JP2000097586A - 建物の自然力利用空調システム - Google Patents

建物の自然力利用空調システム

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JP2000097586A JP11083601A JP8360199A JP2000097586A JP 2000097586 A JP2000097586 A JP 2000097586A JP 11083601 A JP11083601 A JP 11083601A JP 8360199 A JP8360199 A JP 8360199A JP 2000097586 A JP2000097586 A JP 2000097586A
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underground pipe
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 システムが簡素でコストが安価になり、温度
調節のみならず調湿及び清浄化、空気への香りの付与を
も行うことができる建物の自然力利用空調システム。 【解決手段】 建物の自然力利用空調システムは、建物
の床下に設けられたくり石層4であって、地熱を蓄熱
し、戸外から又は建物内からの空気に対して、蓄熱した
地熱を伝導するためのくり石層と、地盤面より重力方向
に向けて約2m以上延びるように地中に埋設された地中
パイプ13であって、くり石層からの空気に対して、地
中からの地熱を伝導するための地中パイプと、地中パイ
プ内に備えられ、地中パイプ内を移動する空気を調湿す
るための空気調湿手段と、地中パイプ内に備えられ、地
中パイプ内を移動する空気を清浄化するための空気清浄
化手段と、前記地中パイプ内で温度調節、調湿、及び清
浄化された空気を、建物の室内に供給するための調節空
気供給部と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅、事務所、工
場、学校、集会所、公共施設、鶏畜舎、農業ハウスなど
のすべての建物に対して、人工エネルギーをほとんど使
用しないで主として自然力を利用して空気調節を行うこ
とができる、建物の自然力利用空調システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、地熱などの自然力を利用して
建物内の温度調節を行うためのシステムが提案されてい
る。例えば、特開昭58−8937号公報には、グリ石
層から地中に抗体を延ばしておき、ファンにより空気を
抗体に押し込んで地中温度と熱交換させるシステムを提
案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
ら提案されている地熱を利用して空調を行うシステムは
現状ではほとんど実用化されていない。その原因は、シ
ステムが複雑であるため製造・設置コストが高くなって
しまうこと、システムが複雑であるため素人のユーザー
が容易に扱えないものとなってしまっていること、シス
テムのメリットが地熱との熱交換による温度調節に止ま
りそれ以上のメリットが無いためユーザーに対する訴求
力が乏しいこと、などによるものである。
【0004】本発明はこのような従来技術の問題点に着
目してなされたものであって、システムが簡素で製造・
設置コストが安価なものになり、ユーザーにとっても扱
いやすいものになり、単なる空気の温度調節に止まらず
空気の調湿及び清浄化をも行うことができる(さらには
空気への香りの付与をも行うことができる)、建物の自
然力利用空調システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、基本的には、
自動エアサイクル装置(例えば、ファン、3路ダンパ
ー、及び、サーモスタットなど)を導入することによ
り、地下2m以下の地中(例えば、地下2.5m、地下
3m、地下4m、地下5m、地下6m、地下7m、地下
8m、地下9m、又は地下10mの地中)の地熱を利用
して、建物全体を夏涼しく冬暖かく保つことにより、空
調のための人工エネルギーを限りなくゼロに近付けるた
めのシステムである。例えば地下2.5mにおける地中
温度は、夏期は約17℃前後、冬期は約15℃前後と外
気温にあまり影響されることなく一定している。この地
中における夏の冷気と冬の暖気を、地中に埋設したパイ
プにより、集熱と放熱を繰り返し建物全体を循環させる
ものである。床下のグリ石層の部分(例えば厚さ40〜
50cm)と、これから更に例えば約2m〜約10m下
方に延びるパイプを地中に埋設することにより、人工エ
ネルギーをほとんどゼロにした画期的な冷暖房、調湿、
及び清浄化のためのシステムである。
【0006】前述のような従来技術の課題を解決するた
めの本発明による建物の自然力利用空調システムは、建
物の床下に設けられたくり石層であって、地熱を蓄熱
し、戸外から又は建物内からの空気に対して、蓄熱した
地熱を伝導するためのくり石層と、地盤面より重力方向
に向けて約2m以上延びるように地中に埋設された地中
パイプ(その材質は、塩化ビニール樹脂などの樹脂製、
又は、アルミニウムなどの金属製など)であって、前記
くり石層からの空気に対して、地中からの地熱を伝導す
るための地中パイプと、前記地中パイプ内に備えられ、
前記地中パイプ内を移動する空気に地熱を伝導するため
の地熱伝導手段と、前記地中パイプ内に備えられ、前記
地中パイプ内を移動する空気を調湿するための空気調湿
手段と、前記地中パイプ内に備えられ、前記地中パイプ
内を移動する空気を清浄化するための空気清浄化手段
と、前記地中パイプ内で温度調節、調湿、及び清浄化さ
れた空気を、建物の室内に供給するための調節空気供給
部(前記地中パイプからの空気を室内や外壁又は内壁と
部屋との間の空間に流入させるための通風口や空気流通
路など)と、を備えたことを特徴とするものである。な
お、本発明において、前記「地中パイプ」は、地盤面か
ら地下に向かって例えば約2〜10m程度の深さまで延
びるものであることが望ましい。
【0007】また、本発明において、前記地中パイプ
は、外側パイプと、この外側パイプよりも半径が小さい
内側パイプであって外側パイプの内部に外側パイプと所
定の隙間を介して配置される内側パイプと、を備えてお
り、前記外側パイプの前記くり石層と対向する部分に
は、くり石層からの空気の流入を可能にするための開口
部が形成されており、前記内側パイプの下端部は前記外
側パイプの底部に対して所定の隙間を有するように配置
されており、以上の構成により、前記くり石層内の空気
が、前記外側パイプの開口部から流入し、この流入した
空気が、まず前記外側パイプと内側パイプとの間の隙間
を下降して行き、その後、前記外側パイプの底部と内側
パイプの下端部との間の隙間を介して前記内側パイプの
内側に移動してその中を上昇して、建物の室内に供給さ
れるようになっている、ことが望ましい。
【0008】また、本発明において、前記地熱伝導手段
は、前記地中パイプの内側に備えられ、前記地中パイプ
内を移動する空気が効率的に接触するように空気の移動
方向に対して直交又は斜め方向に延びる面接触部であっ
て、前記地中パイプを介して地熱の伝導を受け、夏季に
は地中パイプ内を移動する空気を地熱により冷却すると
共に、冬季には地中パイプ内を移動する空気を地熱によ
り暖めるための面接触部であることがよい。
【0009】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、前記空気調湿手段は、前記くり石
層の中に充填された多数のくり石及びこれらの多数のく
り石の間に置かれた木炭であって、くり石層の中を通過
する空気が多湿のときは、その空気に含まれる水分をく
り石に結露させると共に木炭に吸着させることによりそ
の空気の除湿を行うと共に、くり石層の中を通過する空
気が乾燥しているときは、くり石の表面の水分と木炭に
含まれる水分をその空気に供給することによりその空気
の加湿を行うための多数のくり石及び木炭であるのがよ
い。
【0010】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、前記空気調湿手段は、前記地中パ
イプの内側に設けられたフィン又は帯状部などの面接触
部であって、前記地中パイプを介して地熱の伝導を受
け、地中パイプ内を移動する湿度の高い空気について
は、それに含まれる水分を結露させると共に、地中パイ
プ内を移動する湿度の低い空気については、自らに付着
している水分をそれに供給するためのフィン又は帯状部
などの面接触部であるのがよい。なお、本発明においけ
る「面接触部」は、地中パイプ内を移動する空気が接触
するように空気の移動方向に対して直交又は斜めに交わ
る方向に延びるものであって、例えば、フィン、スパイ
ラル状帯部、パイプの断面波状(凹凸状)の内壁の上面
部などのような様々な形態が可能である。
【0011】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、前記空気清浄化手段は、前記地中
パイプの内側に設けられたフィン又は帯状部などの面接
触部であって、地中パイプ内を移動する空気に含まれる
埃などの不純物を、自らの表面に存在する水分に付着さ
せることにより、前記空気を清浄化するためのフィン又
は帯状部などの面接触部であるのがよい。なお、本発明
