JP2000094461A - 管状物の製造方法 - Google Patents

管状物の製造方法

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JP2000094461A JP28358698A JP28358698A JP2000094461A JP 2000094461 A JP2000094461 A JP 2000094461A JP 28358698 A JP28358698 A JP 28358698A JP 28358698 A JP28358698 A JP 28358698A JP 2000094461 A JP2000094461 A JP 2000094461A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 肉厚精度が良好で、樹脂ロスが小さく、しか
もクラウン状、逆クラウン状、またはテーパー状の管状
物であって、膜厚が実質的に均一な管状物を提供するこ
と。 【解決手段】 成形金型である芯体の外面に液状の耐熱
樹脂を塗布し、形成された塗布層が少なくとも管状物と
しての構造を保持しうる強度を有するまで、塗布した液
状の耐熱樹脂を固化または硬化させた後、芯体から管状
物を取り出す工程を含む管状物の製造方法において、
(1)芯体として、クラウン状、逆クラウン状、または
テーパー状の芯体を使用し、(2)芯体を回転させなが
ら、芯体の外面に液状の耐熱樹脂をディスペンサーによ
り連続的に供給するとともに、ディスペンサーの供給部
を芯体の回転軸方向に一定速度で移動させることによ
り、供給した液状の耐熱樹脂を芯体外面に螺旋状に巻回
して均一な厚みの塗布層を形成することを特徴とする管
状物の製造方法、及び管状物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管状物の製造方法
に関し、さらに詳しくは、円柱状金型やシリンダー状金
型などの芯体の外面に液状の耐熱樹脂を塗布し、この塗
布した液状の耐熱樹脂を固化または硬化させて、クラウ
ン状、逆クラウン状、またはテーパー状の管状物を製造
する方法に関する。また、本発明は、このようにして得
られたクラウン状、逆クラウン状、またはテーパー状の
管状物に関する。
【0002】
【従来の技術】耐熱フィルムは、フレキシブルプリント
基板、電気機器の絶縁体、磁気テープなど種々の用途に
使用されている。これらの耐熱フィルムの中でも、管状
に成形された耐熱フィルムは、電子写真複写機、ファク
シミリ、プリンターなどの画像形成装置における定着用
ベルト等として使用されている。即ち、電子写真複写機
などの画像形成装置において、記録紙(コピー紙)上の
トナーを加熱溶融して記録紙上にトナー画像を定着させ
る方法として、フィルム状でエンドレスの定着用ベルト
を介して、ヒーターにより記録紙上のトナーを直接的に
加熱する方法がある。この定着用ベルトには、耐熱性、
強度、ヤング率などに優れていることが求められるた
め、一般に、耐熱性及び機械的強度に優れるポリイミド
フィルムからなる管状物が使用されている。
【0003】ポリイミドフィルムからなる管状物の製造
方法としては、円柱状金型などの芯体の外周面もしくは
シリンダー状金型の内周面に、ディッピング法(浸漬
法)によりポリイミド前駆体溶液を塗布し、次いで、塗
布部上端からダイス(外周面塗布の場合)または弾丸形
状物(内周面塗布の場合)を自重落下させることにより
余剰樹脂をそぎ落とし、所定の膜厚とした後、塗布層を
加熱してポリイミドの硬化皮膜を成形する方法が提案さ
れている(特開平7−164456、特開昭62−19
437)。
【0004】しかしながら、従来の管状物の製造方法
は、塗布層形成後の加熱により硬化前の耐熱樹脂の粘
度が低下するため、塗布層に垂れを生じて、肉厚にばら
つきが生じ易いこと、ディッピング時に、塗布層の上
端面が斜めになる場合があること、ダイスまたは弾丸
形状物の落下開始時には、これらの落下物の周方向位置
が安定しないことから、上端の数cmは、製品として使
用できないこと、脱型を容易にするためディッピング
により下端まで塗布後、金型の下端部約1cmの樹脂層
を除去する必要があること、クラウン状、逆クラウン
状(太鼓状)のような、軸方向に厚みが変化した管状物
や、周方向強度が軸方向強度よりも大きい管状物を製造
することができないこと、などの問題点があった。
【0005】そこで、本発明者らは、前記問題点を克服
するために鋭意検討した結果、成形金型である芯体の外
面もしくは内面に、所望により無機フィラーを含む液状
