JP2000090814A - 電子放出素子、電子源、画像形成装置及びそれらの製造方法 - Google Patents

電子放出素子、電子源、画像形成装置及びそれらの製造方法

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JP2000090814A
JP2000090814A JP25615898A JP25615898A JP2000090814A JP 2000090814 A JP2000090814 A JP 2000090814A JP 25615898 A JP25615898 A JP 25615898A JP 25615898 A JP25615898 A JP 25615898A JP 2000090814 A JP2000090814 A JP 2000090814A
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Toyoko Kobayashi
登代子 小林
Yasuko Motoi
泰子 元井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な電子放出特性と高輝度を長時間にわた
り実現する電子放出素子の新規な構成、並びにそれを用
いた電子源、画像形成装置及びそれらの製造方法を提供
する。 【解決手段】 基板1上に形成された一対の素子電極
2,3間に、電子放出部5を含む導電性膜4を有する電
子放出素子であって、基板1上の電子放出部5の形成位
置に予め遷移金属を均一に分散した多孔質層6を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子、該
電子放出素子を多数個配置してなる電子源、該電子源を
用いて構成した表示装置や露光装置等の画像形成装置、
及びそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子には大別して熱電子
放出素子と冷陰極電子放出素子の2種類が知られてい
る。冷陰極電子放出素子には電界放出型(以下、「FE
型」と称す。)、金属/絶縁層/金属型(以下、「MI
M型」と称す。)や表面伝導型電子放出素子等が有る。
【0003】FE型の例としては、W.P. Dyke
and W.W. Dolan,“Field Em
ission”, Advance in Elect
ron Physics, 8,89(1956)ある
いはC.A. Spindt, “Physical
Properties of thin−filmfi
eld emission cathodes wit
h molybdenum cones”, J. A
ppl. Phys. ,47,5248(1976)
等に開示されたものが知られている。
【0004】MIM型の例としては、C.A. Mea
d, “Operation ofTunnel−Em
ission Devices”, J. Appl.
Phys., 32,646(1961)等に開示され
たものが知られている。
【0005】表面伝導型電子放出素子の例としては、
M.I. Elinson, Radio Eng.
Electron Phys., 10,1290(1
965)等に開示されたものがある。
【0006】表面伝導型電子放出素子は、絶縁性基板上
に形成された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流す
ことにより、電子放出が生ずる現象を利用するものであ
る。この表面伝導型電子放出素子としては、前記エリン
ソン等によるSnO2 薄膜を用いたもの、Au薄膜によ
るもの[G.Dittmer:“Thin Solid
Films”, 9,317(1972)]、In2
3 /SnO2 薄膜によるもの[M.Hartwell
and C.G. Fonstad:“IEEE T
rans. ED Conf.”, 519(197
5)]、カーボン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、
第26巻、第1号、22頁(1983)]等が報告され
ている。
【0007】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な例として、前述のM.ハートウェルの素子構成を図2
1に模式的に示す。同図において1は基板である。4は
導電性膜で、H型形状のパターンに形成された金属酸化
物薄膜等からなり、後述の通電フォーミングと呼ばれる
通電処理により電子放出部5が形成される。尚、図中の
素子電極間隔Lは、0.5〜1mm、W’は、0.1m
mで設定されている。
【0008】これらの表面伝導型電子放出素子において
は、電子放出を行う前に導電性膜4を予め通電フォーミ
ングと呼ばれる通電処理によって電子放出部5を形成す
るのが一般的である。即ち、通電フォーミングとは、前
記導電性膜4の両端に電圧を印加通電し、導電性膜4を
局所的に破壊、変形もしくは変質させて構造を変化さ
せ、電気的に高抵抗な状態の電子放出部5を形成する処
理である。尚、電子放出部5では導電性膜4の一部に亀
裂が発生しており、その亀裂付近から電子放出が行われ
る。
【0009】表面伝導型電子放出素子としては、上述の
M.ハートウェルの素子の他、本出願人は、絶縁性の基
体上に、導電体により形成された対向する一対の素子電
極を形成、これらの電極とは別に両電極をつないで導電
性薄膜を形成し、通電フォーミングにより電子放出部を
形成した構成の素子を報告している。これらの構成及び
製造方法については、例えば、特開平7−235255
号公報にその一例が記載されている。また、ここに開示
されているように、フォーミングを終えた素子に対して
活性化処理と呼ばれる処理を施す場合がある。
【0010】活性化工程は、有機物質のガスを含有する
雰囲気下で、フォーミング処理と同様、素子にパルス電
圧の印加を繰り返すことで行うことができる。この処理
により、雰囲気中に存在する有機物質から、炭素あるい
は炭素化合物が素子上に堆積し、素子電流If 及び放出
電流Ie が著しく変化するようになる。従って、この活
性化工程を経た場合、電子放出部及びその近傍の導電性
膜は、炭素及び炭素化合物を有する。
【0011】上述の表面伝導型電子放出素子は、構造が
単純であることから、大面積に亙って多数素子を配列形
成できる利点がある。そこで、この特徴を活かすための
種々の応用が研究されている。例えば、荷電ビーム源、
表示装置等の画像形成装置への利用が挙げられる。
【0012】従来、多数の表面伝導型電子放出素子を配
列形成した例としては、並列に表面伝導型電子放出素子
を配列し、個々の表面伝導型電子放出素子の両端(両素
子電極)を配線(共通配線とも呼ぶ)にて夫々結線した
行を多数行配列(梯子型配置とも呼ぶ)した電子源が挙
げられる(例えば、特開昭64−31332号公報、特
開平1−283749号公報、同2−257552号公
報)。
【0013】また、特に表示装置においては、液晶を用
いた表示装置と同様の平板型表示装置とすることが可能
で、しかもバックライトが不要な自発光型の表示装置と
して、表面伝導型電子放出素子を多数配置した電子源
と、この電子源からの電子線の照射により可視光を発光
する蛍光体とを組み合わせた表示装置が提案されている
(アメリカ特許第5066883号明細書)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】画像形成装置等に用い
られる電子放出素子については、明るい表示画像を安定
して提供できるよう更に安定な電子放出特性及び電子放
出の効率向上が要望されている。電子放出の効率とは、
前述の導電性膜の両端に電圧を印加した際に、これに流
れる電流(素子電流If )と真空中に放出される電流
(放出電流Ie )との比で評価されるものであり、素子
電流が小さく、放出電流が大きい電子放出素子が望まれ
ている。
【0015】高効率な電子放出特性を長時間にわたり安
定的に制御することができれば、例えば蛍光体を画像形
成部材とする画像形成装置においては、低電流で明るい
高品位な画像形成装置、例えばフラットテレビが実現で
きる。
【0016】しかしながら、従来の電子放出素子にあっ
ては、安定な電子放出特性及び電子放出効率について、
必ずしも満足のゆくものが得られておらず、これを用い
て高輝度で動作安定性に優れた画像形成装置を提供する
のは極めて難しいというのが実状である。
【0017】従って、上記のような応用に用いられる電
子放出素子は、実用的な印加電圧に対して良好な電子放
出特性を有し、長時間にわたってその特性を保持し続け
られることが必要である。
【0018】本発明の目的は、上記問題を鑑み、良好な
電子放出特性と高輝度を長時間にわたり実現する電子放
出素子の新規な構成、並びにそれを用いた電子源、画像
形成装置及びそれらの製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
成された本発明の構成は、以下の通りである。
【0020】即ち、本発明の第一は、基板上に形成され
た一対の電極間に、電子放出部を含む導電性膜を有する
電子放出素子において、基板上の電子放出部形成位置に
予め遷移金属を均一に分散した多孔質層を有することを
特徴とする電子放出素子にある。
【0021】また、本発明の第二は、上記本発明の第一
の電子放出素子を製造する方法であって、基板上の電子
放出部形成位置に予め遷移金属を均一に分散した多孔質
層を形成する工程を有することを特徴とする電子放出素
子の製造方法にある。
【0022】さらに、本発明の第三は、入力信号に応じ
て電子を放出する電子源であって、基体上に、上記本発
明の第一の電子放出素子を複数配置したことを特徴とす
る電子源にある。
【0023】そして、本発明の第四は、上記本発明の第
三の電子源を製造する方法であって、複数個の電子放出
素子を上記本発明の第二の方法により製造することを特
徴とする電子源の製造方法にある。
【0024】また、本発明の第五は、入力信号に基づい
て画像を形成する装置であって、少なくとも、上記本発
明の第三の電子源と、該電子源から放出される電子線の
照射により画像を形成する画像形成部材とを有すること
を特徴とする画像形成装置にある。
【0025】さらに、本発明の第六は、上記本発明の第
五の画像形成装置を製造する方法であって、電子源を上
記本発明の第四の方法により製造することを特徴とする
画像形成装置の製造方法にある。
【0026】本発明者等は、詳細な検討の結果、表面伝
導型電子放出素子の駆動安定性は、活性化工程によって
形成される炭素及び炭素化合物によって変化することを
見出した。すなわち、基板表面に遷移金属を均一に分散
した多孔質層を形成することで、表面伝導型電子放出素
子の活性化工程により形成される炭素を主成分とした堆
積物の配向性及び結晶性を向上することができ、安定な
電子放出電流を長時間にわたり取り出すことが可能な電
子放出素子が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施態様
を示す。
【0028】図1は、本発明の電子放出素子の一構成例
を示す模式図であり、図1(a)は平面図、図1(b)
は縦断面図である。図1において、1は基板、2と3は
