JP2000089650A - 光再生方法および光再生装置 - Google Patents

光再生方法および光再生装置

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JP2000089650A
JP2000089650A JP10253520A JP25352098A JP2000089650A JP 2000089650 A JP2000089650 A JP 2000089650A JP 10253520 A JP10253520 A JP 10253520A JP 25352098 A JP25352098 A JP 25352098A JP 2000089650 A JP2000089650 A JP 2000089650A
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努 石井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光記録媒体から2次元データに応じた空間偏
光分布を有するホログラムを読み出してデータを再生す
る場合に、一つの光検出器でノイズをキャンセルして高
SN比の読み取り出力を得る。 【解決手段】 偏光板47はs偏光のみを透過させる。
第1段階で、偏光回転素子46は回折光4を偏光方向を
変えずに透過させるようにし、光記録媒体10に読み出
し光3を照射し、光検出器アレイ44で回折光4のs偏
光成分を検出して、その検出出力8Sをバッファメモリ
52に書き込む。第2段階で、偏光回転素子46は回折
光4を偏光方向を90度回転させて透過させるように
し、光記録媒体10に読み出し光3を照射し、光検出器
アレイ44で回折光4のp偏光成分を検出する。その検
出出力8Pとバッファメモリ52に蓄えられたs偏光成
分の検出出力8Sとを2次元データの画素(ビット)ご
とに比較してエラーの有無を検出する。エラーが検出さ
れたときには、エラーが検出されなくなるまで、同じホ
ログラムの読み出しを繰り返し、エラーの有無の検出を
繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、データ情報がホ
ログラムとして記録されている光記録媒体からデータ情
報を読み出す方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】相変化型や光磁気型など、書き換え可能
な光ディスクは、すでに広く普及している。これらの光
ディスクは、一般の磁気ディスクに比べれば、記録密度
が高いが、さらに記録密度を高めるためには、ビームス
ポット径を小さくして、隣接トラックまたは隣接ビット
との距離を短くするなどの必要がある。
【0003】このような技術の開発によって実用化され
たものに、DVDがある。読み出し専用のDVD−RO
Mは、直径12cmのディスクに片面で4.7GByt
eのデータを記録することができる。また、書き込み・
消去が可能なDVD−RAMは、相変化方式によって、
直径12cmのディスクに両面で5.2GByteの高
密度記録が可能である。
【0004】このように光ディスクの高密度化は年々進
んでいるが、一方で、上記の光ディスクは面内にデータ
を記録するため、その記録密度は光の回折限界に制限さ
れ、高密度記録の物理的限界と言われる5Gbit/i
nch2に近づいている。したがって、更なる大容量化
のためには、奥行き方向を含めた3次元(体積型)の記
録が必要となる。
【0005】そこで、3次元の記録が可能なホログラム
メモリが注目されている。ホログラムメモリでは、同一
体積内に多重させて複数のデータページを記録すること
ができ、かつ各ページごとにデータを一括して読み出す
ことができる。このホログラムメモリでは、従来一般
に、データに応じた空間的な光強度分布をホログラムと
して記録再生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、出願人
は先に、特願平10−32834号(整理番号FN97
−00693)によって、データに応じた空間的な偏光
分布をホログラムとして記録再生する方法を提案した。
【0007】この方法によれば、光強度分布をホログラ
ムとして記録再生する場合のようなノイズの影響による
SN比の劣化が少なくなるとともに、データを高密度か
つ高速に記録再生することができ、しかも消去プロセス
を要することなくデータを高速に書き換えることができ
