JP2000092456A - 画像変換装置および方法、学習装置および方法、画像変換システム、並びに提供媒体 - Google Patents

画像変換装置および方法、学習装置および方法、画像変換システム、並びに提供媒体

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JP2000092456A
JP2000092456A JP10257879A JP25787998A JP2000092456A JP 2000092456 A JP2000092456 A JP 2000092456A JP 10257879 A JP10257879 A JP 10257879A JP 25787998 A JP25787998 A JP 25787998A JP 2000092456 A JP2000092456 A JP 2000092456A
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哲二郎 近藤
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正明 服部
Yasushi Tatsuhira
靖 立平
Hideo Nakaya
秀雄 中屋
Toshihiko Hamamatsu
俊彦 浜松
Juichi Shiraki
寿一 白木
Kazutaka Ando
一隆 安藤
Yasushi Noide
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 劣化した画像を補正する。 【解決手段】 領域切り出し部1は、特徴量抽出部3の
出力する特徴量に対応して、入力された画像データから
所定の範囲の画素データをクラスタップのセットとして
切り出し、これを近傍波形推定部4、およびADRCパター
ン抽出部7に出力する。領域切り出し部2は、入力され
た画像データから所定範囲の画素データを予測タップの
セットとして切り出し、その予測タップを構成する画素
データを予測次数切換部6に出力する。近傍波形推定部
4は、入力されたクラスタップの中の注目画素の近傍の
波形特性を検出して、その情報を予測次数選択部5に出
力する。予測次数選択部5は、入力された近傍差分値に
基づいて、適用する高次結合の次数を1次乃至3次のう
ちのいずれかを選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像変換装置およ
び方法、学習装置および方法、画像変換システム、並び
に提供媒体に関し、特に、入力された画像信号を同一フ
ォーマットもしくは異なるフォーマットの画像信号に変
換する際に、入力された画像データの画質が悪くとも、
確実に画質が補正されたか、もしくは画質が改善された
画像信号を提供できるようにした画像変換装置および方
法、学習装置および方法、画像変換システム、並びに提
供媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、例えば、特開平8−515
99号として、より高解像度の画素データを得ることが
できるようにする技術を提案している。この提案におい
ては、例えばSD(Standard Definition)画素データか
らなる画像データから、HD(High Definition)画素デ
ータからなる画像データを創造する場合、創造するHD
画素データの近傍に位置するSD画素データを用いてク
ラス分類を行い(クラスを決定し)、それぞれのクラス
毎に、予測係数を学習させておき、その予測係数とSD
画素データとの線形1次結合をHD画素データとしてい
た。
【0003】また、本出願人は、特願平10−2325
01号として、予測係数とSD画素データとの単一の高
次結合(例えば、2次結合)の結果をHD画素データと
することにより、創造するHD画素データの予測精度を
より向上させる技術を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな高次結合を用いて画素データを創造する技術は、画
像の複雑な部分(空間周波数が高い部分)を創造する場
合には有効である。しかしながら、画像の平坦な部分
(空間周波数が低い部分)を創造する場合には、必ずし
も高次結合による処理は必要ない。したがって、創造す
る全ての画素を単一の高次結合を用いて創造した場合、
不必要な演算を行うことにより、その処理に要する時間
が長くなる課題があった。
【0005】また、最適な予測係数を求める学習装置に
単一の高次結合を適用した場合、画像の多くの部分を占
める平坦な部分の影響を受け、高次結合を適用したこと
による効果が低減する課題があった。
【0006】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、画像の部分的な特性に対応して、適用する
高次結合の次数を変化することにより、入力された画像
データの画質を効率よく補正することができるようした
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像変
換装置は、第1の画像信号の中からクラスコードを生成
するための複数の画素データをクラスタップとして抽出
するクラスタップ抽出手段と、クラスタップをクラス分
類する分類手段と、クラスタップの空間波形を推定する
推定手段と、推定手段が推定した空間波形に対応して高
次結合の次数を選択する選択手段と、分類手段が分類し
た結果と選択手段が選択した次数に対応する予測係数を
発生する発生手段と、予測係数を、第1の画像信号の選
択手段が選択した次数の高次結合の予測演算に用いて第
2の画像信号を生成する生成手段とを備えることを特徴
とする。
【0008】請求項8に記載の画像変換方法は、第1の
画像信号の中からクラスコードを生成するための複数の
画素データをクラスタップとして抽出するクラスタップ
抽出ステップと、クラスタップをクラス分類する分類ス
テップと、クラスタップの空間波形を推定する推定ステ
ップと、推定ステップで推定した空間波形に対応して高
次結合の次数を選択する選択ステップと、分類ステップ
で分類した結果と選択ステップで選択した次数に対応す
る予測係数を発生する発生ステップと、予測係数を、第
1の画像信号の選択ステップで選択した次数の高次結合
の予測演算に用いて第2の画像信号を生成する生成ステ
ップとを含むことを特徴とする。
【0009】請求項9に記載の提供媒体は、第1の画像
信号の中からクラスコードを生成するための複数の画素
データをクラスタップとして抽出するクラスタップ抽出
ステップと、クラスタップをクラス分類する分類ステッ
プと、クラスタップの空間波形を推定する推定ステップ
と、推定ステップで推定した空間波形に対応して高次結
合の次数を選択する選択ステップと、分類ステップで分
類した結果と選択ステップで選択した次数に対応する予
測係数を発生する発生ステップと、予測係数を、第1の
画像信号の選択ステップで選択した次数の高次結合の予
測演算に用いて第2の画像信号を生成する生成ステップ
とを含む処理を画像変換装置に実行させるコンピュータ
が読み取り可能なプログラムを提供することを特徴とす
る。
【0010】請求項10に記載の学習装置は、第1の画
像信号の中からクラスコードを生成するための複数の画
素データをクラスタップとして抽出するクラスタップ抽
出手段と、クラスタップをクラス分類する分類手段と、
クラスタップの空間波形を推定する推定手段と、推定手
段が推定した空間波形に対応して高次結合の次数を選択
する選択手段と、分類手段が分類した結果と選択手段が
選択した次数に基づいてクラスコードを発生する発生手
段と、第1の画像信号と第2の画像信号とからなる正規
方程式を用いて予測係数を生成する生成手段と、生成手
段が生成した予測係数を発生手段が発生したクラスコー
ドに対応するアドレスに記憶する記憶手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0011】請求項16に記載の学習方法は、第1の画
像信号の中からクラスコードを生成するための複数の画
素データをクラスタップとして抽出するクラスタップ抽
出ステップと、クラスタップをクラス分類する分類ステ
ップと、クラスタップの空間波形を推定する推定ステッ
プと、推定ステップで推定した空間波形に対応して高次
結合の次数を選択する選択ステップと、分類ステップで
分類した結果と選択ステップで選択した次数に基づいて
クラスコードを発生する発生ステップと、第1の画像信
号と第2の画像信号とからなる正規方程式を用いて予測
係数を生成する生成ステップと、生成ステップで生成し
た予測係数を発生ステップで発生したクラスコードに対
応するアドレスに記憶する記憶ステップとを含むことを
特徴とする。
【0012】請求項17に記載の提供媒体は、第1の画
像信号の中からクラスコードを生成するための複数の画