電極(素子電極)、4は導電性膜、5は電子放出部、6
は遷移金属が均一に分散されたシリカ等の無機多孔質層
である。
【0029】基板1としては、石英ガラス、Na等の不
純物含有量を減少させたガラス、青板ガラス、青板ガラ
スにスパッタ法等によりSiO2 を積層した積層体、ア
ルミナ等のセラミックス及びSi基板等を用いることが
できる。
【0030】対向する素子電極2,3の材料としては、
一般的な導体材料を用いることができ、例えばNi、C
r、Au、Mo、W、Pt、Ti、Al、Cu、Pd等
の金属或は合金及びPd、Ag、Au、RuO2 、Pd
−Ag等の金属或は金属酸化物とガラス等から構成され
る印刷導体、In23 −SnO2 等の透明導電体及び
ポリシリコン等の半導体導体材料等から適宜選択され
る。
【0031】素子電極間隔L、素子電極長さW1、導電
性膜4の形状等は、応用される形態等を考慮して、設計
される。素子電極間隔Lは、好ましくは、数十nmから
数百μmの範囲とすることができ、より好ましくは、素
子電極間に印加する電圧等を考慮して数μmから数十μ
mの範囲とすることができる。素子電極長さW1は、電
極の抵抗値、電子放出特性を考慮して、数μmから数百
μmの範囲とすることができる。素子電極2,3の膜厚
dは、数十nmから数μmの範囲とすることができる。
【0032】尚、図1に示した構成とは別に、基板1上
に、遷移金属が均一に分散された無機多孔質層6、導電
性膜4、素子電極2,3の順や、基板1上に、素子電極
2,3、遷移金属が均一に分散された無機多孔質層6、
導電性膜4の順に形成した構成とすることもできる。ま
た、製法によっては、対向する素子電極2,3間の全て
が電子放出部として機能する場合もある。
【0033】無機多孔質層6を形成する原料としては、
無機酸化物、例えばシリカゲルのマトリックス中に、ア
ミド結合(−NH・CO−)、ウレタン結合(−NH・
CO・O−)及び/又はウレア(尿素)結合(−NH・
CO・NH−)を有する非反応性ポリマー、例えばポリ
オキサゾリンと共に遷移金属を均一に分散させたものを
用いる。
【0034】この発明に係わる有機・無機複合透明均質
体の有機部分を形成する非反応性ポリマーは、アミド結
合、ウレタン結合及び/又はウレア結合を有しているの
で、この複合体の生成過程においては、無機酸化物のマ
トリックスがシリカゲルの場合、シラノール残基(−S
iOH)とアミド結合、ウレタン結合及び/又はウレア
結合のカルボニル基(−C=O)との水素結合による強
い相互作用により、有機・無機両液の相溶性が良くて相
分離を起こしたりしないために、無機酸化物のマトリッ
クス中に有機ポリマーが均一に分散したものとなる。一
方、アミド基等は、遷移金属塩とも強い相互作用をなす
ことが知られており、従って、無機酸化物のマトリック
ス中に遷移金属が均一に分散したものとなる。
【0035】上記有機・無機複合透明均質体は、加熱焼
成などにより無機酸化物体中から有機ポリマーを消失さ
せると、複合体の形態をそのまま保持した無機多孔質
体、例えば、多孔質シリカが得られるが、この際、無機
多孔質体中に遷移金属が残存し、遷移金属が均一に分散
された無機多孔質体が得られる。この無機多孔質体は、
遷移金属の種類を選定することにより、高効率の遷移金
属担持触媒となる。
【0036】上記有機・無機複合透明均質体は、例え
ば、アミド結合、ウレタン結合及び/又はウレア結合を
有する非反応性ポリマー、例えばポリオキサゾリンと共
に遷移金属塩が添加された溶液中において、アルコキシ
シランを加水分解重合させてゲル化させることにより製
造することができる。
【0037】次に、マトリックスを形成する無機酸化物
については、その目的や用途に応じて種々のものが使用
され得るが、好ましくは、シリカやアルミナが使用され
る。この無機酸化物により、ゾルーゲル法などを利用し
て三次元の微細な網状構造体を得るようにする。そし
て、そのマトリックス中に上記の有機ポリマーを均一に
分散させるようにする。無機酸化物としては、シリカや
アルミナの他に、チタニア、ジルコニア等の金属酸化物
も使用し得る。
【0038】また、金属塩としては、使用する溶媒に可
溶なものであればどのようなものでも良く、例えば塩化
ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、酢酸ニッケ
ル、塩化第一銅、硝酸銅、硝酸コバルト、硫酸コバル
ト、酢酸コバルト、モリブデン酸アンモニウム、タング
ステン酸アンモニウム等、多種多様のものが使用可能で
ある。
【0039】この有機・無機複合透明均質体は、ゾルー
ゲル法を利用し、有機ポリマー、例えばポリオキサゾリ
ンの添加の下に、遷移金属塩を共存させて、テトラエト
キシシランやテトラメトキシシランのようなテトラアル
コキシシランなどの加水分解重合性化合物を加水分解重
合反応させてゲル化させることにより得るようにする。
【0040】この時の加水分解重合反応は、従来のゾル
ーゲル法における場合と全く同様の操作及び条件の下に
実施すればよい。例えば、有機ポリマーとテトラアルコ
キシシランとをメタノール、エタノール等のアルコール
溶媒やエーテル溶媒に溶解させるとともに、遷移金属塩
を添加して均一溶液とし、その均一溶液中へ塩酸などを
酸触媒として滴下させ、溶液を攪拌することにより反応
を行なわせる。この時の反応温度は、室温でもよく、0
〜50℃程度の範囲内で適宜選択することができる。ま
た、反応時間は、例えば24時間程度でも反応させるこ
とができ、反応温度などとの関係で適宜決定すればよ
い。その他、窒素気流下での反応や、0.5〜1気圧程
度の減圧下での反応も、適宜採用し得る。
【0041】上記した製造方法において、ポリオキサゾ
リンとテトラアルコキシシランとの配合割合は、重量比
でポリオキサゾリン1に対してテトラアルコキシシラン
0.1〜100程度、好ましくは1〜10程度である。
また、遷移金属塩の添加量は、混合液に対して0.01
〜70重量%程度である。
【0042】上記した反応においては、アミド結合を有
するポリオキサゾリンは、テトラアルコキシシランとの
親和性に優れて相溶性が良好であるので、テトラアルコ
キシシランの加水分解重合反応によるゲル化の前後の何
れにおいても相分離を起こさず、ゲル化によって形成さ
れた三次元微細網状構造のシリカゲル中にポリオキサゾ
リンが均一に分散し、均質で透明な有機・無機複合体が
得られる。また、遷移金属塩とポリオキサゾリンのアミ
ド基とは強い相互作用をなすため、シリカゲル中にポリ
オキサゾリンが均一に分散することにより、遷移金属も
シリカゲル中に均一に分散することになる。
【0043】本発明における有機・無機複合透明均質体
は、その有機ポリマー部分を加熱焼成したり溶媒溶出し
たりして除去することにより、その形状、形態を保持し
たままで多孔質シリカ等の無機多孔質体へ変換させて、
高効率の遷移金属担持無機触媒として利用することがで
きる。
【0044】導電性膜4には、良好な電子放出特性を得
るために、微粒子で構成された微粒子膜を用いるのが好
ましい。その膜厚は、素子電極2,3へのステップカバ
レージ、素子電極2,3間の抵抗値及び後述するフォー
ミング条件等を考慮して適宜設定されるが、一般に、導
電性膜4の熱的安定性は電子放出特性の寿命を支配する
重要なパラメータであり、導電性膜4の材料としてより
高融点な材料を用いるのが望ましい。しかしながら、通
常、導電性膜4の融点が高いほど後述する通電フォーミ
ングが困難となり、電子放出部形成のためにより大きな
電力が必要となる。
【0045】さらに、その結果得られる電子放出部は、
電子放出し得る印加電圧(閾値電圧)が上昇するという
問題が生じる場合がある。
【0046】本発明においては、導電性膜4の材料とし
て特に高融点のものを必要とはせず、比較的低いフォー
ミング電力で良好な電子放出部が形成可能な材料・形態
のものを選ぶことができる。上記条件を満たす材料の例
として、Pd、Pt、Ru、Ag、Au、Ti、In、
Cu、Cr、Fe、Zn、Sn、Ta、W、Pd、等の
金属、PdO、SnO2 、In23 、PbO、Sb2
3 等の酸化物導電性材料をRs(シート抵抗)が10
2 Ω/□から107 Ω/□の値であるのが好ましい。な
お、Rsは、幅がwで長さがlの薄膜の長さ方向に測定
した抵抗Rを、R=Rs(l/w)と置いたときに現れ
る値で、薄膜材料の抵抗率をρとするとRs=ρ/tで
表わされる。上記抵抗値を示す膜厚は、約5nmから5
0nmの範囲にあり、この膜厚範囲において、それぞれ
の材料の薄膜は微粒子の形態を有している。
【0047】なお、ここで述べる微粒子膜とは、複数の
微粒子が集合した膜であり、その微細構造は、微粒子が
個々に分散配置した状態のみならず、微粒子が互いに隣
接、あるいは重なり合った状態(いくつかの微粒子が集
合し、全体として島状構造を形成している場合も含む)
の膜を指す。かかる微粒子の粒径は、0.1nmの数倍
から数百nm範囲、好ましくは1nmから20nmの範
囲である。
【0048】さて、上記の材料のなかでも、PdOは有
機Pd化合物の大気中焼成により容易に薄膜を形成でき
ること、半導体であるため比較的電気伝導度が低く、上
記範囲の抵抗値Rsを得るための膜厚のプロセスマージ
ンが広いこと、電子放出部形成後、容易に還元して金属
Pdとすることができるので膜抵抗を低減し得ること、
等から好適な材料である。しかしながら、本発明の効果
はPdOに限られることなく、また上記の材料に限られ
るものではない。
【0049】電子放出部5は、導電性膜4の一部に形成
された高抵抗の亀裂により構成され、導電性膜4の膜
厚、膜質、材料及び後述する通電フォーミング等の手法
等に依存したものとなる。電子放出部5の内部には、
0.1nmの数倍から数十nmの範囲の粒径の導電性微
粒子が存在する場合もある。この導電性微粒子は、導電
性膜4を構成する材料の元素の一部、あるいは全ての元
素を含有するものとなる。
【0050】導電性微粒子は、導電性膜4を構成する材
料の元素の一部あるいは全てと同様のものである。
【0051】なお、導電性微粒子は高抵抗部内に離散的
に存在するために、高抵抗部内では基板表面、すなわち
遷移金属が分散された多孔質層6が一部露出する。
【0052】電子放出部5の一部には、さらには電子放
出部5の近傍の導電性膜4には、後述する活性化工程を
経ることにより、炭素及び炭素化合物を有する。この炭
素及び炭素化合物の役割については、導電性膜4の一部
として機能し、また電子放出部5を構成する物質として
電子放出特性を支配することわかっている。
【0053】本発明においては、後述する無機多孔質層
に含まれるNi、Co,Fe等の遷移金属元素の触媒作
用によって、基板表面に対し平行かつ層状に配向した結
晶性良い炭素を容易に堆積させることができる。
【0054】従って、電子放出部5に含まれる炭素及び
炭素化合物は十分な導電性と強電界下での安定性を有し
ているため、安定な電子放出特性を得ることができる。
【0055】無機多孔質層中に分散された遷移金属元素
はNi、Co、Fe等の単一な遷移金属元素に限らず、
これらの混合物や合金であっても良い。また、これら遷
移金属はシリカ等の多孔質中に分散されているため、素
子電極間に電界を印加した場合、シリカ等の絶縁体によ
