JP2017031303A - オルガノポリシルメチレンシロキサン組成物 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性シリル基を有し、主鎖がシルメチレンシロキサン単位の繰り返し構造からなる直鎖状オルガノポリシルメチレンシロキサンをベースポリマーとし、架橋剤として1分子中に加水分解性基を2個以上有する加水分解性シラン及び/又はその部分加水分解縮合物を含有することを特徴とする非汚染性オルガノポリシルメチレンシロキサン組成物。
【効果】本発明によれば、従来のオルガノポリシロキサン硬化物(シリコーンゴム)の問題点である耐汚染性(撥水目地汚染耐性)を飛躍的に向上させ、なおかつ、耐候性、耐久性は従来のオルガノポリシロキサン硬化物(シリコーンゴム)と同等以上であり、建築用部材(建築用シーラント)として有用なオルガノポリシルメチレンシロキサン硬化物を与える室温硬化性のオルガノポリシルメチレンシロキサン組成物を提供することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れた耐候性、耐熱性、低汚染性(耐汚染性あるいは非汚染性)を有するオルガノポリシルメチレンシロキサン組成物、特には建築シーラント用である非汚染性オルガノポリシルメチレンシロキサン組成物に関する。
ケイ素原子に結合したアルケニル基を有するオルガノポリシルメチレン化合物は、特開2011−42744号公報(特許文献1)にて、ケイ素原子に結合したクロロ基を末端に有するシルメチレン化合物とジメチルビニルモノクロロシランとを共加水分解することにより得られることが開示されている。この方法では、単独成分の加水分解により重合度をコントロールすることが難しく、量産性が難しかったが、特開2014−24884号公報(特許文献2)にて、酸性触媒存在下、環状のシルメチレンシロキサンと鎖状のシロキサンとを反応させることにより、重合度の調整が容易であり、生産性に優れた製造方法が開示されている。オルガノポリシルメチレン化合物は、耐熱性、機械的強度、電気特性、耐水性を有することから、電子部品、自動車部品、半導体装置へ好適とされ、とりわけ、光学的特性を生かした、レンズや透明封止材料としての応用が提案されている。
特開2011−42744号公報 特開2014−24884号公報
本発明は、建築用ゴム部材(建築用シーラント)として、室温にて硬化(架橋反応)が可能な加水分解性を有するオルガノポリシルメチレンシロキサンを主剤(ベースポリマー)として含有する、良好な耐候性、耐久性を有し、かつ顕著な耐汚染性を有するオルガノポリシルメチレンシロキサン組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性シリル基を有し、主鎖がシルメチレンシロキサン単位の繰り返し構造からなる直鎖状オルガノポリシルメチレンシロキサンをベースポリマーとし、架橋剤として1分子中に加水分解性基を2個以上有する加水分解性シラン及び/又はその部分加水分解縮合物を含有する室温硬化性のオルガノポリシルメチレンシロキサン組成物、特には、更に補強性の無機充填剤を配合して非汚染性のオルガノポリシルメチレンシロキサン組成物を構成することによって、耐候性、耐久性に優れる従来のオルガノポリシロキサン硬化物(シリコーンゴム)の問題点である汚染性(撥水目地汚染)を低減し、なおかつ、耐候性、耐久性は従来のオルガノポリシロキサン硬化物(シリコーンゴム)と同等以上であるゴム硬化物を与える室温硬化性のオルガノポリシルメチレンシロキサン組成物が得られることを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は以下の非汚染性オルガノポリシルメチレンシロキサン組成物を提供するものである。
〔1〕
1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性シリル基を有し、主鎖がシルメチレンシロキサン単位の繰り返し構造からなる直鎖状オルガノポリシルメチレンシロキサンをベースポリマーとし、架橋剤として1分子中に加水分解性基を2個以上有する加水分解性シラン及び/又はその部分加水分解縮合物を含有することを特徴とする非汚染性オルガノポリシルメチレンシロキサン組成物。
〔2〕
ベースポリマーが下記一般式(4)で表される直鎖状オルガノポリシルメチレンシロキサンであることを特徴とする〔1〕記載の非汚染性オルガノポリシルメチレンシロキサン組成物。
Figure 2017031303
(式中、Meはメチル基を示し、Rは炭素数1〜12の非置換又は置換の1価炭化水素基である。Xは酸素原子又は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、Yは水酸基又は加水分解性基であり、mはこのオルガノポリシルメチレンシロキサンの25℃における粘度を10〜1,000,000mPa・sとする整数であり、aは1〜3の整数である。ただし、Yが水酸基である場合、aは1であり、Yが加水分解性基である場合、aは2又は3である。)
〔3〕
更に、充填剤として、シリカ及び/又は炭酸カルシウムを含有することを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の非汚染性オルガノポリシルメチレンシロキサン組成物。
〔4〕
建築シーラント用である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の非汚染性オルガノポリシルメチレンシロキサン組成物。
