JP2000095866A - オルガノポリシロキサンシ―ト状又は管状ポリマ―からのゲルの製造方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサンシ―ト状又は管状ポリマ―からのゲルの製造方法

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JP2000095866A
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    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なゲル及び複合材料を提供すること。 【解決手段】 まず、極性溶剤の存在下又は極性溶剤と
無極性溶剤の混合物の存在下でシート状又は管状シリケ
ートとオルガノハロシランとを接触させ、次に、得られ
たシート状又は管状シリケートと、オルガノハロシラン
と溶剤の混合物をオルガノポリシロキサンシート状又は
管状ポリマーが形成されるまで加熱し、その後、オルガ
ノポリシロキサンシート状又は管状ポリマーとアルコキ
シシランとを混合し、続いてオルガノポリシロキサンシ
ート状又は管状ポリマーとアルコキシシランの混合物を
室温以上の温度でゲル化が起こるのに十分な時間放置す
ることを含む、オルガノポリシロキサンシート状又は管
状ポリマーからのゲルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然に産出するシ
ート状シリケート、合成シート状シリケート、天然に産
出する管状シリケート、及び合成管状シリケートから誘
導されるポリマーから製造されるゲル及び複合材料を提
供する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第5,605,982号(19
97年2月25日)明細書には、シート状又は管状シリ
ケートとアルケニル基含有クロロシランとを接触させて
アルケニルシロキシポリマーを形成させることによるオ
ルガノポリシロキサンシート状又は管状ポリマーの製造
方法が記載されているが、ここで説明し、クレームする
ような特定の種類の側基を含むシート状又は管状オルガ
ノシロキサンポリマーを製造するためのジハロシラン又
はトリハロシランとシート状シリケート又は管状シリケ
ートとの反応は記載されていない。本明細書で説明する
種類の有機官能性側基の利点は、シート状又は管状のシ
ロキサンポリマーが架橋してゲル又は複合材料シリコー
ンマトリックスを形成することを可能にすることにあ
る。
【0003】
【発明の実施の形態】本発明は、極性溶剤の存在下又は
極性溶剤と無極性溶剤の存在下でシート状又は管状シリ
ケートとオルガノハロシランとを接触させ、次に、得ら
れたシート状又は管状シリケートとオルガノハロシラン
と溶剤の混合物をオルガノポリシロキサンシート状又は
管状ポリマーが形成されるまで加熱することにより製造
されるオルガノポリシロキサンシート状又は管状ポリマ
ーから製造されるゲル又は複合材料を提供する。
【0004】本発明のゲルは、前記生成物であるオルガ
ノポリシロキサンシート状又は管状ポリマーとアルコキ
シシランとを混合し、その後、混合物を室温以上の温度
でゲル化が起こるのに十分な時間放置することにより製
造される。通常、この時間は4〜60時間に及ぶ。
【0005】本発明の複合材料(塊状複合材料、複合材
料コーティング及び複合材料フィルムのような物品)
は、前記ゲルを空気に暴露し、そのゲルを室温以上の温
度で、ゲルが硬化するのに十分な時間放置することによ
り製造される。通常、この時間は4〜60時間に及ぶ。
【0006】本発明は、シリコーンマトリックス中に存
在する薄片化されたシート状の有機官能性シロキサンポ
リマーから製造される複合材料系の製造、同定及び利用
に関する。本明細書において、開口管状有機官能性シロ
キサンポリマーとシリコーンマトリックスからの複合材
料系の合成及び利用についても開示する。これらのシー
ト状及び管状ポリマーは、天然に産出するシート状及び
管状シリケート又は合成シート状及び管状シリケートか
ら都合良く誘導される。
【0007】本発明の複合材料を製造するには、まず、
室温(20〜25℃)でシート状又は管状有機官能性シ
ロキサンポリマーと硬化性シリコーンマトリックス、例
えばアルコキシシランとを混合し、次に硬化させる。前
記シリコーンマトリックスは、その薄片化(exfoliatio
n )又は散開(opening )をもたらすのに十分な、シー
ト状又は管状ポリマーとの強い分子間引力を有する。こ
の方法によると、マトリックスの粘度が増大し、透明、
半透明又は不透明ゲルの迅速な形成が行える。
【0008】本発明で使用するシート状ポリマーの完全
