JP4006844B2 - 監視システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターゲット機と所有者機とを用いて、例えば現金輸送箱のような監視対象物を監視する監視システムに関し、更に詳しくは、ターゲット機を例えば現金輸送箱のような監視対象物に取り付け、所有者機を運搬者等に携帯させ、両者間の距離が離れた場合に監視対象物が例えば強奪されたものと判定し、監視対象物とともに移動するターゲット機の位置を監視する監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
監視対象物として、例えば現金を輸送する場合には、現金が強奪されないように監視員を随伴させて厳重に監視を行いながら現金輸送を行っているが、監視員がちょっと目を離した隙に現金が輸送箱ごと奪われたり、または監視員が射殺または刺殺されたり等して現金輸送箱が強奪されてしまうことが発生することもある。このようなことは、現金、すなわち現金輸送箱に限らず、例えば重要書類の入ったかばん、ハンドバック等にもあり得ることである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように監視対象物が奪われる等の緊急事態が発生した場合には、まず監視員等の被害者が警察等に緊急事態の発生を通報するものであるが、被害者が射殺または刺殺等されている場合、また射殺や刺殺等されないまでも強く殴打されて動けない場合には、警察等に通報することが不可能であるという問題がある。
【0004】
また、警察等に通報したとしても、加害者は監視対象物を持っていち早く逃走するため、加害者の追跡も困難であるという問題もある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、監視対象物が奪われたり等して無くなったことを迅速に検出し、その存在場所を適確に識別し得る監視システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、また、請求項記載の本発明は、監視対象物とともに自由に移動できるように前記監視対象物に設けられるとともに、位置情報を得ることができるターゲット機と、該ターゲット機と対をなし、移動可能に設けられる主所有者機と、前記ターゲット機と対をなし、前記主所有者機とは分離して移動可能に設けられる予備所有者機と、前記ターゲット機、主所有者機および予備所有者機と連携して監視を行う管理センタとを有し、前記ターゲット機および主所有者機は、相互間の距離を検出する距離検出手段と、この検出した距離が所定の距離以上の場合、第1の異常情報を相互間で信する送信手段とをそれぞれ有し、前記ターゲット機は、前記予備所有者機との間の距離を測定する距離測定手段と、前記主所有者機の送受信手段から送信された第1の異常情報を受信する受信手段と、該第1の異常情報の受信による確認に応答して、前記距離測定手段で前記ターゲット機と前記予備所有者機との間の距離を測定し、この測定した距離が所定の距離以上の場合、第2の異常情報を前記管理センタに送信する送信手段とを有し、前記管理センタは、前記第2の異常情報を受信すると、前記ターゲット機の位置を探るべく該ターゲット機から位置情報を得るように制御する位置情報取得制御手段とを有することを要旨とする。
【0009】
請求項記載の本発明にあっては、ターゲット機および主所有者機に加えて、予備所有者機を設け、ターゲット機が主所有者機から所定の距離以上離れた場合に、更に確認のためにターゲット機が予備所有者機から所定の距離以上離れたかどうかをチェックし、そうである場合に異常事態の発生と判定し、異常情報を管理センタに送信し、管理センタでターゲット機から位置情報を得てターゲット機の位置を探るため、ターゲット機と主所有者機の距離が異常事態でない例えば所有者である監視員等のちょっとした用事等で所定の距離以上離れて、仮に異常情報が発生したとしても、ターゲット機は予備所有者機との距離を確認し、本当の異常情報のみが管理センタに通報され、更に正確に異常事態の早期発見、早期解決、監視対象物の適確な回収、強奪犯人の検挙率の向上を図ることができる。
【0010】
