JP2000084759A - ナット締結装置および締結方法 - Google Patents

ナット締結装置および締結方法

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JP2000084759A
JP2000084759A JP10257161A JP25716198A JP2000084759A JP 2000084759 A JP2000084759 A JP 2000084759A JP 10257161 A JP10257161 A JP 10257161A JP 25716198 A JP25716198 A JP 25716198A JP 2000084759 A JP2000084759 A JP 2000084759A
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air
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 残油抜出し装置などを用いることなくボルト
に装着したままで容易に残油を排出でき、また作動油の
流出による作動油の損失や作業環境の汚損の生じないナ
ット締結装置を提供する。 【解決手段】 ナット60を外囲するようにして支持筒
72を被締結部材56上にボルトの載置し、ピストン7
0の挿入されたシリンダ71を回転させて、ピストン7
0に軸部59を螺合させる。シリンダ71が支持筒72
に支持された状態で、油圧室79に作動油を供給して油
圧によって軸部59に張力を加え、ナット60を操作棒
121で締結して軸部59に張力を加えた状態でナット
を締結する。その後、切換え弁102を切換え、空気供
給手段74によって空気室90に空気を供給してシリン
ダ71を変位させて油圧室79内の残油を排出してタン
ク103に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の部材をボル
トおよびナットで固定する際、ボルトに所定の張力を加
えてナットを締結して強固に部材を固定するナット締結
装置および締結方法に関するもの。
【0002】
【従来の技術】図9は、典型的な従来のナット締結装置
1の構成を示す断面図であり、このナット締結装置1は
特開平4−250984号公報に開示されている。ナッ
ト締結装置1は、ピストンロッドである第1被締結部材
2の先端にピストンである第2被締結部材3を固定する
ナット4を締付けるときに用いられる装置である。第2
被締結部材3は、第1被締結部材2に植込まれた植込み
ボルト11が挿通され、ナット4に植込みボルト11を
螺合させて締結することによって第1被締結部材2と第
2被締結部材3とを強固に固定する。
【0003】ナット締結装置1は、シリンダ5と、この
シリンダ5に挿入される段付きピストン6と、段付きピ
ストン6と植込みボルト11とを結合するボルト8とを
含んで構成される。シリンダ5と段付きピストン6との
間には油圧室7が形成され、段付きピストン6に挿通さ
れるボルト8は植込みボルト11に螺合してピストン6
と植込みボルト11とが結合され、ピストン6に作用す
る押上げ力はボルト8を介して植込みボルト11に伝達
される。したがって、このナット4を締結する際、まず
油供給口10から油圧室7に作動油を供給し、油圧によ
ってピストン6を押上げて植込みボルト11に所定の張
力を加える。すると、ナット4が被締結部材3から離反
し、ナット4と被締結部材3との間に隙間が形成される
ので、シリンダ5に形成される開口9から工具を入れ、
ナット4が被締結部材3に当接するまでナット4を回転
させる。これによって植込みボルト11に所定の張力を
加えた状態でナット4を締結することができ、第1被締
結部材2と第2被締結部材3とを強固に固定することが
できる。
【0004】ナット締結後、油圧室7内の作動油を外部
に排出する必要があるが、この場合には、たとえばナッ
ト締結装置1をナット4に装着した状態で、すなわちピ
ストン6を固定した状態で、シリンダ5を上方に引上げ
て油圧室7内の油を外部に排出する。
【0005】このようなナット締結装置1に類似する先
行技術は特開平2−243274号公報および特開平8
−257932号公報にも開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように油圧室
7内の油を外部に排出する作業は手作業で行っていた
が、締結すべきボルトおよびナットが大きく、ナット締
結装置が大形になると、手作業で油を排出する作業は困
難となる。この場合には、たとえばナット締結装置1を
ナット4から取外し、てこを利用して残油を排出する残
油抜出し要具に装着して残油を排出する。
【0007】しかしながら、多数のナットを締結する場
合には、ナットを締結する毎に残油抜出要具にナット締
結装置を装着する必要があるので、作業工程が増加し、
作業時間が長くなってしまうといった問題を有する。
【0008】また残油を抜取らずに放置した場合、次に
ボルト4を締結する際、ピストン6がシリンダ5に対し
て高い位置にある状態で油を供給してボトル11に所定
の張力(伸び)を加えるため、ピストン6がシリンダ5
の上端部から抜け出し、圧油が吹き出し、ピストン6に
装着されるシール(Oリング)が破損するといった問題
が発生する。
【0009】このような問題を解決するために、皿ばね
などの残油排出手段を用いて残油を排出するナット締結
