JP2000086620A - 有機チオ硫酸塩の製造法 - Google Patents

有機チオ硫酸塩の製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた殺虫作用を有するチオールカーバメイト
誘導体への製造中間体を高収率で製造する方法の提供。 【解決手段】一般式 【化1】 [式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子、炭化水素基
を示すか、またはR1およびR2が結合し隣接する窒素原
子と共に5ないし6員の含窒素複素環基を示す。]で表
される化合物またはその塩と亜硫酸またはその塩とを反
応させることを特徴とする一般式 【化2】 [式中、R1およびR2は前記と同意義を、Mは金属また
はアンモニウムを示す。]で表される化合物の製造法。
この方法にしたがえば化合物(I)を高収率で得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般式
【化3】 [式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子、炭化水素基
を示すか、またはR1およびR2が結合し隣接する窒素原
子と共に5ないし6員の含窒素複素環基を示し、Mは金
属またはアンモニウムを示す。] で表される化合物の製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般式(I)で表される化合物(以下、
化合物(I)と略称する場合がある。)はそれ自体強力
な殺虫作用を有すること及びさらに強力な殺虫作用を有
するチオールカーバメイト誘導体への重要な製造中間体
であることが特公昭45‐17404号公報に述べられてい
る。化合物(I)の製造法については、対応するジハラ
イド化合物にチオ硫酸塩を反応させる方法が特公昭45‐
17404号公報に述べられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
45‐17404号公報に述べられているような従来の方法で
は、位置異性体である例えばS,S'−(ジメチルアミ
ノメチル)エチレン ジ(チオ硫酸ナトリウム)などの
一般式
【化4】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物
(II)が副生するため、収率が悪いという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、さらによ
り容易に、より高純度に、かつより高収率に化合物
(I)を製造する方法を探索開発すべく、鋭意研究を続
けてきた結果、一般式
【化5】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物
(以下、化合物(III)と略称する場合がある。)また
はその塩と亜硫酸またはその塩が意外にも反応して化合
物(III)のジチオラン環が開裂するとともに、高収
率、高純度で化合物(I)を生成することを見出し、こ
れらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は(1)一般式
【化6】 [式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子、炭化水素基
を示すか、またはR1およびR2が結合し隣接する窒素原
子と共に5ないし6員の含窒素複素環基を示す。]で表
される化合物またはその塩と亜硫酸またはその塩とを反
応させることを特徴とする一般式
【化7】 [式中、R1およびR2は前記と同意義を、Mは金属また
はアンモニウムを示す。]で表される化合物の製造法、
(2)R1およびR2が同一または異なるアルキル基であ
る上記(1)項記載の製造法、(3)R1およびR2がと
もにメチル基である上記(1)項記載の製造法、および
(4)反応をpH4〜11で行うことを特徴とする上記
(1)項記載の製造法に関する。
【0006】R1およびR2における炭化水素基としては
直鎖,分枝状,環状の二重結合、三重結合を有すること
もできる脂肪族炭化水素基、アリール基またはアラルキ
ル基などが挙げられる。具体的には、アルキル基,アル
ケニル基,アルキニル基,アリール基,アラルキル基な
どが用いられ、なかでもC1-19炭化水素基などが好まし
い。該アルキル基としては、好ましくは炭素数1から6
の直鎖,もしくは分枝状アルキル基もしくは炭素数3か
ら14の環状のアルキル基が挙げられ、例えばメチル,
エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソ
ブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,se
c−ペンチル,イソペンチル,ネオペンチル,シクロペ
ンチル,n−ヘキシル,イソヘキシル,シクロヘキシル
等のC1-6アルキル基やC3-14シクロアルキル基等が用
いられる。該アルケニル基としては、好ましくは炭素数
2から6の直鎖もしくは分枝状のアルケニル基もしくは
炭素数3から14の環状のアルケニル基が挙げられ、例
えばアリル,イソプロペニル,イソブテニル,2−ペン
テニル,2−ヘキセニル,2−シクロヘキセニルなどの
2-6アルケニル基やC3-14アルケニル基等が用いられ
る。該アルキニル基としては、好ましくは炭素数2から
6のアルキニル基が挙げられ、例えばプロパルギル,2
−ブチニル,3−ブチニル,3−ペンチニル,3−ヘキ
シニル等のC2-6アルキニル基等が用いられる。該アリ
ール基としては、好ましくは炭素数6から14のアリー
ル基が挙げられ、例えばフェニル,ナフチル,アンスリ
ル等が用いられる。該アラルキル基としては、好ましく
は炭素数7から19のアラルキル基が挙げられ、例えば
ベンジル,フェネチル,フェニルプロピルなどのフェニ
