JP2000089583A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2000089583A
JP2000089583A JP10270545A JP27054598A JP2000089583A JP 2000089583 A JP2000089583 A JP 2000089583A JP 10270545 A JP10270545 A JP 10270545A JP 27054598 A JP27054598 A JP 27054598A JP 2000089583 A JP2000089583 A JP 2000089583A
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Mitsuru Takahashi
充 高橋
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光体上にトナー像を形成し、そのトナー像
を中間転写ベルトの表面に転写した後、そのトナー像を
転写紙に転写する画像形成装置において、感光体から中
間転写ベルト表面に転写されたトナー像に転写チリが発
生する不具合を阻止する。 【解決手段】 中間転写ベルト501を支持するローラ
507にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加すると
共に、感光体100と中間転写ベルト501の接触部N
における中間転写ベルト501の裏面に、ブラシ513
によって、トナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の極性に帯電
されたトナーにより構成されるトナー像が表面に形成さ
れる像担持体と、該像担持体の表面に形成されたトナー
像が転写される中間転写体とを具備し、該中間転写体の
表面に転写されたトナー像を記録媒体に転写して記録画
像を得る画像形成装置であって、前記像担持体と中間転
写体は、両者の接触部において、その両者の表面が同じ
向きに移動するように駆動される画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子複写機、プリンタ、ファクシミリ又
はこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機などと
して構成される上記形式の画像形成装置は従来より周知
である。この種の画像形成装置においては、像担持体と
中間転写体との間に転写電界を形成して、像担持体表面
に形成されたトナー像を中間転写体表面に転写している
が、中間転写体表面に転写されたトナー像を構成する一
部のトナーが、その近傍の中間転写体表面に静電的に飛
び散り、これによって中間転写体表面のトナー像に「に
じみ」が発生し、その画質が劣化するおそれがある。こ
のようなトナーの飛び散り現象は、一般に「転写チリ」
と称せられている。
【0003】上述した転写チリの問題を解決するため、
従来より各種の方法が提案されているが、そのいずれの
方式も満足のいけるものではなかった。例えば、中間転
写体の体積抵抗率を高め、中間転写体表面に転写された
トナー像の表面電位とその近傍の中間転写体表面の電位
との差を小さくし、そのトナー像のトナーが、トナー像
近傍の中間転写体表面に飛び散ることを防止する構成が
提案されているが、中間転写体の体積抵抗率を高くしす
ぎると、後に詳しく説明するように、中間転写体と像担
持体との間に所定の転写電界が得られなくなり、像担持
体から中間転写体へのトナー像の転写効率が低下する不
具合を免れない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した新
規な認識に基づきなされたものであって、その目的とす
るところは、従来のような転写効率の低下を招くことな
く、転写チリの発生を効果的に抑えることのできる冒頭
に記載した形式の画像形成装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置におい
て、前記接触部よりも、中間転写体表面の移動方向下流
側の中間転写体部分の裏面に、前記トナーの帯電極性と
逆極性の電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記接
触部における中間転写体の裏面に前記トナーの帯電極性
と逆極性の電圧を印加する第2の電圧印加手段とを具備
することを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項
1)。
【0006】また、上記請求項1に記載の画像形成装置
において、中間転写体の体積抵抗率が109Ωcm乃至1
13Ωcmであると有利である(請求項2)。
【0007】同じく、上記請求項1に記載の画像形成装
置において、中間転写体の体積抵抗率が1010Ωcm乃至
1012Ωcmであると特に有利である(請求項3)。
【0008】また、上記請求項1乃至3のいずれかに記
載の画像形成装置において、前記第1及び第2の電圧印
加手段は、それぞれ独自の電源を有し、第1の電圧印加
手段の電源が、第2の電圧印加手段の電源よりも、絶対
値で高い電圧を中間転写体に印加するように構成されて
いると有利である(請求項4)。
【0009】同じく、上記請求項1乃至3のいずれかに
記載の画像形成装置において、前記第1の電圧印加手段
の電源と、第2の電圧印加手段の電源として、共通の電
源を用いると有利である(請求項5)。
【0010】また、上記請求項1乃至5のいずれかに記
載の画像形成装置において、前記第1の電圧印加手段
が、中間転写体の裏面に当接する接触部材と、該接触部
材に電圧を印加する電源とを有していると有利である
(請求項6)。
【0011】さらに、上記請求項1乃至6のいずれかに
記載の画像形成装置において、中間転写体が複数のロー