素データをクラスタップとして抽出するクラスタップ抽
出ステップと、クラスタップをクラス分類する分類ステ
ップと、クラスタップの空間波形を推定する推定ステッ
プと、推定ステップで推定した空間波形に対応して高次
結合の次数を選択する選択ステップと、分類ステップで
分類した結果と選択ステップで選択した次数に基づいて
クラスコードを発生する発生ステップと、第1の画像信
号と第2の画像信号とからなる正規方程式を用いて予測
係数を生成する生成ステップと、生成ステップで生成し
た予測係数を発生ステップで発生したクラスコードに対
応するアドレスに記憶する記憶ステップとを含む処理を
学習装置に実行させるコンピュータが読み取り可能なプ
ログラムを提供することを特徴とする。
【0013】請求項18に記載の画像変換システムは、
第1の画像信号の中からクラスコードを生成するための
複数の画素データをクラスタップとして抽出するクラス
タップ抽出手段と、クラスタップをクラス分類する分類
手段と、クラスタップの空間波形を推定する推定手段
と、推定手段が推定した空間波形に対応して高次結合の
次数を選択する選択手段と、分類手段が分類した結果と
選択手段が選択した次数に基づいてクラスコードを発生
する発生手段と、第1の画像信号と第2の画像信号とか
らなる正規方程式を用いて予測係数を生成する生成手段
と、生成手段が生成した予測係数を発生手段が発生した
クラスコードに対応するアドレスに記憶する記憶手段と
を備える学習装置と、第1の画像信号の中からクラスコ
ードを生成するための複数の画素データをクラスタップ
として抽出するクラスタップ抽出手段と、クラスタップ
をクラス分類する分類手段と、クラスタップの空間波形
を推定する推定手段と、推定手段が推定した空間波形に
対応して高次結合の次数を選択する選択手段と、分類手
段が分類した結果と選択手段が選択した次数に対応する
予測係数を発生する発生手段と、予測係数を、第1の画
像信号の選択手段が選択した次数の高次結合の予測演算
に用いて第2の画像信号を生成する生成手段とを備える
画像変換装置とを備えることを特徴とする。
【0014】請求項1に記載の画像変換装置、請求項8
に記載の画像変換方法、および請求項9に記載の提供媒
体においては、第1の画像信号の中からクラスコードを
生成するための複数の画素データがクラスタップとして
抽出され、クラスタップがクラス分類され、クラスタッ
プの空間波形が推定される。さらに、推定された空間波
形に対応して高次結合の次数が選択され、分類された結
果と選択された次数に対応する予測係数が発生され、そ
の予測係数を、第1の画像信号の選択された次数の高次
結合の予測演算に用いて第2の画像信号が生成される。
【0015】請求項10に記載の学習装置、請求項16
に記載の学習方法、および請求項17に記載の提供媒体
においては、第1の画像信号の中からクラスコードを生
成するための複数の画素データがクラスタップとして抽
出され、クラスタップがクラス分類され、クラスタップ
の空間波形が推定される。さらに、推定された空間波形
に対応して高次結合の次数が選択され、分類された結果
と選択された次数に基づいてクラスコードが発生され
る。また、第1の画像信号と第2の画像信号とからなる
正規方程式を用いて予測係数が生成され、生成された予
測係数が発生されたクラスコードに対応するアドレスに
記憶される。
【0016】請求項18に記載の画像変換システムにお
いては、学習装置で、第1の画像信号の中からクラスコ
ードを生成するための複数の画素データがクラスタップ
として抽出され、クラスタップがクラス分類され、クラ
スタップの空間波形が推定される。さらに、推定された
空間波形に対応して高次結合の次数が選択され、分類さ
れた結果と選択された次数に基づいてクラスコードが発
生される。また、第1の画像信号と第2の画像信号とか
らなる正規方程式を用いて予測係数が生成され、生成さ
れた予測係数が発生されたクラスコードに対応するアド
レスに記憶される。また、画像変換装置で、第1の画像
信号の中からクラスコードを生成するための複数の画素
データがクラスタップとして抽出され、クラスタップが
クラス分類され、クラスタップの空間波形が推定され
る。さらに、推定された空間波形に対応して高次結合の
次数が選択され、分類された結果と選択された次数に対
応する予測係数が発生され、その予測係数を、第1の画
像信号の選択された次数の高次結合の予測演算に用いて
第2の画像信号が生成される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
するが、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の
実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段
の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し一例)を付
加して本発明の特徴を記述すると、次のようになる。但
し勿論この記載は、各手段を記載したものに限定するこ
とを意味するものではない。
【0018】請求項1に記載の画像変換装置は、第1の
画像信号の中からクラスコードを生成するための複数の
画素データをクラスタップとして抽出するクラスタップ
抽出手段(例えば、図1の領域切り出し部1)と、クラ
スタップをクラス分類する分類手段(例えば、図1のAD
RCパターン抽出部7)と、クラスタップの空間波形を推
定する推定手段(例えば、図1の近傍波形推定部4)
と、推定手段が推定した空間波形に対応して高次結合の
次数を選択する選択手段(例えば、図1の予測次数選択
部5)と、分類手段が分類した結果と選択手段が選択し
た次数に対応する予測係数を発生する発生手段(例え
ば、図1のROMテーブル9)と、予測係数を、第1の画
像信号の選択手段が選択した次数の高次結合の予測演算
に用いて第2の画像信号を生成する生成手段(例えば、
図1の1次予測部10)とを備えることを特徴とする。
【0019】請求項3に記載の画像変換装置は、第1の
画像信号の画像のぼけの程度を表す特徴量を検出して、
その検出結果に対応して、クラスタップ抽出手段のクラ
スタップの抽出動作を制御する検出手段(例えば、図1
の特徴量抽出部3)をさらに備えることを特徴とする。
【0020】請求項7に記載の画像変換装置は、第1の
画像信号の中から予測演算を行うための複数の画素デー
タを予測タップとして抽出する予測タップ抽出手段(例
えば、図1の領域切り出し部2)をさらに備え、生成手
段は、予測タップ抽出手段からの予測タップと、発生手
段からの予測係数を用いて予測演算することにより第2
の画像信号を生成することを特徴とする。
【0021】請求項10に記載の学習装置は、第1の画
像信号の中からクラスコードを生成するための複数の画
素データをクラスタップとして抽出するクラスタップ抽
出手段(例えば、図14の領域切り出し部33)と、ク
ラスタップをクラス分類する分類手段(例えば、図14
のADRCパターン抽出部37)と、クラスタップの空間波
形を推定する推定手段(例えば、図14の近傍波形推定
部34)と、推定手段が推定した空間波形に対応して高
次結合の次数を選択する選択手段(例えば、図14の予
測次数選択部35)と、分類手段が分類した結果と選択
手段が選択した次数に基づいてクラスコードを発生する
発生手段(例えば、図14のクラスコード生成部38)
と、第1の画像信号と第2の画像信号とからなる正規方
程式を用いて予測係数を生成する生成手段(例えば、図
14の逆行列演算部42)と、生成手段が生成した予測
係数を発生手段が発生したクラスコードに対応するアド
レスに記憶する記憶手段(例えば、図14のROMテーブ
ル9)とを備えることを特徴とする。
【0022】請求項12に記載の学習装置は、第1の画
像信号の画像のぼけの程度を表す特徴量を検出して、そ
の検出結果に対応して、クラスタップ抽出手段のクラス
タップの抽出動作を制御する検出手段(例えば、図14
の特徴量抽出部32)をさらに備えることを特徴とす
る。
【0023】請求項18の画像変換システムは、第1の
画像信号の中からクラスコードを生成するための複数の
画素データをクラスタップとして抽出するクラスタップ
抽出手段(例えば、図14の領域切り出し部33)と、
クラスタップをクラス分類する分類手段(例えば、図1
4のADRCパターン抽出部37)と、クラスタップの空間
波形を推定する推定手段(例えば、図14の近傍波形推
定部34)と、推定手段が推定した空間波形に対応して
高次結合の次数を選択する選択手段(例えば、図14の
予測次数選択部35)と、分類手段が分類した結果と選
択手段が選択した次数に基づいてクラスコードを発生す
る発生手段(例えば、図14のクラスコード生成部3
8)と、第1の画像信号と第2の画像信号とからなる正
規方程式を用いて予測係数を生成する生成手段(例え
