JP2000082463A - アルカリ電池用ニッケル正極活物質およびその製造方法 - Google Patents

アルカリ電池用ニッケル正極活物質およびその製造方法

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Akihisa Hosoe
晃久 細江
Junichi Imaizumi
純一 今泉
Tokuyoshi Iida
得代志 飯田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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TANAKA KAGAKU KENKYUSHO KK
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活物質利用率および高率放電に優れたアルカ
リ電池用ニッケル正極活物質と、その製造方法を提供す
る。 【解決手段】 本発明のアルカリ電池用ニッケル正極活
物質は、水酸化ニッケル粒子の表面に、水酸化コバル
ト、オキシ水酸化コバルト等のコバルト化合物からなる
第1の被覆層(内層)と、金属ニッケルまたはニッケル
合金からなる第2の被覆層(外層)とを形成したもので
ある。かかる活物質は、水酸化ニッケル粒子の表面にコ
バルト化合物と、金属ニッケルまたはニッケル合金とを
この順で被覆することによって得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニッケル水素二次
電池、ニッケルカドミウム二次電池等のアルカリ電池に
用いられる正極活物質と、その製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、上記アルカリ電池の高容量化と高
エネルギー密度化を図ることを目的として、正極である
ニッケル電極に、従来の焼結式電極に代えてペースト式
(非焼結式)電極を用いることが行われている。ペース
ト式ニッケル電極は、金属ニッケルからなる、気孔率が
通常95%以上の高多孔質体を基板として用いることか
ら、活物質である水酸化ニッケルを従来の電極よりも多
量に充填することができ、その結果、高容量化と高エネ
ルギー密度化が可能になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ペース
ト式ニッケル電極によれば、前述のように水酸化ニッケ
ルを多量に充填することによって電池の高容量化を図る
ことができるものの、水酸化ニッケル粒子を単に充填し
ただけでは活物質の利用率が60%程度にしか達しない
ため、実用的な電池が得られないという問題がある。
【0004】そこで、活物質の利用率を高めるためにコ
バルト酸化物等の導電性付与剤を添加することが行われ
ている。このコバルト酸化物は、アルカリ水溶液に溶解
することによって2価のコバルト錯イオンを生成し、こ
の錯イオンが水酸化ニッケル粒子や集電体の表面で水酸
化コバルトとして析出する。この析出した水酸化コバル
トは、初充電過程で導電性のオキシ水酸化コバルト(C
oOOH)に変化し、活物質粒子間および集電体間を接
続する導電性ネットワークを形成することから、高い活
物質利用率を実現することが可能となる。
【0005】しかし、コバルト酸化物の全てが活物質利
用率を高めるのに有効ではなく、例えばCo(O
H)2 、CoO等のアルカリに可溶なコバルト酸化物に
は活物質利用率を向上させる効果が認められるものの、
Co3 4 には前記効果が認められないなど、コバルト
化合物の種類や結晶構造等によって前記効果が大きく左
右されるといった問題がある。
【0006】また、ペースト式ニッケル電極には、従来
の焼結式ニッケル電極よりも高率放電特性が劣ってお
り、集電性が低いという問題がある。このため、水酸化
ニッケル粒子の表面にあらかじめ水酸化コバルト層を被
覆した活物質粒子を作成することが提案されているが、
焼結式基板と同等の高率放電特性を得るには多量のコバ