ラに巻き掛けられた中間転写ベルトより成り、前記接触
部材が、中間転写ベルトを巻き掛けるローラより成ると
有利である(請求項7)。
【0012】また、上記請求項1乃至7のいずれかに記
載の画像形成装置において、前記第2の電圧印加手段
が、中間転写体の裏面に当接する接触部材と、該接触部
材に電圧を印加する電源とを有していると有利である
(請求項8)。
【0013】さらに、上記請求項8に記載の画像形成装
置において、前記第2の電圧印加手段の接触部材がブラ
シより成ると有利である(請求項9)。
【0014】また、上記請求項8に記載の画像形成装置
において、前記第2の電圧印加手段の接触部材がローラ
より成ると有利である(請求項10)。
【0015】さらに、上記請求項8に記載の画像形成装
置において、前記第2の電圧印加手段の接触部材がブレ
ードより成ると有利である(請求項11)。
【0016】また、上記請求項6乃至11のいずれかに
記載の画像形成装置において、前記第1の電圧印加手段
と第2の電圧印加手段の接触部材が互いに電気的に接続
され、これらの接触部材に共通の電源により電圧が印加
されるように構成すると有利である(請求項12)。
【0017】さらに、上記請求項12に記載の画像形成
装置において、前記第1の電圧印加手段と第2の電圧印
加手段の接触部材が直に接触していると有利である(請
求項13)。
【0018】また、上記請求項13に記載の画像形成装
置において、前記第2の電圧印加手段の接触部材は、中
間転写体の表面にトナー像が形成される画像形成域の全
幅に亘って当該中間転写体の裏面に当接し、かつ前記第
1の電圧印加手段の接触部材に対しても、前記画像形成
域の全幅に相当する領域の全体に亘って接触していると
有利である(請求項14)。
【0019】さらに、上記請求項1乃至14のいずれか
に記載の画像形成装置において、前記像担持体と中間転
写体の接触部よりも該中間転写体表面の移動方向上流側
の中間転写体部分に当接するアース部材を有していると
有利である(請求項15)。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って説明し、併せて前述の従来の欠点を図面に即し
てより具体的に明らかにする。
【0021】図1は、画像形成装置の一例である電子写
真式のカラー複写機における画像形成部の内部構造を示
す概略構成図である。このカラー複写機は、図1に示し
た画像形成部と、図示していないカラー画像読み取り部
(以下、カラースキャナという)と、給紙部と、これら
を駆動制御する制御部などから構成されている。カラー
スキャナは、図示していないコンタクトガラス上に載置
された原稿のカラー画像情報を、レッド、グリーン、ブ
ルーの色分解光ごとに読み取り、電気的な画像信号に変
換する用をなし、このカラースキャナで得たレッド、グ
リーン、ブルーの色分解画像信号の強度レベルをもとに
して、図示していない画像処理部で色変換処理が行わ
れ、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの画像デー
タが得られる。
【0022】図示していないコピースタートキーが押下
されると、上述の原稿のカラー画像情報の読み取りが行
われ、先ずブラックの画像データが得られる。一方、図
1に示したように像担持体の一例であるドラム状の感光
体100が、図示していない駆動装置によって図1にお
ける反時計方向(矢印A方向)に回転駆動され、その表
面が、帯電装置の一例である帯電チャージャ200のコ
ロナ放電によって所定の極性、図の例ではマイナスに一
様に帯電される。
【0023】また露光装置の一例である図示していない
書き込みユニットは、上記ブラックの画像データを光信
号に変換し、帯電チャージャ200によって帯電された
感光体表面に、レーザ光Lによる光書き込み、すなわち
光変調されたレーザ光Lによるラスタ露光を行い、感光
体表面にブラックの画像データに対応する第1の静電潜
像を形成する。感光体表面に対してラスタ像が露光され
たとき、レーザ光Lの照射された感光体表面の電位の絶
対値が低下し、この部分が静電潜像となり、レーザ光の
当てられない感光体表面の電位は実質的に低下せず、こ
の部分が地肌部となる。
【0024】書き込み光学ユニットは、例えば、光源と
しての半導体レーザ、レーザ発光駆動制御部、ポリゴン
ミラー、その回転用モータ、f/θレンズ及び反射ミラ
ーなどによって構成される。
【0025】図1に示すように、感光体100の隣りに
は、現像装置の一例であるリボルバ現像ユニット400
が配置され、この現像ユニット400は、ブラック現像
器401、シアン現像器402、マゼンタ現像器403
及びイエロー現像器404を有し、その各現像器の図示
していない現像ケースには、ブラック現像剤、シアン現
像剤、マゼンタ現像剤及びイエロー現像剤がそれぞれ収
容されている。また、各現像器は、図示していない現像
スリーブを有し、かかる現像スリーブは現像剤担持部材
の一例を構成する。
【0026】前述の第1の静電潜像がリボルバ現像装置
400を通るとき、そのブラック現像器401が感光体
100に対向した現像位置を占め、その現像スリーブに
担持されて搬送されるブラック現像剤によって第1の静
電潜像がブラックトナー像として可視像化される。現像
剤としては、トナーとキャリアを有する粉体状の二成分
系現像剤、又はこのうちのキャリアを有さない一成分系
現像剤などが用いられ、そのトナーが感光体表面の静電
潜像と同極性、図の例ではマイナス極性に帯電され、そ
の帯電トナーが第1の静電潜像に静電的に移行して、当
該静電潜像が可視像化される。このように、図示した例
では、静電潜像が反転現像方式によって可視像化され
る。
【0027】一方、駆動ローラ508とその他のローラ
509,510,511,512,507より成る複数
のローラに、可撓性の無端ベルトより成る中間転写ベル
ト501が巻き掛けられている。この中間転写ベルト5
