JP2000079763A - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2000079763A JP11190807A JP19080799A JP2000079763A JP 2000079763 A JP2000079763 A JP 2000079763A JP 11190807 A JP11190807 A JP 11190807A JP 19080799 A JP19080799 A JP 19080799A JP 2000079763 A JP2000079763 A JP 2000079763A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不測の、熱源との接触があって発色しても、
既に感熱記録されている情報の判読が簡易な感熱記録媒
体を提供する。 【解決手段】 支持体上に感熱発色層を設けた感熱記録
媒体であって、そのロイコ染料及び顕色剤を主成分とす
る感熱発色層は、0.45mJ/dotの印加エネルギ
ーで得られる画像濃度が1.20以上であり、かつ15
0℃の熱ブロックを2kgf/cm2で1秒間接触させ
て得られる発色画像濃度よりも0.1以上高くするよう
に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録材料に関
し、詳しくは、サーマルヘッドを搭載したプリンターに
よる印字で得られる実用濃度と、熱ブロック等による発
色濃度との間に一定以上の濃度差を生じさせることで、
印字情報の耐熱的改竄防止性能を有する感熱記録材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報の多様化やニーズの拡大に伴
い、情報記録分野において、各種の記録材料が研究・開
発され、実用化されている。このような情況において、
記録材料の使用方法は単なる情報記録又はそれの伝達の
域に留まらず、情報保持によって記録体そのものが金券
又はそれに類する扱いとなるような分野では高い信頼性
が要求されており、例えば宝くじのようなものでは、偽
造・改竄防止のため、印刷により画像情報を記録保持し
ている。また、記録体の種類によって、オンデマンドな
情報の書き込みが必要な場合では、印刷加工をべースと
し必要となるオンデマンド情報部分をワイヤードット印
字、レーザー印字、TTR印字等の手段を用いて印字記
録を行っている。この印字は容易には消すことのできな
いため、記録体としてすぐれたものである。
【0003】しかしながら、これらの記録方式は(イ)
印字プロセス及びメカニズムが複雑である、(ロ)用い
られるサプライが記録受容体と記録用サプライとは別々
に用意する必要があり、また高価となる、(ハ)これら
サプライの取り替え作業が複雑である、(ニ)装置が大
型化する、などの問題があり、実際に金券又はそれに類
するものの発行業務を行う窓口では大いに不都合を感じ
ている。
【0004】ところで、記録材料の1つである感熱記録
材料は、情報処理分野(卓上計算機、コンピュータ等の
アウトプット)、医療計測用のレコーダ分野、ファクシ
ミリ分野、自動券売機分野(乗車券、入場券等)、感熱
複写分野、POSシステムのラベル分野等多岐にわたっ
て用いられている。この感熱記録材料は(1)加熱プロ
セスによる簡易な画像の記録が可能である、(2)必要
な装置のメカニズムが簡単でコンパクト化が容易であ
り、記録材料が取り扱い易く安価である、などという利
点を有する為、先に挙げた(イ)(ロ)(ハ)(ニ)の
不具合を解決することが可能である。しかし、感熱記録
材料は、これに印字記録がなされた後、何等かの熱源が
接触したりした場合はその箇所が発色し、この発色箇所
が先の記録と重なった時は、記録の判読ができないとい
った不都合がある。このことは熱源が著しく近接した場
合も同様である。
【0005】このような感熱記録材料の画像信頼性につ
いてもさまざまな改良が施され、過酷な条件下でも使用
できる感熱記録材料が提供されるようになってきたが、
依然として、いまだこれの記録体は熱源との接触により
非記録部分が発色してしまい、記録された情報の識別が
困難となるといったことは解決されていない。すなわ
ち、これまで感熱記録材料の品質として耐熱性の効果が
しばしば取りあげられているが、それらは主に暴露環境
の温度に対するものがほとんどで、例えば、食品売り場
の惣菜の保温環境や、直射日光下で室温の上昇する過酷
な倉庫、夏場の車のダッシュボードなど、環境温度とし
て60℃〜90℃と言った温度を対象にしたものであ
る。これに対して、生活上使用される熱源はさらに高温
であり、例えば熱湯の入ったカップ、ケトルとの接触
や、感熱記録紙をシャツやズボンのポケットに入れてい
た場合の乾燥機、アイロン、ズボンプレッサー等による
加熱を想定したとき、対象とする温度は100℃前後か
ら150℃近辺まで高温となり温度的に厳しい条件とな
り対応が取られていないのが現状である。
【0006】しかも、そうした欠点のために高額金券の
分野、特に発行後の管理が個人によりまちまちで保管環
境の制約が事実上成されない分野への活用は極めて困難
であった。一例として、宝くじを挙げるならば、海外で
はロトくじ(数字を合わせるくじの総称)などでは、売
り場での設備のコンパクト化、ワンサプライによる売り
場での取り扱いの簡易さ等、本来の感熱紙の利点を生か
し広く使用されているが、日本においては該欠点に対す
る判読不能又は改竄防止のため、熱転写記録方式を用い
ることがほとんどであり、売り場でのサプライの取り扱
いの不便さが問題視されていながらも感熱紙が使用され
ることはいまだなかった。
【0007】もっとも、海外における感熱記録紙を使っ
たくじは国情の違いにより100〜150℃のアイロン
下では真黒に発色してしまい数字の判読不能になるもの
であった。国情の違いもあり、ユーザーのそのような使
用まで考慮されておらず、そのような場合は、ユーザー
の管理不手際として払い戻しを拒否する対応をしてきた
ためである。日本ではこのようなケースも考慮の範囲に
入れ、当りであれば、払い戻しをするという対応がなさ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱源
との不測の接触があっても、情報記録の判読が行なえ、
記録材料の用途を前記従来の分野に加え、例えば宝くじ
等の金券並びにそれに類するものにも広げることができ