な薄片化は、低角粉末X線回折法(XRD)による反射
強度の低下から決定される。反射強度はシート状ポリマ
ーの層間距離を特徴付ける。マトリックスとシート状又
は管状ポリマーの間の強い分子間相互作用は、同じ又は
類似する有機基を有する材料を使用することによって容
易に提供される。例えば、アポフィライトから誘導され
るビス−(3−シアノプロピル)ヒドロキシシロキシシ
ート状ポリマー、又は3−シアノ−プロピルメチルヒド
ロキシシロキシシート状ポリマーを都合良く薄片化する
と、2−シアノエチルトリメトキシシラン、2−シアノ
エチルトリエトキシシラン、3−シアノプロピルトリメ
トキシシラン、3−シアノプロピルトリエトキシシラ
ン、3−シアノプロピルメチルジメトキシシラン、ビス
−(3−シアノプロピル)ジメトキシシラン、(シアノ
メチルフェネチル)トリメトキシシラン及び11−シア
ノウンデシルトリメトキシシランのようなアルコキシシ
ラン中で容易に複合材料を形成する。
【0009】本発明において好ましいシリコーンマトリ
ックスの種類は上記のような縮合硬化系であるが、シリ
コーン技術で通常使用されている他の硬化系を使用して
もよい。例えば、ヒドロシリル化硬化系、光硬化系、遊
離基硬化系又は過酸化物硬化系は、マトリックスが利用
可能なシラノール基又はアルコキシ基を有する場合に適
切である。
【0010】得られる複合材料は、フィルム及びコーテ
ィングとして、例えば気体遮断材、耐熱コーティング又
は防火材として有用である。また、得られる複合材料
は、板状ポリマーの実質的又は完全な薄片化及び管状ポ
リマーの実質的又は完全な散開のために、高強度モノリ
スとして有用である。さらに、これらの材料は、シーラ
ント配合物、樹脂マトリックス複合材料、エラストマー
及びゲルの構成成分として機能することもできる。
【0011】本発明において最も好ましいシート状シリ
ケートは、無機物アポフィライトKCa4 Si8
20(F,OH)・8H2 Oであり、一方、最も好ましい
管状シリケートは合成シリケートK2 CuSi4 10
ある。他の天然又は合成層状シリケート及び天然又は合
成管状シリケート、例えばマガダイトNa2 Si1429
・7H2 O、ケニアイトNa2 Si2245・9H2 O、
シリナイトNaLiSi25 ・2H2 O、又はクリソ
タイルMg3 (OH)4 Si2 5 も使用できる。これ
らのシリケートは商業的に入手可能であり、ニューヨー
ク州ロチェスター(Rochester )所在のWard's Natural
Science Establishment及びペンシルヴァニア州タリー
タウン(Tullytown )所在のGelestのような供給会社か
ら購入できる。K2 CuSi4 10のような管状シリケ
ートの製造方法は、米国特許第4,942,026号、
第5,605,982号及び第5,627,241号明
細書;Polymer Preprints (American Chemical Societ
y, Division of Polymer Chemistry)第32(3) 巻、第50
8 〜509 頁(1991);又はColloids and Surfaces, 第
63巻、第139 〜149 頁(1992)等を含む種々の文献に記
載されている。
【0012】本発明によると、典型的な合成法は、ハロ
シラン、例えばR2 SiX2 又はRSiX3 (Xはハロ
ゲン原子)とシート状シリケート又は管状シリケートと
を反応させて有機官能性側基を含むシート状又は管状オ
ルガノシロキサンポリマーを生成させることを伴う。
【0013】前記ハロシランは式:R1 2 SiCl2
又はR1 SiCl3 (式中、R1 及びR2 はそれぞれ独
立に、1〜30個の炭素原子を含むアルキル基;アリー
ル基、アルカリール基、アラルキル基又は極性基、例え
ばシアノアルキル基のような非反応性基である)により
表されるジハロシラン又はトリハロシランである。最も
好ましくは、ハロシラン中の少なくとも1つのR1 又は
2 基は極性基である。アルキル基以外の他の基の代表
的なものには、フェニル又はキセニルのようなアリール
基;トリル又はキシリルのようなアルカリール基(アル
キルアリール基);並びにベンジル、フェニルエチル及
び2−フェニルプロピルのようなアラルキル基(アリー
ルアルキル基)がある。
【0014】適切なジクロロシラン又はトリクロロシラ
ンは、2−シアノエチルメチルジクロロシラン、すなわ
ち(NCCH2 CH2 )(CH3 )SiCl2 ;3−シ
アノプロピルメチルジクロロシラン、すなわち(NCC
2 CH2 CH2 )(CH3)SiCl2 ;又は(NC
3 6 )(CH3 )SiCl2 ;3−シアノプロピル
フェニルジクロロシラン、すなわち(NCCH2 CH2