01は単層又は多層構造となっており、かかる中間転写
ベルト501は、その表面の一部が感光体100に接触
し、駆動ローラ508が図示していない駆動装置によっ
て図1における時計方向に回転駆動されることにより、
図1に矢印Bで示した方向に駆動される。2つのローラ
512,507の間の中間転写ベルト部分が感光体10
0の表面に押し当てられ、中間転写ベルト501が、そ
の走行方向における所定のニップ幅をもって感光体10
0の表面に圧接している。このように、感光体100と
中間転写ベルト501は、両者の接触部(ニップ部)N
において、その両者の表面が同じ向きに等速ないしはほ
ぼ等速で移動するように駆動される。
【0028】前述のように感光体表面に形成されたブラ
ックトナー像は、後述する態様で、上記接触部Nにおい
て中間転写ベルト501の表面に転写される。この転写
部を一次転写部と称することにする。このように、本例
では、中間転写ベルト501が、感光体100の表面に
形成されたトナー像を転写される中間転写体を構成して
いるが、中間転写ベルト501の代りにドラム状の中間
転写体などを用いることもできる。
【0029】ブラックトナー像を中間転写ベルト501
に転写したあとの感光体表面に付着する転写残トナー
は、感光体用のクリーニング装置300により除去さ
れ、感光体表面が清掃され、次いでその感光体表面は図
示していない除電装置、例えば除電ランプによってその
表面電位が初期化される。図1に示したクリーニング装
置300は、クリーニングブレードとファーブラシより
成る各クリーニング部材が用いられている。
【0030】次に、上述したところと同様にして、感光
体表面にシアン画像用の第2の静電潜像が形成され、こ
のとき、リボルバ現像ユニット400の回転によってシ
アン現像器402が感光体表面に対向した現像位置を占
め、その現像スリーブに担持されたシアン現像剤によっ
て第2の静電潜像がシアントナー像として可視像化され
る。このトナー像も、中間転写ベルト501の表面に、
先に転写されたブラックトナー像の上から重ね合せ状態
で転写される。シアントナー像の転写後に感光体表面に
付着する転写残トナーも、クリーニング装置300によ
って感光体表面から除去され、次いでその感光体表面が
除電装置によって除電作用を受けることも先の動作時と
変りはない。
【0031】さらに、上述したところと全く同様にし
て、感光体表面に順次形成されるマゼンタ画像用の第3
の静電潜像とイエロー画像用の第4の静電潜像が、リボ
ルバ現像装置300のマゼンタ現像器403とイエロー
現像器404の各現像スリーブに担持されたマゼンタ現
像剤とイエロー現像剤によって、マゼンタトナー像とイ
エロートナー像として順次可視像化され、これらが、中
間転写ベルト501の表面に、先に転写されたトナー像
の上から重ねた状態で順次転写される。このようにし
て、中間転写ベルト501の表面には4色のトナー像が
重ね合された状態で形成される。
【0032】中間転写ベルト501に対向して可撓性の
無端ベルトより成る転写ベルト601が配置され、この
転写ベルト601は、駆動ローラを含む複数の支持ロー
ラ602,603,604に巻き掛けられて図1に矢印
Dで示す方向に駆動される。またこの転写ベルト601
を挟んで中間転写ベルト501に対置された電圧印加部
材の一例であるローラ605が設けられ、このローラ6
05とこれに電流を供給する電源802とによって、中
間転写体上のトナー像を、後述する記録媒体に転写する
転写手段600が構成されている。
【0033】転写ベルト601は、このベルト601の
裏面に当接するローラ605及び支持ローラ602と共
に、図1に実線で示す作動位置と、鎖線で示す退避位置
との間を移動可能に支持され、転写ベルト601が作動
位置にあるとき、ローラ605は転写ベルト601を介
して、中間転写ベルト501に圧接する。また前述のよ
うに感光体100上の各色のトナー像が中間転写ベルト
501の表面に転写されるとき、転写ベルト601は退
避位置を占め、中間転写ベルト501から離間してい
る。
【0034】一方、記録媒体の一例である転写紙Pが前
述の給紙部から給送され、この転写紙Pはレジストロー
ラ対650の回転によって、中間転写ベルト501上の
トナー像に整合するタイミングで、中間転写ベルト50
1と転写ベルト601の間に矢印Cで示すように送り込
まれる。このとき、転写ベルト601は図1に実線で示
した作動位置を占め、転写紙Pを表面に担持して搬送
し、しかもローラ605には、電源802によって、中
間転写ベルト501上のトナー像を構成するトナーの帯
電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印
加され、これによって中間転写ベルト501上の重ね合
せトナー像が転写紙Pの表面に一括して転写される。こ
の転写部を二次転写部と称することにし、図1におい
て、この二次転写部に符号TRを付してある。
【0035】トナー像を転写された転写紙Pは、引き続
き転写ベルト601上に担持されて搬送され、除電チャ
ージャ606の放電により除電され、転写ベルト601
から分離される。次いで、この転写紙Pは定着装置70
0の定着ローラ対701の間を通り、このとき、熱と圧
力の作用で転写紙P上のトナー像が転写紙Pに定着され
る。定着装置700を出た転写紙Pは、矢印E方向に搬
送され、図示していない排紙トレイ上に排出される。こ
のようにして、フルカラー画像が得られる。また、転写
ベルト601に付着したトナーは、クリーニングブレー
ド608によって除去され、転写ベルト601が清掃さ
れる。
【0036】一方、トナー像を転写したあとの中間転写
ベルト501の表面に付着した転写残トナーは、中間転
写体用のクリーニング装置のクリーニング部材504に
よって中間転写ベルト501から掻き取り除去され、そ
の表面が清掃される。このクリーニング部材504は、
