JP2000079812A - タイヤ識別装置および方法 - Google Patents
タイヤ識別装置および方法Info
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Abstract
ヤが夏タイヤまたは冬タイヤであるか否かを識別するこ
とができるタイヤ識別装置を提供する。 【解決手段】 差動制限装置を搭載する4輪車両に装着
したタイヤから得られる回転情報に基づいて夏タイヤと
冬タイヤの種類を識別するタイヤ識別装置であって、前
記各タイヤの回転情報を検知する回転情報検知手段と、
前記各タイヤの回転情報を記憶するメモリ手段と、各タ
イヤの回転情報のうち駆動軸に装着されているタイヤの
回転情報から旋回半径の逆数および前記各タイヤの回転
情報から判定値をそれぞれ演算する演算処理手段と、前
記旋回半径の逆数と判定値との関係から、前記駆動軸に
装着されているタイヤが夏タイヤまたは冬タイヤである
か否かを識別する識別手段とを備えている。
Description
び方法に関する。さらに詳しくは、差動制限装置(LS
D)を搭載した車両の性能や安全性を高めるために、タ
イヤが夏タイヤまたは冬タイヤであるか否かを識別する
タイヤ識別装置および方法に関する。
ヤには、排水性などを考えて、縦溝と横溝が彫ってある
ため、溝に囲まれたゴムブロックが形成されている。大
きなブロックは、前後左右にせん断変形しにくく、剛性
が大きい。このように、一般に大きなブロックからなる
トレッドパターンをもったタイヤをパターン剛性の大き
なタイヤという。
ーやコーナリングフォースの他、スリップ率に大きな影
響を及ぼすため、タイヤの回転情報をもとにして車両の
性能や安全性を高める装置、たとえばタイヤ空気圧低下
警報装置、ABS(アンチロック ブレーキ システ
ム)、TCS(トラクション コントローラ システ
ム)、NAVI(ナビゲーション システム)などにお
いて、タイヤの回転情報をもとにして車両の挙動を推定
するには、タイヤのパターン剛性を把握しておく必要が
ある。一般に、夏タイヤはパターン剛性が大きく、冬タ
イヤはパターン剛性が小さい。
ると、タイヤの動荷重半径が小さくなり、正常な空気圧
のタイヤと比較して、回転速度が速くなることが知られ
ている。たとえば、特開平7−149119号公報で
は、タイヤの回転数の相対的な差から内圧低下を検出す
る方法が提案されている。また、タイヤの回転速度は、
旋回や加減速、荷重、車両の速度などに影響されるた
め、これらの影響を取り除くために様々な工夫がなされ
ている。
ングなどの走行性能の向上のため、駆動軸のディファレ
ンシャルギアに差動制限装置を搭載したものがある。差
動制限装置は、その機構上、差動トルクが設定をこえる
まで差動が制限され、駆動輪が左右等速で回転する。こ
のため、空気圧低下の影響が回転数に反映されないの
で、回転数の相対比較で減圧を検知することができな
い。
情報をもとに制御されるタイヤ空気圧低下警報装置など
の装置は、新車に装着されたタイヤに合わせてチューニ
ングされているが、大きく仕様の異なる夏タイヤから冬
タイヤまたは冬タイヤから夏タイヤに変更された場合、
車両の挙動の推定が初期チューニングと大きく掛け離れ
てしまい、ドライバーへ提供される正確な情報を確保で
きない惧れがある。
置を搭載した車両において、タイヤが夏タイヤまたは冬
タイヤであるか否かを識別することができるタイヤ識別
装置および方法を提供することを目的とする。
は、差動制限装置を搭載する4輪車両に装着したタイヤ
から得られる回転情報に基づいて夏タイヤと冬タイヤの
種類を識別するタイヤ識別装置であって、前記各タイヤ
の回転情報を検知する回転情報検知手段と、前記各タイ
ヤの回転情報を記憶するメモリ手段と、各タイヤの回転
情報のうち駆動軸に装着されているタイヤの回転情報か
ら旋回半径の逆数および前記各タイヤの回転情報から判
定値をそれぞれ演算する演算処理手段と、前記旋回半径