ば、図14の逆行列演算部42)と、生成手段が生成し
た予測係数を発生手段が発生したクラスコードに対応す
るアドレスに記憶する記憶手段(例えば、図14のROM
テーブル9)とを備える学習装置と、第1の画像信号の
中からクラスコードを生成するための複数の画素データ
をクラスタップとして抽出するクラスタップ抽出手段
(例えば、図1の領域切り出し部1)と、クラスタップ
をクラス分類する分類手段(例えば、図1のADRCパター
ン抽出部7)と、クラスタップの空間波形を推定する推
定手段(例えば、図1の近傍波形推定部4)と、推定手
段が推定した空間波形に対応して高次結合の次数を選択
する選択手段(例えば、図1の予測次数選択部5)と、
分類手段が分類した結果と選択手段が選択した次数に対
応する予測係数を発生する発生手段(例えば、図1のRO
Mテーブル9)と、予測係数を、第1の画像信号の選択
手段が選択した次数の高次結合の予測演算に用いて第2
の画像信号を生成する生成手段(例えば、図1の1次予
測部10)とを備える画像変換装置とを備えることを特
徴とする。
【0024】なお、本明細書においてシステムの用語
は、複数の装置、手段などにより構成される全体的な装
置を意味するものである。
【0025】本発明を適用した画像変換装置の第1の構
成例について、図1を参照して説明する。同図には、例
えば画質の悪い(ぼけた画像の)SD画像データ(また
は、HD画像データ)を、画質改善されたSD画像デー
タ(または、HD画像データ)に変換する構成例が示さ
れている。以下においては、入力画像データがSD画像
データである場合について説明する。
【0026】例えば、画質の悪い(ぼけた画像の)SD
画像データが、入力端子を介して画像変換装置に入力さ
れる。入力された画像データは、領域切り出し部1、領
域切り出し部2、および特徴量抽出部3に供給される。
特徴量抽出部3は、入力されたSD画像データのぼけ量
を表す特徴量を検出し、その検出した特徴量を領域切り
出し部1、および領域切り出し部2に出力するようにな
されている。
【0027】領域切り出し部1は、入力された画像デー
タから所定の範囲の画素データをクラスタップのセット
として切り出し、これを近傍波形推定部4、およびADRC
(Adaptive Dynamic Range Coding)パターン抽出部7に
出力する。領域切り出し部1において切り出されるクラ
スタップは、特徴量抽出部3の出力する特徴量に対応し
て制御される。
【0028】領域切り出し部2は、入力された画像デー
タから所定範囲の画素データを予測タップのセットとし
て切り出し、その予測タップを構成する画素データを予
測次数切換部6に出力する。この領域切り出し部2によ
り切り出される予測タップのセットは、特徴量抽出部3
の出力するぼけ量を表す特徴量に対応して制御される。
【0029】近傍波形推定部4は、領域切り出し部1か
ら入力されたクラスタップの注目画素近傍の波形特性
(その詳細は図7を参照して後述する)を検出して、そ
の情報(近傍差分値)を予測次数選択部5に出力する。
予測次数選択部5は、近傍波形推定部4から入力された
近傍差分値に基づいて、適用する高次結合の次数として
1次乃至3次のうちのいずれかを選択し、その情報を予
測次数切換部6、およびクラスコード生成部8に出力す
るようになされている。予測次数切換部6は、領域切り
出し部2から入力された予測タップを、1次予測部10
乃至3次予測部12のうちの、予測次数選択部5から入
力された高次結合の次数に対応するものに出力するよう
になされている。
【0030】ADRCパターン抽出部7は、空間内の波形表
現を目的としたクラス分類を行い、分類したクラスをク
ラスコード生成部8に出力する。クラスコード生成部8
は、予測次数選択部5から入力された高次結合の次数
と、ADRCパターン抽出部7から入力されたクラスとを用
いてクラスコードを生成し、ROMテーブル9−1乃至9
−3(以下、特にROMテーブル9−1乃至9−3を個々
に区別する必要がない場合、単にROMテーブル9と記述
する)に出力する。
【0031】ROMテーブル9においては、クラスコード
生成部8から入力されたクラスコードに対応する予測係
数のセットが読み出され、1次予測部10乃至3次予測
部12のうちの対応するものに供給される。すなわち、
クラスコードは、ROMテーブル9のアドレスに対応して
おり、そのアドレスに予め記憶されている予測係数のセ
ットが読み出されて1次予測部10乃至3次予測部12
の対応するものに供給されるようになされている。な
お、ROMテーブル9−1乃至9−3には、それぞれ、後
述する学習装置(図14)により生成された1次結合用
の予測係数、2次結合用の予測係数、または3次結合用
の予測係数が予め記録されている。
【0032】1次予測部10は、予測次数切換部6から
入力された予測タップと、ROMテーブル9−1から入力
された予測係数との1次結合を演算して、その演算結果
を画質を補正した画像データとして出力する。2次予測
部11は、予測次数切換部6から入力された予測タップ
と、ROMテーブル9−2から入力された予測係数との2
次結合を演算して、その演算結果を画質を補正した画像
データとして出力する。3次予測部12は、予測次数切
換部6から入力された予測タップと、ROMテーブル9−
3から入力された予測係数との3次結合を演算して、そ
の演算結果を画質を補正した画像データとして出力す
る。これらの出力された画像データは、例えば図示しな
い表示デバイスで表示されたり、記録デバイスに記録さ
れたり、伝送デバイスで伝送されるようになされてい
る。
【0033】次に、その動作について説明する。領域切
り出し部1は、画像データが入力されると、入力された
画像データの中から、所定の画素データをクラスタップ
として切り出す処理を実行する。例えば、図2に示すよ
うに、所定の注目画素データを中心として、その注目画
素データに対応する位置のデータ画素と、上下左右に隣
接する画素データの合計5個の画素データをクラスタッ
プとして切り出す。あるいは、図3に示すように、注目
画素データに対応する画素データと、上下左右方向に3
画素分離れた位置に隣接する画素データをクラスタップ
として抽出する。どのような画素データがクラスタップ
として切り出されるかは、特徴量抽出部3の出力するぼ
け量を表す特徴量に対応して決定される。
【0034】ここで、図4のフローチャートを参照し
て、特徴量抽出部3の特徴量抽出処理について説明す
る。ステップS1において、特徴量抽出部3は、入力さ
れた各画素データに対するフレーム毎の自己相関係数を
算出する。そして、この自己相関係数を画素データのぼ
け量を表す特徴量の尺度に利用する。すなわち、図5に
示すように、1フレームの画像データが720画素×4
80画素の画素データで構成されているものとすると、
所定の注目画素に対してその注目画素を中心として、7
20画素×480画素の画素データのうちの512画素
×256画素の画素データからなるブロック(以下、こ
のブロックを、適宜、基準ブロックと呼ぶ)を構成し、
その基準ブロックの位置を画素単位で所定の範囲内を上
下左右方向に移動させ、移動させたときのそれぞれの位
置に対応する自己相関係数を算出する。
【0035】例えば、所定の注目画素データを中心とし
た基準ブロック内の各画素値をXij(i=0,1,2,
・・・,n、j=0,1,2,・・・,m)、基準ブロ
ック内の画素値の平均値をXav、基準ブロックが移動さ
れた位置に対応するブロック内の各画素値をYij(i=
0,1,2,・・・,n、j=0,1,2,・・・,
m)、そのブロック内の画素値の平均値をYavとする
と、基準ブロックを移動させたときのその位置に対応す
る自己相関係数は、次式(1)で表される。
【数1】
【0036】なお、上述したように、本実施の形態で
は、基準ブロックが512画素×256画素の画素デー
タから構成されているため、n=511、m=255の
値となる。このようにして、所定の範囲内で基準ブロッ
クをシフトしてそれぞれの位置に対応する自己相関係数
を得ることができる。
【0037】図6は、このようにして求められた自己相
関係数の例を表している。ブロック(基準ブロック)を
シフトしないとき、自己相関係数は1である。これに対
して、フレームF1の場合、例えば、ブロック(基準ブ
ロック)を右方向に3画素分シフトしたとき、自己相関
係数は0.85に低下し、さらに、シフト量を増加させ
るに従って、自己相関係数は、より小さい値に低下す
る。このことは、ブロック(基準ブロック)を左方向に
シフトした場合にも同様である。
【0038】一方、フレームF2においては、ブロック
(基準ブロック)を1画素分右または左方向にシフトし
たとき、自己相関係数が0.85に低下し、それ以上シ
フトすると、自己相関係数はさらに低下する。このこと
は、フレームF1は、フレームF2に比べて、周囲との
