JP2000090613A - 磁気ディスク装置及び同装置に適用される電源遮断時におけるヘッドリトラクト方法 - Google Patents

磁気ディスク装置及び同装置に適用される電源遮断時におけるヘッドリトラクト方法

Info

Publication number
JP2000090613A
JP2000090613A JP10255517A JP25551798A JP2000090613A JP 2000090613 A JP2000090613 A JP 2000090613A JP 10255517 A JP10255517 A JP 10255517A JP 25551798 A JP25551798 A JP 25551798A JP 2000090613 A JP2000090613 A JP 2000090613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head
capacitor
medium
control
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10255517A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Karita
浩行 苅田
Koji Nagafune
貢治 長船
Tatsuharu Kusumoto
辰春 楠本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP10255517A priority Critical patent/JP2000090613A/ja
Priority to US09/343,673 priority patent/US6594102B1/en
Publication of JP2000090613A publication Critical patent/JP2000090613A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】装置の電源遮断時にヘッド位置に応じたヘッド
リトラクト制御が行えるようにすることで、ヘッドリト
ラクトの安定化を図る。 【解決手段】CPU22は、通常状態においてヘッド制
御と並行して、ヘッド位置に応じたリトラクト制御量を
決定してD/A変換器218に出力する処理を定期的に
実行する。CPU22からの制御量はD/A変換器21
8によりアナログ電圧に変換され、バッファアンプ21
9を介してコンデンサ210に保持される。リトラクト
指令回路217は電源ライン200を監視し、電源遮断
検出時にはスイッチ213,215をON状態に切り替
えてコンデンサ210から電荷を放電させる。するとコ
ンデンサ210の保持電圧(蓄積電荷量)で決まる、そ
の際のヘッド位置に応じた量のVCM電流がボイスコイ
ルモータ16に供給され、ヘッドが所定の退避箇所にリ
トラクトされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッドにより情報
の記録再生を行う磁気ディスク装置に係り、特に電源遮
断時にヘッドを所定の退避箇所にリトラクトさせるのに
好適な磁気ディスク装置及び同装置に適用される電源遮
断時におけるヘッドリトラクト方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘッドにより情報の記録再生を行う、例
えば小型磁気ディスク装置では、コンタクト・スタート
・ストップ方式(CSS方式)を適用するのが主流とな
っている。このCSS方式の特徴は次の通りである。
【0003】まず、装置の非動作状態、即ち記録媒体
(記録メディア)としてのディスク(磁気ディスク)が
回転していない状態では、ヘッドは当該ディスクと接触
している。そしてディスクの回転が始まると、ヘッド
は、ディスクとの間に生じる空気流(によるエアベアリ
ング作用)によってディスクから浮上する。したがっ
て、ディスクの回転開始時と停止時には、ヘッドはディ
スク上を摺動して、ディスク上のデータエリアに「き
ず」等の損傷を与える可能性がある。
【0004】そこでCSS方式では、ディスクが回転停
止状態にある期間、ヘッドはディスク上のデータゾーン
とは異なる箇所、例えばデータゾーンの内周側に確保さ
れた専用のリング状の退避ゾーン(CSSエリア)に置
かれる。そして装置への電源が供給された場合、或いは
(ディスクを高速回転させる)スピンドルモータ(SP
M)の回転がホストシステムより指示された場合には、
ヘッドをCSSエリアに位置付けたままスピンドルモー
タを定常速度まで立ち上げ、その後、つまりヘッドがデ
ィスクから浮上した後、ヘッドをデータゾーンに移動さ
せる。一方、ヘッドがデータゾーンに位置している状態
でホストシステムからスピンドルモータの停止指示が与
えられると、ヘッドをCSSエリアにリトラクトし、し
かる後にスピンドルモータの停止処理を行う。ヘッドを
CSSエリアにリトラクトした場合、ボイスコイルモー
タの駆動力によりヘッド移動機構としてのキャリッジ
(アクチュエータ)がストッパに衝突し、これによりヘ
ッドがCSSエリアから飛び出すのが防止される。
【0005】ヘッドの移動はボイスコイルモータ(VC
M)によりキャリッジに駆動力を与えることで行われ
る。この駆動力は、装置に内蔵されているマイクロプロ
セッサ(CPU)等の制御回路の制御によりVCM駆動
回路(VCMドライバ)からボイスコイルモータに駆動
電流(VCM電流)を供給することで発生される。
【0006】さて、装置の使用中に突然電源の供給が断
たれた場合、スピンドルモータが停止する前にヘッドを
CSSエリアにリトラクトする必要がある。しかし、装
置への電源の供給が断たれていることから、VCMドラ
イバ等は動作不能となり、ボイスコイルモータに駆動電
流を供給することができない。
【0007】そこで、CSS方式を適用する近年の磁気
ディスク装置では、装置の動作中に装置の電源からコン
デンサに電荷を蓄積し、電源遮断時には当該コンデンサ
からボイスコイルモータにVCM電流を供給することで
電源遮断時のヘッドのリトラクトを実現している。
【0008】一方最近は、ヘッドのロード・アンロード
方式を適用する小型磁気ディスク装置が開発されてい
る。ヘッドのロード・アンロード方式の特徴は、ディス
クの回転停止時にはヘッドを当該ディスク外に設けられ
た退避箇所にリトラクト(アンロード)し、回転開始時
には定常速度に達した後にヘッドをディスク上に移動
(ロード)する点にある。この方式は、ディスクの表面
性を良くしてヘッドの浮上量を下げ記録密度を向上させ
るのに有効である。つまり、ディスクの表面性を良くす
ると、スピンドルモータの停止時にヘッドとディスクと
が接触するCSS方式は、ヘッドとディスクとの吸着を
招くため適用できない。そこで、スピンドルモータの停
止時にはディスク外の退避箇所にヘッドをアンロードさ
せて、ヘッドとディスクとが非接触状態になるようにす
るロード・アンロード方式の適用が不可欠となってく
る。
【0009】ヘッドのロード・アンロード方式における
ヘッドアンロード時には、図2に示すように、ディスク
11の外側に当該ディスク11に近接して配置された退
避部(ランプ部)14の傾斜部141を、キャリッジ1
3のサスペンション(アーム)131の先端部(タブ)
が摺動して上り、これによりヘッド12はディスク11
から持ち上げられ、ディスク11から外れた(図示せぬ
外周側のストッパの位置で規定される)位置で停止す
る。ここでは、ヘッド12は退避部14に位置しない
が、煩雑な表現を避けるため、ヘッド12が退避部14
にリトラクト(アンロード)されると表現する。
【0010】さて、ヘッドアンロード操作は、電源がオ
ンの通常状態においてはマイクロプロセッサの制御のも
とで実行され、アンロード時のキャリッジ13の移動速
度が精密に制御される。その理由は、サスペンション1
31が傾斜部141に接触するときの速度が早すぎると
ディスク11にダメージを与えたり、傾斜部141を上
りきった後、ブレーキをかけないと外周側ストッパに強
く当たってしまい、その衝撃でヘッド12にダメージを
与えてしまうからである。
【0011】もし、ヘッドのアンロード操作がなされな
いで装置の電源が断たれると、ヘッドとディスクとの吸
着が生じる可能性が極めて高い。そこでヘッドのロード
・アンロード方式を適用する磁気ディスク装置において
も、装置電源の遮断時に、CSS方式と同様にコンデン
サに蓄積された電荷を利用してボイスコイルモータにV
CM電流を供給することで、ヘッドのリトラクト(アン
ロード)を実現している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、CSS方式
を適用した従来の磁気ディスク装置における電源遮断時
のヘッドリトラクト技術には、次のような改善の余地が
ある。この問題について、ディスクのサイズ(直径)が
2.5インチの場合を例にとって説明する。
【0013】まず、電源遮断時に補助電源用コンデンサ
からボイスコイルモータにVCM電流が供給されること
により、ヘッドがCSSエリアにリトラクトされるまで
の時間は、ヘッドがCSSエリアから最も遠い最外周ト
ラック上にあった場合でも、せいぜい数十msである。
この間、コンデンサの容量にもよるが、ボイスコイルモ
ータにほぼ一定のVCM電流が流れる。この場合、ボイ
スコイルモータがキャリッジ (ヘッド)を移動する速
度は、時間に比例し、移動距離の1/2乗に比例する。
