JP2000082428A - 画像表示装置 - Google Patents

画像表示装置

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JP2000082428A
JP2000082428A JP10248725A JP24872598A JP2000082428A JP 2000082428 A JP2000082428 A JP 2000082428A JP 10248725 A JP10248725 A JP 10248725A JP 24872598 A JP24872598 A JP 24872598A JP 2000082428 A JP2000082428 A JP 2000082428A
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electron
wiring
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vacuum
display device
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JP10248725A
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Ihachirou Gofuku
伊八郎 五福
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Canon Inc
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 輝度の経時変化(経時的低下)が少なく、画
像形成領域内での経時的な輝度ばらつきの発生の少ない
画像表示装置を提供する。 【解決手段】 電子源基板は、ガラス基体101上に電
子放出素子の配列の内Y方向を選択するための下配線1
03と、下配線103を絶縁するための層間絶縁膜10
4と、層間絶縁膜104上に設けた電子放出素子と、電
子放出素子の配列の内X方向を選択するための上配線1
02とを有し、上配線102をゲッタ材料で被覆し、外
囲器に1又は2以上の真空計を取り付けて、内部の真空度
をモニタし、所定真空度より高真空の場合に、上配線10
2に通電してゲッタ材を活性化し、外囲器内のアウトガ
スを吸着させて、外囲器内の真空を維持するようにして
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示装置に関
し、特に、内部の真空度をモニタし、所定真空度より高
真空の場合にゲッタ材を活性化して外囲器内のアウトガ
スを吸着させ、真空を維持する画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子源より放出された電子ビームを画像
表示部材である蛍光体に照射し、蛍光体を発光させて画
像を表示する装置においては、電子源と画像形成部材を
内包する真空容器の内部を高真空に保持しなければなら
ない。
【0003】それは、真空容器内部にガスが発生し、圧
力が上昇すると、その影響の程度はガスの種類により異
なるが、電子源に悪影響を及ぼして電子放出量を低下さ
せ、明るい画像の表示ができなくなるためである。ま
た、発生したガスが、電子ビームにより電離されてイオ
ンとなり、これが電子を加速するための電界により加速
されて電子源に衝突することで、電子源の損傷を与える
こともある。さらに、場合によっては、内部で放電を生
じさせる場合もあり、この場合は装置を破壊することも
ある。
【0004】通常、画像表示装置の真空容器はガラス部
材を組み合わせて、接合部をフリットガラスなどにより
接着して形成されており、一旦接合が完了した後の圧力
の維持は、真空容器内に設置されたゲッターによって行
われる。
【0005】通常のCRTでは、Baを主成分とする合
金を、真空容器内で通電あるいは高周波により加熱し、
容器内壁に蒸着膜を形成し、これにより内部で発生した
ガスを吸着して高真空を維持している。
【0006】近年は、多数の電子放出素子を平面基体上
に配置した電子源を用いた平面状ディスプレイの開発が
進み、真空度の確保に関しても、画像表示部材から発生
したガスが、ゲッタのところまで拡散する前に電子源に
到達し、居所的な圧力上昇とそれに伴うに電子源劣化を
引き起こすことが特徴的な問題となっている。
【0007】この問題を解決するため、特定の構造を有
する平板状画像表示装置では、画像表示領域内にゲッタ
材を配置して、発生したガスを即座に吸着するようにし
た構成が開示されている。
【0008】例えば特開平4−12436号公報では、
電子ビームを引き出すゲート電極を有する電子源におい
て、該ゲート電極をゲッタ材で形成する方法が開示され
ており、円錐状突起を陰極とする電界放出型の電子源
と、pn接合を有する半導体電子源が例示されている。
【0009】また、特開昭63−181248号公報で
は、カソード(陰極)群と真空容器のフェースプレート
との間に、電子ビームを制御するための電極(グリッド
など)を配置する構造の平板状ディスプレイにおいて、
この制御用電極上にゲッタ材の膜を形成する方法が開示
されている。
【0010】また米国特許5,453,659号“Anod
e Plate for Flat Panel Display havingu Integrated
Getter",issured 26 Sept.1995 to Wallace et al.
では、画像表示部材(アノードプレード)上の、ストラ
イプ状の蛍光体同士の隙間にゲッタ部材を形成したもの
が開示されている。この例では、ゲッタ材は、蛍光体及
びそれと電気的に接続された導電体とは電気的に分離さ
れており、ゲッタに適当な電位を与えて電子源の放出し
た電子を照射・加熱することで、ゲッタの活性化を行う
ものである。
【0011】然し乍ら、上述の特開平4−12436号
公報に開示された、ゲート電極をゲッタ材により構成し
た電子源は、円錐状の陰極チップの製造、あるいは半導
体の接合の製造などが真空装置中での煩雑な工程を要
し、また大型化するには製造装置による限界がある。
【0012】また特開昭63−181248号公報のよ
うに、電子源とフェースプレートの間に、制御電極など
を設けた装置では、構造が複雑になり、製造工程ではこ
れらの部材の位置合わせなど煩雑な工程が伴うことにな
る。
【0013】また、米国特許第5,453,659号に
開示された、ゲッタ材をアノードプレート上に形成する
