JP2000089485A - 静電記録体 - Google Patents
静電記録体Info
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- JP2000089485A JP2000089485A JP10254805A JP25480598A JP2000089485A JP 2000089485 A JP2000089485 A JP 2000089485A JP 10254805 A JP10254805 A JP 10254805A JP 25480598 A JP25480598 A JP 25480598A JP 2000089485 A JP2000089485 A JP 2000089485A
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- Japan
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- particle size
- particle diameter
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 くり返し印字を行ってもドット抜けが少な
く、鮮明な画像を得ることができる静電記録体を提供す
る。 【解決手段】 導電性支持体1上に、絶縁性樹脂21と
顔料を含有する誘電層2を設け、前記顔料として粒径の
異なる2種類の顔料を含有させ、かつ、当該2種類の顔
料のうち、粒径の小さい顔料22が粒径の大きい顔料2
3表面を覆うようにする。
く、鮮明な画像を得ることができる静電記録体を提供す
る。 【解決手段】 導電性支持体1上に、絶縁性樹脂21と
顔料を含有する誘電層2を設け、前記顔料として粒径の
異なる2種類の顔料を含有させ、かつ、当該2種類の顔
料のうち、粒径の小さい顔料22が粒径の大きい顔料2
3表面を覆うようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電プロッタなど
に使用する静電記録体に関するものである。
に使用する静電記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータによる設計などが普
及してきたことにより、幅広かつ高速出力可能である静
電プロッタが種々の分野で図面出力用などとして使用さ
れている。この静電プロッタに使用される静電記録体と
しては、支持体上に導電層、誘電層を順次積層したもの
が知られている。
及してきたことにより、幅広かつ高速出力可能である静
電プロッタが種々の分野で図面出力用などとして使用さ
れている。この静電プロッタに使用される静電記録体と
しては、支持体上に導電層、誘電層を順次積層したもの
が知られている。
【0003】静電記録方式は、多針電極(マルチスタイ
ラス)に記録電圧を印可し、多針電極と静電記録体の誘
電層との微小空隙に気中放電を起こして誘電体表面に静
電潜像を形成し、次にこの静電記録潜像をトナーにより
現像し、可視像とするものである。こうして鮮明な画像
を得るには、多針電極と誘電層の間に微小空隙を設ける
必要があり、このため誘電層中にスペーサーとして顔料
を混入させる方法が一般的に行われている。
ラス)に記録電圧を印可し、多針電極と静電記録体の誘
電層との微小空隙に気中放電を起こして誘電体表面に静
電潜像を形成し、次にこの静電記録潜像をトナーにより
現像し、可視像とするものである。こうして鮮明な画像
を得るには、多針電極と誘電層の間に微小空隙を設ける
必要があり、このため誘電層中にスペーサーとして顔料
を混入させる方法が一般的に行われている。
【0004】しかし、かかる静電記録フィルムにおいて
は、くり返し印字を行うにつれて次第に「ドット抜け」
が発生するという問題があった。この原因は、多針電極
表面にトナーが付着したり、酸化被膜が生成したりなど
し、気中放電が発生し難くなるためであると考えられて
いる。
は、くり返し印字を行うにつれて次第に「ドット抜け」
が発生するという問題があった。この原因は、多針電極
表面にトナーが付着したり、酸化被膜が生成したりなど
し、気中放電が発生し難くなるためであると考えられて
いる。
【0005】このため、静電記録ヘッドをしばしばクリ
ーニングしないと良好な画像を保持することができなか
った。
ーニングしないと良好な画像を保持することができなか
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
欠点がないもの、即ち、くり返し印字を行ってもドット
抜けが少なく、鮮明な画像を得ることができる静電記録