【0014】したがって、CSSエリアの半径が15m
m、最内周トラックの半径が16mm、最外周トラック
の半径が31mmであるとすると、ヘッドを最外周トラ
ックからCSSエリアにリトラクトした場合にキャリッ
ジがストッパに衝突するときの速度は、最内周トラック
からリトラクトした場合のほぼ4倍になってしまう。但
し、CSS方式の場合は、小さい電流でキャリッジを移
動できるため、ストッパに衝突するときの速度を、衝突
による衝撃でヘッド、或いはディスクに損傷を与えない
で済む十分低い速度に設定することが可能となってい
る。この速度は、ヘッドと接続される端子群を持つFP
C(フレキシブルプリント配線基板)のオフセット力以
上の力が発生する速度であれば良い。速度の設定は、直
列抵抗でVCM電流を制限することで実現される。な
お、FPCには、ヘッドの再生出力の増幅等を行うヘッ
ドアンプ回路が実装される。
【0015】しかし、より安定した動作のためには、外
周側トラックからCSSエリアにヘッドをリトラクトす
るときは内周側トラックからリトラクトするときよりV
CM電流を減らすのが好ましい。
【0016】以上は、ヘッドのロード・アンロード方式
を適用した従来の磁気ディスク装置においても同様であ
る。即ち、ヘッドを最内周トラックからディスクの外側
に設けられた退避部にリトラクト(アンロード)する場
合に、キャリッジのサスペンション(アーム)の先端部
が当該退避部の傾斜部に接するときの移動速度は、最外
周トラックからリトラクトする場合のほぼ4倍になって
しまう。
【0017】ヘッドを支持するサスペンションの先端部
が傾斜部を上るときは摩擦力が大きいので、外周からリ
トラクトするときでも大きな電流をボイスコイルモータ
に流す必要がある。このためヘッドのロード・アンロー
ド方式では、上記補助電源用コンデンサの容量も大きく
して、電源遮断時には、当該コンデンサからボイスコイ
ルモータに比較的大きな電流が流れるようにする必要が
ある。しかし、そのようにすると、ヘッドがディスクの
最内周側に位置しているときに電源が遮断されると、キ
ャリッジが過大な速度で傾斜部に当たるとか、ストッパ
に衝突して、ヘッド或いはディスクに損傷を与える虞が
ある。
【0018】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
でその目的は、簡単な構成でありながら、装置の電源遮
断時にヘッド位置に応じたヘッドリトラクト制御が行え
るようにすることで、ヘッドリトラクトの安定化を図る
ことができる磁気ディスク装置及び同装置に適用される
電源遮断時におけるヘッドリトラクト方法を提供するこ
とにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁気記録媒体
を回転させるスピンドルモータと、記録再生用のヘッド
を上記媒体の半径方向に移動させるための駆動力を発生
するボイスコイルモータとを備えた磁気ディスク装置に
おいて、装置の主電源により電荷が蓄積される補助電源
用コンデンサと、電源遮断時に上記補助電源用コンデン
サの放電動作によるボイスコイルモータへの駆動電流供
給を可能とする駆動電流供給用スイッチ回路と、最新の
ヘッド位置をもとに、そのヘッド位置から上記媒体上
の、もしくは媒体外の所定の退避箇所にヘッドをリトラ
クトする際のヘッド移動距離に応じた制御量を決定して
出力する制御手段と、この制御手段から出力される制御
量で決まる電圧が保持される電源遮断時アンロード制御
用コンデンサと、上記補助電源用コンデンサに蓄積され
た電荷の放電によりボイスコイルモータに供給される駆
動電流の量を上記アンロード制御用コンデンサに保持さ
れている電圧に応じて制御する定電流回路とを備えたこ
とを特徴とする。
【0020】このような構成においては、アンロード制
御用コンデンサには、常に最新のヘッド位置で決まるヘ
ッド移動距離(リトラクト距離)に応じた電圧が保持さ
れる。もし、この状態で装置の主電源(装置電源)が遮
断された場合には、駆動電流供給用スイッチ回路が作動
して、装置電源により電荷が蓄積されている補助電源用
コンデンサからボイスコイルモータへの駆動電流(リト
ラクト電流)供給が可能な状態となる。このとき定電流
回路は、アンロード制御用コンデンサに保持されている
電圧、つまり現在(電源遮断時)のヘッド位置で決まる
ヘッド移動距離(リトラクト距離)に対応した電圧によ
り作動し、ボイスコイルモータに供給されるリトラクト
電流の量を当該電圧(の値)に基づいて制御する。
【0021】これにより、ボイスコイルモータには、電
源遮断に応じてヘッドを現在位置から退避箇所に適正に
リトラクト(アンロード)するのに必要なリトラクト電
流を流すことが可能となり、即ち電源遮断時におけるヘ
ッド位置に応じたヘッドリトラクト制御が可能となり、
ヘッドリトラクトの安定化を図ることができ、キャリッ
ジがストッパ或いは退避部の傾斜部に高速度で衝突して
ヘッド或いはディスクに損傷を与えるのを防止できる。
しかも、アンロード制御用コンデンサに保持される電圧
の値により、電源遮断時のヘッド位置に応じたリトラク
ト電流の制御(ヘッドリトラクト制御)が実現されるた
め、構成の簡略化が図れる。
【0022】また本発明は、上記構成における補助電源
用コンデンサに代えて、スピンドルモータの回転によっ
て発生する逆起電圧を整流する整流回路を備えること
で、電源遮断時には、上記駆動電流供給用スイッチ回路
により上記整流回路からボイスコイルモータにリトラク
ト電流を供給させるようにしたことをも特徴とする。
【0023】また本発明は、上記アンロード制御用コン
デンサをリトラクト電流源として用い、電源遮断時には
上記駆動電流供給用スイッチ回路により当該アンロード
制御用コンデンサに蓄積されている電荷を放電させてボ
イスコイルモータにリトラクト電流を供給させること
で、上記補助電源用コンデンサ(または整流回路)と上
記定電流回路とを不要としたことをも特徴とする。
【0024】ここで、アンロード制御用コンデンサから
ボイスコイルモータに供給されるリトラクト電流の量
は、当該コンデンサに蓄積された総電荷量で決まる。こ
の総電荷量は、当該コンデンサに保持される(印加され
る)電圧で決まる。したがって、アンロード制御用コン
デンサに、上記したように常に最新のヘッド位置で決ま
るリトラクト距離に応じた電圧、言い換えるならば最新
のヘッド位置で決まるリトラクト距離に対応する最適リ
トラクト電流を流すのに必要な電圧を保持するならば、
電源遮断時に当該コンデンサからボイスコイルモータ
に、ヘッドを現在位置から退避箇所に適正にリトラクト
するのに必要な最適リトラクト電流を流すことが可能と
なる。
【0025】また本発明は、種々のヘッド移動距離また
はヘッド位置毎に、そのヘッド移動距離またはヘッド位
置で決まるヘッド移動距離に応じた制御量が登録された
制御量テーブルを更に備えることで、当該テーブルを参
照するだけで、最新のヘッド位置で決まるヘッド移動距
離に応じた制御量が取得できるようにしたことをも特徴
とする。
【0026】また本発明は、上記制御手段から出力され
る制御量で決まる電圧を上記アンロード制御用コンデン
サに保持させるオペアンプからなるバッファアンプを更
に備えることで、最新のヘッド位置に応じた電圧を、当
該コンデンサに現在保持されている電圧の値に無関係
に、当該コンデンサに瞬時に保持させることができるよ
うにしたことをも特徴とする。
【0027】また本発明は、上記オペアンプからなるバ
ッファアンプに代えて、制御手段から上記制御量が出力
された場合に、当該制御量で決まる電圧とその際に上記
アンロード制御用コンデンサに保持されている電圧との
差に応じた電流を当該コンデンサに供給することで、当
該コンデンサに上記制御量で決まる電圧を保持させる電
流供給手段と、上記アンロード制御用コンデンサからの
電荷の放電路をなし、電源遮断状態において開状態とな
る放電用スイッチ回路及び抵抗からなる直列回路とを備
え、上記制御量で決まる電圧が上記アンロード制御用コ
ンデンサに保持されている電圧より低い場合には、上記
制御手段からの制御量の出力時に一時的に上記放電用ス
イッチ回路を閉状態に切り替えることで、当該コンデン
サの保持電圧を上記制御量で決まる電圧まで下げるよう
にしたことをも特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、ヘッドのロード・アンロード方式を適用する磁気デ
ィスク装置に適用した場合を例に図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置
の全体構成を示すブロック図である。
【0029】図1において、11はデータが記録される
媒体であるディスク(磁気ディスク)、12はディスク
11へのデータ書き込み(データ記録)及びディスク1
1からのデータ読み出し(データ再生)に用いられるヘ
ッド(磁気ヘッド)である。図1の構成では、単一枚の
ディスク11が配置された磁気ディスク装置を想定して
いるが、複数毎のディスクが積層配置された構成であっ
ても構わない。また図1の構成では、作図の都合上、ヘ
ッド12はディスク11の一方の面側にのみ設けられる
ものとする。但し、ヘッド12は、ディスク11の各面
に対応してそれぞれ設けられるのが一般的である。
【0030】ディスク11の各面には同心円状の多数の
トラックが形成され、各トラックには、位置決め制御等
に用いられるサーボデータが記録された複数のサーボエ
リアが等間隔で配置されている。これらのサーボエリア
