JP2000089769A - 騒音低減装置 - Google Patents

騒音低減装置

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JP2000089769A
JP2000089769A JP10256449A JP25644998A JP2000089769A JP 2000089769 A JP2000089769 A JP 2000089769A JP 10256449 A JP10256449 A JP 10256449A JP 25644998 A JP25644998 A JP 25644998A JP 2000089769 A JP2000089769 A JP 2000089769A
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noise
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control signal
detecting
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JP10256449A
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Masayasu Sato
正康 佐藤
Takashi Ichikawa
貴士 市川
Takumi Makinouchi
卓美 牧之内
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の製造コストや開発時間の増大を招くこ
とがなく、環境変化や経時変化に対する騒音周波数の変
動に対して常に十分な消音効果が得られる騒音低減装置
を提供する。 【解決手段】 装置内の機構部20の動作を制御するた
めの駆動制御信号と、マイクロフォンなどの騒音検出手
段40で検出しデジタルデータに変換した騒音データと
を対応付けてメモリ等の記憶手段70に記憶させ、その
後、駆動制御信号に対応づけられた騒音データを記憶手
段から読み出し、駆動制御信号が入力されたときに機構
部から発せられる騒音と同振幅、逆位相の消音信号を生
成する祭に、常に、その時点で発生している騒音の振幅
のピーク値と、打消し音の振幅のピーク値を検出し、消
音効果が最大になるように、消音信号の振幅を調整し
て、出力し、最良の打消し効果が得られるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、複写機、
プリンタ、ファクシミリ、ハードディスク装置、スキャ
ナー等のOA機器や情報機器、または、卓上発券機やO
CR装置、現金自動取り扱い装置等の金融機器、さらに
は冷蔵庫やエアコン、ファンヒータ、ミシン等の各種装
置が稼動時に発生する騒音を低減する騒音低減装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータや通信ネットワークの普及
や装置の小型、軽量、低価格化に伴い複写機やプリン
タ、ファクシミリ、ハードディスク等のOA機器や情報
機器、さらには卓上型自動発券機等の金融自動化機器等
がオフィスや職場、家庭まで普及し始めた。
【0003】装置の小型、軽量、低価格化においては、
装置の構成部材の材質が見直され、従来金属材料で製作
されていた部品の一部が軽量の樹脂(高分子材料)等に
置き換えらている。このため、各部材の質量が小さくな
り、装置稼働時のモータやアクチュエータの作動によ
り、これらの部材が振動し易くなり、従来より騒音を発
生するようになった。つまり、部材の質量が小さくなっ
たことで共振し易くなり、しかも共振周波数が高くな
り、耳障りな音を発生するようになってきた。
【0004】これに対し、建物の遮音性の向上やオフィ
スや職場、家庭などの作業環境や生活環境の見直しによ
る快適化への要求の増加に伴い、静寂な環境を実現する
ための低騒音な装置が求められている。このため、装置
が稼働時に発生する騒音を低減する方法が検討されてい
る。
【0005】装置が発生する騒音を低減する方法として
は、装置筐体を補強したりして剛性を高めたり、吸音
材、遮音材、制振材等を用いたりして防音対策を行うパ
ッシブ方式のものと、騒音をマイクロフォンなどの検出
手段により検出して、騒音と逆位相の音を生成しスピー
カから発生することにより騒音を打ち消し合い騒音のレ
ベルを低減するというアクティブ方式のものがある。
【0006】パッシブ方式では騒音の比較的高周波成分
の低減に効果があるが、その反面、 (1)低周波成分に対しては十分な騒音低減効果が得ら
れない。 (2)吸音材や遮音材、制振材等は、ごく限られた帯域
での遮音特性、制振特性しか無いため、環境変化や経年
変化等により騒音周波数が変化した場合は、この変化に
追従できず消音効果は激減する。 (3)十分な消音効果を得るためには、装置筐体の補強
や剛性を高めたり、多量の吸音材、遮音材を必要とする
ため装置が大きくなったり重量が増加する。 等の問題があった。
【0007】このため騒音を検出し、検出した騒音信号
と逆位相の信号を生成し、スピーカ等の出力手段から出
力して音で音を打ち消すというアクティブノイズ制御技
術が用いられ始めている。このアクティブノイズ制御技
術を利用した騒音低減装置の例としては、例えば『特開
平7ー134589』公報に記載の運動機構の消音装置
や『特開平7ー160272』公報に記載の騒音制御装
置等が知られている。これらに記載されている運動機構
の消音装置や騒音制御装置では、騒音を発生する音源や
その近傍に、音源自体の振動や音源からの騒音を検出し
電気信号に変換する騒音検知手段を設け、その騒音検知
手段によって求められた騒音信号に基づいてデジタルシ
グナルプロセッサ(DSP)などで構成される信号処理
手段で騒音とは同振幅、逆位相の打消し信号を演算によ
り生成し、その逆位相音をスピーカなどの出力手段から
発して、騒音源からの音とその逆位相音とを干渉させて
消音化するようにしたものである。
【0008】また、上記方法と別の方法として、例えば
『特開平3ー149998』公報に記載の消音装置があ
る。この消音装置では、装置内にあらかじめ騒音が記憶
されているメモリを持っており、メモリから騒音データ
を読みだしデジタル/アナログ変換手段、位相反転手段
を通して騒音とは逆位相の打消し信号を生成し、その逆
位相音をスピーカなどの出力手段から発して、騒音源か
らの音とその逆位相音とを干渉させて消音化するように
したものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、『特開
平7ー134589』公報に記載の運動機構の消音装置
や『特開平7ー160272』公報に記載の騒音制御装
置等で提案されている従来の方法では、検出した騒音信
号から騒音とは逆位相の打消し信号を生成するために、
一般的には、数百タップ数のFIRフィルタ等のデジタ
ルフィルタとこのフィルタの係数を適宜変化させるため
の適応アルゴリズム、例えばLMSやFilterd−
X LMSアルゴリズム等による演算を必要とし、しか
も良好な消音特性を実現するためには高精度・高速の演
算を必要とする。これらの演算処理を高速・高精度に行
うためには、一般に、高速のDSP、特に浮動小数点型
が用いられているが、高速の浮動小数点型DSPは高価
であり、しかも、DSP回路設計のためには特別の知識
と専用の装置を必要とする。さらに、デジタルフィルタ
や適応アルゴリズム開発のための装置も必要となり、し
かも、これらの開発には時間を要するため、多くの時間
や費用がかかり、装置開発に時間がかかる、装置コスト
が大幅に増大すると言う問題がある。
【0010】また、『特開平3ー149998』公報に
記載の消音装置で提案されている方式では、逆位相の打
消し信号を、あらかじめ騒音が記憶されているメモリか
ら生成するため、前者の方式のような高価なDSPの使
用や複雑な適応アルゴリズム開発を必要としないためコ
ストや開発時間の増加はないが、モータやアクチュエー
タ、エンジン等の機構部から発せられる騒音の特性は、
環境変化や機構部の経時変化により変動するため、あら
かじめメモリに記憶されている騒音データと実際の騒音
とが一致しなくなる。このため、あらかじめメモリに記
憶されている騒音データを基に消音を行おうとすると、
消音効果が低減するだけでなく、逆に騒音を増大するこ
とがあり、致命的な欠点となっていた。
【0011】そこで、DSP等の高価な部品や複雑な適