ル−C1-4アルキル,ベンズヒドリル,トリチル等が用
いられる。式
【化8】 で表される基において、R1およびR2が結合し隣接する
窒素原子とともに形成してもよい5ないし6員の含窒素
複素環基としては例えばピロリジノ、ピペリジノ、ピペ
ラジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チアゾリジニル
等が挙げられる。R1およびR2はそれぞれ直鎖または分
岐状の炭素数1から4の低級アルキル基が好ましく、なか
でもともにメチル基である場合が好ましい。Mは金属
(例、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属やカル
シウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属)または
アンモニウム基を示す。なかでもナトリウムまたはカリ
ウムが好ましい。化合物(I)はpH4程度にすると
【化9】 [式中の記号は前記と同意義を示す。](以下、化合物
(IV)と略称する場合がある。)で表される分子内塩を
形成することがあるが、このような分子内塩も化合物
(I)に含まれる。該分子内塩は水溶解性が悪く、結晶
として単離することができる。この場合、結晶水をもつ
ことが多い。
【0007】化合物(I)は、化合物(III)またはその
塩と亜硫酸またはその塩とを好ましくはpH4から11以
下、より好ましくは4〜8の弱酸性から弱アルカリ性で
反応させることにより製造される。化合物(III)の塩
としては例えば塩酸、硫酸、臭化水素酸等の無機酸類、
例えばマレイン酸、シュウ酸、フマール酸、p‐トルエ
ンスルホン酸、蓚酸等の有機酸類との塩が挙げられる。
亜硫酸またはその塩としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸
カリウムなどの亜硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸アンモニ
ウム塩、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウムな
どの亜硫酸水素のアルカリ金属塩、亜硫酸カルシウム、
亜硫酸マグネシウムなどの亜硫酸アルカリ土類金属塩、
亜硫酸ガスなどが挙げられる。上記の中でも通常容易に
市販品として入手し得る固形の亜硫酸ナトリウム、亜硫
酸カリウムなどの亜硫酸アルカリ金属塩が好ましい。本
反応は短時間内にほぼ定量的に進行するので、反応に必
要な亜硫酸またはその塩の使用量は化学量論的には化合
物(III)またはその塩1モルに対して2モルで充分で
あり、所望によって2〜4モル程度の過量を用いてもよ
い。
【0008】本発明の反応に用いる溶媒としては、化合
物(III)またはその塩と亜硫酸またはその塩の一方ま
たは両者を溶解し得うる溶媒が好ましい。ただし、極端
に液性が酸性またはアルカリ性に片寄る溶媒は試薬の性
質上または化合物(III)および化合物(I)の性質上好
ましくない。したがってほぼ中性の溶媒であれば反応を
阻害しない限りいかなる溶媒でも用い得る。このような
溶媒としては、亜硫酸またはその塩を溶解する水は必須
であるがその他にも例えばメタノール、エタノール、イ
ソプロパノールなどの低級脂肪族アルコール類、例えば
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ンなどの低級脂肪族ケトン類、ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンなどの低級鎖状または環状
脂肪族エーテル類、例えば酢酸エチル、アセトニトリ
ル、ジメチルホルムアミドなどの低級脂肪族カルボン酸
誘導体、例えば二硫化炭素、ジメチルスルホキシド、テ
トラメチレンスルホンなどの低級鎖状または環状脂肪族
硫黄化合物、例えば塩化メチレン、クロロホルム、四塩
化炭素などの低級脂肪族ハロゲン化炭化水素類、例えば
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼンなどの
芳香族炭化水素類などを適当な混合比で2種またはそれ
以上(好ましくは3種以下)の溶媒を水と混合して用い
てもよい。本発明の方法は化合物(III)またはその塩
と亜硫酸またはその塩とを溶媒中で接触させることによ
り、直ちに反応が開始する。反応温度は60℃以下に保つ
のが望ましく、通常は50℃またはそれ以下に保つのが
好ましい。好ましくは20℃〜50℃である。また、本
発明の方法における反応は上記条件下できわめて円滑に
進行し、通常30分から数時間で完結する。
【0009】本反応の完結は薄層クロマトグラフ(TL
C)や高速液体クロマトグラフ(HPLC)などの機器分析
手段により容易に碓認することができる。本発明の製造
法により製造される化合物(I)は、特公昭44−19
524号公報に記載された方法でそれ自体強力な殺虫作
用を有する一般式(V)
【化10】 [式中の記号は前記と同意義を示す。](以下、化合物
(V)と略称する場合がある。)で表されるチオシアナ
ート化合物に誘導できる。さらに化合物(I)は液性変
換、イオン交換クロマトグラフ、濃縮、減圧濃縮、結晶
化、再結晶化等の自体公知の手段により単離精製でき
る。例えば、反応液が水溶液の場合はそのまま、あるい
は反応液が水と混和する有機溶媒を含有している場合は
減圧濃縮で有機溶媒を留去した後、得られる水層を当モ
ルまたはわずかに過量の塩酸、硫酸、リン酸等の無機
酸、ベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、蓚
酸等の有機酸で中和とすると、化合物(IV)のような分
子内塩の、高純度結晶として単離される。
【0010】本反応に用いられる原料化合物(III)ま
たはその塩は、自体公知の方法、例えばアグリカルチュ
アル・アンド・バイオロジカル・ケミストリー(Agr.Biol.