は、ディスク11上では中心から各トラックを渡って放
射状に配置されている。サーボエリア間はデータエリア
(ユーザエリア)となっており、当該データエリアには
複数のデータセクタが設定される。サーボデータは対応
するサーボエリアが存在するシリンダのシリンダ番号を
示すシリンダコード、当該シリンダコードの示すシリン
ダ内の位置誤差を波形の振幅で示すためのバーストデー
タを含む。
【0031】ヘッド12はロータリ型アクチュエータと
してのキャリッジ(ヘッド移動機構)13に取り付けら
れており、当該キャリッジ13の角度回転に従ってディ
スク11の半径方向に移動する。これにより、ヘッド1
2は、目標トラック上にシーク・位置決めされるように
なっている。ディスク11の外側には、ディスク11の
回転停止状態においてヘッド12をリトラクト(退避)
させておくための退避部14が配置されている。この退
避部14は、図2に示すように、ディスク11に近接し
て、且つキャリッジ13に取り付けられたサスペンショ
ン131の先端部の移動経路上の所定位置に設けられて
いる。
【0032】ディスク11はスピンドルモータ(SP
M)15により高速に回転する。キャリッジ13は、ボ
イスコイルモータ(VCM)16により駆動される。ス
ピンドルモータ15は、SPMドライバ(SPM駆動回
路)17から供給される制御電流により駆動される。ボ
イスコイルモータ16は、VCMドライバ(VCM駆動
回路)18から供給される制御電流(VCM電流) によ
り駆動される。本実施形態においてSPMドライバ17
及びVCMドライバ18は1チップに集積回路化されて
いる。ドライバ17,18からモータ15,16に供給
される制御電流を決定するための値(制御量)は、CP
U22により決定される。ボイスコイルモータ16はま
た、電源遮断時には、電源遮断時アンロード回路21か
ら供給される制御電流(VCM電流)によっても駆動さ
れる。
【0033】ヘッド12は、ディスク11の目標トラッ
ク上にシーク・位置決めされた後、当該ディスク11の
回転動作により、そのトラック上を走査する。またヘッ
ド12は走査により、そのトラック上に等間隔を保って
配置されたサーボエリアのサーボデータを順に読み込
む。またヘッド12は走査により、目標データセクタに
対するデータの読み書きを行う。
【0034】ヘッド12はフレキシブルプリント配線基
板(FPC)に実装されたヘッドアンプ回路(ヘッドI
C)19と接続されている。ヘッドアンプ回路19はヘ
ッド12との間のリード/ライト信号の入出力等を司
る。ヘッドアンプ回路19は、ヘッド12で読み取られ
たアナログ出力(ヘッド12のリード信号)を増幅する
と共に、リード/ライト回路(リード/ライトIC)2
0から送られるライトデータに所定の信号処理を施して
これをヘッド12に送る。
【0035】リード/ライト回路20は、ヘッド12に
よりディスク11から読み出されてヘッドアンプ回路1
9で増幅されたアナログ出力(ヘッド12のリード信
号)を一定の電圧に増幅するAGC(自動利得制御)機
能と、このAGC機能により増幅されたリード信号から
例えばNRZコードのデータに再生するのに必要な信号
処理を行うデコード機能(リードチャネル)と、ディス
ク11へのデータ記録に必要な信号処理を行うエンコー
ド機能(ライトチャネル)と、上記リード信号からのサ
ーボデータ抽出を行うサーボ抽出機能とを有している。
【0036】電源遮断時アンロード回路21は、装置の
電源遮断時にボイスコイルモータ16によりヘッド12
をその際のヘッド位置に応じた速度でディスク11上か
ら退避部14にアンロード(リトラクト)するのに必要
なVCM電流(リトラクト電流)を当該ボイスコイルモ
ータ16に供給する。電源遮断時アンロード回路21は
コンデンサ(電源遮断時アンロード制御用コンデンサ)
210を内蔵する。このコンデンサ210の電圧値(制
御電圧値) は電源遮断時のアンロードのためのVCM電
流の値を決定する。
【0037】CPU(Central Processing Unit )22
は、ROM23に格納されている制御プログラムに従っ
て磁気ディスク装置の各部の制御を行う。この制御の代
表的なものに、リード/ライト回路20により抽出され
たサーボデータ中のシリンダコード、バーストデータに
基づいてヘッド12を目標トラックの目標位置に移動
(シーク・位置決め)するヘッド制御がある。CPU2
2は、このヘッド制御において、ヘッド12を目標位置
に移動させるためにVCMドライバ18に与える制御量
を、目標位置と現在位置との差(距離)をもとにサーボ
エリア単位で算出する。この算出された制御量は、CP
U22からD/A(ディジタル/アナログ)変換器24
を介してVCMドライバ18に与えられる。
【0038】またCPU22は、ホストシステムからス
ピンドルモータ15の停止指示が与えられた場合に、ヘ
ッド12を退避部14にリトラクト(アンロード)させ
る通常アンロード制御を行う機能を有する。この通常ア
ンロード制御では、ヘッド12を現在位置から退避部1
4に一定の速度で移動させるためにVCMドライバ18
に与えられる制御量は、ボイスコイルモータ16の角度
回転により発生される逆起電圧をもとに算出される。ま
たCPU22は、装置への電源が供給された場合、或い
はホストシステムからスピンドルモータ15の回転指示
が与えられた場合に、退避部14にリトラクトされてい
たヘッド12をディスク11上にロードさせるロード制
御を行う機能も有する。
【0039】更にCPU22は、装置の電源が断たれた
場合に、電源遮断時アンロード回路21によりヘッド1
2をそのヘッド位置に応じた速度で退避部14にリトラ
クト可能なように、当該電源遮断時アンロード回路21
内のコンデンサ210への制御電圧(リトラクト制御
量)の設定をサーボエリア単位で実行する。この制御電
は、例えばヘッド12の位置で決まる種々のリトラクト
距離と制御電圧との対応関係を登録した制御電圧テーブ
ル230を参照することで求められる。
【0040】ROM23には、CPU22が磁気ディス
ク装置全体を制御するのに必要な制御プログラムが格納
されている。ROM23にはまた、上記制御電圧テーブ
ル230が格納されている。
【0041】D/A変換器24は、ヘッド制御時、或い
は通常アンロード制御時等において、CPU22から与
えられるディジタルの制御量をアナログの制御量に変換
する。このD/A変換器24の出力は、VCMドライバ
18に与えられる。
【0042】図3は、図1中の電源遮断時アンロード回
路21の構成を示すブロック図である。同図において、
装置の主電源(装置電源)からの電源電圧Vccを伝達
する電源ライン200には、通常状態において電源電圧
Vccにより電荷が蓄積されるコンデンサ(補助電源用
コンデンサ)211の一端がスイッチ212を介して接
続されている。コンデンサ212の他端は接地端(GN
D)に接続されている。スイッチ212は、電源遮断状
態においてOFF状態となるFET等の半導体で構成さ
れ、リトラクト指令回路217からのスイッチ制御信号
SCにより、通常状態(主電源の投入状態)においては
ON状態(閉状態)に設定され、電源遮断時にOFF状
態(開状態)に切り替え設定される。スイッチ212
は、高レベルのスイッチ制御信号SCが供給されている
期間だけ、OFF状態となる。
【0043】コンデンサ211の上記一端とボイスコイ
ルモータ16(のモータコイル)の一端との間にはスイ
ッチ213及び電流制限抵抗214が直列に接続されて
いる。またボイスコイルモータ16(のモータコイル)
の他端と接地端(GND)との間にはスイッチ215及
び定電流回路216が直列に接続されている。
【0044】スイッチ213,215は電源遮断状態に
おいてON状態となるFET等の半導体で構成され、リ
トラクト指令回路217からのスイッチ制御信号SCに
より、通常状態(主電源の投入状態)においてはOFF
状態(開状態)に設定され、電源遮断時にON状態(閉
状態)に切り替え設定される。スイッチ213,215
は、高レベルのスイッチ制御信号SCが供給されている
期間だけ、OFF状態となる。
【0045】定電流回路216は、電源遮断時にコンデ
ンサ210の電圧値で決まるVCM電流をコンデンサ2
10に蓄積された電荷によりボイスコイルモータ16に
供給する。
【0046】リトラクト指令回路217は、電源ライン
200の電源電圧Vccを監視し、装置の電源が断たれ
たことを検出する。リトラクト指令回路217は、通常
状態においてはスイッチ213,215をOFF状態に
するためにスイッチ制御信号SCを高レベルに設定し、
電源遮断時にはスイッチ213,215をON状態にし
てヘッド12をリトラクト(アンロード)するために当
該スイッチ制御信号SCを低レベルに切り替える。
【0047】コンデンサ210の電圧(制御電圧)は、
CPU22によりD/A変換器218及びバッファアン
プ219を介してサーボエリア単位で繰り返し設定され
る。D/A変換器218はCPU22からのディジタル
の制御電圧(リトラクト制御量)を当該CPU22から
のクロックに応じてアナログの制御電圧に変換し、バッ
ファアンプ219に出力する。バッファアンプ219
は、D/A変換器218からの制御電圧をコンデンサ2
10に瞬時に保持させる。バッファアンプ219は大電
流駆動可能なオペアンプにより構成されており、出力電
圧値が入力電圧値に一致するようにフィードバック制御
する。コンデンサ210の一端は定電流回路216の制
