JP2000090930A - 非水電解質二次電池およびその負極の製造法 - Google Patents
非水電解質二次電池およびその負極の製造法Info
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Abstract
特性の改善と信頼性の改善を図る。 【解決手段】 平均厚みTと平均直径Dの比T/Dが、0.0
65〜1 体積分率10%時の粒径D10と、体積分率90%時の粒径D
90の比D10/ D90が、0.2〜0.5 4μm以下の粒子の体積含有率が4%以下に規制した黒
鉛粉末を負極材料として用いた非水電解質二次電池。
Description
池に係わり、特にリチウムイオン二次電池の負極用炭素
材に関する。
のインターカレーションおよびデインターカレーション
を可逆的に繰り返すことができる炭素を負極材料に用い
る、いわゆるリチウムイオン二次電池が提案されて、す
でに実用化が成されている。
および人造黒鉛粉末が、実用電池での充放電特性に優れ
る事が分かっており、最近では黒鉛系粉末が負極材料の
主流となりつつある。
粒経が大きければ、高率(高負荷)での充放電特性およ
び、低温における放電特性が劣る傾向がある。反対に、
粉末の平均粒経を小さくすれば、これらの特性は向上す
るが、平均粒径を小さくし過ぎると、粉末の比表面積が
相対的に大きくなり過ぎ、いわゆる不可逆容量(初充電
により粉末中にインターカレートされたリチウムが安定
化し、第1サイクル以降の放電に寄与できなくなる、負
極表面上に皮膜を形成する等の現象に起因)が大きくな
るなどの問題が生ずる。
て致命的な欠点であるとともに、100℃を越えるような
高温下で電池を放置した場合、有機電解夜中の溶媒を分
解させて、エネルギーロスとなる自己放電反応を促進す
るだけでなく、セル内圧を高めて電解液の漏液を起こす
恐れがあり、電池の信頼性を低下させる原因となる。
適切な比表面積およぴ平均粒径が重要になることは容易
に理解される。
ば、特開平6-295725号公報において、BET法による比表
面積が1〜10m2/g、平均粒径が10〜30μm、かつ、粒径10
μm以下、および粒径30μm以上の粉末の含有率の少なく
とも一方が10%以下である黒鉛粉末を使用することが開
示されている。また、特開平5-307959号公報において比
表面積が20m2/g以下で、核となる炭素物質の1/2以下の
比表面積を有する多層炭素物質を使用することが開示さ
れている。さらに、これらの粉末物性を規定する大きな
要素の1つとして、黒鉛粉末の形状が考えられ、このよ
うな観点から提案された発明が例えば、特開平9-147862
号公報において、燐片状黒鉛のアスペクト比(長軸方向
と短軸方向の長さの比)を3以上と規定し、かつアスペ
クト比が1〜2の球状カーボンと混合して、使用すること
が開示されている。
ウムイオン二次電池の高率での充放電特性および低温時
の放電特性の向上に極めて効果的であるだけでなく、サ
イクル初期に決定づけられる不可逆容量の低減に効果的
であった。しかし、充放電サイクルを繰り返す長期の信
頼性に対しては、不十分であり課題を有していた。
電特性の改善とサイクル寿命特性の改善を図ることをそ
の目的とする。
二次電池における課題を解決するために、本発明は、 平均厚みTと平均直径Dの比T/Dが、0.065〜1 体積分率10%時の粒径D10と、体積分率90%時の粒径D
90の比D10/ D90が、0.2〜0.5 4μm以下の粒子の体積含有率が4%以下に規制した黒
鉛粉末を負極材料として用いることにより、優れた高率
放電特性および低温における放電特性を確保した上で、
極めて小さい不可逆容量、優れたサイクル特性を有する
非水電解質二次電池の実現を可能にしたものである。
め、天然あるいは、人造黒鉛材料を核とし、その核の表
面に炭素前駆体を被覆後、高温で焼成し、炭素質物の表
層を形成させた複層構造をとることが、より効果的であ
