JP2000087001A - 難燃性樹脂接着剤およびそれを用いたフレキシブルプリント回路用基板 - Google Patents
難燃性樹脂接着剤およびそれを用いたフレキシブルプリント回路用基板Info
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- JP2000087001A JP2000087001A JP26366698A JP26366698A JP2000087001A JP 2000087001 A JP2000087001 A JP 2000087001A JP 26366698 A JP26366698 A JP 26366698A JP 26366698 A JP26366698 A JP 26366698A JP 2000087001 A JP2000087001 A JP 2000087001A
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- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の3層フレキ製造設備を使用でき、耐熱
性に優れ、かつ低温での加工性にも優れたノンハロゲン
難燃性接着剤、およびそれを用いたフレキシブルプリン
ト回路用基板を提供する。 【解決手段】 熱圧着可能なガラス転移温度が400℃
以下のポリイミド樹脂(A)100重量部と、平均粒径
が0.1〜20μmである無機フィラー(B)30〜2
00重量部とを主たる成分として、400℃以下の温度
で熱圧着可能で、実質的にハロゲン元素を含まない難燃
性樹脂接着剤を調製し、これを用いて、金属箔と耐熱性
樹脂フィルムとを張り合わせる。
性に優れ、かつ低温での加工性にも優れたノンハロゲン
難燃性接着剤、およびそれを用いたフレキシブルプリン
ト回路用基板を提供する。 【解決手段】 熱圧着可能なガラス転移温度が400℃
以下のポリイミド樹脂(A)100重量部と、平均粒径
が0.1〜20μmである無機フィラー(B)30〜2
00重量部とを主たる成分として、400℃以下の温度
で熱圧着可能で、実質的にハロゲン元素を含まない難燃
性樹脂接着剤を調製し、これを用いて、金属箔と耐熱性
樹脂フィルムとを張り合わせる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性に優れ、か
つ低温での加工性にも優れたノンハロゲン難燃性接着
剤、およびそれを用いたフレキシブルプリント回路用基
板に関するものである。
つ低温での加工性にも優れたノンハロゲン難燃性接着
剤、およびそれを用いたフレキシブルプリント回路用基
板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】柔軟なフィルム基板上に導体配線を形成
したフレキシブルプリント配線板は、屈曲性や省スペー
ス性を要する、電気・電子機器などの配線に広範囲に使
われている。近年、特に携帯電話、ノート型コンピュー
ター、ビデオカメラ等の軽薄短小化がすすみ、普及にま
すます拍車がかかっている。一方で、このフレキシブル
プリント配線板に対する高信頼性・ファインピッチ化・
高耐熱性の要求も強くなりつつある。
したフレキシブルプリント配線板は、屈曲性や省スペー
ス性を要する、電気・電子機器などの配線に広範囲に使
われている。近年、特に携帯電話、ノート型コンピュー
ター、ビデオカメラ等の軽薄短小化がすすみ、普及にま
すます拍車がかかっている。一方で、このフレキシブル
プリント配線板に対する高信頼性・ファインピッチ化・
高耐熱性の要求も強くなりつつある。
【0003】従来のフレキシブルプリント配線板は、難
燃性を付与するために、ポリイミドフィルム等の基材と
銅箔等の配線層を、臭素などのハロゲンを含有する添加
物等を含む接着剤で張り合わせたもの(3層フレキシブ
ルプリント回路用基板:以下、3層フレキと記す)が使
用されていた。ここに含まれるハロゲンは、マイグレー
ション等電気的信頼性を低下させる一因となるばかり
か、近年では環境問題に対する関心も高まり、燃焼時に
ダイオキシン等の有害物質を発生させる原因となるハロ
ゲンを含まない原材料が望まれており、フレキシブルプ
リント回路板もこの例外ではない。
燃性を付与するために、ポリイミドフィルム等の基材と
銅箔等の配線層を、臭素などのハロゲンを含有する添加
物等を含む接着剤で張り合わせたもの(3層フレキシブ
ルプリント回路用基板:以下、3層フレキと記す)が使
用されていた。ここに含まれるハロゲンは、マイグレー
ション等電気的信頼性を低下させる一因となるばかり
か、近年では環境問題に対する関心も高まり、燃焼時に
ダイオキシン等の有害物質を発生させる原因となるハロ
ゲンを含まない原材料が望まれており、フレキシブルプ
リント回路板もこの例外ではない。
【0004】これらの要求を満足させるために、難燃性
で熱可塑性を示す熱可塑性ポリイミドを接着剤として利
用する方法も有るが、これらを張り合わせるには300
℃以上の高温が必要で、非常に大がかりな装置が必要と
なり、コスト的に問題があった。また、配線層がこのよ
うな接着剤を介さずに、基材であるポリイミドに直接接
している、いわゆる2層フレキシブルプリント回路用基
板(以下、2層フレキと記す)を利用することも考えら
れる。2層フレキの製法には、ポリイミド(あるいはそ
の前駆体)溶液を金属箔上に塗布し、加熱乾燥・硬化を
行うキャスト法や、ポリイミドフィルム上に金属を蒸着
することにより導体層を形成する蒸着法等がある。しか
し、これらの方法においても製造工程中、キャスト法で
は塗布後の高温での乾燥、蒸着法では蒸着の各工程で高
性能かつ大規模の製造装置を必要とし、製造コストが従
来の3層フレキと比較して大きくなってしまう欠点を有
している。
で熱可塑性を示す熱可塑性ポリイミドを接着剤として利
用する方法も有るが、これらを張り合わせるには300
℃以上の高温が必要で、非常に大がかりな装置が必要と