自己相関が強い、つまり、フレームF1は、フレームF
2に比べてぼけ量が大きいことを意味している。
【0039】特徴量抽出部3は、ステップS2におい
て、自己相関係数が所定の基準値(例えば、0.85)
となる画素シフト量を求め、ステップS3で、その画素
シフト量を、ぼけ量を表す特徴量として出力する。つま
り、所定の範囲内で、基準ブロックをシフトしたとき
の、それぞれの位置に対応する自己相関係数と基準値を
比較することにより、自己相関係数が基準値となる画素
シフト量を求める。図6の例の場合、入力された画素デ
ータがフレームF1の画素データである場合、特徴量は
3とされ、入力された画素データがフレームF2の画素
データである場合、特徴量は1とされる。
【0040】領域切り出し部1は、特徴量抽出部3か
ら、特徴量1が入力されたとき、例えば、図2に示すよ
うに、狭い間隔内に配置された画素データをクラスタッ
プとして切り出す(抽出する)。これに対して、特徴量
3が入力されたとき、領域切り出し部1は、図3に示す
ように、より広い間隔で配置されている画素データをク
ラスタップとして切り出す(抽出する)。
【0041】図6に示すように、特徴量が1である画像
(フレームF2)は、強い自己相関を有する画素データ
の範囲が狭くなっている。そこで、図2に示すように、
クラスタップを構成する画素データとしても狭い範囲に
配置されているものを選択する。これに対して、特徴量
が3である画像(フレームF1)の場合、強い自己相関
を有する範囲がより広くなっている。そこで、図3に示
すように、クラスタップを構成する画素データも、より
広い範囲から切り出すようにする。このように、ぼけ量
を表す特徴量に応じて、クラスタップとして切り出す画
素データをダイナミックに変化させるようにすること
で、より適切なクラスタップを切り出すことが可能とな
る。
【0042】図示は省略するが、領域切り出し部2にお
ける予測タップも、領域切り出し部1におけるクラスタ
ップの切り出しと同様に、特徴量抽出部3の出力するぼ
け量を表す特徴量に対応して、予測タップとして切り出
す画素データをダイナミックに変化させる。なお、この
領域切り出し部2において切り出される予測タップは、
領域切り出し部1において切り出されるクラスタップと
同一にしてもよいし、異なるものとしてもよい。
【0043】近傍波形推定部4は、図7に示すように、
領域切り出し部1から入力されたクラスタップの中の注
目画素のレベルx[k]と、その両隣の画素のレベルx[k-
1],x[K+1]との差分d0(=x[k]-x[k-1]),d1(=x[k]-x
[k+1])を演算して予測次数選択部5に出力する。予測次
数選択部5は、差分d0と差分d1とを比較し、図7
(A)に示すように、d0とd1が等しい場合、高次結合
の次数を2次に選択し、図7(B)に示すように、d0と
d1の符号が異なり、その絶対値が等しい場合、高次結
合の次数を1次に選択し、さらに、図7(C)に示すよう
に、d0とd1の絶対値が異なる場合、高次結合の次数
を3次に選択して、選択した次数を予測次数切換部6、
およびクラスコード生成部8に出力する。
【0044】予測次数切換部6は、領域切り出し部2か
ら入力された予測タップを、1次予測部10乃至3次予
測部12のうちの、予測次数選択部5から入力された高
次結合の次数に対応するものに出力する。
【0045】ADRCパターン抽出部7は、領域切り出し部
1で切り出されたクラスタップに対してADRC処理を実行
してクラス分類を行い、その情報をクラスコード生成部
8に出力する。すなわち、クラスタップとして抽出され
た5つの画素データ内のダイナミックレンジをDR、ビ
ット割当をn、クラスタップとしての各画素データのレ
ベルをL、再量子化コードをQとするとき、次式を演算
する。 Q={(L−MIN+0.5)×2n/DR} DR=MAX−MIN+1
【0046】なお、ここで{ }は切り捨て処理を意味
する。また、MAXとMINは、クラスタップを構成する5つ
の画素データ内の最大値と最小値をそれぞれ表してい
る。これにより、例えば領域切り出し部1で切り出され
たクラスタップを構成する5個の画素データが、それぞ
れ例えば8ビット(n=8)で構成されているとする
と、これらのそれぞれが2ビットに圧縮される。したが
って、空間クラスを表すデータは合計10ビットで表さ
れる。
【0047】クラスコード生成部8は、ADRCパターン抽
出部7から入力された空間クラスを表すデータに、予測
次数選択部5より供給される高次結合の次数を表すビッ
トを付加してクラスコードを生成する。例えば、高次結
合の次数が2ビットで表されるとすると、12ビットの
クラスコードが発生され、ROMテーブル9に出力され
る。
【0048】ROMテーブル9においては、入力されたク
ラスコードに対応するアドレスから予測係数のセットが
読み出され、1次予測部10乃至3次予測部12のうち
の対応するものに供給される。
【0049】ここで、予測係数のセットについて説明す
る。本実施の形態においては、予測演算に用いられる高
次結合の次数として、注目画素の近傍の空間的な特徴に
基づいて1次乃至3次のうちのいずれかが選択される。
例えば、3次結合が選択された場合、実測値(予測タッ
プ)をxiとし、実測値の1次の予測係数をaiとし、実
測値の2次の予測係数をbiとし、実測値の3次の予測
係数をciとすると、補正された画素データとなる最確
値ymは次式(2)によって表される。ただし、Nは予
測タップを構成する画素数である。
【数2】
【0050】また、2次結合が選択された場合、最確値
mは式(2)の右辺から第3項を削除したもので表さ
れ、1次結合が選択された場合、最確値ymは式(2)
の右辺の第1項だけで表される。
【0051】例えば、2次結合が選択された場合につい
て説明する。この場合、最確値ymは上述したように、
次式(3)により表される。
【数3】
【0052】ここで、真値をytとし、誤差をeとすれ
ば、最小自乗法の誤差方程式は、次式(4)のように表
すことができる。
【数4】
【0053】式(3)から明らかなように、係数ai
iは、最確値ymを与える係数であるので、その係数a
i,biは、誤差を示す式(4)の値を最小値とするはず
である。式(4)の値を最小とする係数ai,biを求め
るには、次式(5)に示すように、式(4)を係数
i,biで偏微分した式が0となる係数ai,biを求め
ればよい。ただし、Dは式(4)の最右辺である。
【数5】
【0054】式(5)を係数ai,biで整理し、行列を
用いて表現すれば、次式(6)に示すようになる。
【数6】
【0055】さらに、式(6)の左辺の2N×2Nの行
列の逆行列を演算して、式(6)の両辺に左から乗ずれ
ば、実測値の1次の予測係数ai、および実測値の2次
の予測係数biが求められる。なお、1次結合、または
3次結合に用いられる予測係数も同様にして求めること
ができる。
【0056】1次予測部10は、予測次数切換部6から
入力された予測タップと、ROMテーブル9−1から入力
された予測係数との1次結合を演算して、その演算結果
を画質を補正した画像データとして出力する。2次予測
部11は、予測次数切換部6から入力された予測タップ
と、ROMテーブル9−2から入力された予測係数との2
次結合を演算して、その演算結果を画質を補正した画像
データとして出力する。3次予測部12は、予測次数切
換部6から入力された予測タップと、ROMテーブル9−
3から入力された予測係数との3次結合を演算して、そ
の演算結果を画質を補正した画像データとして出力す
る。
【0057】図8は、領域切り出し部2で切り出された
予測タップがN個の画素から構成される場合における3
次予測部12の詳細な構成例を示している。入力信号と
して予測次数切換部6から供給された予測タップ(画素
データX0乃至XN-1)のうちの画素データX0は、2乗
演算部21−1、3乗演算部22−1、および係数乗算
部23−1に供給される。2乗演算部21−1および3
乗演算部22−1は、それぞれ供給された画素データX
0を2乗、または3乗して、対応する係数乗算部24−
1、または係数乗算部25−1に出力する。これに対し
て、ROMテーブル9から、係数乗算部23−1乃至25
−1のそれぞれに、対応する予測係数a0,b0、または
0が供給される。
【0058】係数乗算部23−1乃至25−1は、入力
された画素データと予測係数とを乗算して積和部26−
1に出力する。積和部26−1は、係数乗算部23−1
乃至25−1のそれぞれから入力された乗算結果を加算
して、予測出力1として積和部27に出力する。
【0059】同様に、2次演算部21−i乃至積算部2
6−i(i=1乃至N−1)において、予測次数切換部
6から供給された予測タップの画素データXi、並びにR
OMテーブル9から供給される予測係数ai,bi、および
iを用いて予測出力i+1が演算されて、積和部27