る。
は、正極と負極とこれらの間に配されるセパレータを備
え、前記負極は、充電および放電により、リチウムイオ
ンがインターカレーションおよびディインターカレーシ
ョンを可逆的に繰り返すことができ、 平均厚みTと平均直径Dの比T/Dが、0.065〜1 体積分率10%時の粒径D10と、体積分率90%時の粒径D
90の比D10/ D90が、0.2〜0.5 4μm以下の粒子の体積含有率が4%以下に規制した黒
鉛粉末を負極材料として用いた非水電解質二次電池とす
るものである。
末の比表面積を制御するため、実施形態の一つとして、
天然あるいは、人造黒鉛材料を核とし、その核の表面に
炭素前駆体を被覆後、不活性ガス雰囲気下で700〜2800
℃の温度範囲で焼成し、炭素質物の表層を形成させた複
層構造をとることが、より効果的である。 この複層構
造の炭素質粉末中の炭素質物の割合は0.1〜50重量%、
特に好ましくは2〜10重量%となるように調整する。
インダーや各種添加剤とともに混合し、鋼やニッケル等
の集電体上に塗布や圧着などの方法により電極として使
用できるよう成形する。 その後、平板プレスやロール
プレス等で圧延することにより、電極上の活物質層の密
度(以下極板密度と呼ぶ)を調整する。この時、極板密
度を1.2〜1.7とすることにより、より好ましくは1.3〜
1.6とすることにより電池の低温放電時や高効率放電時
の電池容量を低下させることなく、電池の単位体積当た
りの容量を最大限引き出すことができるようになる。
れるリチウムイオン電池用の金属カルコゲナイド系正
極、及びカーボネート系溶媒を主体とする有機電解液を
組み合わせて構成した電池は、容量が大きく、初期サイ
クルに認められる不可逆容量が小さく、高温下での放置
における電池の保存性および信頼性が高く、高率放電特
性および、低温における放電特性に極めて優れる。ただ
し、本発明は、負極に係わるものであって、それ以外の
正極、電解液等の電池構成上必要な部材の選択について
は何ら制約を設けるものではない。
用いて説明する。
明する。
10と、体積分率90%時の粒径D90、及び4μm以下の粒子
の体積含有率の測定 界面活性剤にポリオキシエチレン(20)ソルピタンモノ
ラウレートの2vol%水溶液を約1cc用い、これを予め炭
素質粉末に混合し、しかる後にイオン交換水を分散媒と
して、堀場製作所社製レーザ−回折式粒度分布計「LA−
700」にて、体積基準平均粒経D50(メジアン)及び、当
該測定値を得た。
ーKYT−3000」を用い、サンプルが透過する節には、目
開き300μmの節を使用し、20ccのタッピングセルに粉体
を落下させ、セルが満杯に充填された後、ストローク長
10mmのタッピングを1000回行って、その時のタッピング
密度を測定した。
加熱し、15分間窒素ガスを流した後、窒素ガス吸着によ
る相対圧0.3におけるBETl点法によって測定した。
測定 黒鉛粉末を金型を用い加圧成形した後、成型体を加圧方
向と平行に切断した面のSEM像を得、炭素粉末の厚さ方
向の値、長さ方向(直径)の値を100個以上測定し、その
平均値を求めた。
料No.1〜9)を負極材料に用いて、円筒形セルを作製
し、低温における高率放電特性、充放電サイクル特性、
不可逆容量を測定した。
面図を示す。図1において、帯状の正極1と負極2とを徽
孔性ポリエチレン膜からなるセパレータ3を介して渦巻
状に巻回して電極群が構成される。
との複合酸化物であるLiCo02と導電材のカーボンブラ
ックと結着剤のポリ四フッ化エチレン(PTFE)とを重量
比で100:3:10の割合で混合したペーストを集電体であ
るアルミニウム箔の両面に塗着、乾燥後ロールプレス
し、所定寸法に裁断したものである。なお、結着剤のPT
FEはディスパージョン溶液のものを用いた。正極1のア
ルミニウム箔には、正極リード片4がスポット溶接され
ている。
溶液を加えて混合したペーストを集電体である銅箔の両
面に塗着、乾燥しその後、ロールプレスし、所定の寸法