の耐熱樹脂を塗布し、形成された塗布層が少なくとも管
状物としての構造を保持しうる強度を有するまで、塗布
した液状の耐熱樹脂を固化または硬化させた後、前記芯
体から管状物を取り出す工程を含む管状物の製造方法に
おいて、芯体を回転させながら、芯体の外面もしくは内
面に、25℃での粘度が10〜15000ポイズの液状
の耐熱樹脂をディスペンサーにより連続的に供給し、か
つ、ディスペンサーの供給部を芯体の回転軸方向に移動
させることにより、供給した液状の耐熱樹脂を螺旋状に
巻回して塗布層を形成させると、肉厚精度が良く、しか
も樹脂ロスの小さな管状物の得られることを見出した
(特開平9−85756号公報)。この方法によれば、
針状または鱗片状の無機フィラーを含む液状の耐熱樹脂
を使用することにより、周方向の強度が軸方向の強度よ
り大きい管状物を得ることも可能となる。
【0006】特に、この方法によれば、ディスペンサー
により供給される液状の耐熱樹脂の量及び/またはディ
スペンサー供給部の移動速度を、ディスペンサー供給部
が回転軸方向に移動する間で任意に変えることにより、
管状物の軸方向に任意の厚み分布を持たせることができ
る。これによって、例えば、軸方向の中央部を薄く、両
端部を厚くした逆クラウン状の管状物、あるいは軸方向
の中央部を厚く、両端部を薄くしたクラウン状の管状物
を容易に製造することができる。この方法により得られ
たクラウン状または逆クラウン状の管状物は、画像形成
装置の定着用ベルトとして使用すると、コピー紙の紙し
わを防止するのに有効である。ところが、これらのクラ
ウン状または逆クラウン状の管状物は、軸方向に厚みが
変化したものであるため、ヒーターからの熱伝導に長手
方向で差が生じ、定着ムラを発生し易いという問題があ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、肉厚
精度が良好で、樹脂ロスが小さく、しかもクラウン状、
逆クラウン状、またはテーパー状の管状物であって、膜
厚が実質的に均一な管状物を提供することにある。本発
明者らは、前記従来技術の問題点を克服するために鋭意
研究した結果、液状の耐熱樹脂をディスペンサーによ
り、周方向に回転する芯体の外面に供給しながら、ディ
スペンサーの供給部を芯体の回転軸方向に移動させるこ
とにより、供給した液状の耐熱樹脂を芯体外面に螺旋状
に巻回して塗布層を形成させる工程を含む管状物の製造
方法において、芯体として、クラウン状、逆クラウン
状、またはテーパー状の芯体を使用し、かつ、ディスペ
ンサーの供給部を芯体の回転軸方向に一定速度で移動さ
せることにより、膜厚が均一で、しかもクラウン状、逆
クラウン状、またはテーパー状の管状物の得られること
を見出した。
【0008】従来、芯体を用いて合成樹脂製の管状物を
形成する場合、円筒状金型やシリンダー状金型などの長
手方向の径が一定の芯体が使用されてきた。その理由
は、長手方向の径が変化すると、芯体から管状物を脱型
することが困難であることや、均一な膜厚の管状物を形
成することが困難であったためである。これに対して、
本発明の製造方法によれば、膜厚が均一なクラウン状、
逆クラウン状、またはテーパー状の管状物を得ることが
できる。また、芯体の形状やクラウン率(後述する)を
制御することにより、成形後の管状物の芯体からの脱型
の問題を解決することが可能である。本発明は、これら
の知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、成形金
型である芯体の外面に液状の耐熱樹脂を塗布し、形成さ
れた塗布層が少なくとも管状物としての構造を保持しう
る強度を有するまで、塗布した液状の耐熱樹脂を固化ま
たは硬化させた後、芯体から管状物を取り出す工程を含
む管状物の製造方法において、(1)芯体として、クラ
ウン状、逆クラウン状、またはテーパー状の芯体を使用
し、(2)芯体を回転させながら、芯体の外面に液状の
耐熱樹脂をディスペンサーにより連続的に供給するとと
もに、ディスペンサーの供給部を芯体の回転軸方向に一
定速度で移動させることにより、供給した液状の耐熱樹
脂を芯体外面に螺旋状に巻回して均一な厚みの塗布層を
形成することを特徴とする管状物の製造方法。が提供さ
れる。また、本発明によれば、前記製造方法により得ら
れるクラウン状、逆クラウン状、またはテーパー状の管
状物が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法では、周方向に
回転している略円筒状またはシリンダー状芯体であっ
