JP2000133138A - 画像形成装置とその製造方法 - Google Patents

画像形成装置とその製造方法

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JP2000133138A
JP2000133138A JP10308329A JP30832998A JP2000133138A JP 2000133138 A JP2000133138 A JP 2000133138A JP 10308329 A JP10308329 A JP 10308329A JP 30832998 A JP30832998 A JP 30832998A JP 2000133138 A JP2000133138 A JP 2000133138A
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image forming
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forming apparatus
mask
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JP10308329A
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English (en)
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Yasuhiro Hamamoto
康弘 浜元
Toshihiko Takeda
俊彦 武田
Mitsutoshi Hasegawa
光利 長谷川
Ihachirou Gofuku
伊八郎 五福
Kazuya Shigeoka
和也 重岡
Yoshitaka Arai
由高 荒井
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子放出素子からの電子放出量が安定し、素
子特性の劣化を抑制でき、輝度の低下、および輝度むら
を抑制した画像形成装置を提供する。 【解決手段】 電子源基板1上に非蒸発型ゲッター12
が形成された構造を有する画像形成装置の製造に際し、
電子源基板1上に開口部を有する密着層並びにマスクを
固定配置し、マスク開口部より露出した電子源基板1上
に、減圧プラズマ溶射法により非蒸発型ゲッター12を
成膜し、マスク並びに密着層を除去することにより、画
像表示領域内に非蒸発型ゲッター12を形成したことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空容器内に、電
子源と、該電子源から放出された電子線の照射により画
像を形成する画像形成部材とゲッター材とを備えた平板
型の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子源より放出された電子ビームを画像
形成部材である蛍光体に照射し、蛍光体を発光させて画
像を表示する画像表示装置においては、電子源と画像形
成部材を内包する真空容器の内部を高真空に保持しなけ
ればならない。それは、真空容器内部にある種のガスが
一定量以上ある常態で電子源を動作させると、電子源の
電子放出量が低下するという特性劣化が生じ、明るい良
好な画像が表示できなくなるためである。また、電子源
の特性劣化にとどまらず、電子ビームにより電離されて
イオンとなった容器内のガス分子が、容器内の電場によ
り加速されて電子源に衝突することで、電子源に損傷を
与えることもある。さらに、場合によつては、内部で放
電を生じさせる場合もあり、この場合は装置を破壊する
こともある。
【0003】真空容器内で電子源を駆動し、発生した電
子ビームを加速して蛍光体を発光させると、容器内にガ
スが放出される。これは、加速された電子の刺激によ
り、画像形成部材表面もしくは内部に吸着もしくは吸蔵
されていたガスが真空中に放出されるのが主な原因であ
る。
【0004】したがって、上記画像形成装置を長期にわ
たり安定して良好な明るい画像が表示できるように動作
させるためには、動作時に放出されるガスを積極的に排
気し、容器内の圧力を低く維持する機構を設ける必要が
ある。
【0005】電子源を用いた画像形成装置において、容
器内にゲッターを配置し、積極的に排気を行うことは一
つの有効な手段である。とりわけ画像形成部材と電子源
との距離が短い平板型の画像形成装置において、画像表
示領域内にゲッターを配置することは、画像形成部材か
ら放出されるガスの局所的な圧力上昇を抑え、効率的に
排気できるという点において望ましい形態であるといえ
る。
【0006】この様な事情を考慮して、特定の構造を有
する平板型画像形成装置では、画像表示領域内にゲッタ
ー材を配置して、発生したガスを即座に吸着するように
した構成が開示されている。
【0007】例えば、特開平4−12436号公報で
は、電子ビームを引き出すゲート電極を有する電子源に
おいて、該ゲート電極をゲッター材で形成する方法が開
示されており、円錐状突起を陰極とする電界放出型の電
子源と、pn接合を有する半導体電子源が例示されてい
る。尚、該ゲート電極はTa,Zr,Ti,Th,Hf
等の合金からなり、半導体プロセスにより形成される。
【0008】また、特開平8−22785号公報では、
多数の電界放出型陰極からなる電子源を有するフラット
型表示装置に関して、蛍光体を有する前面側パネルの各
蛍光体間の内壁面、もしくは電子源の各陰極群間の壁面
上にマスク蒸着法により10Onm程度のBaAl4
原料としたBa膜等の蒸発型ゲッターが形成されてい
る。
【0009】また、特開昭63−181248号公報及
び特公平6−3714号公報では、カソード(陰極)群
と真空容器のフェースプレートとの間に、電子ビームを
制御するための電極(グリッドなど)を配置する構造の
平板状ディスプレイにおいて、この制御用電極上にゲッ
ター材の膜を形成する方法が開示されている。
【0010】特開昭63−181248号公報の例で
は、ゲッター材はZr(84%)−Al(16%)から
なり、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーテ
ィング法、塗布法等で電極上に直接成膜される。
【0011】また、特公平6−3714号公報の例では
厚さ0.1mmの金属板上にゲッター物質を圧着した小
片(例えばサエスゲッターズのSt707のようなZr
VFe合金)をスポット溶接で電極上に固定している。
【0012】また、米国特許第5,453,659
号,″Anode Plate forFlat Pa
nel Display having lntegr
ated Getter″,issued 26 Se
pt.1995,to Wallace et al.