る感熱記録材料を提供することである。
【0009】
【発明を解決するための手段】本発明者らは感熱記録材
料を用いて、サーマルヘッド搭載のプリンターによる印
字画像濃度(実用濃度)と、一般生活上で取り扱われる
アイロン(熱ブロック)等により誤って発色した場合の
濃度との間に、マクベス濃度において0.1以上の差が
あれば、目視による印字情報の判別は可能であり、印字
情報の耐熱的改竄防止が行えることを見出した。本発明
はこれによりなされたものである。
【0010】本発明によれば、第一に、支持体上にロイ
コ染料及び該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を
主成分とする感熱発色層を設けた感熱記録材料におい
て、該感熱記録材料を0.45mJ/dotの印字エネ
ルギーでサーマルヘッドにより印字して得られる画像濃
度(マクベス濃度)が1.20以上で、かつ150℃の
熱ブロックを2kgf/cm2で1秒間接触させて得ら
れる発色画像濃度(マクベス濃度)より0.1以上高い
ことを特徴とする感熱記録材料が提供される。
【0011】第二に、0.45mJ/dotの印字エネ
ルギーでサーマルヘッドにより印字して得られる画像濃
度(マクベス濃度)が1.35以上であることを特徴と
する上記第一の感熱記録材料が提供される。
【0012】第三に、140℃の熱ブロックを2kgf
/cm2で1秒間接触させて得られる発色画像濃度(マ
クベス濃度)が1.00以上であることを特徴とする上
記第一又は第二の感熱記録材料が提供される。
【0013】第四に、支持体と感熱記録層との間に、粒
径1〜10μmで中空率60〜98%の有機中空フィラ
ーを含有する中間層を設けることを特徴とする上記第
一、第二又は第三の感熱記録材料が提供される。
【0014】第五に、印刷部を有することを特徴とする
上記第一〜四のいずれかの感熱記録材料が提供される。
【0015】第六に、感熱発色層に含まれるロイコ染料
を1重量部としたとき、吸油量が130〜200ml/
100gである顔料を3〜6重量部含有することを特徴
とする上記第一〜五のいずれかの感熱記録材料が提供さ
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明においては、ロイコ染料及
び該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を主成分と
する感熱発色層に、プリンター印字による実用濃度が
1.20以上で、かつ、150℃の熱ブロックを2kg
f/cm2で1秒間接触し発色させた発色濃度に対し、
マクベス濃度において0.10以上高い発色濃度を示す
ような機能を持たせるためには、染料及び/又は顕色剤
として融点が180℃以上の高融点タイプのものを用い
ることが望ましい。ここで、静的発色濃度を「150℃
の熱ブロックを2kgf/cm2で1秒間接触し発色さ
せた発色濃度」としたのは、前記不測の熱源による発色
の程度を配慮したことによる。
【0017】ただしこの場合、この支持体上に感熱記録
層を形成した感熱記録材料は、一般にプリンター動感度
が低く、サーマルヘッドの印字エネルギーが過剰に必要
となってサーマルヘッドに負荷をかけやすい。そこで1
80℃以下の低融点タイプの染料又は顕色剤を単独ある
いは2種類以上混合して適用するのが好ましい。また断
熱性、ヘッド密着性を良好にするため、支持体と感熱層
との間に中間層(粒径1〜10μm、中空率60〜98
%の有機中空フィラーを含有する事が望ましい)を設け
ることでプリンター感度を高くし、そして0.45mJ
/dotの印字エネルギーでサーマルヘッドにより印字
した画像濃度(マクベス濃度)を1.35以上にするこ
とでプリンターへの負荷を少なくできる。更に好ましく
は、140℃の熱ブロックにて2kgf/cm2で1秒
間接触させ得られる発色画像濃度(マクベス濃度)を
1.00以上とすることでさらに高感度でプリンターへ
の負荷を少なくできる。
【0018】図1は複数の感熱記録材料の静的発色特性
を表わしている。本発明の感熱記録材料は記録印字され
て得られる画像濃度(動的発色濃度)と、静的発色濃度
(2kgf/cm2、1秒)との間に0.10以上の開
きのあることが要求されるため、150℃より高い温度
(記録印字温度は静的発色温度に換算すれば200℃又
はそれ以上の温度になる)でマクベス濃度より高くなる
ような、特に(a)(b)(c)の感熱記録材料は好ま
しく用いられる。一方、(d)(e)(f)の感熱記録
材料は本発明から外れるものである。このような感熱記
録材料は発色剤、顕色剤を適宜組合せることにより、ま
た感熱記録層中に添加される補助添加成分を適宜組合せ
或いは添加量を変えることによって製造することができ
る。
【0019】本発明の感熱記録材料は、支持体、中間
層、感熱発色層又は保護層上に(望ましくは支持体上
に)地紋、細紋、その他の文字・図形などの印刷層を設
けることができる。これらの印刷を施しておくことによ
り、用途の拡大が期待できる。
【0020】本発明の感熱記録材料は、感熱発色層、中
間層、必要に応じて感熱発色層上に設けられる保護層の
いずれかの層中に顔料を含有させ、その顔料の隠蔽性を
吸油量より適宜調整することで実用的なプリンター感度
と耐熱的改竄防止性を良好にすることができる。この場
合、特に感熱発色層中に吸油量130m1/100g以
上、200ml/100g以下の無機及び/又は有機顔
料を染料1部(重量比)に対し3部以上、6部以下用い
ることが望ましい。130ml/100gよりも低い吸
油量の無機及び/又は有機顔料を用いた場合、十分な隠
蔽効果が得られず、また十分な効果を得るためのは添加
量が多大となり層構成が厚くなって、不経済である。ま
た、200ml/100gよりも高い吸油量の無機及び
/又は有機材料を用いた場合には、感度低下、液粘性の
悪化が生じるなどの不都合がみられるようになる。ま
た、この無機及び/又は有機顔料の添加量が3部未満で
は、十分な効果が替えられず、6部を超える揚合は感度
低下等の問題が生じる。ここで用いられる無機及び/又
は有機顔料としては特にシリカが好ましいが、他の顔料
を併用し吸油量をより適宜調整することができる。な
お、前記他の顔料には、後に感熱記録材料に使用される
補助添加成分、例えば無機系及び/又は有機系微粉末が
あげられる。
【0021】本発明において感熱発色層で用いられるロ
