JP2000087212A - 金属の酸化方法 - Google Patents

金属の酸化方法

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JP2000087212A JP10257328A JP25732898A JP2000087212A JP 2000087212 A JP2000087212 A JP 2000087212A JP 10257328 A JP10257328 A JP 10257328A JP 25732898 A JP25732898 A JP 25732898A JP 2000087212 A JP2000087212 A JP 2000087212A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い温度において乾式で緻密な酸化膜を形成
する。 【解決手段】 原料ガス源10からのCF4 は、水バ
ブリングユニット16において水蒸気を添加されたの
ち、放電ユニット20に供給される。放電ユニット20
は、CF4 と水蒸気との混合ガスを介した気体放電を
発生し、両者を反応させてHF、COCF2 などの反
応性フッ素系ガスを生成して処理室24に供給し、処理
室24に配置されている金属28をフッ化する。所定時
間金属28をフッ化したならば、弁26を閉じて処理室
24へのフッ化用ガスの供給を停止する。その後、流量
調整弁48を開いて蒸気発生部34にキャリアガス源4
6からキャリアガスを流入させ、蒸気発生部34におい
て発生させた水蒸気をキャリアガスによって蒸気配管3
2を介して処理室24に供給し、処理室24を相対湿度
100%の酸化雰囲気にする。これにより、水蒸気の酸
素が金属28に取り込まれたフッ素と置換され、金属2
8を酸化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属を酸化する方
法に係り、特に乾式で金属を酸化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子デバイスの発達とともに、半
導体(シリコン)や金属を膜状に形成したのち、半導体
膜または金属膜を酸化する工程が増えつつある。これら
を酸化する方法、特に金属を酸化する方法は、従来から
多様な方法が知られており、半導体装置の分野において
は、一般的に緻密な酸化膜を得たい場合、熱を利用して
いる。すなわち、従来は、被処理物である金属膜を酸化
する場合、酸素雰囲気中で被処理物を高温に加熱する方
法である。また、酸素雰囲気ではなく、湿度の高い雰囲
気中に被処理物を配置して高温処理して酸化する方法も
知られている。
【0003】一方、例えば、アルミ電界コンデンサやタ
ンタル電界コンデンサを製造する場合、誘電体として陽
極となるアルミ箔やタンタル箔の表面に形成した酸化皮
膜を使用することがある。この酸化皮膜は、一般にアル
ミ箔またはタンタル箔を電解液中において陽極酸化する
ことにより形成している。そして、大きな静電容量を得
るために表面に凹凸を形成する場合、アルミ箔またはタ
ンタル箔の表面を電解処理によるエッチングによって形
成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の熱を利
用した酸化方法は、被処理物を一般に200〜1000
℃の高温に加熱する必要があるため、熱に弱いデバイス
や基板に適用することが困難である。しかも、緻密な酸
化物、すなわち化学量論組成を有する酸化物(酸化膜)
とするためには、より高温において長時間処理をする必
要があり、緻密な酸化膜を得ることが容易でない。
【0005】一方、電解処理によって金属を酸化する方
法は、金属の電解液との濡れ性をよくするために電解処
理前に洗浄を行ったり、電解処理後に電解液を除去する
ための洗浄を必要とするなど、処理が面倒で工程数も多
くなる。また、電解液の流れや温度分布などのために、
広い面積を均一に酸化することが難しく、微細な凹凸を
有する金属を酸化するのも容易でない。
【0006】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、低温において乾式で緻密な酸化
膜を得ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐熱温度
の低いデバイスなどにも適用することができるととも