なり、コスト的に問題があった。また、配線層がこのよ
うな接着剤を介さずに、基材であるポリイミドに直接接
している、いわゆる2層フレキシブルプリント回路用基
板(以下、2層フレキと記す)を利用することも考えら
れる。2層フレキの製法には、ポリイミド(あるいはそ
の前駆体)溶液を金属箔上に塗布し、加熱乾燥・硬化を
行うキャスト法や、ポリイミドフィルム上に金属を蒸着
することにより導体層を形成する蒸着法等がある。しか
し、これらの方法においても製造工程中、キャスト法で
は塗布後の高温での乾燥、蒸着法では蒸着の各工程で高
性能かつ大規模の製造装置を必要とし、製造コストが従
来の3層フレキと比較して大きくなってしまう欠点を有
している。
【0005】一方、上記3層フレキでも、接着剤として
熱可塑性のポリイミド樹脂の使用も考えられているが、
どうしても接着加工温度が高くなってしまい、その製造
装置はそれなりに大規模なものになってしまう。この接
着剤に低温加工性を付与するために、ガラス転移温度の
低いシリコン系のポリイミド樹脂に、エポキシ樹脂等を
添加する試みがなされているが、加工性を良くするため
にエポキシを添加すると、ポリイミド樹脂の難燃性とい
う特徴を十分に生かすことができないという問題点があ
った。さらに、マレイミド系の樹脂を接着剤として用い
る試みもなされているが、マレイミド樹脂単独では、十
分な難燃性を得ることはできなかった。
熱可塑性のポリイミド樹脂の使用も考えられているが、
どうしても接着加工温度が高くなってしまい、その製造
装置はそれなりに大規模なものになってしまう。この接
着剤に低温加工性を付与するために、ガラス転移温度の
低いシリコン系のポリイミド樹脂に、エポキシ樹脂等を
添加する試みがなされているが、加工性を良くするため
にエポキシを添加すると、ポリイミド樹脂の難燃性とい
う特徴を十分に生かすことができないという問題点があ
った。さらに、マレイミド系の樹脂を接着剤として用い
る試みもなされているが、マレイミド樹脂単独では、十
分な難燃性を得ることはできなかった。
【0006】上述のように高信頼性・高耐熱性を維持
し、しかも難燃性であり、生産性に優れ低コストな、ハ
ロゲン成分を含有しない(ノンハロゲン)フレキシブル
プリント回路用基板が求められている。
し、しかも難燃性であり、生産性に優れ低コストな、ハ
ロゲン成分を含有しない(ノンハロゲン)フレキシブル
プリント回路用基板が求められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の3層
フレキ製造設備を使用して、従来の3層フレキと同様の
工程で製造可能であり、かつ高信頼性・高耐熱性を維持
し得るフレキシブルプリント回路用基板用の、ハロゲン
成分を含有しない(ノンハロゲン)難燃性樹脂接着剤、
およびそれを用いたフレキシブルプリント回路用基板を
提供することを目的としたものである。
フレキ製造設備を使用して、従来の3層フレキと同様の
工程で製造可能であり、かつ高信頼性・高耐熱性を維持
し得るフレキシブルプリント回路用基板用の、ハロゲン
成分を含有しない(ノンハロゲン)難燃性樹脂接着剤、
およびそれを用いたフレキシブルプリント回路用基板を
提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、熱圧着可
能なガラス転移温度が400℃以下のポリイミド樹脂
(A)100重量部と、平均粒径が0.1〜20μmで
ある無機フィラー(B)30〜200重量部とを主たる
成分として含有し、400℃以下の温度で熱圧着可能で
あり、実質的にハロゲン元素を含まないことを特徴とす
る難燃性樹脂接着剤である。
能なガラス転移温度が400℃以下のポリイミド樹脂
(A)100重量部と、平均粒径が0.1〜20μmで
ある無機フィラー(B)30〜200重量部とを主たる
成分として含有し、400℃以下の温度で熱圧着可能で
あり、実質的にハロゲン元素を含まないことを特徴とす
る難燃性樹脂接着剤である。
【0009】またさらには、この難燃性接着剤を介し
て、金属箔と耐熱性樹脂フィルムとを張り合わせて構成
されたことを特徴とする、片面もしくは両面難燃性フレ
キシブルプリント回路用基板である。
て、金属箔と耐熱性樹脂フィルムとを張り合わせて構成
されたことを特徴とする、片面もしくは両面難燃性フレ
キシブルプリント回路用基板である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の難燃性樹脂接着剤に用い
られるポリイミド樹脂(A)としては、一般式(1)で
表されるマレイン酸類縁体粉末とジアミン粉末とを、モ
ル比1:1で固体状態にて混合した後、その混合物を固
体状態のまま80〜200℃で加熱処理することにより
得られる、一般式(2)で表される繰り返し単位を含む
マレイミド系樹脂を、極性溶媒に溶解した樹脂溶液を、
加熱乾燥して得られるマレイミド系樹脂を挙げることが
できるが、本樹脂系以外にも、熱圧着が可能なガラス転
移温度が400℃以下のポリイミド樹脂であれば、シリ
コン系ポリイミドや熱可塑性ポリイミド等の、他のポリ
イミド樹脂を用いても構わない。
られるポリイミド樹脂(A)としては、一般式(1)で
表されるマレイン酸類縁体粉末とジアミン粉末とを、モ
ル比1:1で固体状態にて混合した後、その混合物を固
体状態のまま80〜200℃で加熱処理することにより
得られる、一般式(2)で表される繰り返し単位を含む
マレイミド系樹脂を、極性溶媒に溶解した樹脂溶液を、
加熱乾燥して得られるマレイミド系樹脂を挙げることが
できるが、本樹脂系以外にも、熱圧着が可能なガラス転
移温度が400℃以下のポリイミド樹脂であれば、シリ
コン系ポリイミドや熱可塑性ポリイミド等の、他のポリ
イミド樹脂を用いても構わない。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】式中、R1,R2はそれぞれ、水素、アルキ
ル基、フェニル基、または置換フェニル基を表し、R3
は、炭素数2以上の脂肪族基,環式脂肪族基,単環式芳