に供給される。
【0060】積和部27は、積和部26−1乃至26−
Nから入力された予測出力1乃至Nを加算して、画質
(ぼけ)が補正された画素データとなる予測結果を出力
する。
【0061】なお、2次予測部11は、図8に示した3
次予測部12の構成例から、3乗演算部22−i(i=
1乃至N)、および係数演算部25−iを削除したもの
であり、1次予測部10は、さらに2乗演算部21−
i、および係数乗算部24−iを削除したものであるの
で、その詳細な説明は省略する。また、1次予測部10
乃至3次予測部12を一体化し、時分割で1次結合乃至
3次結合を演算するようにしてもよい。
【0062】図9は、特徴量抽出部3における他の特徴
量抽出処理の例を表している。この例においては、ステ
ップS11において、所定の注目画素の近傍のエッジが
検出される。ステップS12において、検出したエッジ
に対応するエッジコードが特徴量として出力される。例
えば、図10に示すように、右上から左下方向に、斜め
のエッジが検出された場合、特徴量抽出部3は、エッジ
コード0を出力し、図11に示すように、水平方向のエ
ッジが検出された場合、エッジコード1を出力する。
【0063】領域切り出し部1は、特徴量抽出部3よ
り、図10に示すエッジコード0が入力されたとき、図
12に示すような画素データをクラスタップとして切り
出す(抽出する)。このクラスタップは、右上から左下
方向に延在するエッジを検出するのに最適な画素データ
で構成されている。これに対して、領域切り出し部1
は、図11に示すようなエッジコード1が入力されたと
き、図13に示すような画素データをクラスタップとし
て切り出す(抽出する)。このクラスタップは、水平方
向のエッジを検出するのに最適な画素データで構成され
る。領域切り出し部2においても同様に、エッジコード
に対応して予測タップを構成する画素データの切り出し
(抽出)処理が実行される。
【0064】このように、入力された画素データの自己
相関、エッジといった特徴量に対応して切り出すクラス
タップ、または予測タップとして切り出す画素データを
ダイナミックに変化させることができ、さらにクラスタ
ップの空間波形に対応して高次結合の次数を変化させる
ことができるので、より適切な予測演算結果を得ること
が可能となる。
【0065】図14は、図1のROMテーブル9−1乃至
9−3が記憶するクラス毎(クラスコード毎)の予測係
数のセットを学習によって得る学習装置の構成例を示し
ている。この構成例においては、例えば、画質の良好な
教師信号(学習信号)としてのSD画像データを用いて
クラス毎(クラスコード毎)の予測係数のセットを生成
する構成が示されている。
【0066】例えば、画質の良好な教師信号(学習信
号)としての画像データが、予測次数切換部36に入力
されるとともに、ローパスフィルタ(LPF)31に入力さ
れる。ローパスフィルタ31は、入力された教師信号
(学習信号)としての画像データの高域成分を除去する
ことで、画質の劣化した生徒信号(学習信号)を生成す
る。ローパスフィルタ21から出力された、画質の劣化
した生徒信号(学習信号)は、ぼけ量を表す特徴量を抽
出する特徴量抽出部32、並びにクラスタップおよび予
測タップとして所定の範囲の画像データを切り出す(抽
出する)領域切り出し部33に入力される。
【0067】特徴量抽出部32は、入力された画質の劣
化した生徒信号(学習信号)の画素データのぼけ量を表
す特徴量を抽出し、その特徴量を領域切り出し部33に
供給する。領域切り出し部33は、入力されたぼけ量を
表す特徴量に対応して、クラスタップおよび予測タップ
として切り出す画素データをダイナミックに変化させ、
切り出したクラスタップおよび予測タップを近傍波形推
定部34、予測次数切換部36、およびADRCパターン抽
出部37に出力する。
【0068】予測次数切換部36は、画質の良好な教師
信号(学習信号)、および領域切り出し部33から入力
された予測タップを、予測次数選択部35から入力され
る高次結合の次数に対応して、1次予測正規方程式行列
メモリ39乃至3次予測正規方程式行列メモリ41のう
ちのいずれかに供給する。
【0069】なお、近傍波形推定部34乃至クラスコー
ド生成部38のそれぞれの構成および動作は、図1に示
された近傍波形推定部4乃至クラスコード生成部8と同
一であるので、その説明は省略する。
【0070】1次予測正規方程式行列メモリ39乃至3
次予測正規方程式行列メモリ41は、入力された教師信
号(学習信号)と予測次数切換部36から供給された予
測タップとしての画素データとを、クラス毎(クラスコ
ード毎)に予め記憶している正規方程式行列に代入し、
その正規方程式行列(例えば、上述した式(6))を逆
行列演算部42に供給する。行列演算部42は、供給さ
れた正規方程式行列を解き(例えば式(6)の場合、左
辺の2N×2Nの行列の逆行列を演算して、両辺に左か
ら乗ずる)、クラス毎の予測係数のセットを演算する。
求められたクラス毎の予測係数のセットは、ROMメモリ
9−1乃至9−3に供給され、クラスコードに対応する
アドレスに記憶される。
【0071】図15は、本発明を適用した画像変換装置
の第2の構成例を示している。この画像変換装置は、例
えば図16に示すように、低解像度のSD画像データ
を、水平および垂直方向の解像度(画素数)がそれぞれ
2倍であるHD画像データに変換するものである。この
画像変換装置においては、入力された画像データが、領
域切り出し部51、領域切り出し部52、および特徴量
抽出部53に供給される。特徴量抽出部53は、入力さ
れたSD画像データのぼけ量を表す特徴量を検出し、そ
の検出した特徴量を領域切り出し部51、および領域切
り出し部52に出力するようになされている。
【0072】領域切り出し部51は、入力された画像デ
ータから所定の範囲の画素データをクラスタップのセッ
トとして切り出し、これを近傍波形推定部54、および
ADRCパターン抽出部57に出力する。領域切り出し部5
1において切り出されるクラスタップは、特徴量抽出部
53の出力する特徴量に対応して制御される。
【0073】領域切り出し部52は、入力された画像デ
ータから所定範囲の画素データを予測タップのセットと
して切り出し、その予測タップを構成する画素データを
予測次数切換部56に出力する。この領域切り出し部5
2により切り出される予測タップのセットは、特徴量抽
出部53の出力するぼけ量を表す特徴量に対応して制御
される。
【0074】近傍波形推定部54は、領域切り出し部5
1から入力されたクラスタップの中の注目画素の近傍の
波形特性を検出して、その情報(近傍差分値)を予測次
数選択部55に出力する。予測次数選択部55は、近傍
波形推定部54から入力された近傍差分値に基づいて、
適用する高次結合の次数として1次乃至3次のうちのい
ずれかを選択し、その情報を予測次数切換部56、およ
びクラスコード生成部58に出力するようになされてい
る。予測次数切換部56は、領域切り出し部52から入
力された予測タップを、1次予測部60乃至3次予測部
62のうちの、予測次数選択部55から入力された高次
結合の次数に対応するものに出力するようになされてい
る。
【0075】ADRCパターン抽出部57は、空間内の波形
表現を目的としたクラス分類を行い、分類したクラスを
クラスコード生成部58に出力する。クラスコード生成
部58は、予測次数選択部55から入力された高次結合
の次数と、ADRCパターン抽出部57から入力されたクラ
スとを用いてクラスコードを生成し、ROMテーブル59
−1乃至59−3(以下、特にROMテーブル59−1乃
至59−3を個々に区別する必要がない場合、単にROM
テーブル59と記述する)に出力する。
【0076】ROMテーブル9においては、クラスコード
生成部58から入力されたクラスコードに対応する予測
係数のセットが読み出され、1次予測部60乃至3次予
測部62のうちの対応するものに供給される。すなわ
ち、クラスコードは、ROMテーブル59のアドレスに対
応しており、そのアドレスに予め記憶されている予測係
数のセットが読み出されて1次予測部60乃至3次予測
部62のうちの対応するものに供給されるようになされ
ている。なお、ROMテーブル59−1乃至59−3に
は、後述する学習装置(図17)が生成した1次結合用
の予測係数、2次結合用の予測係数、または3次結合用
の予測係数が予め記録されている。
【0077】1次予測部60は、予測次数切換部56か
ら入力された予測タップと、ROMテーブル59−1から
入力された予測係数との1次結合を演算して、その演算
結果をHD画像データとして出力する。2次予測部61
は、予測次数切換部56から入力された予測タップと、
ROMテーブル59−2から入力された予測係数との2次
結合を演算して、その演算結果をHD画像データとして
出力する。3次予測部62は、予測次数切換部56から