では、画像表示部材(アノードプレート)上の、ストラ
イプ上の蛍光体同士の隙間にゲッター部材を形成したも
のが開示されている。この例では、ゲッター材はZrV
FeまたはBaをイオンビームスパッタや、電子ビーム
蒸着法を用いて0.1〜1μmの厚みで成膜し、その後
リソグラフィー法により整形している。ゲッター材は、
蛍光体及びそれと電気的に接続された導電体とは電気的
に分離されており、ゲッターに適当な電位を与えて電子
源の放出した電子を照射・加熱することで、ゲッターの
活性化を行う、あるいは、ゲッターに通電加熱して活性
化を行うものである。
【0013】また、構造と製造方法が簡単で、大面積化
が容易な電子放出素子を用いて作成した画像形成装置内
の画像表示領域内に、効果的にゲッター材を配置しゲッ
ター材の活性化を行う手法の提案が、特開平9−822
45号公報にてなされている。この例では、横型の電界
放出型電子放出素子や、表面伝導型電子放出素子を多数
配設した電子源を用いており、該電子源基板上の電子放
出素子以外の領域ないしは画像形成部材のメタルバック
上にゲッターが形成されている。尚、該ゲッター材は真
空蒸着法、スパッター法により成膜されており、Ti,
Zrのうち少なくとも一種を主成分とする合金からなる
か、または、更にAl,V,Feのうち一種以上を副成
分とする合金からなる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】容器内のガス分子を長
期にわたりより効果的に吸着排気するためには、ゲッタ
ー膜自身の量を増やし、かつ表面積を増加させることが
好ましい。
【0015】ところが、上述の特開平4−12436号
公報、特開平8−22785号公報、特開昭63−18
1248号公報、米国特許第5,453,659号、及
び特開平9−82245号公報におけるゲッター材の形
成方法は、真空蒸着法、スパッタ法等により形成されて
いるため、成膜時の成膜速度を考慮すると、1回の工程
で形成できるゲッター材の膜厚はせいぜい数μmが上限
である。同手法にてそれ以上の膜厚のゲッター材を形成
ずるためには、成膜に要する時間の増大は避けられずコ
ストの上昇につながる。また、同手法により形成される
膜の表面積は蒸着時の成膜条件により多少の制御はでき
るが、より大きな表面積を持つ膜を形成するためには、
被蒸着物の表面形状を加工するなどの特別な工程を必要
とする。
【0016】また、特公平6−3714号公報の様にゲ
ッター物質を圧着した小片をスポット溶接した例では、
該小片のサイズ以下の領域へのゲッター材の配置は困難
であり、単位画素の大きさが通常数mm以下で構成され
る画像形成装置に向いた技術ではない。
【0017】本発明は、以上述べた不都合を解消し得る
大容量でかつ表面積の大きなゲッター膜を画像形成装置
の表示領域内に配置する製法を提供し、輝度の経時的変
化(経時的低下)の少ない画像形成装置の提供と画像形
成領域内での経時的な輝度バラツキの発生の少ない画像
形成装置の提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
成された本発明の構成は、以下の通りである。
【0019】すなわち、本発明は、外囲器内に、複数の
電子放出素子を配設した電子源基板と、該電子源基板と
真空部を介し対向して設けられた発光表示板と、非蒸発
型ゲッターとを有する画像形成装置の製造方法におい
て、該非蒸発型ゲッターを構成する原料を、溶射する工
程、を有することを特徴としているものである。
【0020】上記本発明の製造方法において、前記非蒸
発型ゲッターを構成する原料を、溶射する工程は、減圧
下で行われることが好ましく、具体的には、減圧下で、
プラズマジェットを発生させ、該プラズマジェット中
に、前記非蒸発型ゲッターの原料となる粉末を投入して
行うことができる。
【0021】また、前記非蒸発型ゲッターを構成する原
料を、溶射する工程は、さらに、前記電子源基板上に開
口部を有する密着層並びにマスクを固定配置する工程
と、非蒸発型ゲッターを構成する原料を、マスク開口部
より露出した電子源基板上に、溶射した後、マスク並び
に密着層を除去する工程と、を有することもできる。
【0022】また、電子源基板上に開口部を有する密着
層並びにマスクを固定配置する工程としては、具体的に
は例えば、電子源基板上に密着層を形成した後、密着層
を形成した該基板上に開口部を有するマスクを固定し、
該マスク開口部より露出した密着層を除去する工程や、
マスクの片面もしくは両面に、マスクと同様の形状にて
密着層を形成した後、該密着層が形成された面を電子源
基板上に密着させた後固定する工程、を適用することが
できる。
【0023】ここで、前記密着層としては、フォトレジ
スト、ドライフィルム、感光性のドライフィルム、ポリ
イミド膜が好ましく用いられ、前記開口部を有するマス
クとしては、金属、ガラス板、セラミック板、耐熱性樹
脂が好ましく用いられる。
【0024】また、前記マスク及び密着層の開口部の一
部もしくは全部が、複数の電子放出素子に接続した配線
上に位置し、且つ、1配線上における該開口部の領域
が、少なくとも2つ以上の領域に分離されていることが
好ましい。
【0025】さらに、前記非蒸発型ゲッターとしては、
80パーセント以上が1μm〜200μmの範囲内の粒
径である原料粉末を好ましく用いることができる。
【0026】本発明は、上記各発明の製法にて作成され
る画像形成装置を包含するものであり、本発明の画像形
成装置において、前記電子源基板は、マトリクス配線さ
れた複数の電子放出素子が基板上に配設して成るもので
あってよいし、前記電子放出素子は、表面伝導型電子放
出素子であっても、横型の電界放出型電子放出素子であ
ってもよい。
【0027】さらに、本発明は、外囲器内に、複数の電
子放出素子を配設した電子源基板と、該電子源基板と真
空部を介し対向して設けられた発光表示板を有し、該電
子源基板上に、非蒸発型ゲッターが設置された構造を有
する画像形成装置において、該ゲッターが前記電子源基
板の配線上に配置されており、且つ、任意の配線上にお
ける該ゲッターの形成領域が複数の領域に分割されてい
ることを特徴としている画像形成装置にある。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい態様を
例に挙げて、本発明を詳述する。
【0029】図1は、本発明の製法により作成された画
像形成装置の構成の一例を模式的に示すものであり、表
面伝導型電子放出素子を用いて単純マトリクスを構成
し、一部の配線上に非蒸発型ゲッターを形成した電子源
を用いて構成されている。
【0030】1は電子源基板で、基板上に配置された複
数の電子放出素子9は、Dxl〜DxmからなるX方向
配線10と、Dyl〜DynからなるY方向配線11に
より適宜電気的に接続されている。12は非蒸発型ゲッ
ター(NEG)であり、図1ではX方向配線10上に形
成されている。
【0031】2は電子源基板1を固定したリアプレー
ト、3は支持枠、4はフェースプレートで、接合部にお
いて、フリットガラスなどを用いて互いに接着され、外
囲器5を形成している。
【0032】フェースプレート4は、ガラス基体6の上
に、透明導電膜(不図示)、蛍光膜7、メタルバック8
が形成されてなり、この蛍光膜が形成された領域が画像
表示領域となる。蛍光膜7は白黒画像の表示装置の場合
には、蛍光体のみからなるが、カラー画像を表示する場
合には、赤、緑、青の3原色の蛍光体により画像形成単
位(以下、ピクセルとも呼ぶ)が形成され、その間を黒
色導電材で分離した構造とする場合がある。黒色導電材
はその形状により、ブラックストライプ、ブラックマト
リクスなどと呼ばれる。詳細は後述する。
【0033】尚、本明細書中では、フェースプレート4
上の蛍光膜7が形成された領域だけでなく、この領域に
対応する電子源基板1上までの空間を含めて画像表示領
域と呼ぶことにする。
【0034】メタルバック8はAl等の導電性薄膜によ
り構成される。メタルバック8は、蛍光体から発生した