て、クラウン状、逆クラウン状、またはテーパー状に形
状が整えられている芯体の外面に、ディスペンサーによ
り液状の耐熱樹脂を連続的に供給するとともに、ディス
ペンサーの供給部を芯体の回転軸方向に一定速度で移動
させて、液状の耐熱樹脂を芯体外面に均一な厚みで螺旋
状に巻回塗布する。図1に示すように、芯体4を周方向
に回転させながら、液状の耐熱樹脂をディスペンサー1
の供給部2から連続的に供給するとともに、供給部2を
芯体の回転軸方向に移動させると、供給した液状の耐熱
樹脂3が螺旋状に巻回されて塗布層を形成する。螺旋状
に巻回された液状の耐熱樹脂は、隣接部分が結合して、
均一な塗布層を形成する。ディスペンサーの供給部は、
通常、ノズルとなっており、図2に示すように、ノズル
2の先端を斜めに形成し、先端部(液吐出口)の中央部
が、芯体4の外面に接しながら、芯体の回転軸方向に移
動するようにノズル位置を設定することが好ましい。ノ
ズル(液吐出口)の内径は、通常、0.5〜5mm、好
ましくは1〜3mm程度である。
【0011】螺旋状に塗布された液状の耐熱樹脂が互い
に接触して、均一な塗布層を形成するように、ディスペ
ンサーの移動速度及び芯体の回転速度を調整し、芯体外
表面に隙間無く液状の耐熱樹脂を塗布する。この塗布工
程の後、常法により、塗布層が少なくとも管状物として
の構造を保持しうる強度を有するまで、塗布した液状の
耐熱樹脂を固化または硬化させた後、前記芯体から管状
物を取り出すことにより、管状物を得ることができる。
芯体の形状としては、図3に示すように、軸方向の中央
部を薄く、両端部を厚くした逆クラウン状(中央部に行
くほど外径が細い形状)、図4に示すように、軸方向の
中央部を厚く、両端部を薄くしたクラウン状(中央部に
行くほど外径が太い形状)、及び図5に示すようなテー
パー状(徐々に外径が太くまたは細くなる形状)のもの
がある。これらの芯体は、管状物の用途や目的によって
適宜選択することができる。例えば、管状物を定着用ベ
ルトとして使用し、コピー紙の紙しわを防ぐには、通
常、クラウン状または逆クラウン状の管状物が好まし
い。
【0012】図5に示すテーパー状の芯体を用いる場合
には、成形後、細い径の方の端部から管状物を脱型する
ことができる。これに対して、クラウン状または逆クラ
ウン状芯体の場合、クラウン及び逆クラウンの大きさ
は、芯体と耐熱樹脂の熱膨張率の差を勘案して定めるこ
とが好ましい。より好ましくは、クラウン率を制御する
ことである。即ち、図3に示す逆クラウン状の芯体、及
び図4に示すクラウン状の芯体を使用する場合には、成
形後における管状物の脱型を容易にするために、クラウ
ン率を制御することがより好ましい。ここで、クラウン
率とは、芯体端部外径(=管状物端部内径)をa、芯体
中央部外径(=間状物中央部内径)をbとしたとき、式
(1) 〔(a−b)/a〕×100 (1) で定義される値を意味するものとする。
【0013】図3に示す逆クラウン状芯体(逆クラウン
状管状物に対応)の場合は、クラウン率は正の値になる
が、図4に示すクラウン状芯体(クラウン状管状物に対
応)の場合は、クラウン率は負の値となる。本発明で
は、このクラウン率の絶対値が0.5%以下となるよう
に、芯体の形状(したがって、管状物の形状)を調整す
ることが、成形後、管状物の芯体からの脱型を容易にす
る上で好ましい。クラウン率は、より好ましくは0.0
5〜0.5%、さらに好ましくは0.1〜0.4%であ
る。また、|a−b|をクラウン量と定義すると、通常
の定着用ベルト用途の大きさの管状物(例えば、内径2
0〜25mm程度)では、クラウン量を好ましくは10
0μm以下、より好ましくは80μm以下とすること
が、脱型の容易性の観点から望ましい。
【0014】本発明で使用する芯体の材質としては、例
えば、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレ
ス等の金属;アルミナ、炭化ケイ素等のセラミックス;
ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリベンゾイミダゾー
ル、ポリベンゾオキサゾール等の耐熱樹脂;等が挙げら
れる。芯体の離型性を良くするため、シリコーンオイル
等からなる離型剤の塗布したり、芯体をセラミックスコ
ーティングすることが好ましい。セラミックスとして
は、ゾルゲル法でコーティングしたシリカ、アルミナ、
ジルコニア、窒化ケイ素;溶射法でコーティングしたア
ルミナ、ジルコニア;スパッタリング法でコーティング
した窒化アルミ等が挙げられる。これらの中でも、高価