応アルゴリズムの開発等によるコストや装置開発時間の
増大を招くことなく、しかも環境変化や経時変化に対す
る騒音周波数の変動に対しても常に十分な消音効果が得
られる騒音低減装置の実現が望まれていた。
【0012】本発明は前記従来の方法の問題点を解決
し、装置の製造コストや開発時間の増大を招くことがな
く、なおかつ、環境変化や経時変化に対する騒音周波数
の変動に対して常に十分な消音効果が得られる騒音低減
装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】そのために、第1発明の
騒音低減装置においては、装置内の機構部の動作を制御
するための駆動制御信号と、その駆動制御信号により機
構部が動作し発生した騒音をマイクロフォンなどの騒音
検出手段で検出し、デジタルデータに変換した騒音デー
タとを対応付けてメモリ等の記憶手段に記憶させ、その
後、駆動制御信号に対応づけられた騒音データを記憶手
段から読み出し、駆動制御信号が入力された時に機構部
から発せられる騒音と同振幅、逆位相の消音信号を生成
する祭、常に、その時点で発生している騒音の振幅のピ
ーク値と、打消し音の振幅のピーク値を検出し、消音効
果が最大になるように、消音信号の振幅を調整して出力
し、その時点で発生している騒音と可能な限り同じ振幅
になるような打消し音を出力できるようにしたことを特
徴としている。
【0014】また、第2発明の騒音低減装置において
は、装置内の機構部の動作を制御するための駆動制御信
号と、その駆動制御信号により機構部が動作し発生する
振動を振動ピックアップ等の振動検出手段で検出し、デ
ジタルデータに変換後、あらかじめ、実験などにより振
動と騒音の相関関係が求められ、検出した振動信号を騒
音信号に変換するための係数をもつフィルタ等で構成さ
れている相関処理手段で、振動信号を騒音信号に変換し
た騒音データとを対応付けてメモリ等の記憶手段に記憶
させる。その後、駆動制御信号に対応づけられた騒音デ
ータを記憶手段から読み出し、駆動制御信号が入力され
た時に機構部から発せられる騒音と同振幅、逆位相の消
音信号を生成する祭、常に、その時点で発生している振
動の振幅のピーク値と、打消し音の振幅のピーク値を検
出し、消音効果が最大になるように、消音信号の振幅を
制御して、出力し、その時点で発生している騒音と可能
な限り同じ振幅になるような打消し音を出力し、騒音に
重畳させて消音するようにしたことを特徴としている。
【0015】さらに、第3発明の騒音低減装置において
は、装置内の機構部の動作を制御するための駆動制御信
号と、その駆動制御信号により機構部が動作し発生する
振動を振動ピックアップ等の振動検出手段で検出し、デ
ジタルデータに変換後、あらかじめ、実験などにより振
動と騒音の相関関係が求められ、検出した振動信号を騒
音信号に変換するための係数をもつフィルタ等で構成さ
れている相関処理手段で、振動信号を騒音信号に変換し
た騒音データとを対応付けてメモリ等の記憶手段に記憶
させる。その後、駆動制御信号に対応づけられた騒音デ
ータを記憶手段から読み出し、駆動制御信号が入力され
た時に機構部から発せられる騒音と同振幅、逆位相の消
音信号を生成する祭、常に、その時点で発生している振
動と、打消し音の振幅レベルを検出し、消音効果が最大
になるように、消音信号の振幅を制御して、出力し、そ
の時点で発生している騒音と可能な限り同じ振幅になる
ような打消し音を出力し、騒音に重畳させて消音するよ
うにしたことを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
の実施の形態を説明する。なお、本発明の騒音低減装置
は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、ハードディスク
装置、スキャナー等のOA機器やコンピュータ周辺機
器、卓上発券機やOCR装置、現金自動取扱装置等の金
融機器、さらには冷蔵庫やエアコン、ファンヒータ、ミ
シン等の家電機器等の電子機器に適応できるが、以下の
説明では、ハードディスク装置への適用した場合を例と
して説明するものとし、これ以外への適用例の説明は省
略する。
【0017】[ 第1の実施形態 ] [ 構成の説明 ]図1は、本発明の第1の実施の形態
の騒音低減装置のブロック図である。図1において、1
0はハードディスク装置であり、その内部には、図示し
ていないがディスクを高速回転させるためのモータや情
報の読み書き、消去を行うためのヘッドを移動させるア
クチュエータや送風用のファンなどが設けられている機
構部20があり、機構部20には、モータの回転制御や
アクチュエータの駆動、位置決め制御のための駆動制御
信号Sc(例えば、Sc1、Sc2)を出力する機構部
制御回路30が接続されている。機構部20の近傍に
は、機構部20内のモータやアクチュエータなどの可動
部が動作する際に発生する騒音を検出するためのマイク
ロフォンなどの第1の騒音検出手段40が設けられてお
り、第1の騒音検出手段40は、第1の検出信号処理部
50に接続されている。第1の検出信号処理部50は、
アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部6
0を介して、記憶/再生部70に接続されていると同時
に、第1の絶対値回路51、第1のピーク値検出回路5
2を介して、ゲイン制御信号生成手段160に接続され
ている。
【0018】記憶/再生部70は、デジタル信号をアナ
ログ信号に変換するD/A変換部80、位相反転手段9
0、ゲイン可変手段95、パワーアンプ100を介して
打消し音出力手段110に接続されている。
【0019】打消し音出力手段110の近傍には、打消
し音出力手段110から発せられる打消し音を検出する
ためのマイクロフォン等の第2の騒音検出手段120が
設けられている。第2の騒音検出手段120は、第2の
検出信号処理部130、第2の絶対値回路140、第2
のピーク値検出回路150を介してゲイン制御信号生成
手段160に接続され、ゲイン制御信号生成手段160
は、ゲイン可変手段95のゲインを可変するように接続
されている。
【0020】また、機構部20のモータやアクチュエー
タを所定通りに動作させるために機構部制御回路30か
ら出力される駆動制御信号Scは、記憶/再生部制御手
段170にも供給されている。
【0021】記憶/再生部制御手段170は機構部制御
回路30からの駆動制御信号Scをもとに、記憶/再生
部70をA/D変換部60からのデータを記憶したり、
あるいは記憶したデータをD/A変換部80に出力した
りするように制御するための記憶/再生部制御信号Sm
を生成し、記憶/再生部70へ出力する。
【0022】第1のピーク値検出回路52と第2のピー
ク値検出回路150には、入力される信号のピーク値を
検出し、保持する状態と保持した値をクリアする状態を
切り替えるリセットパルス信号Srstが供給されてい
る。
【0023】第1のピーク値検出回路52と第2のピー
ク値検出回路150は、例えば、リセットパルス信号S
rstがLレベル(例えば0V)の時、入力信号のピー
ク値を検出し、その値を保持し、出力するように設定さ
れていると共に、リセットパルス信号SrstがHレベ
ル(例えば5V)になると、それまで保持していた値を
クリアするように設定されている。
【0024】[ 動作説明 ]図1を用いて第1の実施
形態の動作の説明を行う。ハードディスク装置やプリン
タ、複写機等のOA機器や情報機器、卓上発券機やOC
R装置、現金自動取り扱い装置等の金融機器、あるいは
最近の家電機器等ではその装置が、あらかじめ決められ
たシーケンスに従って動作するようにデジタル回路等で
構成された駆動制御回路を持っている。例えば、ハード
ディスク装置では、電源を投入すると、放熱用のファン
が回転し、ディスクを回転させるためのモータが回転を
開始し、モータの回転数が所定値になったことをセンサ
で検知したら、接続されているコンピュータにハードデ
ィスクが使用可能状態になったことを知らせる。その後
は、ディスク上に情報を読み書きする時に指定のトラッ
クにヘッドをアクセスさせるためアクチュエータを駆動
制御する。さらに、ハードディスク装置を停止させる時
には、未使用時にヘッドがディスクとクラッシュしない
ように、アクチュエータを動作させヘッドを所定の退避
位置、あるいはホームポジションに移動させ、その後、
ディスク回転モータの回転を停止し、ファンを停止す
る。このように装置の起動から終了までの各種動作は、
