JP2000087732A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置

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JP2000087732A
JP2000087732A JP25727798A JP25727798A JP2000087732A JP 2000087732 A JP2000087732 A JP 2000087732A JP 25727798 A JP25727798 A JP 25727798A JP 25727798 A JP25727798 A JP 25727798A JP 2000087732 A JP2000087732 A JP 2000087732A
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exhaust gas
sox
catalyst
air
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Shinya Hirota
信也 広田
Toshiaki Tanaka
俊明 田中
Satoru Iguchi
哲 井口
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸蔵還元型NOx触媒に吸収されたSOxを十
分に放出・還元できるようにする。 【解決手段】 エンジン1に接続された排気管9に、内
部に吸蔵還元型NOx触媒31a,31bを収容した触
媒コンバータ30を設置する。上流側の吸蔵還元型NO
x触媒31aと下流側の吸蔵還元型NOx触媒31bの間
に空気供給ノズル22を挿入し、空気供給装置23から
供給される二次空気を下流側の吸蔵還元型NOx触媒3
1bに供給することができるようにする。SOx放出処
理時には、燃料噴射弁7から燃料を副噴射して排気空燃
比をリッチにするとともに、空気供給ノズルから二次空
気を噴射し、下流側の吸蔵還元型NOx触媒31bを所
定量の酸素が存在する還元雰囲気にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気通
路に吸蔵還元型NOx触媒を備えた排気浄化装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】リーン空燃比の燃焼を行う内燃機関から
排出される排気のNOxを浄化する排気浄化装置とし
て、吸蔵還元型NOx触媒がある。この吸蔵還元型NOx
触媒は、流入排気の空燃比がリーンのときにNOxを吸
収し、流入排気中の酸素濃度が低下したときに吸収した
NOxを放出する触媒であり、排気通路に吸蔵還元型N
Ox触媒を配置して、リーン空燃比の排気から窒素酸化
物(NOx)を吸収させ、NOx吸収後に内燃機関に供給
する燃料を増量等して前記吸蔵還元型NOx触媒に流入
する排気空燃比をストイキまたはリッチにすることによ
り、前記吸蔵還元型NOx触媒から吸収したNOxを放出
させるとともに、放出されたNOxを排気中の未燃H
C、CO等の還元成分により還元浄化する。
【0003】ところで、一般に、内燃機関の燃料には硫
黄分が含まれており、内燃機関で燃料を燃焼すると、燃
料中の硫黄分が燃焼して硫黄酸化物(SOx)が発生す
る。前記吸蔵還元型NOx触媒は、NOxの吸収作用を行
うのと同じメカニズムで排気中のSOxの吸収を行うの
で、内燃機関の排気通路に吸蔵還元型NOx触媒を配置
すると、吸蔵還元型NOx触媒にはNOxのみならずSO
xも吸収される。
【0004】ところが、吸蔵還元型NOx触媒に吸収さ
れたSOxは時間経過とともに安定な硫酸塩を形成する
ため、通常の吸蔵還元型NOx触媒からのNOxの放出、
還元浄化(以下、再生という)を行う条件では、分解、
放出されにくく吸蔵還元型NOx触媒内に蓄積され易い
傾向がある。吸蔵還元型NOx触媒内のSOx蓄積量が増
大すると、吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸収容量が減少
して排気中のNOxの除去を十分に行うことができなく
なりNOx浄化効率が低下する、いわゆるSOx被毒が生
じる。そこで、吸蔵還元型NOx触媒のNOx浄化能を長
期に亘って高く維持するためには、吸蔵還元型NOx触
媒に吸収されているSOxを適宜のタイミングで放出さ
せる必要がある。
【0005】吸蔵還元型NOx触媒に吸収されたSOxを
放出させるには、流入排気空燃比をストイキまたはリッ
チにし、且つ、通常再生時よりも吸蔵還元型NOx触媒
を高温にする必要があることが分かっている。
【0006】そこで、特開平6−88518号公報等に
開示されているように、SOx吸収によって吸蔵還元型
NOx触媒のNOx浄化能が低下する前に所定の時期に、
触媒温度高温下においてストイキまたはリッチの空燃比
の排気を吸蔵還元型NOx触媒に流して、吸蔵還元型N
Ox触媒からSOxを放出・還元している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来は、流入排気空燃
比と触媒温度が、吸蔵還元型NOx触媒からのSOxの放
出・還元を支配すると考えられていた。しかしながら、
従来方法によりSOx放出処理を実行しても、予想する
ほどにはSOxの放出・還元が行われず、SOx被毒によ
り低下した吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸収能を回復さ
せることが困難であった。
【0008】本出願人は、その原因について以下のよう
に推察した。酸素濃度の極めて低いストイキまたはリッ
チの空燃比の排気を吸蔵還元型NOx触媒に供給する
と、吸蔵還元型NOx触媒における上流部分において排
気中の酸素が還元剤(HC)と反応して焼失し、それよ
りも下流域では酸素のない雰囲気となって還元剤だけが
供給されることとなる。このような雰囲気では、排気中
に含まれている重質還元剤が吸蔵還元型NOx触媒を被
毒し、吸蔵還元型NOx触媒からのSOxの放出・還元を
行いにくくする。
【0009】また、本出願人の研究により、吸蔵還元型
NOx触媒からSOxを放出・還元させるには、触媒表面
近傍における還元剤と酸素の反応が大変に重要であるこ
とを明らかになった。
【0010】本発明はこのような従来の技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする
課題は、吸蔵還元型NOx触媒あるいはSOx吸収剤に吸
収されたSOxの効率的な放出・還元を図ることにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、以下の手段を採用した。即ち、(1)本発
明に係る内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通
路に配置され流入する排気の空燃比がリーンのときに排
気中のNOxを吸収し流入する排気の空燃比がストイキ
またはリッチのときに吸収したNOxを放出する吸蔵還
元型NOx触媒と、この吸蔵還元型NOx触媒がNOx吸
収時に吸収した排気中のSOxを吸蔵還元型NOx触媒か
ら放出させるときに流入する排気の空燃比をストイキま
たはリッチにする再生手段と、を備えた内燃機関の排気
浄化装置において、前記再生手段によるSOx放出の実
行の際、前記吸蔵還元型NOx触媒におけるSOx吸収領
域に所定量の酸素を供給残存させるトータルリッチ化手
段を備えたことを特徴とする。
【0012】この内燃機関の排気浄化装置においては、
トータルリッチ化手段によって、吸蔵還元型NOx触媒
におけるSOx吸収領域を所定量の酸素が存在する雰囲
気にすることができ、これにより吸蔵還元型NOx触媒
に吸収されているSOxの放出・還元を促進させること
ができる。
