JP2000079409A - 多重式圧延機を用いた板形状制御方法 - Google Patents
多重式圧延機を用いた板形状制御方法Info
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Abstract
ールとの間に中間ロールを備える多重式圧延機により、
板形状を高精度で制御できなかった。 【解決手段】 中間ロールシフト圧延機1を構成するワ
ークロール2、3とバックアップロール4、5との間に
中間ロール6、7を組み込み、中間ロールソフト圧延機
1の稼働および休止を繰り返しながら、稼働時に中間ロ
ール6、7のメカニカルクラウンを制御して圧延を行う
ことにより被圧延材8の板形状を制御するに際して、稼
働の開始時における中間ロール6、7の現在硬度dと、
中間ロールシフト圧延機1へ初めて組み込んだ時におけ
る中間ロール6、7の初期硬度d0 との偏差(d0 −
d)に基づいて、稼働の開始時における中間ロール6、
7の摩耗によるロール幅方向のロールプロフィルを予測
し、予測したロールプロフィルに基づいて、中間ロール
6、7の軸方向へのシフト量を制御する。
Description
ックアップロールとの間に中間ロールを備える多重式圧
延機を用いた板形状制御方法に関する。
鋼板」を例にとる。)は、その形状、とりわけ平坦度が
良好であることが望ましいことは言うまでもない。近年
では、特に冷延鋼板の形状に関する需要家の要求が一層
厳しくなってきている。
は、主として、ワークロールの曲げ量、撓み量またはク
ラウン等を調整する。これらを調整するために、例え
ば、ワークロールベンダ、中間ロールベンダ、中間ロー
ルシフトさらにはロールクーラントの流量調整等を制御
因子とした様々な方法が提案されている。通常は、圧延
時に圧延機の出側で冷延鋼板の板形状を検出し、その検
出情報に基づいて前述の制御因子の操作量 (例えばロー
ルベンディング力や中間ロールシフト量等) をフィード
バック制御する。
板等の被圧延材の板厚あるいは板幅を変更する際には、
被圧延材の先端における形状不良を低減するために、被
圧延材の材質あるいは圧延条件に基づいて、前述の操作
量をプリセット(設定計算)する。
との間に、3次曲線状または正弦曲線状のロールプロフ
ィルを有するとともにその軸方向へシフト自在に配置さ
れた中間ロールを備える圧延機(本明細書においては、
「中間ロールシフト圧延機」という。)では、中間ロー
ルを軸方向へ適宜距離だけシフトすることにより、中間
ロールの表面に機械的に形成されるロールクラウンであ
るメカニカルクラウンを、比較的高い自由度で生成する
ことができる。そのため、通常の圧延機の場合は、例え
ば、ロール研磨機により研磨したり、ベンディング装置
により撓ませることにより圧延が行われるが、中間ロー
ルシフト圧延機の場合には、主に中間ロールのシフト量
のプリセットを行って、圧延が行われる。
常、表面が梨地の肌を呈するダルロールをワークロール
として用いることが多いため、中間ロールシフトミルで
は、ワークロールと中間ロールとの間の摩擦係数が高く
なる。このため、ワークロールよりも硬度が低い中間ロ
ールは、圧延に伴って摩耗し、そのロールプロフィルが
変化する。
て中間ロールをシフトさせることにより冷延鋼板の平坦
度をフィードバック制御する場合、中間ロールの摩耗を
過小に予測すると制御量が不足して応答性が低下し、一
方過大に予測すると制御ゲインが大きくなって、得られ
る冷延鋼板の平坦度がハンチングしてしまう。
帯の先端部や後端部においても、所望の平坦度を可能な
限り確保することにより切捨て量を低減することで歩留
まりを向上させることを目的として、中間ロールのシフ
ト量のプリセットによる平坦度制御が行われるようにな
ってきた。しかし、この場合にも、中間ロールの摩耗を
精度良く予測しないと、(i) コイルトップで中伸びや端
