JP2000090928A - リチウム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末の製造方法 - Google Patents

リチウム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末の製造方法

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JP2000090928A
JP2000090928A JP10258672A JP25867298A JP2000090928A JP 2000090928 A JP2000090928 A JP 2000090928A JP 10258672 A JP10258672 A JP 10258672A JP 25867298 A JP25867298 A JP 25867298A JP 2000090928 A JP2000090928 A JP 2000090928A
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boron
powder
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negative electrode
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Takeshi Hamada
健 濱田
Tsutomu Sugiura
勉 杉浦
Taro Kono
太郎 河野
Kimihito Suzuki
公仁 鈴木
Masahiro Yoshimura
昌弘 吉村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホウ素化合物と炭素粉末を熱処理することに
よって、リチウム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末を大
量製造する際に発生する問題点、即ち、粒子表面におけ
る窒化ホウ素の存在に起因して粒子間の接触抵抗が高く
なり、電極として用いたときに放電容量が小さくなる、
また、電極として用いたときに粒子表面と共に特に微細
クラック内壁面に存在する窒化ホウ素の表面で初期の充
電時に副反応が起こり、不可逆容量が大きくなるという
問題点を解決して、ホウ素添加の効果を保持した高性能
なリチウム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末の製造方法
を提供する。 【解決手段】 炭素粉末にホウ素化合物を添加混合し、
黒鉛化処理を行う高黒鉛化炭素粉末の製造方法におい
て、黒鉛化処理後の炭素粉末をアルカリ洗浄処理するこ
と、特にアルカリ洗浄処理が150℃〜300℃で10
分以上の強アルカリ水溶液中でアルカリ処理することを
特徴とするリチウム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
負極用高黒鉛化炭素粉末の製造方法に関するものであ
る。さらに詳しくは、炭素粉末にホウ素化合物を添加混
合し、黒鉛化処理を行う高黒鉛化炭素粉末の製造方法に
おいて、ホウ素添加の効果を保持した高性能なリチウム
二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池は高エネルギー密度を
有するために、小型、特に携帯用電子機器用電源として
有力であり、その開発、性能改善が進められている。
【0003】リチウム二次電池の負極材料として炭素材
料が一般に用いられる。天然黒鉛、炭素繊維、メソフェ
ース小球体は、それ自体もしくは単に高温で熱処理する
だけでリチウム二次電池負極材料として高性能を発現す
ることが知られている(例えば、Carbon, 13, 337 (197
5)、特開昭64−2258号公報、J. Electrochem.So
c., 142, 2564 (1995)、第34回電池討論会3A0
7)。しかし天然黒鉛は結晶の優先配向が進みすぎてい
るために負荷特性が悪く、炭素繊維やメソフェース小球
体はその製造方法から容易に予測されるように製造コス
トに問題がある。
【0004】高性能を有しかつ大量に生産してコスト的
に有利な炭素系負極材料の候補として、ホウ素添加炭素
材料が特開平8−31422号公報、特開平5−290
843号公報等に開示されている。ホウ素添加は、コー
クス等の炭素材料の黒鉛化性を向上させ、実用的な熱処
理温度レベルでの熱処理によって高結晶化度、または高
黒鉛化度の炭素材料を与える。このような炭素材料はリ
チウム二次電池負極として高い性能(放電容量、初期効
率、サイクル特性、等)を有する。
【0005】このようにホウ素添加によりリチウム二次
電池負極用の高性能炭素材料の製造が実験炉(数kg/
バッチ)で可能となった。そこで本発明者等は、ホウ素
添加による炭素材料製造の工業化を試みた。つまり大量
の原料炭素粉末にホウ素化合物を添加し、アチソン炉
(詰め粉である炭素粒子に通電して加熱する炭素電極、
炭素材料の工業用焼成炉)およびLWG炉(未焼成の炭
素電極、炭素材料に直接通電し、加熱焼成する工業用焼
成炉)を用いてリチウム二次電池負極用の高性能炭素材
料の製造を行った。ところが、大量製造された炭素材料
を電池に組み込んだ場合、放電容量が小さく、かつ不可
逆容量が大きいことが判明した。
【0006】その原因を追求したところ、大量製造され
た炭素材料の表面および粒子に多数存在する微細クラッ
ク内壁面に絶縁体である窒化ホウ素が生成していること
が確認された。即ち、大量製造された炭素材料は、バル
クとしての体積抵抗は低いにもかかわらず粉末粒子間の
接触抵抗が高くなるため、電極としての過電圧が大きく
なり、結果として放電容量が小さくなってしまうこと、
また、表面および微細クラック内壁面に存在する窒化ホ
ウ素において副反応が起こるために不可逆容量が大きく
なることが原因と考えられる。
【0007】工業用焼成炉は大気中で運転されるため、
1200℃以上の温度域では炉内は一酸化炭素および窒
素雰囲気となる。当該温度域では雰囲気中の窒素が触媒