【0013】前記(1)の内燃機関の排気浄化装置にお
いては、SOx放出の時の排気の流れ方向は、NOx吸収
時と同方向とすることもできるし、逆方向とすることも
できる。
【0014】前記(1)の内燃機関の排気浄化装置にお
いては、前記再生手段とトータルリッチ化手段によるS
Ox放出の実行タイミングを、SOx放出時における排気
流れ方向での吸蔵還元型NOx触媒の下流側の触媒温度
が上流側の触媒温度よりも高いときとすることができ
る。触媒温度が高いと還元剤及び酸素の消費が多くなる
が、上述したタイミングでSOx放出処理を実行する
と、SOx放出処理時における吸蔵還元型NOx触媒の上
流側では触媒温度が低いので還元剤及び酸素が消費され
にくく、その結果、SOx放出処理時における吸蔵還元
型NOx触媒の下流側まで還元剤及び酸素の存在する雰
囲気を形成し易くなる。
【0015】前記(1)の内燃機関の排気浄化装置にお
いては、前記トータルリッチ化手段は、SOx放出時に
おける排気流れ方向での吸蔵還元型NOx触媒の下流側
の触媒に酸素を供給する酸素供給手段を備えることがで
きる。このようにすると、SOx放出時における吸蔵還
元型NOx触媒の下流側を確実にトータルリッチ化させ
ることができる。
【0016】前記(1)の内燃機関の排気浄化装置にお
いては、内燃機関を多気筒の内燃機関とし、前記トータ
ルリッチ化手段は、一部の気筒についてはリッチ空燃比
で燃料を燃焼し、他の気筒についてはリーン空燃比で燃
料を燃焼する気筒制御手段で構成することができる。こ
れは、リーンバーンガソリンエンジンの場合に採用する
ことが可能であり、このようにすると、装置構成を簡略
化することができる。
【0017】(2)また、本発明に係る内燃機関の排気
浄化装置は、内燃機関の排気通路に配置され流入する排
気の空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸収し流
入する排気の空燃比がストイキまたはリッチのときに吸
収したNOxを放出する吸蔵還元型NOx触媒と、この吸
蔵還元型NOx触媒よりも上流の前記排気通路に配置さ
れ流入する排気の空燃比がリーンのときに排気中のSO
xを吸収し流入する排気の空燃比がストイキまたはリッ
チのときに吸収したSOxを放出するSOx吸収剤と、こ
のSOx吸収剤が吸収したSOxをSOx吸収剤から放出
させるときに流入する排気の空燃比をストイキまたはリ
ッチにする再生手段と、を備えた内燃機関の排気浄化装
置において、前記再生手段によるSOx放出の実行の
際、前記SOx吸収剤におけるSOx吸収領域に所定量の
酸素を供給残存させるトータルリッチ化手段を備えたこ
とを特徴とする。
【0018】この内燃機関の排気浄化装置においては、
トータルリッチ化手段によって、SOx吸収剤における
SOx吸収領域を所定量の酸素が存在する雰囲気にする
ことができ、これによりSOx吸収剤に吸収されている
SOxの放出・還元を促進させることができる。
【0019】前記(2)の内燃機関の排気浄化装置にお
いては、SOx放出の時の排気の流れ方向は、NOx吸収
時と逆方向にするのが好ましい。これは、SOx吸収剤
から放出されたSOxが吸蔵還元型NOx触媒に再吸収さ
れないようにするためである。
【0020】前記(2)の内燃機関の排気浄化装置にお
いては、前記トータルリッチ化手段は前記SOx吸収剤
に酸素を供給する酸素供給手段を備えることができる。
尚、前記(1)及び(2)の内燃機関の排気浄化装置に
おいて、内燃機関としてはリーンバーンガソリンエンジ
ンやディーゼルエンジンを例示することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る内燃機関の排
気浄化装置の実施の形態を図1から図10の図面に基い
て説明する。
【0022】〔第1の実施の形態〕図1は、内燃機関と
してのディーゼルエンジンの排気浄化装置の概略構成を
示す図である。この図において、エンジン1は直列4気
筒であり、吸気管2及び吸気マニホルド3を介して各気
筒に吸気が供給される。
【0023】燃料タンク4の燃料(軽油)は吐出圧制御
可能な燃料供給ポンプ5によって吸い上げられてコモン
レール6に供給される。エンジンコントロール用電子制
御ユニット(ECU)50は、コモンレール6内の燃料
圧力がエンジン1の運転状態に応じて所定圧力値となる
ように、燃料供給ポンプ5の運転を制御する。
【0024】また、エンジン1には、コモンレール6か
ら供給される燃料を各気筒内に噴射する燃料噴射弁7が
設けられており、燃料噴射弁7の開弁時期及び開弁期間
は、エンジン1の運転状態に応じてECU50によって
制御される。
【0025】各気筒の燃焼室には、各気筒における圧縮
上死点近傍において対応する燃料噴射弁7から燃料が主
噴射され、この燃料の爆発によって生じた排気が排気マ
ニホールド8を介して排気管9に排出される。
【0026】また、このエンジン1においては、所定の
時期に、所定の気筒の膨張行程あるいは排気行程におい
て対応する気筒の燃料噴射弁7から気筒内に燃料が副噴
射されるようになっている。副噴射された燃料のHC成
分は、爆発行程の熱により軽質なHCに改質されて、排
気と共に排気マニホールド8を介して排気管9に排出さ
れ、後述する吸蔵還元型NOx触媒31に供給される。
副噴射が実行される前記所定の時期については後で説明
する。
【0027】排気管9の途中には、内部に吸蔵還元型N
Ox触媒(以下、NOx触媒と略す)31を収容した触媒
コンバータ30が設置されている。NOx触媒31につ
いては後で詳述する。
【0028】排気管9において触媒コンバータ30の入
口30aの近傍には、触媒コンバータ30に流入する排
気の温度に対応した出力信号をECU50に出力する排
気温センサ13が取り付けられている。
【0029】ECU50はデジタルコンピュータからな
り、双方向バスによって相互に接続されたROM(リー
ドオンメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、
CPU(セントラルプロセッサユニット)、入力ポー
ト、出力ポートを具備し、エンジン1の燃料噴射量制御
等の基本制御を行うほか、この実施の形態では、触媒コ
ンバータ30の再生制御等を行っている。
【0030】これら制御のために、ECU50の入力ポ
ートには、アクセル開度センサ14からの入力信号と、
クランク角センサ15からの入力信号が入力される。ア
クセル開度センサ14はアクセル開度に比例した出力電
圧をECU50に出力し、ECU50はアクセル開度セ
ンサ14の出力信号に基づいてエンジン負荷を演算す
る。クランク角センサ15はクランクシャフトが一定角
度回転する毎に出力パルスをECU50に出力し、EC
U50はこの出力パルスに基づいてエンジン回転速度を
演算する。これらエンジン負荷とエンジン回転速度によ
ってエンジン運転状態が判別される。
【0031】触媒コンバータ30に収容されているNO
x触媒31、即ち吸蔵還元型NOx触媒は、例えばアルミ
ナを担体とし、この担体上に例えばカリウムK、ナトリ
ウムNa、リチウムLi、セシウムCsのようなアルカ
リ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカ
リ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類
から選ばれた少なくとも一つと、白金Ptのような貴金
属とが担持されている。
【0032】このNOx触媒は、流入排気の空燃比(以
下、排気空燃比と称す)がリーンのときはNOxを吸収
し、流入排気の空燃比がストイキまたはリッチで排気中
の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出する。
尚、排気空燃比とは、ここではNOx触媒の上流側の排
