JP2000088621A - 超音波計測装置 - Google Patents

超音波計測装置

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JP2000088621A
JP2000088621A JP10257957A JP25795798A JP2000088621A JP 2000088621 A JP2000088621 A JP 2000088621A JP 10257957 A JP10257957 A JP 10257957A JP 25795798 A JP25795798 A JP 25795798A JP 2000088621 A JP2000088621 A JP 2000088621A
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JP
Japan
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ultrasonic
transmission
time
propagation time
ultrasonic wave
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Application number
JP10257957A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Araki
等 荒木
Mitsuhiro Koike
光裕 小池
Shuzo Wadaka
修三 和高
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝音材の温度の温度変化、被測定流体の温度
と管路壁2a、2bの温度T2の差に拘わりなく精
度良く被測定流体の流速、温度等を測定する。 【解決手段】 被測定流体1が流れる管路と、管路の両
側外壁2a,2bにそれぞれ所定の角度で設けられた超
音波伝達用の伝音材3a,3bおよび伝音材3a,3b
の管側端部に伝音材3a,3bを伝達してきた超音波を
反射するように設けた反射材11a,11bと、伝音材
3a,3bの先端に設けた超音波送受信子4a,4b、
一方の超音波送受信子4aで送信された超音波の送信時
間と他方の超音波送受信子4bで受信された超音波の受
信時間より超音波が前記管路を透過して伝搬する全透過
伝搬時間、伝音材3a,3bにより伝達された超音波が
反射材11a,11bにより超音波送受信子に反射伝搬
される反射伝搬時間を測定する伝搬時間測定回路7とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、超音波伝搬時間
を用いて、管路内の被測定流体の流速、温度等を測定す
る超音波計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、例えば計測自動制御学会論文集
第23巻第5号(昭和62年5月発行)に記載された従
来の超音波計測装置を示す基本構成図であり、図におい
て、1は被測定流体、2a,2bは被測定流体1が流れ
る管路の管壁、3a〜3dは管壁2a,2bに一端を接
触させて超音波を伝達する伝音材、4a〜4dは伝音材
3a〜3bの他端に取り付けられた超音波送受信子であ
る。
【0003】5は超音波送受信子4a,4cにリードで
接続された超音波送信を行うための発振回路であり、6
a,6bは超音波送受信子4b,4dにリードで接続さ
れた増幅回路、7aは超音波送受信子4bと4d間にお
ける超音波受信時間の差より超音波の上下流方向伝搬時
間差を測定する伝搬時間測定回路、7bは超音波送受信
子4cによる超音波発信より超音波送受信子4dによる
超音波受信に至るまでの時間より全透過伝搬時間を測定
する伝搬時間測定回路である。8は伝搬時間測定回路7
a,7bからの出力を基に流速を演算する演算回路であ
る。
【0004】次に従来装置の動作について説明する。こ
の超音波計測装置は、超音波の下流方向伝搬速度が上流
方向伝搬速度に比べて大きく、かつその差が流速に比例
することを利用して被測定流体1の流速vを測定するも
のである。
【0005】発振回路5の発信により超音波送受信子4
aから送信された超音波は伝音材3a、管壁2aを通り
被測定流体1に入射し、再び管壁2b、伝音材3bを通
り、超音波送受信子4bに受信され、この受信による信
号は増幅回路6a、伝搬時間測定回路7aに入力され
る。
【0006】同時に超音波送受信子4cにより発信され
た超音波は、伝音材3c、管壁2aを通り被測定流体1
