JP4078440B2 - 有機チオ硫酸塩の製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般式
【化3】
Figure 0004078440
[式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子、炭化水素基を示すか、またはR1およびR2が結合し隣接する窒素原子と共に5ないし6員の含窒素複素環基を示し、Mは金属またはアンモニウムを示す。] で表される化合物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)と略称する場合がある。)はそれ自体強力な殺虫作用を有すること及びさらに強力な殺虫作用を有するチオールカーバメイト誘導体への重要な製造中間体であることが特公昭45‐17404号公報に述べられている。
化合物(I)の製造法については、対応するジハライド化合物にチオ硫酸塩を反応させる方法が特公昭45‐17404号公報に述べられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公昭45‐17404号公報に述べられているような従来の方法では、位置異性体である例えばS,S'−(ジメチルアミノメチル)エチレン ジ(チオ硫酸ナトリウム)などの一般式
【化4】
Figure 0004078440
[式中の記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物(II)が副生するため、収率が悪いという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、さらにより容易に、より高純度に、かつより高収率に化合物(I)を製造する方法を探索開発すべく、鋭意研究を続けてきた結果、一般式
【化5】
Figure 0004078440
[式中の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物(以下、化合物(III)と略称する場合がある。)またはその塩と亜硫酸またはその塩が意外にも反応して化合物(III)のジチオラン環が開裂するとともに、高収率、高純度で化合物(I)を生成することを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明は
(1)一般式
【化6】
Figure 0004078440
[式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子、炭化水素基を示すか、またはR1およびR2が結合し隣接する窒素原子と共に5ないし6員の含窒素複素環基を示す。]で表される化合物またはその塩と亜硫酸またはその塩とを反応させることを特徴とする一般式
【化7】
Figure 0004078440
[式中、R1およびR2は前記と同意義を、Mは金属またはアンモニウムを示す。]
で表される化合物の製造法、
(2)R1およびR2が同一または異なるアルキル基である上記(1)項記載の製造法、
(3)R1およびR2がともにメチル基である上記(1)項記載の製造法、および(4)反応をpH4〜11で行うことを特徴とする上記(1)項記載の製造法に関する。
【0006】
1およびR2における炭化水素基としては直鎖,分枝状,環状の二重結合、三重結合を有することもできる脂肪族炭化水素基、アリール基またはアラルキル基などが挙げられる。具体的には、アルキル基,アルケニル基,アルキニル基,アリール基,アラルキル基などが用いられ、なかでもC1-19炭化水素基などが好ましい。
該アルキル基としては、好ましくは炭素数1から6の直鎖,もしくは分枝状アルキル基もしくは炭素数3から14の環状のアルキル基が挙げられ、例えばメチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,sec−ペンチル,イソペンチル,ネオペンチル,シクロペンチル,n−ヘキシル,イソヘキシル,シクロヘキシル等のC1-6アルキル基やC3-14シクロアルキル基等が用いられる。
該アルケニル基としては、好ましくは炭素数2から6の直鎖もしくは分枝状のアルケニル基もしくは炭素数3から14の環状のアルケニル基が挙げられ、例えばアリル,イソプロペニル,イソブテニル,2−ペンテニル,2−ヘキセニル,2−シクロヘキセニルなどのC2-6アルケニル基やC3-14アルケニル基等が用いられる。
該アルキニル基としては、好ましくは炭素数2から6のアルキニル基が挙げられ、例えばプロパルギル,2−ブチニル,3−ブチニル,3−ペンチニル,3−ヘキシニル等のC2-6アルキニル基等が用いられる。
該アリール基としては、好ましくは炭素数6から14のアリール基が挙げられ、例えばフェニル,ナフチル,アンスリル等が用いられる。
該アラルキル基としては、好ましくは炭素数7から19のアラルキル基が挙げられ、例えばベンジル,フェネチル,フェニルプロピルなどのフェニル−C1-4アルキル,ベンズヒドリル,トリチル等が用いられる。

