JP2000079938A - 額縁付き簡易組立箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】運搬や保管などにおいて偏平に折り畳まれてい
て嵩をとらない構造であり、物品の収納、包装、運搬、
出荷時には直ちに二重側壁部を備えた箱として使用でき
る状態に立ち上げることができる紙箱を提供する。 【解決手段】底板１の対向辺に底板１と一対の側板２、
額縁板ｂ、内側板３とからなる平行四辺形状の二重側壁
部と、底板１と一対の側板４、額縁板ｄ、内側板５とか
らなり、該内側板５の外側端部の固定板５ａを底板１に
接合固定することにより立ち起こし乃至偏平折り畳み可
能な平行四辺形状二重側壁部とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は額縁状に二重側壁を備え
た組立容易な額縁付き簡易組立箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の二重側壁部を備えた組立箱として
は、図５の展開図（ブランク）及び図６の組立図に示す
ようなものがある。

【０００３】例えば、図５に示すように、矩形状底板１
１の互いに対向する各辺に、それぞれ折目ａを介して連
設した一対の側板１２、１２、及びそれぞれ折目ｃを介
して連設した一対の側板１４、１４と、該側板１２、１
２の外側に、それぞれ近接する二本の平行折目ｂ₁ 、ｂ
₂ による額縁板ｂを介して連設した内側板１３、１３
と、該側板１４、１４の外側に、それぞれ近接する二本
の平行折目ｄ₁ 、ｄ₂ による額縁板ｄを介して連設した
内側板１５、１５とを備えている。

【０００４】前記一対の側板１４、１４の両側にそれぞ
れ折目ｅを介して連設する折込フラップ１６、１６、１
６、１６と、前記一対の内側板１５、１５の両側にそれ
ぞれ折目ｆを介して連設した折込フラップ１７、１７、
１７、１７とは、前記額縁板ｄ（その幅中心線）に対し
て概略線対称形に形成されている。

【０００５】そして、図６（ａ）に示すように、前記一
対の内側板１５及びその両側の折込フラップ１７を額縁
板ｄを介して前記一対の側板１４及びその両側の前記折
込フラップ１６上に折り重ね、続いて、折り重ねた前記
一対の側板１４と内側板１５との重ね合わせ内面を接着
剤などにて貼着した後、前記一対の側板１４、内側板１
５を、図６（ｂ）に示すように、折目ｃを介して底板１
１より直角に折り立て、また、折り重ねた前記各々折込
フラップ１６、１７は、そのまま重ねた状態で、それぞ
れ折目ｅ、ｆを介して直角に折り曲げられる。

【０００６】その後、前記一対の側板１２を折目ａを介
して底板１１に対して直角に折り立て、続いて前記一対
の内側板１３を額縁板ｂを介して側板１２内側の折込フ
ラップ１６、１７内側に折り重ね、前記内側板１３をそ
の外側端部に設けたそれぞれ係止突起１３ａを、底板１
１の折目ａに沿って設けた係止孔１８に嵌合して底板１
１に係止することにより、図６（ｃ）に示すような、底
板１１、側板１２、内側板１３、側板１４、内側板１５
からなる二重側壁をもった容器を形成しているものであ
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上記二重側壁部をもっ
た組立箱は、一般的に板紙、段ボールなどのシート材料
を用いて形成され、また、板紙、段ボールなどに合成樹
脂をコーティングしたもの、あるいは合成樹脂フィルム
（又はシート）を貼り合わせものなどが使用されて、耐
水性、防水性、撥水性、あるいは耐久性などを配慮して
製造されている。

【０００８】また上記組立箱は、時として１ｍｍ以上の
厚さのシート材料を使用する場合があり、組立作業にか
なりの負担が掛かるものであり、このような組立作業の
負荷を軽減化するためにも、容器本体の構造は、通常は
運搬や保管などに便利なように偏平に折り畳まれてい
て、嵩をとらない構造であることが望ましく、容器本体
への物品の収納、包装、運搬、出荷時には、直ちに容器
として使用できる状態となることが望ましい。

