JP2000076574A - 監視システム - Google Patents

監視システム

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JP2000076574A
JP2000076574A JP10247551A JP24755198A JP2000076574A JP 2000076574 A JP2000076574 A JP 2000076574A JP 10247551 A JP10247551 A JP 10247551A JP 24755198 A JP24755198 A JP 24755198A JP 2000076574 A JP2000076574 A JP 2000076574A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 監視対象物が奪われたり等して無くなったこ
とを迅速に検出し、その存在場所を適確に識別し得る監
視システムを提供する。 【解決手段】 監視対象物に収納されたターゲット機1
と監視員等が携帯する主所有者機3の間の距離が所定の
距離以上離れ、更にターゲット機1と予備所有者機5と
の間の距離も所定の距離以上離れると、ターゲット機1
から基地局7、ISDN網9を介して管理センタ11に
異常事態発生情報が送信され、管理センタ11はターゲ
ット機1の位置情報を取得し、この位置情報に基づきタ
ーゲット機1を収納している監視対象物を追跡する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ターゲット機と所
有者機とを用いて、例えば現金輸送箱のような監視対象
物を監視する監視システムに関し、更に詳しくは、ター
ゲット機を例えば現金輸送箱のような監視対象物に取り
付け、所有者機を運搬者等に携帯させ、両者間の距離が
離れた場合に監視対象物が例えば強奪されたものと判定
し、監視対象物とともに移動するターゲット機の位置を
監視する監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】監視対象物として、例えば現金を輸送す
る場合には、現金が強奪されないように監視員を随伴さ
せて厳重に監視を行いながら現金輸送を行っているが、
監視員がちょっと目を離した隙に現金が輸送箱ごと奪わ
れたり、または監視員が射殺または刺殺されたり等して
現金輸送箱が強奪されてしまうことが発生することもあ
る。このようなことは、現金、すなわち現金輸送箱に限
らず、例えば重要書類の入ったかばん、ハンドバック等
にもあり得ることである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように監視対
象物が奪われる等の緊急事態が発生した場合には、まず
監視員等の被害者が警察等に緊急事態の発生を通報する
ものであるが、被害者が射殺または刺殺等されている場
合、また射殺や刺殺等されないまでも強く殴打されて動
けない場合には、警察等に通報することが不可能である
という問題がある。
【0004】また、警察等に通報したとしても、加害者
は監視対象物を持っていち早く逃走するため、加害者の
追跡も困難であるという問題もある。
【0005】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、監視対象物が奪われたり等し
て無くなったことを迅速に検出し、その存在場所を適確
に識別し得る監視システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明は、監視対象物とともに自由
に移動できるように監視対象物に設けられるとともに、
位置情報を得ることができるターゲット機と、該ターゲ
ット機と対をなし、移動可能に設けられる所有者機と、
前記ターゲット機および所有者機と連携して監視を行う
管理センタとを有し、前記ターゲット機および所有者機
の少なくとも一方が、他方との間の距離を検出する距離
検出手段と、この検出した距離が所定の距離以上の場
合、異常情報を前記管理センタに送信する送信手段とを
有し、前記管理センタが、前記異常情報を受信すると、
前記ターゲット機の位置を探るべく該ターゲット機から
位置情報を得るように制御する位置情報取得制御手段と
を有することを要旨とする。
【0007】請求項1記載の本発明にあっては、ターゲ
ット機と所有者機の間の距離が所定の距離以上離れる
と、異常情報を管理センタに送信し、管理センタは異常
情報を受信すると、ターゲット機から位置情報を得てタ
ーゲット機の位置を探るため、ターゲット機を監視対象
物である例えば現金輸送箱に収納し、所有者機を現金輸
送監視員等に携帯させた場合等において現金輸送箱がタ
ーゲット機とともに強奪されて所有者機から離れた場合
には、直ちに異常情報が管理センタに送信され、管理セ
ンタによってターゲット機の位置、すなわち現金輸送箱
である監視対象物の位置を検知し、更に監視対象物の追
跡も可能となり、監視対象物を適確に回収することがで
きる。
【0008】また、請求項2記載の本発明は、監視対象
物とともに自由に移動できるように監視対象物に設けら
れるとともに、位置情報を得ることができるターゲット
機と、該ターゲット機と対をなし、移動可能に設けられ
る主所有者機と、前記ターゲット機と対をなし、移動可
能に設けられる予備所有者機と、前記ターゲット機、主
所有者機および予備所有者機と連携して監視を行う管理
センタとを有し、前記ターゲット機および主所有者機の
少なくとも一方が、他方との間の距離を検出する距離検
出手段と、この検出した距離が所定の距離以上の場合、
第1の異常情報を送信する送信手段とを有し、前記ター
ゲット機および予備所有者機の少なくとも一方が、他方
との間の距離を測定する距離測定手段と、前記第1の異
常情報を受信する受信手段と、該第1の異常情報の受信
に応答して、前記距離測定手段でターゲット機と予備所
有者機との間の距離を測定し、この測定した距離が所定
の距離以上の場合、第2の異常情報を前記管理センタに
送信する送信手段とを有し、前記管理センタが、前記第
2の異常情報を受信すると、前記ターゲット機の位置を
探るべく該ターゲット機から位置情報を得るように制御
する位置情報取得制御手段とを有することを要旨とす
る。
【0009】請求項2記載の本発明にあっては、ターゲ
ット機および主所有者機に加えて、予備所有者機を設
け、ターゲット機が主所有者機から所定の距離以上離れ
た場合に、更に確認のためにターゲット機が予備所有者
機から所定の距離以上離れたかどうかをチェックし、そ
うである場合に異常事態の発生と判定し、異常情報を管
理センタに送信し、管理センタでターゲット機から位置
情報を得てターゲット機の位置を探るため、ターゲット
機と主所有者機の距離が異常事態でない例えば所有者で
ある監視員等のちょっとした用事等で所定の距離以上離
れて、仮に異常情報が発生したとしても、ターゲット機
は予備所有者機との距離を確認し、本当の異常情報のみ
が管理センタに通報され、更に正確に異常事態の早期発
見、早期解決、監視対象物の適確な回収、強奪犯人の検
挙率の向上を図ることができる。
