JP2000098129A - カラ―フィルタ用着色材料、カラ―フィルタ基板および液晶表示装置 - Google Patents

カラ―フィルタ用着色材料、カラ―フィルタ基板および液晶表示装置

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JP2000098129A
JP2000098129A JP5688099A JP5688099A JP2000098129A JP 2000098129 A JP2000098129 A JP 2000098129A JP 5688099 A JP5688099 A JP 5688099A JP 5688099 A JP5688099 A JP 5688099A JP 2000098129 A JP2000098129 A JP 2000098129A
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liquid crystal
substrate
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color filter
layer
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Application number
JP5688099A
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English (en)
Inventor
Atsuyuki Manabe
敦行 真鍋
Kisako Ninomiya
希佐子 二ノ宮
Kiyoshi Shobara
潔 庄原
Hitoshi Hado
仁 羽藤
Hiroyuki Osada
洋之 長田
Seisaburo Shimizu
征三郎 清水
Reiko Yoshimura
玲子 吉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶層または配向膜と接触する材料に起因す
る表示むらなどを防止することを可能とする液晶表示装
置用着色材料、カラーフィルタ基板、および液晶表示装
置を提供すること。 【解決手段】 液晶表示装置の着色層の感光性材料にあ
らかじめシリカビーズ、多価金属イオン、アルミナビー
ズ、ポリイミドのうち少なくとも1種類からなる吸着材
を添加することにより、着色層から発生する有機不純物
の液晶層、配向膜層への溶出を防ぎ、液晶表示装置の表
示むら、焼き付きを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置用カ
ラーフィルタの着色材料、カラーフィルタ基板、および
液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、それぞれ配向膜を有す
る2枚の電極基板を、配向膜同士を対向するように配置
し、その間に液晶層を挟持して構成されている。これら
の2枚の電極基板は、周辺領域に配置されたシール材お
よび封止材によって貼り合わされているとともに、その
間には基板間距離を保持するために粒状スペーサまたは
フォトリソグラフィー法により形成された樹脂からなる
スペーサ柱が配置されている。
【0003】このような液晶表示装置によりカラー表示
を行うには、2枚の基板の一方に、多くの場合、赤色
(R)、緑色(G)、青色(B)からなる着色層が配置
され、必要に応じて着色層上やスイッチング素子を有す
る基板上に、樹脂からなる透明保護膜が形成されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような液晶表示装
置において、着色層材料などの液晶層または配向膜と直
接接する材料に起因して、表示むら、焼き付けが発生す
る場合があった。
【0005】本発明は、このような事情の下になされ、
液晶層または配向膜と接触する材料に起因する表示むら
などを防止することを可能とする液晶表示装置用着色材
料、カラーフィルタ基板、および液晶表示装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らの検討による