に入射し、再び管壁2b、伝音材3dを通り、超音波送
受信子4dにより受信され、この受信による信号は同様
に増幅回路6bを通り、伝搬時間測定回路7a,7bに
入力される。
【0007】超音波送受信子4aにより送信され超音波
送受信子4bにより受信された超音波の伝搬時間は上流
方向の全伝搬時間であり、超音波送受信子4cにより発
信され、超音波送受信子4dにより受信された超音波の
伝搬時間は、下流方向の全伝搬時間である。この上流方
向の全伝搬時間と下流方向の全伝搬時間との差Δtが伝
搬時間測定回路7aにより測定される。
【0008】なお、伝搬時間測定回路7bには発振回路
5の発信の際に信号が入力されているので、伝搬時間測
定回路7bは、この信号と前記超音波の受信の際の信号
の時間差により全伝搬時間tを測定する。また、演算回
路8は、伝搬時間測定回路7a,7bからの上下流方向
伝搬時間差△tと全伝搬時間tの信号を受けて流速vを
出力する。流速vは管路内径d、超音波入射角θを用い
て次の(1)式により得られる。
【0009】
【数1】
【0010】ここでtoは被測定流体以外での伝搬時間
である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の超音波計測装置
は以上のように構成されているので、測定に全伝搬時間
を用いている。しかし、この測定した全伝搬時間には伝
音材中の伝搬時間が含まれているため、伝音材の温度が
変わると伝音材の伝搬時間が変化して測定に誤差が生じ
る課題があった。
【0012】又、従来の超音波計測装置は以上のように
構成され、測定パラメータに管路内径dが含まれている
が、この管路内径dは一定または被測定流体の温度T
によって決まる値を用いているため、被測定流体の温度
と管路壁2a,2bの温度Tが異なる場合には誤
差が生じる課題があった。
【0013】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、伝音材の温度の温度変化、被
測定流体の温度Tと管路壁2a,2bの温度T2の差
に拘わりなく精度良く被測定流体の流速、温度等を測定
できる超音波計測装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る超
音波計測装置は、被測定流体が流れる管路と、この管路
の両側外壁にそれぞれ所定の角度で設けられ、且つ、長
手方向の所定箇所に反射溝を有する超音波伝達用の伝音
材およびこの伝音材の管側端部に伝音材を伝達してきた
超音波を反射するように設けた反射材と、前記各伝音材
の先端に設けた超音波送受信子、一方の超音波送受信子
で送信された超音波の送信時間と他方の超音波送受信子
で受信された超音波の受信時間より超音波が前記管路を
透過して伝搬する全透過伝搬時間、伝音材により伝達さ
れた超音波が反射溝及び反射材により超音波送受信子に
反射伝搬される反射伝搬時間を測定する伝搬時間測定回
路と、この伝搬時間測定回路による各測定時間に基づき
被測定流体の流速および温度を演算する演算回路とを備
えたものである。
【0015】請求項2の発明に係る超音波計測装置は、
伝音材は反射溝を無くして反射材と同長にし、伝搬時間
測定回路は、一方の超音波送受信子で送信された超音波
の送信時間と他方の超音波送受信子で受信された超音波
の受信時間より超音波が前記管路を透過して伝搬する全
透過伝搬時間、伝音材により伝達された超音波が反射材
により超音波送受信子に反射伝搬される反射伝搬時間を
測定するものである。
【0016】請求項3の発明に係る超音波計測装置は、
各反射材は先端に超音波受信子を備え、伝搬時間測定回
路は、一方の超音波送受信子で送信された超音波の送信
時間と他方の超音波送受信子で受信された超音波の受信
時間より超音波が前記管路を透過して伝搬する全透過伝
搬時間、伝音材により伝達された超音波が反射材に伝搬
される透過伝搬時間を測定し、演算回路は前記伝搬時間
測定回路による各測定時間に基づき被測定流体の流速お
よび温度を演算するものである。
【0017】請求項4の発明に係る超音波計測装置は、
被測定流体が流れる管路と、この管路の両側外壁にそれ
ぞれに対向する位置に設けられ、且つ、管路側端部に反
射溝を形成した一対の伝音材と、これら各伝音材の先端
に設けた超音波送受信子、一方の超音波送受信子で送信
された超音波の送信時間と他方の超音波送受信子で受信
された超音波の受信時間より超音波が前記管路を透過し
て伝搬する全透過伝搬時間、伝音材により伝達された超
音波が反射溝により超音波送受信子に反射伝搬される反
射伝搬時間を測定する伝搬時間測定回路と、この伝搬時
