JPH02211242A - 光学分割用吸着剤及びそれを用いる分割方法 - Google Patents

光学分割用吸着剤及びそれを用いる分割方法

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JPH02211242A
JPH02211242A JP1276222A JP27622289A JPH02211242A JP H02211242 A JPH02211242 A JP H02211242A JP 1276222 A JP1276222 A JP 1276222A JP 27622289 A JP27622289 A JP 27622289A JP H02211242 A JPH02211242 A JP H02211242A
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JP
Japan
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adsorbent
graft
optically active
polymer
monomer
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JP1276222A
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English (en)
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Takashi Nishikaji
西梶 隆
Hideaki Kiba
木庭 秀明
Tsunehiko Kurata
恒彦 倉田
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、高流速通液下での圧密化がなく、高度な光学
分割能を有する新規な光学分割用吸着剤及びそれを用い
た分割方法に関する。
〈従来の技術〉 光学分割、即ち、光学的対掌体混合物であるラセミ混合
物をそれぞれの光学的対掌体に分割する方法は、医薬、
農薬、食品の工業に於て使用されている。そして、その
通常の工業的分割方法は、ラセミ混合物をジアステレオ
マーの混合物に変換し、そのジアステレオマー混合物を
それらの物理的性質の差異によって分割する方法である
。この方法の他にクロマトグラフィーによってラセミ混
合物を分割する方法が近年活発に研究されている。
クロマトグラフィーによる分割方法は、光学的に活性な
吸着剤、例えば、多孔性シリカゲルにセルローストリア
セテート等のセルロース誘導体や、光学活性なポリ (
トリフェニルメチル)メタクリレートをコーティングし
たもの等を固定相として用いる方法や、光学的に活性な
ビニルモノマーと小量の架橋性モノマーとの共重合体を
吸着剤として用いる方法が知られている(例えば、特公
昭59−7503号公報及び特開昭62−67056号
公報)。
〈発明が解決しようとする課題〉 ジアステレオマー混合物に変換して、それらの物理的性
質の差異による方法により分割できるラセミ混合物の種
類は限られている。
又、クロマトグラフィーによる分割方法では、固定相と
して用いられる光学的に活性な吸着剤は分析用手段の域
を出ず、工業用としての使用は耐久性や製造の容易性等
の点で問題がある。
又、光学的に活性なビニルモノマーと少量の架橋性モノ
マーとを共重合することによって得られる吸着剤は、架
橋度が低いために圧密化により、高圧、高流速での通液
は困難となる欠点を有している。
本発明は、高流速通液下での圧密化がなく良好な光学分
割能を有する吸着剤を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、この優れた光学分割能を有する吸
着剤を用いた分割方法を提供するものである。
く課題を解決するための手段〉 本発明の目的は、光学的に活性なビニルモノマーを、該
モノマーがグラフト重合しうる基を有する架橋ポリマー
担体にグラフト重合してなる光学分割用吸着剤及びこれ