御入力及びバッファアンプ219の出力と接続され、他
端は接地端(GND)と接続されている。
【0048】電源ライン200からの電源電圧Vcc
は、CPU22、電源遮断時アンロード回路21内のリ
トラクト指令回路217及びD/A変換器218、更に
は図1中のSPMドライバ17、VCMドライバ18、
ヘッドアンプ回路19、リード/ライト回路20、RO
M23及びD/A変換器24等に供給される。
【0049】図4は、図3中の定電流回路216の構成
を示す図である。同図に示すように、定電流回路216
は、トランジスタ216a及び抵抗216bから構成さ
れる。トランジスタ216aのコレクタはスイッチ21
5と、ベースはコンデンサ210の一端と、そしてエミ
ッタは抵抗216bの一端と、それぞれ接続されてい
る。抵抗216bの他端は接地端(GND)と接続され
ている。
【0050】次に、電源遮断時アンロード回路21の構
成が図3のようになっている場合における、本実施形態
の電源遮断時のアンロード制御を中心とする動作を図5
のフローチャート及び図6のタイミングチャートを適宜
参照して説明する。
【0051】まず、装置の電源が正常で、つまり電源電
圧Vccが正常で、且つスピンドルモータ15が高速回
転している通常状態においては、ディスク11上の各ト
ラックに等間隔で配置されているサーボエリアのうち、
ヘッド12が走査した位置のサーボエリアに記録されて
いるサーボデータ信号が当該ヘッド12により順次読み
取られる。ヘッド12により読み取られたサーボデータ
信号はヘッドアンプ回路19により増幅され、リード/
ライト回路20に供給される。リード/ライト回路20
では、このサーボデータ信号から、シリンダコード、バ
ーストデータ等を抽出し、CPU22に送る。
【0052】CPU22は、リード/ライト回路20に
よって抽出されたシリンダコード等をもとに、自身が有
するヘッド制御機能を用いて、次のようなヘッド制御を
行う。
【0053】まずCPU22は、リード/ライト回路2
0によりシリンダコードが抽出される毎に、そのシリン
ダコードからヘッド12の現在位置(シリンダ位置)を
検出する。次にCPU22は、検出したヘッド12の現
在位置(ヘッド位置)と目標位置(目標シリンダ位置)
との差分から、ヘッド12を目標位置に移動させるのに
必要なVCMドライバ18に対する符号付きのディジタ
ルの制御量を求める制御演算を行う。
【0054】次にCPU22は、求めたディジタルの制
御量をD/A変換器24に出力する。これによりD/A
変換器24は、CPU22からのディジタル制御量を正
または負のアナログの制御量(ここでは制御電圧)に変
換してVCMドライバ18に与える。するとVCMドラ
イバ18は、与えられた制御量(制御電圧)を、例えば
当該制御量に比例した値の正または負の電流(VCM電
流)に変換してボイスコイルモータ16に供給する。ボ
イスコイルモータ16は、VCMドライバ18から供給
されるVCM電流に応じた駆動力をキャリッジ13に与
える。これによりキャリッジ13が角度回転(回動)
し、キャリッジ13のサスペンション131の先端側に
固定されているヘッド12が、目標位置に向かってディ
スク11の半径方向に移動される。CPU22は以上の
動作をヘッド12が目標位置に移動されるまで繰り返
す。
【0055】さてヘッド12が目標トラックに移動され
ると、CPU22はリード/ライト回路20により抽出
されるバーストデータをもとに、ヘッド12の目標トラ
ックの目標位置からのずれを算出し、そのずれをなくす
のに必要な、つまりヘッド12を目標位置に位置決めす
るのに必要な制御量を求める。次にCPU22は、求め
た制御量をD/A変換器24に出力してアナログの制御
量(ここでは制御電圧)に変換させる。このアナログの
制御量はVCMドライバ18に与えられ、当該制御量に
対応したVCM電流がVCMドライバ18からボイスコ
イルモータ16に供給される。これによりボイスコイル
モータ16からキャリッジ13に駆動力が与えられ、キ
ャリッジ13に取り付けられているヘッド12が目標位
置に近づけられる。
【0056】以上が通常状態におけるCPU22よる周
知のヘッド制御である。さてCPU22は、上記通常状
態においては、ヘッド制御と並行して、以下に述べる図
5のフローチャートのステップS1〜S4を繰り返し実
行する。
【0057】まずCPU22は、ヘッド制御回路221
により繰り返し求められるヘッド12の位置(シリンダ
位置)のうち、最も最近に求められたシリンダ位置、つ
まりヘッド12の現在位置を確認する(ステップS
1)。
【0058】次にCPU22は、ヘッド12を現在位置
からディスク11の半径方向にその外周に向けて退避部
14までリトラクトすると仮定した場合のリトラクト距
離を、退避部14の位置(つまりリトラクト位置)から
ヘッド12の現在位置を減じることで算出する(ステッ
プS2)。そしてCPU22は、算出したリトラクト距
離により制御電圧テーブル230を参照し、そのリトラ
クト距離だけヘッド12をリトラクトするのに最適なリ
トラクト制御量(制御電圧)を取得する(ステップS
3)。なお、リトラクト距離はヘッド12の位置に固有
の値であることから、リトラクト距離を実際に算出しな
くても、ヘッド12の位置からリトラクト制御量を求め
ることも可能である。つまり、リトラクト制御量を求め
るという観点からは、リトラクト距離とヘッド位置とは
同義語であるといえる。この場合、制御電圧テーブル2
30を、各ヘッド位置(即ちシリンダ位置)とリトラク
ト制御量との対応テーブルとすればよい。なお、制御電
圧テーブル230を用いる代わりに、ヘッド位置(リト
ラクト距離)からリトラクト制御量を算出するようにし
ても構わない。
【0059】さてCPU22は、ヘッド12を現在位置
からトラクトするのに最適なリトラクト制御量(制御電
圧)を取得すると、そのリトラクト制御量(制御電圧)
を電源遮断時アンロード回路21内のD/A変換器21
8にクロックと共に出力する(ステップS4)。
【0060】D/A変換器218は、CPU22からの
制御電圧値をアナログの制御電圧に変換して同じ電源遮
断時アンロード回路21内のバッファアンプ219に出
力する。バッファアンプ219は、D/A変換器218
からの制御電圧を同じ電源遮断時アンロード回路21内
のコンデンサ210に保持させる。つまりコンデンサ2
10には、現在のヘッド12の位置(で決まるリトラク
ト距離)に対応した制御電圧が保持される。
【0061】ここで、上記オペアンプから構成されるバ
ッファアンプ219の動作について述べる。まず、それ
までのコンデンサ210の保持電圧が、新たな制御電圧
より低い場合には、バッファアンプ219により当該コ
ンデンサ210への電流の吐き出しが行われて、当該コ
ンデンサ210の保持電圧が、バッファアンプ219の
入力電圧、即ちD/A変換器218から出力された制御
電圧に一致するように制御される。これに対し、それま
でのコンデンサ210の保持電圧が、新たな制御電圧よ
り高い場合には、バッファアンプ219のフィードバッ
ク制御により当該コンデンサ210からの電流の引き込
みが行われて、当該コンデンサ210の保持電圧が、バ
ッファアンプ219の入力電圧、即ちD/A変換器21
8から出力された制御電圧に一致するように制御され
る。
【0062】コンデンサ210の保持電圧は同じ電源遮
断時アンロード回路21内の定電流回路216の制御入
力に印加される。これにより定電流回路216は、コン
デンサ210の保持電圧に応じたVCM電流の供給制御
を行うことが可能となる。但し、装置の電源が供給され
ている通常状態では、スイッチ213,215がOFF
状態にあるため、定電流回路216によるボイスコイル
モータ16へのVCM電流の供給はなされない。
【0063】CPU22は、電源ライン200から電源
電圧Vccが印加されている通常状態では、上記した図
5のフローチャートに従う制御電圧の決定と出力を繰り
返し実行する。このような状態で、装置の電源が遮断さ
れ、その旨がリトラクト指令回路217により検出され
たものとする。この場合リトラクト指令回路217は、
スイッチ制御信号SCを高レベルから低レベルに切り替
える。するとスイッチ212がON状態からOFF状態
に切り替えられると同時に、スイッチ213,215が
OFF状態からON状態に切り替えられる。スイッチ2
12は前記したように電源遮断状態においてOFF状態
となるFET等の半導体で構成されているため、電源遮
断時には確実にOFF状態に切り替えられる。同様にス
イッチ213,215は電源遮断状態においてON状態
となるFET等の半導体で構成されているため、電源遮
断時には確実にON状態に切り替えられる。
【0064】コンデンサ211には、装置の動作中に装
置の主電源から電源ライン200及びスイッチ212を
介して電荷が蓄積される。これによりコンデンサ211
は電源電圧Vccに充電される。
【0065】したがって、上記のように装置の主電源が
遮断されて、スイッチ213,215がON状態に切り
替えられた場合には、コンデンサ211の充電電圧Vc
cが抵抗214、ボイスコイルモータ16、及び定電流
回路216からなる直列回路に印加される。このコンデ
ンサ211の充電電圧Vccは、当該コンデンサ211
(の一端)と電源ライン200との間に設けられたスイ
ッチ212がOFF状態に切り替えられていることか
ら、CPU22等の他の回路に印加されることはない。
なお、スイッチ212に代えてダイオードを用い、その