装置が提案されている。
【0010】図10は、皿ばねを用いたナット締結装置
15を示す断面図である。ナット締結装置15は、被締
結部材16に挿通されたボルトの軸部17に螺合するナ
ット18を締結する装置であり、シリンダ19と段付き
ピストン20と引張りロッド23とを有する。引張りロ
ッド23は下端部がボルトの軸部17の先端に螺合し、
上端部に設けられる天板22および天板22と段付きピ
ストン20との間に介在されるリング21を介して段付
きピストン20の引張り力をボルトの軸部17に伝達す
る。前記天板22は、シリンダ19の上端に固定される
環状の端部材26上に設けられ、この環状の端部材26
と段付きピストン20との間には皿ばね27が介在され
る。
【0011】ナット18を締結する際には、段付きピス
トン20とシリンダ19との間に形成される油圧室24
に油供給口25から油圧ポンプによって作動油を供給す
る。すると、油圧室24内の油圧力によって段付きピス
トン20は上方に変位してボルトの軸部17に所定の引
張力を加える。これによってナット18が被締結部材1
6から離反するとともに、段付きピストン20と端部材
26との間に介在される皿ばね27が圧縮される。
【0012】次にシリンダ19の下端部に形成される開
口29から工具28を挿入して、被締結部材16にナッ
ト18が当接するまでナット18を回転させる。その
後、油圧室24内の油圧を解放することによってシリン
ダ19は皿ばね27のばね力によって上方に変位して油
圧室24内の作動油は外部に排出される。このようにし
て、ナット締結装置15をナット18に装着した状態で
残油を排出することができる。
【0013】しかしながらこのような皿ばね27を用い
たナット締結装置15の場合には、ボルトの軸部17に
加える引張力は皿ばね27のばね力も考慮して決定しな
ければならず、また皿ばね27の高さ分だけナット締結
装置15の高さが大きくなり、狭隘な場所での使用が困
難となる。また一般に直径の小さいナット締結装置には
皿ばねを使用するが、直径の大きなナット締結装置には
適用しにくい。
【0014】本発明の目的は、残油抜出し装置などを用
いることなく容易に残油を排出でき、かつ作動油の流出
による作動油の損失や作業環境の汚損などの生じないナ
ット締結装置および締結方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、複数の部材をボルトおよびナットで固定する際、ボ
ルトに所定の張力を加えてナットを締結するナット締結
装置において、大径部および小径部を有し、大径部と小
径部との間に段差面が形成され、厚み方向に軸線を有
し、前記ボルトの軸部が螺合するねじ孔が形成されるピ
ストンと、ピストンの大径部が油密に摺接する内周面を
有する筒部と、筒部の一端側に連なり、筒部の一端を塞
ぐ一端部材と、筒部の他端部に内向きに連なって環状に
形成され、ピストンの小径部が油密に摺接する内周面を
有する他端部材とを有し、ピストンが挿入されるシリン
ダと、被締結部材とシリンダとの間に介在され、シリン
ダを支持する支持筒と、シリンダの他端部材とピストン
の大径部との間に形成される油圧室に作動油を供給する
ための作動油供給手段と、シリンダの他端部材とピスト
ンとの間に形成される空気室に圧縮空気を供給するため
の空気供給手段とを含むことを特徴とするナット締結装
置である。
【0016】本発明に従えば、シリンダに挿入されるピ
ストンはボルトの軸部に螺合しているので、作動油供給
手段によって油圧室に作動油を供給すると、油圧室内の
油圧によって軸部に引張力が加わり、軸部に螺合するナ
ットが被締結部材から離反する。したがって被締結部材
に当接するまでナットを回転させて締付けることによっ
てボルトに所定の張力を加えた状態でナットを締結する
ことができる。
【0017】ピストンのねじ孔はボルトのねじ部によっ
て塞がれ、またシリンダの端部は一端部材によって塞が
れ、この一端部材とピストンとの間に空気室が形成され
るので、ナット締結後、前記空気室に空気供給手段によ
って圧縮空気を供給すると、空気室内の空気圧によって
シリンダの一端部材がピストンから離反する方向にシリ
ンダが変位して油圧室内の作動油が排出されることにな
る。このように、本発明のナット締結装置は、ナット締
結後、ナットから取外して残油抜出し要具などを装着し
て残油を排出する必要がなく、ナットに装着した状態で
残油を排出することができるので、特に多数のボルトを
締付けるときに大幅な時間短縮が図られる。また、空気
圧によってシリンダを変位させて残油を排出するので、
大きな力を作用することができる。これによって、残油
排出手段のないナット締結装置のように残油排出時の抵
抗を低減させるために油圧ホースを外す必要がなくな
り、油圧ホースを装着した状態で、残油を排出すること
ができ、残油流出による作動油の損失や作業環境の汚損
といったことが防がれる。また、残油が十分に排出され
ない状態でナットの締結に使用したとき、ピストンがシ
リンダの上方へ抜け出して圧油が噴出したり、またこれ
によってOリングが破損したりするといった問題が防が
れる。また、皿ばねを用いた従来のナット締結装置で
は、皿ばねを装備するためナット締結装置の高さが大き
くなっていたが、本発明では空気室を形成する一端部材
の厚さだけでよく、装置の小形化が図られ、狭隘な場所
でも使用することが可能である。
【0018】請求項2記載の前記作動油供給手段は、作