香族基,縮合多環式芳香族基,または芳香族基が、直接
もしくは架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳
香族基からなる群より選ばれた、2価の芳香族有機基を
表す。
ル基、フェニル基、または置換フェニル基を表し、R3
は、炭素数2以上の脂肪族基,環式脂肪族基,単環式芳
香族基,縮合多環式芳香族基,または芳香族基が、直接
もしくは架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳
香族基からなる群より選ばれた、2価の芳香族有機基を
表す。
【0014】本発明において使用するマレイン酸類縁体
としては、マレイン酸、シトラコン酸を例示することが
できる。中でも特に、マレイン酸が好ましい。その理由
は、加熱反応時における反応性が高いこと、および安価
であることである。マレイン酸類縁体は、単独で用いて
も良く、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
としては、マレイン酸、シトラコン酸を例示することが
できる。中でも特に、マレイン酸が好ましい。その理由
は、加熱反応時における反応性が高いこと、および安価
であることである。マレイン酸類縁体は、単独で用いて
も良く、2種類以上を組み合わせて用いても良い。
【0015】また、本発明において用いるジアミンとし
ては、3,3'―ジメチル−4,4'―ジアミノビフェニ
ル、4,6―ジメチル−m―フェニレンジアミン、2,5
―ジメチル−p―フェニレンジアミン、2,4―ジアミ
ノメシチレン、4,4'―メチレンジ−o−トルイジン、
4,4'―メチレンジ−2,6―キシリジン、4,4'―メ
チレン−2,6―ジエチルアニリン、2,4―トルエンジ
アミン、m―フェニレンジアミン、p―フェニレンジア
ミン、4,4'―ジアミノジフェニルプロパン、3,3'―
ジアミノジフェニルプロパン、4,4'―ジアミノジフェ
ニルエタン、3,3'―ジアミノジフェニルエタン、4,
4'―ジアミノジフェニルメタン、3,3'―ジアミノジ
フェニルメタン、4,4'―ジアミノジフェニルスルフィ
ド、3,3'―ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'―
ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'―ジアミノジフ
ェニルスルフォン、4,4'―ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3'―ジアミノジフェニルエーテル、ベンジジ
ン、3,3'―ジアミノビフェニル、3,3'―ジメチル−
4,4'―ジアミノビフェニル、3,3'―ジメトキシベン
ジジン、ビス(p―アミノシクロヘキシル)メタン、ビ
ス(p―β―アミノ−t―ブチルフェニル)エーテル、
ビス(p―β―メチル−δ―アミノペンチル)ベンゼ
ン、p―ビス(2―メチル−4―アミノペンチル)ベン
ゼン、1,5―ジアミノナフタレン、2,6―ジアミノナ
フタレン、2,4―ビス(β―アミノ−t―ブチル)ト
ルエン、2,4―ジアミノトルエン、m―キシレン−2,
5―ジアミン、p―キシレン−2,5―ジアミン、m―
キシリレンジアミン、p―キシリレンジアミン、2,6
―ジアミノピリジン、2,5―ジアミノピリジン、2,5
―ジアミノ−1,3,4―オキサジアゾール、1,4―ジ
アミノシクロヘキサン、ピペラジン、メチレンジアミ
ン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペン
タメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,5
―ジメチルヘキサメチレンジアミン、3―メトキシヘキ
サメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、2,5
―ジメチルヘプタメチレンジアミン、3―メチルヘプタ
メチレンジアミン、4,4―ジメチルヘプタメチレンジ
アミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミ
ン、5―メチルノナメチレンジアミン、デカメチレンジ
アミン、1,3―ビス(3―アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、2,2―ビス[4―(4―アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、1,3―ビス(4―アミノフェノキ
シ)ベンゼン、ビス−4―(4―アミノフェノキシ)フ
ェニルスルフォン、ビス−4―(3―アミノフェノキ
シ)フェニルスルフォンなどを挙げることができる。中
でも、4,4'―ジアミノジフェニルプロパン、3,3'―
ジアミノジフェニルプロパン、4,4'―ジアミノジフェ
ニルエタン、3,3'―ジアミノジフェニルエタン、4,
4'―ジアミノジフェニルメタン、3,3'―ジアミノジ
フェニルメタン、4,4'―ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3'―ジアミノジフェニルエーテルなどが好適に
使用できる。その中でもさらに、4,4'―ジアミノジフ
ェルメタンが、反応性およびコストの点からより好まし
い。上記のジアミンは、単独で用いても良く、2種類以
上を組み合わせて用いても良い。
ては、3,3'―ジメチル−4,4'―ジアミノビフェニ
ル、4,6―ジメチル−m―フェニレンジアミン、2,5
―ジメチル−p―フェニレンジアミン、2,4―ジアミ
ノメシチレン、4,4'―メチレンジ−o−トルイジン、
4,4'―メチレンジ−2,6―キシリジン、4,4'―メ
チレン−2,6―ジエチルアニリン、2,4―トルエンジ
アミン、m―フェニレンジアミン、p―フェニレンジア
ミン、4,4'―ジアミノジフェニルプロパン、3,3'―
