JP2000087260A - クリーンルームおよびそれを用いたエッチング部品の製造方法 - Google Patents

クリーンルームおよびそれを用いたエッチング部品の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】物品搬出入用の開口部を隔壁に形成したクリー
ンルームにおいて、クリーンルーム内部の空気が前記開
口部から外部に流出することを防止し、クリーンルーム
内の雰囲気条件の管理を容易としたクリーンルームを提
供する。 【解決手段】隣室との雰囲気を遮断するための隔壁と、
隣室の気圧より高くなるよう清浄な空気を隔壁で囲まれ
た空間内に供給する手段と、前記隔壁に設けられた物品
搬出入用の開口部とを少なくとも有するクリーンルーム
において、搬出入中の物品の周囲を囲むよう前記開口部
に隔壁と連結して設けられた略筒状の小部屋と、前記小
部屋内と隔壁で囲まれた空間内との気圧が略同一となる
よう、クリーンルーム外から取り込み清浄とした空気を
前記小部屋内に供給する手段とを具備したことを特徴と
するクリーンルーム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周辺雰囲気を遮断
するための隔壁と、周辺雰囲気の気圧より高くなるよう
清浄な空気を隔壁内に供給する手段と、前記隔壁に設け
られた、物品搬出入用の開口部とを少なくとも有するク
リーンルームおよび、そのクリーンルームを用いたエッ
チング部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー受像管に用いられるシャドウマス
ク、または、半導体集積回路装置に用いられるリードフ
レーム等の電子部品は、鉄、鉄合金または銅等からなる
金属薄板を素材とし、周知のフォトエッチング法にて製
造することが主流となっている。
【0003】フォトエッチング法を用いて製造されるエ
ッチング部品は、少なくとも以下の製造工程にて製造さ
れるといえる。すなわち、まず、金属薄板表面の洗浄と
金属薄板表面の整面処理等を行う整面工程にて、金属薄
板を洗浄、整面処理する。次いで、塗布ロールを用いた
ロールコーター法または浸漬法等による感光性樹脂(レ
ジスト液)の塗布、乾燥等を行うフォトレジスト膜(以
下単にレジスト膜と記す)形成工程にて、金属薄板の少
なくとも一方の面にレジスト膜を形成する。次いで、所
定の遮光パターンを有する露光用パターンマスクを介し
パターン露光を行うパターン露光工程にて、金属薄板上
のレジスト膜にパターン露光を行う。次いで、パターン
露光後のレジスト膜に現像、硬膜処理等を行う現像工程
にて、パターン露光の際、未露光、未硬化となったレジ
スト膜部位を溶解除去し、所定のパターンに従って金属
薄板を露出したレジスト膜を得る。
【0004】次いで、塩化第2鉄液等をエッチング液と
して用い、金属薄板にエッチング液を接触させるエッチ
ング工程にて、レジスト膜より露出した金属薄板部位に
選択的にエッチングを行い、金属薄板に所定のエッチン
グパターンを形成する。
【0005】次いで、エッチングの終了した金属薄板に
アルカリ液等の剥膜液を接触させた後、水洗洗浄を行う
剥膜工程にて、金属薄板上に形成されたレジスト膜の剥
膜を行う。
【0006】しかる後、金型等を用いた金属薄板の断
裁、不要部の除去等の断裁工程を行い、エッチング部品
(フォトエッチング法にて製造した部品)を得るもので
ある。フォトエッチング法を用いたエッチング部品の製
造においては、上記の工程を少なくとも有している。な
お、エッチング部品がシャドウマスクであった場合に
は、エッチング工程を二段階に分け、第一段階目のエッ
チング後に、金属薄板の一方の面にエッチング防止ニス
を塗布し、しかる後、第二段階目のエッチングを他方の
面より行った後、剥膜工程を行う場合もある。
【0007】エッチング部品の製造においては、図3に
示すように、巻きロール2より供給された長尺帯状の金
属薄板1が素材として用い、搬送用ローラー10等の搬送
手段上を略水平方向に搬送される長尺帯状の金属薄板1