方法は、ゲッタ材と蛍光体の間の電気的な絶縁を取るこ
とが必要で精密な微細加工のために、フォトリソグラフ
ィーに用いる装置の大きさなどから、製造できる画像表
示装置の大きさが制限される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】これに対し、製造工程
が比較的容易であると言う上述の要求を満たしうる構造
を持った電子放出素子としては、横型の電界放出型電子
放出素子や、表面伝導型電子放出素子を挙げることがで
きる。
【0015】横型の電界放出型電子放出素子は、平面基
体上に尖った電子放出部を有する陰極(ゲート)を対向
させて形成したもので、蒸着、スパッタ、メッキ法など
の薄膜堆積法と、通常のフォトリソグラフィー技術によ
り、形成されるもので、特開平7−235255号公報
にその一例が示されている。
【0016】又、局所的なガス放出による圧力上昇を抑
制するには、画像表示領域全面にゲッタ材を分布させる
具体的な手法として、例えば特開平9−82245号公
報に示される構造が考案されている。
【0017】然し乍らこの例に示されるように、ゲッタ
の活性化のための専用のヒータ配線を敷設する場合に
は、簡略化した工程を再び煩雑にしてしまう。また、電
子線照射によってゲッタ活性化を行うと、電子源に負荷
がかかってしまい、駆動時意外の時点で電子源の劣化を
引き起こすおそれがある。さらにゲッタ部材をスパッタ
などの蒸着法にて固着させる場合には、ゲッタ部材の厚
みや膜構造などに制約があり、充分なゲッタ特性が得ら
れないおそれもある。
【0018】そこで、本発明は、輝度の経時変化(経時
的低下)の少ない画像表示装置の提供を目的としてい
る。
【0019】また、本発明は、画像形成領域内での経時
的な輝度ばらつきの発生の少ない画像表示装置の提供を
目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明の画像形成装置は、複数の電子放出素子を配
列した電子源を搭載したリアプレートと、前記電子放出
素子から放出された電子を受けて発光する発光部材を搭
載したフェースプレートとを、たとえば支持枠を介して
フリットで真空封着することにより周囲を密閉して外囲
器となした画像表示装置であって、前記電子源基板は、
ガラス基体上に前記電子放出素子の配列の内Y方向を選
択するための下配線と、前記電子放出素子の配列の内X
方向を選択するための上配線と、前記下配線を絶縁する
ための層間絶縁膜とを有し、前記上配線をゲッタ材料で
被覆し、必要に応じて前記外囲器に1又は2以上の真空計
を取り付けて、内部の真空度をモニタし、所定真空度よ
り高真空の場合に、前記上配線に通電してゲッタ材を活
性化し、前記外囲器内のアウトガスを吸着させて、前記
外囲器内の真空を維持・向上するようにしている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。
【0022】図1は、本発明の表面伝導型電子放出素子
を用いた表示装置の1例を示す模式図である。図1にお
いて、9は上述の非蒸発型ゲッタ(NEG)部材であ
り、上配線102上に配置されている。実用の画像表示
装置では、配線102のピッチは0.5〜1mm程度、
配線自身の幅は数百μmであり、NEG部材を活性化す
るために専用のヒーター及びその配線を組み込むとすれ
ば、パターンの微細化が必要となり、大面積のパネル化
においては大きな障壁となる。また微細化を避けるため
に積層化を図るとすれば、プロセスの複雑化を招くこと
となってしまう。いずれにしても、簡略な工程で大面積
パネルを実現できると言う表面伝導型電子放出素子ない
しは、横型の電界放出型電子放出素子の特徴が失われて
しまう。
【0023】これに対し、本発明ではゲッタの加熱/活
性化を、素子部につながるマトリクス配線のうち、ゲッ
タを配置する上配線により直接行うため、加熱のための
専用配線の場所の確保や、専用配線作りのための特別な
工程導入の必要がない。基本的にはゲッタ部材配置の工
程を付加するだけですむので、上述の表面伝導型電子放
出素子ないしは、横型の電界放出型電子放出素子の特徴
を失わずに真空改善、素子の長寿命化が図れる。
【0024】また、配線でNEGを加熱/活性化を行う
際には、配線自身がおよそ300℃以上の温度に加熱さ
れるため、配線が真空部から外部に取り出される封着部
では、フリット等の接合部材を軟化させ、場合によって
は真空部の維持ができなくなるおそれがある。図2は配
線に流す電流と配線の温度の関係の一例を示す図であ
る。温度の上昇は、電流の2乗にほぼ比例し、ジュール
の法則に従っている。これは抵抗を小さくすれば、それ
に比例して温度が下がることを意味している。即ち、封
着部の配線の抵抗を数倍程度小さくするだけでジュール
熱の発生がかなり抑えられ、ゲッタ活性化を行うことに
よる画像表示装置自体の破壊の確率を充分低減できる。
この結果、本発明により高い歩留まりの確保が可能にな
る。
【0025】図3は、ゲッタ活性化を行っている際に放
出されるガス量を、時間変化で見ているものである。例
えば350℃でゲッタを活性化した場合、ピークでの放
出ガスレートは、およそ3×10-5Pa・l/sec・
cm2である。これに対し、排気管や周辺に配置したゲ
ッタによる排気は、画像形成領域及び排気管のコンダク
タンスに依存する。一方、ゲッタは1.3×10-4Pa
以上の圧力で活性化を行うと、充分な性能が得られなく
なるおそれがあるが、上述の放出ガス量と排気量の関係
は、無秩序な活性化を行うとゲッタが充分に機能しない
ことを示している。このような点から、画像表示装置内
の圧力を、ゲッタ活性化時にモニタする手段を備えさせ
ることが、良好な真空を確保するためには好ましいこと
がわかる。即ち、本発明により真空改善、さらに素子の
長寿命化をより確実に行うことができる。
【0026】図1は、本発明の画像表示装置の構成の一
例を模式的に示すものである。1は電子源基板で、複数
の電子放出素子を基体上に配置し、マトリクス配線を施
したものである。2はリアプレート、3は支持枠、4は
フェースプレートで、接合部において、フリットガラス
などを用いて互いに接着され、周囲を密閉し、外囲器5
を形成している。尚、排気管は省略した。
【0027】フェースプレート4は、ガラス基体6の上
に発光部材である蛍光膜7、メタルバック8が形成され
てなり、この部分は画像表示領域となる。蛍光膜7は白
黒画像の場合には、蛍光体のみからなるが、カラー画像
を表示する場合には、赤、緑、青の3原色の蛍光体によ