ルト化合物が必要になり、結果として水酸化ニッケルの
充填量を増やすことができなくなってしまう。
【0007】さらに、水酸化ニッケルの表面を無電解メ
ッキ等の手法を用いて金属ニッケルで被覆するという方
法も提案されており(特開平9―82323号公報)、
集電効率を高めることについては一定の効果が確認され
ているが、サイクル維持率が良くなく、繰り返し充放電
を行うと活物質利用率等が低下するなどの欠点があり、
実用上充分であるとはいえない。
【0008】そこで本発明の目的は、活物質利用率およ
び高率放電に優れたアルカリ電池用ニッケル正極活物質
を提供すること、およびかかる活物質の製造方法を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、水酸化ニッケ
ル粒子の表面に、コバルト化合物と、金属ニッケルまた
はニッケル合金の2つの被覆層を形成すれば、高多孔質
体基板に充填したときの活物質利用率が高く、かつ高率
放電特性に優れた正極活物質が得られるという新たな事
実を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明のアルカリ電池用ニッケ
ル正極活物質は、水酸化ニッケル粒子の表面に、コバル
ト化合物からなる第1の被覆層(内層)と、金属ニッケ
ルまたはニッケル合金からなる第2の被覆層(外層)と
を形成したことを特徴とする。上記本発明のアルカリ電
池用ニッケル正極活物質は、水酸化ニッケルの表面にコ
バルト化合物の被覆層が形成されている。このコバルト
化合物、とりわけ水酸化コバルトは初充電過程で導電性
のオキシ水酸化コバルト(CoOOH)に変化すること
から、水酸化ニッケル粒子(活物質粒子)間および集電
体間を接続する導電性ネットワークを形成し、高い活物
質利用率を実現することが可能となる。
【0011】さらに、本発明のアルカリ電池用ニッケル
正極活物質は、前記コバルト化合物の被覆層の表面に、
さらに導電性の高い金属ニッケルまたはニッケル合金の
被覆層が形成されている。この被覆層は、活物質を多孔
質体基板に充填したときに、ニッケル粒子間の電気的接
触を高め、集電能力を高める効果を発揮する。従って、
本発明の活物質でペースト式ニッケル電極を形成すれ
ば、高い活物質利用率と、優れた高率放電特性を得るこ
とができる。
【0012】また、本発明のアルカリ電池用ニッケル正
極活物質の製造方法は、水酸化ニッケル粒子の表面にコ
バルト化合物を被覆して第1の被覆層(内層)を形成
し、次いで第1の被覆層の表面に金属ニッケルまたはニ
ッケル合金を被覆して第2被覆層(外層)を形成するこ
とを特徴とする。上記本発明の製造方法によれば、活物
質利用率および高率放電に優れたニッケル正極活物質を
効率よく製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のアルカリ電池用ニッケル正極活物質は、
水酸化ニッケル粒子の表面に2層からなる被覆層を設け
たものであって、この被覆層の内側の層(第1の被覆
層)がコバルト化合物からなり、外側の層(第2の被覆
層)が金属ニッケルまたはニッケル合金からなることを
特徴とする。
【0014】〔水酸化ニッケル粒子〕本発明に用いられ
る水酸化ニッケル粒子の大きさについては特に限定され
ないが、高多孔質体の基板への充填性、活物質利用率お
よび高率放電性の観点から、水酸化ニッケル粒子の平均
粒径が1〜100μmであるのが好ましく、10μm前
後であるのがより好ましい。
【0015】水酸化ニッケル粒子の作製方法については
特に限定されないが、例えば硫酸ニッケルと硫酸亜鉛と
を所定の比率で混合した水溶液と、硫酸アンモニウム等
のアンモニウムイオン供給体と、水酸化ナトリウム等の
アルカリ水溶液とを、pHが10〜13となるように調
整しながら混合する方法が挙げられる。この方法によれ
ば、亜鉛を1〜10モル%程度固溶した球状の水酸化ニ
ッケル粒子を得ることが可能である。
【0016】〔第1の被覆層〕第1の被覆層を形成する