体、即ち、クリーニング性を有する静電記録体を提供す
ることを目的とする。
欠点がないもの、即ち、くり返し印字を行ってもドット
抜けが少なく、鮮明な画像を得ることができる静電記録
体、即ち、クリーニング性を有する静電記録体を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の静電記録体は、導電性支持体上に、絶縁性樹脂と顔
料を含有する誘電層を設けて成る静電記録体において、
前記顔料として、粒径の異なる2種類の顔料を含有し、
かつ、当該2種類の顔料のうち、粒径の小さい顔料が粒
径の大きい顔料表面を覆っていることを特徴とするもの
である。
明の静電記録体は、導電性支持体上に、絶縁性樹脂と顔
料を含有する誘電層を設けて成る静電記録体において、
前記顔料として、粒径の異なる2種類の顔料を含有し、
かつ、当該2種類の顔料のうち、粒径の小さい顔料が粒
径の大きい顔料表面を覆っていることを特徴とするもの
である。
【0008】好ましくは、前記粒径の異なる2種類の顔
料として、粒径の小さい顔料を粒径の大きい顔料表面に
あらかじめ付着させたものを含有することを特徴とする
ものである。
料として、粒径の小さい顔料を粒径の大きい顔料表面に
あらかじめ付着させたものを含有することを特徴とする
ものである。
【0009】更に好ましくは、前記粒径の小さい顔料の
平均粒径が、前記粒径の大きい顔料の平均粒径の1/5
以下であることを特徴とするものである。
平均粒径が、前記粒径の大きい顔料の平均粒径の1/5
以下であることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。
明する。
【0011】導電性支持体1としては、上質紙、紙白ロ
ール紙、片艶紙、グラシン紙、透明紙などの紙、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のプラスチック
フィルムまたは合成紙などの基材11上に導電層12を
設けたもの、導電剤を溶液として紙に含浸させたもの、
樹脂に導電剤を含有させてフィルム化したものなどがあ
げられる。
ール紙、片艶紙、グラシン紙、透明紙などの紙、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のプラスチック
フィルムまたは合成紙などの基材11上に導電層12を
設けたもの、導電剤を溶液として紙に含浸させたもの、
樹脂に導電剤を含有させてフィルム化したものなどがあ
げられる。
【0012】導電層12としては、金属化合物の蒸着
膜、または導電剤単独あるいは合成樹脂に導電剤を含有
したものを塗布・乾燥してなるものなどがあげられる。
膜、または導電剤単独あるいは合成樹脂に導電剤を含有
したものを塗布・乾燥してなるものなどがあげられる。
【0013】導電剤としては、ポリビニルベンジルトリ
メチルクロライド、ポリアリルトリメチルアンモニウム
クロライド、スチレンアクリル酸トリエチルアンモニウ
ムクロライドなどのカチオン性高分子電解質、ポリスチ
レンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリビニルホス
フェートなどのアニオン性高分子電解質、あるいは酸化
亜鉛、酸化スズ、酸化チタンなどに、酸化アンチモン、
酸化アンモニウム、酸化スズなどをドープした電子伝導
性微粉末などがあげられる。
メチルクロライド、ポリアリルトリメチルアンモニウム
クロライド、スチレンアクリル酸トリエチルアンモニウ
ムクロライドなどのカチオン性高分子電解質、ポリスチ
レンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリビニルホス
フェートなどのアニオン性高分子電解質、あるいは酸化
亜鉛、酸化スズ、酸化チタンなどに、酸化アンチモン、
酸化アンモニウム、酸化スズなどをドープした電子伝導
性微粉末などがあげられる。
【0014】導電層12に使用する合成樹脂としては、
通常の静電記録体の導電層に用いられる各種の樹脂を使
用することができる。たとえば、ポリエステル、ポリ塩
化ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸
エステル、ポリアミドなどがあげられる。
通常の静電記録体の導電層に用いられる各種の樹脂を使
用することができる。たとえば、ポリエステル、ポリ塩
化ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸
エステル、ポリアミドなどがあげられる。
【0015】誘電層2は、少なくとも絶縁性樹脂21と
顔料から構成され、かつ前記顔料が粒径の異なる2種類