であるホウ素と化合して窒化ホウ素が生成し得る(理化
学辞典第3版833頁)。従って大量製造された炭素粉
末表面には不可避的に絶縁性の窒化ホウ素を生ずるもの
と推定される。さらには工業用焼成炉は操業コストの観
点から大型化されており、その熱容量は非常に大きく、
加熱、冷却には実験炉と比較して長時間を必要とする。
従って工業用焼成炉での炭素粉末の大量製造では、雰囲
気中の窒素と触媒であるホウ素が窒化ホウ素を生成する
温度域にある時間が実験炉より長く、窒化ホウ素の生成
量が増加する傾向にある。
【0008】以上の知見から、窒化ホウ素の生成を防ぎ
つつ工業用焼成炉を用いて炭素粉末を大量焼成するに
は、焼成炉のガス雰囲気の制御や、加熱、冷却速度の制
御が必要となるが、その実現には莫大なコストが必要で
あり実質上困難と言える。従って、特開平8−3142
2号公報、特開平5−290843号公報等で開示され
ている様なホウ素添加炭素材料の製造方法は、研究炉で
は可能な方法であるものの、工業用焼成炉で大量に焼成
してリチウム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末を得る方
法としては不十分なものになっていた。
【0009】そこで本発明者等は、工業用焼成炉で大量
に焼成して得たリチウム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉
末に存在する窒化ホウ素皮膜を除去すべく、特願平09
−174471に開示したように焼成後に粉砕を行った
ところ、場合によっては実際に粒子表面に存在する窒化
ホウ素量は顕著に減少できたことが光電子分光法等によ
り確認され、得られた粉末の電極性能も特にサイクル特
性と低温特性において顕著に改善された。しかしなが
ら、この粉砕処理によっては、一回目の充電における不
可逆容量が大きいという欠点は殆ど改善されなかった。
これは、焼成後の高黒鉛化炭素粉末が数多くの微細クラ
ックを有しており、このクラックの内壁面に存在する窒
化ホウ素は、粉砕処理によって殆ど除去されないためで
あることが判明した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ホウ
素化合物と炭素粉末を熱処理することによって、リチウ
ム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末を大量製造する際に
発生する上記の問題点、即ち、粒子表面における窒化ホ
ウ素の存在に起因して粒子間の接触抵抗が高くなり、電
極として用いたときに放電容量が小さくなる、また、電
極として用いたときに粒子表面と共に特に微細クラック
内壁面に存在する窒化ホウ素の表面で初期の充電時に副
反応が起こり、不可逆容量が大きくなるという問題点を
解決して、ホウ素添加の効果を保持した高性能なリチウ
ム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末の製造方法を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、リチウム
二次電池負極用のホウ素添加炭素粉末の大量製造時に生
じる、炭素粉末表面および微細クラック内壁面での窒化
ホウ素(BN)の生成に起因する電極材料特性の劣化と
いう問題に対して、工業的実行可能性の観点から鋭意検
討した。そして、黒鉛化炭素粉末自体の構造変化や酸化
消耗を起こさせずに、表面および微細クラック内壁面を
被覆している窒化ホウ素を除去できれば、黒鉛化炭素粉
末の本来有する性能を引き出せると考え、各種実験を積
み重ねることにより、その条件を見出し、本発明を完成
させたものである。
【0012】即ち、本発明の要旨とするところは以下の
通りである。
【0013】(1) 炭素粉末にホウ素化合物を添加混
合し、黒鉛化処理を行う高黒鉛化炭素粉末の製造方法に
おいて、黒鉛化処理後の炭素粉末をアルカリ洗浄処理す
ることを特徴とするリチウム二次電池負極用高黒鉛化炭
素粉末の製造方法。
【0014】(2) アルカリ洗浄処理が150℃〜3
00℃で10分以上の強アルカリ水溶液中での処理であ
る上記(1)に記載のリチウム二次電池負極用高黒鉛化
炭素粉末の製造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の具体的な内容につ
いて説明する。
【0016】本発明に用いられる原料の炭素粉末は、特
に限定するものではないが、リチウム二次電池負極用高
黒鉛化炭素粉末として最適な黒鉛構造(グラファイト層
の積層配列規則性)を形成しやすい材料であることが望
ましく、例えば、ピッチを原料とした炭素繊維、ピッチ
コークス、メソフェース小球体、等を挙げることができ
る。また、その炭素粉末の原料としてピッチを用いた場
合は、用いるピッチについては特に制約を受けないが、
焼成によって黒鉛結晶性が発達しやすいもの、いわゆる
黒鉛化しやすい(易黒鉛化性)ことが本質的に重要であ
り、例示すれば、石油ピッチ、アスファルトピッチ、コ
ールタールピッチ、ナフタレンピッチ、原油分解ピッ
チ、石油スラッジピッチ、高分子重合体の熱分解により
得られるピッチ等を挙げることができ、また、これらの
ピッチに水添処理等を施したものでもよい。
【0017】原料である炭素粉末の平均粒径は50μm
以下であることが望ましい。これは、炭素粉末をリチウ
ム二次電池用負極材料として用いる際に、集電体上に厚
さ100μm程度の薄膜状にする必要があるからであ
る。
【0018】本発明において用いられるホウ素化合物と
しては、金属ホウ素、窒化ホウ素、酸化ホウ素、炭化ホ
ウ素、ほう酸等のうち少なくとも一つ以上からなるもの
であり、工業用のものであって良い。
【0019】原料である炭素粉末とホウ素化合物を混合
する方法については、原料である炭素粉末とホウ素含有
化合物が均一に分散されるものであれば特に限定するも
のではないが、例えば、ブレンダー、ニーダー等を用い
て混合することができる。
【0020】原料である炭素粉末とホウ素化合物との混
合比率に関しては、混合物中の全炭素モル数M(C)、
全ホウ素モル数M(B)が、 0.02≦M(B)/(M(B)+M(C))≦0.0