更に、請求項記載の本発明は、請求項1記載の発明において、前記距離検出手段および前記距離測定手段が、電磁波を送信する電磁波送信手段および該電磁波送信手段から送信される電磁波の電界強度を測定する電界強度測定手段を有することを要旨とする。
【0011】
請求項記載の本発明にあっては、ターゲット機と主所有者機との間の距離測定またはターゲット機と予備所有者機との間の距離測定を電磁波の電界強度を測定して行っているため、例えば各機としてPHS端末を使用する場合にはPHS電波を利用でき、簡単かつ正確に距離測定を行うことができる。
【0012】
請求項記載の本発明は、請求項1またはのいずれかに記載の発明において、前記ターゲット機が、位置情報機能付きPHS端末で構成され、所有者機はPHS端末で構成されることを要旨とする。
【0013】
請求項記載の本発明にあっては、ターゲット機は位置情報機能付きPHS端末であり、所有者機はPHS端末であるため、現用のPHS端末を使用でき、低価格化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る監視システムの全体構成を示す図である。同図に示す監視システムは、例えばPHS位置情報サービス機能付きのPHS端末からなり、基地局7と無線回線6を介して通信し得るターゲット機1、該ターゲット機1と対をなすように構成されたPHS端末からなり、同様に基地局7と無線回線6を介して通信し得る主所有者機3、該主所有者機3と同様にターゲット機1と対をなすように構成されたPHS端末からなり、基地局7と無線回線6と通信でき、主所有者機3の予備機として設けられている予備所有者機5、および前記基地局7が接続されたISDN網9に接続され、ISDN網9および基地局7を介してターゲット機1、主所有者機3および予備所有者機5と通信することができる管理センタ11を有している。
【0017】
ターゲット機1は、例えば現金輸送箱のような監視対象物とともに自由に移動できるように監視対象物内等に設けられ、主所有者機3は、監視対象物を警備または監視する例えば監視員等に所有されて設けられ、監視員等とともに自由に移動することができる。また、予備所有者機5は、例えば監視対象物を輸送する輸送車等に固定的に設けられ、該輸送車等とともに自由に移動することができる。管理センタ11は、ターゲット機1、主所有者機3および予備所有者機5と連携して監視対象物の監視を全体的に監視する。
【0018】
また、ターゲット機1は、位置情報サービス機能付きPHS端末であり、該ターゲット機1の位置情報を管理センタ11においてISDN網9、基地局7を介して取得し得るように構成されている。そして、例えば、このターゲット機1を収納した現金輸送箱が強盗時に強奪され、強盗がターゲット機1を収納した現金輸送箱を持って逃走した場合、このターゲット機1の位置を上述したように管理センタ11が基地局7を介して取得することにより現金輸送箱、ひいては強盗の位置を適確に識別することができるものである。
【0019】
更に、ターゲット機1と主所有者機3は、互いが送信するPHS電波の電界強度を検知して両者間の距離を測定する距離測定手段(距離検出手段)を有し、またターゲット機1はこの距離測定手段を使用して、予備所有者機5からのPHS電波の電界強度を検知し、予備所有者機5との間の距離も測定し得るように構成されている。
【0020】
そして、ターゲット機1は、自己の距離測定手段で主所有者機3との間の距離を測定し、この距離が所定の距離以上になった場合には、ターゲット機1、すなわちターゲット機1が収容されている監視対象物が強奪等により主所有者機3から離れたものと判断して、主所有者機3に通報し、確認のため主所有者機3にも主所有者機3自身の距離測定手段を使用してターゲット機1と主所有者機3との間の距離を測定させる。この結果、主所有者機3で測定した両者間の距離も所定の距離以上の場合には、更に確認のためターゲット機1は自己の距離測定手段を用いて、予備所有者機5からの電界強度を検知して予備所有者機5との間の距離を測定する。そして、この測定したターゲット機1と予備所有者機5との間の距離も所定の距離以上の場合には、異常事態の発生と判断し、ターゲット機1は、異常情報を無線回線6、基地局7、ISDN網9を介して管理センタ11に送信し、異常事態の発生を管理センタ11に通報する。