【０００９】ところで、図５、図６（ａ）〜（ｃ）に示
された従来の二重側壁部をもった組立箱は、図５に示す
ブランクを、図６（ａ）に示す側板１４と内側板１５と
を折り重ね、その重ね合わせ内面を貼着した構造で一旦
保管されて、物品の収納、包装、運搬、出荷などの使用
時に備えている。

【００１０】しかしながら使用時には、図６（ｂ）〜図
６（ｃ）に示す順序で、対向する一対の側板１４、内側
板１５及び折込フラップ１６、１７、そして対向する一
対の側板１２、内側板１３をそれぞれ組み立てて側壁部
を形成し、二重側壁をもった容器として組み立てる必要
があり、組み立て作業にかなりの時間と人手とを要する
ものであった。

【００１１】また、上記二重側壁部をもった組立箱本体
は、所定の強度を持たせるために、板紙や段ボールなど
比較的価格の高い剛性のある厚いシート材料を用いて形
成する必要があった。

【００１２】本発明の目的は、二重側壁部をもった紙を
主体とする組立箱において、通常は運搬や保管などに便
利なように偏平に折り畳まれていて嵩をとらない構造で
あって、容器本体への物品の収納、包装、運搬、出荷時
には、直ちに二重側壁部を備えた箱として使用できる状
態に立ち上げることができる紙箱を提供すること、また
比較的安価な薄いシート材料を使用して所定の強度をも
った紙箱を製造できるようにすることにある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
発明は、矩形状底板の互いに対向する各辺に、側板と額
縁板と内側板とにより構成される二重側壁部を備えた額
縁付き簡易組立箱において、前記二重側壁部のうち一対
の対向する二重側壁部の側板と内側板とが、前記底板に
対して折目を介して一体的に設けられ、該一対の対向す
る二重側壁部は、底板と側板と額縁板と内側板との平行
四辺形状を保持しつつ、前記底板面に対して一体的に立
ち起こし及び折り畳み可能であり、且つその側板及び内
側板の両端部に連設したそれぞれ折込フラップを他の一
対の対向する二重側壁部の側板と額縁板と内側板とによ
り被覆し、該内側板をその両端部若しくは下端部にて係
止することにより、底板面に対して立ち起こし状態が保
持されることを特徴とする額縁付き簡易組立箱である。

【００１４】次に本発明の請求項２に係る発明は、矩形
状底板１の互いに対向する各辺に、側板２、額縁板ｂ、
内側板３と、側板４、額縁板ｄ、内側板５とから構成さ
れるそれぞれ二重側壁部を備えた額縁付き簡易組立箱に
おいて、前記二重側壁部のうち一対の対向する二重側壁
部の側板４と内側板５が底板１に対して折目を介して一
体的に設けられ、該一対の対向する二重側壁部は、底板
１と側板４と額縁板ｄと内側板５との平行四辺形状を保
持しつつ、前記底板１面に対して一体的に立ち起こし及
び折り畳み可能であり、且つその側板４及び内側板５の
両端部に連設したそれぞれ折込フラップ６、６、７、７
を他の一対の対向する二重側壁部の側板２と額縁板ｂと
内側板３とにより被覆し、該内側板３をその両端部若し
くは下端部にて係止することにより、底板１面に対して
立ち起こし状態が保持されることを特徴とする額縁付き
簡易組立箱である。