転写紙Pに転写される前の中間転写ベルト501上のト
ナー像がここを通るとき、中間転写ベルト501の表面
から離間しており、中間転写ベルト501上の転写残ト
ナーを除去するときだけ、その表面に圧接する。
【0037】以上は、4色のトナー像より成るフルカラ
ー画像を得るコピーモードであるが、3色のトナー像よ
り成る画像を得る3色コピーモード、又は2色のトナー
像の画像を得る2色コピーモードの場合には、その指定
された色と回数の分について、上述したところと同様の
動作が実行される。また1色のトナー像のみの画像を得
る単色コピーモードの場合には、所定枚数の転写紙に対
する転写が終了するまでの間、リボルバ現像ユニット4
00の所定色の現像器のみを現像位置において現像動作
状態にし、クリーニング部材504を中間転写ベルト5
01の表面に圧接させた状態のままにして画像形成動作
を行う。
【0038】以上のように、図示した画像形成装置は、
所定の極性に帯電されたトナーにより構成されるトナー
像が表面に形成される感光体100より成る像担持体
と、その像担持体の表面に形成されたトナー像が転写さ
れる中間転写ベルト501より成る中間転写体とを具備
し、その中間転写体の表面に転写されたトナー像を、記
録媒体の一例である転写紙Pに転写して記録画像を得る
ように構成されている。その際、像担持体と中間転写体
は、両者の接触部Nにおいて、その両者の表面が同じ向
きに移動するように駆動される。
【0039】次に、感光体100より成る像担持体表面
に形成されたトナー像を、中間転写ベルト501より成
る中間転写体の表面に転写する転写手段の構成と、これ
に関連する構成、並びにその従来の欠点について詳細に
説明する。
【0040】前述のように、中間転写ベルト501は、
これを支持する2つのローラ512,507の間の部分
が、感光体100の表面に接触しているが、図2にも示
すように、その一方のローラ507は、感光体100と
中間転写ベルト501との接触部Nよりも、中間転写ベ
ルト表面の移動方向下流側に位置し、他方のローラ51
2は、接触部Nよりも中間転写ベルト表面の移動方向上
流側に位置していて、これらのローラ512,507
は、中間転写ベルト501の裏面、すなわちトナー像が
転写される中間転写ベルト表面とは反対側の面に当接し
ながら回転する。
【0041】中間転写ベルト501を巻き掛けて支持す
るローラ508,509,510,511,512,5
07は、全て導電性材料、例えば金属により構成され、
1つのローラ507を除く全てのローラが接地されてい
る。また、ローラ507を介して、トナー像を構成する
トナーの帯電極性と逆極性、図の例ではプラス極性の電
圧が電源801によって印加される。定電流又は定電圧
制御された電源801により、中間転写ベルト501の
表面のトナー像の重ね合せ数に応じた所定の大きさに制
御された電流又は電圧がローラ507に印加され、これ
によって中間転写ベルト501に電圧が印加されるので
ある。以下の説明では、必要に応じて、ローラ507を
電圧印加ローラと称することにする。同様に、接触部N
を挟んで電圧印加ローラ507に隣接する接地されたロ
ーラ512をアースローラと称することにする。
【0042】ここで、従来のこの種の画像形成装置にお
いては、図10に示すように、上述した電圧印加ローラ
507と電源801とアースローラ512だけで、感光
体100上のトナー像を中間転写ベルト501に転写す
るように構成されていた。すなわち、図10において、
電源801によって電圧印加ローラ507に対し、例え
ば+1.5KVの電圧を印加すると、アースローラ51
2は接地されているので、電圧印加ローラ507とアー
スローラ512の間の中間転写ベルト部分には、図11
に示すような勾配をもった電圧がかかる。すなわち、電
圧印加ローラ507と中間転写ベルト501との接触点
1における中間転写ベルト部分ではV1=1.5KVの
電圧値となり、アースローラ512と中間転写ベルト5
01との接触点P3においては0Vとなり、その中間の
感光体100と中間転写ベルト501との接触点のP2
における中間転写ベルト部分には、V1よりも小なるV2
の電圧がかかる。これにより、中間転写ベルト501と
感光体100との間に、感光体上のトナー像が中間転写
ベルト501の側に引き付けられる転写電界が形成さ
れ、一次転写部において、感光体表面のトナー像を中間
転写ベルト501の表面に転写することが可能となる。
【0043】このような従来の画像形成装置において問
題となっていた点は、中間転写ベルト501の表面に転
写されたトナー像に転写チリが発生する点である。この
転写チリの発生原理を説明する図12に示すように、中
間転写ベルト501の表面にブラックトナー像BKT
と、シアントナー像CTと、マゼンタトナー像MTと、
イエロートナー像YTが重ね合されて転写されたとき、
その重ね合せトナー像の表面Sの電位が、例えば−40
0Vであり、その表面Sの近傍の中間転写ベルト501
の表面電位が仮に0Vであったとすると、その両者の電
位差によって、トナー像表面Sの縁部のトナーが、矢印
で示すように中間転写ベルト501の表面に静電的に飛
び散る。これにより、図13に示すように、最上位のイ
エロートナー像YTの縁部が欠け、これが著しいとき
は、次のマゼンタトナー像MTの縁部が外部に露出し、
図14に示す如き画質の劣化したトナー像となる。図1
5は、中間転写ベルト上の単色トナー像Tの転写チリを
説明する図であり、単色トナー像の場合も、その縁部の
トナーが周辺に飛び散って画像に「にじみ」ができ、そ
の画質が劣化する。
【0044】上述した問題点を解決する方法の1つとし
て、中間転写ベルト501の体積抵抗率を高め、その値
を109Ωcm以上、特に1010Ωcm以上に設定すること
が考えられる。
【0045】図10に示すように、接触部Nよりも中間
転写ベルト表面の移動方向下流側の領域には、感光体1