CH2 )(C6 5 )SiCl2 ;ビス−(3−シアノ
プロピル)ジクロロシラン、すなわち(NCCH2 CH
2 CH2 2 SiCl2 ;3−シアノブチルメチルジク
ロロシラン、すなわち(NCCH(CH3 )CH2 CH
2 )(CH3 )SiCl2 ;2−シアノエチルトリクロ
ロシラン、すなわち(NCCH2 CH2 )SiCl3
3−シアノプロピルトリクロロシラン、すなわち(NC
CH2 CH2 CH2 )SiCl3及び3−シアノブチル
トリクロロシラン、すなわち(NCCH(CH3 )CH
2CH2 )SiCl3 である。
【0015】反応は溶剤の存在下で行われる。本発明に
おいて有用な代表的な極性溶剤には、N,N−ジメチル
ホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DM
SO)、1−メチル2−ピロリジノン、1,3−ジメチ
ル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリ
ミジノン(DMPU)、及びそれらの混合物が包含され
る。反応は、N,N−ジメチルホルムアミドとトルエン
の混合物のような極性溶剤と無極性溶剤の混合物の存在
下でも行える。
【0016】簡単のために、次の略語を使用して本発明
に係るシート状ポリマーを示す。例えば、式:[((N
CC3 6 2 (HO)SiO)x (HO)1-x SiO
1.5n により表されるアポフィライトから誘導される
ビス−(3−シアノプロピル)ヒドロキシシロキシシー
ト状ポリマーに対してA−C2 Hを用い、一方、式:
[((NCC3 6 )(CH3 )(HO)SiO)
x (HO)1-x SiO1.5 n により表されるアポフィ
ライトから誘導される3−シアノプロピルメチルヒドロ
キシシロキシシート状ポリマーに対してA−CMHを用
いる。
【0017】これらの式において、固体状態核磁気共鳴
(NMR)により「x」の値が求められ、典型的には、
xは0.60以下である。しかしながら、「n」の値は
容易に求められない。
【0018】本明細書において、「薄片化された(exfo
liated)」なる用語は、シート状ポリマーの個々のシー
トの実質的又は完全な分離又は脱会合(disassociatio
n)を意味し、「散開」なる用語は、管状ポリマーの管
の実質的又は完全な分離を意味する。
【0019】
【実施例】以下の例は、A−CMH−(NCC2 4
Si(OCH3 3 複合材料に関連して本発明をより詳
細に説明するものである。 例1−アポフィライトから誘導される3−シアノプロピ
ルメチルヒドロキシシロキシシート状ポリマー[((N
CC3 6 )(CH3 )(HO)SiO)x (HO)
1-x SiO1.5 n (A−CMH)の合成 アポフィライト(120メッシュ(0.125mm),
3.0g,3.3ミリモル)、3−シアノプロピルメチ
ルジクロロシラン(NCC3 6 )(CH3 )SiCl
2 (24ml,0.15モル)及びジメチルホルムアミ
ド(120ml)の懸濁液を2.3時間還流し、濾過し
た。固形物をヘキサン(150ml)、アセトン(60
ml)、水とアセトンの溶液(1:1,300ml)、
次いでヘキサン(150ml)で洗浄し、乾燥(60ト
ル(8.0kPa),60℃)させ、秤量した(3.1
g)。生成物の粉末X線回折(XRD)データ(d
(Å)(I/I0 ))は次の通りである:16.7(1
00)。生成物の赤外(IR)分光分析データ(蒸発さ
せたアセトン−KBr上のゲルコーティング、c
-1):3446(m br,水素結合OH伸縮),2
938(m,CH伸縮),2890(m,CH伸縮),
2246(m,CN伸縮),1456(w),1424
(m),1350(w,CH変角),1268(s,S
iC),1058(vsbr,SiOSi伸縮),86
6(w),796(s),666(w),540
(w),440(s)。
【0020】アポフィライトから誘導される3−シアノ
プロピルメチルヒドロキシシロキシシート状ポリマー
[((NCC3 6 )(CH3 )(HO)SiO)
x (HO) 1-x SiO1.5 n (A−CMH)は次の反
応:
【0021】
【化1】
【0022】により生じる。この反応式で表されるよう
なこのA−CMHの形成の証拠は、その赤外スペクトル
におけるOH,CH,CN及びSiO吸収帯の存在並び
にそのX線粉末パターンの16.7Å(1.67nm)
に存在するはっきりした線の存在から与えられる。その
粉末パターンにおける線の強度及び幅は、そのシートが
完全に平らで整然と積み重なって積層していることを示
している。
【0023】例2−ゲル A−CMH(0.16g)と2−シアノエチルトリメト
キシシラン(NCC24 )Si(OCH3 3 (1.
