JP2000081703A - ポジ型感光性組成物 - Google Patents

ポジ型感光性組成物

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JP2000081703A
JP2000081703A JP25018898A JP25018898A JP2000081703A JP 2000081703 A JP2000081703 A JP 2000081703A JP 25018898 A JP25018898 A JP 25018898A JP 25018898 A JP25018898 A JP 25018898A JP 2000081703 A JP2000081703 A JP 2000081703A
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phenol resin
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JP25018898A
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Naotaka Hisamatsu
直貴 久松
Masakazu Takada
昌和 高田
Taketoshi Miura
偉俊 三浦
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】近赤外線を放射する半導体レーザーを用いて記
録する事により、コンピューター等のデジタルデータか
ら直接製版可能であり、画像形成後の加熱処理なしで現
像処理が可能で保存性に優れた平版印刷用版材に利用で
きるポジ型感光性組成物を提供する。 【解決手段】支持体上に少なくとも、特定構造の近赤外
吸収剤と多価イソシアネートとフェノール樹脂との3元
共重合体を含有する記録層を有するポジ型感光性組成を
提供することにより達成された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は近赤外線領域に高感
度を有する感光性組成物に関するものであり、特にコン
ピューター等のデジタル信号から近赤外線レーザーを用
いて直接製版できる、ダイレクト製版可能なポジ型平版
印刷版として利用できるポジ型感光性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポジ型印刷版は、通常、支持体上に感光
性塗膜を塗布した形態を有しており、その感光性塗膜を
適切な輻射線で露光後、現像剤で処理する際に、輻射線
被露光塗膜の現像剤への溶解性が、輻射線未露光部の溶
解性よりも向上することによって画像を形成し、製版さ
れるタイプの印刷版である。製版後残っている画像領域
(輻射線未露光部)は、インク受容性もしくは疎水性で
あり、塗膜が溶出除去された領域(輻射線被露光部)
は、親水性の支持体あるいは感光性塗膜と支持体の中間
に親水性層を設けることによって水受容性もしくは親水
性である。ポジ型PS版の分野では、このような機能を
持つ感光性塗膜として、o−ナフトキノンジアジド−5
−スルホン酸誘導体とフェノール樹脂を組み合わせて用
いる技術が、例えば特公昭37−3627号公報、同3
7−1954号公報、同43−28406号公報、同4
5−9610号公報などに開示されている。しかし、こ
れらの文献に記載の輻射線は、o−ナフトキノンジアジ
ド−5−スルホン酸誘導体の有する紫外線領域の吸収波
長に対応した紫外線であって、その文献記載の塗膜は近
赤外線領域の輻射線に対する感光性を有していないこと
は自明の事実である。
【0003】一方、近年のレーザーの発展はめざまし
く、特に波長760nmから1200nmの赤外線を放
射する高出力かつ小型の半導体レーザーあるいは固体レ
ーザーが容易に入手できるようになった。これらのレー
ザーを記録光源として用いる事により、コンピューター
等のデジタルデータからの高解像度直接製版が可能とな
るため、レーザーによるヒートモード製版材料の研究開
発が活発になってきた。例えば、特許第2577718
号公報には、フェノール樹脂、熱分解性のオニウム塩、
および近赤外線吸収染料を組み合わせた技術が開示され
ており、また、特開平7−20629号公報、同9−1
38500号公報、同9−185160号公報、同9−
211863号公報等には、フェノール樹脂、潜伏性ブ
レンステッド酸、および近赤外線吸収染料を組み合わせ
た技術が開示されている。これらの文献に記載の材料の
種類、分子量、配合比を適切にコントロールする事によ
り、ポジ型あるいはネガ型の赤外線感応性印刷版を得る
ことができる。しかし、これら赤外線感応性印刷版はレ
ーザーによる画像の形成後に加熱処理をしなければなら
ないのが実状であり、画像形成後の加熱処理なしで現像
処理が出来る赤外線感応性印刷版の開発が望まれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、近赤
外線を放射する半導体レーザーを用いて記録する事によ
り、コンピューター等のデジタルデータから直接製版可
能であり、画像形成後の加熱処理なしで現像処理が可能
で、保存性に優れた平版印刷用版材に利用できるポジ型
感光性組成物を提供する事にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、支持体上