伸びを発生して絞り込みや破断を引き起こしたり、(ii)
平坦不良部に起因して次工程での通板トラブルを生じた
り、あるいは(iii) 板形状不良に起因した通板性悪化に
より形状不良部の切捨てを行わざるを得なくなって歩留
まり低下を招いてしまう。
ルを用いた圧延の開始時における中間ロールの摩耗、す
なわちロールプロフィールを精度良く予測する技術が種
々提案されている。
ロールに形成される最大クラウンおよび最少クラウンが
中間ロールの圧延距離に1対1の関係で対応することを
前提として、中間ロールの圧延距離に基づいて、中間ロ
ールの摩耗、すなわちロールプロフィールを予測して中
間ロールのシフト位置を決定することが、開示されてい
る。
圧延条件に応じて、硬度が異なる各種のワークロールを
中間ロールシフトミルに組み替えて使用する。また、中
間ロールが摩耗してそのロール径が減少すると、その硬
度も低下してしまう。
開示された発明を実操業に適用して中間ロールの摩耗、
すなわちロールプロフィールを予測しようとしても、中
間ロールの摩耗には、接触するワークロールの硬度や中
間ロールのロール径といった、中間ロールの圧延距離以
外の因子も影響するため、予測誤差が大きくなり、前述
した各種の問題を生じてしまう。
バックアップロールとの間に中間ロールを備える多重式
圧延機を用いて、板形状を高精度で制御する方法を提供
することにある。
多くの場合、中間ロールシフトミルには、ある一定のロ
ール径の範囲内の複数種の中間ロールが使用される。例
えば、ロール径の最大値が610 mm、最小値が560 mmであ
る中間ロールを装着される中間ロールシフトミルでは、
使用できるワークロールの有効径は50mmとなる。この場
合、この中間ロールシフトミルでは、ロール径が約数十
mm違いで異なる複数種の中間ロールが組み替えられて使
用されることが多い。
る(ただし、新品ロールのロール径、硬度は同じであ
る。)ため、使用された各中間ロールそれぞれの摩耗の
程度は、各中間ロール間で大きく異なり、中間ロールの
摩耗の程度と圧延距離との相関関係が薄れてしまうと、
考えられる。
間ロールの摩耗量は、(i) 圧延の開始時における中間ロ
ールの硬度である現在硬度と、圧延機へ初めて組み込ん
だ時における中間ロールの硬度である初期硬度との偏
差、または(ii)圧延の開始時における中間ロールのロー
ル径である現在ロール径と、圧延機へ初めて組み込んだ
時における中間ロールのロール径である初期ロール径と
の偏差に1対1で対応しており、これが実操業における
板平坦度に影響をもたらすことを新規に知見し、この知
見に基づいてさらに検討を重ねて、本発明を完成した。
重式圧延機を構成するワークロールとバックアップロー
ルとの間に、3次曲線状または正弦曲線状のロールプロ
フィルを有する中間ロールを組み込み、多重式圧延機の
稼働および休止を繰り返しながら、稼働時に中間ロール
のメカニカルクラウンを制御して圧延を行うことにより
被圧延材の板形状を制御するに際して、稼働の開始時に
おける中間ロールの硬度である現在硬度と、多重式圧延
機へ初めて組み込んだ時における中間ロールの硬度であ
る初期硬度との偏差に基づいて、稼働の開始時における
中間ロールの摩耗によるロール幅方向のロールプロフィ
ルを予測し、予測したロールプロフィルに基づいて、中
間ロールのメカニカルクラウンを制御することを特徴と
する多重式圧延機を用いた板形状制御方法である。
延機を構成するワークロールとバックアップロールとの
間に、3次曲線状または正弦曲線状のロールプロフィル
を有する中間ロールを組み込み、多重式圧延機の稼働お
よび休止を繰り返しながら、稼働時に中間ロールのメカ
ニカルクラウンを制御して圧延を行うことにより被圧延
材の板形状を制御するに際して、稼働の開始時における
中間ロールのロール径である現在ロール径と、多重式圧
延機へ初めて組み込んだ時における中間ロールのロール