の顔料を含有し、当該2種類の顔料のうち、粒径の小さ
い顔料22が粒径の大きい顔料23表面を覆っているも
の、好ましくは前記粒径の異なる2種類の顔料として、
粒径の小さい顔料22を粒径の大きい顔料23表面にあ
らかじめ付着させたものを含有するものである。
顔料から構成され、かつ前記顔料が粒径の異なる2種類
の顔料を含有し、当該2種類の顔料のうち、粒径の小さ
い顔料22が粒径の大きい顔料23表面を覆っているも
の、好ましくは前記粒径の異なる2種類の顔料として、
粒径の小さい顔料22を粒径の大きい顔料23表面にあ
らかじめ付着させたものを含有するものである。
【0016】絶縁性樹脂21としては、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸デシルなどのアクリル酸エステルのホモ
ポリマーまたはコポリマー、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル
などのメタクリル酸エステルのホモポリマーまたはコポ
リマー、酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニルコポリマ
ー、ブチラール樹脂、ポリエステル、ニトロセルロー
ス、ポリスチレン、スチレン−アクリルコポリマー、ス
チレン−メタクリル酸コポリマー、フェノール樹脂など
があげられる。
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸デシルなどのアクリル酸エステルのホモ
ポリマーまたはコポリマー、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル
などのメタクリル酸エステルのホモポリマーまたはコポ
リマー、酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニルコポリマ
ー、ブチラール樹脂、ポリエステル、ニトロセルロー
ス、ポリスチレン、スチレン−アクリルコポリマー、ス
チレン−メタクリル酸コポリマー、フェノール樹脂など
があげられる。
【0017】顔料としては、粒径の大きい顔料23(以
下、「大粒径の顔料」という)および粒径の小さい顔料
22(以下「小粒径の顔料」という)とも特に制限され
ることなく、無機系あるいは有機系の顔料を使用するこ
とができる。無機顔料としては、カオリン、無定形シリ
カ、二酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、二酸化
ケイ素などが、有機顔料としては、ポリスチレン粉末、
ポリエチレン粉末、アクリル粉末などの合成樹脂粉末を
使用することができる。
下、「大粒径の顔料」という)および粒径の小さい顔料
22(以下「小粒径の顔料」という)とも特に制限され
ることなく、無機系あるいは有機系の顔料を使用するこ
とができる。無機顔料としては、カオリン、無定形シリ
カ、二酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、二酸化
ケイ素などが、有機顔料としては、ポリスチレン粉末、
ポリエチレン粉末、アクリル粉末などの合成樹脂粉末を
使用することができる。
【0018】大粒径の顔料は、多針電極と誘電層の間に
微小空隙を形成する役割を有するものである。大粒径の
顔料の平均粒径は3〜20μm、好ましくは5〜10μ
mであることが望ましい。平均粒径を20μm以下とし
たのは、記録体表面と多針電極との空隙の大きさを適度
に保ち、気中放電を正常に起こすためである。一方、平
均粒径を3μm以上としたのは、空隙の大きさを一定以
上とし、十分な記録濃度を得るためである。
微小空隙を形成する役割を有するものである。大粒径の
顔料の平均粒径は3〜20μm、好ましくは5〜10μ
mであることが望ましい。平均粒径を20μm以下とし
たのは、記録体表面と多針電極との空隙の大きさを適度
に保ち、気中放電を正常に起こすためである。一方、平
均粒径を3μm以上としたのは、空隙の大きさを一定以
上とし、十分な記録濃度を得るためである。
【0019】小粒径の顔料は、多針電極表面に付着また
は生成した顔料、酸化被膜などを除去し、多針電極をク
リーニングする役割を有するものである。大粒径の顔料
のみでも電極表面に付着した顔料等を多少除去すること
はできるが、電極表面を細部に渡ってクリーニングする
ことができないため結局はドット抜けを防ぐことができ
ない。また、電極自体を大きく削り取ってしまい、スジ
むらを発生させる原因となる。これに対し小粒径の顔料
は、電極表面を細部に渡ってクリーニングすることが可