イコ染料は、単独または2種以上混合して適用される
が、このようなロイコ染料としては、感熱記録材料の分
野で使用されているものが任意に適用され、例えば、ト
リフエニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン
系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリ
ド系等の染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。こ
のようなロイコ染料の具体例としては、例えば、以下に
示すようなものが挙げられる。
【0022】3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフ
ェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名;クリス
タルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメ
チルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、
3,3−ビス(p一ジメチルアミノフェニル)−6−ク
ロルフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェ
ニル)フタリド、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロ
ルフルオラン、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチル
フルオラン、3−N−メチル−N−イソブチル−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−
イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−メチルフルオラン、
【0023】3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロル
フルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロ
リジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−
{N−(3’−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}
−6−ジエチルアミノフルオラン、2−{3,6−ビス
(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)キサ
ンチル安息香酸ラクタム},3−ジエチルアミノ−6−
メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオ
ラン、
【0024】3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルア
ニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−
クロルアニリノ)フルオラン、3−N−メチル−N−ア
ミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ
−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)
フルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メ
チル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、
【0025】ベンゾイルロイコメチレンブルー、6’−
クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノースピロピ
ラン、6’−ブロモ−3’−メトキシ−ベンゾインドリ
ノースピロピラン、3−(2’−ヒドロキシ−4ρ−ジ
メチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’
−クロルフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ
−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メト
キシ−5’−ニトロフェニル)フタリド、3−(2’−
ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノフェニル)−3−
(2’−メトキシ−5’−メチルフェニル)フタリド、
3−(2’−メトキシ−4’−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(2’−ヒドロキシ−4’−クロル−5’−
メチルフェニル)フタリド、
【0026】3−モルホリノ−7−(N−プロピル−ト
リフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジ
ノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−ト
リフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジ
ノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−
フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル
−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミ
ノ)フルオラン、
【0027】3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシ
カルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチル
アミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノ
フルオラン、2−クロロ−3−(N−メチルトルイジ
ノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、3