入力された予測タップと、ROMテーブル59−3から入
力された予測係数との3次結合を演算して、その演算結
果をHD画像データとして出力する。なお、ここでは、
例えば、図16に示した注目画素aを中心とする3×3
個のSD画素a乃至iの予測タップが用いられた場合、
同図の注目画素aを中心とする2×2個のHD画素A乃
至Dの画素データが演算されるようになされている。
【0078】これらの出力された画像データは、例えば
図示しない表示デバイスで表示されたり、記録デバイス
に記録されたり、伝送デバイスで伝送される。
【0079】次に、その動作について説明する。領域切
り出し部51は、画像データが入力されると、入力され
た画像データの中から、所定の画素データをクラスタッ
プとして切り出す処理を実行する。例えば、図2に示す
ように、所定の注目画素データを中心として、その注目
画素データに対応する位置のデータ画素と、上下左右に
隣接する画素データの合計5個の画素データをクラスタ
ップとして切り出す。あるいは、図3に示すように、注
目画素データに対応する画素データと、上下左右方向に
3画素分離れた位置に隣接する画素データをクラスタッ
プとして抽出する。どのような画素データがクラスタッ
プとして切り出されるかは、特徴量抽出部53の出力す
るぼけ量を表す特徴量に対応して決定される。領域切り
出し部52は、特徴量抽出部53の出力するぼけ量を表
す特徴量に対応して、入力された画像データから所定範
囲の画素データを予測タップのセットとして切り出し、
その予測タップを構成する画素データを予測次数切換部
56に出力する。例えば、図16に示すように、注目画
素aを中心とする3×3のSD画素a乃至iが切り出さ
れて予測次数切換部56に出力される。なお、この領域
切り出し部52において切り出される予測タップは、領
域切り出し部51において切り出されるクラスタップと
同一にしてもよい。
【0080】近傍波形推定部54は、図7に示すよう
に、領域切り出し部51から入力されたクラスタップの
中の注目画素のレベルx[k]と、その両隣の画素のレベル
x[k-1],x[K+1]との差分d0(=x[k]-x[k-1]),d1(=x
[k]-x[k+1])を演算して予測次数選択部55に出力す
る。予測次数選択部55は、差分d0と差分d1とを比
較し、その結果が、図7(A)に示すように、d0とd1
が等しい場合、高次結合の次数を2次に選択し、図7
(B)に示すように、d0とd1の符号が異なり、その絶
対値が等しい場合、高次結合の次数を1次に選択し、さ
らに、図7(C)に示すように、d0とd1の絶対値が異
なる場合、高次結合の次数を3次に選択して、選択した
次数を予測次数切換部56、およびクラスコード生成部
58に出力する。
【0081】予測次数切換部56は、領域切り出し部5
2から入力された予測タップを、1次予測部60乃至3
次予測部62のうちの、予測次数選択部55から入力さ
れた高次結合の次数に対応するものに出力する。
【0082】ADRCパターン抽出部57は、領域切り出し
部51で切り出されたクラスタップに対してADRC処理を
実行してクラス分類を行い、その情報をクラスコード生
成部58に出力する。クラスコード生成部58は、ADRC
パターン抽出部57から入力された空間クラスを表すデ
ータに、予測次数選択部55より供給される高次結合の
次数を表すビットを付加してクラスコードを生成する。
例えば、高次結合の次数が2ビットで表されるとする
と、12ビットのクラスコードが発生され、ROMテーブ
ル59に出力される。
【0083】ROMテーブル59においては、入力された
クラスコードに対応する予測係数のセットが読み出さ
れ、1次予測部60乃至3次予測部62のうちの対応す
るものに供給される。
【0084】1次予測部60は、予測次数切換部56か
ら入力された予測タップと、ROMテーブル59−1から
入力された予測係数との1次結合を演算して、その演算
結果をHD画像データとして出力する。2次予測部61
は、予測次数切換部56から入力された予測タップと、
ROMテーブル59−2から入力された予測係数との2次
結合を演算して、その演算結果をHD画像データとして
出力する。3次予測部62は、予測次数切換部56から
入力された予測タップと、ROMテーブル59−3から入
力された予測係数との3次結合を演算して、その演算結
果をHD画像データとして出力する。なお、1次予測部
60乃至3次予測部62の構成および動作については、
図8で説明したものと同様であるので、その説明は省略
する。
【0085】この出力されたHD画像データが、例えば
図示しない表示デバイスで表示されたり、記録デバイス
に記録されたり、伝送デバイスで伝送される。
【0086】図17は、図15のROMテーブル59−1
乃至59−3に記憶されるクラス毎(クラスコード毎)
の予測係数のセットを学習によって求める学習装置の構
成例を示している。この構成例においては、例えば、高
解像度のHD画像データを教師信号(学習信号)として
用い、クラス毎(クラスコード毎)の予測係数のセット
を生成する構成が示されている。
【0087】例えば、教師信号(学習信号)として高解
像度のHD画像データが、予測次数切換部76に入力さ
れるとともに、間引き部71に入力される。間引き部7
1は、入力された教師信号(学習信号)としてのHD画
像データから、水平および垂直方向の解像度を低下させ
たSD画像データを生成する。すなわち、間引き部71
は、例えば図16に示すように、2×2個のHD画素A
乃至Dの画素値を平均し、その値をHD画素A乃至Dの
中心に位置するSD画素aの画像データ(学習信号)と
する。
【0088】間引き部71から出力された、SD画素の
生徒信号(学習信号)は、ぼけ量を表す特徴量を抽出す
る特徴量抽出部72、並びにクラスタップおよび予測タ
ップとして所定の範囲の画像データを切り出す(抽出す
る)領域切り出し部73に入力される。
【0089】特徴量抽出部72は、入力されたSD画素
の生徒信号(学習信号)のぼけ量を表す特徴量を抽出
し、その特徴量を領域切り出し部73に供給する。領域
切り出し部73は、入力されたぼけ量を表す特徴量に対
応して、クラスタップおよび予測タップとして切り出す
画素データをダイナミックに変化させ、切り出したクラ
スタップおよび予測タップを近傍波形推定部74、予測
次数切換部76、およびADRCパターン抽出部77に出力
する。
【0090】予測次数切換部76は、高解像度の教師信
号(学習信号)、および領域切り出し部73から入力さ
れた予測タップを、予測次数選択部75から入力される
高次結合の次数に対応して1次予測正規方程式行列メモ
リ79乃至3次予測正規方程式行列メモリ81のうちの
いずれかに供給する。
【0091】なお、近傍波形推定部74乃至クラスコー
ド生成部78のそれぞれの構成および動作は、図15に
示された近傍波形推定部54乃至クラスコード生成部5
8と同様であるので、その説明は省略する。
【0092】1次予測正規方程式行列メモリ79乃至3
次予測正規方程式行列メモリ81は、入力された教師信
号(学習信号)と予測次数切換部76から供給された予
測タップとしての画素データとを、クラス毎(クラスコ
ード毎)に予め記憶している正規方程式行列に代入し、
その正規方程式行列を逆行列演算部82に供給する。行
列演算部82は、供給された正規方程式行列を解き、ク
ラス毎の予測係数のセットを演算する。求められたクラ
ス毎の予測係数のセットは、ROMメモリ59−1乃至5
9−3に供給され、クラスコードに対応するアドレスに
記憶される。
【0093】なお、本実施の形態においては、クラス毎
の予測係数のセットを、図14または図17に示した構
成によって演算して求めるようにしたが、コンピュータ
を用いてシミュレーションで演算して求めるようにして
もよい。
【0094】このように、本実施の形態によれば、画像
の部分的な空間波形に対応して高次結合の次数を変化さ
せるので、無駄な演算を行うことなく生成される画像の
精度を高くすることができる。
【0095】また、本実施の形態においては、高次結合
の次数として、1次乃至3次のうちのいずれかを用いる
ようにしたが、3次以上の高次結合を用いるようにして
もよい。
【0096】また、クラスタップまたは予測タップとし
て切り出される画素データの数は、上述した例に限ら
ず、その数はいくつであってもよい。ただし、クラスタ
ップまたは予測タップとして切り出す数を多くすればす
るほど画質改善の精度、または生成される高解像度画素
の精度は高くなるが、演算量が多くなったり、メモリが
大きくなったりするため、演算量、ハード面での負荷が
大きくなるため、最適な数を設定する必要がある。
【0097】さらに、本実施の形態においては、SD画
像信号からSD画像信号への変換(SD−SD変換)、
HD画像信号からHD画像信号への変換(HD−HD変
換)、およびSD画像信号からHD画像信号への変換