動油を供給する油圧源と、可撓性を有し、油圧源に接続
される油圧ホースと、シリンダの一端部材に臨み、油圧
室に連通する第1接続口と、第1接続口と油圧ホースと
を着脱可能に接続する第1管継手とを含み、前記空気供
給手段は、圧縮空気を供給する空気圧源と、可撓性を有
し、空気圧源に接続されるエアホースと、シリンダの一
端部材に臨み、空気室に連通する第2接続口と、第2接
続口とエアホースとを着脱可能に接続する第2管継手と
を含むことを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、ナット締結装置を締結す
べきナットに装着するときにシリンダに挿入されたピス
トンをボルトの軸部に螺合させる必要があり、そのため
にはシリンダにピストンが挿入された状態でシリンダご
とピストンを回転させて螺合させる。本発明では作動油
供給手段および空気供給手段はそれぞれ第1および第2
管継手によってシリンダに取付けられる第1および第2
接続口に着脱可能に接続されるので、軸部へのピストン
の螺合時には、第1および第2管継手によって油および
空気圧源にそれぞれ接続される油圧ホースおよびエアホ
ースを離脱させることができる。したがってシリンダを
回転させてピストンを螺合させるときに各ホースが邪魔
にならず、迅速にナット締結装置の装着を行うことがで
きる。
【0020】請求項3記載の前記ピストンには、第1接
続口が取付けられ、シリンダの一端部材には、第1接続
口が挿通され、空気室の空気漏出を阻止した状態で、シ
リンダと第1接続口との相対変位を許容する挿通孔が形
成され、第1接続口には、油圧室内の作動油を排出した
ときの一端部材に対する第1接続口の相対位置を指示す
る指示マークが記載されていることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、ピストンに取付けられる
第1接続口は一端部材に挿通されており、さらにこの第
1接続口には一端部材に対する相対位置を指示する指示
マークが記載されているので、この指示マークによって
油圧室内の作動油を完全に排出したときのピストンの位
置を外部から把握することができる。したがって、空気
供給手段によって作動油を排出するとき、完全に排出さ
れたか否かを外部から容易に把握することができる。
【0022】請求項4記載の本発明の前記第2管継手
は、エアホースと第2接続口とが着脱可能状態にある場
合には、空気室と大気とを連通し、空気供給可能状態に
ある場合には、エアホースと第2接続口との離脱を阻止
し、空気室と大気との連通を遮断することを特徴とす
る。
【0023】本発明に従えば、空気を供給して残油を排
出した後、空気室内は高圧となっているので、第2接続
管からエアホースを離脱したときには空気室内の空気圧
によって勢いよくエアホースが離脱するおそれがある
が、本発明ではエアホースと第2接続口とを接続する管
継手は、着脱可能状態にある場合には空気室と大気とを
連通するので、管継手を空気供給可能状態から着脱可能
状態に移行させたとき、空気室と大気とが連通して空気
室内が大気圧と等しくなり、この状態で第2接続口から
エアホースを離脱する。これによって、エアホースが空
気圧によって激しく離脱するといったことが防がれる。
また、第2管継手が空気供給可能状態にある場合には、
大気との連通を遮断してエアホースと第2接続口との離
脱を阻止するので、空気供給時にエアホースが第2接続
口から離脱するといったことが防がれる。
【0024】請求項5記載の本発明は、複数の部材をボ
ルトおよびナットで固定する際、ボルトに所定の張力を
加えてナットを締結するナット締結方法において、大径
部および小径部を有し、大径部と小径部との間に段差面
が形成され、厚み方向に軸線を有し、前記ボルトの軸部
が螺合するねじ孔が形成されるピストンと、ピストンの
大径部が油密に摺接する内周面を有する筒部と、筒部の
一端部に連なり、筒部の一端を塞ぐ一端部材と、筒部の
他端部から内向きに連なって環状に形成され、ピストン
の小径部が油密に摺接する内周面を有する他端部材とを
有し、ピストンが挿入されるシリンダと、被締結部材と
シリンダとの間に介在されてシリンダを支持する支持筒
と、シリンダの他端部材とピストンの大径部との間に形
成される油圧室に作動油を供給するための作動油供給手
段と、シリンダの他端部材とピストンとの間に形成され
た空気室に圧縮空気を供給するための空気供給手段とを
具備し、まず、支持筒にシリンダが支持されるまでシリ
ンダに挿入されるピストンをボルトの軸部に螺合し、次
に、作動油供給手段によって油圧室に作動油を供給し、
油圧によってボルトの軸部に所定の張力を加えて軸部に
螺合するナットを被締結部材から離反させ、その後、ナ
ットが被締結部材に当接するまでナットを回転させて締
結し、最後に、空気供給手段によって空気室に圧縮空気
を供給し、空気圧によってシリンダを変位させて油圧室
内の作動油を排出することを特徴とするナット締結方法
である。
【0025】本発明に従えば、油圧室内の残油を排出す
る場合には、空気室に圧縮空気を供給してシリンダを変
位させて残油を排出する。したがって、従来のように残
油抜出し要具を装着したり、カバーとピストンとの間に
皿ばねを介在させたりする必要がなく、残油を流出させ
ることなく容易に残油を排出することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態であ