に、上述した例に記した各製造工程を流れ作業的に連続
して行うことが主流となっている。
【0008】ここで従来より、エッチング部品の製造に
おいては、製造工程の周辺雰囲気中に浮遊する異物が金
属薄板1等に付着し、不良を発生させるという問題が生
じていた。例えば、金属薄板1にレジスト膜を塗布形成
するレジスト膜形成工程4では、塗布された直後の生乾
き状態のレジスト膜に、レジスト膜形成工程もしくは隣
接する製造工程の雰囲気中に浮遊する異物が付着しやす
いといえる。レジスト膜に異物が付着した場合、後工程
のパターン露光で異物が影となり不要なレジストパター
ンが形成され、結果としてエッチング部品が不良とな
る。また、パターン露光工程で用いられる露光用パター
ンマスクに、パターン露光工程もしくは隣接する製造工
程の周辺雰囲気中に浮遊する異物が付着した、もしく
は、金属薄板1に一旦付着した異物が、露光用パターン
マスクに再付着した場合、露光用パターンマスクに不要
なパターンが形成されたことになり、共通の不良を有す
るエッチング部品が多数製造されてしまう。
【0009】このため、エッチング部品の製造において
は、所定の製造工程をクリーンルーム内に設置すること
が一般的となっている。
【0010】すなわち、所定の製造工程(例えばレジス
ト膜形成工程4、パターン露光工程5等)を、図2に示
すように、クリーンルーム21内に設置するものである。
図2の例では、製造工程の置かれた建屋の天井から床面
まで届く隔壁22を設けており、建屋の天井、床面、壁面
および、隔壁22にて、クリーンルーム21を構成してい
る。隣接する製造工程との雰囲気は、隔壁22にて遮断し
ている。クリーンルーム21内には、異物除去用フィルタ
ー等で異物の除去された清浄な空気23が空気供給手段26
より供給されており、また、クリーンルーム21内の気圧
を隔壁22で隔てられた隣室30の気圧より高くなるよう設
定することが一般的である。なお、図2の例では、レジ
スト膜形成工程4(すなわち、レジスト膜形成に使用す
る各種機器)をクリーンルーム21内に設けた例を模式的
に示している。また、図2の例では、空気の取り入れ口
を建屋の外としているが、隣接する製造工程の空間より
空気を取り入れることであっても構わない。クリーンル
ーム21内の気圧が隣室30の気圧より高くなるよう清浄な
空気23でクリーンルーム21内を満たすことで、隣室30中
に浮遊する異物がクリーンルーム21内に侵入することが
防がれ、金属薄板1への異物付着を防止しようとするも
のである。
【0011】しかし、エッチング部品の製造に用いられ
るクリーンルーム21においては、図2の例に示すよう
に、エッチング部品の素材であり帯状に連続して搬送さ
れる金属薄板1をクリーンルーム21内に搬出入するた
め、隔壁22に開口部24を設ける必要がある。
【0012】このため、従来のクリーンルーム21では、
クリーンルーム21内の高圧とした空気が開口部24より常
時、低圧である隣室30に流出していたものである。クリ
ーンルーム21内の雰囲気は単に清浄とするだけでなく、
所定の温度、湿度に維持する必要もある。例えば、クリ
ーンルーム21内にレジスト膜形成工程4を設けた場合、
レジスト液を所定の条件に保ちつつ所望する膜厚にて金
属薄板1に塗布する等のため、クリーンルーム21内の室
温、湿度を所定の条件に保つ必要がある。そのため、ク
リーンルーム21内(例えばレジスト膜形成工程4内)
に、異物除去フィルターを通した清浄かつ、所定の温度
および湿度とした空気23を、空気供給手段26より供給し
ていた。しかるに、クリーンルーム21内の空気が開口部
24より隣室30に常時流出し続けた場合、クリーンルーム
内の雰囲気を所定条件(所定の温度および湿度)に維持
し続けるには、流出分を補うため所定条件に調節した空
気を常時供給し続けねばならず、そのためには空気供給
手段26等を運転維持する費用が膨大なものとなり、ひい
ては、エッチング部品の製造コストを上げる要因ともな
るといえる。
【0013】さらに、クリーンルーム21を構成する隔壁
22に設けた開口部24から、隣室30へ空気の流出が生じて