5 を満たすようにすれば、大量熱処理が可能なアチソン炉
やLWG炉等を用いて2500℃以上まで昇温した後
に、その温度で保持後または保持なしで、徐冷して室温
近傍まで降温することによって、黒鉛化度が十分高い黒
鉛化炭素粉末が得られる。添加ホウ素量が低すぎたり、
熱処理温度が低すぎたりすると炭素粉末の黒鉛構造の発
達の程度が低く、高い放電容量を有する黒鉛化炭素粉末
を得ることができない。また、M(B)/(M(B)+
M(C))が0.05より多いような多量のホウ素化合
物を添加することは、電極反応に寄与しないホウ素化合
物が多く生成したり、製造コストの上昇を招くことから
望ましくない。
【0021】なお、黒鉛化処理すべき混合物の全炭素モ
ル数M(C)と全ホウ素モル数M(B)は、次のように
して算出される。まず、原料の炭素粉末の元素分析によ
り炭素とホウ素の濃度を混合前に測定しておく。次い
で、添加するホウ素化合物の純度からホウ素換算の濃度
が得られる。すると、混合した炭素粉末の重量と添加し
たホウ素化合物の添加重量より、これらのモル数は簡単
に計算できる。
【0022】原料の炭素粉末の粒径分布調整は工業的に
通常用いられる方法を用いることが可能である。例え
ば、粉砕にはボールミル、ピンミル、ディスクミル、イ
ンペラーミル、ジェットミル等が、分級では空気分級
機、ふるい等が用いられるが、特にこれらに限定される
ものではない。
【0023】黒鉛化処理により得られた黒鉛化炭素粉末
は粉末粒子間が弱く融着した状態になる場合がある。こ
の場合には、この粉末を解砕・粉砕または磨砕する事に
より融着のない粉末を得ることが可能である。この工程
では、工業的に通常用いられる方法を用いることがで
き、例えば、アトマイザー、ピンミル、ディスクミル、
インペラーミル、ジェットミル、ボールミル、撹拌ミル
等が、また、解砕・粉砕または磨砕後に分級が必要な場
合には、通常工業的に用いられる空気分級機、ふるい等
によって分級工程を行うことが可能であるが、特にこれ
らに限定されるものではない。
【0024】このようにして得られた黒鉛化炭素粉末
は、添加したホウ素の黒鉛化触媒の働きによって、X線
回折で求めた002面の面間隔d002 が0.3359n
m以下となり、非常に高い黒鉛化度を有している。ま
た、黒鉛化処理後の解砕・粉砕処理により、粒子表面に
生成したBN皮膜はある程度除去される場合もあるが、
微細クラックの内壁面に存在するBNは除去出来ない。
そのために、BNとして存在するホウ素の含有量が一般
に1.0at%以上となってしまう。その結果、この高
黒鉛化炭素粉末をリチウム二次電池負極の活物質として
用いた場合に、一回目の充放電時に発生する不可逆容量
の値が80mAh/g以上と大きなものになってしま
う。
【0025】この、焼成後の高黒鉛化炭素粉末表面およ
びクラック内壁面に存在する窒化ホウ素(BN)を、粉
末の炭素質部分を実質的に分解することなく、かつその
高い黒鉛化度を低下させることなく除去する方法につい
て鋭意検討した結果、それが以下に述べる様に、黒鉛化
処理後に解砕・粉砕または磨砕して得られた黒鉛化炭素
粉末をアルカリ洗浄処理する事により達成される。
【0026】具体的には、150℃以上、好ましくは2
00℃以上、更に好ましくは220℃以上で、0.1N
以上、好ましくは1.0N以上の濃度の強アルカリ水溶
液中で10分以上、好ましくは1時間以上処理すること
によって粉末表面および微細クラック内壁面に存在する
窒化ホウ素を分解することが可能である。
【0027】150℃より低い温度、または0.1Nよ
り低い濃度、または10分より短い時間での処理によっ
ては十分粉末表面および微細クラック内壁面に存在する
窒化ホウ素を分解することが出来ない。また、300℃
を越えるような高い温度での処理は非常な高圧に耐える
容器を必要とするので工業的には現実的ではない。10
Nを越えるような高濃度のアルカリ水溶液も、3時間を
越えるような長時間での処理も粉末表面および微細クラ
ック内壁面に存在する窒化ホウ素を分解するためには過
剰の条件であるので、コスト、生産性等を考えた場合に
は現実的な工業プロセス条件としては不適当である。
【0028】黒鉛化処理後に解砕・粉砕または磨砕する
場合に、その解砕・粉砕または磨砕の程度が強くて得ら
れる黒鉛化炭素粉末が微粉末化され比表面積が大きくな
るに従って、本発明の製造方法中の強アルカリ水溶液中
での処理の温度は低くてもまた時間は短くても、粉末表
面に存在する窒化ホウ素を十分分解することが可能とな
る傾向があり、場合によっては処理温度が150℃より
低くてもまた処理時間が10分より短くても、粉末表面
の窒化ホウ素を分解可能となることもある。これは、処
理すべき粉末の表面積が大きくなり、見かけの反応速度
が高くなるためであると考えている。
【0029】なお、炭素粉末表面に存在する窒化ホウ素
が強アルカリ水溶液中での処理によって分解するメカニ
ズムは明確ではないが、水酸イオンが窒化ホウ素と反応
し酸化ホウ素を生成する反応が関与しているものと考え
ている。
【0030】強アルカリ水溶液中での処理で用いる容器
は200℃程度の温度と数10気圧程度の圧力に耐えう
るものである必要がある。具体的にはオートクレーブ等
が用いられる。また、その容器の内側はこの程度の温度
での強アルカリ水溶液に対して化学的に耐性のある材
料、例えばテフロン等でコーティングされている事が望
ましい。
【0031】強アルカリ水溶液に用いるアルカリとして
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属の水酸化物がそのアルカリ性が強いこととコストの面
から望ましい。水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属
の水酸化物や炭酸ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩
等も本処理に用いることが可能であるが、より高い処理
温度またはより長い処理時間が必要となる。アルカリの
他に塩類を混合していても基本的には問題がない。ま
た、用いるアルカリは工業用のものであって良い。
【0032】強アルカリ水溶液と処理すべき炭素粉末と
