JP2000079115A - イメ―ジング・システムにおける検出器アレイ位置整列方法及び装置 - Google Patents

イメ―ジング・システムにおける検出器アレイ位置整列方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線CTイメージング・システムにおいて、
検出器アレイをX線ビームの本影と整列させることを容
易にすると共に、患者への照射量を増大させずに画質を
向上させる。 【解決手段】 本発明は、一形態では、X線ビーム(1
6)のz軸プロファイルを決定すると共に検出器アレイ
(18)を適正に配置する。一実施態様では、検出器ア
レイからの信号強度を用いて、検出器アレイの最適な位
置を決定する。加えて、これらの信号強度を利用して、
プリ・ペイシェント・コリメータ(92)のアパーチャ
を調節する。コリメータのアパーチャを調節することに
より、X線ビームの本影を検出器アレイのエッジと整列
させる。その結果、最適なX線ビームが検出器アレイに
向かって放射されることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般的には、計算機
式断層撮影(CT)のイメージングに関し、より具体的
には、イメージング・システムにおける検出器アレイの
整列に関する。
【0002】
【従来の技術】少なくとも1つの公知のCTシステム構
成においては、X線源がファン(扇形)形状のビームを
投射し、このビームは、一般に「イメージング(作像)
平面」と呼ばれるデカルト座標系のX−Y平面内に位置
するようにコリメートされる。X線ビームは、患者等の
イメージング対象の被検体を通過する。X線ビームは、
被検体によって減弱された後に、放射線検出器の配列
(アレイ)に入射する。検出器アレイの所で受け取られ
る減弱したビーム放射線の強度は、被検体によるX線ビ
ームの減弱量に依存する。検出器アレイ内の各々の検出
器素子は、検出器の位置におけるX線ビーム減弱度の測
定値である個別の電気信号を発生する。すべての検出器
からの減弱度測定値が別個に取得されて、透過プロファ
イルを形成する。
【0003】公知の第3世代CTシステムでは、X線源
及び検出器アレイは、X線ビームが被検体と交差する角
度が定常的に変化するように、イメージング平面内で被
検体の周りをガントリと共に回転する。1つのガントリ
角度における検出器アレイからの一群のX線減弱度測定
値、即ち投影データが「ビュー」と呼ばれる。被検体の
「走査(スキャン)」は、X線源及び検出器が1回転す
る間に様々なガントリ角度で形成される1組のビューで
構成される。
【0004】アキシャル・スキャン(軸方向走査)の場
合には、投影データを処理して、被検体を通過して得ら
れる2次元スライスに対応する画像を構成する。1組の
投影データから画像を再構成する1つの方法は、当業界
でフィルタ補正逆投影(filtered back projection)法
と呼ばれている。この手法は、走査から得られた減弱度
測定値を「CT数」又は「ハンスフィールド(Hounsfiel
d)単位」と呼ばれる整数へ変換し、これらの整数を用い
て陰極線管表示装置上の対応するピクセルの輝度を制御
するものである。
【0005】全走査時間を短縮するために、「ヘリカ
ル」・スキャン(螺旋走査)を行うこともできる。「ヘ
リカル」・スキャンを行うためには、所定の数のスライ
スのデータが取得されている間に、患者を移動させる。
このようなシステムは、1回のファン・ビーム・ヘリカ
ル・スキャンから単一の螺旋を形成する。ファン・ビー
ムによって悉くマッピングされた螺旋から投影データが
得られ、投影データから各々の所定のスライスにおける
画像を再構成することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】少なくとも1つの公知
のCTシステムは、検出器アレイに一時的に取り付けら
れて検出器をX線源と整列させる独立した整列用具又は
取付具を必要とする。例えば、シングル・スライス型C
Tシステムでは、台形の開口を有する整列用取付具を用
いて、投影データにおける台形のビーム幅を測定するこ
とにより、X線ビームの位置を決定することができる。
台形投影の幅から、検出器アレイの適正な位置を決定す
ることができる。マルチスライス型CTシステムの場合
には、検出器の整列はより重大である。例えば、マルチ
スライス型CTシステムでは、X線ビームの本影(umbr
a )が検出器アレイを覆っていないとアーティファクト
が形成される。しかしながら、検出器アレイを超えて本
影を拡張すると、測定情報は増加しないにも拘わらず患
者への照射量が増大する。加えて、検出器アレイは、X
線源の移動並びにコリメーション及び整列の許容差が測
定情報に影響を与えないように配置されなければならな
い。
【0007】従って、検出器アレイをX線ビームの本影
と整列させることを容易にする検出器整列システムを提
供することが望ましい。また、患者への照射量を増大さ
せずに画質を向上させる上述のようなシステムを提供す
ることが望ましい。
【0008】
【課題を解決するための手段】これらの目的及びその他
の目的は、以下のようなシステムで達成することができ
る。即ち、このシステムは、一態様では、検出器アレイ
からの信号を用いて、X線ビームのz軸プロファイルを
表す差信号又は比信号を形成する。次いで、これらの差
信号又は比信号をz軸補正ファクタと共に用いて、検出
器アレイの適正な位置を決定することができる。本発明
は特に、ツー(2)・スライス・システム及びフォー