を用いて光学分割を行うことにより達せられる。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明に於て架橋ポリマー担体にグラフト重合させる光
学的に活性なビニルモノマーは、光学的に活性な側鎖を
有するビニル化合物であり、通常モノビニル化合物であ
る。
ビニルモノマーとしては、次の一般式(I )(式中、
Xは、−CONH−−COO−1又は−NHCOO−で
あり、R1は水素原子又はメチル基であり、R1−R4
はそれぞれ水素原子、炭化水素基又はアルコキシカルボ
ニル基を表し、互いに相違する。また、R1とR1が結
合して環を形成していてもよい。) で表される化合物が本発明に特に適している。
更に適したとニルモノマーは、次の一般式(1)%式%
() (式中、XおよびR1は一般式(1)と同義であり、R
5は(R)および(S)−1−フェニルエチル、(R)
および(S)−1−ナフチルエチル、(R)および(S
)−1−シクロヘキシルエチル、(R)および(S)−
1−エトキシカルボニル−2−フェニルエチル、並ヒに
5−メチル−2−(1−メチルエチル)−シクロヘキシ
ルの可能な8種の光学異性体からなる群から選ばれた一
つである。) で表されるモノマーである。
前記一般式(I)中、R2−R4で表される炭化水素基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
、ヘキシル基、オクチル基等の炭素数1〜12のアルキ
ル基、好ましくはC1〜4の低級アルキル基、フェニル
基、ナフチル基等の了り−ル基、ベンジル基等のアラル
キル基、シクロヘキシル基、メンチル基等のシクロアル
キル基を挙げることが出来る。アルコキシカルボニル基
としでは、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、ブトキシカルボニル基等の低級アルコキシカルボニ
ル基が挙げられる。これらの置換基を有する光学的に活
性なビニルモノマーとしては、例えば、光学的に活性な
1級アミン、あるいは、光学的に活性なアミノ酸のアル
キルエステルとアクリル酸またはメタクリル酸との酸ア
ミド類;光学的に活性な2級アルコールとアクリル酸ま
たはメタクリル酸とのエステル類;光学的に活性な2級
アルコールとビニルカルバミン酸、またはイソプロペニ
ルカルバミン酸とのエステル類等が利用できる。具体的
には、1級アミンとしての(R)−1−フェニルエチル
アミン、(R)−1−ナフチルエチルアミン1、(R)
−1−シクロヘキシルエチルアミン、アミノ酸のアルキ
ルエステルとしての(R)−フェニルアラニンエチルエ
ステル及びその対掌体等とアクリル酸又はメタクリル酸
とから得られる酸アミド類、あるいは、2級アルコール
としての(R)−1−フェニルエチルアルコール、(R
)−1−ナフチルエチルアルコール、(R)−1−シク
ロヘキシルエチルアルコール及びその対掌体、または、
5−メチル−2−(1−メチルエチル)−シクロヘキシ
ルアルコールの可能な8種の光学異性体の一つとアクリ
ル酸、メタクリル酸、ビニルカルバミン酸またはイソプ
ロペニルカルバミン酸とのエステル類である。
具体的化合物としては、以下のものが挙げられる。(R
)または(S)−N−(1−フェニルエチル)メタクリ
ルアミド、(R)または(S)−N−(1−シクロヘキ
シルエチル)メタクリルアミド、(R)または(S)−
N−(1−ナフチルエチル)メタクリルアミド、N−メ
タクリロイル−L−フェニルアラニンエチルエステル、
(R)または(S)−N−(1−フェニルエチル)アク
リルアミド、(R)または(S)−N−(1−シクロヘ
キシルエチル)アクリルアミド、(R)または(S)−
N−(1−ナフチルエチル)アクリルアミド、N−アク
リロイル−L−フェニルアラニンエチルエステル、(R
)または(S)−1−フェニルエチルメタクリル酸エス
テル、(IR12S、5R)−メンチルメタクリル酸エ
ステル、(R)または(S)−1−フェニルエチルアク
リル酸エステル、(IR,2S、5R)−メンチルアク
