JP2000096099A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

液体洗浄剤組成物

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JP2000096099A
JP2000096099A JP27124298A JP27124298A JP2000096099A JP 2000096099 A JP2000096099 A JP 2000096099A JP 27124298 A JP27124298 A JP 27124298A JP 27124298 A JP27124298 A JP 27124298A JP 2000096099 A JP2000096099 A JP 2000096099A
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spherical particles
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surface energy
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JP27124298A
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English (en)
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Toshihisa Hayakawa
敏久 早川
Masashi Yoshikawa
将士 吉川
Michio Yokosuka
道夫 横須賀
Genichi Nakamura
元一 中村
Yasushi Sasaki
靖 佐々木
Nobushige Tanaka
伸林 田中
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬質表面を清浄する際に、予備洗浄なしで、
硬質表面を傷つけることなく少量の使用量で洗浄するこ
とができる液体洗浄剤組成物の提供。 【解決手段】 下記の成分(a) 、有機溶媒及び水を含有
し、且つ均一に撹拌した状態で20℃における粘度が2〜
500mPa・sである液体洗浄剤組成物。 (a)異なる成分から構成された外殻と内殻の2層構造を
有し、かつ下記要件(A-1)及び(A-2) を満たすか、又は
水とヘキサンからなる溶液に添加・振とうした際に実質
的にヘキサン相に存在する、平均粒径0.01〜15μmの水
不溶性球状粒子。 (A-1):外殻を構成する成分の表面エネルギーが10〜60mN
/mである。 (A-2):外殻を構成する成分の表面エネルギーが内殻を構
成する成分の表面エネルギーよりも小さい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のボディー等
の硬質表面を清浄する際に、予備洗浄なしで、硬質表面
を傷つけることなく少量の使用量で洗浄することができ
る液体洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
自動車のボディー等の硬質表面の洗浄を行う際に、固体
粒子汚れによる硬質表面への傷付けを防ぎながら表面を
清浄にするためには、過剰の水もしくは洗剤液で固体粒
子汚れを除去しながら、もしくは予め除去してから他の
汚れの洗浄を行う必要があった。固体粒子汚れが存在す
る硬質表面を予備洗浄なしに少量の液体により被洗浄面
への傷付きの心配なく洗浄する方法として、特開平10
−121099号公報には、特定の球状粒子を含有し、
特定の粘度に調整した組成物による拭き取り洗浄が、固
体粒子汚れが存在する硬質表面の拭き取り洗浄時におけ
る傷付け防止に高い性能を有すると共に、良好な作業性
・洗浄力を持ち、被洗浄表面の美観の維持に絶大なる効
果があることが記載されている。
【0003】しかしながら、球状粒子として最も効果的
であるポリオルガノシルセスキオキサンは、高コストで
あること、また合成上の理由から表面にシラノール基が
残存し、その部分が親水性を帯びるため、疎水性が損な
われ、結果粒子の運動性及び配合安定性等に影響する問
題があった。
【0004】
【課題を解決するため手段】本発明は、下記の成分(a)
、(b) 及び(c) を含有し、且つ均一に撹拌した状態で2