間測定回路による各測定時間に基づき被測定流体の温度
を演算する演算回路とを備えたものである。
【0018】請求項5の発明に係る超音波計測装置は、
被測定流体が流れる管路と、この管路の両側外壁にそれ
ぞれに対向する位置に設けられた一対の超音波送受信
子、一方の超音波送受信子で送信された超音波の送信時
間と他方の超音波送受信子で受信された超音波の受信時
間より超音波が前記管路を透過して伝搬する全透過伝搬
時間、超音波送受信子により伝達された超音波が管路外
壁により超音波送受信子に反射伝搬される反射伝搬時間
を測定する伝搬時間測定回路と、この伝搬時間測定回路
による各測定時間に基づき被測定流体の温度を演算する
演算回路とを備えたものである。
【0019】請求項6の発明に係る超音波計測装置は、
演算回路が伝音材と管壁の透過伝搬時間から、管路内径
および被測定流体の温度を求めるものである。
【0020】請求項7の発明に係る音波計測装置は、演
算回路が被測定流体の温度と管路壁の温度の差が設定値
を超えた時、管路壁の温度から管内径の補正を行い、被
測定流体の温度を求めるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図に基づいて説明する。図1は本実施の
形態に係る超音波計測装置の基本構成図である。図にお
いて、1は被測定流体、2a,2bは被測定流体が流れ
る管路の管壁、3a,3bは超音波を伝達する伝音材、
4a,4bは超音波送受信子である。伝音材3a,3b
において、10a,10bは反射溝、11a,11bは
反射材である。
【0022】また、図において、5は超音波送受信子4
a,4bにおいて、超音波送信を行うための発振回路で
あり、9は超音波の送信時と受信時との回路接続の切り
換えを行う切換回路である。6は超音波送受信子4a,
4bからの信号を増幅する増幅回路であり、7は発振回
路5による送信時から増幅回路6による受信時までの超
音波伝搬時間を測定する伝搬時間測定回路、8は被測定
流体1の流速Vおよび温度Tを演算する演算回路であ
る。
【0023】次に本実施の形態の動作について説明す
る。発振回路5によって、切換回路9を通り超音波送受
信子4aから送信された超音波は伝音材3a、管壁2
a、被測定流体1、管壁2b、伝音材3bを通って超音
波送受信子4bによって受信され、同じく切換回路9を
通して増幅器6に入力されて増幅された後、伝搬時間測
定回路7によって上流方向全透過伝搬時間tとして測
定される。
【0024】同様に超音波送受信子4aから送信された
超音波は伝音材3aを通って反射溝10aで反射され、
超音波送受信子4aで受信された後、増幅器6によって
増幅され伝搬時間測定回路7によって、反射溝10aま
での片道反射伝搬時間t10aとして測定される。
【0025】同様に超音波送受信子4aから送信された
超音波は伝音材3aを通って反射材11aで反射され、
超音波送受信子4aで受信された後、切換回路9を通し
て増幅器6に入力されて増幅され、伝搬時間測定回路7
によって反射材11aまでの片道反射伝搬時間t11a
して測定される。
【0026】次に発振回路5により切換回路9を通り、
超音波送受信子4bから送信された超音波は伝音材3
b、管壁2b、被測定流体1、管壁2a、伝音材3aを
通って超音波送受信子4aによって受信され、切換回路
9を通して増幅器6に入力されて増幅された後、伝搬時
間測定回路7によって下流方向全透過伝搬時間tとし
て測定される。
【0027】同様に超音波送受信子4bから送信された
超音波は伝音材3bを通って反射溝10bで反射され、
超音波送受信子4bで受信された後、切換回路9を通し
て増幅器6に入力されて増幅され、伝搬時間測定回路7
によって反射溝10bでの片道反射伝搬時間t10bとし
て測定される。
【0028】同様に超音波送受信子4bから送信された
超音波は伝音材3bを通って反射材11bで反射され、
超音波送受信子4bで受信された後、切換回路9を通し
て増幅器6に入力されて増幅され、伝播時間測定回路7
によって反射材11bまでの片道反射伝搬時間t11b
して測定される。
【0029】以上の全透過伝搬時間t、t、片道反
射伝搬時間t10a,t11a,t10b,t11bを用いて演算回
路8により、流速v及び温度Tが下記(2)、(3)式
により演算出力される。
【0030】
【数2】
【0031】
【数3】
【0032】ここで、e,fは被測定流体中音速C
表わす定数で、C=e−fTである。
【0033】実施の形態2.上記実施の形態1では、反
射溝10a,10bからの反射伝搬時間と反射材11
a,11bからの反射伝搬時間の各々の平均で伝音材3
