JP2000088584A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JP2000088584A
JP2000088584A JP10263566A JP26356698A JP2000088584A JP 2000088584 A JP2000088584 A JP 2000088584A JP 10263566 A JP10263566 A JP 10263566A JP 26356698 A JP26356698 A JP 26356698A JP 2000088584 A JP2000088584 A JP 2000088584A
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vibrator
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Katsuhide Akimoto
克英 秋元
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 角速度検出用の電極の断線検出を行なうため
の故障診断用信号入力電極が形成された圧電体からなる
振動子を備える角速度センサにおいて、故障診断用信号
及び駆動用信号による角速度検出の誤差を低減する。 【解決手段】 2脚音叉形状に形成された振動子1にお
いて、X1面には駆動電極11、12、Y1、Y2面に
は角速度検出電極21、22が形成されている。故障診
断用信号入力電極(診断用電極)17及び18は、各
々、X1面のうちY3面側及びY4側に形成し、駆動電
極11、12と角速度検出電極21、22との間に位置
する。角速度検出電極21、22と診断用電極17、1
8及び駆動電極11、12との間には、基準電位に接地
された仮GND電極15、16を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、故障を検出する診
断装置を備えた振動式の角速度センサに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来技術として特開平7−181042
号公報に記載のものが提案されている。これは、直交音
叉型の振動子と、この振動子を励振する駆動用圧電素子
及び駆動制御回路等から構成される駆動手段と、振動子
の励振方向と直交する振動状態を検出し該振動状態から
所定軸回りの角速度を検出する角速度検出用圧電素子及
び検出回路等から構成される角速度検出手段とを備えた
角速度センサである。
【0003】また、この角速度検出手段は、振動子に設
けられた角速度検出素子からの信号が出力されるチャー
ジアンプ及びこのチャージアンプの後に設けられたバン
ドパスフィルタ(BPF)を有している。そして、角速
度センサの故障診断においては、チャージアンプ通過後
の出力と、BPF通過後の出力とを差動アンプで比較す
るようになっており、振動子上の圧電素子の剥がれ等の
故障が発生すると、上記両出力が一致しなくなることを
利用して診断が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のように、角速度検出信号に加わる異常信号を検
知するものにおいては、振動式角速度センサの駆動系、
もしくは検出系の異常な振動発生時には診断が可能であ
るが、システム上最も重要な検出系のワイヤ等の断線に
ついては検知出来ないという問題がある。
【0005】上記故障診断において、検出系のワイヤの
断線によりチャージアンプに入力される電圧が0になる
と、BPFの出力も0となるため、差動アンプに入力さ
れる電圧は両方とも0となる。従って、従来の角速度セ
ンサでは、検出系のワイヤ等の断線を検出することはで
きない。上記問題点に鑑みて、本出願人は、先に、特願
平9−317390号にて、駆動系および検出系のワイ
ヤ断線を検出できるような振動式の角速度センサを提案
した。
【0006】この先願における提案は、振動子と、該振
動子に形成された振動子駆動用の駆動手段と、上記振動
子に形成された角速度検出用の角速度検出手段とを備え
る振動式の角速度センサにおいて、上記振動子に形成さ
れた故障診断用信号入力手段と、該故障診断用信号入力
手段に故障診断用信号を入力する信号入力回路とを備
え、上記角速度検出手段から故障診断用信号の入力に基
づいた信号を検出してセンサの故障診断を行うようにし
たものである。
【0007】それによって、角速度検出手段からの故障
診断用信号の入力に基づいた信号、すなわち角速度検出
信号とは別個の信号を検出できるので、該信号のオフセ
ットの度合等をみることで異常振動や、駆動手段および
角速度検出手段のワイヤ断線検出を行うことができる。
ところで、上記先願において、上記振動子を圧電体から
なるものとし、上記各手段を圧電体上に形成された電極
とした場合、振動子は一種の誘電体であるため、振動子
上の各電極は静電的に結合している。いわゆるコンデン
サを形成しているといってもよい。
【0008】そのため、本発明者の検討によれば、故障
診断用信号入力手段(故障診断用信号入力電極)あるい
は駆動手段(駆動電極)の配置や形状等によっては、故
障診断用信号あるいは駆動用信号の一部が、振動子内を
電流として流れ、角速度検出手段(角速度検出電極)か
らの角速度検出信号に混入して角速度検出の誤差となる
という問題が生じることがわかった。
【0009】本発明は、この問題に鑑みてなされたもの
であり、角速度検出用の電極の断線検出を行なうための
故障診断用信号入力電極が形成された圧電体からなる振
動子を備える角速度センサにおいて、故障診断用信号及
び駆動用信号の少なくとも一方による角速度検出の誤差
を低減することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記先願構成
に基づき、角速度検出電極に向かう故障診断用信号ある
いは駆動用信号の流れを低減させるべく電極構成を工夫
したものである。即ち、請求項1記載の発明では、振動
式の角速度センサにおいて、振動子(1、601、70
1)に形成された故障診断用信号入力電極(17、1
8、JS1〜JS3)と、該故障診断用信号入力電極に
故障診断用信号を入力する信号入力回路(A31)とを
備え、角速度検出電極(21、22、622、623、
709、710)から故障診断用信号の入力に基づいた
信号を検出してセンサの故障診断を行うようにするとと
もに、上記振動子において上記故障診断用信号入力電極
と上記角速度検出電極との間に、基準電位に接地する基
準電位接地電極(15、16、650、750)を形成
したことを特徴としている。
【0011】本発明も、上記先願と同様に、角速度検出
電極(21、22、622、623、709、710)
からの故障診断用信号の入力に基づいた信号、すなわち
角速度検出信号とは別個の信号を検出できるので、該信
号のオフセットの度合等をみることで異常振動や、角速
度検出電極のワイヤ断線検出を行うことができる。そし
て、本発明では、故障診断用信号入力電極(17、1
8、JS1〜JS3)と角速度検出電極(21、22、
622、623、709、710)との間に基準電位接
地電極(15、16、650、750)が形成されてい
るため、故障診断用信号入力電極から角速度検出電極に
流れる故障診断用信号の一部を、基準電位接地電極から
外部に逃がすことができ、故障診断用信号による角速度
検出の誤差を低減することができる。
【0012】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の発明に加えて、基準電位接地電極(15、16、