0℃における粘度が2〜500mPa・sである液体洗浄剤組成
物を提供する。 (a)異なる成分から構成された外殻と内殻の2層構造を
有し、かつ下記要件(A-1)及び(A-2) を満たす平均粒径
0.01〜15μmの水不溶性球状粒子。 (A-1):外殻を構成する成分の表面エネルギーが10〜60mN
/mである。 (A-2):外殻を構成する成分の表面エネルギーが内殻を構
成する成分の表面エネルギーよりも小さい。 (b) 有機溶媒 (c) 水 また本発明は、下記の成分(a)、(b)及び(c) を含有し、
且つ均一に撹拌した状態で20℃における粘度が2〜500m
Pa・sである液体洗浄剤組成物も提供する。
【0005】(a) 異なる成分から構成された外殻と内殻
の2層構造を有し、水とヘキサンからなる溶液に添加・
振とうした際に実質的にヘキサン相に存在する平均粒径
0.01〜15μmの水不溶性球状粒子。
【0006】(b) 有機溶媒 (c) 水
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の成分(a) である水不溶性
球状粒子(以下球状粒子と略記)はそれぞれ異なった成
分から構成された外殻部分と内殻部分からなる2層構造
をとっている。内殻部分には安価な構成成分を使用する
ことができ、性能に直接関係する外殻のみを低表面エネ
ルギー物質で構成することにより低表面エネルギー物質
単独で合成した粒子よりも安価なコストで同等の低表面
エネルギーの表面を得ることができる。
【0008】要件(A-1) に関して、高い防傷効果を発現
させるには、球状粒子の運動性が充分に高いことが必要
である。そのためには粒子間の凝集力は低いことが好ま
しく、それゆえ球状粒子の外殻部分を構成する成分は、
表面エネルギーが10〜60mN/mのものであり、10〜40mN/m
のものが好ましい。
【0009】尚、本発明において、表面エネルギーとは
以下に示す方法により測定したものである。 <固体の表面エネルギーの測定方法>表面張力(γ)は
ロンドンの分散力に起因する項(γd) とその他極性力
に起因する項(γp) の和からなると考える。 γ=γd+γp …(1) また、γd とγp のわかっている2種類の液体(蒸留水
とヨウ化メチレン)の接触角を測定することにより、固
体表面のγdとγpが計算により求められる。
【0010】 (b1+c1+a1dγp+c1(b1-a1d+b1(c1-a1p-a1b1c1=0 …(2) (b2+c2+a2dγp+c2(b2-a2d+b2(c2-a2p-a2b2c2=0 …(3) a1=(1/4)γ1(1+cosθ1) a2=(1/4)γ2(1+cosθ2) b1=γ1 d b2=γ2 d c1=γ1 p c2=γ2 p θ1;蒸留水の固体表面上の接触角 θ2;ヨウ化メチレンの固体表面上の接触角 ・蒸留水の表面張力 γ1 =72.8mN/m γ1 d=22.1mN/m γ1 p=50.7mN/m ・ヨウ化メチレンの表面張力 γ2 =50.8mN/m γ2 d=44.1mN/m γ2 p=6.7 mN/m 式(2) 及び(3) より固体表面の分散力成分(γd) と極
性成分(γp)を算出し、式(1) に代入して固体の表面
張力、即ち表面エネルギーを算出する。
【0011】要件(A-2) に関して、外殻部分を構成する
成分の表面エネルギーが内殻部分を構成する成分の表面
エネルギーよりも小さい方が、粒子間の凝集力を低減
し、球状粒子の運動性を高めるため、汚れを構成する粒
子による傷つけ防止に有利であり、またコスト的にも球
状粒子の内殻部分を安価に構成できる。なお内殻部分の
表面エネルギーは、測定しようとする内殻成分と同じ物
質で平面を作製し、その平面に対する水及びヨードメタ
ンの接触角を測定し、上記実験式から求める。
【0012】成分(a) の平均粒径は、0.01〜15μmであ
り、好ましくは0.01〜10μm、更に好ましくは1〜5μ
mである。平均粒径が0.01〜15μmの範囲内であると、
単位重量あたりの粒子数による効率や、被洗浄面である
硬質表面一般に存在する固体粒子汚れの大きさと同等で
あり、この固体粒子汚れに対する洗浄効率が良好とな
る。平均粒径の測定方法を下記に示した。
【0013】<平均粒径の測定方法>粒子を水、メタノ
ール、1%C1225O(CH2CH2O)6H水溶液のいず
れかの分散楳中で超音波により完全に分散を行った上
で、光拡散型の粒径分布測定器(HORIBA LA-500 等)に