るナット締結装置50を示す断面図である。ナット締結
装置50は、被締結部材56に挿通されるボルトの軸部
59に螺合するナット60を締結するときに用いられ
る。
【0027】ナット締結装置50は、ピストン70と、
このピストン70が挿入されるシリンダ71と、シリン
ダ71と被締結部材56との間に介在される支持筒72
と作動油供給手段73と空気供給手段74とを含んで構
成される。ピストン70は直円柱状の大径部80と小径
部81とを有し、厚み方向にボルトの軸部59が螺合す
るねじ孔であるボルト軸82が形成される。なお、ボル
ト軸82、大径部80、小径部81はそれぞれ共通の中
心軸線L1を有する。
【0028】シリンダ71はピストン70が装着される
シリンダ本体75と、シリンダ本体75の一端を塞ぐ一
端部材83とから構成される。シリンダ本体75は、短
円筒状であり、内周面105にピストン70の大径部8
0の外周面85がOリング92を介して油密に摺接する
筒部76と、シリンダ本体75の他端部である筒部76
の他端部に内向きに連なって環状に形成され、内周面8
9にピストン70の小径部81の外周面86がOリング
91を介して油密に摺接する他端部材84とから構成さ
れる。一端部材83は、シリンダ本体75の一端である
筒部76の一端上に設けられるリング78と、リング7
8上に設けられる円板状の蓋77とから構成される。こ
の蓋77は、リング78を介してシリンダ本体75の筒
部76に螺合する複数の押えボルト88によって固定さ
れる。
【0029】また、ボルトの軸部59の直径は、たとえ
ば10cm程度であり、シリンダ71の外径は25〜3
0cm程度である。
【0030】他端部材84は、ピストン70の大径部の
外周面85から小径部の外周面86にわたる段差面87
に臨む一表面106を有する。この他端部材84の一表
面106、ピストン70の段差面87およびピストン7
0の小径部の外周面86、筒部76の内周面105とに
よって囲まれた環状の空間が、作動油供給手段73から
作動油が供給される油圧室79となる。
【0031】また、ピストン70の一表面104、一端
部材83の蓋77の一表面93、および筒部76の内周
面94とによって囲まれた空間が、空気供給手段74か
ら空気が供給される空気室90となる。
【0032】作動油供給手段73は、作動油を供給する
油圧源98と、可撓性を有し、油圧源98に接続される
油圧ホース97と、シリンダ71の一端部材83の蓋7
7に臨み、油圧室79に連通する第1接続口95と、第
1接続口95と油圧ホース97とを着脱可能に接続する
第1管継手96とを含んで構成される。第1接続口95
は、一端部材83の蓋77に形成される挿通孔116に
挿通されてピストン70の一表面104に臨んで固定さ
れる。ピストン70には第1接続口95と油圧室79と
を連通する油通路109が形成される。挿通孔116に
挿通される第1接続口95の外周面117は直円筒状で
あり、挿通孔116は、空気室90への空気供給時に挿
通孔116から空気から漏出することを阻止した状態
で、シリンダ71の上下変位に伴う第1接続口95のシ
リンダ71への相対変位を許容できるように、挿通され
た第1接続口95の外周面117と挿通孔116との間
にわずかな隙間、本実施形態では0.05mm程度の隙
間を有する。
【0033】油圧ホース97と第1接続口95とを着脱
可能に接続する第1管継手96は第1接続口95に固定
されるニップル99と、油圧ホース97に固定されるカ
ップリング100とから成り、容易に着脱することが可
能である。油圧源98は、油圧ポンプ101、油圧ポン
プ101と油圧ホース97との間に介在される切換え弁
102およびタンク103とを有し、油供給時には図1
に示されるように作動油供給可能な切換え位置に切換え
弁102は配置され、残油排出時には切換え弁102を
油圧ホース97とタンク103とが連通するように切換
えて油圧室79内の作動油をタンク103に戻す。
【0034】空気供給手段74はエアポンプ108と、
エアポンプ108に接続され、可撓性を有するエアホー
ス107と、シリンダ71の蓋77に臨み、空気室90
に連通する第2接続口150と、第2接続口150とエ
アホース107とを着脱可能に接続する第2管継手15
1とを含んで構成される。
【0035】また、蓋77の中心軸線L1上にはアイボ
ルト120が固定され、ナット締結装置50の装着時に
はアイボルト120に通したワイヤを天井クレーンのフ
ックを引っ掛けてシリンダ71を吊下げる。アイボルト
120は中心軸線L1上にあるので、安定して吊下げる
ことができるとともに、シリンダ71を安定して回転さ
せてピストン70をボルトの軸部59へスムーズにの螺
合させることができる。
【0036】図2は、図1の切断面線II−IIから見
た断面図である。ナット60は短円柱状であり、外周部
にナット60を回転させるための操作棒121が嵌合す
る嵌合孔145が複数、本実施形態では8個形成され
る。嵌合孔145は周方向に等間隔に形成され、それぞ
れ半径方向に向き、外方に開口する。支持筒72は被締
結部分56上でナット60を外囲するように配置されて
シリンダ71を支持する。支持筒72には、操作棒12
1を挿入するための開口122が周方向に間隔をあけて
2箇所形成される。開口122を介してナット60の嵌
合孔145に嵌合される操作棒121が、中心軸線L1
を中心として周方向に回動操作してナット60を締付け