に裁断したものである。負極2の銅箔には負極リード片5
がスポット溶接されている。巻回した電極群の下面に底
部絶縁板6を装着して、ニッケル鉄鋼板製のセルケース7
内に収容した後、負極リード片5をセルケース7の内底面
にスポット溶接する。その後電極群上に上部絶縁板8を
載置してからセルケース7の閉口部の所定位置に溝入れ
し、所定量の非水電解液を注入、合浸させる。非水電解
液としてはエチレンカーボネートとジエチルカーボネー
トとの体積比1:1の混合溶液に六フッ化リン酸リチウム
を1mol/1の濃度に溶解させた有機電解液を用いた。その
後、周縁にガスケット9が熔着された封口板9の内底面に
正極リード片4をスポット溶接する。封口板10をセルケ
ース7の開口部にガスケット9を介して放め込んで、セル
ケース7の上縁を内方向にカールして封口すればセルは
完成する。
ようにし、種類にかかわらず各セルの負極用炭素粉末重
量を同じにした。他の部品材料の使用量、作製方法は全
く同じにして負極用炭素粉末の比較ができるようにし
た。
各5セルについて、20℃ですべてのセルを100mA(1/5C)
定電流で各セルの端子電圧が4.2Vに達するまで充電し
た後、100mA(1/5C)定電流で2.75Vまで放電して、1/5
C放電容量を求めた。その後、同様に充電した後500mA
(1C)定電流で2.75Vまで放電して、1C放電容量を求め
た。次いで、20℃で充電した後、−20℃で24時間放置
し、同じ一20℃で1C放電容量を求めた。
C)定電流で電池の端子電圧が4.2Vに達するまで充電し
た後、500mA(1C)定電流で2.75Vまで放電するパター
ンを繰り返し行い、初期容量が50%まで低下した時点を
その電池における充放電サイクル可能数とした。
途作成し、20℃で100mA(1/5C)定電流で各セルの端子
電圧が4.2Vに達するまで充電した後、100mA(1/5C)定
電流で2.75Vまで放電して、1/5C放電容量を求める操作
を5回繰り返し、5回分の全充電可能容量から全放電可能
容量を差し引き、5で除算し更に、個々の電極の炭素重
量で除算した値を不可逆容量とした。評価結果を(表
2)に示す。
は、高率放電、特に低温での放電特性に優れていること
がわかった。また、充放電サイクル特性、不可逆容量の
点においても従来例より、改善されている事が分かる。
の1つとして、電解液と黒鉛粒子の相互的な作用が挙げ
られる。具体的には、電極反応上、粒子間には、電解液
が多い方が好ましい。
状を適正化する事、具体的にはD90とD10との比を規定す
る事による粒径分布の規制、4μm以下の微粉量の規制、
かつ、個々の粒子の厚み、直径を規制する事により、電
解液が黒鉛粒子間に浸透し易くなり、黒鉛粒子と電解液
との関係を最適化し、電極反応性が改善されていると考
えられる。これにより、高率での放電特性、低温特性が
改善されると考えられる。また、本発明の電池J〜Oにお
いては、電極反応(充放電効率)が改善される事によ
り、サイクル寿命特性は向上し、また負極表面上での電
解液の分解による皮膜形成等の副反応が相対的に減少す
るため、不可逆容量は、減少するものと考えられた。
逆容量の原因のひとつである、電解液の分解などは主に
個々の粒子の比表面積が関与している事が分かってい
る。従って、個々の粒子の比表面積は充放電の反応性を
低下させない範囲で、できるだけ下げる方が、より好ま
しいと考えられた。そこで、個々の黒鉛粒子の比表面積
を下げる実施例を次に示す。
素粉末(試料No.1−9)をそれぞれ核として、ナフサ分
解時に得られる石油系タールピッチを炭素前駆体として
用いて炭素化後5重量%になるよう被覆後、不活性ガス
気流(Ar、N2等)の下、最終的に1200℃で熱処理した。
その後、室温まで冷却後、粉砕機を用いて解砕し、一定
の粒経分布をもった炭素系複合粉末を得た。こうして核
の表面上に新しい炭素質物の表層を形成させた複層構造