と、液晶表示装置の表示むらは、着色層に含まれる有機
不純物が液晶層や配向膜中に溶出し、その結果、配向む
らや焼き付け現象などが生ずることによるものであるこ
とが分かった。すなわち、アルキル酸、フェニルカルボ
ン酸、フェニルカルボン酸誘導体、フェニレンジカルボ
ン酸、フェニレンジカルボン酸誘導体、アルキルアミ
ン、アニリン、アニリン誘導体、フェニレンジアミン、
フェニレンジアミン誘導体、フェニレンアミンカルボン
酸、フェニレンアミンカルボン酸誘導体、アルキルイミ
ドなどの有機不純物が着色層に含まれており、これらが
原因であることが分かった。
【0007】さらに、これらの不純物は、着色層の中で
も緑色層に多く含まれることが分かった。すなわち、通
常、液晶表示装置のカラーフィルタの緑色着色材料に用
いられる顔料は、G7やG36の顔料であるが、これら
には上記のような不純物が多く含まれている。また、こ
の顔料を着色ペーストに分散する際の分散剤にも多くの
不純物が含まれる。
【0008】また、上記の顔料や分散剤は、高温時やア
ルカリへの接触、あるいは紫外線への暴露によって分解
し、上記の有機不純物を発生することが分かった。この
ように、特に緑色層は、他の色、すなわち例えば赤色層
や青色層に比べて多くの不純物を液晶層や配向膜層に発
生させることが分かった。
【0009】本発明者らは、着色層中の顔料、分散剤に
起因する有機不純物を物理的に吸着あるいは化学的に反
応する能力のある材料、即ち吸着剤(吸着材)を着色層
を構成するレジスト中に配合することにより、有機不純
物が液晶層や配向膜層に溶出するのを防止することが出
来ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づくも
のである。
【0010】即ち、本発明は、有機顔料を含む樹脂から
なる液晶表示装置用カラーフィルタの着色材料であっ
て、前記カラーフィルタ中の有機不純物を吸着する吸着
材として、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル
酸二無水物とジアミンとを重合して得たポリイミドを含
有することを特徴とする着色材料を提供する。
【0011】また、本発明は、有機顔料を含む樹脂から
なる液晶表示装置用カラーフィルタの着色材料であっ
て、前記カラーフィルタ中の有機不純物を吸着する吸着
材として、シリカビーズ、アルミナビーズ、および多価
金属イオンからなる群から選ばれた少なくとも1種を含
有することを特徴とする着色材料を提供する。
【0012】また、本発明は、基板と、前記基板上に配
置された着色層と、前記着色層上に配置されたパターニ
ングされた電極とを有するカラーフィルタ基板であっ
て、前記着色層は、着色層中の有機不純物を吸着する吸
着材として、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチ
ル酸二無水物とジアミンとを重合して得たポリイミドを
含有することを特徴とするカラーフィルタ基板を提供す
る。
【0013】また、本発明は、基板と、前記基板上に配
置された着色層と、前記着色層上に配置されたパターニ
ングされた電極とを有するカラーフィルタ基板であっ
て、前記着色層は、着色層中の有機不純物を吸着する吸
着材として、シリカビーズ、アルミナビーズ、および多
価金属イオンからなる群から選ばれた少なくとも1種を
含有することを特徴とするカラーフィルタ基板を提供す
る。
【0014】また、本発明は、基板の一主面上に交差し
て配置された複数の信号線及び複数の走査線と、前記信
号線と前記走査線の交差部毎に配置されたスイッチング
素子と、前記スイッチング素子の各々に接続された複数
の画素電極とを有するアレイ基板、前記アレイ基板と対
向して配置された対向基板、および前記アレイ基板と前
記対向基板との間隙に挟持された液晶層を具備する液晶
表示装置において、前記アレイ基板と前記対向基板のい
ずれか一方には着色層が設けられ、前記着色層は、着色
層中の有機不純物を吸着する吸着材として、2,3,5
−トリカルボキシシクロペンチル酸二無水物とジアミン
とを重合して得たポリイミドを含有することを特徴とす
る液晶表示装置を提供する。
【0015】また、本発明は、基板の一主面上に交差し