の逆数と判定値との関係から、前記駆動軸に装着されて
いるタイヤが夏タイヤまたは冬タイヤであるか否かを識
別する識別手段とを備えてなることを特徴としている。
装置を搭載する4輪車両に装着したタイヤから得られる
回転情報に基づいて夏タイヤと冬タイヤの種類を識別す
るタイヤ識別方法であって、前記4輪車両の駆動軸に装
着されているタイヤの回転情報から算出された旋回半径
の逆数、前記4輪車両に装着されているタイヤの回転情
報から算出された判定値との関係から、前記駆動軸に装
着されているタイヤが夏タイヤまたは冬タイヤであるか
否かを識別することを特徴としている。
のタイヤ識別装置および方法を説明する。
警報装置を示すブロック図、図2は図1におけるタイヤ
空気圧低下警報装置の電気的構成を示すブロック図、図
3は従動輪の左右差から計算した旋回半径の逆数と判定
値の関係を示す模式図、図4は駆動輪の左右差から計算
した旋回半径の逆数と判定値の関係を示す模式図、図5
は平均ファクターを用いた場合の夏タイヤにおける横G
と判定値の関係を示す図、図6は平均ファクターを用い
た場合の冬タイヤにおける横Gと判定値の関係を示す
図、図7は夏タイヤと冬タイヤにおけるμ−s特性を示
す図、図8は冬タイヤにおける駆動輪の旋回半径の逆数
と判定値の関係を示す図、図9は夏タイヤにおける駆動
輪の旋回半径の逆数と判定値の関係を示す図、図10は
タイヤ識別装置の使用例を示すフローチャートである。
両に装着されているタイヤが夏タイヤまたは冬タイヤで
あるか否かを識別することにより、たとえば夏タイヤま
たは冬タイヤに合った判定を行ない、車両のタイヤの内
圧低下を適確に判定し、警報を発する装置に適用するこ
とができる。たとえば、このタイヤの空気圧低下警報装
置は、図1に示すように、4輪車両に備えられた4つの
タイヤFL、FR、RLおよびRRの空気圧が低下して
いるか否かを検出するもので、前記タイヤFL、FR、
RLおよびRRにそれぞれ関連して設けられた通常の車
輪速センサ1を備えている。車輪速センサ1は、各タイ
ヤの回転情報、たとえば回転数、回転速度または角速度
などを検知する。そして、該車輪速センサ1の出力は制
御ユニット2に与えられる。制御ユニット2には、空気
圧が低下したタイヤFL、FR、RLおよびRRを知ら
せるための液晶表示素子、プラズマ表示素子またはCR
Tなどで構成された表示器3、およびドライバーなどに
よって操作することができる初期化スイッチ4が接続さ
れている。また駆動軸5のディファレンシャルギア6に
差動制限装置7を搭載している。なお、8は従動軸であ
る。
に、外部装置との信号の受け渡しに必要なI/Oインタ
ーフェイス2aと、演算処理の中枢として機能するCP
U2bと、該CPU2bの制御動作プログラムが格納さ
れたROM2cと、前記CPU2bが制御動作を行なう
際にデータなどが一時的に書き込まれたり、その書き込
まれたデータなどが読み出されるRAM2dとから構成
されている。なお、本実施の形態では、前記車輪速セン
サ1が回転情報検知手段であり、前記制御ユニット2が
メモリ手段、演算処理手段および識別手段である。
つの対角和の差を判定値(DEL値)とした場合につい
て説明する。
ルクが発生するような旋回をするまで、駆動輪(タイ
ヤ)の左右は等速で回転するため、つぎの式(1)から
算出されるDEL値はそのあいだ、従動輪の左右差のみ
に比例する。
sce) x :1=前左タイヤ、2=前右タイヤ、3=後左タイ
ヤ、4=後右タイヤである。
差動トルクは、旋回半径に依存するため、従動輪の左右
差からつぎの式(2)から算出される旋回半径R0の逆
数1/R0を計算し、減圧の判定値として、DEL値を
とると、図3に示すように差動が制限されているあいだ
は、DEL値は従動輪の左右差そのものになり、これを
こえると、DEL値はほぼ一定になる。
左右のタイヤの平均値である。
DEL値との関係において、駆動輪が減圧すると、差動
制限される中心旋回半径がずれること、および従動輪が
減圧すると、旋回半径の計算自体がずれることから、図