a,3b及び管壁中の伝搬時間を求める場合について述
べたが、図2に基本構成を示す超音波計測装置のよう
に、伝音材3a,3bと反射材11a,11bとを同長
にすることによって反射溝10a,10bをなくし、反
射材11a,11bからの反射時間のみから伝音材及び
管壁中の伝搬時間を求めることができ、測定手順を簡略
化することが可能となる。
【0034】次に本実施の形態の動作について説明す
る。超音波送受信子4aから超音波送受信子4bまでの
上流方向全透過伝搬時間tU、及び超音波送受信子4b
から超音波送受信子4aまでの下流方向全透過伝搬時間
の測定は実施の形態1と同じである。
【0035】又、超音波送受信子4aから反射材11a
までの片道反射伝搬時間t11a及び超音波送受信子4b
から反射材11bまでの片道反射伝搬時間t11bの測定
は実施の形態1と同じである。
【0036】以上の全透過伝搬時間t,t、片道反
射伝搬時間t11a,t11bを用いて演算回路8により流速
v及び温度Tが下記(4)、(5)(式により演算出力
される。
【0037】
【数4】
【0038】
【数5】
【0039】実施の形態3.上記実施の形態2では、反
射材11a,11bからの反射時間から伝音材及び管壁
中の伝搬時間を求める場合について述べたが、図3に基
本構成を示す超音波計測装置のように、反射材11a,
11bに超音波送受信子4c,4dを設け、超音波送受
信子4aから超音波送受信子4c、及び超音波送受信子
4bから超音波送受信子4dまでの透過伝搬時間から伝
音材及び管壁中の伝搬時間を求めても精度に優れた測定
が可能となる。
【0040】次に本実施の形態の動作について説明す
る。超音波送受信子4aから超音波送受信子4bまでの
上流方向全透過伝搬時間t及び超音波送受信子4bか
ら超音波送受信子4aまでの下流方向全透過伝搬時間t
の測定は実施の形態1,2と同じである。一方、超音
波送受信子4aから送信された超音波は伝音材3a、反
射材11aを通って超音波送受信子4cで受信された
後、増幅器6によって増幅され、伝搬時間測定回路7に
よって伝音材3a、反射材11aまでの透過伝搬時間t
aとして測定される。
【0041】同様に、超音波送受信子4bから送信され
た超音波は伝音材3b、反射材11bを通って超音波送
受信子4dで受信された後、増幅器6によって増幅さ
れ、伝搬時間測定回路7によって、伝音材3b、反射材
11bまでの透過伝搬時間tとして測定される。
【0042】以上の全透過伝搬時間t,t、透過伝
搬時間ta,tbを用いて演算回路8により流速v及び
温度Tが下記(6),(7)式により演算出力される。
【0043】
【数6】
【0044】
【数7】
【0045】実施の形態4.図4に示す超音波計測装置
おいては、発振回路5の発信により超音波送受信子4a
から送信された超音波は伝音材3a、管壁2aを通り、
超音波送受信子4bに受信され、この受信による信号は
増幅回路6、伝搬時間測定回路7に入力される。
【0046】なお、伝搬時間測定回路7には、発信回路
5の発信の際に信号が入力されており、伝搬時間測定回
路7では、この信号と前記超音波受信の際の信号の時間
差により全透過伝搬時間tを測定する。
【0047】同様に超音波送受信子4aから送信された
超音波は伝音材3aを通って管壁2a内面で反射され、
超音波送受信子4aで受信された後、切換回路9によっ
て増幅回路6、伝搬時間測定回路7に入力され、片道反
射伝搬時間t2aとして測定される。
【0048】同様に超音波送受信子4aから送信された
超音波は伝音材3aを通って反射溝10aで反射され、
超音波送受信子4aで受信された後、切換回路9によっ
て増幅回路6、伝搬時間測定回路7に入力され、片道反
射伝搬時間t10aとして測定される。
【0049】次に発振回路5によって切換回路9を通
り、超音波送受信子4bから送信された超音波は伝音材
3bを通り、管壁2b内面で反射され、超音波送受信子
4bで受信された後、増幅回路6、伝搬時間測定回路7
に入力され、片道反射伝搬時間t2bとして測定される。
【0050】同様に超音波送受信子4bから送信された
超音波は伝音材3bを通り反射溝10bで反射され、超
音波送受信子4bで受信された後、増幅回路6、伝搬時
間測定回路7に入力され、片道反射伝搬時間t10bとし
て測定される。
【0051】演算回路9は、伝搬時間測定回路7からの
全透過伝搬時間tと片道反射伝搬時間t2a,t2bの信
号を受けて被測定流体温度T出力する。更に、温度T
は管路内径d、被測定流体1の音速定数e1,
よって(8)式により得られる。