り、リーク電流が流れてしまうことを防ぐこともでき
る。
【0056】これらの遷移金属を均一に分散した多孔質
層は、上記有機・無機複合透明均質体をメタノールやエ
タノール等の適当な溶剤に溶解させた溶液を、基板1上
に塗布し、加熱焼成することにより得ることができる。
溶液を塗布する方法としては、インクジェット法やスピ
ンコート法がある。
【0057】本発明の電子放出素子の製造方法としては
様々な方法があるが、その一例を図2に基づいて説明す
る。尚、図2においても図1に示した部位と同じ部位に
は図1に付した符号と同一の符号を付している。
【0058】1)基板1を洗剤、純水および有機溶剤等
を用いて十分に洗浄後、基板上に無機多孔質層形成用原
材料として、Fe、Co、Ni等の遷移金属を分散した
ポリオキサゾリン/シリカの複合体を用い、これをアル
コール系溶剤で溶解した溶液を塗布する。塗布方法は、
所望の電子放出素子の作製部位にインクジェット法によ
り行なうのが好適である。次にこれを加熱焼成して有機
部分を消失させることにより、表面積が数100m2
g程度の大きな空隙率を持つ多孔質シリカ層6を形成す
る(図2(a))。
【0059】多孔質シリカ層等の無機多孔質体は、高効
率の遷移金属担持触媒として際めて有効である。尚、無
機多孔質体は次の段階の素子電極形成後に素子電極間に
付与して加熱焼成しても良い(図3(a)〜(c)参
照)。この場合は、素子電極の一部にシリカや遷移金属
が付着する可能性があるが、導電性膜との導通はとれる
ため問題はない。
【0060】2)次に、真空蒸着法、スパッタ法等によ
り素子電極材料を基板1上に堆積後、例えばフォトリソ
グラフィー技術により基板1上に素子電極2,3を形成
する(図2(b))。
【0061】3)次に、液滴付与手段7により導電性膜
形成用材料を含む溶液の液滴8を素子電極2,3間に付
与する(図2(c))。このとき、ドット(液滴)の中
心は、素子電極2,3間の中央に位置させることが好ま
しい。また、ドットが素子電極2,3と重なる部分の長
さW2は、素子電極の長さW1以下とすることが好まし
い。
【0062】液滴付与手段7としては、任意の液滴を形
成できる装置であればどのような装置でもよいが、特に
十数ngから数十ng程度の範囲で制御が可能で、且つ
数十ng程度以上の微小量の液滴が容易に形成できるイ
ンクジェット方式の装置が良い。インクジェットとは、
液体小滴を形成したうえ、被付与面に向けて射出して、
主に液体小滴の慣性により該液体小滴を被付与面に移行
させてなる液滴付与手段である。通常、インクジェット
は被付与面上の所望の位置に液体小滴を移行させる目的
で、液滴射出部と被付与面との相対位置を変化させる手
段や、慣性により移行中の液体小滴に対して静電気等の
非接触による外力を作用させて液体小滴の飛行方向を調
整する手段を併用する場合が多い。
【0063】4)以上の方法で導電性膜を構成する材料
を含む溶液の液滴8を付与した後、加熱焼成処理し、導
電性膜4を形成する(図2(d))。通常、このように
して形成された導電性膜は、微視的には導電性膜を構成
する材料からなる微粒子が多数集合した形態を有する。
【0064】ここでは、導電性膜形成用材料を含む溶液
を用いたインクジェット方式を挙げて説明したが、導電
性膜4の形成法はこれに限られるものではなく、真空蒸
着法、スパッタ法、化学的気相堆積法、分散塗布法、デ
ィッピング法、スピンナー法等を用いることもできる。
【0065】5)次に、フォーミング工程を施す。この
フォーミング工程の方法の一例として通電処理による方
法を説明する。素子電極2,3間に通電を行うと、導電
性膜4の部位に電子放出部5が形成される(図2
(e))。
【0066】フォーミング工程においては、瞬間的に導
電性膜4の一部に局所的に熱エネルギーが集中し、その
部位に構造の変化した電子放出部5が形成される。すな
わち、この通電処理において導電性膜4に局部的に破
壊、変形もしくは変質等の構造の変化した電子放出部5
が形成され、この部位において無機多孔質膜6が一部露
出する。
【0067】通電フォーミングの電圧波形の例を図5に
示す。
【0068】電圧波形は、特にパルス波形が好ましい。
これにはパルス波高値を定電圧としたパルスを連続的に
印加する図5(a)に示した手法と、パルス波高値を増
加させながらパルスを印加する図5(b)に示した手法
がある。
【0069】まず、パルス波高値を定電圧とした場合に
ついて図5(a)で説明する。図5(a)におけるT1
及びT2 は電圧波形のパルス幅とパルス間隔である。三
角波の波高値(ピーク電圧)は、電子放出素子の形態に
応じて適宜選択される。このような条件のもと、例え
ば、数秒から数十分間電圧を印加する。パルス波形は、
三角波に限定されるものではなく、矩形波等の所望の波
形を採用することができる。
【0070】次に、パルス波高値を増加させながら電圧
パルスを印加する場合について図5(b)で説明する。
図5(b)におけるT1 及びT2 は、図5(a)に示し
たのと同様とすることができる。三角波の波高値(ピー
ク電圧)は、例えば0.1Vステップ程度づつ、増加さ
せることができる。
【0071】通電フォーミング処理の終了は、パルス間
隔T2 中に、導電性膜4を局所的に破壊,変形しない程
度の電圧を印加し、電流を測定して検知することができ
る。例えば0.1V程度の電圧印加により流れる電流を
測定し、抵抗値を求めて、1MΩ以上の抵抗を示した
時、通電フォーミングを終了させる。
【0072】フォーミング処理以降の電気的処理は、例
えば図6に示すような真空処理装置内で行うことかでき
る。この真空処理装置は測定評価装置としての機能をも
兼ね備えている。図6においても、図1に示した部位と
同じ部位には図1に付した符号と同一の符号を付してい
る。
【0073】図6において、55は真空容器であり、5
6は排気ポンプである。真空容器55内には電子放出素
子が配されている。また、51は電子放出素子に素子電
圧Vf を印加するための電源、50は素子電極2,3間
を流れる素子電流If を測定するための電流計、54は
素子の電子放出部5より放出される放出電流Ie を捕捉
するためのアノード電極、53はアノード電極54に電
圧を印加するための高圧電源、52は電子放出部5より
放出される放出電流Ie を測定するための電流計であ
る。一例として、アノード電極54の電圧を1kV〜1
0kVの範囲とし、アノード電極54と電子放出素子と
の距離Hを2mm〜8mmの範囲として測定を行うこと
ができる。
【0074】真空容器55内には、不図示の真空計等の
真空雰囲気下での測定に必要な機器が設けられていて、
所望の真空雰囲気下での測定評価を行えるようになって
いる。
【0075】排気ポンプ56は、ターボポンプ、ロータ
リーポンプ等からなる通常の高真空装置系と、イオンポ
ンプ等からなる超高真空装置系とにより構成されてい
る。ここに示した電子放出素子基板を配した真空処理装
置の全体は、不図示のヒーターにより加熱できる。
【0076】6)次に、フォーミングを終えた素子に活
性化工程と呼ばれる処理を施す。
【0077】活性化工程は、例えば、有機物質のガスを
含有する雰囲気下で、通電フォーミングと同様に、素子
電極2,3間にパルスの印加を繰り返すことで行うこと
ができ、この処理により、素子電流If ,放出電流Ie
が、著しく変化するようになる。
【0078】活性化工程における有機物質のガスを含有
する雰囲気は、例えば油拡散ポンプやロータリーポンプ
などを用いて真空容器内を排気した場合に雰囲気内に残
留する有機ガスを利用して形成することができる他、オ
イルを使用しないイオンポンプなどにより一旦十分に排
気した真空中に適当な有機物質のガスを導入することに
よっても得られる。このときの好ましい有機物質のガス
圧は、前述の素子の形態、真空容器の形状や、有機物質
の種類などにより異なるため、場合に応じ適宜設定され
る。
【0079】適当な有機物質としては、アルカン、アル
ケン、アルキンの脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素
類、アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、アミン
類、フェノール、カルボン、スルホン酸等の有機酸類等
を挙げることが出来、具体的には、メタン、エタン、プ
ロパンなどCn2n+2で表される飽和炭化水素、エチレ
ン、プロピレンなどCn2n等の組成式で表される不飽
和炭化水素、ベンゼン、トルエン、メタノール、エタノ
ール、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルアミン、エチルアミ
ン、フェノール、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等が使用で
きる。
【0080】この処理により、雰囲気中に存在する有機
物質から、炭素あるいは炭素化合物が素子上に堆積し、
素子電流If 、放出電流Ie が、著しく変化するように
なる。
【0081】炭素あるいは炭素化合物とは、例えばグラ
ファイト(いわゆるHOPG,PG,GCを包含するも
ので、HOPGはほぼ完全なグラファイト結晶構造、P
Gは結晶粒が20nm程度で結晶構造がやや乱れたも
の、GCは結晶粒が2nm程度になり結晶構造の乱れが
さらに大きくなったものを指す。)、非晶質カーボン
(アモルファスカーボン及び、アモルファスカーボンと
前記グラファイトの微結晶の混合物を指す。)であり、
その膜厚は、50nm以下の範囲とするのが好ましく、
30nm以下の範囲とすることがより好ましい。
【0082】本発明における活性化工程では、有機物質
から堆積する炭素及び炭素化合物は、その堆積過程にお
いて、電子放出部5の高抵抗部に露出したシリカ等の無
機多孔質層に含まれる遷移金属元素、すなわちFe、C
o,Ni等による触媒作用を受ける。これらの金属元素
は、一般に、有機物質から熱CVD法によってグラファ
イトを形成するための有効な触媒として知られている。
【0083】本発明に係る電子放出素子における炭素及
び炭素化合物の堆積機構は必ずしも明らかとはなってい
ないが、熱、電子線、電界等のエネルギーが複雑に組み
合わさることにより堆積が起こると考えられ、堆積過程
において遷移金属元素による触媒作用の結果、配向性及
び結晶性の良い炭素及び炭素化合物が容易に堆積すると
考えられる。配向性及び結晶性の良い炭素は、電気伝導
性、熱的安定性に優れた材料となるために、本発明によ
る電子放出素子は、長時間にわたり安定な電子放出特性
を示すことができる。
【0084】活性化工程の終了判定は、素子電流If
放出電流Ie を測定しながら、適宜行うことができる。
【0085】7)このような工程を経て得られた電子放
出素子は、安定化工程を行うことが好ましい。この工程
は、活性化処理した真空度より高い真空度の真空雰囲気
にし、駆動する工程である。真空容器を排気する真空排
気装置は、装置から発生するオイルが素子の特性に影響
を与えないように、オイルを使用しないものを用いるの
が好ましい。具体的には、ソープションポンプ、イオン
ポンプ等の真空排気装置を挙げることが出来る。
【0086】真空容器内の有機成分の分圧は、上記炭素
あるいは炭素化合物がほぼ新たに堆積しない分圧で1.