いるため、金属薄板1に異物が付着するという問題も生
じる。この点につき、レジスト膜形成工程4を例にと
り、以下に説明する。
【0014】図2の例に示すように、レジスト膜形成工
程4をクリーンルーム21内に設けた場合、隔壁22に設け
た開口部24より、クリーンルーム21内の空気が隣室30に
設置された整面工程3側に噴出することになる。整面工
程3よりも清浄とはいえ、レジスト膜形成工程4の雰囲
気中には、作業者の出す埃、機械装置から出た金属粉等
の異物に加えて、金属薄板1にレジスト液が塗布された
際に飛び散ったり、または、乾燥時に金属薄板1より剥
がれ落ちたレジスト膜片等よりなる微細な異物25が浮遊
している。このため、開口部 24aから整面工程3側にク
リーンルーム21内の空気が流出する際、クリーンルーム
内(レジスト膜形成工程4内)の異物25も高速で整面工
程3側に噴出することとなる。すなわち、隔壁22に設け
た開口部24a近傍にて、整面工程3で洗浄された金属薄
板1表面にレジスト膜形成工程4内の異物25を含む空気
が接触し、清浄であるべきレジスト塗布前の金属薄板1
表面に異物25が付着し汚染されることになる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題に鑑みなされたものである。すなわち本発明は、隣室
との雰囲気を遮断するための隔壁と、隣室の気圧より高
くなるよう清浄な空気を隔壁内に供給する手段と、前記
隔壁に設けられた物品搬出入用の開口部とを少なくとも
有するクリーンルームにおいて、クリーンルーム内の空
気が開口部から隣室に流出することを防止し、クリーン
ルーム内の雰囲気条件を容易に管理しうるクリーンルー
ムを提供し、さらには、クリーンルームを用いたエッチ
ング部品の製造において、隔壁に設けた開口部からの異
物の流出で生じる金属薄板の汚染を防止し、不良の無い
品質の良いエッチング部品が得られる製造方法を提供し
ようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
に基づきなされたもので、請求項1においては、隣室と
の雰囲気を遮断するための隔壁と、前記隔壁で隔てられ
た隣室への物品搬出入用に隔壁に設けた開口部と、隣室
の気圧より高くなるよう清浄かつ必要により所定の温湿
度とした空気を隔壁で囲まれた空間内に供給する手段と
を少なくとも有するクリーンルームにおいて、搬出入中
の物品の周囲を囲むよう前記開口部に隔壁と連結して設
けた略筒状の小部屋と、クリーンルーム外より取り込み
清浄とした空気を前記小部屋内に供給する、上記空気供
給手段とは別途に設けた空気供給手段とを具備したこと
を特徴とするクリーンルームとしたものである。
【0017】また、請求項2においては、小部屋内の気
圧と隔壁で囲まれた空間内の気圧を略同一に設定、もし
くは、小部屋内の気圧を、隣室の気圧より高く、かつ隔
壁で囲まれた空間内の気圧より僅かに低くなるように設
定したことを特徴とする請求項1に記載のクリーンルー
ムとしたものであり、請求項3においては、隔壁で囲ま
れた空間内と小部屋内との差圧、あるいは、隣室と小部
屋内との差圧を検出する手段、もしくは、隔壁と小部屋
との境界、あるいは、隣室と小部屋との境界における風
向きを検出する手段と、前記検出手段から得られた検出
結果に基づき、小部屋内に供給する清浄な空気の量を制
御する手段とを具備したことを特徴とする請求項1また
は2に記載のクリーンルームとしたものである。
【0018】さらにまた、請求項4においては、長尺帯
状の金属薄板を素材とし、金属薄板の整面を行なう工程
と、金属薄板上にレジスト膜を形成する工程と、レジス
ト膜にパターン露光を行なう工程と、金属薄板に現像、
硬膜処理を行い、所定のパターンに従って金属薄板を露
出する開孔部を有したレジスト膜とする工程と、金属薄
板にエッチングを行なう工程と、レジスト膜を剥膜する
工程とを少なくとも有するエッチング部品の製造方法に
おいて、前記請求項1、2または3に記載のクリーンル
ーム内に所定の製造工程を設置したことを特徴とするエ