においける「面接触部」は、地中パイプ内を移動する空
気が接触するように空気の移動方向に対して直交又は斜
めに交わる方向に延びるものであって、例えば、フィ
ン、スパイラル状帯部、パイプの断面波状(凹凸状)の
内壁の上面部などのような様々な形態が可能である。
【0012】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、前記くり石層には、夏季は戸外の
空気が流入するように開放されると共に、冬季は戸外の
空気が前記くり石層に流入しないように閉鎖される吸気
口が備えられているのがよい。
【0013】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、夏季は屋根裏の空気を戸外に放出
しながら戸外の空気を前記くり石層に送り込むと共に、
冬季は屋根裏の空気を前記くり石層に送り込むための空
気流通手段(例えば、ファン、空気流通路、及び空気流
通路に備えられたダンパなど)が備えられているのがよ
い。
【0014】さらに、本発明による建物の自然力利用空
調システムにおいては、前記地中パイプ内には、地中パ
イプ内を通過する空気に対して所定の香りを付与するた
めの香り発生手段が備えられているのがよい。この香り
発生手段は、例えば、地中パイプの内部に又は床下空間
に面した地中パイプの上端部の開口に備えられ、籠の中
に収納されたハーブなどの芳香を発する物で、その中を
空気が通過できるようになっているものである。
【0015】また、本発明においては、さらに、前記吸
気口からくり石層内に延びる中空パイプであって、その
外周部には多数の穴が形成されており、これらの多数の
穴を通じて戸外の空気をくり石層内に供給するための中
空パイプと、前記吸気口に備えられ、戸外から前記中空
パイプ内に移動する空気に含まれる異臭成分などの異物
を吸着するための活性炭が充填されたフィルター付活性
炭カセットと、を備えるのがよい。なお、本発明におい
て、この活性炭カセットは、吸気口に着脱自在に取り付
けられるカセット型のものであることが望ましい。
【0016】また、本発明においては、前記くり石層の
底部には、下方からの水分の上昇を防止するための防湿
シートが備えられているのがよい。この防湿シートは、
下方の地下からの水分がくり石層内に上昇することを防
止するものであり、くり石層内の水分を下方に移動させ
ることは許容する(例えば、防湿シートの隙間から前記
水分が下方に移動する)ものである。
【0017】また、本発明においては、さらに、前記く
り石層内の空気を、夏季は前記地中パイプ内を流通して
から建物の室内に供給されるように導くと共に、冬季は
前記地中パイプ内を流通しないで建物の室内に供給され
るように導く空気ガイド手段、を備えるのがよい。本発
明における空気ガイド手段は、例えば、次のようなもの
である。すなわち、前記地中パイプの外側パイプと内側
パイプのくり石層と対向する部分には、複数の開口穴が
形成されており、内側パイプの更に内側には、前記内側
パイプの開口穴にそれぞれ対応する開口穴が形成されて
おり前記内側パイプに対してスライド回転可能なパイプ
であって、それがスライド回転されることにより、前記
内側パイプの開口穴を開放状態に保持するか又は閉塞状
態に保持するかいずれかに切り替えることができるよう
なスライド式パイプである。本発明では、夏季には、こ
のスライド式パイプを前記内側パイプの開口穴を閉塞状
態に保持するようにスライドさせて、戸外からくり石層
内に流入した蒸し暑い空気を地中パイプの前記外側パイ
プと内側パイプの間の隙間に流入させる。他方、冬季に
は、このスライド式パイプを前記内側パイプの開口穴を
開放された状態に保持することにより、屋根裏からの比
較的暖かい空気が地中パイプの外側パイプの開口穴及び
内側パイプの開口穴を通ってそのまま(つまり、外側パ
イプと内側パイプの間の隙間を通過することなく)部屋
の中に流入されるようにする。
【0018】さらに、本発明においては、前記地中パイ
プは、前記外側パイプと、前記内側パイプと、前記内側
パイプの内側に所定の隙間を介して配置された第1の補
助パイプと、この第1の補助パイプの内側に所定の隙間
を介して配置された第2の補助パイプと、の計4つのパ
イプを備えており、外側パイプと内側パイプの間の隙間
に流入した空気は、内側パイプと第1の補助パイプとの
間の隙間に移動可能になっており、内側パイプと第1の
補助パイプとの間の隙間に移動した空気は、第1の補助
パイプと第2の補助パイプとの間の隙間に移動可能にな
っており、第1の補助パイプと第2の補助パイプとの間
の隙間に移動した空気は、第2の補助パイプの内側に移
動可能となっており、第2の補助パイプの内側に移動し
て空気は、第2の補助パイプの内側を上昇して建物の室
内に供給されるようになっている、のがよい。
【0019】また、本発明においては、前記地中パイプ
は、その下方部分が、前記の「外側パイプ及び内側パイ
プを含む計4つ以上のパイプの組み合わせ」により構成
されており、前記地中パイプの上方部分は、前記の「外
側パイプ及び内側パイプの2つのパイプの組み合わせ」
により構成されているのがよい。
【0020】また、本発明においては、さらに、建物内
に火災による煙又はガス漏れによる毒性ガスが発生した
とき、前記建物内の空気を前記地中パイプに入れてさら
に建物内に戻すためのファンを停止させるための異常時
停止装置を備えており、この異常時停止装置は、建物内
に火災による煙又はガス漏れによる毒性ガスが発生した
ことを検知するための検知手段と、この検知手段からの
信号に基づいて前記ファンを停止させるための制御手段
と、を備えている、ことが望ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】実施形態1.図1は本発明の実施
形態1を説明するための図である。図1において、1は
建物の屋根裏の空気を戸外に放出するための屋根裏空気
流通路、2は建物の床30の下に設けられた床下空気流
通路、3は床下空気流通路2からの空気を建物の外壁と
部屋との間に流通させるための外壁空気流通路である。
また、図において、4は前記床下空気流通路2の下方に
設けられたくり石層である。
【0022】前記くり石層4は、地熱を蓄積しやすいよ
うに、GL(地盤面)の上方及び下方に渡って、数百m
m(例えば、200mm〜50mm、望ましくは400
〜500mm)の高さ(厚さ)を有するように形成され
ている。なお、このくり石層4の上には、発砲ウレタン
(例えば25〜30mm厚)などの断熱材12が敷かれ
ており、これにより、くり石層4に蓄熱された地熱が容
易に外部に逃げないようになっている。
【0023】また、このくり石層4の下面には、例えば
ビニール製の防湿シート71が備えられている。この防
湿シート71は、地中の水分がくり石層4内に上昇する
ことは防止するが、くり石層4内の水分が地中に下降す
ることは許容するものである。つまり、前記防湿シート
71は、複数枚のシートが互いに折り重なるように配置
されているので、下方からの水分の上昇は防止される
が、上方からの水分は、前記複数枚のシートの重なって
いる部分の隙間から、下方に移動可能になっている。ま
た、図1において、5は前記屋根裏の空気を部屋と部屋
の間の内壁内の空間を通しながら前記くり石層4まで供
給するための内壁空気流通路である。なお、この内壁空
気流通路5は、熱伝導効率を高めるため表面積の大きい
ジャバラ状に形成されている。
【0024】また、図1において、6は屋根裏に備えら
れたファン、7は前記屋根裏空気流通路1の途中部分に
備えられ、前記ファン6と戸外に通じる排気口8との間
に備えられたダンパである。また、9は前記内壁空気流
通路5の途中部分に備えられ、前記ファン6とくり石層
4との間に介設されたダンパである。前記ダンパ7は、
所定の温度センサ及び制御装置(マイクロコンピュー
タ)により、夏季には屋根裏の蒸し暑い空気が前記屋根
裏空気流通路1を介して戸外に放出されるように開放さ
れると共に、冬季には屋根裏の暖かい空気が戸外に逃げ
ないように閉じられるようになっている。また、前記ダ
ンパ9は、所定の温度センサ及び制御装置により、夏季
には屋根裏の蒸し暑い空気が前記内壁空気流通路5を介
して部屋を暖めないように閉じられると共に、冬季には
屋根裏の暖かい空気が前記内壁空気流通路5を介して部
屋を暖めながらくり石層4まで供給されるように開放さ
れるようになっている。また、図において、10及び1
1は部屋の空気を屋根裏に逃がすための室内換気口であ
り、冬季の熱源でもある自然及び桟器発生熱の通路でも
ある。
【0025】また、本実施形態においては、前記床下の
床下空気流通路2から前記くり石層4を介して地中に延
びる地中パイプ(外側パイプ)13が設けられている。
図2はこの地中パイプ13を拡大して示す図である。図
2に示すように、前記地中パイプ13は、重力方向に向
かって、その下端が前記くり石層4の下面から約2〜3
m(望ましくは2.5m)の深さに達するような長さ
に、形成されている。また、この地中パイプ13は、そ
の直径が例えば約300mmに形成されている。また、
この地中パイプ13は、金属製(例えば鉄製)で、周囲
に亜鉛メッキが施されることによって錆防止処理されて
いる。また、この地中パイプ13の下端部は、地下水な
どがこのパイプ13内に侵入したりしないように、閉鎖
されている。
【0026】また、図2に示すように、前記地中パイプ