(4)・スライス・システムを含めたマルチスライス型
計算機式断層撮影システムに適用することができる。
【0009】別の態様では、検出器アレイの信号に基づ
いてプリ・ペイシェント(pre-patient) コリメータを調
節して、X線ビームのz軸プロファイルを変更する。よ
り詳しく述べると、一態様では、コリメータのアパーチ
ャ(開口)を一定範囲の位置にわたって変更して、X線
ビームの最適なz軸プロファイルを決定する。より具体
的には、アパーチャは、X線ビームの本影のエッジが検
出器アレイのエッジと整列するように調節される。
【0010】検出器アレイを上述のようにして調節する
ことにより、特定のX線ビームのz軸プロファイルにつ
いて検出器アレイの位置が最適化される。加えて、患者
への照射量を増大させずに測定情報を供給するようにX
線ビームのz軸プロファイルが最適化される。
【0011】
【発明の実施の形態】図1及び図2には、「第3世代」
CTスキャナにおいて典型的なガントリ12を含むもの
として計算機式断層撮影(CT)イメージング・システ
ム10が示されている。ガントリ12はX線源14を有
しており、X線源14は、ガントリ12の対向する側に
設けられている検出器アレイ18に向かってX線ビーム
16を投射する。検出器アレイ18は複数の検出器素子
20によって形成されており、これらの検出器素子20
は全体で、投射されて患者22を通過したX線を感知す
る。各々の検出器素子20は、入射するX線ビームの強
度を表す電気信号、従って患者22を通過する間でのX
線ビームの減弱度を表す電気信号を発生する。X線投影
データを取得するための1回の走査の間に、ガントリ1
2及びガントリ12に装着されている構成部品は、回転
中心24の周りを回転する。
【0012】ガントリ12の回転及びX線源14の動作
は、CTシステム10の制御機構26によって制御され
る。制御機構26はX線制御装置28及びガントリ・モ
ータ制御装置30を含む。X線制御装置28はX線源1
4に対して電力信号及びタイミング信号を供給し、ガン
トリ・モータ制御装置30はガントリ12の回転速度及
び位置を制御する。制御機構26内に設けられているデ
ータ取得システム(DAS)32が、検出器素子20か
らのアナログ・データをサンプリングして、後続の処理
のためにこのデータをディジタル信号へ変換する。画像
再構成装置34が、サンプリングされてディジタル化さ
れたX線データをDAS32から受け取って、高速画像
再構成を実行する。再構成された画像はコンピュータ3
6への入力として印加され、コンピュータ36は大容量
記憶装置38に画像を記憶させる。
【0013】コンピュータ36はまた、ユーザ・インタ
フェイス、即ちグラフィック・ユーザ・インタフェイス
(GUI)を介して信号を受信し且つ供給する。より詳
しく述べると、コンピュータは、キーボード及びマウス
(図示されていない)を有しているコンソール40を介
して、オペレータからコマンド(命令)及び走査用パラ
メータを受け取る。付設されている陰極線管表示装置4
2によって、オペレータは、再構成された画像、及びコ
ンピュータ36からのその他のデータを観測することが
できる。操作者が供給したコマンド及びパラメータは、
コンピュータ36によって用いられて、DAS32、X
線制御装置28及びガントリ・モータ制御装置30に制
御信号及び情報を供給する。加えて、コンピュータ36
はまたテーブル・モータ制御装置44を動作させ、テー
ブル・モータ制御装置44はモータ式テーブル46を制
御して、患者22をガントリ12内に配置する。具体的
には、テーブル46は、患者22の各部をガントリ開口
48内に移動させる。
【0014】図3及び図4に示すように、検出器アレイ
18は、複数の検出器モジュール58を含んでいる。各
々の検出器モジュール58は、検出器ハウジング60に
固定されている。各々のモジュール58は、多次元のシ
ンチレータ・アレイ62と、高密度半導体アレイ(図で
は見えない)とを含んでいる。ポスト・ペイシェント(p
ost-patient)コリメータ(図示されていない)が、シン
チレータ・アレイ62の上方に隣接して配置されてい
て、散乱したX線ビームがシンチレータ・アレイ62に
入射する前にこれらのX線ビームをコリメートする。シ
ンチレータ・アレイ62は、配列を成して構成されてい
る複数のシンチレーション素子を含んでおり、また半導
体アレイが、同一の配列を成して構成されている複数の
フォトダイオード(図では見えない)を含んでいる。フ
ォトダイオードは基材64上に堆積され、即ち形成され
ており、またシンチレータ・アレイ62は基材64の上
方に配置されて基材64に固定されている。
【0015】検出器モジュール58はまたスイッチ装置
66を含んでおり、スイッチ装置66はデコーダ68に
電気的に結合されている。スイッチ装置66は、フォト
ダイオード・アレイと同様のサイズを有する多次元の半
導体スイッチ・アレイである。一実施例では、スイッチ
装置66は、電界効果トランジスタ(FET)のアレイ
(図示されていない)を含んでおり、各々の電界効果ト
ランジスタが、入力、出力及び制御線(図示されていな
い)を有している。スイッチ装置66は、フォトダイオ
ード・アレイとDAS32との間に結合されている。具
体的には、各々のスイッチ装置のFETの入力がフォト
ダイオード・アレイの出力に電気的に接続されており、
各々のスイッチ装置のFETの出力が、例えば可撓性の
電気ケーブル70を用いて、DAS32に電気的に接続
されている。
【0016】デコーダ68は、スイッチ装置66の動作