本発明によれば、従来のオルガノポリシロキサン硬化物(シリコーンゴム)の問題点である耐汚染性(撥水目地汚染耐性)を飛躍的に向上させ、なおかつ、耐候性、耐久性は従来のオルガノポリシロキサン硬化物(シリコーンゴム)と同等以上であり、建築用部材(建築用シーラント)として有用なオルガノポリシルメチレンシロキサン硬化物を与える室温硬化性のオルガノポリシルメチレンシロキサン組成物を提供することができる。
本発明の非汚染性組成物は、このように硬化した後の非汚染性に優れ、しかもシール性が良好であり、このためコーティング、目地に充填施工、もしくは固形ガスケットとして使用した場合、建物、目地、及び目地周辺の汚染を起こさず、ゴム自体も汚染されにくく、また耐候性に優れるものである。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明にかかる非汚染性組成物は、直鎖状オルガノポリシルメチレンシロキサンを主成分(ベースポリマー)とするものであり、その硬化方式としては、大気中の湿気により室温(1〜30℃)で縮合硬化(架橋)反応が可能な、縮合硬化型が用いられる。
[(A)成分]
本発明で使用されるベースポリマーの直鎖状オルガノポリシルメチレンシロキサンとしては、縮合反応で硬化するため、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)又は加水分解性シリル基を有し、主鎖骨格にシルメチレンシロキサンを有する(即ち、主鎖がシルメチレンシロキサン単位の繰り返し構造からなる)ものである。従来から建築用シーラント等として常用されている縮合硬化型シリコーンゴム(RTVゴム)組成物のベースポリマーにおいては主鎖骨格がポリジメチルシロキサンであるが、本発明においては、この主鎖骨格にオルガノポリシルメチレンシロキサン単位の繰り返し構造を導入したもので、これにより、得られる硬化物の非汚染性が著しく向上するものである。
本発明のベースポリマーである直鎖状オルガノポリシルメチレンシロキサンとしては、具体的には、下記一般式(4)で表される、主鎖がシルメチレンシロキサン単位(即ち、ジメチルシルメチレン・ジメチルシロキサン単位)の繰り返し構造からなる直鎖状オルガノポリシルメチレンシロキサンが好ましい。
Figure 2017031303
(式中、Meはメチル基を示し、Rは炭素数1〜12の非置換又は置換の1価炭化水素基である。Xは酸素原子又は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、Yは水酸基又は加水分解性基であり、mはこのオルガノポリシルメチレンシロキサンの25℃における粘度を10〜1,000,000mPa・sとする整数であり、aは1〜3の整数である。ただし、Yが水酸基である場合、aは1であり、Yが加水分解性基である場合、aは2又は3である。)
ここで、Rは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルブチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基などのアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基などのシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘプテニル基、ヘキセニル基などのアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ジフェニル基などのアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基などのアラルキル基、あるいはこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフロロプロピル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基などから選択される同一又は異種の、好ましくは炭素数1〜12、特に1〜10の、非置換もしくは置換の1価炭化水素基である。
Xは酸素原子又は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、2価炭化水素基としては−(CH2n−(nは1〜8の整数)で表される直鎖状アルキレン基が挙げられる。これらの中でも酸素原子、−CH2CH2−が好ましい。
mはオルガノポリシルメチレンシロキサンの25℃における粘度を10〜1,000,000mPa・s、好ましくは100〜500,000mPa・sとする数であり、通常、2〜1,500、好ましくは5〜1,000、より好ましくは10〜600程度の整数である。なお、本発明において、粘度は通常、回転粘度計(例えば、BL型、BH型、BS型、コーンプレート型、レオメータ等)により測定することができる。また、シルメチレンシロキサン単位の繰り返し数(又は重合度)を示すmの値(あるいはオルガノポリシルメチレンシロキサンの分子量)は、通常、トルエン等を展開溶媒としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算での数平均繰り返し数(あるいは数平均分子量)等として求めることができる。
Yは水酸基又は加水分解性基であり、この加水分解性基としては、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基などのケトオキシム基、アセトキシ基などのアシルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基などのアルケニルオキシ基等が挙げられる。また、aは1〜3の整数であるが、ただし、Yが水酸基である場合(即ち、分子鎖両末端にシラノール基を有する場合)、aは1であり、Yが加水分解性基である場合(即ち、分子鎖両末端に加水分解性シリル基を有する場合)、aは2又は3である。