能であり、また、電極表面を大きく削り取ることもな
い。
は生成した顔料、酸化被膜などを除去し、多針電極をク
リーニングする役割を有するものである。大粒径の顔料
のみでも電極表面に付着した顔料等を多少除去すること
はできるが、電極表面を細部に渡ってクリーニングする
ことができないため結局はドット抜けを防ぐことができ
ない。また、電極自体を大きく削り取ってしまい、スジ
むらを発生させる原因となる。これに対し小粒径の顔料
は、電極表面を細部に渡ってクリーニングすることが可
能であり、また、電極表面を大きく削り取ることもな
い。
【0020】小粒径の顔料の平均粒径は、1×10-3〜
2μm、好ましくは1×10-3〜0.5μmであること
が望ましい。平均粒径を2μm以下としたのは、記録電
極を細部に渡ってクリーニングできるようにするため
で、平均粒径を1×10-3μm以上としたのは、小粒径
の顔料によるクリーニング効果を発揮させるためであ
る。更に、小粒径の顔料の平均粒径は、大粒径の顔料の
平均粒径の1/5以下、好ましくは1/10以下である
ことが望ましい。大粒径の顔料の平均粒径に対し、1/
5より大きくなると、大粒径の顔料表面を覆わせたり、
付着させたりしにくいからである。
2μm、好ましくは1×10-3〜0.5μmであること
が望ましい。平均粒径を2μm以下としたのは、記録電
極を細部に渡ってクリーニングできるようにするため
で、平均粒径を1×10-3μm以上としたのは、小粒径
の顔料によるクリーニング効果を発揮させるためであ
る。更に、小粒径の顔料の平均粒径は、大粒径の顔料の
平均粒径の1/5以下、好ましくは1/10以下である
ことが望ましい。大粒径の顔料の平均粒径に対し、1/
5より大きくなると、大粒径の顔料表面を覆わせたり、
付着させたりしにくいからである。
【0021】また、十分なクリーニング性を発揮すべ
く、小粒径の顔料は、そのモース硬度が2.5以上、好
ましくは4以上であることが望ましい。
く、小粒径の顔料は、そのモース硬度が2.5以上、好
ましくは4以上であることが望ましい。
【0022】小粒径の顔料により大粒径の顔料表面を覆
わせる方法としては、塗料化から塗膜化までの間に付着
させるようにしてもよく、塗料化の前段階にあらかじめ
付着させておいてもよい。
わせる方法としては、塗料化から塗膜化までの間に付着
させるようにしてもよく、塗料化の前段階にあらかじめ
付着させておいてもよい。
【0023】塗料化から塗膜化までの間に大粒径の顔料
表面に小粒径の顔料を付着させるには、粒径の異なる顔
料同士は凝集性が比較的強いという顔料の一般的特性の
みを利用しても可能である。しかし、かかる一般的特性
のみを利用した場合には均一な凝集体を得にくく、大粒
径の顔料表面を覆わない小粒径の顔料が多く発生してし
まう。従って、塗料化する前に一方をプラス、他方をマ
イナスに帯電させておくなどし、あらかじめ両者に適度
な電荷の差を持たせておくことが好ましい。また、両顔
料の帯電序列の位置が離れているもの、つまり表面が酸
性のものと塩基性のもの、あるいはフェルミ準位に差の
あるものを選択することも好ましい。更には、溶液中に
おけるゼータ電位に差のあるものを選択することも好ま
しい。このような手段を用いることにより、均一な凝集
体を得やすく、大粒径の顔料表面を覆うことなく誘電層
に埋設してしまう小粒径の顔料を減らすことができる。
即ち、クリーニング性に寄与しない誘電層に埋設してし
まう小粒径の顔料を減らすことができ、塗膜の透明性、
塗膜強度の向上を図ることができる。
表面に小粒径の顔料を付着させるには、粒径の異なる顔
料同士は凝集性が比較的強いという顔料の一般的特性の
みを利用しても可能である。しかし、かかる一般的特性
のみを利用した場合には均一な凝集体を得にくく、大粒
径の顔料表面を覆わない小粒径の顔料が多く発生してし
まう。従って、塗料化する前に一方をプラス、他方をマ
イナスに帯電させておくなどし、あらかじめ両者に適度
な電荷の差を持たせておくことが好ましい。また、両顔
料の帯電序列の位置が離れているもの、つまり表面が酸
性のものと塩基性のもの、あるいはフェルミ準位に差の
あるものを選択することも好ましい。更には、溶液中に
おけるゼータ電位に差のあるものを選択することも好ま
しい。このような手段を用いることにより、均一な凝集
体を得やすく、大粒径の顔料表面を覆うことなく誘電層
に埋設してしまう小粒径の顔料を減らすことができる。
即ち、クリーニング性に寄与しない誘電層に埋設してし
まう小粒径の顔料を減らすことができ、塗膜の透明性、
塗膜強度の向上を図ることができる。
【0024】塗料化の前段階において、大粒径の顔料表