気通路やエンジン燃焼室、吸気通路等にそれぞれ供給さ
れた空気量の合計と燃料(炭化水素)の合計の比を意味
するものとする。したがって、NOx触媒上流の排気通
路内に燃料、還元剤あるいは空気が供給されない場合に
は、排気空燃比はエンジン燃焼室内に供給される混合気
の空燃比に一致する。
【0033】NOx触媒のNOx吸放出作用のメカニズム
については明らかでない部分もあるが、図2に示すよう
なメカニズムで行われると考えられている。このメカニ
ズムについて、担体上に白金Pt及びバリウムBaを担
持させた場合を例にとって説明するが、他の貴金属,ア
ルカリ金属,アルカリ土類,希土類を用いても同様のメ
カニズムとなる。
【0034】まず、流入排気の空燃比がかなりリーンに
なると流入排気中の酸素濃度が大巾に増大するため、図
2(A)に示すように酸素O2 がO2 -又はO2-の形で白
金Ptの表面に付着する。次に、排気ガスに含まれるN
Oは、白金Ptの表面上でO 2 -又はO2-と反応し、NO
2 となる(2NO+O2 →2NO2 )。
【0035】その後、生成されたNO2は、NOx触媒の
NOx吸収能力が飽和しない限り、白金Pt上で酸化さ
れながら酸化バリウム(BaO)に移動して、硝酸イオ
ンNO3 -の形でNOx触媒内に拡散する。このようにし
てNOxがNOx触媒内に吸収される。
【0036】これに対し、流入排気の空燃比がストイキ
またはリッチになって流入排気中の酸素濃度が低下した
場合は、NO2の生成量が低下し、前記反応とは逆の反
応によって、NOx触媒内の硝酸イオンNO3 -は、NO2
またはNOの形でNOx触媒から放出される。
【0037】一方、流入排気中にHC,CO等の還元成
分が存在すると、これらの成分は白金Pt上の酸素O2 -
又はO2-と反応して酸化され、排気中の酸素を消費して
排気中の酸素濃度を低下させる。また、排気中の酸素濃
度低下によりNOx触媒から放出されたNO2 またはN
Oは、図2(B)に示すように、HC,COと反応して
還元されN2となる。このようにして白金Pt上のNO
2 またはNOが存在しなくなると、NOx触媒から次か
ら次へとNO2またはNOが放出される。
【0038】即ち、流入排気中のHC,COは、まず白
金Pt上の酸素O2 -又はO2-とただちに反応して酸化さ
れ、次いで白金Pt上の酸素O2 -又はO2-が消費されて
もまだHC,COが残っていれば、このHC,COによ
ってNOx触媒から放出されたNOxおよびエンジンから
排出されたNOxがN2に還元される。
【0039】したがって、流入排気の空燃比をストイキ
またはリッチにすれば短時間の内にNOx触媒に吸収さ
れているNOxが放出され、しかも、この放出されたN
Oxが還元されるために大気中にNOxが排出されるのを
阻止することができる。
【0040】ところで、ディーゼルエンジンの場合は、
ストイキ(理論空燃比、A/F=13〜14)よりもは
るかにリーン域で燃焼が行われるので、通常の機関運転
状態ではNOx触媒に流入する排気の空燃比は非常にリ
ーンであり、排気中のNOxはNOx触媒に吸収され、N
Ox触媒から放出されるNOx量は極めて少ない。
【0041】また、ガソリンエンジンの場合には、燃焼
室に供給する混合気をストイキまたはリッチにすること
により排気ガスの空燃比をストイキまたはリッチにし、
排気ガス中の酸素濃度を低下させて、NOx触媒に吸収
されているNOxを放出させ再生することができるが、
ディーゼルエンジンの場合には、燃焼室に供給する混合
気をストイキまたはリッチにすると燃焼の際に煤が発生
するなどの問題があり採用することはできない。
【0042】したがって、ディーゼルエンジンでは、N
Ox触媒のNOx吸収能力が飽和する前に所定のタイミン
グで、燃焼用の混合気とは別に還元剤としての燃料を直
接、NOx触媒に供給してNOxの放出を行う必要があ
る。そのため、この実施の形態では、NOx触媒31か
らNOxの放出を行うときには、エンジン1の膨張行程
あるいは排気行程において気筒内に燃料を副噴射するこ
とにより、NOx触媒31に流入する排気の空燃比をス
トイキまたはリッチにしている。
【0043】次に、NOx触媒のSOx被毒のメカニズム
について説明する。排気中にSOx成分が含まれている
と、NOx触媒は上述のNOxの吸収と同じメカニズムで
排気中のSOxを吸収する。即ち、排気空燃比がリーン
のときには、酸素O2がO2 -又はO2-の形でNOx触媒の
白金Ptの表面に付着しており、流入排気中のSOx
(例えばSO2)は白金Ptの表面上で酸化されてSO3
となる。
【0044】その後、生成されたSO3は、白金Ptの
表面で更に酸化されながら酸化バリウム(BaO)に移
動して、硫酸イオンSO4 2-の形でNOx触媒内に拡散し
硫酸塩BaSO4を形成する。BaSO4は結晶が粗大化
し易く、比較的安定し易いため、一旦生成されると分解
放出されにくい。このため、時間の経過とともにNOx
触媒中のBaSO4の生成量が増大するとNOx触媒の吸
収に関与できるBaOの量が減少してNOxの吸収能力
が低下してしまう。したがって、NOx触媒のNOx浄化
能を長期に亘って高く維持するためには、NOx触媒に
吸収されているSOxを適宜のタイミングで放出させる
必要がある。
【0045】このNOx触媒に吸収されたSOxを放出さ
せるには、流入排気空燃比をストイキまたはリッチに
し、且つ、NOx触媒からNOxを放出させる通常の再生
時よりもNOx触媒温度を高温にする必要があり、さら
に酸素の存在が必要である。
【0046】この実施の形態では、NOx触媒からSOx
の放出を行うときには、NOx放出のときと同様に、エ
ンジン1の膨張行程あるいは排気行程において気筒内に
燃料を副噴射することにより、NOx触媒31に流入す
る排気の空燃比をストイキまたはリッチにしている。
【0047】次に、本実施の形態における排気浄化装置
の作用について説明する。前述したように、エンジン1
はディーゼルエンジンのため通常の運転状態では排気空
燃比はリーンであり酸素濃度が高い。したがって、この
排気がNOx触媒31に流れると、排気中のNOxはNO
x触媒31に吸収される。
【0048】ここで、この実施の形態では、排気中のN
OxをNOx触媒31で吸収するときには、ECU50
は、燃料噴射弁7を、主噴射のみ実行し副噴射を実行し
ないように制御する。
【0049】尚、NOxの吸収は、触媒コンバータ30
の入口30aに近い側のNOx触媒31から始まり、徐
々に出口30bに近い側のNOx触媒31に広がってい
くこととなる。
【0050】<NOx放出処理>空燃比リーンの排気を
触媒コンバータ30に流していると、触媒コンバータ3
0に吸収されたNOx量が増大し、そのまま続行してい
るとNOx吸収能力が飽和してしまう。そこで、触媒コ
ンバータ30のNOx吸収能力が飽和する前の所定の時
期に、触媒コンバータ30のNOx触媒31からNOxの
放出処理を行う。ここで、NOx放出処理を実行する所
定の時期としては、例えば、ECU50によりエンジン
1の運転時間を積算し、この積算時間が所定時間に達し
た時としてもよいし、ECU50によりエンジン1の運
転状態の履歴からNOx吸収量を推定し、この推定吸収
量が所定量に達した時としてもよい。
【0051】NOx放出処理を実行するときには、EC
U50は、燃料噴射弁7を、主噴射と副噴射の両方を実
行するように制御し、副噴射における燃料噴射弁7の開
弁時期及び開弁期間、副噴射の回数等を制御する。尚、
このNOx放出処理においては、図3に示すように、所
定の期間、副噴射を連続的に実行する。
【0052】膨張行程あるいは排気行程で燃料を副噴射
することにより排気の空燃比はストイキまたはリッチに
なり、このストイキまたはリッチの空燃比の排気を触媒
コンバータ30に流すことによって、NOx触媒31に