このようなオルガノポリシルメチレンシロキサンは、特開2014−24884号公報記載の方法で得られる、末端ビニル基含有オルガノポリシルメチレンシロキサンに、トリアルコキシシラン等を付加反応させて得ることができる。
具体的な製法としては、酸性の触媒存在下に、下記式(1)で表される化合物(I)に下記一般式(2)で表される化合物(II)を反応させ、下記一般式(3)で表されるオルガノポリシルメチレンシロキサンを得て、これに、トリアルコキシシランを白金触媒存在下、付加反応させればよい。
Figure 2017031303
(式中、Meはメチル基を示し、Rは互いに独立に、非置換又は置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基であるが、式(2)及び式(3)において、それぞれのSi原子に結合する3個のR基のうちのそれぞれ1個がビニル基等のアルケニル基であることが好ましい。mは通常、2〜1,500、好ましくは5〜1,000、より好ましくは10〜600程度の整数である。)
尚、化合物(1)と化合物(2)との配合比は、求めるポリマーの重合度に応じて変化させることができる。また、使用する酸触媒は、例えば、硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸などが挙げられる。反応温度は室温下あるいは加温下に反応させればよい。反応は約2時間〜約8時間程度行われることが好ましい。
[(B)成分]
(B)架橋剤としては、加水分解性の基を1分子中に2個以上、好ましくは3個以上有する加水分解性シラン及び/又はその部分加水分解縮合物(即ち、残存加水分解性基を2個以上有するシロキサンオリゴマー)が使用される。この場合、その加水分解性の基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基などのアルコキシ基、ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基などのケトオキシム基、イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基などのアルケニルオキシ基、アセトキシ基等のアシルオキシ基、N−ブチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基などのアミノ基、N−メチルアセトアミド基などのアミド基等が挙げられる。これらの中でもアルコキシ基、ケトオキシム基、アルケニルオキシ基が好ましい。
(B)成分の架橋剤の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン、メチルトリス(ジメチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、エチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(メチルイソブチルケトオキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン等のケトオキシムシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、エチルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン等のアルケニルオキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のアシルオキシシランなどの各種加水分解性シラン、並びにこれらのシランの部分加水分解縮合物などが挙げられる。
(B)成分の架橋剤の配合量は、上記(A)成分のオルガノポリシルメチレンシロキサン100部(質量部、以下同様)に対して1〜50部、好ましくは2〜30部、より好ましくは5〜20部とすることが望ましい。
[(C)成分]
また、本発明の組成物には、必要に応じて任意成分として(C)硬化触媒を使用することが好ましく、硬化触媒としては、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート等のアルキル錫エステル化合物、テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物、ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛−2−エチルオクトエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、ナフテン酸コバルト、アルコキシアルミニウム化合物等の有機金属化合物、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン、ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物及びその塩、ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩、ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシラン又はシロキサン等が例示され、これらはその1種に限定されず、2種もしくはそれ以上の混合物として使用してもよい。なお、これら硬化触媒の配合量は、上記(A)成分のオルガノポリシルメチレンシロキサン100部に対して0〜20部、好ましくは0.001〜10部、より好ましくは0.01〜5部が望ましい。
[(D)成分]