を制御して、スライスの所望の数及び各々のスライスに
ついてのスライス分解能に従って、フォトダイオード・
アレイの出力をイネーブルにしたり、ディスエーブルに
したり、又は組み合わせたりする。デコーダ68は、一
実施例では、当業界で公知のデコーダ・チップ又はFE
Tコントローラである。デコーダ68は、スイッチ装置
66及びコンピュータ36に結合されている複数の出力
線及び制御線を含んでいる。具体的には、デコーダの出
力は、スイッチ装置の制御線に電気的に接続されてい
て、スイッチ装置66がスイッチ装置入力からスイッチ
装置出力へ適正なデータを送信し得るようにする。デコ
ーダの制御線は、スイッチ装置の制御線に電気的に接続
されていて、どのデコーダの出力をイネーブルにするか
を決定する。デコーダ68を用いて、フォトダイオード
・アレイの特定の出力がCTシステムのDAS32に電
気的に接続されるように、スイッチ装置66内の特定の
FETをイネーブルにしたり、ディスエーブルにした
り、又は組み合わせたりする。16スライス・モードと
して定義される一実施例では、デコーダ68は、フォト
ダイオード・アレイ52のすべての行がDAS32に電
気的に接続されて、結果的に16個の独立したスライス
のデータが同時にDAS32に送信されるように、スイ
ッチ装置66をイネーブルにする。言うまでもなく、他
の多くのスライスの組み合わせが可能である。
【0017】特定の一実施例では、検出器18は、57
個の検出器モジュール58を含んでいる。半導体アレイ
及びシンチレータ・アレイ62はそれぞれ、16×16
のアレイ・サイズを有する。結果的に、検出器18は、
16の行と912の列(16×57モジュール)とを有
し、これにより、ガントリ12の各回転によって16個
の同時的なスライスのデータを収集することが可能にな
る。言うまでもなく、本発明は、何らかの特定のアレイ
・サイズに限定されているわけではなく、アレイは操作
者の特定の必要に応じてより大きくてもよいし又はより
小さくてもよいものと考えられる。また、検出器18
は、多くの異なるスライス厚及び数のモード、例えば、
1スライス・モード、2スライス・モード及び4スライ
ス・モードで動作し得る。例えば、FETを4スライス
・モードとして構成することができ、その場合、フォト
ダイオード・アレイの1行又はそれ以上の行から4つの
スライス分のデータが収集される。デコーダの制御線に
よって画定されるFETの特定の構成に応じて、フォト
ダイオード・アレイの出力の様々な組み合わせをイネー
ブルにしたり、ディスエーブルにしたり、又は組み合わ
せたりして、スライス厚を、例えば、1.25mm、
2.5mm、3.75mm又は5mmにすることができ
る。更に別の例では、1.25mm乃至20mmのスラ
イス厚を持つ1つのスライスを含むシングル・スライス
・モード、及び1.25mm乃至10mmのスライス厚
を持つ2つのスライスを含む2スライス・モードがあ
る。ここに記載した以外の他のモードも可能である。
【0018】図5は、本発明の一実施例による検出器ア
レイ位置決定システム80の概略構成図である。システ
ム80は、検出器セルの2つの行82及び84を用いて
投影データを得ているので、「ツー・スライス」・シス
テムである。検出器セル86及び88が、投影データを
得るのに加えて、検出器アレイ18のz軸位置を決定す
るのに利用される。
【0019】より詳しく述べると、図5に示すように、
X線ビーム16がX線源14(図2)の焦点90から放
射される。X線ビーム16はプリ・ペイシェント・コリ
メータ92によってコリメートされ、コリメート後のX
線ビーム16が検出器セル86及び88に向かって投射
される。「ファン・ビーム平面」と一般的に呼ばれる平
面94が、焦点90の中心線とビーム16の中心線とを
含んでいる。図5では、ファン・ビーム平面94は、検
出器セル86及び88上の照射区域96の中心線D0
整列している。
【0020】検出器セル86によって出力される信号の
信号強度A及び検出器セル88によって出力される信号
の信号強度Bは、X線ビーム14のz軸プロファイル及
び検出器アレイ18の位置に関係する。詳しく述べる
と、X線ビームのz軸プロファイル及び検出器アレイ1
8の中心線の位置は、信号強度A及びBを比[(B−
A)/(A+B)]に従って関係付けることにより決定
される。このような比は、コンピュータ36(図2)に
よって決定することができる。X線ビーム及び検出器ア
レイ18の応答が一様であるものと仮定すると、X線ビ
ーム16の本影は、信号強度Aが信号強度Bと等しいと
きに検出器アレイ18に中心合わせされている。
【0021】X線源14が周囲温度、即ち室温で動作し
ているときに検出器アレイ18を典型的に整列させる結
果として、検出器アレイ18の位置を、X線ビーム16
の移動を補正するようにずらさなければならない。詳し
く述べると、X線源14の典型的な動作温度は、最高動
作温度の50%乃至100%の範囲内にあり得る。その
結果、熱ドリフトによって、焦点の位置が移動する可能
性がある。X線ビーム16の熱ドリフトを補償するため
に、検出器アレイ18の位置が調節され、即ちz軸補正
ファクタ分だけビーム16の中心線からずらされる。一
実施例では、検出器アレイ18の位置は、検出器アレイ
18の中心線がX線ビームの中心線94からz軸補正フ
ァクタ分だけずれるまで調節される。詳しく述べると、
検出器アレイ18のz軸位置は、 z軸補正ファクタ=(S*[(B−A)/(A+
B)]) となるまで調節される。ここで、Sは拡縮ファクタ(ス