の混合重量比は1.0以上であることが望ましい。これ
は粉末が強アルカリ水溶液中に十分浸積し反応を均一に
起こさせるためであるので、必要以上大量のアルカリ水
溶液を用いる必要はない。
【0033】処理のための所定の温度にまで昇温する方
法は特に規定されない。工業的に一般に用いられる電
気、燃焼ガス等を熱源にして加熱を行えばよい。昇温速
度に関しては特に規定されないが、5℃/min程度以
上の速度で昇温すればよい。あまりに遅い昇温速度を採
用した場合には生産性が低くなる。
【0034】強アルカリ水溶液中での処理後は、室温ま
で強制冷却又は放冷により室温近傍にまで冷却した後、
強アルカリ水溶液と炭素粉末の混合物を取り出し、濾
過、水での洗浄を繰り返して添加したアルカリを除去す
る。アルカリが除去されたかどうかの判定は水溶液のp
Hを測定し、pHが8程度以下であれば一般的には十分
である。アルカリを除去後の粉末は通常の乾燥炉又は真
空乾燥炉による100℃程度以上の温度での乾燥を行っ
た後に、必要であれば軽い解砕処理を行って製品を得
る。
【0035】本発明のアルカリ水溶液中での処理によっ
ては炭素自体は分解されないために、その処理による歩
留まりは通常95%以上となる。
【0036】本発明の製造方法で製造して得たリチウム
二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末は、ホウ素化合物の存
在下で高温熱処理を行っているために、ホウ素化合物を
用いない場合に比べて、X線回折で求めた002面の面
間隔d002 の値で評価した黒鉛化度は一般により高いも
の、即ち、X線回折で求めた002面の面間隔d002
0.3359nm以下となり、従って、より高い放電容
量を有する材料となる。なお、本発明の窒化ホウ素除去
処理により得られる炭素粉末の黒鉛化度は変化すること
はない。
【0037】本発明の製造方法で製造して得たリチウム
二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末は、光電子分光法で測
定した表面でのホウ素原子濃度C(B)と窒素原子濃度
C(N)が、本発明中の窒化ホウ素除去処理を行わない
場合に比べて1/2以下に減少する。ここで、一般に光
電子分光法で観測される窒化ホウ素は一般的に粒子表面
に存在するものに限られるために、この結果は、本発明
中の窒化ホウ素除去処理によって粉末表面に存在する窒
化ホウ素が分解していることを示している。ここで、検
知されたホウ素原子と窒素原子が窒化ホウ素に由来する
ことの理由は、光電子分光法で測定した窒素原子の1s
軌道由来のピーク位置とホウ素原子の1s軌道由来のピ
ーク位置が窒化ホウ素単体について測定した各々のピー
ク位置に各々一致することと、ピーク面積から定量した
窒素原子濃度とホウ素原子濃度の比がほぼ1:1となる
ことである。
【0038】ここで、本発明の製造方法で製造して得た
リチウム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末は、光電子分
光法で確認されるように、粒子表面に存在する窒化ホウ
素が分解除去されているだけではなくて、粒子に多数存
在する微細クラック内壁面に存在する窒化ホウ素も効果
的に分解除去されている。このことは、元素分析により
粉末全体の平均として窒化ホウ素(BN)として存在す
るホウ素の含有量が0.01at%〜0.5at%と低
い値になっていることから示される。
【0039】高い黒鉛化度を有する炭素粉末を製造する
ために、ホウ素化合物と原料の炭素粉末を混合し、混合
物中の全炭素モル数M(C)、全ホウ素モル数M(B)
が、 0.02≦M(B)/(M(B)+M(C))≦0.0
5 を満たすようにする必要があるが、そうするとアチソン
炉等の大量焼成可能な工業的な炉を用いて焼成した場合
に、粉末全体の平均として窒化ホウ素(BN)として存
在するホウ素の含有量が一般に1.0at%以上となっ
てしまうのに対して、本発明のリチウム二次電池負極用
高黒鉛化炭素粉末は、窒化ホウ素(BN)として存在す
るホウ素の含有量が0.01at%〜0.5at%なの
で、窒化ホウ素量が1/2〜1/100と少なくなって
いるのである。
【0040】本発明の製造方法で製造して得たリチウム
二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末は、BNとして存在す
るホウ素の含有量が0.01at%〜0.5at%であ
り、粒子表面及び微細クラック内壁面に存在する窒化ホ
ウ素量が非常に低減されている。粒子表面に存在する絶
縁体である窒化ホウ素量が少ないために、0.20kg
f/cm2 の圧力下で測定した粉末の比抵抗ρ(0.
2)が、本発明中の窒化ホウ素除去処理を行わない場合
に比べて1/3以下に減少し、このことは粒子間の接触
抵抗が顕著に減少したことを示しており、この結果とし
て本発明の製造方法で製造して得たリチウム二次電池負
極用高黒鉛化炭素粉末は放電容量が窒化ホウ素除去処理
を行わない場合に比べて30〜40mAh/g程度高
い、340mAh/g程度以上という非常に高い値を有
していた。また、粒子表面及び微細クラック内壁面に存
在する窒化ホウ素量が非常に低減されているために、本
発明の製造方法で製造して得たリチウム二次電池負極用
高黒鉛化炭素粉末の示す不可逆容量は30〜40mAh
/g程度と非常に低いものであった。
【0041】炭素粉末中にBNとして存在するホウ素の
含有量が0.5at%より大きい場合には、X線回折で
求めた002面の面間隔d002 が0.3359nm以下
であったとしても放電容量が300〜310mAh/g
程度と、その高黒鉛化度からすると比較的低い値に留ま
る。また、その場合には、不可逆容量の値は80mAh
/g程度以上とかなり大きな値となり、電極材料として
の性能が制限される。
【0042】炭素粉末中にBNとして存在するホウ素の
含有量は、ホウ素化合物と炭素粉末を混合して熱処理し
た後に、たとえ上記の窒化ホウ素の分解除去処理を施し
たとしても0.01at%より低くすることは出来なか
った。これは、アルカリ含有水溶液が到達できない様な