また、本発明の組成物には、補強等の目的で必要に応じて任意成分として(D)1種以上の充填剤を用いることが好ましい。このような充填剤としては、例えば、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、これらのシリカ表面を有機珪素化合物で疎水化処理したシリカ、石英粉末、カーボンブラック、タルク、ゼオライト及びベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維及び有機繊維などの繊維質充填剤、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、セライト等の塩基性充填剤、酸化チタンなどの光触媒活性を有する充填剤等が例示される。これらの充填剤のうち、シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライト等が好ましく、特に表面を疎水化処理した煙霧質シリカ、炭酸カルシウムが好ましい。
上記充填剤の配合量は、目的や充填剤の種類により選択すればよいが、上記(A)成分のオルガノポリシルメチレンシロキサン成分100部に対して1〜500部、特に5〜100部であることが好ましい。
[その他の成分]
更に、本発明の組成物には、非汚染性を阻害しない範囲において種々の化合物を添加することは任意であり、例えばポリエチレングリコール又はその誘導体からなるチクソトロピー性付与剤、ベンガラ及び酸化セリウムなどの耐熱性向上剤、耐寒性向上剤、脱水剤、防錆剤、γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどの接着性向上剤、トリオルガノシロキシ単位及びSiO2単位及び/又はモノオルガノシロキシ単位よりなる三次元網状ポリシロキサンなどの液状又は固体状の補強剤などを必要に応じてその所定量を添加することができる。
また、非汚染性向上の目的で、従来から使用されている光硬化性物質(例えばアクリル基等の不飽和基含有オリゴマー及びポリマーなど)、光崩壊性物質(例えば桐油、亜麻仁油など)等を本発明の目的を損なわない範囲で更に添加してもよい。
本発明の非汚染性組成物は、上記成分の所定量をニーダーミキサー、プラネタリーミキサー、品川ミキサー等の混練り機で混合することにより、得ることができる。
本発明の非汚染性組成物は、建築用ゴム部材として使用することが好適であり、特にシーリング材、コーティング材、ガスケットなどに好適に使用される。
上記非汚染性組成物は、室温(1〜30℃)で湿気により硬化するが、その成形方法、硬化条件などは、組成物の種類に応じた従来公知の縮合反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物と同様の方法、条件を採用することができる。
以下、合成例及び実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、Meはメチル基を示し、粘度は回転粘度計による25℃での測定値を示したものである。また、重合度(シルメチレンシロキサン単位の繰り返し数)はトルエンを展開溶媒としたGPC分析におけるポリスチレン換算での数平均重合度を示す。
≪化合物(1)の合成≫
トリエチルアミン270gと水1,100gの混合液に、下記式
Figure 2017031303
で示される化合物250gを、温度が10℃以下に保つように滴下し加水分解した。滴下終了後、更に2時間撹拌した。その後トルエン500mlを加え、廃酸分離後にトルエン溶液を中性になるまで水洗洗浄した。その後トルエン溶液からトルエンを留去後、蒸留により、下記式(1)で表される(ジメチルシルメチレン・ジメチルシロキサン)環状二量体(化合物(I))を収率70モル%(沸点:54−56℃/3Torr)で得た。
Figure 2017031303
≪末端ビニル基含有オルガノポリシルメチレンシロキサンの合成−1≫
上記化合物(1)300g、下記式(i)
Figure 2017031303
で示される化合物3.8gと濃硫酸15gを15℃にて4時間混合した。その後、水6.5gを添加し2時間撹拌し、廃酸分離後にトルエン50mlを加え、中性になるまで水洗洗浄した。トルエンと未反応の化合物(1)を150℃、減圧下ストリップして、粘度350mPa・sの下記式で示されるポリマーA(分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のポリ(ジメチルシルメチレン・ジメチルシロキサン))を得た。
Figure 2017031303
≪末端ビニル基含有オルガノポリシルメチレンシロキサンの合成−2≫
化合物(1)300g、上記式(i)で示される化合物1.9gと濃硫酸15gを15℃にて4時間混合した。その後、水6.5gを添加し2時間撹拌し、廃酸分離後にトルエン50mlを加え、中性になるまで水洗洗浄した。トルエンと未反応の化合物(1)を150℃、減圧下ストリップして、粘度19,000mPa・sの下記式で示されるポリマーB(分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖のポリ(ジメチルシルメチレン・ジメチルシロキサン))を得た。
Figure 2017031303
≪末端トリメトキシシリル基含有オルガノポリシルメチレンシロキサンの合成−1≫
[合成例1]
上記で合成したポリマーA100gを80℃まで加熱した後、白金触媒(信越化学工業(株)製CAT−PL−50T)0.1gを添加し、十分に撹拌した。その後、トリメトキシシラン4.9gを10分かけて滴下した。系内の温度上昇を確認し、85℃に昇温した後に4時間撹拌した。未反応分を減圧留去して、粘度360mPa・sのポリマーC(分子鎖両末端が−SiMe2−CH2CH2Si(OMe)3で封鎖された下記式のポリ(ジメチルシルメチレン・ジメチルシロキサン))を得た。
Figure 2017031303
≪末端トリメトキシシリル基含有オルガノポリシルメチレンシロキサンの合成−2≫