ジアミノジフェニルプロパン、4,4'―ジアミノジフェ
ニルエタン、3,3'―ジアミノジフェニルエタン、4,
4'―ジアミノジフェニルメタン、3,3'―ジアミノジ
フェニルメタン、4,4'―ジアミノジフェニルスルフィ
ド、3,3'―ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'―
ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'―ジアミノジフ
ェニルスルフォン、4,4'―ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3'―ジアミノジフェニルエーテル、ベンジジ
ン、3,3'―ジアミノビフェニル、3,3'―ジメチル−
4,4'―ジアミノビフェニル、3,3'―ジメトキシベン
ジジン、ビス(p―アミノシクロヘキシル)メタン、ビ
ス(p―β―アミノ−t―ブチルフェニル)エーテル、
ビス(p―β―メチル−δ―アミノペンチル)ベンゼ
ン、p―ビス(2―メチル−4―アミノペンチル)ベン
ゼン、1,5―ジアミノナフタレン、2,6―ジアミノナ
フタレン、2,4―ビス(β―アミノ−t―ブチル)ト
ルエン、2,4―ジアミノトルエン、m―キシレン−2,
5―ジアミン、p―キシレン−2,5―ジアミン、m―
キシリレンジアミン、p―キシリレンジアミン、2,6
―ジアミノピリジン、2,5―ジアミノピリジン、2,5
―ジアミノ−1,3,4―オキサジアゾール、1,4―ジ
アミノシクロヘキサン、ピペラジン、メチレンジアミ
ン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペン
タメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,5
―ジメチルヘキサメチレンジアミン、3―メトキシヘキ
サメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、2,5
―ジメチルヘプタメチレンジアミン、3―メチルヘプタ
メチレンジアミン、4,4―ジメチルヘプタメチレンジ
アミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミ
ン、5―メチルノナメチレンジアミン、デカメチレンジ
アミン、1,3―ビス(3―アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、2,2―ビス[4―(4―アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、1,3―ビス(4―アミノフェノキ
シ)ベンゼン、ビス−4―(4―アミノフェノキシ)フ
ェニルスルフォン、ビス−4―(3―アミノフェノキ
シ)フェニルスルフォンなどを挙げることができる。中
でも、4,4'―ジアミノジフェニルプロパン、3,3'―
ジアミノジフェニルプロパン、4,4'―ジアミノジフェ
ニルエタン、3,3'―ジアミノジフェニルエタン、4,
4'―ジアミノジフェニルメタン、3,3'―ジアミノジ
フェニルメタン、4,4'―ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3'―ジアミノジフェニルエーテルなどが好適に
使用できる。その中でもさらに、4,4'―ジアミノジフ
ェルメタンが、反応性およびコストの点からより好まし
い。上記のジアミンは、単独で用いても良く、2種類以
上を組み合わせて用いても良い。
【0016】本発明におけるマレイミド系樹脂の合成
は、マレイン酸類縁体とジアミンの1:1粉体混合物
を、固体状態のまま80〜200℃の範囲で加熱・反応
させることによって行なわれるが、200℃以上の高温
で加熱処理するときは、反応は早いが、副反応による部
分ゲル化が顕著になり、溶剤に不溶な部分を含むものと
なる。一方、加熱温度が80℃未満では、反応速度が急
激に低下し、未反応物の残存が起こり高分子量の樹脂が
得られない。得られた樹脂は、従来のマレイミド樹脂と
同様に粉砕して粉末状レジンとし、溶剤に溶かしてワニ
スとして使用できる。樹脂は更に加熱することにより硬
化するが、ビスマレイミド単独の硬化物や、ジアミンを
添加したビスマレイミドの硬化物に比べて、靱性のある
硬化物が得られる。
は、マレイン酸類縁体とジアミンの1:1粉体混合物
を、固体状態のまま80〜200℃の範囲で加熱・反応
させることによって行なわれるが、200℃以上の高温
で加熱処理するときは、反応は早いが、副反応による部
分ゲル化が顕著になり、溶剤に不溶な部分を含むものと
なる。一方、加熱温度が80℃未満では、反応速度が急
激に低下し、未反応物の残存が起こり高分子量の樹脂が
得られない。得られた樹脂は、従来のマレイミド樹脂と
同様に粉砕して粉末状レジンとし、溶剤に溶かしてワニ
スとして使用できる。樹脂は更に加熱することにより硬
化するが、ビスマレイミド単独の硬化物や、ジアミンを
添加したビスマレイミドの硬化物に比べて、靱性のある
硬化物が得られる。
【0017】このマレイミド系樹脂を粒径が2mm以下
に粉砕し、非プロトン性極性溶媒に溶解して、マレイミ
ド系樹脂溶液を得る。このときマレイミド系樹脂を粉砕
する方法は、カッティングミル、ボールミル等通常の粉
砕機を使用することができる。粒径が2mmより大きい
と、溶媒への溶解時に溶け残りが出たり、完全に溶解し
きるまでにかなりの時間を要するので適当ではない。さ
らに樹脂の溶解を容易にするために、樹脂が特性を損な
わない範囲で、溶媒の沸点以下の温度に溶媒を加熱して
おいて樹脂を溶かしても構わない。
に粉砕し、非プロトン性極性溶媒に溶解して、マレイミ
ド系樹脂溶液を得る。このときマレイミド系樹脂を粉砕
する方法は、カッティングミル、ボールミル等通常の粉
砕機を使用することができる。粒径が2mmより大きい
と、溶媒への溶解時に溶け残りが出たり、完全に溶解し
きるまでにかなりの時間を要するので適当ではない。さ
らに樹脂の溶解を容易にするために、樹脂が特性を損な