ケール・ファクタ)であり、ビーム16の形状に依存す
るものである。
【0022】例えば、Sが4.7であり、中心調節点の
検出器アレイ・チャネルについてのそれぞれの信号強度
がA=40及びB=60であると決定された場合、検出
器アレイ18の決定されるz軸位置は、(4.7*
[(60−40)/(40+60)])=0.94mm
となる。X線ビーム16の熱ドリフトの補正のためのz
軸補正ファクタが−1mmである場合、検出器アレイの
位置は1.94mm、即ち−1mmと0.94mmとの
間の距離だけ変更しなければならない。詳しく述べる
と、検出器アレイ18の位置は、信号の強度Bが低下す
るように調節されなければならない。これは、信号の強
度Aが信号の強度Bよりも大きくなるように検出器アレ
イ18を調節することによって達成される。例えば、検
出器アレイ18の位置を、信号の強度Bが39になり信
号の強度Aが61になるように調節すると、検出器アレ
イ18の位置は近似的に−1mmとなる。詳しく述べる
と、(4.7*[(39−61)/(61+39)])
=−1mmとなる。その結果、検出器アレイ18が適正
に調節される。
【0023】同様の方式で、検出器アレイ18の各々の
調節点が、検出器アレイ18全体を適正に位置決めする
ように調節される。詳しく述べると、一実施例では、検
出器アレイ18のz軸位置が、左、中央及び右の調節点
(図示されていない)について、各々の調節点の周囲の
少なくとも1つのチャネルからの信号強度を収集するこ
とにより決定される。もう1つの実施例では、各々の調
節点の周囲の複数のチャネルからの信号強度を用いて、
検出器アレイ18のz軸位置を決定してもよい。詳しく
述べると、例えば、信号強度を平均して、検出器アレイ
18のz軸位置を決定することができる。加えて、z軸
補正ファクタは、他の構成要素の移動、並びにコリメー
ション及び整列の許容差を補償する、即ち補正すること
もできる。
【0024】上述の比及び補正ファクタを用いることに
より、独立した整列装置を用いる場合と対照的に、検出
器アレイの位置の精度が向上する。その結果、システム
の経費を大幅に増大させることなく、且つ検出器アレイ
の位置を決定するための独立した整列用具を必要とする
ことなく、アーティファクトを低減すると共に画質を最
適化することが出来る。
【0025】図6は、本発明による検出器アレイ位置決
定システムのもう1つの実施例100の単純化された概
略図である。システム80(図5)の構成要素と同一の
システム100の各構成要素は、図6において図5に用
いたものと同じ参照番号を用いて識別される。システム
100は、検出器セルの4つの行102、104、10
6及び108を用いて投影データを得ることから、フォ
ー又はカド(quad)スライス・システムである。z位置
セルと呼ばれることもある検出器セル110、112、
114及び116を用いて、X線ビームのz軸プロファ
イル及び検出器アレイのz軸位置を決定する。一実施例
では、システム100のコリメータ92は、偏心カム1
20A及び120Bを含んでいる。カム120A及び1
20Bの位置は、X線制御装置28によって制御され
る。カム120A及び120Bは、ファン・ビーム平面
94の対向する両側に配置されていて、カム120Aと
カム120Bとの間の間隔に関して且つファン・ビーム
平面94に対するカム120A及び120Bの位置に関
して独立に調節することができる。カム120A及び1
20Bは単一のカム・ドライブにより位置決めしてもよ
いし、又は代替的に、各々のカムを別個のカム・ドライ
ブ、例えばモータにより位置決めしてもよい。カム12
0A及び120Bは、X線吸収性材料、例えばタングス
テンで作製される。
【0026】偏心的な形状の結果として、それぞれのカ
ム120A及び120Bの回転によって、X線ビーム1
6のz軸プロファイルが変化する。より詳しく述べる
と、カム120A及び120Bの位置を変化させると、
X線ビームの本影の位置及び幅が変化する。具体的に
は、偏心的な形状のカム120A及び120Bが連動し
て歩進(steppinng) する結果として、X線ビームの本影
の全体幅が変化する。カム120Aのみの位置を変化さ
せる、即ちカム120Aのみを歩進させると、検出器ア
レイ18の一方のエッジに対する本影の幅及び位置が変
化する。カム120Bのみの位置を変化させると、検出
器アレイ18の他方のエッジ、即ち第2のエッジに対す
る本影の幅及び位置が変化し、患者22が受け取るX線
の照射量が低減されるようになる。
【0027】一実施例では、システム100は、X線ビ
ームの本影の両エッジが検出器アレイ18のそれぞれの
エッジを正確に覆って配置されるようにコリメータ92
のアパーチャを調節する。より明確に述べると、セル1
10、112、114及び116からの信号を用いて、
X線ビームの本影のエッジがそれぞれのセル110及び
116を正確に覆って配置されるように、それぞれのカ
ム120A及び120Bが位置決めされる。
【0028】動作時には、X線源14は固定され、即ち
固定位置に配置され、それぞれのカム120A及び12
0Bは、X線ビーム16がコリメータ92を通過して検
出器アレイ18に向かって放射されるように、公称位置
に配置される。次いで、それぞれのカム120A及び1
20Bの一連の段階、即ち一連の位置について、データ
が検出器アレイ18から収集される。コリメータ92の
アパーチャを変化させること、具体的にはカム120A
及び120Bを調節することにより、患者22への照射
量を最小限に抑えながらセル110、112、114及
