JP2000088827A - 光学異性体分離用クロマトグラフィー用担体及びその製造法 - Google Patents

光学異性体分離用クロマトグラフィー用担体及びその製造法

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JP2000088827A
JP2000088827A JP10258097A JP25809798A JP2000088827A JP 2000088827 A JP2000088827 A JP 2000088827A JP 10258097 A JP10258097 A JP 10258097A JP 25809798 A JP25809798 A JP 25809798A JP 2000088827 A JP2000088827 A JP 2000088827A
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Hiroki Ri
浩喜 李
Takashi Ootani
丘士 大谷
Kaku Ri
革 李
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 テンプレート分子の基本骨格を剛直にするこ
とにより、サイトのテンプレート分子認識能を向上させ
るものである。 【解決手段】 標的化合物をテンプレート分子1として
用い、これに機能性モノマー2を添加して形成された複
合体を重合し、その重合体5からテンプレート分子1を
除去して得られるクロマトグラフィー用担体において、
上記標的化合物が、下記化学式〔1〕 【化7】 (式中、X1 及びX2 は、O、S、NR(Rは、水素原
子又はアルキル基を示す。)のいずれかを示す。)で示
される基を有する環状化合物とすると共に、光学異性体
を有する化合物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高度な光学異性
体分離能を有するクロマトグラフィー用担体及びその製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】クロマトグラフィー用担体は、これまで
に数多くの分離機構に基づくものが製造されてきた。こ
れらの中でも、アミノ酸等の不斉炭素を有する化合物の
ラセミ混合物を光学分割し、光学的対掌体を得るための
光学異性体分離クロマトグラフィーは、アフィニティー
クロマトグラフィーと共に、生理活性物質の大量精製に
必要不可欠の分離・分析手段となっている。
【0003】これらの光学異性体分離クロマトグラフィ
ーやアフィニティークロマトグラフィーに用いられる担
体は、シリカゲル、ポリスチレンゲル、粉末セルロース
等の不溶性基材の表面に、化学修飾を施したものがほと
んどである。例えば、光学異性体分離クロマトグラフィ
ー用担体としては、シリカゲル表面を結合基(いわゆ
る、スペーサー)で修飾して活性基を導入した後、光学
活性な配位子(いわゆる、キラルリガンド)を結合させ
たものが知られている。
【0004】また、アフィニティークロマトグラフィー
用担体としては、ポリスチレンゲル、セルロース、ポリ
アクリルアミドゲル等の高分子基材の表面を、上記と同
様にスペーサで修飾し、たんぱく質等の生物学的特異性
を有する化合物(いわゆる、特異的リガンド)を結合し
たものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
各担体は、十分な分離能を達成するためには、担体の厳
密な分子設計と製造工程管理が必要であり、必ずしも簡
便な方法とはいえない。また、得られる担体の適用範囲
にも限定される場合が多い。
【0006】これに対し、より簡便な担体を製造する方
法として、分子インプリンティング法が最近開発され
た。この方法は、分離、分析の対象となる特定の低分子
化合物をテンプレート分子(いわゆる、鋳型分子)と
し、このテンプレート分子と相補的な空隙や表面構造
(以下、これらを「サイト」と称する。)を持つポリマ
ー(いわゆる、インプリントポリマー)を合成する方法
である。
【0007】この方法で得られるインプリントポリマー
をラセミ混合物の分離に応用した場合、対掌体のうち一