より粒径を測定する。得られた粒径より、体積基準の平
均粒径を算出し、本発明における平均粒径とする。ただ
し、平均粒径をaとした時、測定された粒径の最大値が
a+a/2以上、もしくは最小値がa−a/2以下であ
る場合、測定した粒子の標準偏差δをもとに、a−δか
らa+δの範囲に粒径をもつ粒子のみで再度体積基準の
平均粒径を算出し、本発明における平均粒径とする。
【0014】成分(a) の球状粒子の調製法としては、炭
化水素系溶媒及びシリコーン系溶媒からなる群から選ば
れる少なくとも1種の溶媒中で、外殻部分を形成しうる
アミノ変性シリコーン、シリコーンマクロマー又はフッ
化アルキルメタクリレート−アルキルメタクリレート共
重合体等の疎水性物質を分散剤として、内殻部分となる
ビニルモノマーの分散重合を行った後、固液分離し洗浄
後、乾燥させ固体粒子にする方法がある。つまり分散重
合の液滴を構成している溶媒の表面付近に分散剤が位置
し、溶媒の内部にビニルモノマーが存在する状態で重合
することにより、このような外殻、内殻構造の水不溶性
球状粒子を得ることができる。特に、溶媒中で外殻部分
を形成しうる疎水性物質としてアミノ変性シリコーンを
分散剤として用いることが好ましい。
【0015】アミノ変性シリコーンの置換度(アミン当
量)は、300 〜50,000g/mol のものが好ましく、1,00
0 〜20,000g/mol のものがより好ましい。また、一般
に、アミン当量が大きくなるほど得られる粒子の径が大
きくなる傾向がある。なお、アミノ変性シリコーンのア
ミン当量はクロロホルム/メタノール(容積比1/1)
溶液にて、塩酸による電位差滴定で求めた。
【0016】アミノ変性シリコーンの重合度(粘度)
は、25℃における粘度が50〜1,000,000mm2/sのものが好
ましく、1,000〜100,000mm2/sのものがより好ましい。
一般に、用いるアミノ変性シリコーンの粘度が高いほど
得られる粒子の径が小さくなる傾向がある。粘度は、JI
S K 7117に従って測定し、測定試料の粘度(25℃)が10
0,000mm2/s未満の場合、B型粘度計で測定し、測定試料
の粘度(25℃)が 100,000mm2/s 以上の場合はE型粘度
計で測定した。
【0017】分散剤として用いられるアミノ変性シリコ
ーンの使用量は系の安定性及び生成する粒子に求められ
る特性(粒子径、表面特性等)により適宜選択される
が、分散剤量が不足すると分散安定性が低下し、多すぎ
ると経済的ではないので、ビニルモノマーに対して0.1
〜20重量%が好ましい。また、一般に、アミノ変性シリ
コーンの使用量が多いほど得られる粒子の径は小さくな
る傾向がある。
【0018】本発明に用いられるビニルモノマーは、成
分(a) の球状粒子の内殻を構成するものであり、ラジカ
ル重合性ビニルモノマーが好適に用いられる。かかるビ
ニルモノマーとしては、スチレン、アルキル基の炭素数
1〜22のアルキル(メタ) アクリレート、(メタ) アク
リロニトリル、アクリルアミド、酢酸ビニル、ビニルピ
ロリドン等が挙げられ、スチレン、アルキル(メタ) ア
クリレートが好ましい。
【0019】反応系中のビニルモノマー濃度は1〜50重
量%が好ましく、2〜30重量%がより好ましい。モノマ
ー濃度もまた粒子径を変化させる因子であり、一般には
高いほど粒径が大きくなる傾向がある。
【0020】重合に使用する溶媒としては、炭化水素系
溶媒及びシリコーン系溶媒からなる群から選ばれる1種
以上の混合物である。かかる溶媒としてはヘキサン、ヘ
プタン、シクロヘキサン、トルエン、オクタメチルシク
ロテトラシロキサン及びデカメチルシクロペンタシロキ
サンからなる群から選ばれる1種以上の混合物が好まし
い。
【0021】重合開始剤は従来の公知のアゾ系開始剤又
はパーオキシド系開始剤を使用することができるが、ア
ミノ変性シリコーンを分散剤に用い、炭化水素系溶媒及
び/又はシリコーン系溶媒中で分散重合を行う場合は、
アゾ系開始剤が好ましい。
【0022】本発明の成分(a) である球状粒子は、水と
ヘキサンからなる溶液に添加し、振とう、分液操作後に
ヘキサン相に存在する性質を示すものであり、単一のア
ミノ変性シリコーンレジンからなる球状粒子とは相違す
る。
【0023】本発明の洗浄剤組成物中の成分(a) の含有
量は 0.001〜10重量%が好ましく、1〜6重量%が更に
好ましい。
【0024】成分(b) の有機溶媒は、下記(1) 〜(4) で