な装置を必要とせず、コーティング作業が容易であるゾ
ルゲル法によるセラミックスコーティングが好ましい。
【0015】本発明で使用する液状の耐熱樹脂として
は、25℃での粘度が10〜15000ポイズ(ps)
であるものが好ましい。この粘度が高すぎると、螺旋状
に巻回塗布された液状の耐熱樹脂が互いに接触してつな
がる部分が他の部分より薄くなり、耐熱樹脂層(塗布
層)表面に凹凸を生じ易くなる。液状の耐熱樹脂の粘度
が低すぎると、塗布時または乾燥時に、液垂れや弾きが
生じ、管状物を形成することが困難となる。液状の耐熱
樹脂の粘度を適切な範囲内とすることにより、液垂れや
弾きがなく、しかも、塗布後、液が重力または遠心力に
より動いて液面が平滑となり、凹凸のない耐熱樹脂層を
形成することができる。確実に液垂れ、弾き及び凹凸の
形成を防止するには、使用する液状の耐熱樹脂の粘度を
100〜3000psとするのがより好ましい。
【0016】本発明で使用する液状の耐熱樹脂とは、管
状物を形成した場合、100℃以上での連続使用が可能
であり、かつ、液状での成形が可能な樹脂をいう。即
ち、未硬化の液状熱硬化性樹脂、未硬化の熱硬化性樹脂
を溶剤に溶かした溶液、あるいは熱可塑性樹脂を溶剤に
溶かした溶液を指す。また、本発明で使用する液状の耐
熱樹脂とは、上記樹脂に無機フィラーを含有せしめたも
のも含む。耐熱樹脂の具体例としては、例えば、ポリイ
ミド、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、ポ
リベンズオキサゾール、ポリフェニレンスルフィド、ポ
リスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、液
晶ポリマー、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの耐
熱樹脂の中でも、特にポリイミドに対して、本発明の製
造方法が好ましく適用できる。ポリイミドは、一般にポ
リイミド前駆体の溶液(ポリイミドワニス)として使用
し、成形金型の表面に塗布した後、加熱硬化(イミド
化)すると、強固な薄いフィルムが生成する。
【0017】液状の耐熱樹脂に含有せしめる無機フィラ
ーとしては、例えば、ボロンナイトライド、アルミナ、
炭化ケイ素、チタン酸カリウム、窒化アルミ、マイカ、
シリカ、酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム等を挙げ
ることができる。無機フィラーの配合量は、液状の耐熱
樹脂の粘度が前記の好ましい範囲内となり、ディスペン
サーにより吐出可能で、かつ、均一な塗布層を形成し得
る限り、特に限定されず、使用目的に応じて適宜定める
ことができる。本発明による製造方法では、管状物の熱
伝導率が長手方向でばらつかないようにするために、芯
体を回転させながら、芯体の外面に液状の耐熱樹脂をデ
ィスペンサーにより連続的に供給するとともに、ディス
ペンサーの供給部を芯体の回転軸方向に一定速度で移動
させることにより、供給した液状の耐熱樹脂を芯体外面
に螺旋状に巻回して均一な厚みの塗布層を形成する。こ
れにより、膜厚が実質的に均一なクラウン状、逆クラウ
ン状、またはテーパー状の管状物を得ることができる。
【0018】定着用ベルトとして使用される管状物に
は、熱伝導性を改善するため、アルミナ、炭化ケイ素、
ボロンナイトライド、シリカなどの無機フィラーを添加
することが好ましいが、無機フィラーの種類によって
は、液状の耐熱樹脂との親和性が十分でない場合があ
る。このような液状の耐熱樹脂を本発明の塗布方法に適
用すると、螺旋状の塗布経路に沿って、わずかに色の濃
い部分を生じて縞模様となることがあり、ひどい場合に
は、色の濃い部分と薄い部分で厚みが異なり凹凸となる
ことがある。これは、無機フィラーの不均一分散による
ものと考えられる。この縞模様の発生は、以下の方法に
より防止することができる。すなわち、ディスペンサー
供給部の液吐出口と芯体に塗布された耐熱樹脂層が接触
しており、なおかつ、移動速度V(mm/秒)と筒状芯
体の回転数R(回転/秒)が関係式(2)で表される範
囲の条件で塗布を行うことにより、液吐出口近傍での液
の撹拌効果等により縞模様及び凹凸の発生を防止でき
る。 (V/R)<1.5(mm/回転) (2) V/Rが1.5mm/回転以上の場合は、液吐出口近傍
の撹拌効果だけでは不十分となり、縞模様及び凹凸が発
生する場合がある。
【0019】低コスト化を考えた場合、塗布時間は短い
のが好ましい。関係式(2)に従って塗布を行う場合、