りピクセルが形成され、その間を黒色部材で分離した構
造とする。黒色部材はその形状により、ブラックストラ
イプ、ブラックマトリクスなどと呼ばれる。
【0028】メタルバック8はAlなどにより構成され
る。メタルバック8は、蛍光体から発生した光のうち、
電子源1の方に進む光をガラス基体6の方向に反射して
輝度を向上させるとともに、フェースプレート4の画像
表示領域に導電性を与えて、電荷が蓄積されるのを防
ぎ、電子源1に対してアノード電極の役割を果たすもの
である。
【0029】図4(a)、(b)は、2次元的に配置さ
れた電子源を、マトリクス配線で接続された構成を模式
的に示したものである。図4(a)は平面図、図4
(b)はA−A′に沿った断面の構成を示す。図4(a)
には層間絶縁膜が省略されているが、必ずしも図(4(b)
のように基体41全面に層間絶縁層を形成する必要はな
く、例えば、上配線42とした配線43の交差部のみに
形成してもよい。42はX方向配線(上配線)、43は
Y方向配線(下配線)で、電子放出素子48にそれぞれ
接続されている。Y方向配線43は絶縁性基体41上に
設置され、さらにその上に絶縁層44が形成され、その
上にX方向配線42、インクジェット法等で形成された
表面伝導型電子放出素子48、が形成され、Y方向配線
43と電子放出素子48はコンタクトホール47を介し
て接続される。
【0030】上記各種配線は、スパッタ法、真空蒸着
法、メッキ法などの各種薄膜堆積法と、フォトリソグラ
フィー技術の組み合わせ、あるいは印刷法などにより形
成される。
【0031】上記の配線上に設置されるNEGは、その
材料としてTi、Zr、Cr、Al、V、Nb、Ta、
W、Mo、Th、Ni、Fe、Mnのうちから選ばれる
一種以上の金属、またはその合金(Ti−V−Fe等)
からなるものが使われる。
【0032】設置方法は、スパッタ法、EB蒸着法など
の公知の真空成膜法を用いることができる。そのほか、
Fe、Cr、Ni、Cuなどの金属またはその合金、も
しくは炭素繊維を含む複合炭素材料などの板材または線
材の基体上に、上記NEG材を焼結などで固定し、チッ
プ化したものを、接着剤などで固定する手段も用いられ
る。さらに、ボンディング、スポット溶接など、金属同
士の接合用いられる手段が適用できる。
【0033】以上のようにして形成されたフェースプレ
ート4と、支持枠3、リアプレート2と、電子源基板1
やその他の構造体と組み合わせ、支持枠3と、フェース
プレート4、リアプレート2を接合する。接合は、接合
部にフリットガラスをつけ、Arなどの不活性ガス(i
nert gas)中で、400〜450℃に加熱して
行う(封着工程と呼ぶ)。電子源基板1などの内部構造
体の固定も同様に行う。尚、ここでは、電子源基板1と
リアプレート2を別部材としたが、リアプレート2が電
子源基板1を兼ねてもよい。
【0034】この後、表面伝導型電子放出素子を用いる
場合には、外囲器5の内部を一度排気して、かく電子放
出素子に公知の活性化処理など必要な処理を行う。続い
て排気と加熱脱ガス(ベーキング)により、外囲器5の
内部に十分な真空を確保し、排気管(不図示)をバーナ
ーで加熱して封じ切る。最後に、ゲッタ処理を行うが、
これは外囲器5内に設けた蒸発型ゲッタ14(図では、
模式的にリング状ゲッタを表示)を加熱して外囲器5の
内壁に蒸着してゲッタ材の膜を形成する処理である(ゲ
ッタの「フラッシュ」と言う)。これによって形成され
るゲッタ膜は、外囲器5内の画像表示領域の外に位置す
る。
【0035】ここで、配線上に設置したNEGの加熱に
よる活性化について述べる。まず活性化に必要な電流に
ついては、配線の形状と配線材の抵抗率に応じて決めら
れる。図2に、形状が幅300μm×厚み10μm×長
さ100mmで、抵抗値が2Ωの配線の、電流と温度の
関係を示す。抵抗率としては、5×10-6Ω・cmであ
る。例えば300℃の温度上昇をさせるためには、約
2.4Aの電流を流せばよい。これを他の配線材で実現
するには、(W/Wr)×√(ρr/ρ×d/dr)の
ファクターをかけて得られる電流を、配線に流せばよ
い。ここで、ρr、Wr、drは図2に例としてあげた
配線の抵抗率と配線の幅、厚みであり、ρ及びW、dは
別の配線を使う際の、抵抗率と配線の幅、厚みである。
【0036】また、上述の電流値は直流で流した場合の
値であるが、パルス電流や三角波でもよい。この場合は
デューティー比との積が、直流での値になるようピーク
値を増やせばよい。また、電流を流す手段は、各配線に
直接プローバーを当たって流すことでもよいし、実装用
のフレキ基体を取り付けてから行ってもよい。
【0037】つぎに、封着部にかかる配線の低抵抗化に
ついて述べる。第一に配線の断面積を大きくする方法が
挙げられる。断面積は、線幅と厚みで決まり、配線幅は
配線ピッチ以内の範囲で大きくできる。配線の厚みにつ
いては、膜剥れや段差が問題にならない範囲で厚くすれ
ばよい。第二に配線材料の抵抗率を小さくする方法があ
る。使われている配線材よりも抵抗率の小さい材料を、
封着部に用いてやればよい。また、もともと抵抗率の低
い材料を用いている場合でも、例えば膜厚を得やすい材
料を選び、抵抗率と膜厚の組み合わせで抵抗を下げるよ
うにしてもよい。いずれにせよ、上記手段の組み合わせ
でより容易に封着部の低抵抗化がはかれる。
【0038】つぎに、NEG活性化の際の圧力モニター
について述べる。圧力計は、例えば図5に示すように、
例えば画像表示装置の一部に、排気管のような形態で予
め管ごと組み込んでおく。種類はヌードイオンゲージの
ようなエミッションタイプでもよいし、スピニングロー
タゲージのような磁気を利用したものでもよい。圧力計
の数と設置位置は可能であれば、上配線の中央付近にで
きるだけ多く並べるのが望ましいが、通常はおよその計
算が可能であるので、画像表示装置の端部に少なくとも
一つ以上あればよい。
【0039】これらの圧力計を用い、加熱時のNEGか
らの放出ガスによる圧力上昇が、1.3×10-4Pa以
下になるように、一度に活性化を行うNEGラインの本
数や、何本置きに活性化を行うかなど調節する。
【0040】図6には活性化を行うラインの選択パター
ンの一例を示す。(a)は連続したラインを複数本選ん
だ例であり、(b)はm本置きにn本のラインを選んだ
例である。これらの選び方は、活性化時に圧力が1.3
×10-4Paを越えないようにすれば自由である。
【0041】次に、上記の画像表示装置により、NTS
C方式のテレビ信号に基づいたテレビジョン表示を行う