コバルト化合物の量は、水酸化ニッケル粒子の2〜15
重量%であるのが好ましい。コバルト化合物の量が2重
量%を下回ると、活物質利用率や高率放電性が低下す
る。逆に、15重量%を超えて使用しても活物質利用率
や高率放電性には大きな変化がなく、かえってコストア
ップにつながるといった問題が生じる。コバルト化合物
の量は、上記範囲の中でも特に4〜7重量%であるのが
好ましい。
【0017】第1の被覆層を形成するコバルト化合物と
しては、例えば水酸化コバルト、オキシ水酸化コバルト
等が挙げられる。中でも、オキシ水酸化コバルトは導電
性に富むことから、好適に用いられる。水酸化コバルト
からなる被覆層(第1の被覆層)は、例えば水酸化ニッ
ケル粒子をスラリー状として、沈殿が生じないように撹
拌し、かつ適当なアルカリを用いてpHが9〜12とな
るように調整しながらコバルト塩溶液を滴下する方法に
よって形成することができる。
【0018】上記被覆層の形成方法において、アルカリ
としては、例えばLiOH、NaOH、KOH等が使用
できる。コバルト塩溶液としては、硫酸コバルト溶液、
硝酸コバルト溶液等が使用できる。また、pHの維持を
容易にすることを目的として、例えばアンモニウムイオ
ン供給体等の緩衝能力のある物質を添加してもよい。ま
た、上記被覆層の形成方法においては、反応pHを安定
化させるために、必要に応じてアンモニア等の緩衝剤を
用いてもよい。また、水酸化ニッケル粒子の表面に水酸
化コバルトを安定して生成させるために、窒素封入等を
行い、嫌気性雰囲気下で反応を行うのが好ましい。この
際の反応温度は40〜70℃が好ましい。
【0019】オキシ水酸化コバルトからなる被覆層は、
上記の方法によって水酸化コバルトからなる第1の被覆
層を形成した後、当該被覆層を電気的、化学的な方法で
酸化したり、あるいは空気酸化させることによって得ら
れる。 〔第2の被覆層〕第2の被覆層を形成する金属ニッケル
またはニッケル合金の量は、水酸化ニッケル粒子の2〜
25重量%であるのが好ましい。金属ニッケルまたはニ
ッケル合金の量が2重量%を下回ると、活物質利用率や
高率放電性が低下する。逆に、25重量%を超えて使用
しても活物質利用率や高率放電性には大きな変化がな
く、かえってコストアップにつながるといった問題が生
じる。金属ニッケルまたはニッケル合金の量は上記範囲
の中でも特に7〜15重量%であるのが好ましい。
【0020】上記ニッケル合金の具体例としては、例え
ばニッケル−リン、ニッケル−ホウ素、ニッケル−金、
ニッケル−銀、ニッケル−パラジウム等が挙げられる。
金属ニッケルまたはニッケル合金からなる第2の被覆層
は種々の方法で形成することができ、例えば無電解メッ
キ法により形成することができる。無電解メッキ法にお
いては、表面がコバルト化合物で被覆された水酸化ニッ
ケル粒子に触媒化処理を施した後、金属塩と還元剤が共
存する浴中に投入することにより、前記粒子の表面に金
属層を形成させることができる。このような手順で、水
酸化ニッケルの粒子表面を、コバルト化合物からなる被
覆層(第1の被覆層)と金属ニッケルまたはニッケル合
金からなる被覆層(第2の被覆層)との2層で被覆した
構造を有するニッケル粒子を得ることができる。
【0021】
〔正極活物質の製造〕
参考例(水酸化ニッケル粒子の作製) 硫酸ニッケルと硫酸亜鉛液とを95.5:4.5の比率
(重量比)で混合した水溶液と、硫酸アンモニウム水溶
液と、水酸化ナトリウム水溶液とを、pHが10〜13
となるように調整しながら撹拌機付きの反応槽に滴下し
た。こうして、亜鉛を5モル%固溶した球状の水酸化ニ
ッケル粒子500g(平均粒径10.2μm)を得た。
【0022】実施例1 (第1の被覆層の形成)参考例で得られた水酸化ニッケ
ル粒子を撹拌機付きの反応槽に投入してスラリー状と
し、水酸化ニッケル粒子が沈殿しないように撹拌しなが
らpHを9〜12に維持しつつ、コバルト塩溶液を滴下
した。こうして、水酸化ニッケルの表面に、当該粒子に