リル酸エステル、(R)または(S)−1−フェニルエ
チル−N−ビニルカルバミン酸エステル、(IR,2S
、5R)−メンチル−N−ビニルカルバミン酸エステル
、(R)または(S)−1−フェニルエチル−N−イソ
プロペニルカルバミン酸エステル、(IR,2S、5R
)−メンチル−N−イソプロペニルカルバミン酸エステ
ルである。
光学的に活性なビニルモノマーをグラフト重合させる架
橋ポリマー担体は、ビニルモノマーの種類、利用するグ
ラフト重合方法の種類にしたがって、グラフト重合の開
始点となる官能基を有するものから適宜選択される。
グラフト重合の方法としては、各種の方法が利用できる
。例えば、セリウム塩を開始剤とする方法、二重結合を
有するポリマーにラジカル重合を行う方法、メルカプト
基、ハロゲン基等を有するポリマーに連鎖移動を行う方
法、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物開始剤省よび
アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤を用いた
連鎖移動による方法、過硫酸塩と還元剤の組合せ等のレ
ドックス開始剤を用いる方法、パーエステル基、ジアゾ
基及びアゾニトリル基、等を有するポリマーを開始剤と
する方法、及び放射線等の照射によりラジカル重合開始
点を発生させる方法等の方法が挙げられる。
架橋ポリマーがジオール基を有する共重合体、例えば、
グリセリンモノメタクリレートとエチレングリコールジ
メタクリレートとの共重合体、あるいは、グリシジルモ
ノメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレー
トとの共重合体やビニルベンジルグリシジルエーテルと
ジビニルベンゼンとの共重合体等のごときエポキシ基含
有ポリマーのエポキシ基を酸等でジオール基に変換した
ポリマーを用いる場合にはセリウム塩を開始剤とする方
法が適用される。また、ラジカル重合可能な二重結合を
有するポリマー、例えば、架橋度が99%である、メチ
ルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレー
トとの共重合体に対しては残存する未重合の二重結合へ
のラジカル重合方法が用いられる。さらに、メルカプト
基、ハロゲン基等を有するポリマーに対しては連鎖移動
を行う方法が用いられ、ポリマーとしては、例えば、グ
リシジルモノメタクリレートとエチレングリコールジメ
タクリレートとの共重合体等のポリマーのエポキシ基を
、チオグリコール酸でチオグリコール酸エステルに変換
することによって、メルカプト基を導入したポリマー等
が用いられる。
該架橋ポリマー担体の架橋度は、通常、15%以上であ
り、好ましくは15%以上99.5%以下である。特に
は20%以上99%以下とすることが好ましい、ラジカ
ル重合可能な二重結合を有するポリマー担体の場合は、
99〜100%の範囲も好適である。ここで言う架橋度
とは、全重合性モノマーに対する架橋性モノマーの重量
割合で表される。使用される架橋性モノマーは、少なく
とも2個の重合可能なビニル基を含む化合物である。
架橋度が低過ぎるとカラム充填の際に圧密化が生じ易く
高流速での通液が不可能となる。
ここで使用される架橋ポリマー担体の物理的構造として
はゲル型、多孔質型の別を問わないが、好ましくは多孔
質型であり、特に表面積1〜2000m”/gのものが
望ましい。多孔質型担体の一般的製法としては、例えば
、適当な希釈剤をモノマー相に添加することで重合の進
行過程で生成する重合体と希釈剤との間の相分離により
、多孔質型ポリマーを得る方法、あるいは、ポリスチレ
ン、ポリメチルスチレン、ポリアクリル酸メチル等の線
状ポリマーをモノマー相に共存させて重合を行い、つい
で生成球状ゲルから線状ポリマーを抽出除去して多孔質
型担体とする方法等がある。
本発明に使用する架橋ポリマー担体は通常球状のものが
用いられるが、場合により微細に粉砕し分級したものも