650、750)を、振動子(1、601、701)に
おいて駆動電極(11、12、620、707)と角速
度検出電極(21、22、622、623、709、7
10)との間にも形成したことを特徴としており、駆動
電極から角速度検出電極に流れる駆動用信号による電流
も逃がすことができ、故障診断用信号及び駆動用信号に
よる角速度検出の誤差を低減することができる。
【0013】また、請求項1または2に記載の角速度セ
ンサにおいて、故障診断用信号入力電極(17、18、
JS1〜JS3)と駆動電極(11、12、620、7
07)との位置関係を考慮したとき、請求項3記載の発
明のように、故障診断用信号入力電極(17、18、J
S1〜JS3)を、振動子(1、601、701)にお
いて駆動電極(11、12、620、707)と角速度
検出電極(21、22、622、623、709、71
0)との間に形成することが好ましい。
【0014】ちなみに、請求項3の構成とは逆に、も
し、請求項1または2に記載の角速度センサにおいて、
故障診断用信号入力電極と角速度検出電極との間に、駆
動電極を介在させた場合、故障診断用信号入力電極と角
速度検出電極との間が遠くなり、請求項3の構成に比べ
て、角速度検出電極に対するワイヤ断線検出の感度が劣
る。
【0015】それに対して、請求項3記載の発明によれ
ば、故障診断用信号入力電極(17、18、JS1〜J
S3)は、駆動電極(11、12、620、707)及
び角速度検出電極(21、22、622、623、70
9、710)の間にあるから、故障診断用信号入力電極
による駆動電極及び角速度検出電極に対するワイヤ断線
検出の感度を良好なものとできる。
【0016】また、本発明によれば、故障診断用信号入
力電極(17、18、JS1〜JS3)と角速度検出電
極(21、22、622、623、709、710)と
の間には、基準電位接地電極(15、16、650、7
50)が形成されているため、結果的に、駆動電極と角
速度検出電極との間にも、基準電位接地電極が介在す
る。そのため、故障診断用信号及び駆動用信号による角
速度検出の誤差を低減することができる。
【0017】また、請求項4記載の発明は、振動子
(1)を、一対の角柱状のアーム部(4、5)と該各ア
ーム部(4、5)の一端を連結する連結部(6)とを有
する音叉形状に形成されたものとし、駆動電極(11、
12)を、振動子(1)における両アーム部(4、5)
と連結部(6)とが同一平面を形成する第1振動子面
(X1、X2)のうち一側の第1振動子面(X1)に形
成し、角速度検出電極(21、22)を、振動子(1)
におけるアーム部(4、5)の配列方向であるy軸と略
直交する第2振動子面(Y1、Y2)に形成した構成に
係るものである。
【0018】そして、本発明によれば、上記構成におい
て、故障診断用信号入力電極(17、18)を、一側の
第1振動子面(X1)のうち、角速度検出電極(21、
22)が形成されている側と対向する前記第2振動子面
(Y3、Y4)側の部位に形成したことを特徴としてい
る。それによって、角速度検出電極(21、22)が形
成されている第2振動子面(Y3、Y4)側に、故障診
断用信号入力電極(17、18)を形成する場合に比べ
て、故障診断用信号入力電極(17、18)と角速度検
出電極(21、22)との距離を遠くできるので、故障
診断用信号入力電極(17、18)から角速度検出電極
(21、22)に故障診断用信号が流れにくくなり、故
障診断用信号による角速度検出の誤差を低減することが
できる。
【0019】また、故障診断用信号入力電極(17、1
8)の面積は小さい方が、角速度検出電極(21、2
2)に流れる故障診断用信号は低減できるが、その分、
ワイヤ断線検出の感度も低下する。請求項4記載の角速
度センサにおける本発明者の検討によれば、実用上は、
請求項5記載の発明のように、故障診断用信号入力電極
(17、18)の面積が、1.5mm2 以上2.5mm
2 以下であることが好ましい。
【0020】また、故障診断用信号入力電極(17、1
8)と基準電位接地電極(15、16)とのギャップ
(M1)は小さい方が、基準電位接地電極(15、1
6)から故障診断用信号を逃がし易くできるが、その分
ワイヤ断線検出の感度も低下する。請求項4記載の角速
度センサにおける本発明者の検討によれば、実用上、請
求項6記載の発明のように、故障診断用信号入力電極
(17、18)と基準電位接地電極(15、16)と
は、0.4mm以上0.6mm以下のギャップを開けて
形成されていることが好ましい。
【0021】なお、上記した括弧内の符号は、後述する
実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例であ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。なお、以下の各図中、電極には便宜
上ハッチングを施してあるが断面を示すものではない。
図1は、本実施形態の角速度センサを示す斜視図であ
る。本実施形態は、例えば、自動車の姿勢制御やカーナ
ビゲーションシステム等に利用される角速度センサとし
て使用される。本実施形態は、振動子1と、振動子1を
支持するための支持部3と、振動子1および支持部3が
取り付けられる基板2とから構成されている。
【0023】振動子1は、一対の四角柱状のアーム部
(振動部)4、5と、各アーム部4、5の一端を連結す
る連結部6とを有する音叉形状に形成された圧電体(例
えば、PZT等)から形成されている。そして、振動子
1は、連結部6にて例えばエポキシ系の接着材で支持部
3に接合されており、この支持部3によって支持されて
いる。支持部3は、例えば42N(42アロイ)の様な
金属粉を焼結させたものから成り、くびれ部3aを有し
て略エ字型を呈している。支持部3は、スペーサ3bを
介して基板2に溶接等で接合されており、振動子1は基
板2の面K1に対して平行に浮遊した形となっている。
【0024】両アーム部4、5と連結部6とが同一平面
を形成し対向する略コ字形状の一対の面(第1振動子
面)であるX1、X2面のうち、基板2とは反対側の面
をX1面、X1面と対向する他方の面をX2面とする。
また、振動子1の外周に位置し且つアーム部4、5の配
列方向であるy軸と略直交する面(第2振動子面)であ
るY1、Y2、Y3、Y4面のうち、アーム部4側の外
周面をY1面、アーム部5側の外周面をY2面、アーム
部4側の内周面をY3面、アーム部5側の内周面をY4
面とする。
【0025】また、X1面およびX2面と略直交する方
向をx軸として、上記y軸およびz軸とともに、図1に
示すxyz直交座標系が構成される。以下、本実施形態
において、このxyz直交座標を用いて説明する。ま
た、以下、x軸方向というのは、x軸と平行な方向であ
ることを意味する。y軸、z軸方向についても同様であ
る。そして、例えば、車両等にはz軸方向を上下として
搭載される。
【0026】振動子1には、駆動および角速度検出のた
めの複数の電極が形成されているが、次に、その電極構
成について説明する。図2は、振動子1の外周面上に形
成された各電極11〜27の構成を、振動子1の前後、
左右から見た展開図である。(a)はX1面、(b)は
X2面、(c)はY1面、(d)はY2面上の電極構成
を示すものである。
【0027】X1面には、振動子1を駆動するための駆
動電極11、12、駆動状態をモニタし自励発振(自励
振動)させるため帰還用のモニタ電極13、14、基準
電位に接地された仮GND電極(基準電位接地電極)1