に少なくとも、下記一般式(1)で示される近赤外吸収
剤と多価イソシアネートとフェノール樹脂との3元共重
合体を含有する記録層を有するポジ型感光性組成物を用
いることにより達成された。
【0006】
【化2】
【0007】一般式(1)において、R1は水素原子、
ハロゲン原子、あるいはジフェニルアミノ基を表し、R
2、R3は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ある
いはフェニル基を表し、フェニル基の場合には染料骨格
のフェニル基と縮合してナフタレン環を形成しても良
い。R4、R5は2価の連結基を表す。Zは染料骨格の炭
素原子上の置換基であって、染料骨格の炭素原子と連結
してシクロヘキセン環あるいはシクロペンテン環を形成
する二価の炭化水素残基、あるいは独立した2個の水素
原子、あるいは独立した2個のアルキル基である。
1、X2は硫黄原子、置換基を有してもよいメチレン
基、あるいは無置換のビニレン基であって、メチレン基
の置換基は、炭素数6以下の2つのアルキル基、あるい
は炭素数6以下のスピロ環を形成する炭化水素残基であ
る。Y-は染料の対アニオンを表す。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の感光性組成物に用
いられる、上記の一般式(1)で示される近赤外吸収剤
について説明する。
【0009】本発明の近赤外吸収剤は、その分子内にイ
ソシアネートと共重合することが出来るヒドロキシル基
置換基を有しいる。次に、一般式(1)で示される化合
物の具体例を以下に示すが、これらに限定されるもので
はない。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】本発明の多価イソシアネートとしては、2
価以上のイソシアネート基を含む化合物が好ましく、ま
た、芳香族系イソシアネート、脂肪族系イソシアネート
のどちらでも良い。それらの具体例を以下に示すが、こ
れらに限定されるものではない。
【0013】2,4−トリレンジイソシアネート、2,
6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシ
アネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイ
ソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、ビシクロヘプタントリイソシアネートなどが挙げら
れる。これらは、必要に応じて、2種以上を併用しても
良い。
【0014】本発明のポジ型感光性組成物に用いられる
フェノール樹脂としては、ノボラック樹脂、レゾール樹
脂、またはポリビニルフェノール樹脂が用いられる。
【0015】ノボラック樹脂としては、フェノール、ク
レゾール、レゾルシノール、ピロガロール、ビスフェノ
ールA、t−ブチルフェノール、1−ナフトール等の、
ヒドロキシ基を置換基として有する芳香族炭化水素類の
少なくとも一種を酸性触媒下、ホルムアルデヒド、パラ
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド等のアルデヒド類、あるいは、アセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン類と重縮合させた物が挙げられる。
ノボラック樹脂の分子量に関しては、ゲルパーミネーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)測定によるポリスチ
レン換算重量平均分子量(Mw)が、1000〜150
00の物が好ましく、さらにその中でも1500〜10
000の物が特に好ましい。
【0016】レゾール樹脂としては、フェノール、クレ
ゾール、レゾルシノール、ピロガロール、ビスフェノー
ルA、t−ブチルフェノール、1−ナフトール等の、ヒ
ドロキシ基を置換基として有する芳香族炭化水素類の少
なくとも一種を塩基性触媒下、ホルムアルデヒド、パラ
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド等のアルデヒド類と重縮合させた物が挙げられる。レ
ゾール樹脂の分子量に関しては、GPC測定によるMw
が、1000〜5000の物が好ましく、さらにその中
でも1500〜3000の物が特に好ましい。また、レ
ゾール樹脂の形状としては、室温下で固体の物が感光性
組成物の経時保存安定性を保持するために好ましい。
【0017】ポリビニルフェノール樹脂としては、o−
ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−
(m−ヒドロキシフェニル)プロピレンなどのヒドロキ
シスチレン類の単独または2種類以上の共重合体が挙げ
られる。また、t−ブトキシカルボニル基、ピラニル
基、フラニル基などでポリビニルフェノール類の一部の
ヒドロキシ基を保護した樹脂でも良い。ポリビニルフェ
ノール樹脂のMwは、好ましくは1000〜10000
0、中でも特に好ましくは1500〜50000の物が
用いられる。
【0018】また、本発明に用いられる近赤外吸収剤、
多価イソシアネートおよびフェノール樹脂の比率は、フ
ェノール樹脂に対して、近赤外吸収剤が1から50重量
%が好ましく、その中でも5から30重量%が特に好ま
しい。また、多価イソシアネートは、フェノール樹脂に