装置内部に取りつけられたセンサの情報をもとに、あら
かじめ決められたシーケンスに従って行われており、駆
動制御回路は、装置が所定の動作を行うようにモータや
アクチュエータを駆動制御するための信号を生成、出力
している。
【0025】図1においては、ハードディスク装置10
の機構部20内に設けられている図示いていないモータ
やアクチュエータ等を駆動制御するための信号を生成、
出力する機構部制御回路30が設けられている。
【0026】機構部20が発生する騒音は、機構部20
の近傍に設けられた、例えば、マイクロフォン等で構成
される第1の騒音検出手段40で検出され、電気信号に
変換されて、第1の検出信号処理部50に出力される。
【0027】第1の検出信号処理部50では、第1の騒
音検出手段40からの信号を増幅、フィルタリング処理
し、A/D変換部60に出力する。
【0028】A/D変換部60では、第1の検出信号処
理部50から出力されるアナログ信号をデジタル信号に
変換し、記憶/再生部70に出力する。記憶/再生部7
0は、デジタルデータを記憶するためのメモリ等で構成
されており、A/D変換部60からのデジタルデータを
記憶したり、記憶したデジタルデータをD/A変換部8
0に出力したりする。このデータの記憶と再生は機構部
制御回路30に接続された記憶/再生部制御手段170
からの記憶/再生部制御信号Smで制御される。
【0029】この動作を図2を用いて説明する。図2は
駆動制御信号Scとその時の機構部の騒音波形の関係を
説明するための概念図である。機構部制御回路30で
は、あらかじめ決められたシーケンスにしたがって、ハ
ードディスク装置10を動作せるための駆動制御信号S
c(例えば、Sc1、Sc2)を、機構部20内の図示
していないモータやアクチュエータ等にそれぞれSc
1、Sc2として出力する。機構部20内のモータやア
クチュエータ等は、例えば、駆動制御信号ScがLレベ
ル(例えば0V)の時は停止しており、Hレベル(例え
ば5V)の時は動作するように構成されている。ここ
で、駆動制御信号Sc1がディスクを高速回転させるた
めのモータを駆動制御するための信号とすると、Sc1
がHレベルになるとモータは回転を開始し、そのため動
作音が発生する。その時の機構部20から発生される騒
音の波形がVs1である。さらに、ディスクに情報を読
み書き、消去を行うためにヘッドをディスク上の所定の
位置にアクセスする際に、機構部制御回路30から機構
部20内のヘッドを移動させるためのアクチュエータに
出力されている駆動制御信号をSc2とすると、Sc2
がHレベルになるとアクチュエータが駆動制御されるた
め動作音を発生する。その時の機構部20からの騒音波
形がVs2である。
【0030】このようにハードディスク装置10に所定
の動作を行わせる際には、必ず、機構部制御回路30か
ら機構部20内のモータやアクチュエータに出力されて
いる駆動制御信号Sc1、Sc2がそれぞれL→H、H
→Lと変化するため駆動制御信号Scを監視することに
よりモータやアクチュエータが動作するタイミングが分
り、しかもモータやアクチュエータが動作することによ
り発生する機構部20からの騒音も検出できる。
【0031】つまり、Sc1がHレベルで、Sc2がL
レベルの場合は、機構部20からの騒音は、ディスク回
転用モータの動作による騒音(Vs1)が主体であり、
Sc1、Sc2が共にHレベルの時は、ディスク回転用
モータの動作による騒音とヘッドアクセス用アクチュエ
ータの動作による騒音が混ざりあった複合音(Vs2)
となる。
【0032】この駆動制御信号Scをもとに記憶/再生
部制御手段170では記憶/再生部70でのデータの記
憶/再生を制御するための記憶/再生部制御信号Smを
生成し、記憶/再生部70を制御する。
【0033】ハードディスク装置を使用するため電源が
投入されると、機構部制御回路30から機構部20内の
モータに出力されている駆動制御信号Sc1がHレベル
になる。このためモータは回転を開始し、動作音を発生
する。この時、駆動制御信号Sc1は同時に記憶/再生
部制御手段170にも出力されており、記憶/再生部制
御手段170ではSc1がHレベルになっている時の騒
音をデジタル信号データとして記憶できるように記憶/
再生部70を制御する。
【0034】モータの回転により発生する騒音Vs1は
マイクロフォン等の第1の騒音検出手段40で検出さ
れ、電気信号に変換されて、第1の検出信号処理部50
に出力される。第1の検出信号処理部50では第1の騒
音検出手段40からの信号を増幅したり、ノイズ除去を
行い、A/D変換部60に出力する。A/D変換部60
では第1の検出信号処理部50からのアナログ信号をデ
ジタル信号に変換し、騒音データとして記憶/再生部7
0に出力する。記憶/再生部70では、A/D変換部6
0からの騒音データを記憶/再生部70内の図示してい
ないメモリに記憶すると同時に、その騒音データが駆動
制御信号Sc1がHレベルの時の信号であることを対応
付けて記憶しておく。次に、ヘッドがディスク上の所定
の位置にアクセスした時の機構部20からの騒音は、駆
動制御信号Sc1がHレベルで、Sc2がHレベルにな
った時であるから、その時の騒音Vs2を同様にデジタ
ル信号データとして記憶/再生部70のメモリに記憶
し、そのデータが駆動制御信号Sc1、Sc2が共にH
レベルの時の信号であることを記憶しておく。
【0035】このように記憶/再生部70は、記憶/再
生部制御手段170からの記憶/再生部制御信号Smに
より、機構部制御回路30から機構部20のモータやア
クチュエータへ出力されている駆動制御信号Scと、そ
れに対応づけられた機構部20の騒音を記憶する。
【0036】このような騒音の録音処理を行う時期は、
装置を長時間連続して稼動させるか、または短時間で稼
動/休止を繰り返すかによって異なるが、一般的には、
装置に電源が投入され、各駆動制御信号によって機構部
20の動作が安定状態になったら速やかに行うようにす
る。
【0037】なお、装置を6ヶ月、1年等と長期連続し
て稼動させる場合には、時間の経過により騒音データが
変化して消音効果が減少することが想定されるので、例
えばタイマ機器を設けるとか、クロック信号をソフトで
計数する等の方法によって一定期間(例えば1週間、1
ヶ月等)毎に新規の騒音データを記憶して、騒音データ
の更新を行うようにする。
【0038】さらに、一定期間毎に騒音データの記憶更
新を行うように記憶/再生部制御手段170に設定して
おいても、その一定期間が経過する前に、消音効果が減
少した場合には、手動により適宜騒音データの更新を行
ったり、また前記一定期間を短縮する更新期間の変更を
行うことも可能である。
【0039】録音処理が終了すれば、記憶/再生部70
にデジタルデータとして記憶された、駆動制御信号Sc
に対応づけられた騒音データをもとに、機構部20から
発せられる騒音と逆位相の打消し信号を生成する消音モ
ードに切り替わる。
【0040】駆動制御信号Sc1がHレベルになったこ
とを記憶/再生部制御手段170が検出すると、記憶/
再生部制御手段170は、記憶/再生部70に、駆動制
御信号Sc1に対応した騒音データを再生するように記
憶/再生部制御信号Smを出力する。
【0041】記憶/再生部70は記憶/再生部制御手段
170からの記憶/再生部制御信号Smにより制御さ
れ、駆動制御信号Sc1に対応した騒音データが記憶さ
れているメモリの所定の番地からデータを読み出し、D
/A変換部80に出力する。記憶/再生部70から出力
されたデジタル信号は、D/A変換部80でアナログ信
号に変換され、さらに、位相反転手段90で位相が反転
され、騒音打消し信号として、ゲイン可変手段95に出
力される。位相反転手段90からの騒音打消し信号は、
ゲイン可変手段95で増幅され、パワーアンプ100を
介してスピーカ等の打消し音出力手段110から打消し
音として出力される。
【0042】打消し音出力手段110から発生された打
消し音は、打消し音出力手段110に近接させて設けら
れた第2の騒音検出手段120で検出され、第2の検出
信号処理部130で増幅され、フィルタリングにより余
分な信号成分が取り除かれ、第2の絶対値回路140で
信号の絶対値を求めるために全波整流され、第2のピー
ク値検出回路150でピーク値が検出、保持され、リセ
ットパルス信号SrstがHレベルになり、保持してい
た値をクリアするまで、そのピーク値が打消し音振幅レ
ベル信号v2としてゲイン制御信号生成手段160に出
力される。