非常に狭いところにBNが存在しておりこれが分解され
ずに残留するためであると考えている。
【0043】なお、ホウ素化合物を混合して高温で熱処
理して得た炭素粉末中に存在する窒化ホウ素量は、粉末
中の窒素濃度を通常の機器分析法で測定することによっ
て簡便に決定することが出来る。ホウ素化合物を混合し
て炭素粉末を高温で熱処理した場合には、炭素粉末中に
含有される実質的に全ての窒素が窒化ホウ素の形で存在
するからである。
【0044】本発明の製造方法で製造して得たリチウム
二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末は、大量焼成を行った
ことによって生成した窒化ホウ素を、化学的な処理を行
うことによって、粒子表面および微細クラック内壁面に
存在するBNも分解除去されているために、電極として
評価したときに良好なサイクル特性と低温特性も示し
た。例えば、100サイクルの試験を行った後でも初期
の放電容量の95%以上が保持され、0℃での低温での
試験に於いても25℃の室温での放電容量の90%以上
の放電容量を示した。
【0045】以下に、リチウム二次電池負極用高黒鉛化
炭素粉末を評価するために用いた構造パラメーターやそ
の測定方法、および負極材料としての性能評価方法につ
いて述べる。
【0046】(1) d002 単色のX線を平行ビームにコリメートし、高純度シリコ
ンを内部標準として加えた炭素粉末に照射し、黒鉛の0
02面に対応するピークを測定する。そのピークの位置
を内部標準のシリコンのピークを基準として正確に算出
し、その位置より層面間の間隔d002 を計算する。更に
具体的な評価方法は、例えば、“炭素繊維”、近代編集
社、昭和61年3月発行、p.733〜p.742に記
載されている。
【0047】(2) 光電子分光法による炭素粉末表面
領域での元素濃度 高真空下、試料台に固定した炭素粉末に単色X線を照射
し、そのときに出てくる各元素の内殻電子の個数を計測
し、各元素毎の感度係数を掛けることで、各元素の炭素
粉末表面領域における濃度が測定される。なお、本発明
の炭素粉末での測定に際しては、ホウ素、炭素、窒素の
みを測定元素としそれらの原子濃度は、これら3つを加
えると1になるように規格化する。
【0048】(3) 電池性能評価 試験に供する炭素粉末にバインダーとしてポリフッ化ビ
ニリデン粉末を5wt%加え、N−メチルピロリドンを
溶媒として混合してスラリーを作成し、銅箔の上に約
0.1mm厚になるように均一に塗布、乾燥することに
より電極シートを作成し、このシートから直径約16m
mφの円形に切り出すことにより負極電極を作成した。
一方、正極は、炭酸リチウムと炭酸コバルトから調製し
たLiCoO2 を用い、この粉末にポリフッ化ビニリデ
ン粉末を5wt%、ケッチェンブラックを5wt%加
え、N−メチルピロリドンを用いて混合してスラリーを
調製し、アルミ箔の上に均一に塗布、乾燥することによ
り電極シートを作成した。このシートから直径約16m
mφの円形に切り出すことにより正極電極を作成した。
以上の正極電極、負極電極を用い、電解液としてエチレ
ンカーボネートとジメチルカーボネートの混合溶媒(体
積比1:1混合)にLiBF4 を1mol/リットルの
濃度で溶解したものを用い、セパレーターにポリプロピ
レンの不織布を用いて簡易型コイン形状電池を作成し、
25℃の恒温下、端子電圧の放電下限電圧を3.0V、
充電上限電圧を4.2Vとした電位範囲で0.5mA/
cm2 の定電流下で充放電試験を行なった。その場合の
サイクル特性は、第1回目の炭素負極材料の重量当たり
の放電容量に対する第100回目の放電容量の割合によ
って評価を行った。また、低温特性は、上記コインセル
を用い25℃の温度下、上記の条件で充放電を5回行
い、さらに4.2Vまで充電させた後、0℃まで温度を
下げた状態で放電を行った時の25℃の放電容量に対す
る0℃の放電容量の割合によって評価した。
【0049】(4) 炭素粉末の一定圧力下での比抵抗 断面積7.0cm2 で円柱状にくり抜かれた絶縁性の硬
質プラスチック円筒1個、断面積が7.0cm2 である
銅製円柱を2個、定電流源と電圧計を各々1個、リード
線を用意する。ここで、銅製円柱は絶縁性の硬質プラス
チック円筒のくり貫かれた穴に隙間無くかつなめらかに
挿入可能とする。また、測定中の室温は25℃、湿度は
50%である。測定の手順は以下の通りである。
【0050】(ア) 絶縁性の硬質プラスチック円筒の
くり貫かれた円柱状の穴の底部に銅製円柱をはめ込む。
【0051】(イ) 測定すべき炭素粉末0.50gを
くり貫かれた円柱状の穴に注ぎ、底部の銅製円柱の面上
で炭素粉末がほぼ均一の厚みになるようにする。
【0052】(ウ) 炭素粉末上に、もう一つの銅製の
円柱をくり貫かれた穴に挿入し、銅製円柱が自重でゆっ
くりと降下し、炭素粉末に達したところで止まったとこ
ろで、銅製円柱が約数mm円筒の穴から頭を出した状態
になるようにする。
【0053】(エ) 上部の銅製円柱状に重りを乗せ
て、重りと上部銅製円柱の合計重量を断面積7.0cm
2 で割った値が0.20kgf/cm2 になるようにす
る。
【0054】(オ) 上部、底部の銅製円柱間に、定電
流発生装置を用いて1mA/cm2 程度の直流電流を流
す。
【0055】(カ) 二つの銅製円柱間にかかる電圧を
電圧計によってモニターし、一定値になったところで電
圧値を読みとる。
【0056】(キ) 電流値をいくつか変えて、(カ)
の操作を行う。
【0057】(ク) 流した電流値に対して測定した電
圧値をプロットし、直線関係が成立していることを確認
した上で、直線の傾きより測定した炭素粉末の電気抵抗
値Rを求める。
【0058】(ケ) 電気抵抗を測定中の炭素粉末の厚
みdは、上部、底部の銅製円柱間の距離から測定する。
断面積Sは7.0cm2 とする。
【0059】(コ) 0.20kgf/cm2 の圧力下
で測定した粉末の比抵抗ρ(0.2)は、 ρ(0.2)=RS/d である。
【0060】(サ) (ア)〜(コ)の操作を5回繰り
返す。得られた5個の比抵抗測定値の内、最高値と最低
値を除く3個の値の平均値を最終的な比抵抗ρ(0.