対して0.1から50重量%が好ましく、その中でも1
から20重量%が特に好ましい。
【0019】本発明の感光性組成物中には、現像処理に
対する安定性を高めるために、ソルビタントリステアレ
ート、ソルビタンモノパルミテート、ステアリン酸モノ
グリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル等の非イオン性界面活性剤を添加する事ができる。こ
れらの界面活性剤の感光性組成物中に占める割合は、
0.05から15重量%が好ましく、その中でも0.1
から5重量%が特に好ましい。
【0020】本発明の感光性組成物中は、構成成分を適
当な溶剤に溶かし、適切な支持体上に塗布する事によっ
て使用できる。ここで使用する溶剤としては、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、1−メトキシ−2
−プロパノール等のアルコール類、THF、1,4−ジ
オキサン、1,2−ジメトキシエタン、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族
炭化水素類、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソブチル
等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,
N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の
アミド類、ジメチルスルホキシド、水等を挙げる事がで
きるが、これらに限定されるものではない。これらの溶
媒は単独あるいは混合して使用される。塗液の固形分濃
度は、好ましくは1〜50重量%である。また、塗布乾
燥後に得られる支持体上の塗布量は、0.5〜5.0g
/m2が好ましい。塗布方法としては、バーコーター塗
布、スピナー塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディ
ップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗
布等を挙げる事ができる。
【0021】本発明に使用される支持体としては、紙、
ポリエチレン等のプラスチックがラミネートされた紙、
アルミニウム、亜鉛、銅等の金属、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネ
ート、酢酸セルロース等のプラスチックフィルム、金属
が蒸着されたプラスチック等が挙げられる。本発明の支
持体として好ましい物は、ポリエステルフィルム、ある
いはアルミニウム板であり、その中でもアルミニウム板
は寸法安定性が良く、比較的安価であるので特に好まし
い。アルミニウム板の厚みは、0.1mm〜1mmが好
ましく、その中でも0.2〜0.4mmが特に好まし
い。
【0022】アルミニウム版は、印刷版の分野で公知の
技術により、脱脂処理、粗面化処理、陽極酸化処理を施
した物を用いる事が好ましい。陽極酸化処理を施したア
ルミニウム表面は必要に応じてケイ酸ナトリウム、フッ
化ジルコン酸カリウム、ポリビニルスルホン酸等を用い
て親水化処理を施しても良い。
【0023】本発明の感光性組成物を支持体上に設ける
際には、必要に応じて下塗層を設ける事ができる。下塗
層成分としては、例えば、カルボキシメチルセルロー
ス、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホ
スホン酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフィン
酸、アルキルホスフィン酸、グリシン、β−アラニン、
トリエタノールアミンの塩酸塩等が挙げられるが、これ
らのうちの複数の物を適宜混合して用いても良い。下塗
層の塗布量は2〜200mg/m2が好ましい。
【0024】本発明の感光性組成物を用いて平版印刷用
版材を作製する事ができる。この版材は、波長700〜
900nmの近赤外線を放射する半導体レーザーによっ
て画像露光される。レーザー露光後、版材はアルカリ性
現像液で現像処理される。
【0025】現像液としては、従来より知られているア
ルカリ水溶液が使用できる。例えば、ケイ酸ナトリウ
ム、ケイ酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウ
ム、リン酸アンモニウム、リン酸一水素ナトリウム、リ
ン酸一水素カリウム、リン酸一水素アンモニウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウ
ム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモ
ニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニ
ア、水酸化リチウム、などの無機アルカリ塩が挙げられ
る。また、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチル
アミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルア
ミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジア
ミン等の有機アルカリ剤を用いられる。これらのアルカ