示されるものを一種以上使用することが好ましい。 (1) 一般式(I)又は(I')で示される構成単位から選
ばれる基を少なくとも一つ有し、20℃において液状であ
るポリオルガノシロキサン。本発明で使用されるポリオ
ルガノシロキサンの具体例としては、ジアルキルシロキ
サン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン
が好ましい。
【0025】
【化1】
【0026】(式中、R1、R2及びR3は同一又は異なっ
て、炭素数1〜100 のアルキル基、アルコキシ基、ヒド
ロキシアルキル基、水酸基、カルボキシル基、カルボキ
シアルキル基、N−(2−アミノアルキル)アミノアル
キル基、アミノアルキル基、アミノ基、エポキシアルキ
ル基、エポキシ基、メチルポリオキシエチレンアルキル
基、ヒドロキシポリオキシエチレンアルキル基、メチル
ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン基、ヒドロ
キシポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン基、ア
ルキルポリオキシプロピレン基、ポリオキシエチレン
基、フェニル基又はフッ化アルキル基を示す。) (2) 20℃において液状である直鎖あるいは分岐鎖のパラ
フィン。特に炭素数が10〜16のパラフィンが好ましい。 (3) 一般式(II)で示されるグリコールエーテル。特にプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレン
グリコールモノメチルエーテルが好ましい。
【0027】
【化2】
【0028】(式中、R4及びR5はそれぞれ炭素数1〜8
の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又は水素原子を示し、R6
及びR7はいずれか一方がH で他方がCH3 を示す。q及び
rはそれぞれ0〜20の数を示す。但し、q及びrはとも
に0ではない。) (4) 炭素数4〜12の多価アルコール。特に3−メチル−
1,3−ブタンジオール、1,8−オクタンジオールが
好ましい。 上記(1) 〜(4) の間で最も好ましいものは、(1) と(2)
である。
【0029】本発明の洗浄剤組成物中の成分(b) の含有
量は 0.1〜20重量%が好ましく、特に1〜10重量%が好
ましい。成分(b) の有機溶媒は、洗浄成分として作用す
る一方で、拭き取りの際に潤滑剤として作用し、またト
リガー式スプレー容器を使用する場合には、スプレー作
業を容易にさせる作用がある。本発明の洗浄剤組成物中
の成分(c) の水の配合量は、上記成分(a) 、(b) の総量
に対する残部である。
【0030】本発明の液体洗浄剤組成物の粘度は、球状
粒子の自由運動性を高め、防傷をより効率的に行うた
め、均一に撹拌した状態で20℃における粘度が2〜500m
Pa・sの範囲にあることが必要であり、好ましくは3〜10
0mPa・s、更に好ましくは3〜50mPa・s である。
【0031】尚、本発明において液体洗浄剤組成物の粘
度は下記の方法で測定した値である。 <粘度の測定方法>粘度測定用ビーカー(内径φ3.6cm
、高さ13cm)にサンプル100mL をとり、20℃の恒温水
槽に30分以上浸し、サンプルの液温が20℃となったこと
を確認後、ラップ等で蓋をして激しく30回以上、上下に
振盪させて全体を均一とする。振盪後、10秒以内にB型
粘度計(Tokimec Inc 製)No.1ローターを60rpm で回転
させ、1分後の指針する数値を本発明における粘度(mP
a・s)とする。
【0032】液体洗浄剤組成物の20℃における粘度が2
mPa・s 未満であると、球状粒子の運動性が高すぎ、拭き
取り剤によって球状粒子自身を拭き取りにくくなり、結
果として洗浄力を低下させるとともに、手からの応力を
分散させる前に粒子が移動してしまい防傷効果が低下す
る。また、500mPa・sより高いと、球状粒子の運動性が阻
害されて、希釈効果、局圧分散効果が低下するとともに
拭き取りを行う材の摺動性が悪化するため、作業時に要
する力が著しく増大し、さらには拭き取り材を保持する
力も増大する結果、硬質表面に対して垂直の応力が増大
し、傷付けを促進する結果となる。また、500mPa・sより
高いと組成物自体の拭き取り性も悪化し、作業性の低下
と相まって洗浄力も低下する。