アノードを電源ライン200側にカソードをコンデンサ
211側に接続するようにしても、同様の効果を得るこ
とができる。
【0066】さて電源遮断時において、定電流回路21
6の制御入力には、その時点のヘッド12の位置(で決
まるリトラクト距離)に対応した制御電圧が、コンデン
サ210から供給されている。
【0067】定電流回路216は、コンデンサ210か
らの制御電圧を受けて作動し、その制御電圧とコンデン
サ211の充電電圧Vcc、抵抗214の抵抗値並びに
ボイスコイルモータ16(のコイル)の抵抗値とで決ま
るVCM電流を当該ボイスコイルモータ16に供給す
る。ここで、コンデンサ211の充電電圧Vcc、抵抗
214の抵抗値並びにボイスコイルモータ16(のコイ
ル)の抵抗値は一定であることから、ボイスコイルモー
タ16に供給されるVCM電流は、コンデンサ210に
保持されている制御電圧で決まる。この制御電圧は、上
記したように電源遮断時のヘッド12の位置(で決まる
リトラクト距離)に対応している。つまり電源遮断時に
は、コンデンサ21が電源(補助電源)として用いら
れ、コンデンサ210に保持されている制御電圧に応じ
て、その際のヘッド12の位置(で決まるリトラクト距
離)に対応したVCM電流がボイスコイルモータ16に
供給される。これにより、電源遮断時におけるヘッド1
2の位置に応じたアンロード(リトラクト)制御が実現
される。
【0068】したがって、ヘッド12の位置(で決まる
リトラクト距離)に対応したコンデンサ210の制御電
圧を設定することで、電源遮断時にも最適なアンロード
用のVCM電流を流して、最適なアンロード動作を行う
ことができる。これにより、ヘッド12を支持するサス
ペンション131の先端が退避部14の傾斜部141に
乗り上げる速度を、ヘッド12の位置に無関係に均一に
して、ヘッド12が退避部14に確実にアンロードされ
るようにすると共に、ヘッド12或いはディスク11に
損傷が与えられるのを防止できる。
【0069】しかも本実施形態においては、ヘッド12
の位置に合わせたリトラクト時の制御量(制御電圧)を
決定してコンデンサ210に設定する処理を定常的に繰
り返し実行しているため、電源遮断が確認された際に
は、その時点における当該コンデンサ210の設定電圧
で決まるVCM電流によるアンロード動作を直ちに実行
できる。したがって、電源遮断時におけるVCM電流の
電流源(補助電源)にコンデンサ211を使っても、時
間的に十分に対処可能である。
【0070】以上は、電源遮断時におけるVCM電流の
電流源(補助電源)にコンデンサ211を用いた場合に
ついて説明したが、コンデンサ211(の充電電圧)に
代えてスピンドルモータ15の回転に伴って誘導される
交流の逆起電圧(逆起電力)を用いることも可能であ
る。そこで、スピンドルモータ15の逆起電圧を利用し
て電源遮断時の補助電源を得るようにした電源遮断時ア
ンロード回路21の変形例について説明する。
【0071】図7は、電源遮断時アンロード回路21の
第1の変形例を示すブロック構成図であり、図3と同一
部分には同一符号を付してある。図7において、スピン
ドルモータ(SPM)15は3相(U,V,Wの3相)
のコイル(SPMコイル)を有している。SPMドライ
バ17は、スピンドルモータ15の各相(励磁相、駆動
相)の切り替え制御、各コイルに流す電流の制御を行う
ことでスピンドルモータ15を所定の回転数で回転させ
る。
【0072】スピンドルモータ15の3相の各コイルに
は、当該スピンドルモータ15の回転に伴って誘導され
る交流の逆起電圧(逆起電力)が発生する。そこで図7
の構成では、この逆起電圧を利用して電源を得るため
に、図3中のコンデンサ211に代えて当該逆起電圧を
整流する整流回路700が設けられる。
【0073】このように、図7の構成の電源遮断時アン
ロード回路21が図3の構成の電源遮断時アンロード回
路21と異なる点は、コンデンサ211に代えて整流回
路700が設けられていることである。
【0074】次に、図7の構成の電源遮断時アンロード
回路21を中心とする動作を説明する。まず、装置の主
電源が遮断されると、電源ライン200からSPMドラ
イバ17への電源供給が断たれるため、SPMドライバ
17の出力はディセーブルされる。これによりスピンド
ルモータ15は、等価的にSPMドライバ17から切り
離される。ところがスピンドルモータ15は、イナーシ
ャー(慣性力)によりSPMドライバ17の出力がディ
セーブルされても、しばらくの間は回転を続ける。この
ためスピンドルモータ15の各コイルには、電源遮断後
もしばらくの間は逆起電圧が発生する。
【0075】スピンドルモータ15の各コイルに発生す
る逆起電圧は整流回路700により整流されて、DC電
圧に変換される。スイッチ213,215は、通常状態
においてはOFFされているが、電源が遮断されると、
前記したようにリトラクト指令回路217からの低レベ
ルのスイッチ制御信号SCによりONする。
【0076】すると、整流回路71の出力電圧(DC電
圧)は、抵抗214、ボイスコイルモータ16及び定電
流回路216からなる直列回路に印加される。このとき
定電流回路216の制御入力には、前記したように、そ
の時点(電源遮断時)のヘッド12の位置(で決まるリ
トラクト距離)に対応した制御電圧が、コンデンサ21
0から供給されている。
【0077】定電流回路216は、コンデンサ210か
らの制御電圧を受けて、その制御電圧と整流回路700
の出力電圧、抵抗214の抵抗値並びにボイスコイルモ
ータ16(のコイル)の抵抗値とで決まるVCM電流を
当該ボイスコイルモータ16に供給する。ここで、整流
回路700の出力電圧、抵抗214の抵抗値並びにボイ
スコイルモータ16(のコイル)の抵抗値は一定である
ことから、ボイスコイルモータ16に供給されるVCM
電流は、コンデンサ210の制御電圧で決まる。この制
御電圧は、上記したように電源遮断時のヘッド12の位
置(で決まるリトラクト距離)に対応している。つまり
電源遮断時には、整流回路700の出力電圧が電源(補
助電源)電圧として用いられ、コンデンサ210に保持
されている制御電圧に応じて、その際のヘッド12の位
置(で決まるリトラクト距離)に対応したVCM電流が
ボイスコイルモータ16に供給される。これにより、電
源遮断時アンロード回路21において図3中のコンデン
サ211に代えて整流回路700を用いた構成でも、電
源遮断時におけるヘッド12の位置に応じたアンロード
制御が実現される。
【0078】なお、図3または図7の電源遮断時アンロ
ード回路21では、コンデンサ211または整流回路7
00をVCM電流の電源として用いると共に、コンデン
サ210に保持された電圧を制御入力とする定電流回路
216を設けることで、電源遮断時にはその際のコンデ
ンサ210の保持電圧で決まるVCM電流が定電流回路
216によりボイスコイルモータ16に供給される構成
を適用したが、これに限るものではない。例えば、コン
デンサ210自体、即ち定電流回路216に対する制御
用のコンデンサ210自体を、VCM電流の直接の電流
源として用いることも可能である。そこで、コンデンサ
210を、VCM電流の電流源として用いるようにした
電源遮断時アンロード回路21の変形例について説明す
る。
【0079】図8は、電源遮断時アンロード回路21の
第2の変形例を示すブロック構成図であり、図3と同一
部分には同一符号を付してある。図8の構成の電源遮断
時アンロード回路21が図3の構成の電源遮断時アンロ
ード回路21と異なる点は、コンデンサ210をVCM
電流の電流源として用いることで、コンデンサ211及
び定電流回路216を不要としたことである。
【0080】ここで、コンデンサ210の一端がバッフ
ァアンプ219の出力と接続される点は、図3(または
図7)の構成と同様である。但し、図8の構成では、コ
ンデンサ210の上記一端とボイスコイルモータ16の
一端との間にスイッチ213及び電流制限抵抗214が
直列に接続され、ボイスコイルモータ16の他端と接地
端(GND)との間にスイッチ215のみが接続されて
いる点で、図3(または図7)の構成とは異なる。
【0081】次に、図8の構成の電源遮断時アンロード
回路21を中心とする動作を説明する。まず、装置の電
源が正常で、つまり電源電圧Vccが正常で、且つスピ
ンドルモータ15が高速回転している通常状態において
は、CPU22は前記したように、ヘッド制御と並行し
て、図5のフローチャートのステップS1〜S4を繰り
返し実行する。
【0082】即ちCPU22は、ヘッド12の現在位置
を確認し、当該ヘッド12を現在位置からディスク11
の半径方向にその外周に向けて退避部14までリトラク
トすると仮定した場合のリトラクト距離を算出する(ス
テップS1,S2)。次にCPU22は、算出したリト
ラクト距離により制御電圧テーブル230を参照して、
そのリトラクト距離だけヘッド12をリトラクトするの
に最適なリトラクト制御量(制御電圧)を取得し、その
制御量(制御電圧)をD/A変換器218にクロックと
共に出力する(ステップS3,S4)。
【0083】D/A変換器218は、CPU22からの
制御電圧を当該CPU22からのクロックに応じてアナ
ログの制御電圧に変換してバッファアンプ219に出力
する。バッファアンプ219は、D/A変換器218か
らの制御電圧、即ち現在のヘッド12の位置(で決まる
リトラクト距離)に対応した制御電圧に応じてコンデン
サ210に電荷を蓄積させることで、当該コンデンサ2