【0010】更に、請求項3記載の本発明は、請求項1
または2記載の発明において、前記距離検出手段および
前記距離測定手段が、電磁波を送信する電磁波送信手段
および該電磁波送信手段から送信される電磁波の電界強
度を測定する電界強度測定手段を有することを要旨とす
る。
【0011】請求項3記載の本発明にあっては、ターゲ
ット機と主所有者機との間の距離測定またはターゲット
機と予備所有者機との間の距離測定を電磁波の電界強度
を測定して行っているため、例えば各機としてPHS端
末を使用する場合にはPHS電波を利用でき、簡単かつ
正確に距離測定を行うことができる。
【0012】請求項4記載の本発明は、請求項1乃至3
のいずれかに記載の発明において、前記ターゲット機
が、位置情報機能付きPHS端末で構成され、所有者機
はPHS端末で構成されることを要旨とする。
【0013】請求項4記載の本発明にあっては、ターゲ
ット機は位置情報機能付きPHS端末であり、所有者機
はPHS端末であるため、現用のPHS端末を使用で
き、低価格化を図ることができる。
【0014】また、請求項5記載の本発明は、請求項1
乃至4のいずれかに記載の発明において、前記管理セン
タの位置情報取得制御手段が、ターゲット機を追従し得
るように所定の時間間隔でターゲット機の位置情報を得
るように制御する手段を有することを要旨とする。
【0015】請求項5記載の本発明にあっては、管理セ
ンタは所定の時間間隔毎にターゲット機の位置情報を得
て、ターゲット機を追従することができるため、例えば
ターゲット機の収納された監視対象物を強奪した相手が
逃走する場合でも、その軌跡を逐次追求しながら適確に
捉えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態
に係る監視システムの全体構成を示す図である。同図に
示す監視システムは、例えばPHS位置情報サービス機
能付きのPHS端末からなり、基地局7と無線回線6を
介して通信し得るターゲット機1、該ターゲット機1と
対をなすように構成されたPHS端末からなり、同様に
基地局7と無線回線6を介して通信し得る主所有者機
3、該主所有者機3と同様にターゲット機1と対をなす
ように構成されたPHS端末からなり、基地局7と無線
回線6と通信でき、主所有者機3の予備機として設けら
れている予備所有者機5、および前記基地局7が接続さ
れたISDN網9に接続され、ISDN網9および基地
局7を介してターゲット機1、主所有者機3および予備
所有者機5と通信することができる管理センタ11を有
している。
【0017】ターゲット機1は、例えば現金輸送箱のよ
うな監視対象物とともに自由に移動できるように監視対
象物内等に設けられ、主所有者機3は、監視対象物を警
備または監視する例えば監視員等に所有されて設けら
れ、監視員等とともに自由に移動することができる。ま
た、予備所有者機5は、例えば監視対象物を輸送する輸
送車等に固定的に設けられ、該輸送車等とともに自由に
移動することができる。管理センタ11は、ターゲット
機1、主所有者機3および予備所有者機5と連携して監
視対象物の監視を全体的に監視する。
【0018】また、ターゲット機1は、位置情報サービ
ス機能付きPHS端末であり、該ターゲット機1の位置
情報を管理センタ11においてISDN網9、基地局7
を介して取得し得るように構成されている。そして、例
えば、このターゲット機1を収納した現金輸送箱が強盗
時に強奪され、強盗がターゲット機1を収納した現金輸
送箱を持って逃走した場合、このターゲット機1の位置
を上述したように管理センタ11が基地局7を介して取
得することにより現金輸送箱、ひいては強盗の位置を適
確に識別することができるものである。
【0019】更に、ターゲット機1と主所有者機3は、
互いが送信するPHS電波の電界強度を検知して両者間
の距離を測定する距離測定手段を有し、またターゲット
機1はこの距離測定手段を使用して、予備所有者機5か
らのPHS電波の電界強度を検知し、予備所有者機5と
の間の距離も測定し得るように構成されている。
【0020】そして、ターゲット機1は、自己の距離測
定手段で主所有者機3との間の距離を測定し、この距離
が所定の距離以上になった場合には、ターゲット機1、
すなわちターゲット機1が収容されている監視対象物が
強奪等により主所有者機3から離れたものと判断して、
主所有者機3に通報し、確認のため主所有者機3にも主
所有者機3自身の距離測定手段を使用してターゲット機
1と主所有者機3との間の距離を測定させる。この結
果、主所有者機3で測定した両者間の距離も所定の距離
以上の場合には、更に確認のためターゲット機1は自己
の距離測定手段を用いて、予備所有者機5からの電界強
度を検知して予備所有者機5との間の距離を測定する。
そして、この測定したターゲット機1と予備所有者機5
との間の距離も所定の距離以上の場合には、異常事態の
発生と判断し、ターゲット機1は、異常情報を無線回線
6、基地局7、ISDN網9を介して管理センタ11に
送信し、異常事態の発生を管理センタ11に通報する。
【0021】管理センタ11は、ターゲット機1から異
常事態の発生を通知されると、ターゲット機1と通信を
行いながらターゲット機1の位置情報を取得し、この位
置情報を警察等の関連部門に通報する。この結果、警察
等の関連部門は、このターゲット機1の位置情報に基づ
きターゲット機1、すなわちターゲット機1の収納され
ている監視対象物である例えば現金輸送箱を確保すべく
動作を行うことができる。
【0022】次に、図2〜図8を参照して、ターゲット
機1、主所有者機3、予備所有者機5および管理センタ
11の構成について詳細に説明する。
【0023】まず、図2を参照して、ターゲット機1の
構成について説明する。ターゲット機1は、図2に示す
ように、基地局7と無線回線6を介して通信するための
PHS電波を送受信するアンテナ21、該アンテナ21
を送信用または受信用に切り換えるアンテナスイッチ2
3、該アンテナスイッチ23を介してアンテナ21から
送信する送信信号を増幅する送信用パワーアンプ25、
該送信用パワーアンプ25に供給する送信信号を変調す
る変調部27、アンテナスイッチ23を介してアンテナ
21で受信した信号が供給されるRF&IF部31、該
RF&IF部31からの受信信号を復調処理する復調部
33、変調部27および復調部33に接続され、変調部
27および復調部33に対する送受信信号のベースバン
ド処理および時分割多重処理を行う時分割多重アクセス
処理部(以下、TDMA部と略称する)29、該TDM
A部29に接続され、アンテナ21で受信したPHS電
波の電界強度のアンテナスイッチ23、RF&IF部3
1、復調部33を介してTDMA部29で処理された信
号に基づいてターゲット機1と主所有者機3または予備
所有者機5との間の距離を測定する距離検出部35、タ
ーゲット機1の全体のシステム動作を制御するマイクロ
コンピュータユニット(以下、MCUと略称する)3
7、該MCU37に接続されたマイクロコンピュータユ
ニット・インタフェース(以下、MCU−IFと略称す
る)39、該MCU−IF39を介してMCU37に接