(SD−HD変換)について記載されているが、本発明
はこれに限らず、他のフォーマット(インターレース信
号、ノンインターレース信号など)の変換にももちろん
適用可能である。ただし、この場合、クラスタップまた
は予測タップとして画像データを切り出す際には、注目
画素データとなる画素は実際には存在しないため、切り
出しの対象画素データとはならない。
【0098】なお、本発明の主旨を逸脱しない範囲にお
いて、さまざまな変形や応用例が考えられる。したがっ
て、本発明の要旨は本実施の形態に限定されるものでは
ない。
【0099】また、上述したような処理を行うコンピュ
ータプログラムをユーザに提供する提供媒体としては、
磁気ディスク、CD-ROM、固体メモリなどの記録媒体の
他、ネットワーク、衛星などの通信媒体を利用すること
ができる。
【0100】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の画像変
換装置、請求項8に記載の画像変換方法、および請求項
9に記載の提供媒体によれば、クラスタップの空間波形
を推定し、推定した空間波形に基づいて高次結合の次数
を選択するようにしたので、入力された画像データの画
質を効率よく補正することが可能となる。
【0101】また、請求項10に記載の学習装置、請求
項16に記載の学習方法、および請求項17に記載の提
供媒体によれば、クラスタップをクラス分類し、クラス
タップの空間波形を推定し、推定した空間波形に基づい
て高次結合の次数を選択し、分類した結果と選択した次
数に基づくクラスコードに対応するアドレスに生成した
予測係数を記憶するようにしたので、入力された画像デ
ータの画質を効率よく補正することが可能な予測係数を
求めることができる。
【0102】さらに、請求項18に記載の画像変換シス
テムによれば、クラスコードに対応するアドレスに生成
した予測係数を記憶し、クラスタップの空間波形を推定
し、推定した空間波形に基づいて高次結合の次数を選択
するようにしたので、入力された画像データの画質を効
率よく補正することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した画像変換装置の第1の構成例
を示すブロック図である。
【図2】図1の領域切り出し部1における切り出し処理
を説明する図である。
【図3】図1の領域切り出し部1における切り出し処理
を説明する図である。
【図4】図1の特徴量抽出部3における特徴量抽出処理
を説明するフローチャートである。
【図5】図4のステップS1の自己相関係数を算出する
処理を説明する図である。
【図6】図4のステップS1において算出される自己相
関係数を説明する図である。
【図7】図1の近傍波形推定部4における近傍波形推定
処理を説明する図である。
【図8】図1の3次予測部12の詳細な構成例を示すブ
ロック図である。
【図9】図1の特徴量抽出部3における他の特徴量抽出
処理を説明するフローチャートである。
【図10】図1の特徴量抽出部3における他の特徴量抽
出の例を示す図である。
【図11】図1の特徴量抽出部3における他の特徴量抽
出の例を示す図である。
【図12】図1の領域切り出し部1における切り出し処
理を説明する図である。
【図13】図1の領域切り出し部1における切り出し処
理を説明する図である。
【図14】本発明を適用した学習装置の構成例を示すブ
ロック図である。
【図15】本発明を適用した画像変換装置の第2の構成
例を示すブロック図である。
【図16】図15の領域切り出し部52における切り出
し処理を説明する図である。
【図17】本発明を適用した学習装置の他の構成例を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1,2 領域切り出し部, 3 特徴量抽出部, 4
近傍波形推定部, 5予測次数選択部, 6 予測次数
切換部, 7 ADRCパターン抽出部, 8クラスコード
発生部, 9 ROMテーブル, 10 1次予測部,
11 2次予測部, 12 3次予測部, 21 2乗
演算部, 22 3乗演算部, 23乃至25 係数乗
算部, 26 積和部, 27 積和部, 31 LP
F,32 特徴量抽出部, 33 領域切り出し部,
34 近傍波形推定部, 35 予測次数選択部, 3
6 予測次数切換部, 37 ADRCパターン抽出部,3
8 クラスコード生成部, 39 1次予測正規方程式
行列メモリ, 402次予測正規方程式行列メモリ,
41 3次予測正規方程式行列メモリ,42 逆行列演
算部, 51,52 領域切り出し部, 53 特徴量
抽出部,54 近傍波形推定部, 55 予測次数選択
部, 56 予測次数切換部,57 ADRCパターン抽出
部, 58 クラスコード発生部, 59 ROMテーブ
ル, 60 1次予測部, 61 2次予測部, 62
3次予測部, 71間引き部, 72 特徴量抽出
部, 73 領域切り出し部, 74 近傍波形推定
部, 75 予測次数選択部, 76 予測次数切換
部, 77 ADRCパターン抽出部, 78 クラスコー
ド生成部, 79 1次予測正規方程式行列メモリ,
80 2次予測正規方程式行列メモリ, 81 3次予
測正規方程式行列メモリ, 82 逆行列演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立平 靖 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 中屋 秀雄 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 浜松 俊彦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 白木 寿一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 安藤 一隆 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 野出 泰史 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画素データからなる第1の画像信
    号を複数の画素データからなる第2の画像信号に変換す
    る画像変換装置において、 前記第1の画像信号の中からクラスコードを生成するた
    めの複数の画素データをクラスタップとして抽出するク
    ラスタップ抽出手段と、 前記クラスタップをクラス分類する分類手段と、 前記クラスタップの空間波形を推定する推定手段と、 前記推定手段が推定した前記空間波形に対応して高次結
    合の次数を選択する選択手段と、 前記分類手段が分類した結果と前記選択手段が選択した
    次数に対応する予測係数を発生する発生手段と、 前記予測係数を、前記第1の画像信号の前記選択手段が
    選択した次数の高次結合の予測演算に用いて前記第2の
    画像信号を生成する生成手段とを備えることを特徴とす
    る画像変換装置。
  2. 【請求項2】 前記推定手段は、クラスタップ内の注目
    画素と、その両隣の画素とのレベルの差分を比較して空
    間波形を推定することを特徴とする請求項1に記載の画
    像変換装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の画像信号の画像のぼけの程度
    を表す特徴量を検出して、その検出結果に対応して、前
    記クラスタップ抽出手段のクラスタップの抽出動作を制
    御する検出手段をさらに備えることを特徴とする請求項
    1に記載の画像変換装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の画像信号は前記第1の画像信
    号より画質改善された信号であることを特徴とする請求
    項1に記載の画像変換装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の画像信号と前記第2の画像信
    号は同じフォーマットの画像信号であることを特徴とす
    る請求項1に記載の画像変換装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の画像信号と前記第2の画像信
    号は異なるフォーマットの画像信号であることを特徴と
    する請求項1に記載の画像変換装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の画像信号の中から予測演算を
    行うための複数の画素データを予測タップとして抽出す
    る予測タップ抽出手段をさらに備え、 前記生成手段は、前記予測タップ抽出手段からの予測タ
    ップと、前記発生手段からの予測係数を用いて予測演算
    することにより前記第2の画像信号を生成することを特