び116から適正な信号強度を形成する最適なX線ビー
ムが検出器18へ放射される。
【0029】より詳しく述べると、得られたデータを用
いて、最適なX線ビームの本影幅が決定される。具体的
には、X線源14並びにカム120A及び120Bを位
置決めした後に、X線ビーム16が検出器アレイ18に
向かって放射されるように、具体的には、セル110、
112、114及び116に向かって放射されるよう
に、X線源14が起動される。次いで、それぞれの検出
器セル110、112、114及び116から、所定の
時間にわたってそれぞれの信号強度データA2、A1、
B1及びB2が収集される。次いで、それぞれのカム1
20A及び120Bの位置を、ビーム16のz軸プロフ
ァイルが変更されるように前進させる。カム120A及
び120Bを配置する時間の経過後に、コリメータ52
の変更され位置でデータが収集される。より詳しく述べ
ると、カム120Aについて検出器セル110及び11
2からデータが収集され、カム120Bの変更された位
置について検出器セル114及び116を用いてデータ
が収集される。次いで、上述の過程が、所定のアパーチ
ャ範囲内でのカム120A及び120Bの各々の位置に
ついて繰り返される。
【0030】例えば、最初の、即ち典型的なコリメータ
のアパーチャを選択した後に、それぞれのカム120A
及び120Bを第1の側のアパーチャ位置及び第2の側
のアパーチャ位置に更に位置決めして、検出器アレイ1
8に向かって放射されるビーム16が縮小したz軸プロ
ファイルを持つようにコリメータのアパーチャを0.5
mmだけ縮小させる。次いで、それぞれのセル110及
び116から100ミリ秒(mS)の間だけデータが収
集されて、各々のセルについて単一の平均値が決定され
る。次いで、それぞれのカム120A及び120Bを、
コリメータ92のアパーチャが0.025mmだけ拡大
するように前進させる。コリメータ・カム120A及び
120Bの調節のために100mSを待機した後に、そ
れぞれの検出器セル110及び116からデータが収集
される。この過程が、コリメータのアパーチャが最初の
アパーチャから0.5mm拡大するまで繰り返される。
【0031】次いで、得られたデータを用いて、最適な
z軸プロファイルを形成するカム120A及び120B
の位置を決定する。より詳しく述べると、一実施例で
は、得られたデータを用いてX線ビームの本影の両エッ
ジが検出器アレイ18の両エッジと整列するのはどこで
あるかを決定する。例えば、検出器セル110から収集
されたデータを図7に示すと、収集されたデータ、即ち
セル110からのデータから、最大値が決定される。次
いで、コリメータ92の最適な位置、明確に述べるとカ
ム120Aの最適な位置が決定される。一実施例では、
カム120Aは、セル信号が最大セル信号の98%とな
る位置に配置される。詳しく述べると、信号強度が最大
値の98%よりも大きい位置又は98%よりも小さい位
置の間を補間することにより、カム120Aの最適な位
置を決定することができる。次いで、カム120Bの位
置を、カム120Aの場合と同様の方式でセル116か
らのデータを用いて決定し、カム120Bが適正に配置
されるようにする。代替的な実施例では、カム120A
及び120Bを、最大信号に対する信号の比がチャネル
間の差の最大許容誤差を生成するように配置してもよ
い。
【0032】一実施例では、図8に示すように、検出器
アレイ18の中心線に対するX線ビームの本影の位置
は、以下の式によって決定される。 uc(i)=(Δ(i,a)−Δ(i,b))/2 ここで、uc=本影の中心(検出器の中心とビームの中
心との間の差)、i=チャネル・インデクス、a=カム
a、b=カムb、Δ=検出器における公称位置とエッジ
位置との間の差、である。
【0033】Δ(i,c)=δ(i,c)*[SD
(i,c)/SC(i,c)] ここで、 SD=X線源と検出器との間の距離、SC=X線源とコ
リメータ・カムとの間の距離、δ(i,c)=公称初期
カム位置と測定されたカム・エッジ位置との間の距離、
である。
【0034】 δ(i,c)=ep(i,c)−np(i,c) ここで、c=カムa又はカムb、ep=検出器のエッジ
に交差する、ビーム中心に対する測定されたカム・エッ
ジ位置、np=ビーム中心に対する公称初期カム位置、
であり、ここで、np(a)=np(b)である。以上
に述べた代替的な実施例によって、検出器アレイの適正
な位置が決定され、X線ビームのz軸プロファイルが変
更される。加えて、X線ビームは、患者への照射量を増
大させずに画質を向上するように最適化される。
【0035】本発明の様々な実施例に関する以上の記述
から、発明の目的が達せられたことは明らかである。本
発明を詳細に記述すると共に図解したが、これらは説明
及び例示のみを意図したものであり、限定のためのもの
であると解釈してはならないことを明瞭に理解された
い。例えば、ここに記載したCTシステムは、X線源及
び検出器の両方がガントリと共に回転するような「第3
世代」システムである。しかしながら、検出器がフル・
リング(full ring )型の静止検出器でありX線源のみ
がガントリと共に回転するような「第4世代」システム
を含めた他の多くのCTシステムを用いてもよい。同様
に、ここに記載したシステムは、ツー・スライス型及び
フォー・スライス型であったが、任意のマルチスライス
型システムを用いることができる。更に、検出器アレイ
位置決定システムを詳細に記載したが、検出器アレイの