【0033】本発明の液体洗浄剤組成物をスプレー容器
に入れて用いる場合には、スプレー容器では狭い噴口よ
り吐出させることにより、広がりをもった噴射が可能に
なるため人力又は家庭で一般に使用可能な加圧ガス(10
kg/cm2 以下)で吐出させるためには組成物粘度が200m
Pa・s以下、好ましくは100mPa・s以下、さらに好ましくは
50mPa・s 以下であることが好ましい。200mPa・sを超える
と上記理由により事実上吐出不能となる。
【0034】本発明の液体洗浄剤組成物には、特開平1
0−121099号公報の第6頁第9欄19行目〜同頁第
10欄33行目までに記載された成分(a) 以外の固体粒子を
含有してもよい。
【0035】本発明の液体洗浄剤組成物は更に界面活性
剤もしくは高分子分散剤又はその混合物を含有すること
が好ましい。即ち、水系において、水不溶性球状粒子及
びポリオルガノシロキサンオイル等の有機溶媒を添加し
た状態で、界面活性剤及び高分子分散剤の中から選ばれ
るいずれか1種以上を用いて水中で乳化、分散もしくは
球状粒子の再分散を容易にして調製することが好まし
い。
【0036】界面活性剤としては、特開平10−121
099号公報の第6頁10欄45行目〜第8頁13欄45行目に
記載されたものが好適に用いられる。界面活性剤は、特
にアルキル鎖の炭素数が8〜22の直鎖アルキルベンゼン
スルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸塩、脂肪酸塩、アルキルグリコシド、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルが好ましい。また一般式(III)で
表されるグリセリルエーテル誘導体を使用することが好
ましい。
【0037】
【化3】
【0038】(式中、R8は、炭素数5〜18の直鎖又は分
岐鎖のアルキル基、アルケニル基、フェニル基、ベンジ
ル基、フルフリル基又はフルフリルメチレン基であり、
好ましくは、炭素数6〜12の、分岐鎖を有することもあ
るアルキル基である。) 本発明の洗浄剤組成物中における界面活性剤の含有量は
0.001〜5重量%が好ましく、0.01〜2重量%がさらに
好ましい。
【0039】また高分子分散剤としては、特開平10−
121099号公報の第9頁15欄33行目〜同頁16欄42行
目に記載のものを使用することができ、特にポリアクリ
ル酸系高分子分散剤、ザンタンガムが好ましい。高分子
分散剤の分子量は、ポリエチレングリコールを標準物質
としたときの液体クロマトグラフ法による重量平均分子
量が1000〜5万、特に3000〜1万のものが好ましい。本
発明の洗浄剤組成物中における高分子分散剤の含有量は
0.001 〜5重量%が好ましく、0.01〜1重量%がさらに
好ましい。
【0040】本発明の実施にあたっては、その他成分と
して、カルナバワックス、パラフィンワックス、ポリエ
チレンワックス、撥水剤(トリメチルシロキシケイ
酸)、香料、顔料、染料、殺菌剤、防腐剤、可溶化剤、
キレート剤、酸化防止剤、pH調整剤、減粘剤、紫外線吸
収剤を本発明の目的とする効果を損なわない範囲で配合
することが好ましい。
【0041】本発明の液体洗浄剤組成物を用いて硬質表
面を洗浄する方法としては、本発明の液体洗浄剤を含浸
させた清拭材料を用いて塗布したり、スプレーによって
散布したものをタオル等で拭き取る方法がある。本発明
の液体洗浄組成物の使用形態は特に限定されるものでは
ないが、トリガー式スプレー容器にて使用に供するのが
好適である。更に、被洗浄面にスプレーされた時の洗浄
剤組成物の性状は、洗浄時の作業性の点で、霧状もしく
は液状であることが特に好ましい。
【0042】本発明の洗浄剤組成物は、特開平10−1
21099号公報の第10頁17欄14〜31行目に記載の用途
に使用することができるが、特に、塗装に対して注意を
要するものであって、仕上がりにつやを要する硬質表面
の洗浄に使用することが好ましく、特に自動車のボディ
ーの清浄に好適である。
【0043】本発明の液体洗浄剤を用いると、ハウスダ
スト/土壌・土砂由来などの固体粒子汚れが存在する硬
質表面を、予備洗浄なしに、且つ対象面に塗布/散布又
は拭き取り剤に含浸させて使用する量が、硬質表面1m
2 あたり50g以下の少量で、布/不織布/紙/スポンジ
/皮/合成皮革もしくはこれに準じる拭き取り素材によ
り汚れの拭き取りを行っても硬質表面への傷付けが防止