−(N−メチル−N−イソプロピルアミノ)−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−
ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)
−6’−ジメチルアミノフタリド、
【0028】3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシル
アミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−
4’−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−ク
ロロ−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−
(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−N−エチル−N−テトラヒドロ
フルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ
−4’、5’−ベンゾフルオラン、
【0029】3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3
−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチ
レン−2−イル}フタリド、3−(p−ジメチルアミノ
フェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノ
フェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノ
フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−
(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチ
レンー2−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノ
フェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニルー
1−p−クロロフェニルエチレンー2−イル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3−(4’−ジメチルアミノー
2’−メトキシ)−3−(1−p−ジメチルアミノフェ
ニルー1−p−クロロフェニルー1,3−ブタジエン−
4−イル)ベンゾフタリド、
【0030】3−(4’−ジメチルアミノー2’−ベン
ジルオキシ)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル
−1−フェニル−1,3−ブタジエン−4−イル)ベン
ゾフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ
−フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルア
ミノ)フタリド、3,3−ビス{2−(p−ジメチルア
ミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニ
ル}−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−ビ
ス{1、1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン
−2−イル}−5,6−ジクロロー4,7−ジブロモフ
タリド、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナ
フタレンスルホニルメタン、ビス(p−ジメチルアミノ
スチリル)−1−p−トリルスルホニルメタンなど。
【0031】また、本発明においては顕色剤として前記
ロイコ染料を接触時発色させる電子受容性の種々の化合
物、例えばフェノール性化合物、チオフェノール性化合
物、チオ尿素誘導体、有機酸及びその金属塩等を適宜併
用することができるが、その添加量は150℃熱ブロッ
クの接触に対し、発色濃度が最大濃度に満たないよう適
宜調整が必要であり、その具体例としては以下に示すよ
うなものが挙げられるがこれらに限られるわけではな
い。
【0032】4,4’−イソプロピリデンビスフェノー
ル、4,4’−イソプロビリデンビス(o−メチルフェ
ノール)、4,4’−セカンダリーブチリデンビスフェ
ノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−ターシ
ャリーブチルフェノール)、4,4’−シクロヘキシリ
デンジフェノール、4,4’−イソプロビリデンビス
(2−クロロフェノール)、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−ターシャリーブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリ
ーブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6
−ターシャリーブチル−2−メチルフェノール)、
【0033】1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒ
ドロキシ−5−ターシャリーブチルフェニル)ブタン、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシー5
−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’−チオビ
ス(6−ターシャリーブチル−2−メチル)フェノー
ル、4,4’−ジフェノールスルホン、4−イソプロポ
キシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベン
ジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジフェノールスルホキシド、P−ヒドロキシ
安息香酸イソプロピル、P−ヒドロキシ安息香酸ベンジ
ル、プロトカテキユ酸ベンジル、
【0034】没食子酸ステアリル、没食子酸ラウリル、