【0043】同時に、機構部20から発せられた騒音
は、機構部20の近傍に設けられた第1の騒音検出手段
40で検出され、第1の検出信号処理部50で増幅、フ
ィルタリングされて、第1の絶対値回路51で全波整流
され、第1のピーク値検出回路52でピーク値が検出、
保持され、リセットパルス信号SrstがHレベルにな
るまで、そのピーク値が騒音振幅レベル信号v1として
ゲイン制御信号生成手段160に出力される。
【0044】ゲイン制御信号生成手段160では、第1
のピーク値検出回路52から入力される騒音振幅レベル
信号v1と、第2のピーク値検出回路150から入力さ
れる打消し音振幅レベル信号v2との大きさを比較し、
v1とv2の信号の差分が0になるようにゲイン可変手
段95のゲインをコントロールする信号を生成出力し、
ゲイン可変手段95のゲインを変化させる。
【0045】つまり、機構部20から発せられた騒音の
振幅と、打消し音出力手段110から発せられる打消し
音の振幅とが同じになるようにゲイン可変手段95のゲ
インを変化させる。
【0046】打消し音出力手段110から発生された打
消し音は、駆動制御信号Sc1がHレベルの時に機構部
20から発生されている騒音Vs1と重畳されることに
より騒音を消音する。
【0047】同様に、駆動制御信号Sc1、Sc2が共
にHレベルになったことを記憶/再生部制御手段170
が検出すると、記憶/再生部制御手段170は、記憶/
再生部70にSc1=H、Sc2=Hに対応した騒音の
データを再生するように記憶/再生部制御信号Smを出
力する。記憶/再生部70は、駆動制御信号Sc1=
H、Sc2=Hに対応した騒音データが記憶されている
メモリの所定の番地からデータを読み出し、D/A変換
部80に出力する。記憶/再生部70から出力された騒
音データは、D/A変換部80でアナログ信号に変換さ
れ、さらに、位相反転手段90で位相が反転され、騒音
打消し信号として、ゲイン可変手段95に出力される。
【0048】騒音打消し信号は、ゲイン可変手段95
で、打ち消し音出力手段110から発生させる打ち消し
音の振幅レベルが、駆動制御信号Sc1、Sc2が共に
Hレベルの時に機構部20から発生している騒音Vs2
の振幅レベルと同じになるように随時可変増幅されてパ
ワーアンプ100を介して打消し音出力手段110か
ら、出力される。
【0049】打消し音出力手段110から発生された打
消し音は、駆動制御信号Sc1、Sc2が共にHレベル
の時に機構部20から発生されている騒音Vs2と振幅
レベルが同じになるようにゲイン可変手段95で制御さ
れているため、騒音に重畳されることにより騒音を効果
的に消音する。
【0050】同じ回転数で同じモータを駆動しても、厳
密には、機構部20からの騒音は、全く同一ではない。
機構部20内の部材は、その暖まり方により微妙に膨
張、収縮し、動作音が変化する。また、装置内部の温度
上昇による音場特性の変化により騒音特性が変動する。
【0051】このため、最大限の消音効果を得るため
に、記憶した騒音データを再生し、位相反転して、その
まま騒音打消し信号として出力するよりは、本発明のよ
うにその時の騒音レベルにあわせて増幅器のゲインを可
変して、打消し信号の振幅を調整し、可能な限り騒音と
同振幅の信号を逆位相にして出力することが望ましい。
【0052】そのために、本発明では、機構部20の近
傍に機構部20から発せられた騒音の振幅レベルと、打
消し音出力手段110から出力される打消し音の振幅レ
ベルを検出、比較し、比較結果に基づいてゲイン可変手
段95のゲインを制御して打消し音の振幅レベルが騒音
の振幅レベルと同じになるようにした。
【0053】機構部20から発せられた騒音の振幅レベ
ルが、記憶した時点と同じ場合は、機構部20から発せ
られる騒音と、打消し音出力手段110から発せられる
打消し音との振幅が同振幅であり、第1のピーク値検出
回路52から出力される騒音振幅レベル信号v1と第2
のピーク値検出回路150から出力される打消し音振幅
レベル信号v2とが同じになるため、ゲイン制御信号生
成手段160はゲイン可変手段95へ出力するゲイン制
御信号を変化させず、そのまま維持しておく。
【0054】しかし、機構部20から発せられた騒音の
振幅レベルが、環境変化などにより記憶した時点と異な
ってきた場合には、機構部20から発せられる騒音と、
打消し音出力手段110から発せられる打消し音との振
幅が異なるため第1のピーク値検出回路52から出力さ
れる騒音振幅レベル信号v1と第2のピーク値検出回路
150から出力される打消し音振幅レベル信号v2とが
異なる。
【0055】例えば、現在発生している騒音の振幅レベ
ルが、記憶した時点よりも大きくなった場合には、 騒音振幅レベル信号v1>打消し音振幅レベル信号v2 となる。
【0056】このためゲイン制御信号生成手段160
は、打消し音振幅レベル信号v2が騒音振幅レベル信号
v1と同じになるまでゲイン可変手段95の増幅率を上
げるようにゲイン制御信号を変化させる。
【0057】ゲイン可変手段95はゲイン制御信号生成
手段160からのゲイン制御信号により、位相反転手段
90から入力される騒音打消し信号に対する増幅率を上
げ、打消し音の振幅が、その時に発生している騒音の振
幅レベルと同じになるように制御する。
【0058】また、現在発生している騒音の振幅レベル
が、記憶した時点よりも小さくなった場合には、 騒音振幅レベル信号v1>打消し音振幅レベル信号v2 となるため、ゲイン制御信号生成手段160は、打消し
音振幅レベル信号v2が騒音振幅レベル信号v1と同じ
になるまでゲイン可変手段95の増幅率を下げるように
ゲイン制御信号を変化させる。
【0059】ゲイン可変手段95はゲイン制御信号生成
手段160からのゲイン制御信号により、位相反転手段
90から入力される騒音打消し信号に対する増幅率を下
げ、打消し音の振幅が、その時に発生している騒音の振
幅レベルと同じになるように制御する。
【0060】この様に、常に、騒音の振幅レベルと、打
消し音の振幅レベルを検出、比較し、打消し音をその時
点で発生している騒音の振幅レベルと可能な限り同じに
なるように調整して、出力するため、記録された騒音デ
ータをもとに騒音打消し信号を生成しても、最大限の消
音効果が得られる。
【0061】なお、このような記憶/再生部70からの
データの再生、D/A変換部80でのデジタル/アナロ
グ変換、位相反転手段90でのアナログ信号の位相反転
等の電気回路での各種処理は、駆動制御信号Scが駆動
部20に出力されて機構部20内のモータやアクチュエ
ータ等が動作を開始し、騒音を発生するまでに要するラ
グタイムの間に充分処理できる。
【0062】また、第1のピーク値検出回路52と第2
のピーク値検出回路150において行われる入力信号の
ピーク値の検出、保持動作と保持していた値のクリア動
作の切り替えはリセットパルス信号SrstのON/O
FF(H/L)で行われるが、ピーク値の検出、保持動
作を開始するタイミングは、装置に電源が投入され、各
駆動制御信号によって機構部20の動作が安定状態にな
り、騒音データの記録動作が終了し、再生モード(消音
モード)に切り替わったら速やかに行う。その後は適当
なサンプリング間隔(例えば0.1秒や1秒間隔)で保持し
た値をクリアし、直ちにその時点で第1のピーク値検出
回路52と第2のピーク値検出回路150に入力されて
いる信号からピーク値を検出、保持し、次々にピーク値
を更新して行けば、常にその時点で発生している騒音の
振幅のピーク値と、打消し音の振幅のピーク値を比較で
き、その比較結果により消音信号に対する増幅率を変化
させて、打消し音をその時点で発生している騒音と可能
な限り同じ振幅になるように調整してして出力できるた
め、記憶/再生部70に記憶させた時点での騒音のレベ
ルと、現時点で発生している騒音のレベルが環境変化な
どにより異なった場合でも、大きな消音効果が得られ
る。
【0063】以上説明したように、本発明の第1の実施
形態によれば、装置内の機構部の動作を制御するための
駆動制御信号と、その駆動制御信号により機構部が動作
し発生した騒音をマイクロフォンなどの騒音検出手段で
検出し、デジタルデータに変換した騒音データとを対応
付けてメモリ等の記憶手段に記憶させ、その後、駆動制
御信号に対応づけられた騒音データを記憶手段から読み
出し、駆動制御信号が入力された時に機構部から発せら
れる騒音と同振幅、逆位相の消音信号を生成する祭、常
に、その時点で発生している騒音の振幅のピーク値と、