【００１５】次に本発明の請求項３に係る発明は、矩形
状底板１の互いに対向する各辺に、折目ａ、ｂ₁ 、
ｂ₂ 、ｃ、ｄ₁ 、ｄ₂ を介して連設した一対の側板２、
額縁板ｂ、内側板３と、一対の側板４、額縁板ｄ、内側
板５とを備え、該一対の内側板５の外側端部に各々折目
ｈを介してそれぞれ固定板５ａが連設され、前記一対の
側板４の両側に折目ｅを介して連設した折込フラップ
６、６と、前記一対の内側板５の両側に折目ｆを介して
連設した折込フラップ７、７とを備え、前記一対の額縁
板ｄ及び内側板５とその両側の折込フラップ７とを折目
ｄ₁ を介して前記一対の側板４及びその両側の前記折込
フラップ６に平行に折り返し前記固定板５ａを底板１上
に重ね合わせて固定した後、前記底板１、側板４、額縁
板ｄ、内側板５の各面でつくる平行四辺形状の二重側壁
部を底板１より直角に折り立て、前記各々折込フラップ
６、７をそれぞれ折目ｅ、ｆを介して直角に折り曲げた
後、前記一対の側板２を折目ａを介して底板１に直角に
折り立てて前記一対の内側板３を額縁板ｂを介して側板
２内側の折込フラップ６、７内側に折り返し、前記内側
板３の外側端部両側部に設けたそれぞれ係止突起３ａを
前記一対の内側板５の折目ａに沿って設けたそれぞれ係
合孔８に係合して底板１に係止することにより形成さ
れ、底板１の対向する各辺に、一対の側板２、額縁板
ｂ、内側板３と、一対の側板４、額縁板ｄ、内側板５と
からなる平行四辺形状二重側壁部を備え、前記一対の側
板４、額縁板ｄ、内側板５とからなる平行四辺形状二重
側壁部は底板１に対して立ち起こし乃至偏平折り畳み可
能であることを特徴とする額縁付き簡易組立箱である。

【００１６】また本発明の請求項４に係る発明は、上記
請求項２又は請求項３に係る発明の額縁付き簡易組立箱
において、前記一対の側板４の両側に折目ｅを介して連
設した折込フラップ６、６に折目ｅに平行な切込部６
ａ、６ａを備え、前記一対の内側板５及びその両側の折
込フラップ７を、額縁板ｄを介して前記一対の側板４及
びその両側の前記折込フラップ６に平行に折り返し、前
記一対の側板４、内側板５を折目ｃを介して底板１より
直角に折り立て、前記各々折込フラップ６、７をそれぞ
れ折目ｅ、ｆを介して直角に折り曲げた際に、前記一対
の側板４の互いに対向する折込フラップ６、６の端部
は、互いに重なり合う長さであって、互いに切込部６ａ
にて交差するように係合される額縁付き簡易組立箱であ
る。

【００１７】また本発明の請求項５に係る発明は、上記
請求項２又は請求項３に係る発明の額縁付き簡易組立箱
において、前記一対の側板４の両側に折目ｅを介して連
設した折込フラップ６、６に折目ｅに平行な切込部６
ａ、６ａ、前記一対の内側板５の両側に折目ｆを介して
連設した折込フラップ７、７に折目ｆに平行な切込部７
ａ、７ａをそれぞれ備え、前記一対の内側板５及びその
両側の折込フラップ７を、額縁板ｄを介して前記一対の
側板４及びその両側の前記折込フラップ６に平行に折り
返し、前記一対の側板４、内側板５を折目ｃを介して底
板１より直角に折り立て、前記各々折込フラップ６、７
をそれぞれ折目ｅ、ｆを介して直角に折り曲げた際に、
前記一対の側板４の互いに対向する折込フラップ６、６
の端部と、前記一対の内側板５の互いに対向する折込フ
ラップ７、７の端部は、互いに重なり合う長さであっ
て、互いにそれぞれ切込部６ａ、７ａにて交差するよう
に係合される額縁付き簡易組立箱である。

【００１８】また本発明の請求項６に係る発明は、上記
請求項１又は請求項５に係る発明の額縁付き簡易組立箱
において、前記額縁付き簡易組立箱本体が、紙材料若し
くは紙を主体とする耐水性材料により形成されている額
縁付き簡易組立箱である。