る。
【0008】光誘起複屈折性(光誘起異方性、光誘起2
色性)を示す材料は、これに入射する光の偏光状態に感
応し、入射光の偏光方向を記録することができる。例え
ば、側鎖に光異性化する基を有する高分子または高分子
液晶、または光異性化する分子を分散させた高分子は、
直線偏光の光を照射すると、光異性化が誘起されて、直
線偏光の方向に応じて屈折率の異方性を生じ、偏光方向
を記録することができる。このとき、同時に参照光を照
射すれば、信号光の偏光方向をホログラムとして記録す
ることができる。
【0009】この点に着目して、先願の方法では、光記
録媒体として、図1に示すように、ガラス基板などの透
明基板11の一面側に偏光感応層12を形成したものを
用いる。偏光感応層12は、光誘起複屈折性を示し、偏
光情報をホログラムとして記録できる材料であれば、ど
のようなものでもよいが、好ましい例として、上述した
側鎖に光異性化する基を有する高分子または高分子液
晶、または光異性化する分子を分散させた高分子を用い
ることができる。その光異性化する基または分子として
は、例えば、アゾベンゼン骨格を含むものが好適であ
る。
【0010】ただし、ホログラムを体積的(3次元)に
記録するには、偏光感応層12の厚みは、少なくとも1
0μm程度必要であり、厚みを大きくするほど、記憶容
量を大きくすることができる。また、光記録媒体10全
体を偏光感応層として形成してもよい。光記録媒体10
は、例えばディスク形状とする。
【0011】偏光感応層12の好ましい例の一つとし
て、図2に示す化学式で表される、側鎖にシアノアゾベ
ンゼンを有するポリエステルを用いることができる。こ
の材料は、先願に詳細に記載されているように、側鎖の
シアノアゾベンゼンの光異性化による光誘起異性性によ
って、偏光情報を有するホログラムの記録、再生、消去
が可能である。また、記録されたホログラムは、室温自
然光のもとで数年以上、緩和なく記録が保持される。
【0012】先願の光記録方法では、光源からの、光記
録媒体10の偏光感応層12に感度のあるコヒーレント
光を2光波に分割し、一方の光を平行光として、図3に
示すように、入射光6として空間光変調器30に入射さ
せる。
【0013】空間光変調器30は、2次元的に複数の画
素を有し、それぞれの画素37を1/2波長板として機
能させて、それぞれの画素37に2次元データの対応す
るビットのデータを電圧印加の有無として与えることに
よって、それぞれの画素37に入射する光の偏光を変調
するものとする。
【0014】図3に示すように、平行光とした入射光6
は、s偏光として空間光変調器30に入射させる。そし
て、空間光変調器30の電圧が印加されない画素37a
は、1/2波長板の軸が入射光6の偏光方向と平行とな
り、したがって画素37aを透過した信号光1aはs偏
光となる。これに対して、空間光変調器30の電圧が印
加された画素37bは、1/2波長板の軸が45度回転
して、入射光6の偏光方向を90度回転させ、したがっ
て画素37bを透過した信号光1bはp偏光となる。し
たがって、空間光変調器30を通過した信号光1は、空
間光変調器30に与えられた2次元データに対応した空
間偏光分布を有するものとなる。
【0015】この空間光変調器30を通過した信号光1
を、レンズによって集光して、光記録媒体10に照射す
る。同時に、上述した2光波のうちの他方の光を、s偏
光の参照光として、光記録媒体10の信号光1が照射さ
れる領域に照射する。これによって、2次元データに対
応した信号光1の空間偏光分布が、ホログラムとして光
記録媒体10に記録される。
【0016】この場合、ディスク形状とした光記録媒体
10を回転させることによって、光記録媒体10の周方
向に場所を変えて複数のホログラムを記録することがで
きる。このとき、参照光として球面波を用いることによ
って、シフト多重記録を行うことができる。さらに、光
源や空間光変調器30などを含む記録ヘッドを光記録媒
体10の径方向に移動させることによって、光記録媒体
10中に同心円状の記録トラックを形成するようにホロ
グラムを記録することができる。
【0017】図4は、先願の光再生方法の一例を示す。
光記録媒体10には、上述した方法によって、図3に示
したように空間偏光分布により2次元データを保持する
信号光1がホログラムとして記録されている。
【0018】再生ヘッド40の読み出し光光学系41か
らの、記録時の参照光の位相共役光を、読み出し光3と