位置及びX線ビームのプロファイルをコンピュータ36
を用いて決定してもよい。例えば、コンピュータ36の
メモリに記憶されているアルゴリズムを用いて、上述の
比及び関係をコンピュータ36によって決定し、プリ・
ペイシェント・コリメータのカムの位置を制御して、X
線ビームの本影を変化させると共に、検出器アレイを調
節する際に操作者によって用いられるように陰極線管表
示装置への出力を形成してもよい。従って、本発明の要
旨は、特許請求の範囲によって限定されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】CTイメージング・システムの見取り図であ
る。
【図2】図1に示すシステムの概略ブロック図である。
【図3】CTシステムの検出器アレイの斜視図である。
【図4】検出器モジュールの斜視図である。
【図5】図1に示すCTイメージング・システムの概略
構成配置図である。
【図6】CTイメージング・システムの代替的な実施例
の概略構成配置図である。
【図7】検出器セル信号対コリメータ・オフセット位置
のグラフである。
【図8】図1に示すCTイメージング・システムの一実
施例の概略構成配置図である。
【符号の説明】
10 CTシステム 12 ガントリ 14 X線源 16 X線ビーム 18 検出器アレイ 20 検出器素子 24 回転中心 26 制御機構 28 X線制御装置 30 ガントリ・モータ制御装置 32 データ取得システム 34 画像再構成装置 36 コンピュータ 38 大容量記憶装置 40 コンソール 42 陰極線管表示装置 44 テーブル・モータ制御装置 58 検出器モジュール 60 検出器ハウジング 62 シンチレータ・アレイ 64 基材 66 スイッチ装置 68 デコーダ 70 電気ケーブル 80、100 検出器アレイ位置決定システム 82、84、102、104、106、108 検出器
セルの行 86、88、110、112、114、116 z位置
セル 90 X線源焦点 92 プリ・ペイシェント・コリメータ 94 ファン・ビーム平面 96 照射区域 120A、120B 偏心カム

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 z軸に沿って変位されている少なくとも
    2行の検出器セルを有するマルチスライス型検出器アレ
    イと、該検出器アレイに向かってX線ビームを放射する
    X線源とを備えたイメージング・システムにおいて、検
    出器アレイの位置を整列させる方法であって、 前記検出器アレイを用いてX線ビームのz軸プロファイ
    ルを決定する工程と、 該決定されたX線ビームのz軸プロファイルに基づい
    て、前記検出器アレイの位置を調節する工程と、を有す
    る検出器アレイ位置整列方法。
  2. 【請求項2】 前記のX線ビームのz軸プロファイルを
    決定する工程は、X線ビームの本影の位置を決定する工
    程を含んでいる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記の検出器アレイの位置を調節する工
    程は、前記検出器アレイの位置を前記X線ビームの本影
    の位置からz軸補正ファクタ分だけずらす工程を含んで
    いる請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記のX線ビームのz軸プロファイルを
    決定する工程は、前記検出器アレイの少なくとも第1の
    検出器セルの行の第1の検出器セル及び第2の検出器セ
    ルの行の第2の検出器セルから別個の信号を得る工程
    と、該別個の信号の強度から前記X線ビームの本影の位
    置を決定する工程とを含んでいる請求項2に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第1の検出器セルからの前記信号は
    強度Aを有しており、前記第2の検出器セルからの前記
    信号は強度Bを有しており、前記のX線ビームの本影の
    位置を決定する工程が、前記強度A及びBから導かれる
    [(B−A)/(A+B)]を用いて行われる請求項2
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記の検出器アレイの位置を調節する工
    程は、次の関係 z軸補正ファクタ=(S*[(B−A)/(A+
    B)]) を用いて行われ、ここで、S=z軸距離拡縮ファクタで
    ある請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記イメージング・システムは、前記X
    線ビームの前記z軸プロファイルを変更するための複数
    の位置を持つ調節自在のプリ・ペイシェント・コリメー
    タを更に含んでおり、前記のz軸プロファイルを決定す
    る工程は、前記検出器アレイに向かって前記X線ビーム
    を放射する工程と、前記コリメータの各々の位置毎に前
    記検出器アレイからデータを収集しながら、前記プリ・
    ペイシェント・コリメータの位置を変更する工程とを含
    んでいる請求項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記の決定されたX線ビームのz軸プロ
    ファイルに基づいて検出器アレイの位置を調節する工程
    は、前記X線ビームの本影の範囲内に前記検出器アレイ