芯体の回転数を上げることにより塗布時間を短くするこ
とができるが、遠心力により液が飛散しないようにする
必要があるため、回転数には上限がある。このような場
合、液吐出口を特定の形状とすることにより、塗布時間
を短縮しつつ縞模様及び凹凸が発生しないようにするこ
とが可能である。すなわち、ディスペンサー供給部の液
吐出口が管状でその壁厚t(mm)を下記範囲とする。 0.3mm<t<3.0mm (3) 上記の液吐出口近傍の撹拌効果は、管状の吐出口の壁部
端面が芯体上の樹脂と接触することにより生じると考え
られる。このときの壁部端面の幅が上記範囲にあるとき
に、充分な撹拌効果が得られることが実験的にわかって
おり、管状の液吐出口の壁厚tが0.3mm未満または
3.0mm超過では、充分な撹拌効果が得られない。管
状の液吐出口の壁厚tは、より好ましくは0.5〜2.
0mmである。
【0020】ディスペンサー供給部の液吐出口には、プ
ラスチックス製チューブ、ゴム製チューブ、金属管等を
好ましく使用することができる。これらの中でも、特に
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)またはテトラ
フルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体(PFA)製のチューブが、適度な剛性を有
し、しかも芯体に傷を付けにくいため好適に使用するこ
とができる。針状または板面内の縦横の長さが異なる鱗
片状の無機フィラーを含む液状の耐熱樹脂を用いて、本
発明の製造方法により管状物を製造すると、無機フィラ
ーが周方向に配向するため、周方向強度が軸方向強度よ
りも大きい管状物を製造することができる。このような
管状物は、例えば、定着用ベルトとして用いた場合、周
方向の張力や周方向の疲労に対して強くなり有用であ
る。針状のフィラーとしては、これに限定されないが、
チタン酸カリウムウィスカーや炭化ケイ素ウィスカー等
が挙げられる。鱗片状のフィラーとしては、これに限定
されないが、ボロンナイトライドやマイカ等が挙げられ
る。
【0021】本発明の管状物は、膜厚が均一で、かつ、
式(1) 〔(a−b)/a〕×100 (1) (式中、aは、端部の内径であり、bは、中央部の内径
である。)で定義されるクラウン率の絶対値が0.5%
以下であるクラウン状または逆クラウン状の管状物であ
ることが好ましい。また、本発明では、膜厚が均一なテ
ーパー状の管状物が得られる。本発明の管状物は、電子
写真複写機、ファクシミリ、プリンターなどの画像形成
装置における定着用ベルト等として特に好適である。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明する。
【0023】[実施例1]金型として外径24mmφの
アルミニウム製円柱であって、50μm(前記の|a−
b|)の逆クラウン状を付与し、その外面にセラミック
スをコーティングしたものを使用した。この逆クラウン
状芯体を回転(回転数=800rpm)させながら、デ
ィスペンサーの樹脂供給部にセットしたノズルを芯体外
面に接触させた。液状の耐熱樹脂としては、宇部興産製
ポリイミドワニス(宇部興産:Uワニス−S;粘度10
万cp)に、ボロンナイトライドを25重量%配合した
溶液を用いた。この状態でノズルから樹脂を定量供給
(吐出量=0.21cc/s)しながら、ノズルを芯体
の回転軸方向に一定速度(トラバース速度=10mm/
s)で移動させて耐熱樹脂の塗布を行った。粘度は、B
型粘度計で液温25℃、ローター回転数6rpmの条件
で測定したものである。ディスペンサーのノズルには、
内径2mm、外径4mmのPTFE製チューブを使用し
た。図2に示すようにチューブ2の先端は45°に切り
落とし、切り落とした面の中央部が芯体4の外面に接し
ながら芯体の軸方向に移動するように、ノズル位置を設
定した。
【0024】逆クラウン状芯体の右端から20mmの位
置にノズルを接触させるとともに、樹脂の供給を開始
し、ノズルが逆クラウン状芯体の左端から20mmの位
置まで来た時点で樹脂の供給を停止してノズルを芯体か
ら離した。次いで、芯体を回転させながら400℃まで
段階的に加熱し、冷却後、固化した塗布樹脂を金型から
管状物として脱型した。以上の操作により、所定の長さ
を有し、内径が24mmφ、肉厚が50μm、クラウン
量50μmで厚みが均一な逆クラウン状の管状物を得
た。この逆クラウン管状物は、端面を出すため両端約2
mmを切り落とすだけで、殆ど樹脂ロスなく成形するこ
とができた。得られた逆クラウン状管状物の厚みのばら