【化8】
Figure 0004078440
で表される基において、R1およびR2が結合し隣接する窒素原子とともに形成してもよい5ないし6員の含窒素複素環基としては例えばピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、チアゾリジニル等が挙げられる。R1およびR2はそれぞれ直鎖または分岐状の炭素数1から4の低級アルキル基が好ましく、なかでもともにメチル基である場合が好ましい。
Mは金属(例、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属やカルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属)またはアンモニウム基を示す。なかでもナトリウムまたはカリウムが好ましい。
化合物(I)はpH4程度にすると
【化9】
Figure 0004078440
[式中の記号は前記と同意義を示す。](以下、化合物(IV)と略称する場合がある。)で表される分子内塩を形成することがあるが、このような分子内塩も化合物(I)に含まれる。該分子内塩は水溶解性が悪く、結晶として単離することができる。この場合、結晶水をもつことが多い。
【0007】
化合物(I)は、化合物(III)またはその塩と亜硫酸またはその塩とを好ましくはpH4から11以下、より好ましくは4〜8の弱酸性から弱アルカリ性で反応させることにより製造される。
化合物(III)の塩としては例えば塩酸、硫酸、臭化水素酸等の無機酸類、例えばマレイン酸、シュウ酸、フマール酸、p‐トルエンスルホン酸、蓚酸等の有機酸類との塩が挙げられる。
亜硫酸またはその塩としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムなどの亜硫酸アルカリ金属塩、亜硫酸アンモニウム塩、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウムなどの亜硫酸水素のアルカリ金属塩、亜硫酸カルシウム、亜硫酸マグネシウムなどの亜硫酸アルカリ土類金属塩、亜硫酸ガスなどが挙げられる。上記の中でも通常容易に市販品として入手し得る固形の亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムなどの亜硫酸アルカリ金属塩が好ましい。
本反応は短時間内にほぼ定量的に進行するので、反応に必要な亜硫酸またはその塩の使用量は化学量論的には化合物(III)またはその塩1モルに対して2モルで充分であり、所望によって2〜4モル程度の過量を用いてもよい。
【0008】
本発明の反応に用いる溶媒としては、化合物(III)またはその塩と亜硫酸またはその塩の一方または両者を溶解し得うる溶媒が好ましい。ただし、極端に液性が酸性またはアルカリ性に片寄る溶媒は試薬の性質上または化合物(III)および化合物(I)の性質上好ましくない。したがってほぼ中性の溶媒であれば反応を阻害しない限りいかなる溶媒でも用い得る。このような溶媒としては、亜硫酸またはその塩を溶解する水は必須であるがその他にも例えばメタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級脂肪族アルコール類、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの低級脂肪族ケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの低級鎖状または環状脂肪族エーテル類、例えば酢酸エチル、アセトニトリル、ジメチルホルムアミドなどの低級脂肪族カルボン酸誘導体、例えば二硫化炭素、ジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホンなどの低級鎖状または環状脂肪族硫黄化合物、例えば塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素などの低級脂肪族ハロゲン化炭化水素類、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼンなどの芳香族炭化水素類などを適当な混合比で2種またはそれ以上(好ましくは3種以下)の溶媒を水と混合して用いてもよい。
本発明の方法は化合物(III)またはその塩と亜硫酸またはその塩とを溶媒中で接触させることにより、直ちに反応が開始する。反応温度は60℃以下に保つのが望ましく、通常は50℃またはそれ以下に保つのが好ましい。好ましくは20℃〜50℃である。
また、本発明の方法における反応は上記条件下できわめて円滑に進行し、通常30分から数時間で完結する。
【0009】
本反応の完結は薄層クロマトグラフ(TLC)や高速液体クロマトグラフ(HPLC)などの機器分析手段により容易に碓認することができる。