【0021】
管理センタ11は、ターゲット機1から異常事態の発生を通知されると、ターゲット機1と通信を行いながらターゲット機1の位置情報を取得し、この位置情報を警察等の関連部門に通報する。この結果、警察等の関連部門は、このターゲット機1の位置情報に基づきターゲット機1、すなわちターゲット機1の収納されている監視対象物である例えば現金輸送箱を確保すべく動作を行うことができる。
【0022】
次に、図2〜図8を参照して、ターゲット機1、主所有者機3、予備所有者機5および管理センタ11の構成について詳細に説明する。
【0023】
まず、図2を参照して、ターゲット機1の構成について説明する。ターゲット機1は、図2に示すように、基地局7と無線回線6を介して通信するためのPHS電波を送受信するアンテナ21、該アンテナ21を送信用または受信用に切り換えるアンテナスイッチ23、該アンテナスイッチ23を介してアンテナ21から送信する送信信号を増幅する送信用パワーアンプ25、該送信用パワーアンプ25に供給する送信信号を変調する変調部27、アンテナスイッチ23を介してアンテナ21で受信した信号が供給されるRF&IF部31、該RF&IF部31からの受信信号を復調処理する復調部33、変調部27および復調部33に接続され、変調部27および復調部33に対する送受信信号のベースバンド処理および時分割多重処理を行う時分割多重アクセス処理部(以下、TDMA部と略称する)29、該TDMA部29に接続され、アンテナ21で受信したPHS電波の電界強度のアンテナスイッチ23、RF&IF部31、復調部33を介してTDMA部29で処理された信号に基づいてターゲット機1と主所有者機3または予備所有者機5との間の距離を測定し、距離測定手段として機能する距離検出部35、ターゲット機1の全体のシステム動作を制御するマイクロコンピュータユニット(以下、MCUと略称する)37、該MCU37に接続されたマイクロコンピュータユニット・インタフェース(以下、MCU−IFと略称する)39、該MCU−IF39を介してMCU37に接続され、一時データ等を記憶するRAM41、MCU−IF39を介してMCU37に接続され、本ターゲット機1の動作手順等を記載しているプログラムや固定データ等を記憶しているROM43、MCU−IF39を介してMCU37に接続され、MCU37から供給される各種情報を表示するとともに、MCU37に供給する各種情報を入力する表示&入力部45、本ターゲット機1の動作電圧を各部に供給するバッテリ47、該バッテリ47に対する充電制御を行う無接点バッテリ充電制御部49、バッテリ47の消耗等を含む異常動作を検出するセット異常動作検出部51、および該セット異常動作検出部51で検出した異常動作を例えばブザー等で報知するセット異常報知装置53から構成されている。
【0024】
なお、このように構成されるターゲット機1は、距離検出部35で主所有者機3および予備所有者機5との間の距離を測定し、この測定した距離情報をMCU−IF39を介してMCU37に供給し、MCU37において該測定距離を所定の距離と比較し、測定距離が所定の距離以上の場合、異常情報を作成し、この異常情報をMCU37の制御によりTDMA部29から変調部27、送信用パワーアンプ25、アンテナスイッチ23、アンテナ21を介して主所有者機3または管理センタ11に向けて送信するようになっている。
【0025】
また、主所有者機3は、図3のその構成を詳細に示すように、基地局7と無線回線6を介して通信するためのPHS電波を送受信するアンテナ61、該アンテナ61を送信用または受信用に切り換えるアンテナスイッチ63、該アンテナスイッチ63を介してアンテナ61から送信する送信信号を増幅する送信用パワーアンプ65、該送信用パワーアンプ65に供給する送信信号を変調する変調部67、アンテナスイッチ63を介してアンテナ61で受信した信号が供給されるRF&IF部71、該RF&IF部71からの受信信号を復調処理する復調部73、前記変調部67および復調部73に接続され、変調部67および復調部73に対する送受信信号のベースバンド処理および時分割多重処理