【００１９】

【発明の実施の形態】本発明の額縁付き簡易組立箱を、
以下実施の形態に従って詳細に説明する。

【００２０】［実施の形態１］（図１〜図２参照） 本発明の額縁付き簡易組立箱の実施の形態１は、図１の
箱Ａの展開図に示すように、矩形状底板１の互いに対向
する各辺に、それぞれ折目ａを介して連設した一対の側
板２、２、及びそれぞれ折目ｃを介して連設した一対の
側板４、４と、該側板２、２の外側にそれぞれ近接する
二本の平行折目ｂ₁ 、ｂ₂ による所定幅の額縁板ｂを介
して連設した内側板３、３と、該側板４、４の外側に、
それぞれ近接する二本の平行折目ｄ₁ 、ｄ₂ による所定
幅の額縁板ｄを介して連設した内側板５、５とを備えて
いる。なお前記額縁板ｂ、ｄは図示するように略同一幅
である。

【００２１】前記一対の内側板３の外側端部には、その
端部に沿って両側に係合突起３ａ、３ａを備え、また前
記一対の内側板５の外側端部には、その端部に沿う折目
ｈを介して固定板５ａが連設されている。

【００２２】また前記一対の側板４、４の両側には、そ
れぞれ折目ｅを介して折込フラップ６、６、６、６が連
設され、前記一対の内側板５、５の両側にそれぞれ折目
ｆを介して折込フラップ７、７、７、７が連設されてい
る。

【００２３】前記各々側板４と各々内側板５、及び各々
折込フラップ６と各々折込フラップ７とは、図１に示す
ように、前記額縁板ｄ（額縁板ｄの長手方向の対称軸
線）に対して概略線対称形の略等しい幅に形成され、ま
た、各々側板２と各々内側板３も同様に、前記額縁板ｂ
（額縁板ｂの長手方向の対称軸線）に対して概略線対称
形の略等しい幅に形成されている。

【００２４】そして、図２（ａ）に示すように、前記一
対の内側板５及び所定幅の額縁板ｄとその両側の折込フ
ラップ７とを、近接する二本の平行折目ｄ₁ 、ｄ₂ のう
ち、折目ｄ₁ を介して前記一対の側板４及びその両側の
前記折込フラップ６上に折り重ね、底板１上に重ね合わ
せられる前記一対の内側板５のそれぞれ固定板５ａ、５
ａを該底板１上に接着剤にて貼着又はホッチキスなどに
て接合して固定する。

【００２５】そして、図２（ｂ）に示すように、前記一
対の側板４、内側板５を、折目ｃ、ｈを介して底板１よ
り直角に折り立てることによって、底板１、側板４、額
縁板ｄ、内側板５からなる平行四辺形状の二重側壁部が
形成され、また、折り重ね立ち起こされた前記各々折込
フラップ６、７は、それぞれ折目ｅ、ｆを介して直角に
折り曲げられる。

【００２６】そして、同図２（ｂ）に示すように、その
後、前記一対の側板２を、折目ａを介して底板１に対し
て直角に折り立て、続いて前記一対の内側板３を、近接
する二本の平行折目ｂ₁ 、ｂ₂ を介して側板２内側の折
込フラップ６、７内側に折り重ね、前記内側板３をその
外側端部に設けたそれぞれ係止突起３ａを、底板１の折
目ａに沿って設けた係止孔８に嵌合することにより、底
板１に係止する。

【００２７】これによって図２（ｃ）に示すように、底
板１、側板２、額縁板ｂ、内側板３からなる平行四辺形
状の対向する一対の二重側壁部と、底板１、側板４、額
縁板ｄ、内側板５からなる立ち起こし及び偏平に折り畳
み可能な平行四辺形状の二重側壁部とを備えた本発明の
額縁付き簡易組立箱Ａが形成される。

【００２８】上記実施の形態１乃至以下に説明する各実
施の形態における本発明の額縁付き簡易組立箱Ａは、図
２（ｄ）に示すように、その容器Ａの上部開口部に、紙
製、木製、プラスチック製などの天面板とその四辺にそ
れぞれ側面板を連設したトレー状の蓋材Ｃを被せて嵌合
することにより施蓋する。又は天面板とその対向する二
辺に側面板を連設した蓋材Ｃ又はプレート状の蓋材Ｃを
被せることによって施蓋する。そして必要に応じて、前
記施蓋した容器Ａと蓋材Ｃとを、接着剤又は接着テープ
などにて固定するか、その外周より紐、テープなどにて
一文字、十文字などの紐結束をして固定する。