して、光記録媒体10のホログラムが記録された領域に
照射する。これによって、ホログラムからの回折光4と
して、図5に示すように、記録時の信号光の偏光方向が
保存された位相共役光が得られる。
【0019】この回折光4を、レンズ42で平行光にし
て、偏光ビームスプリッタ43に入射させて、s偏光成
分7Sとp偏光成分7Pに分離し、そのs偏光成分7S
を光検出器アレイ44Sで検出し、p偏光成分7Pを光
検出器アレイ44Pで検出する。
【0020】図5に示すように、s偏光成分7Sとp偏
光成分7Pはネガ像とポジ像の関係となり、その一方を
一方の光検出器アレイで検出することによって、回折光
4の空間偏光分布により保持された2次元データ、すな
わち光記録媒体10に記録された2次元データを読み取
ることができる。
【0021】モータ49により光記録媒体10を回転さ
せることによって、光記録媒体10の周方向に場所を変
えて記録されている複数のホログラムを読み出すことが
できる。また、再生ヘッド40を光記録媒体10の径方
向に移動させることによって、光記録媒体10中に同心
円状に形成されている記録トラックからホログラムを読
み出すことができる。
【0022】さらに、先願の光再生方法の一例では、偏
光ビームスプリッタ43によって分離され、光検出器ア
レイ44Sおよび44Pによって検出される、s偏光成
分7Sおよびp偏光成分7Pの光強度を、比較演算する
ことによって、回折光4の揺らぎ、外光の影響、光記録
媒体10や光学系の不完全さなどに起因するノイズをキ
ャンセルして、より高いSN比の読み取り出力を得るこ
とができる。
【0023】図6は、その比較演算方法を示し、減算回
路45において、対応する画素(ビット)ごとに光検出
器アレイ44Pの検出出力から光検出器アレイ44Sの
検出出力を減算する。
【0024】i番目の画素の回折光をp偏光とし、その
信号成分をIpi、ノイズ成分をNiとすると、i番目
の画素については、光検出器アレイ44Pの出力は、信
号成分Ipiとノイズ成分Niの和(Ipi+Ni)と
なり、光検出器アレイ44Sの出力は、ノイズ成分Ni
のみとなり、減算回路45の出力は、ノイズ成分Niが
キャンセルされて信号成分Ipiのみとなる。
【0025】j番目の画素の回折光をs偏光とし、その
信号成分をIsj、ノイズ成分をNjとすると、j番目
の画素については、光検出器アレイ44Pの出力は、ノ
イズ成分Njのみとなり、光検出器アレイ44Sの出力
は、信号成分Isjとノイズ成分Njの和(Isj+N
j)となり、減算回路45の出力は、ノイズ成分Njが
キャンセルされて信号成分−Isjのみとなる。
【0026】2値のデジタルデータを読み取る場合に
は、例えば、減算回路45の出力値が正のときには
“1”、負のときには“0”と、判定すればよい。
【0027】このように、先願の光再生方法の一例によ
れば、画素ごとにノイズをキャンセルすることができる
とともに、回折光4の光強度によらずに常に、ゼロの出
力値を閾値として、出力値が正か負かでデータ値を判別
することができる。
【0028】しかし、この方法では、回折光4のs偏光
成分7Sおよびp偏光成分7Pを検出するのに、2個の
光検出器アレイ44Sおよび44Pを用いる。しかし、
データを高速に記録再生するには、2次元データのビッ
ト数を多くする必要があり、空間光変調器30および光
検出器アレイ44S,44Pの画素数を多くする必要が
ある。そのため、光検出器アレイ44S,44Pは、そ
れぞれ高価なものとなり、2個の光検出器アレイ44S
および44Pを用いると、光再生装置のコストが高くな
る。他方で、一つの光検出器アレイによって、s偏光成
分7Sおよび氷見7Pのいずれか一方のみを検出する場
合には、ノイズをキャンセルして、より高いSN比の読
み取り出力を得ることができなくなる。
【0029】そこで、この発明は、データに応じた空間
偏光分布がホログラムとして記録されている光記録媒体
から、データに応じた空間偏光分布を読み出す光再生方
法において、低コストの装置によって、ノイズをキャン
セルして、より高いSN比の読み取り出力を得ることが
できるようにしたものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】この発明の光再生方法で
は、第1段階および第2段階として、互いに偏光方向が
所定角度異なる第1偏光成分および第2偏光成分からな
る空間偏光分布によりデータを保持する信号光がホログ