リ剤は単独もしくは2種以上を組み合わせて用いる事が
できる。これらのアルカリ剤の中で特に好ましいもの
は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等のアルカリ金
属のケイ酸塩の水溶液である。
【0026】また、現像液には現像速度のコントロール
や現像カスの分散や印刷版画像部のインキ親和性を高め
る目的で、必要に応じて種々の界面活性剤や有機溶剤を
添加できる。また、現像液に必要に応じて、ハイドロキ
ノン、レゾルシン、カテコール等の有機還元剤、亜硫酸
ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の無機還元剤、消
泡剤、硬水軟化用キレート剤等を添加する事ができる。
【0027】現像液で処理された感光性組成物は、水洗
水、界面活性剤を含むリンス液、アラビアガムやデンプ
ン誘導体を含む不感脂化液で後処理される。本発明の感
光性組成物を印刷版として使用する場合、これらの処理
を種々組み合わせて処理した後、オフセット印刷機等に
かけられ、多数枚の印刷に用いられる。
【0028】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明の詳細を述べる
が、本発明はこれら実施例に限定される物ではない。
【0029】(実施例1の共重合体に用いた近赤外吸収
剤の合成)実施例1の共重合体に用いた近赤外吸収剤
(A−1)は、2種の中間体Bおよび中間体Cを用いて
合成した。
【0030】中間体Bの合成:中間体Bを下記の反応式
に従い合成した。
【0031】
【化5】
【0032】500mlの酢酸エチル、2,3,3′−
トリメチルインドレニン(318g、2mol)および
2−ヨードエタノール(516g、3mol)をフラス
コに量り取り、80℃の水浴で4時間加熱攪拌した。生
じた固体を濾取し、500mlの酢酸エチルにて洗浄
後、乾燥し596gの中間体Aを得た。(収率90%)
【0033】中間体Cの合成:中間体Cを下記の反応式
に従い合成した。
【0034】
【化6】
【0035】ジメチルホルムアミド(350g、4.8
mol)と300mlのクロロホルムをフラスコに取
り、ここに、塩化ホスホリル(612g、4mol)と
300mlのクロロホルムとの混合液を、室温で攪拌し
ながら1.5時間かけて滴下した。そして、シクロヘキ
サノン(98g、1mol)と100mlのクロロホル
ムとの混合液を、室温で攪拌しながら1時間かけて滴下
し、滴下終了後直ちに70℃の水浴で、攪拌しながら2
時間加熱還流してから、室温まで放冷した。酢酸ナトリ
ウム(328g、4mol)を1000mlの蒸留水に
溶かした水溶液に氷を浮かべ、内温が50℃を超えない
ように注意し、攪拌しながら、前述の反応液を加えた
後、2時間攪拌した。その後、有機層を分取した。
【0036】上記で得た有機層に、塩酸アニリン(25
8g、2mol)を500mlのメタノールに溶かした
溶液を加え、室温で30分攪拌した後、2000mlの
アセトンを加え、2時間攪拌した。生成物の沈殿が生
じ、これを濾取し1000mlのアセトンで洗浄した
後、乾燥し268gの中間体Bを得た。(収率75%)
【0037】近赤外吸収剤(A−1)の合成:近赤外吸
収剤(A−1)を下記の反応式に従い合成した。
【0038】
【化7】
【0039】中間体A(132g、0.4mol)と中
間体B(72g、0.2mol)をフラスコに取り、3
00mlのメタノールを加えた後、無水酢酸(41g、
0.4mol)を加え、懸濁液を室温で攪拌した。ここ
に、トリエチルアミン(81g、0.8mol)を15
分かけて滴下した。発熱を伴い反応が進行し、室温で3
時間攪拌した後、析出した生成物を濾取し、200ml
のエタノールで洗浄後乾燥し120gの目的物を得た。
(収率89%、mp.241−243℃)
【0040】(近赤外吸収剤と多価イソシアネートとフ
ェノール樹脂との3元共重合体の合成)200mlの2
−ブタノンに、5.0gの近赤外吸収剤(A−1)、5
0gのメタクレゾールノボラック樹脂(BRM565;
昭和高分子(株)製、重量平均分子量2500〜350
0)、8.2gの1,6−ヘキサメチレンジイソシアナ
ート、および0.5mlのジブチル錫ジラウレートを溶
解させ、70℃の水浴上で2時間加熱還流した。その
後、減圧乾燥により溶媒を除去し、63gの3元重合体
を得た。
【0041】(アルミニウム版の作製)厚さ0.30m
mのアルミニウム板(材質JIS1050)を、5%の
水酸化ナトリウム水溶液中での脱脂処理(40℃で10
秒間)、0.5モル/リットルの濃度の塩酸水溶液中で
の電解エッチング(25℃、電流密度40A/dm2
30秒間)、5%水酸化ナトリウム水溶液中でのデスマ
ット処理(30℃で10秒間)、次いで20%硫酸水溶
液中での陽極酸化処理(20℃、電流密度5A/dm2
で1分間)を行って平版印刷版用支持体のアルミニウム
版を作製した。
【0042】実施例1 (近赤外線感光性平版印刷版の作製)上記のようにして
得た3元共重合体5gをメタノール45gに溶解し、上
記の方法で作製したアルミニウム版上にワイヤーバーで
塗布し、室温で風乾し、固形分塗沫量が2.0g/m2
の近赤外線感光性平版印刷版を得た。
【0043】比較例1 44gのメタノールに、0.5gの近赤外染料(A−
1)、5gのメタクレゾールノボラック樹脂(BRM5
65;昭和高分子(株)製、重量平均分子量2500〜