00と中間転写ベルト501とによって区画されたくさ
び状の出口空間Gが存在するが、電圧印加ローラ507
によって中間転写ベルト501にプラスの電圧が印加さ
れることにより、その中間転写ベルト501の表面にマ
イナス極性の電荷が誘起される。特に上記出口空間Gに
おいて中間転写ベルト501と感光体100との間で放
電を生ずることにより、中間転写ベルト501の表面に
プラス電荷の誘起が促進される。
【0046】その際、中間転写ベルト501の体積抵抗
率が109Ωcmよりも低いと、マイナスの電荷を誘起さ
れた中間転写ベルトベルト部分が二次転写部TR(図
1)に達するまでに、その電荷が消失するか、又はその
電位が低下し、図12乃至図15を参照して先に説明し
た転写チリが発生しやすくなる。
【0047】これに対し、中間転写ベルト501の体積
抵抗率が109Ωcm以上、特に1010Ωcm以上に設定さ
れていると、図16に示すように、中間転写ベルト50
1の表面に誘起されたマイナスの電荷が、二次転写部T
R(図1)に達したときも保持される。図16に示した
例では、トナー像の近傍の中間転写ベルト501の表面
に−300Vの電荷が保持されており、これによってト
ナー像の表面Sの電位(−400V)と、その近傍の中
間転写ベルト表面の電位(−300V)の差が小さくな
り、これによって、トナー像からその周辺へのトナーの
飛び散りの発生を防止できる。中間転写ベルト501の
体積抵抗率が高ければ高い程この効果は高まり、その抵
抗率が非常に高いときは、トナー像近傍の中間転写ベル
ト表面のマイナス電位が、トナー像表面Sのマイナス電
位よりも高くなり、トナー像のトナーは電界に封じ込ま
れ、理論上、転写チリの発生は皆無となる。
【0048】ところが、中間転写ベルト501の抵抗が
高くなり、その裏面の表面抵抗率が例えば5×109Ω
/□程になると、電圧印加ローラ507から中間転写ベ
ルト501を通して感光体100に電流が流れ難くな
る。これによって中間転写ベルト501と感光体100
との間に適正な転写電界が得られなくなり、トナー像の
転写効率が極端に低下し、転写された中間転写ベルト上
のトナー像の画質が劣化する。
【0049】また、中間転写ベルト501の体積抵抗率
が1013Ωcmよりも高くなると、中間転写ベルト表面が
二次転写部TR(図1)を通過したあとも、その表面に
マイナス極性、すなわちトナーの帯電極性と同極性の電
荷が残り、このままの状態では、感光体表面から中間転
写ベルト表面にトナー像を効率よく転写することはでき
ない。従って、二次転写部を通過したあとの中間転写ベ
ルト表面を除電装置によって除電してから、その表面に
トナー像を転写する必要があるが、このように除電装置
を設ければ、それだけ画像形成装置のコストが上昇する
欠点を免れない。
【0050】そこで、電圧印加ローラ507に電圧を印
加することをやめ、図17に示すように、感光体100
と中間転写ベルト501との接触部Nにおける中間転写
ベルト501の裏面に、例えば導電性のブラシ513よ
り成る接触部材を接触させ、電源803によって、ブラ
シ513を介して中間転写ベルト501にトナーと逆極
性の電圧を印加する方法が考えられる。図18は、この
ときの中間転写ベルトにかかる電圧の勾配を示してい
る。
【0051】この構成によれば、中間転写ベルト501
の体積抵抗率がいかなるときも、中間転写ベルト501
を通して感光体100に電流が流れ、所定の転写電界を
確保することができ、転写効率の低下を防止できる。と
ころが、図18からも判るように、この構成によると、
出口空間Gにおける中間転写ベルト501の電圧を高め
ることができず、従って、その表面に誘起されるマイナ
ス極性の電荷の電位も低いものとなり、図16に示した
ような転写チリの防止効果が得られず、図12乃至図1
5に示したような転写チリが発生する欠点を免れない。
【0052】そこで、本例の画像形成装置においては、
図1及び図2に示し、かつ先に説明したように、電圧印
加ローラ507に、電源801によってトナーの帯電極
性と逆極性、本例ではプラス極性の電圧を印加すると共
に、感光体100と中間転写ベルト501との接触部N
における中間転写ベルト501の裏面に、導電性のブラ
シ513より成る接触部材を当接させ、そのブラシ51
3に電源803によって、トナーの帯電極性と逆極性の
電圧を印加し、中間転写ベルト501に対してその電圧
を印加するように構成されている。図10と図17に示
した構成を共に採用するのである。
【0053】中間転写ベルト501の裏面に接触する電
圧印加ローラ507と電源801は、中間転写ベルト5
01より成る中間転写体と、感光体100より成る像担
持体との接触部Nよりも、その中間転写体表面の移動方
向下流側の中間転写体部分の裏面に、トナー像を構成す
るトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加する第1の電
圧印加手段の一例を構成し、同様に、ブラシ513より
成る接触部材と電源803は、接触部Nにおける中間転
写体の裏面にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加す
る第2の電圧印加手段の一例を構成している。図示した
画像形成装置は、かかる第1及び第2の電圧印加手段を
共に有しているのである。
【0054】また中間転写体の一例である中間転写ベル
ト501の体積抵抗率は、109Ωcm乃至1013Ωcm、
好ましくは1010Ωcm乃至1012Ωcmに設定されてい
る。中間転写ベルト501の裏面の表面抵抗率は109
Ω/□乃至1012Ω/□である。
【0055】電圧印加ローラ507とブラシ513によ
り電圧を印加された中間転写ベルト501には、図3に
示す電位勾配をもった電圧がかかり、電圧印加ローラ5
07と中間転写ベルト501との接触点P1における中
間転写ベルト部分の電圧V1が一番高く、例えば+1.