続され、一時データ等を記憶するRAM41、MCU−
IF39を介してMCU37に接続され、本ターゲット
機1の動作手順等を記載しているプログラムや固定デー
タ等を記憶しているROM43、MCU−IF39を介
してMCU37に接続され、MCU37から供給される
各種情報を表示するとともに、MCU37に供給する各
種情報を入力する表示&入力部45、本ターゲット機1
の動作電圧を各部に供給するバッテリ47、該バッテリ
47に対する充電制御を行う無接点バッテリ充電制御部
49、バッテリ47の消耗等を含む異常動作を検出する
セット異常動作検出部51、および該セット異常動作検
出部51で検出した異常動作を例えばブザー等で報知す
るセット異常報知装置53から構成されている。
【0024】なお、このように構成されるターゲット機
1は、距離検出部35で主所有者機3および予備所有者
機5との間の距離を測定し、この測定した距離情報をM
CU−IF39を介してMCU37に供給し、MCU3
7において該測定距離を所定の距離と比較し、測定距離
が所定の距離以上の場合、異常情報を作成し、この異常
情報をMCU37の制御によりTDMA部29から変調
部27、送信用パワーアンプ25、アンテナスイッチ2
3、アンテナ21を介して主所有者機3または管理セン
タ11に向けて送信するようになっている。
【0025】また、主所有者機3は、図3のその構成を
詳細に示すように、基地局7と無線回線6を介して通信
するためのPHS電波を送受信するアンテナ61、該ア
ンテナ61を送信用または受信用に切り換えるアンテナ
スイッチ63、該アンテナスイッチ63を介してアンテ
ナ61から送信する送信信号を増幅する送信用パワーア
ンプ65、該送信用パワーアンプ65に供給する送信信
号を変調する変調部67、アンテナスイッチ63を介し
てアンテナ61で受信した信号が供給されるRF&IF
部71、該RF&IF部71からの受信信号を復調処理
する復調部73、前記変調部67および復調部73に接
続され、変調部67および復調部73に対する送受信信
号のベースバンド処理および時分割多重処理を行う時分
割多重アクセス処理部(以下、TDMA部と略称する)
69、該TDMA部69に接続され、アンテナ61で受
信したPHS電波の電界強度のアンテナスイッチ63、
RF&IF部71、復調部73を介してTDMA部69
で処理された信号に基づいてターゲット機1と主所有者
機3との間の距離を測定する距離検出部75、主所有者
機3の全体のシステム動作を制御するマイクロコンピュ
ータユニット(以下、MCUと略称する)77、該MC
U77に接続されたマイクロコンピュータユニット・イ
ンタフェース(以下、MCU−IFと略称する)79、
該MCU−IF79を介してMCU77に接続され、一
時データ等を記憶するRAM81、MCU−IF79を
介してMCU77に接続され、本主所有者機3の動作手
順等を記載しているプログラムや固定データ等を記憶し
ているROM83、MCU−IF79を介してMCU7
7に接続され、MCU77から供給される各種情報を表
示するとともに、MCU77に供給する各種情報を入力
する表示&入力部85、本主所有者機3の動作電圧を各
部に供給するバッテリ87、該バッテリ87に対する充
電制御を行う無接点バッテリ充電制御部89、バッテリ
87の消耗等を含む異常動作を検出するセット異常動作
検出部91、該セット異常動作検出部91で検出した異
常動作を例えばブザー等で報知するセット異常報知装置
93、TDMA部69に接続された音声インタフェース
(以下、音声I/Fと略称する)95、該音声I/F9
5を介してTDMA部69に接続され、本機3の所有者
である監視員の音声を検出して電気信号としてTDMA
部69に供給するマイクロフォン97、およびアンテナ
61で受信し、アンテナスイッチ63、RF&IF部7
1、復調部73、TDMA部69を介して音声I/F9
5から供給される受信信号を音声として出力するスピー
カ99から構成されている。
【0026】なお、この主所有者機3は、音声I/F9
5、マイクロフォン97、およびスピーカ99からなる
通話手段を備えているのに対して、図2に示したターゲ
ット機1がこれらの通話手段を備えていないのは、ター
ゲット機1は現金輸送箱等の監視対象物内に設けられ、
通話する必要がないためである。
【0027】図3に示すように構成される主所有者機3
は、距離検出部75でターゲット機1との間の距離を測
定し、この測定した距離情報をMCU−IF79を介し
てMCU77に供給し、MCU77において該測定距離
を所定の距離と比較し、測定距離が所定の距離以上の場
合、異常情報を作成し、この異常情報をMCU77の制
御によりTDMA部69から変調部67、送信用パワー
アンプ65、アンテナスイッチ63、アンテナ61を介
してターゲット機1または管理センタ11に向けて送信
するようになっている。
【0028】更に、予備所有者機5は、図4にその構成
を詳細に示すように、基地局7と無線回線6を介して通
信するためのPHS電波を送信するアンテナ101、該
アンテナ101から送信する送信信号を増幅する送信用
パワーアンプ103、該送信用パワーアンプ103に供
給する送信信号を変調する変調部105、変調部105
に接続され、変調部105に対する送信信号のベースバ
ンド処理および時分割多重処理を行う時分割多重アクセ
ス処理部(以下、TDMA部と略称する)107、主所
有者機3の全体のシステム動作を制御するマイクロコン
ピュータユニット(以下、MCUと略称する)109、
該MCU109に接続されたマイクロコンピュータユニ
ット・インタフェース(以下、MCU−IFと略称す
る)111、該MCU−IF111を介してMCU10
9に接続され、一時データ等を記憶するRAM113、
MCU−IF111を介してMCU109に接続され、
本予備所有者機5の動作手順等を記載しているプログラ
ムや固定データ等を記憶しているROM115、MCU
−IF111を介してMCU109に接続され、MCU
109から供給される各種情報を表示するとともに、M
CU109に供給する各種情報を入力する表示&入力部
117、本予備所有者機5の動作電圧を各部に供給する
バッテリ119、該バッテリ119に対する充電制御を
行う無接点バッテリ充電制御部121、バッテリ119
の消耗等を含む異常動作を検出するセット異常動作検出
部123、および該セット異常動作検出部123で検出
した異常動作を例えばブザー等で報知するセット異常報
知装置125から構成されている。
【0029】なお、この予備所有者機5も、ターゲット
機1と同様に通話機能は必要ないので、図3の主所有者
機3に示すような音声I/F95、マイクロフォン97
およびスピーカ99からなる通話手段は設けられていな
い。
【0030】管理センタ11は、図5に詳細に構成を示
すように、管理センタ11の全体の動作を制御する管理
センタ総合制御部131、地図情報を記憶している地図
データベース133、ターゲット機1の位置情報を取得
し、この取得した位置情報を蓄積する位置情報取得蓄積
用サーバ135、この取得したターゲット機1の位置情