【００２９】［実施の形態２］（図３参照） 本発明の簡易組立二重側壁容器の実施の形態３は、図３
の容器Ａの展開図に示すように、上記実施の形態１（図
１参照）に示した容器Ａにおいて前記一対の側板４、４
のそれぞれ両側に、折目ｅ、ｅ、ｅ、ｅを介して連設し
た各々折込フラップ６、６、６、６に、各折目ｅに平行
に切込部６ａ、６ａ、６ａ、６ａを備えるものである。

【００３０】それぞれ形成されている前記切込部６ａ、
６ａは、図３に示すように、一方は外側から内側に、他
方は内側から外側に向かって、所定長さ（例えばそれぞ
れ折込フラップ６の幅の約１／２の長さ）に切り込まれ
ている。

【００３１】そして、一対の内側板５、５及びその両側
の折込フラップ７、７、７、７を、折目ｄ₁ を介して前
記一対の側板４及びその両側の前記折込フラップ６に平
行に折り返し、底板１上に重ね合わせられた前記一対の
内側板５のそれぞれ固定板５ａ、５ａを該底板１上に接
着剤にて貼着又はホッチキスなどにて接合して固定す
る。

【００３２】そして、前記一対の側板４、内側板５を、
折目ｃ、ｈを介して底板１より直角に折り立てることに
よって、底板１、側板４、額縁板ｄ、内側板５からなる
平行四辺形状の二重側壁部が形成され、また、折り重ね
立ち起こされた前記各々折込フラップ６、７は、それぞ
れ折目ｅ、ｆを介して直角に折り曲げられる。

【００３３】そして、その後、各々折込フラップ６、７
を、それぞれ折目ｅ、ｆを介して直角に折り曲げた際
に、一対の側板４のそれぞれ一方側に連設した互いに対
向する折込フラップ６、６と、他方側に連設した互いに
対向する折込フラップ６、６とは、その端部において互
いに重なり合うに十分な長さに設定されている。

【００３４】そして、それぞれ一方側に連設した互いに
対向する折込フラップ６、６と、他方側に連設した互い
に対向する折込フラップ６、６とは、その端部において
互いに切込部６ａ、６ａを嵌合させることによって交差
するように係合固定される。

【００３５】その後、前記一対の側板２を折目ａを介し
て底板１に対して直角に折り立て、前記一対の内側板３
を、額縁板ｂを介して側板２内側の折込フラップ６、７
内側に折り返す。なお額縁板ｂは、折目ｂ₁ 、ｂ₂ を介
して前記側板２、３に対して同一方向に直角に折り曲げ
ることにより底板１に対して平行となる。

【００３６】続いて、前記内側板３の外側端部に設けた
それぞれ係止突起３ａ、３ａを、底板１のそれぞれ係止
孔８に係止することにより、底板１と、前記一対の側板
２、額縁板ｂ、内側板３とによる対向する一対の平行四
辺形状の二重側壁部と、該底板１と、前記一対の側板
４、額縁板ｄ、内側板５とによる対向する一対の平行四
辺形状の立ち起こし及び偏平折り畳み可能な二重側壁部
とを備えた二重側壁部による額縁をもった本発明の額縁
付き簡易組立箱Ａが形成される。

【００３７】［実施の形態３］（図４参照） 本発明の額縁付き簡易組立箱の実施の形態３は、図４の
容器Ａの展開図に示すように、上記実施の形態２（図３
参照）に示した容器Ａにおいて、前記一対の側板４、４
のそれぞれ両側に折目ｅ、ｅ、ｅ、ｅを介して連設した
各々折込フラップ６、６、６、６に各折目ｅに平行に切
込部６ａ、６ａ、６ａ、６ａを備え、そして、一対の内
側板５、５のそれぞれ両側に、折目ｆ、ｆ、ｆ，ｆを介
して連設した各々折込フラップ７、７、７、７に各折目
ｆに平行に切込部７ａ、７ａ、７ａ、７ａを備える。