を行う時分割多重アクセス処理部(以下、TDMA部と略称する)69、該TDMA部69に接続され、アンテナ61で受信したPHS電波の電界強度のアンテナスイッチ63、RF&IF部71、復調部73を介してTDMA部69で処理された信号に基づいてターゲット機1と主所有者機3との間の距離を測定する距離検出部75、主所有者機3の全体のシステム動作を制御するマイクロコンピュータユニット(以下、MCUと略称する)77、該MCU77に接続されたマイクロコンピュータユニット・インタフェース(以下、MCU−IFと略称する)79、該MCU−IF79を介してMCU77に接続され、一時データ等を記憶するRAM81、MCU−IF79を介してMCU77に接続され、本主所有者機3の動作手順等を記載しているプログラムや固定データ等を記憶しているROM83、MCU−IF79を介してMCU77に接続され、MCU77から供給される各種情報を表示するとともに、MCU77に供給する各種情報を入力する表示&入力部85、本主所有者機3の動作電圧を各部に供給するバッテリ87、該バッテリ87に対する充電制御を行う無接点バッテリ充電制御部89、バッテリ87の消耗等を含む異常動作を検出するセット異常動作検出部91、該セット異常動作検出部91で検出した異常動作を例えばブザー等で報知するセット異常報知装置93、TDMA部69に接続された音声インタフェース(以下、音声I/Fと略称する)95、該音声I/F95を介してTDMA部69に接続され、本機3の所有者である監視員の音声を検出して電気信号としてTDMA部69に供給するマイクロフォン97、およびアンテナ61で受信し、アンテナスイッチ63、RF&IF部71、復調部73、TDMA部69を介して音声I/F95から供給される受信信号を音声として出力するスピーカ99から構成されている。
【0026】
なお、この主所有者機3は、音声I/F95、マイクロフォン97、およびスピーカ99からなる通話手段を備えているのに対して、図2に示したターゲット機1がこれらの通話手段を備えていないのは、ターゲット機1は現金輸送箱等の監視対象物内に設けられ、通話する必要がないためである。
【0027】
図3に示すように構成される主所有者機3は、距離検出部75でターゲット機1との間の距離を測定し、この測定した距離情報をMCU−IF79を介してMCU77に供給し、MCU77において該測定距離を所定の距離と比較し、測定距離が所定の距離以上の場合、異常情報を作成し、この異常情報をMCU77の制御によりTDMA部69から変調部67、送信用パワーアンプ65、アンテナスイッチ63、アンテナ61を介してターゲット機1または管理センタ11に向けて送信するようになっている。
【0028】
更に、予備所有者機5は、図4にその構成を詳細に示すように、基地局7と無線回線6を介して通信するためのPHS電波を送信するアンテナ101、該アンテナ101から送信する送信信号を増幅する送信用パワーアンプ103、該送信用パワーアンプ103に供給する送信信号を変調する変調部105、変調部105に接続され、変調部105に対する送信信号のベースバンド処理および時分割多重処理を行う時分割多重アクセス処理部(以下、TDMA部と略称する)107、主所有者機3の全体のシステム動作を制御するマイクロコンピュータユニット(以下、MCUと略称する)109、該MCU109に接続されたマイクロコンピュータユニット・インタフェース(以下、MCU−IFと略称する)111、該MCU−IF111を介してMCU109に接続され、一時データ等を記憶するRAM113、MCU−IF111を介してMCU109に接続され、本予備所有者機5の動作手順等を記載しているプログラムや固定データ等を記憶しているROM115、MCU−IF111を介してMCU109に接続され、MCU109から供給される各種情報を表示するとともに、MCU109に供給する各種情報を入力する表示&入力部117、本予備所有者機5の動作電圧を各部に供給するバッテリ119、該バッテリ119に対する充電制御を行う無接点バッテリ充電制御部121、バッテリ119の消耗等を含む異常動作を検出するセット異常動作検出部123、および該セット異常動作検出部123で検出した異常動作を例えばブザー等で報知するセット異常報知装置125から構成されている。