為の駆動回路の構成例について、図7を用いて説明す
る。図7において、71は画像表示装置、72は走査回
路、73は制御回路、74はシフトレジスタである。7
5はラインメモリ、76は同期信号分離回路、77は変
調信号発生機、VxおよびVaは直流電圧源である。
【0042】画像表示装置71は、端子Dox1乃至D
oxm、端子Doy1乃至Doyn、及び高圧端子Hv
を介して外部の電気回路と接続している。端子Dox1
乃至Doxmには、画像表示装置内に設けられている電
子源、即ち、M行N列の行列状にマトリクス配線された
表面伝導型電子放出素子群を一行(N素子)ずつ順次駆
動する為の走査信号が印加される。
【0043】端子Doy1乃至Doynには、前記走査
信号により選択された一行の表面伝導型電子放出素子の
各素子の出力電子ビームを制御する為の変調信号が印加
される。高圧端子Hvには、直流電圧源Vaより、例え
ば10kVの直流電圧が供給されるが、これは表面伝導
型電子放出素子から放出される電子ビームに蛍光体を励
起するのに十分なエネルギーを付与する為の加速電圧で
ある。
【0044】走査回路72について説明する。同回路
は、内部にM個のスイッチング素子を備えたもので(図
中、S1ないしSmで模式的に示している)ある。各ス
イッチング素子は、直流電圧源Vxの出力電圧もしくは
0V(グランドレベル)のいずれか一方を選択し、画像
表示装置71の端子Dox1ないしDoxmと電気的に
接続される。S1乃至Smの各スイッチング素子は、制
御回路73が出力する制御信号Tscanに基づいて動
作するものであり、例えばFETのようなスイッチング
素子を組み合わせることにより構成することができる。
【0045】直流電圧源Vxは、本例の場合には表面伝
導型電子放出素子の特性(電子放出しきい値電圧)に基
づき走査されていない素子に印加される駆動電圧が電子
放出しきい値電圧以下となるような一定電圧を出力する
よう設定されている。
【0046】制御回路73は、外部より入力する画像信
号に基づいて適切な表示が行なわれるように各部の動作
を整合させる機能を有する。制御回路73は、同期信号
分離回路76より送られる同期信号Tsyncに基づい
て、各部に対してTscanおよびTsftおよびTm
ryの各制御信号を発生する。
【0047】同期信号分離回路76は、外部から入力さ
れるNTSC方式のテレビ信号から同期信号成分と輝度
信号成分とを分離する為の回路で、一般的な周波数分離
(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期信号分
離回路76により分離された同期信号は、垂直同期信号
と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便宜上Ts
ync信号として図示した。前記テレビ信号から分離さ
れた画像の輝度信号成分は便宜上DATA信号と表し
た。該DATA信号はシフトレジスタ74に入力され
る。
【0048】シフトレジスタ74は、時系列的にシリア
ルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン毎
にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制御
回路73より送られる制御信号Tsftに基づいて動作
する(即ち、制御信号Tsftは、シフトレジスタ74
のシフトクロックであるということもできる。)。シリ
アル/パラレル変換された画像1ライン分(電子放出素
子N素子分の駆動データに相当)のデータは、Id1乃
至IdnのN個の並列信号として前記シフトレジスタ7
4より出力される。
【0049】ラインメモリ75は、画像1ライン分のデ
ータを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であり、
制御回路73より送られる制御信号Tmryに従って適
宜Id1乃至Idnの内容を記憶する。記憶された内容
は、I′d1乃至I′dnとして出力され、変調信号発
生器77に入力される。
【0050】変調信号発生器77は、画像データI′d
1乃至I′dnの各々に応じて表面伝導型電子放出素子
の各々を適切に駆動変調する為の信号源であり、その出
力信号は、端子Doy1乃至Doynを通じて表示パネ
ル71内の表面伝導型電子放出素子に印加される。
【0051】本発明は適用可能な電子放出素子は放出電
流Ieに対して以下の基本特性を有している。即ち、電
子放出には明確なしきい値電圧Vthがあり、Vth以
上の電圧を印加された時のみ電子放出が生じる。電子放
出しきい値以上の電圧に対しては、素子への印加電圧の
変化に応じて放出電流も変化する。このことから、本素
子にパルス状の電圧を印加する場合、例えば電子放出閾
値以下の電圧を印加しても電子放出は生じないが、電子
放出閾値以上の電圧を印加する場合には電子ビームが出
力される。その際、パルスの波高値Vmを変化させる事
により出力電子ビームの強度を制御することが可能であ
る。また、パルスの幅Pwを変化させることにより出力
される電子ビームの電荷の総量を制御する事が可能であ
る。
【0052】従って、入力信号に応じて、電子放出素子
を変調する方式としては、電圧変調方式、パルス幅変調
方式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器77として、一定長さの電圧パルス
を発生し、入力されるデータに応じて適宜パルスの波高
値を変調するような電圧変調方式の回路を用いることが
できる。
【0053】パルス幅変調方式を実施するに際しては、
変調信号発生器77として、一定の波高値の電圧パルス
を発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パルスの
幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を用いるこ
とができる。シフトレジスタ74やラインメモリ75
は、デジタル信号式のものをもアナログ信号式のものを
も採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や記
憶が所定の速度で行なわれれば良いからである。
【0054】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路76の出力信号DATAをデジタル信号化す
る必要があるが、これには76の出力部にA/D変換器
を設ければ良い。これに関連してラインメモリ75の出