て配置された複数の信号線及び複数の走査線と、前記信
号線と前記走査線の交差部毎に配置されたスイッチング
素子と、前記スイッチング素子の各々に接続された複数
の画素電極とを有するアレイ基板、前記アレイ基板と対
向して配置された対向基板、および前記アレイ基板と前
記対向基板との間隙に挟持された液晶層を具備する液晶
表示装置において、前記アレイ基板と前記対向基板のい
ずれか一方には着色層が設けられ、前記着色層は、着色
層中の有機不純物を吸着する吸着材として、シリカビー
ズ、アルミナビーズ、および多価金属イオンからなる群
から選ばれた少なくとも1種を含有することを特徴とす
る液晶表示装置を提供する。
【0016】以上のように構成される液晶表示装置用着
色材料、カラーフィルタ基板、および液晶表示装置にお
いて、着色材料または着色層中に含まれる有機不純物と
しては、アルキル酸、フェニルカルボン酸、フェニルカ
ルボン酸誘導体、フェニレンジカルボン酸、フェニレン
ジカルボン酸誘導体、アルキルアミン、アニリン、アニ
リン誘導体、フェニレンジアミン、フェニレンジアミン
誘導体、フェニレンアミンカルボン酸、フェニレンアミ
ンカルボン酸誘導体、およびアルキルイミドからなる群
から選ばれた少なくとも1種がある。
【0017】また、着色材料または着色層中に含まれる
吸着材として、シリカビーズおよびアルミナビーズを用
いる場合、いずれも粒径1.0μmのものが好ましく、
多価金属イオンとしては、硫酸バリウム、炭酸バリウム
等がある。
【0018】これら吸着材の樹脂への配合量は、シリカ
ビーズの場合、0.01〜5重量%、アルミナビーズの
場合、0.01〜2重量%、多価金属イオンの場合、
0.1〜5重量%が好ましい。
【0019】また、吸着材として、2,3,5−トリカ
ルボキシシクロペンチル酸二無水物とジアミンとを重合
して得たポリイミドを用いる場合、ポリイミドは、固形
分濃度として0.01重量%以上、樹脂に添加して用い
ることが好ましい。吸着剤は、特に、緑色着色材料また
は緑色着色層に添加して、優れた効果を発揮することが
出来る。
【0020】以上のように、本発明では、緑色着色材料
または着色層を、所定の吸着剤を含む感光性材料で構成
している。そのため、着色材料または着色層中に含まれ
る不純物は、吸着剤にトラップされ、配向膜や液晶に溶
出するのを抑制することができ、その結果、液晶表示装
置の配向むらや焼き付きなどの表示むらを防止すること
が可能である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。
【0022】図1は本発明の液晶表示装置を表す概略図
であり、図2は図1の液晶表示装置のうちのカラーフィ
ルタ基板を表す概略図である。また、図3は、本発明の
液晶表示装置のシール剤と封止剤の塗布位置を示す概略
図である。
【0023】図1に示すように、液晶表示装置10は、
対向基板120とカラーフィルタ基板110の間に液晶
層7を挟持しており、これらの2枚の基板間距離は、例
えば粒状スペーサ31によって保持されている。そし
て、図3に示すように、対向基板120とカラーフィル
タ基板110は、液晶注入口32を除く基板外周を囲む
ように配置されるシール25によって接着され、液晶注
入口32には封止材33が塗布されている。
【0024】このように構成される液晶表示装置におい
て、液晶材料としては、フッ素系液晶材料LIXON5
001(チッソ社製)を用い、シール材料には熱硬化型
エポキシ系接着剤ES−5500(三井東圧化学(株)
社製)を用いた。なお、対向基板120は、透明基板2
1上にITOからなる透明電極22、配向膜13を順次
配置して構成されている。
【0025】図2に示すように、アレイ基板(カラーフ
ィルタ基板)110は、透明基板11上にMoW(モリ
ブデン・タングステン)からなる走査線(図示せず)及
びゲート電極16を配置し、走査線及びゲート電極を覆
うように酸化シリコン、窒化シリコンからなるゲート絶
縁膜12を配置して構成されている。
【0026】ゲート絶縁膜上にはアモルファスシリコン
などの半導体層15が配置され、更にMo/Al/Mo
の3層構造からなるソース電極20、ドレイン電極1