5Vとなっていて、アースローラ512と中間転写ベル
ト501との接触点P3における中間転写ベルト部分の
電圧は0V、またブラシ513と中間転写ベルト501
との接触点P2における中間転写ベルト部分の電圧V
2は、例えば+1KVである。このように、中間転写ベ
ルト501には、接触点P1において高い電圧が印加さ
れるので、その表面にトナーの帯電極性と同極性、すな
わちマイナス極性の高い電荷が誘起される。しかも中間
転写ベルト501の体積抵抗率は、109Ωcm、好まし
くは1010Ωcm以上に設定されているので、図16に関
連して先に説明したように、トナー像の近傍の中間転写
ベルト501の裏面に誘起されたマイナス極性の電荷
は、その中間転写ベルト部分が二次転写部TRに達した
ときも消失せず、これによって転写チリの発生を効果的
に防止することができる。
【0056】また、上述のように中間転写ベルト501
の体積抵抗率は比較的高く、その裏面の表面抵抗率が比
較的高いので、先に説明したように、電圧印加ローラ5
07から感光体100に電流が流れず、或いは流れ難く
なっているが、接触部Nの中間転写ベルト裏面に、ブラ
シ513を通して、プラス極性の電圧が印加されるの
で、感光体100に充分な電流が流れ、感光体100と
中間転写ベルト501との間に最適な転写電界を得るこ
とができる。これにより、効率よく感光体上のトナー像
を中間転写ベルト501の表面に転写することができ
る。
【0057】さらに、中間転写ベルト501の体積抵抗
率は、1013Ωcm以下、好ましくは1012Ωcm以下であ
るため、トナー像近傍の中間転写ベルト表面に誘起され
た電荷は、その中間転写ベルト部分が二次転写部TRを
通過して再び一次転写部(接触部N)に達したときは減
少し、その表面電位が充分に低下しているので、中間転
写ベルト501を除電する除電装置を設けなくとも、接
触部Nにおいて、感光体上のトナー像を中間転写ベルト
501に効率よく転写することができる。
【0058】図1及び図2に示した例では、第1及び第
2の電圧印加手段が、それぞれ独自の電源801,80
3を有し、第1の電圧印加手段の電源801が、第2の
電圧印加手段の電源803よりも、絶対値で高い電圧を
中間転写ベルト501より成る中間転写体に印加するよ
うに構成されている。第2の電圧印加手段の電源803
がブラシ513を介して中間転写ベルト501に印加す
る電圧V2は、適正な転写電界が得られる値、例えば+
1KVに設定され、電源801が電圧印加ローラ507
を介して中間転写ベルト501に印加する電圧V1は、
2よりも高い例えば+1.5Vに設定されるのであ
る。
【0059】上述のように、電源801によって中間転
写ベルト501に高い電圧を印加することによって、中
間転写ベルト501の表面にトナーの帯電極性と同極性
の電荷を多量に誘起させ、その表面電位を高めることが
でき、これによって転写チリの発生を効果的に抑えるこ
とができる。また、中間転写ベルト501の体積抵抗率
は、前述のように比較的高く、その裏面の表面抵抗率が
高くなっているので、電源801によって高電圧を中間
転写ベルト501に印加しても、この電圧印加による電
流が感光体100に実質的に流れることはないか、又は
ほとんど流れない。このため、電圧印加ローラ507に
高い電圧を印加しても、これが、ブラシ513により印
加された電圧によって形成される適正な転写電界の強さ
が大きく変動するおそれはない。また電圧印加ローラ5
07から感光体100へ多少の電流が流れる場合には、
適正な転写電界の強さに狂いが生じない範囲で、電圧印
加ローラ507に電圧を印加することが好ましい。
【0060】上述のように、2つの電源801,803
を設けることによって、出口空間Gにおける放電を促
し、中間転写ベルト501の表面にトナーと同極性の電
荷を効果的に誘起させ、その表面電位を高めることによ
って転写チリの発生を防止し、かつ適正な転写電界に影
響を与える不具合も阻止できる。
【0061】また、図4に示す例においては、第1の電
圧印加手段の電源と、第2の電圧印加手段の電源とし
て、共通の電源804が用いられている。これにより中
間転写ベルト501にかけられる電圧は図5に示す通り
であって、接触点P1における電圧V1は、例えば+1K
V、接触点P2における電圧V2も、例えば+1KVであ
る。他の構成は図1及び図2に示したときろと変りはな
い。図4及び図5に示した構成によると、ブラシ513
と電圧印加ローラ507の電圧が同一となり、従って中
間転写ベルト501の表面に誘起される電荷量は多少減
少し、転写チリ防止効果は図2に示した例の場合よりも
多少低下するが、電源が1つで済むため、画像形成装置
のコストを低減できる。
【0062】また、図1乃至図4に示した各実施形態例
においては、第1の電圧印加手段が、中間転写ベルト5
01より成る中間転写体の裏面に当接する電圧印加ロー
ラ507より成る接触部材と、この接触部材に電圧を印
加する電源801又は804とを有し、中間転写ベルト
501の裏面に直に接触する接触部材によって中間転写
ベルト501に電圧を印加するので、その電圧印加効率
を高めることができる。しかも、中間転写体が複数のロ
ーラ508,509,510,511,512,507
に巻き掛けられた中間転写ベルト501より成り、上述
の接触部材が、中間転写ベルト501を巻き掛けるロー
ラ507より成るので、ローラ507が中間転写ベルト
501を支持する機能と、中間転写ベルト501に電圧
を印加する接触部材の機能を兼用し、画像形成装置の構
成を簡素化することができる。
【0063】接触部Nよりも中間転写ベルト501の走
行方向下流側であって、ローラ507よりも上流側の中
間転写ベルト部分の裏面に接触する独立した導電性の接
触部材を設け、この接触部材を介して、中間転写ベルト
に電圧を印加するように構成することもでき、この場合
には、ローラ507をフロート状態にする。
【0064】また、図1乃至図4に示した例では、第2
の電圧印加手段が、中間転写ベルト501より成る中間
転写体の裏面に当接する導電性の接触部材(ブラシ51
3)と、この接触部材に電圧を印加する電源803又は
804を有しているので、この接触部材を介して中間転
写ベルト501に効率よく電圧を印加することができ
る。また、図示した例では、その第2の電圧印加手段の
接触部材が導電性のブラシ513より成るが、この接触
部材として、中間転写ベルト501の裏面に当接して従
動回転する導電性のローラや、その裏面に当接する導電
性のブレードなどを用いることもできる。このように、
構造が簡単で低コストな接触部材を用いることにより、
画像形成装置のコストを低減することができる。
【0065】また、図4に示した例では、共通の電源8
04によってブラシ803と電圧印加ローラ507に電
圧を印加したが、その具体例として、図6及び図7に示