13の上方のくり石層4と接した部分には、複数の開口
部(穴)13aが形成されている。この開口部13aに
より、くり石層4内の空気が前記地中パイプ13内に送
られるようになっている。また、図2に示すように、こ
の地中パイプ13の内側には、直径が例えば200mm
の金属製の内側パイプが挿入されている。この内側パイ
プ14は、その下端部が開放されていると共に、その上
端部はくり石層4の上方の床下空気流通路2まで達する
ように形成されている。このように、本実施形態では、
前記地中パイプ(外側パイプ)13と内側パイプ14と
により「2重パイプ構造」となっているため、前記くり
石層4内の空気は、まず、前記開口部13aから、前記
地中パイプ13と内側パイプ14との間の通路15に入
り、その通路15内をゆっくりと下降して行く。その
後、前記空気は、地中パイプ13の底部13bまで達す
ると、底部13bでUターンして、内側パイプ14内を
上昇していき、内側パイプ14の上方から前記床下空気
流通路2に送られる。本実施形態では、前記のくり石層
4からの空気が前記通路15を下降して行く過程で、地
下約2.5〜3mの地熱が前記地中パイプ14を介して
前記空気に伝導されることになる。
【0027】また、図3(a)は前記地中パイプ13を
一部透視して示す斜視図、図3(b)は前記地中パイプ
13の断面図である。この図3(a)(b)に示すよう
に、前記地中パイプ13には、その内側に、多数の金属
製フィン16が設けられている(なお、図3(b)は、
フィンの図示を一部省略している)。前記多数のフィン
16は、例えば、前記地中パイプ13の内側に、例えば
スパイラル状(螺旋状)に点在するように設けられてい
る。また、図3(c)は前記内側パイプ14を示す斜視
図、図3(d)は前記地中パイプ13と内側パイプ14
との「2重パイプ構造」を示す断面図である。この図3
(d)に示すように、前記地中パイプ13と内側パイプ
14との間の通路15には、多数のフィン16が散在す
るようになっている。
【0028】以上のように、本実施形態では、金属製の
地中パイプ13の内側に多数の金属製フィン16が設け
られているので、地下2.5〜3mの地熱が、前記地中
パイプ13を介して多数のフィン16に伝えられる。し
たがって、本実施形態では、前記くり石層4内の空気が
前記地中パイプ13内に入って前記通路15を下降して
いる間、前記空気は、前記多数のフィン16に接触・衝
突しながら(その結果、空気が渦を巻くなどの揺動をし
ながら)、ゆっくりと下降して行く。その過程で、前記
フィン16及び地中パイプ13から、前記空気に、効率
よく地熱が伝導されて行くことになる。すなわち、本実
施形態では、前記地中パイプ13及びフィン16から地
熱が空気に伝えられるため、夏季には前記空気を冷す冷
房作用が得られると共に、冬季には前記空気を暖める暖
房作用が得られるようになっている(前記地中パイプ1
3及びフィン16による「空調効果」)。
【0029】また、本実施形態では、前記多数のフィン
16は、夏季に戸外の湿気の多い空気が前記地中パイプ
13内に送り込まれたときに、その空気を除湿する作用
をも発揮するようになっている。すなわち、夏季には、
前記フィン16は、地熱により戸外よりも比較的低温に
保たれている。これらの低温のフィン16に、戸外から
の高温多湿の空気が衝突すると、結露が生じて、前記空
気に含まれる水分が前記フィン16の表面に付着し、そ
の結果、前記空気が除湿されるようになる。他方、本実
施形態では、前記多数のフィン16は、冬季に乾燥した
空気が前記地中パイプ13内に送り込まれたときに、そ
の空気に水分を補給する作用をも発揮するようになって
いる。すなわち、冬季には、前記フィン16は、地熱に
より戸外や建物全体よりも比較的高温に保たれている。
これらの高温のフィン16に、乾燥した空気が衝突する
と、予めフィン16の表面に付着していた水分が前記空
気に供給され、その結果、前記空気はある程度湿気を含
むようになる。このように、本実施形態では、前記多数
のフィン16は、前記地中パイプ13内を空気を調湿す
る作用を発揮する(本発明における「空気調湿手段」を
構成する)ようになっている。また、本実施形態では、
前記地中パイプ13そのものも、前記フィン16の空気
調湿作用とほぼ同じ作用を、ある程度発揮している。
【0030】また、本実施形態では、前記多数のフィン
16は、前記地中パイプ13内に送られた空気を清浄化
する作用をも発揮するようになっている。すなわち、前
記多数のフィン16の表面には、通常、結露などにより
ある程度の水分が付着している。この状態で、戸外から
の汚れた空気が地中パイプ13内に入って、前記通路1
5内をゆっくり下降していくとき、前記空気は多数のフ
ィン16に当たることになる。そして、一般に、水分は
空気中の塵、埃などの汚れの元になる微小な不純物を付
着する性質を有している。よって、前記の汚れた空気
が、地中パイプ13内に入って、前記通路15内を移動
していく過程で、その空気中の汚れの成分(微小な不純
物)が前記フィン16の表面の水分に付着されるように
なる。その結果、前記空気が清浄化されることになる。
【0031】以上のように、本実施形態では、前記フィ
ン16は、前記通路15を移動する空気をある程度清浄
化する作用を有する(本発明の「空気清浄化手段」を構
成する)ようになっている。また、前記フィン16に付
着されなかった空気中の不純物の比較的大きなものは、
空気が前記地中パイプ13の底部13bから上昇すると
きに、自重により上昇しないで底部13bに溜まること
になり、この点でも、前記空気が、ある程度清浄化され
るようになっている。
【0032】また、本実施形態では、図2に示すよう
に、前記内側パイプ14の途中部分に、籠受け17が設
けられている。この籠受け17には、ハーブなどの香り
を発生・放出する素材を収納した通風性のある籠18が
載せられている。したがって、前記内側パイプ14の下
方から上昇する空気は、この籠18を通過することによ
り、所定の良好な香りが付与され、その快い香りを有す
る状態で、前記床下空気流通路2に送られるようになっ
ている。なお、本実施形態においては、前記ハーブを入
れた籠18は、前記内側パイプ14の上端部(図2の矢
印Aで示す破線で囲んだ部分)に備えるようにしてもよ
い。このようにすれば、この籠18を室内により近い位
置に配置できるので、室内に供給される空気への芳香付
与がより効率的に行えると共に、床の点検口兼通風口2
0から手を伸ばして籠18内のハーブの交換や手入れが
できるので、便利である。
【0033】また、図2に示すように、本実施形態で
は、前記床30の前記内側パイプ14と対向する部分
に、点検口兼用通風口20が形成されている。この点検
口兼用通風口20は、通常は、前記内側パイプ14から
前記床下空気流通路2に供給された空気の一部が室内に
流入するようにするために使用される。また、前記点検
口兼用通風口20は、一年に一回か数回、前記地中パイ
プ13の底部13bに溜まった水(前記フィン16の表
面に結露した水分が落下して底部13bに溜まることが
ある)の除去作業などを行うための地中パイプ13及び
内側パイプ14の点検口としても、使用される。また、
この点検口兼通気口20は、前記のハーブを入れた籠1
8の保守のためにも使用される。
【0034】また、図4は、前記地中パイプ13及び内
側パイプ14の設置位置の一例を示すものである。この
図4に示す例では、前記パイプ13,14は、建物(こ
の場合は住宅)の1階の4つの各部屋のほぼ中央の位置
に、埋設されるようになっている。
【0035】また、本実施形態では、前記くり石層4
は、床下空気流通路2の下方の空間で、基礎コンクリー
ト(基礎の立ち上がり部分)に囲まれた空間に多数のく
り石が充填されることにより、形成されている。また、
本実施形態では、前記の多数のくり石の間に、木炭が入
れられている。また、前記くり石層4には、特に夏季の
戸外からの空気をくり石層4内に流入させるための吸気
口21が備えられている。この吸気口21は、建物の北
側に設けられているのが望ましい(夏季は、太陽光が直
射する南側でなく北側からの空気を取り入れた方が、前
記くり石層4及びフィン16付き地中パイプ13による
空気の冷房効率が高まるため)。前記吸気口21は、夏
季は開放され冬季は閉じられているようになっている。
この吸気口21の開閉動作は、温度センサにより自動的
に開閉する(予めユーザーが戸外の気温が所定温度以上
になれば開放し、所定温度以下になれば閉鎖する、など
の設定をしておく)ようにしてもよいし、ユーザーが制
御盤のスイッチを操作することにより開閉するようにし
てもよい。
【0036】また、本実施形態では、前記吸気口21
に、着脱自在のフィルター付活性炭入りカセットを備え
るようにしてもよい。この活性炭入りカセットは、吸気
口21に着脱自在に取り付け取り外しできるもので、例
えばメッシュ状の容器の中に粒状の活性炭が充填されて
いるものである。この活性炭入りカセットを使用するこ
とにより、戸外からの空気は、このカセットである程度
調湿・消臭・清浄化されてからくり石層4内に入るの
で、室内に供給される空気の調湿・消臭・清浄化がより
効果的に行われるようになる。
【0037】本実施形態では、夏季には、戸外からの高
温多湿の空気が前記くり石層4に流入する。このとき、
流入した高温多湿の空気は、地熱により戸外より冷され
た多数のくり石と接触して、ある程度冷される(冷房作