2)とする。
【0061】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を述べる。
これらの実施例と比較例は本発明をよりよく説明するた
めのものであり、本発明の内容を制限するものではな
い。
【0062】(参考例1)コールタールピッチから得た
ピッチコークス粉末をインペラーミルを用いて粉砕後、
ふるいを用いて平均粒径28μmの原料炭素粉末を調製
した。これに、炭化ホウ素を混合した。混合物中の全炭
素モル数M(C)は、約1.7×104 、全ホウ素モル
数M(B)は4.7×102 であった。
【0063】この混合物を円筒形の黒鉛製容器中に格納
し、アチソン炉によって約3000℃まで昇温しこの温
度で約1時間保持し、その後徐冷して室温近傍まで冷却
した。熱処理した炭素粉末を黒鉛製容器から取り出し、
インペラーミルによって解砕後、空気分級機によって平
均粒径26μmのリチウム二次電池負極用高黒鉛化炭素
粉末を得た。
【0064】この様にして作成した炭素粉末のd002
X線回折法を用い上に述べた方法によって測定した結
果、d002 =0.3356nmという高黒鉛化度を示し
た。
【0065】また、この炭素粉末の表面でのホウ素原子
濃度C(B)、炭素原子濃度C(C)、窒素原子濃度C
(N)を光電子分光法を用い上に述べた方法で測定した
結果、各々C(B)=0.25、C(C)=0.49、
C(N)=0.25であり、炭素粉末表面に多くの窒化
ホウ素が存在することを示していた。なお、これら3種
の原子濃度のトータルが1になってないのは単に数値の
丸め込みに起因する(以下の実施例等も同様である)。
【0066】また、得られた高黒鉛化炭素粉末の窒素の
元素分析を行った結果、窒化ホウ素の形態で存在するホ
ウ素の濃度は1.29at%と高い濃度であった。
【0067】更に、上で述べた方法によってこの炭素粉
末の0.20kgf/cm2 の圧力下で測定した比抵抗
ρ(0.2)は28Ωcmであり、炭素粒子間の接触抵
抗が高いことを示唆している。
【0068】このようにして得た炭素粉末は、電池にし
て評価したときの放電容量が309mAh/gと低いも
のに留まり、不可逆容量が89mAh/gと大きく、1
00回の充放電サイクル後の放電容量の値は220mA
h/gとそのサイクルによる劣化が大きく、0℃での放
電容量が231mAh/gと室温での値に比べてかなり
低い値になり、その電極性能としては不十分なものであ
った。
【0069】(実施例1)参考例1で得た黒鉛化炭素粉
末をテフロンでコーティングした容器中に装入し、粉末
重量の2倍の重量の5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加
えて蓋をし、これを適量の水を張ったオートクレーブに
セットした。オートクレーブ中の雰囲気は空気であり特
にガス置換等は行わなかった。室温から5℃/minで
200℃まで昇温し200℃で3時間処理を行い、放冷
により室温近傍まで冷却した。なお、温度測定はオート
クレーブ中に張った水の温度を測定した。
【0070】冷却後の強アルカリ水溶液と炭素粉末の混
合物は、濾過後炭素粉末の約1.5倍の水で洗浄すると
いう操作を10回繰り返してアルカリを除去し、濾過後
に150℃で1昼夜空気中で乾燥を行い、更に解砕処理
を行って製品を得た。
【0071】この様にして作成した炭素粉末のd002
X線回折法を用い上に述べた方法によって測定した結
果、d002 =0.3355nmという高黒鉛化度を保持
していた。
【0072】また、この炭素粉末の表面でのホウ素原子
濃度C(B)、炭素原子濃度C(C)、窒素原子濃度C
(N)を光電子分光法を用い上に述べた方法で測定した
結果、各々C(B)=0.04、C(C)=0.91、
C(N)=0.05であり、炭素粉末表面に存在してい
た窒化ホウ素の大部分が分解除去されていることを示し
ていた。
【0073】また、得られた高黒鉛化炭素粉末の窒素の
元素分析を行った結果、窒化ホウ素の形態で存在するホ
ウ素の濃度は0.33at%と低い濃度になっていた。
【0074】更に、上で述べた方法によってこの炭素粉
末の0.20kgf/cm2 の圧力下で測定した比抵抗
ρ(0.2)は2.2Ωcmであり、炭素粒子間の接触
抵抗が非常に低くなっていることを示唆している。
【0075】このようにして得た炭素粉末は、電池にし
て評価したときの放電容量が349mAh/g、不可逆
容量が32mAh/gであり、100回の充放電サイク
ル後の放電容量の値は333mAh/gとそのサイクル
による劣化が小さく、0℃での放電容量が316mAh
/gと室温での値に比べても遜色のない値になり、非常
に高い電極性能と示していた。
【0076】(参考例2)石油ピッチから得たピッチコ
ークス粉末をピンミルを用いて粉砕後、ふるいを用い平
均粒径21μm原料炭素粉末を調製した。これに、窒化
ホウ素を混合した。混合物中の全炭素モル数M(C)
は、約2.3×104 、全ホウ素モル数M(B)は5.
1×102 であった。
【0077】この混合物を円筒形の黒鉛製容器中に格納
し、アチソン炉によって約2700℃まで昇温しこの温
度で約6時間保持し、その後徐冷して室温近傍まで冷却
した。熱処理した炭素粉末を黒鉛製容器から取り出し、
ハンマーミルとインペラーミルによって解砕後、空気分
級機によって平均粒径18μmのリチウム二次電池負極
用高黒鉛化炭素粉末を得た。
【0078】この様にして作成した炭素粉末のd002
X線回折法を用い上に述べた方法によって測定した結
果、d002 =0.3358nmという高黒鉛化度を示し
た。
【0079】また、この炭素粉末の表面でのホウ素原子
濃度C(B)、炭素原子濃度C(C)、窒素原子濃度C
(N)を光電子分光法を用い上に述べた方法で測定した
結果、各々C(B)=0.17、C(C)=0.76、
C(N)=0.17であり、炭素粉末表面に多くの窒化
ホウ素が存在することを示していた。
【0080】また、得られた高黒鉛化炭素粉末の窒素の
元素分析を行った結果、窒化ホウ素の形態で存在するホ
ウ素の濃度は1.12at%と高い濃度であった。
【0081】更に、上で述べた方法によってこの炭素粉
末の0.20kgf/cm2 の圧力下で測定した比抵抗
ρ(0.2)は23Ωcmであり、炭素粒子間の接触抵
抗が高いことを示唆している。
【0082】このようにして得た炭素粉末は、電池にし
て評価したときの放電容量が306mAh/gと低いも
のに留まり、不可逆容量が86mAh/gと大きく、1
00回の充放電サイクル後の放電容量の値は231mA
h/gとそのサイクルによる劣化が大きく、0℃での放
電容量が248mAh/gと室温での値に比べてかなり
低い値になり、その電極性能としては不十分なものであ