および緩めることができるように開口122は周方向に
延びて形成される。
【0037】図3は、作動油供給手段73の第1管継手
96のニップル99とカップリング100とが離反した
状態を示す正面図であり、図4はニップル99とカップ
リング100とが接続したときの状態を示す拡大断面図
である。カップリング100は図4に示されるように内
筒111と、内筒111に形成される複数の嵌合孔11
9に嵌まり込む複数の鋼性ボール112と、内筒111
に外挿されるロックリング110とを有し、ニップル9
9はカップリング100の内筒111に挿入される挿入
部118を有し、この挿入部118にはカップリング1
00の各ボール112が嵌まり込んで係合する係合溝1
15が形成される。ボール112は周方向に複数設けら
れ、それぞれ内筒111に形成された嵌合孔119内で
半径方向に変位自在に設けられる。ロックリング110
は長手方向中央部の内側に縮径部部113が形成され、
先端部に拡径部114が形成され、内筒111に沿って
変位自在に装着され、カップリング100の先端に向け
てばね付勢されており、自然状態では縮径部113がボ
ール112に臨んで当接し、これによってボール112
は内筒111の内周面153よりも内側に突出した状態
にある。ロックリング110を矢符Aで示されるように
基端側へばね力に抗して引寄せると、ボール112は拡
径部114に臨むこととなり、これによって各ボール1
12は内筒111の内周面121よりも外側に退避する
ことができる。
【0038】したがって、カップリング100をニップ
ル99に接続する場合にはロックリング110を矢符A
方向に引寄せた状態でカップリング100の内筒111
内にニップル99の挿入部118を挿入し、ロックリン
グ110から手を離す。すると、ばね力によってロック
リング110が先端側へ変位し、これによってロックリ
ング110の縮径部113にボール112が押されて各
ボール112はニップル99の係合溝115に嵌まり込
み、容易に引張力が作用してもカップリング100がニ
ップル99から引抜かれるといったことが防がれる。カ
ップリング100をニップル99から離脱させる場合に
は、ロックリング110を矢符A方向に引寄せて各ボー
ル112を半径方向に変位可能とし、引続きカップリン
グ100を引寄せると各ボール112が係合溝115か
ら離脱してカップリング100を引抜くことができる。
【0039】図5は、第2接続口150と第2管継手1
51との接続状態を示す断面図である。シリンダ71の
蓋77に固定される第2接続口150は、第2管継手1
51に挿入する挿入部146を有し、空気室90に連通
される。第2管継手151は第2接続口150の挿入部
146が挿入されて装着する装着口126と、装着口1
26に対して回動可能に設けられ、エアホース107が
接続される回動部154と、回動部154に装着される
ロックリング125とを有する。回転部154の先端部
には、装着口126を挟持する一対の回動支持片127
が設けられる。この回動支持片127は、図5の紙面に
対して垂直な回動軸線L2まわりに装着口126を回動
可能に挟持する。装着口126には、装着状態で空気室
90に連通する連通路128が形成され、回動部154
は、図5(1)に示されるように第2管継手151の回
動部154が装着口126に対して一直線状となる空気
供給可能状態にあるときには、エアホース107に連通
する空気通路129が回動部154の連通路128に臨
んでエアホース107と第2接続口150とが連通す
る。また、この状態では回動部154の尖端のフォーク
型の爪130が、挿入部146の下端部で外方に隆起す
る首131を挟持して第2管継手151の第2接続口1
50からの離脱が阻止され、またばね付勢されるロック
リング125によって回動部154の回動が阻止されて
いる。
【0040】第2管継手151を第2接続口150から
離脱する場合には、まずロックリング125を矢符Bで
示されるようにエアホース107側にばね力に抗して引
寄せた状態で、図5(2)に示されるように回動部12
7を約70°回動させて脱着可能状態とする。すると、
連通路128が回動部127に開けられた穴132に連
通し大気に臨んで空気室90が大気に開放されることに
なる。すなわち、第2管継手151が第2接続口150
に接続された状態で空気室90内の高圧の空気が外部に
排出される。
【0041】その後、図5(3)に示されるように第2
管継手151を第2接続口150から引抜くことによっ
て離脱させることができる。このように、第2管継手1
51を離脱させる場合には、回動部154を回動させて
空気室90をまず大気に開放させた後、第2接続口15
0から離脱させるので、高圧の空気によって第2管継手
151が急激に吹き飛ばされたり、高圧の空気によって
固くて離脱できなくなるといったことが防がれる。第2
管継手151を第2接続口150に接続する場合には、
上述の逆の手順によって接続する。
【0042】図6は、ナット締結装置50の締結手順を
示す図である。図6に従ってナット締結装置50の締結
方法を詳述する。
【0043】まず、図6(1)に示されるように、支持
筒72を締結すべきナット60を外囲するように被締結
部材である被締結部材56上に載置する。
【0044】次に図6(2)に示されるように天井クレ
ーンのフック141にワイヤ152を介してシリンダ7
1の上部に設けられるアイボルト120を引っ掛けてシ
リンダ71をボルトの軸部59上に移動させ、軸部59