光のうち、電子源基板1の方に進む光をガラス基体6の
方向に反射して輝度を向上させるとともに、外囲器5内
に残留したガスが、電子線により電離され生成したイオ
ンの衝撃によって、蛍光体が損傷を受けるのを防止する
働きもある。また、フェースプレート4の画像表示領域
に導電性を与えて、電荷が蓄積されるのを防ぎ、電子源
に対してアノード電極の役割を果たすものである。尚、
メタルバック8は高圧端子Hvと電気的に接続されてお
り、高圧端子Hvを通して外囲器5の外部から電圧を印
加できるようになっている。
【0035】続いて蛍光膜7について説明する。図2
(a)は、蛍光体22がストライプ状に並べられた場合
で、赤(22R)、緑(22G)、青(22B)の3原
色の蛍光体が順に形成されている。図2(b)は蛍光体
22のドットが格子状に並べられた場合で、各色の配置
方法は数種あり、これに応じてドットの並び型は、図示
した三角格子のほか、正方格子などを採用する場合もあ
る。また、各蛍光体の境界には黒色導電材21が配置さ
れる。
【0036】ガラス基体6上への黒色導電材21と蛍光
体22のパターニング法としては、スラリー法や印刷法
などが使用できる。蛍光膜7を形成した後、さらにAl
等の金属の膜を形成し、メタルバック8とする。
【0037】次に、本発明のゲッターの形成方法並びに
本発明で形成されるゲッターの特徴を図3、図4、図5
を用いて説明する。図3、図4、図5において、図1で
使用されている符号と同じ符号は、同じものを示してい
る。
【0038】(ゲッターを形成した電子源基板1の構
成)図3は本発明の製法により作成された電子源基板1
の構成の一例を模式的に示すものである。
【0039】図3中、31は絶縁性の基板で、X方向配
線10とY方向配線11は不図示の層間絶縁層により絶
縁されており、それぞれ電子放出素子9の素子電極対に
接続されている。ここで示した電子源基板1は、マトリ
クス配線された複数の電子放出素子9が基板31上に配
置されたものであつて、該電子放出素子9は、表面伝導
型電子放出素子や横型の電界放出型電子放出素子からな
る。
【0040】(ゲッターの膜質)非蒸発型ゲッター12
は、通常用いられる非蒸発型ゲッターを用いることがで
き、例えば、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,W等
の金属及びこれらの合金を用いることができる。また、
合金の成分としてAl,Fe,Ni,Mn等を含んでも
よい。
【0041】後述するように、ゲッター12の電子源基
板1上への成膜は、溶射法によるものであり、好ましく
は、減圧プラズマ溶射法による。したがつて、本発明の
製法により形成されたゲッター12の表面は溶射膜特有
の形状を有している。ゲッター12の溶射膜表面は数μ
m〜数十μmの凹凸を有するため、平滑面に真空蒸着さ
れた蒸着膜面よりも表面積が大きく、このためより大き
な排気速度を持つことができる。また、1回の溶射で数
μm〜数百μm程度の厚みの膜を短時問で容易に形成す
ることができ、従来の蒸着法により形成されたゲッター
に比べ容量が大きく、長期にわたり排気能力を維持する
ことができる。
【0042】尚、本発明の製法にて使用する非蒸発型ゲ
ッターの原料としては、プラズマ溶射による成膜を行う
ため、ゲッター材を粉砕し粉末状となったものが望まし
い。更に、ゲッター原料粉末の粒径としては、その80
パーセント以上の量が1μm〜200μmの範囲内であ
ることが好ましい。粒径の上限は、プラズマ溶射装置内
における原料粉末搬送を容易にするため、電子源基板上
へのパターン形成精度を数十μm程度以下に制御するた
め等の理由により決められる。また粒径の下限は、プラ
ズマ溶射中のゲッター粉末が、成膜装置内のガスと反応
し変質することを抑え、良好な排気特性を得るために
は、上記粒径の下限程度であることがより好ましいこと
から決められる。 (ゲッターを形成する位置)非蒸発型ゲッター12を形
成する位置は、後述するマスク開口形状の加工限界が許
す範囲において、電子源基板表面上で電子放出素子の電
子放出部以外の任意の位置に任意の形状にて設定するこ
とができる。
【0043】但し、連続しているゲッターの少なくとも
一部を、電位の規定が可能な導電性の部材上に形成する
ことが望ましい。これは、ゲッターの電位が不確定にな
ることで、ゲッターの周囲の電場が乱れ、電子ビームの
軌道に対して悪い影響を与えることを防ぐためである。
同時に、ゲッターのチャージアップによる電位上昇によ
って起きる放電を、未然に防ぐためにも望ましい配置で
ある。
【0044】更に、ゲッター12を形成ずる位置とし
て、X方向配線10とY方向配線11及びこれらに接続
した素子電極対を短絡しないように配置することが望ま
しい。これは、ゲッター12自身を流れる電流で電力消
費量が増大することを防ぐためである。
【0045】図3中ではゲッター12を形成する位置の
例として、図3(a)のように、X方向配線10上に離
散的に配置する例や、図3(b)のようにX方向配線1
0上に連続的に配置する例が示されているが、これ以外
にも、素子電極上への配置、またY方向配線11が電子
源基板の表面に露出している場合にはY方向配線11上
への配置も可能である。
【0046】尚、一つの配線上にゲッターのパターンを
離散的に配置することの利点は、マスクの開口パタ―ン
が離散的となることで、マスクの機械的強度を強くする
ことが可能となり、製造工程中の取り扱いが容易となる
こと、マスクの変形を抑え再利用が容易となることが挙
げられる。また、マスクの機械的強度を強くするだけで
なくゲッター膜自身の膜剥がれを抑制する効果もある。
これは、ゲッター膜と配線材との熱膨張係数の違い等か
ら発生する応力を、複数箇所のパターン分離により、緩
和することができているためと考えられる。
【0047】(ゲッターの形成方法)次に、ゲッターが
X方向配線上に形成された電子源基板を例に、本発明の
ゲッターの形成方法を、図4、図5を用いて説明する。
【0048】図4は電子放出素子9の近傍を拡大表示し
た模式図であり、図4(a)は平面図、図4(b)は図
4(a)中A―A’間の点線に沿つて切断した時の断面
図である。尚、図4では電子放出素子として表面伝導型
電子放出素子を用いた例を示している。
【0049】図4中、41はX方向配線10に接続する
素子電極、42はY方向配線11に接続する素子電極、
43は導電性薄膜、44はY方向配線10と素子電極4
2を接続するコンタクトホール、45はX方向配線10
とY方向配線11の電気的絶縁を取るための層間絶縁層
である。
【0050】ゲッター12を除く電子源基板1ならびに
これに用いられる電子放出素子9の構成および製法等に
ついては、特開平7−235255号公報にその一例が
示されている。例えば、絶縁性基板31はガラス基板か
らなり、通常のフォトリソグラフィーあるいは印刷法等
を用いて図4に示したY方向配線11、層間絶縁層4
5、コンタクトホール44、素子電極対41および4
2、X方向配線10、導電性薄膜42を作製する。
【0051】こうして得られた電子源基板1に対し、本
発明の特徴である以下の方法によりゲッター12を形成
する。図5を基に、ゲッター12の形成方法の一例につ
いて説明する。
【0052】先ず、図5(a)に示すように、ゲッター
の形成されていない上記電子源基板に対し、密着層51
を形成する。密着層51の形成は、後述するマスクと電
子源基板との密着性を確保することを目的としている。
これにより、マスクと電子源基板との間に生じる空間
に、成膜中のゲッターが進入し、所望とする領域以外へ
の領域にゲッター膜が形成されるのを防ぐ。
【0053】密着層51としては、例えばフォトレジス
ト、ドライフィルム、感光性のドライフィルム、ポリイ
ミド膜やその他の樹脂を用いることができ、スピンコー
ト、印刷、スプレー吹き付け、ディッピング等の方法に
より形成できる。
【0054】次に、図5(b)に示すように、密着層5
1が形成された電子源基板上に、所望の位置に開口部を
有するマスク52を貼り合わせ、さらに開口部より露出