用)と共に、空気中の水分がくり石の表面に結露してあ
る程度除湿される(除湿作用)。また、前記の戸外から
の高温多湿の空気は、前記の木炭に接触して、除湿され
る(木炭の調湿作用)と共に、空気中の汚れや悪臭の成
分が木炭に吸着される(木炭の吸着・浄化作用)。ま
た、冬季には、冬季の乾燥した空気が通過するとき、木
炭が自らの水分を空気に供給するので、前記空気にある
程度の湿気が付与される(木炭の調湿作用)と共に、前
記木炭が空気中の悪臭成分などを吸着するので、空気が
清浄化される(木炭の浄化作用)。
【0038】以上のように、本実施形態では、前記くり
石層4内のくり石(地熱が伝導されている)と木炭とに
より、くり石層4内を通過する空気の温度調節が行われ
る(地熱との熱交換による)と共に、前記くり石層4内
のくり石と木炭により、前記空気の調湿及び清浄化が行
われるようになっている(つまり、前記くり石層4は、
前記地中パイプ13及びフィン16と共に、本発明の
「空気調湿手段」及び「空気清浄化手段」をも構成す
る)。
【0039】次に、本実施形態の動作を説明する。ま
ず、夏季における本実施形態の動作を説明する。夏季に
は、サーモスタット(図示せず)などから構成される温
度センサ及び制御装置(マイクロコンピュータ)の働き
により、屋根裏(天井裏)の空気の温度が太陽熱や対流
で上昇して例えば25℃以上になると、自動的に換気モ
ーター(ファン6用のモーター)が回りだし、ダンバ7
は夏用の開状態となり、天井裏の熱気は屋外に排出され
る(他方、ダンパ9は閉となる)。従って、くり石層4
内及び2層パイプ(前記地中パイプ13及び内側パイプ
14)内は負圧となり、北側の基礎部分の吸気口21か
ら、戸外の外気を吸い込まれる。この吸い込まれた空気
は、冷畜熱槽(グリ石層4)を経て、2層パイプ13,
14内を通り、冷却されながら(また、調湿、清浄化さ
れながら)、床下空気流通路2より室内などに流入され
る。この室内に流入した空気は、室内換気口10から屋
根裏に移動して、屋根裏(屋内天井部)の熱気を押し上
げる。この熱気を含む空気は、前記ファン6のモーター
の力により、屋根裏空気流通路1を介して屋外に排出さ
れる。夏季の日中(25℃以上)に上記の動作を繰り返
し、住宅全室を地熱エネルギーにより冷却する。他方、
夜になって、屋根裏が25℃以下になると、自動的にサ
ーモスタットが働きファン・モーターは止まる。これに
より夏季の寝苦しさは完全に解消される。なお、前記サ
ーモスタットの温度設定値は制御盤に備えられたダイヤ
ル式のスイッチにより、ユーザーが、自分の好み(暑が
りのタイプか寒がりのタイプかなど)に合わせて、簡単
に変えることができる。
【0040】すなわち、図1において、矢印は、夏季の
本実施形態を備えた建物における空気の流れを示すもの
である。夏季には、図1に示すように、ファン6が作動
して屋根裏の熱い空気が、ダンパ7及び排気口8を介し
て、戸外に放出される。その結果、建物内は負圧となる
ため、開放された吸気口21から戸外の空気がくり石層
4内に流入する。この空気は、くり石層4において、蓄
積された地熱との熱交換による冷却、くり石や木炭との
接触による除湿及び清浄化、が行われる。その後、前記
のくり石層4で冷却・調湿・清浄化された空気は、前記
地中パイプ13の開口部13a(図2参照)から地中パ
イプ13内に入り、内側パイプ14との間の通路15を
下降していくが、この間に、地熱温度(夏季の地下2.
5mの地熱は、図5に示すように、約18〜19℃に保
たれている)に維持されている前記地中パイプ13及び
多数のフィン16との間での熱交換による冷却が行われ
る。また、同時に、前記空気(高温多湿の空気)は、前
記の地熱温度に維持されているフィン16と接触するこ
とにより、フィン16表面への結露が生じて、除湿され
る。また、同時に、前記空気は、前記フィン16表面の
水分と接触して空気中の不純物が水分に吸着されること
により、清浄化される。そして、この冷却・除湿・清浄
化された空気は、前記内側パイプ14の中を上昇する
が、その途中に設けられたハーブ入りの籠18を通過す
ることにより、ハーブの香りが付着される。この香りが
付与された空気は、前記内側パイプ14の上方から、床
下空気流通路2に入り、その一部は前記点検口兼通風口
20から室内に流入して部屋を冷却すると共に、他の一
部は外壁空気流通路3に流入して外壁から部屋内を冷却
する。
【0041】次に、本実施形態の冬季の動作を説明す
る。冬季になると前記ダンパ7,9の切り替えスイッチ
を冬用にするか、サーモスタットの温度設定を15℃位
にしておく。これにより、屋根裏が15℃以上になると
モーターが回り、床下の暖畜熱層(くり石層4)や2層
パイプ13,14を空気が通り、そこで暖められなが
ら、点検口兼通風口20から室内を循環して、室内天井
換気孔を通り、ファン・モーターの力で吸い込まれ、再
び、前記くり石層4に送られる。上記の作用を繰り返
し、室内全体を暖める。また、ユーザーは、一日に1〜
2回、5〜10分程度タイマーにより夏用にしておくこ
とにより、自動的に汚れた空気を屋外に排除できるよう
になる(これにより自動換気システムが形成される)。
【0042】すなわち、図6において、矢印は、冬季の
本実施形態を備えた建物における空気の流れを示すもの
である。冬季には、図6に示すように、ファン6が作動
して、屋根裏の太陽熱と自然及び桟器発生熱により暖め
られた空気が、ダンパ9及び内壁空気流通路5を介し
て、くり石層4に流入する(なお、前記吸気口21は冬
季には閉じられているので、戸外の空気はくり石層4内
には流入しない)。この空気は、くり石層4において、
くり石や木炭との接触により、ある程度、暖められると
共に、調湿(加湿)され、清浄化される。その後、前記
のくり石層4で暖め・調湿・清浄化された空気は、前記
地中パイプ13の開口部13a(図2参照)から地中パ
イプ13内に入り、内側パイプ14との間の通路15を
ゆっくり下降していく。この過程で、前記空気は、地熱
温度(冬季の地下2.5mの地熱は、図5に示すよう
に、約17〜15℃に保たれている)に維持されている
前記地中パイプ13及び多数のフィン16との間での熱
交換により、温度調節(暖房)される。また、同時に、
前記空気は、前記の多数のフィン16(表面に水分が付
着している)と接触するが、このとき、フィン16表面
の水分との接触により、フィン16の水分が空気に供給
されて空気の調湿(加湿)が行われる。また、同時に、
前記空気が前記フィン16(表面に水分が付着してい
る)に接触し、空気中の不純物がフィン16の水分に吸
着されることにより、前記空気が清浄化される。そし
て、この暖房・加湿・清浄化された空気は、前記内側パ
イプ14の中を上昇するが、その途中に設けられたハー
ブ入りの籠18を通過することにより、ハーブの香りが
付着される。この香りが付与された空気は、前記内側パ
イプ14の上方から、床下空気流通路2に入り、その一
部は前記点検口兼通風口20から室内に流入して部屋を
暖めると共に、他の一部は外壁空気流通路3に流入して
外壁から部屋内を暖める。
【0043】なお、大型の建物の場合、前記ファン6だ
けでは、屋根裏からの空気又は戸外からの空気をくり石
層4及び地中パイプ13を介して室内に供給するだけの
空気の流れを作れない可能性がある。その場合は、前記
地中パイプ13及び内側パイプ内に、ファンを備えるよ
うにしてもよい。
【0044】実施形態2.次に、図7は本発明の実施形
態2を説明するための図である。この実施形態2では、
くり石層4から地中に埋設される「2重パイプ」を、実
施形態1のように鉄製などの金属製のパイプを使用する
のではなく、ポリエチレン又はポリエステル等のプラス
チック製のスパイラル管を使用して構成している。この
「2重パイプ」の構造以外の部分は、実施形態2と実施
形態1とでほぼ共通であるので、以下では「2重パイ
プ」の構造を中心に説明を行う。
【0045】図7(a)は、本実施形態2に使用される
2重パイプの分解斜視図である。図7(a)において、
51は例えば直径300mmのポリエチレン又はポリエ
ステル製の外側用スパイラル管である。この外側用スパ
イラル管51は、図7(b)に示すように、断面が波状
の薄いシートから成る(スパイラル状に凹凸が形成され
ている)ものであるため、通常の管と比べて表面積が極
めて大きくなっている。また、この外側用スパイラル管
51は、プラスチック製なので、金属製のものと比べ
て、例えば2〜4mm程度というように、その肉厚が大
変薄いものになっている。したがって、一般にプラスチ
ック製の管の熱伝導性は金属製のものと比べて低いと言
われるが、本実施形態の外側用スパイラル管51は、前
述のように表面積が大きく肉厚が薄く形成されているた
め、地熱を容易に管の内部に伝えることができるように
なっている。また、この外側用スパイラル管51の上方
には、くり石層4からの空気を流入させるための開口部
(穴)51aが複数箇所形成されている。
【0046】また、図7(a)において、52は金属製
例えばアルミ製のスパイラル状帯部である。このスパイ
ラル状帯部52は、帯状(又はリボン状)のアルミ製シ
ートがスパイラル状(又はコイル状)に形成されること
により構成されている。このスパイラル状帯部52は、
前記外側用スパイラル管51の内壁部に当接(接触)す
るように、外側用スパイラル管51の内部に設置されて
使用される。したがって、このスパイラル状帯部52