打消し音の振幅のピーク値を検出し、消音効果が最大に
なるように、消音信号の振幅を調整して、出力し、その
時点で発生している騒音と可能な限り同じ振幅になるよ
うな打消し音を出力できるようにしたため、以下のよう
な効果が得られる。
【0064】・騒音データを記憶した時点と、現時点で
の騒音特性が若干異なっている場合でも、最大限の消音
効果を得ることが出来る。 ・騒音データを頻繁に更新する必要がなく、装置起動後
に毎回騒音データ収集、記憶を行う必要がないため、装
置起動直後からすぐに消音効果が得られる。 ・打消し音を生成するために、数百タップ数のデジタル
フィルタやこのフィルタの係数を適宜変化させるための
適応アルゴリズム、例えばLMSやFilterd−X
LMSアルゴリズム等による高速演算を必要としない
ため、DSP等の高価な部材を必要とせず、装置のコス
ト上昇を抑制できる。 ・DSP回路設計やデジタルフィルタ、適応アルゴリズ
ム等の開発が必要ないため、これらの開発のために必要
な専門知識や専用装置、開発時間が必要無くなるため、
装置開発コストが削減でき、開発時間が大幅に短縮でき
る。 ・メモリ等の記憶手段に記憶する騒音データを適宜更新
して使用するため、その時の状態にあった騒音と 同振
幅、逆位相の打消し音を生成、出力できるため、環境変
化や機構部の経時変化により騒音特性が変化しても、消
音効果が低減することなく、常に最適な消音効果を維持
できる。
【0065】[ 第2の実施形態 ] [ 構成の説明 ]図3は、本発明の第2の実施の形態
の騒音低減装置のブロック図である。図3において、4
1は振動検出手段、61は相関処理手段、53はレベル
調整回路であり、他の構成要素は、第1の実施形態と同
様である。
【0066】[ 動作の説明 ]図3を用いて第2の実
施形態の動作を説明する。第1の実施形態の構成要素と
同様の番号を付してある要素は、第2の実施形態におい
ても第1の実施形態と同様の構成、動作をする。
【0067】第2の実施形態の特徴は、騒音の検出方法
にある。第1の実施形態では騒音を音波としてマイクロ
フォン等で直接検出したのに対し、第2の実施形態で
は、機構部20の振動を検出し、検出した振動信号か
ら、既にあらかじめ調べておいた相関情報をもとに音波
信号に変換し、これをもとに騒音を打ち消すための逆位
相、同振幅の打消し音を生成する。
【0068】第2の実施形態においては、機構部20内
に設けられた図示していないモータやアクチュエータ
は、第1の実施形態と同様に機構部制御回路30からの
駆動制御信号Scにより制御されている。駆動制御信号
Scによりモータやアクチュエータが動作するとそれに
伴って機構部20は振動し、騒音を発生する。機構部2
0の振動は、機構部20に密着された振動ピックアップ
等で構成される振動検出手段41で検出され、電気信号
に変換されて、第1の検出信号処理部50に出力され
る。第1の検出信号処理部50では、振動検出手段41
からの信号を増幅、フィルタリング処理し、A/D変換
部60に出力する。
【0069】A/D変換部60では、第1の検出信号処
理部50から出力されるアナログ信号をデジタル信号に
変換し、相関処理手段61に出力する。相関処理手段6
1は、あらかじめ、実験などにより振動と騒音の相関関
係が求められ、検出した振動信号を騒音信号に変換する
ための係数をもつフィルタ等で構成されており、デジタ
ル化された振動信号を騒音信号に変換して、記憶/再生
部70に出力する。記憶/再生部70の動作や、D/A
変換部80、位相反転手段90、ゲイン可変手段95、
パワーアンプ100、打消し音出力手段110、第1の
絶対値回路51、第1のピーク値検出回路52、騒音検
出手段120、第2の検出信号処理部130、第2の絶
対値回路140、第2のピーク値検出回路150、ゲイ
ン制御信号生成手段160、記憶/再生部制御手段17
0の各動作は、第1の実施形態と全く同様であるので説
明を省略する。
【0070】ただし、第1の実施形態と異なるのは、ゲ
イン制御信号生成手段160で比較する信号の性質であ
る。第1の実施形態では、ゲイン制御信号生成手段16
0で比較される振幅レベル信号は、どちらも同じ検出手
段(例えば、マイクロフォン)で検出される騒音と打消
し音という音響信号を基に生成されているのに対し、第
2の実施形態では、機構部20に密着させた振動ピック
アップ等で構成される振動検出手段41と、打消し音出
力手段110の近傍に設けられた騒音検出手段120と
いう異なった検出手段で検出された信号を基に生成され
ている。
【0071】つまり、第2の実施形態では、機構部20
に密着させた振動ピックアップ等で構成される振動検出
手段41で検出される振動信号を基に、第1の検出信号
処理部50で増幅、フィルタリングし、第1の絶対値回
路51、第1のピーク値検出回路52を介して生成した
振動振幅レベル信号と、打消し音出力手段110の近傍
に設けられた騒音検出手段120から出力される騒音信
号(打消し音信号)を基に、第2の検出信号処理部13
0で増幅、フィルタリングし、第2の絶対値回路14
0、第2のピーク値検出回路150を介して生成した打
消し音振幅レベル信号という異なった検出手段で検出さ
れた信号を比較し、ゲイン制御信号を生成することにな
る。
【0072】しかし、異なった検出手段で検出した信号
から生成した振動振幅レベル信号と打消し音振幅レベル
信号とは、検出方式の違いにより検出感度の差から一対
一の対応が取れていない。このため第1のピーク値検出
回路52から出力される振動振幅レベル信号はレベル調
整回路53によりその大きさを調整されてゲイン制御信
号生成手段160に入力される。
【0073】レベル調整回路53は、検出方式の違いに
よる振幅レベルの差を実験などにより予め調べ、その振
幅レベル差を補正するように調整されている。
【0074】ゲイン制御信号生成手段160では、検出
方式の違いによる検出感度の差などによる検出信号振幅
の不整合をレベル調整回路53で補正した振動振幅レベ
ル信号と打消し音振幅レベル信号からゲイン可変手段9
5の増幅率を制御するための正確なゲイン制御信号が生
成できる。
【0075】以上説明したように、本発明の第2の実施
形態によれば、装置内の機構部の動作を制御するための
駆動制御信号と、その駆動制御信号により機構部が動作
し発生する振動を振動ピックアップ等の振動検出手段で
検出し、デジタルデータに変換後、あらかじめ、実験な
どにより振動と騒音の相関関係が求められ、検出した振
動信号を騒音信号に変換するための係数をもつフィルタ
等で構成されている相関処理手段で、振動信号を騒音信
号に変換した騒音データとを対応付けてメモリ等の記憶
手段に記憶させる。その後、駆動制御信号に対応づけら
れた騒音データを記憶手段から読み出し、駆動制御信号
が入力された時に機構部から発せられる騒音と同振幅、
逆位相の消音信号を生成する祭、常に、その時点で発生
している振動の振幅のピーク値と、打消し音の振幅のピ
ーク値を検出し、消音効果が最大になるように、消音信
号の振幅を制御して、出力し、その時点で発生している
騒音と可能な限り同じ振幅になるような打消し音を出力
し、騒音に重畳させて消音するようにしたため、第1の
実施形態の効果に加えて、以下の効果を生ずる。
【0076】装置が動作する際の振動を検出して、検出
した振動信号から騒音信号を生成するため、騒音信号を
記憶する際に、装置の動作時の騒音だけでなく、装置近
傍に設置され稼働している他の機器が発生している騒
音、つまり、外部からの外乱騒音を一緒に検出し、記憶
してしまうことがないため、装置の発生する騒音に対す
る正確な逆位相、同振幅の打消し音を生成し、出力でき
るため外乱騒音に影響されない安定した騒音低減効果を
実現できる。
【0077】例えば、ハードディスク装置の近傍で、プ
リンタ等が稼動している場合などは、プリンタ等の動作
音が騒音としてハードディスク装置内部の騒音検出に影
響を及ぼすことがあるが、第2の実施形態においては、
ハードディスク装置が動作する際の振動を検出して、検
出した振動信号から騒音信号を生成するため、騒音信号
を記憶する際に、外部からの外乱騒音の影響をうけるこ
とがないため、常に、安定した騒音低減効果を得られ
る。
【0078】[ 第3の実施形態 ] [ 構成の説明 ]図4は、本発明の第3の実施の形態
の騒音低減装置のブロック図である。図4において、6
2は第1のD/A変換部、63は第1の絶対値回路、6
4は第1のピーク値検出回路、81は第2のD/A変換
部であり、他の構成要素は、第1、第2の実施形態と同