【００３８】そして、前記一対の側板４、４のそれぞれ
一方側に連設された互いに対向する折込フラップ６、６
にそれぞれ形成されている前記切込部６ａ、６ａは、図
４に示すように、一方は外側から内側に、他方は内側か
ら外側に向かって、所定長さ（例えばそれぞれ折込フラ
ップ６の幅の約１／２の長さ）に切り込まれている。

【００３９】そして、前記一対の内側板５、５のそれぞ
れ一方側に連設された互いに対向する折込フラップ７、
７にそれぞれ形成されている前記切込部７ａ、７ａは、
図４に示すように、一方は外側から内側に、他方は内側
から外側に向かって所定長さ（例えばそれぞれ折込フラ
ップ７の幅の約１／２の長さ）に切り込まれている。

【００４０】そして、一対の内側板５、５及びその両側
の折込フラップ７、７、７、７を、折目ｄ₁ を介して前
記一対の側板４及びその両側の前記折込フラップ６に平
行に折り返し、底板１上に重ね合わせられた前記一対の
内側板５のそれぞれ固定板５ａ、５ａを該底板１上に接
着剤にて貼着又はホッチキスなどにて接合して固定す
る。

【００４１】そして、前記一対の側板４、内側板５を、
折目ｃ、ｈを介して底板１より直角に折り立てることに
よって、底板１、側板４、額縁板ｄ、内側板５からなる
平行四辺形状の二重側壁部が形成され、また、折り重ね
立ち起こされた前記各々折込フラップ６、７は、それぞ
れ折目ｅ、ｆを介して直角に折り曲げられる。

【００４２】各々折込フラップ６、７を、それぞれ折目
ｅ、ｆを介して直角に折り曲げた際に、一対の側板４、
内側板５のそれぞれ一方側に連設した互いに対向するそ
れぞれ折込フラップ６、６と、折込フラップ７、７と、
他方側に連設した互いに対向する折込フラップ６、６
と、折込フラップ７、７とは、その端部において互いに
重なり合うに十分な長さに設定されている。

【００４３】そして、一対の側板４、４のそれぞれ一方
側に連設した互いに対向する折込フラップ６、６と、他
方側に連設した互いに対向する折込フラップ６、６と
は、その端部において互いに切込部６ａ、６ａを嵌合さ
せることによって交差するように係合され、また、一対
の内側板５、５のそれぞれ一方側に連設した互いに対向
する折込フラップ７、７と、他方側に連設した互いに対
向する折込フラップ７、７とは、その端部において互い
に切込部７ａ、７ａを嵌合させることによって交差する
ように係合固定される。

【００４４】以下、上記実施の形態１、２と同様にし
て、底板１と、前記一対の側板２、額縁板ｂ、内側板３
とによる対向する一対の平行四辺形状の二重側壁部と、
該底板１と、前記一対の側板４、額縁板ｄ、内側板５と
による立ち起こし及び偏平折り畳み可能な対向する一対
の平行四辺形状の二重側壁部とを備えた二重側壁部によ
る額縁をもった本発明の額縁付き簡易組立箱Ａが形成さ
れる。

【００４５】

【発明の効果】本発明の額縁付き簡易組立箱は、箱本体
を紙材料若しくは紙を主体とする耐水性材料により製造
でき、板紙、段ボールなどのシート材料、また、必要に
応じて１ｍｍ以上の厚さの紙を主体とするシート材料、
また、板紙、段ボールなどにポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポ
リカーボネートなどの熱可塑性樹脂あるいはフッ素樹脂
など熱硬化性樹脂などの合成樹脂をコーティングしたも
の、あるいは、これらの合成樹脂フィルム（又はシー
ト）を貼り合わせたシート材料を用いて、耐水性、防水
性、撥水性、あるいは耐久性のある組立容器として製造
できる。