5、16と、後述する故障診断用信号VBを入力するた
めの故障診断用信号入力電極(以下、診断用電極とい
う)17、18、及び、角速度出力を取り出す為のパッ
ト電極19、20が形成されている。
【0028】一方、Y1、Y2面には、コリオリ力によ
って発生する電荷を取出し、振動子1に入力された角速
度を検出するための角速度検出電極21、22、角速度
検出電極21、22から出力をパット電極19、20に
引き出す為の引出し電極23、24及び、X2面に形成
され基準電位に接地された共通電極25とX1面の仮G
ND電極15、16とを短絡する為の仮GND短絡電極
26、27が形成されている。
【0029】ここで、診断用電極17は、X1面のうち
角速度検出電極21が形成されたY1面と対向するY3
面側に形成され、診断用電極17と角速度検出電極21
との間には、仮GND電極15が介在している。また、
診断用電極18は、X1面のうち角速度検出電極22が
形成されたY2面と対向するY4面側に形成され、診断
用電極18と角速度検出電極22との間には、仮GND
電極16が介在している。
【0030】また、駆動電極11及び12は、各々、X
1面において連結部6寄りに形成され、角速度検出電極
21及び22は、各々、Y1、Y2面においてアーム部
4、5の自由端寄りに形成されている。そして、X1面
に形成された仮GND電極15、16及び診断用電極1
7、18は、各々、対応する駆動電極11、12と角速
度検出電極21、22との間に介在した形となってい
る。
【0031】また、各診断用電極17、18の面積は、
1.5mm2 以上2.5mm2 以下である。また、図2
(a)に示す診断用電極17、18と仮GND電極1
5、16との隙間(ギャップ)M1は、0.4mm以上
0.6mm以下としている。これら、駆動電極11、1
2、仮GND電極15、16、診断用電極17、18及
び角速度検出電極21、22の電極構成は、故障診断用
信号及び駆動用信号による角速度検出の誤差を低減する
ための構成であり、その詳細については、後述する。
【0032】なお、角速度検出電極21は、アーム部4
においてY1面と対向するY3面、角速度検出電極22
は、アーム部5においてY2面と対向するY4面にあっ
てもよい。また、角速度検出電極は、両アーム部4及び
5のどちらか一方のみにあってもよい。一方のみの場
合、角速度検出電極がある側のアーム部の検知振動から
角速度検出がなされる。
【0033】また、振動子1は、図1の白抜き矢印に示
すように、X1、X2面に直交するx軸方向に分極処理
されている。振動子1と後述の制御回路(制御手段)と
の信号の入出力は、例えば、基板2上に絶縁、構成され
たターミナルT1〜T10と振動子1上の各電極を、ワ
イヤボンディングにて接続されたワイヤーW1〜W10
にて結線することにより行う。
【0034】ちなみに、駆動電極11、12はそれぞれ
W5、W10と、モニタ電極13、14はそれぞれW
4、W9と、仮GND電極15、16はそれぞれW3、
W8と、診断用電極17、18はそれぞれW2、W7
と、パット電極19、20はそれぞれW1、W6と接続
されている。次に、角速度センサの上記制御回路のブロ
ック図を図3に示す。回路は大きく分けて、駆動系A
1、検出系A2、故障診断系A3の3つに分けることが
出来る。
【0035】チャージアンプ201は、モニタ電極1
3、14からの出力(電流)を電圧に変換するものであ
る。駆動系A1はチャージアンプ201以降に設けられ
ており、チャージアンプ201からの内部信号としての
フィードバック信号(以下、FB信号と略し、周波数を
fdとする)が一定電圧となるように維持するAGC
(オートゲインコントロール)回路202と、AGC回
路202からの電圧を両駆動電極11、12で互いに位
相反転した電圧(駆動用信号)として印加するための反
転回路203とから構成される。
【0036】電流−電圧変換回路207、208は、パ
ット電極19、20を介して角速度検出電極21、22
からの出力(電流)を電圧に変換するものであり、差動
回路209は、両電流−電圧変換回路207、208か
らの電圧の差(差分)をとるものである。検出系A2は
電流−電圧変換回路207、208及び差動回路209
以降に設けられており、差動回路209からの差動出力
を上記FB信号(周波数fd)に基づき同期検波する第
1同期検波回路210と、第1同期検波回路210から
の出力を平滑化し直流電圧に変換する第1LPF(ロー
パスフィルタ)211とから構成される。
【0037】故障診断系(故障診断手段)A3は、検出
系の断線異常を検知するために追加したもので、診断用
電極17、18に故障診断用信号VB(以下、信号VB
という)を入力するための信号入力系A31と、角速度
検出電極21、22から故障診断用信号の入力に基づい
た信号を検出してセンサの故障診断を行うための信号検
出系A32とからなっている。
【0038】信号入力系A31は、上記FB信号を偶数
倍(本実施形態では2倍、つまり2fd)の周波数に変
換するための掛け算器(変調手段)204と、掛け算器
204の信号を一定振幅とし、信号VBとして、診断用
電極17、18に印加する振幅可変手段である振幅調整
器206とから構成される。信号検出系A32は、差動
回路209からの差動出力を掛け算器204からの信号
VB(周波数2fd)と同位相の信号に基づき同期検波
する第2同期検波回路(同期検波手段)212と、第2
同期検波回路212からの出力を平滑化し直流電圧に変
換する第2LPF213とから構成される。
【0039】本実施形態の作用について以下説明する。
まず、駆動系A1及び検出系A2による角速度検出の基
本動作を述べる。X1面、X2面に形成された駆動電極
11と共通電極25間、駆動電極12と共通電極25間
に、互い180°反転した交流電圧(例えば400mV
rms程度)を印加することにより、振動子1をy軸方
向に共振(駆動振動)させる。
【0040】このとき、モニタ電極13、14、チャー
ジアンプ201、AGC回路202、反転回路203、
及び駆動電極11、12で自励発振系を構成しており、
モニタ電極13、14からの出力(電流)をモニター
し、y軸方向への駆動振動の振幅を温度が変わっても一
定となる様に自励制御発振(自励制御振動)を行う。従
って、駆動用信号はFB信号の周波数fdと同じ周波数
であり、この周波数fdにて振動子1の駆動振動も行わ
れる(駆動振動の共振周波数fd)。
【0041】z軸まわりに角速度Ωが入力されたとき発
生するコリオリ力FCにより、振動子1はx軸方向に角
速度Ωに比例した振幅の振動(角速度検知振動)を発生
し、Y1面、Y2面に形成された角速度検出電極21、
22から角速度に比例した出力(電流)が発生し、角速
度が検出可能となる。角速度検知振動の共振周波数も駆
動振動の共振周波数と同じく一定周波数fdである。
【0042】角速度検出電極21、22からの出力は、
検出系A2にて次のように処理される。該出力を電流−
電圧変換回路207、208で電圧に変換し、差動回路
209で差動した電圧を、FB信号(周波数fd)を基
準に第1同期検波回路210にて同期検波処理を行い、
第1LPF211を通し、直流電圧として角速度検出信
号S1を出力する。以上が、駆動系A1及び検出系A2
による通常の角速度検出の基本動作である。
【0043】故障診断系A3は、次のように作用する。
断線等の故障検出のため、診断用電極17、18と共通
電極25との間に、信号VBを印加する。信号VBは次
のように生成する。上記FB信号を掛け算器204にて
変調する。FB信号の周波数は振動子1の駆動振動の共