力信号がデジタル信号かアナログ信号かにより、変調信
号発生器77に用いられる回路が若干異なったものとな
る。即ち、デジタル信号を用いた電圧変調方式の場合、
変調信号発生器77には、例えばD/A変換回路を用
い、必要に応じて増幅回路などを付加する。パルス幅変
調方式の場合、変調信号発生器77には、例えば高速の
発振器および発振器の出力する波数を計数する計数器
(カウンタ)及び計数器の出力値と前記メモリの出力値
を比較する比較器(コンパレータ)を組み合わせた回路
を用いる。必要に応じて、比較器の出力するパルス幅変
調された変調信号を表面伝導型電子放出素子の駆動電圧
にまで電圧増幅するための増幅器を付加することもでき
る。
【0055】アナログ信号を用いた電圧変調方式の場
合、変調信号発生器77には、例えばオペアンプなどを
用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフト
回路などを付加することもできる。パルス幅変調方式の
場合には、例えば、電圧制御型発振回路(VOC)を採
用でき、必要に応じて表面伝導型電子放出素子の駆動電
圧まで電圧増幅するための増幅器を付加することもでき
る。
【0056】このような構成をとり得る本発明の画像表
示装置においては、各電子放出素子に、容器外端子Do
x1乃至Doxm、Doy1乃至Doynを介して電圧
を印加することにより、電子放出が生ずる。高圧端子H
vを介してメタルバック8、あるいは透明電極(不図
示)に高圧を印加し、電子ビームを加速する。加速され
た電子は、蛍光膜7に衝突し、発光が生じて画像が形成
される。
【0057】ここで述べた画像表示装置の構成は、本発
明を適用可能な画像表示装置の一例であり、発明の技術
思想に基づいて種々の変形が可能である。入力信号につ
いては、NTSC方式を挙げたが入力信号はこれに限ら
れるものではなく、PAL、SECAM方式など他、こ
れよりも、多数の走査線からなるTV信号(例えば、M
USE方式をはじめとする高品位TV)方式をも採用で
きる。
【0058】
【実施例】以下、好ましい実施例を挙げて、本発明を更
に詳述するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の目的が達成される範囲内での各要素
の置換や設計変更がなされたものをも包含する。
【0059】[実施例1]本実施例の画像表示装置は、
図1に模式的に示された装置と同様の構成を有し、NE
G膜9は、画像表示領域内の、X方向配線(上配線)上
のほぼ全面に配置されている。
【0060】また、本実施例の画像表示装置は、基体上
に、複数(100行×300列)の表面伝導型電子放出
素子が、単純マトリクス配線された電子源1を備えてい
る。電子源1の一部平面図を図8に示す。また、図中B
−B′断面図を図9に示す。但し、図8、図9で、同じ
記号を付したものは同じ物を示す。ここで101は電子
源基板、102は図1のDoxmに対応するX方向配線
(上配線とも呼ぶ)、103は図1のDoynに対応す
るY方向配線(下配線とも呼ぶ)、108は電子放出部
を含む導電性膜、105,106は素子電極、104は
層間絶縁層、107は素子電極105と下配線103と
電気的接続のためのコンタクトホールである。
【0061】以下に、本実施例の画像表示装置の製造方
法について、図10を参照しつつ説明する。
【0062】工程−a 基体1を洗剤、純水および有機溶剤を用いて十分に洗浄
した。この上に厚さ0.5μmのシリコン酸化膜をスパ
ッタ法で形成し、電子源基板101とした。この上にホ
トレジスト(AZ1370 ヘキスト社製)をスピンナ
ーにより回転塗布、ベークした後、ホトマスク像を露
光、現像して、下配線103のレジストパターンを形成
した。さらに、真空蒸着により、厚さ5nmのCr、厚
さ600nmのAuを順次積層した後、Au/Cr堆積
膜をリフトオフにより不要の部分を除去して、所望の形
状の下配線103を形成した(図10の(a))。
【0063】工程−b 次に、厚さ1.0μmのシリコン酸化膜からなる層間絶
縁膜104をRFスパッタ法により堆積する(図10の
(b))。
【0064】工程−c 前記工程bで堆積したシリコン酸化膜にコンタクトホー
ル107を形成するためのホトレジストパターンを作
り、これをマスクとして層間絶縁層104をエッチング
してコンタクトホール107を形成する。エッチングは
CF4とH2ガスを用いたRIE(Reactive I
on Etching) 法によった(図10の
(c))。
【0065】工程−d コンタクトホール107部分以外にレジストを塗布する
ようなパターンを形成し、真空蒸着により厚さ5nmの
Ti、厚さ500nmのAuを順次堆積した。リフトオ
フにより不要の部分を除去することにより、コンタクト
ホール107を埋め込んだ(図10の(d))。
【0066】工程−e その後、素子電極105と素子電極間ギャップGとなる
べきパターンをホトレジスト(RD−2000N−41
日立化成社製)で形成し、真空蒸着法により、厚さ5
nmのTi、厚さ100nmのNiを順次堆積した。ホ
トレジストパターンを有機溶剤で溶解し、Ni/Ti堆
積膜をリフトオフし、素子電極間隔Gは3μm、素子電
極の幅は300μmとし、素子電極105,106を形
成した(図10の(e))。
【0067】工程−f 素子電極105,106の上に上配線102のホトレジ
ストパターンを形成した後、厚さ5nmのTi、厚さ5
00nmのAuを順次、真空蒸着により堆積し、リフト
オフにより不要の部分を除去して、所望の形状の上配線
102を形成した。この時、上配線の線幅は300μ
m、ピッチは700μmとした(図10の(f))。
【0068】工程−g 膜厚100nmのCr膜1019を真空蒸着により堆積
・パターニングし、その上にPdアミン錯体の溶液(c
cp4230 奥野製薬(株)社製)をスピンナーによ
り回転塗布、300℃で10分間の加熱焼成処理をし
た。また、こうして形成された、主元素としてPdより
なる微粒子からなる電子放出部形成用の導電性膜108
の膜厚は8.5nm、シート抵抗値は3.9×104Ω
/□であった。なおここで述べる微粒子膜とは、複数の
微粒子が集合した膜であり、その微細構造として、微粒
子が個々に分散配置した状態のみならず、微粒子が互い
に隣接、あるいは重なり合った状態(島状も含む)の膜
をさし、その粒径とは、前記状態で粒子形状が認識可能
な微粒子についての径を言う(図10の(g))。
【0069】工程−h Cr膜1019及び焼成後の電子放出部形成用の導電性