様である。
【0079】[ 動作の説明 ]図4を用いて第3の実
施形態の動作を説明する。第1、第2の実施形態の構成
要素と同様の番号を付してある要素は、第3の実施形態
においても第1、第2の実施形態と同様の構成、動作を
する。
【0080】なお、第2のD/A変換部81は、第1の
実施形態、第2の実施形態のD/A変換部80と同一で
あり、第1の絶対値回路63、第1のピーク値検出回路
64はそれぞれ第1、第2の実施形態の第1の絶対値回
路51、第1のピーク値検出回路52と同一であり同様
の構成、動作をする。
【0081】第3の実施形態の特徴は、振動振幅レベル
信号の生成方法である。第2の実施形態では振動振幅レ
ベル信号は第1の検出信号処理部50から出力されるア
ナログの振動信号から生成されるのに対し、第3の実施
形態では、機構部20の振動を検出し、検出した振動信
号から、既にあらかじめ調べておいた相関情報をもとに
音波信号に変換したデジタルデータから生成する。
【0082】第3の実施形態においては、機構部20内
に設けられた図示していないモータやアクチュエータ
は、第1の実施形態と同様に機構部制御回路30からの
駆動制御信号Scにより制御されている。駆動制御信号
Scによりモータやアクチュエータが動作するとそれに
伴って機構部20は振動し、騒音を発生する。機構部2
0の振動は、機構部20に密着された振動ピックアップ
等で構成される振動検出手段41で検出され、電気信号
に変換されて、第1の検出信号処理部50に出力され
る。第1の検出信号処理部50では、振動検出手段41
からの信号を増幅、フィルタリング処理し、A/D変換
部60に出力する。
【0083】A/D変換部60では、第1の検出信号処
理部50から出力されるアナログ信号をデジタル信号に
変換し、相関処理手段61に出力する。相関処理手段6
1は、あらかじめ、実験などにより振動と騒音の相関関
係が求められ、検出した振動信号を騒音信号に変換する
ための係数をもつフィルタ等で構成されており、デジタ
ル化された振動信号を騒音信号に変換して、記憶/再生
部70に出力する。
【0084】記憶/再生部70の動作や、D/A変換部
81、位相反転手段90、ゲイン可変手段95、パワー
アンプ100、打消し音出力手段110、第1の絶対値
回路63、第1のピーク値検出回路64、騒音検出手段
120、第2の検出信号処理部130、第2の絶対値回
路140、第2のピーク値検出回路150、ゲイン制御
信号生成手段160、記憶/再生部制御手段170の各
動作は、第1の実施形態と全く同様であるので説明を省
略する。
【0085】相関処理手段61で振動信号から変換され
た騒音信号は、第1のD/A変換部62にも出力されて
いる。
【0086】第1のD/A変換部62は、相関処理手段
61から出力されるデジタル化された騒音信号をアナロ
グ信号に変換して、第1の絶対値回路63に出力する。
第1の絶対値回路63はアナログ化された騒音信号の絶
対値を求めるために全波整流し、その信号を第1のピー
ク値検出回路64に出力する。第1のピーク値検出回路
64では、第1の絶対値回路63から出力される全波整
流波形のピーク値を検出し、その値をリセットパルス信
号SrstがHレベルになりピーク値がクリアされるま
で保持し、騒音振幅レベル信号としてゲイン制御信号生
成手段160に出力する。
【0087】つまり、第3の実施形態では、機構部20
に密着させた振動ピックアップ等で構成される振動検出
手段41で検出され、第1の検出信号処理部50で増
幅、フィルタリング処理され、A/D変換部60でアナ
ログ信号からデジタル信号に変換された振動信号を、相
関処理手段61で騒音信号に変換した信号を基に、騒音
振幅レベル信号を生成しているために、検出方式の違い
による検出感度の差などによる信号振幅レベルの不整合
を除去するレベル調整回路を必要としなくても、ゲイン
制御信号生成手段160で騒音振幅レベル信号と打消し
音振幅レベル信号からゲイン可変手段95の増幅率を制
御するための正確なゲイン制御信号が生成できる。
【0088】以上説明したように、本発明の第3の実施
形態によれば、装置内の機構部の動作を制御するための
駆動制御信号と、その駆動制御信号により機構部が動作
し発生する振動を振動ピックアップ等の振動検出手段で
検出し、デジタルデータに変換後、あらかじめ、実験な
どにより振動と騒音の相関関係が求められ、検出した振
動信号を騒音信号に変換するための係数をもつフィルタ
等で構成されている相関処理手段で、振動信号を騒音信
号に変換した騒音データとを対応付けてメモリ等の記憶
手段に記憶させる。その後、駆動制御信号に対応づけら
れた騒音データを記憶手段から読み出し、駆動制御信号
が入力されると機構部から発せられる騒音と同振幅、逆
位相の消音信号を生成する祭に、常に、その時点で発生
している振動と、打消し音の振幅レベルを検出し、消音
効果が最大になるように、消音信号の振幅を制御して、
出力し、その時点で発生している騒音と可能な限り同じ
振幅になるような打消し音を出力し、騒音に重畳させて
消音するようにしたため、第1の実施形態、第2の実施
形態の効果に加えて、以下の効果がある。
【0089】検出原理の異なる2種類の検出手段から得
られた信号を基に振幅レベル信号を生成し、ゲイン制御
信号を生成する場合においても、検出方式の違いによる
振幅レベルの差を実験などにより予め求め、その振幅レ
ベル差を補正するための回路や調整をまったく必要とし
ないため、実験や調整等に要する工数を削減できる。
【0090】本実施形態では、ハードディスク装置を例
に取って説明したが、本発明の対象装置はこれに限定さ
れるものではなく、例えば、複写機、プリンタ、ファク
シミリ、スキャナー等のOA機器や情報機器、卓上発券
機やOCR装置、現金自動取り扱い装置等の金融機器、
さらには冷蔵庫やエアコン、ファンヒータ等の家電機器
等、モータ、アクチュエータやファン、コンプレッサー
等を有し、稼動時に騒音を発生する装置全般に適応でき
る。
【0091】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1記
載の発明によれば、装置稼動時に駆動制御信号により駆
動される装置内部の機構部から発生する騒音を検出する
発生騒音検出手段と、前記発生騒音検出手段の検出した
アナログ信号の絶対値を求める第1の絶対値処理手段
と、前記第1の絶対値処理手段から出力される全波整流
された信号のピーク値を検出する第1のピーク値検出手
段と、前記発生騒音検出手段の検出したアナログ信号を
デジタルデータに変換するA/D変換手段と、装置の稼
動初期又は所定期間毎に前記駆動制御信号の状態に対応
する前記A/D変換手段の出力データをそれぞれ記憶手
段に書き込み、その後の装置稼動時に前記記憶手段から
その時点での駆動制御信号の状態に対応するデータを読
み出す書込み・読み出し制御手段と、前記書込み・読み
出し制御手段によりデータが書込まれ、また読み出され
る前記記憶手段と、前記書込み・読み出し制御手段によ
って前記記憶手段から読み出されたデジタルデータをア
ナログ信号に変換するD/A変換手段と、前記D/A変
換手段の出力するアナログ信号の位相を反転した逆位相
の信号を生成する位相反転手段と、前記位相反転手段の
出力信号を入力し、外部から供給されるゲイン制御信号
に基づき、入力信号を可変増幅して出力する可変増幅手
段と、前記可変増幅手段の出力信号を音響信号に変換し
て出力する音響出力手段と、前記音響出力手段から発生
される打消し音を検出する打消し音検出手段と、前記打
消し音検出手段の検出したアナログ信号の絶対値を求め
る第2の絶対値処理手段と、前記第2の絶対値処理手段
から出力される全波整流された信号のピーク値を検出す
る第2のピーク値検出手段と、前記第1のピーク値検出
手段からの出力信号と前記第2のピーク値検出手段から
の出力信号とを比較し、比較結果に応じて前記可変増幅
手段の増幅率を制御するゲイン制御信号を生成するゲイ
ン制御信号生成手段、とを備えたので、下記のような効
果が得られる。
【0092】・騒音データを記憶した時点と、現時点で
の騒音特性が若干異なっている場合でも、最大限の消音
効果を得ることが出来る。 ・騒音データを頻繁に更新する必要がなく、装置起動後
に毎回騒音データ収集、記憶を行う必要がないため、装
置起動直後からすぐに消音効果が得られる。 ・打消し音を生成するために、数百タップ数のデジタル
フィルタやこのフィルタの係数を適宜変化させるための