Chem,)34巻935〜940頁,1974年に記載の方法によって
製造できる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に実施例を挙げて、本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
解釈されるべきものではない。
【0012】
【実施例】実施例1 S,S'−(2−ジメチルアミノ)トリメチレン ジ
(チオ硫酸ナトリウム)
【化11】 の製造 水24.90gに亜硫酸ナトリウム7.96g(純度95%、0.06モ
ル)を溶かした。この中にトルエン80mLを加えた後、濃
塩酸でpHを7.0に調製した。この水溶液を30℃に加熱し
た後、この中に4-ジメチルアミノ-1,2-ジチオラン-
1-オキサイド塩酸塩5.04g(0.025モル)を水20.16gに
溶解した液を約1.5時間で滴下した。滴下中は、濃塩酸
でpHを7.0に保つよう調製した。同温度で約1時間熟成
した後、28%苛性ソーダでpHを9.0とした後、分液する
と、標記化合物の酸水溶液が得られた。水層を高速液体
クロマトグラフィ−で測定すると、7.82gのS,S'−
(2−ジメチルアミノ)トリメチレン ジ(チオ硫酸ナ
トリウム)(収率:88.0%)が得られた。
【0013】実施例2 S,S'−(2−ジメチルアミノ)トリメチレン ジ
(チオ硫酸ナトリウム)の製造 水44.41gに亜硫酸ナトリウム13.27g(純度95%、0.10モ
ル)を溶かした。この中にトルエン80mLを加えた後、濃
塩酸でpHを7.0に調製した。この水溶液を30℃に加熱し
た後、この中に4-ジメチルアミノ-1,2-ジチオラン-
1-オキサイド塩酸塩5.04g(0.025モル)を水20.16gに
溶解した液を約1.5時間で滴下した。滴下中は、濃塩酸
でpHを7.0に保つよう調製した。同温度で約1時間熟成
した後、28%苛性ソーダでpHを9.0とした後、分液する
と、標記化合物の酸水溶液が得られた。水層を高速液体
クロマトグラフィ−で測定すると8.71gのS,S'−(2
−ジメチルアミノ)トリメチレン ジ(チオ硫酸ナトリ
ウム)(収率:98.0%)が得られた。
【0014】実施例3 2−(ジメチルアミノ)トリメチレン ジ(チオシアナー
ト)の製造 水250mLに1,3−ビス(カルバモイルチオ)−2−
(N,N−ジメチルアミノ)プロパン塩酸塩13.19g(0.
071モル)を加え溶解させた。この中にトルエン100mLを
加えた後、28% 苛性ソーダをpH=9となるまで滴下し
た。この際、発熱するので、45℃以下となるよう冷却
しながら、苛性ソーダを滴下した。中和終了後、35%
過酸化水素7.59g(0.078モル)を同温度で1時間かけて
滴下した。この間、28%苛性ソーダを用い、 pHが9とな
るようコントロールした。滴下後、同温度で約1時間熟
成した後、トルエン層と水層に分離した。トルエン層に
水15mLを加え、35%塩酸17.1g(0.1645モル)で中和を
行った後、トルエン層と水層に分離した。水層をHPLCで
分析を行うと、12.5g(0.0675モル)の4−(ジメチルア
ミノ)‐1,2‐ジチオラン塩酸塩が得られた。この水溶
液を液温10℃に保ちながら攪拌下35%過酸化水素水6.56
g(0.0675モル)を約1時間で滴下した。滴下終了後、室
温で約1時間攪拌した。水層をHPLCで分析を行うと、12.