わない範囲で、溶媒の沸点以下の温度に溶媒を加熱して
おいて樹脂を溶かしても構わない。
【0018】ワニスの調製に使用する有機溶媒は特に限
定されないが、非プロトン性極性溶媒が好ましく、この
種の代表的な溶媒としては、N,N―ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N―ジエチル
ホルムアミド、 N,N―ジエチルアセトアミド、 N,N
―ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルフォキ
シド、ヘキサメチルフォスホアミド、N−メチル−2―
ピロリドン、ピリジン、ジメチルスルフォン、テトラメ
チルスルフォン、γ―ブチルラクトン等を挙げることが
出来る。中でも特に、N,N―ジメチルホルムアミド、
N,N―ジメチルアセトアミド、N−メチル−2―ピロ
リドンが、マレイミド系樹脂をかなりの分子量まで均一
に溶解することが出来るため、より好ましい。
定されないが、非プロトン性極性溶媒が好ましく、この
種の代表的な溶媒としては、N,N―ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N―ジエチル
ホルムアミド、 N,N―ジエチルアセトアミド、 N,N
―ジメチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルフォキ
シド、ヘキサメチルフォスホアミド、N−メチル−2―
ピロリドン、ピリジン、ジメチルスルフォン、テトラメ
チルスルフォン、γ―ブチルラクトン等を挙げることが
出来る。中でも特に、N,N―ジメチルホルムアミド、
N,N―ジメチルアセトアミド、N−メチル−2―ピロ
リドンが、マレイミド系樹脂をかなりの分子量まで均一
に溶解することが出来るため、より好ましい。
【0019】上記の非プロトン性極性溶媒は、単独で用
いても良く、あるいは2種以上を併用した混合溶媒とし
て使用しても良い。また、相溶性のある他の極性溶媒、
または非極性溶媒を混合して使用しても良い。
いても良く、あるいは2種以上を併用した混合溶媒とし
て使用しても良い。また、相溶性のある他の極性溶媒、
または非極性溶媒を混合して使用しても良い。
【0020】また、本発明の難燃性樹脂接着剤に用いら
れる無機フィラー(B)としては、その種類は特に限定
されないが、平均粒径が0.1〜20μmの範囲で、金
属粉末を原料として、酸化気流中で自己燃焼させて得ら
れる、合成球状フィラーであるシリカ微粒子およびアル
ミナ微粒子が、形状が真球状で粒度分布も狭く性能が安
定しており、より好ましい。無機フィラー(B)の含有
量は、ポリイミド樹脂(A)100重量部に対して30
〜200重量部が好ましい。30重量部より少ないと無
機フィラーの効果が少なく、十分な難燃性が実現できな
い。一方、200重量部を超えると樹脂の柔軟性が損な
われ、フレキシブル回路基板用接着剤としては適当では
ない。
れる無機フィラー(B)としては、その種類は特に限定
されないが、平均粒径が0.1〜20μmの範囲で、金
属粉末を原料として、酸化気流中で自己燃焼させて得ら
れる、合成球状フィラーであるシリカ微粒子およびアル
ミナ微粒子が、形状が真球状で粒度分布も狭く性能が安
定しており、より好ましい。無機フィラー(B)の含有
量は、ポリイミド樹脂(A)100重量部に対して30
〜200重量部が好ましい。30重量部より少ないと無
機フィラーの効果が少なく、十分な難燃性が実現できな
い。一方、200重量部を超えると樹脂の柔軟性が損な
われ、フレキシブル回路基板用接着剤としては適当では
ない。
【0021】更に、難燃性や他の特性を損なわない範囲
で、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等他の樹脂を混合して
も構わない。
で、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等他の樹脂を混合して
も構わない。
【0022】次に、無機フィラーを添加した難燃性のイ
ミド系樹脂溶液を接着剤として、耐熱性樹脂フィルムま
たは導体箔上に塗布し、乾燥させた後、耐熱性樹脂フィ
ルムには導体箔を、導体箔には耐熱性樹脂フィルムを熱
圧着することにより、片面フレキシブルプリント回路用
基板を得る。得られた片面回路用基板の耐熱性樹脂フィ
ルム面に、更に接着剤を塗布して導体箔を熱圧着させる
ことにより、両面フレキシブルプリント回路用基板を得
ることもできる。また、張り合わせた片面および両面フ
レキシブルプリント回路用基板は、必要に応じて更にア
フターキュアを行ない、イミド系樹脂接着剤を十分に硬
化させることもできる。
ミド系樹脂溶液を接着剤として、耐熱性樹脂フィルムま
たは導体箔上に塗布し、乾燥させた後、耐熱性樹脂フィ
ルムには導体箔を、導体箔には耐熱性樹脂フィルムを熱
圧着することにより、片面フレキシブルプリント回路用
基板を得る。得られた片面回路用基板の耐熱性樹脂フィ
ルム面に、更に接着剤を塗布して導体箔を熱圧着させる
ことにより、両面フレキシブルプリント回路用基板を得
ることもできる。また、張り合わせた片面および両面フ
レキシブルプリント回路用基板は、必要に応じて更にア
フターキュアを行ない、イミド系樹脂接着剤を十分に硬
化させることもできる。
【0023】接着剤層の厚みは、難燃性・屈曲性の点か
ら30μm以下であることが望ましい。30μm以上だ
と、フレキシブルプリント回路用基板としての重要な特
性である、屈曲性や半田耐熱性等を損なうばかりか、十
分な難燃性を示さないことがあるので、導体箔と耐熱フ
ィルムの接着性を保てる厚みは必要であるが、その範囲
で30μm以下にすることが望ましい。また、使用する
基板によっても異なるが、接着性を保つためには5μm
以上の厚みにすることが好ましい。
ら30μm以下であることが望ましい。30μm以上だ
と、フレキシブルプリント回路用基板としての重要な特