対して5重量%の水酸化コバルトからなる被覆層(第1
の被覆層)を形成した。
【0023】なお、反応は、水酸化ナトリウムを用いて
pHを9〜12に調整し、かつ窒素封入等を行って、嫌
気性雰囲気とした上で行った。反応温度は40〜70℃
となるように調節した。 (第2の被覆層の形成)水酸化コバルトで被覆された水
酸化ニッケル粒子の表面を、アルカリ性パラジウム溶液
によって触媒化処理した。次いで、メッキ浴に触媒化処
理した粉末を投入して撹拌しながら、水酸化ナトリウム
水溶液でpHを7に調整しながら硫酸ニッケル溶液と次
亜リン酸ナトリウム溶液とを滴下することにより、無電
解ニッケルメッキを行った。こうして、前記粒子におけ
る第1の被覆層の表面に金属ニッケルを析出させて、第
2の被覆層を形成した。金属ニッケルの析出量は水酸化
ニッケル粒子に対して10重量%とした。
【0024】実施例2 実施例1の「第1の被覆層の形成」と同様にして、水酸
化コバルトの被覆層(第1の被覆層)が形成された水酸
化ニッケル粒子を作製した後、前記被覆層の表面を次亜
塩素酸ナトリウムで化学的に酸化させた。次いで、実施
例1の「第2の被覆層の形成」と同様にして無電解ニッ
ケルメッキを行い、金属ニッケルの被覆層(第2の被覆
層)を形成した。金属ニッケルの量は水酸化ニッケルに
対して10重量%とした。
【0025】実施例3 実施例1の「第1の被覆層の形成」と同様にして、水酸
化コバルトの被覆層(第1の被覆層)が形成された水酸
化ニッケル粒子を作製した後、前記被覆層の表面を6M
のKOH溶液中で電気化学的に酸化させた。次いで、実
施例1の「第2の被覆層の形成」と同様にして無電解ニ
ッケルメッキを行い、金属ニッケルの被覆層(第2の被
覆層)を形成した。金属ニッケルの量は水酸化ニッケル
に対して10重量%とした。
【0026】比較例1 参考例1で得られた水酸化ニッケル粒子の表面を、実施
例1の「第1の被覆層の形成」と同様の方法にて、水酸
化コバルトで被覆した。被覆に用いた水酸化コバルトの
量は水酸化ニッケルに対して5重量%とした。 比較例2 水酸化ニッケル粒子の表面にコバルト化合物を被覆せず
に、直接金属ニッケルの無電解ニッケルメッキを行っ
た。無電解ニッケルメッキの方法は実施例1の「第2の
被覆層の形成」と同様にして行った。
【0027】被覆に用いた金属ニッケルの量は水酸化ニ
ッケルに対して10重量%とした。 〔正極活物質の評価〕実施例1〜3および比較例1、2
で得られた活物質を用いて正極板を作製し、水酸化ニッ
ケル(活物質)の利用率を以下の方法により求めた。活
物質に対してカルボキシメチルセルロースを0.5重量
%添加した後、水を加えてペースト状にして、支持体で
ある発泡ニッケル基体に充填し、加圧乾燥を行った。こ
れをカドミウムを負極とする電池とし、6MのKOHを
電解液として下記の条件で充放電を繰り返し行った。
【0028】充電条件:充電レート0.1Cで、電池容
量の150%まで充電する。 放電条件:放電レート0.2Cで、0.8Vまで放電さ
せる。 上記条件で9サイクル充放電を行った後、10サイクル
目の放電で0.8Vまで放電させて、その際の放電容量
と、水酸化ニッケル(正極活物質)の理論容量とから、
下記式により活物質利用率を求めた。
【0029】
【数1】 また、放電レートを1.0C、3.0Cおよび5.0C
に変えて、それぞれの条件で上記と同様に活物質利用率
を求めた。
【0030】以上の結果を表1に示す。
【0031】
【表1】 表1より明らかなように、実施例では0.2C放電の場
合は100%近い利用率が得られ、放電レートが大きく
なっても利用率の低下が少ない。これに対し、比較例1
では0.2C放電では利用率は100%近くとなるが、
放電レートを大きくすると利用率が著しく低下した。比
較例2は放電レートが0.2Cの段階で、すでに活物質
利用率が小さかった。
【0032】〔金属ニッケルの被覆量と活物質利用率と
の関係〕実施例1(水酸化コバルトの被覆量5重量%、
金属ニッケルの被覆量(メッキ量)10重量%)におい