9g)の混合物を密閉バイアル内で室温で1日間放置し
た。得られたゲルは濁りがあり、剛かった。
【0024】例3−塊状複合材料 例2において調製したA−CMH−(NCC2 4 )S
i(OCH3 3 ゲルを室温で空気に3日間暴露した。
生成物のXRDデータ(d(Å)(I/I0 ))は次の
通りである:10.6(100),3.9(br,4
3)。この塊状複合材料は硬質の白色固体であった。
【0025】例4−複合材料コーティング 例2において調製したA−CMH−(NCC2 4 )S
i(OCH3 3 ゲルをスライドガラス上に塗布し、室
温で空気に1日間暴露した。生成物のXRDデータ(d
(Å)(I/I0 ))は次の通りである:10.4(1
00),4.0(br,31)。この複合材料コーティ
ングは白色であり、剥離可能に粘着性であった。
【0026】例5−フィルム複合材料 例2において調製したA−CMH−(NCC2 4 )S
i(OCH3 3 ゲルをTeflon(登録商標)シート上に
塗布し、室温で空気に1日間暴露した。得られたフィル
ムを、次にシートから徐々に剥がした。生成物のXRD
データ(d(Å)(I/I0 ))は次の通りである:1
0.4(100),3.9(br,50)。フィルムは
白色で、脆かった。
【0027】例6−比較のための物理的混合物 (NCC2 4 )Si(OCH3 3 (1.6g)を空
気に室温で4日間暴露した。得られた白色固形物(0.
95g)を乳鉢と乳棒を用いて粉砕し、粉末をA−CM
H(81mg)と混合した。生成物のXRDデータ(d
(Å)(I/I 0 ))は次の通りである:17.0(2
3),10.4(100),4.0(br,24)。
【0028】塊状複合材料、コーティング組成物及びフ
ィルム複合材料の粉末パターンにおいて17Å付近の線
が存在しないこと並びにA−CMH自体及びA−CMH
と硬化した(NCC2 4 )Si(OCH3 3 の混合
物(複合材料よりのA−CMHの百分率が小さい)のパ
ターンにおいて17Å付近の線が存在することは全て、
塊状複合材料、コーティング複合材料及びフィルム複合
材料中のA−CMHのシートが実質的に又は完全に薄片
化されたことを示すものである。
【0029】非常に穏やかな条件、すなわち室温で行い
且つ触媒を加えないという条件でのゲル及び複合材料の
合成によっても、複合材料中のシートが分解しないとい
う確かな証拠が得られた。
【0030】シート上の側基は利用可能なシラノール基
を有するため、シートが架橋して複合材料になると考え
られる。複合材料を導く硬化反応は、便宜的に
【0031】
【化2】
【0032】のように推測される。
【0033】得られる複合材料の硬さは、複合材料中に
存在する三次元的架橋に起因する。複合材料に白い色
は、A−CMHとマトリックスの屈折率の食い違いによ
るものである。
【0034】(NCC2 4 )Si(OCH3 3 がそ
のような複合材料を形成する能力は、この特定のシラン
の多官能性に起因する。この点に関し、ニトリル官能基
はシランに有効な薄片化剤として作用する能力を付与
し、一方、3つのメトキシシラン官能基はシランに有効
な架橋剤として作用する能力を付与する。このシランに
関して注目すべき点は、ゲルの形成及びゲルの硬化の両
方に必要とされる条件が穏やかであることである。
【0035】ゲルの複合材料への変換は全シランの損失
を伴わずにCH3 OHの損失のみを伴うために、複合材
料は堅く、エーロゲルではない。以下の例はA−CMH
−(NCC3 6 )(CH3 )Si(OCH3 2 複合
材料に関連して本発明をより詳細に説明するためのもの
である。
【0036】例7−アポフィライトから誘導される3−
シアノプロピルメチルヒドロキシシロキシシート状ポリ
マー[((NCC3 6 )(CH3 )(HO)SiO)
x (HO)1-x SiO1.5 n (A−CMH)の合成 例1に記載したようにA−CMHを調製した。
【0037】例8−ゲル A−CMH(0.15g)と3−シアノプロピルメチル
ジメトキシシラン(NCC3 6 )Si(CH3 )(O
CH3 2 (0.85g)の混合物を密閉バイアル内で
室温で1日間放置した。得られたゲルは濁りがあり、剛
かった。
【0038】例9−塊状複合材料 例8において調製したA−CMH−(NCC3 6 )S