適応アルゴリズム、例えばLMSやFilterd−X
LMSアルゴリズム等による高速演算を必要としない
ため、DSP等の高価な部材を必要とせず、装置のコス
ト上昇を抑制できる。 ・DSP回路設計やデジタルフィルタ、適応アルゴリズ
ム等の開発が必要ないため、これらの開発のために必要
な専門知識や専用装置、開発時間が必要無くなるため、
装置開発コストが削減でき、開発時間が大幅に短縮でき
る。 ・メモリ等の記憶手段に記憶する騒音データを適宜更新
して使用するため、その時の状態にあった騒音と 同振
幅、逆位相の打消し音を生成、出力できるため、環境変
化や機構部の経時変化により騒音特性が変化しても、消
音効果が低減することなく、常に最適な消音効果を維持
できる。
【0093】また、請求項2記載の発明によれば、装置
稼動時に駆動制御信号により駆動される装置内部の機構
部の振動を検出する振動検出検出手段と、前記振動検出
手段の検出したアナログ信号の絶対値を求める第1の絶
対値処理手段と、前記第1の絶対値処理手段から出力さ
れる全波整流された信号のピーク値を検出する第1のピ
ーク値検出手段と、前記振動検出手段の検出したアナロ
グ信号をデジタルデータに変換するA/D変換手段と、
予め振動と騒音との相関関係を求めておき、前記A/D
変換手段の出力する振動データを前記相関関係に基づき
騒音データに変換して出力する相関処理手段と、装置の
稼動初期又は所定期間毎に前記駆動制御信号の状態に対
応する前記相関処理手段の出力データをそれぞれ記憶手
段に書き込み、その後の装置稼動時に前記記憶手段から
その時点での駆動制御信号の状態に対応するデータを読
み出す書込み・読み出し制御手段と、前記書込み・読み
出し制御手段によりデータが書込まれ、また読み出され
る前記記憶手段と、前記書込み・読み出し制御手段によ
って前記記憶手段から読み出されたデジタルデータをア
ナログ信号に変換するD/A変換手段と、前記D/A変
換手段の出力するアナログ信号の位相を反転した逆位相
の信号を生成する位相反転手段と、前記位相反転手段の
出力信号を入力し、外部から供給されるゲイン制御信号
に基づき、入力信号を可変増幅して出力する可変増幅手
段と、前記可変増幅手段の出力信号を音響信号に変換し
て出力する音響出力手段と、前記音響出力手段から発生
される打消し音を検出する打消し音検出手段と、前記打
消し音検出手段の検出したアナログ信号の絶対値を求め
る第2の絶対値処理手段と、前記第2の絶対値処理手段
から出力される全波整流された信号のピーク値を検出す
る第2のピーク値検出手段と、前記第1のピーク値検出
手段からの出力信号と前記第2のピーク値検出手段から
の出力信号とを比較し、比較結果に応じて前記可変増幅
手段の増幅率を制御するゲイン制御信号を生成するゲイ
ン制御信号生成手段、とを備えたので、第1発明の効果
に加えて更に以下の効果が得られる。
【0094】装置が動作する際の振動を検出して、検出
した振動信号から騒音信号を生成するため、騒音信号を
記憶する際に、装置の動作時の騒音だけでなく、装置近
傍に設置され稼働している他の機器が発生している騒
音、つまり、外部からの外乱騒音を一緒に検出し、記憶
してしまうことがないため、装置の発生する騒音に対す
る正確な逆位相、同振幅の打消し音を生成し、出力でき
るため外乱騒音に影響されない安定した騒音低減効果を
実現できる。
【0095】さらに、請求項3記載の発明によれば、装
置稼動時に駆動制御信号により駆動される装置内部の機
構部の振動を検出する振動検出検出手段と、前記振動検
出手段の検出したアナログ信号をデジタルデータに変換
するA/D変換手段と、予め振動と騒音との相関関係を
求めておき、前記A/D変換手段の出力する振動データ
を前記相関関係に基づき騒音データに変換して出力する
相関処理手段と、前記相関処理手段からのデジタルデー
タをアナログ信号に変換する第1のD/A変換手段と、
前記第1のD/A変換手段から出力されるアナログ信号
の絶対値を求める第1の絶対値処理手段と、前記第1の
絶対値処理手段から出力される全波整流された信号のピ
ーク値を検出する第1のピーク値検出手段と、装置の稼
動初期又は所定期間毎に前記駆動制御信号の状態に対応
する前記相関処理手段の出力データをそれぞれ記憶手段
に書き込み、その後の装置稼動時に前記記憶手段からそ
の時点での駆動制御信号の状態に対応するデータを読み
出す書込み・読み出し制御手段と、前記書込み・読み出
し制御手段によりデータが書込まれ、また読み出される
前記記憶手段と、前記書込み・読み出し制御手段によっ
て前記記憶手段から読み出されたデジタルデータをアナ
ログ信号に変換する第2のD/A変換手段と、前記第2
のD/A変換手段の出力するアナログ信号の位相を反転
した逆位相の信号を生成する位相反転手段と、前記位相
反転手段の出力信号を入力し、外部から供給されるゲイ
ン制御信号に基づき、入力信号を可変増幅して出力する
可変増幅手段と、前記可変増幅手段の出力信号を音響信
号に変換して出力する音響出力手段と、前記音響出力手
段から発生される打消し音を検出する打消し音検出手段
と、前記打消し音検出手段の検出したアナログ信号の絶
対値を求める第2の絶対値処理手段と、前記第2の絶対
値処理手段から出力される全波整流された信号のピーク
値を検出する第2のピーク値検出手段と、前記第1のピ
ーク値検出手段からの出力信号と前記第2のピーク値検
出手段からの出力信号とを比較し、比較結果に応じて前
記可変増幅手段の増幅率を制御するゲイン制御信号を生
成するゲイン制御信号生成手段、とを備えたので、第1
及び第2の発明の効果に加えてさらに以下のような効果
が得られる。
【0096】検出原理の異なる2種類の検出手段から得
られた信号を基に振幅レベル信号を生成し、ゲイン制御
信号を生成する場合においても、検出方式の違いによる
振幅レベルの差を実験などにより予め求め、その振幅レ
ベル差を補正するための回路や調整をまったく必要とし
ないため、実験や調整等に要する工数を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の騒音低減装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】駆動制御信号と騒音波形の関係を示す図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施形態の騒音低減装置の構成
を示すブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施形態の騒音低減装置の構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】 10 ハードディスク装置 20 機構部 30 機構部制御回路 40 第1の騒音検出手段 50 第1の検出信号処理部 51 第1の絶対値回路 52 第1のピーク値検出回路 60 A/D変換部 70 記憶/再生部 80 D/A変換部 90 位相反転手段 95 ゲイン可変手段 100 パワーアンプ 110 打ち消し音出力手段 120 第2の騒音検出手段 130 第2の検出信号処理部 140 第2の絶対値回路 150 第2のピーク値検出回路 160 ゲイン制御信号生成手段 170 記憶/再生部制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧之内 卓美 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 Fターム(参考) 2G064 AA12 AB02 AB15 BA02 BD02 CC13 CC17 CC22 CC47 DD25 DD29 5D061 FF02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置稼動時に駆動制御信号により駆動さ
    れる装置内部の機構部から発生する騒音を検出する発生
    騒音検出手段と、 前記発生騒音検出手段の検出したアナログ信号の絶対値
    を求める第1の絶対値処理手段と、 前記第1の絶対値処理手段から出力される全波整流され
    た信号のピーク値を検出する第1のピーク値検出手段
    と、 前記発生騒音検出手段の検出したアナログ信号をデジタ
    ルデータに変換するA/D変換手段と、 装置の稼動初期又は所定期間毎に前記駆動制御信号の状
    態に対応する前記A/D変換手段の出力データをそれぞ
    れ記憶手段に書き込み、その後の装置稼動時に前記記憶