吸収されていたNOxを放出し、還元して、N2として大
気に排出することができる。
【0053】<SOx放出処理>ところで、前述したよ
うに、NOx触媒31は排気中のNOxを吸収すると同時
に排気中のSOxも吸収し、SOxの吸収量が増大してく
るとNOx触媒31のNOx吸収能力が低下してしまい、
たとえ前記NOx放出処理を実行しても初期のNOx吸収
能力に回復することができなくなってしまう。
【0054】また、前述したように、NOx触媒31か
らSOxを放出させるためにはNOx放出時よりも高い触
媒温度が必要であり、前記NOx放出処理ではNOx触媒
31からSOxを放出させることができない。
【0055】そこで、NOx触媒31のSOx被毒がひど
くならない所定の時期(即ち、NOx浄化率を低下さ
せ、NOx排出量を増加させる危険が生じる前)に、触
媒コンバータ30のNOx触媒31からSOxの放出処理
を行う。ここで、SOx放出処理を実行する所定の時期
としては、例えば、ECU50によりエンジン1の運転
時間を積算し、この積算時間が所定時間に達した時とし
てもよいし、ECU50によりエンジン1の運転状態の
履歴からSOx吸収量を推定し、この推定吸収量が所定
量に達した時とすることができる。
【0056】SOx放出処理時には高い触媒温度が必要
であるので、排気温度が高くなるエンジン1の加速運転
時や高負荷運転時に合わせてSOx放出処理が実行され
るようにECU50により制御してもよいし、あるい
は、SOx放出処理時には積極的に排気温度を高くする
ようにECU50によりエンジン1の運転状態を制御し
てもよい。いずれにしても、ECU50は、NOx触媒
31の触媒温度がSOx放出処理に適した温度範囲にな
っているときに、SOx放出処理を実行する。
【0057】SOx放出処理を実行するときには、EC
U50は、燃料噴射弁7を、主噴射と副噴射の両方を実
行するように制御し、副噴射における燃料噴射弁7の開
弁時期及び開弁期間、副噴射の回数等を制御する。
【0058】ところで、このSOx放出処理は、NOx放
出処理のときよりも触媒温度の高い温度条件で行う必要
があることは既に述べたが、このような温度条件下でN
Ox放出処理と同じように燃料を副噴射したのでは、排
気が触媒コンバータ30における上流域を流れる間に排
気中の酸素が消費し尽くされてしまい触媒コンバータ3
0における下流域では酸素が存在しなくなり、この下流
域をSOx放出可能な雰囲気にすることができない。
【0059】そこで、SOx放出処理における副噴射で
は、1回の副噴射による燃料噴射量をNOx放出処理の
ときよりも多くしてNOx放出処理時よりも排気空燃比
のリッチ度合を深くし、且つ、図3に示すように副噴射
を間欠的(スパイク的)に複数回に分けて実行して、ト
ータルとして流入排気空燃比をストイキまたはリッチと
し且つ触媒コンバータ30における下流端において所定
量の酸素が存在する雰囲気を形成する。以下、トータル
で流入排気空燃比をストイキまたはリッチとし且つ所定
量の酸素が存在する雰囲気をトータルリッチと称す。
【0060】そして、触媒コンバータ30における下流
端までトータルリッチとなるように、ECU50は、排
気温センサ13で検出した排気温度で代用される触媒床
温度と、エンジン1から排出される排気の酸素濃度及び
還元剤濃度に基づいて、SOx放出処理期間中に副噴射
すべき燃料量と供給すべき酸素量を決定する。
【0061】尚、触媒コンバータ30における下流端ま
でトータルリッチにする間欠副噴射法としては、副噴
射実行期間Xを副噴射休止期間Yよりも短時間にし、リ
ーン空燃比状態の排気中に還元剤をスパイク的に供給す
る方法と、副噴射実行期間Xを副噴射休止期間Yより
も長時間にし、リッチ空燃比状態の排気中に酸素をスパ
イク的に供給する方法がある。
【0062】このように間欠副噴射を実行し、触媒コン
バータ30における下流端までトータルリッチにする
と、触媒コンバータ30内の全てのNOx触媒31に吸
収されているSOxを放出還元して、SO2として大気に
排出することができる。なお、SOx放出処理を実行す
ると、NOx触媒31に吸収されているNOxも放出・還
元されてN2となって排出される。
【0063】また、上述のようにSOx放出処理のため
に間欠副噴射を実行しても、触媒コンバータ30におけ
る上流域のNOx触媒31の触媒温度が余り高いと、排
気が触媒コンバータ30の上流域を流れる間に酸素が消
費し尽くされる虞れがある。これに対処するには、触媒
コンバータ30の前端部の温度が低下したとき(例え
ば、減速時やアイドル運転時)にSOx放出処理を実行
すると、触媒コンバータ30における下流域を確実に酸
素の存在する雰囲気にすることができる。触媒コンバー
タ30の前端部の温度が低下したときには触媒コンバー
タ30の後端部の温度が高くなっているので、後端側の
NOx触媒31からSOxの放出・還元が始まり、昇温と
ともにSOxの放出・還元が触媒コンバータ30の前端
側に進行していく。
【0064】このように、この実施の形態の排気浄化装
置によれば、NOx触媒31に吸収されたSOxを確実に
且つ十分に放出・還元することができ、その結果、触媒
コンバータ30のNOx吸収能力を十分に回復させるこ
とができる。
【0065】この第1の実施の形態において燃料噴射弁
7と副噴射制御を行うECU50は再生手段を構成する
とともに、トータルリッチ化手段を構成する。
【0066】〔第2の実施の形態〕第1の実施の形態で
は、触媒コンバータ30における下流端までトータルリ
ッチにする手法として間欠副噴射を採用したが、この第
2の実施の形態では、副噴射については連続で行い、触
媒コンバータ30における下流域に二次空気を供給する
ことで、下流域をトータルリッチにする。
【0067】そのために、この実施の形態における触媒
コンバータ30には、図4に示すように、その内部の上
流域に配置されたNOx触媒31aと下流域に配置され
たNOx触媒31bとの間に、空気供給ノズル22が介
挿されており、空気供給装置23から供給された二次空
気を空気供給ノズル22から下流域のNOx触媒31b
に供給できるようにしている。尚、空気供給装置23の
運転はECU50によって制御される。
【0068】この場合、NOx放出処理のときよりも排
気空燃比のリッチ度合が深くなるように副噴射を行い、
この副噴射を連続して行いつつ、空気供給ノズル22か
ら触媒コンバータ30の下流域に二次空気を供給する。
このようにすれば、触媒コンバータ30の下流端までト
ータルリッチな雰囲気にすることができ、下流端でもS
Oxの放出・還元が可能になる。
【0069】その他の構成については、第1の実施の形
態と同じであるので、図中、同一態様部分に同一符号を
付して説明を省略する。また、上述構成の排気浄化装置
でSOx放出処理を行う場合に、初めに触媒コンバータ
30の下流域のNOx触媒31bについてSOx放出処理
を行い、次に上流域のNOx触媒31aについてSOx放
出処理を行うこともできる。この場合、下流域のNOx
触媒31bについてSOx放出処理を行うときには、触
媒コンバータ30に流入する排気中の酸素が存在しない
かあるいは少ない状態にして、空気供給ノズル22から
下流域のNOx触媒31bに二次空気を供給し、上流域
のNOx触媒31aについてSOx放出処理を行うときに
は、空気供給ノズル22からの二次空気の供給を停止
し、触媒コンバータ30に流入する排気中の酸素が増量
する状態にする。尚、いずれの領域のNOx触媒31
a,31bについてSOx放出処理を行うときにも、排
気空燃比のリッチ度合はNOx放出処理時よりも深くす
る。
【0070】この実施の形態において、空気供給ノズル
22と空気供給装置23は、酸素供給手段及びトータル
リッチ化手段を構成する。
【0071】〔第3の実施の形態〕第3の実施の形態
は、触媒コンバータの排気の流れ方向をNOx吸収時と