    を配置する工程を含んでいる請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記のX線ビームの本影の位置を決定す
    る工程は、X線ビームの本影の中心を決定する工程を含
    んでいる請求項2に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記プリ・ペイシェント・コリメータ
    は、前記X線ビームの対向する両側に配置されている少
    なくとも第1のカムと第2のカムとを含んでおり、前記
    X線ビームの本影の中心は、 uc(i)=(Δ(i,a)−Δ(i,b))/2 であり、ここで、uc=本影の中心(検出器の中心とビ
    ームの中心との間の差)、i=チャネル・インデクス、
    a=カムa、b=カムb、Δ=検出器における公称位置
    とエッジ位置との間の差であり、また Δ(i,c)=δ(i,c)*[SD(i,c)/SC
    (i,c)] であって、ここで、SD=X線源と検出器との間の距
    離、SC=X線源とコリメータ・カムとの間の距離、δ
    (i,c)=公称初期カム位置と測定されたカム・エッ
    ジ位置との間の距離であり、また δ(i,c)=ep(i,c)−np(i,c) であって、ここで、c=カムa又はカムb、ep=検出
    器のエッジに交差する、ビーム中心に対する測定された
    カム・エッジ位置、np=ビーム中心に対する公称初期
    カム位置であり、ここで、np(a)=np(b)であ
    る請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 z軸に沿って変位配置されている少な
    くとも2行の検出器セルを有するマルチスライス型検出
    器アレイと、該検出器アレイに向かってX線ビームを放
    射するX線源とを備えたイメージング・システムにおい
    て、検出器アレイの位置を整列させるシステムであっ
    て、 前記検出器アレイを用いてX線ビームのz軸プロファイ
    ルを決定し、該決定されたX線ビームのz軸プロファイ
    ルに基づいて、前記検出器アレイの位置を調節するよう
    に構成されている検出器アレイ位置整列システム。
  12. 【請求項12】 前記X線ビームのz軸プロファイルを
    決定するために、X線ビームの本影の位置を決定するよ
    うに構成されている請求項11に記載のシステム。
  13. 【請求項13】 前記検出器アレイの位置を調節するた
    めに、前記検出器アレイの位置を前記X線ビームの本影
    の位置からz軸補正ファクタ分だけずらすように構成さ
    れている請求項12に記載のシステム。
  14. 【請求項14】 前記X線ビームのz軸プロファイルを
    決定するために、前記検出器アレイの少なくとも第1の
    検出器セルの行の第1の検出器セル及び第2の検出器セ
    ルの行の第2の検出器セルから別個の信号を求め、該別
    個の信号の強度から前記X線ビームの本影の位置を決定
    するように構成されている請求項12に記載のシステ
    ム。
  15. 【請求項15】 前記第1の検出器セルからの前記信号
    は強度Aを有しいると共に前記第2の検出器セルからの
    前記信号は強度Bを有している場合に、関係[(B−
    A)/(A+B)]を用いて前記強度A及びBから前記
    X線ビームの本影の位置を決定するように構成されてい
    る請求項12に記載のシステム。
  16. 【請求項16】 前記検出器アレイの位置を調節するた
    めに、検出器アレイの位置を決定するように構成されて
    おり、その場合に、 (S*[(B−A)/(A+B)])=z軸補正ファク
    タ を使用し、ここで、S=z軸距離拡縮ファクタである請
    求項15に記載のシステム。
  17. 【請求項17】 前記イメージング・システムは、前記
    X線ビームの前記z軸プロファイルを変更するための複
    数の位置を持つ調節自在のプリ・ペイシェント・コリメ
    ータを更に含んでおり、前記検出器アレイ位置整列シス
    テムは、前記z軸プロファイルを決定するために、前記
    検出器アレイに向かって前記X線ビームを放射し、前記
    コリメータの各々の位置毎に前記検出器アレイからデー
    タを収集しながら、前記プリ・ペイシェント・コリメー
    タの位置を変更するように構成されている請求項12に
    記載のシステム。
  18. 【請求項18】 前記決定されたX線ビームのz軸プロ
    ファイルに基づいて前記検出器アレイの位置を調節する
    ために、前記X線ビームの本影の範囲内に前記検出器ア
    レイを配置するように構成されている請求項17に記載
    のシステム。
  19. 【請求項19】 前記X線ビームの本影の位置を決定す
    るために、前記X線ビームの本影の中心を決定するよう
    に構成されている請求項12に記載のシステム。
  20. 【請求項20】 前記プリ・ペイシェント・コリメータ
    は、前記X線ビームの対向する両側に配置されている少
    なくとも第1のカムと第2のカムとを含んでおり、前記
    X線ビームの本影の中心は、 uc(i)=(Δ(i,a)−Δ(i,b))/2 であり、ここで、uc=本影の中心(検出器の中心とビ
    ームの中心との間の差)、i=チャネル・インデクス、
    a=カムa、b=カムb、Δ=検出器における公称位置
    とエッジ位置との間の差であり、また Δ(i,c)=δ(i,c)*[SD(i,c)/SC