に、緻密な金属酸化膜が得られる方法を研究し、種々実
験を行ったところ、フッ化処理をした金属は、常温など
の低い温度においても容易に酸化され、かつ緻密な酸化
物が得られることを見出した。本発明は、本発明者らの
このような知見に基づいてなされたもので、本発明に係
る金属の酸化方法は、大気圧またはその近傍の圧力下に
ある反応性のフッ素系ガスを金属に接触させてフッ化処
理したのち、前記金属を酸化雰囲気中に配置することを
特徴としている。
【0008】このように形成した本発明は、金属をフッ
化することにより、金属中に取り込まれたフッ素が金属
原子同士の結合を切るとともに、金属原子同士の結合を
切りつつ金属内を移動する。このため、フッ化処理をし
た金属を酸素や高い湿度などの酸化雰囲気中に配置する
と、フッ素によって結合を切られた活性な金属原子が酸
化雰囲気中の酸素と容易に結合するとともにフッ素と置
換し、常温においても容易に酸化されるものと思われ
る。しかも、金属に取り込まれたフッ素は、金属原子同
士の結合を切りつつ移動するため、活性な金属原子が多
数発生し、緻密な酸化膜を形成することができる。ま
た、フッ素は、容易に金属の深い位置まで容易に移動す
るため、深くまで緻密な酸化物が形成される。そして、
ガスを利用した乾式処理であるため、酸化処理が容易で
あるとともに、均一な処理をすることができ、微細な凹
凸が形成されている場合でも確実に酸化することができ
る。さらに、常温において緻密な酸化膜を形成すること
ができるため、耐熱性の小さなデバイスや基板などにも
適用することができる。しかも、フッ化処理は、大気圧
またはその近傍の圧力下にある反応性のフッ素系ガスを
金属に接触させて行うため、高価な真空装置を必要とし
ないばかりでなく、真空にするための排気を必要としな
いためにフッ化処理を短時間で行うことができ、連続処
理も容易となる。
【0009】酸化雰囲気中に配置したフッ化処理後の金
属は、加熱するとフッ素の動きがより活発となって酸化
が促進される。加熱する温度は、従来の加熱温度より低
い温度、すなわち例えば金属膜を形成した基体や基板の
耐熱温度以下であってよい。このため、耐熱温度の低い
デバイスや基板などに対しても酸化処理を容易に行うこ
とができる。
【0010】また、フッ化処理は、大気圧またはその近
傍の圧力下にある反応性のフッ素系ガスと水蒸気とを金
属に接触させて行うと、反応性フッ素系ガスと水蒸気と
が反応してより反応性の高いフッ素系のイオンが生成さ
れるため、フッ化処理の速度を大きくすることができ
る。さらに、フッ化処理は、金属に紫外線を照射しつつ
行ってよい。このように紫外線を照射しながらフッ化処
理を行うと、紫外線のエネルギーが反応性フッ素系ガス
を分解してより反応性の高いフッ素単原子が生成される
ため、フッ化処理の速度を高めることができる。さら
に、フッ化処理は、金属を加熱して行うと、熱エネルギ
ーがフッ化処理を促進する。
【0011】また、本発明に係る金属の酸化方法は、金
属の表面に反応性のフッ素系ガスと、酸素を含む酸化ガ
スとを同時に接触させることを特徴としている。すなわ
ち、この発明は、金属のフッ化と酸化とを同時、並行的
に行うようにしたもので、工程の簡略化が図れ、酸化処
理に要する時間を短縮することができる。この場合にお
いても、金属を加熱することにより、酸化処理の速度を
向上することができる。
【0012】上記の各発明における金属をフッ化するた
めの反応性フッ素系ガスは、大気圧またはその近傍の圧
力下にある安定なフッ素系ガスを介した放電(コロナ放
電やグロー放電など)を発生させて生成することができ
る。反応性フッ素系ガスとして、例えばボンベに詰めた
HFガスなどを使用することができるが、この場合、安
全装置やボンベユニットなどを必要とするためにコスト
高となるのに対して、放電によってCF4 、SF6 など
の安定なフッ素系ガスから生成すると、取り扱いが容易
であり、安全装置などが不要でコストの削減を図ること
ができる。安定なフッ素系ガスには、水蒸気を添加する
ことができる。安定なフッ素系ガスと水蒸気との混合ガ
スを介した気体放電を発生させると、安定なフッ素系ガ
スと水蒸気とが反応してHF、COF2 などの反応性フ
ッ素系ガスを効率よく生成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る金属の酸化方法の好
ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明す
る。
【0014】図1は、本発明の第1実施の形態に係る金
属の酸化方法の説明図である。図1において、原料ガス
源10は、流量制御弁12を有する原料配管14を介し
て水バブリングユニット16に接続してあって、水バブ
リングユニット16にCF4やSF6 などの安定なフッ
素系ガス(この実施形態の場合、CF4 )を水バブリン
グユニット16に導入できるようにしてある。また、水
バブリングユニット16には、供給配管18を介して放
電ユニット20が接続してあり、水蒸気(H2O)を添
加したCF4 を放電ユニット20に供給できるようにし
てある。放電ユニット20は、詳細を後述するように、
気体放電を発生させてCF4 と水蒸気とを反応させてH
FやCOF2 などの反応性のフッ素系ガスを生成する。
【0015】放電ユニット20の流出側には、処理ガス
配管22を介して処理室24が接続してあり、処理ガス
配管22に設けた弁26を開放することにより放電ユニ
ット20において生成した反応性フッ素系ガスを含むフ
ッ化処理用ガスを処理室24に流入させ、処理室24内
に配置した錫やクロム、ステンレス等の金属28にフッ
素系ガスを接触させ、金属28をフッ化することができ
るようになっている。また、処理室24には、排気弁5
0を介して排気ポンプ52が接続してあるとともに、弁
30を有する蒸気配管32を介して蒸気発生部34が接
続してある。
【0016】この蒸気発生部34は、例えば給水管36
に接続した散水管38が蒸気発生室40の上部に配設し
てあるとともに、散水管38の下方にパイプ状ヒータな
どの加熱器42が設けてあって、高温の加熱器42に散
水管38から散水することにより水蒸気を発生させるこ
とができるようになっている。そして、水蒸気発生室4
0には、キャリアガス管44を介してコンプレッサなど
のキャリアガス源46が接続してあり、蒸気発生部34
に空気などのキャリアガスを供給できるようにしてあ
る。また、キャリアガス管44には、流量制御弁48が
設けてあって、蒸気発生部34に供給するキャリアガス
の流量を調節できるようにしてある。
【0017】上記のごとく構成した実施の形態において
は、処理室24に被処理物となる金属28を配置したの
ち、原料配管14を介して原料ガス源10から水バブリ
ングユニット16に原料ガスとなるCF4 を供給する。
CF4 は、水バブリングユニット16において水蒸気が
添加されたのち、供給配管18を介して放電ユニット2
0に流入する。放電ユニット20は、CF4 と水蒸気と
の混合ガスが通流する電極間に例えば周波数が10kH
z、10kVの電圧が印加してあって、混合ガスを介し
たコロナ放電を発生し、
【0018】
【化1】CF4 +e→F- +CF3 ++e
【0019】
【化2】F- +CF3 ++2H2 O→4HF+CO2 または、
【0020】
【化3】F- +CF3 ++H2 O→2HF+COF2 のようにCF4 と水蒸気(H2 O)とを反応させてH
F、COF2 などの反応性フッ素系ガスを生成する。
【0021】放電ユニット20において生成された反応
性フッ素系ガスは、未反応のCF4 とともに処理ガス配
管22を介して処理室24に供給され、金属28と接触
してこれをフッ化する。この金属28のフッ化は、金属
の表面が自然酸化膜に覆われている場合、自然酸化膜を
形成している酸素を含んだフッ化金属となる。そして、
処理室24を排気ポンプ52によって適宜の排気を行い
つつ金属28を所定時間(例えば、2000ppmのH
Fで1分間)のフッ化処理をしたならば、弁26を閉じ
て反応性フッ素系ガスの処理室24への供給を停止す
る。その後、キャリアガス管44に設けた流量調整弁4
8と蒸気配管32に設けた弁30とを開放し、処理室2
4に水蒸気を供給して処理室24を相対湿度100%の
酸化雰囲気にする。これにより、フッ化された金属28
は、水蒸気中の酸素によって酸化される。すなわち、金
属28に取り込まれたフッ素は、金属中の原子間に入り
込んで金属原子同士の結合を切り、さらには金属内を移
動する。そして、結合を切られた金属原子は、非常に活
性となって常温においても水(水蒸気)の酸素と容易に
結合し、酸化される。
【0022】このように、実施の形態においては、金属
28をフッ化処理したのちに、酸化雰囲気中に配置する
ことにより、常温において容易に酸化することができ