    徴とする請求項1に記載の画像変換装置。
  8. 【請求項8】 複数の画素データからなる第1の画像信
    号を複数の画素データからなる第2の画像信号に変換す
    る画像変換方法において、 前記第1の画像信号の中からクラスコードを生成するた
    めの複数の画素データをクラスタップとして抽出するク
    ラスタップ抽出ステップと、 前記クラスタップをクラス分類する分類ステップと、 前記クラスタップの空間波形を推定する推定ステップ
    と、 前記推定ステップで推定した前記空間波形に対応して高
    次結合の次数を選択する選択ステップと、 前記分類ステップで分類した結果と前記選択ステップで
    選択した次数に対応する予測係数を発生する発生ステッ
    プと、 前記予測係数を、前記第1の画像信号の前記選択ステッ
    プで選択した次数の高次結合の予測演算に用いて前記第
    2の画像信号を生成する生成ステップとを含むことを特
    徴とする画像変換方法。
  9. 【請求項9】 複数の画素データからなる第1の画像信
    号を複数の画素データからなる第2の画像信号に変換す
    る画像変換装置に、 前記第1の画像信号の中からクラスコードを生成するた
    めの複数の画素データをクラスタップとして抽出するク
    ラスタップ抽出ステップと、 前記クラスタップをクラス分類する分類ステップと、 前記クラスタップの空間波形を推定する推定ステップ
    と、 前記推定ステップで推定した前記空間波形に対応して高
    次結合の次数を選択する選択ステップと、 前記分類ステップで分類した結果と前記選択ステップで
    選択した次数に対応する予測係数を発生する発生ステッ
    プと、 前記予測係数を、前記第1の画像信号の前記選択ステッ
    プで選択した次数の高次結合の予測演算に用いて前記第
    2の画像信号を生成する生成ステップとを含む処理を実
    行させるコンピュータが読み取り可能なプログラムを提
    供することを特徴とする提供媒体。
  10. 【請求項10】 複数の画素データからなる第1の画像
    信号を複数の画素データからなる第2の画像信号に変換
    するとき、前記第1の画像信号との高次結合に用いられ
    る予測係数を生成する学習装置において、 前記第1の画像信号の中からクラスコードを生成するた
    めの複数の画素データをクラスタップとして抽出するク
    ラスタップ抽出手段と、 前記クラスタップをクラス分類する分類手段と、 前記クラスタップの空間波形を推定する推定手段と、 前記推定手段が推定した前記空間波形に対応して高次結
    合の次数を選択する選択手段と、 前記分類手段が分類した結果と前記選択手段が選択した
    次数に基づいてクラスコードを発生する発生手段と、 前記第1の画像信号と前記第2の画像信号とからなる正
    規方程式を用いて前記予測係数を生成する生成手段と、 前記生成手段が生成した予測係数を前記発生手段が発生
    したクラスコードに対応するアドレスに記憶する記憶手
    段とを備えることを特徴とする学習装置。
  11. 【請求項11】 前記推定手段は、クラスタップ内の注
    目画素と、その両隣の画素とのレベルの差分を比較して
    空間波形を推定することを特徴とする請求項10に記載
    の学習装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の画像信号の画像のぼけの程
    度を表す特徴量を検出して、その検出結果に対応して、
    前記クラスタップ抽出手段のクラスタップの抽出動作を
    制御する検出手段をさらに備えることを特徴とする請求
    項10に記載の学習装置。
  13. 【請求項13】 前記第2の画像信号は前記第1の画像
    信号より画質改善された信号であることを特徴とする請
    求項10に記載の学習装置。
  14. 【請求項14】 前記第1の画像信号と前記第2の画像
    信号は同じフォーマットの画像信号であることを特徴と
    する請求項10に記載の学習装置。
  15. 【請求項15】 前記第1の画像信号と前記第2の画像
    信号は異なるフォーマットの画像信号であることを特徴
    とする請求項10に記載の学習装置。
  16. 【請求項16】 複数の画素データからなる第1の画像
    信号を複数の画素データからなる第2の画像信号に変換
    するとき、前記第1の画像信号との高次結合に用いられ
    る予測係数を生成する学習方法において、 前記第1の画像信号の中からクラスコードを生成するた
    めの複数の画素データをクラスタップとして抽出するク
    ラスタップ抽出ステップと、 前記クラスタップをクラス分類する分類ステップと、 前記クラスタップの空間波形を推定する推定ステップ
    と、 前記推定ステップで推定した前記空間波形に対応して高
    次結合の次数を選択する選択ステップと、 前記分類ステップで分類した結果と前記選択ステップで
    選択した次数に基づいてクラスコードを発生する発生ス
    テップと、 前記第1の画像信号と前記第2の画像信号とからなる正
    規方程式を用いて前記予測係数を生成する生成ステップ
    と、 前記生成ステップで生成した予測係数を前記発生ステッ
    プで発生したクラスコードに対応するアドレスに記憶す
    る記憶ステップとを含むことを特徴とする学習方法。
  17. 【請求項17】 複数の画素データからなる第1の画像
    信号を複数の画素データからなる第2の画像信号に変換
    するとき、前記第1の画像信号との高次結合に用いられ
    る予測係数を生成する学習装置に、 前記第1の画像信号の中からクラスコードを生成するた
    めの複数の画素データをクラスタップとして抽出するク
    ラスタップ抽出ステップと、 前記クラスタップをクラス分類する分類ステップと、 前記クラスタップの空間波形を推定する推定ステップ
    と、 前記推定ステップで推定した前記空間波形に対応して高
    次結合の次数を選択する選択ステップと、 前記分類ステップで分類した結果と前記選択ステップで
    選択した次数に基づいてクラスコードを発生する発生ス
    テップと、 前記第1の画像信号と前記第2の画像信号とからなる正
    規方程式を用いて前記予測係数を生成する生成ステップ
    と、 前記生成ステップで生成した予測係数を前記発生ステッ
    プで発生したクラスコードに対応するアドレスに記憶す
    る記憶ステップとを含む処理を実行させるコンピュータ
    が読み取り可能なプログラムを提供することを特徴とす
    る提供媒体。
  18. 【請求項18】 複数の画素データからなる第1の画像
    信号を複数の画素データからなる第2の画像信号に変換
    するとき、前記第1の画像信号との高次結合に用いられ
    る予測係数を学習する学習装置と、前記学習装置で生成
    された前記予測係数を用いて、前記第1の画像信号を前
    記第2のが増進号に変換する画像変換装置からなる画像
    変換システムにおいて、 前記学習装置は、 前記第1の画像信号の中からクラスコードを生成するた
    めの複数の画素データをクラスタップとして抽出するク
    ラスタップ抽出手段と、 前記クラスタップをクラス分類する分類手段と、 前記クラスタップの空間波形を推定する推定手段と、 前記推定手段が推定した前記空間波形に対応して高次結
    合の次数を選択する選択手段と、 前記分類手段が分類した結果と前記選択手段が選択した
    次数に基づいてクラスコードを発生する発生手段と、 前記第1の画像信号と前記第2の画像信号とからなる正
    規方程式を用いて前記予測係数を生成する生成手段と、 前記生成手段が生成した予測係数を前記発生手段が発生
    したクラスコードに対応するアドレスに記憶する記憶手
    段とを備え、 前記画像変換装置は、 前記第1の画像信号の中からクラスコードを生成するた
    めの複数の画素データをクラスタップとして抽出するク
    ラスタップ抽出手段と、 前記クラスタップをクラス分類する分類手段と、 前記クラスタップの空間波形を推定する推定手段と、 前記推定手段が推定した前記空間波形に対応して高次結
    合の次数を選択する選択手段と、 前記分類手段が分類した結果と前記選択手段が選択した
    次数に対応する予測係数を発生する発生手段と、 前記予測係数を、前記第1の画像信号の前記選択手段が
    選択した次数の高次結合の予測演算に用いて前記第2の
    画像信号を生成する生成手段とを備えることを特徴とす
    る画像変換システム。
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