方をテンプレート分子とした担体には、その対掌体分子
は強く保持されるが、他方の対掌体分子は殆ど保持され
ずに溶出される特徴を有する。これは、担体中に形成さ
れたサイトの形状がテンプレート分子の立体配置と相補
的に適合するためである。
【0008】しかし、使用されるテンプレート分子の構
造が柔軟である場合、得られるサイトの形状が一定にな
らず、結果として、担体の分離能を低下させる場合が生
じる。この場合、サイトのテンプレート分子認識能を向
上させる必要があるが、サイトのテンプレート分子認識
能を向上させると、テンプレート分子の溶出を困難にす
る場合がある。
【0009】そこで、この発明は、テンプレート分子の
基本骨格を剛直にすることにより、サイトのテンプレー
ト分子認識能を向上させるものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、標的化合物
をテンプレート分子として用い、これに機能性モノマー
を添加して形成された複合体を重合し、その重合体から
上記テンプレート分子を除去して得られるクロマトグラ
フィー用担体において、上記標的化合物が、下記化学式
〔1〕
【0011】
【化3】
【0012】(式中、X1 及びX2 は、O、S、NR
(Rは、水素原子又はアルキル基を示す。)のいずれか
を示す。)で示される基を有する環状化合物であると共
に、光学異性体を有する化合物とすることにより、上記
課題を解決したのである。
【0013】上記の標的化合物は、環状構造を有するの
で、分子を構成する原子間の自由度が減少し、基本骨格
が剛直になる。また、上記化学式〔1〕の官能基を有す
るので、得られるインプリントポリマーのサイトに特徴
ある認識部位を形成させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
を参照して説明する。
【0015】この発明にかかる光学異性体分離用クロマ
トグラフィー用担体は、所定の標的化合物をテンプレー
ト分子として用い、分子インプリンティング法によって
製造された担体である。
【0016】標的化合物とは、この発明によって得られ
る光学異性体分離用クロマトグラフィー用担体によっ
て、選択的に分離、分析される対象の化合物をいう。こ
の標的化合物をテンプレート分子、いわゆる鋳型分子と
して用い、上記担体を製造するのである。
【0017】分子インプリンティング法とは、分離、分
析の対象となる特定の低分子化合物をテンプレート分子
とし、このテンプレート分子と相補的な空隙や表面構造
(以下、これらを「サイト」と称する。)を持つポリマ
ー(いわゆる、インプリントポリマー)を合成する方法
である。
【0018】具体的に図1を用いて説明する。まず、工
程(1)において、テンプレート分子1と、イオン結
合、水素結合、配位結合等、結合力が共有結合より小さ
い結合、又は、可逆的な共有結合等を形成する機能性モ
ノマー2を添加することにより、工程(2)に示すよう
に、テンプレート分子1と機能性モノマー2との複合体
3を形成させる。このとき、使用する機能性モノマー2
の種類は、一種類でもよく、また、複数種(図1におい
ての2a、2b、2cに該当。)であってもよい。次い
で、この複合体3に、上記機能性モノマー2と共重合可
能な架橋性モノマー4を混合し、重合させ、工程(3)
に示すような、複合体3及び架橋性モノマー3とから形
成されるポリマー5を生成させる。そして、生成したポ
リマー5から上記テンプレート分子1を除去する。これ
により、工程(4)に示すように、使用したテンプレー
ト分子1と相補的なサイト7を有するインプリントポリ
マー6が得られる。これを、そのままの形で、又は、粉
砕、分級等することにより、光学異性体分離用クロマト
グラフィー用担体として使用される。
【0019】上記インプリンィング法で使用されるテン
プレート分子、すなわち、この発明によって得られる光
学異性体分離用クロマトグラフィー用担体によって、選
択的に分離される標的化合物は、下記化学式〔1〕で示
される基を有する環状化合物である。
【0020】
【化4】
【0021】上記化学式〔1〕中、X1 及びX2 は、
O、S、NR(Rは、水素原子又はアルキル基を示
す。)のいずれかを示す。またこの環状化合物は、不斉