[合成例2]
上記で合成したポリマーB100gを80℃まで加熱した後、白金触媒(信越化学工業(株)製CAT−PL−50T)0.1gを添加し、十分に撹拌した。その後、トリメトキシシラン2.5gを5分かけて滴下した。系内の温度上昇を確認し、85℃に昇温した後に4時間撹拌した。未反応分を減圧留去して、粘度20,500mPa・sのポリマーD(分子鎖両末端が−SiMe2−CH2CH2Si(OMe)3で封鎖された下記式のポリ(ジメチルシルメチレン・ジメチルシロキサン))を得た。
Figure 2017031303
≪組成物の調製≫
[実施例1]
ポリマーCを100質量部と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル(株)製、アエロジルR972)10質量部を均一に混合し、これにビニルトリスメチルエチルケトオキシムシラン6質量部、ジブチルスズジオクトエート0.05質量部を減圧下で均一になるまで混合してポリ(ジメチルシルメチレン・ジメチルシロキサン)組成物を調製した。
[実施例2]
ポリマーDを100質量部と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル(株)製、アエロジルR972)10質量部を均一に混合し、これにビニルトリスメチルエチルケトオキシムシラン6質量部、ジブチルスズジオクトエート0.05質量部を減圧下で均一になるまで混合してポリ(ジメチルシルメチレン・ジメチルシロキサン)組成物を調製した。
[実施例3]
ポリマーDを100質量部と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル(株)製、アエロジルR972)10質量部を均一に混合し、これにビニルトリスイソプロペノキシシラン8質量部、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン1.0質量部を減圧下で均一になるまで混合してポリ(ジメチルシルメチレン・ジメチルシロキサン)組成物を調製した。
[実施例4]
ポリマーDを100質量部とコロイダル炭酸カルシウム50質量部を均一に混合し、これにメチルトリメトキシシラン6質量部、テトラブチルチタネート1.0質量部を減圧下で均一になるまで混合してポリ(ジメチルシルメチレン・ジメチルシロキサン)組成物を調製した。
[比較例1]
実施例2において、ポリマーDの代わりに分子鎖両末端水酸基(シラノール基)封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度20,000mPa・s)を用いた以外は実施例2と同様の手法でポリジメチルシロキサン組成物を調製した。
[比較例2]
実施例3において、ポリマーDの代わりに分子鎖両末端水酸基(シラノール基)封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度20,000mPa・s)を用いた以外は実施例3と同様の手法でポリジメチルシロキサン組成物を調製した。
[比較例3]
実施例4において、ポリマーDの代わりに分子鎖両末端水酸基(シラノール基)封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度20,000mPa・s)を用いた以外は実施例4と同様の手法でポリジメチルシロキサン組成物を調製した。
これらの組成物を白ガラス板上に30×30×2mm厚に塗布し、23℃、50%RHの雰囲気下に7日間放置して硬化させ、ゴム弾性体(即ち、それぞれポリジメチルシルエチレンシロキサン硬化物、ポリジメチルシロキサン硬化物(シリコーンゴム))とし、これを汚染性確認用試験体とした。南向き、仰角45度の角度で2年間屋外暴露し、初期(暴露前)、半年後、1年後、2年後の試験体表面の汚染の有無を目視により確認したところ、表1に示した結果が得られた。
Figure 2017031303
○:汚染なし ×:汚染あり (目視による評価)

Claims (4)

  1. 1分子中に少なくとも2個のケイ素原子に結合した水酸基又は加水分解性シリル基を有し、主鎖がシルメチレンシロキサン単位の繰り返し構造からなる直鎖状オルガノポリシルメチレンシロキサンをベースポリマーとし、架橋剤として1分子中に加水分解性基を2個以上有する加水分解性シラン及び/又はその部分加水分解縮合物を含有することを特徴とする非汚染性オルガノポリシルメチレンシロキサン組成物。
  2. ベースポリマーが下記一般式(4)で表される直鎖状オルガノポリシルメチレンシロキサンであることを特徴とする請求項1記載の非汚染性オルガノポリシルメチレンシロキサン組成物。
    Figure 2017031303
    (式中、Meはメチル基を示し、Rは炭素数1〜12の非置換又は置換の1価炭化水素基である。Xは酸素原子又は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、Yは水酸基又は加水分解性基であり、mはこのオルガノポリシルメチレンシロキサンの25℃における粘度を10〜1,000,000mPa・sとする整数であり、aは1〜3の整数である。ただし、Yが水酸基である場合、aは1であり、Yが加水分解性基である場合、aは2又は3である。)
  3. 更に、充填剤として、シリカ及び/又は炭酸カルシウムを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の非汚染性オルガノポリシルメチレンシロキサン組成物。
  4. 建築シーラント用である請求項1〜3のいずれか1項記載の非汚染性オルガノポリシルメチレンシロキサン組成物。
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