使用することが出来る。また架橋ポリマー担体として粒
径分布の狭い架橋ポリマーを用いた場合、得られるグラ
フト重合体も粒径分布が狭くなり、特にカラムクロマト
グラフィー法に使用する際高段数を得ることが出来有利
である。
架橋ポリマー粒子の大きさは使用目的によっても異なる
が、通常、粒径1〜1000μmが選ばれる0本発明に
於てビニルモノマーを架橋ポリマーにグラフト重合する
際、利用するグラフト方法によって反応条件、開始剤の
種類等は異なるが、それ自体公知の方法から適宜法めら
れる。(例えば、工業化学雑誌 第64巻 第9号 P
、162(1961)、特公昭62−54126号、J
of  Polymer  5cience  Vol
XXXVI  P、411  (1959)参照)光学
的に活性なモノマーを架橋ポリマー担体にグラフト重合
して得られた重合体は、濾過等により、反応混合物から
取り出し、反応試剤等を充分洗浄、除去して精製される
架橋ポリマー担体への光学的に活性なモノマーのグラフ
ト化度は、得られる重合体中の5〜60重量%が好まし
く、特に10〜50重量%が好ましい。更には工0から
40重量%が好ましい。ここで言うグラフト化度は、得
られた光学分割用吸着剤中に占める光学的に活性なモノ
マーから誘導される単位の重量割合で表す。
上記方法に従って製造された重合体は吸着剤として使用
されるが、使用に先立って吸着性能を評価する。評価方
法としては、一般にバンチ法とカラムクロマトグラフィ
ー法があるが、光学活性物質の分離等、難度の高い分離
を行う場合には、カラムクロマトグラフィー法により評
価を行うのが好ましい。
通常カラムクロマトグラフィー法は、次の手順で行われ
る。まず、吸着剤を溶離に使用される溶媒に懸濁し、そ
の懸濁液をカラムに移す。分離対象物は少量の溶媒に溶
解し、この溶液をカラムの上部に注入し、次にこのカラ
ムに溶離液を通液して、カラムからの溶出液を常法にて
分別回収する。
次に各フラクションの旋光度を測定する事によりラセミ
体の分割の程度を確定できる。
本発明の光学分割用吸着剤は、数多くの種類のラセミ混
合物を効率よく分割することが可能であり、特に、高流
速条件下で好適に使用することが可能である。具体的に
は、例えば、ヒドロキシカルボン酸、アミノ酸1びにこ
れら化合物の誘導体、フェニルアラニン等のN−ベンゾ
イル誘導体、ヒダントイン誘導体、ビナフトール、プロ
パンジオール等のラセミ混合物の光学分割用吸着剤とし
て非常に有用である。
本発明の吸着剤を用いてラセミ混合物を光学的に活性な
対掌体に分割するが、通常、カラムクロマトグラフィー
法を用いるのが有利である。
カラムクロマトグラフィーによる分離方法は、従来用い
られている慣用法が利用でき、前記評価法として述べた
方法と同様である。その際、カラム充填及び溶離に使用
される溶媒は分離される対象化合物の種類及び吸着剤の
種類によって異なるが、一般に対象化合物を充分に溶解
し、且つ吸着剤を膨潤させる有機溶媒から選ばれる。こ
の様な溶媒として具体的には、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサン、テト
ラヒドロフラン等のエーテル類、ジクロロエタン、トリ
クロロメタン、四塩化炭素等のノ飄ロゲン化炭化水素が
挙げられ、これらは単独でも混合しても使用することが
出来る。また、吸着剤を膨潤させない溶媒、例えば、ペ
ンタン、ヘキサン等の炭化水素、エタノール、2−プロ
パツール等のアルコール類や、水等も、前記吸着剤を膨
潤させる有機溶媒に一部混合して使用することが出来る
〈発明の効果〉 光学的に活性なモノマーを架橋ポリマー担体にグラフト
重合することにより、光学的に活性なモノマーよりなる
グラフトポリマ一部分の光学分割能を損なう事なく、高
流速条件下や高充填層高での圧密化の問題の無い吸着剤
の製造が可能になった。又、該グラフトポリマ一部分は
光学分割能を損なう光学的に不活性な共重合モノマーを
含まないために、及びポリマー鎖の自由度を損なう架橋
がなされていないために、得られたグラフト重合体をク