【００４６】また、本発明の額縁付き簡易組立箱は、通
常は運搬や保管などに便利なように偏平に折り畳むこと
ができて嵩をとらない構造であり、容器本体への物品の
収納や包装、あるいは運搬、出荷時には、直ちに矩形状
底板より側板など側壁部を立ち起こして、その起立状態
が戻らないように固定でき、二重側壁をもった容器の組
み立て作業の負荷が軽減できる効果がある。

【００４７】また、本発明の額縁付き簡易組立箱は、箱
上部開口部をはじめとして容器全体の剛性及び強度を安
定に保持でき、また、外圧に対する緩衝作用があって内
容物を外圧の衝撃から保護でき、比較的剛性の少ない薄
いシート材料を使用しても、容器の剛性及び強度を十分
に保持でき、シート材料費の節減に寄与できる効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の額縁付き簡易組立箱の実施の形態１に
おけるブランクシートを示す平面図。

【図２】（ａ）〜（ｄ）は上記実施の形態１での箱の組
み立て順序を示す斜視図。

【図３】本発明の額縁付き簡易組立箱の実施の形態２に
おけるブランクシートを示す平面図。

【図４】本発明の額縁付き簡易組立箱の実施の形態３に
おけるブランクシートを示す平面図。

【図５】従来の額縁付き簡易組立箱のブランクシートを
示す平面図。

【図６】（ａ）〜（ｃ）は従来の額縁付き簡易組立箱の
組み立て順序を示す斜視図。

【符号の説明】

Ａ…容器 Ｃ…蓋材 ａ…折目 ｂ…額縁板 ｂ₁ 、ｂ₂ 、ｃ…折目 ｄ…額
縁板 ｄ₁ …折目 ｄ₂ …折目 ｅ〜ｆ…折目 ｈ…折目 １…底板 ２…側板 ３…内側板 ３ａ…係止突起 ４
…側板 ５…内側板 ６…折込フラップ ６ａ…切込部 ７…折込フラップ
７ａ…切込部 ８…係止孔 １１…底板 １２…側板 １３…内側板 １３ａ…係止
突起 １４…側板 １５…内側板 １６…折込フラップ １７…折込フラッ
プ １８…係止孔