上にピストン70のボトル軸82が位置するようにシリ
ンダ71を降下させる。ボルトの軸部59の先端にシリ
ンダ71が載置されると、天井クレーンのワイヤロープ
142をわずかに弛ませた状態でシリンダ71を回転さ
せる。フック141はワイヤロープ142に対して回転
自在にあり、アイボルト120は中心軸線L1上にある
ので、スムーズにシリンダ71を回転させることがで
き、ピストン70のボトル軸82を軸部59のねじ部に
螺合させることができる。
【0045】シリンダ71の回転時には、作動油供給手
段73の油圧ホース97は第1接続口95から離脱され
ており、また空気供給手段74のエアホース107も第
2接続口150から離脱されているので、シリンダ71
の回転を妨げることはない。
【0046】シリンダ71を回転させてピストン70に
軸部59を螺合させると徐々にシリンダ71が下降し、
やがて他端部材84の他表面144(下端面)が支持筒
72の上端面に当接してシリンダ71が支持筒72上に
支持される。このように支持されるまでシリンダ71を
回転する。このとき、他端部材84の他表面143には
内側に環状の位置決め突部140が形成されており、シ
リンダ71が支持筒72に支持された状態で位置決め突
部140が支持筒72の内周面に嵌まり込み、正確に支
持筒72の位置決めを行うことができる。
【0047】また、支持筒72とシリンダ71とは別体
に形成されているが、支持筒72とシリンダ71とは一
体に形成されてもよい。
【0048】次に図6(3)に示されるように油圧ホー
ス97と第1接続口95とを第1管継手96によって接
続する。この状態では、油圧室79は、ピストン70の
段差面87とシリンダ71の他端部材84の一表面14
4とが当接状態にある。このとき、第1接続口95の外
周面117には、蓋77の外方に臨む他表面155に対
応する位置に指示マーク143が刻印によって記載され
ている。したがって、シリンダ71に対するピストン7
0の中心軸線L1に沿う相対変位は指示マーク143と
蓋77の他表面155との相対変位で外部から視認でき
る。すなわち、指示マーク143が蓋77の他表面15
5と同じ高さ位置にあるときには段差面87と他端部材
84の一表面106とが当接して油圧室79の作動油は
外部に排出されていることを示す。
【0049】第1管継手96によって油圧ホース97と
第1接続口95を接続し、油圧ポンプ101を作動させ
る前に切換え弁102が作動油供給可能位置にあるかを
確認する。作動油供給可能位置にない場合には、作動油
供給可能位置に切換えて作動油供給可能としてから油圧
室79に作動油を供給する。油圧室79に作動油を供給
すると、油圧室79内の油圧によってシリンダ71の他
端部材84の一表面106とピストン70の段差面87
とが相互に離反する方向にピストン70は中心軸線L1
に沿って上方に変位し、ボルトの軸部59に所定の張力
を加える。このときの油圧は、たとえば900〜150
0kg/cm2である。
【0050】ピストン70が上方に変位して軸部59に
張力が加えられると、図6(4)に示されるように軸部
59に螺合するナット60が被締結部材56から離反す
る。
【0051】その後、図6(5)に示されるように支持
筒72の開口122を介して外部から操作棒121をナ
ット60の嵌合孔145に嵌合させて、被締結部材56
にナット60が当接するまでナット60を回転させる。
こうして軸部59に所定の張力を加えた状態でナット6
0を締付けることができる。このように、支持筒72に
開口122が形成されることにより外部から簡単にナッ
ト60を締付けることが可能である。ナット60が当接
した後、作動油供給手段73の切換え弁102を、油圧
ホース97とタンク103とが連通するように切換え、
油圧室内の圧力を落とす。
【0052】次に、第2管継手151を第2接続口15
0に接続し、エアポンプ108を作動させて空気室90
内にエアを供給する。すると、空気室90内の空気圧は
ピストン70の一表面104と蓋77の一表面93とが
離反する方向に作用して、軸部59に螺合して固定され
るピストン70に対してシリンダ71が上昇し、油圧室
79内の作動油が第1接続口95、油圧ホース97、切
換え弁102を介してタンク103に戻されることにな
る。シリンダ71が徐々に上昇し、第1接続口95の指
示マーク143が蓋77の他表面155と同一になった
とき、油圧室79内の作動油は完全に排出されたものと
して空気供給手段74からの空気の供給を停止する。な
お、このときの空気供給圧は一例として約6kg/cm
2である。
【0053】その後、第2管継手151の回動部154
を回動させて空気室90を大気に開放させた後、第2管
継手151を第2接続口150から離脱させる。作動油
供給手段73の油圧ホース97も第1管継手96によっ
て第1接続口95から離脱させ、ナットの締結作業が完
了する。
【0054】その後、天井クレーンによってシリンダ7
1を上昇させ、支持筒72を次に締結すべきナット60
を外囲するように被締結部材56上に載置し、前述と同
様にシリンダ71を装着して次のナット60の締結作業
を行う。
【0055】このように空気供給手段74によって残油
の排出を行うので、大きな力でシリンダ71を変位させ
ることができ、残油排出時に作動油の抵抗を低減させる
ために油圧ホースを離脱させる必要がなくなり、排出さ
れた残油を油圧ホース97を介してタンク103に戻す