振周波数(以下、駆動周波数という)fdとなるのに対
し、この変調により掛け算器204後の出力の周波数は
その2倍の2fdになる。
【0044】この掛け算器204後の出力の振幅を、振
幅調整器206にて調整し、一定周波数2fd、一定振
幅(例えば50mVrms程度)の信号VBとして診断
用電極17、18に印加する。ここで、角速度Ωが入力
されていないときには、診断用電極17、18から角速
度検出電極21、22に信号VBが伝わり、パット電極
19、20から電流−電圧変換回路207、208に、
信号VBの入力に基づいた信号として出力される。
【0045】一方、角速度Ω入力時には、振動子1の角
速度検出電極21、22からの出力、すなわち電流−電
圧変換回路207、208及び差動回路209からの出
力は、上記角速度検知振動による信号(周波数fd)
と、信号VBの入力に基づく周波数2fdの信号が合成
されたものとなる。ここで、周波数fdの信号は、上述
の検出系A2によって、角速度検出のための信号として
処理され、角速度検出信号S1として最終出力される。
ここで、周波数2fdの信号成分は、第1同期検波回路
210でのFB信号(周波数fd)に基づく同期検波に
より、キャンセルされる。
【0046】一方、周波数2fdの信号(故障診断用信
号の入力に基づいた信号)は断線等の故障検知するため
の信号として処理される。掛け算器204後の信号VB
(周波数2fd)を基準信号として、差動回路209か
らの出力を第2同期検波回路212にて同期検波処理を
行い、第2LPF213を通し、直流電圧として故障出
力信号R1を出力する。ここで、周波数fdの信号成分
は、第2同期検波回路212での信号VBに基づく同期
検波により、キャンセルされる。
【0047】例えば、角速度検出電極21、22と接続
されているワイヤーW1、W6が正常である場合、周波
数2fdの信号は角速度検出電極21、22から同相で
発生するため、差動回路209で差動後は2つの信号は
キャンセルされ、結果として故障出力信号R1は0状態
(基準電位)となる。それに対し、ワイヤーW1もしく
はW6が断線した場合、角速度検出電極21もしくは2
2からの出力が無くなる為、図4に示す様に、故障出力
信号R1がプラス側、もしくはマイナス側へオフセット
(1状態)され、断線を常時検出することが出来る。
【0048】このように、コリオリ振動検出の為に振幅
の大きい部位に設置されているために最も断線等の発生
し易い角速度検出電極21、22の断線等を検出でき
る。また、診断用電極17、18と接続されているワイ
ヤーW2もしくはW7が断線した場合にも同様にして検
出できる。この様に、予め所定量の信号VBを印加する
ことにより0、1状態の判断により断線が検知出来るた
め信頼度の高い診断が可能となる。
【0049】また、感度の変化やルーズコンタクト等に
よる回路内の微妙なリークに対しても0、1状態間の範
囲内で、ふらつきをモニターしておけば診断可能とな
る。信号VBとして、角速度検出信号と周波数が異なる
信号を用いてモニターしている為、精度の高い診断が可
能となる。以上のように、信号VBにより断線を検出す
る方法は、角速度入力時のコリオリ力と周波数が違う
為、角速度入力と断線の区別を確実に識別し診断するこ
とが出来る。
【0050】また、本実施形態によれば、信号VBに対
応する2fdの信号はAGC回路202により常に一定
に保たれたFB信号を用い、かつ検出系A2ではFB信
号を用いた同期検波処理でキャンセルされる為、センサ
の特性上、大きな影響は与えない。なお、信号VBはF
B信号の周波数fdの2倍でなくてもよいが、同期検波
処理時のキャンセル効果を考慮すると偶数倍が望まし
い。
【0051】また、本実施形態では、センサ内部で発生
する内部信号として、振動子1の励振方向への振幅制御
を行うためのFB信号を用いて、故障診断用信号VBを
加工生成しているため、別体の信号発生手段が不要とな
り、簡素且つ安価な構成とできる。なお、駆動電極1
1、12から電流−電圧変換回路、差動回路を用いて、
故障診断用信号(信号VB)の入力に基づいた信号を検
出するようにしてもよい。この場合には、駆動電極1
1、12のワイヤW5、W10の断線等を検出できる。
【0052】ここで、本実施形態では、駆動系A1が駆
動回路に対応し、電流−電圧変換回路207、208、
差動回路209及び検出系A2が角速度検出回路に対応
し、信号入力系A31が信号入力回路に対応し、信号検
出系A32が故障検出回路に対応する。なお、本実施形
態では、診断用電極17、18に信号VBを印加してい
るが、角速度検出電極21、22に、低電流回路を用い
て直接、周波数2fdの電流を流すようにしてもよい。
上記オフセットは、正常時に現れるようにし、断線時に
基準電位となるように、診断用電極17、18に反転し
た信号VBを入力するようにしてもよい。
【0053】なお、振幅調整器は、診断用電極17、1
8への入力に対し個々に設けてもよい。また、故障診断
系A3の信号検出系A32の第2同期検波回路212及
び第2LPF213は、電流−電圧変換回路207、2
08の個々について設けてもよい。このような構成によ
り、従来より可能だった駆動電極及びモニタ電極へのワ
イヤーの断線に加え、検出用ワイヤー(W1、W6)の
断線等を診断でき、あらゆるモードに対しての診断が可
能となる。
【0054】次に、信号VB(故障診断用信号VB、周
波数2fd)及び駆動用信号(周波数fd)による角速
度検出の誤差を低減するための、駆動電極11、12、
仮GND電極15、16、診断用電極17、18及び角
速度検出電極21、22の電極構成の詳細について述べ
る。まず、診断用電極17、18を、角速度検出電極2
1、22と駆動電極11、12との間に形成する構成
(構成A)とした理由について説明する。振動子1は、
圧電体(例えば、PZT(チタン酸ジルコン鉛)、水晶
等)、即ち誘電体で形成されているため、振動子1上の
各電極は静電的に結合している。いわゆるコンデンサを
形成しているといってもよい。
【0055】信号VBを診断用電極17、18に印加す
ると、診断用電極17、18から角速度検出電極21、
22に信号VBが伝わり、パット電極19、20から電
流−電圧変換回路207、208に、信号VBの入力に
基づいた信号として出力されるのは、診断用電極17、
18と角速度検出電極21、22とが静電的に結合して
いることを利用したものである。また、この静電的な結
合による信号の伝達は、各電極間のコンデンサの容量に
比例するため、各電極の電極面積に比例し、電極間の距
離に反比例する。
【0056】ところで、駆動電極11、12と角速度検
出電極21、22も静電的に結合している。駆動電圧
(駆動用信号)が静電的な結合により角速度検出電極2
1、22に伝わり、電流−電圧変換回路207、208
から出力される場合の影響について考える。ここで、例
えば、角速度Ωが入力されていないときには、信号VB
の入力に基づく周波数2fdの信号と駆動用信号の入力
に基づく周波数fdの信号とが合成されたものとなり、
電流−電圧変換回路207、208から出力される。
【0057】駆動電極11、12と角速度検出電極21
間の静電的な結合力と駆動電極11、12と角速度検出
電極22間の静電的な結合力は、例えば、角速度検出電
極21、22形成時のy軸方向への位置ずれ等により、
完全には一致しない。このため、駆動用信号(周波数f
d)入力に基づく電流−電圧変換回路207の出力と電
流−電圧変換回路208の出力は、差動回路209によ
り引き算されるが、ゼロにはならない。角速度Ωが入力