没食子酸オクチル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス
(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタ
ン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プ
ロパン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)
−2−ヒドロキシプロパン、N,N’−ジフェニルチオ
尿素、N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、
サリチルアニリド、5−クロロ−サリチルアニリド、
【0035】2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、2−ヒ
ドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフ
トエ酸、ヒドロキシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、
カルシウム等の金属塩 ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステ
ル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエ
ステル、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼ
ン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、
【0036】2,4’−ジフェノールスルホン、3,
3’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホン、
α、α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチル
トルエン、テトラブロモビスフェノールA、テトラプロ
モビスフェノールS、4,4’−チオビス(2−メチル
フェノール)、4,4’−チオビス(2−クロロフェノ
ール)、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体など。
【0037】本発明の感熱記録材料を製造するために、
ロイコ染料及び顕色剤を支持体上に結合支持させる場
合、慣用の種々の結合剤(バインダー樹脂)を適宜用い
ることができ、その具体例としては、以下に示すものが
挙げられるが、これらに限られるわけではない。
【0038】ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導
体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロ
ース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリア
クリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミ
ド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/ア
クリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレ
ン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン
/無水マレイン酸共重合体、アルカリ塩、ポリアクリル
アミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水
溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリ
アクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢
酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレ−ト、エチレ
ン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/ブタジエン/アク
リル系共重合体等のラテックス等。
【0039】また、本発明においては、感度向上剤とし
て種々の熱可融性物質を使用することができるが、その
添加量は150℃熱ブロックの接触に対し、発色濃度が
最大濃度に満たないよう適宜調整が必要であり、その具
体例としては以下に示すようなものが挙げられるが、こ
れらに限られるわけではない。
【0040】ステアリン酸、べヘン酸等の脂肪酸類、ス
テアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミ
ド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、
ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、べヘン酸
亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、m
−ターフェニル、トリフェニルメタン、
【0041】p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β
−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニ
ル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒ
ドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネ
ート、ダレヤコールカーボネート、テレフタル酸ジベン
ジル、テレフタル酸ジメチル、
【0042】1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−
エトキシナフタレン、1,4−ジベンジルオキシナフタ
レン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3
−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチ
ルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブ
テン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタ
ン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタ
ン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、
【0043】1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキ
シ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキ
シ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフ
ェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギ
ルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベ
ンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、
1,1−ジフェニルエタノ−ル、1,1−ジフェニルプ
ロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、
【0044】1,3−ジフェノキシ−2−プロパノー
ル、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカル
ボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼ
ン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパ
ン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オ
キサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4
−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジ
ル)など。
【0045】また、本発明においては、前記ロイコ染料
及び顕色剤とともに、必要に応じさらにこの種の感熱記
録材料に慣用される補助添加成分、例えば、フィラー、
界面活性剤、滑剤、圧力発色防止剤などを併用すること
ができる。この場合、フィラーとしては、例えば、炭酸
カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化ア
ルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオ
リン、タルク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の
無機系微粉末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/
メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリ
デン系樹脂などの有機系の微粉末を挙げることができる
が、吸油量より単独及び/又は併用により適宜調整する
ことが必要でありる。滑剤としては、高級脂肪酸及びそ
の金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動
物性、植物性、鉱物性または石油系の各種ワックス類な
どが挙げられる。
【0046】本発明の中間層において用いられる中空粒
子(有機中空フィラー)は、熱可塑性樹脂を殻とし、内
部に空気その他の気体を含有するもので、既に発泡状態
となっている微小中空粒子であり、平均粒径1〜10μ
mのものが用いられる。平均粒径(粒子外径)が1μm
未満ものは、任意の中空度にするのが難しい等の生産上
の問題があってコストの面で難があり、逆に10μmよ
り大きいものは、塗布乾燥後の表面の平滑性が低下する
ため、サーマルヘッドとの密着性が低下し、感度向上効
果が低下する。従って、このような粒子分布は粒径が前
記範囲にあると同時に、バラツキの少ない分布ピークの
均一なものが望ましい。
【0047】この中空粒子は、中空度が60〜98%以
上のもの、好ましくは90%以上のものである。この中
空度が60%未満のものは断熱性が不充分なため、サー
マルヘッドからの熱エネルギーが支持体を通じて感熱記
録材料の外へ放出され、感度向上効果が不充分となる。
なお、ここで言う中空度とは中空粒子の外径と内径の比
であり、下記式で表示されるものである。 中空度=(中空粒子の内径/中空粒子の外径)×100
(%)
【0048】なお、本発明で用いる中空粒子は、熱可塑
性樹脂を殻とするものであるが、その熱可塑性樹脂とし
ては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリ
アクリロニトリル、ポリブタジエンあるいはそれらの共
重合体樹脂等が挙げられる。これらの中でも、特に塩化
ビニリデンとアクリロニトリルを主体とする共重合体樹
脂が好ましい。
【0049】なお、断熱性を有する中間層を支持体上に
設ける場合、非発泡性中空粒子を含む層を支持体上に塗
布する方法の他に、未発泡の熱可塑性物質を支持体に塗
布後、加熱発泡して細胞構造状の層を形成する方法があ
る。ただ、この方法によって設けられた中間層を有する
感熱記録材料は、断熱性には優れるものの、サーマルヘ
ッドの加熱により発生する熱溶融物質を吸収する機能が
劣るために、ヘッドマッチング性が悪いという欠点があ
る。この点において、非発泡性微小中空粒子を用いた中
間層を有する感熱記録材料は、粒子の間隙に熱溶融物を
吸収するができ、ヘッドマッチング性に優れている。
【0050】支持体上に前記中間層を設けるには、前記
の微小中空粒子を公知の水溶性高分子、水性高分子エマ
ルジョンなどのバインダーと共に水に分散し、これを支
持体表面に塗布し、乾燥することによって得られる。こ
の場合、微小中空粒子の塗布量は、支持体1m2当り少
なくとも1g、好ましくは2〜15g程度であり、また
バインダー樹脂の塗布量は、中間層を支持体に強く結合
させるような量でよく、通常は該微小中空粒子とバイン