報に基づいて地図データベース133を探索し、ターゲ
ット機1の位置情報から緯度および経度情報を取得し、
地図上に展開する位置情報地図上展開部137、該位置
情報地図上展開部137で地図上に展開されたターゲッ
ト機1の位置を表示するモニタ139、ターゲット機
1、主所有者機3および予備所有者機5等の無線機の状
態を監視制御する無線機状態監視制御部141、および
警察等の外部機関と連携する外部機関連携部143から
構成されている。
【0031】また、管理センタ11は、ISDN網9、
PHS網8に接続されるとともに、また電話網またはI
SDN網等の通信網13を介して警察等関連部門15に
接続されている。
【0032】次に、図6〜図15に示すフローチャート
を参照して、以上のように構成される監視システムの作
用を説明する。なお、図6〜図15のフローチャートに
おいて、図6〜図9はターゲット機1の一連の作用を示
す連続したフローチャートであり、図10〜図12は主
所有者機3の一連の作用を示す連続したフローチャート
であり、また図13〜図15は管理センタ11の一連の
作用を示す連続したフローチャートであり、各図のフロ
ーチャートは丸印で囲んだ飛び先記号「イ」〜「リ」を
介して連続されているものである。
【0033】まず、ターゲット機1は、図6に示すよう
に初期化(イニシャライズ)を行い(ステップS1
1)、それから所定の動作準備を行い(ステップS1
3)、準備が成功したか失敗したかを判定する(ステッ
プS15)。準備が失敗した場合には、失敗を主所有者
機3に通知する(ステップS17)。そして、この通知
が完了したか失敗したかを判定し、失敗した場合には、
ターゲット機1はセット異常報知装置53により警報音
を鳴動し(ステップS21)、完了した場合には、主所
有者機3の操作者である監視員等による操作指示を待つ
状態になる(ステップS23)。
【0034】一方、ステップS15の判定で準備に成功
したことがわかった場合には、準備成功を主所有者機3
に通知し(ステップS25)、ターゲット機1の設定状
態を主所有者機3に通知する(ステップS27)。それ
から、ターゲット機1は、主所有者機3からの設定情報
に基づいて動作の設定処理を行い(ステップS29)、
動作開始待ち状態になる(ステップS31)。
【0035】ターゲット機1は、動作開始状態になる
と、まず管理センタ11に対する発呼を行い(ステップ
S33)、発呼が正常に完了したか否かをチェックする
(ステップS35)。発呼が正常に完了した場合には、
位置情報通知準備完了状態となる(ステップS37)。
以上の処理は、ターゲット機1の立ち上げ時の処理であ
り、次に処理は図7以降の具体的処理に進むことになる
が、この具体的処理については主所有者機3および管理
センタ11の動作と連携して行うため、ここでは一旦タ
ーゲット機1の動作説明を中止して、次に主所有者機3
の最初の立ち上げ時の動作について説明する。
【0036】主所有者機3は、まず図10に示すよう
に、初期化(イニシャライズ)を行い(ステップS8
1)、それから所定の動作準備を行い(ステップS8
3)、主所有者機3における準備が成功したか失敗した
かを判定する(ステップS85)。主所有者機3の準備
が成功した場合には、ターゲット機1からの通知により
ターゲット機1の準備が成功したか否かを判定する(ス
テップS87)。主所有者機3の準備が失敗した場合、
または主所有者機3の準備は成功したが、ターゲット機
1の準備が失敗したことがわかった場合には、準備の失
敗を主所有者機3の所有者である監視員等に通知し(ス
テップS89)、主所有者機3の監視員等による操作を
待つ状態になる(ステップS91)。
【0037】一方、主所有者機3の準備もターゲット機
1の準備も成功した場合には、ステップS93に進み、
ターゲット機1の設定状態の通知を受け取り(ステップ
S93)、ターゲット機1に対して動作設定情報を送信
し(ステップS95)、動作開始待ち状態になる(ステ
ップS97)。
【0038】次に、主所有者機3は、動作開始状態にな
ると、ターゲット機1に対して位置情報開始を通知し
(ステップS99)、それから管理センタ11に対する
発呼を行い(ステップS101)、発呼が正常に完了し
たか否かをチェックする(ステップS103)。発呼が
正常に完了した場合には、主所有者機3の位置情報通知
準備完了状態となる(ステップS105)。以上の処理
が主所有者機3の立ち上げ時の処理である。
【0039】なお、予備所有者機5の動作はフローチャ
ートとして図示しないが、予備所有者機5の立ち上げ時
の処理は、以上説明した主所有者機3の立ち上げ時の処
理と同じである。
【0040】以上のように、主所有者機3の立ち上げ時
の処理が終了した段階で、一旦主所有者機3の動作説明
を中止し、次に、管理センタ11の動作について途中ま
で説明する。
【0041】管理センタ11は、図13に示すように、
まず主所有者機3、予備所有者機5およびターゲット機
1の上述した位置情報通知準備処理の完了待ち状態にあ
り(ステップS141)、各機の準備がすべて完了した
か否かをチェックしている(ステップS143)。
【0042】上述した各機の処理手順で説明したよう
に、主所有者機3、予備所有者機5およびターゲット機
1のすべてが位置情報通知準備完了状態になると、管理
センタ11は、まず一定時間毎にターゲット機1の位置
情報を入手する(ステップS145)。このターゲット
機1の位置情報入手処理は、管理センタ11からISD
N網9を介してターゲット機1の在圏するサービスエリ
アの基地局7にアクセスすることにより行われる。
【0043】ターゲット機1の位置情報を入手すると、
この位置情報からターゲット機1がコースを逸脱してい
ないか否かをチェックする(ステップS147)。逸脱
してなく、異常無しの場合には、主所有者機3、予備所
有者機5、ターゲット機1の各機から動作異常通知がな
いか否かをチェックする(ステップS149)。動作異
常通知がなく、異常無しの場合には、ターゲット機1か
ら緊急事態発生通知がないか否かをチェックする(ステ
ップS151)。ターゲット機1から緊急事態発生通知
がなく、異常無しの場合には、ステップS145に戻っ
て、ステップS145〜S155の間の繰り返し待機処
理を同じように行う。
【0044】また、管理センタ11は、ステップS14
7におけるターゲット機1がコースを逸脱していないか
否かについてのチェックの結果、コースを逸脱している
と判定した場合には、管理センタ11は主所有者機3に
発呼し、主所有者機3の所有者である監視員等に状況を
確認する(ステップS153)。
【0045】この状況確認に対しては、主所有者機3
は、前述した処理の続きである図11のステップS10
7における管理センタ11より制御指示がないか否かに
ついてのチェックでの応答で管理センタ11からの制御
指示ありとなり、ステップS109に進み、例えばター
ゲット機1の動作状態に異常無しの連絡を管理センタ1
1に行う。
【0046】管理センタ11は、この主所有者機3から
の異常無しの連絡を受け取ると(ステップS155)、
同様にステップS145に戻って、ステップS145〜