3×10-6Pa以下が好ましく、さらには1.3×10
-8Pa以下が特に好ましい。さらに真空容器内を排気す
るときには、真空容器全体を加熱して、真空容器内壁
や、電子放出素子に吸着した有機物質分子を排気しやす
くするのが好ましい。このときの加熱条件は、80〜2
50℃好ましくは150℃以上で、できるだけ長時間処
理するのが望ましいが、特にこの条件に限るものではな
く、真空容器の大きさや形状、電子放出素子の構成など
の諸条件により適宜選ばれる条件により行う。真空容器
内の圧力は極力低くすることが必要で、1.3×10-5
Pa以下が好ましく、さらには1.3×10-6Pa以下
が特に好ましい。
【0087】安定化工程を行った後の、駆動時の雰囲気
は、上記安定化処理終了時の雰囲気を維持するのが好ま
しいが、これに限るものではなく、有機物質が十分除去
されていれば、圧力自体は多少上昇しても十分安定な特
性を維持することが出来る。このような真空雰囲気を採
用することにより、新たな炭素あるいは炭素化合物の堆
積を抑制でき、結果として素子電流If ,放出電流Ie
が、安定する。
【0088】上述した工程を経て得られた本発明の電子
放出素子の基本特性について、図7を参照しながら説明
する。
【0089】図7は、図6に示した真空処理装置を用い
て測定された放出電流Ie 及び素子電流If と、素子電
圧Vf との関係を模式的に示した図である。図7におい
ては、放出電流Ie が素子電流If に比べて著しく小さ
いので、任意単位で示している。尚、縦・横軸ともリニ
アスケールである。
【0090】図7からも明らかなように、本発明の電子
放出素子は、放出電流Ie に関して次の3つの特徴的性
質を有する。
【0091】即ち、第1に、本素子はある電圧(閾値電
圧と呼ぶ;図7中のVth)以上の素子電圧を印加すると
急激に放出電流Ie が増加し、一方閾値電圧Vth以下で
は放出電流Ie が殆ど検出されない。つまり、放出電流
e に対する明確な閾値電圧Vthを持った非線形素子で
ある。
【0092】第2に、放出電流Ie が素子電圧Vf に単
調増加依存するため、放出電流Ieは素子電圧Vf で制
御できる。
【0093】第3に、アノード電極54(図6参照)に
捕捉される放出電荷は、素子電圧Vf を印加する時間に
依存する。つまり、アノード電極54に捕捉される電荷
量は、素子電圧Vf を印加する時間により制御できる。
【0094】以上の説明より理解されるように、本発明
の電子放出素子は、入力信号に応じて、電子放出特性を
容易に制御できることになる。この性質を利用すると複
数の電子放出素子を配して構成した電子源、画像形成装
置等、多方面への応用が可能となる。
【0095】図7においては、素子電流If が素子電圧
f に対して単調増加する(MI特性)例を示したが、
素子電流If が素子電圧Vf に対して電圧制御型負性抵
抗特性(VCNR特性)を示す場合もある(不図示)。
これらの特性は、前述の工程を制御することで制御でき
る。
【0096】次に、本発明の電子放出素子の応用例につ
いて以下に述べる。本発明の電子放出素子を複数個基板
上に配列し、例えば電子源や画像形成装置が構成でき
る。
【0097】電子放出素子の配列については、種々のも
のが採用できる。一例として、並列に配置した多数の電
子放出素子の個々を両端で接続し、電子放出素子の行を
多数個配し(行方向と呼ぶ)、この配線と直交する方向
(列方向と呼ぶ)で、該電子放出素子の上方に配した制
御電極(グリッドとも呼ぶ)により、電子放出素子から
の電子を制御駆動する梯子状配置のものがある。これと
は別に、電子放出素子をX方向及びY方向に行列状に複
数個配し、同じ行に配された複数の電子放出素子の電極
の一方を、X方向の配線に共通に接続し、同じ列に配さ
れた複数の電子放出素子の電極の他方を、Y方向の配線
に共通に接続するものが挙げられる。このようなものは
所謂単純マトリクス配置である。まず単純マトリクス配
置について以下に詳述する。
【0098】本発明の電子放出素子については、前述し
た通り3つの特性がある。即ち、表面伝導型電子放出素
子からの放出電子は、閾値電圧以上では、対向する素子
電極間に印加するパルス状電圧の波高値と幅で制御でき
る。一方、閾値電圧以下では、殆ど放出されない。この
特性によれば、多数の電子放出素子を配置した場合にお
いても、個々の素子にパルス状電圧を適宜印加すれば、
入力信号に応じて、表面伝導型電子放出素子を選択して
電子放出量を制御できる。
【0099】以下この原理に基づき、本発明の電子放出
素子を複数配して得られる電子源基板について、図8を
用いて説明する。図8において、71は電子源基板、7
2はX方向配線、73はY方向配線である。74は電子
放出素子、75は結線である。
【0100】m本のX方向配線72は、Dx1,Dx2,…
…,Dxmからなり、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等
を用いて形成された導電性金属等で構成することができ
る。配線の材料、膜厚、幅は適宜設計される。Y方向配
線73は、Dy1,Dy2……Dynのn本の配線よりなり、
X方向配線72と同様に形成される。これらm本のX方
向配線72とn本のY方向配線73との間には、不図示
の層間絶縁層が設けられており、両者を電気的に分離し
ている(m,nは、共に正の整数)。
【0101】不図示の層間絶縁層は、真空蒸着法、印刷
法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO2 等で構成
される。例えば、X方向配線72を形成した基板71の
全面或は一部に所望の形状で形成され、特に、X方向配
線72とY方向配線73の交差部の電位差に耐え得るよ
うに、膜厚、材料、製法が適宜設定される。X方向配線
72とY方向配線73は、それぞれ外部端子として引き
出されている。
【0102】電子放出素子74を構成する一対の素子電
極(不図示)は、それぞれm本のX方向配線72とn本
のY方向配線73に、導電性金属等からなる結線75に
よって電気的に接続されている。
【0103】配線72と配線73を構成する材料、結線
75を構成する材料及び一対の素子電極を構成する材料
は、その構成元素の一部あるいは全部が同一であって
も、また夫々異なってもよい。これらの材料は、例えば
前述の素子電極の材料より適宜選択される。素子電極を
構成する材料と配線材料が同一である場合には、素子電
極に接続した配線は素子電極ということもできる。
【0104】X方向配線72には、X方向に配列した電
子放出素子74の行を選択するための走査信号を印加す
る不図示の走査信号印加手段が接続される。一方、Y方
向配線73には、Y方向に配列した電子放出素子74の
各列を入力信号に応じて変調するための、不図示の変調
信号発生手段が接続される。各電子放出素子に印加され
る駆動電圧は、当該素子に印加される走査信号と変調信
号の差電圧として供給される。
【0105】上記構成においては、単純なマトリクス配
線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とす
ることができる。
【0106】このような単純マトリクス配置の電子源を
用いて構成した画像形成装置について、図9と図10及
び図11を用いて説明する。図9は、画像形成装置の表
示パネルの一例を示す模式図であり、図10は、図9の
画像形成装置に使用される蛍光膜の模式図である。図1
1は、NTSC方式のテレビ信号に応じて表示を行うた
めの駆動回路の一例を示すブロック図である。
【0107】図9において、71は電子放出素子を複数
配した電子源基板、81は電子源基板71を固定したリ
アプレート、86はガラス基板83の内面に蛍光膜84
とメタルバック85等が形成されたフェースプレートで
ある。82は支持枠であり、該支持枠82には、リアプ
レート81、フェースプレート86がフリットガラス等
を用いて接続されている。88は外囲器であり、例えば
大気中あるいは窒素中で、400〜500℃の温度範囲
で10分間以上焼成することで、封着して構成される。
【0108】74は、図1に示したような電子放出素子
である。72,73は、表面伝導型電子放出素子の一対
の素子電極と接続されたX方向配線及びY方向配線であ
る。
【0109】外囲器88は、上述の如く、フェースプレ
ート86、支持枠82、リアプレート81で構成され
る。リアプレート81は主に基板71の強度を補強する
目的で設けられるため、基板71自体で十分な強度を持
つ場合は別体のリアプレート81は不要とすることがで
きる。即ち、基板71に直接支持枠82を封着し、フェ
ースプレート86、支持枠82及び基板71で外囲器8
8を構成してもよい。一方、フェースプレート86とリ
アプレート81の間に、スペーサーと呼ばれる不図示の
支持体を設置することにより、大気圧に対して十分な強
度をもつ外囲器88を構成することもできる。
【0110】図10は、蛍光膜を示す模式図である。蛍
光膜84は、モノクロームの場合は蛍光体のみで構成す
ることができる。カラーの蛍光膜の場合は、蛍光体の配
列により、ブラックストライプ(図10(a))あるい
はブラックマトリクス(図10(b))等と呼ばれる黒
色導電材91と蛍光体92とから構成することができ
る。ブラックストライプ、ブラックマトリクスを設ける
目的は、カラー表示の場合、必要となる三原色蛍光体の
各蛍光体92間の塗り分け部を黒くすることで混色等を
目立たなくすることと、蛍光膜84における外光反射に
よるコントラストの低下を抑制することにある。黒色導
電材91の材料としては、通常用いられている黒鉛を主
成分とする材料の他、導電性があり、光の透過及び反射
が少ない材料を用いることができる。
【0111】ガラス基板83に蛍光体を塗布する方法
は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法や印刷法等
が採用できる。蛍光膜84の内面側には、通常メタルバ
ック85が設けられる。メタルバックを設ける目的は、
蛍光体の発光のうち内面側への光をフェースプレート8
6側へ鏡面反射することにより輝度を向上させること、
電子ビーム加速電圧を印加するための電極として作用さ
せること、外囲器内で発生した負イオンの衝突によるダ
メージから蛍光体を保護すること等である。メタルバッ
クは、蛍光膜作製後、蛍光膜の内面側表面の平滑化処理
(通常、「フィルミング」と呼ばれる。)を行い、その
後Alを真空蒸着等を用いて堆積させることで作製でき
る。
【0112】フェースプレート86には、更に蛍光膜8
4の導電性を高めるため、蛍光膜84の外面側に透明電
極(不図示)を設けてもよい。
【0113】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体と電子放出素子とを対応させる必要があり、十分
な位置合わせが不可欠となる。
【0114】図9に示した画像形成装置は、例えば以下
のようにして製造される。
【0115】外囲器88内は、適宜加熱しなから、イオ
ンポンプ、ソープションポンプ等のオイルを使用しない
排気装置により不図示の排気管を通じて排気し、1.3
×10-5Pa程度の真空度の有機物質の十分に少ない雰
囲気にした後、封止が成される。外囲器88の封止後の
真空度を維持するために、ゲッター処理を行うこともで
きる。これは、外囲器88の封止を行う直前あるいは封
止後に、抵抗加熱あるいは高周波加熱等を用いた加熱に
より、外囲器88内の所定の位置に配置されたゲッター
(不図示)を加熱し、蒸着膜を形成する処理である。ゲ
ッターは通常Ba等が主成分であり、該蒸着膜の吸着作
用により真空度を維持するものである。ここで、電子放
出素子のフォーミング処理以降の工程は適宜設定でき
る。
【0116】次に、単純マトリクス配置の電子源を用い
て構成した表示パネルに、NTSC方式のテレビ信号に
基づいたテレビジョン表示を行う為の駆動回路の構成例
について、図11を用いて説明する。図11において、
101は画像表示パネル、102は走査回路、103は
制御回路、104はシフトレジスタ、105はラインメ
モリ、106は同期信号分離回路、107は変調信号発
生器、Vx及びVaは直流電圧源である。
【0117】表示パネル101は、端子Dox1 乃至D
oxm 、端子Doy1 乃至Doyn 及び高圧端子87を介して
外部の電気回路と接続している。端子Dox1 乃至Doxm
には、表示パネル101内に設けられている電子源、即