3に示されるように、DEL値が従動輪左右差の線(斜
め線)に沿って上下方向に平行移動する。このため、減
圧の判定は、正常空気圧条件と減圧条件のそれぞれの水
平部分を比較することで行なう必要がある。そのために
は、両条件でどこからが水平かを識別しておく必要があ
る。しかしながら、水平部分はタイヤの材料、寸法、剛
性などの特性やタイヤの減圧量などで変化するから、こ
の水平部分(範囲)を特定するのは大変難しい。
逆数1/Rを横軸(X軸)にとることにより、図4に示
すように減圧の有無および位置によらず、差動が制限さ
れているあいだは、DEL値は横軸=0、すなわち縦軸
(Y軸)上に集まるため、ここを少し離れた水平部分
で、判定値を比較すれば、容易に減圧を判定することが
できる。
制限装置が差動を開始したところでは、DEL値は水平
になるといったが、実際には、車両の速度や駆動力、横
方向加速度(横G)などによって変動するため、この部
分でも補正は必要である。たとえば、旋回時の荷重移動
や駆動力によるDEL値の変動や速度によるDELの感
度補正などは車両チューニングによって事前に影響度を
調査して補正を施すことで、DEL値のバラツキを小さ
くし、精度を向上することができる。
合、初期化走行で夏タイヤと冬タイヤのそれぞれのファ
クター、たとえばコーナリング補正係数または速度感度
補正係数などを予め求め、これの平均値を平均ファクタ
ーとして用いている。たとえば前記コーナリング補正と
は、コーナリング中で横Gが大きくなると荷重移動やス
リップなどの要因で、図5および図6中の◇印(実測
値)で示すように、判定値が横Gが大きくなるにつれて
変化するので、横Gが大きいときの判定値が横Gが小さ
いときの判定値と同じになるように補正することであ
る。
均ファクターを使う場合、横Gが大きくなると、図5中
の□印で示すように冬タイヤでは補正不足になり、ま
た、図6中の□印で示すように夏タイヤでは補正のしす
ぎになり正確に補正することができなくなる。したがっ
て、横Gのリジェクトの制約(しきい値)を厳しくする
必要があり(たとえば図5〜6の場合横Gのリジェクト
のしきい値を0.2にしなければならない)、警報判定
に使用するデータが少なくなる。その結果、夏タイヤと
冬タイヤの平均ファクター(補正係数)を用いて初期化
すると、その後の実走行で多くのデータが必要になり、
警報を判定するまでの時間が多く掛かる惧れがある。
ヤであるか否かを識別する。かかる冬タイヤとは、雪路
走行が可能なように、トレッドパターンや材料を変えた
タイヤであって、サイドウォール部に、たとえば“SN
OW”、“M+S”、“STUDLESS”、“ALL
WEATHER”、“ALL SEASON”などの
表示があるタイヤであり、夏タイヤとは、冬タイヤと違
い、サイドウォール部に前記のような表示がないタイヤ
である。まず図7の模式図が示すように、夏タイヤSW
と冬タイヤWWでは、μ−s特性(トルク−スリップ率
特性)の傾きが違う。これは、同じトルクに対しスリッ
プ率が冬タイヤWWの方が大きいことを現している。言
い換えれば、冬タイヤの方が良く滑るので路面からのト
ルクが伝わり難いことを現している。
れた旋回半径の逆数に対し、たとえば冬タイヤの場合、
図8で示すように鍵型になる。これは、LSDでは車両
が旋回して、ある大きさのトルク差がでるまで、駆動輪
の左右の車輪が等速で走行するため、直線付近では、従
動輪のハンドリング差がそのまま判定値になる(LSD
を搭載していない車両では、駆動輪が固定されることは
ないので、車輪のたすき掛けの差で求められる判定値は
0になる)。また、旋回によりあるトルク差をこえると
差動差をもったまま駆動輪が旋回することで起こる。
方が路面からのトルクが伝わり易くて、大きな旋回半径
でもトルク差がでて差動が解除される。逆に、剛性の小
さい冬タイヤの方が滑ってトルクが伝わり難いため差動
が解除され難く、夏タイヤより旋回半径が小さくならな