    (i,c)] であって、ここで、SD=X線源と検出器との間の距
    離、SC=X線源とコリメータ・カムとの間の距離、δ
    (i,c)=公称初期カム位置と測定されたカム・エッ
    ジ位置との間の距離であり、また δ(i,c)=ep(i,c)−np(i,c) であって、ここで、c=カムa又はカムb、ep=検出
    器のエッジに交差する、ビーム中心に対する測定された
    カム・エッジ位置、np=ビーム中心に対する公称初期
    カム位置であり、ここで、np(a)=np(b)であ
    る請求項19に記載のシステム。
  21. 【請求項21】 z軸に沿って変位配置されている少な
    くとも2行の検出器セルを有するマルチスライス型検出
    器アレイと、該検出器アレイに向かってX線ビームを放
    射するX線源と、前記検出器アレイ及び前記X線源に結
    合されたコンピュータとを備えたイメージング・システ
    ムであって、 前記コンピュータは、前記検出器アレイを用いてX線ビ
    ームのz軸プロファイルを決定し、該決定されたX線ビ
    ームのz軸プロファイルに基づいて前記検出器アレイの
    調節後の位置を決定するようにプログラムされているこ
    とを特徴とするイメージング・システム。
  22. 【請求項22】 前記X線ビームのz軸プロファイルを
    決定するために、前記コンピュータは、X線ビームの本
    影の位置を決定するようにプログラムされている請求項
    21に記載のイメージング・システム。
  23. 【請求項23】 前記検出器アレイの位置を調節するた
    めに、前記コンピュータは、前記検出器アレイの位置を
    前記X線ビームの本影の位置からz軸補正ファクタ分だ
    けずらすようにプログラムされている請求項22に記載
    のイメージング・システム。
  24. 【請求項24】 前記X線ビームのz軸プロファイルを
    決定するために、前記コンピュータは、前記検出器アレ
    イの少なくとも第1の検出器セルの行の第1の検出器セ
    ル及び第2の検出器セルの行の第2の検出器セルから別
    個の信号を求め、該別個の信号の強度から前記X線ビー
    ムの本影の位置を決定するようにプログラムされている
    請求項22に記載のイメージング・システム。
  25. 【請求項25】 前記第1の検出器セルからの前記信号
    は強度Aを有していると共に前記第2の検出器セルから
    の前記信号は強度Bを有している場合において、前記コ
    ンピュータは、関係[(B−A)/(A+B)]を用い
    て前記強度A及びBからX線ビームの本影の位置を決定
    するようにプログラムされている請求項22に記載のイ
    メージング・システム。
  26. 【請求項26】 前記検出器アレイの調節後の位置を決
    定するために、前記コンピュータは、以下の関係 (S*[(B−A)/(A+B)])=z軸補正ファク
    タ を決定するようにプログラムされており、ここで、S=
    z軸距離拡縮ファクタである請求項25に記載のイメー
    ジング・システム。
  27. 【請求項27】 前記イメージング・システムは、前記
    X線ビームの前記z軸プロファイルを変更するための複
    数の位置を持つ調節自在のプリ・ペイシェント・コリメ
    ータを更に含んでおり、前記コンピュータは、前記z軸
    プロファイルを決定するために、前記X線源が前記検出
    器アレイに向かって前記X線ビームを放射することを可
    能にし、前記コリメータの各々の位置毎に前記検出器ア
    レイからデータを収集しながら、前記プリ・ペイシェン
    ト・コリメータの前記位置を変更するようにプログラム
    されている請求項22に記載のイメージング・システ
    ム。
  28. 【請求項28】 前記X線ビームの本影の位置を決定す
    るために、前記コンピュータは、X線ビームの本影の中
    心を決定するようにプログラムされている請求項22に
    記載のイメージング・システム。
  29. 【請求項29】 前記プリ・ペイシェント・コリメータ
    は、前記X線ビームの対向する両側に配置されている少
    なくとも第1のカムと第2のカムとを含んでおり、前記
    X線ビームの本影の中心は、 uc(i)=(Δ(i,a)−Δ(i,b))/2 であり、ここで、uc=本影の中心(検出器の中心とビ
    ームの中心との間の差)、i=チャネル・インデクス、
    a=カムa、b=カムb、Δ=検出器における公称位置
    とエッジ位置との間の差であり、また Δ(i,c)=δ(i,c)*[SD(i,c)/SC
    (i,c)] であって、ここで、SD=X線源と検出器との間の距
    離、SC=X線源とコリメータ・カムとの間の距離、δ
    (i,c)=公称初期カム位置と測定されたカム・エッ
    ジ位置との間の距離であり、また δ(i,c)=ep(i,c)−np(i,c) であって、ここで、c=カムa又はカムb、ep=検出
    器のエッジに交差する、ビーム中心に対する測定された
    カム・エッジ位置、np=ビーム中心に対する公称初期
    カム位置であり、ここで、np(a)=np(b)であ
    る請求項28に記載のイメージング・システム。
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