【0029】
なお、この予備所有者機5も、ターゲット機1と同様に通話機能は必要ないので、図3の主所有者機3に示すような音声I/F95、マイクロフォン97およびスピーカ99からなる通話手段は設けられていない。
【0030】
管理センタ11は、図5に詳細に構成を示すように、管理センタ11の全体の動作を制御する管理センタ総合制御部131、地図情報を記憶している地図データベース133、ターゲット機1の位置情報を取得し、この取得した位置情報を蓄積する位置情報取得蓄積用サーバ135、この取得したターゲット機1の位置情報に基づいて地図データベース133を探索し、ターゲット機1の位置情報から緯度および経度情報を取得し、地図上に展開する位置情報地図上展開部137、該位置情報地図上展開部137で地図上に展開されたターゲット機1の位置を表示するモニタ139、ターゲット機1、主所有者機3および予備所有者機5等の無線機の状態を監視制御する無線機状態監視制御部141、および警察等の外部機関と連携する外部機関連携部143から構成されている。
【0031】
また、管理センタ11は、ISDN網9、PHS網8に接続されるとともに、また電話網またはISDN網等の通信網13を介して警察等関連部門15に接続されている。
【0032】
次に、図6〜図15に示すフローチャートを参照して、以上のように構成される監視システムの作用を説明する。なお、図6〜図15のフローチャートにおいて、図6〜図9はターゲット機1の一連の作用を示す連続したフローチャートであり、図10〜図12は主所有者機3の一連の作用を示す連続したフローチャートであり、また図13〜図15は管理センタ11の一連の作用を示す連続したフローチャートであり、各図のフローチャートは丸印で囲んだ飛び先記号「イ」〜「リ」を介して連続されているものである。
【0033】
まず、ターゲット機1は、図6に示すように初期化(イニシャライズ)を行い(ステップS11)、それから所定の動作準備を行い(ステップS13)、準備が成功したか失敗したかを判定する(ステップS15)。準備が失敗した場合には、失敗を主所有者機3に通知する(ステップS17)。そして、この通知が完了したか失敗したかを判定し、失敗した場合には、ターゲット機1はセット異常報知装置53により警報音を鳴動し(ステップS21)、完了した場合には、主所有者機3の操作者である監視員等による操作指示を待つ状態になる(ステップS23)。
【0034】
一方、ステップS15の判定で準備に成功したことがわかった場合には、準備成功を主所有者機3に通知し(ステップS25)、ターゲット機1の設定状態を主所有者機3に通知する(ステップS27)。それから、ターゲット機1は、主所有者機3からの設定情報に基づいて動作の設定処理を行い(ステップS29)、動作開始待ち状態になる(ステップS31)。
【0035】
ターゲット機1は、動作開始状態になると、まず管理センタ11に対する発呼を行い(ステップS33)、発呼が正常に完了したか否かをチェックする(ステップS35)。発呼が正常に完了した場合には、位置情報通知準備完了状態となる(ステップS37)。以上の処理は、ターゲット機1の立ち上げ時の処理であり、次に処理は図7以降の具体的処理に進むことになるが、この具体的処理については主所有者機3および管理センタ11の動作と連携して行うため、ここでは一旦ターゲット機1の動作説明を中止して、次に主所有者機3の最初の立ち上げ時の動作について説明する。
【0036】
主所有者機3は、まず図10に示すように、初期化(イニシャライズ)を行い(ステップS81)、それから所定の動作準備を行い(ステップS83)、主所有者機3における準備が成功したか失敗したかを判定する(ステップS85)。主所有者機3の準備が成功した場合には、ターゲット機1からの通知によりターゲット機1の準備が成功したか否かを判定する(ステップS87)。主所有者機3の準備が失敗した場合、または主所有者機3の準備は成功したが、ターゲット機1の準備が失敗したことがわかった場合には、準備の失敗を主所有者機3の所有者である監視員等に通知し(ステップS89)、主所有者機3の監視員等による操作を待つ状態になる(ステップS91)。