径である初期ロール径との偏差に基づいて、稼働の開始
時における中間ロールの摩耗によるロール幅方向のロー
ルプロフィルを予測し、予測したロールプロフィルに基
づいて、中間ロールのメカニカルクラウンを制御するこ
とを特徴とする多重式圧延機を用いた板形状制御方法で
ある。
間ロールをその軸方向にシフト自在に配置した中間ロー
ルシフト圧延機であることが望ましく、この場合、メカ
ニカルクラウンの制御が、中間ロールをその軸方向へシ
フトすることにより、行われることを、例示できる。
へ初めて組み込んだ時における中間ロールの硬度である
初期硬度」とは、ロール研磨後にその圧延機に初めて組
み込んで圧延を開始した際における中間ロールの硬度を
意味し、中間ロールが新品である場合には新品時のロー
ル硬度である。また、「多重式圧延機へ初めて組み込ん
だ時における中間ロールのロール径である初期ロール
径」とは、ロール研磨後にその圧延機に初めて組み込ん
で圧延を開始した際における中間ロールのロール径を意
味し、中間ロールが新品である場合には新品時のロール
径である。なお、新品である中間ロールには、ロール熱
処理直後に受け入れられた中間ロールも含む。
機を用いた板形状制御方法の実施形態を、添付図面を参
照しながら詳細に説明する。なお、以降の実施形態の説
明は、中間ロールをその軸方向にシフト自在に配置した
6重式の中間ロールシフト圧延機を用い、中間ロールを
軸方向へシフトさせることにより中間ロールのメカニカ
ルクラウンを制御しながら、鋼帯に冷間圧延を行ってい
る場合を例にとる。
施形態で用いる中間ロールシフト圧延機1の各ロールを
抽出して示す斜視図である。まず、この中間ロールシフ
ト圧延機1について説明する。
圧延機1は、上下一対のワークロール2、3と、上下一
対のバックアップロール4、5とを備える。上下のワー
クロール2、3と、上下のバックアップロール4、5と
は、いずれも図示しない軸受箱により回転自在に支持さ
れる。また、上ワークロール2と、上バックアップロー
ル4とは、図示しない昇降フレームに収容され、一体に
なって昇降する。これにより、圧下量が制御される。
4との間には上中間ロール6が配置され、また、下ワー
クロール3と下バックアップロール5との間には下中間
ロール7が配置される。本実施形態では、上下の中間ロ
ール6、7は、いずれも、3次曲線状のロールプロフィ
ル6a、7aを有しており、圧延機中心線C−Cに対して互
いのロールプロフィル6a、7aが対称となるように、配置
される。なお、ロールプロフィル6a、7aは、本実施形態
のように3次曲線状である必要はなく、例えば正弦曲線
状であってもよい。
ないシフト機構により、互いに逆方向へシフトすること
ができる。すなわち、上中間ロール6を図中方向へ距
離Sだけシフトさせる場合には下中間ロール7も図中
方向へ距離Sだけシフトさせ、一方上中間ロール6を図
中方向へ距離Sだけシフトさせる場合には下中間ロー
ル7も図中方向へ距離Sだけシフトさせる。これによ
り、上下の中間ロール6、7のメカニカルクラウンがそ
れぞれ制御され、上下のワークロール2、3それぞれの
ロールクラウンを自在に変更することができる。このた
め、この中間ロールシフト圧延機1によれば、種々の板
幅や材質を有する鋼帯8の平坦度を、所望の値とするこ
とができる。
初めに、中間ロールシフト圧延機1を構成する上ワーク
ロール2と上バックアップロール4との間に上中間ロー
ル6を組み込み、また、下ワークロール3と下バックア
ップロール5との間に下中間ロール7を組み込む。そし
て、中間ロールシフト圧延機1の稼働および休止を繰り
返しながら、稼働時には、上下の中間ロール6、7を上
述したようにシフトして中間ロール6、7のメカニカル
クラウンを制御しながら圧延を行うことにより被圧延材
8の板形状を制御する。また、休止時には、中間ロール