ッチング部品の製造方法としたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の例を模式的に
示す図面に基づき、以下に本発明の説明を行う。
【0020】<実施例>図1中の金属薄板1は、巻きロ
ール2より供給された鉄合金(例えば、ニッケル42%、
残部鉄とした鉄−ニッケル合金等)からなる長尺帯状の
素材(板厚0.12mm)である。帯状の金属薄板1は、搬送
用ローラー10等の搬送手段上を略水平方向に図中右から
左に搬送されている。図1中の金属薄板1は、整面工程
3(図示せず)より搬送されてきたもので、整面工程3
にて表面の洗浄、整面処理が行われている。
【0021】整面工程3にて表面の洗浄、整面処理が行
われた金属薄板1は、レジスト膜形成工程4に搬入され
る。レジスト膜形成工程4では、従来通り、塗布ロール
を用いたロールコーター法または浸漬法等により、金属
薄板1に感光性樹脂(レジスト液)を塗布した後、乾燥
等を行い金属薄板1の少なくとも一方の面にレジスト膜
を形成している。次いで、レジスト膜が形成された金属
薄板1は、レジスト膜形成工程4より搬出され、パター
ン露光工程5(図示せず)に搬送されている。ここで本
実施例では図1に示すように、レジスト膜形成工程4
を、本発明に係わるクリーンルーム11内に設置してい
る。レジスト膜形成工程4の前後に、製造工程の置かれ
た建屋の天井から床面まで届く隔壁12を設けており、建
屋の天井、床面、壁面および、隔壁12にて、クリーンル
ーム11となる空間を構成している。また、クリーンルー
ム11は、クリーンルーム11内に清浄な空気を供給する手
段(第一空気供給手段16)を有している。なお、以下の
記述において、隔壁12内とは、建屋の天井、床面、壁面
および、隔壁12で囲まれた空間領域を示している。
【0022】隔壁12には、隔壁12で隔てられた隣室 30a
よりクリーンルーム11内に金属薄板1を搬入する、およ
び、クリーンルーム11内より隣室 30bへ金属薄板1を搬
出するための開口部14が設けられている。また、第一空
気供給手段16は、従来のクリーンルームに設けられてい
たものと同様に、異物除去フィルター、送風ポンプ、空
気を加熱冷却する装置、および、空気を加湿除湿する装
置等から構成されている。第一空気供給手段16は、クリ
ーンルーム外の周辺雰囲気から取り込み異物除去フィル
ターにて異物を除去した清浄な空気13を、必要により加
熱冷却装置、および加湿除湿装置にて所定の温度、湿度
としたうえで、隔壁12内の気圧が隣室30の気圧より高く
なるよう、供給している。ちなみに本実施例では、隔壁
12内の気圧は隣室30の気圧より0.5mm/H2 O高く
設定した。なお、本実施例の第一空気供給手段16は、建
屋の外から空気を取り入れているが、クリーンルーム11
と隣接する隣室30の空間より空気を取り入れることであ
っても構わない。
【0023】本発明のクリーンルームの特徴の一つは、
図1に示すように、クリーンルーム11と隣室30とを隔て
る隔壁12の開口部14( 14aおよび 14b)に、隔壁12に連
結した小部屋18( 18aおよび 18b)を設けたことにあ
る。小部屋18は、帯状に開口部14より搬出入される金属
薄板1が接触しないよう金属薄板1の周囲を囲む中空の
筒状としたもので、本実施例では小部屋18の断面形状
を、開口部14の形状と略同一形状とした。また、金属薄
板1が搬出入される小部屋18の開口部19は、小部屋18内
からの空気の流出を少なくするため、搬送中の金属薄板
1が接触しない範囲で小さくすることが望ましい。さら
に、金属薄板1の搬送方向の小部屋18の長さも、後述す
る隔壁12内の空気の流出が防止できる範囲で短くするこ
とが望ましい。
【0024】上記小部屋18には、第一空気供給手段16と
は別途に設けた第二空気供給手段17より、清浄な空気33
を供給している。なお本実施例では、第二空気供給手段
17を各小部屋18毎に設けているが、第二空気供給手段17
を兼用とし、各小部屋18に空気を分配することであって
も構わない。第二空気供給手段17は、異物除去フィルタ