8、信号線(図示せず)が配置されている。信号線及び
走査線は交差して配置され、その交差部毎にゲート電極
16、ゲート絶縁膜12、半導体層15、ソース電極2
0、ドレイン電極18からなるスイッチング素子14と
このスイッチング素子に接続する画素電極30が配置さ
れている。
【0027】そして、スイッチング素子14を覆うよう
に、緑色着色層(G)24a、青色着色層(B)24
b、赤色着色層(R)24cがストライプ状に配置され
ている。画素電極30はこの着色層24上に配置されて
おり、着色層24に形成されているスルーホール26を
介してソース電極20と接続している。更に、画素電極
30及び着色層24を覆うように基板全面には配向膜1
3が配置されている。
【0028】緑色着色層材料には、紫外線硬化型アクリ
ル樹脂CGY−S624D(緑色)(富士フィルムオー
リン(株)社製)にシリカ(アエロジル#200)を1
wt%混合し、5分間混練りした後、30分間超音波を
かけたものを使用した。緑以外の着色層材料には、紫外
線硬化型アクリル樹脂CRY−S623C(赤色)、C
BV−S625C(青色)(富士フィルムオーリン
(株)社製)を、配向膜材料には可溶性ポリイミドSE
−5291(日産化学社製)をそれぞれ用いた。
【0029】次に、本実施形態に係る液晶表示装置の製
造工程について説明する。
【0030】まず、カラーフィルタ基板110の製造工
程について説明する。透明基板11上に、スパッタリン
グ法により約0.3μmのモリブデン・タングステン膜
を堆積し、パターニングすることにより、ゲート電極1
6及び走査線を形成した。
【0031】次いで、CVD法により、アモルファス・
シリコン膜を堆積し、パターニングして、TFTの半導
体層15を形成した。次に、Mo(モリブデン)、Al
(アルミニウム)、Mo(モリブデン)を順次堆積し
て、パターニングして、信号線、ソース電極20、およ
びドレイン電極18を形成した。
【0032】その後、紫外線硬化型アクリル系緑色レジ
スト液(上記シリカビーズを1wt%添加したCGY−
S624D)を、電極が形成された基板上にスピンナ塗
布した。続いて、約90℃で約5分間プリベークし、所
定のマスク・パターンを用いて、150mJ/cm2
強度の紫外線により露光した。
【0033】ここで用いるフォトマスク・パターンは、
緑色着色層に対応するストライプ形状パターンと、画素
電極30とソース電極12との接続のためのスルーホー
ル26として直径15μmの円形形状パターンを有して
いる。続いて、約0.1重量%のTMAH(テトラメチ
ルアンモニウムハイドライド)水溶液を用いて約60秒
間現像し、さらに水洗い後、約200℃で1時間ほどポ
ストベークをすることによって、スルーホール26を有
する緑色着色層24aを形成した。
【0034】続いて、青色着色層24b,赤色着色層2
4cも同様の工程にて形成した。次に、着色層24上に
スパッタリング法によりインジウム・すず酸化物(IT
O)を堆積し、これをパターニングすることにより画素
電極30を形成し、ポリイミドからなる配向膜材料を基
板全面に塗布し、配向処理を施して配向膜を形成して、
カラーフィルタ基板110を得た。
【0035】その後、透明基板21上にスパッタ法によ
りITOを約100nmの厚さに堆積して対向電極22
を形成し、続いてポリイミドからなる配向膜材料を基板
全面に塗布し、配向処理を施して配向膜を形成して、対
向基板120を得た。
【0036】対向基板120の配向膜面上に、直径約5
μmの粒状スペーサ31を1平方mmあたり約100個
の割合で散布した。続いて、対向基板120の外周周辺
部に所定の大きさを有するファイバを混入したシール材
25を、液晶注入用の注入口を除いて塗布した。この対
向基板120とカラーフィルタ基板110とをシール材
25により貼り合わせて、空状態のセルを完成した。
【0037】次に、カイラル材が添加されたネマティッ
ク液晶材料を、注入口からセル内に真空注入し、注入
後、注入口を封止材33としての紫外線硬化樹脂を用い
て封止したあと、セルの両側にそれぞれ偏光板を配置す
ることにより、液晶表示装置が完成する。
【0038】このようにして作製された液晶表示素子
は、感光性材料中にシリカビーズを添加することで、着