の炭素質粉末(試料No.10−18)を作成し、負極用供試
粉末とした。
用の電池を各5セル作製し(J〜R)、同様の電池性能を測
定した。その結果をまとめて(表3)に示す。
ることによる1/5Cには、大きな変化は見られなかった
が、1C放電容量、−20℃1C放電容量においては、改善
効果が認められた。これは、複層化する際に石油系ター
ルピッチを用いているが、これによる結着効果により、
特に微粉同士、微粉と大きな粒子が結び付けられ、形状
が厚み方向に大きくなり、黒鉛粒子の形状による改善効
果が更に発揮されていると考えられた。これは、4μm以
下の微粉量の低減や、T/D比の改善からも推察される。
更に、電極反応性が改善される事により、寿命特性が改
善されている事も分かる。
これは、複層化する事により、核となる黒鉛粒子の比表
面積が低減され、不要な副反応が低減されているものと
考えられた。
に、この複層化処理により、T/D比などの粉体物性が最
適化され、本発明必須の物性を示すものは、特性的に本
発明のレベルまで改善が成される事もわかった。
負極用黒鉛粒子は、以下のものを用いる。
〜1 体積分率10%時の粒径D10と、体積分率90%時の粒径D
90の比D10/ D90が、0.2〜0.5 4μm以下の粒子の体積含有率が4%以下 上記〜の特性を有する黒鉛粒子は高純度で、かつ高
結晶性の天然又は人造の鱗状又は鱗片状黒鉛を角取り的
粉砕や割断的粉砕、球状化粉砕後、節分けの過程で黒鉛
粉末の厚さが大きいもの、すなわち鱗片状粒子のなかで
も、球形に近いものを集め、かつ粒度分布の幅と特性上
好ましくない4μm以下の粒子数を規制することにより、
比表面積を増大させず、極板構成上好ましい、高タッピ
ング密度(0.6以上)の粒子を得ることができる。
として、平均厚みTと平均直径Dの比T/Dが、0.065〜1の
範囲である、ある程度厚みを有する、球状に近いものが
良い。
ネルギー粉砕機により、鱗片状黒鉛粒子を微粉砕する過
程で、角取りしてディスク状またはタブレット状粒子に
粉砕後、節分けする方法等があげられるが、上記〜
の物性を示す黒鉛粒子であれば、作成方法に特に限定さ
れるものではない。
好ましく、かつ、BET法による比表面積が1.0〜5.0m2/
gである事が好ましい。
つ、タッピング密度が0.6〜1.0g/ccである事が好まし
い。
2)面の面間隔(d002)が3.37Å未満、かつc軸方向の
結晶子の大きさ(Lc)が少なくとも1000Å以上、アル
ゴンイオンレーザ−ラマンスペクトルにおける1580cm-1
のピーク強度に対する1360cm -1のピーク強度比であるR
値が0.3以下、かつ1580cm-1ピークの半値幅が24cm-1以
下である事が好ましい。
のX線標準高純度シリコン粉末を加えて混合し、試料セ
ルに詰め、グラファイトモノクロメーターで単色化した
CuKα線を線源とし、反射式ディフラクトメーター法に
よって、広角X線回折曲線を測定、得られた広角X線回折
曲線を学振法に基づき、解析している。
1800を用い、波長514.5nmのアルゴンイオンレーザー光
を用いたラマンスペクトル分析において、1580cm-1の付
近のピークPAの強度IA、1360cm-1の範囲 のピークPBの
強度IBを測定し、その強度の比R=IB/IAを測定、評価
している。この時、1580cm-1の付近のピークPAの半値幅
を波数(cm-1)を単位として求めた。試料の調製にあた
っては、粉末状態のものを自然落下によりセルに充填
し、セル内のサンプル表面にレーザー光を照射しなが
ら、セルをレーザー光と垂直な面内で回転させて測定を
行った。
れて生成する層間化合物のC6Liを基準にした炭素1g当た
りの容量の理論値は372mA/gであるが、このようにして
選定した黒鉛粒子は、充放電レートを0.2mA/cm2とし
た、リチウム金属対極を用いた半電池による電気容量測
定を行い、比容量が330mAh/g以上、より好ましくは350m