されていないときには、角速度検出信号S1ゼロとなる
のが理想であるが、差動回路209から出力されるfd
の周波数を持つ出力が、検出系A2に入力され、角速度
検出信号S1の誤差要因となる。
【0058】ここで、静電的な結合は電極間の距離に反
比例するため、駆動用信号の入力に基づく角速度検出信
号S1への影響が実用上無視できる程度に、駆動電極1
1、12は角速度検出電極21、22から離して形成す
れば、角速度検出信号S1の誤差要因を低減できる。一
方、ワイヤーW1、W6の断線検出に用いるのは、診断
用電極17、18と角速度検出電極21、22間の静電
的結合である。これは、上記のように、角速度検出信号
S1に影響を与えない周波数2fdの信号VBを診断用
電極17、18に入力し、故障出力信号R1のオフセッ
ト量を常時モニタすることで断線判定を行なう。
【0059】そこで、ワイヤーW1、W6が断線した
際、故障出力信号R1のオフセット量が断線判定するの
に十分大きくなるよう、診断用電極17、18は、角速
度検出電極21、22に近づけて形成するのである。一
方、角速度Ωが入力された場合に関しても、駆動電極1
1、12を角速度検出電極21、22から距離を離して
形成し、診断用電極17、18を角速度検出電極21、
22に近づけて形成することは、同様の効果がある。上
記基本動作にて述べたように、角速度が入力されると、
コリオリ力FCに基づき角速度検出信号S1が出力され
る。
【0060】この場合においても、角速度検出信号S1
に駆動用信号による誤差が発生せず、かつ、ワイヤーW
1、W6が断線した時に、故障出力信号R1が断線判定
するに十分シフトさせることができる。また、もし、X
1面において、診断用電極17、18と角速度検出電極
21、22との間に駆動電極11、12を介在させた場
合、診断用電極17、18と角速度検出電極21、22
との間が遠くなり、また、診断用電極17、18と駆動
電極11、12との間に角速度検出電極21、22を介
在させた場合、診断用電極17、18と駆動電極11、
12との間が遠くなる。
【0061】本実施形態の構成では、上記仮想構成に比
べて、角速度検出電極21、22及び駆動電極11、1
2に対するワイヤ断線検出の感度を良好なものとでき
る。以上が、構成Aを用いた理由である。次に、診断用
電極17及び18を、各々、X1面のうち角速度検出電
極21が形成されたY1面と対向するY3面側、及びX
1面のうち角速度検出電極22が形成されたY2面と対
向するY4面側に形成し、各診断用電極17、18の面
積を、1.5mm2 以上2.5mm2 以下とし、各診断
用電極17、18と各仮GND電極15、16との隙間
M1を、0.4mm以上0.6mm以下とした構成(構
成B)について、その背景及び根拠を述べる。
【0062】まず構成Bの背景を述べる。上述のよう
に、周波数fdの信号(FB信号)を掛け算器204に
入力すると、掛け算器204からは周波数2fdの信号
が出力される。しかしながら、掛け算器204の精度に
もよるが、厳密に言うと、掛け算器204からは周波数
2fdの信号以外にも、周波数fdのノイズ信号(振幅
は、例えば周波数2fdの信号の30分の1程度)も出
力される。
【0063】掛け算器204の出力に、2fdの周波数
とfdの周波数とが混合して出力された場合に、次の影
響がある。掛け算器204後の出力の振幅を、振幅調整
器206にて調整し、周波数2fdの信号と周波数fd
の信号とが合成された一定振幅(例えば50mVrms
程度)の信号VBとして診断用電極17、18に印加す
る。
【0064】ここで、角速度Ωが入力されていないとき
には、診断用電極17、18から角速度検出電極21、
22に信号VBが伝わり、パット電極19、20から電
流−電圧変換回路207、208に、信号VBの入力に
基づいた信号として出力される。このため、電流−電圧
変換回路207、208からの出力も、周波数2fdの
信号と周波数fdの信号とが合成された信号となる。
【0065】この合成信号が検出系A2に入力された場
合、周波数2fdの信号に関しては、第1同期検波回路
210において、fdの周波数で同期検波してキャンセ
ルされるため、角速度検出信号S1には影響を与えな
い。一方、周波数fdの信号に関しては、差動回路20
9で引き算されるものの、診断用電極17、18を形成
する際に位置ずれがあった(例えば50μm)場合等
に、完全にはキャンセルされない。そこで、掛け算器2
04によって周波数fdの信号が検出系A2に入力され
た場合には、角速度検出信号S1の誤差要因となる。同
様に、角速度Ωが入力された時にも角速度検出信号S1
の誤差要因となる。
【0066】一方、周波数2fdの信号と周波数fdの
信号の合成信号が、故障診断系A3の信号検出系A32
に入力された場合、周波数2fdの信号は、断線等の故
障検知を行なうための信号として処理される。上記の診
断用電極17、18の位置ずれ等により、周波数2fd
の信号について、差動回路209でのキャンセルが不完
全であっても、もともと故障出力信号R1は大きいた
め、さほど誤差とはならない。また、周波数fdの信号
は、第2同期検波回路212で同期検波により、キャン
セルされるため、故障診断系A3には影響を与えない。
【0067】以上が、構成Bの背景である。次に、構成
Bの根拠を述べる。掛け算器204から出力される周波
数fdの信号による角速度検出への影響を低減する方法
としては、まず、図5に示す方法がある。これは、信号
入力系A31にBPF(バンドパスフィルタ)205を
追加し、fdの周波数信号の振幅を低減してしまう方法
である。しかし、これではBPF205の追加によって
回路規模が大きくなるというデメリットがある。
【0068】そこで、本発明者は振動子1の電極形状の
工夫により、回路規模を変えずに、角速度検出への影響
を低減する方法を検討した。検討項目は、振動子上への
診断用電極17、18の形成位置、診断用電極17、1
8の面積、及び、仮GND電極15、16と診断用電極
17、18との隙間M1の間隔の3項目である。まず、
診断用電極17、18の形成位置を変えた際の効果につ
いて説明する。
【0069】図6は、診断用電極17及び18を、各
々、X1面のうちY3面側、及びX1面のうちY4面側
に形成したもので、構成Bにおける診断用電極17、1
8の形成位置である。図7は、診断用電極17及び18
を、各々、X1面のうちY1面側、及びX1面のうちY
2面側に形成したものである。以下、診断用電極17、
18の形成位置において、図6に示す形成位置を音叉内
側、図7に示す形成位置を音叉外側という。なお、図6
及び図7の振動子1は、仮GND電極15、16を省略
したものとしている。
【0070】そして、図8は、図6に示す振動子1と図
7に示す振動子1とについて、fdと2fdの周波数信
号を含む信号VB(以下、信号Vfdという)を印加し
たときの角速度検出信号S1への影響を比較したグラフ
である。この実験で用いた振動子に形成された各診断用
電極17、18の形状は、y軸方向に3mm、x軸方向
に0.7mmの長方形である。
【0071】グラフの縦軸である、角速度検出信号への
影響は、診断用電極17、18に信号Vfd(Vfd=
50mVrms)を印加した場合と、信号Vfd(Vf
d=0mVrms)を印加した場合の角速度検出信号の
差を示している。また、図9は、同じ振動子1におい
て、診断用電極17、18に信号Vfd(Vfd=50
mVrms)を印加した状態で、ワイヤーW1またはW
6を切断した時の故障診断用出力(故障出力信号R1、