すように、図4に示した導電性のブラシ513の根本部
に他の導電性のブラシ513Aを一体に設けて1つの導
電性接触部材を構成し、その一方のブラシ513を接触
部Nにおける中間転写ベルト501の裏面に当接させる
と共に、他方のブラシ513Aを電圧印加ローラ507
に当接させ、電源804により、電圧印加ローラ507
と他のブラシ513Aを介して一方のブラシ513に電
圧を印加し、これによって接触部Nにおける中間転写ベ
ルト501の裏面に電圧を印加することができる。この
ように簡単な構成によって、共通の電源804によりブ
ラシ513と電圧印加ローラ507にそれぞれに所定の
電圧を印加することができる。
【0066】上記構成は、第2の電圧印加手段の導電性
の接触部材がローラ又はブレードなどから成り、或いは
第1の電圧印加手段の接触部材がローラ507以外のも
のから成るときも採用でき、要は、第1の電圧印加手段
と第2の電圧印加手段の導電性の接触部材を互いに電気
的に接続し、これらの接触部材に共通の電源により電圧
を印加すればよく、より具体的には、第1の電圧印加手
段と第2の電圧印加手段の導電性の接触部材を直に接触
させればよい。
【0067】また、中間転写ベルト501の裏面に当接
する導電性のブラシ513は、図8に示すように、中間
転写ベルト501の表面にトナー像が形成される画像形
成域ARの全幅に亘ってその中間転写ベルト501の裏
面に当接していることが望ましい。これによって、トナ
ー像の全体を効率よく中間転写ベルト501の表面に転
写することができる。
【0068】同様に、図9に示すように、ブラシ513
Aも、第1の電圧印加手段の電圧印加ローラ507に対
して、中間転写ベルト表面にトナー像が転写されて形成
される画像形成域AR(図8)の全幅に相当する領域A
R1の全体に亘って接触していることが望ましい。領域
AR1の一部にだけ、ブラシ513Aが接触する構成を
採用すると、ブラシ513の全長に亘って均一な電圧が
印加されず、電圧印加むらが発生し、中間転写ベルト5
01に転写されたトナー像に転写抜け(所謂白抜け)を
生じ、その画質が劣化するおそれがある。これに対し、
電圧印加ローラ507に対し、その領域AR1の全体に
亘ってブラシ513Aを接触させることにより、かかる
不具合の発生を阻止することができる。
【0069】ブラシ513の抵抗値は通常102Ω乃至
108Ωであるが、特にその抵抗値が105Ωを越える場
合、ブラシ513Aを電圧印加ローラ507に対して、
その領域AR1の一部にだけ接触させると、転写抜けが
発生しやすくなるので、ブラシ513の抵抗値が上述の
ように或る値を越えた場合には、上述の構成を特に有利
に採用することができる。
【0070】上述した構成も、第1の電圧印加手段の接
触部材がローラ507以外の部材から成り、また第2の
電圧印加手段がブラシ513以外の部材から成るときも
採用でき、要は、第2の電圧印加手段の接触部材を、中
間転写体の表面にトナー像が形成される画像形成域AR
の全幅に亘って当該中間転写体の裏面に当接させ、かつ
第1の電圧印加手段の接触部材に対しても、画像形成域
ARの全幅に相当する領域AR1の全体に亘って接触さ
せるのである。
【0071】但し、図示したように、第2の電圧印加手
段の接触部材としてブラシ513,513Aを使用する
と、そのコストを低減できるだけでなく、このブラシが
中間転写ベルト501と電圧印加ローラ507に対して
ソフトに接触し、中間転写ベルト501と電圧印加ロー
ラ507の回転負荷の上昇を防止できる。
【0072】また上述した各実施形態例においては、感
光体100より成る像担持体と中間転写ベルト501よ
り成る中間転写体との接触部Nよりも中間転写体表面の
移動方向上流側の中間転写体部分に当接するアースロー
ラ512として構成されたアース部材を有しているの
で、接触部Nよりも上流側の中間転写ベルト部分と感光
体部分とによって区画される入口空間G1に、感光体表
面から中間転写ベルト表面にトナーが移行する向きの大
きな電界が形成されることはなく、この空間G1におい
て、感光体上の転写前のトナーが中間転写ベルト表面に
飛び散る不具合を阻止できる。
【0073】また図示した例では、上記アース部材とし
て、中間転写ベルト501を支持するローラ512を用
いたので、構成を簡素化できる利点が得られるが、この
ローラ512とは別の専用のアース部材を用いることも
できる。
【0074】本発明は、図1に示した形式以外の各種形
式の画像形成装置にも広く適用できるものである。
【0075】
【発明の効果】請求項1に記載の画像形成装置によれ
ば、転写チリの発生を効果的に抑え、しかも所定の転写
電界を確保することができる。
【0076】請求項2に記載の画像形成装置によれば、
転写チリの発生をより一層効果的に抑えることができ、
しかも中間転写体を除電する除電装置を設けずに画像形
成装置を構成すること可能である。
【0077】請求項3に記載の画像形成装置によれば、
上記請求項2に係る構成の効果をより一層確実なものに
することができる。
【0078】請求項4に記載の画像形成装置によれば、
所定の転写電界に影響を与えることなく、転写チリの発
生をより一層確実に抑えることができる。
【0079】請求項5に記載の画像形成装置によれば、
電源の数を減らし、画像形成装置のコストを低減するこ
とができる。
【0080】請求項6に記載の画像形成装置によれば、
第1の電圧印加手段によって、中間転写体に対し、効率
よく電圧を印加することができる。
【0081】請求項7に記載の画像形成装置によれば、
接触部材が中間転写ベルトを支持するローラを兼用する
ので、画像形成装置全体の構造を簡素化し、そのコスト
を低減することができる。
【0082】請求項8に記載の画像形成装置によれば、
第2の電圧印加手段によって、中間転写体に対し、効率
よく電圧を印加することができる。
【0083】請求項9に記載の画像形成装置によれば、
接触部材がブラシより成るので、その接触部材が中間転
写体にソフトに接触し、中間転写体の駆動負荷の上昇を
回避できる。
【0084】請求項10及び11に記載の画像形成装置
によれば、接触部材の構造を簡素化でき、そのコストを
低減できる。
【0085】請求項12及び13に記載の画像形成装置
によれば、簡単な構成によって、電源の共通化を図るこ
とができる。
【0086】請求項14に記載の画像形成装置によれ
ば、中間転写体に対する電圧印加むらの発生を防止し、
転写抜け現象の発生を阻止できる。
【0087】請求項15に記載の画像形成装置によれ
ば、接触部よりも上流側の中間転写体表面に、像担持体
表面の転写前のトナーが飛び散る不具合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カラー複写機の概略構成図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】図2に示した中間転写ベルトにかかる電圧を示