S155の間の繰り返し待機処理を同じように行う。
【0047】また、主所有者機3は、ステップS109
で管理センタ11に対して異常無しの連絡を行った後、
またはステップS107で管理センタ11から制御指示
がない場合には、ターゲット機1から距離確認請求があ
るか否かをチェックする(ステップS111)。そし
て、主所有者機3は、ターゲット機1から距離確認請求
がない場合には、ステップS107に戻り、同じ動作を
繰り返し行う。
【0048】上述したように、主所有者機3がステップ
S107〜S111の間で繰り返し処理を行っている
間、および管理センタ11がステップS145〜S15
5の間で繰り返し待機処理を行っている間において、タ
ーゲット機1は、前述した処理に続く図7のステップS
39でターゲット機1と主所有者機3との間の距離を測
定する。この距離測定は、ターゲット機1が主所有者機
3から送信されているPHS電波をアンテナ21で受信
し、この受信したPHS電波の電界強度に基づいて距離
検出部35が主所有者機3との間の距離を測定する。
【0049】ターゲット機1は、主所有者機3との間の
距離を距離検出部35で測定すると、この測定距離が所
定の設定値より大きいか否かを判定する(ステップS4
1)。この結果、測定距離が設定値よりも大きくない場
合には、ステップS43に進み、管理センタ11から制
御指示がないか否かをチェックする。管理センタ11か
ら制御指示がある場合には、ターゲット機1は、管理セ
ンタ11からの制御コマンドに従ってステップS45に
示す種々の処理を実施するが、管理センタ11から制御
指示がない場合には、管理センタ11から位置情報請求
があるか否かをチェックする(ステップS47)。位置
情報請求がない場合には、ステップS39に戻り、同じ
処理を繰り返すが、管理センタ11から位置情報請求が
ある場合には、ターゲット機1の現在位置を管理センタ
11に通知し(ステップS49)、ステップS39に戻
って、同じ処理を繰り返し行う。
【0050】ターゲット機1のステップS41における
測定距離が設定値よりも大きいか否かについての判定処
理において、測定距離が設定値よりも大きい場合には、
ターゲット機1は主所有者機3から離れた場合であっ
て、これは場合によってはターゲット機1の収納されて
いる例えば現金輸送箱のような監視対象物が強盗等によ
って強奪された結果、主所有者機3から離れた恐れが考
えられるので、ターゲット機1は、確認のために主所有
者機3に対して距離の確認処理を依頼する(ステップS
51)。
【0051】主所有者機3は、このターゲット機1から
の距離確認依頼をステップS111で受け取り、主所有
者機3においてターゲット機1と主所有者機3との間の
距離を測定する(ステップS113)。この距離測定も
ターゲット機1の場合と同じように主所有者機3におい
てターゲット機1から送信されているPHS電波をアン
テナ61で受信し、この受信したPHS電波の電界強度
に基づいて距離検出部75が主所有者機3とターゲット
機1との間の距離を測定する。
【0052】主所有者機3はターゲット機1との間の距
離を測定すると、この主所有者機3側における測定距離
が所定の設定値よりも大きいか否かをチェックする(ス
テップS115)。この結果、主所有者機3側における
測定距離が設定値よりも大きい場合には、ステップS1
23に進むが、大きくない場合には、その旨を主所有者
機3の操作者である監視員等に通知する(ステップS1
17)。すなわち、主所有者機3での測定結果は所定の
設定値内であって、両者の間の距離は離れていないが、
ターゲット機1での測定結果は所定の設定値外であっ
て、両者の間の距離は離れているということを監視員等
に通知する。
【0053】主所有者機3の操作者である監視員等は、
この通知を受けると、主所有者機3とターゲット機1の
実際に存在する状態および両者の位置関係等から主所有
者機3とターゲット機1の状態が異常無しか否かを判定
する(ステップS119)。この結果、異常がない場合
には、ターゲット機1に対して異常無しを通知する(ス
テップS121)。
【0054】ターゲット機1は、主所有者機3からの異
常無しの通知をステップS53で受け取り、異常無しの
連絡であるので、ステップS39に戻り、上述したと同
じ処理を繰り返し行う。
【0055】しかしながら、主所有者機3のステップS
119における主所有者機3とターゲット機1の状態が
異常無しか否かの判定の結果、主所有者機3の所有者で
ある監視員等から一定時間応答がないかまたは異常連絡
があった場合には、ステップS123に進む。
【0056】ステップS123においては、主所有者機
3は、主所有者機3側の測定結果も範囲外であり、ター
ゲット機1側の測定結果も範囲外である旨の通知をター
ゲット機1に行い、ターゲット機1に対して予備所有者
機5との間の距離を確認する旨の命令を行い、主所有者
機3はターゲット機1からの返答待ちの状態になる(ス
テップS125)。
【0057】ターゲット機1は、この主所有者機3から
の予備所有者機5との間の距離の確認命令をステップS
53で受け取り、ターゲット機1は、予備所有者機5と
の間の距離を測定する(ステップS55)。ターゲット
機1は、予備所有者機5との間の距離を測定すると、こ
の予備所有者機5との間の測定距離が所定の設定値より
も大きいか否かを判定する(ステップS57)。この判
定結果、予備所有者機5との間の測定距離が設定値より
も大きくない場合には、その旨を主所有者機3に通知
し、主所有者機3の操作待ち状態になり(ステップS6
7)、主所有者機3から緊急事態発生の連絡があるか否
かをチェックする(ステップS69)。この結果、主所
有者機3から異常無しの連絡があった場合には、ターゲ
ット機1の処理はステップS39に戻り、上述したと同
じ処理を繰り返し行うが、主所有者機3から緊急事態発
生の連絡があるかまたは連絡が無い場合には、ステップ
S61に進み、異常事態の発生を管理センタ11に通知
する。
【0058】一方、ステップS57の判定において、タ
ーゲット機1と予備所有者機5との間の測定距離が設定
値よりも大きい場合には、主所有者機3にその旨の通
知、すなわちターゲット機1と主所有者機3との間の測
定距離もターゲット機1と予備所有者機5との間の測定
距離も範囲外であり、この結果ターゲット機1の収納さ
れている例えば現金輸送箱のような監視対象物が強奪さ
れ、ターゲット機1が主所有者機3から離れてしまった
緊急事態の発生と判定し、この緊急事態発生の通知を主
所有者機3に行う(ステップS59)。
【0059】また、ターゲット機1は、異常事態の発生
を管理センタ11に通知する(ステップS61)。ター
ゲット機1は、管理センタ11への異常事態の通知が成
功したか否かをチェックし(ステップS63)、成功し
ていない場合には、再通知を行うかまたは予備連絡先に
通知する等して通知が成功するまで繰り返し行う(ステ
ップS65)。
【0060】ターゲット機1のステップS59における
主所有者機3への緊急事態発生の通知は、主所有者機3
においてステップS127で受け取られ、主所有者機3