本発明の製造法により製造される化合物(I)は、特公昭44−19524号公報に記載された方法でそれ自体強力な殺虫作用を有する一般式(V)
【化10】
Figure 0004078440
[式中の記号は前記と同意義を示す。](以下、化合物(V)と略称する場合がある。)
で表されるチオシアナート化合物に誘導できる。
さらに化合物(I)は液性変換、イオン交換クロマトグラフ、濃縮、減圧濃縮、結晶化、再結晶化等の自体公知の手段により単離精製できる。
例えば、反応液が水溶液の場合はそのまま、あるいは反応液が水と混和する有機溶媒を含有している場合は減圧濃縮で有機溶媒を留去した後、得られる水層を当モルまたはわずかに過量の塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、ベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、蓚酸等の有機酸で中和とすると、化合物(IV)のような分子内塩の、高純度結晶として単離される。
【0010】
本反応に用いられる原料化合物(III)またはその塩は、自体公知の方法、例えばアグリカルチュアル・アンド・バイオロジカル・ケミストリー(Agr.Biol.Chem,)34巻935〜940頁,1974年に記載の方法によって製造できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に実施例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定解釈されるべきものではない。
【0012】
【実施例】
実施例1
S,S'−(2−ジメチルアミノ)トリメチレン ジ(チオ硫酸ナトリウム)
【化11】
Figure 0004078440
の製造
水24.90gに亜硫酸ナトリウム7.96g(純度95%、0.06モル)を溶かした。この中にトルエン80mLを加えた後、濃塩酸でpHを7.0に調製した。この水溶液を30℃に加熱した後、この中に4-ジメチルアミノ-1,2-ジチオラン-1-オキサイド塩酸塩5.04g(0.025モル)を水20.16gに溶解した液を約1.5時間で滴下した。滴下中は、濃塩酸でpHを7.0に保つよう調製した。同温度で約1時間熟成した後、28%苛性ソーダでpHを9.0とした後、分液すると、標記化合物の酸水溶液が得られた。水層を高速液体クロマトグラフィ−で測定すると、7.82gのS,S'−(2−ジメチルアミノ)トリメチレン ジ(チオ硫酸ナトリウム)(収率:88.0%)が得られた。
【0013】
実施例2
S,S'−(2−ジメチルアミノ)トリメチレン ジ(チオ硫酸ナトリウム)の製造
水44.41gに亜硫酸ナトリウム13.27g(純度95%、0.10モル)を溶かした。この中にトルエン80mLを加えた後、濃塩酸でpHを7.0に調製した。この水溶液を30℃に加熱した後、この中に4-ジメチルアミノ-1,2-ジチオラン-1-オキサイド塩酸塩5.04g(0.025モル)を水20.16gに溶解した液を約1.5時間で滴下した。滴下中は、濃塩酸でpHを7.0に保つよう調製した。同温度で約1時間熟成した後、28%苛性ソーダでpHを9.0とした後、分液すると、標記化合物の酸水溶液が得られた。水層を高速液体クロマトグラフィ−で測定すると8.71gのS,S'−(2−ジメチルアミノ)トリメチレン ジ(チオ硫酸ナトリウム)(収率:98.0%)が得られた。
【0014】
実施例3
2−(ジメチルアミノ)トリメチレン ジ(チオシアナート)の製造
水250mLに1,3−ビス(カルバモイルチオ)−2−(N,N−ジメチルアミノ)プロパン塩酸塩13.19g(0.071モル)を加え溶解させた。この中にトルエン100mLを加えた後、28% 苛性ソーダをpH=9となるまで滴下した。この際、発熱するので、45℃以下となるよう冷却しながら、苛性ソーダを滴下した。中和終了後、35%過酸化水素7.59g(0.078モル)を同温度で1時間かけて滴下した。この間、28%苛性ソーダを用い、 pHが9となるようコントロールした。滴下後、同温度で約1時間熟成した後、トルエン層と水層に分離した。トルエン層に水15mLを加え、35%塩酸17.1g(0.1645モル)で中和を行った後、トルエン層と水層に分離した。水層をHPLCで分析を行うと、12.5g(0.0675モル)の4−(ジメチルアミノ)‐1,2‐ジチオラン塩酸塩が得られた。この水溶液を液温10℃に保ちながら攪拌下35%過酸化水素水6.56g(0.0675モル)を約1時間で滴下した。滴下終了後、室温で約1時間攪拌した。水層をHPLCで分析を行うと、12.93g(0.0641モル)4−(ジメチルアミノ)‐1,2‐ジチオラン‐1‐オキサイド塩酸塩が得られた。