以下、断線感度という)を示したものである。
【0072】ちなみに、図8、図9のグラフでは、角速
度検出信号への影響と断線感度は、角速度換算値(つま
り、センサの感度(センサに角速度を入力した際、1°
/sec(秒)あたりに発生する角速度検出信号S1の
出力)で割り算した値)を示している。このグラフをみ
て分かるように、診断用電極17及び18は、各々、振
動子1のX1面のY3面側及びY4面側に配置するよ
り、振動子1のX1面のY1面側及びY2面側に配置し
た方が、診断用電極17及び18に信号Vfdを印加し
た時に発生する、角速度検出信号への影響、及び、断線
感度は大きい。
【0073】このことは、診断用電極17と角速度検出
電極21の間に働く静電的結合力、及び、診断用電極1
8と角速度検出電極22の間に働く静電的結合力が、そ
れぞれ、診断用電極17と角速度検出電極21の間の距
離、及び、診断用電極18と角速度検出電極22の間の
距離に反比例することから説明できる。つまり、図7に
示した振動子1は、図6に示した振動子1に比較して、
電極間距離が狭いため、診断用電極17、18と角速度
検出電極21、22との間に働く静電的結合力が大き
い。
【0074】そこで、信号Vfdを印加した時の電流−
電圧変換回路207、208の出力(周波数2fdの信
号と周波数fdの信号の合成出力)は、図7に示した振
動子1の方が図6に示した振動子1に比較して大きい。
従って、図7に示した振動子1の方が図6に示した振動
子1に比較して、診断用電極17、18に信号Vfdを
印加した時に発生する、角速度検出信号への影響、及
び、断線感度は大きくなるわけである。
【0075】よって、診断用電極17、18からの故障
診断用信号による角速度検出信号への影響を低減するに
は、図6に示す音叉内側構成、即ち、診断用電極17及
び18を、各々、X1面のうち角速度検出電極21が形
成されたY1面と対向するY3面側に形成し、及びX1
面のうち角速度検出電極22が形成されたY2面と対向
するY4面側に形成することが好ましい。
【0076】次に、診断用電極17、18の面積を変え
た際の効果について説明する。図10は、図6に示す音
叉内側構成の振動子1において、診断用電極17、18
の面積を変えた際に、信号Vfdを印加した時の角速度
検出信号への影響を示すグラフである。また、図11
は、同じ振動子1において、信号Vfd(Vfd=0m
Vrms)を診断用電極17、18に印加した状態でワ
イヤーW1またはW6を切断した時の断線感度を示すグ
ラフである。
【0077】図10及び図11から、信号Vfdを診断
用電極17、18に印加した時の角速度検出信号への影
響、及び、断線感度は、診断用電極17、18の面積に
比例することがわかる。この理由は、診断用電極17、
18と角速度検出電極21、22との間に働く静電的結
合力が、診断用電極17、18の面積に比例することか
ら明らかである。
【0078】ここで、診断用電極17、18と角速度検
出電極21、22との間に、仮GND電極(基準電位接
地電極)15、16を形成する効果について説明する。
各診断用電極17、18と各角速度検出電極21、22
との間に、各仮GND電極15、16が形成されている
ため、診断用電極17、18から角速度検出電極21、
22に流れる故障診断用信号の一部を、仮GND電極1
5、16から外部に逃がすことができる。
【0079】そのため、電流−電圧変換回路207、2
08から出力される出力の振幅を下げることができ、故
障診断用信号(本実施形態では、信号VB中に含まれる
上記の周波数fdの信号成分)による角速度検出の誤差
を低減することができる。従って、診断用電極17、1
8と角速度検出電極21、22との間に仮GND電極1
5、16を形成した構成をとっている。なお、実際に、
後述の図15に示す様に、仮GND電極15、16が有
る場合は、無い場合に比べて、角速度検出信号への影響
が小さくなっている。
【0080】また、本実施形態では、仮GND電極1
5、16と診断用電極17、18を、振動子1における
同一のX1面に形成しているが、仮GND電極15、1
6と診断用電極17、18との静電的結合を考慮すれ
ば、両電極15、16及び17、18との隙間M1(図
2参照)も、角速度検出信号及び断線感度に影響する。
隙間M1についての検討結果を図12及び図13に示
す。
【0081】図12は、上記隙間M1を変えた場合にお
ける、隙間M1(電極間隙間、単位mm)と角速度検出
出力誤差(角速度出力信号への影響、単位°/sec)
との相関を示すグラフであり、図13は、上記隙間M1
を変えた場合における、隙間M1(電極間隙間、単位m
m)と断線感度(単位°/sec)との相関を示すグラ
フである。
【0082】図12及び図13からわかるように、隙間
M1が大きい程、角速度検出出力誤差は大きく、断線感
度も大きい。この理由は、上述のように、各診断用電極
17、18と各角速度検出電極21、22との間に形成
された各仮GND電極15、16による電流−電圧変換
回路207、208からの出力振幅の低減作用から明ら
かである。
【0083】つまり、隙間M1を狭くして、仮GND電
極15、16の面積を大きくする程、診断用電極17、
18から角速度検出電極21、22に流れる電流の多く
を仮GND電極15、16から逃すことができるため、
角速度検出出力への影響は小さく、断線感度も小さくな
るわけである。次に、診断用電極17、18の形成位
置、面積、及び上記隙間M1の組合せについて検討した
結果を図14及び図15に示す。図14は角速度検出信
号(S1)への影響について、図15は断線感度につい
ての結果である。なお、図14及び図15においては、
仮GND電極15、16の有無も組合せてある。
【0084】ここで、診断用電極17、18へ印加する
信号Vfdであるが、信号Vfdを大きくすると、信号
Vfd中の周波数fdの信号の角速度検出信号への影響
が大きくなる。一方、信号Vfdを小さくしすぎると、
信号Vfdの入力に基づく電流−電圧変換回路207、
208の信号を、故障診断系A3における信号検出系A
32で処理する上でS/Nが悪くなるため、信号Vfd
は50から100mVrms程度が望ましいと考えられ
る。本検討例では50mVrmsとした。
【0085】また、断線感度(検知出力用WB断線時の
自己診断出力変化)は大きい方が断線判定しやすく、角
速度検出信号への影響は小さい方が良い。この2つは、
図14及び図15をみても分かるように相反する特性で
あるため、断線判定が十分可能で、且つ、できるだけ角
速度検出信号への影響を小さくするような仕様にする必
要がある。
【0086】検討の結果、例えば、断線感度は100°
/sec以上、角速度検出信号への影響は1°/sec
以内にすればよいことがわかった。そこで、この仕様を
満足するために、上記隙間M1を0.4mm以上0.6
mm以下にし、各診断用電極17、18の面積を1.5
mm2 以上2.5mm2 以下にし、診断用電極17及び
18を、各々、X1面のうちY3面側、及びY4面側に
形成することとした。以上が、構成Bとした根拠であ
る。
【0087】ここで、本実施形態の主な特徴についてま
とめておく。本実施形態では、駆動電極11、12もし
くは角速度検出電極21、22からの信号VB(故障診
断用信号)の入力に基づいた信号、すなわち角速度検出
信号とは別個の信号を検出できるので、該信号のオフセ
ットの度合等をみることで異常振動や、駆動電極11、
12および角速度検出電極21、22のワイヤ断線検出
を行うことができる。
【0088】また、本実施形態では、診断用電極17、