色層からの不純物の溶出を抑制することができたため、
配向むらや焼き付きなどの表示むらがなかった。
【0039】なお、上に述べた例では、2枚の基板間を
一定の間隔に保つためのスペーサとして、粒状スペーサ
を基板上に散布する方法をとったが、基板上に樹脂層を
所定膜厚、所定形状にパターニング形成し、スペーサと
して用いることも出来る。この際、樹脂層として、上記
の着色層を積層して形成する方法や、着色層とは別に透
明または黒色の材料を用いることも可能である。また、
これらは感光性材料を用いるかまたは非感光性材料の場
合には感光性レジストを用いてエッチングすることによ
り形成することが出来る。
【0040】
【実施例】以下に、本発明の実施例と比較例を示し、本
発明について、より具体的に説明する。
【0041】実施例1 着色層中の有機不純物を物理的に吸着あるいは化学的に
反応する能力のある、シリカビーズ、アルミナビーズな
どの無機物や、特定のポリイミド等を吸着材として着色
層を構成するレジスト中に配合することにより、有機不
純物が液晶層や配向膜層に溶出するのを防止することに
ついて、以下の実験を行った。
【0042】感光性材料としてのCGY−S624D
(緑色)(富士フィルムオーリン(株)社製)に、シリ
カビーズ、多価金属イオン、アルミナビーズの各種吸着
材を1wt%配合して、緑色着色材料をそれぞれ調製し
た。シリカビーズ、アルミナビーズに関しては、混練り
した後、超音波をかけることにより感光性材料中に分散
させた。
【0043】なお、シリカビーズとしては、アエロジル
#200、多価金属イオンとしては硫酸バリウム、アル
ミナビーズとしてはアエロジルアルミニウムオキサイド
を用いた。
【0044】液晶セルは、ガラス基板上にスイッチング
素子および画素電極を有するアレイ基板と、ガラス基板
上に対向電極を有する対向基板に、それぞれ配向膜を塗
布し、これら配向膜が対向するように2枚の基板を配置
して、基板間に液晶層を挟持したTNセル構造とした。
【0045】配向膜材料としては、可溶性ポリイミドS
E−5291(日産化学社製)、液晶材料としては、フ
ッ素系液晶材料LIXON5001(チッソ社製)を用
いた。液晶セルの作り方としては、まずアレイ基板およ
び対向基板を準備し、それぞれの基板上に配向膜材料を
塗布し、180℃、60分の熱処理を行い、ラビング処
理を行って配向膜を形成した。
【0046】その後、これら配向膜上に、部分的に付着
物として、上述した吸着材を含む感光性材料をIPA
(イソプロピルアルコール)に溶解した10重量%のI
PA溶液5μlを薄く塗布し、80℃で加熱して溶剤を
除去し、固形成分のみを付着させた。このように形成さ
れた付着物に、150mJ/cm2相当の紫外光を照射
し、200℃で1時間加熱した。このアレイ基板と対向
基板を配向膜が対向するように配置し、その間隙に液晶
層を挟持させて、実験用液晶セルを組み立てた。
【0047】実験用液晶セルの評価の方法としては、液
晶セルに対し市松模様のパターンを3時間連続点灯駆動
させた後、全面階調表示パターンにて付着物塗布領域周
辺の市松模様の焼付けむらの程度を評価した。さらに、
この液晶セルを50℃80%にて100時間、連続点灯
評価を行い、信頼性試験による表示むらの有無を評価し
た。
【0048】その評価結果を下記表1に示す。なお、表
1において、○は、初期焼付きおよび表示むらが生じな
かったことを、×は生じたことを示す。
【0049】
【表1】
【0050】これらの評価試験の結果、上記表1に示さ
れるように、本発明者らは、従来の液晶セルのように、
感光性材料に吸着材が添加されていない場合には、焼付
き表示不良や信頼性試験による表示むらが生じるが、感
光性材料にシリカビーズ、多価金属イオン、アルミナビ
ーズ等の吸着材を添加した場合には、焼付き表示不良や
信頼性試験による表示むらが発生しないことを見出し
た。
【0051】その結果、シリカビーズ、多価金属イオ
ン、アルミナビーズのうち何れか1種を着色層を構成す
る感光性材料中に添加することにより、表示むらの発生
を抑制できることがわかった。
【0052】これにより着色層からの不純物の溶出を防
止することができ、配向むらや焼き付け現象などの表示