は、前記外側用スパイラル管51からの地熱が伝導され
て、ほぼ地熱と同じ温度に保持されている。
【0047】また、図7(a)において、53はプラス
チック製の内側用スパイラル管で、前記コイル状帯部5
2の内側に設置されるものである。この内側用スパイラ
ル管53も、前記外側用スパイラル管51と同様に、断
面が波状で表面積が大きくなっており、また、肉厚が薄
く形成されている。
【0048】以上のように、本実施形態2では、表面積
が大きく肉厚が薄いために熱伝導効率の良好な外側用ス
パイラル管51と、熱伝導効率の良い金属製のスパイラ
ル状帯部52と、表面積が大きく肉厚が薄いために熱伝
導効率の良い内側用スパイラル管53とにより、「2重
パイプ」が構成されている。
【0049】なお、本実施形態2の「2重パイプ」にお
いては、前記外側用スパイラル管51に流入したくり石
層からの空気は、外側用スパイラル管51と内側用スパ
イラル管53との間の通路(図2の符号15参照)をゆ
っくりと下降して行き(この下降する過程で、前記スパ
イラル状帯部52と接触する)、外側用スパイラル管5
1の底部まで達したら、そこでUターンして、内側用ス
パイラル管53の内部を上昇して行き、床下空気流通路
(図1又は図2の符号2参照)に供給される。つまり、
実施形態2においても、「2重パイプ」内の空気の流れ
は、実施形態1と基本的に同様である。よって、本実施
形態2によっても、前記実施形態1とほぼ同様の作用効
果が得られるようになる。
【0050】すなわち、本実施形態2においては、くり
石層(図1の符号4参照)から前記開口部51aを通っ
て流入した空気は、前記の地熱の温度に保持された外側
用スパイラル管51及びスパイラル状帯部52と接触す
ることにより、温度調節される(すなわち、夏季は冷却
され、冬季は暖められる)。また、同時に、前記くり石
層からの空気は、前記外側用スパイラル管51及びスパ
イラル状帯部52と接触することにより、調湿される
(すなわち、夏季は空気中の水分が前記スパイラル状帯
部52などの表面に結露して空気が除湿されると共に、
冬季は前記スパイラル状帯部52などの表面に付着した
水分が空気に供給されて空気が加湿される)。また、同
時に、前記くり石層からの空気は、前記外側用スパイラ
ル管51及びスパイラル状帯部52と接触することによ
り、清浄化される(すなわち、空気中の不純物が前記ス
パイラル状帯部52などの表面の水分に吸着されて除去
されるため、空気が清浄化される)。
【0051】以上、本発明の実施形態1及び実施形態2
について説明してきたが、本発明はこれに限られるもの
ではなく、様々な変更が可能である。例えば、前記2つ
の実施形態では、空気の温度調節、調湿、及び清浄化を
地中で行うための手段として、地中パイプ13の中に内
側パイプ14を挿入するなどの「2重パイプ構造」を採
用しているが、本発明はこれに限られるものではなく、
例えば、図8に示すように、内壁部に多数のフィン31
を有する略U字状の配管32を地下に埋設して、図8の
Aの端部から空気を流入させて、内部で空気の温度調
節、調湿、及び清浄化を行い、その空気を、他方のBの
端部から排出させるようにしてもよい。
【0052】また、本発明では、例えば、図9に示すよ
うに、内壁に多数のフィン33を有する一つの円筒状
(柱状でもよい)のパイプ34の中央に、パイプ内を左
右の2つの空間に仕切るための仕切り板35を設けてお
き、この仕切り板35で仕切られた図示左側の空間の上
方の開口部(穴)36から空気を流入させ(図9の矢印
C参照)、この空間内でゆっくりと下降させながら空気
の温度調節、調湿、及び清浄化を行い、空気が底部まで
達したら、Uターンさせて、前記仕切り板35で仕切ら
れた図示右側の空間内をゆっくりと上昇させて、その上
部から排出する(図9の矢印D参照)ようにしてもよ
い。
【0053】また、図10は、本発明における他の「地
中パイプ」の例を示す図である。図10において、61
はくり石層(図1の符号4参照)から地中に埋設される
外側パイプである。この外側パイプ61は、例えば、プ
ラスチック製で、地熱が伝導しやすいように大変薄く形
成されている(なお、外側パイプ61は金属製でもよ
い)。また、外側パイプ61は、図のように断面が大き
な波状(又は凹凸状)に形成されている。この外側パイ
プ61の断面波状(又は凹凸状)の内壁の上面部分(図
10の符号62で示す部分)は、外側パイプ61内を図
の下方に進行する空気がこの符号62で示す部分(面接
触部)に面接触するように、つまり、空気の進行を妨げ
るように空気の移動方向と直交又は斜めに交わる方向に
突出するように、形成されている。そして、前記下降す
る空気が、この面接触部62に接触することにより、地
熱が前記空気に伝導されるようになっている。また、図
10において、63は内側パイプで、外側パイプ61の
中に挿入されている。
【0054】すなわち、この図10の例では、くり石層
からの空気は、外側パイプ61の上方の開口部61aか
ら外側パイプ61内に流入し(図10の矢印a参照)、
ゆっくりと下降(移動)する。このとき、下降(移動)
する空気は前記波状(又は凹凸状)の面接触部62に接
触する(空気の進行を妨げるように、面接触部62が空
気に接触する)。この下降(移動)中の空気が面接触部
62に接触する過程で、地熱が薄い外側パイプ61を介
して空気に伝導される。前記空気が外側パイプ61の底
部まで達したときは、前記空気は、そこでUターンし
て、内側パイプ63の下方の開口部63aから内側パイ
プ63内に入り(図10の矢印b参照)、上昇してい
き、床下空気流通路(図1の符号2参照)から各部屋な
どに供給される。
【0055】以上のように、本発明においては、「移動
中の空気に接触するように、空気の移動方向に対して直
交する方向又は斜めに交わる方向に延びる面接触部」
は、図2のフィン16、図7のスパイラル状帯部、図8
のフィン31、図9のフィン35、図10の断面波状
(凹凸状)の内壁の上面部などのように、様々な形態が
可能である。
【0056】実施形態3.図11は本発明の実施形態3
を示す図である。この実施形態3では、夏季の戸外の蒸
し暑い空気をくり石層4内に流入するために、基礎立ち
上がり部に形成された吸気口21(図1参照)からくり
石層4内部に延びる例えば直径200mmのポリエチレ
ン製の配管72を、複数本、備えるようにしている。こ
れらの配管72には、多数の穴が形成されており、戸外
からの空気は前記吸気口21から配管72の穴を介し
て、くり石層4内に流入されるようになっている。ま
た、この配管72の吸気口21側の端部には、粒状の活
性炭が充填された着脱自在の活性炭カセットが備えられ
ている。戸外からの空気は、この活性炭カセットによ
り、ある程度、調湿・消臭・清浄化されて、くり石層4
内に供給されるようになっている。なお、このカセット
の活性炭は、活性炭が古くなるなどで効果がなくなる
と、ユーザーが容易に交換できる。また、図示していな
いが、前記吸気口21の外側には、前記活性炭カセット
が風雨に濡れないようにするためのフードが備えられて
いる。本実施形態3の以上の構成以外の点については、
実施形態1と同様なので、説明を省略する。
【0057】実施形態4.図12(a)及び図13
(a)は本発明の実施形態4に使用される地中パイプの
平面図、図12(b)及び図13(b)はこの地中パイ
プの縦断面の構造及びその動作を示す図である。この実
施形態4では、例えばポリエチレン製で、その縦断面が
波状又はジグザク状になっている波付管(図7のスパイ
ラル管51とほぼ同様の形状のもの)が、複数個、互い
にほぼ同心円状に重ねられて構成されている。すなわ
ち、本実施形態4の地中パイプは、図12及び図13に
示すように、外側の第1の波付管81と、この第1の波
付管81の内側に配置されこれと対向する内側の第2の
波付管82と、この第2の波付管82の内側に配置され
これの下部に対向する第3の波付管83と、この第3の
波付管83の内側に配置されこれに対向する第4の波付
管84との、計4つの波付管からなる4層構造になって
いる。なお、前記第1の波付管81には底部81bが形
成されているが、他の3つの波付管82,83,84に
は底部は形成されていない。また、前記各波付管81,
82,83,84の相互間の各隙間85,86,88に
は、図7について説明したスパイラル管52が介設され
ている(なお、この実施形態4にいおては、前記スパイ
ラル管52は、省略されていてもよい)。
【0058】次に、本実施形態4の夏季の動作とそのた
めの構造を図12を参照して説明する。前記の外側の第
1の波付管81の上部の前記くり石層4と対向する部分
には、くり石層4からの空気を流入させるための複数の
穴81aが形成されている。夏季には、前記くり石層4
からの空気は、前記穴81aから第1の波付管81と第
2の波付管82の間の隙間85を下降しながら移動す
る。この下降した空気は、前記第1の波付管81の底部
81bに衝突した後、前記第2の波付管82の下端と第
1の波付管81の底部81bとの間の隙間から、前記第
2の波付管82と第3の波付管83との間の隙間86に
入り、この中を上昇していく。また、前記第3の波付管
83及び第4の波付管84の上端には、カバー87が備
えられている。前記の隙間86の中を上昇していく空気
は、このカバー87に衝突した後、第3の波付管83の
上部に形成された複数の穴83aから、第3の波付管8