ー、送風ポンプ等から構成され、金属薄板1が搬出入さ
れる隣室30から取り込み、異物除去フィルターにて異物
除去し清浄とした空気33を、温湿度の調節を行なうこと
無しに小部屋18内に供給している。すなわち後述するよ
うに、小部屋18内の空気は、開口部14からの空気の流出
を妨げる役目を持たせるだけであり、隔壁12内の空気の
ようにエッチング部品の製造上所望される温湿度に調節
する必要がない。しかし、小部屋18内空気に異物が有る
と、小部屋18内空気が隔壁12内および隣室に侵入した場
合、隔壁12内および隣室を異物で汚染することになる。
このため、第二空気供給手段17は、清浄としただけで温
湿度の調節を行っていない空気を小部屋18内に供給すれ
ば、足りるものである。
【0025】ここで、小部屋18内の気圧は、隔壁12内の
気圧と略同一に設定、または、隣室30の気圧より高く、
かつ、隔壁12内より僅かに低くく設定している。すなわ
ち、小部屋18内の気圧を隔壁12内の気圧より高く設定し
た場合、温湿度の調節を行っていない小部屋18内の空気
が隔壁12内に流入することとなり、隔壁12内の温湿度条
件が変動してしまうためである。
【0026】かかる構成のクリーンルームとすること
で、隣接した製造工程側(本実施例では、整面工程3側
およびパターン露光工程5側)に流出する隔壁12内の空
気の量を、著しく減らすことが可能となるものである。
【0027】すなわち、小部屋18内の気圧を、隔壁12内
の気圧と略同一した場合、隔壁12内の空気と小部屋18内
の空気が平衡を保っているため、開口部14からの流出が
減る。また、小部屋18内の気圧を隔壁12内より僅かに低
くくした場合、隔壁12内の空気は小部屋18内に流入する
が、気圧差が小さいためその流入量は少ないものとな
る。すなわち、従来のクリーンルームでは、開口部14か
ら、低圧である隣室30に一気に隔壁12内の空気が流出し
ていたが、本発明のクリーンルームでは、隣室30の気圧
より高めに設定した小部屋18を設けたことで、小部屋18
内がバッファーとなるため、隔壁12内の空気の流出が減
らせるものである。
【0028】所定の製造工程(本実施例では、レジスト
膜形成工程4)を隔壁12で覆った空間は、内部容積を大
きくせざるをえず、空気供給手段16の設備が大型とな
る。このため、前述した(従来の技術)の項で記したよ
うに、開口部14より空気が隔壁外に直接に常時流出する
従来のクリーンルームでは、大型の設備を常時稼働し容
積の大きなクリーンルーム内部を所定の温湿度条件に維
持するため、膨大な維持費用が掛かっていた。しかる
に、本発明のクリーンルームでは、上述した小部屋18を
設け隔壁12内の空気の流出を妨げており、製造工程の置
かれたクリーンルーム内(隔壁12内)を所定の温湿度条
件に維持することが容易となり、クリーンルーム内(隔
壁12内)の温湿度条件の維持のための費用が安価です
む。ここで、小部屋18の開口部19からは、小部屋18内の
空気が流出し続けることになり、小部屋18内に清浄な空
気33を供給し続ける費用は新たに発生するといえる。し
かし、小部屋18は隔壁12の開口部14に設けるだけで内部
容積は小さいものであり、第二空気供給手段17は小型な
もので足りる。また、第二空気供給手段17は空気を清浄
とするだけで温湿度の調整は行わないため、構造的にも
簡略なもので足りる。そのため、第二空気供給手段17の
稼働のための維持費用は、従来の内部容積の大きなクリ
ーンルーム内を所定の温湿度条件に維持しつづけるより
は、はるかに安価ですむといえる。
【0029】また、小部屋18の開口部19からは小部屋18
内の空気が隣室30に流出することになるが、空気ととも
に開口部19から流出し、搬送される金属薄板1に接触す
る異物の量は、従来より少なくなっている。すなわち、
上述したように、異物を含む隔壁12内の空気は、清浄で
ある小部屋18内の空気により妨げられ、開口部19方向へ
の流出が減るためである。このため、小部屋18の開口部
19から流出した空気が金属薄板1と接触しても、金属薄
板1への異物の付着は減る。