むらの発生を抑制することが出来た。
【0053】実施例2 カラーフィルタ用着色材料として、メタクリル酸/ベン
ジスメタクリレート共重合体、ペンタエリトリトールテ
トラアクリレート、2一メチル〔4−(メチルチオ)フ
エニル〕−2−モルフォリノー1−プロパノンジエチル
チオキトサン、2一(o一クロロフェニル)−4,5−
ジフェニルイミダゾリル二量体、3−メトキシブチルア
セテート、およびエチレングリコールモノメチルエーテ
ルの混合物に、2,3,5一トリカルボキシシクロペン
チル酸二無水物とパラーフェニレンジアミンを重合して
なるポリイミドを1重量%混合分散し、この分散液にそ
れぞれ、赤色顔料R177と色調整用顔料Y83、緑色
顔料G7と色調整用顔料Y83、青色庚料B15:6と
色調整用顔料V23をそれぞれ7%混合し、3色の着色
材料を作製した。
【0054】これらの着色材料を用いて、上述の製造工
程により、薄膜トランジスタと電極配線を形成した縦7
68画素、横1024画素を有するアモルフアスシリコ
ンTFTアレイ基板上に、通常の露光、現像手法により
カラーフィルタ層を形成し、更に液晶配向膜としてポリ
イミドSE−5291(商品名:日産化学工業(株)
製)を塗布形成し、通常のラビング処理を行い、図2に
示すようなカラーフィルタ基板を作製した。
【0055】このようにして得たカラーフィルタ基板を
用いて、図1に示すような液晶表示装置を作製した。
【0056】すなわち、ガラス基板上にスパッタ法によ
りITO膜を約100nmの厚さに堆積し、次いで、液
晶配向膜としてポリイミドSE−5291(商品名:日
産化学工業(株)製)を塗布形成し、通常のラビング処
理を行い、対向基板を形成した。
【0057】次いで、この対向基板の周辺部にエポキシ
系接着剤を塗布し、また、直径約5μmのステレン系樹
脂からなるスペーサ球を散布した後、対向基板と上記カ
ラーフィルタ基板とを前記配向膜面が対向するように、
組み立て、接着剤を加熱硬化した。
【0058】その後、ネマチック系液晶材料ZLI−1
565(E:メルク社製)にS811を0.1重量%添
加したものを真空注入し、その後、注入口を紫外線硬化
樹脂で封止し、液晶表示装置を得た。
【0059】このようにして形成した液晶表示装置は、
温度70℃、湿度80%中で1000時間の動作を行っ
た後も、表示ムラや焼き付きを生じることなく、均一な
表示がなされ、高い信頼性を有していた。
【0060】比較例1 2,3,5一トリカルボキシシクロペンチル酸二無水物
とパラーフェニレンジアミンを重合してなるポリイミド
を添加しないことを除いて、実施例2と同様にして、着
色材料を作製した。この着色材料を用いてカラーフィル
タ基板を作製し、同様にして液晶表示素子を作製した。
【0061】得られた液晶素子は、温度70℃、湿度8
0%中で72時間の動作を行ったところ、画面周辺部に
焼き付きを伴う表示むらが発生した。
【0062】比較例2 ポリイミドとして3,4−ジカルボキシー1,2,3,
4,テトラヒドロー1−ナフタレンコハク酸無水物とジ
フェニルジアミノメタンとを重合してなるポリイミドを
1重量%添加したことを除いて、実施例1と同様にし
て、着色材料を作製した。この着色材料を用いてカラー
フィルタ基板を作製し、同様にして液晶表示装置を作製
した。
【0063】得られた液晶装置は、温度70℃、湿度8
0%中で158時間の動作を行ったところ、画面周辺部
に焼き付きを伴う表示むらが発生した。
【0064】比較例3 ポリイミドとして無水ピロメリット酸とジフェニルジア
ミノメタンを重合してなるポリイミドを1重量%添加し
たことを除いて、実施例2と同様にして、着色材料を作
製した。この着色材料を用いてカラーフィルタ基板を作
製し、同様にして液晶表示装置を作製した。
【0065】得られた液晶装置は、温度70℃、湿度8
0%中で200時間の動作を行ったところ、画面周辺部
に焼き付きを伴う表示むらが発生した。
【0066】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よると、カラーフィルタの着色層を、吸着剤を含む感光
性材料で構成することにより、着色層からの不純物の溶
出を抑制することができ、配向むらや焼き付きなどの表