3と第4の波付管84との間の隙間88に入り、この中
を下降していく。そして、この下降中の空気は、前記第
1の波付管81の底部81bに衝突して、第4の波付管
84の下端と第1の波付管81の底部81bとの間の隙
間から、第4の波付管84の中に入り、その中を上昇し
ていく。この上昇する空気は、前記第2の波付管82の
上部の内側に設けられたスライドパイプ89の中を上昇
して、スライドパイプ89の上端の開口部90から室内
に供給される(なお、前記スライドパイプ89は、後述
するように、夏季には、前記第2の波付管82の上部の
穴82aを塞ぐように、配置されている)。
【0059】なお、このスライドパハイプ89の上端の
開口部90には、ネット状のフィルター部91が備えら
れている。このフィルター部91には、例えばハーブな
どの芳香を発生する素材が備えられ、これを通過する空
気に所定の芳香を付加するようにしている。このフィル
ター部91は、床下空間内に配置されており、床上のユ
ーザーが床下に手を伸ばして届く位置にあるので、この
フィルター部91に載せられたハーブの交換などのメン
テナンスはユーザーが比較的容易に行えるようになって
いる。
【0060】次に、本実施形態4の冬季の動作とそのた
めの構造を図13を参照して説明する。前記第2の波付
管82の上部には、前記第1の波付管81の上部の穴8
1aとそれぞれ対向する複数の穴82aが形成されてい
る。また、この第2の波付管82の上部(前記穴82a
が形成された部分)の内側には、これと対向するスライ
ドパイプ89が備えられている。このスライドパイプ8
9には、前記第2の波付管82の各穴82aとそれぞれ
対向する穴89aが形成されている。このスライドパイ
プ89は、図示しない電動モータにより円周方向に回転
するようになっている(また、ユーザーは、スライドハ
ンドル89bを持って、手動で、スライドパイプ89を
回転させることもできる)。
【0061】冬季には、ユーザーは、マイクロコンピュ
ータなどによる電動モータの制御により又はユーザーの
手動により、前記スライドパイプ85の回転位置を調整
して、前記第2の波付管82の各穴82aと前記スライ
ドパイプ89の各穴89aとが対向するようにする。こ
のようにすると、くり石層4からの空気は、前記第1の
波付管81の各穴81a、第2の波付管82の各穴82
a、及びスライドパイプ89の各穴89aを介して、ス
ライドパイプ89の中に流入し、そのまま(地中パイプ
の中を通過することなく)、前記フィルター部91を通
って、室内に供給されるようになる。
【0062】冬季(特に冬季の昼間)には、太陽熱と自
然及び桟器発生熱で暖められた屋根裏の空気がくり石層
4内に導かれる(図6を参照)が、この暖められた空気
を地中パイプ(前記の第1、第2、第3、及び第4の波
付管81,82,83,84から成る4層構造のパイ
プ)内に通過させると、地熱伝導により空気の温度がか
えって冷されてしまう可能性がある。そこで、本実施形
態4では、実施形態1などと異なって、冬季(又は冬季
の昼間)だけは、前記スライドパイプ89をスライドさ
せて、くり石層4からの空気をそのまま室内に供給する
ようにしている。
【0063】以上のように、本実施形態4においては、
スライドパイプ89を操作することにより、前記くり石
層4内の空気を、夏季は前記地中パイプ(前記の4つの
各波付管81,82,83,84)内を流通してから建
物の室内に供給されるように導くと共に、冬季は前記地
中パイプ内を流通させないでそのまま建物の室内に供給
されるように導くようにしている。すなわち、本実施形
態4では、夏季にはくり石層4からの空気を地中パイプ
で地熱伝導などした上で室内に供給すると共に、冬季に
は太陽熱と自然及び桟器発生熱で暖められた屋根裏から
の空気を地中パイプに通すこと無くそのまま室内に供給
するようにしている。よって、本実施形態4では、季節
毎に最適な空気の流通及び調節を行うことができるよう
になっている。
【0064】なお、前記スライドパイプ89を回転させ
て前記第2の波付管82の穴82aがスライドパイプ8
9の側壁面で塞がれるようにすれば、くり石層4内の空
気は、地中パイプ(前記の第1、第2、第3、及び第4
の波付管81,82,83,84から成る4層構造のパ
イプ)を通過するようになるのは、夏季の動作として前
述したとおりである。
【0065】また、図13において、第3の波付管83
の下端部すなわち第1の波付管81の底部82bの近傍
部分には、複数の小さな水抜き穴83bが形成されてい
る。この水抜き穴83bは、前記各波付管81,82,
83,84の内壁面又は前記各隙間85,86,88に
介設されたスパイラル管(図7の符号52参照)に付い
た水滴が落下して、前記底部81bに溜まることを可能
にするためのものである。
【0066】なお、本実施形態4においては、地中パイ
プ全体の中の下方部分(全体の約1/3の部分)だけを
4つの波付管81,82,83,84による4層構造と
しているが、本発明はこれに限られるものではなく、例
えば、地中パイプの下方の約1/2の部分、地中パイプ
の下方の約2/3の部分、或いは、地中パイプの全体
を、4層構造にするようにしてもよい。
【0067】また、図14は本発明の前記各実施形態に
使用される異常時停止装置を示す概略ブロック図であ
る。図14において、92は建物内に備えられ火災によ
る煙を検知するための煙センサ、93は建物内のガス漏
れによる毒性ガスを検知するためのガスセンサ、94は
前記ファン6(図1及び図6参照)を駆動するためのフ
ァンモータ、95は前記煙センサ92及びガスセンサ9
3からの検知信号に基づいて前記ファンモータ94を停
止させるためのマイクロコンピュータである。本発明の
各実施形態においては、火災による煙又はガス漏れによ
る毒性ガスを検知したときは、マイクロコンピュータ9
5により前記ファンモータ94を停止させるようにして
いるので、煙や毒性ガスが、本発明の自然力利用空調シ
ステムにより、短時間内に建物全体に広がってしまうこ
とが、防止されるようになっている。すなわち、前記各
実施形態の自然力利用空調システムにおいては、特に冬
季などにおいて、前記ファン6により建物内の空気が地
中パイプ13,14,61,63に送られ、これらのパ
イプ内で熱交換されて建物内に送り返されることにより
自然力利用の空調が行われるようになっているが、本シ
ステムが稼動しているときに火災やガス漏れなどの異常
が発生したときは、本システムにより煙や毒性ガスが短
時間内に建物全体に広がってしまう可能性がある。そこ
で、前記各実施形態では、図14に示すような異常時停
止装置を備えることにより、火災やガス漏れなどの非常
時にはファン6を停止して本システムの稼動を停止させ
るようにして、前記の煙や毒性ガスが短時間内に建物全
体に広がってしまう可能性を防止するようにしている。
【0068】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明による建
物の自然力利用空調システムは、建物の床下にくり石層
を備えているので、このくり石層により地熱を蓄熱し、
戸外から又は建物内からの空気を、蓄熱した地熱との間
で熱交換することにより、ある程度、空気の温度調節を
行うと共に、空気中の過剰な水分がくり石の表面に結露
することなどを通じて、ある程度、空気の調湿を行うこ
とができる。また、本発明では、地盤面より重力方向に
向けて約2m以上延びるように地中に埋設された地中パ
イプを備えているので、前記くり石層からの空気に対し
て、さらに地中からの地熱を伝導して温度調節を行うこ
とができると共に、この地中パイプ内に備えられた空気
調湿手段による空気の調湿と、前記地中パイプ内に備え
られた空気清浄化手段による空気の清浄化を行い、この
ようにして温度調節、調湿、及び清浄化された空気を、
室内に還流させることにより、ほぼ自然エネルギーだけ
で空調のほとんど全てを行うことが可能になる。
【0069】本発明において、前記「面接触部」は、地
熱伝導手段、空気調湿手段、空気清浄化手段などを構成
するものである。また、本発明において、前記面接触部
を含む「2重パイプ」構造を、図7に示すようなプラス
チック管と帯部で構成すれば、構造が簡素化され、設置
作業が効率化されると共に、原材料費も安価になる。ま
た、本発明において、図10に示すように、地中パイプ
と面接触部とをプラスチック管(又は金属管)により一
体に形成することにより、構造が極めて簡素化され(設
置作業などが極めて容易になる)、原材料費などの少な
くなり設置コストが低減されるようになる。
【0070】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、前記くり石層の中の多数のくり石
の間に木炭を備えるようにしているので、くり石層の中
を通過する空気に含まれる水分がくり石の表面に結露す
ると共に木炭に吸着されることにより、ある程度、前記
空気の除湿が行えると共に、くり石の表面の水分と木炭
に含まれる水分が前記空気に放出されることにより、あ
る程度、前記空気の加湿が行えるようになる。よって、
くり石層により、ある程度、空気の調湿が行えるように
なる。
【0071】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、前記地中パイプの内側にフィン又
は帯状部などの面接触部を設けているので、地中パイプ
内を湿度の高い空気が移動するときは、その空気に含ま