つきは、±1.0μmであり、膜厚が実質的に均一のも
のであった。管状物の外面形状を粗度計で測定したが、
うねりや凹凸は全く見られなかった。また、縞模様もな
く外観は良好であった。上記で得られた逆クラウン状の
管状物の外表面にフッ素樹脂をコーティングして、レー
ザープリンターの定着用フィルムとして用いたところ、
コピー紙が薄紙の場合であっても紙しわの発生がまった
くなく、しかも定着が非常に均一であった。なお、前記
製造工程において、芯体のクラウン量を120μm(ク
ラウン率=0.5%)超過とすると、成形後の管状物の
芯体からの脱型が困難であった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、肉厚精度が良好で、樹
脂ロスが小さく、しかもクラウン状、逆クラウン状、ま
たはテーパー状の管状物であって、膜厚が実質的に均一
な管状物が提供される。本発明の製造方法によれば、回
転しているクラウン状、逆クラウン状、またはテーパー
状の芯体の外面に、ディスペンサーにより液状の耐熱樹
脂を連続的に供給しながら、供給部を回転軸方向に一定
速度で移動させる塗布方法を用いているため、管状物の
膜厚精度が著しく向上し、樹脂のロスが小さく、さらに
は、膜厚が実質的に均一なクラウン状、逆クラウン状、
またはテーパー状の管状物が得られる。針状または鱗片
状の無機フィラーを含む液状の耐熱樹脂を用いることに
より、周方向の強度が軸方向の強度より大きい管状物を
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のディスペンサーを用いた塗布
方法の説明図である。
【図2】図2は、本発明の塗布方法におけるノズル先端
の形状及びノズルと芯体の接触位置の説明図である。
【図3】逆クラウン状芯体の長手方向の断面略図であ
る。
【図4】クラウン状芯体の長手方向の断面略図である。
【図5】テーパー状芯体の長手方向の断面略図である。
【符号の説明】
1:ディスペンサー 2:ノズル 3:液状の耐熱樹脂(螺旋状に巻回塗布) 4:芯体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月20日(1999.9.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 管状物の製造方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管状物の製造方法
に関し、さらに詳しくは、円柱状金型やシリンダー状金
型などの芯体の外面に液状の耐熱樹脂を塗布し、この塗
布した液状の耐熱樹脂を固化または硬化させて、クラウ
ン状または逆クラウン状の管状物を製造する方法に関す
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、肉厚
精度が良好で、樹脂ロスが小さく、しかもクラウン状
たは逆クラウン状の管状物であって、膜厚が実質的に均
一な管状物を提供することにある。本発明者らは、前記
従来技術の問題点を克服するために鋭意研究した結果、
液状の耐熱樹脂をディスペンサーにより、周方向に回転
する芯体の外面に供給しながら、ディスペンサーの供給
部を芯体の回転軸方向に移動させることにより、供給し
た液状の耐熱樹脂を芯体外面に螺旋状に巻回して塗布層
を形成させる工程を含む管状物の製造方法において、芯
体として、クラウン状または逆クラウン状の芯体を使用
し、かつ、ディスペンサーの供給部を芯体の回転軸方向
に一定速度で移動させることにより、膜厚が均一で、し
かもクラウン状または逆クラウン状の管状物の得られる
ことを見出した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】従来、芯体を用いて合成樹脂製の管状物を
形成する場合、円筒状金型やシリンダー状金型などの長
手方向の径が一定の芯体が使用されてきた。その理由
は、長手方向の径が変化すると、芯体から管状物を脱型
することが困難であることや、均一な膜厚の管状物を形
成することが困難であったためである。これに対して、
本発明の製造方法によれば、膜厚が均一なクラウン状
たは逆クラウン状の管状物を得ることができる。また、
芯体の形状やクラウン率(後述する)を制御することに
より、成形後の管状物の芯体からの脱型の問題を解決す
ることが可能である。本発明は、これらの知見に基づい
て完成するに至ったものである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、成形金