18と角速度検出電極21、22との間に仮GND電極
15、16が形成されているため、診断用電極17、1
8から角速度検出電極21、22に流れる信号VBの一
部を、仮GND電極15、16から外部に逃がすことが
でき、信号VB(故障診断用信号)による角速度検出の
誤差を低減することができる。
【0089】また、本実施形態では、仮GND電極1
5、16を、振動子1において駆動電極11、12と角
速度検出電極21、22との間にも形成しており、駆動
電極11、12から角速度検出電極21、22に流れる
駆動用信号による電流も逃がすことができ、駆動用信号
による角速度検出の誤差を低減することができる。ま
た、本実施形態では、診断用電極17、18は、駆動電
極11、12及び角速度検出電極21、22の間にある
から、診断用電極17、18による両電極11、12、
21、22に対するワイヤ断線検出の感度を良好なもの
とできる。
【0090】また、本実施形態では、診断用電極17、
18を、X1面のうち、角速度検出電極21、22が形
成されている側と対向するY3、Y4面側の部位に形成
することで、診断用電極17、18と角速度検出電極2
1、22との距離を遠くできるので、診断用電極17、
18から角速度検出電極21、22に信号VBが流れに
くくなり、信号VBによる角速度検出の誤差を低減する
ことができる。
【0091】また、本実施形態では、上記隙間M1を
0.4mm以上0.6mm以下に、各診断用電極17、
18の面積を1.5mm2 以上2.5mm2 以下とする
ことにより、例えば、断線感度は100°/sec以
上、角速度検出信号への影響は1°/sec以内という
良好なセンサ特性を満足することができる。 (他の実施形態)なお、診断用電極17、18の電極形
状は、上記のように長方形でなくともよい。例えば、図
16に示す様に、診断用電極17、18を楕円にしても
よい。
【0092】また、図17に示す様に、モニタ電極13
を片側のアーム部4にのみ形成してもよく、モニタ電極
13、14が両方のアーム部4、5に有る場合と同様
に、ワイヤーW1、W6等の断線検出が可能な角速度セ
ンサが実現できる。また、上記実施形態においては、診
断用電極17、18と角速度検出電極21、22との間
に電極を形成し、仮GNDに接地したが、一定電位に接
地されていれば、仮GNDでなくともよい。
【0093】また、本発明を適用できる、その他の形状
の振動子としては多脚音叉形状でもよい。例えば4脚音
叉形状の振動子601に適用した例を、図18に示す。
この振動子601は、略平行に配列された4本の四角柱
状のアーム部602、603、604、605と、各ア
ーム部602〜605の片端部を共通に固定支持する共
通の連結部606とを有しており、上記支持部3により
基板2に固定支持されている。
【0094】ここで、図18に示す様に、アーム部60
2〜605の配列方向をy軸、アーム部602〜605
の長手方向をz軸、アーム部602〜605及び連結部
606の厚み方向をx軸としてxyz直交座標系が構成
される。そして、振動子601において、x軸と直交す
る面のうち基板2と対向する面をX2面(図示せず)と
し、このX2面とは反対側の面をX1面とし、またy軸
と直交する外側一対のアーム部602、605の外周面
のうちアーム部602側の面をY2面(図示せず)、ア
ーム部605側の面をY1面とする。
【0095】この振動子601は、制御回路(図示せ
ず)により次のように作動する。X1面上に形成された
駆動電極620及びモニタ電極621を介して、内側一
対のアーム部603、604をy軸方向において互いに
反対方向に共振(駆動振動)させ、z軸回りに角速度が
入力された場合、内側一対のアーム部603、604に
発生するコリオリ力により、外側一対のアーム部60
2、605も連成してx軸方向に振動する。
【0096】この振動振幅を、Y1面及びX1面上に形
成された角速度検出電極622及び623から、各引き
出し電極624、625及びパット電極626を介して
出力として検出し、角速度を検出する。なお、627は
共通電極、628及び629は、各々、共通電極627
と導通する引き出し電極及びパット電極であり、また、
共通電極627は、上記X2面上にも形成された図示し
ない共通電極と、引き出し電極630により導通してい
る。
【0097】そして、振動子601のX1面上におい
て、角速度検出、引き出し及びパット電極622〜62
6と駆動電極620との間に、診断用電極JS1を設
け、更に、診断用電極JS1と角速度検出、引き出し及
びパット電極622〜626との間に、基準電位接地電
極650を設ける。ここで、基準電位接地電極650
は、図示しない引き出し電極等によって振動子601に
おける上記共通電極と導通させればよい。それによっ
て、上記実施形態と同様に、断線を検出し、故障診断用
信号及び駆動用信号による角速度検出の誤差を低減する
ことすることが可能となる。
【0098】なお、振動子601上の各電極と制御回路
(図示せず)との信号の入出力は、図18に示す様に、
ワイヤーW20〜W24及びターミナルT20〜24に
より行なうことができる。さらに、多脚音叉形状の振動
子としては、図19に示すものでもよい。図19は、H
型音叉形状の振動子701に本発明を適用した例を示す
もので、振動子701を前後左右からみた展開図であ
る。
【0099】振動子701は、4本の平行な四角柱状の
アーム部702、703、704、705と連結部70
6とから構成される。連結部706には、上記各実施形
態に示すような支持部(図示せず)が当接しており、こ
の支持部を介して振動子701は支持されている。そし
て、図19に示す様に、アーム部702〜705の配列
方向をy軸、アーム部702〜705の長手方向をz
軸、アーム部702〜705及び連結部706の厚み方
向をx軸としてxyz直交座標系が構成される。なお、
図19の座標は(a)に対応したものである。
【0100】ここで、振動子701においてx軸と直交
する面のうち一側の面をX1面(図19(a))、他側
の面をX2面(図19(b))とし、また、振動子70
1の外周面であってy軸と直交する面のうち一側面(ア
ーム部703、705側の面)をY1面(図19
(c))とし、他側面(アーム部702、704側の
面)をY2面(図19(d))とする。
【0101】振動子701上に形成された電極構成は、
X1面に形成され片側一対のアーム部702、703を
駆動するための駆動電極707、X1面に形成され振動
状態をモニタするためのモニタ電極708、及び、角速
度検出電極(アーム部704のY2面側)709及び角
速度検出電極(アーム部705のY1面側)710を備
えた構成となっている。
【0102】そして、各角速度検出電極709、710
は、各々、引出し電極711、712を介してX1面上
のパット電極713、714に導通している。また、7
15、716及び717は上記駆動、モニタ、角速度検
出電極707〜710の基準電位となる共通電極であ
り、各共通電極715〜717は、引出し電極718、
719によって導通されている。
【0103】本実施形態の作動は、図示しない制御回路
により次のように作動する。駆動電極707と共通電極
715間に交流電圧を印加することにより、片側一対の
アーム部702、703を、y軸方向において互いに反
対方向に共振(駆動振動)させる。そのときの振幅とし
てモニタ電極708からの出力をモニターし、出力が一
定となるように自励制御発振(自励制御振動)させる。
【0104】次に、z軸回りに角速度が入力された場
合、振動している片側一対のアーム部702、703に