れる水分を前記フィン状又は帯状部などの面接触部の表
面に結露させて、空気の除湿を行うことができる。ま
た、地中パイプ内を湿度の低い空気が移動するときは、
前記フィン又は帯状部などの面接触部の表面に付着して
いる水分が前記空気に供給されて、空気の調湿(加湿)
が行えるようになる。よって、本発明では、前記くり石
層によりある程度調湿された後の空気に対して、更に、
地中パイプ内において十分な調湿が行えるようになる。
【0072】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、前記地中パイプの内側にフィン又
は帯状部などの面接触部(その表面に水分が付着してい
る)を設けているので、地中パイプ内を移動する空気に
含まれる埃などの不純物が、前記フィン又は帯状部など
の面接触部の表面に存在する水分に付着させられること
により、前記空気が清浄化される。すなわち、本発明で
は、前記くり石層によってある程度清浄化された空気
を、更に、地中パイプ内において、十分な清浄化できる
ようになる。
【0073】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、前記くり石層には、夏季は戸外の
空気が流入するように開放されると共に、冬季は戸外の
空気が前記くり石層に流入しないように閉鎖される吸気
口を備えるようにしたので、夏季と冬季とのそれぞれに
最適な空気の温度調整及び調湿を行うことができるよう
になる。
【0074】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、夏季は屋根裏の空気を戸外に放出
しながら戸外の空気を前記くり石層に送り込むと共に、
冬季は屋根裏の空気を前記くり石層に送り込むための空
気流通手段(例えば、ファン、空気流通路、及び空気流
通路に備えられたダンパ)を備えるようにしたので、夏
季と冬季とのそれぞれに最適な空気の温度調節及び調湿
が可能になる。
【0075】さらに、本発明による建物の自然力利用空
調システムにおいては、前記地中パイプ内に、地中パイ
プ内を通過する空気に対して所定の香りを供給するため
の香り発生(供給)手段を備えるようにしたので、単に
温度調節、調湿、及び清浄化されるのみでなく快い香り
が付与された空気を室内に流入させられるようになるの
で、より快適な空調が可能になる。
【0076】また、本発明において、戸外の空気をくり
石層内に吸気するための吸気口に、粒状又は粉状の活性
炭が充填された活性炭カセットを備えることにより、戸
外からの空気を活性炭により、ある程度、調湿、消臭、
清浄化してから、くり石層内に流入させることができ
る。
【0077】また、本発明において、くり石層の下に防
湿シートを備えることにより、地下からの水分が上昇し
てくり石層内に入ることを防止できるようになる。
【0078】また、本発明において、空気ガイド手段に
より、前記くり石層内の空気を、夏季は前記地中パイプ
を流通させてから建物の室内に供給されるように導くと
共に、冬季は前記地中パイプ内を流通しないでそのまま
建物の室内に供給されるように導くようにできるので、
夏季にはくり石層からの空気を地中パイプで地熱伝導な
どした上で室内に供給すると共に、冬季には太陽熱で暖
められた屋根裏からの空気を地中パイプを通すこと無く
そのまま室内に供給できるようになる。よって、季節毎
に最適な空気の流通及び調節を行うことができるように
なる
【0079】また、本発明において、地中パイプの一部
又は全体を、4つのパイプ(4つ以上のパイプ)により
構成される4層構造(4層以上の構造)とすることによ
り、くり石層からの空気の地中パイプによる地熱伝導、
調湿、清浄化などの作用をより有効に行えるようにな
る。
【0080】また、本発明の自然力利用空調システムが
稼動しているときに火災やガス漏れなどの異常が発生し
たときは、本システムにより煙や毒性ガスが短時間内に
建物全体に広がってしまう可能性があるが、本発明で
は、火災やガス漏れなどの非常時にはファンを停止して
本システムの稼動を停止させるための異常時停止装置を
備えるようにしているので、非常時に煙や毒性ガスが短
時間内に建物全体に広がってしまうという可能性を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の構成及び夏季の動作を
説明するための図である。
【図2】 本実施形態1の地中パイプ及び内側パイプを
拡大して示す図である。
【図3】 (a)は本実施形態1の地中パイプを示す斜
視図、(b)は本実施形態1の地中パイプを示す断面
図、(c)は本実施形態1の内側パイプを示す斜視図、
(d)は本実施形態1において地中パイプと内側パイプ
を組み合わせた状態(2重パイプ構造)を示す断面図で
ある。
【図4】 本実施形態1の地中パイプ及び内側パイプを
設ける位置を説明するための図である。
【図5】 東京地方における月平均の気温、地表温度、
地中温度を示すグラフである。
【図6】 本実施形態1の冬季の動作を説明するための
図である。
【図7】 本発明の実施形態2の地中に埋設する「2重
パイプ」の構造を説明するための図である。
【図8】 本発明における地中パイプの他の例を示す図
である。
【図9】 本発明における地中パイプの他の例を示す図
である。
【図10】 本発明における地中パイプの他の例を示す
図である。
【図11】 本発明の実施形態3を説明するための図で
ある。
【図12】 (a)は本発明の実施形態4に使用される
地中パイプの平面図、(b)はこの地中パイプの縦断面
の構造及びその動作を示す図である。
【図13】 (a)は本発明の実施形態4に使用される
地中パイプの平面図、(b)はこの地中パイプの縦断面
の構造及びその動作を示す図である。
【図14】 本発明による自然力利用空調システムに備
えられる異常時停止装置を説明するためのブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 屋根裏空気流通路 2 床下空気流通路 3 外壁空気流通路 4 くり石層 5 内壁空気流通路 6 ファン 7,9 ダンパ 8 排気口 10,11 室内換気口 13 地中パイプ 13a,51a 開口部 13b 底部 14 内側パイプ 15 通路 16 フィン 20 点検口兼通風口 21 吸気口 30 床 51 外側用スパイラル管 52 スパイラル状帯部 53 内側用スパイラル管 61 外側パイプ 62 面接触部 63 内側パイプ 71 防湿シート 72 配管 81,82,83,84 波付管 85,86,88 隙間 89 スライドパイプ 91 フィルター部 92 煙センサ 93 ガスセンサ 94 ファンモータ 95 マイクロコンピュータ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月10日(1999.8.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、前記くり石層の中に充填された多
数のくり石の間に木炭を配置するようにし、くり石層の
中を通過する空気が多湿のときは、その空気に含まれる
水分をくり石に結露させると共に木炭に吸着させること
により、その空気の除湿を行うと共に、くり石層の中を
通過する空気が乾燥しているときは、くり石の表面の水
分と木炭に含まれる水分をその空気に供給することによ
り、その空気の加湿を行うようにするのがよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、前記空気調湿手段は、前記地中パ
イプの内側に設けられたフィン又は帯状部などの面接触
部であって、前記地中パイプを介して地熱の伝導を受
け、地中パイプ内を移動する湿度の高い空気について
は、それに含まれる水分を結露させると共に、地中パイ
プ内を移動する湿度の低い空気については、自らに付着
している水分をそれに供給するためのフィン又は帯状部
などの面接触部であるのがよい。なお、本発明における
「面接触部」は、地中パイプ内を移動する空気が接触す
るように空気の移動方向に対して直交又は斜めに交わる
方向に延びるものであって、例えば、フィン、スパイラ
ル状帯部、パイプの断面波状(凹凸状)の内壁の上面部
などのような様々な形態が可能である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】また、本発明による建物の自然力利用空調
システムにおいては、前記空気清浄化手段は、前記地中
パイプの内側に設けられたフィン又は帯状部などの面接
触部であって、地中パイプ内を移動する空気に含まれる
埃などの不純物を、自らの表面に存在する水分に付着さ
せることにより、前記空気を清浄化するためのフィン又
は帯状部などの面接触部であるのがよい。なお、本発明
における「面接触部」は、地中パイプ内を移動する空気
が接触するように空気の移動方向に対して直交又は斜め
に交わる方向に延びるものであって、例えば、フィン、
スパイラル状帯部、パイプの断面波状(凹凸状)の内壁
の上面部などのような様々な形態が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25B 30/06 F25B 30/06 T

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の床下に設けられたくり石層であっ
    て、地熱を蓄熱し、戸外からの又は建物内からの空気