10に上記制御電圧を保持させる。ここで、コンデンサ
210に蓄積される電荷の総量(総電荷量)Qは、コン
デンサ210の容量をC、制御電圧をV0 とすると、次
式 Q=CV0 …(1) のように表される。
【0084】CPU22は、電源ライン200から電源
電圧Vccが印加されている通常状態では、上記した図
5のフローチャートに従う制御電圧の決定と出力を繰り
返し実行する。このような状態で、装置の電源が遮断さ
れ、その旨がリトラクト指令回路217により検出され
たものとする。この場合リトラクト指令回路217は、
スイッチ制御信号SCを高レベルから低レベルに切り替
える。これによりスイッチ213,215がOFF状態
からON状態に切り替えられる。
【0085】すると、コンデンサ210に充電(蓄積)
された制御電圧(電荷)によりボイスコイルモータ16
にVCM電流が供給される。ここで、電源遮断時(スイ
ッチ213,215のOFF状態からON状態への切り
替え時)からの経過時間をt、VCM電流をi(t)、
コンデンサ210の容量をC、当該コンデンサ210に
保持された制御電圧、即ちコンデンサ210の充電電圧
の初期値をV0 、抵抗214の抵抗値とボイスコイルモ
ータ16の抵抗値との和をRとすると、VCM電流i
(t)は、次式 i(t)=(V0 /R)e-(1/CR)t …(2) ように表される。
【0086】上記(2)式から明らかなように、VCM
電流i(t)の値は、C,Rが一定であることからV0
の値で決まり、V0 /R(t=0)から時定数CRで指
数関数的に減少していく。このVCM電流i(t)の値
はボイスコイルモータ16によりヘッド12を移動する
際の加速度と等価であり、VCM電流i(t)の積分値
である総電荷量Q=∫i(t)dt=CV0 はヘッド1
2に対するリトラクト力となる。
【0087】したがって、CPU22によりD/A変換
器218及びバッファアンプ219を介してコンデンサ
210に保持させる制御電圧V0 の値を、ヘッド12の
位置(で決まるリトラクト距離)に応じて制御するなら
ば、リトラクト力を制御できる。
【0088】なお、以上に述べた実施形態では、コンデ
ンサ210に現在保持されている電圧の値に関係なく、
D/A変換器218の新たな出力電圧に一致する電圧が
当該コンデンサ210に保持されるように、D/A変換
器218とコンデンサ210の一端との間にオペアンプ
からなるバッファアンプ219を設けた構成を適用した
場合について説明したが、これに限るものではなく、例
えば図9に示す構成を適用することも可能である。
【0089】図9の構成では、D/A変換器218の出
力電圧(制御電圧)により駆動されるトランジスタ90
1が設けられている。このトランジスタ901のコレク
タは電源ライン200に、ベースはD/A変換器218
の出力に、エミッタはコンデンサ210の一端に、それ
ぞれ接続されている。コンデンサ210の上記一端(及
びトランジスタ901のエミッタの共通接続点)と接地
端(GND)との間には、抵抗902とスイッチ903
とからなる直列回路が接続されている。スイッチ903
は前記スイッチ213,215と異なって、電源遮断状
態においてOFF状態となるFET等の半導体で構成さ
れており、CPU22からのディスチャージ信号DCに
より制御される。ここではスイッチ903は、高レベル
のディスチャージ信号DCが供給されている期間だけ、
ON状態となる。
【0090】図9の構成を適用する場合、CPU22に
よりサーボエリア単位で行われる制御電圧の決定と出力
のための一連の処理の手順は、例えば図5のフローチャ
ートとは異なる。以下、図9の構成を適用する場合にお
ける、制御電圧の決定と出力のための処理手順について
図10のフローチャートを参照して説明する。
【0091】まずCPU22は、ヘッド12の現在位置
を確認し、当該ヘッド12を現在位置からディスク11
の半径方向にその外周に向けて退避部14までリトラク
トすると仮定した場合のリトラクト距離を算出する(ス
テップS11,S12)。次にCPU22は、算出した
リトラクト距離により制御電圧テーブル230を参照し
て、そのリトラクト距離だけヘッド12をリトラクトす
るのに最適なリトラクト制御量(制御電圧)を取得する
(ステップS13)。
【0092】次にCPU22は、取得した制御電圧の値
を前回の制御電圧値と比較し、前回より制御電圧を下げ
るか否かを判断する(ステップS14,S15)。も
し、前回より制御電圧を下げる場合には、CPU22は
高レベルのディスチャージ信号DCを一定期間出力する
動作を開始すると同時に(ステップS16)、ステップ
S13で取得した制御電圧をD/A変換器218にクロ
ックと共に出力する(ステップS17)。
【0093】CPU22から高レベルのディスチャージ
信号DCが出力されると、その期間だけスイッチ903
はON状態となる。すると、コンデンサ210の容量を
C、抵抗902の抵抗値をRDCとすると、当該コンデン
サ210に蓄積されていた電荷が抵抗902を介して接
地端(GND)側に放電(ディスチャージ)され、当該
コンデンサ210の保持電圧(充電電圧)は時定数CR
DCで低下する。この放電に必要な時間、つまり高レベル
のディスチャージ信号DCの出力期間としては、次のサ
ーボエリアからサーボデータが得られるまでのサーボ間
隔より十分短い時間(例えばサーボ間隔の1/10程度
の時間)であって、且つ時定数CRDCより幾分長い時間
(例えば時定数の2倍程度の時間)を設定すればよい。
【0094】さて、D/A変換器218は、CPU22
からの制御電圧を当該CPU22からのクロックに応じ
てアナログの制御電圧に変換してトランジスタ901の
ベースに印加する。このとき本実施形態のように、トラ
ンジスタ901のベース電圧、即ちD/A変換器218
から出力されるCPU22指定の制御電圧よりも、トラ
ンジスタ901のエミッタ電圧、即ちコンデンサ210
の電圧の方が高く、トランジスタ901が動作するのに
十分なベース−エミッタ間電圧が確保できない場合に
は、コンデンサ210から抵抗902及びスイッチ90
3の直列回路を介して電荷が放電される。
【0095】やがて、コンデンサ210からの電荷の放
電により、当該コンデンサ210の電圧、即ちトランジ
スタ901のエミッタ電圧が、トランジスタ901のベ
ース電圧より下がり、トランジスタ901が動作するの
に十分なベース−エミッタ間電圧が確保できるようにな
ると、トランジスタ901は当該ベース−エミッタ間電
圧に応じた電流をコンデンサ210に供給することで、
当該コンデンサ210への電荷の蓄積を行う。これによ
りコンデンサ210には、トランジスタ901のベース
電圧に一致する電圧、即ちD/A変換器218から出力
されるCPU22指定の制御電圧が保持される。
【0096】一方、前回より制御電圧を下げない場合に
は、CPU22はステップS16をスキップしてステッ
プS17に進み、ステップS13で取得した制御電圧を
D/A変換器218に出力する。
【0097】D/A変換器218は、CPU22からの
制御電圧を当該CPU22からのクロックに応じてアナ
ログの制御電圧に変換してトランジスタ901のベース
に印加する。このとき本実施形態のように、トランジス
タ901のベース電圧(=D/A変換器218から出力
されるCPU22指定の制御電圧)の方が、トランジス
タ901のエミッタ電圧(=コンデンサ210の電圧)
より高く、トランジスタ901が動作するのに十分なベ
ース−エミッタ間電圧が確保できる場合には、トランジ
スタ901は直ちに当該ベース−エミッタ間電圧に応じ
た電流をコンデンサ210に供給することで、当該コン
デンサ210への電荷の蓄積を行う。これによりコンデ
ンサ210には、トランジスタ901のベース電圧に一
致する電圧、即ちD/A変換器218から出力されるC
PU22指定の制御電圧が保持される。
【0098】さてCPU22は、ステップS17を実行
すると、今回取得した制御電圧値を記憶して、更に具体
的に述べるならば前回記憶した制御電圧値を今回取得し
た制御電圧値に更新して(ステップS18)、1サーボ
エリア分の処理を終了する。なお、前回の制御電圧値の
初期値は例えば0である。
【0099】以上は、ヘッドのロード・アンロード方式
を適用する磁気ディスク装置に適用した場合について説
明したが、本発明は、ヘッド12のリトラクト先がディ
スク11上のCSSエリアとなるCSS方式の磁気ディ
スク装置にも同様に適用できる。
【0100】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、電
源遮断時には、電源遮断時アンロード制御用コンデンサ
に保持されている、その時点のヘッド位置で決まるヘッ
ド移動距離(リトラクト距離)に対応する電圧に応じ
て、ボイスコイルモータに最適リトラクト電流を流すこ
とができるため、簡単な構成でありながら、電源遮断時
におけるヘッドリトラクトの安定化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置の
全体構成を示すブロック図。
【図2】ヘッドのロード・アンロード方式を説明するた
めの図。
【図3】図1中の電源遮断時アンロード回路21の内部
構成を中心とするブロック図。
【図4】図3中の定電流回路216の回路構成図。
【図5】同実施形態におけるCPU22による制御電圧
の決定と出力のための処理手順を説明するためのフロー
チャート。
【図6】同実施形態における制御電圧出力動作を説明す
るためのタイミングチャート。