炭素を有する、すなわち、光学異性体を有する化合物で
ある。
【0022】上記の環状化合物の基本骨格構造、すなわ
ち、不斉炭素の置換基を水素に置き換えた場合の化合物
の具体例としては、1,3−オキサゾリジン−2−オ
ン、1,3−ジオキソラン−2−オン、イミダゾリジン
−2−オン、1,3−チアゾリジン−2−オン、1,3
−オキサチオラン−2−オン、1,3−ジチオラン−2
−オン、テトラヒドロ−1,3−オキサジン−2−オ
ン、1,3−ジオキサン−2−オン、ヘキサヒドロピリ
ミジン−2−オン、テトラヒドロ−1,3−チアジン−
2−オン、1,3−オキサチアン−2−オン、1,3−
ジチアン−2−オン、1,3−オキサゾリジン−2−チ
オン、1,3−ジオキソラン−2−チオン、イミダゾリ
ジン−2−チオン、1,3−チアゾリジン−2−チオ
ン、1,3−オキサチオラン−2−チオン、1,3−ジ
チオラン−2−チオン、テトラヒドロ−1,3−オキサ
ジン−2−チオン、1,3−ジオキサン−2−チオン、
ヘキサヒドロピリミジン−2−チオン、テトラヒドロ−
1,3−チアジン−2−チオン、1,3−オキサチアン
−2−チオン、1,3−ジチアン−2−チオン等があげ
られる。
【0023】上記環状化合物の不斉炭素の置換基は、上
記環状化合物を嵩高く、かつ、剛直にするような置換基
が好ましい。このような置換基の例としては、t−ブチ
ル基等の嵩高いアルキル基、シクロプロピル基、シクロ
ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シク
ロペンタジエニル基等のシクロアルキル基、フェニル
基、エポキシ基、フリル基、ピリジル基、キノリル基、
チエニル基等やこれらの置換体等があげられる。これら
の置換基を有する上記環状化合物は、剛直かつ嵩高くな
るので、この環状化合物の変形を抑制し、それに伴い、
上記方法で得られるインプリントポリマーのサイトの形
状を均一化させ、特定の光学活性分子を選択的に保持す
る能力を向上させる。
【0024】上記機能性モノマーとしては、上記テンプ
レート分子と強固に共有結合を生じることのないモノマ
ーであることが必要である。このような機能性モノマー
の例としては、アクリル酸、アクリロニトリル、アリル
アミン、アリルアルコール、アクリルアミド、ビニルピ
ロリドン等のビニル化合物等があげられる。上記機能性
モノマーのテンプレート分子に対する混合比率は、テン
プレート分子の結合点に対して等モル倍量以上がよく、
2〜20モル倍量が好ましく、2〜5モル倍量がより好
ましい。等モル倍量より少ないと、テンプレート分子の
結合点に、効率よく機能性モノマーが結合しない場合が
ある。また、上限は特にないが、多すぎても、テンプレ
ート分子の結合点に結合できない機能性モノマーが多く
なり効率的でない。
【0025】上記架橋性モノマーは、上記テンプレート
分子と機能性モノマーとの複合体との相溶性が良く、機
能性モノマーと共重合可能であることが必要である。こ
のような架橋性モノマーとしては、エチレングリコール
ジアクリル酸エステル、エチレングリコールジメタクリ
ル酸エステル、シュウ酸ジアリル、マロン酸ジアリル、
コハク酸ジアリル、エチレンジアミンジアクリル酸アミ
ド、エチレンジアミンメタクリル酸アミド等の多官能性
ビニル化合物等があげられる。上記架橋性モノマーの上
記複合体に対する混合比率(重量比)は、複合体に対し
2〜20倍量がよく、2〜5倍量が好ましい。架橋性モ
ノマーが2倍量より少ないと、得られるインプリントポ
リマーの強度、不溶性が損なわれる場合があり、好まし
くない。また、20倍量を越えると、得られるインプリ
ントポリマーのサイトにおいて、標的化合物との認識部
位が減少し、担体としての機能の低下が生じる。
【0026】上記の重合に使用される重合開始剤には、
上記機能性モノマー、架橋性モノマーのいずれも重合さ
せることができるものであれば良いが、ビニル化合物を
使用する場合、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベ
ンゾイル等の一般的なラジカル開始剤を用いることがで
きる。このときの反応温度は、用いた重合開始剤の活性
化温度によるが、概ね50〜100℃が好ましい。反応