【0052】 T={e−d/(t−t2a−t2b)}/f・・・・・・・・・・(8) ここで、被測定流体中音速cと定数e,f、温度
の関係は次の式で与えられる。
【0053】 c=e−f・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(9)
【0054】一方伝搬時間測定回路7からの片道反射伝
搬時間t2a,t2b,t10a,t10bの信号を受けて、演算
回路8は管路壁の温度Tを下記(10)式のように出
力する。
【0055】 T=(t−g)/(t+h)・・・・・・・・・・・・・( 10) ここで管路壁音速c=e−f・・・・・・・・・・・・・・・・(11 ) 管路壁厚さ W=g+h・・・・・・・・・・・・・・・・・・(12) 管路壁平均伝搬時間 t={(t2a−t10a)+(t2b−t10b)}/2・・・( 13) 以上により管路内径dは次のように得られる。
【0056】 d=g+hT・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(14) ここで、g,h、は管路壁の熱膨張を表わす定数であ
る。以上より、(10)式のTを(14)式に代入し、
(14)式のdを(8)式に代入することによって被測定
流体1の温度Tを求めることが出来る。
【0057】実施の形態5.上記実施の形態4では、管
路壁2a内面と反射溝10aからの反射時間の差、及
び、管路壁2b内面と反射溝10bからの反射時間の差
との平均から管路壁温度Tを求める場合について述べ
たが、図5に示す超音波計測装置のように、伝音材3
a,3bをなくすか出来るだけ薄くして、管路壁内面か
らの反射時間のみから管路壁温度Tを求めることが出
来、測定手順を簡略化することが可能となる。
【0058】次に本実施の形態の動作について説明す
る。超音波送受信子4aから超音波送受信子4bまでの
全透過伝搬時間tの測定は実施の形態4と同じであ
る。又、超音波送受信子4aから管壁2a内面までの片
道反射伝搬時間t2aの測定、及び超音波送受信子4bか
ら管壁2b内面までの片道反射伝搬時間t2bの測定は実
施の形態4と同じである。ここで、片道反射伝搬時間の
平均は下記の(13´)式となる。
【0059】 t=(t2a+t2b)/2・・・・・・・・・・・・・・・・・(13´)
【0060】以上より、(13´)式のtを(10)式に
代入し、(10)式のTを(14)式に代入し、(14)式
のdを(8)式に代入することによって、被測定流体1
の温度Tを求めることが出来る。
【0061】実施の形態6.上記実施の形態1〜3にお
いて、流速v、流体温度Tは、式(2)〜(7)に示す
ように管路内径dが含まれている。そこで、伝音材及び
管壁中の伝搬時間から管壁の温度を求め、熱膨張率の特
性から管路内径を求めることにより、熱膨張による管路
内径の変化に対する補正が可能となる。測定の方法は実
施の形態4、5の場合と同じである。
【0062】すなわち、実施の形態3の例をとりあげて
説明すると、超音波送受信子から管路内壁面までの距離
Lと管壁の音速C2は各々温度の1次関数として表わされ
るので、伝搬時間の平均値(t+tb)/4=L/C2
から管壁温度T2が求められる。ここで、L=g´2+h
´22,c2=e2−f22 又、管路内径dも温度T2の一次関数d=g+hT2で表
わされるため、温度T2から管路内径dが求められる。
【0063】実施の形態7.上記実施の形態4〜6にお
いては、管路壁温度から管路径を求めていたが、通常は
被測定流体中の伝搬時間から管路径及び被測定流体温度
を求めておき、被測定流体と管路壁の温度差が設定値よ
り大きくなった時に補正を行う。これにより、管路壁の
外部雰囲気の変化による部分的な微少変動による影響を
除いて、大きな温度差が生じた時のみ補正が可能とな
る。測定の方法は実施の形態4.5の場合と同じであ
る。
【0064】すなわち、被測定流体温度Tは管路壁温
度Tとの温度差ΔT=T−Tを用いて次のように
求められる。 T=(te−g+hΔT)/(tf+h)	
(15) ここでtは被測定流体中伝搬時間で、全伝搬時間t
伝音材中伝搬時間t2a,t2bを用いてt=t−t2a
2bで与えられる。
【0065】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、被測定流体が
流れる管路と、この管路の両側外壁にそれぞれ所定の角
度で設けられ、且つ、長手方向の所定箇所に反射溝を有
する超音波伝達用の伝音材およびこの伝音材の管側端部
に伝音材を伝達してきた超音波を反射するように設けた
反射材と、前記各伝音材の先端に設けた超音波送受信