膜108を酸エッチャントによりエッチングして所望の
パターンを形成した。(図10(h))。
【0070】以上の工程により電子源基板101上に複
数(100行×300列)の電子放出部形成用の導電性
膜108が、上配線102と下配線103よりなる単純
マトリクスに、接続されたものとした。
【0071】工程−i 電子源基板101上に、X方向配線(上配線)の形状に
対応した開口を有するメタルマスクを被せ、位置合わせ
を行って固定し、スパッタリング装置内に設置する。タ
ーゲットにZr−V−Fe=70wt%:25wt%:
5wt%の合金を用い、スパッタリング法により、厚さ
300nmの合金層を形成し、NEG膜とした。これに
より、面内ゲッタを備えた電子源1を形成した。
【0072】工程−j 次に、図1に示すフェースプレート4を、以下のように
作成した。
【0073】ガラス基体6を洗剤、純水および有機溶剤
を用いて十分に洗浄した。この上に、スパッタ法により
ITOを0.1μm堆積し、透明電極1011を形成し
た。続いて、印刷法により蛍光膜7を塗布し、表面の平
滑化処理(通常、「フィルミング」と呼ばれる。)し
て、蛍光体部を形成した。なお、蛍光膜7はストライプ
状の蛍光体(R,G,B)13と、黒色導電材(ブラッ
クストライプ)12とが交互に配列された図6の(a)
に示される蛍光膜とした。更に、蛍光膜7の上に、Al
薄膜よりなるメタルバック8をスパッタリング法により
0.1μmの厚さに形成した。
【0074】工程−k 次に、図1に示す外囲器5を、以下のように作成した。
【0075】前述の工程により作成された電子源1をリ
アプレート2に固定した後、支持枠3、上記フェースプ
レート4を組み合わせ、電子源1と下配線103及び上
配線102を行選択用端子10及び信号入力端子11と
各々接続し、電子源1とフェースプレート4の位置を厳
密に調整し、封着して外囲器5を形成した。封着の方法
は、接合部にフリットガラスを塗布し、Arガス中45
0℃、30分の熱処理を行い接合した。なお、電子源1
とリアプレート2の固定も同様の処理により行った。ま
た、リアプレート、フェースプレート配置の際には、同
時に所定の位置にBaのリングゲッターを配置した。
【0076】次の工程を説明する前に、以後の工程にて
用いられた真空装置について、図11を用いて述べる。
【0077】画像表示装置111は、排気管112を介
して真空容器113に接続され、該真空容器113に
は、排気装置115が接続されており、その間にゲート
バルブ114が設けられている。真空容器113には、
圧力計116、四重極質量分析器(Q−mass)11
7が取り付けられており、内部の圧力及び、残留ガスの
各分圧をモニタできるようになっている。外囲器5内の
圧力や分圧を直接測定することは困難なので、真空容器
113の圧力と分圧を測定し、この値を外囲器5内のも
のとみなす。排気装置115はソープションポンプとイ
オンポンプからなる超高真空用排気装置である。真空容
器113には、複数のガス導入装置が接続されており、
物質源119に蓄えられた物質を導入することができ
る。導入物質はその種類に応じて、ボンベまたはアンプ
ルに充填されており、ガス導入量制御手段118によっ
て導入量が制御できる。ガス導入量制御手段118は、
導入物質の種類、流量、必要な制御精度などに応じて、
ニードルバルブ、マスフローコントローラーなどが用い
られる。本実施例では、ガラスアンプルに入れたベンゾ
ニトリルを物質源119として用い、ガス導入量制御手
段118として、スローリークバルブを使用した。
【0078】以上の真空処理装置を用いて以後の工程を
行った。
【0079】工程−l 外囲器5の内部を排気し、圧力を1×10-3Pa以下に
し、電子源基板101上に配列された前述の複数の電子
放出部形成用の導電性膜108(図10(l))に、電
子放出部を形成するための以下の処理(フォーミングと
呼ぶ)を行った。図12に示すように、Y方向配線10
3を共通結線してグランドに接続する。121は制御装
置で、パルス発生器122とライン選択装置124を制
御する。123は電流計である。ライン選択装置124
により、X方向配線102から1ラインを選択し、これ
にパルス電圧を印加する。フォーミング処理はX方向の
素子行に対し、1行(300素子)毎に行った。印加し
たパルスの波形は図13(a)に示すような三角波パル
スで、波高値を徐々に上昇させた。パルス幅T1=1m
sec、パルス間隔T2=10msecとした。また、
三角波パルスの間に、波高値0.1Vの矩形波パルスを
挿入し、電流を測ることにより各行の抵抗値を測定し
た。抵抗値が3.3kΩ(1素子当たり1MΩ)を越え
たところで、その行のフォーミングを終了し、次の行の
処理に移った。これをすべての行について行い、すべて
の前記導電性膜(電子放出部形成用の導電性膜108)
のフォーミングを完了し、各導電性膜に電子放出部を形
成して、複数の表面伝導型電子放出素子が、単純マトリ
クスに配線された電子源1を作成した。
【0080】工程−m 真空容器113内に、ベンゾニトリルを導入し、圧力が
1.3×10-3Paとなるように調整し、素子電流If
を測定しながら上記電子源1にパルスを印加して、各電
子放出素子の活性化処理を行った。パルス発生器122
により生成したパルス波形は、図13(b)に示した矩
形波で、波高値は14V、パルス幅T1=100μse
c、パルス間隔は167μsecである。ライン選択装
置124により、167μsec毎に選択ラインをDx
1からDx100まで順次切り替え、この結果、各素子
行にはT1=100μsec、T2=16.7msec
の矩形波が行毎に位相を少しずつシフトされて印加され
ることになる。
【0081】電流計133は、矩形波パルスのオン状態
(電圧が14Vになっている時)での電流値の平均を検
知するモードで使用し、この値が600mA(1素子当
たり2mA)となったところで、活性化処理を終了し、
外囲器5内を排気した。
【0082】工程−n 排気を続けながら、不図示の加熱装置により、画像表示
装置111及び真空容器113の全体を300℃に、1
0時間保持した。この処理により、外囲器5及び真空容
器113の内壁などに吸着されていたと思われるベンゾ
ニトリル及びその分解物が除去された。これはQ−ma
ss117による観察で確認された。
【0083】工程−o 続いて、配線上NEGの活性化処理を行った。これは、
上配線に0.9Aの電流を流し、配線温度を10分間4
00℃とすることにより行った。