は、ターゲット機1からの緊急事態発生の通知であるの
で、主所有者機3の所有者である監視員等の操作待ちお
よび管理センタ11の制御待ちの状態になる(ステップ
S129)。
【0061】なお、主所有者機3は、ステップS125
のターゲット機1からの返答待ちの状態においてターゲ
ット機1から緊急事態発生の通知が来たか否かを監視し
ている場合において(ステップS127)、ステップS
67で行った通知、すなわちターゲット機1と主所有者
機3との間の測定距離は範囲外であるが、ターゲット機
1と予備所有者機5との間の測定距離は範囲内である旨
の通知があった場合には、主所有者機3の操作者である
監視員等による現状確認が行われ(ステップS13
1)、異常無しか否かが判定される(ステップS13
3)。異常無しの場合には、ターゲット機1に異常無し
の連絡を行い(ステップS135)、また異常があった
場合または監視員等の応答がない場合には、ターゲット
機1に緊急事態の発生を通知する(ステップS13
7)。ターゲット機1は、この主所有者機3からの緊急
事態発生の通知を上述したステップS69で受け取り、
異常事態の発生を管理センタ11に通知している(ステ
ップS61)。
【0062】ターゲット機1は、ステップS61におけ
る管理センタ11に対する異常事態発生の通知が成功す
ると、管理センタ11に対する位置情報通知を開始し
(ステップS71)、管理センタ11からの制御指示が
無いか否かを監視する(ステップS73)。管理センタ
11から制御指示がある場合には、管理センタ11から
の制御コマンドに従ってステップS75に示す処理を行
う。また、管理センタ11から制御指示が無い場合に
は、管理センタ11から位置情報請求があるか否かをチ
ェックする(ステップS77)。位置情報請求が管理セ
ンタ11から無い場合には、ステップS71に戻って、
ステップS71〜S79の異常事態発生時の繰り返し待
機処理を同じように行うが、管理センタ11から位置情
報請求がある場合には、管理センタ11の現在位置を管
理センタ11に通知し(ステップS79)、ステップS
71に戻って、ステップS71〜S79の異常事態発生
時の繰り返し待機処理を同じように行う。
【0063】管理センタ11は、ターゲット機1からス
テップS61で異常事態発生を通知されると、ステップ
S145〜S155の間の繰り返し待機処理の中のステ
ップS151で該異常事態発生通知を受け取り、ステッ
プS157以降に進み、まずターゲット機1の位置を確
認し、更に主所有者機3の位置も確認し(ステップS1
59)、ターゲット機1と主所有者機3との間の距離が
本当に設定値よりも離れているか否かをチェックする
(ステップS161)。
【0064】このチェックの結果、両者間の距離が設定
値よりも離れていることがわかった場合には、ステップ
S163に進むが、両者が離れていないことがわかった
場合には、ステップS175に進み、主所有者機3の所
有者である監視員等に通報し、現状の確認を行わせ、誤
報でなかったか否かをチェックする(ステップS17
7)。そのチェックの結果、誤報の場合には、動作の再
設定を行い(ステップS179)、ステップS145に
戻り、ステップS145〜S155の間の繰り返し待機
処理を同じように行うが、誤報でないかまたは主所有者
機3から応答がない場合には、ステップS163に進
む。
【0065】ステップS163においては、すなわち両
者間の距離が離れているとわかった場合または誤報でな
いかまたは主所有者機3から応答がない場合にはステッ
プS163においては、管理センタ11は、通信網13
を通じて、緊急事態の発生を警察等関連部門15に通報
し、それからターゲット機1の位置情報の取得を開始す
る(ステップS165)。すなわち、管理センタ11
は、ターゲット機1に対して位置情報の請求を行う(ス
テップS167)。
【0066】ターゲット機1は、この管理センタ11か
らの位置情報請求をステップS71〜S79の間の異常
事態発生時の繰り返し待機処理の中のステップS77で
受け取り、ターゲット機1の現在位置を管理センタ11
に通知する(ステップS79)。
【0067】管理センタ11は、この管理センタ11か
らの現在位置の通知を位置情報取得蓄積用サーバ135
を介して受け取ると(ステップS169)、この取得し
たターゲット機1の位置情報に基づき位置情報地図上展
開部137がターゲット機1の位置の緯度経度をパソコ
ンの地図上に展開して(ステップS171)、モニタ1
39上に表示するとともに、この位置情報を関連部署に
提供する(ステップS173)。この結果、関連部署は
この提供された位置情報からターゲット機1の位置を把
握することができ、この位置に最も近い例えば警察等に
連絡し、この位置に存在するターゲット機1、すなわち
ターゲット機1の収納されている監視対象物である例え
ば現金輸送箱を確保すべく動作を行う。
【0068】なお、上述したステップS163〜S17
3の警察等関連部門への連絡、位置情報の請求、位置情
報の取得、関連部署への位置情報の提供処理は、繰り返
し行われ、これにより管理センタ11はターゲット機1
の位置情報を逐次取得し、ターゲット機1の収納した監
視対象物である例えば現金輸送箱を持った強盗等が逃走
する場合にもその軌跡を逐次トレースしながら適確に追
跡することができる。
【0069】なお、以上説明したステップS157〜S
179の処理は、ターゲット機1から緊急事態発生の通
知があった場合のみならず、前述したステップS155
の判定において主所有者機3から応答がないかまたは異
常連絡があった場合にも同様に行われる。
【0070】また、管理センタ11は、ステップS14
5〜S155の間の繰り返し待機処理中のステップS1
49でターゲット機1、主所有者機3または予備所有者
機5から動作異常通知を受け取ると、ステップS181
に進んで、異常動作内容を把握し(ステップS18
1)、管理センタ11からの制御で修復可能か否かを判
断し(ステップS183)、不可能な場合には、主所有
者機3の管理者である監視員等にその旨通報するが(ス
テップS185)、修復可能である場合には、管理セン
タ11から制御コマンドを送信して、設定の変更を行っ
たり、システムのリセット等を行うとともに(ステップ
S187)、主所有者機3またはターゲット機1に対し
て動作および設定状態の確認を行い(ステップS18
9)、動作が正常か否かを判定する(ステップS19
1)。この判定結果、異常の場合には、主所有者機3の
管理者である監視員等に通報するが(ステップS19
3)、正常であった場合には、管理センタ11は、ステ
ップS145に戻り、ステップS145〜S155の間
の繰り返し待機処理を同じように行い、緊急事態の発生
や動作異常通知等に備える。
【0071】なお、上記実施形態において、主所有者機
3を携帯した監視員等が例えば建物等の中に入った場合
には、PHS端末からなる主所有者機3は電波が届き難
くなる場合があり、ターゲット機1と主所有者機3の間
の距離が所定の距離以上離れたとして異常情報の発生ま
たは主所有者機3の応答無し等の事態が生じることがあ
るが、これらの事態が発生したとしても、ターゲット機