ラムとして記録されている光記録媒体に、それぞれ読み
出し光を照射して、前記ホログラムからの回折光の前記
第1偏光成分および前記第2偏光成分を同一の光検出器
で順次検出し、両者の検出出力を比較して、データエラ
ーの有無を検出し、データエラーが検出されたときに
は、データエラーが検出されなくなるまで、同じホログ
ラムの読み出しを繰り返し、データエラーの有無の検出
を繰り返す。
【0031】
【作用】上記の方法による、この発明の光再生方法で
は、第1段階で、光記録媒体に読み出し光が照射されて
ホログラムが読み出され、そのホログラム回折光の第1
偏光成分、例えばs偏光成分が、光検出器で検出される
とともに、その後の第2段階で、光記録媒体の同じ領域
に読み出し光が照射されて同じホログラムが読み出さ
れ、そのホログラム回折光の第2偏光成分、例えばp偏
光成分が、同じ光検出器で検出される。
【0032】さらに、その後、両者の検出出力が比較さ
れて、データエラーの有無が検出される。図4に示した
先願の方法では、回折光4のs偏光成分7Sおよびp偏
光成分7Pを、別個の光検出器アレイ44Sおよび44
Pで、同時に検出するので、図6に示して上述したよう
に、両者の検出出力に含まれるノイズ成分は同一とな
り、両者の検出出力の差分を演算することによって、ノ
イズ成分がキャンセルされる。
【0033】しかし、この発明の光再生方法では、同じ
ホログラムからの回折光のs偏光成分およびp偏光成分
を、同じ光検出器で、時間的にずれたタイミングで検出
するので、回折光の揺らぎや外光の影響などに起因す
る、時間的に変化し得るノイズによって、両者の検出タ
イミングによっては、両者の検出出力に含まれるノイズ
成分が同一にならず、両者の検出出力の差分中でノイズ
成分がキャンセルされず、データエラーを生じることが
ある。
【0034】そのため、この発明の光再生方法では、両
者の検出出力が比較されて、データエラーの有無が検出
され、時間的に変化し得るノイズによるデータエラーが
検出されたときには、両者の検出タイミングが、時間的
に変化し得るノイズが同一ないしほぼ同一になる適切な
タイミングとなって、データエラーが検出されなくなる
まで、同じホログラムの読み出しが繰り返され、データ
エラーの有無の検出が繰り返される。データエラーが検
出されなくなったときには、そのときの両者の検出出力
の差分が、当該ホログラムが保持するデータとして出力
される。
【0035】このように、この発明の光再生方法によれ
ば、一つの光検出器によって、ノイズをキャンセルし
て、より高いSN比の読み取り出力を得ることができ、
光再生装置を低コスト化することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】〔光記録方法の一例〕上述した先
願の光記録方法と同じであるが、図7に、この発明の光
再生方法の前提となる光記録方法の一例を示す。
【0037】光記録媒体10は、図1に示したような偏
光感応型のものとし、その偏光感応層としては、この例
では、図2に示した側鎖にシアノアゾベンゼンを有する
ポリエステルを用いる。この例では、光記録媒体10は
ディスク形状とする。
【0038】光源21としては、偏光感応型の光記録媒
体10に感度のあるコヒーレント光を発するものを用
い、この例では、シアノアゾベンゼンが光異性化する波
長に属する515nmのレーザ光を発するアルゴンイオ
ンレーザを用いる。この例では、そのレーザ光5の偏光
をs偏光とする。
【0039】この光源21からのレーザ光5を、ビーム
スプリッタ25で2光波に分割し、記録時には、シャッ
タ28を開けて、ビームスプリッタ25を透過したレー
ザ光を、レンズ22および23で平行光として、空間光
変調器30に入射させる。
【0040】空間光変調器30は、偏光変調が可能なも
のとする。このような空間光変調器30としては、電圧
アドレス型の液晶パネルや電気光学結晶にマトリクス電
極を付けたものなどを用いることができるが、偏光子は
設けない。
【0041】図3に示したように、空間光変調器30
は、2次元的に複数の画素を有し、それぞれの画素37
を1/2波長板として機能させて、それぞれの画素37
に2次元データの対応するビットのデータを電圧印加の
有無として与えることによって、それぞれの画素37に
入射する光の偏光を変調するものとする。
【0042】光源21からのレーザ光5がs偏光である
ので、平行光とした入射光6は、s偏光として空間光変
調器30に入射する。そして、図3に示したように、空
