た光学素子において、該反射面の少なくとも一面は、不
    要な波長の光と必要な波長の光とを選択する材料で被覆
    されていることを特徴とする光学素子。
  4. 【請求項4】透明体の表面に複数の屈折面と複数の曲率
    を有した反射面とを一体に形成した光学素子において、
    該透明体は、不要な波長の光を吸収し、必要な波長の光
    を透過する材料より成っていることを特徴とする光学素
    子。
  5. 【請求項5】透明体の表面に複数の屈折面と複数の曲率
    を有した反射面とを一体に形成した光学素子において、
    該反射面の少なくとも一面は、不要な波長の光を吸収
    し、必要な波長の光を透過する材料で被覆され、さら
    に、反射膜で被覆されていることを特徴とする光学素
    子。
  6. 【請求項6】透明体の表面に複数の屈折面と複数の曲率
    を有した反射面とを一体に形成した光学素子において、
    該屈折面の少なくとも一面は、不要な波長の光を吸収
    し、必要な波長の光を透過する材料で被覆されているこ
    とを特徴とする光学素子。
  7. 【請求項7】透明体の表面に複数の屈折面と複数の曲率
    を有した反射面とを一体に形成した光学素子において、
    該屈折面の少なくとも一面は、不要な波長の光と必要な
    波長の光とを選択する材料で被覆されていることを特徴
    とする光学素子。
  8. 【請求項8】前記不要な波長の光は赤外光であることを
    特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学素
    子。
  9. 【請求項9】前記不要な波長の光は紫外光であることを
    特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学素
    子。
  10. 【請求項10】前記複数の反射面はその面法線が基準軸
    と一致しないオフアキシャル面を含んでいることを特徴
    とする請求項1〜9のいずれか1項の光学素子。
  11. 【請求項11】透明体の表面に複数の屈折面と複数の曲
    率を有した内面型の反射面とを一体に形成した中実型の
    光学素子、又は、曲率を有した複数の表面型の反射面を
    一体に形成した中空型の光学素子を少なくとも1つ有
    し、物体からの光束を所定面上に導光する結像光学系に
    おいて、該反射面又は屈折面の少なくとも一面は、不要
    な波長の光と必要な波長の光とを選択する波長選択性を
    有していることを特徴とする撮像光学系。
  12. 【請求項12】透明体の表面に複数の屈折面と複数の曲
    率を有した内面型の反射面とを一体に形成した中実型の
    光学素子、又は、曲率を有した複数の表面型の反射面を
    一体に形成した中空型の光学素子を少なくとも1つ有
    し、物体からの光束を所定面上に導光する結像光学系に
    おいて、該反射面又は屈折面の少なくとも一面は、不要
    な波長の光を吸収し、必要な波長の光を反射又は透過す
    る波長選択性を有していることを特徴とする撮像光学
    系。
  13. 【請求項13】前記表面型の反射鏡は、表面に不要な波
    長の光を吸収し、必要な波長の光を反射又は透過する材
    料で被覆されていることを特徴とする請求項12に記載
    の撮像光学系。
  14. 【請求項14】前記不要な波長の光は赤外光であること
    を特徴とする請求項11,12又は13の撮像光学系。
  15. 【請求項15】前記不要な波長の光は紫外光であること
    を特徴とする請求項11,12又は13の撮像光学系。
  16. 【請求項16】前記複数の反射面はその面法線が基準軸
    と一致しないオフアキシャル面を含んでいることを特徴
    とする請求項11〜15のいずれか1項の撮像光学系。
  17. 【請求項17】請求項1〜10のいずれか1項に記載の
    光学素子を少なくとも1つ有し、物体像を形成している
    ことを特徴とする撮像光学系。
  18. 【請求項18】請求項1から10のいずれか1項の光学
    素子を少なくとも1つ有し、複数の光学ブロックで構成
    された少なくとも2つの光学ブロックの相対的位置を変
    化させることによりズーミングを行うことを特徴とする
    撮像光学系。
  19. 【請求項19】請求項11〜18のいずれか1項に記載
    の撮像光学系を有し、撮像媒体の撮像面上に前記物体の
    像を結像することを特徴とする撮像装置。
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