面に小粒径の顔料をあらかじめ付着させるには、化学反
応を利用する化学的手段、分子間相互作用を利用する物
理化学的手段、摩擦帯電・蒸着を利用する物理的手段、
顔料を高速で噴出し衝撃により付着させる機械的手段な
どがあげられる。このような顔料を使用することによ
り、上述したクリーニング効果を得ることができるのは
もちろんのこと、上記塗料化から塗膜化までの間に付着
させる方法(図1)に比べ、小粒径の顔料の添加量を減
らすことができ、塗膜強度、塗膜の透明性を向上させる
ことができる(図2)。
面に小粒径の顔料をあらかじめ付着させるには、化学反
応を利用する化学的手段、分子間相互作用を利用する物
理化学的手段、摩擦帯電・蒸着を利用する物理的手段、
顔料を高速で噴出し衝撃により付着させる機械的手段な
どがあげられる。このような顔料を使用することによ
り、上述したクリーニング効果を得ることができるのは
もちろんのこと、上記塗料化から塗膜化までの間に付着
させる方法(図1)に比べ、小粒径の顔料の添加量を減
らすことができ、塗膜強度、塗膜の透明性を向上させる
ことができる(図2)。
【0025】導電層および誘電層には、必要により可塑
剤、酸化防止剤、安定化剤などを添加することができ
る。
剤、酸化防止剤、安定化剤などを添加することができ
る。
【0026】また、導電層および誘電層は、上記樹脂、
顔料などを溶媒に溶解又は分散させた塗布液を、たとえ
ばバーコーター、グラビアコーター、カーテンコータ
ー、ロールコーター、ブレードコーターなどの適当な塗
布装置で基材上に塗布することにより形成する。
顔料などを溶媒に溶解又は分散させた塗布液を、たとえ
ばバーコーター、グラビアコーター、カーテンコータ
ー、ロールコーター、ブレードコーターなどの適当な塗
布装置で基材上に塗布することにより形成する。
【0027】上述したように、本発明の静電記録体にお
ける誘電層中の顔料は、粒径の異なる2種類の顔料を含
有し、当該2種類の顔料のうち、小粒径の顔料が大粒径
の顔料表面を覆っているもの、好ましくは前記粒径の異
なる2種類の顔料として、小粒径の顔料を大粒径の顔料
表面にあらかじめ付着させたものを含有するものであ
る。かかる構成を採用する本発明の静電記録体は、鮮明
な画像を得ることができ、かつ良好なクリーニング性を
有するためドット抜けが発生することもない。また、大
粒径の顔料がむき出しになっていないため、電極自体が
大きく削り取られることがなく、スジむらが発生するこ
ともない。これに対し、大粒径の顔料のみを含有するも
のは、良好なクリーニング性を得ることができずドット
抜けが発生してしまうとともに、電極表面自体を大きく
削り取ってしまいスジむらを発生させてしまう。また、
小粒径の顔料のみを含有するものは、クリーニング性を
有するものの必要とされる微小空隙を設けることができ
ず、必要とされる画像濃度を得ることができない。
ける誘電層中の顔料は、粒径の異なる2種類の顔料を含
有し、当該2種類の顔料のうち、小粒径の顔料が大粒径
の顔料表面を覆っているもの、好ましくは前記粒径の異
なる2種類の顔料として、小粒径の顔料を大粒径の顔料
表面にあらかじめ付着させたものを含有するものであ
る。かかる構成を採用する本発明の静電記録体は、鮮明
な画像を得ることができ、かつ良好なクリーニング性を
有するためドット抜けが発生することもない。また、大
粒径の顔料がむき出しになっていないため、電極自体が
大きく削り取られることがなく、スジむらが発生するこ
ともない。これに対し、大粒径の顔料のみを含有するも
のは、良好なクリーニング性を得ることができずドット
抜けが発生してしまうとともに、電極表面自体を大きく
削り取ってしまいスジむらを発生させてしまう。また、
小粒径の顔料のみを含有するものは、クリーニング性を
有するものの必要とされる微小空隙を設けることができ
ず、必要とされる画像濃度を得ることができない。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
なお、本実施例における「%」、「部」は、特記しない
限り重量基準で表す。
なお、本実施例における「%」、「部」は、特記しない
限り重量基準で表す。
【0029】[実施例1]厚さ100μmのポリエステ
ルフィルム11の片面に、以下の処方からなる導電層用
塗布液および誘電層用塗布液を、それぞれ乾燥膜厚1.
5μm、5.0μmとなるように順次塗布、乾燥して、
静電記録体3を得た(図1)。なお、誘電層塗布液を調
整する前に、炭酸カルシウムを負電荷に、二酸化チタン
を正電荷に帯電させた。
ルフィルム11の片面に、以下の処方からなる導電層用
塗布液および誘電層用塗布液を、それぞれ乾燥膜厚1.