ロマトグラフィーに用いた場合、高い分離性能をしめす
。また、さらに、担体表面へのグラフトポリマーである
ために、拡散性の良いシャープな分離パターンが得られ
る。以上のように、本発明の光学分割用吸着剤はより実
用性の高い優れた性能を有する。
〈実施例〉 以下の実施例及び応用例にて本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例及び応用例のみに限定される
ものではない。
実施例1 (S)−N−(1−フェニルエチル)−メタクリルアミ
ド6.0gを1.2−ジクロルエタン12gに溶かした
。ついで該溶液中へ、粒子径が10〜20μm5架橋度
が80%であり、窒素吸着法より測定した表面積が10
9m”/gであるグリセリンモノメタクリレート−エチ
レングリコールジメタクリレートの共重合体(乾燥)多
孔質ポリマー粒子4.0gを加え、室温で1時間放置し
光学的に活性なビニルモノマーを含浸させた。ついで、
該ポリマーを濾取し、水115gの中へ分散させた。更
に、このポリマー粒子分散液中に0.5 N −NHO
3水溶液5.0mfを加えた後窒素下にて50℃に加温
した。ついで、0.05N−(NH4)アCe(NOt
)、水溶液5.0++1を加え、そのまま6時間、15
0回転/分にて撹拌し、重合を行った。その後、110
00ppの4−t−ブチルベンゾイルカテコール(TB
C)のメタノール溶液50IIllを加え、重合を停止
させた。生成ポリマーを濾取し、熱水、メタノール、ア
セトン及びトルエンにて順次洗浄して精製した。第1図
に、生成ポリマーの赤外吸収スペクトル(破線)及び多
孔質担体として用いたグリセリンモノメタクリレート−
エチレングリコールジメタクリレート共重合体の赤外吸
収スペクトル(実線)を示した。
生成ポリマーの赤外吸収スペクトルに於て165Qcm
−’付近にグラフトポリマーのアミドに由来する吸収、
また、700ca+−’付近に、グラフトポリマーのベ
ンゼン環に由来する吸収が観測された。
このものの元素分析値は次の通りであった。
C==’61.55% H=7.15% N=2.26% 窒素含有量から計算するとグラフト化度は31゜2重量
%であった。以上の結果より、光学活性なメタクリルア
ミドモノマーがグラフト重合したことが判る。
実施例2 光学的に活性なビニルモノマーとして実施例1と同一の
(S)−N−(1−フェニルエチル)メタクリルアミド
を用い、架橋ポリマー担体として、粒子径5〜15μm
、架橋度64%である、ビニルベンジルグリシジルエー
テル−エチルビニルベンゼン−ジビニルベンゼンの共重
合体のエポキシ基を、10%の硫酸を含むジオキサン水
溶液によリジオール基に変換した多孔質ポリマー粒子を
用いて、実施例1と同様に吸着剤を製造した。このもの
の赤外吸収スペクトルを測定した所、実施例1と同様に
1650cm−’付近及び、700cm−’付近にグラ
フトポリマーに由来する吸収が観測された。元素分析値
は次の通りであった。
C=84.40% H=7.81% N=0.94% 窒素含有量から計算したグラフト化度は、9.9重量%
であった。
実施例3 光学的に活性なビニルモノマーとして(S) −N−(
1−ナフチルエチル)−メタクリルアミドを用いる以外
は、実施例1と同様にして吸着剤を製造した。このもの
の赤外吸収スペクトルを測定した所、実施例1と同様に
1650cm−’付近及び、800aa−’付近にグラ
フトポリマーに由来する吸収が観測された門元素分析値
は次の通りであった。
C=61.52% H=6.70% N−1,82% 窒素含有量から計算したグラフト化度は、31゜1重量
%であった。
実施例4 光学的に活性なビニルモノマーとして(S)−N−(1
−シクロヘキシルエチル)−メタクリルアミドを用いる
以外は、実施例1と同様にして吸着剤を製造した。この
ものの赤外吸収スペクトルを測定した所、実施例1と同
様に1650cm−’付近にグラフトポリマーに由来す
る吸収が観測された0元素分析値は次の通りであった。
C=62.73% H−8,27% N=2.27% 窒素含有量から計算したグラフト化度は、31゜7重量