【図7】図1中の電源遮断時アンロード回路21の第1
の変形例を示すブロック構成図。
【図8】図1中の電源遮断時アンロード回路21の第2
の変形例を示すブロック構成図。
【図9】電源遮断時アンロード回路21における図3、
図7または図8のバッファアンプ219に代わる構成例
を示すブロック図。
【図10】図9の構成を適用する場合のCPU22によ
る制御電圧の決定と出力のための処理手順を説明するた
めのフローチャート。
【符号の説明】
11…ディスク(磁気記録媒体) 12…ヘッド 13…キャリッジ 14…退避部(退避箇所) 15…スピンドルモータ(SPM) 16…ボイスコイルモータ(VCM) 18…VCMドライバ 21…電源遮断時アンロード回路 22…CPU(制御手段) 23…ROM 24,218…D/A変換器 200…電源ライン 210…コンデンサ(電源遮断時アンロード制御用コン
デンサ) 211…コンデンサ(補助電源用コンデンサ) 212…スイッチ 213,215…スイッチ(放電用スイッチ回路) 216…定電流回路 217…リトラクト指令回路 219…バッファアンプ 700…整流回路 901…トランジスタ(電流供給手段) 903…スイッチ(駆動電流供給用スイッチ回路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楠本 辰春 東京都青梅市末広町2丁目9番地 株式会 社東芝青梅工場内 Fターム(参考) 5D068 AA01 BB01 CC12 EE03 GG25 5D076 AA01 BB01 CC05 DD03 DD27 DD28 EE01 FF02 FF18 GG11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドにより情報の記録再生が行われる
    磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータと、前記ヘ
    ッドを前記媒体の半径方向に移動させるための駆動力を
    発生するボイスコイルモータとを備え、前記媒体の回転
    停止状態では前記ヘッドが前記媒体上の、もしくは媒体
    外の所定の退避箇所にリトラクトされる磁気ディスク装
    置において、 装置の主電源により電荷が蓄積される補助電源用コンデ
    ンサと、 電源遮断時に前記補助電源用コンデンサの放電動作によ
    る前記ボイスコイルモータへの駆動電流供給を可能とす
    る駆動電流供給用スイッチ回路と、 前記ヘッドの最新の前記媒体上の位置をもとに、その位
    置から前記退避箇所に前記ヘッドをリトラクトする際の
    ヘッド移動距離に応じた制御量を決定して出力する制御
    手段と、 前記制御手段から出力される制御量で決まる電圧が保持
    される電源遮断時アンロード制御用コンデンサと、 前記補助電源用コンデンサに蓄積された電荷の放電によ
    り前記ボイスコイルモータに供給される駆動電流の量を
    前記アンロード制御用コンデンサに保持されている電圧
    に応じて制御する定電流回路とを具備することを特徴と
    する磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】 ヘッドにより情報の記録再生が行われる
    磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータと、前記ヘ
    ッドを前記媒体の半径方向に移動させるための駆動力を
    発生するボイスコイルモータとを備え、前記媒体の回転
    停止状態では前記ヘッドが前記媒体上の、もしくは媒体
    外の所定の退避箇所にリトラクトされる磁気ディスク装
    置において、 前記スピンドルモータの回転によって発生する逆起電圧
    を整流する整流回路と、 電源遮断時に前記整流回路から前記ボイスコイルモータ
    への駆動電流供給を可能とする駆動電流供給用スイッチ
    回路と、 前記ヘッドの最新の前記媒体上の位置をもとに、その位
    置から前記退避箇所に前記ヘッドをリトラクトする際の
    ヘッド移動距離に応じた制御量を決定して出力する制御
    手段と、 前記制御手段から出力される制御量で決まる電圧が保持
    される電源遮断時アンロード制御用コンデンサと、 前記整流回路から前記ボイスコイルモータに供給される
    駆動電流の量を前記コンデンサに保持されている電圧に
    応じて制御する定電流回路とを具備することを特徴とす
    る磁気ディスク装置。
  3. 【請求項3】 ヘッドにより情報の記録再生が行われる
    磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータと、前記ヘ
    ッドを前記媒体の半径方向に移動させるための駆動力を
    発生するボイスコイルモータとを備え、前記媒体の回転
    停止状態では前記ヘッドが前記媒体上の、もしくは媒体
    外の所定の退避箇所にリトラクトされる磁気ディスク装
    置において、 前記ヘッドの最新の前記媒体上の位置をもとに、その位
    置から前記退避箇所に前記ヘッドをリトラクトする際の
    ヘッド移動距離に応じた制御量を決定して出力する制御
    手段と、 前記制御手段から出力される制御量で決まる電圧が印加
    されることにより電荷が蓄積される電源遮断時アンロー
    ド制御用コンデンサと、 電源遮断時に前記コンデンサの放電動作による前記ボイ
    スコイルモータへの駆動電流供給を可能とする駆動電流
    供給用スイッチ回路とを具備することを特徴とする磁気
    ディスク装置。
  4. 【請求項4】 種々のヘッド移動距離またはヘッド位置
    毎に、そのヘッド移動距離またはヘッド位置で決まるヘ
    ッド移動距離に応じた前記制御量が登録された制御量テ
    ーブルを更に具備し、 前記制御手段は、前記テーブルを参照することで、その
    時点における前記ヘッドの位置で決まる前記ヘッド移動
    距離に応じた制御量を取得することを特徴とする請求項
    1乃至請求項3のいずれかに記載の磁気ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段から出力される制御量で決
    まる電圧を前記アンロード制御用コンデンサに保持させ
    るオペアンプからなるバッファアンプを更に具備するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の磁気ディスク装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段から前記制御量が出力され
    た場合に、当該制御量で決まる電圧とその際に前記アン
    ロード制御用コンデンサに保持されている電圧との差に
    応じた電流を当該コンデンサに供給することで、当該コ
    ンデンサに前記制御量で決まる電圧を保持させる電流供
    給手段と、 前記アンロード制御用コンデンサからの電荷の放電路を
    なし、電源遮断状態において開状態となる放電用スイッ
    チ回路及び抵抗からなる直列回路とを更に具備し、 前記制御手段は、自身が出力する制御量で決まる電圧が
    前記アンロード制御用コンデンサに保持されている電圧
    より低い場合には、前記制御量の出力時に一時的に前記
    放電用スイッチ回路を閉状態に切り替えることを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の磁気ディ
    スク装置。
  7. 【請求項7】 ヘッドにより情報の記録再生が行われる
    磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータと、前記ヘ
    ッドを前記媒体の半径方向に移動させるための駆動力を
    発生するボイスコイルモータとを備え、前記媒体の回転
    停止状態では前記ヘッドが前記媒体上の、もしくは媒体
    外の所定の退避箇所にリトラクトされる磁気ディスク装
    置に適用される電源遮断時におけるヘッドリトラクト方
    法であって、 装置の主電源により補助電源用コンデンサに電荷を蓄積
    しておくと共に、前記ヘッドの最新の前記媒体上の位置
    をもとに、その位置から前記退避箇所に前記ヘッドをリ
    トラクトする際のヘッド移動距離に応じた制御量を決定
    してその制御量で決まる電圧を電源遮断時アンロード制
    御用コンデンサに保持させ、 電源遮断時には、前記補助電源用コンデンサから電荷を
    放電させることで前記ボイスコイルモータに駆動電流を
    供給させると共に、当該駆動電流の量を前記アンロード
    制御用コンデンサに保持されている電圧に応じて制御す
    ることで、前記ヘッドを前記退避箇所にリトラクトさせ
    るようにしたことを特徴とする電源遮断時におけるヘッ
    ドリトラクト方法。
  8. 【請求項8】 ヘッドにより情報の記録再生が行われる
    磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータと、前記ヘ
    ッドを前記媒体の半径方向に移動させるための駆動力を
    発生するボイスコイルモータとを備え、前記媒体の回転
    停止状態では前記ヘッドが前記媒体上の、もしくは媒体
    外の所定の退避箇所にリトラクトされる磁気ディスク装