る。しかも、金属に取り込まれたフッ素は、金属原子同
士の結合を切りながら移動するため、フッ化処理せずに
単に酸化雰囲気で加熱して酸化しただけでは入り込まな
いような所へも酸素原子が入り込み、緻密な酸化物(酸
化膜)を得ることができ、例えば金属を酸化して絶縁膜
を形成する場合に、非常に絶縁性に優れた絶縁膜とする
ことができる。そして、金属に取り込まれたフッ素が金
属内に深く拡散、移動するため、従来の酸化処理のにお
いては酸化物の厚さが20nm程度であったが、実施の
形態においてはこれを100nm程度まで成長させるこ
とができる。
【0023】また、実施の形態においては、水蒸気を用
いた乾式による酸化処理であるため、取り扱いが容易で
あるとともに、金属の酸化を確実、均一に行うことがで
き、金属28の表面に微細な凹凸がある場合であっても
容易、確実に酸化することができる。そして、実施の形
態においては、例えばフッ化処理用のガスを希釈ガスに
よって希釈して反応性フッ素ガスの濃度を調節したり、
フッ化処理の時間を調節するなどのフッ化条件や、酸化
の条件を制御することによって金属28の酸化処理の程
度、酸化物(酸化膜)の深さを所望の厚さに容易に制御
することができる。
【0024】なお、前記実施の形態においては、水蒸気
によって酸化させる場合について説明したが、酸素ガス
などを用いてもよい。また、前記実施の形態において
は、金属28のフッ化処理をする場合に、水蒸気の供給
を停止した状態で行う場合について説明したが、処理室
24にフッ化処理用のガスと、酸化用の水蒸気(酸化ガ
ス)とを同時に供給してフッ化処理と酸化処理とを同
時、並行的に行ってもよい。このようにフッ化処理と酸
化処理とを同時に行うと、工程の簡略化を図ることがで
きるとともに、処理時間を短縮することができる。さら
に、前記実施の形態においては、CF4 と水蒸気との
混合ガスを放電ユニット20に供給して反応性フッ素系
ガスを生成する場合について説明したが、CF4 のみ
を放電させて反応性フッ素系ガスを生成してもよいし、
CF4 を紫外線や熱によって分解して反応性フッ素系
ガスを生成してもよい。そして、前記実施の形態におい
ては、被処理物が金属28である場合について説明した
が、酸化処理する金属は、半導体基板やガラス基板など
に成膜した金属薄膜であってもよい。
【0025】はお、HF、COCF2 などの反応性フ
ッ素系ガスに水蒸気を加えてフッ化処理をすると、
【0026】
【化4】COF2 +H2 O→CO2 +2HF さらに、
【0027】
【化5】2HF+H2 O→HF- +H3 + となり、HFやCOF2 よりも反応性が高いフッ素系イ
オン分子が生成されるため、金属28のフッ化をより迅
速に行うことができる。
【0028】図2は、他の実施形態の要部説明図であ
る。図2において、処理ガス配管22には、ヒータ54
が設けてあって、処理ガス配管22を流れるフッ化処理
ガスを例えば80〜150℃の所定の温度に加熱できる
ようにしてある。また、処理室24には、内部に紫外線
ランプ56が設けてあって、金属28に紫外線を照射で
きるようにしてあるとともに、ヒータ58が設けてあ
り、金属28を所定の温度に加熱できるようにしてあ
る。
【0029】このように構成した本実施の形態において
は、放電ユニット20において生成したHF、COF2
などの反応性フッ素系ガスを処理ガス配管22によって
処理室24に供給するとともに、蒸気配管32を介して
蒸気発生部34からの水蒸気を処理室24に供給するよ
うになっている。そして、処理室24には、上部に紫外
線ランプ56が配設してあって、処理室24内に配置し
た金属28に紫外線を照射できるようにしてある。ま
た、処理室24には、ヒータ58が設けてあって、金属
28を所定の温度に加熱できるようになっている。
【0030】このように構成した本実施の形態において
は、放電ユニット20からのフッ化処理用のガスを処理
室24に供給するとともに、紫外線ランプ56によって
紫外線を金属28の表面に照射しながら金属28のフッ
化処理を行う。これにより、紫外線のエネルギーがH
F、COF2 などの反応性フッ素系ガスを分解し、より
反応性の高いフッ素単原子が生成されることにより、金
属28のフッ化処理速度を向上することができる。ま
た、金属28のフッ化処理の際に、紫外線を照射すると
ともに、ヒータ58によって金属28を加熱すると、金