て、金属ニッケルのメッキ量を0、1、3、5、10、
15、20、25および30重量%と変化させて、活物
質利用率の変化を求めた。なお、活物質利用率の測定
は、10サイクル目の放電レートを3.0Cにしたほか
は、前記「正極活物質の評価」と同様にして行った。
【0033】以上の結果を図1に示す。図1に示すよう
に、金属ニッケルのメッキ量が水酸化ニッケルに対して
3重量%以上であれば、充分な活物質利用率が得られる
ことがわかった。なお、メッキしたニッケルは集電体と
して機能しているので、少ない方が好ましい。〔水酸化
コバルトの被覆量と活物質利用率との関係〕実施例1に
おいて、水酸化コバルトの被覆量を0、1、3、5、1
0、15、20および25重量%と変化させて、活物質
利用率の変化を求めた。なお、活物質利用率の測定は、
10サイクル目の放電レートを3.0Cにしたほかは、
前記「正極活物質の評価」と同様にして行った。
【0034】以上の結果を図2に示す。図2に示すよう
に、水酸化コバルトの被覆量が3.1%(金属コバルト
換算=2重量%)以上であれば、充分な活物質利用率が
得られることがわかった。なお、水酸化コバルトは正極
活物質としては機能しないので、利用率が同じであれば
できるだけその量が少ないのが好ましい。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、水酸化ニッケル粒
子の表面にコバルト化合物の被覆層と、その表面にさら
に金属ニッケルまたはニッケル合金の被覆層との2層構
造からなる被覆層を備えた本発明の活物質は、効率放電
時の容量低下が少ないことから二次電池の高性能化に貢
献でき、工業的に非常に価値がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属ニッケルの被覆量と活物質利用率との関係
を示すグラフである。
【図2】水酸化コバルトの被覆量と活物質利用率との関
係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今泉 純一 福井県福井市白方町45字砂浜割5番10 株 式会社田中化学研究所内 (72)発明者 飯田 得代志 福井県福井市白方町45字砂浜割5番10 株 式会社田中化学研究所内 Fターム(参考) 4G048 AA01 AA02 AB02 AB04 AC06 AD03 AE05 5H003 AA02 BB04 BC01 BC05 BD04 5H016 AA01 CC09 EE01 EE04 EE05 HH01 HH15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸化ニッケル粒子の表面に、コバルト化
    合物からなる第1の被覆層(内層)と、金属ニッケルま
    たはニッケル合金からなる第2の被覆層(外層)とを形
    成したことを特徴とするアルカリ電池用ニッケル正極活
    物質。
  2. 【請求項2】第1の被覆層を形成するコバルト化合物の
    量が、水酸化ニッケルの2〜15重量%である請求項1
    記載のアルカリ電池用ニッケル正極活物質。
  3. 【請求項3】コバルト化合物が水酸化コバルトまたはオ
    キシ水酸化コバルトである請求項1記載のアルカリ電池
    用ニッケル正極活物質。
  4. 【請求項4】第2の被覆層を形成する金属ニッケルまた
    はニッケル合金の量が、水酸化ニッケルの3〜25重量
    %である請求項1記載のアルカリ電池用ニッケル正極活
    物質。
  5. 【請求項5】水酸化ニッケル粒子の表面にコバルト化合
    物を被覆して第1の被覆層(内層)を形成し、次いで第
    1の被覆層の表面に金属ニッケルまたはニッケル合金を
    被覆して第2被覆層(外層)を形成することを特徴とす
    るアルカリ電池用ニッケル正極活物質の製造方法。
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