ダー樹脂との合計量に対して2〜50重量%である。
【0051】本発明において、前記中間層を形成する際
に使用されるバインダーとしては、従来公知の水溶性高
分子及び(又は)水性高分子エマルジョンから適宜選択さ
れる。その具体例としては、感熱発色層用のバインダー
と一部重複するが、水溶性高分子として例えば、ポリビ
ニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等の
セルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニル
ピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重
合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル
酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体ア
ルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アル
カリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラ
チン、カゼイン等が挙げられる。また、水性高分子エマ
ルジョンとしては、スチレン/ブタジエン共重合体、ス
チレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス
や酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、
スチレン/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂等のエマルジョン等が挙
げられる。
【0052】本発明の感熱記録材料は、印字時のヘッド
マッチング性を向上させたり、記録画像保存性をより高
めたり、記録材料への筆記性及び捺印性向上などの目的
により、感熱発色層の上に保護層を設けることも可能で
あり、好ましい。この場合、保護層を構成する樹脂とし
ては、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース誘導
体、澱粉及びその誘導体、カルボキシル基変性ポリビニ
ルアルコール、ポリアクリル酸及びその誘導体、スチレ
ン/アクリル酸共重合体及びその誘導体、ポリ(メタ)
アクリルアミド及びそれらの誘導体、スチレン/アクリ
ル酸/アクリルアミド共重合体、アミノ基変性ポリビニ
ルアルコール、エポキシ変性ポリビニルアルコール、ポ
リエチレンイミン、水性ポリエステル、水性ポリウレタ
ン、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体及びその誘
導体等の水溶性樹脂や、ポリエステル、ポリウレタン、
アクリル酸エステル系(共)重合体、スチレン/アクリ
ル系共重合体、エポキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリ塩化ビニル及びこれらの誘導体が挙
げられるが、中でも水溶性樹脂が好ましい。
【0053】また、保護層には上記の樹脂の他に従来よ
り用いられている補助添加成分、例えば、フィラー、界
面活性剤、熱可融性物質(又は滑剤)、圧力発色防止剤
等を併用することができる。この場合、フィラー及び熱
可融性物質の具体例としては、前記感熱記録層との関連
において例示されたものと同様のものが挙げられる。
【0054】本発明の感熱記録材料は、例えば、前記し
た各層形成用塗液を、紙、プラスチックフィルムなどの
適当な支持体上に塗布し、乾燥することによって製造さ
れる。特に本発明の感熱記録材料は、キャレンダー処理
によるサーマルヘッドとの密着性の向上が著しいので、
中間層、感熱記録層あるいは保護層へキャレンダー処理
を施すことは、非常に好ましい。即ち、中間層、感熱記
録層又は保護層へのキャレンダーの圧力の大きさで表面
の平滑度をコントロールすることにより、地肌かぶりが
無くしかも従来より高精細な感熱記録材料を得ることが
できる。成分としては前記の顔料、バインダ−、熱可融
性物質等を用いることができる。
【0055】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、以下に示す部及び%はすべて重量基準で
ある。
【0056】 実施例1 (A液) 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 20部 ポリビニルアルコ−ル10%水溶液 20部 水 60部
【0057】 (B液) ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)スルホン 4部 シュウ酸ジ(p−メチルベンジル) 4部 4,4’−{オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレンスルホニル)} ジフェノ−ルを主成分とする重合物 4部 シリカ 8部 アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール(10%水溶液) 20部 水 60部
【0058】 (C液) シリカ 15部 ポリビニルアルコール(10%水溶液) 15部 水 70部
【0059】上記組成なる混合物を、それぞれ平均粒径
が1.5μm以下となるようにサンドミルを用いて分散
して(A液)、(B液)及び(C液)を調製した。
【0060】 (D液) プラスティック球状中空粒子分散体(中空率90%、固形分濃度40%) 25部 スチレン/ブタジエン共重合体ラテツクス(固形分濃度50%) 20部 水 55部 上記組成なる混合物を混合撹拝して中間層塗布液(D
液)を調製した。これを市販の上質紙(坪量80g/m
2)の表面に、乾燥付着量が3.5g/m2となるように
塗布乾燥して中間層を設けた。
【0061】 (E液) A液 9.1部 B液 90.9部 上記組成なる混合物を混合撹拝し、感熱発色層塗布液
(E液)を調製した。これを前記中間層塗布済紙の表面
に乾燥付着量が6g/m2となるように塗布乾燥して感
熱発色層を設けた。
【0062】 (F液) C液 16.7部 ポリビニルアルコ−ル(10%水溶液) 50部 ポリアミドエピクロロヒドリン(12.5%水溶液) 14部 ステアリン酸亜鉛分散体(固形分濃度30%) 2.5部 水 16.8部 上記組成なる混合物を混合撹拝し、保護眉塗布液(F