ち、m行n列の行列状にマトリクス配線された電子放出
素子群を1行(n素子)づつ順次駆動する為の走査信号
が印加される。端子Doy1 乃至Doyn には、前記走査信
号により選択された1行の電子放出素子の各素子の出力
電子ビームを制御する為の変調信号が印加される。高圧
端子87には、直流電圧源Vaより、例えば10kVの
直流電圧が供給されるが、これは電子放出素子から放出
される電子ビームに、蛍光体を励起するのに十分なエネ
ルギーを付与する為の加速電圧である。
【0118】走査回路102について説明する。同回路
は、内部にm個のスイッチング素子(図中、S1 乃至S
m で模式的に示している)を備えたものである。各スイ
ッチング素子は、直流電圧電源Vxの出力電圧もしくは
0[V](グランドレベル)のいずれか一方を選択し、
表示パネル101の端子Dox1 乃至Doxm と電気的に接
続される。各スイッチング素子S1 乃至Sm は、制御回
路103が出力する制御信号Tscanに基づいて動作する
ものであり、例えばFETのようなスイッチング素子を
組み合わせることにより構成することができる。
【0119】直流電圧源Vxは、本例の場合には電子放
出素子の特性(電子放出閾値電圧)に基づき、走査され
ていない素子に印加される駆動電圧が電子放出閾値電圧
以下となるような一定電圧を出力するよう設定されてい
る。
【0120】制御回路103は、外部より入力される画
像信号に基づいて適切な表示が行われるように、各部の
動作を整合させる機能を有する。制御回路103は、同
期信号分離回路106より送られる同期信号Tsycnに基
づいて、各部に対してTscan,Tsft 及びTmry の各制
御信号を発生する。
【0121】同期信号分離回路106は、外部から入力
されるNTSC方式のテレビ信号から、同期信号成分と
輝度信号成分とを分離するための回路で、一般的な周波
数分離(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期
信号分離回路106により分離された同期信号は、垂直
同期信号と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便
宜上Tsycn信号として図示した。前記テレビ信号から分
離された画像の輝度信号成分は、便宜上DATA信号と
表した。このDATA信号は、シフトレジスタ104に
入力される。
【0122】シフトレジスタ104は、時系列的にシリ
アルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン
毎にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制
御回路103より送られる制御信号Tsft に基づいて動
作する(即ち、制御信号Tsft は、シフトレジスタ10
4のシフトクロックであると言い換えてもよい。)。シ
リアル/パラレル変換された画像1ライン分のデータ
(電子放出素子n素子分の駆動データに相当)は、Id1
乃至Idnのn固の並列信号として前記シフトレジスタ1
04より出力される。
【0123】ラインメモリ105は、画像1ライン分の
データを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であ
り、制御回路103より送られる制御信号Tmry に従っ
て適宜Id1乃至Idnの内容を記憶する。記憶された内容
は、Id'1 乃至Id'n として出力され、変調信号発生器
107に入力される。
【0124】変調信号発生器107は、画像データI
d'1 乃至Id'n の各々に応じて、電子放出素子の各々を
適切に駆動変調する為の信号源であり、その出力信号
は、端子Doy1 乃至Doyn を通じて表示パネル101内
の電子放出素子に印加される。
【0125】前述したように、本発明の電子放出素子は
放出電流Ie に関して以下の基本特性を有している。即
ち、電子放出には明確な閾値電圧Vthがあり、Vth以上
の電圧が印加された時のみ電子放出が生じる。電子放出
閾値以上の電圧に対しては、素子への印加電圧の変化に
応じて放出電流も変化する。このことから、本素子にパ
ルス状の電圧を印加する場合、例えば電子放出閾値電圧
以下の電圧を印加しても電子放出は生じないが、電子放
出閾値電圧以上の電圧を印加する場合には電子ビームが
出力される。その際、パルスの波高値Vmを変化させる
ことにより、出力電子ビームの強度を制御することが可
能である。また、パルスの幅Pwを変化させることによ
り、出力される電子ビームの電荷の総量を制御すること
が可能である。
【0126】従って、入力信号に応じて電子放出素子を
変調する方式としては、電圧変調方式とパルス幅変調方
式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器107としては、一定長さの電圧パ
ルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パル
スの波高値を変調できるような電圧変調方式の回路を用
いることができる。パルス幅変調方式を実施するに際し
ては、変調信号発生器107として、一定の波高値の電
圧パルスを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧
パルスの幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を
用いることができる。
【0127】シフトレジスタ104やラインメモリ10
5は、デジタル信号式のものでもアナログ信号式のもの
でも採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や
記憶が所定の速度で行なわれれば良いからである。
【0128】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路106の出力信号DATAをデジタル信号化
する必要があるが、これには同期信号分離回路106の
出力部にA/D変換器を設ければ良い。これに関連して
ラインメモリ105の出力信号がデジタル信号かアナロ
グ信号かにより、変調信号発生器107に用いられる回
路が若干異なったものとなる。即ち、デジタル信号を用
いた電圧変調方式の場合、変調信号発生器107には、
例えばD/A変換回路を用い、必要に応じて増幅回路等
を付加する。パルス幅変調方式の場合、変調信号発生器
107には、例えば高速の発振器及び発振器の出力する
波数を計数する計数器(カウンタ)及び計数器の出力値
と前記メモリの出力値を比較する比較器(コンパレー
タ)を組み合わせた回路を用いる。必要に応じて、比較
器の出力するパルス幅変調された変調信号を電子放出素
子の駆動電圧にまで電圧増幅するための増幅器を付加す
ることもできる。
【0129】アナログ信号を用いた電圧変調方式の場
合、変調信号発生器107には、例えばオペアンプ等を
用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフト
回路等を付加することもできる。パルス幅変調方式の場
合には、例えば電圧制御型発振回路(VCO)を採用で
き、必要に応じて電子放出素子の駆動電圧にまで電圧増
幅するための増幅器を付加することもできる。
【0130】このような構成をとり得る本発明の画像形
成装置においては、各電子放出素子に、容器外端子D
ox1 乃至Doxm 、Doy1 乃至Doyn を介して電圧を印加
することにより、電子放出が生じる。高圧端子87を介
してメタルバック85あるいは透明電極(不図示)に高
圧を印加し、電子ビームを加速する。加速された電子
は、蛍光膜84に衝突し、発光が生じて画像が形成され
る。
【0131】ここで述べた画像形成装置の構成は、本発
明の画像形成装置の一例であり、本発明の技術思想に基
づいて種々の変形が可能である。入力信号についてはN
TSC方式を挙げたが、入力信号はこれに限られるもの
ではなく、PAL、SECAM方式等の他、これらより
も多数の走査線からなるTV信号(例えば、MUSE方
式をはじめとする高品位TV)方式をも採用できる。
【0132】次に、前述の梯子型配置の電子源及び画像
形成装置について、図12及び図13を用いて説明す
る。
【0133】図12は、梯子型配置の電子源の一例を示
す模式図である。図12において、110は電子源基
板、111は電子放出素子である。112は、電子放出
素子111を接続するための共通配線Dx1〜Dx10 であ
り、これらは外部端子として引き出されている。電子放
出素子111は、基板110上に、X方向に並列に複数
個配置されている(これを素子行と呼ぶ)。この素子行
が複数個配置されて、電子源を構成している。各素子行
の共通配線間に駆動電圧を印加することで、各素子行を
独立に駆動させることができる。即ち、電子ビームを放
出させたい素子行には、電子放出閾値以上の電圧を印加
し、電子ビームを放出させたくない素子行には、電子放
出閾値以下の電圧を印加する。各素子行間に位置する共
通配線Dx2〜Dx9は、例えばDx2とDx3、Dx4とDx5
x6とDx7、Dx8とDx9とを夫々一体の同一配線とする
こともできる。
【0134】図13は、梯子型配置の電子源を備えた画
像形成装置におけるパネル構造の一例を示す模式図であ
る。120はグリッド電極、121は電子が通過するた
めの開口、Dox1 乃至Doxm は容器外端子、G1 乃至G
n はグリッド電極120と接続された容器外端子であ
る。110は各素子行間の共通配線を同一配線とした電
子源基板である。図13においては、図9、図12に示
した部位と同じ部位には、これらの図に付したのと同一
の符号を付している。ここに示した画像形成装置と、図
9に示した単純マトリクス配置の画像形成装置との大き
な違いは、電子源基板110とフェースプレート86の
間にグリッド電極120を備えているか否かである。
【0135】図13においては、基板110とフェース
プレート86の間には、グリッド電極120が設けられ
ている。グリッド電極120は、電子放出素子111か
ら放出された電子ビームを変調するためのものであり、
梯子型配置の素子行と直交して設けられたストライプ状
の電極に電子ビームを通過させるため、各素子に対応し
て1個ずつ円形の開口121が設けられている。グリッ
ド電極の形状や配置位置は、図13に示したものに限定
されるものではない。例えば、開口としてメッシュ状に
多数の通過口を設けることもでき、グリッド電極を電子
放出素子の周囲や近傍に設けることもできる。
【0136】容器外端子Dox1 乃至Doxm 及びグリッド
容器外端子G1 乃至Gn は、不図示の制御回路と電気的
に接続されている。
【0137】本例の画像形成装置では、素子行を1列ず
つ順次駆動(走査)して行くのと同期してグリッド電極
列に画像1ライン分の変調信号を同時に印加する。これ
により、各電子ビームの蛍光体への照射を制御し、画像
を1ラインずつ表示することができる。
【0138】以上説明した本発明の画像形成装置は、テ
レビジョン放送の表示装置、テレビ会議システムやコン
ピューター等の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて
構成された光プリンターとしての画像形成装置等として
も用いることができる。
【0139】
【実施例】以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はなく、本発明の目的が達成される範囲内での各要素の
置換や設計変更がなされたものをも包含する。
【0140】[実施例1]本実施例に係る電子放出素子
の基本的な構成は、図1と同様である。図1において、
1は基板、2,3は素子電極、4は導電性膜、5は電子
放出部、6は多孔質シリカ層、Lは素子電極間隔、W1
は素子電極長さ、W2はドットの電極と重なる部分を示
す。
【0141】本実施例における電子放出素子の製造法
は、基本的には図2と同様である。以下、図1及び図2
を用いて、本実施例における電子放出素子の製造方法を
順をおって説明する。
【0142】工程−a まず、基板1として石英ガラスを用い、これを有機溶剤
等により十分に洗浄後、120℃で乾燥させた。次に、
前述の洗浄工程を施した基板1上の所望の位置に、ポリ
オキサゾリン、テトラエトキシシラン及び塩化ニッケル
からなる1.0Wt%エタノール溶液を、バブルジェッ