は逆方向にしてSOx放出処理を行う、いわゆる逆流再
生法に本発明を適用した例である。
【0072】触媒コンバータ内のSOxの吸収量の分布
は、排気入口側(前端側)に近いほど多くなっており、
そのため、SOx放出処理に際してストイキまたはリッ
チの空燃比の排気を通常のNOx吸収時と同じ方向に流
すと、触媒コンバータの排気入口側に吸収されていたS
Oxが放出されても、放出されたSOxが触媒コンバータ
の中を排気出口側(後端側)に移動して出口側のNOx
触媒に再吸収されるという問題がある。
【0073】この問題の解決策として開発されたのが、
SOx放出処理時にストイキまたはリッチの空燃比の排
気をNOx吸収時とは逆方向に流す逆流再生法である。
これは、ストイキまたはリッチの空燃比の排気を触媒コ
ンバータの後端側から流入させ前端側から流出させて排
気の流れを逆方向にしてSOxの放出を行えば、触媒コ
ンバータの前端側に吸収されていたSOxが放出される
と直ちに触媒コンバータの外に排出されるようになるの
で、放出されたSOxが触媒コンバータ内のNOx触媒に
再吸収されなくなる、という考えに基づいている。
【0074】しかしながら、この逆流再生法によりSO
x放出処理を行った場合にも、ストイキまたはリッチの
空燃比の排気が触媒コンバータの前端側のSOx吸収領
域に達する前に、触媒コンバータの後端側において排気
中の酸素が消費し尽くされてしまい、SOx吸収領域で
は酸素が存在しなくなり、SOx吸収領域をSOx放出可
能な雰囲気にすることができなかった。
【0075】本発明によれば、このような逆流再生法に
よるSOx放出処理の場合にも、SOx吸収領域をSOx
放出可能な雰囲気にすることができる。以下、図5及び
図6を参照して第3の実施の形態の内燃機関の排気浄化
装置を説明する。
【0076】図5は、内燃機関としてのディーゼルエン
ジンの排気浄化装置の概略構成を示す図である。この図
において、エンジン1は直列4気筒であり、吸気管2及
び吸気マニホルド3を介して各気筒に吸気が供給され
る。
【0077】燃料タンク4の燃料(軽油)は吐出圧制御
可能な燃料供給ポンプ5によって吸い上げられてコモン
レール6に供給される。エンジンコントロール用電子制
御ユニット(ECU)50は、コモンレール6内の燃料
圧力がエンジン1の運転状態に応じて所定圧力値となる
ように、燃料供給ポンプ5の運転を制御する。
【0078】また、エンジン1には、コモンレール6か
ら供給される燃料を各気筒内に噴射する燃料噴射弁7が
設けられており、燃料噴射弁7の開弁時期及び開弁期間
は、エンジン1の運転状態に応じてECU50によって
制御される。
【0079】各気筒の燃焼室には、各気筒における圧縮
上死点近傍において対応する燃料噴射弁7から燃料が主
噴射され、この燃料の爆発によって生じた排気が排気マ
ニホールド8を介して排気管9に排出される。尚、この
第3の実施の形態では、燃料噴射弁7から燃料の副噴射
は実行されない。
【0080】排気管9は4つのポートを備えた排気切替
弁(排気流れ方向切替手段)20の第1ポートに接続さ
れている。排気切替弁20の第2ポートは排気を大気に
排出する排気管10に接続され、排気切替弁20の第3
ポートは排気管12を介して触媒コンバータ30の入口
30aに接続され、排気切替弁20の第4ポートは排気
管11を介して触媒コンバータ30の出口30bに接続
されている。触媒コンバータ30にはNOx触媒(即
ち、吸蔵還元型NOx触媒)31が収容されている。
【0081】排気切替弁20は、その弁体を図6に示す
順流位置と図5に示す逆流位置に切り替えることによっ
て、触媒コンバータ30を流れる排気の流れ方向を変え
るためのバルブである。前記弁体が図6に示す順流位置
に位置しているとき、排気切替弁20は、排気管9と排
気管12とを接続するとともに排気管10と排気管11
とを接続し、この時、排気は、排気管9→排気管12→
触媒コンバータ30→排気管11→排気管10の順に流
れて、大気に放出される。このように排気が触媒コンバ
ータ30の入口30aから出口30bに向かって流れる
流れ方向を、以下の説明においては「順流」と称す。ま
た、排気切替弁20の弁体が図5に示す逆流位置に位置
しているとき、排気切替弁20は、排気管9と排気管1
1とを接続するとともに排気管10と排気管12とを接
続し、この時、排気は、排気管9→排気管11→触媒コ
ンバータ30→排気管12→排気管10の順に流れて、
大気に放出される。このように排気が触媒コンバータ3
0の出口30bから入口30aに向かって流れる流れ方
向を、以下の説明においては「逆流」と称す。
【0082】この排気切替弁20はアクチュエータ21
に駆動されて弁位置の切り替えが行われ、アクチュエー
タ21はECU50により制御される。排気切替弁20
の弁位置制御については後で詳述する。
【0083】排気管12において触媒コンバータ30の
入口30aの近傍には、触媒コンバータ30に流入する
排気の温度に対応した出力信号をECU50に出力する
排気温センサ13が取り付けられている。
【0084】排気管11において触媒コンバータ30の
出口30bの上流には、還元剤供給ノズル24と空気供
給ノズル25が設置されている。還元剤供給ノズル24
は、還元剤供給装置26から供給される還元剤としての
燃料(軽油)を、排気管11を流れる排気中に噴射し、
空気供給ノズル25は、空気供給装置27から供給され
る二次空気を、排気管11を流れる排気中に噴射する。
還元剤供給装置26及び空気供給装置27は後で詳述す
るようにECU50によって作動制御される。
【0085】また、ECU50の入力ポートには、第1
の実施の形態と同様に、アクセル開度センサ14からの
入力信号と、クランク角センサ15からの入力信号が入
力される。
【0086】次に、第3の実施の形態における排気浄化
装置の作用について説明する。まず、排気中のNOxを
NOx触媒31で吸収するときには、ECU50は、ア
クチュエータ21を、排気切替弁20の弁体が図6に示
す順流位置に保持されるように制御し、触媒コンバータ
30における排気の流れ方向を入口30aから出口30
bに向かって流れる順流とする。このように排気を順流
で流した場合には、NOxの吸収は、触媒コンバータ3
0の入口30aに近い側のNOx触媒31から始まり、
徐々に出口30bに近い側のNOx触媒31に広がって
いくこととなる。
【0087】<NOx放出処理>NOx放出処理を実行す
るときには、ECU50は、アクチュエータ21を、排
気切替弁20の弁体が図6に示す順流位置に保持される
ように制御し、触媒コンバータ30内における排気の流
れ方向をNOx吸収時と同じ順流とする。そして、触媒
コンバータ30に流入する排気の空燃比が所定のリッチ
条件あるいはストイキとなるように、ECU50は還元
剤供給装置26を作動制御する。このNOx放出処理時
には、還元剤供給ノズル24から燃料が連続的に供給さ
れる。ストイキまたはリッチの空燃比の排気を触媒コン
バータ30に流すことにより、NOx触媒31に吸収さ
れていたNOxは放出され、還元されて、N2として大気
に排出される。
【0088】<SOx放出処理>SOx放出処理を実行す
るときには、ECU50は、アクチュエータ21を、排
気切替弁20の弁体が図5に示す逆流位置に保持される
ように制御し、触媒コンバータ30内における排気の流
れ方向をNOx吸収時と逆(即ち、出口30bから入口
30aに向かう方向)の逆流する。そして、触媒コンバ
ータ30における入口30a側の端部までトータルリッ
チとなるように、ECU50は、還元剤供給装置26、
空気供給装置27を作動制御する。
【0089】触媒コンバータ30における入口30a側
の端部までトータルリッチにするには、次の、のい
ずれの制御方法でも実行することができる。 還元剤供給ノズル24から燃料を連続して噴射し