性である、屈曲性や半田耐熱性等を損なうばかりか、十
分な難燃性を示さないことがあるので、導体箔と耐熱フ
ィルムの接着性を保てる厚みは必要であるが、その範囲
で30μm以下にすることが望ましい。また、使用する
基板によっても異なるが、接着性を保つためには5μm
以上の厚みにすることが好ましい。
【0024】本発明において用いられる耐熱性樹脂フィ
ルムは、耐熱性と難燃性の点からポリイミドフィルムが
好ましいが、実質的にハロゲンを含まず、自己消化火性
の耐熱樹脂フィルムであれば特に限定はされない。ま
た、導体箔も特に限定はされない。銅箔、アルミニウム
箔、ステンレス箔等を挙げることができるが、中でも銅
箔を用いるのが好ましく、一般的である。
ルムは、耐熱性と難燃性の点からポリイミドフィルムが
好ましいが、実質的にハロゲンを含まず、自己消化火性
の耐熱樹脂フィルムであれば特に限定はされない。ま
た、導体箔も特に限定はされない。銅箔、アルミニウム
箔、ステンレス箔等を挙げることができるが、中でも銅
箔を用いるのが好ましく、一般的である。
【0025】
【実施例】以下、具体例を挙げて本発明を一層具体的に
説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるも
のではない。
説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるも
のではない。
【0026】(実施例1)マレイン酸の粉体116重量
部(1mol)と、4,4'―ジアミノジフェニルメタン
の粉体198重量部(1mol)を、乳鉢で均一に混合
して、マレイン酸/4,4'―ジアミノジフェニルメタン
の固体混合物を得た。この混合物を、120℃で2.5
時間、乾燥機中で加熱し、溶剤可溶性のマレイミド系樹
脂を得た(合成した)。得られたマレイミド系樹脂15
0重量部に対して、金属シリコン粉末を原料として酸化
気流中で自己燃焼させて得られる合成球状シリカフィラ
ー「アドマファインSE5100」(アドマテックス社
製,平均粒径1.5μm)を150重量部、およびN−
メチル−2―ピロリドン350重量部を加え、樹脂濃度
が30重量%となるように、マレイミド系樹脂溶液を調
製した。
部(1mol)と、4,4'―ジアミノジフェニルメタン
の粉体198重量部(1mol)を、乳鉢で均一に混合
して、マレイン酸/4,4'―ジアミノジフェニルメタン
の固体混合物を得た。この混合物を、120℃で2.5
時間、乾燥機中で加熱し、溶剤可溶性のマレイミド系樹
脂を得た(合成した)。得られたマレイミド系樹脂15
0重量部に対して、金属シリコン粉末を原料として酸化
気流中で自己燃焼させて得られる合成球状シリカフィラ
ー「アドマファインSE5100」(アドマテックス社
製,平均粒径1.5μm)を150重量部、およびN−
メチル−2―ピロリドン350重量部を加え、樹脂濃度
が30重量%となるように、マレイミド系樹脂溶液を調
製した。
【0027】この樹脂溶液を用いて、ポリイミドフィル
ム(東レ・デュポン社製:カプトン100H)上に、乾
燥後の厚みが15μmとなるように、ダイコーターを用
いて塗布し、連続的に100℃/3分、150℃/3分
乾燥した後、18μmの圧延銅箔の粗化面とロールラミ
ネータで連続的に熱圧着した後、ロール状に巻き取り、
200℃で3時間加熱処理することにより、片面フレキ
シブルプリント回路用基板を得た。
ム(東レ・デュポン社製:カプトン100H)上に、乾
燥後の厚みが15μmとなるように、ダイコーターを用
いて塗布し、連続的に100℃/3分、150℃/3分
乾燥した後、18μmの圧延銅箔の粗化面とロールラミ
ネータで連続的に熱圧着した後、ロール状に巻き取り、
200℃で3時間加熱処理することにより、片面フレキ
シブルプリント回路用基板を得た。
【0028】得られたフレキシブルプリント回路用基板
は、UL94に準拠して燃焼性を測定したところ、V−
0相当であり、ピール強度が1.6kgf/cmで、300℃
の半田浴槽に1分間ディップしても異常は見られず、優
れた半田耐熱性を示した。また、銅張り板そのものの耐
折性(MIT法、加重:500g,R=0.8mm)も
210回で、柔軟性に富んだ優れた特性を持つフレキシ
ブルプリント回路用基板であった。
は、UL94に準拠して燃焼性を測定したところ、V−
0相当であり、ピール強度が1.6kgf/cmで、300℃
の半田浴槽に1分間ディップしても異常は見られず、優
れた半田耐熱性を示した。また、銅張り板そのものの耐
折性(MIT法、加重:500g,R=0.8mm)も
210回で、柔軟性に富んだ優れた特性を持つフレキシ
ブルプリント回路用基板であった。
【0029】(実施例2)実施例1で得られた片面フレ
キシブルプリント回路用基板の、ポリイミドフィルム面
側に、実施例1で調製したマレイミド樹脂溶液を塗布
し、乾燥した後、18μmの圧延銅箔の粗化面を合わせ
て熱圧着し、両面フレキシブルプリント回路用基板を得
た。塗布、乾燥、熱圧着、アフターキュアなどの方法・
条件は、すべて実施例1と同様にした。
キシブルプリント回路用基板の、ポリイミドフィルム面
側に、実施例1で調製したマレイミド樹脂溶液を塗布
し、乾燥した後、18μmの圧延銅箔の粗化面を合わせ
て熱圧着し、両面フレキシブルプリント回路用基板を得
た。塗布、乾燥、熱圧着、アフターキュアなどの方法・
条件は、すべて実施例1と同様にした。
【0030】得られた両面フレキシブルプリント回路用
基板は、UL94に準拠して燃焼性を測定したところ、
V−0相当であり、ピール強度が2.0kgf/cmおよび1.
8kgf/cmで、300℃の半田浴槽に1分間ディップして
も異常は見られず、優れた半田耐熱性を示した。また、
銅張り板そのものの耐折性(MIT法、加重:500
g,R=0.8mm)は60回で、柔軟性に富んだ優れ
た特性を持つフレキシブルプリント回路用基板であっ
た。
基板は、UL94に準拠して燃焼性を測定したところ、
V−0相当であり、ピール強度が2.0kgf/cmおよび1.