時間は、上記機能性モノマー及び架橋性モノマーの重合
性に依存するが、1〜24時間で十分である。
【0027】重合方法は特に限定されるものではなく、
塊状重合、懸濁重合、乳化重合のいずれの方法でも行う
ことができる。
【0028】得られたインプリントポリマーから上記テ
ンプレート分子を除去する方法としては、ソックスレー
抽出器等による抽出操作等があげられる。抽出溶媒とし
ては、メタノール、アセトン等のテンプレート分子が溶
解するものであればよい。抽出時間はポリマーの形態に
よるが、概ね1〜24時間である。
【0029】得られたインプリントポリマーは、テンプ
レート分子の形態と相似したサイトを持つ。また、この
サイトには、テンプレート分子と結合性を有する認識部
位をも有する。このインプリントポリマーを必要に応じ
て粉砕、分級して均一粒子の粉末とし、これを担体とし
て、光学異性体分離用クロマトグラフィーを試みたとこ
ろ、テンプレート分子に対して極めて高い選択性を有す
ることが確認された。
【0030】
【実施例】以下、この発明の光学異性体分離用クロマト
グラフィー用担体について、実施例を用いて説明する。
【0031】(製造例1)テンプレート分子として、下
記化学式〔2〕に示す、(+)−4−メチル−5−フェ
ニル−2−オキサゾリジノン(以下、「(+)MPO」
と略する。)0.25g(1.44ミリモル)、機能性
モノマーとしてメタクリル酸0.5g(5.75ミリモ
ル)をクロロホルム10mlに完全に溶解した。このク
ロロホルム溶液に架橋性モノマーとしてエチレングリコ
ールジメタクリル酸エステル5.6875g(28.7
5ミリモル)、重合開始剤としてアゾイソブチロニトリ
ル0.06g(0.37ミリモル)を加え、室温で混合
した。この溶液に乾燥窒素ガスを5分間通し、脱気した
後、窒素雰囲気下で60℃、24時間重合した。重合終
了後、得られたポリマーを粉砕し、アセトン150ml
でソックスレー脂肪抽出器を用いて24時間抽出し、テ
ンプレート分子を除去した。これを以降、「インプリン
トポリマー1」と称する。
【0032】
【化5】
【0033】(製造例2)テンプレート分子として、下
記化学式〔3〕に示す、(+)−4−メチル−5−フェ
ニル−1,3−オキサゾリジン−2−チオン(以下、
「(+)MPOT」と略する。)0.273gを用いた
以外は製造例1と同様にして重合した。得られたポリマ
ーを粉砕し、アセトン150mlでソックスレー脂肪抽
出器を用いて24時間抽出し、テンプレート分子を除去
した。これを以降、「インプリントポリマー2」と称す
る。
【0034】
【化6】
【0035】(比較製造例)テンプレート分子を用いな
い以外は製造例1と同様にして重合した。得られたポリ
マーを粉砕した。これを以降、「ブランクポリマー」と
称する。
【0036】(実施例1、比較例1)インプリントポリ
マー1の塊を乾燥後、細かく粉砕し、水中における流体
分級操作により粒径約10〜50μmの粒子を採集し
た。これをステンレスカラム(150×4.6mmI.
D.)に充填し、このカラムを用い、テンプレート分子
のラセミ混合物である(±)−MPO及びその硫黄置換
体である(±)−MPOTの保持時間を測定した。
【0037】送液と検出には、島津LC−10A型高速
液体クロマトグラフィー装置を用いた。クロマトグラフ
ィーの条件は次の通りである。 溶離液:クロロホルム 流量 :1ml/分 温度 :25℃ 検出 :紫外分光光度計 254nm サンプル量:1ミリモル溶液1ml。
【0038】表1に、各々の保持時間を測定した結果及
び分離係数を示す。ここで、インプリントポリマーの光
学分割能を表す分離係数αは、次式により計算した。 α=(t+ −t- )/(t- −t0 ) t+ :(+)−MPO(又は(+)−MPOT)の保持
時間 t- :(−)−MPO(又は(−)−MPOT)の保持
時間 t0 :アセトンの保持時間
【0039】
【表1】
【0040】結果 分離係数(α)は、1.0のとき、全く光学分離能を有
さないことを示し、1.0との差が大きくなるにしたが
って、光学分離能が高くなることを示す。
【0041】表1の結果より、(+)−MPOをインプ
リントしたポリマーは、(±)−MPOに対して、1.