ト方式(BJ方式)のインクジェット装置(Canon
製 BJ−10V)を用いて塗布した。
【0143】この有機・無機複合体溶液の具体的製法
は、重合度5.7のポリオキサゾリン0.6gとテトラ
エトキシシラン6.0gとを6.7gのエタノール溶媒
に溶解させ均一溶液とし、その溶液中に1N塩酸0.1
6gを添加し、さらに塩化ニッケル(NiCl2 ・6H
2 O)0.048gを添加して、混合溶液とした。この
混合溶液を攪拌しながら、空気中において室温で6日間
反応を行なわせた。その結果、均質で透明な有機・無機
複合体が得られた。
【0144】得られた複合体から、ソックスレー(So
xhlet)法により、クロロホルム溶媒を用いてポリ
オキサゾリンの抽出を試みたところ、ポリオキサゾリン
は全く抽出されず、ポリオキサゾリンは殆ど複合体中に
分散して取込まれていることが確認された。また、遷移
金属塩とポリオキサゾリンのアミド基とは強い相互作用
をなすため、シリカゲル中にポリオキサゾリンが均一に
分散することにより、Niもシリカゲル中に均一に分散
することになる。
【0145】次に、基板1上に塗布された有機・無機複
合体を550℃で5時間焼成処理した。これにより有機
ポリマーが消失して、約302m2 /gの広い表面積を
有し、Niが均一に分散された多孔質シリカ6が得られ
た。このときのシリカ層6の膜厚は約50nmであっ
た。
【0146】このNiが分散された状態は、同上の溶液
を別にサンプリングして、同上の条件で焼成したものを
走査型電子顕微鏡により観察した。
【0147】また図14は、有機・無機複合透明均質体
を同定するための赤外吸収スペクトルデータの一例を示
す図である。この複合体は、ポリ(2−メチル−2−オ
キサゾリン)1重量部とテトラエトキシシラン2重量部
と塩化ニッケル0.16重量部とを配合し、上記した製
法例に準じて製造されたものである。
【0148】図14に示すように、ポリ(2−メチル−
2−オキサゾリン)のカルボニル(C=O)伸縮振動が
波数1638cm-1に観測され、これよりポリ(2−メ
チル−2−オキサゾリン)は、シリカゲルのマトリック
スとの間で相互作用をなしていることがわかる。
【0149】また、シリカゲルのマトリックスのシロキ
サン(Si−O−Si)振動の吸収が波数1100cm
-1付近に強く現れている。これらのことから、有機・無
機複合透明均質体を同定することができる。
【0150】工程−b この基板上に、フォトリソグラフィー技術によりNiか
らなる素子電極2,3を形成した(図2(b))。この
とき、素子電極間隔Lが20μm、素子電極長さW1が
100μm、厚さが約300nmとなるように形成し
た。
【0151】工程−c 次に、BJ方式のインクジェット装置(Canon製
BJ−10V)を用いて、水70Wt%でIPA+エチ
レングリコール+PVAが30Wt%の液にパラジウム
モノエタノールアミン(以下PAMEと略)が1Wt%
となるように調製したものを、上記のように処理した素
子電極上に付し(図2(c))、乾燥した。
【0152】工程−d これを300℃に加熱して、PdO微粒子からなる微粒
子膜を形成し、電子放出部作成用の導電性膜4とした
(図2(d))。この微粒子膜の平均粒径は9nmであ
った。また、この導電性膜4の膜厚は10nm、シート
抵抗値は5×104 Ω/□であった。
【0153】工程−e 次に、図6の測定評価装置に設置し、真空ポンプにて排
気し、2.6×10-3Paの真空度に達した後、素子に
電圧Vf を印加するための電源51より、素子電極2,
3間に電圧を印加し、導電性膜4を通電処理(フォーミ
ング処理)することにより、電子放出部5を作成した
(図2(e))。フォーミング処理の電圧波形は図5の
(b)に示したものである。
【0154】図5の(b)中、T1 及びT2 は電圧波形
のパルス幅とパルス間隔であり、本実施例ではT1 を1
msec.、T2 を10msec.とし、矩形波の波高
値(フォーミング時のピーク電圧)は0.1Vステップ
で昇圧し、フォーミング処理を行なった。また、フォー
ミング処理中は、同時に0.1Vの電圧で、T2 間に抵
抗測定パルスを挿入し、抵抗を測定した。
【0155】フォーミング処理の終了は、抵抗測定パル
スでの測定値が、約1MΩ以上になった時とし、同時に
素子への電圧の印加を終了した。
【0156】この後、素子を真空中に保持したまま、1
50℃で5時間のアニーリングをして安定化工程を施し
た。この時、PdOの導電性膜4は熱的に還元された。
なお、この安定化工程後、評価装置の真空度は1.3×
10-7Pa程度まで達した。
【0157】工程−f 続いて、活性化工程を行なうため、予め有機物質をアン
プルに封じたものをスローリークバルブを通して真空内
に導入し、1.3×10-4Paを維持した。次に、フォ
ーミング処理した素子に、図15に示した波形で波高値
を14Vで活性化処理をした。すなわち、測定評価装置
内で、素子電流If を測定しながら、素子電極間にパル
ス電圧を印加した。約30分でIf 値がほぼ飽和したた
め、通電を停止し、スローリークバルブを閉め、活性化
処理を終了した。
【0158】こうして、電子放出部5を形成した電子放
出素子を作製し、電子放出特性を評価した。
【0159】なお、アノード電極54と電子放出素子間
の距離Hを4mm、アノード電極の電位を1kV、電子
放出特性測定時の真空装置内の真空度を1.3×10-7
Paとし、素子電極2,3間に電圧を14V印加した。
本実施例のNiを均一に分散した多孔質シリカ層6を形
成した素子は、測定開始直後に5mA程度の素子電流I
f 、及び12μA程度の放出電流Ie が観測され、電子
放出効率η=(Ie /If )×100(%)は、0.2
4%であった。さらに、本実施例の素子を駆動し続けた
ところ、特性は数分で安定化し、素子電流If =4m
A、放出電流Ie=10μA、効率η=0.25%の特
性を維持した。
【0160】[実施例2]図3及び図4を用いて本実施
例を説明する。なお、図3及び図4において図1と同じ
符号は同一の部材を示す。
【0161】工程−a 実施例1と同様の基板1を用いて同様に洗浄し、同様に
乾燥させた後、実施例1と同様の素子電極2,3を形成
した(図3(a))。
【0162】工程−b 次に、素子電極2,3間に、実施例1と同様のシリカゲ
ルとポリオキサゾリンからなる有機・無機複合透明均質
体の1.0Wt%エタノール溶液をインクジェット法に
より付与した(図3(b))。この複合体の具体的製法
は実施例1と同様とした。このとき、溶液が電極の一部
に付着するが、次の焼成段階でNiが均一に分散された
シリカ層が生成されるため、導電膜と電極間の導通は可
能であり問題はない。
【0163】工程−c これを実施例1と同様に焼成し、約400m2 /gの広
い面積を有するNiが均一分散された多孔質シリカ層6
を形成した(図3(c))。
【0164】工程−d 次に、実施例1と同様の溶液の液滴を、実施例1と同様
の液滴付与手段を用いて素子電極2,3間に付与した
(図4(d))。
【0165】工程−e これを実施例1と同様に加熱処理し、PdO微粒子から
なる微粒子膜を形成し、導電性膜4とした(図4
(e))。
【0166】工程−f さらに、実施例1と同様に通電処理して電子放出部5を
形成した(図4(f))。このような工程を繰り返して
複数の素子を形成した。
【0167】以上のような方法で作成した複数の電子放
出素子を実施例1と同様に活性化処理を行ない、電子放
出素子を作製し、実施例1と同様に電子放出特性を評価
した。
【0168】その結果、本実施例の素子は、測定開始直
後に素子電流If =5mA、放出電流Ie =12μAが
観測され、電子放出効率η=(Ie /If )×100
(%)は、0.24%であった。さらに本実施例の素子
を駆動し続けたところ、特性は数分で安定し、素子電流
f =4mA、放出電流Ie =9μA、効率η=0.2
3%の特性を維持した。
【0169】[比較例]基板上に遷移金属を均一に分散
した多孔質シリカ層を設けないこと以外、実施例1と同
様にして素子を形成し、実施例1と同様にフォーミング
処理、活性化処理を行なった。
【0170】この素子の電子放出特性を実施例1と同様
に測定したところ、測定開始直後には、5mA程度の素
子電流If 、及び10μA程度の放出電流Ie が観測さ
れ、電子放出効率η=(Ie /If )×100(%)
は、0.20%であった。さらに、この素子を駆動し続
けたところ、特性は数十分で安定したが、素子電流If
=2.5mA、Ie =4.5μA、効率η=0.18%
の特性となった。
【0171】以上より、本発明による実施例の素子は、
比較例の素子に比べて、初期の特性における優位性は小
さいものの安定性に優れ、安定後の特性の良い電子放出
素子であることが判る。
【0172】また、前記工程で作製した本発明による実
施例の素子、及び比較例の素子の電子放出部5を含む領
域について、それぞれの素子に対してレーザーラマンス
ペクトルを測定した。
【0173】その結果、本発明による実施例の素子では
グラファイトのラマンピークに対応する1575cm-1
付近に明確なピークが観測されたが、比較例の素子では
1600cm-1付近にブロードなピークを示した。
【0174】次に、本実施例の素子の断面を透過電子顕
微鏡で観察したところ、電子放出部5の近傍に堆積物が
観測され、その堆積物は基板面に平行な層状の配向を有
していた。なお、この堆積物の電子線回折を測定したと
ころ、格子間隔として約3.4Åが得られた。
【0175】これらの結果から、本発明による実施例の
素子では、比較例の素子に比べ、電子放出部5に堆積し
た炭素は配向性及び結晶性が良く、電子放出特性の安定
性に寄与していることが判った。
【0176】以上のように本発明による電子放出素子で
は、長時間にわたり安定な電子放出特性が得られた。
【0177】[実施例3]本実施例では以下のようにし
て画像形成装置を作製した。図16〜図19を用いて本
実施例の画像形成装置の電子源の作製方法を説明する。
【0178】電子源の一部の平面図を図16に、図16
中のA−A’断面図を図17に示す。図16〜図19に
おいて、同じ記号を付したものは同一の部材を示す。こ
こで、71は基板、2,3は素子電極、4は導電性膜、
72は図8におけるDxmに対応するX方向配線(下配線
とも呼ぶ)、73は図8におけるDynに対応するY方向
配線(上配線とも呼ぶ)、151は層間絶縁層、152
は素子電極と下配線72との電気的接続のためのコンタ
クトホールである。
【0179】工程−a 清浄化した青板ガラス上に厚さ0.5μmのシリコン酸
化膜をスパッタ法で形成した基板71上に、真空蒸着に
より厚さ5nmのCr、厚さ600nmのAuを順次積
層した後、ホトレジスト(AZ1370 ヘキスト社
製)をスピナーにより回転塗布、ベークした後、ホトマ
スク像を露光、現像して、下配線72のレジストパター
ンを形成し、次いでAu/Cr堆積膜をウェットエッチ
ングして、所望の形状の下配線72を形成した。
【0180】工程−b 次に、厚さ1.0μmのシリコン酸化膜からなる層間絶
縁層151をRFスパッタ法により堆積した。
【0181】工程−c 工程bで堆積したシリコン酸化膜にコンタクトホール1
52を形成するためのホトレジストパターンを作り、こ
れをマスクとして層間絶縁層151をエッチングしてコ
ンタクトホール152を形成した。エッチングはCF4
とH2 ガスを用いたRIE(Reactive Ion
Etching)法によった。
【0182】工程−d 次に、所望の電子放出素子作製部位近傍に、実施例1と
同様に調製したポリオキサゾリン、テトラエトキシシラ
ン及び塩化ニッケルの混合エタノール溶液を、BJ方式
のインクジェット装置(Canon製 BJ−10V)
を用いて塗布し、実施例1と同様に加熱焼成処理を行な
った。
【0183】工程−e その後、素子電極2,3と素子電極間隔Lとなるべきパ
ターンをホトレジスト(RD−2000N−41 日立
化成社製)形成し、真空蒸着法により厚さ5nmのT
i、厚さ100nmのNiを順次堆積した。ホトレジス
トパターンを有機溶剤で溶解し、Ni/Ti堆積膜をリ
フトオフし、素子電極間隔Lが3μm、素子電極長さW
1が300μmの素子電極2,3を形成した。
【0184】工程−f 素子電極3の上に上配線73のホトレジストパターンを
形成した後、厚さ5nmのTi、厚さ500nmのAu
を順次真空蒸着により堆積し、リフトオフにより不要の