て、酸素のない所定のリッチ空燃比の排気を連続的に触
媒コンバータ30に供給するようにし、これと同時に、
空気供給ノズル25から間欠的に二次空気を供給する。
【0090】 通常運転時におけるディーゼルエンジ
ン1の排気は酸素過剰のリーン状態であるので、空気供
給ノズル25からの二次空気の供給は行わずして、還元
剤供給ノズル24からの燃料供給を間欠的に行い、且
つ、NOx放出処理の時よりもリッチ度合の大きい所定
のリッチ空燃比となるように還元剤供給量を制御する。
【0091】また、この逆流再生によるSOx放出処理
のときにも、SOx吸収領域に酸素を残存させるために
は、SOx放出処理時における触媒コンバータ30の上
流域の温度が下流域よりも低い方が有利である。
【0092】排気の流れを順流にして行うNOx吸収時
において触媒コンバータ30の入口30a側が温度上昇
した直後(例えば、加速直後)は、触媒コンバータ30
の出口30b側の温度は入口30a側よりも低くなるは
ずであるから、このタイミングの時に逆流再生によるS
Ox放出処理を実行すれば、SOxが吸収されている入口
30a側に還元剤及び酸素が供給され易くなる。ここ
で、図7に示すように、触媒コンバータ30の入口30
aにおける触媒温度が所定の温度ウィンドウよりも高温
で、出口30bにおける触媒温度が前記温度ウィンドウ
よりも低温となったときに、逆流再生によるSOx放出
処理を実行するのがより好ましい。
【0093】この第3の実施の形態排気浄化装置によっ
ても、NOx触媒31に吸収されたSOxを確実に且つ十
分に放出・還元することができ、その結果、触媒コンバ
ータ30のNOx吸収能力を十分に回復させることがで
きる。
【0094】また、この実施の形態においては、ただ一
つの排気切替弁20の弁位置を切替操作するだけで、触
媒コンバータ30を流れる排気の流れ方向を順流と逆流
に切り替えることができ、構造が簡単で、安価にでき
る。
【0095】この実施の形態において、還元剤供給ノズ
ル24と還元剤供給装置26は再生手段及びトータルリ
ッチ化手段を構成し、空気供給ノズル25と空気供給装
置27はトータルリッチ化手段を構成する。
【0096】〔第4の実施の形態〕図8は、第4の実施
の形態における排気浄化装置の概略構成を示す図であ
る。第4の実施の形態における排気浄化装置は、第3の
実施の形態の構成を基本として、触媒コンバータ30の
上流にSトラップ40が設けられている。詳述すると、
Sトラップ40は、排気切替弁20の第3ポートと触媒
コンバータ30の入口30aとを接続する排気管12
A,12Bの間に設置されている。Sトラップ40に
は、SOx吸収能力が高い吸蔵還元型NOx触媒からなる
Sトラップ材(SOx吸収剤)41が収容されている。
【0097】また、第4の実施の形態の排気浄化装置で
は、Sトラップ40の出口40bと触媒コンバータ30
の入口30aとを接続する排気管12Bに、還元剤供給
ノズル24と空気供給ノズル25が設置されている。
【0098】排気切替弁20の弁体が順流位置に保持さ
れているとき、エンジン1から排出された排気は、排気
管9→排気管12A→Sトラップ40→排気管12B→
触媒コンバータ30→排気管11→排気管10を通って
大気に排出される。このとき、排気中のSOxはSトラ
ップ40に吸収され、触媒コンバータ30に流れること
は殆どない。このように、Sトラップ40は、触媒コン
バータ30のNOx触媒31がSOx被毒するのを防止す
るものである。また、排気中のNOxは触媒コンバータ
30のNOx触媒31に吸収される。
【0099】NOx放出処理時には、排気の流れ方向は
第3の実施の形態の場合と同様に順流にされ、Sトラッ
プ40を通過した排気中に還元剤供給ノズル24から燃
料が噴射され、これによりストイキまたはリッチの空燃
比となった排気が触媒コンバータ30に流入して、NO
x触媒31に吸収されているNOxが放出・還元される。
【0100】そして、SOx放出処理時には、図8に示
すように、排気の流れ方向は第3の実施の形態の場合と
同様に逆流にされ、触媒コンバータ30を通過した排気
中に還元剤供給ノズル24から燃料が噴出され、これに
よりリッチ空燃比となった排気がSトラップ40に流入
して、Sトラップ40のSトラップ材41に吸収されて
いるSOxが放出・還元される。
【0101】このSトラップ40のSOx放出処理を行
う際に、還元剤供給ノズル24からの燃料の噴射を、第
3の実施の形態のSOx放出処理と同様に行う。即ち、
Sトラップ40の入口40a側の端部までトータルリッ
チとなるように、ECU50が還元剤供給装置26、空
気供給装置27の作動制御を行う。
【0102】Sトラップ40における入口40a側の端
部までトータルリッチにするための還元剤供給装置2
6、空気供給装置27の作動制御方法は第3の実施の形
態の場合と同じであり、次の、のいずれの制御方法
でも実行することができる。
【0103】 還元剤供給ノズル24から燃料を連続
して噴射して、酸素のない所定のリッチ空燃比の排気を
連続的にSトラップ40に供給するようにし、これと同
時に、空気供給ノズル25から間欠的に二次空気を供給
する。
【0104】 通常運転時におけるディーゼルエンジ
ン1の排気は酸素過剰のリーン状態であるので、空気供
給ノズル25からの二次空気の供給は行わずして、還元
剤供給ノズル24からの燃料供給を間欠的に行い、且
つ、NOx放出処理の時よりもリッチ度合の大きい所定
のリッチ空燃比となるように還元剤供給量を制御する。
【0105】この実施の形態において、還元剤供給ノズ
ル24と還元剤供給装置26は再生手段及びトータルリ
ッチ化手段を構成し、空気供給ノズル25と空気供給装
置27はトータルリッチ化手段を構成する。
【0106】〔第5の実施の形態〕図9は、第5の実施
の形態における排気浄化装置の概略構成を示す図であ
る。第5の実施の形態における排気浄化装置は第4の実
施の形態の変形例である。以下、第5の実施の形態が第
4の実施の形態と相違する点を説明する。
【0107】第5の実施の形態では、排気管9と排気管
12Bとが排気管16によって接続されており、この排
気管16の途中に開閉弁17が設置されている。開閉弁
17はアクチュエータ18によって開閉駆動され、アク
チュエータ18はECU50によって制御される。ま
た、排気管9において排気管16との接続点よりも上流
に、還元剤供給ノズル24と空気供給ノズル25が設置
されている。
【0108】この排気浄化装置においては、NOx吸収
時には、排気切替弁20の弁体を順流位置に保持し、開
閉弁17を閉状態に保持する。この状態は第4の実施の
形態におけるNOx吸収時と同じであり、その作用も同
じである。
【0109】NOx放出処理時には、開閉弁17を閉状
態に保持したまま、排気切替弁20の弁体を逆流位置に
切り替える。これにより、排気は触媒コンバータ30を
通った後にSトラップ40へと流れる逆流となる。そし
て、排気中には還元剤供給ノズル24から燃料が噴出さ
れ、これによりストイキまたはリッチの空燃比となった
排気が触媒コンバータ30に流入して、触媒コンバータ
30のNOx触媒31に吸収されていたNOxが放出・還
元される。この第5の実施の形態においてNOx放出処
理を逆流で行っている理由は、順流で行ったのでは、還
元剤供給ノズル24から供給した燃料が触媒コンバータ
30に到達する前にSトラップ40で消費されてしまう
からである。
【0110】次に、SOx放出処理時には、図9に示す
ように、開閉弁17を開状態に切り替え、排気切替弁2
0の弁体を逆流位置に保持する。これにより、排気の多
くが排気管9から排気管16に流れ、Sトラップ40を
通って排気管10に流れ、大気に放出される。そして、
一部の少量の排気が排気管9から排気管11に流れ、触
媒コンバータ30を通り排気管12Bを通ってSトラッ