示むらを防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置を示す
縦断面図。
【図2】図1に示す液晶表示装置のアレイ基板を示す縦
断面図。
【図3】図1に示す液晶表示装置のシール剤と封止剤の
塗布位置を示す略平面図。
【符号の説明】
10…液晶表示装置 11…基板 12…ゲート絶縁膜 13…配向膜 14…スイッチング素子 15…半導体層 16…ゲート電極 18…ドレイン電極 20…ソース電極 21…基板 22…対向電極 24…着色層 26…スルーホール 30…画素電極 31…スペーサ 32…注入口 33…封止材 70…液晶層 110…カラーフィルタ基板 120…対向基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 庄原 潔 埼玉県深谷市幡羅町1丁目9番2号 株式 会社東芝深谷電子工場内 (72)発明者 羽藤 仁 埼玉県深谷市幡羅町1丁目9番2号 株式 会社東芝深谷電子工場内 (72)発明者 長田 洋之 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 清水 征三郎 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 吉村 玲子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機顔料を含む樹脂からなる液晶表示装置
    用カラーフィルタの着色材料であって、前記カラーフィ
    ルタ中の有機不純物を吸着する吸着材として、2,3,
    5−トリカルボキシシクロペンチル酸二無水物とジアミ
    ンとを重合して得たポリイミドを含有することを特徴と
    する着色材料。
  2. 【請求項2】有機顔料を含む樹脂からなる液晶表示装置
    用カラーフィルタの着色材料であって、前記カラーフィ
    ルタ中の有機不純物を吸着する吸着材として、シリカビ
    ーズ、アルミナビーズ、および多価金属イオンからなる
    群から選ばれた少なくとも1種を含有することを特徴と
    する着色材料。
  3. 【請求項3】前記ポリイミドは、固形分濃度として0.
    01重量%以上、前記樹脂に添加されていることを特徴
    とする請求項1に記載の着色材料。
  4. 【請求項4】前記有機不純物は、アルキル酸、フェニル
    カルボン酸、フェニルカルボン酸誘導体、フェニレンジ
    カルボン酸、フェニレンジカルボン酸誘導体、アルキル
    アミン、アニリン、アニリン誘導体、フェニレンジアミ
    ン、フェニレンジアミン誘導体、フェニレンアミンカル
    ボン酸、フェニレンアミンカルボン酸誘導体、およびア
    ルキルイミドからなる群から選ばれた少なくとも1種で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の着色材
    料。
  5. 【請求項5】前記着色材料は緑色着色材料であることを
    特徴とする請求項1、2および4の何れかの項に記載の
    着色材料。
  6. 【請求項6】基板と、前記基板上に配置された着色層
    と、前記着色層上に配置されたパターニングされた電極
    とを有するカラーフィルタ基板であって、前記着色層
    は、着色層中の有機不純物を吸着する吸着材として、
    2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酸二無水物
    とジアミンとを重合して得たポリイミドを含有すること
    を特徴とするカラーフィルタ基板。
  7. 【請求項7】基板と、前記基板上に配置された着色層
    と、前記着色層上に配置されたパターニングされた電極
    とを有するカラーフィルタ基板であって、前記着色層
    は、着色層中の有機不純物を吸着する吸着材として、シ
    リカビーズ、アルミナビーズ、および多価金属イオンか
    らなる群から選ばれた少なくとも1種を含有することを
    特徴とするカラーフィルタ基板。
  8. 【請求項8】前記ポリイミドは、固形分濃度として0.