%であった。
実施例5 N−アクリロイル−L−フェニルアラニンエチルエステ
ル4.0gを1,2−ジクロロエタン9gに溶かした。
ついで該溶液中へ粒子径5μm〜10μm、架橋度99
%であり、表面積420m”7gであるエチレングリコ
ールジメタクリレート−メチルメタクリレート共重合体
からなる、乾燥させた多孔質ポリマー粒子4.0gを加
え、室温で1時間放置し光学的に活性なビニルモノマー
を含浸させた。ついでポリマーを濾取しポリビニルアル
コール8.0gを溶解した水792g中に分散させた。
この分散液を窒素下80℃にて8時間、120回転/分
にて撹拌し重合を行った。生成ポリマーは、濾取し、水
、メタノール、アセトンおよびトルエンにて順次洗浄し
て精製した。このものの赤外吸収スペクトルを測定した
ところ、実施例1と同様に1650am−’付近および
700cll−’付近にグラフトポリマーに由来する吸
収が観測された。元素分析値は次の通りであった。
C=61.11% H=6.90% N=2.40% 窒素含有量から計算したグラフト化度は、32゜0重量
%であった。
実施例6 光学的に活性なビニルモノマーとして(IR22S、5
R)−メンチルメタクリル酸エステルを用い、架橋ポリ
マー担体として、粒子径5〜15μm、架橋度48%で
ある、ビニルベンジルグリシジルエーテルーエチルビニ
ルベンゼンージビニルヘンゼンの共重合体のエポキシ基
を、10%の硫酸を含むジオキサン水溶液によりジオー
ル基に変換した多孔質ポリマー粒子を用いて、実施例1
と同様に吸着剤を製造した。このものの赤外吸収スペク
トルを測定したところ、1700aa−’付近にグラフ
トポリマーに由来する吸収が観測された。
また、C1ff固体NMRを測定した所、グラフトポリ
マーのエステル結合のカルボニル炭素に由来する吸収が
観測された。カルボニル炭素の存在割合から計算すると
グラフト化度は、27重量%であった。
実施例7 光学的に活性なビニルモノマーとして(IR223,5
R)−メンチル−N−ビニルカルバミン酸エステルを用
いる以外は、実施例5と同様にして吸着剤を製造した。
このものの赤外吸収スペクトルを測定した所、1500
aa−’付近に、グラフトポリマーのウレタン結合に由
来する吸収が観測された。このものの元素分析値は次の
通りであった。
C=60.06% H=8.OO% N=   1.65% 窒素含有量から計算するとグラフト化度は26゜5重量
%であった。
応用例1 実施例1で製造した吸着剤を次の条件でステンレス製カ
ラムに充填した。充填ポンプには島津社製高速液体クロ
マトグラフィー装置を用い、充填器としてはガスクロ工
業社製の大型バンカーを使用した。又、送液は定流量法
で行った。
カラム:内径7.6鶴×高さ250酊 充填液:トルエン 流速:5tal1分 温 度:室温 この吸着剤は上記充填条件で問題な(充填でき、圧密化
の問題は全く生じ無かった0次に、この充填したカラム
を用いクロマトグラフィー法でラセミの1,1′−ビナ
フトールの分割を行った。送液と検出にはウォーターズ
社製セミ分取液体クロマトグラフィー装置を用いた。ク
ロマトグラフィーの条件は次の通りである。
溶離液:トルエン/ジオキサン−75/25の混合液 流速:0.5ml/分 温度:20℃ 検 出:示差屈折率検出器及び旋光度検出器サンプル量
:0.5%溶液200μE ラセミの1,1′−ビナフトールのクロマトグラフィー
による分割結果を第1表に示す。
表中の光学収率は次の方法により求めた。すなわち、ラ
セミ化合物のクロマトグラフィーによる分割の際に、溶
出液中のサンプル濃度を測定する示差屈折率検出器およ
び溶出液の旋光度を測定する旋光度検出器を用いて同時
に測定し、両者の検出装置の描くクロマトグラムの面積
を比較することにより光学収率を下記式から計算した。
(但し A(1):旋光度検出器によるクロマトグラムの面積 A (2)  :示差屈折率検出器によるクロマトグラ
ムの面積) (a (1) 、a (2)はそれぞれ光学的に純粋な