した密着層51を除去し、その下にあるゲッター膜を形
成すべき電子源基板表面を露出させる。
【0055】マスク52としては、耐熱性で機械的強度
の強い材料からなるものが好ましく、これは、高温で且
つ高速に衝突してくるゲッター材の溶融粒子からの熱お
よび衝撃に耐え得るものであるほうが好ましいという理
由からである。例えば、産業用に一般的に利用されてい
るメタルマスクは、本目的に適したマスクの一つであ
る。これ以外にも、開口部を有するガラス板、セラミッ
ク板、耐熱性樹脂等を利用することができる。
【0056】密着層51とマスク52の貼り合わせ、更
に密着層51と電子源基板との貼り合わせは、密着層5
1自身に接着能力がある場合はこれをそのまま用いれば
よく接着能力がない場合は、表面に接着剤を塗布する
か、マスクを機械的に押し付ける治具を用いて固定すれ
ばよい。
【0057】開口部より露出した密着層51の除去は、
密着層の材質に応じて適宜選択できる。密着層51が感
光性の材料からなり、さらに光の照射された領域を現像
により除去できるいわゆるポジ型の感光性材料であれ
ば、マスク52自信をフォトマスクとして用いて露光す
ることで、開口部に対応した密着層51の領域を除去す
ることが可能である。また、感光性の材料以外であって
も、エッチングによる除去やサンドブラストなどの機械
的研磨により除去することが可能である。
【0058】尚、電子源基板上への密着層51並びにマ
スク52の形成手順について、図5(a),(b)を用
いたため上記の説明となったが、これ以外にも、開口部
を有するマスク52に予め密着層51を形成し、その後
電子源基板上に貼り合わせる方法や、電子源基板上に密
着層51と開口部を有しないマスク材料を形成した後、
開口部を形成する方法などがあり、材料や構成等に応じ
て適宜選択することができる。
【0059】次に、図5(c)に示すように、マスク5
2を形成した面に対して非蒸発型ゲッター12を成膜す
る。ゲッター12の成膜には溶射法、好ましくは、減圧
プラズマ溶射法を用いる。減圧プラズマ溶射法とは、ア
ルゴン等の不活性ガスで満たされた減圧下の容器内にて
プラズマジェットを発生させ、このプラズマジェットの
炎の中に原料粉末を投入することで原料粉末を溶融さ
せ、且つプラズマジェットの激しい流速によって溶融原
料粉末に運動量を与えることで、対象とする物体に溶融
原料粉末を吹き付け成膜を行うものである。この方式に
より成膜された膜質は、不活性ガスの減圧雰囲気中で成
膜を行っているため材料が酸化されにくく、一般的に多
孔質の膜であり、膜の表面積が大きい。また、蒸着法な
どに比べ成膜速度が速く数十μmの膜厚を成膜するの
に、溶射する材料、プラズマの条件、溶射面積などに依
存するが、数秒から数十秒程度溶射するだけで十分であ
る。この成膜方法は、酸化を防いでガス吸着を行う活性
な表面状態を維持し、大きな表面積で大容量の非蒸発型
ゲッターを成膜するのに適した方法である。
【0060】次に、図5(d)に示すように、マスク5
2および密着層51を除去し、所望の位置に非蒸発型ゲ
ッター12が形成された電子源基板を得る。これは、密
着層51の材料に適した剥離手段を用いることで可能で
ある。例えば、密着層51がフォトレジストであれば専
用の剥離液を用いることができるし、ポリイミド等の樹
脂であれば強アルカリ性の溶液を用いればよい。また、
マスク52および密着層51を機械的に押し付けて固定
している場合は、固定治具をはずせばよい。
【0061】以上述べた本発明の製造方法により、電子
源基板表面の所望の領域に対して、大容量で且つ表面積
の大きな非蒸発型ゲッターの膜を形成することができ
る。
【0062】次に、以上により得られた電子源基板と発
光表示板(画像形成部材)の組立方法について述べる。
【0063】通常、外囲器内部を真空維持する画像形成
装置を製造する際には、外囲器を構成するガラス部材の
間に封止材であるフリットガラスを塗布、あるいは配置
して電気炉等で画像形成装置全体をフリットガラスの溶
融温度に加熱して封着部分のガラス部材を融着する封着
方法がとられている。
【0064】一方で、非蒸発型ゲッターは高温に加熱さ
れると、ゲッター表面に吸着したガスをゲッターの内部
に拡散させ、活性な部分を新たに表面に露出させるとい
う特性を持っている。これをゲッターの活性化と呼ぶ。
このようなゲッターの活性化を大気のように酸素分圧の
多い雰囲気中で行うと、ゲッターの酸化が激しく進行し
新たな活性面が得られなくなる。
【0065】したがつて、本発明の製法によりゲッター
の形成された電子源基板を用いて外囲器を作成する際
は、ゲッターの酸化による機能消失を防ぐために、アル
ゴン等の不活性ガス中もしくは真空中で封着を行うこと
が好ましい。
【0066】以上のようにして形成されたフェースプレ
ート4と、支持枠3、電子源基板1やその他の構造体を
組み合わせ、支持枠3と、フェースプレート4、電子源
基板1を接合し外囲器5を作成する。また、電子源基板
1を構成する基板のみで真空排気後の大気圧に耐えられ
ない場合は、図1に示すように電子源基板1の裏面に補
強用の板としてリアプレート2を組み合わせて接合して
もよい。
【0067】また、外囲器5内に、外囲器5内を真空に
保つための補助ポンプとして補助ゲッター13(図1で
は、蒸発型リング状ゲッターを模式的に表示)を配置す
る場合がある。この場合、蒸発型ゲッター材が画像表示
領域内に飛散し、電極間の電気的短絡を防ぐ目的で、補
助ゲッター13と電子放出素子9、配線群10,11、
及びアノード電極を含む領域との間に、遮蔽体14を設
けておく場合がある(図1参照)。尚、画像表示領域に
形成された非蒸発型ゲッター12のみで、外囲器5内を
十分に真空に保つことができる場合は、補助ゲッター1
3並びに遮蔽体14を形成しておかなくともよい。
【0068】この後、電子源基板1の電子放出素子とし
て表面伝導型電子放出素子を含む場合は、表面伝導型電
子放出素子のフォーミング処理や活性化処理など必要な
処理を行つて、外囲器5の内部を十分排気した後、外囲
器5全体を350℃程度の高温で数時間から数十時間加
熱することで画像表示領域内の非蒸発型ゲッター12を
活性化した後、排気管(不図示)をバーナーで加熱して
封じ切る。最後に、必要であれば外囲器5内に設けた補
助ゲッター13を加熱して外囲器5の内壁にゲッター材
を蒸着してゲッター材の膜を形成する。これによつて形
成されるゲッター膜は、外囲器5内の画像表示領域の外
に位置する。
【0069】以上説明した例では、電子放出素子として
表面伝導型電子放出素子を示しているが、本発明ではこ
れに限定されず、横形の電界放出型電子放出素子等を用
いることもできる。
【0070】次に、上記の画像形成装置により、NTS
C方式のテレビ信号に基づいたテレビジョン表示を行う
為の駆動回路の構成例について、図6を用いて説明す
る。図6において、61は画像形成装置、62は走査回
路、63は制御回路、64はシフトレジスタ、65はラ
インメモリ、66は同期信号分離回路、67は変調信号
発生器、Vx及びVaは直流電圧源である。
【0071】画像形成装置(表示パネル)61は、端子
ox1 乃至Doxm 、端子Doy1 乃至Doyn 及び高圧端子
Hvを介して外部の電気回路と接続している。
【0072】端子Dox1 乃至Doxm には、画像形成装置
61内に設けられている電子源、即ち、m行n列の行列
状にマトリクス配線された表面伝導型電子放出素子群を
1行(n素子)づつ順次駆動する為の走査信号が印加さ
れる。
【0073】端子Doy1 乃至Doyn には、前記走査信号
により選択された1行の表面伝導型電子放出素子の各素
子の出力電子ビームを制御する為の変調信号が印加され
る。
【0074】高圧端子Hvには、直流電圧源Vaより、
例えば10kVの直流電圧が供給されるが、これは表面
伝導型電子放出素子から放出される電子ビームに、蛍光
体を励起するのに十分なエネルギーを付与する為の加速
電圧である。
【0075】走査回路62について説明する。同回路
は、内部にm個のスイッチング素子(図中、S1乃至S