Ah/g以上と上記理論容量に近ければ近いものほど好適に
用いられる。
末の比表面積を制御するため、天然あるいは、人造黒鉛
材料を核とし、その核の表面に炭素前駆体を被覆後、不
活性ガス雰囲気下で700〜2800℃の温度範囲で焼成し、
炭素質物の表層を形成させた複層構造をとることが、よ
り効果的である。本願発明のかかる複層炭素質物を得る
ための製造工程は以下の4工程に分けられる。
の市販の混合機や混練機等を用いて混合し、混合物を得
る工程。
除去した中間物質を得る工程。
ゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で700℃以上2800℃以
下に加熱し、炭素化物質を得る工程。
ど粉体加工する工程。これらの工程中、第2工程及び第
4工程は場合によっては省略可能であり、第4工程は第3
工程の前に行ってもいい。
熱履歴温度条件が重要である。その温度下限は炭素前駆
体の種類、その熱履歴によっても若干異なるが通常700
℃以上、好ましくは900℃以上である。一方、上限温度
は基本的に黒鉛粒子核の結晶構造を上回る構造秩序を有
しない温度まで上げることができる。従って熱処理の上
限温度としては、通常2800℃以下、好ましくは2000℃以
下、更に好ましくは1500℃以下が好ましい範囲である。
このような熱処理条件において、昇温速度、冷却速度、
熱処理時間などは目的に応じて任意に設定する事ができ
る。また、比較的低温領域で熱処理した後、所定の温度
に昇温する事もできる。なお、本工程に用いる反応磯は
回分式でも連続式でも又、一基でも複数基でよい。
相で炭素化を進行させる有機物として、軟ピッチから硬
ピッチまでのコールタールピッチ、石炭液化油等の石炭
系重質油、アスファルテン等の直流系重質油、原油、ナ
フサなどの熱分解時に副生するナフサタール等分解系重
質油等の石油系重質油、分解系重質油を熱処理すること
で得られる、エチレンタールピッチ、FCCデカントオイ
ル、アシエランドピッチなど熱処理ピッチ等を用いるこ
とができる。
ート、ポリビニルプチラール、ポリビニルアルコール等
のビニル系高分子と3−メチルフェノールフォルムアル
デヒド樹脂、3、5−ジメチルフェノールフォルムアルデ
ヒド樹脂等の置換フェノール樹脂、アセナフチレン、デ
カシクレン、アントラセンなどの芳香族炭化水素、フェ
ナジンやアクリジンなどの窒素環化合物、チオフェンな
どのイオウ環化合物などの物質があげられる。
しては、セルロースなどの天然高分子、ポリ塩化ビニリ
デンやポリアクリロニトリルなどの鎖状ビニル樹脂、ポ
リフェニレン等の芳香族系ポリマー、フルフリルアルコ
ール樹脂、フェノールーホルムアルデヒド樹脂、イミド
樹脂等熱硬化性樹脂やフルフリルアルコールのような熱
硬化性樹脂原料などがあげられる。これらの有機物を必
要に応じて、適宜溶媒を選択して溶解希釈することによ
り、黒鉛粒子核の表面に付着させ、使用することができ
る。
質粉末を得るために一例として、焼成温度を1300℃で実
施したが、700℃〜2800℃の温度範囲で、同様の粉末物
性が得られ、本発明の同様の効果が見られた。また、複
層構造の炭素質粉末は、核に用いた黒鉛粉末と新たに表
層を形成させた炭素物質との重量比が95:5になるよう
に、核材料とピッチを混合し作製したが、これらの重量
比が99:1〜50:50の範囲で同様の物性が得られ、本発
明の同様の効果が得られた。
インダーや各種添加剤とともに混合し、鋼やニッケル等
の集電体上に塗布や圧着などの方法により電極として使
用できるよう成形する。 その後、平板プレスやロール
プレス等で圧延することにより、電極上の活物質層の密
度(以下極板密度と呼ぶ)を調整する。この時、極板密
度を1.2〜1.7とすることにより、より好ましくは1.3
〜1.6とすることにより電池の低温放電時や高効率放電
時の電池容量を低下させることなく、電池の単位体積当
たりの容量を最大限引き出すことができるようになる。