5μm、5.0μmとなるように順次塗布、乾燥して、
静電記録体3を得た(図1)。なお、誘電層塗布液を調
整する前に、炭酸カルシウムを負電荷に、二酸化チタン
を正電荷に帯電させた。
【0030】<導電層用塗布液> ・ポリエステル樹脂 2.5部 (バイロン200:東洋紡績社製) ・導電性酸化錫 7.5部 (エレコムTL−30:触媒化成工業社製) ・メチルエチルケトン 45.0部 ・トルエン 45.0部
【0031】<誘電層用塗布液> ・ブチラール樹脂 30.0部 (デンカブチラール#2000:電気化学工業社製) ・炭酸カルシウム(平均粒径5μm) 3.00部 (CS−3ND:日本石灰工業社製) ・二酸化チタン(平均粒径0.25μm、モース硬度6) (IR−22:古河機械金属社製) 5.00部 ・メタ変性アルコール 195.0部 ・n−ブタノール 75.0部
【0032】このようにして得た静電記録体3の誘電層
2中の顔料は、炭酸カルシウムの表面を二酸化チタンが
覆っているものであった(図1)。
2中の顔料は、炭酸カルシウムの表面を二酸化チタンが
覆っているものであった(図1)。
【0033】[実施例2]高速気流中衝撃法により、平
均粒径6μmのスチレン樹脂粒子(テクポリマーSBX
−6:積水化成品工業社製)表面に、平均粒径0.25
μmの二酸化チタン(IR−22:古河機械金属社製、
モース硬度6)を付着させた顔料Aを得た。実施例1の
誘電層用塗布液のうち、炭酸カルシウムおよび二酸化チ
タンの代わりに顔料Aを5部入れた以外は実施例1と同
様にして静電記録体3を得た(図2)。
均粒径6μmのスチレン樹脂粒子(テクポリマーSBX
−6:積水化成品工業社製)表面に、平均粒径0.25
μmの二酸化チタン(IR−22:古河機械金属社製、
モース硬度6)を付着させた顔料Aを得た。実施例1の
誘電層用塗布液のうち、炭酸カルシウムおよび二酸化チ
タンの代わりに顔料Aを5部入れた以外は実施例1と同
様にして静電記録体3を得た(図2)。
【0034】[比較例1]実施例1の誘電層用塗布液の
うち、二酸化チタンを除去した以外は、実施例1と同様
にして静電記録体3を得た。
うち、二酸化チタンを除去した以外は、実施例1と同様
にして静電記録体3を得た。
【0035】上記実施例1、2および比較例1で得た静
電記録体に、静電プロッタ(DCS-5442:ラスターグラフ
ィック社製)を用いて、セルフテスト(クロスバッチパ
ターン)を3パターン出力し、3パターン目の各画像部
分について、以下の項目の評価を行った。その結果を表
1に示す。
電記録体に、静電プロッタ(DCS-5442:ラスターグラフ
ィック社製)を用いて、セルフテスト(クロスバッチパ
ターン)を3パターン出力し、3パターン目の各画像部
分について、以下の項目の評価を行った。その結果を表
1に示す。
【0036】(1)記録濃度 クロスバッチパターンのベタ画像部分をマクベスTR−
927にて反射濃度を測定した。 (2)ドット抜け クロスバッチパターンのライン部分(5Line×5L
ine)に発生しているドット抜けの個数を目視にて測
定した。 (3)スジむら クロスバッチパターン上にスジむらが発生しているか否
かを目視にて測定した。スジむらが発生していないもの
を「良好」、スジむらが発生しているものを「不良」と
した。
927にて反射濃度を測定した。 (2)ドット抜け クロスバッチパターンのライン部分(5Line×5L
ine)に発生しているドット抜けの個数を目視にて測
定した。 (3)スジむら クロスバッチパターン上にスジむらが発生しているか否
かを目視にて測定した。スジむらが発生していないもの
を「良好」、スジむらが発生しているものを「不良」と
した。
【0037】
【表1】
【0038】実施例1の静電記録体は、誘電層中の顔料
として大粒径の顔料と小粒径の顔料を含有し、誘電層の
塗料化から塗膜化までの間に大粒径の顔料表面を小粒径
の顔料により覆わせるようにしたものである。大粒径の
顔料表面を小粒径の顔料が覆っていることから、記録電
極のクリーニング性に優れ、ドット抜けはほとんど観察
されなかった。また、大粒径の顔料がむき出しになって
いないため、電極自体を大きく削ることがなく、スジむ
らの発生は認められなかった。
として大粒径の顔料と小粒径の顔料を含有し、誘電層の
塗料化から塗膜化までの間に大粒径の顔料表面を小粒径
の顔料により覆わせるようにしたものである。大粒径の
顔料表面を小粒径の顔料が覆っていることから、記録電
極のクリーニング性に優れ、ドット抜けはほとんど観察