型である芯体の外面に液状の耐熱樹脂を塗布し、形成さ
れた塗布層が少なくとも管状物としての構造を保持しう
る強度を有するまで、塗布した液状の耐熱樹脂を固化ま
たは硬化させた後、芯体から管状物を取り出す工程を含
む管状物の製造方法において、(1)芯体として、
(1) 〔(a−b)/a〕×100 (1) (式中、aは、端部の外径であり、bは、中央部の外径
である。)で定義されるクラウン率の絶対値が0.05
〜0.5%であるクラウン状または逆クラウン 状の芯体
を使用し、(2)芯体を回転させながら、芯体の外面に
液状の耐熱樹脂をディスペンサーにより連続的に供給す
るとともに、ディスペンサーの供給部を芯体の回転軸方
向に一定速度で移動させることにより、供給した液状の
耐熱樹脂を芯体外面に螺旋状に巻回して均一な厚みの塗
布層を形成することを特徴とする管状物の製造方法が
供される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法では、周方向に
回転している略円筒状またはシリンダー状芯体であっ
て、クラウン状または逆クラウン状に形状が整えられて
いる芯体の外面に、ディスペンサーにより液状の耐熱樹
脂を連続的に供給するとともに、ディスペンサーの供給
部を芯体の回転軸方向に一定速度で移動させて、液状の
耐熱樹脂を芯体外面に均一な厚みで螺旋状に巻回塗布す
る。図1に示すように、芯体4を周方向に回転させなが
ら、液状の耐熱樹脂をディスペンサー1の供給部2から
連続的に供給するとともに、供給部2を芯体の回転軸方
向に移動させると、供給した液状の耐熱樹脂3が螺旋状
に巻回されて塗布層を形成する。螺旋状に巻回された液
状の耐熱樹脂は、隣接部分が結合して、均一な塗布層を
形成する。ディスペンサーの供給部は、通常、ノズルと
なっており、図2に示すように、ノズル2の先端を斜め
に形成し、先端部(液吐出口)の中央部が、芯体4の外
面に接しながら、芯体の回転軸方向に移動するようにノ
ズル位置を設定することが好ましい。ノズル(液吐出
口)の内径は、通常、0.5〜5mm、好ましくは1〜
3mm程度である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】螺旋状に塗布された液状の耐熱樹脂が互い
に接触して、均一な塗布層を形成するように、ディスペ
ンサーの移動速度及び芯体の回転速度を調整し、芯体外
表面に隙間無く液状の耐熱樹脂を塗布する。この塗布工
程の後、常法により、塗布層が少なくとも管状物として
の構造を保持しうる強度を有するまで、塗布した液状の
耐熱樹脂を固化または硬化させた後、前記芯体から管状
物を取り出すことにより、管状物を得ることができる。
芯体の形状としては、図3に示すように、軸方向の中央
部を薄く、両端部を厚くした逆クラウン状(中央部に行
くほど外径が細い形状)、及び図4に示すように、軸方
向の中央部を厚く、両端部を薄くしたクラウン状(中央
部に行くほど外径が太い形状)のものがある。これらの
芯体は、管状物の用途や目的によって適宜選択すること
ができる。例えば、管状物を定着用ベルトとして使用
し、コピー紙の紙しわを防ぐには、通常、クラウン状ま
たは逆クラウン状の管状物が好ましい。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】図3に示す逆クラウン状芯体(逆クラウン
状管状物に対応)の場合は、クラウン率は正の値になる
が、図4に示すクラウン状芯体(クラウン状管状物に対
応)の場合は、クラウン率は負の値となる。本発明で
は、このクラウン率の絶対値が0.5%以下となるよう
に、芯体の形状(したがって、管状物の形状)を調整す
ることが、成形後、管状物の芯体からの脱型を容易にす
る上で好ましい。クラウン率は、0.05〜0.5%
ましくは0.1〜0.4%である。また、|a−b|
をクラウン量と定義すると、通常の定着用ベルト用途の
大きさの管状物(例えば、内径20〜25mm程度)で
は、クラウン量を好ましくは100μm以下、より好ま
しくは80μm以下とすることが、脱型の容易性の観点
から望ましい。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】液状の耐熱樹脂に含有せしめる無機フィラ
ーとしては、例えば、ボロンナイトライド、アルミナ、
炭化ケイ素、チタン酸カリウム、窒化アルミ、マイカ、
シリカ、酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム等を挙げ
ることができる。無機フィラーの配合量は、液状の耐熱