液)を調製した。これを前記感熱発色層塗布済紙の表面
に乾燥付着量が1.5g/m2となるように塗布し、乾
燥して保護膚を設けた後、更にベック平滑度が1500
〜2500秒になるようにスーパーキャレンダー処理し
て本発明の感熱記録材料を得た。
【0063】実施例2 実施例1の(A液)の3−ジブチルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン20部を3−N−エチル−N
−p−トリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン20部に置き換え、(B液)を以下に示す(G液)
に置き換えた以外は実施例1と同様の処理にて実施例2
の感熱記録材料を得た。
【0064】 (G液) ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)スルホン 4部 2,4−ヒドロキシジフェニルスルホン 2部 4,4’−{オキシビス(エチレンオキシ−p−フェニレン スルホニル)}ジフェノ−ルを主成分とする重合物 6部 シリカ 6部 アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール(10%水溶液) 17部 水 61部
【0065】実施例3 実施例1の(B液)のシュウ酸ジ(p−メチルベンジ
ル)4部を水に置き換えた以外は実施例1と同様の処理
にて実施例3の感熱記録材料を得た。
【0066】実施例4 実施例1の(D液)のプラスティック球状中空粒子分散
体(中空率90%、固形分濃度40%)25部をプラス
ティック球状中空粒子分散体(中空率30%、固形分濃
度40%)25部に置き換えた以外は実施例1と同様の
処理にて実施例4の感熱記録材料を得た。
【0067】比較例1 実施例1の(B液)のシリカ8部を水酸化アルミニウム
8部にした以外は実施例1と同様の処理にて比較例1の
感熱記録材料を得た。
【0068】比較例2 実施例2の(G液)の2,4−ヒドロキシジフェニルス
ルホン2部を4部にした以外は実施例2と同様の処理に
て比較例2の感熱記録材料を得た。
【0069】比較例3 実施例3の(B液)のビス(4−ヒドロキシ−3,5−
ジブロモフェニル)スルホン4部を4,4’−メチレン
ビス(オキシエチレンチオ)ジフェノ−ル4部にした以
外は同様の処理にて比較例3の感熱記録材料を得た。
【0070】上記実施例及び比較例で得た感熱記録材料
について、下記の方法により性能を評価した。 (1)実用濃度 大倉電気社製シミュレーター印字装置にて、0.45m
J/dot(ヘッド電力0.45W/dot、走査線密
度8×7.7dot/mm、パルス幅1.0msec)
で黒べた印字し、その印字濃度をマクベス濃度計(RD
−914、フィルター#106)にて測定した。 (2)静的発色濃度 150℃及び140℃の熱ブロックを2kgf/cm2
で1秒間接触させ、その発色濃度をマクベス濃度計(R
D−914、フィルター#106)にて測定した。 (3)耐熱的改竄防止性 上記(1)の印字条件で市松模様を印字し更にその上か
ら、上記(2)の条件(150℃、2kgf/cm2
1秒間)で接触させ発色させた後に、目視にて市松模様
の認識が可能かどうかを判断した。
【0071】
【表1】 以上より、本発明の感熱記録材料は、プリンター印字画
像の耐熱的改竄防止性に優れているものであることが判
る。
【0072】
【発明の効果】(1)請求項1の発明によれば、プリン
タ印字による濃度が150℃の熱ブロックによる濃度よ
り0.1以上高くなるので、記録されていた情報の識別
が行なえる。 (2)請求項2、3の発明によれば、上記の記録されて
いた情報の識別がより良好に行なえる。 (3)請求項4の発明によれば、感熱記録材料のヘッド
マッチング性がすぐれたものとなる。 (4)請求項5の発明によれば、支持体や感熱発色層な
どの上に地紋、細紋その他の印刷を施しておくことによ
り、ラベル、金券において一層望ましいものとなる。 (5)請求項6の発明によれば、実用的なプリンター感
度と耐熱的改竄防止性を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】感熱記録材料の感熱発色温度とマクベス濃度と
の関係を表わした図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にロイコ染料及び該ロイコ染料
    を加熱時発色せしめる顕色剤を主成分とする感熱発色層
    を設けた感熱記録材料において、該感熱記録材料を0.
    45mJ/dotの印字エネルギーでサーマルヘッドに
    より印字して得られる画像濃度(マクベス濃度)が1.
    20以上であり、かつ150℃の熱ブロックを2kgf
    /cm2で1秒間接触させて得られる発色画像濃度(マ
    クベス濃度)より0.1以上高いことを特徴とする感熱
    記録材料。
  2. 【請求項2】 0.45mJ/dotの印字エネルギー
    でサーマルヘッドにより印字して得られる画像濃度(マ
    クベス濃度)が1.35以上であることを特徴とする請
    求項1記載の感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 140℃の熱ブロックを2kgf/cm
    2で1秒間接触させて得られる発色画像濃度(マクベス
    濃度)が1.00以上であることを特徴とする請求項1
    又は2記載の感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 支持体と感熱記録層との間に、粒径1〜
    10μmで中空率60〜98%の有機中空フィラーを含
    有する中間層を設けることを特徴とする請求項1、2又
    は3記載の感熱記録材料。
  5. 【請求項5】 印刷部を有することを特徴とする請求項
    1〜4のいずれかに記載の感熱記録材料。
  6. 【請求項6】 感熱発色層に含まれるロイコ染料を1重
    量部としたとき、吸油量が130〜200ml/100
    gである顔料を3〜6重量部含有することを特徴とする
    請求項1〜5のいずれかに記載の感熱記録材料。
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