mで模式的に示している)を備えたものである。各スイ
ッチング素子は、直流電圧電源Vxの出力電圧もしくは
0V(グランドレベル)のいずれか一方を選択し、画像
形成装置61の端子Dox1 乃至Doxm と電気的に接続さ
れる。各スイッチング素子S1乃至Smは、制御回路6
3が出力する制御信号TSCANに基づいて動作するもので
あり、例えばFETのようなスイッチング素子を組み合
わせることにより構成することができる。
【0076】直流電圧源Vxは、本例の場合には表面伝
導型電子放出素子の特性(電子放出しきい値電圧)に基
づき、走査されていない素子に印加される駆動電圧が電
子放出しきい値電圧以下となるような一定電圧を出力す
るよう設定されている。
【0077】制御回路63は、外部より入力される画像
信号に基づいて適切な表示が行われるように、各部の動
作を整合させる機能を有する。制御回路63は、同期信
号分離回路66より送られる同期信号TSYNCに基づい
て、各部に対してTSCAN,TSFT 及びTMRY の各制御信
号を発生する。
【0078】同期信号分離回路66は、外部から入力さ
れるNTSC方式のテレビ信号から、同期信号成分と輝
度信号成分とを分離するための回路で、一般的な周波数
分離(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期信
号分離回路66により分離された同期信号は、垂直同期
信号と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便宜上
SYNC信号として図示した。前記テレビ信号から分離さ
れた画像の輝度信号成分は、便宜上DATA信号と表し
た。このDATA信号は、シフトレジスタ64に入力さ
れる。
【0079】シフトレジスタ64は、時系列的にシリア
ルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン毎
にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制御
回路63より送られる制御信号TSFT に基づいて動作す
る(即ち、制御信号TSFT は、シフトレジスタ64のシ
フトクロックであると言い換えてもよい。)。シリアル
/パラレル変換された画像1ライン分のデータ(電子放
出素子n素子分の駆動データに相当)は、Id1乃至Idn
のn個の並列信号として前記シフトレジスタ64より出
力される。
【0080】ラインメモリ65は、画像1ライン分のデ
ータを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置であり、
制御回路63より送られる制御信号TMRY に従って適宜
d1乃至Idnの内容を記憶する。記憶された内容は、I
d'1 乃至Id'n として出力され、変調信号発生器67に
入力される。
【0081】変調信号発生器67は、画像データId'1
乃至Id'n の各々に応じて、電子放出素子の各々を適切
に駆動変調する為の信号源であり、その出力信号は、端
子Doy1 乃至Doyn を通じて画像形成装置61内の表面
伝導型電子放出素子に印加される。
【0082】前述した特開平7−235255号公報に
も示されているように、本発明を適用可能な電子放出素
子は放出電流Ie に関して以下の基本特性を有してい
る。即ち、電子放出には明確なしきい値電圧Vthがあ
り、Vth以上の電圧が印加された時のみ電子放出が生じ
る。電子放出しきい値以上の電圧に対しては、素子への
印加電圧の変化に応じて放出電流も変化する。このこと
から、本素子にパルス状の電圧を印加する場合、例えば
電子放出しきい値以下の電圧を印加しても電子放出は生
じないが、電子放出しきい値以上の電圧を印加する場合
には電子ビームが出力される。その際、パルスの波高値
Vmを変化させることにより、出力電子ビームの強度を
制御することが可能である。また、パルスの幅Pwを変
化させることにより、出力される電子ビームの電荷の総
量を制御することが可能である。
【0083】従って、入力信号に応じて電子放出素子を
変調する方式としては、電圧変調方式とパルス幅変調方
式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器67としては、一定長さの電圧パル
スを発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パルス
の波高値を変調できるような電圧変調方式の回路を用い
ることができる。
【0084】パルス幅変調方式を実施するに際しては、
変調信号発生器67として、一定の波高値の電圧パルス
を発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パルスの
幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を用いるこ
とができる。
【0085】シフトレジスタ64やラインメモリ65
は、デジタル信号式のものでもアナログ信号式のもので
も採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や記
憶が所定の速度で行なわれれば良いからである。
【0086】デジタル信号式を用いる場合には、同期信
号分離回路66の出力信号DATAをデジタル信号化す
る必要があるが、これには同期信号分離回路66の出力
部にA/D変換器を設ければ良い。これに関連してライ
ンメモリ65の出力信号がデジタル信号かアナログ信号
かにより、変調信号発生器67に用いられる回路が若干
異なったものとなる。即ち、デジタル信号を用いた電圧
変調方式の場合、変調信号発生器67には、例えばD/
A変換回路を用い、必要に応じて増幅回路等を付加す
る。パルス幅変調方式の場合、変調信号発生器67に
は、例えば高速の発振器及び発振器の出力する波数を計
数する計数器(カウンタ)及び計数器の出力値と前記メ
モリの出力値を比較する比較器(コンパレータ)を組み
合わせた回路を用いる。必要に応じて、比較器の出力す
るパルス幅変調された変調信号を電子放出素子の駆動電
圧にまで電圧増幅するための増幅器を付加することもで
きる。
【0087】アナログ信号を用いた電圧変調方式の場
合、変調信号発生器67には、例えばオペアンプ等を用
いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフト回
路等を付加することもできる。パルス幅変調方式の場合
には、例えば電圧制御型発振回路(VCO)を採用で
き、必要に応じて表面伝導型電子放出素子の駆動電圧に
まで電圧増幅するための増幅器を付加することもでき
る。
【0088】このような構成をとり得る本発明の画像形
成装置においては、各電子放出素子に、容器外端子D
ox1 乃至Doxm 、Doy1 乃至Doyn を介して電圧を印加
することにより、電子放出が生じる。高圧端子Hvを介
してメタルバック8に高圧を印加し、電子ビームを加速
する。加速された電子は、蛍光膜7に衝突し、発光が生
じて画像が形成される。
【0089】ここで述べた画像形成装置の構成は、本発
明を適用可能な画像形成装置の一例であり、本発明の技
術思想に基づいて種々の変形が可能である。入力信号に
ついてはNTSC方式を挙げたが、入力信号はこれに限
られるものではなく、PAL、SECAM方式等の他、
これらよりも多数の走査線からなるTV信号(例えば、
MUSE方式をはじめとする高品位TV)方式をも採用
できる。
【0090】本発明により作成される画像形成装置は、
テレビジョン放送の表示装置、テレビ会議システムやコ
ンピューター等の表示装置の他、感光性ドラム等を用い
て構成された光プリンターとしての画像形成装置等とし
ても用いることができる。
【0091】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳し
く説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではなく、本発明の目的が達成される範囲内での各要