i(CH3 )(OCH 3 2 ゲルを空気に4日間暴露し
た。生成物のXRDデータ(d(Å)(I/I 0 ))は
次の通りである:10.4(100),4.0(br,
33)。この塊状複合材料は濁りがあり、比較的柔軟で
あった。
【0039】塊状複合材料の粉末パターンにおいて17
Å付近の線が存在しないこと及びA−CMH組成物のパ
ターンにおいてそのような線が存在することから、塊状
組成物中のシートが実質的に又は完全に離層していると
結論付けられる。ゲル及び組成物の調製に用いられる穏
やかな条件は、ゲル中及び組成物中のシートが分解して
いないコーティング複合材料及びフィルム複合材料中の
シートが分解されていないことを示すものである。推定
される組成物の架橋反応は次の通りである。
【0040】
【化3】
【0041】この組成物の外観上の曇りは、上記のよう
に屈折率の食い違いによるものである。この組成物の柔
軟性は、マトリックスを形成しているシラン中に3個で
はなく2個のメトキシ基が存在することに起因するもの
であり、この要因はより低い架橋度をもたらす。複合材
料の合成の容易さは注目に値するものであった。
【0042】以下の例はA−C2 H−(NCC2 4
Si(OCH3 3 複合材料に関連して本発明をさらに
詳細に説明するためのものである。 例10−アポフィライトから誘導されるビス−(3−シ
アノプロピル)ヒドロキシシロキシシート状ポリマー
[((NCC3 6 2 (HO)SiO)x (HO)
1-x SiO1.5 n (A−C2 H)の合成 アポフィライト(120メッシュ(0.125mm),
1.2g,1.3ミリモル)、ビス−(3−シアノプロ
ピル)ジクロロシラン(NCC3 6 2 SiCl
2 (10ml,50ミリモル)及びジメチルホルムアミ
ド(20ml)の懸濁液を1.5時間還流し、濾過し
た。固形物をヘキサン(60ml)、アセトン(30m
l)、水とアセトンの溶液(1:1,100ml)、次
いでヘキサン(60ml)で洗浄し、風乾させ、秤量し
た(1.24g)。生成物のXRDデータ(d(Å)
(I/I0 ))は次の通りである:17.6(10
0)。生成物の赤外(IR)分光分析データ(蒸発させ
たアセトン−KBr上のゲルコーティング、cm-1):
3384(s br,水素結合OH伸縮),2938
(s,CH伸縮),2884(m,CH伸縮),224
6(s,CN伸縮),1454(w),1424
(m),1352(w),1066(vs br,Si
OSi伸縮),866(w),786(s),442
(s)。
【0043】アポフィライトから誘導されるビス−(3
−シアノプロピル)メチルヒドロキシシロキシシート状
ポリマー[((NCC3 6 2 (HO)SiO)
x (HO)1-x SiO1.5 n (A−C2 H)のこの合
成法は、前記のA−CMHの合成法に類似する。反応は
次のように描かれる。
【0044】
【化4】
【0045】このA−C2 Hポリマーの形成の証拠は、
その赤外スペクトルにおける強いOH,CH,CN及び
SiO吸収帯の存在並びにそのX線粉末スペクトルで1
7.6Å(1.76mm)に線が存在することにより与
えられる。その粉末パターンの線のかなりの強度は、ポ
リマーのシートがシートが完全に平らで整然と積み重な
って積層していることを示している。
【0046】例11−ゲル A−C2 H(0.14g)と2−シアノエチルトリメト
キシシラン(NCC24 )Si(OCH3 3 (1.
5g)の混合物を密閉バイアル内で室温で1日間放置し
た。得られたゲルは濁りがあり、剛かった。
【0047】例12−塊状複合材料 例11において調製したA−C2 H−(NCC2 4
Si(OCH3 3 ゲルを室温で空気に3日間暴露し
た。生成物のXRDデータ(d(Å)(I/I0))は
次の通りである:10.5(100),3.9(br,
35)。この塊状複合材料は硬質の白色固体であった。
【0048】例13−比較のための物理的混合物 (NCC2 4 )Si(OCH3 3 (2.5g)を空
気に室温で3日間暴露した。得られた固形物を粉砕し、
その粉末をA−C2 H(0.14g)と混合した。生成
物のXRDデータ(d(Å)(I/I0 ))は次の通り
である:17.0(23),10.4(100),4.