間光変調器30の電圧が印加されない画素37aは、1
/2波長板の軸が入射光6の偏光方向と平行となり、し
たがって画素37aを透過した信号光1aはs偏光とな
る。これに対して、空間光変調器30の電圧が印加され
た画素37bは、1/2波長板の軸が45度回転して、
入射光6の偏光方向を90度回転させ、したがって画素
37bを透過した信号光1bはp偏光となる。したがっ
て、空間光変調器30を通過した信号光1は、空間光変
調器30に与えられた2次元データに対応した空間偏光
分布を有するものとなる。
【0043】図7に示すように、この空間光変調器30
を通過した信号光1を、フーリエ変換レンズ24によっ
てフーリエ変換面P1にフーリエ変換して、光記録媒体
10に照射する。同時に、ビームスプリッタ25で反射
したレーザ光を、ミラー26および27で反射させて、
s偏光の参照光2として、光記録媒体10の信号光1が
照射される領域に照射する。これによって、2次元デー
タに対応した信号光1の空間偏光分布が、ホログラムと
して光記録媒体10に記録される。
【0044】この場合、光記録媒体10を回転させるこ
とによって、光記録媒体10の周方向に場所を変えて複
数のホログラムを記録することができる。このとき、参
照光2として球面波を用いることによって、シフト多重
記録を行うことができる。さらに、図示した記録ヘッド
を光記録媒体10の径方向に移動させることによって、
光記録媒体10中に同心円状の記録トラックを形成する
ようにホログラムを記録することができる。
【0045】〔光再生方法および光再生装置の実施形
態〕図8は、この発明の光再生装置の一実施形態の光学
構成を示し、図7の光記録装置に、偏光回転素子46、
偏光板47、レンズ42および光検出器アレイ44を付
加したものである。光記録媒体10には、上述した方法
によって、図3に示したように空間偏光分布により2次
元データを保持する信号光1がホログラムとして記録さ
れている。
【0046】再生時には、シャッタ28を閉じて信号光
1を遮断し、記録時の参照光と同じ光を、読み出し光3
として、光記録媒体10のホログラムが記録された領域
に照射する。これによって、図5に示したように、記録
時の信号光の偏光方向が保存されたホログラム回折光4
が得られる。
【0047】この回折光4を、偏光回転素子46および
偏光板47を通過させ、レンズ42で平行光として、光
検出器アレイ44に入射させる。光検出器アレイ44で
検出される回折光4の偏光方向は、偏光回転素子46お
よび偏光板47の状態によって変化する。
【0048】この例では、偏光板47は、s偏光のみを
透過させるようにする。偏光回転素子46は、回折光4
のs偏光成分の検出時には、回折光4を偏光方向を変え
ずに透過させ、回折光4のp偏光成分の検出時には、回
折光4を偏光方向を90度回転させて透過させるように
する。このような偏光回転素子46としては、1/2波
長板や液晶バルブなどを用いることができる。
【0049】したがって、ノイズが存在しなければ、光
検出器アレイ44では、s偏光成分の検出時には、回折
光4のs偏光成分が白(明)、p偏光成分が黒(暗)と
して検出され、p偏光成分の検出時には、回折光4のs
偏光成分が黒(暗)、p偏光成分が白(明)として検出
される。
【0050】しかし、上述したように、実際には、回折
光4の揺らぎ、外光の影響、光記録媒体10や光学系の
不完全さなどに起因するノイズが存在し、しかも、この
発明では、回折光4のs偏光成分およびp偏光成分を、
同じ光検出器アレイ44で、時間的にずれたタイミング
で検出するので、回折光4の揺らぎや外光の影響などに
起因する、時間的に変化し得るノイズ成分が、s偏光成
分の検出出力とp偏光成分の検出出力の差分中でキャン
セルされず、データエラーを生じることがある。そのた
め、この発明では、上述したように、データエラーが検
出されなくなるまで、同じホログラムの読み出しを繰り
返し、データエラーの有無の検出を繰り返す。
【0051】図9は、そのための制御構成の一例を示
し、図8の光学構成に、スイッチ回路51、バッファメ
モリ52、データ処理回路53および制御部54を付加
したものである。スイッチ回路51、バッファメモリ5
2およびデータ処理回路53は、それぞれ後述のように
機能する。
【0052】制御部54は、CPU、このCPUが実行
すべきプログラムが記述されたROM、およびCPUの
ワークエリアとして動作するRAMを有し、図10に示