1と予備所有者機5との間の距離確認によって異常事態
でないと判定することができるし、またこのような場合
は主所有者機3を携帯する監視員等がわかるものである
ため、監視員等が建物の中に入る場合に予め主所有者機
3で管理センタ11等に連絡しておく、またはターゲッ
ト機の設定を変更し、主所有者機3との距離確認を行わ
ないことにより異常事態の発生として捉えることを防止
することができる。
【0072】次に、図16〜図18を参照して、本発明
の他の実施形態に係る監視システムについて説明する。
図16〜図18は、本実施形態に使用されるターゲット
機1、主所有者機3、および予備所有者機5の構成をそ
れぞれ示すブロック図である。
【0073】図16〜図18に示すターゲット機1、主
所有者機3および予備所有者機5は、それぞれ前述した
実施形態の図2〜図4に示したターゲット機1、主所有
者機3および予備所有者機5がPHS電波の電界強度を
使用して距離測定、すなわちターゲット機1と主所有者
機3の間の距離およびターゲット機1と予備所有者機5
の間の距離の測定を行っていたのに対して、PHS電波
を使用せずに距離測定を行うためにPHS電波の代わり
に距離測定用の専用の電波を放射するアンテナ30,7
0,110、該電波を送受信するための主所有者機ター
ゲット機間距離検出用送受信部32,72(ターゲット
機1、主所有者機3)と主所有者機ターゲット機間距離
検出用送信部112(予備所有者機5)、および距離検
出部34,74(予備所有者機5は無し)をそれぞれタ
ーゲット機1、主所有者機3および予備所有者機5に設
け、代わりに距離検出部35、距離検出部75をそれぞ
れターゲット機1および主所有者機3から削除したもの
であり、その他の構成作用は図2、図3、図4のものと
全く同じであり、同じ構成要素には同じ符号を付してい
る。
【0074】このように距離測定用の専用の電波の放射
用アンテナ、送受信部、距離測定部をターゲット機1、
主所有者機3および予備所有者機5が有することによ
り、各機はPHS電波を使用することなく、独自な専用
の電波で距離測定を行うことができるようになり、場合
によっては更に正確な距離測定を行うことができる。な
お、このように距離測定用の専用の電波を使用する場合
も単に電波がPHS電波から専用電波に代わっただけで
あって、距離測定の方法は全く同じである。
【0075】すなわち、ターゲット機1は、主所有者機
3のアンテナ70から放射されている距離測定専用の電
波をアンテナ30、主所有者機ターゲット機間距離検出
用送受信部32で受信し、この受信した専用電波の電界
強度に基づき距離検出部34でターゲット機1と主所有
者機3の間の距離を測定する。また、主所有者機3は、
ターゲット機1のアンテナ30から放射されている距離
測定専用の電波をアンテナ70、主所有者機ターゲット
機間距離検出用送受信部72で受信し、この受信した専
用電波の電界強度に基づき距離検出部74でターゲット
機1と主所有者機3の間の距離を測定する。更に、ター
ゲット機1は、予備所有者機5のアンテナ110から放
射されている距離測定専用電波をアンテナ30、主所有
者機ターゲット機間距離検出用送受信部32で受信し、
この受信した専用電波の電界強度に基づき距離検出部3
4でターゲット機1と予備所有者機5の間の距離を測定
する。
【0076】また、本実施形態における管理センタ11
の構成は図5に示すものと同じであり、本実施形態のタ
ーゲット機1、主所有者機3、および管理センタ11の
作用は前述した図6〜図15のフローチャートに示した
処理と全く同じである。
【0077】なお、上記各実施形態では、ターゲット機
1、主所有者機3、および予備所有者機5としてPHS
端末を使用する場合について説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではない。基本的には、ターゲット機
と所有者機との間の距離が所定の距離以上離れたことを
検出することができ、またターゲット機または所有者機
が管理センタと連絡できるものであればよいものであ
る。
【0078】また、ターゲット機と所有者機の間の距離
測定も電界強度の強弱に基づく必要もなく、方法によっ
てはスペクトラム拡散、赤外線等も使用することができ
る。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明によれば、ターゲット機と所有者機の間の距離が所
定の距離以上離れると、異常情報を管理センタに送信
し、管理センタは異常情報を受信すると、ターゲット機
から位置情報を得てターゲット機の位置を探るので、タ
ーゲット機を監視対象物である例えば現金輸送箱に収納
し、所有者機を現金輸送監視員等に携帯させた場合等に
おいて現金輸送箱がターゲット機とともに強奪されて所
有者機から離れた場合には、直ちに異常情報が管理セン
タに送信され、管理センタによってターゲット機の位
置、すなわち現金輸送箱である監視対象物の位置を検知
し、更に監視対象物の追跡も可能となり、監視対象物を
適確に回収することができる。すなわち、異常事態の早
期発見、早期解決、監視対象物の適確な回収、強奪犯人
の検挙率の向上を図ることができる。
【0080】請求項2記載の本発明によれば、ターゲッ
ト機および主所有者機に加えて、予備所有者機を設け、
ターゲット機が主所有者機から所定の距離以上離れた場
合に、更に確認のためにターゲット機が予備所有者機か
ら所定の距離以上離れたかどうかをチェックし、そうで
ある場合に異常事態の発生と判定し、異常情報を管理セ
ンタに送信し、管理センタでターゲット機から位置情報
を得てターゲット機の位置を探るので、ターゲット機と
主所有者機の距離が異常事態でない例えば所有者である
監視員等のちょっとした用事等で所定の距離以上離れ
て、仮に異常情報が発生したとしても、ターゲット機は
予備所有者機との距離を確認し、本当の異常事態である
のかまたはそうでないかを判断し、本当の異常情報のみ
が管理センタに通報され、更に正確に異常事態の早期発
見、早期解決、監視対象物の適確な回収、強奪犯人の検
挙率の向上を図ることができる。
【0081】また、現金輸送車の荷台等に電波を遮断す
るような材質が所有機とターゲット機の間に介在した場
合に、距離が離れていなくても電界強度が減少したとし
て異常が発生したと誤認する恐れがあるが、予備機を荷
台等に設置しておくことにより誤報の発生を防ぐことが
できるものである。
【0082】請求項3記載の本発明によれば、ターゲッ
ト機と主所有者機との間の距離測定またはターゲット機
と予備所有者機との間の距離測定を電磁波の電界強度を
測定して行っているので、例えば各機としてPHS端末
を使用する場合にはPHS電波を利用でき、簡単かつ正
確に距離測定を行うことができる。
【0083】請求項4記載の本発明によれば、ターゲッ
ト機は位置情報機能付きPHS端末であり、所有者機は
PHS端末であるので、現用のPHS端末を使用でき、
低価格化を図ることができる。
【0084】請求項5記載の本発明によれば、管理セン
タは所定の時間間隔毎にターゲット機の位置情報を得
て、ターゲット機を追従することができるので、例えば