対掌体の場合の溶出液に対する旋光度検出器及び示差屈
折率検出器の各々のクロマトグラムの面積)光学収率は
、0%の場合まった(光学分割能が無い事を示し、10
0%では完全に各々の対掌体に分割された事を示す。
応用例2〜5 実施例2〜5で製造した吸着剤を実施例1と同様の条件
でステンレスカラムに充填し、分割を行った。ラセミの
1.1′−ビナフトールの分割結果を第1表に示す。
応用例6 実施例6で製造した吸着剤を実施例1と同様の条件でス
テンレスカラムに充填し、分割を行った。
クロマトグラフィーの条件は溶離液をトルエン/ジオキ
サン=9515の混合液とする以外は同一とした。ラセ
ミの1.1′−ビナフトールの分割結果を第1表に示す
応用例7 実施例7で製造した吸着剤を実施例1と同様の条件でス
テンレスカラムに充填し、分割を行った。
クロマトグラフィーの条件は溶離液をトルエン/ジオキ
サン=90/10の混合液とし、温度を10℃とする以
外は同一とした。ラセミの1,1′−ビナフトールの分
割結果を第1表に示す。
比較例1 (S)−N−(1−フェニルエチル)メタクリルアミド
4.5g、エチレングリコールジメタクリレート0.5
g、2.2’−アゾビス(2,4−ジメチルヴアレロニ
トリル)0.075g及びトルエン5.0 gの混合溶
液をポリビニルアルコール0.3gと水29.7 gと
の溶液に加えた。この混合物を窒素下にて、約650回
転/分にて撹拌し50℃にて10時間反応した。得られ
たポリマーを濾過して分離し、水、メタノール、アセト
ンおよびトルエンにて順次、洗浄して精製した。
この様にして製造した吸着剤を応用例1と同一の条件で
充填したところ圧密化による急激な圧力の立ち上がりが
生じ通液が不可能となった。そこで、1mj!/分の低
い流速で再度充填を行ったところ、充填密度が低いこと
による溶出曲線の広がりが見られ光学分割は極めて困難
であった。又、応用例1と同様にラセミの1,1′−ビ
ナフトールを用いて分割を行ったところ、第2表の結果
となった。この結果より光学活性なビニルモノマーの架
橋体では光学分割能に於いても充分な性能が得られない
事がわかる。
第2表
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で製造した吸着剤(破vA)および
多孔質担体として用いたグリセリンモノメタクリレート
−エチレングリコールジメタクリレート共重合体(実線
)の赤外吸収スペクトルを示す図である。 比較例2 実施例5と同一の光学的に活性なビニルモノマーを用い
た以外は、比較例1と同様に吸着剤を製造し、分割を行
った。ラセミの1.1′−ビナフトールの分割結果を第
3表に示したが、光学収率は著しく低い。 第3表

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)光学的に活性なビニルモノマーを、該モノマーが
    グラフト重合しうる基を有する架橋ポリマー担体にグラ
    フト重合してなる光学分割用吸着剤。
  2. (2)ラセミ混合物を特許請求の範囲第1項に記載の光
    学分割用吸着剤と接触させ、その光学的対掌体に分割す
    る方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05508804A (ja) * 1990-07-10 1993-12-09 ザルトリウス アクチエンゲゼルシヤフト 多孔質の非粒状の対流型透過性マトリクス
JP2012071223A (ja) * 2010-09-27 2012-04-12 Kaneka Corp アミノ酸から誘導される単量体を重合させた水不溶性担体

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JPH05508804A (ja) * 1990-07-10 1993-12-09 ザルトリウス アクチエンゲゼルシヤフト 多孔質の非粒状の対流型透過性マトリクス
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