8kgf/cmで、300℃の半田浴槽に1分間ディップして
も異常は見られず、優れた半田耐熱性を示した。また、
銅張り板そのものの耐折性(MIT法、加重:500
g,R=0.8mm)は60回で、柔軟性に富んだ優れ
た特性を持つフレキシブルプリント回路用基板であっ
た。
【0031】(実施例3)無機フィラーとして、シリカ
フィラーの代わりに、金属アルミニウム粉末を原料とし
て酸化気流中で自己燃焼させて得られる合成球状アルミ
ナフィラー「アドマファインAE9101」(アドマテ
ックス社製,平均粒径6μm)を100重量部を用いた
以外は、実施例1と同様の装置、条件で、片面フレキシ
ブルプリント回路用基板を調製した。
フィラーの代わりに、金属アルミニウム粉末を原料とし
て酸化気流中で自己燃焼させて得られる合成球状アルミ
ナフィラー「アドマファインAE9101」(アドマテ
ックス社製,平均粒径6μm)を100重量部を用いた
以外は、実施例1と同様の装置、条件で、片面フレキシ
ブルプリント回路用基板を調製した。
【0032】得られたフレキシブルプリント回路用基板
は、UL94に準拠して燃焼性を測定したところ、V−
0相当であり、ピール強度が1.8kgf/cmで、300℃
の半田浴槽に1分間ディップしても異常は見られず、優
れた半田耐熱性を示した。また、銅張り板そのものの耐
折性(MIT法、加重:500g,R=0.8mm)は
260回で、柔軟性に富んだ優れた特性を持つフレキシ
ブルプリント回路用基板であった。
は、UL94に準拠して燃焼性を測定したところ、V−
0相当であり、ピール強度が1.8kgf/cmで、300℃
の半田浴槽に1分間ディップしても異常は見られず、優
れた半田耐熱性を示した。また、銅張り板そのものの耐
折性(MIT法、加重:500g,R=0.8mm)は
260回で、柔軟性に富んだ優れた特性を持つフレキシ
ブルプリント回路用基板であった。
【0033】(比較例1)無機フィラーを用いなかった
以外は、実施例1と同様の装置、条件で、片面フレキシ
ブルプリント回路用基板を得た。
以外は、実施例1と同様の装置、条件で、片面フレキシ
ブルプリント回路用基板を得た。
【0034】得られたフレキシブルプリント回路用基板
は、ピール強度が1.4kgf/cmで、300℃の半田浴槽
に1分間ディップしても異常は見られず、優れた半田耐
熱性を示した。また、銅張り板そのものの耐折性(MI
T法、加重:500g,R=0.8mm)も180回
で、柔軟性に富んだ優れた特性を持つフレキシブルプリ
ント回路用基板であった。しかしながらUL94に準拠
して燃焼性を測定したところ、すべてのサンプルの燃焼
が支持クランプの所まで到達してしまった。
は、ピール強度が1.4kgf/cmで、300℃の半田浴槽
に1分間ディップしても異常は見られず、優れた半田耐
熱性を示した。また、銅張り板そのものの耐折性(MI
T法、加重:500g,R=0.8mm)も180回
で、柔軟性に富んだ優れた特性を持つフレキシブルプリ
ント回路用基板であった。しかしながらUL94に準拠
して燃焼性を測定したところ、すべてのサンプルの燃焼
が支持クランプの所まで到達してしまった。
【0035】(比較例2)接着剤を乾燥後の厚みが40
μmになるように塗布した以外は、実施例1と同様の装
置、条件で、片面フレキシブルプリント回路用基板を得
た。得られたフレキシブルプリント回路用基板は、ピー
ル強度が1.8kgf/cmで、300℃の半田浴槽に1分間
ディップしても異常は見られず、優れた半田耐熱性を示
したが、銅張り板そのものの耐折性(MIT法、加重:
500g,R=0.8mm)は50回で、柔軟性が低下
したばかりか、UL94に準拠して燃焼性を測定したと
ころ、V−2相当であり十分な難燃性は有していなかっ
た。
μmになるように塗布した以外は、実施例1と同様の装
置、条件で、片面フレキシブルプリント回路用基板を得
た。得られたフレキシブルプリント回路用基板は、ピー
ル強度が1.8kgf/cmで、300℃の半田浴槽に1分間
ディップしても異常は見られず、優れた半田耐熱性を示
したが、銅張り板そのものの耐折性(MIT法、加重:
500g,R=0.8mm)は50回で、柔軟性が低下
したばかりか、UL94に準拠して燃焼性を測定したと
ころ、V−2相当であり十分な難燃性は有していなかっ
た。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、従来の3層フレキ製造
設備を用い、従来の3層フレキと同様の工程で、難燃性
で、かつ耐熱性と成形加工性を両立させた、信頼性の高
いフレキシブルプリント回路用基板の製造が可能であ
り、得られたフレキシブルプリント回路用基板は、難燃
性を示すにも拘わらず、燃焼時にダイオキシン等の有害
物質を発生させる原因となるハロゲン成分を実質的に含
有していない(ノンハロゲン)、環境問題に対応した素
材である。
設備を用い、従来の3層フレキと同様の工程で、難燃性
で、かつ耐熱性と成形加工性を両立させた、信頼性の高
いフレキシブルプリント回路用基板の製造が可能であ
り、得られたフレキシブルプリント回路用基板は、難燃
性を示すにも拘わらず、燃焼時にダイオキシン等の有害
物質を発生させる原因となるハロゲン成分を実質的に含
有していない(ノンハロゲン)、環境問題に対応した素
材である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J040 EH031 HA136 HA306 KA03 KA42 LA02 LA08 LA11 MA02 MA10 MB03 NA20 4J043 PA02 PC015 PC016 PC115 PC116 QB15 QB33 QC02 RA08 RA34 SA06 SA43 SA72 SB01 TA12 TA72 TA73 TB01 UA041 UA121 UA131 UA141 UA151 UA261 UA361 UA381 UA531 UA761 UA771 UB011 UB021 UB121 UB131 UB281 UB301 UB401 VA011 VA021 VA031 VA041 VA051 VA061 VA071 VA081 XA03 XA06 XA40 XB27 ZB01 5E343 AA18 AA33 BB67 CC01 CC04 CC08 GG16 GG20
Claims (9)
- 【請求項1】 熱圧着可能なガラス転移温度が400℃