プ40に流れる。このように触媒コンバータ30を流れ
る排気の流量が少なくなるのは、触媒コンバータ30の
抵抗による。
【0111】そして、このSOx放出処理時には、還元
剤供給ノズル24からの燃料噴射によりSトラップ40
の入口40a側の端部までトータルリッチとなるよう
に、ECU50が還元剤供給装置26、空気供給装置2
7を作動制御する。
【0112】Sトラップ40における入口40a側の端
部までトータルリッチにするための還元剤供給装置2
6、空気供給装置27の作動制御方法は第4の実施の形
態の場合と同じであり、次の、のいずれの制御方法
でも実行することができる。
【0113】 還元剤供給ノズル24から燃料を連続
して噴射して、酸素のない所定のリッチ空燃比の排気を
連続的にSトラップ40に供給するようにし、これと同
時に、空気供給ノズル25から間欠的に二次空気を供給
する。
【0114】 通常運転時におけるディーゼルエンジ
ン1の排気は酸素過剰のリーン状態であるので、空気供
給ノズル25からの二次空気の供給は行わずして、還元
剤供給ノズル24からの燃料供給を間欠的に行い、且
つ、NOx放出処理の時よりもリッチ度合の大きい所定
のリッチ空燃比となるように還元剤供給量を制御する。
【0115】〔第6の実施の形態〕図10は、本発明に
係る内燃機関の排気浄化装置の第6の実施の形態におけ
る概略構成を示している。
【0116】この実施の形態における内燃機関はリーン
バーンガソリンエンジンである。周知のように、リーン
バーンガソリンエンジンの場合には、ディーゼルエンジ
ンの場合と違って、燃焼室における空燃比がリーンとリ
ッチのどちらでも運転が可能である。そこで、この実施
の形態では、排気のトータルリッチ化を、気筒毎に燃焼
用の空燃比を制御することにより行っている。
【0117】まず、図10を参照してこの排気浄化装置
の構成を説明する。このエンジン60は直列4気筒リー
ンバーンガソリンエンジン(以下、エンジンと略す)で
あり、図示しない吸気管から各気筒61〜64に吸気が
供給される。エンジン1には、各気筒61〜64の燃焼
室に圧縮上死点付近で燃料を噴射する燃料噴射弁71,
72,73,74が設置されており、各燃料噴射弁71
〜74の開弁時期及び開弁期間は、エンジン1の運転状
態に応じてECU100によって制御される。
【0118】1番気筒61の排気と4番気筒64の排気
は排気管81に排出され、2番気筒62の排気と3番気
筒63の排気は排気管82に排出される。排気管81及
び排気管82にはそれぞれ触媒コンバータ91,92が
設置されており、各触媒コンバータ91,92には吸蔵
還元型NOx触媒(以下、NOx触媒という)93が収容
されている。
【0119】触媒コンバータ91,92を通過した排気
は排気管83に排出され、ここで4つの気筒61〜64
から排出された排気が1つに合流する。排気管83には
触媒コンバータ94が設置されており、触媒コンバータ
94には周知の三元触媒95が収容されている。触媒コ
ンバータ94を通過した排気は排気管84を通って大気
に放出される。
【0120】次に、この排気浄化装置の作用を説明す
る。この排気浄化装置では、触媒コンバータ91,92
に対するSOx放出処理の実行時期をそれぞれ独立に判
定する。SOx放出処理の実行時期は、第1の実施の形
態と同様であり、例えば、エンジン1の運転時間として
もよいし、それぞれの触媒コンバータ91,92に吸収
されたSOx量を推定することにより判定してもよい。
【0121】触媒コンバータ91についてSOx放出処
理を実行する場合には、各気筒の空燃比を次のように制
御する。1番気筒61と4番気筒64のいずれか一方の
気筒を深いリッチ空燃比で運転し、他方の気筒をリーン
空燃比で運転して、1番気筒61と4番気筒64の2つ
の気筒のトータルでの排気空燃比をリッチとなるように
する。これにより、触媒コンバータ91の出口91b側
の端部までトータルリッチにすることができる。また、
触媒コンバータ91内で還元剤と酸素の燃焼が生じてN
Ox触媒93の温度が上昇するので、SOx放出処理に必
要な触媒温度が得られる。その結果、触媒コンバータ9
1に吸収されていたSOx及びNOxを放出・還元させる
ことができる。
【0122】そして、触媒コンバータ91のSOx放出
処理実行中、2番気筒62と3番気筒63についてはリ
ーン空燃比で運転する。このとき、2番気筒62及び3
番気筒63から排出される排気中のNOx及びSOxは触
媒コンバータ92のNOx触媒93に吸収される。
【0123】さらに、触媒コンバータ91のSOx放出
処理実行中、4つの気筒61〜64の排気が1つになる
排気管83内における排気空燃比がストイキとなるよう
に、4つの気筒61〜64の空燃比を制御する。これに
より、触媒コンバータ91のSOx放出処理時に触媒コ
ンバータ91を通過した還元剤は、触媒コンバータ94
の三元触媒95によって浄化される。
【0124】この実施の形態では、燃料噴射弁71〜7
4とECU100が、再生手段と、トータルリッチ化手
段(気筒制御手段)を構成することとなる。
【0125】
【発明の効果】本発明に係る内燃機関の排気浄化装置に
よれば、内燃機関の排気通路に配置され流入する排気の
空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸収し流入す
る排気の空燃比がストイキまたはリッチのときに吸収し
たNOxを放出する吸蔵還元型NOx触媒と、この吸蔵還
元型NOx触媒がNOx吸収時に吸収した排気中のSOx
を吸蔵還元型NOx触媒から放出させるときに流入する
排気の空燃比をストイキまたはリッチにする再生手段
と、前記再生手段によるSOx放出の実行の際、前記吸
蔵還元型NOx触媒におけるSOx吸収領域に所定量の酸
素を供給残存させるトータルリッチ化手段を備えたこと
により、吸蔵還元型NOx触媒に吸収されたSOxを確実
にそして十分に放出・還元することができ、SOx被毒
による吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸収能力の低下を確
実に回復せしめることができるという優れた効果が奏さ
れる。
【0126】前記再生手段とトータルリッチ化手段によ
るSOx放出の実行タイミングを、SOx放出時における
排気流れ方向での吸蔵還元型NOx触媒の下流側の触媒
温度が上流側の触媒温度よりも高いときとした場合に
は、より効果的にトータルリッチ化を実現することがで
きる。
【0127】前記トータルリッチ化手段が、SOx放出
時における排気流れ方向での吸蔵還元型NOx触媒の下
流側の触媒に酸素を供給する酸素供給手段を備える場合
には、吸蔵還元型NOx触媒の下流側を確実にトータル
リッチ化させることができる。
【0128】内燃機関を多気筒の内燃機関とし、前記ト
ータルリッチ化手段が、一部の気筒についてはリッチ空
燃比で燃料を燃焼し、他の気筒についてはリーン空燃比
で燃料を燃焼する気筒制御手段である場合には、装置構
成を簡略化することができる。
【0129】また、本発明に係る内燃機関の排気浄化装
置によれば、内燃機関の排気通路に配置され流入する排
気の空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸収し流
入する排気の空燃比がストイキまたはリッチのときに吸
収したNOxを放出する吸蔵還元型NOx触媒と、この吸
蔵還元型NOx触媒よりも上流の前記排気通路に配置さ
れ流入する排気の空燃比がリーンのときに排気中のSO
xを吸収し流入する排気の空燃比がストイキまたはリッ
チのときに吸収したSOxを放出するSOx吸収剤と、こ
のSOx吸収剤が吸収したSOxをSOx吸収剤から放出
させるときに流入する排気の空燃比をストイキまたはリ
ッチにする再生手段と、前記再生手段によるSOx放出
の実行の際、前記SOx吸収剤におけるSOx吸収領域に