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】矩形状底板の互いに対向する各辺に、側板
   と額縁板と内側板とにより構成される二重側壁部を備え
   た額縁付き簡易組立箱において、前記二重側壁部のうち
   一対の対向する二重側壁部の側板と内側板とが、前記底
   板に対して折目を介して一体的に設けられ、該一対の対
   向する二重側壁部は、底板と側板と額縁板と内側板との
   平行四辺形状を保持しつつ、前記底板面に対して一体的
   に立ち起こし及び折り畳み可能であり、且つその側板及
   び内側板の両端部に連設したそれぞれ折込フラップを他
   の一対の対向する二重側壁部の側板と額縁板と内側板と
   により被覆し、該内側板をその両端部若しくは下端部に
   て係止することにより、底板面に対して立ち起こし状態
   が保持されることを特徴とする額縁付き簡易組立箱。
2. 【請求項２】矩形状底板１の互いに対向する各辺に、側
   板２、額縁板ｂ、内側板３と、側板４、額縁板ｄ、内側
   板５とから構成されるそれぞれ二重側壁部を備えた額縁
   付き簡易組立箱において、前記二重側壁部のうち一対の
   対向する二重側壁部の側板４と内側板５が底板１に対し
   て折目を介して一体的に設けられ、該一対の対向する二
   重側壁部は、底板１と側板４と額縁板ｄと内側板５との
   平行四辺形状を保持しつつ、前記底板１面に対して一体
   的に立ち起こし及び折り畳み可能であり、且つその側板
   ４及び内側板５の両端部に連設したそれぞれ折込フラッ
   プ６、６、７、７を他の一対の対向する二重側壁部の側
   板２と額縁板ｂと内側板３とにより被覆し、該内側板３
   をその両端部若しくは下端部にて係止することにより、
   底板１面に対して立ち起こし状態が保持されることを特
   徴とする額縁付き簡易組立箱。
3. 【請求項３】矩形状底板１の互いに対向する各辺に、折
   目ａ、ｂ₁ 、ｂ₂ 、ｃ、ｄ₁ 、ｄ₂を介して連設した一
   対の側板２、額縁板ｂ、内側板３と、一対の側板４、額
   縁板ｄ、内側板５とを備え、該一対の内側板５の外側端
   部に各々折目ｈを介してそれぞれ固定板５ａが連設さ
   れ、前記一対の側板４の両側に折目ｅを介して連設した
   折込フラップ６、６と、前記一対の内側板５の両側に折
   目ｆを介して連設した折込フラップ７、７とを備え、前
   記一対の額縁板ｄ及び内側板５とその両側の折込フラッ
   プ７とを折目ｄ₁ を介して前記一対の側板４及びその両
   側の前記折込フラップ６に平行に折り返し前記固定板５
   ａを底板１上に重ね合わせて固定した後、前記底板１、
   側板４、額縁板ｄ、内側板５の各面でつくる平行四辺形
   状の二重側壁部を底板１より直角に折り立て、前記各々
   折込フラップ６、７をそれぞれ折目ｅ、ｆを介して直角
   に折り曲げた後、前記一対の側板２を折目ａを介して底
   板１に直角に折り立てて前記一対の内側板３を額縁板ｂ
   を介して側板２内側の折込フラップ６、７内側に折り返
   し、前記内側板３の外側端部両側部に設けたそれぞれ係
   止突起３ａを前記一対の内側板５の折目ａに沿って設け
   たそれぞれ係合孔８に係合して底板１に係止することに
   より形成され、底板１の対向する各辺に、一対の側板
   ２、額縁板ｂ、内側板３と、一対の側板４、額縁板ｄ、
   内側板５とからなる平行四辺形状二重側壁部を備え、前
   記一対の側板４、額縁板ｄ、内側板５とからなる平行四
   辺形状二重側壁部は底板１に対して立ち起こし乃至偏平
   折り畳み可能であることを特徴とする額縁付き簡易組立
   箱。
4. 【請求項４】前記一対の側板４の両側に折目ｅを介して
   連設した折込フラップ６、６に折目ｅに平行な切込部６
   ａ、６ａを備え、前記一対の内側板５及びその両側の折
   込フラップ７を、額縁板ｄを介して前記一対の側板４及
   びその両側の前記折込フラップ６に平行に折り返し、前
   記一対の側板４、内側板５を折目ｃを介して底板１より
   直角に折り立て、前記各々折込フラップ６、７をそれぞ
   れ折目ｅ、ｆを介して直角に折り曲げた際に、前記一対
   の側板４の互いに対向する折込フラップ６、６の端部
   は、互いに重なり合う長さであって、互いに切込部６ａ
   にて交差するように係合される請求項２又は請求項３記
   載の額縁付き簡易組立箱。
5. 【請求項５】前記一対の側板４の両側に折目ｅを介して
   連設した折込フラップ６、６に折目ｅに平行な切込部６
   ａ、６ａ、前記一対の内側板５の両側に折目ｆを介して
   連設した折込フラップ７、７に折目ｆに平行な切込部７
   ａ、７ａをそれぞれ備え、前記一対の内側板５及びその
   両側の折込フラップ７を、額縁板ｄを介して前記一対の
   側板４及びその両側の前記折込フラップ６に平行に折り
   返し、前記一対の側板４、内側板５を折目ｃを介して底
   板１より直角に折り立て、前記各々折込フラップ６、７
   をそれぞれ折目ｅ、ｆを介して直角に折り曲げた際に、
   前記一対の側板４の互いに対向する折込フラップ６、６
   の端部と、前記一対の内側板５の互いに対向する折込フ
   ラップ７、７の端部は、互いに重なり合う長さであっ
   て、互いにそれぞれ切込部６ａ、７ａにて交差するよう
   に係合される請求項２又は請求項３記載の額縁付き簡易
   組立箱。
6. 【請求項６】前記額縁付き簡易組立箱本体が、紙材料若
   しくは紙を主体とする耐水性材料により形成されている
   請求項１乃至請求項５記載の額縁付き簡易組立箱。