される。
【0044】
【実施例】水不溶性球状粒子(a1〜a5)の製造例 冷却器、温度計、撹拌機を備えた1Lのフラスコにアミ
ノ変性シリコーン(側鎖3−アミノプロピル型、25℃に
おける粘度50,000mm2/s、アミン当量5,000g/mol)を表
1に示した量(6.4g又は 1.6g)、シクロヘキサンを48
0 g仕込み、約80℃に昇温し、ゆるやかに還流させた。
表1に示す組成のスチレン/メチルメタクリレート混合
物(合計80g)、メタクリル酸0.02g及びラウロイルパ
ーオキシド 0.8gを添加した。穏やかな還流を維持しな
がら、ラウロイルパーオキシドのシクロヘキサン溶液
(2.4g/48g)を6時間かけて滴下した。さらに同温度
で2時間反応させた。反応系は当初均一であったが、開
始剤投入約45分で青白色を呈し、その後白色乳濁液とな
った。
【0045】反応液を放冷後、n−ヘキサン 200gで希
釈し、遠心分離により固液分離した。残渣をn−ヘキサ
ン 300gで再分散した後、遠心分離する洗浄工程を2回
行い、50℃の乾燥機で真空乾燥を行い白色パウダー状の
水不溶性球状粒子a1〜a5を得た。得られた粒子の平
均粒径を前記の方法で測定し、また表面エネルギーは内
殻については、内殻の成分からなるプレートを作成し、
その表面エネルギーを前記方法で測定し、外殻について
は、得られた2層構造を有す球状粒子をプレス化して平
滑化したものを用いて、その表面エネルギーを前記方法
で測定した。結果を表1に併せて示した。
【0046】なお得られた本発明の球状粒子は、いずれ
も水とヘキサンからなる溶液に添加し、振とう後、放置
した場合、ヘキサン相に存在した。
【0047】
【表1】
【0048】注) *:シリコーン鎖の側鎖を3−アミノプロピル基で置換
した、25℃における粘度50,000mm2/s 、アミン当量5,00
0 g/mol のアミノ変性シリコーン 実施例1〜5及び比較例1〜4 上記で調製した水不溶性球状粒子a1〜a5、また比較
例として表3に示す球状粒子を用い、表2に示す配合処
方で液体洗浄剤組成物を調製し、下記の方法により拭き
取り時の防傷性、作業性、洗浄性を評価した。結果を表
3に示す。なお比較に用いた球状粒子は、いずれも水と
ヘキサンからなる溶液に添加し、振とう後、放置した場
合、水相に存在し、本発明の球状粒子とは相違するもの
である。
【0049】
【表2】
【0050】注) *1: 商品名 ノルマルパラフィンN−13、日鉱石油
(株)製 *2:商品名 KF−96、信越化学工業(株)製 *3:商品名 KF−7312F、信越化学工業(株)製 *4:商品名 ケルザンAR、ケルコ社製 <拭き取り時の防傷性評価方法>黒のアクリル板に菜種
油:カーボンブラック=8:2(重量比)の比率で混合
したものを1g/m2 となるように塗布し、60℃で14日
間乾燥させる。この乾燥したアクリル板に「JIS試験
用ダスト7種」(IWAMOTO MINERAL CO. 製)0.1%エタ
ノール分散液を10g/m2 となるよう散布し、60℃24時
間乾燥させる。これに、各種洗浄剤組成物をトリガー式
スプレー容器に6分目まで入れ、十分振った後、10g/
2 となるように散布し、10g重/cm2 の加重をかけた
綿パイル地のタオルで試験用ダストを完全に除去するま
で拭き取り洗浄した。
【0051】上記洗浄剤組成物処理を行ったアクリル板
と水のみで処理したアクリル板について60℃の光沢度
(JIS Z 8741記載の鏡面光沢度測定装置を使用)の測定
値から下記計算式で防傷指数を算出した。
【0052】防傷指数(%)={1−(GI−Gt)/
(GI−GW)}×100 GI :未処理のアクリル板の光沢度 GW :水で処理した時の光沢度 Gt :配合液で処理した時の光沢度 <洗浄性評価方法>防傷性能評価方法と同様の手法によ
り同じ汚れ(菜種油/カーボンブラック、JIS試験用
ダスト7種)を同じ量、10cm×20cmの白のアクリル板に
付着させる。これに、各種洗浄剤組成物をトリガー式ス
プレー容器に6分目まで入れ、十分振った後、10g/m
2 となるように散布し、2cm×5cmの綿パイル地のタオ
ルを長方向に2つ折りにしたもので10g重/m2 の荷重
をかけて全面を均一に3回拭き取る。この時の汚れの除
去率を下記基準により5段階で目視判定した。
【0053】 1:汚れが全く除去できない 2:汚れの除去された部分とされていない部分の面積比