6、7を抜き取り、ロール研磨し、正常な形状に加工
し、再度、多重式圧延機の中間ロールに組み込み、圧延
を行う。なお、中間ロールシフト圧延機1の圧延能率向
上のため、ロール研磨時には、別の中間ロールを組み込
んで圧延を行う。
工業株式会社より「TCミル」という商品名で既に販売
されており公知であるため、これ以上の説明は省略す
る。次に、この中間ロールシフト圧延機1を用いた場合
の本実施形態を、経時的に説明する。
度または現在ロール径の測定)圧延を開始する前に、中
間ロール6、7の現在硬度HSまたは現在ロール径d
を、適宜手段により測定する。
度HSは、例えばショア硬度計を用いて実測したり、各
中間ロールがそれぞれ有する硬化深度曲線(ロール表面
からの距離とその位置での硬度との関係を示す曲線)を
用いることにより、簡単に求めることができる。
例えば、稼働開始時に、圧下制御を行う必要性から一般
的にキャリパを用いて必ず行われるロール径測定の際
の、測定値を用いればよい。
である現在硬度と、中間ロールシフト圧延機へ初めて組
み込んだ時における中間ロールの硬度である初期硬度と
の偏差、または稼働の開始時における中間ロールのロー
ル径である現在ロール径と、圧延機へ初めて組み込んだ
時における中間ロールのロール径である初期ロール径と
の偏差の算出)上述したようにして測定される中間ロー
ル6、7の硬度(現在硬度)HSと、中間ロールシフト
圧延機1へ初めて組み込んだ時における中間ロール6、
7の硬度(初期硬度)HS0 との偏差、または、中間ロ
ール6、7のロール径(現在ロール径)dと、中間ロー
ルシフト圧延機1へ初めて組み込んだ時における中間ロ
ール6、7のロール径(初期ロール径)d0 との偏差を
求める。なお、中間ロール6、7が新品である場合に
は、初期硬度HS0 は新品時のロール硬度であり、初期
ロール径d0 は新品時のロール径である。
によるロール幅方向のロールプロフィルの予測)このよ
うにして算出した偏差に基づいて、中間ロールの摩耗特
性、すなわち稼働の開始時における中間ロールの摩耗に
よるロール幅方向のロールプロフィルを予測する。以降
の説明は、現在硬度HSと初期硬度HS0 との偏差を用
いた場合と、現在ロール径dと初期ロール径d0 との偏
差を用いた場合とに分けて、説明する。
差を用いた場合 図2は、中間ロール6、7の初期ロール径d0(610mm) に
対する偏差と現在ロール硬度HSとの関係の一例を示す
グラフである。このグラフに示す関係は、前述した硬化
深度曲線から、中間ロール毎に事前に判明している。そ
こで、図2を用いて現在硬度HSを求め、図2に示すグ
ラフから、中間ロールの摩耗量F(HS) は、aを定数とし
て下記式により求められる。
ール幅方向に数カ所測定すれば、既知の硬化深度曲線を
用いて、稼働の開始時における中間ロールの摩耗による
ロール幅方向のロールプロフィルを正確に予測すること
ができる。また、図2に示す硬化深度曲線を用いなくと
も、中間ロールの現在硬度HSを直接測定することによ
っても、式より稼働の開始時における中間ロールの摩
耗によるロール幅方向のロールプロフィルを正確に予測
することができる。
の偏差を用いた場合 図3は、中間ロール6、7のロール硬度と摩耗量(現在
の摩耗量/初期ロール時の摩耗量)との関係の一例を示
すグラフである。このグラフに示す関係は、本発明者に
よる多数の実験結果により求められたものである。
ール径d0 に対する偏差とロール硬度HSとの関係と、
図3に示す中間ロール6、7のロール硬度HSと摩耗量
との関係とから、図4にグラフで示すように、中間ロー
ル6、7の現在ロール径dと摩耗量との関係が求められ
る。
の摩耗量をf(d)、現在ロール径をd、初期ロール径d0を
610mm 、a、b、c、eをそれぞれ定数とすると、中間
ロール6、7のロール径あるいは硬度に基づく係数が、
ロール径dから得られる初期ロール径に対する偏差(610