て有機電解液についてのみ説明したが、ポリマーなどの
陽イオン伝導性固体電解液からなる二次電池に適用する
ことを妨げるものではない。
末を使用することにより、優れた高率放電特性および低
温における放電特性を確保した上で、極めて小さい不可
逆容量、優れたサイクル特性を有する非水電解質二次電
池を提供できるという効果を有する。
Claims (7)
- 【請求項1】 正極と負極とこれらの間に配されるセパ
レータを備え、前記負極は、充電および放電により、リ
チウムイオンがインターカレーションおよびディインタ
ーカレーションを可逆的に繰り返すことができ、以下の
特性を示す黒鉛粉末を用いる非水電解質二次電池。 平均厚みTと平均直径Dの比T/Dが、0.065〜1 体積分率10%時の粒径D10と、体積分率90%時の粒径D
90の比D10/D90が、0.2〜0.5 4μm以下の粒子の体積含有率が4%以下 - 【請求項2】 黒鉛粉末の平均粒径が10〜35μmかつ、B
ET法による比表面積が1.0〜5.0m2/gである請求項1記
載の非水電解質二次電池。 - 【請求項3】 黒鉛粉末のかさ密度が0.4g〜0.6g/ccか
つ、タッピング密度が0.6〜1.0g/ccである請求項1に記
載の非水電解質二次電池。 - 【請求項4】 黒鉛粉末を主材料とするペーストを集電
体上に塗布した負極板を用い、負極板上の合剤密度を1.
2〜1.7にした請求項1記載の非水電解質二次電池。 - 【請求項5】 黒鉛粉末は、天然あるいは、人造黒鉛材
料を核とし、その核の表面に炭素前駆体を被覆後、不活
性ガス雰囲気下で700〜2800℃の温度範囲で焼成し、炭
素質物の表層を形成させた複層構造を有する請求項1記
載の非水電解質二次電池。 - 【請求項6】 黒鉛粉末の平均厚みTと平均直径Dの比T/
Dが、0.065〜1、体積分率10%時の粒径D10と、体積分
率90%時の粒径D90の比D10/D90が、0.2 〜0.5、4μm以
下の粒子の体積含有率が4%以下、平均粒径が10〜35μ
m、BET法による比表面積が1.0〜5.0m2/g、かさ密度が0.
4g〜0.6g/cc、タッピング密度が0.6〜1.0g/ccの範囲と
なるよう、鱗状又は鱗片状黒鉛を粉砕、分級する工程
と、得られた黒鉛粉末を合剤化し、この合剤を集電体上
に塗布して、合剤密度を1.2〜1.7にした極板を得る非水
電解質二次電池用負極の製造法。 - 【請求項7】 粉砕、分級後、天然あるいは人造黒鉛を
核とし、この核の表面に炭素前駆体を被覆後、不活性ガ
ス雰囲気下で700℃〜2800℃の温度範囲で焼成し、前記
核表面に炭素質物の表層を形成する請求項6記載の非水
電解質二次電池用負極の製造法。
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---|---|---|---|
JP10259903A JP2000090930A (ja) | 1998-09-14 | 1998-09-14 | 非水電解質二次電池およびその負極の製造法 |
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JP10259903A JP2000090930A (ja) | 1998-09-14 | 1998-09-14 | 非水電解質二次電池およびその負極の製造法 |
Publications (1)
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JP10259903A Pending JP2000090930A (ja) | 1998-09-14 | 1998-09-14 | 非水電解質二次電池およびその負極の製造法 |
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Cited By (12)
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