属表面におけるフッ化反応が熱エネルギーによってさら
に促進され、フッ化処理時間を短縮することができる。
しかも、処理ガス配管22にヒータ54を設けて処理ガ
ス配管22を流れるガスを加熱することにより、処理ガ
ス配管22を流れるHFが水素結合によって分子会合を
形成するのを防止し、処理室24への反応性フッ素系ガ
スの供給が安定し、金属28のむらのないフッ化処理が
行われるとともに、処理ガス配管22の腐食とを防止で
きる。
【0031】一方、フッ化処理した金属28を水蒸気に
よって酸化する場合、ヒータ58によって金属28を所
定の温度、例えば70〜150℃に加熱する。このよう
に加熱しながら金属28の酸化を行うと、常温において
酸化するよりも一層迅速な酸化を行うことができる。
【0032】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、金属をフッ化することにより、金属中に取り込まれ
たフッ素が金属原子同士の結合を切りつつ金属内を移動
するため、フッ化処理をした金属を酸素や高い湿度など
の酸化雰囲気中に配置すると、フッ素によって結合を切
られた活性な金属原子が多数発生して酸化雰囲気中の酸
素と容易に結合するとともにフッ素と置換し、常温にお
いても容易に酸化され、かつ緻密な酸化物が深くまで形
成される。そして、ガスを利用した乾式処理であるた
め、酸化処理が容易であるとともに、均一な処理をする
ことができ、微細な凹凸が形成されている場合でも確実
に酸化することができる。さらに、常温において緻密な
酸化膜を形成することができるため、耐熱性の小さなデ
バイスや基板などにも適用することができる。しかも、
フッ化処理は、大気圧またはその近傍の圧力下にある反
応性のフッ素系ガスを金属に接触させて行うため、高価
な真空装置を必要としないばかりでなく、真空にするた
めの排気を必要としないためにフッ化処理を短時間で行
うことができ、連続処理も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る金属の酸化方法の説
明図である。
【図2】他の実施の形態に係る酸化方法の要部説明図で
ある。
【符号の説明】
10 原料ガス源 16 水バブリングユニット 20 放電ユニット 24 処理室 34 蒸気発生部 46 キャリアガス源 56 紫外線ランプ 54、58 ヒータ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気圧またはその近傍の圧力下にある反
    応性のフッ素系ガスを金属に接触させてフッ化処理した
    のち、前記金属を酸化雰囲気中に配置することを特徴と
    する金属の酸化方法。
  2. 【請求項2】 酸化雰囲気中に配置した前記金属を加熱
    することを特徴とする請求項1に記載の金属の酸化方
    法。
  3. 【請求項3】 前記フッ化処理は、大気圧またはその近
    傍の圧力下にある反応性のフッ素系ガスと水蒸気とを前
    記金属に接触させて行うことを特徴とする請求項1また
    は2に記載の金属の酸化方法。
  4. 【請求項4】 前記フッ化処理は、前記金属に紫外線を
    照射しつつ行うことを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれかに記載の金属の酸化方法。
  5. 【請求項5】 前記フッ化処理は、前記金属を加熱して
    行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記
    載の金属の酸化方法。
  6. 【請求項6】 金属の表面に反応性のフッ素系ガスと、
    酸素を含む酸化ガスとを同時に接触させることを特徴と
    する金属の酸化方法。
  7. 【請求項7】 前記金属を加熱することを特徴とする請
    求項6に記載の金属の酸化方法。
  8. 【請求項8】 前記反応性フッ素系ガスは、大気圧また
    はその近傍の圧力下にある安定なフッ素系ガスを介した
    放電を発生させて生成することを特徴とする請求項1な
    いし7のいずれかに記載の金属の酸化方法。
  9. 【請求項9】 前記安定なフッ素系ガスは、水蒸気が添
    加されていることを特徴とする請求項8に記載の金属の
    酸化方法。
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