す説明図である。
【図4】図2とは異なる実施形態例を示す、図2と同様
な図である。
【図5】図4に示した中間転写ベルトにかかる電圧を示
す説明図である。
【図6】さらに他の例を示す、図2と同様な図である。
【図7】図6に示した電圧印加ローラとブラシとの関係
を示す斜視図である。
【図8】図7の矢印VIII方向に見た図であって、一部の
要素を省略し、かつ中間転写ベルトを付加して示す図で
ある。
【図9】図7の矢印IX方向に見た図である。
【図10】従来の構成の一例を示す、図2と同様な図で
ある。
【図11】図10に示した中間転写ベルトにかかる電圧
を示す説明図である。
【図12】転写チリの発生原理を示す説明図である。
【図13】転写チリが発生したあとの様子を示す説明図
である。
【図14】重ね合せトナー像に転写チリが発生したとき
の様子を説明する平面図である。
【図15】単色トナー像に転写チリが発生したときの様
子を説明する平面図である。
【図16】転写チリの発生を防止できる原理を示す説明
図である。
【図17】ブラシのみによって中間転写ベルトに電圧を
印加する構成を示す、図2と同様な図である。
【図18】図17に示した中間転写ベルトにかかる電圧
を示す説明図である。
【符号の説明】
501 中間転写ベルト 507 ローラ 508 ローラ 509 ローラ 510 ローラ 511 ローラ 512 ローラ 513 ブラシ 801 電源 803 電源 804 電源 AR 画像形成域 AR1 領域 BKT トナー像 CT トナー像 MT トナー像 YT トナー像 N 接触部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の極性に帯電されたトナーにより構
    成されるトナー像が表面に形成される像担持体と、該像
    担持体の表面に形成されたトナー像が転写される中間転
    写体とを具備し、該中間転写体の表面に転写されたトナ
    ー像を記録媒体に転写して記録画像を得る画像形成装置
    であって、前記像担持体と中間転写体は、両者の接触部
    において、その両者の表面が同じ向きに移動するように
    駆動される画像形成装置において、 前記接触部よりも、中間転写体表面の移動方向下流側の
    中間転写体部分の裏面に、前記トナーの帯電極性と逆極
    性の電圧を印加する第1の電圧印加手段と、前記接触部
    における中間転写体の裏面に前記トナーの帯電極性と逆
    極性の電圧を印加する第2の電圧印加手段とを具備する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記中間転写体の体積抵抗率が109Ωc
    m乃至1013Ωcmである請求項1に記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記中間転写体の体積抵抗率が1010Ω
    cm乃至1012Ωcmである請求項1に記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の電圧印加手段は、そ
    れぞれ独自の電源を有し、第1の電圧印加手段の電源
    が、第2の電圧印加手段の電源よりも、絶対値で高い電
    圧を中間転写体に印加する請求項1乃至3のいずれかに
    記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の電圧印加手段の電源と、第2
    の電圧印加手段の電源として、共通の電源を用いた請求
    項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の電圧印加手段が、中間転写体
    の裏面に当接する接触部材と、該接触部材に電圧を印加
    する電源とを有している請求項1乃至5のいずれかに記
    載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記中間転写体が複数のローラに巻き掛
    けられた中間転写ベルトより成り、前記接触部材が、中
    間転写ベルトを巻き掛けるローラより成る請求項6に記
    載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の電圧印加手段が、中間転写体
    の裏面に当接する接触部材と、該接触部材に電圧を印加
    する電源とを有している請求項1乃至7のいずれかに記
    載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の電圧印加手段の接触部材がブ
    ラシより成る請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記第2の電圧印加手段の接触部材が
    ローラより成る請求項8に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記第2の電圧印加手段の接触部材が
    ブレードより成る請求項8に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の電圧印加手段と第2の電圧
    印加手段の接触部材が互いに電気的に接続され、これら
    の接触部材に共通の電源により電圧が印加される請求項
    6乃至11のいずれかに記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記第1の電圧印加手段と第2の電圧
    印加手段の接触部材が直に接触している請求項12に記
    載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記第2の電圧印加手段の接触部材
    は、中間転写体の表面にトナー像が形成される画像形成
    域の全幅に亘って当該中間転写体の裏面に当接し、かつ
    前記第1の電圧印加手段の接触部材に対しても、前記画
    像形成域の全幅に相当する領域の全体に亘って接触して
    いる請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記像担持体と中間転写体の接触部よ
    りも該中間転写体表面の移動方向上流側の中間転写体部
    分に当接するアース部材を有している請求項1乃至14
    のいずれかに記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010211144A (ja) * 2009-03-12 2010-09-24 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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