子、一方の超音波送受信子で送信された超音波の送信時
間と他方の超音波送受信子で受信された超音波の受信時
間より超音波が前記管路を透過して伝搬する全透過伝搬
時間、伝音材により伝達された超音波が反射溝及び反射
材により超音波送受信子に反射伝搬される反射伝搬時間
を測定する伝搬時間測定回路と、この伝搬時間測定回路
による各測定時間に基づき被測定流体の流速および温度
を演算する演算回路とを備えたので、被測定流体中のみ
の伝搬時間を求めることができ、測定誤差を軽減できる
という効果がある。
【0066】請求項2の発明によれば、伝音材は反射溝
を無くして反射材と同長にし、伝搬時間測定回路は、一
方の超音波送受信子で送信された超音波の送信時間と他
方の超音波送受信子で受信された超音波の受信時間より
超音波が前記管路を透過して伝搬する全透過伝搬時間、
伝音材により伝達された超音波が反射材により超音波送
受信子に反射伝搬される反射伝搬時間を測定すること
で、反射材からの反射時間のみから伝音材及び管壁中の
伝搬時間を求めることができるため、測定手順を簡略化
できるという効果がある。
【0067】請求項3の発明によれば、各反射材は先端
に超音波受信子を備え、伝搬時間測定回路は、一方の超
音波送受信子で送信された超音波の送信時間と他方の超
音波送受信子で受信された超音波の受信時間より超音波
が前記管路を透過して伝搬する全透過伝搬時間、伝音材
により伝達された超音波が反射材に伝搬される透過伝搬
時間を測定し、演算回路は前記伝搬時間測定回路による
各測定時間に基づき被測定流体の流速および温度を演算
することで、測定精度を向上させることができるという
効果がある。
【0068】請求項4の発明によれば、被測定流体が流
れる管路と、この管路の両側外壁にそれぞれに対向する
位置に設けられ、且つ、管路側端部に反射溝を形成した
一対の伝音材と、これら各伝音材の先端に設けた超音波
送受信子、一方の超音波送受信子で送信された超音波の
送信時間と他方の超音波送受信子で受信された超音波の
受信時間より超音波が前記管路を透過して伝搬する全透
過伝搬時間、伝音材により伝達された超音波が反射溝に
より超音波送受信子に反射伝搬される反射伝搬時間を測
定する伝搬時間測定回路と、この伝搬時間測定回路によ
る各測定時間に基づき被測定流体の温度を演算する演算
回路とを備えたので、簡易な構成でしかも精度を保って
測定できるという効果がある。
【0069】請求項5の発明によれば、被測定流体が流
れる管路と、この管路の両側外壁にそれぞれに対向する
位置に設けられた一対の超音波送受信子、一方の超音波
送受信子で送信された超音波の送信時間と他方の超音波
送受信子で受信された超音波の受信時間より超音波が前
記管路を透過して伝搬する全透過伝搬時間、超音波送受
信子により伝達された超音波が管路外壁により超音波送
受信子に反射伝搬される反射伝搬時間を測定する伝搬時
間測定回路と、この伝搬時間測定回路による各測定時間
に基づき被測定流体の温度を演算する演算回路とを備え
たので、装置および測定手順を簡略化できるという効果
がある。
【0070】請求項6の発明によれば、演算回路は伝音
材と管壁の透過伝搬時間から管路内径を求めることで、
管路の熱膨張による管路内径の変化に対する補正が可能
になるという効果がある。
【0071】請求項7の発明によれば、演算回路は被測
定流体の温度と管路壁の温度の差が設定値を超えた時、
管路壁の温度から管内径の補正を行い、高精度に被測定
流体の温度を求めることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による超音波計測装
置を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による超音波計測装
置を示す構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態3による超音波計測装
置を示す構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態4による超音波計測装
置を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態5による超音波計測装
置を示す構成図である。
【図6】 従来の超音波計測装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 被測定流体、2a,2b 管路の管壁,3a,3b
伝音材、4a〜4c超音波送受信子、7 伝搬時間測