−d)に基づいて、下記式によって求められる。
の摩耗式F(d)は、下記式として求められる。
6、7の従来の摩耗式であり、圧延荷重や中間ロールの
圧延距離に依存する。
来の摩耗式F(0)に係数f(d)を乗じることにより、ロール
径変化に起因した硬度変化による摩耗の違いを加味し
て、稼働の開始時における中間ロール6、7のロールプ
ロフィルを正確に予測することができる。
(1)現在硬度HSと初期硬度HS0 との偏差を用いた場
合と、(2) 現在ロール径dと初期ロール径d0 との偏差
を用いた場合のいずれの場合であっても、稼働の開始時
における中間ロール6、7のロールプロフィルを正確に
予測することができる。
御)このようにして予測した、稼働の開始時における中
間ロール6、7のロールプロフィルに基づき、適宜手段
により、中間ロール6、7のメカニカルクラウンを制御
する。本実施形態では、中間ロール6、7をその軸方向
へシフトすることにより、中間ロール6、7のメカニカ
ルクラウンを制御した。
ようにして正確に予測した稼働の開始時における中間ロ
ール6、7のロールプロフィルに基づいて、公知の設定
計算法を用いて予測した。
在硬度HSと初期硬度HS0 との偏差を用いた場合と、
(2) 現在ロール径dと初期ロール径d0 との偏差を用い
た場合のいずれの場合であっても、ロール径の低下とと
もに低下するロール硬度を加味して、稼働の開始時にお
ける中間ロール6、7の摩耗の程度を予測することがで
きるため、高精度で中間ロール6、7の摩耗を予測する
ことができる。
り具体的に説明する。中間ロール6、7の初期ロールd
0 :610 mm (最小ロール径:560 mm) である図1に示す
中間ロールシフト圧延機1を用いて、板幅:1200mm、板
厚:0.8 mmの先行材の後端部に、板幅:1000mm、板厚:
0.6 mmの後行圧延材を溶接により接続して圧延を行っ
た。
に基づいて、中間ロール6、7のシスト量の設定計算を
行った従来例と、稼働開始時の現在硬度HSと初期硬度
HS0 との偏差にも基づいて、式により中間ロール
6、7のシフト量の設定計算を行った本発明例とを行
い、形状制御を行った。従来例の結果を図5に、本発明
例の結果を図6にそれぞれグラフで示す。
の圧延距離である。また、縦軸I-unitは平坦度の設定計
算時の計算値と実績値との差であり、平坦を示す単位で
ある。これらのグラフは、中間ロール径dが610 mm(新
品のロール径)の場合と560mm(最小のロール径)の場
合とについて示す。
の初期径d0 が610 mmでは、実績平坦と計算値平坦とが
精度良く一致しているが、最小ロール径が560 mmでは、
設定値と実績値とが大きく外れている。すなわち、図5
に示すグラフから、中間ロール径dが初期ロール径d0
に比べてかなり使い込んで小径になると、中間ロール
6、7の圧延距離が進むにつれて、縦軸I-unitに示す
(実績平坦−設定平坦)が段々右上がりに上昇するこ
と、つまり実績平坦>設定平坦であることがわかる。す
なわち、予測していた中間ロール6、7の摩耗プロフィ
ルよりも、実際の摩耗プロフィルが大きかったためであ
り、コイルトップの平坦がヘリ伸びにより圧延されたこ
とを示している。
ル径が小さい場合においても中間ロール6、7の圧延距
離の増加に依らず、高精度で平坦の設定計算が行われ、
被圧延材8の先端部の形状を平坦に制御することがで
き、良好な結果が得られた。
ールをその軸方向へシフトすることによりメカニカルク
ラウンの制御を行ったが、本発明はかかる態様には限定
されない。中間ロールシフト以外に、例えば、ワークロ
ールベンダ、中間ロールベンダさらにはロールクーラン
トの流量調整等を制御因子として、中間ロールのメカニ
カルクラウンを制御するようにしてもよい。
多重式圧延機が、中間ロールをその軸方向にシフト自在
に配置した中間ロールシフト圧延機である場合を例にと