発生するコリオリ力により、他側一対のアーム部70
4、705も連成してx軸方向に振動する。この振動振
幅を、角速度検出電極709、710からの出力として
検出し、角速度を検出する。このような振動子701の
X1面上において、角速度検出、引き出し及びパット電
極709〜714と駆動電極707との間に、診断用電
極JS2、JS3を設け、診断用電極JS2、JS3と
角速度検出、引き出し及びパット電極709〜714と
の間に、基準電位接地電極750を設ける。
【0105】ここで、基準電位接地電極750は、図示
しない引き出し電極等によって振動子701における上
記共通電極と導通している。それによって、上記実施形
態と同様に、断線を検出し、故障診断用信号及び駆動用
信号による角速度検出の誤差を低減することすることが
可能となる。また、振動子の材料についてはPZTでな
くとも、例えば水晶等でもよい。
【0106】また、角速度検出電極が第2振動子面(Y
3、Y4)に形成された場合、診断用電極は第1振動子
面(X1)において第2振動子面(Y1、Y2)側に形
成されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る角速度センサを示す斜
視図である。
【図2】図1に示す角速度センサの振動子上の電極構成
を示す展開図である。
【図3】上記実施形態に係る角速度センサの制御回路の
ブロック図である。
【図4】上記実施形態における断線検出方法を示す説明
図である。
【図5】図3に示す制御回路にBPF(バンドパスフィ
ルタ)を付加したブロック図である。
【図6】診断用電極が音叉内側に形成された振動子の電
極構成を示す展開図である。
【図7】診断用電極が音叉外側に形成された振動子の電
極構成を示す展開図である。
【図8】診断用電極の位置による角速度検出信号への影
響を比較したグラフである。
【図9】診断用電極の位置による断線感度を比較したグ
ラフである。
【図10】診断用電極の面積と角速度検出信号への影響
との関係を示すグラフである。
【図11】診断用電極の面積と断線感度との関係を示す
グラフである。
【図12】図2に示す隙間M1と角速度出力信号への影
響との相関を示すグラフである。
【図13】上記隙間M1と断線感度との相関を示すグラ
フである。
【図14】診断用電極の位置、面積、及び上記隙間M1
の組合せを変えた際の、角速度出力信号への影響の変化
を示すグラフである。
【図15】診断用電極の位置、面積、及び上記隙間M1
の組合せを変えた際の、断線感度の変化を示すグラフで
ある。
【図16】診断用電極の形状の変形例を示す説明図であ
る。
【図17】モニタ電極の変形例を示す説明図である。
【図18】本発明を4脚音叉の振動子に適用した例を示
す説明図である。
【図19】本発明をH型音叉の振動子に適用した例を示
す説明図である。
【符号の説明】
1、601、701…振動子、4、5…アーム部、6…
連結部、11、12、620、707…駆動電極、1
5、16…仮GND電極、17、18、JS1〜JS3
…故障診断用信号入力電極、21、22、622、62
3、709、710…角速度検出電極、207、208
…電流−電圧変換回路、209…差動回路、650、7
50…基準電位接地電極、A1…駆動系、A2…検出
系、A31…信号入力系、A32…信号検出系。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体からなる振動子(1、601、7
    01)と、 前記振動子に形成され前記振動子を駆動するための駆動
    電極(11、12、620、707)と、 前記振動子に形成され前記振動子に入力された角速度を
    検出するための角速度検出電極(21、22、622、
    623、709、710)と、 前記駆動電極と接続され、前記駆動電極に駆動用信号を
    入力して前記振動子を励振する駆動回路(A1)と、 前記角速度検出電極と接続され、前記角速度検出電極か
    ら前記振動子の励振方向と直交する振動状態を検出し、
    該振動状態から所定軸回りの角速度を検出する角速度検
    出回路(207〜209、A2)と、 前記振動子に形成された故障診断用信号入力電極(1
    7、18、JS1〜JS3)と、 前記故障診断用信号入力電極に故障診断用信号を入力す
    る信号入力回路(A31)とを備え、 前記角速度検出電極から前記故障診断用信号の入力に基
    づいた信号を検出してセンサの故障診断を行うようにし
    た角速度センサであって、 前記振動子において前記故障診断用信号入力電極と前記
    角速度検出電極との間に、基準電位に接地する基準電位
    接地電極(15、16、650、750)が形成されて
    いることを特徴とする角速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記基準電位接地電極(15、16、6
    50、750)は、前記振動子(1、601、701)
    において前記駆動電極(11、12、620、707)
    と前記角速度検出電極(21、22、622、623、
    709、710)との間に形成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の角速度センサ。
  3. 【請求項3】 前記故障診断用信号入力電極(17、1
    8、JS1〜JS3)は、前記振動子(1、601、7
    01)において前記駆動電極(11、12、620、7
    07)と前記角速度検出電極(21、22、622、6
    23、709、710)との間に形成されていることを
    特徴とする請求項1または2に記載の角速度センサ。
  4. 【請求項4】 前記振動子(1)は、一対の角柱状のア
    ーム部(4、5)とこれら各アーム部(4、5)の一端
    を連結する連結部(6)とを有する音叉形状に形成され
    たものであり、 前記駆動電極(11、12)は、前記振動子(1)にお
    ける前記両アーム部(4、5)と前記連結部(6)とが
    同一平面を形成する第1振動子面(X1、X2)のうち
    一側の第1振動子面(X1)に形成され、 前記角速度検出電極(21、22)は、前記振動子
    (1)における前記アーム部(4、5)の配列方向であ
    るy軸と略直交する第2振動子面(Y1、Y2)に形成
    され、 前記故障診断用信号入力電極(17、18)は、前記一
    側の第1振動子面(X1)のうち、前記角速度検出電極
    (21、22)が形成されている側と対向する前記第2
    振動子面(Y3、Y4)側の部位に形成されていること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の
    角速度センサ。
  5. 【請求項5】 前記故障診断用信号入力電極(17、1
    8)の面積が、1.5mm2 以上2.5mm2 以下であ
    ることを特徴とする請求項4に記載の角速度センサ。
  6. 【請求項6】 前記基準電位接地電極(15、16)
    は、前記一側の第1振動子面(X1)に形成されてお
    り、 前記故障診断用信号入力電極(17、18)と前記基準
    電位接地電極(15、16)とは、0.4mm以上0.
    6mm以下のギャップを開けて形成されていることを特
    徴とする請求項4または5に記載の角速度センサ。
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