定回路、8 演算回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和高 修三 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2F035 DA14 DA19 2F056 VS03 VS04 VS06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定流体が流れる管路と、 この管路の両側外壁にそれぞれ所定の角度で設けられ、
    且つ、長手方向の所定箇所に反射溝を有する超音波伝達
    用の伝音材およびこの伝音材の管路側端部に前記伝音材
    を伝達してきた超音波を反射するように設けた反射材
    と、 前記各伝音材の先端に設けた超音波送受信子、一方の超
    音波送受信子で送信された超音波の送信時間と他方の超
    音波送受信子で受信された超音波の受信時間より超音波
    が前記管路を透過して伝搬する全透過伝搬時間、前記伝
    音材により伝達された超音波が前記反射溝及び反射材に
    より超音波送受信子に反射伝搬される反射伝搬時間を測
    定する伝搬時間測定回路と、 この伝搬時間測定回路による各測定時間に基づき被測定
    流体の流速および温度を演算する演算回路とを備えたこ
    とを特徴とする超音波計測装置。
  2. 【請求項2】 前記伝音材は反射溝を無くして反射材と
    同長にし、伝搬時間測定回路は、一方の超音波送受信子
    で送信された超音波の送信時間と他方の超音波送受信子
    で受信された超音波の受信時間より超音波が前記管路を
    透過して伝搬する全透過伝搬時間、前記伝音材により伝
    達された超音波が前記反射材により超音波送受信子に反
    射伝搬される反射伝搬時間を測定することを特徴とする
    請求項1に記載の超音波計測装置。
  3. 【請求項3】 前記各反射材は先端に超音波受信子を備
    え、伝搬時間測定回路は、一方の超音波送受信子で送信
    された超音波の送信時間と他方の超音波送受信子で受信
    された超音波の受信時間より前記管路を透過して伝搬す
    る全透過伝搬時間、伝音材により伝達された超音波が反
    射材に伝搬される透過伝搬時間を測定し、演算回路は前
    記伝搬時間測定回路による各測定時間に基づき被測定流
    体の流速および温度を演算することを特徴とする請求項
    2に記載の超音波計測装置。
  4. 【請求項4】 被測定流体が流れる管路と、 この管路の両側外壁にそれぞれに対向する位置に設けら
    れ、且つ、管路側端部に反射溝を形成した一対の伝音材
    と、 これら各伝音材の先端に設けた超音波送受信子、一方の
    超音波送受信子で送信された超音波の送信時間と他方の
    超音波送受信子で受信された超音波の受信時間より前記
    管路を透過して伝搬する全透過伝搬時間、前記伝音材に
    より伝達された超音波が反射溝により超音波送受信子に
    反射伝搬される反射伝搬時間を測定する伝搬時間測定回
    路と、 この伝搬時間測定回路による各測定時間に基づき被測定
    流体の温度を演算する演算回路とを備えたことを特徴と
    する超音波計測装置。
  5. 【請求項5】 被測定流体が流れる管路と、 この管路の両側外壁にそれぞれに対向する位置に設けら
    れた一対の超音波送受信子と、 一方の超音波送受信子で送信された超音波の送信時間と
    他方の超音波送受信子で受信された超音波の受信時間よ
    り前記管路を透過して伝搬する全透過伝搬時間、超音波
    送受信子により伝達された超音波が管路外壁により超音
    波送受信子に反射伝搬される反射伝搬時間を測定する伝
    搬時間測定回路と、 この伝搬時間測定回路による各測定時間に基づき被測定
    流体の温度を演算する演算回路とを備えたことを特徴と
    する超音波計測装置。
  6. 【請求項6】 演算回路は、伝音材と管壁の透過伝搬時
    間から、管路内径および被測定流体の温度を求めること
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の超音
    波計測装置。
  7. 【請求項7】 演算回路、被測定流体の温度と管路壁の
    温度の差が設定値を超えた時、管路壁の温度から管内径
    の補正を行い、被測定流体の温度を求めることを特徴と
    する請求項6に記載の超音波計測装置。
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