ったが、本発明はかかる態様には限定されない。例えば
ワークロールベンダ、中間ロールベンダさらにはロール
クーラント流量制御機構等の板クラウン制御機構を備え
る多重式圧延機であれば、等しく適用される。
多重式圧延機が6重式圧延機である場合を例にとった
が、本発明はかかる態様には限定されない。8重式以上
の多重式圧延機についても、等しく適用される。
は、鋼帯に冷間圧延を行っている場合を例にとったが、
本発明はかかる態様には限定されない。一般的に金属板
に圧延を行う場合に等しく適用される。
ロールとバックアップロールとの間に中間ロールを備え
る多重式圧延機を用いて板形状を、そのほぼ全長にわた
って、高精度で制御することができる。これにより、と
りわけ被圧延材の先端の形状不良部による切り捨て量を
低減することができ、歩留まりの向上を図ることができ
る。かかる効果を有する本発明の意義は、極めて著し
い。
ロールを抽出して示す斜視図である。
偏差とロール硬度HSとの関係の一例を示すグラフであ
る。
耗量/初期ロール時の摩耗量)との関係の一例を示すグ
ラフである。
グラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 多重式圧延機を構成するワークロールと
バックアップロールとの間に、3次曲線状または正弦曲
線状のロールプロフィルを有する中間ロールを組み込
み、前記多重式圧延機の稼働および休止を繰り返しなが
ら、前記稼働時に前記中間ロールのメカニカルクラウン
を制御して圧延を行うことにより被圧延材の板形状を制
御するに際して、 前記稼働の開始時における前記中間ロールの硬度である
現在硬度と、前記多重式圧延機へ初めて組み込んだ時に
おける前記中間ロールの硬度である初期硬度との偏差に
基づいて、前記稼働の開始時における前記中間ロールの
摩耗によるロール幅方向のロールプロフィルを予測し、
予測した当該ロールプロフィルに基づいて、前記メカニ
カルクラウンを制御することを特徴とする多重式圧延機
を用いた板形状制御方法。 - 【請求項2】 多重式圧延機を構成するワークロールと
バックアップロールとの間に、3次曲線状または正弦曲
線状のロールプロフィルを有する中間ロールを組み込
み、前記多重式圧延機の稼働および休止を繰り返しなが
ら、前記稼働時に前記中間ロールのメカニカルクラウン
を制御して圧延を行うことにより被圧延材の板形状を制
御するに際して、 前記稼働の開始時における前記中間ロールのロール径で
ある現在ロール径と、前記多重式圧延機へ初めて組み込
んだ時における前記中間ロールのロール径である初期ロ
ール径との偏差に基づいて、前記稼働の開始時における
前記中間ロールの摩耗によるロール幅方向のロールプロ
フィルを予測し、予測した当該ロールプロフィルに基づ
いて、前記メカニカルクラウンを制御することを特徴と
する多重式圧延機を用いた板形状制御方法。 - 【請求項3】 前記多重式圧延機は、前記中間ロールを
その軸方向にシフト自在に配置した中間ロールシフト圧
延機である請求項1または請求項2記載の多重式圧延機
を用いた板形状制御方法。 - 【請求項4】 前記メカニカルクラウンの制御は、前記
中間ロールをその軸方向へシフトすることにより、行わ
れる請求項3記載の多重式圧延機を用いた板形状制御方
法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP24841998A JP3301393B2 (ja) | 1998-09-02 | 1998-09-02 | 多重式圧延機を用いた板形状制御方法 |
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Publications (2)
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