ことができ、残油の流出による作業環境の汚染を防ぎ残
油を再利用することが可能となる。
【0056】残油排出作業はナット締結後に行うのでは
なく、ナット締結装置をナットに装着し、作動油の供給
前に行うようにしてもよい。
【0057】また、締結されているナット60を緩める
場合にも、本発明のナット締結装置50を用いることが
できる。
【0058】図7は上述したナット締結装置50が用い
られる一例である舶用ディーゼルエンジン52を示す断
面図であり、図8はその平面図である。舶用ディーゼル
エンジン52は図7に示されるように大きく台板53、
フレーム54、ジャケット55およびシリンダカバー4
9の部材から構成され、台板53、フレーム54、ジャ
ケット55にわたってタイロッドと呼ばれるボルト57
が挿通され、ジャケット55上のナット58および台板
53下のナット58aによって締結されて台板53、フ
レーム54およびジャケット55は相互に固定される。
また、シリンダカバー49はジャケット55から挿通さ
れる植込みボルト48に上方からナット47が締付けら
れてジャケット55に固定される。
【0059】シリンダカバー49には、燃焼室61内の
爆発的燃焼による圧力の急上昇によってジャケット55
から離反する方向に大きな力が作用する。したがって、
シリンダカバー49をジャケット55に固定する植込み
ボルト48はこのような力に抗することができる所定の
張力を加えて締結する必要がある。同様に、台板53、
フレーム54およびジャケット55を固定するボルト5
7にもピストン62に加わる圧力によって大きな張力が
作用するので、ボルト57もこのような大きな張力に抗
する所定の張力を加えて締結する必要がある。
【0060】ナット締結装置50は、このようにボルト
57,48に所定の張力を加えた状態でナット58,6
0を締結するために用いられ、被締結部材56はシリン
ダカバー49またはジャケット55となる。なお、図7
において参照符63はクランク軸であり、参照符64は
連接棒であり、参照符65はクロスヘッドであり、参照
符66はピストン棒である。
【0061】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、空気供
給手段によってピストンを変位させて油圧室内の作動油
を排出することができるので、ナット締結装置をナット
に装着した状態で容易に残油を排出できるとともに、残
油を流出させることが防がれるので、作動油の損失と作
業環境の汚損を減少させることができる。
【0062】請求項2記載の本発明によれば、作動油を
供給するための油圧ホースおよび空気を供給するための
エアホースをそれぞれ第1接続口および第2接続口に着
脱可能に接続されるので、ナット締結装置の装着時には
各ホースを離脱させた状態でシリンダを回転させてピス
トンをボルト軸に螺合させることができ、作業効率が良
好となる。
【0063】請求項3記載の本発明によれば、第1接続
口には指示マークが記載されているので、残油排出時の
ピストンの位置を外部から把握することができ、ピスト
ンがシリンダから抜け出して圧油が噴出する、またはO
リングが破損するといった問題を防止できる。
【0064】請求項4記載の本発明によれば、エアホー
スを第2接続口から離脱させるときに、まず空気室を大
気に開放した後に第2管継手を第2接続口から離脱させ
るので、エアホースの離脱時に高圧空気によってエアホ
ースが急激に吹きとばされるといったことが防がれる。
【0065】請求項5記載の本発明によれば、空気供給
手段によって圧縮空気を供給してピストンを変位させて
残油を排出させるので、ナット締結装置をナットに装着
した状態で容易に残油の排出を行うことができ、また空
気圧による大きな力で残油を排出することができるの
で、油圧ホースを外して残油を流出させる必要がなくな
り、残油流出による作動油の損失および作業環境の汚損
が減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるナット締結装置5
0を示す断面図である。
【図2】図1の切断面線II−IIから見た断面図であ
る。
【図3】第1管継手90のニップル99とカップリング
100とが離脱した状態を示す正面図である。
【図4】第1管継手96のニップル99とカップリング
100とが接続した状態を示す拡大断面図である。
【図5】第2管継手151と第2接続口150との接続
状態を示す断面図である。
【図6】ナット締結装置50の締結手順を示す図であ
る。
【図7】舶用ディーゼルエンジン52を示す断面図であ
る。
【図8】舶用ディーゼルエンジン52の平面図である。
【図9】従来のナット締結装置1を示す断面図である。
【図10】従来のナット締結装置15を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