    に、蓄熱した地熱を伝導するためのくり石層と、 地盤面より重力方向に向けて約2m以上延びるように地
    中に埋設された地中パイプであって、前記くり石層から
    の空気に、地中からの地熱を伝導するための地中パイプ
    と、 前記地中パイプ内に備えられ、前記地中パイプ内を移動
    する空気に地熱を効率的に伝導するための地熱伝導手段
    と、 前記地中パイプ内に備えられ、前記地中パイプ内を移動
    する空気を調湿するための空気調湿手段と、 前記地中パイプ内に備えられ、前記地中パイプ内を移動
    する空気を清浄化するための空気清浄化手段と、 前記地中パイプ内で温度調節、調湿、及び清浄化された
    空気を、建物の室内に供給するための調節空気供給部
    と、を備えた建物の自然力利用空調システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記地中パイプは、 外側パイプと、この外側パイプよりも半径が小さい内側
    パイプであって外側パイプの内部に外側パイプと所定の
    隙間を介して配置される内側パイプと、を備えており、 前記外側パイプの前記くり石層と対向する部分には、く
    り石層からの空気の流入を可能にするための開口部が形
    成されており、 前記内側パイプの下端部は前記外側パイプの底部に対し
    て所定の隙間を有するように配置されており、 以上の構成により、前記くり石層内の空気が、前記外側
    パイプの開口部から流入し、この流入した空気が、まず
    前記外側パイプと内側パイプとの間の隙間を下降して行
    き、その後、前記外側パイプの底部と内側パイプの下端
    部との間の隙間を介して前記内側パイプの内側に移動し
    てその中を上昇して、建物の室内に供給されるようにな
    っている、ことを特徴とする建物の自然力利用空調シス
    テム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 前記地熱伝導手段は、前記地中パイプの内側に備えら
    れ、前記地中パイプ内を移動する空気が効率的に接触す
    るように空気の移動方向に対して直交又は斜め方向に延
    びる面接触部であって、前記地中パイプを介して地熱の
    伝導を受け、夏季には地中パイプ内を移動する空気を地
    熱により冷却すると共に、冬季には地中パイプ内を移動
    する空気を地熱により暖めるための面接触部である、こ
    とを特徴とする建物の自然力利用空調システム。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3において、 前記空気調湿手段は、 前記くり石層の中に充填された多数のくり石及びこれら
    の多数のくり石の間に置かれた木炭であって、 くり石層の中を通過する空気が多湿のときは、その空気
    に含まれる水分をくり石の表面に結露させると共に木炭
    に吸着させることにより前記空気の除湿を行うと共に、
    くり石層の中を通過する空気が乾燥しているときは、く
    り石の表面の水分と木炭に含まれる水分をその空気に供
    給することによりその空気の加湿を行うための多数のく
    り石及び木炭である、ことを特徴とする建物の自然力利
    用空調システム。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3又は4において、 前記空気調湿手段は、前記地中パイプの内側に備えら
    れ、前記地中パイプ内を移動する空気が効率的に接触す
    るように空気の移動方向に対して直交又は斜め方向に延
    びる面接触部であって、前記地中パイプを介して地熱の
    伝導を受け、湿度の高い空気が地中パイプ内を移動する
    ときはその空気に含まれる水分を自らの表面に結露させ
    ると共に、湿度の低い空気が地中パイプ内を移動すると
    きは自らの表面に付着している水分をその空気に供給す
    るための面接触部である、ことを特徴とする建物の自然
    力利用空調システム。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5において、 前記空気清浄化手段は、前記地中パイプの内側に備えら
    れ、前記地中パイプ内を移動する空気が効率的に接触す
    るように空気の移動方向に対して直交又は斜め方向に延
    びる面接触部であって、地中パイプ内を移動する空気に
    含まれる埃などの不純物を、自らの表面に存在する水分
    に付着させることにより、前記空気を清浄化するための
    面接触部である、ことを特徴とする建物の自然力利用空
    調システム。
  7. 【請求項7】 請求項1から6までのいずれかにおい
    て、さらに、 前記くり石層には、 夏季は戸外の空気がくり石層内に流入するように開放さ
    れると共に、冬季は戸外の空気が前記くり石層に流入し
    ないように閉鎖される吸気口が備えられている、ことを
    特徴とする建物の自然力利用空調システム。
  8. 【請求項8】 請求項7において、さらに、 夏季は屋根裏の空気を戸外に放出しながら戸外の空気を
    前記くり石層に送り込むと共に、冬季は屋根裏の空気を
    前記くり石層に送り込むための空気流通手段が備えられ
    ている、ことを特徴とする建物の自然力利用空調システ
    ム。
  9. 【請求項9】 請求項1から8までのいずれかにおい
    て、さらに、 前記地中パイプ又は前記調節空気供給部には、建物の室
    内に供給される空気に対して所定の香りを付与するため
    の香り発生手段が備えられている、ことを特徴とする建
    物の自然力利用空調システム。
  10. 【請求項10】 請求項7において、さらに、 前記吸気口からくり石層内に延びる中空パイプであっ
    て、その外周部に多数の穴が形成されており、これらの
    多数の穴を通じて前記吸気口からの空気を前記くり石層
    内に供給するための中空パイプと、 前記吸気口に備えられ、戸外から前記中空パイプ内に移
    動する空気に含まれる異臭成分などの異物を吸着するた
    めの活性炭が充填された活性炭カセットと、を備えたこ
    とを特徴とする建物の自然力利用空調システム。
  11. 【請求項11】 請求項1から10までのいずれかにお
    いて、前記くり石層の底部には、その下方の地中からの
    水分がくり石層内へ上昇することを防止するための防湿
    シートが備えられている、ことを特徴とする建物の自然
    力利用空調システム。
  12. 【請求項12】 請求項1から11までのいずれかにお
    いて、さらに、 前記くり石層内の空気を、夏季は前記地中パイプ内を流
    通してから建物の室内に供給されるように導くと共に、
    冬季は前記地中パイプ内を流通しないで建物の室内に供
    給されるように導くための空気ガイド手段、を備えたこ
    とを特徴とする建物の自然力利用空調システム。
  13. 【請求項13】 請求項2から12までのいずれかにお
    いて、 前記地中パイプは、前記外側パイプと、前記内側パイプ
    と、前記内側パイプの内側に所定の隙間を介して配置さ
    れた第1の補助パイプと、この第1の補助パイプの内側
    に所定の隙間を介して配置された第2の補助パイプと、
    の計4つのパイプを備えており、 外側パイプと内側パイプの間の隙間に流入した空気は、
    内側パイプと第1の補助パイプとの間の隙間に移動可能
    になっており、内側パイプと第1の補助パイプとの間の
    隙間に移動した空気は、第1の補助パイプと第2の補助
    パイプとの間の隙間に移動可能になっており、第1の補
    助パイプと第2の補助パイプとの間の隙間に移動した空
    気は、第2の補助パイプの内側に移動可能となってお
    り、第2の補助パイプの内側に移動して空気は、第2の
    補助パイプの内側を上昇して建物の室内に供給されるよ
    うになっている、ことを特徴とする建物の自然力利用空
    調システム。
  14. 【請求項14】 請求項13において、前記地中パイプ
    は、その下方部分は前記の外側パイプ、内側パイプ、第
    1の補助パイプ、及び第2の補助パイプの計4つのパイ
    プにより構成されており、その上方部分は前記外側パイ
    プ及び内側パイプの計2つのパイプにより構成されてい
    る、ことを特徴とする建物の自然力利用空調システム。
  15. 【請求項15】 請求項1から14までのいずれかにお
    いて、さらに、 建物内に火災による煙又はガス漏れによる毒性ガスが発
    生したとき、前記建物内の空気を前記地中パイプに入れ
    てさらに建物内に戻すためのファンを停止させるための
    異常時停止装置を備えており、 この異常時停止装置は、建物内に火災による煙又はガス
    漏れによる毒性ガスが発生したことを検知するための検
    知手段と、この検知手段からの信号に基づいて前記ファ
    ンを停止させるための制御手段と、を備えている、こと
    を特徴とする建物の自然力利用空調システム。
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