3500)および0.8gの1,6−ヘキサメチレンジ
イソシアナート、を溶解し、上記の方法で作製したアル
ミニウム版上にワイヤーバーで塗布し、室温で風乾し、
固形分塗沫量が2.0g/m2の近赤外線感光性平版印
刷版を得た。
【0044】試験1 実施例1および比較例1で得た近赤外線感光性平版印刷
版を回転ドラムに取り付け、830nmの半導体レーザ
ー(出力500mW)をレンズで20μmのビーム径に
絞って走査露光を行った。そして、露光済み印刷版を、
現像液MX1710(イーストマンコダック社製;サー
マルプリンティングプレート用)を用いて25℃、30
秒間現像処理した。このようにして得られた、平版印刷
版を、オフセット印刷機(リョウビ(株)製3200M
CD)に装着し、印刷を行った。
【0045】試験2 試験1において、実施例1および比較例1で得た近赤外
線感光性平版印刷版をレーザー露光する前に60℃のオ
ーブン中に6日間放置して加速劣化させた以外は、試験
1と同様にして印刷を行った。
【0046】試験1および試験2の結果を示す。実施例
1では、レーザー露光後の現像処理によって、ポジ型平
版印刷版を得た。そして、試験1および試験2において
良好な印刷物が4万枚以上得られた。また、比較例1で
は、試験1においてはネガ型平版印刷版が得られ、良好
な印刷物が3万枚以上得られた。しかしながら、試験2
では、現像処理によって画像部/非画像部のコントラス
トのある良好な平版印刷版が得られず、良好な印刷物が
得られなかった。
【0047】この結果から、実施例1の平版印刷版は、
画像形成後の加熱処理なしで現像処理が可能で、保存性
に優れたポジ型平版印刷版であることがわかる。
【0048】
【発明の効果】支持体上に少なくとも、上記一般式
(1)で示される近赤外吸収剤と多価イソシアネートと
フェノール樹脂との3元共重合体を含有する記録層を有
するポジ型感光性組成物を用いることにより、画像形成
後の加熱処理なしで現像処理が可能な平版印刷用版材を
提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA00 AA04 AB03 AC08 AD03 CB17 CB28 CB29 CC13 CC17 FA10 2H096 AA06 BA11 EA04 EA23 GA08 2H114 AA04 BA02 BA05 DA21 DA31 DA35 DA51 DA59 EA04 EA10 GA26

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも、下記一般式
    (1)で示される近赤外吸収剤と多価イソシアネートと
    フェノール樹脂との3元共重合体を含有する記録層を有
    するポジ型感光性組成物。 【化1】 (一般式(1)において、R1は水素原子、ハロゲン原
    子、あるいはジフェニルアミノ基を表し、R2、R3は水
    素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、あるいはフェニ
    ル基を表し、フェニル基の場合には染料骨格のフェニル
    基と縮合してナフタレン環を形成しても良い。R4、R5
    は2価の連結基を表す。Zは染料骨格の炭素原子上の置
    換基であって、染料骨格の炭素原子と連結してシクロヘ
    キセン環あるいはシクロペンテン環を形成する二価の炭
    化水素残基、あるいは独立した2個の水素原子、あるい
    は独立した2個のアルキル基である。X1、X2は硫黄原
    子、置換基を有してもよいメチレン基、あるいは無置換
    のビニレン基であって、メチレン基の置換基は、炭素数
    6以下の2つのアルキル基、あるいは炭素数6以下のス
    ピロ環を形成する炭化水素残基である。Y-は染料の対
    アニオンを表す。)
JP25018898A 1998-09-04 1998-09-04 ポジ型感光性組成物 Pending JP2000081703A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003536095A (ja) * 2000-06-07 2003-12-02 コダック ポリクロム グラフィックス カンパニーリミテッド ポリマーならびにその画像形成可能な製品および画像形成方法における使用
JP2009083417A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Fujifilm Corp レーザー彫刻用樹脂組成物、レーザー彫刻用樹脂印刷版原版、レリーフ印刷版およびレリーフ印刷版の製造方法

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JP2003536095A (ja) * 2000-06-07 2003-12-02 コダック ポリクロム グラフィックス カンパニーリミテッド ポリマーならびにその画像形成可能な製品および画像形成方法における使用
JP2009083417A (ja) * 2007-10-02 2009-04-23 Fujifilm Corp レーザー彫刻用樹脂組成物、レーザー彫刻用樹脂印刷版原版、レリーフ印刷版およびレリーフ印刷版の製造方法

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