以下のポリイミド樹脂(A)100重量部と、平均粒径
が0.1〜20μmである無機フィラー(B)30〜2
00重量部とを主たる成分として含有し、400℃以下
の温度で熱圧着可能であり、実質的にハロゲン元素を含
まないことを特徴とする難燃性樹脂接着剤。 - 【請求項2】 ポリイミド樹脂(A)が、一般式(1)
で表されるマレイン酸類縁体粉末とジアミン粉末とを、
モル比1:1で固体状態にて混合した後、該混合物を固
体状態のまま80〜200℃で加熱処理することにより
得られる、一般式(2)で表される繰り返し単位を含む
マレイミド系樹脂を、極性溶媒に溶解した樹脂溶液を加
熱乾燥して得られるマレイミド系樹脂であることを特徴
とする、請求項1記載の難燃性樹脂接着剤。 【化1】 【化2】 式中、R1,R2はそれぞれ、水素、アルキル基、フェニ
ル基、または置換フェニル基を表し、R3は、炭素数2
以上の脂肪族基,環式脂肪族基,単環式芳香族基,縮合
多環式芳香族基,または芳香族基が、直接もしくは架橋
員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基からな
る群より選ばれた、2価の芳香族有機基を表す。 - 【請求項3】 無機フィラー(B)がシリカ微粒子であ
ることを特徴とする、請求項1記載の難燃性樹脂接着
剤。 - 【請求項4】 無機フィラー(B)として用いられるシ
リカ微粒子が、金属シリコン粉末を原料として酸化気流
中で自己燃焼させて得られる合成球状フィラーであるこ
とを特徴とする、請求項3記載の難燃性樹脂接着剤。 - 【請求項5】 無機フィラー(B)がアルミナ微粒子で
あることを特徴とする、請求項1記載の難燃性樹脂接着
剤。 - 【請求項6】 無機フィラー(B)として用いられるア
ルミナ微粒子が、金属アルミニウム粉末を原料として酸
化気流中で自己燃焼させて得られる合成球状フィラーで
あることを特徴とする、請求項5記載の難燃性樹脂接着
剤。 - 【請求項7】 請求項1に記載された難燃性樹脂接着剤
を介して、金属箔と耐熱性樹脂フィルムとを張り合わせ
て構成されたことを特徴とする、片面もしくは両面難燃
性フレキシブルプリント回路用基板。 - 【請求項8】 耐熱性樹脂フィルムがポリイミドフィル
ムであることを特徴とする、請求項7記載の片面もしく
は両面難燃性フレキシブルプリント回路用基板。 - 【請求項9】 金属箔と耐熱性樹脂フィルムの張り合わ
せに用いられる、接着剤層の厚みが30μm以下である
ことを特徴とする、請求項7もしくは請求項8記載の難
燃性フレキシブルプリント回路用基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26366698A JP2000087001A (ja) | 1998-09-17 | 1998-09-17 | 難燃性樹脂接着剤およびそれを用いたフレキシブルプリント回路用基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26366698A JP2000087001A (ja) | 1998-09-17 | 1998-09-17 | 難燃性樹脂接着剤およびそれを用いたフレキシブルプリント回路用基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000087001A true JP2000087001A (ja) | 2000-03-28 |
Family
ID=17392659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26366698A Pending JP2000087001A (ja) | 1998-09-17 | 1998-09-17 | 難燃性樹脂接着剤およびそれを用いたフレキシブルプリント回路用基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000087001A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012169591A1 (ja) * | 2011-06-09 | 2012-12-13 | 住友精化株式会社 | 不燃フィルム、不燃フィルム用分散液、不燃フィルムの製造方法、太陽電池バックシート、フレキシブル基板、及び、太陽電池 |
CN117533001A (zh) * | 2023-10-25 | 2024-02-09 | 江门建滔积层板有限公司 | 一种耐冲击阻燃覆铜板及其制备方法 |
-
1998
- 1998-09-17 JP JP26366698A patent/JP2000087001A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012169591A1 (ja) * | 2011-06-09 | 2012-12-13 | 住友精化株式会社 | 不燃フィルム、不燃フィルム用分散液、不燃フィルムの製造方法、太陽電池バックシート、フレキシブル基板、及び、太陽電池 |
US20140154490A1 (en) * | 2011-06-09 | 2014-06-05 | Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. | Non-combustible film, dispersion liquid for non-combustible films, method for producing non-combustible film, solar cell back sheet, flexible board, and solar cell |
JPWO2012169591A1 (ja) * | 2011-06-09 | 2015-02-23 | 住友精化株式会社 | 不燃フィルム、不燃フィルム用分散液、不燃フィルムの製造方法、太陽電池バックシート、フレキシブル基板、及び、太陽電池 |
CN117533001A (zh) * | 2023-10-25 | 2024-02-09 | 江门建滔积层板有限公司 | 一种耐冲击阻燃覆铜板及其制备方法 |
CN117533001B (zh) * | 2023-10-25 | 2024-05-10 | 江门建滔积层板有限公司 | 一种耐冲击阻燃覆铜板及其制备方法 |
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