    手段からその時点での駆動制御信号の状態に対応するデ
    ータを読み出す書込み・読み出し制御手段と、 前記書込み・読み出し制御手段によりデータが書込ま
    れ、また読み出される前記記憶手段と、 前記書込み・読み出し制御手段によって前記記憶手段か
    ら読み出されたデジタルデータをアナログ信号に変換す
    るD/A変換手段と、 前記D/A変換手段の出力するアナログ信号の位相を反
    転した逆位相の信号を生成する位相反転手段と、 前記位相反転手段の出力信号を入力し、外部から供給さ
    れるゲイン制御信号に基づき、入力信号を可変増幅して
    出力する可変増幅手段と、 前記可変増幅手段の出力信号を音響信号に変換して出力
    する音響出力手段と、 前記音響出力手段から発生される打消し音を検出する打
    消し音検出手段と、 前記打消し音検出手段の検出したアナログ信号の絶対値
    を求める第2の絶対値処理手段と、 前記第2の絶対値処理手段から出力される全波整流され
    た信号のピーク値を検出する第2のピーク値検出手段
    と、 前記第1のピーク値検出手段からの出力信号と前記第2
    のピーク値検出手段からの出力信号とを比較し、比較結
    果に応じて前記可変増幅手段の増幅率を制御するゲイン
    制御信号を生成するゲイン制御信号生成手段、とを備え
    たことを特徴とする騒音低減装置。
  2. 【請求項2】 装置稼動時に駆動制御信号により駆動さ
    れる装置内部の機構部の振動を検出する振動検出検出手
    段と、 前記振動検出手段の検出したアナログ信号の絶対値を求
    める第1の絶対値処理手段と、 前記第1の絶対値処理
    手段から出力される全波整流された信号のピーク値を検
    出する第1のピーク値検出手段と、 前記振動検出手段の検出したアナログ信号をデジタルデ
    ータに変換するA/D変換手段と、 予め振動と騒音との相関関係を求めておき、前記A/D
    変換手段の出力する振動データを前記相関関係に基づき
    騒音データに変換して出力する相関処理手段と、 装置の稼動初期又は所定期間毎に前記駆動制御信号の状
    態に対応する前記相関処理手段の出力データをそれぞれ
    記憶手段に書き込み、その後の装置稼動時に前記記憶手
    段からその時点での駆動制御信号の状態に対応するデー
    タを読み出す書込み・読み出し制御手段と、 前記書込み・読み出し制御手段によりデータが書込ま
    れ、また読み出される前記記憶手段と、 前記書込み・読み出し制御手段によって前記記憶手段か
    ら読み出されたデジタルデータをアナログ信号に変換す
    るD/A変換手段と、 前記D/A変換手段の出力するアナログ信号の位相を反
    転した逆位相の信号を生成する位相反転手段と、 前記位相反転手段の出力信号を入力し、外部から供給さ
    れるゲイン制御信号に基づき、入力信号を可変増幅して
    出力する可変増幅手段と、 前記可変増幅手段の出力信号を音響信号に変換して出力
    する音響出力手段と、 前記音響出力手段から発生される打消し音を検出する打
    消し音検出手段と、 前記打消し音検出手段の検出したアナログ信号の絶対値
    を求める第2の絶対値処理手段と、 前記第2の絶対値処理手段から出力される全波整流され
    た信号のピーク値を検出する第2のピーク値検出手段
    と、 前記第1のピーク値検出手段からの出力信号と前記第2
    のピーク値検出手段からの出力信号とを比較し、比較結
    果に応じて前記可変増幅手段の増幅率を制御するゲイン
    制御信号を生成するゲイン制御信号生成手段、とを備え
    たことを特徴とする騒音低減装置。
  3. 【請求項3】 装置稼動時に駆動制御信号により駆動さ
    れる装置内部の機構部の振動を検出する振動検出検出手
    段と、 前記振動検出手段の検出したアナログ信号をデジタルデ
    ータに変換するA/D変換手段と、 予め振動と騒音との相関関係を求めておき、前記A/D
    変換手段の出力する振動データを前記相関関係に基づき
    騒音データに変換して出力する相関処理手段と、 前記相関処理手段からのデジタルデータをアナログ信号
    に変換する第1のD/A変換手段と、 前記第1のD/A変換手段から出力されるアナログ信号
    の絶対値を求める第1の絶対値処理手段と、 前記第1の絶対値処理手段から出力される全波整流され
    た信号のピーク値を検出する第1のピーク値検出手段
    と、 装置の稼動初期又は所定期間毎に前記駆動制御信号の状
    態に対応する前記相関処理手段の出力データをそれぞれ
    記憶手段に書き込み、その後の装置稼動時に前記記憶手
    段からその時点での駆動制御信号の状態に対応するデー
    タを読み出す書込み・読み出し制御手段と、 前記書込み・読み出し制御手段によりデータが書込ま
    れ、また読み出される前記記憶手段と、 前記書込み・読み出し制御手段によって前記記憶手段か
    ら読み出されたデジタルデータをアナログ信号に変換す
    る第2のD/A変換手段と、 前記第2のD/A変換手段の出力するアナログ信号の位
    相を反転した逆位相の信号を生成する位相反転手段と、 前記位相反転手段の出力信号を入力し、外部から供給さ
    れるゲイン制御信号に基づき、入力信号を可変増幅して
    出力する可変増幅手段と、 前記可変増幅手段の出力信号を音響信号に変換して出力
    する音響出力手段と、 前記音響出力手段から発生される打消し音を検出する打
    消し音検出手段と、 前記打消し音検出手段の検出したアナログ信号の絶対値
    を求める第2の絶対値処理手段と、 前記第2の絶対値処理手段から出力される全波整流され
    た信号のピーク値を検出する第2のピーク値検出手段
    と、 前記第1のピーク値検出手段からの出力信号と前記第2
    のピーク値検出手段からの出力信号とを比較し、比較結
    果に応じて前記可変増幅手段の増幅率を制御するゲイン
    制御信号を生成するゲイン制御信号生成手段、とを備え
    たことを特徴とする騒音低減装置。
  4. 【請求項4】 前記ゲイン制御信号生成手段が、前記第
    1のピーク値検出手段からの出力信号と前記第2のピー
    ク値検出手段からの出力信号との差分信号を生成し、こ
    の差分信号が0になるように前記可変増幅手段に供給す
    るゲイン制御信号を生成することを特徴とする請求項1
    ないし請求項3に記載の騒音低減装置。
  5. 【請求項5】 前記書込み・読み出し制御手段が、装置
    の稼動初期又は所定期間毎に前記駆動制御信号の状態に
    対応する前記A/D変換手段の出力データをそれぞれ記
    憶手段に書き込む動作は、前記駆動制御信号の状態に対
    応して機構部の動作が安定状態になったら速やかに行う
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載の騒音
    低減装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008151155A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 能動的振動・騒音制御方法
JP2012093094A (ja) * 2010-10-22 2012-05-17 Chugoku Electric Power Co Inc:The 音響診断を支援する装置、システム、方法およびプログラム
JP2019003039A (ja) * 2017-06-15 2019-01-10 東芝ライフスタイル株式会社 冷蔵庫
JP2019052807A (ja) * 2017-09-15 2019-04-04 東芝ライフスタイル株式会社 冷蔵庫

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JP2012093094A (ja) * 2010-10-22 2012-05-17 Chugoku Electric Power Co Inc:The 音響診断を支援する装置、システム、方法およびプログラム
JP2019003039A (ja) * 2017-06-15 2019-01-10 東芝ライフスタイル株式会社 冷蔵庫
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