93g(0.0641モル)4−(ジメチルアミノ)‐1,2‐ジチ
オラン‐1‐オキサイド塩酸塩が得られた。別途、水11
3.1gに亜硫酸ナトリウム34.02g(純度95%、0.256モ
ル)を溶かした。この中にトルエン205mLを加えた後、
濃塩酸でpHを7.0に調製した。この水溶液を30℃に加熱
した後、この中に上記で調製した4-ジメチルアミノ-
1,2-ジチオラン-1-オキサイド塩酸塩水溶液の全量
(12.93g、0.0641モル)を約1.5時間で滴下した。滴下
中は、濃塩酸でpHを7.0に保つよう調製した。同温度で
約1時間熟成した後、28%苛性ソーダでpHを9.0とした
後、分液すると、標記化合物の酸水溶液が得られた。水
層を高速液体クロマトグラフィ−で測定すると21.64gの
S,S'−(2−ジメチルアミノ)トリメチレン ジ
(チオ硫酸ナトリウム)(収率:85.7% 対1,3−ビ
ス(カルバモイルチオ)−2−(N,N−ジメチルアミ
ノ)プロパン塩酸塩)が得られた。
【0015】
【発明の効果】本発明の方法によれば化合物(II)のよ
うな位置異性体は副生せず、化合物(I)を高収率で得
ることができる。化合物(I)は前記したように特公昭
44−19524号公報に記載された方法にしたがいそ
れ自体強力な殺虫作用を有する化合物(V)に誘導する
ことができ、さらに化合物(V)は特公昭45−195
20で述べられているように強力な殺虫作用を有する一
般式
【化12】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表されるチオール
カーバメート系誘導体またはその塩(塩としては前記し
た化合物(III)の塩と同様のものが挙げられる。)に
も誘導することができる。また、化合物(I)は特公昭
46−13755で述べられているように強力な殺虫作
用を有する一般式
【化13】 [式中、R1およびR2は前記と同意義を示す。R3は低
級アルコキシ基あるいは酸素を異種原子とする飽和複素
環基を有しうる低級アルキル基であるか、もしくは10
−カンフアリル基であるか、アルキル基、低級アルコキ
シ基、低級アルキルチオ基、ハロゲン原子もしくはアシ
ルアミノ基を置換分として有しうるフェニル基である
か、またはナフチル基を示す。]で表されるチオールス
ルホン酸エステル誘導体へも誘導することができる。し
たがって、化合物(I)は上記したような殺虫作用に優
れる化合物の製造中間体として有用である。また、化合
物(VI)またはその塩の製造過程で排出される結晶濾液
はアルカリ条件下で、加水分解後、酸化して式
【化14】 [式中の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物
(VIII)またはその塩(塩としては前記した化合物(II
I)の塩と同様のものが挙げられる。)とした後、酸性
下で酸化して、化合物(III)またはその塩に誘導する
ことができる。次いで、本発明の方法にしたがい、化合
物(I)が得られるので、化合物(VI)またはその塩の
製造中間体として再度リサイクル使用可能となる。ま
た、特公昭63−32350号に記載された方法にした
がい、優れた殺虫作用を有する化合物(VII)へも誘導
できる。従って、強力な殺虫作用を有する化合物(VI)
またはその塩の製造過程で排出される結晶濾液(廃液)
から化合物(VIII)として回収して、再度、上記したよ
うな優れた殺虫作用を有する化合物への製造中間体へ利
用可能なため、省資源の観点からきわめて有用な方法で
あるといえる。また、本発明の方法により副生するのは
水及び水溶性の無機塩であり、主生成物である水溶性の
化合物(I)とは反応終了後、液性変換等で結晶化する
ことにより容易に分離することができる。例えば反応溶
媒として水または水と混和する溶媒を用いた場合は、当
モルまたはわずかに過量の塩酸、硫酸、リン酸等の無機
酸、ベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸等の
有機酸で中和とすると、上記化合物(IV)のような分子
内塩の結晶として単離される。本発明の方法により廃棄
物として副生するのは無機塩だけのため、処理しやす
く、公害防止対策上からもきわめて有利な製造法であ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 [式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子、炭化水素基
    を示すか、またはR1およびR2が結合し隣接する窒素原
    子と共に5ないし6員の含窒素複素環基を示す。]で表
    される化合物またはその塩と亜硫酸またはその塩とを反
    応させることを特徴とする一般式 【化2】 [式中、R1およびR2は前記と同意義を、Mは金属また
    はアンモニウムを示す。]で表される化合物の製造法。
  2. 【請求項2】R1およびR2が同一または異なるアルキル
    基である請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】R1およびR2がともにメチル基である請求
    項1記載の製造法。
  4. 【請求項4】反応をpH4〜11で行うことを特徴とする
    請求項1記載の製造法。
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