されなかった。また、大粒径の顔料がむき出しになって
いないため、電極自体を大きく削ることがなく、スジむ
らの発生は認められなかった。
【0039】実施例2の静電記録体は、誘電層中の顔料
として、大粒径の顔料表面に小粒径の顔料をあらかじめ
付着させたものを含有するものである。大粒径の顔料表
面に小粒径の顔料が均一に付着していることから、全く
ドット抜けを起こすことがなく、実施例1と同様、スジ
むらが発生することもなかった。
として、大粒径の顔料表面に小粒径の顔料をあらかじめ
付着させたものを含有するものである。大粒径の顔料表
面に小粒径の顔料が均一に付着していることから、全く
ドット抜けを起こすことがなく、実施例1と同様、スジ
むらが発生することもなかった。
【0040】比較例1の静電記録体は、誘電層中の顔料
として大粒径の顔料のみを含有するものである。記録濃
度は実施例のものと同等であるが、大粒径の顔料が電極
を大きく削ってしまうためスジむらが多く観察され、ま
た、小粒径の顔料によるクリーニング効果もないためド
ット抜けの数も非常に多く観察された。
として大粒径の顔料のみを含有するものである。記録濃
度は実施例のものと同等であるが、大粒径の顔料が電極
を大きく削ってしまうためスジむらが多く観察され、ま
た、小粒径の顔料によるクリーニング効果もないためド
ット抜けの数も非常に多く観察された。
【0041】
【発明の効果】本発明の静電記録体は、誘電層に特定の
顔料を使用したため、記録毎に電極をクリーニングする
ことができ、くり返し印字を行ってもドット抜けが発生
することがない。
顔料を使用したため、記録毎に電極をクリーニングする
ことができ、くり返し印字を行ってもドット抜けが発生
することがない。
【0042】また、記録電極表面を大きく削り取ってし
まうことがなく、スジむらが発生することもない。
まうことがなく、スジむらが発生することもない。
【図1】 本発明にかかる静電記録体の一実施例を示す
断面図。
断面図。
【図2】 本発明にかかる静電記録体の他の実施例を示
す断面図。
す断面図。
1・・・・導電性支持体 11・・・基材 12・・・導電層 2・・・・誘電層 21・・・絶縁性樹脂 22・・・粒径の小さい顔料 23・・・粒径の大きい顔料 3・・・・静電記録体
Claims (3)
- 【請求項1】導電性支持体上に、絶縁性樹脂と顔料を含
有する誘電層を設けて成る静電記録体において、前記顔
料として、粒径の異なる2種類の顔料を含有し、かつ、
当該2種類の顔料のうち、粒径の小さい顔料が粒径の大
きい顔料表面を覆っていることを特徴とする静電記録
体。 - 【請求項2】前記粒径の異なる2種類の顔料として、粒
径の小さい顔料を粒径の大きい顔料表面にあらかじめ付
着させたものを含有することを特徴とする請求項1記載
の静電記録体。 - 【請求項3】前記粒径の小さい顔料の平均粒径が、前記
粒径の大きい顔料の平均粒径の1/5以下であることを
特徴とする請求項1又は2記載の静電記録体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10254805A JP2000089485A (ja) | 1998-09-09 | 1998-09-09 | 静電記録体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10254805A JP2000089485A (ja) | 1998-09-09 | 1998-09-09 | 静電記録体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000089485A true JP2000089485A (ja) | 2000-03-31 |
Family
ID=17270143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10254805A Pending JP2000089485A (ja) | 1998-09-09 | 1998-09-09 | 静電記録体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000089485A (ja) |
-
1998
- 1998-09-09 JP JP10254805A patent/JP2000089485A/ja active Pending
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