す再生処理ルーチン60を実行する。
【0053】図10の再生処理ルーチン60は、1ペー
ジ分の2次元データの読み出しについてのもので、この
再生処理ルーチン60では、制御部54は、まず、ステ
ップ61で、s偏光成分を再生できるように、すなわち
回折光4を偏光方向を変えずに透過させるように、偏光
回転素子46を制御し、次にステップ62で、スイッチ
回路51をバッファメモリ52側に切り換える。
【0054】この状態で、制御部54は、次にステップ
63で、光源21をオンにし、光記録媒体10に読み出
し光3を照射して、ホログラムを読み出し、次にステッ
プ64で、光検出器アレイ44によって回折光4のs偏
光成分を検出し、次にステップ65で、その検出出力8
Sをバッファメモリ52に書き込む。ノイズが存在しな
ければ、このとき、s偏光成分が白、p偏光成分が黒、
として検出される。
【0055】次に、制御部54は、ステップ66で、p
偏光成分を再生できるように、すなわち回折光4を偏光
方向を90度回転させて透過させるように、偏光回転素
子46を制御し、次にステップ67で、スイッチ回路5
1をデータ処理回路53側に切り換える。
【0056】この状態で、制御部54は、次にステップ
68で、光源21をオンにし、光記録媒体10に読み出
し光3を照射して、同じホログラムを再び読み出し、次
にステップ69で、光検出器アレイ44によって回折光
4のp偏光成分を検出する。ノイズが存在しなければ、
このとき、s偏光成分が黒、p偏光成分が白、として検
出される。
【0057】次に、制御部54は、ステップ70で、そ
のp偏光成分の検出出力8Pと、ステップ65でバッフ
ァメモリ52に蓄えられたs偏光成分の検出出力8Sと
を、データ処理回路53に転送して、データ処理回路5
3において、検出出力8Pと検出出力8Sの差分を演算
し、さらにステップ71に進んで、ノイズによるデータ
エラーがあるか否かを判断する。
【0058】光記録媒体10や光学系の不完全さなどに
起因する、時間的に変化しないノイズ成分は、検出出力
8Pと検出出力8Sの差分中でキャンセルされる。しか
し、回折光4の揺らぎや外光の影響などに起因する、時
間的に変化し得るノイズ成分は、検出出力8Pと検出出
力8Sの差分中でキャンセルされず、データエラーを生
じることがある。
【0059】ノイズが存在しなければ、検出出力8Sで
は、s偏光成分が白、p偏光成分が黒、として検出さ
れ、逆に検出出力8Pでは、s偏光成分が黒、p偏光成
分が白、として検出されて、2次元データのいずれの画
素(ビット)においても、検出出力8Sと検出出力8P
が互いに反転した結果となる。
【0060】したがって、2次元データのいずれかの画
素において、検出出力8Sと検出出力8Pが互いに反転
した結果とならず、白同士または黒同士として検出され
る場合には、ノイズによってデータエラーを生じている
ことになる。
【0061】そこで、制御部54は、ステップ70で、
データ処理回路53から、2次元データのそれぞれの画
素ごとに、検出出力8Sおよび8Pを取り込んで、両者
が白同士または黒同士であるか否かを検出し、ステップ
71で、すべての画素についての検出結果から、データ
エラーがあるか否かを判断する。
【0062】そして、データエラーがないと判断したと
きには、制御部54は、ステップ71からステップ72
に進んで、データ処理回路53から、ステップ70で演
算された、そのときの検出出力8Pと検出出力8Sの差
分を、再生データとして出力する。このとき、データ処
理回路53は、ゼロを閾値として、例えば、差分が正の
ときには“1”を、負のときには“0”を、それぞれ出
力する。
【0063】ステップ71でデータエラーがあると判断
したときには、制御部54は、ステップ71からステッ
プ61に戻って、ステップ71でデータエラーがないと
判断するまで、ステップ61〜71の処理を繰り返す。
【0064】データエラーは、時間的に変化し得るノイ
ズが検出出力8Sの検出タイミングまたは検出出力8P
の検出タイミングで瞬間的に変化することによって生じ
るので、このように再生タイミングを変えて同じホログ
ラムを何回か再生することによって、適切な再生タイミ
ングでは、時間的に変化し得るノイズが検出出力8Sの
検出タイミングと検出出力8Pの検出タイミングで同一
ないしほぼ同一となって、データエラーを生じないよう
になる。
【0065】以上のように、この発明によれば、一つの
光検出器によって、ノイズをキャンセルして、より高い