所定量の酸素を供給残存させるトータルリッチ化手段を
備えたことにより、SOx吸収剤に吸収されたSOxを確
実にそして十分に放出・還元することができ、吸蔵還元
型NOx触媒のSOx被毒を防止することができるという
優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第1
の実施の形態における概略構成図である。
【図2】 吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸放出・還元作
用を説明する図である。
【図3】 前記第1の実施の形態における燃料の副噴射
制御のタイミングチャートである。
【図4】 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第2
の実施の形態における概略構成図である。
【図5】 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第3
の実施の形態における概略構成図であり、排気切替弁を
逆流位置に位置させたときを示す図である。
【図6】 前記第3の実施の形態の排気浄化装置におい
て、排気切替弁を順流位置に位置させたときの要部を示
す図である。
【図7】 前記第3の実施の形態の排気浄化装置におい
て、SOx放出処理開始時の触媒床温度の一例を示す図
である。
【図8】 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第4
の実施の形態における概略構成図である。
【図9】 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第5
の実施の形態における概略構成図である。
【図10】 本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の第
6の実施の形態における概略構成図である。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン(内燃機関) 7 燃料噴射弁(再生手段、トータルリッチ化手段) 9 排気管(排気通路) 11 排気管(排気通路) 12 排気管(排気通路) 12A 排気管(排気通路) 12B 排気管(排気通路) 16 排気管(排気通路) 17 開閉弁 20 排気切替弁 22 空気供給ノズル(トータルリッチ化手段) 23 空気供給装置(トータルリッチ化手段) 24 還元剤供給ノズル(再生手段、トータルリッチ化
手段) 25 空気供給ノズル(トータルリッチ化手段) 26 還元剤供給装置(再生手段、トータルリッチ化手
段) 27 空気供給装置(トータルリッチ化手段) 30 触媒コンバータ 31 NOx触媒(吸蔵還元型NOx触媒) 40 Sトラップ 41 Sトラップ材(SOx吸収剤) 50 ECU(再生手段、トータルリッチ化手段) 60 リーンバーンガソリンエンジン(内燃機関) 71 燃料噴射弁(再生手段、トータルリッチ化手段) 72 燃料噴射弁(再生手段、トータルリッチ化手段) 73 燃料噴射弁(再生手段、トータルリッチ化手段) 74 燃料噴射弁(再生手段、トータルリッチ化手段) 81 排気管(排気通路) 82 排気管(排気通路) 83 排気管(排気通路) 84 排気管(排気通路) 91 触媒コンバータ 92 触媒コンバータ 93 NOx触媒(吸蔵還元型NOx触媒) 100 ECU(再生手段、トータルリッチ化手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井口 哲 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G091 AA13 AA17 AA18 AA28 AB06 AB08 AB09 BA11 BA14 CA16 CA22 CB02 CB03 EA01 EA03 EA07 EA17 FA14 FA17 FB11 FB12 GA06 GB02Y GB02Z GB03Y GB03Z GB04Y GB04Z GB06Y GB06Z HA02 HA08 HA18 HA36 HB03 HB07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気通路に配置され流入する
    排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸収し
    流入する排気の空燃比がストイキまたはリッチのときに
    吸収したNOxを放出する吸蔵還元型NOx触媒と、この
    吸蔵還元型NOx触媒がNOx吸収時に吸収した排気中の
    SOxを吸蔵還元型NOx触媒から放出させるときに流入
    する排気の空燃比をストイキまたはリッチにする再生手
    段と、を備えた内燃機関の排気浄化装置において、 前記再生手段によるSOx放出の実行の際、前記吸蔵還
    元型NOx触媒におけるSOx吸収領域に所定量の酸素を
    供給残存させるトータルリッチ化手段を備えたことを特
    徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記再生手段とトータルリッチ化手段に
    よるSOx放出の実行タイミングは、SOx放出時におけ
    る排気流れ方向での吸蔵還元型NOx触媒の下流側の触
    媒温度が上流側の触媒温度よりも高いときであることを
    特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記トータルリッチ化手段は、SOx放
    出時における排気流れ方向での吸蔵還元型NOx触媒の
    下流側の触媒に酸素を供給する酸素供給手段を備えるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装
    置。
  4. 【請求項4】 前記内燃機関は多気筒の内燃機関であ
    り、前記トータルリッチ化手段は、一部の気筒について
    はリッチ空燃比で燃料を燃焼し、他の気筒についてはリ
    ーン空燃比で燃料を燃焼する気筒制御手段であることを
    特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 【請求項5】 内燃機関の排気通路に配置され流入する
    排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸収し
    流入する排気の空燃比がストイキまたはリッチのときに
    吸収したNOxを放出する吸蔵還元型NOx触媒と、この
    吸蔵還元型NOx触媒よりも上流の前記排気通路に配置
    され流入する排気の空燃比がリーンのときに排気中のS
    Oxを吸収し流入する排気の空燃比がストイキまたはリ
    ッチのときに吸収したSOxを放出するSOx吸収剤と、
    このSOx吸収剤が吸収したSOxをSOx吸収剤から放
    出させるときに流入する排気の空燃比をストイキまたは
    リッチにする再生手段と、を備えた内燃機関の排気浄化
    装置において、 前記再生手段によるSOx放出の実行の際、前記SOx吸
    収剤におけるSOx吸収領域に所定量の酸素を供給残存
    させるトータルリッチ化手段を備えたことを特徴とする
    内燃機関の排気浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記トータルリッチ化手段は、前記SO
    x吸収剤に酸素を供給する酸素供給手段を備えることを
    特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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