いと差動差がでないため、図8に示す冬タイヤにおける
直線付近での判定値(DEL値)が図9に示す夏タイヤ
における直線付近での判定値(DEL値)より大きくな
る。なお、図より左旋回と右旋回の判定値が違うことも
わかる。
が夏タイヤか冬タイヤかを区別することができることが
わかる。LSD車両の空気圧低下警報装置は、平常内圧
での初期化走行で、直線付近、左旋回および右旋回での
判定値の平均を求め、それを基準値にし、減圧判定はそ
こからのシフト量で決めている。本実施の形態では、た
とえば冬タイヤでは、左旋回の基準値が−0.219
7、右旋回の基準値が0.1237であり、夏タイヤで
は、左旋回の基準値が−0.0463、右旋回の基準値
が0.0605であるので、図10に示すようにタイヤ
を識別するために左右の旋回時の基準値の絶対値が共に
0.1以上であれば冬タイヤとし、それ以外は夏タイヤ
とすることができる。
との関係から、駆動軸に装着されているタイヤが夏タイ
ヤまたは冬タイヤであるか否かを識別することができる
ため、たとえば該旋回半径の領域別にタイヤの内圧低下
を適確に判定し、警報を発することができる。
差動制限装置を搭載する4輪車両において、旋回半径の
逆数と判定値との関係から、駆動軸に装着されているタ
イヤが夏タイヤまたは冬タイヤであるか否かを識別する
ことができる。これにより、タイヤを識別して、警報を
発することで、平常なタイヤ空気圧低下の検出が可能と
なる。
示すブロック図である。
的構成を示すブロック図である。
判定値の関係を示す模式図である。
判定値の関係を示す模式図である。
る横Gと判定値の関係を示す図である。
る横Gと判定値の関係を示す図である。
図である。
定値の関係を示す図である。
定値の関係を示す図である。
トである。
Claims (2)
- 【請求項1】 差動制限装置を搭載する4輪車両に装着
したタイヤから得られる回転情報に基づいて夏タイヤと
冬タイヤの種類を識別するタイヤ識別装置であって、前
記各タイヤの回転情報を検知する回転情報検知手段と、
前記各タイヤの回転情報を記憶するメモリ手段と、各タ
イヤの回転情報のうち駆動軸に装着されているタイヤの
回転情報から旋回半径の逆数および前記各タイヤの回転
情報から判定値をそれぞれ演算する演算処理手段と、前
記旋回半径の逆数と判定値との関係から、前記駆動軸に
装着されているタイヤが夏タイヤまたは冬タイヤである
か否かを識別する識別手段とを備えてなるタイヤ識別装
置。 - 【請求項2】 差動制限装置を搭載する4輪車両に装着
したタイヤから得られる回転情報に基づいて夏タイヤと
冬タイヤの種類を識別するタイヤ識別方法であって、前
記4輪車両の駆動軸に装着されているタイヤの回転情報
から算出された旋回半径の逆数、前記4輪車両に装着さ
れているタイヤの回転情報から算出された判定値との関
係から、前記駆動軸に装着されているタイヤが夏タイヤ
または冬タイヤであるか否かを識別するタイヤ識別方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP19414198 | 1998-07-09 | ||
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- 1999-06-23 JP JP17654799A patent/JP3544149B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7665353B2 (en) | 2004-12-24 | 2010-02-23 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd | Means for detecting loss of pneumatic pressure in tire and device for the purpose |
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