樹脂の粘度が前記の好ましい範囲内となり、ディスペン
サーにより吐出可能で、かつ、均一な塗布層を形成し得
る限り、特に限定されず、使用目的に応じて適宜定める
ことができる。本発明による製造方法では、管状物の熱
伝導率が長手方向でばらつかないようにするために、芯
体を回転させながら、芯体の外面に液状の耐熱樹脂をデ
ィスペンサーにより連続的に供給するとともに、ディス
ペンサーの供給部を芯体の回転軸方向に一定速度で移動
させることにより、供給した液状の耐熱樹脂を芯体外面
に螺旋状に巻回して均一な厚みの塗布層を形成する。こ
れにより、膜厚が実質的に均一なクラウン状または逆ク
ラウン状の管状物を得ることができる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】本発明の製造方法により得られる管状物
は、膜厚が均一で、かつ、式(1) 〔(a−b)/a〕×100 (1) (式中、aは、端部の内径であり、bは、中央部の内径
である。)で定義されるクラウン率の絶対値が0.5%
以下であるクラウン状または逆クラウン状の管状物であ
る。本発明の管状物は、電子写真複写機、ファクシミ
リ、プリンターなどの画像形成装置における定着用ベル
ト等として特に好適である。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、肉厚精度が良好で、樹
脂ロスが小さく、しかもクラウン状または逆クラウン
管状物であって、膜厚が実質的に均一な管状物が提供
される。本発明の製造方法によれば、回転しているクラ
ウン状または逆クラウン状の芯体の外面に、ディスペン
サーにより液状の耐熱樹脂を連続的に供給しながら、供
給部を回転軸方向に一定速度で移動させる塗布方法を用
いているため、管状物の膜厚精度が著しく向上し、樹脂
のロスが小さく、さらには、膜厚が実質的に均一なクラ
ウン状または逆クラウン状の管状物が得られる。針状ま
たは鱗片状の無機フィラーを含む液状の耐熱樹脂を用い
ることにより、周方向の強度が軸方向の強度より大きい
管状物を製造することができる。
フロントページの続き (72)発明者 昌司 大助 大阪府泉南郡熊取町大字野田950番地 住 友電気工業株式会社熊取製作所内 Fターム(参考) 4F202 AA40 AC05 AG08 AR08 AR12 CA07 CB01 CC07 4F205 AA40 AC05 AG08 AR08 AR12 GA07 GB01 GC01 GF01 GF24 GF34 GF47 GN01 GN24 GN28 GN29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形金型である芯体の外面に液状の耐熱
    樹脂を塗布し、形成された塗布層が少なくとも管状物と
    しての構造を保持しうる強度を有するまで、塗布した液
    状の耐熱樹脂を固化または硬化させた後、芯体から管状
    物を取り出す工程を含む管状物の製造方法において、
    (1)芯体として、クラウン状、逆クラウン状、または
    テーパー状の芯体を使用し、(2)芯体を回転させなが
    ら、芯体の外面に液状の耐熱樹脂をディスペンサーによ
    り連続的に供給するとともに、ディスペンサーの供給部
    を芯体の回転軸方向に一定速度で移動させることによ
    り、供給した液状の耐熱樹脂を芯体外面に螺旋状に巻回
    して均一な厚みの塗布層を形成することを特徴とする管
    状物の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造方法により得られた
    クラウン状、逆クラウン状、またはテーパー状の管状
    物。
  3. 【請求項3】 膜厚が均一で、かつ、式(1) 〔(a−b)/a〕×100 (1) (式中、aは、端部の内径であり、bは、中央部の内径
    である。)で定義されるクラウン率の絶対値が0.5%
    以下であるクラウン状または逆クラウン状の管状物であ
    る請求項2記載の管状物。
  4. 【請求項4】 膜厚が均一なテーパー状の管状物である
    請求項2記載の管状物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013064943A (ja) * 2011-09-20 2013-04-11 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置

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