別途、水113.1gに亜硫酸ナトリウム34.02g(純度95%、0.256モル)を溶かした。この中にトルエン205mLを加えた後、濃塩酸でpHを7.0に調製した。この水溶液を30℃に加熱した後、この中に上記で調製した4-ジメチルアミノ-1,2-ジチオラン-1-オキサイド塩酸塩水溶液の全量(12.93g、0.0641モル)を約1.5時間で滴下した。滴下中は、濃塩酸でpHを7.0に保つよう調製した。同温度で約1時間熟成した後、28%苛性ソーダでpHを9.0とした後、分液すると、標記化合物の酸水溶液が得られた。水層を高速液体クロマトグラフィ−で測定すると21.64gのS,S'−(2−ジメチルアミノ)トリメチレン ジ(チオ硫酸ナトリウム)(収率:85.7% 対1,3−ビス(カルバモイルチオ)−2−(N,N−ジメチルアミノ)プロパン塩酸塩)が得られた。
【0015】
【発明の効果】
本発明の方法によれば化合物(II)のような位置異性体は副生せず、化合物(I)を高収率で得ることができる。
化合物(I)は前記したように特公昭44−19524号公報に記載された方法にしたがいそれ自体強力な殺虫作用を有する化合物(V)に誘導することができ、さらに化合物(V)は特公昭45−19520で述べられているように強力な殺虫作用を有する一般式
【化12】
Figure 0004078440
[式中の記号は前記と同意義を示す]で表されるチオールカーバメート系誘導体またはその塩(塩としては前記した化合物(III)の塩と同様のものが挙げられる。)にも誘導することができる。また、化合物(I)は特公昭46−13755で述べられているように強力な殺虫作用を有する一般式
【化13】
Figure 0004078440
[式中、R1およびR2は前記と同意義を示す。R3は低級アルコキシ基あるいは酸素を異種原子とする飽和複素環基を有しうる低級アルキル基であるか、もしくは10−カンフアリル基であるか、アルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、ハロゲン原子もしくはアシルアミノ基を置換分として有しうるフェニル基であるか、またはナフチル基を示す。]で表されるチオールスルホン酸エステル誘導体へも誘導することができる。したがって、化合物(I)は上記したような殺虫作用に優れる化合物の製造中間体として有用である。
また、化合物(VI)またはその塩の製造過程で排出される結晶濾液はアルカリ条件下で、加水分解後、酸化して式
【化14】
Figure 0004078440
[式中の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物(VIII)またはその塩(塩としては前記した化合物(III)の塩と同様のものが挙げられる。)とした後、酸性下で酸化して、化合物(III)またはその塩に誘導することができる。次いで、本発明の方法にしたがい、化合物(I)が得られるので、化合物(VI)またはその塩の製造中間体として再度リサイクル使用可能となる。また、特公昭63−32350号に記載された方法にしたがい、優れた殺虫作用を有する化合物(VII)へも誘導できる。従って、強力な殺虫作用を有する化合物(VI)またはその塩の製造過程で排出される結晶濾液(廃液)から化合物(VIII)として回収して、再度、上記したような優れた殺虫作用を有する化合物への製造中間体へ利用可能なため、省資源の観点からきわめて有用な方法であるといえる。
また、本発明の方法により副生するのは水及び水溶性の無機塩であり、主生成物である水溶性の化合物(I)とは反応終了後、液性変換等で結晶化することにより容易に分離することができる。例えば反応溶媒として水または水と混和する溶媒を用いた場合は、当モルまたはわずかに過量の塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、ベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸等の有機酸で中和とすると、上記化合物(IV)のような分子内塩の結晶として単離される。
本発明の方法により廃棄物として副生するのは無機塩だけのため、処理しやすく、公害防止対策上からもきわめて有利な製造法である。

Claims (4)

  1. 一般式
    Figure 0004078440
    [式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子、炭化水素基を示すか、またはR1およびR2が結合し隣接する窒素原子と共に5ないし6員の含窒素複素環基を示す。]で表される化合物またはその塩と亜硫酸またはその塩とを反応させることを特徴とする一般式
    Figure 0004078440
    [式中、R1およびR2は前記と同意義を、Mは金属またはアンモニウムを示す。]
    で表される化合物の製造法。
  2. 1およびR2が同一または異なるアルキル基である請求項1記載の製造法。
  3. 1およびR2がともにメチル基である請求項1記載の製造法。
  4. 反応をpH4〜11で行うことを特徴とする請求項1記載の製造法。
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