素の置換や設計変更がなされたものをも包含する。
【0092】[実施例1]本実施例の製法にて作成され
る画像形成装置は、図1に模式的に示された装置と同様
の構成を有し、非蒸発型ゲッター12は、図3(a)と
同様、複数(100行×300列)の表面伝導型電子放
出素子が単純マトリクス配線された電子源基板1上のX
方向配線10上に配置されている。
【0093】以下に、本実施例の画像形成装置の製造方
法について、図5、図7、図8を参照しつつ説明する。
【0094】工程−a 清浄化した青板ガラス上に厚さ0.5μmのシリコン酸
化膜をスパッタ法で形成した基板31上に、真空蒸着に
より厚さ5nmのCr、厚さ600nmのAuを順次積
層した後、フォトレジスト(AZ1370/ヘキスト社
製)をスピンナーにより回転塗布、ベークした後、フォ
トマスク像を露光、現像して、Y方向配線11のレジス
トパターンを形成し、Au/Cr堆積膜をウェットエッ
チングして、所望の形状のY方向配線11を形成する
(図7の(a))。
【0095】工程−b 次に、厚さ1.0μmのシリコン酸化膜からなる層間絶
縁層45をRFスパッタ法により堆積する(図7の
(b))。
【0096】工程−c 前記工程bで堆積したシリコン酸化膜にコンタクトホー
ル44を形成するためのフォトレジストパターンを作
り、これをマスクとして層間絶縁層45をエッチングし
てコンタクトホール44を形成する。エッチングはCF
4 とH2 ガスを用いたRIE(Reactive Io
n Etching)法によつた(図7の(c))。
【0097】工程−d その後、素子電極41、42と素子電極間ギャップGと
なるべきパターンをフォトレジスト(RD−2000N
−41/日立化成社製)で形成し、真空蒸着法により、
厚さ5nmのTi、厚さ10OnmのNiを順次堆積し
た。フォトレジストパターンを有機溶剤で溶解し、Ni
/Ti堆積膜をリフトオフし、素子電極間隔Gは3μ
m、素子電極の幅は300μmとし、素子電極41、4
2を形成した(図7の(d))。
【0098】工程−e 素子電極41、42の上にX方向配線10のフォトレジ
ストパターンを形成した後、厚さ5nmのTi、厚さ5
00nmのAuを順次、真空蒸着により堆積し、リフト
オフにより不要の部分を除去して、所望の形状のX方向
配線10を形成した(図8の(e))。
【0099】工程−f 膜厚100nmのCr膜81を真空蒸着により堆積・パ
ターニングし、その上にPdアミン錯体の溶液(ccp
4230/奥野製薬(株)製)をスピンナーにより回転
塗布、300℃で10分間の加熱焼成処理をした。ま
た、こうして形成された、主元素としてPdよりなる微
粒子からなる電子放出部形成用の導電性膜43の膜厚は
8.8nmであった(図8の(f))。
【0100】工程−g Cr膜81及び焼成後の電子放出部形成用の導電性膜4
3を酸エッチャントによリエッチングして所望のパター
ンを形成した(図8の(g))。
【0101】工程−h コンタクトホール44部分以外にレジストを塗布するよ
うなパターンを形成し、真空蒸着により厚さ5nmのT
i、厚さ500nmのAuを順次堆積した。リフトオフ
により不要の部分を除去することにより、コンタクトホ
ール44を埋め込んだ(図8の(h))。
【0102】以上の工程により、ガラス基板31上に、
複数(100行×300列)の電子放出部形成用の導電
性膜43がX方向配線10とY方向配線11とにより単
純マトリクス配線された電子源基板1を形成した。
【0103】工程−i 上記の電子源基板1に対し、電子源基板1の表面全面に
フォトレジスト(AZ4630/ヘキスト社製)を塗布
し密着層51を形成した(図5の(a))。
【0104】工程−j 上記密着層51が形成された電子源基板1上に、図3
(a)のゲッター12に対応した形状の開口部53を有
するメタルマスク52を貼り合わせた。電子源基板1、
密着層51、及びメタルマスク52間の固定は、密着層
51自身の接着力を用いている。尚、メタルマスク52
の開口部53がX方向配線10上に位置するように、十
分な位置合わせを行つた。このように、メタルマスク5
2及び密着層51を固定した電子源基板1を90℃で加
熱した後、メタルマスク52上から露光し現像を行うこ
とで、メタルマスク52の開口部53より露出した密着
層51を除去した(図5の(b))。
【0105】工程−k 次に、上記マスク52を形成した側の面に対して、減圧
プラズマ溶射法により非蒸発型ゲッター12を成膜し
た。成膜は、圧力が35Torrのアルゴン雰囲気中で
行った。ゲッター材料は日本ゲッターズ株式会社製のH
S−405(325mesh)粉末を用いた。尚、上記
材料粉末の80パーセントが8μm〜47μmの粒径に
なるように調整してある。また、溶射後はタンク内を
0.1Torrまで減圧し、その後大気圧まで窒素ガス
を導入し、電子源基板1の温度が十分に下がった後大気
に開放し取り出した。形成されたゲッター材の膜厚は、
平均して30μm程度であった(図5の(c))。
【0106】工程−l 密着層51を、フォトレジスト用の剥離液を用いて溶解
することで密着層51を除去し、同時にメタルマスク5
2を取り除いた。これにより、電子源基板1の画像表示
領域内のX方向配線10上に所望の形状の非蒸発型ゲッ
ター12を形成した(図5の(d))。
【0107】工程−m 次に発光表示板となるフェースプレート4を作成した。
フェースプレート4には、蛍光膜7の導伝性を高めるた
め、ガラス基体6上にITOからなる透明電極(不図
示)を設けておいた。画像形成部材であるところの蛍光
膜7は、カラーを実現するために、ストライプ形状(図
2(a)参照)の蛍光体とし、先にブラックストライプ
を形成し、その間隙部にスラリー法により各色蛍光体2
2R,22G,22Bを塗布して蛍光膜7を作製した。
ブラックストライプの材料として通常良く用いられてい
る黒鉛を主成分とする材料を用いた。
【0108】また、蛍光膜7の内面側にはメタルバック
8を設けた。メタルバック8は、蛍光膜7の作製後、蛍
光膜7の内面側表面の平滑化処理(通常、フィルミング
と呼ばれる)を行い、その後Alを真空蒸着することで
作製した。
【0109】工程−n 次に、図1に示す外囲器5を、以下の様に作製した。
【0110】前述の工程により作成された電子源基板1
をリアプレート2に固定した後、支持枠3、遮蔽体1
4、リング型の蒸発型補助ゲッター13、上記フェース
プレート4を組み合わせ、電子源基板1とフェースプレ
ート4の各色蛍光体との位置を厳密に調整し、封着して
外囲器5を形成した。封着の方法は、接合部にフリット
ガラスを塗布して各部材を組み合わせ、Arガス中42
0℃10分間の熱処理を行い接合した。
【0111】次の工程を説明する前に、以後の工程にて
用いられた真空処理装置について、図9を用いて述べ
る。
【0112】図9において、91は製造工程下の画像形
成装置(画像表示パネルとも呼ぶ)、93は真空チャン
バーである。92は排気管であり、画像形成装置91と
真空チャンバー93を接続している。また、真空チャン
バー93はゲートバルブ94に連結されており、ゲート
バルブ94は排気装置95に連結されている。排気装置
95は磁気浮上型のターボ分子ポンプと不図示のバルブ
を介して連結されたバックアップ用のドライポンプによ
って構成されている。また、真空チャンバー93には、
内部の圧力をモニターする圧力計96と、真空チャンバ
ー93内部のガス分圧構成をモニターする四重極質量分
析装置(Q―mass)97が装備されている。更に、
真空チャンバー93は、ガス導入ライン98とガス導入
ライン98の途中に設置されたガス導入制御装置99を
通じて、導入物質源100が封入されたアンプルに連結
されている。本実施例においては、ガス導入制御装置9
9として超高真空対応のバリアブルリークバルブを用
い、導入物質源100としてアセトン((CH32
O)を用いた。以上の真空処理装置を用いて以後の工程
を行った。
【0113】工程−o 先の工程で完成した外囲器5内の気体を、排気管92と