が1/4以上 3:汚れの除去された部分とされていない部分の面積比
が2/4以上 4:汚れの除去された部分とされていない部分の面積比
が3/4以上 5:汚れが完全に除去された <作業性評価方法>各種洗浄剤組成物をトリガー式スプ
レー容器に6分目まで入れ、十分振った後、1m×1m
の黒のアクリル板に10g/m2 となるように散布し、40
cm×40cmの綿パイル地のタオルを4つ折りにしたもの
で、作業を行い、下記の評価基準により5段階で評価し
た。
【0054】 1:完全な拭き取り不可能 2:完全な拭き取りができたが、同じタオルを用いた時
の水拭きより重い 3:完全な拭き取りができたが、同じタオルを用いた時
の水拭きと同等 4:完全な拭き取りができたが、同じタオルを用いた時
の水拭きより軽い 5:完全な拭き取りができたが、同じタオルを用いた時
の乾拭きと同等
【0055】
【表3】
【0056】注) *1:商品名 トスパール105、東芝シリコーン(株)
製 *2:商品名 トスパール130、東芝シリコーン(株)
製 実施例6〜14及び比較例5〜6 表4に示す組成を有する洗浄剤組成物を調製し、実施例
1と同様の方法により拭き取り時の防傷性、作業性、洗
浄性を評価した。結果を表4に示す。
【0057】
【表4】
【0058】注) *1:表1中のa3粒子を使用 *2:商品名 KMP−590、信越化学工業(株)製 *3:商品名 ノルマルパラフィンN−13、日鉱石油
(株)製 *4:商品名 KF−96、信越化学工業(株)製 *5:商品名 KF−7312F、信越化学工業(株)製 *6:商品名 ケルザンAR、ケルコ社製
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横須賀 道夫 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 (72)発明者 中村 元一 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 (72)発明者 佐々木 靖 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 (72)発明者 田中 伸林 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4H003 DA11 EB02 EB04 EB06 EB25 EB29 EB37 EB46 ED02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(a) 、(b) 及び(c) を含有
    し、且つ均一に撹拌した状態で20℃における粘度が2〜
    500mPa・sである液体洗浄剤組成物。 (a)異なる成分から構成された外殻と内殻の2層構造を
    有し、かつ下記要件(A-1)及び(A-2) を満たす平均粒径
    0.01〜15μmの水不溶性球状粒子。 (A-1):外殻を構成する成分の表面エネルギーが10〜60mN
    /mである。 (A-2):外殻を構成する成分の表面エネルギーが内殻を構
    成する成分の表面エネルギーよりも小さい。 (b) 有機溶媒 (c) 水
  2. 【請求項2】 下記の成分(a) 、(b) 及び(c) を含有
    し、且つ均一に撹拌した状態で20℃における粘度が2〜
    500mPa・sである液体洗浄剤組成物。 (a) 異なる成分から構成された外殻と内殻の2層構造を
    有し、水とヘキサンからなる溶液に添加・振とうした際
    に実質的にヘキサン相に存在する平均粒径0.01〜15μm
    の水不溶性球状粒子。 (b) 有機溶媒 (c) 水
  3. 【請求項3】 成分(a) の水不溶性球状粒子が、溶媒中
    で外殻部分を形成しうる疎水性物質を分散剤として、炭
    化水素系溶媒及びシリコーン系溶媒からなる群から選ば
    れる少なくとも1種の溶媒中でビニルモノマーの分散重
    合を行うことにより合成されるものである請求項1又は
    2記載の液体洗浄剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018123270A (ja) * 2017-02-03 2018-08-09 ガラード株式会社 万能洗浄材

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