0(br,24)。
【0049】物理的混合物の粉末パターンにおいて17
Å付近にはっきりとした線が存在するが、複合材料の粉
末パターンにおいて17Å付近に線が存在しないこと
は、複合材料がほぼ又は完全に離層したシートを含むこ
とを示す証拠を与える。塊状複合材料の粉末パターンに
おける17Å付近に線が存在しないこと及びA−C2
自体及びA−C2 Hと硬化した(NCC2 4 )Si
(OCH3 3 の混合物(複合材料よりのA−C2 Hの
百分率が小さい)のパターンにおいてそのような線が存
在することは全て、塊状複合材料中のシートが実質的に
又は完全に離層していることを示すものである。非常に
穏やかな条件でのゲルの合成及び複合材料の合成は、ゲ
ルのシート及び複合材料のシートが分解されないことを
示すものである。複合材料の硬化反応は次のように推測
される。
【0050】
【化5】
【0051】この複合材料の硬さ及び色は、上記のA−
CMH−(NCC2 4 )Si(OCH3 3 ゲル(例
1)から製造された複合材料に対するものと同様に説明
される。ゲルの形成及び複合材料の形成に必要とされる
条件が穏やかであることは驚くべきことである。
【0052】これらの例は、特定のアルコキシシラン
が、A−CMH又はA−C2 Hによって、完全に薄片化
された堅い複合材料を生成できることを示すものであ
る。
フロントページの続き (72)発明者 ディミトリス エリアス カトソーリス アメリカ合衆国,ミシガン 48640,ミッ ドランド,ウィルミントン ドライブ 2201 (72)発明者 マルコルム エドワード ケネディ アメリカ合衆国,オハイオ 44118,クリ ーブランド ハイツ,ヒアフォード ロー ド 1203

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 まず、極性溶剤の存在下又は極性溶剤と
    無極性溶剤の混合物の存在下でシート状又は管状シリケ
    ートと、式:R1 2 SiX2 又はR1 SiX3 (式
    中、Xはハロゲン原子を表し、R1 及びR2 はそれぞれ
    独立に、1〜30個の炭素原子を含むアルキル基、アリ
    ール基、アルカリール基、アラルキル基又は極性アルキ
    ル基である)により表されるジハロシラン又はトリハロ
    シランであるオルガノハロシランとを接触させ、次に、
    得られたシート状又は管状シリケートと、オルガノハロ
    シランと溶剤の混合物をオルガノポリシロキサンシート
    状又は管状ポリマーが形成されるまで加熱し、その後、
    オルガノポリシロキサンシート状又は管状ポリマーとア
    ルコキシシランとを混合し、続いてオルガノポリシロキ
    サンシート状又は管状ポリマーとアルコキシシランの混
    合物を室温以上の温度でゲル化が起こるのに十分な時間
    放置することを含む、オルガノポリシロキサンシート状
    又は管状ポリマーからのゲルの製造方法。
  2. 【請求項2】 極性溶剤の存在下又は極性溶剤と無極性
    溶剤の混合物の存在下でシート状又は管状シリケート
    と、式:R1 2 SiX2 又はR1 SiX3 (式中、X
    はハロゲン原子を表し、R1 及びR2 はそれぞれ、1〜
    30個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アル
    カリール基、アラルキル基又はシアノアルキル基である
    が、R1 及びR2 の少なくとも一方がシアノアルキルで
    あることを条件とする)により表されるジハロシラン又
    はトリハロシランであるオルガノハロシランとを接触さ
    せ、得られたシート状又は管状シリケートと、オルガノ
    ハロシランと溶剤の混合物をオルガノポリシロキサンシ
    ート状又は管状ポリマーが形成されるまで加熱し、オル
    ガノポリシロキサンシート状又は管状ポリマーとアルコ
    キシシランとを混合し、オルガノポリシロキサンシート
    状又は管状ポリマーとアルコキシシランの混合物を室温
    以上の温度で、ゲル化が起こるのに十分な時間放置する
    ことを含む、オルガノポリシロキサンシート状又は管状
    ポリマーからのゲルの製造方法。
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