59と高い分離係数を示した。しかし、(±)−MPO
Tに対しては、1本のクロマトピークしか観測されず、
全く分離能を示さなかった。
【0042】(実施例2、比較例2)インプリントポリ
マー2の塊を乾燥後、細かく粉砕し、水中における流体
分級操作により粒径約10〜50μmの粒子を採集し
た。これをステンレスカラム(150×4.6mmI.
D.)に充填し、このカラムを用い、テンプレート分子
のラセミ混合物である(±)−MPOT及びその酸素置
換体である(±)−MPOの保持時間を実施例1と同様
にして測定した。
【0043】その結果、図2に示すクロマトピークが得
られた。ここで、標準サンプルとの比較より、ピーク頂
が4.49分のピークは(+)−MPOTであり、ピー
ク頂が7.358分のピークは(−)−MPOTであっ
た。表1に、各々の保持時間を測定した結果及び分離係
数を示す。
【0044】
【表2】
【0045】結果 (+)−MPOTをインプリントしたポリマーは、
(±)−MPOTに対して、2.04と高い分離係数を
示した。これに対し、(±)−MPOに対して分離特性
を示したものの、分離係数は、1.30と低かった。
【0046】(比較例3)ブランクポリマーの塊を乾燥
後、細かく粉砕し、水中における流体分級操作により粒
径約10〜50μmの粒子を採集した。これをステンレ
スカラム(150×4.6mmI.D.)に充填し、こ
のカラムを用い、(±)−MPO及び(±)−MPOT
の保持時間を実施例1と同様にして測定した。表1に、
各々の保持時間を測定した結果及び分離係数を示す。
【0047】
【表3】
【0048】結果 テンプレート分子を用いないブランクポリマーでは、
(±)−MPO、及び、(±)−MPOTに対する分離
能は全く示さなかった。
【0049】
【発明の効果】この発明によれば、高い光学異性体の分
離能を示す光学異性体分離用クロマトグラフィー用担体
を製造することができ、骨格が剛直で、かつ、嵩高い標
的化合物の光学分割をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる分子インプリンティング法を
示す工程図
【図2】実施例2におけるクロマトピークを示す図
【符号の説明】
1 テンプレート分子 2、2a、2b、2c 機能性モノマー 3 複合体 4 架橋性モノマー 5 ポリマー 6 インプリントポリマー 7 相補的サイト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 李 革 福井県坂井郡金津町自由ケ丘1丁目8番10 号 レンゴー株式会社福井研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標的化合物をテンプレート分子として用
    い、これに機能性モノマーを添加して形成された複合体
    を重合し、その重合体から上記テンプレート分子を除去
    して得られるクロマトグラフィー用担体において、 上記標的化合物が、下記化学式〔1〕 【化1】 (式中、X1 及びX2 は、O、S、NR(Rは、水素原
    子又はアルキル基を示す。)のいずれかを示す。)で示
    される基を有する環状化合物であると共に、光学異性体
    を有する化合物である光学異性体分離用クロマトグラフ
    ィー用担体。
  2. 【請求項2】 標的化合物をテンプレート分子として用
    い、これに機能性モノマーを添加して複合体を形成さ
    せ、その複合体を重合させ、次いで、得られた重合体か
    ら上記テンプレート分子を除去することにより、上記標
    的化合物を選択的に分離することのできるクロマトグラ
    フィー用担体を製造する方法において、上記標的化合物
    が、下記化学式〔1〕 【化2】 (式中、X1 及びX2 は、O、S、NR(Rは、水素原
    子又はアルキル基を示す。)のいずれかを示す。)で示
    される基を有する環状化合物であると共に、光学異性体
    を有する化合物である光学異性体分離用クロマトグラフ
    ィー用担体を製造する方法。
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