った。
【0083】(実施例2)参考例2で得た黒鉛化炭素粉
末をテフロンでコーティングした容器中に装入し、粉末
重量の2倍の重量の6Nの水酸化カリウム水溶液を加え
て蓋をし、これを適量の水を張ったオートクレーブにセ
ットした。オートクレーブ中の雰囲気は空気であり特に
ガス置換等は行わなかった。室温から5℃/minで2
20℃まで昇温し220℃で2時間処理を行い、放冷に
より室温近傍まで冷却した。なお、温度測定はオートク
レーブ中に張った水の温度を測定した。
【0084】冷却後の強アルカリ水溶液と炭素粉末の混
合物は、濾過後炭素粉末の約1.5倍の水で洗浄すると
いう操作を10回繰り返してアルカリを除去し、濾過後
に100℃で1昼夜真空乾燥を行い、更に解砕処理を行
って製品を得た。
【0085】この様にして作成した炭素粉末のd002
X線回折法を用い上に述べた方法によって測定した結
果、d002 =0.3357nmという高黒鉛化度を保持
していた。
【0086】また、この炭素粉末の表面でのホウ素原子
濃度C(B)、炭素原子濃度C(C)、窒素原子濃度C
(N)を光電子分光法を用い上に述べた方法で測定した
結果、各々C(B)=0.05、C(C)=0.89、
C(N)=0.05であり、炭素粉末表面に存在してい
た窒化ホウ素の大部分が分解除去されていることを示し
ていた。
【0087】また、得られた高黒鉛化炭素粉末の窒素の
元素分析を行った結果、窒化ホウ素の形態で存在するホ
ウ素の濃度は0.24at%と低い濃度になっていた。
【0088】更に、上で述べた方法によってこの炭素粉
末の0.20kgf/cm2 の圧力下で測定した比抵抗
ρ(0.2)は2.1Ωcmであり、炭素粒子間の接触
抵抗が非常に低くなっていることを示唆している。
【0089】このようにして得た炭素粉末は、電池にし
て評価したときの放電容量が346mAh/g、不可逆
容量が33mAh/gであり、100回の充放電サイク
ル後の放電容量の値は329mAh/gとそのサイクル
による劣化が小さく、0℃での放電容量が318mAh
/gと室温での値に比べても遜色のない値になり、非常
に高い電極性能と示していた。
【0090】(参考例3)コールタールピッチから得た
メソフェースピッチを紡糸して繊維径約15μmのピッ
チ繊維を得、これを空気中で不融化処理して不融化繊維
を得、これを600℃で炭化処理を行い、粉末化してふ
るいを用いて平均アスペクト比5程度の原料炭素粉末を
調製した。これに、窒化ホウ素を混合した。混合物中の
全炭素モル数M(C)は、約2.3×104 、全ホウ素
モル数M(B)は5.3×102 であった。
【0091】この混合物を円筒形の黒鉛製容器中に格納
し、アチソン炉によって約2800℃まで昇温しこの温
度で約1時間保持し、その後徐冷して室温近傍まで冷却
した。熱処理した炭素粉末を黒鉛製容器から取り出し、
撹拌ミルによって解砕してリチウム二次電池負極用高黒
鉛化炭素粉末を得た。
【0092】この様にして作成した炭素粉末のd002
X線回折法を用い上に述べた方法によって測定した結
果、d002 =0.3357nmという高黒鉛化度を示し
た。
【0093】また、この炭素粉末の表面でのホウ素原子
濃度C(B)、炭素原子濃度C(C)、窒素原子濃度C
(N)を光電子分光法を用い上に述べた方法で測定した
結果、各々C(B)=0.19、C(C)=0.62、
C(N)=0.19であり、炭素粉末表面に多くの窒化
ホウ素が存在することを示していた。
【0094】また、得られた高黒鉛化炭素粉末の窒素の
元素分析を行った結果、窒化ホウ素の形態で存在するホ
ウ素の濃度は1.25at%と高い濃度であった。
【0095】更に、上で述べた方法によってこの炭素粉
末の0.20kgf/cm2 の圧力下で測定した比抵抗
ρ(0.2)は24Ωcmであり、炭素粒子間の接触抵
抗が高いことを示唆している。
【0096】このようにして得た炭素粉末は、電池にし
て評価したときの放電容量が310mAh/gと低いも
のに留まり、不可逆容量が87mAh/gと大きく、1
00回の充放電サイクル後の放電容量の値は216mA
h/gとそのサイクルによる劣化が大きく、0℃での放
電容量が237mAh/gと室温での値に比べてかなり
低い値になり、その電極性能としては不十分なものであ
った。
【0097】(実施例3)参考例3で得た黒鉛化炭素粉
末をテフロンでコーティングした容器中に装入し、粉末
重量の2倍の重量の5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加
えて蓋をし、これを適量の水を張ったオートクレーブに
セットした。オートクレーブ中の雰囲気は空気であり特
にガス置換等は行わなかった。室温から5℃/minで
240℃まで昇温し240℃で3時間処理を行い、放冷
により室温近傍まで冷却した。なお、温度測定はオート
クレーブ中に張った水の温度を測定した。
【0098】冷却後の強アルカリ水溶液と炭素粉末の混
合物は、濾過後炭素粉末の約1.5倍の水で洗浄すると
いう操作を10回繰り返してアルカリを除去し、濾過後
に150℃で1昼夜空気中で乾燥を行い、更に解砕処理
を行って製品を得た。
【0099】この様にして作成した炭素粉末のd002
X線回折法を用い上に述べた方法によって測定した結
果、d002 =0.3358nmという高黒鉛化度を保持
していた。
【0100】また、この炭素粉末の表面でのホウ素原子
濃度C(B)、炭素原子濃度C(C)、窒素原子濃度C
(N)を光電子分光法を用い上に述べた方法で測定した
結果、各々C(B)=0.03、C(C)=0.94、
C(N)=0.03であり、炭素粉末表面に存在してい
た窒化ホウ素の大部分が分解除去されていることを示し
ていた。
【0101】また、得られた高黒鉛化炭素粉末の窒素の
元素分析を行った結果、窒化ホウ素の形態で存在するホ
ウ素の濃度は0.30at%と低い濃度になっていた。
【0102】更に、上で述べた方法によってこの炭素粉
末の0.20kgf/cm2 の圧力下で測定した比抵抗
ρ(0.2)は1.8Ωcmであり、炭素粒子間の接触
抵抗が非常に低くなっていることを示唆している。
【0103】このようにして得た炭素粉末は、電池にし
て評価したときの放電容量が348mAh/g、不可逆
容量が33mAh/gであり、100回の充放電サイク
ル後の放電容量の値は335mAh/gとそのサイクル
による劣化が小さく、0℃での放電容量が319mAh
/gと室温での値に比べても遜色のない値になり、非常
に高い電極性能と示していた。
【0104】(比較例1)コールタールピッチから得た
ピッチコークス粉末をインペラーミルを用いて粉砕後、
ふるいを用いて平均粒径25μm原料炭素粉末を調製し