部分を除去して、所望の形状の上配線73を形成した。
【0185】工程−g 実施例1で用いた有機パラジウム含有溶液を、実施例1
と同様の液滴付与手段(不図示)を用いて素子電極2,
3間に付与し、300℃で10分間の加熱焼成処理を施
した。こうして形成された導電性膜4は主としてPdよ
りなる微粒子からなる薄膜であり、その膜厚は最大で3
0nm、シート抵抗値Rsは2×104Ω/□であっ
た。
【0186】なお、ここで述べる微粒子膜とは、複数の
微粒子が集合した膜であり、その微細構造として微粒子
が個々に分散配置した状態のみならず、微粒子が互いに
隣接、あるいは重なり合った状態(島状も含む)の膜を
指し、その粒径とは前記状態で粒子形状が認識可能な微
粒子についての径をいう。
【0187】工程−h コンタクトホール152部分以外にレジストを塗布する
ようなパターンを形成した後、真空蒸着により厚さ5n
mのTi、厚さ500nmのAuを順次堆積した。リフ
トオフにより不要の部分を除去することにより、コンタ
クトホール152を埋め込んだ。
【0188】以上の工程により、絶縁性基板71上に下
配線72、層間絶縁層151、多孔質シリカ層6、素子
電極2,3、上配線73、導電性膜4等を形成した。
【0189】次に、以上のようにして作製した複数の導
電性膜4がマトリクス配線された基板71を用いて画像
形成装置を作製した。作製手順を図9と図10を用いて
説明する。
【0190】先ず、上記複数の導電性膜4がマトリクス
配線された基板71をリアプレート81上に固定した
後、基板71の5mm上方に、フェースプレート86
(ガラス基板83の内面に蛍光膜84とメタルバック8
5が形成されて構成される)を支持枠82を介して配置
し、フェースプレート86、支持枠82、リアプレート
81の接合部にフリットガラスを塗布し、大気中で40
0℃で10分間焼成することで封着し、パネル(図9中
の外囲器88)を構成した。なお、リアプレート81へ
の基板71の固定もフリットガラスで行った。
【0191】蛍光膜84は、カラーを実現するために、
ストライプ形状(図10(a)参照)の蛍光体とし、先
にブラックストライプを形成し、その間隙部にスラリー
法により各色蛍光体92を塗布して蛍光膜84を作製し
た。ブラックストライプの材料としては、通常よく用い
られている黒鉛を主成分とする材料を用いた。
【0192】また、蛍光膜84の内面側にはメタルバッ
ク85を設けた。メタルバック85は、蛍光膜84の作
製後、蛍光膜84の内面側表面の平滑化処理(通常、フ
ィルミングと呼ばれる)を行い、その後、Alを真空蒸
着することで作製した。
【0193】フェースプレート86には、更に蛍光膜8
4の導電性を高めるため、蛍光膜84の外面側に透明電
極を設ける場合もあるが、本実施例ではメタルバック8
5のみで十分な導電性が得られたので省略した。
【0194】前述の封着を行う際、カラーの場合は各色
蛍光体92と電子放出素子とを対応させなくてはいけな
いため、十分な位置合わせを行った。
【0195】以上のようにして完成したガラス容器(外
囲器)内の雰囲気を排気管(不図示)を通じて真空ポン
プにて排気し、十分な真空度に達した後、容器外端子D
ox1からDoxm とDoy1 からDoyn を通じて電子放出素
子74の素子電極2,3間に電圧を印加し、導電性膜4
に通電処理(フォーミング処理)を施すことにより電子
放出部5を作した。フォーミング処理の電圧波形を図5
(a)に示す。
【0196】図5(a)中、T1 およびT2 は電圧波形
のパルス幅とパルス間隔であり、本実施例ではT1 を1
msec.、T2 を10msec.とし、三角波の波高
値(フォーミング時のピーク電圧)は5Vとし、フォー
ミング処理は約1.3×10-4Paの真空雰囲気下で6
0秒間行なった。
【0197】次に、図15に示した波形で波高値14V
で活性化処理をした。すなわち、素子電流If を測定し
ながら、 素子電極間にパルス電圧を印加した。約30分
でIf 値がほぼ飽和したため、 通電を停止し、スローリ
ークバルブを閉め、 活性化処理を終了した。
【0198】次に、10-5Pa程度に減圧してから、不
図示の排気管をガスバーナーで熱することで溶着し、外
囲器88の封止を行なった。
【0199】以上のように完成した表示パネルを用いて
画像形成装置を形成し(駆動回路は図示せず)、各電子
放出素子に容器外端子Dox1 〜Doxm 、Doy1 〜Doyn
を通じて走査信号および変調信号を不図示の信号発生手
段よりそれぞれ印加することによって電子放出させ、高
圧端子87を通じてメタルバック85に数kV以上の高
圧を印加して電子ビームを加速し、蛍光膜84に衝突さ
せて蛍光膜84を励起・発光させることによって画像を
表示した。その結果、本実施例の画像形成装置では、高
品位な画像を安定して表示することができた。
【0200】[実施例4]図20は、実施例3によるデ
ィスプレイパネル(図9)に、例えばテレビジョン放送
を初めとする種々の画像情報源より提供される画像情報
を表示できるように構成した本発明の画像形成装置の一
例を示す図である。
【0201】図中201はディスプレイパネル、100
1はディスプレイパネルの駆動回路、1002はディス
プレイコントローラ、1003はマルチプレクサ、10
04はデコーダ、1005は入出カインターフェース回
路、1006はCPU、1007は画像生成回路、10
08及び1009及び1010は画像メモリーインター
フェース回路、1011は画像入カインターフェース回
路、1012及び1013はTV信号受信回路、101
4は入力部である。
【0202】尚、本画像形成装置は、例えばテレビジョ
ン信号のように、映像情報と音声情報の両方を含む信号
を受信する場合には当然映像の表示と同時に音声を再生
するものであるが、本発明の特徴と直接関係しない音声
情報の受信、分離、再生、処理、記憶等に関する回路や
スピーカ一等については説明を省略する。
【0203】以下、画像信号の流れに沿って各部の機能
を説明する。
【0204】まず、TV信号受信回路1013は、例え
ば電波や空間光通信等のような無線伝送系を用いて伝送
されるTV信号を受信するための回路である。
【0205】受信するTV信号の方式は特に限られるも
のではなく、例えばNTSC方式、PAL方式、SEC
AM方式等、いずれの方式でもよい。また、これらより
更に多数の走査線よりなるTV信号、例えばMUSE方
式を初めとする所謂高品位TVは、大面積化や大画素数
化に適した前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに
好適な信号源である。
【0206】TV信号受信回路1013で受信されたT
V信号は、デコーダ1004に出力される。
【0207】TV信号受信回路1012は、例えば同軸
ケーブルや光ファイバー等のような有線伝送系を用いて
伝送されるTV信号を受信するための回路である。前記
TV信号受信回路1013と同様に、受信するTV信号
の方式は特に限られるものではなく、また本回路で受信
されたTV信号もデコーダ1004に出力される。
【0208】画像入カインターフェース回路1011
は、例えばTVカメラや画像読み取りスキャナーなどの
画像入力装置から供給される画像信号を取り込むための
回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1004に出
力される。
【0209】画像メモリーインターフェース回路101
0は、ビデオテープレコーダー(以下VTRと略す)に
記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取り
込まれた画像信号はデコーダ1004に出力される。
【0210】画像メモリーインターフェース回路100
9は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を取り
込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1
004に出力される。
【0211】画像メモリーインターフェース回路100
8は、静止画ディスクのように、静止画像データを記憶
している装置から画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた静止画像データはデコーダ1004に入力さ
れる。
【0212】入出カインターフェース回路1005は、
本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコンピュー
タネットワークもしくはプリンターなどの出力装置とを
接続するための回路である。画像データや文字・図形情
報の入出力を行うのは勿論のこと、場合によっては本画
像形成装置の備えるCPU1006と外部との間で制御
信号や数値データの入出力などを行うことも可能であ
る。
【0213】画像生成回路1007は、前記入出カイン
ターフェース回路1005を介して外部から入力される
画像データや文字・図形情報や、あるいはCPU100
6より出力される画像データや文字・図形情報に基づ
き、表示用画像データを生成するための回路である。本
回路の内部には、例えば画像データや文字・図形情報を
蓄積するための書き換え可能メモリーや、文字コードに
対応する画像パターンが記憶されている読み出し専用メ
モリーや、画像処理を行うためのプロセッサー等を初め
として、画像の生成に必要な回路が組み込まれている。
【0214】本回路により生成された表示用画像データ
は、デコーダ1004に出力されるが、場合によっては
前記入出カインターフェース回路1005を介して外部
のコンピュータネットワークやプリンターに出力するこ
とも可能である。
【0215】CPU1006は、主として本表示装置の
動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わる作業
を行う。
【0216】例えば、マルチプレクサ1003に制御信
号を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号を
適宜選択したり組み合わせたりする。その際には表示す
る画像信号に応じてディスプレイパネルコントローラ1
002に対して制御信号を発生し、画面表示周波数や走
査方法(例えばインターレースかノンインターレース
か)や一画面の走査線の数など表示装置の動作を適宜制
御する。また、前記画像生成回路1007に対して画像
データや文字・図形情報を直接出力したり、あるいは前
記入出カインターフェース回路1005を介して外部の
コンピュータやメモリーをアクセスして画像データや文
字・図形情報を入力する。
【0217】尚、CPU1006は、これ以外の目的の
作業にも関わるものであってよい。例えば、パーソナル
コンピュータやワードプロセッサ等のように、情報を生
成したり処理する機能に直接関わってもよい。あるいは
前述したように、入出カインターフェース回路1005
を介して外部のコンピュータネットワークと接続し、例
えば数値計算等の作業を外部機器と協同して行ってもよ
い。
【0218】入力部1014は、前記CPU1006に
使用者が命令やプログラム、あるいはデータなどを入力
するためのものであり、例えばキーボードやマウスの
他、ジョイスティック、バーコードリーダー、音声認識
装置等の多様な入力機器を用いることが可能である。
【0219】デコーダ1004は、前記1007ないし
1013より入力される種々の画像信号を3原色信号、
又は輝度信号とI信号、Q信号に逆変換するための回路
である。尚、図中に点線で示すように、デコーダ100
4は内部に画像メモリーを備えるのが望ましい。これ
は、例えばMUSE方式を初めとして、逆変換するに際
して画像メモリーを必要とするようなテレビ信号を扱う
ためである。
【0220】画像メモリーを備える事により、静止画の
表示が容易になる。あるいは前記画像生成回路1007
及びCPU1006と協同して、画像の間引き、補間、
拡大、縮小、合成を初めとする画像処理や編集が容易に
なるという利点が得られる。
【0221】マルチプレクサ1003は、前記CPU1
006より入力される制御信号に基づき、表示画像を適
宜選択するものである。即ち、マルチプレクサ1003
はデコーダ1004から入力される逆変換された画像信
号の内から所望の画像信号を選択して駆動回路1001
に出力する。その場合には、一画面表示時間内で画像信