ターゲット機の収納された監視対象物を強奪した相手が
逃走する場合でも、その軌跡を逐次追求しながら適確に
捉えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る監視システムの全体
構成を示す図である。
【図2】図1に示す監視システムに使用されているター
ゲット機の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す監視システムに使用されている主所
有者機の構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示す監視システムに使用されている予備
所有者機の構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示す監視システムに使用されている管理
センタの構成を示すブロック図である。
【図6】図1に示す監視システムに使用されているター
ゲット機の動作の一部を示すフローチャートである。
【図7】図1に示す監視システムに使用されているター
ゲット機の図6に続く動作の一部を示すフローチャート
である。
【図8】図1に示す監視システムに使用されているター
ゲット機の図7に続く動作の一部を示すフローチャート
である。
【図9】図1に示す監視システムに使用されているター
ゲット機の図8に続く動作の一部を示すフローチャート
である。
【図10】図1に示す監視システムに使用されている主
所有者機の動作の一部を示すフローチャートである。
【図11】図1に示す監視システムに使用されている主
所有者機の図10に続く動作の一部を示すフローチャー
トである。
【図12】図1に示す監視システムに使用されている主
所有者機の図11に続く動作の一部を示すフローチャー
トである。
【図13】図1に示す監視システムに使用されている管
理センタの動作の一部を示すフローチャートである。
【図14】図1に示す監視システムに使用されている管
理センタの図13に続く動作の一部を示すフローチャー
トである。
【図15】図1に示す監視システムに使用されている管
理センタの図14に続く動作の一部を示すフローチャー
トである。
【図16】本発明の他の実施形態に係る監視システムに
使用されているターゲット機の構成を示すブロック図で
ある。
【図17】本発明の他の実施形態に係る監視システムに
使用されている主所有者機の構成を示すブロック図であ
る。
【図18】本発明の他の実施形態に係る監視システムに
使用されている予備所有者機の構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 ターゲット機 3 主所有者機 5 予備所有者機 7 基地局 9 ISDN網 11 管理センタ 34,35,74,75 距離検出部 135 位置情報取得蓄積用サーバ 137 位置情報地図上展開部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04Q 7/34 H04Q 7/04 B Fターム(参考) 5C084 AA03 AA09 BB31 CC16 DD09 EE08 EE10 GG42 GG43 GG51 GG65 GG74 HH02 5C086 AA28 BA30 CA06 EA15 EA25 EA41 EA45 5C087 AA02 AA03 AA37 AA44 BB11 BB18 BB55 BB74 DD05 DD13 EE05 EE14 FF23 GG03 GG21 GG31 GG36 GG66 5K067 AA32 BB32 DD28 EE02 EE10 EE23 FF03 5K101 KK14 LL03 LL12 MM07 RR12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 監視対象物とともに自由に移動できるよ
    うに監視対象物に設けられるとともに、位置情報を得る
    ことができるターゲット機と、 該ターゲット機と対をなし、移動可能に設けられる所有
    者機と、 前記ターゲット機および所有者機と連携して監視を行う
    管理センタとを有し、 前記ターゲット機および所有者機の少なくとも一方は、
    他方との間の距離を検出する距離検出手段と、この検出
    した距離が所定の距離以上の場合、異常情報を前記管理
    センタに送信する送信手段とを有し、 前記管理センタは、前記異常情報を受信すると、前記タ
    ーゲット機の位置を探るべく該ターゲット機から位置情
    報を得るように制御する位置情報取得制御手段とを有す
    ることを特徴とする監視システム。
  2. 【請求項2】 監視対象物とともに自由に移動できるよ
    うに監視対象物に設けられるとともに、位置情報を得る
    ことができるターゲット機と、 該ターゲット機と対をなし、移動可能に設けられる主所
    有者機と、 前記ターゲット機と対をなし、移動可能に設けられる予
    備所有者機と、 前記ターゲット機、主所有者機および予備所有者機と連
    携して監視を行う管理センタとを有し、 前記ターゲット機および主所有者機の少なくとも一方
    は、他方との間の距離を検出する距離検出手段と、この
    検出した距離が所定の距離以上の場合、第1の異常情報
    を送信する送信手段とを有し、 前記ターゲット機および予備所有者機の少なくとも一方
    は、他方との間の距離を測定する距離測定手段と、前記
    第1の異常情報を受信する受信手段と、該第1の異常情
    報の受信に応答して、前記距離測定手段でターゲット機
    と予備所有者機との間の距離を測定し、この測定した距
    離が所定の距離以上の場合、第2の異常情報を前記管理
    センタに送信する送信手段とを有し、 前記管理センタは、前記第2の異常情報を受信すると、
    前記ターゲット機の位置を探るべく該ターゲット機から
    位置情報を得るように制御する位置情報取得制御手段と
    を有することを特徴とする監視システム。
  3. 【請求項3】 前記距離検出手段および前記距離測定手
    段は、電磁波を送信する電磁波送信手段および該電磁波
    送信手段から送信される電磁波の電界強度を測定する電
    界強度測定手段を有することを特徴とする請求項1また
    は2記載の監視システム。
  4. 【請求項4】 前記ターゲット機は、位置情報機能付き
    PHS端末で構成され、前記所有者機はPHS端末で構
    成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の監視システム。
  5. 【請求項5】 前記管理センタの位置情報取得制御手段
    は、ターゲット機を追従し得るように所定の時間間隔で
    ターゲット機の位置情報を得るように制御する手段を有
    することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
    の監視システム。
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