SN比の読み取り出力を得ることができ、光再生装置を
低コスト化することができる。また、先願の光再生方法
の一例のように2個の光検出器アレイを用いる場合に
は、2個の光検出器アレイの特性を合わせる必要がある
が、この発明によれば、そのような必要がない。
【0066】
【発明の効果】上述したように、この発明によれば、デ
ータに応じた空間偏光分布がホログラムとして記録され
ている光記録媒体から、データに応じた空間偏光分布を
読み出す光再生方法において、低コストの装置によっ
て、ノイズをキャンセルして、より高いSN比の読み取
り出力を得ることができる。また、2個の光検出器の特
性を合わせるといった煩雑さもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】偏光感応型の光記録媒体の一例を示す図であ
る。
【図2】偏光感応層の材料の一例の化学式を示す図であ
る。
【図3】この発明の光再生方法の前提となる光記録方法
の一例の信号光の空間偏光分布を示す図である。
【図4】先願の光再生方法の一例を示す図である。
【図5】先願の光再生方法の一例の回折光の空間偏光分
布を示す図である。
【図6】先願の光再生方法の一例の比較演算方法を示す
図である。
【図7】この発明の光再生方法の前提となる光記録方法
の一例を示す図である。
【図8】この発明の光再生装置の一実施形態の光学構成
を示す図である。
【図9】この発明の光再生装置の一実施形態の制御構成
を示す図である。
【図10】この発明の光再生方法の一実施形態の再生処
理ルーチンを示す図である。
【符号の説明】
1…信号光 2…参照光 3…読み出し光 4…回折光 5…レーザ光 6…入射光 10…光記録媒体 12…偏光感応層 21…光源 25…ビームスプリッタ 28…シャッタ 30…空間光変調器 44…光検出器アレイ 46…偏光回転素子 47…偏光板 51…スイッチ回路 52…バッファメモリ 53…データ処理回路 54…制御部 60…再生処理ルーチン
フロントページの続き Fターム(参考) 2K008 AA04 CC03 EE01 FF21 HH12 HH13 HH26 HH28 5D090 AA01 BB18 CC04 DD03 DD05 EE12 EE18 KK12 KK14 LL03 LL05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1段階および第2段階として、互いに偏
    光方向が所定角度異なる第1偏光成分および第2偏光成
    分からなる空間偏光分布によりデータを保持する信号光
    がホログラムとして記録されている光記録媒体に、それ
    ぞれ読み出し光を照射して、前記ホログラムからの回折
    光の前記第1偏光成分および前記第2偏光成分を同一の
    光検出器で順次検出し、 両者の検出出力を比較して、データエラーの有無を検出
    し、データエラーが検出されたときには、データエラー
    が検出されなくなるまで、同じホログラムの読み出しを
    繰り返し、データエラーの有無の検出を繰り返す光再生
    方法。
  2. 【請求項2】請求項1の光再生方法において、 前記回折光の光路中に偏光回転素子および偏光板を配置
    することを特徴とする光再生方法。
  3. 【請求項3】互いに偏光方向が所定角度異なる第1偏光
    成分および第2偏光成分からなる空間偏光分布によりデ
    ータを保持する信号光がホログラムとして記録されてい
    る光記録媒体に、読み出し光を照射する読み出し光光学
    系と、 前記ホログラムからの回折光の前記第1偏光成分および
    前記第2偏光成分を順次検出する光検出器を含む回折光
    光学系と、 両者の検出出力を比較して、データエラーの有無を検出
    するエラー検出手段と、 このエラー検出手段によってデータエラーが検出された
    ときには、データエラーが検出されなくなるまで、同じ
    ホログラムの読み出しを繰り返させ、データエラーの有
    無の検出を繰り返させるように、前記回折光光学系およ
    び前記エラー検出手段を制御する制御手段と、 を備える光再生装置。
  4. 【請求項4】請求項3の光再生装置において、 前記回折光光学系が偏光回転素子および偏光板を有する
    ことを特徴とする光再生装置。
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