【0084】工程−p 圧力が1.3×10-5Pa以下となったことを確認して
から、排気管をバーナーで加熱して封じ切る。続いて、
画像表示領域の外に予め設置された蒸発型ゲッタを高周
波加熱によりフラッシュさせる。
【0085】以上により本実施例の画像表示装置を作成
した。
【0086】[実施例2]工程−a〜eは、実施例1と
共通である。そして、これに続く工程−fにおいては、
上配線のパターンを、封着部分でのみ幅が500μmと
なるよう設計し、電流密度を小さくできるようにした。
【0087】又、工程−g〜nは、実施例1と共通であ
る。そして、これに続く工程−oにおいては、上配線に
通電する電流を1.1Aとした。これにより、NEGを
500℃で10分間活性化した。この時封着部での上配
線温度は、約180℃であった。又、工程−pは、実施
例1と共通である。
【0088】以上の工程を行って、本実施例による画像
表示装置を作成した。
【0089】[実施例3]工程−a〜jは、実施例2と
共通である。そして、これに続く工程−kにおいては、
図1に示す外囲器5を、以下のように作成した。
【0090】前述の工程により作成された電子源1をリ
アプレート2に固定した後、支持枠3、上記フェースプ
レート4を組み合わせ、電子源1の下配線103及び上
配線102を行選択用端子10及び信号入力端子11と
各々接続し、電子源1とフェースプレート4の位置を厳
密に調整し、封着して外囲器5を形成した。この際用い
る支持枠には、図5(b)に示す真空測定のためのゲー
ジを作り込んでおく。ゲージの種類はスピニングロータ
ゲージとした。封着の方法は、接合部にフリットガラス
を塗布し、Arガス中450℃、30分の熱処理を行い
接合した。なお、電子源1とリアプレート2の固定も同
様の処理により行った。また、リアプレート、フェース
プレート配置の際には、同時に所定の位置にBaのリン
グゲッターを配置した。そして、これに続く工程−l〜
nは、実施例2と共通である。
【0091】次に、工程−oにおいては、上配線に通電
する電流を1.1Aとし、NEGを500℃で10分間
活性化した。この時配線の通電は、30本に1本の割合
で行い、順次活性化ラインをずらしてゆき、30回の通
電操作で全ラインの活性化を終了した。活性化時の圧力
は、図14に示すように、30インチのパネルでも30
ラインごとに活性化を行えば、1.3×10-4Pa以下
となる。また、サイズが小さくなればもっと多くのライ
ンを同時に活性化でき、例えば10インンチになると5
本に1本の割合まで増やせる。そして、これに続く工程
−pは、実施例2と共通である。
【0092】以上の工程を行って、本実施例による画像
表示装置を作成した。
【0093】[比較例]工程−a〜eは、実施例1と共
通である。そして、これに続く工程−fにおいては、素
子電極105,106の上に上配線102のホトレジス
トパターンを形成した後、厚さ5nmのTi、厚さ50
0nmのAuを順次、真空蒸着により堆積し、リフトオ
フにより不要の部分を除去して、所望の形状の上配線1
02、及びNEG活性化用配線1022を形成した(図
15)。
【0094】引き続く工程g,hは実施例1と共通であ
る。
【0095】次に、工程−iにおいては、電子源基板1
01上に、X方向配線(上配線)の形状、及び隣接する
1組の素子電極間の秋スペースの形状に対応した開口を
有するメタルマスクを被せ、位置合わせを行って固定
し、スパッタリング装置内に設置する。ターゲットにZ
r−V−Fe=70wt%:25wt%:5wt%の合
金を用い、スパッタリング法により、厚さ300nmの
合金層を形成し、NEG膜とした。これにっより、ゲッ
タを備えた電子原器版1を形成した。
【0096】これに続く工程−j〜mは、実施例1と共
通である。
【0097】次に、工程−nにおいて、NEG層101
0の活性化を行う。電子源の活性化処理(工程−lに記
載)の時と同様なパルスを印加し、電子放出素子108
から電子ビームを放出させる。高圧端子HVには−1k
Vを印加、NEG活性化用配線1022には+50Vを
印加した。これにより電子放出素子108から放出され
た電子は、近くに置かれたゲッタ層1010に引き寄せ
られ衝突し、エネルギーを与える。この結果NEG10
10の活性化が行われる。
【0098】次に、工程-n'において、NEG層101
1の活性化を行う。電子源の活性化処理(工程−lに記
載)の時と同様なパルスを印加し、電子放出素子108
から電子ビームを放出させる。高圧端子HVには−1k
Vを印加、NEG活性化用配線1022には−50Vを
印加した。これにより電子放出素子108から放出され
た電子は、近くに置かれたゲッタ層1011に引き寄せ
られ衝突し、エネルギーを与える。この結果NEG10
11の活性化が行われる。
【0099】次に、工程−oにおいては、圧力が1.3
×10-5Pa以下となったことを確認してから、排気管を
バーナーで加熱して封じ切る。続いて、画像表示領域の
外に予め設置された蒸発型ゲッタを高周波加熱によりフ
ラッシュさせる。
【0100】以上により比較例となる画像表示装置を作
成した。
【0101】図16には本発明による画像表示装置の各
実施例と、従来の比較例との、輝度の経時変化を示して
いる。
【0102】破線で示される従来の比較例の経時変化と
比べると、実線で示される実施例は、いずれも輝度の低
下が同等以下に抑えられた。
【0103】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、輝度の経
時的低下の少ない画像表示装置が得られる。
【0104】また、本発明によれば、画像形成領域内で
の経時的な輝度ばらつきの発生の少ない画像表示装置が
得られる。
【0105】すなわち、本発明によれば、簡略なプロセ
スで、高輝度で動作安定性に優れた画像を形成可能な画
像表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面伝導型電子放出素子の1例を示す
模式図である。
【図2】本発明の作用を説明するための図で、配線に通
電する電流値と温度の関係を示す。
【図3】本発明の作用を説明するための図で、本発明に
用いられるNEGの活性化時のガス放出特性を示す。
【図4】本発明が適用される、表面伝導型電子放出素子
を、単純マトリクス配置した一例を示す模式図である。
【図5】本発明に用いられる、圧力計の配置の一例を示
す図である。
【図6】本発明で行われる、NEG活性化のパターン例
を示す図である。