    01重量%以上、前記樹脂に添加されていることを特徴
    とする請求項6に記載のカラーフィルタ基板。
  9. 【請求項9】 前記有機不純物は、アルキル酸、フェニ
    ルカルボン酸、フェニルカルボン酸誘導体、フェニレン
    ジカルボン酸、フェニレンジカルボン酸誘導体、アルキ
    ルアミン、アニリン、アニリン誘導体、フェニレンジア
    ミン、フェニレンジアミン誘導体、フェニレンアミンカ
    ルボン酸、フェニレンアミンカルボン酸誘導体、および
    アルキルイミドからなる群から選ばれた少なくとも1種
    であることを特徴とする請求項6または7に記載のカラ
    ーフィルタ基板。
  10. 【請求項10】 前記着色層は、緑色着色層であること
    を特徴とする請求項6、7および9の何れかの項に記載
    のカラーフィルタ基板。
  11. 【請求項11】 基板の一主面上に交差して配置された
    複数の信号線及び複数の走査線と、前記信号線と前記走
    査線の交差部毎に配置されたスイッチング素子と、前記
    スイッチング素子の各々に接続された複数の画素電極と
    を有するアレイ基板、 前記アレイ基板と対向して配置された対向基板、および
    前記アレイ基板と前記対向基板との間隙に挟持された液
    晶層を具備する液晶表示装置において、前記アレイ基板
    と前記対向基板のいずれか一方には着色層が設けられ、
    前記着色層は、着色層中の有機不純物を吸着する吸着材
    として、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酸
    二無水物とジアミンとを重合して得たポリイミドを含有
    することを特徴とする液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 基板の一主面上に交差して配置された
    複数の信号線及び複数の走査線と、前記信号線と前記走
    査線の交差部毎に配置されたスイッチング素子と、前記
    スイッチング素子の各々に接続された複数の画素電極と
    を有するアレイ基板、 前記アレイ基板と対向して配置された対向基板、および
    前記アレイ基板と前記対向基板との間隙に挟持された液
    晶層を具備する液晶表示装置において、前記アレイ基板
    と前記対向基板のいずれか一方には着色層が設けられ、
    前記着色層は、着色層中の有機不純物を吸着する吸着材
    として、シリカビーズ、アルミナビーズ、および多価金
    属イオンからなる群から選ばれた少なくとも1種を含有
    することを特徴とする液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 前記ポリイミドは、固形分濃度として
    0.01重量%以上、前記樹脂に添加されていることを
    特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 前記有機不純物は、アルキル酸、フェ
    ニルカルボン酸、フェニルカルボン酸誘導体、フェニレ
    ンジカルボン酸、フェニレンジカルボン酸誘導体、アル
    キルアミン、アニリン、アニリン誘導体、フェニレンジ
    アミン、フェニレンジアミン誘導体、フェニレンアミン
    カルボン酸、フェニレンアミンカルボン酸誘導体、およ
    びアルキルイミドからなる群から選ばれた少なくとも1
    種であることを特徴とする請求項11または12に記載
    の液晶表示装置。
  15. 【請求項15】 前記着色層は、緑色着色層であること
    を特徴とする請求項11、12および14の何れかの項
    に記載の液晶表示装置。
  16. 【請求項16】 前記着色層は、前記アレイ基板上に、
    前記信号線、前記走査線及び前記スイッチング素子の少
    なくとも一部を覆うように配置されていることを特徴と
    する請求項11ないし15のいずれかの項に記載の液晶
    表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019023728A (ja) * 2015-09-30 2019-02-14 東レ株式会社 ネガ型感光性樹脂組成物、硬化膜、硬化膜を具備する素子及び表示装置、並びにその製造方法

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