真空チャンバー93を通じて排気装置95にて排気し、
圧力計96の表示値で約1×10-3Paに達した後、図
10に示す装置を用いてフォーミングを行つた。
【0114】図10は、フォーミング工程において、製
造工程下の画像形成装置への電圧印加を行う装置の模式
図であり、本実施例では、以降の工程である活性化工程
でも使用される。
【0115】図10に示すように、製造工程下の画像形
成装置91は、Y方向配線Dy1〜Dynの外部取り出
し端子を共通結線してグランドに接続し、一方X方向配
線Dx1〜Dxmの外部取り出し端子は各々をスイッチ
ングボックス104の対応する端子に接続している。1
01は制御装置で、パルス発生器102、スイッチング
ボックス104を制御信号バスを通じて制御し、また、
電流計103で計測された計測値を測定データ転送バス
を通じて取得する。
【0116】スイッチングボックス104により、X方
向配線Dx1〜Dxmの中から1ラインを選択し、この
選択したラインに電流計103を通じてパルス発生器1
02からのパルス電圧を印加する。なお、非選択のライ
ンは、スイッチングボックス104により、グランド電
位に接続されている。フォーミング処理はX方向の素子
行に対し、1行(300素子)毎に行った。印加したパ
ルスの波形は、図11(a)に示すような矩形波パルス
で、波高値(素子電極間の電圧差のピーク)を0Vから
徐々に上昇させた。パルス幅T1=1msec.、パル
ス間隔T2=10msec.とした。また、矩形波パル
スの間に、波高値0.1Vの矩形波パルスを挿入し(図
11(b))、電流を測ることにより各行の抵抗値を測
定した。抵抗値が3.3kΩ(1素子あたり1MΩ)を
越えたところで、その行のフォーミングを終了し、次の
行の処理に移った。これをすべての行について行い、す
べての前記導電性膜(電子放出部形成用の導電性膜4
3)のフォーミングを完了し各導電性膜に電子放出部を
形成した。
【0117】工程−p 次に、真空チャンバー93内にアセトン((CH32
CO)を導入し、圧力計96の表示値で約2×10-3
aとなるように調整した。その際、Q―mass97を
使用して、確実にアセトンのガス分子が真空チャンバー
93内に導入されていることを確認している。
【0118】その後、フォーミング工程と同様に図10
の装置を用いて、各X方向配線を通じてパルス電圧を印
加することにより各電子放出素子の活性化処理を行っ
た。
【0119】パルス発生器102により生成したパルス
波形は図11(a)に示した矩形波で、波高値は15
V、パルス幅T1=1msec.、パルス間隔は100
msec.である。スイッチングボックス104によ
り、1msec.毎に選択ラインをDxlからDx10
0まで順次切り替えることを繰り返し、この結果、各素
子行にはT1=1msec.、T2=100msec.
の矩形波が行毎に位相を少しずつシフトされて印加され
る(図12)。
【0120】電流計103は、矩形波パルスのオン状態
(電圧が15Vになっている時)での電流値を検知する
モードで使用し、各素子行におけるこの値の平均値が6
00mA(1素子あたり2mA)となったところでパル
ス印加を終了し、外囲器5内を排気して活性化処理を終
了した。
【0121】工程−q 排気を続けながら、不図示の加熱装置により、画像形成
装置91および真空容器93の全体を200℃に5時間
保持し、外囲器5及び真空チャンバー93内壁に吸着し
ていると思われる(CH32 CO及びその分解物を一
旦排気した後、更に350℃で20時間保持すること
で、更なる残留吸着ガス分子の除去と非蒸発型ゲッター
12の活性化を行った。
【0122】工程−r 圧力が1.3×10-5Pa以下となったことを確認して
から、排気管92をバーナーで加熱して、封じ切る。つ
づいて、画像表示領域の外に予め設置された蒸発型ゲッ
ター13を高周波加熱によリフラッシュさせる。
【0123】以上により本発明による実施例1の画像形
成装置を作成した。
【0124】[実施例2]本実施例は、電子源基板上の
画像表示領域に所望の形状の非蒸発型ゲッターのパター
ンを形成する際、所望のパターンに対応した開口部を有
するマスクに密着層を形成した後、電子源基板に対して
機械的に押し付けることで密着性を維持し、この状態を
維持したまま減圧プラズマ溶射法によリゲッターの成膜
を行った例である。
【0125】先ず、実施例1と同様に工程−hまでを行
い、100行300列の表面伝導型電子放出素子がマト
リクス配線された電子源基板1を作成後、図3(b)の
ゲッター12に対応した形状の開口部を有するメタルマ
スク52の片面に、転写法により10μmの膜厚のポリ
イミド膜からなる密着層51を形成した。尚、マスク5
2に転写された密着層51は、マスク51の開口部の位
置には形成されていない。
【0126】次に、上記マスクの密着層が形成された面
を電子源基板1に接触させ、治具を用いてマスクを電子
源基板1に機械的に押し付けたまま固定した。この際、
マスクの開口部が電子源基板1のX方向配線10上に位
置するように、十分な位置合わせを行った。
【0127】この後、実施例1の工程−kと同様に非蒸
発型ゲッター12を減圧プラズマ溶射法により成膜し
た。但し、本実施例では、非蒸発型ゲッターの材料とし
て、85%のTiと15%のAlからなる合金の粉末を
用いている。尚、原料粉末全体の80%以上の粒径が、
7〜52μmとなるように調整してある。成膜後のゲッ
ター12の膜厚は、平均で約40μmであった。
【0128】ゲッター12の成膜後にマスクの固定治具
を取り外し、マスク及び密着層を除去することで、電子
源基板1の画像表示領域内のX方向配線10上に所望の
形状の非蒸発型ゲッター12を形成した。
【0129】その後、実施例1の工程−mから工程−r
までを同様に実施することで、本発明による実施例2の
画像形成装置を作成した。
【0130】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、密着層に
よってマスクと電子源間の隙間を無くすことで、溶射
法、特にプラズマ溶射法においても所望の形状のゲッタ
ー膜のパターンを形成することを実現した。これによ
り、電位の規定されない領域にゲッターが形成されるこ
とを防ぎ、電子ビームのふらつき等を抑えることができ
る。また、プラズマ溶射によってゲッターの成膜を行う
際、電子放出部以外に開口部を有するマスクを用いるこ
とにより、高温でかつ運動量の大きな溶射粒子による電
子放出素子へのダメージを防ぐことができる。
【0131】また、プラズマ溶射によって成膜された非
蒸発型ゲッターの表面は溶射膜特有の凹凸を有し表面積
が大きく、特に、非蒸発型ゲッターの原料粉末として、
80%以上が1μmから200μmの範囲内の粒径のも
のを用いた場合には、大容量で且つ表面積が大きく、よ
り大きな排気速度を持ったゲッター膜が形成される。こ
のため、画像表示領域内を効率よく高真空に維持するこ
とができ、ガス放出源となる画像表示領域から発生する
ガスを速やかに且つ長期的に排気することができるよう
になる。
【0132】以上の結果、電子放出素子の劣化や放出電
流量の揺らぎを抑制することができ、長時間動作させた
場合の輝度の低下、とりわけ画像表示領域の中央付近で
の輝度の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製法により作成される画像形成装置の
外囲器の構造例を示す斜視図である。
【図2】蛍光膜の構造を説明するための図である。
【図3】本発明の製法により作成される電子源及びゲッ
ターを示す平面図である。
【図4】本発明の製法により作成される電子放出素子及
びゲッターの平面図と断面図である。
【図5】本発明の、電子源基板上へのゲッターの形成方
法を説明する断面図である。
【図6】マトリクス配置の電子源を用いて構成した画像
形成装置により、NTSC方式のテレビ信号に基づいた
テレビジョン表示を行うための駆動回路の構成例を示す
ブロック図である。
【図7】図4に示した電子源の製造工程を説明するため
の図である。