【図7】本発明の画像表示装置に、NTSC方式のテレ
ビ信号に応じて表示を行なうための駆動回路の一例を示
すブロック図である。
【図8】本発明を適用して形成した、単純マトリクス配
置された電子源の一例を示す模式的平面図である。
【図9】本発明を適用して形成した、単純マトリクス配
置された電子源の一例を示す模式的断面図である。
【図10】本発明を適用して形成した、表面伝導型電子
放出素子を配列した基体を形成するプロセスを示す工程
図である。
【図11】本発明の画像表示装置フォーミング、活性化
工程を行うための真空排気装置の模式図である。
【図12】本発明の画像表示装置の、フォーミング、活
性化工程のための結線方法を示す模式図である。
【図13】本発明の画像表示装置の、フォーミングの際
に用いられる電圧波形を示す模式図である。
【図14】本発明の実施例において、同時に活性化を行
うNEGライン数と、活性化時のピーク圧力の関係を示
すグラフである。
【図15】比較例における活性化用配線と、NEGの配
置を示す平面図である。
【図16】本発明の効果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 電子源基板 2 リアプレート 3 支持枠 4 フェースプレート 5 外囲器 6 ガラス基体 7 蛍光体 8 メタルバック 9 NEG膜 10 行選択用端子 11 信号入力端子 12 黒色導電材 13 蛍光体パターン 14 蒸発型ゲッタ 41 ガラス基体 42 上配線(X方向配線) 43 下配線(Y方向配線) 44 層間絶縁膜 45,46 素子電極 47 コンタクトホール 48 電子放出部 71 画像表示装置 72 走査回路 73 制御回路 74 シフトレジスタ 75 ラインメモリ 76 同期信号分離回路 77 変調信号発生器 101 ガラス基体 102 上配線 103 下配線 104 層間絶縁層 105,106 素子電極 107 コンタクトホール 108 電子放出部 109 NEG膜 111 画像表示装置 112 排気管 113 真空容器 114 ゲートバルブ 115 排気装置 116 圧力計 117 四重極質量分析器(Q−mass) 118 ガス導入量制御手段 119 物質源 121 制御装置 122 パルス発生器 123 電流計 124 ライン選択装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電子放出素子を配列した電子源基
    板を有するリアプレートと、前記電子放出素子から放出
    された電子を受けて発光する発光部材を有するフェース
    プレートとを、その周囲を密閉して外囲器となした画像
    表示装置であって、 前記電子源は、前記電子放出素子の配列の内Y方向を選
    択するための下配線と、前記電子放出素子の配列の内X
    方向を選択するための上配線と、前記下配線及び前記上
    配線とを絶縁するための層間絶縁膜とを有し、 前記上配線をゲッタ材料で被覆し、 前記上配線に通電して前記ゲッタ材料を活性化すること
    を特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記外囲器に1又は2以上の真空計を取り
    付けて、内部の真空度をモニタし、 所定真空度より高真空の場合に、前記上配線をに通電し
    てゲッタ材を活性化し、前記外囲器内のアウトガスを吸
    着させて、前記外囲器内の真空を維持することを特徴と
    する請求項1記載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記封着された部分の前記上配線の幅
    は、前記封着された部分以外の部分の前記上配線の幅よ
    り大きいことを特徴とする請求項1記載の画像表示装
    置。
  4. 【請求項4】 前記封着された部分の前記上配線の抵抗
    値は、前記封着された部分以外の部分の前記上配線の抵
    抗値より小さいことを特徴とする請求項1記載の画像表
    示装置。
  5. 【請求項5】 前記所定真空度は、1×10-6Torrであ
    ることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  6. 【請求項6】 密閉容器と、前記密閉容器内に設けられ
    る電子放出素子と、前記密閉容器内に設けられ前記電子
    放出素子から放出された電子により画像を生じさせるた
    めの画像形成部材と、前記密閉容器内で前記電子放出素
    子に接続される配線とを有する画像形成装置であって、 前記密閉容器内において、前記配線上にゲッタ材料を有
    しており、前記ゲッタ材料は前記配線に通電することに
    より活性化されていることを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 複数の電子放出素子を配列した電子源を
    有するリアプレートと、前記電子放出素子から放出され
    た電子を受けて発光する発光部材を有するフェースプレ
    ートとを、その周囲を密閉して外囲器となした画像表示
    装置の製造方法であって、 前記リアプレート上に、前記電子放出素子の配列の内Y
    方向を選択するための下配線を形成し、 前記下配線を絶縁するための層間絶縁膜を形成し、 前記電子放出素子の配列の内X方向を選択するための上
    配線を形成し、 前記上配線をゲッタ材料で被覆し、 前記上配線に通電し、前記ゲッタ材料を活性化する工程
    を有することを特徴とする画像表示装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記外囲器に1又は2以上の真空計を取り
    付けることを特徴とする請求項7記載の画像表示装置の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 密閉容器と、前記密閉容器内に設けられ
    る電子放出素子と、前記密閉容器内に設けられ前記電子
    放出素子から放出された電子により画像を生じさせるた
    めの画像形成部材と、前記密閉容器内で前記電子放出素
    子に接続される配線とを有する画像形成装置の製造方法
    であって、 前記密閉容器内の前記配線上に設けられたゲッタ材料
    を、前記配線に通電することにより活性化することを特
    徴とする画像形成装置の製造方法。
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