【0030】また、小部屋18内の空気は、隔壁12内から
の空気の流出を妨げるだけで、小部屋18内を通過する金
属薄板1の搬送をなんら妨げない。すなわち、本発明で
は、小部屋18内を搬送される金属薄板1が接触するのは
小部屋18内の空気だけであり、小部屋18内を搬送中の金
属薄板1に擦り傷や異物付着は生じない。
【0031】上述したように、本発明では、小部屋18内
の気圧は隔壁12内の気圧と略同一、または、僅かに低め
に設定するものである。このため、本実施例では、隔壁
12の開口部14に、風向風力を検出する検出手段20を設け
ている。
【0032】検出手段20は開口部14における風向き、風
力を検出するものである。すなわち本発明では、小部屋
18内の気圧は隔壁12内の気圧と略同一、または、僅かに
低めに設定する。このため、開口部14に生じる空気の流
れは、流れが生じないか、または、開口部14から小部屋
18に向かうことになる。風向きを検知し、開口部14に生
じた空気の流れが小部屋18から開口部14の場合、小部屋
18内の気圧が隔壁12内より高いためであり、その場合、
別途設けた制御手段(図示せず)により第二空気供給手
段17から供給する清浄な空気33の量を減らす。しかし、
第二空気供給手段17から供給する空気33の量を減らしす
ぎた場合、開口部14より流出する隔壁12内の空気13の量
が増えることとなる。このため、小部屋18内と隔壁12内
とが所望される気圧差となったときに生じる風力を予め
設定しておき、検出手段20で検出した風力が所定の風力
となるよう制御手段(図示せず)にて第二空気供給手段
17から供給する空気の量を調整すれば、開口部14より小
部屋18側に流出する隔壁12内の空気の量を減らせ、第一
空気供給手段16の稼働量を減らすことができる。
【0033】また、検出手段20が隔壁12内と小部屋18内
との差圧を検出するものであった場合には、検出手段20
にて検出した隔壁12内と小部屋18内との差圧が、所定の
差圧となるよう制御手段(図示せず)にて第二空気供給
手段17から供給する空気の量を適宜調整する。
【0034】本実施例では、上述した小部屋18を有する
クリーンルーム11(レジスト膜形成工程4)より搬出さ
れた金属薄板1に対し、パターン露光工程5、エッチン
グ工程6、剥膜工程7等の従来通りの製造工程を行いエ
ッチング部品を得た。
【0035】以上、本発明の実施形態の一例につき説明
したが、本発明の実施形態は、上述した説明および図面
に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々
の変形を行っても構わないことはいうまでもない。
【0036】例えば上記実施例では、クリーンルームを
構成する隔壁の一部を、製造工程の設置された建屋の一
部(例えば、天井、床、壁面)で兼ねさせたが、建屋と
独立した隔壁にて製造工程を覆い、隣接する製造工程か
ら遮断された空間を形成することであって構わない。
【0037】また、上述した説明では、小部屋18を搬出
入両側の開口部14に設けているが、隣接する製造工程で
設定される気圧等に応じ、どちらか一方の開口部14に設
けることであっても構わない。さらに、小部屋18の断面
形状および、金属薄板1の搬送方向の小部屋18の長さも
適宜選択して構わない。さらに、エッチング部品の製造
にあたり、レジスト膜形成工程4に限らず、パターン露
光工程5やエッチング工程6等の他の製造工程も、適宜
上述した構成としたクリーンルーム内に設けても構わな
い。
【0038】
【発明の効果】上述したように、本発明のクリーンルー
ムにおいては、従来空気が流出しつづけていた物品搬出
入用の開口部に小部屋を設けたものであり、所定の雰囲
気としたクリーンルーム内空気流出を防止している。こ
のため、異物を含むクリーンルーム内の空気が搬出入中
の物品に接触することが減り、物品表面に異物が付着し
汚染されること、および、高速で噴出する空気中の異物
が接触し物品表面に傷が生じることを防止できる。ま
た、容積の大きなクリーンルーム内からの空気の流出が
無くなるため、クリーンルーム内の雰囲気を所定の雰囲