    置に適用される電源遮断時におけるヘッドリトラクト方
    法であって、 前記スピンドルモータの回転によって発生する逆起電圧
    を整流回路により整流する一方、前記ヘッドの最新の前
    記媒体上の位置をもとに、その位置から前記退避箇所に
    前記ヘッドをリトラクトする際のヘッド移動距離に応じ
    た制御量を決定してその制御量で決まる電圧を電源遮断
    時アンロード制御用コンデンサに保持させ、 電源遮断時には、前記整流回路から前記ボイスコイルモ
    ータに駆動電流を供給させると共に、当該駆動電流の量
    を前記アンロード制御用コンデンサに保持されている電
    圧に応じて制御するようにしたことを特徴とする電源遮
    断時におけるヘッドリトラクト方法。
  9. 【請求項9】 ヘッドにより情報の記録再生が行われる
    磁気記録媒体を回転させるスピンドルモータと、前記ヘ
    ッドを前記媒体の半径方向に移動させるための駆動力を
    発生するボイスコイルモータとを備え、前記媒体の回転
    停止状態では前記ヘッドが前記媒体上の、もしくは媒体
    外の所定の退避箇所にリトラクトされる磁気ディスク装
    置に適用される電源遮断時におけるヘッドリトラクト方
    法であって、 前記ヘッドの最新の前記媒体上の位置をもとに、その位
    置から前記退避箇所に前記ヘッドをリトラクトする際の
    ヘッド移動距離に応じた制御量を決定してその制御量で
    決まる電圧を電源遮断時アンロード制御用コンデンサに
    印加することにより当該コンデンサに電荷を蓄積し、 電源遮断時には、前記コンデンサから電荷を放電させる
    ことで前記ボイスコイルモータに当該コンデンサの蓄積
    電荷量で決まる駆動電流を供給させるようにしたことを
    特徴とする電源遮断時におけるヘッドリトラクト方法。
JP10255517A 1998-07-01 1998-09-09 磁気ディスク装置及び同装置に適用される電源遮断時におけるヘッドリトラクト方法 Pending JP2000090613A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10255517A JP2000090613A (ja) 1998-09-09 1998-09-09 磁気ディスク装置及び同装置に適用される電源遮断時におけるヘッドリトラクト方法
US09/343,673 US6594102B1 (en) 1998-07-01 1999-06-30 Apparatus and method for retracting the head on power down in a disk drive

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10255517A JP2000090613A (ja) 1998-09-09 1998-09-09 磁気ディスク装置及び同装置に適用される電源遮断時におけるヘッドリトラクト方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000090613A true JP2000090613A (ja) 2000-03-31

Family

ID=17279859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10255517A Pending JP2000090613A (ja) 1998-07-01 1998-09-09 磁気ディスク装置及び同装置に適用される電源遮断時におけるヘッドリトラクト方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000090613A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6765746B2 (en) 2001-03-30 2004-07-20 Kabushiki Kaisha Toshiba Method and apparatus employed in disk drive for retracting head when power supply has been interrupted

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6765746B2 (en) 2001-03-30 2004-07-20 Kabushiki Kaisha Toshiba Method and apparatus employed in disk drive for retracting head when power supply has been interrupted

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6594102B1 (en) Apparatus and method for retracting the head on power down in a disk drive
US6765746B2 (en) Method and apparatus employed in disk drive for retracting head when power supply has been interrupted
US6396652B1 (en) Apparatus and method for control head unloading on power down in a disk drive
US6140784A (en) Power off velocity control for disk drives
US6859340B2 (en) Method and device for retracting an actuator
US7369346B2 (en) Method for retracting head upon interruption of power, and disk drive employing the method
JP2001052458A (ja) 磁気ディスク装置及びヘッドアンロード動作時のキャリッジ移動制御方法
KR20040044115A (ko) 디스크 장치, 헤드 퇴피 방법 및 헤드 액츄에이터 제어 회로
KR100734293B1 (ko) 하드디스크 드라이브의 보이스 코일 모터 구동 방법, 이에적합한 헤드 언로드 장치 및 기록 매체
US6937429B2 (en) Magnetic disk storage apparatus and method for controlling magnetic disk storage apparatus
JP2000021073A (ja) 磁気ディスク装置及び同装置に適用される電源遮断時におけるヘッドリトラクト方法
US7110207B2 (en) Load/unload operation control method and storage apparatus
US7404073B2 (en) Transitioning from startup code to application code during initialization of a processor based device
JPH11297014A (ja) リトラクト方法及び磁気ディスク装置
US7054091B2 (en) Digital processor controlled method and circuit for retracting a head carriage assembly to a parked position in a mass data storage device, or the like
JP2002334533A (ja) ディスク装置及び該装置におけるヘッド制御可否判定方法
JP2000090613A (ja) 磁気ディスク装置及び同装置に適用される電源遮断時におけるヘッドリトラクト方法
KR20000062682A (ko) 리트랙트 회로 및 리트랙트 방법 및 디스크 장치
JP2001202728A (ja) ディスク記憶装置、同記憶装置を搭載したシステム、及び同記憶装置を搭載した車両
JP2000251429A (ja) 磁気ディスク装置及び電源遮断時におけるヘッドアンロード方法
JP4286110B2 (ja) デイスク装置、ヘッド退避方法及びヘッドアクチュエータ制御回路
JP4199484B2 (ja) 磁気ディスク記憶システム
JP2001143228A (ja) 電源遮断時アンロード回路、同回路を備えたディスク記憶装置及び電源遮断時におけるヘッドアンロード方法
JP2000057714A (ja) ディスク記憶装置及び同装置に適用するヘッド・アンロード装置
JP2008293557A (ja) ディスク・ドライブ装置及びそのリトラクト方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040616

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050301

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050502

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050621