50 ナット締結装置 56 被締結部材 59 軸部 60 ナット 70 ピストン 71 シリンダ 72 支持筒 73 作動油供給手段 74 空気供給手段 75 シリンダ本体 76 筒部 77 蓋 78 リング 79 油圧室 80 大径部 81 小径部 82 ボルト軸 83 一端部材 84 他端部材 85 大径部の外周面 86 小径部の外周面 87 段差面 88 押えボルト 89 内周面 90 空気室 91,92 Oリング 93 一表面 94 内周面 95 第1接続口 96 第1管継手 97 油圧ホース 98 油圧源 99 ニップル 100 カップリング 101 油圧ポンプ 102 切換弁 103 タンク 104 ピストンの一表面 105 内周面 106 一表面 107 エアホース 108 エアポンプ 109 油通路 110 ロックリング 111 内筒 112 鋼性ボール 113 縮径部 114 拡径部 115 係合溝 116 挿通孔 117 外周面 118 挿入部 119 嵌合孔 120 アイボルト 121 操作棒 122 開口 125 ロックリング 126 装着口 127 回動支持片 128 連通路 129 空気通路 130 フォーク型の爪 131 首 132 穴 140 位置決め突部 141 フック 142 ワイヤロープ 143 指示マーク 144 他表面 145 嵌合口 146 挿入部 150 第2接続口 151 第2管継手 152 ワイヤ 153 内周面 154 回動部 155 他表面 158 ナット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の部材をボルトおよびナットで固定
    する際、ボルトに所定の張力を加えてナットを締結する
    ナット締結装置において、 大径部および小径部を有し、大径部と小径部との間に段
    差面が形成され、厚み方向に軸線を有し、前記ボルトの
    軸部が螺合するねじ孔が形成されるピストンと、 ピストンの大径部が油密に摺接する内周面を有する筒部
    と、筒部の一端側に連なり、筒部の一端を塞ぐ一端部材
    と、筒部の他端部に内向きに連なって環状に形成され、
    ピストンの小径部が油密に摺接する内周面を有する他端
    部材とを有し、ピストンが挿入されるシリンダと、 被締結部材とシリンダとの間に介在され、シリンダを支
    持する支持筒と、 シリンダの他端部材とピストンの大径部との間に形成さ
    れる油圧室に作動油を供給するための作動油供給手段
    と、 シリンダの他端部材とピストンとの間に形成される空気
    室に圧縮空気を供給するための空気供給手段とを含むこ
    とを特徴とするナット締結装置。
  2. 【請求項2】 前記作動油供給手段は、 作動油を供給する油圧源と、 可撓性を有し、油圧源に接続される油圧ホースと、 シリンダの一端部材に臨み、油圧室に連通する第1接続
    口と、 第1接続口と油圧ホースとを着脱可能に接続する第1管
    継手とを含み、 前記空気供給手段は、 圧縮空気を供給する空気圧源と、 可撓性を有し、空気圧源に接続されるエアホースと、 シリンダの一端部材に臨み、空気室に連通する第2接続
    口と、 第2接続口とエアホースとを着脱可能に接続する第2管
    継手とを含むことを特徴とする請求項1記載のナット締
    結装置。
  3. 【請求項3】 前記ピストンには、第1接続口が取付け
    られ、 シリンダの一端部材には、第1接続口が挿通され、空気
    室の空気漏出を阻止した状態で、シリンダと第1接続口
    との相対変位を許容する挿通孔が形成され、 第1接続口には、油圧室内の作動油を排出したときの一
    端部材に対する第1接続口の相対位置を指示する指示マ
    ークが記載されていることを特徴とする請求項2記載の
    ナット締結装置。
  4. 【請求項4】 前記第2管継手は、エアホースと第2接
    続口とが着脱可能状態にある場合には、空気室と大気と
    を連通し、空気供給可能状態にある場合には、エアホー
    スと第2接続口との離脱を阻止し、空気室と大気との連
    通を遮断することを特徴とする管継手を使用した請求項
    2または3に記載のナット締結装置。
  5. 【請求項5】 複数の部材をボルトおよびナットで固定
    する際、ボルトに所定の張力を加えてナットを締結する
    ナット締結方法において、 大径部および小径部を有し、大径部と小径部との間に段
    差面が形成され、厚み方向に軸線を有し、前記ボルトの
    軸部が螺合するねじ孔が形成されるピストンと、 ピストンの大径部が油密に摺接する内周面を有する筒部
    と、筒部の一端部に連なり、筒部の一端を塞ぐ一端部材
    と、筒部の他端部から内向きに連なって環状に形成さ
    れ、ピストンの小径部が油密に摺接する内周面を有する
    他端部材とを有し、ピストンが挿入されるシリンダと、 被締結部材とシリンダとの間に介在されてシリンダを支
    持する支持筒と、 シリンダの他端部材とピストンの大径部との間に形成さ
    れる油圧室に作動油を供給するための作動油供給手段
    と、 シリンダの他端部材とピストンとの間に形成された空気
    室に圧縮空気を供給するための空気供給手段とを具備
    し、 まず、支持筒にシリンダが支持されるまでシリンダに挿
    入されるピストンをボルトの軸部に螺合し、 次に、作動油供給手段によって油圧室に作動油を供給
    し、油圧によってボルトの軸部に所定の張力を加えて軸
    部に螺合するナットを被締結部材から離反させ、その
    後、ナットが被締結部材に当接するまでナットを回転さ
    せて締結し、 最後に、空気供給手段によって空気室に圧縮空気を供給
    し、空気圧によってシリンダを変位させて油圧室内の作
    動油を排出することを特徴とするナット締結方法。
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