号を切り換えて選択することにより、所謂多画面テレビ
のように、一画面を複数の領域に分けて領域によって異
なる画像を表示することも可能である。
【0222】ディスプレイパネルコントローラ1002
は、前記CPU1006より入力される制御信号に基づ
き、駆動回路1001の動作を制御するための回路であ
る。
【0223】ディスプレイパネルの基本的な動作に関わ
るものとして、例えばディスプレイパネルの駆動用電源
(図示せず)の動作シーケンスを制御するための信号を
駆動回路1001に対して出力する。ディスプレイパネ
ルの駆動方法に関わるものとして、例えば画面表示周波
数や走査方法(例えばインターレースかノンインターレ
ースか)を制御するための信号を駆動回路1001に対
して出力する。また、場合によっては、表示画像の輝度
やコントラストや色調やシャープネスといった画質の調
整に関わる制御信号を駆動回路1001に対して出力す
る場合もある。
【0224】駆動回路1001は、ディスプレイパネル
201に印加する駆動信号を発生するための回路であ
り、前記マルチプレクサ1003から入力される画像信
号と、前記ディスプレイパネルコントローラ1002よ
り入力される制御信号に基づいて動作するものである。
【0225】以上、各部の機能を説明したが、図20に
例示した構成により、本画像形成装置においては多様な
画像情報源より入力される画像情報をディスプレイパネ
ル201に表示することが可能である。即ち、テレビジ
ョン放送を初めとする各種の画像信号は、デコーダ10
04におて逆変換された後、マルチプレクサ1003に
おいて適宜選択され、駆動回路1001に入力される。
一方、デイスプレイコントローラ1002は、表示する
画像信号に応じて駆動回路1001の動作を制御するた
めの制御信号を発生する。駆動回路1001は、上記画
像信号と制御信号に基づいてディスプレイパネル201
に駆動信号を印加する。これにより、ディスプレイパネ
ル201において画像が表示される。これらの一連の動
作は、CPU1006により統括的に制御される。
【0226】本画像形成装置においては、前記デコーダ
1004に内蔵する画像メモリや、画像生成回路100
7及び情報の中から選択したものを表示するだけでな
く、表示する画像情報に対して、例えば拡大、縮小、回
転、移動、エッジ強調、間引き、補間、色変換、画像の
縦横比変換等を初めとする画像処理や、合成、消去、接
続、入れ換え、嵌め込み等を初めとする画像編集を行う
ことも可能である。また、本実施例の説明では特に触れ
なかったが、上記画像処理や画像編集と同様に、音声情
報に関しても処理や編集を行なうための専用回路を設け
てもよい。
【0227】従って、本画像形成装置は、テレビジョン
放送の表示機器、テレビ会議の端末機器、静止画像及び
動画像を扱う画像編集機器、コンピュータの端末機器、
ワードプロセッサを初めとする事務用端末機器、ゲーム
機などの機能を一台で兼ね備えることが可能で、産業用
あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0228】図20に示した表示装置は、本発明の技術
的思想に基づいて種々の変形が可能である。例えば図2
0の構成要素の内、使用目的上必要のない機能に関わる
回路は省いても差し支えない。また、これとは逆に、使
用目的によっては更に構成要素を追加してもよい。例え
ば、本表示装置をテレビ電話機として応用する場合に
は、テレビカメラ、音声マイク、照明機、モデムを含む
送受信回路等を構成要素に追加するのが好適である。
【0229】本表示装置においては、とりわけ電子放出
素子を電子ビーム源とするディスプレイパネルの薄型化
が容易であるため、表示装置の奥行きを小さくすること
ができる。それに加えて、大面積化が容易で輝度が高く
視野角特性にも優れるため、臨場感あふれ迫力に富んだ
画像を視認性良く表示することが可能である。
【0230】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基板表面に遷移金属を均一に分散した多孔質層を形成す
ることで、表面伝導型電子放出素子の活性化工程により
形成される炭素を主成分とした堆積物の配向性及び結晶
性を向上させることができ、安定な電子放出電流を長時
間にわたり取り出すことが可能な電子放出素子を提供で
きる。
【0231】さらに、画像形成部材と電子源より構成さ
れ、入力信号に基づいて画像を形成する画像形成装置に
おいては、電子放出特性の安定性と寿命の向上がなさ
れ、高品位な画像形成装置、例えばカラーフラットテレ
ビが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子放出素子の一例を示す模式図
である。
【図2】本発明の電子放出素子の製造方法を説明するた
めの図である。
【図3】本発明の電子放出素子の製造方法を説明するた
めの図である。
【図4】本発明の電子放出素子の製造方法を説明するた
めの図である。
【図5】本発明の電子放出素子の製造に際して採用でき
る通電処理における電圧波形の一例を示す模式図であ
る。
【図6】本発明の電子放出素子の製造に用いることので
きる真空処理装置(測定評価装置)の一例を示す概略構
成図である。
【図7】本発明の電子放出素子の電子放出特性を示す図
である。
【図8】本発明の単純マトリクス配置の電子源の一例を
示す模式図である。
【図9】本発明の画像形成装置の表示パネルの一例を示
す模式図である。
【図10】表示パネルにおける蛍光膜の一例を示す模式
図である。
【図11】本発明の画像形成装置にNTSC方式のテレ
ビ信号に応じて表示を行うための駆動回路の一例を示す
ブロック図である。
【図12】本発明の梯子型配置の電子源の一例を示す模
式図である。
【図13】本発明の画像形成装置の表示パネルの一例を
示す模式図である。
【図14】本発明における有機・無機複合透明均質体を
同定するための赤外吸収スペクトルの一例を示す図であ
る。
【図15】本発明に好適な活性化パルスの形状を示す図
である。
【図16】本発明の実施例に係るマトリクス配線した電
子源の一部を示す模式図である。
【図17】図16のA−A’断面模式図である。
【図18】図16の電子源の製造工程を示す図である。
【図19】図16の電子源の製造工程を示す図である。
【図20】実施例4の画像表示装置のブロック図であ
る。
【図21】従来例の表面伝導型電子放出素子の模式図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2,3 素子電極 4 導電性膜 5 電子放出部 6 遷移金属を均一に分散した多孔質層 7 液滴付与手段 8 電子放出材料の液滴 10 有機・無機複合透明体の液滴 50 素子電流If を測定するための電流計 51 電子放出素子に素子電圧Vf を印加するための電
源 52 電子放出部5より放出される放出電流Ie を測定
するための電流計 53 アノード電極54に電圧を印加するための高圧電
源 54 電子放出部5より放出される電子を捕捉するため
のアノード電極 55 真空容器 56 排気ポンプ 71 電子源基板 72 X方向配線 73 Y方向配線 74 電子放出素子 75 結線 81 リアプレート 82 支持枠 83 ガラス基板 84 蛍光膜 85 メタルバック 86 フェースプレート 87 高圧端子 88 外囲器 91 黒色導電材 92 蛍光体 101 表示パネル 102 走査回路 103 制御回路 104 シフトレジスタ 105 ラインメモリ 106 同期信号分離回路 107 変調信号発生器 Vx,Va 直流電圧源 110 電子源基板 111 電子放出素子 112 電子放出素子を配線するための共通配線 120 グリッド電極 121 電子が通過するための開口 151 層間絶縁層 152 コンタクトホール

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された一対の電極間に、電
    子放出部を含む導電性膜を有する電子放出素子におい
    て、基板上の電子放出部形成位置に予め遷移金属を均一
    に分散した多孔質層を有することを特徴とする電子放出
    素子。
  2. 【請求項2】 電子放出素子が、表面伝導型電子放出素
    子であることを特徴とする請求項1に記載の電子放出素
    子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の電子放出素子を
    製造する方法であって、基板上の電子放出部形成位置に
    予め遷移金属を均一に分散した多孔質層を形成する工程
    を有することを特徴とする電子放出素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 多孔質層は、有機・無機複合体を用い
    て、これを加熱焼成させて有機部分を消失させた時に得
    られる無機多孔質体からなることを特徴とする請求項3
    に記載の電子放出素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 有機・無機複合体は、無機酸化物のマト
    リックス中に、アミド結合、ウレタン結合及び/又はウ
    レア結合を有する非反応性ポリマーが均一に分散されて
    なる有機・無機複合透明均質体であって、上記無機酸化
    物のマトリックス中に遷移金属が均一に分散されたこと
    を特徴とする請求項3または4に記載の電子放出素子の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 非反応性ポリマーがポリオキサゾリンで
    ある請求項5に記載の電子放出素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 無機酸化物のマトリックスがシリカゲル
    のマトリックスであることを特徴とする請求項5または
    6に記載の電子放出素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 有機・無機複合透明均質体が、アミド結
    合、ウレタン結合及び/又はウレア結合を有する非反応
    性ポリマーの添加の下にアルコキシシランを加水分解重
    合させてゲル化させることにより、シリカゲルのマトリ
    ックス中に上記ポリマーが均一に分散された有機・無機
    複合透明均質体であって、上記ポリマーと共に遷移金属
    塩を添加することを特徴とする請求項5〜7のいずれか
    に記載の電子放出素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 入力信号に応じて電子を放出する電子源
    であって、基体上に、請求項1又は2に記載の電子放出
    素子を複数配置したことを特徴とする電子源。
  10. 【請求項10】 前記複数の電子放出素子が、マトリク
    ス状に配線されていることを特徴とする請求項9に記載
    の電子源。
  11. 【請求項11】 前記複数の電子放出素子が、梯子状に
    配線されていることを特徴とする請求項9に記載の電子
    源。
  12. 【請求項12】 請求項9〜11のいずれかに記載の電
    子源を製造する方法であって、複数個の電子放出素子を
    請求項3〜8のいずれかに記載の方法により製造するこ
    とを特徴とする電子源の製造方法。
  13. 【請求項13】 入力信号に基づいて画像を形成する装
    置であって、少なくとも、請求項9〜11のいずれかに
    記載の電子源と、該電子源から放出される電子線の照射
    により画像を形成する画像形成部材とを有することを特
    徴とする画像形成装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の画像形成装置を製
    造する方法であって、電子源を請求項12に記載の方法
    により製造することを特徴とする画像形成装置の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005201995A (ja) * 2004-01-14 2005-07-28 Casio Comput Co Ltd カメラ装置、撮影関連情報の表示方法及び撮影関連情報表示制御プログラム

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