【図8】図4に示した電子源の製造工程を説明するため
の図である。
【図9】画像形成装置の製造に使用する真空処理装置の
概要を示す模式図である。
【図10】画像形成装置の製造工程、フォーミング処理
及び活性化処理に用いる装置の構成を示す模式図であ
る。
【図11】フォーミング処理に与えられるパルス電圧波
形の例を示す図である。
【図12】活性化処理時に、各X方向配線に与えられる
パルス電圧波形及び時間的な相対関係を示す図である。
【符号の説明】
1 電子源基板 2 リアプレート 3 支持枠 4 フェースプレート 5 外囲器 6 ガラス基体 7 蛍光膜 8 メタルバック 9 電子放出素子 10 X方向配線 11 Y方向配線 12 非蒸発型ゲッター 13 補助ゲッター 14 遮蔽体 Hv 高圧端子 21 黒色導電材 22R,22G,22B 蛍光体 31 ガラス基体 41,42 素子電極 43 電子放出部を含む導電性膜 44 コンタクトホール 45 層間絶縁層 51 密着層 52 マスク 53 マスク開口部 61 表示パネル 62 走査回路 63 制御回路 64 シフトレジスタ 65 ラインメモリ 66 同期信号分離回路 67 変調信号発生器 81 Cr膜 91 製造工程下の画像形成装置 92 排気管 93 真空チャンバー 94 ゲートバルブ 95 排気装置 96 圧力計 97 Q―mass 98 ガス導入ライン 99 ガス導入制御装置 100 導入物質源 101 制御装置 102 パルス発生器 103 電流計 104 スイッチングボックス
フロントページの続き (72)発明者 長谷川 光利 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 五福 伊八郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 重岡 和也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 荒井 由高 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5C012 AA05 5C032 AA06 JJ08 5C036 EE01 EE14 EE17 EF01 EF06 EF09 EG50 EH02 EH26

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外囲器内に、複数の電子放出素子を配設
    した電子源基板と、該電子源基板と真空部を介し対向し
    て設けられた発光表示板と、非蒸発型ゲッターとを有す
    る画像形成装置の製造方法において、 該非蒸発型ゲッターを構成する原料を、溶射する工程、
    を有することを特徴とする画像形成装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記非蒸発型ゲッターを構成する原料
    を、溶射する工程は、減圧下で行われることを特徴とす
    る、請求項1に記載の画像形成装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記非蒸発型ゲッターを構成する原料
    を、溶射する工程は、減圧下で、プラズマジェットを発
    生させ、該プラズマジェット中に、前記非蒸発型ゲッタ
    ーの原料となる粉末を投入して行われることを特徴とす
    る、請求項1または2に記載の画像形成装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記非蒸発型ゲッターを構成する原料
    を、溶射する工程は、さらに、前記電子源基板上に開口
    部を有する密着層並びにマスクを固定配置する工程と、 非蒸発型ゲッターを構成する原料を、マスク開口部より
    露出した電子源基板上に、溶射した後、マスク並びに密
    着層を除去する工程と、を有することを特徴とする、請
    求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記電子源基板上に開口部を有する密着
    層並びにマスクを固定配置する工程が、電子源基板上に
    密着層を形成した後、密着層を形成した該基板上に開口
    部を有するマスクを固定し、該マスク開口部より露出し
    た密着層を除去する工程であることを特徴とする、請求
    項4に記載の画像形成装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記電子源基板上に開口部を有する密着
    層並びにマスクを固定配置する工程が、マスクの片面も
    しくは両面に、マスクと同様の形状にて密着層を形成し
    た後、該密着層が形成された面を電子源基板上に密着さ
    せた後固定する工程であることを特徴とする、請求項4
    に記載の画像形成装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記密着層が、フォトレジスト、ドライ
    フィルム、感光性のドライフィルム、ポリイミド膜のい
    ずれかから成ることを特徴とする、請求項4〜6のいず
    れかに記載の画像形成装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記開口部を有するマスクが、金属、ガ
    ラス板、セラミック板、耐熱性樹脂のいずれかから成る
    ことを特徴とする、請求項4〜7のいずれかに記載の画
    像形成装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記マスク及び密着層の開口部の一部も
    しくは全部が、複数の電子放出素子に接続した配線上に
    位置し、且つ、1配線上における該開口部の領域が、少
    なくとも2つ以上の領域に分離されていることを特徴と
    する、請求項4〜8のいずれかに記載の画像形成装置の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 前記非蒸発型ゲッターの原料粉末とし
    て、80パーセント以上が1μm〜200μmの範囲内
    の粒径であるものを用いることを特徴とする、請求項1
    〜9のいずれかに記載の画像形成装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の製
    造方法により作成された画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記電子源基板は、マトリクス配線さ
    れた複数の電子放出素子が基板上に配設して成ることを
    特徴とする、請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記電子放出素子は、表面伝導型電子
    放出素子であることを特徴とする、請求項11または1
    2に記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記電子放出素子は、横型の電界放出
    型電子放出素子であることを特徴とする、請求項11ま
    たは12に記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 外囲器内に、複数の電子放出素子を配
    設した電子源基板と、該電子源基板と真空部を介し対向
    して設けられた発光表示板を有し、該電子源基板上に、
    非蒸発型ゲッターが設置された構造を有する画像形成装
    置において、該ゲッターが前記電子源基板の配線上に配
    置されており、且つ、任意の配線上における該ゲッター
    の形成領域が複数の領域に分割されていることを特徴と
    する、画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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