た。これに、金属ホウ素を混合した。混合物中の全炭素
モル数M(C)は、約1.9×104 、全ホウ素モル数
M(B)は5.5×102 であった。
【0105】この混合物を円筒形の黒鉛製容器中に格納
し、アチソン炉によって約2900℃まで昇温しこの温
度で約0.5時間保持し、その後徐冷して室温近傍まで
冷却した。熱処理した炭素粉末を黒鉛製容器から取り出
し、アトマイザーによって解砕し、平均粒径25μmの
リチウム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末を得た。
【0106】この様にして作成した炭素粉末のd002
X線回折法を用い上に述べた方法によって測定した結
果、d002 =0.3355nmという高黒鉛化度を示し
た。
【0107】しかしながら、この炭素粉末の表面でのホ
ウ素原子濃度C(B)、炭素原子濃度C(C)、窒素原
子濃度C(N)を光電子分光法を用い上に述べた方法で
測定した結果、各々C(B)=0.22、C(C)=
0.57、C(N)=0.22であり、炭素粒子表面が
厚い窒化ホウ素膜によって被覆されていることを示して
いる。
【0108】また、得られた高黒鉛化炭素粉末の窒素の
元素分析を行った結果、窒化ホウ素の形態で存在するホ
ウ素の濃度は1.47at%と高い濃度であった。
【0109】更に、この炭素粉末の0.20kgf/c
2 の圧力下で測定した比抵抗ρ(0.2)は30Ωc
mであり、炭素粒子間の接触抵抗が非常に高いことを示
唆している。
【0110】このようにして得た炭素粉末は、電池にし
て評価したときの放電容量が303mAh/gと低いも
のに留まり、不可逆容量が91mAh/gと大きく、1
00回の充放電サイクル後の放電容量の値は228mA
h/gとそのサイクルによる劣化が大きく、0℃での放
電容量が230mAh/gと室温での値に比べてかなり
低い値になり、その電極性能としては不十分なものであ
った。
【0111】この黒鉛化炭素粉末をテフロンでコーティ
ングした容器中に装入し、粉末重量の2倍の重量の水を
加えて蓋をし、これを適量の水を張ったオートクレーブ
にセットした。オートクレーブ中の雰囲気は空気であり
特にガス置換等は行わなかった。室温から5℃/min
で200℃まで昇温し200℃で3時間処理を行い、放
冷により室温近傍まで冷却した。なお、温度測定はオー
トクレーブ中に張った水の温度を測定した。
【0112】冷却後の水と炭素粉末の混合物は、濾過後
炭素粉末の約1.5倍の水で洗浄するという操作を3回
繰り返して、濾過後に150℃で1昼夜空気中で乾燥を
行い、更に解砕処理を行って製品を得た。
【0113】この様にして作成した炭素粉末のd002
X線回折法を用い上に述べた方法によって測定した結
果、d002 =0.3354nmという高黒鉛化度を保持
していた。
【0114】また、この炭素粉末の表面でのホウ素原子
濃度C(B)、炭素原子濃度C(C)、窒素原子濃度C
(N)を光電子分光法を用い上に述べた方法で測定した
結果、各々C(B)=0.20、C(C)=0.60、
C(N)=0.21であり、炭素粉末表面に存在してい
た窒化ホウ素が殆ど分解されていない事を示していた。
【0115】また、得られた高黒鉛化炭素粉末の窒素の
元素分析を行った結果、窒化ホウ素の形態で存在するホ
ウ素の濃度は1.43at%と高い濃度のままであっ
た。
【0116】更に、上で述べた方法によってこの炭素粉
末の0.20kgf/cm2 の圧力下で測定した比抵抗
ρ(0.2)は27Ωcmであり、炭素粒子間の接触抵
抗も改善されていないことを示していた。
【0117】このようにして得た炭素粉末は、電池にし
て評価したときの放電容量が305mAh/gと低いも
のに留まり、不可逆容量が92mAh/gと大きく、1
00回の充放電サイクル後の放電容量の値は232mA
h/gとそのサイクルによる劣化が大きく、0℃での放
電容量が230mAh/gと室温での値に比べてかなり
低い値になり、その電極性能としては不十分なままであ
った。
【0118】
【発明の効果】本発明のリチウム二次電池負極用高黒鉛
化炭素粉末の製造方法は、原料である炭素粉末にホウ素
化合物を添加して大量に高温で熱処理する場合に起こ
る、炭素粉末表面および粉末粒子の微細クラック内壁面
への窒化ホウ素生成に起因する放電容量の減少、不可逆
容量の増大およびサイクル特性の低下、低温特性の低下
の問題を解決した高黒鉛化炭素粉末を大量に製造可能な
方法を与えるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 太郎 神奈川県川崎市中原区井田3−35−1 新 日本製鐵株式会社技術開発本部内 (72)発明者 鈴木 公仁 神奈川県川崎市中原区井田3−35−1 新 日本製鐵株式会社技術開発本部内 (72)発明者 吉村 昌弘 神奈川県綾瀬市寺尾中1丁目6番地12 Fターム(参考) 4G046 EA02 EA05 EA06 EB06 EB07 EB13 EC02 EC06 5H003 AA08 BA00 BA01 BA02 BA03 BB01 BB02 BB04 BC01 BD00 BD01 5H014 AA02 BB00 BB01 BB03 EE08 HH00 HH08 5H029 AJ14 AK03 AL06 AM03 AM07 BJ03 CJ02 CJ08 CJ12 DJ08 DJ16 EJ03 HJ00 HJ14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素粉末にホウ素化合物を添加混合し、
    黒鉛化処理を行う高黒鉛化炭素粉末の製造方法におい
    て、黒鉛化処理後の炭素粉末をアルカリ洗浄処理するこ
    とを特徴とするリチウム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉
    末の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルカリ洗浄処理が150℃〜300℃
    で10分以上の強アルカリ水溶液中での処理である請求
    項1に記載のリチウム二次電池負極用高黒鉛化炭素粉末
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112661149A (zh) * 2020-12-24 2021-04-16 四川金汇能新材料股份有限公司 一种石墨负极材料的制备方法、负极材料及锂离子电池
WO2022185838A1 (ja) * 2021-03-01 2022-09-09 Jfeケミカル株式会社 炭素質被覆黒鉛材料の製造方法

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