気に維持する費用が低減でき、かつ、クリーンルーム内
の雰囲気を所定の雰囲気に管理することも容易となる。
さらにまた、本発明のクリーンルームをエッチング部品
の製造に用いれば、隔壁に設けた開口部からのクリーン
ルーム内異物の流出が減らせるため、従来生じていた、
クリーンルーム内に設置された製造工程からクリーンル
ーム外の製造工程に流出した異物の付着により生じるエ
ッチング部品の不良が無くなる。すなわち、本発明のエ
ッチング部品の製造方法によれば、品質の良いエッチン
グ部品を低コストで得ることが可能となる。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるクリーンルームの一実施例の要
部を模式的に示す説明図。
【図2】従来のクリーンルームの一例の要部を示す説明
図。
【図3】エッチング部品の製造工程の一例を示す説明
図。
【符号の説明】
1 金属薄板 2 巻きロール 3 整面工程 4 レジスト膜形成工程 5 パターン露光工程 6 現像工程 7 エッチング工程 8 剥膜工程 9 断裁工程 10 搬送用ローラー 11、21 クリーンルーム 12、22 隔壁 13、23、33 空気 14、24 開口部 25 異物 16、26 空気供給手段 17 空気供給手段 18 小部屋 19 開口部 20 検出手段 30 隣室

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隣室との雰囲気を遮断するための隔壁と、
    前記隔壁で隔てられた隣室への物品搬出入用に隔壁に設
    けた開口部と、隣室の気圧より高くなるよう清浄かつ必
    要により所定の温湿度とした空気を隔壁で囲まれた空間
    内に供給する手段とを少なくとも有するクリーンルーム
    において、搬出入中の物品の周囲を囲むよう前記開口部
    に隔壁と連結して設けた略筒状の小部屋と、クリーンル
    ーム外より取り込み清浄とした空気を前記小部屋内に供
    給する、上記空気供給手段とは別途に設けた空気供給手
    段とを具備したことを特徴とするクリーンルーム。
  2. 【請求項2】小部屋内の気圧と隔壁で囲まれた空間内の
    気圧を略同一に設定、もしくは、小部屋内の気圧を、隣
    室の気圧より高く、かつ隔壁で囲まれた空間内の気圧よ
    り僅かに低くなるように設定したことを特徴とする請求
    項1に記載のクリーンルーム。
  3. 【請求項3】隔壁で囲まれた空間内と小部屋内との差
    圧、あるいは、隣室と小部屋内との差圧を検出する手
    段、もしくは、隔壁と小部屋との境界、あるいは、隣室
    と小部屋との境界における風向きを検出する手段と、前
    記検出手段から得られた検出結果に基づき、小部屋内に
    供給する清浄な空気の量を制御する手段とを具備したこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のクリーンルー
    ム。
  4. 【請求項4】長尺帯状の金属薄板を素材とし、金属薄板
    の整面を行なう工程と、金属薄板上にレジスト膜を形成
    する工程と、レジスト膜にパターン露光を行なう工程
    と、金属薄板に現像、硬膜処理を行い、所定のパターン
    に従って金属薄板を露出する開孔部を有したレジスト膜
    とする工程と、金属薄板にエッチングを行なう工程と、
    レジスト膜を剥膜する工程とを少なくとも有するエッチ
    ング部品の製造方法において、前記請求項1、2または
    3に記載のクリーンルーム内に所定の製造工程を設置し
    たことを特徴とするエッチング部品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003013260A (ja) * 2001-07-03 2003-01-15 Toppan Printing Co Ltd エッチング部品の製造方法及び製造装置
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