【0037】
一方、主所有者機3の準備もターゲット機1の準備も成功した場合には、ステップS93に進み、ターゲット機1の設定状態の通知を受け取り(ステップS93)、ターゲット機1に対して動作設定情報を送信し(ステップS95)、動作開始待ち状態になる(ステップS97)。
【0038】
次に、主所有者機3は、動作開始状態になると、ターゲット機1に対して位置情報開始を通知し(ステップS99)、それから管理センタ11に対する発呼を行い(ステップS101)、発呼が正常に完了したか否かをチェックする(ステップS103)。発呼が正常に完了した場合には、主所有者機3の位置情報通知準備完了状態となる(ステップS105)。以上の処理が主所有者機3の立ち上げ時の処理である。
【0039】
なお、予備所有者機5の動作はフローチャートとして図示しないが、予備所有者機5の立ち上げ時の処理は、以上説明した主所有者機3の立ち上げ時の処理と同じである。
【0040】
以上のように、主所有者機3の立ち上げ時の処理が終了した段階で、一旦主所有者機3の動作説明を中止し、次に、管理センタ11の動作について途中まで説明する。
【0041】
管理センタ11は、図13に示すように、まず主所有者機3、予備所有者機5およびターゲット機1の上述した位置情報通知準備処理の完了待ち状態にあり(ステップS141)、各機の準備がすべて完了したか否かをチェックしている(ステップS143)。
【0042】
上述した各機の処理手順で説明したように、主所有者機3、予備所有者機5およびターゲット機1のすべてが位置情報通知準備完了状態になると、管理センタ11は、まず一定時間毎にターゲット機1の位置情報を入手する(ステップS145)。このターゲット機1の位置情報入手処理は、管理センタ11からISDN網9を介してターゲット機1の在圏するサービスエリアの基地局7にアクセスすることにより行われる。
【0043】
ターゲット機1の位置情報を入手すると、この位置情報からターゲット機1がコースを逸脱していないか否かをチェックする(ステップS147)。逸脱してなく、異常無しの場合には、主所有者機3、予備所有者機5、ターゲット機1の各機から動作異常通知がないか否かをチェックする(ステップS149)。動作異常通知がなく、異常無しの場合には、ターゲット機1から緊急事態発生通知がないか否かをチェックする(ステップS151)。ターゲット機1から緊急事態発生通知がなく、異常無しの場合には、ステップS145に戻って、ステップS145〜S155の間の繰り返し待機処理を同じように行う。
【0044】
また、管理センタ11は、ステップS147におけるターゲット機1がコースを逸脱していないか否かについてのチェックの結果、コースを逸脱していると判定した場合には、管理センタ11は主所有者機3に発呼し、主所有者機3の所有者である監視員等に状況を確認する(ステップS153)。
【0045】
この状況確認に対しては、主所有者機3は、前述した処理の続きである図11のステップS107における管理センタ11より制御指示がないか否かについてのチェックでの応答で管理センタ11からの制御指示ありとなり、ステップS109に進み、例えばターゲット機1の動作状態に異常無しの連絡を管理センタ11に行う。
【0046】
管理センタ11は、この主所有者機3からの異常無しの連絡を受け取ると(ステップS155)、同様にステップS145に戻って、ステップS145〜S155の間の繰り返し待機処理を同じように行う。
【0047】
また、主所有者機3は、ステップS109で管理センタ11に対して異常無しの連絡を行った後、またはステップS107で管理センタ11から制御指示がない場合には、ターゲット機1から距離確認請求があるか否かをチェックする(ステップS111)。そして、主所有者機3は、ターゲット機1から距離確認請求がない場合には、ステップS107に戻り、同じ動作を繰り返し行う。
【0048】
上述したように、主所有者機3がステップS107〜S111の間で繰り返し処理を行っている間、および管理センタ11がステップS145〜S155の間で繰り返し待機処理を行っている間において、ターゲット機1は、前述した処理に続く図7のステップS39でターゲット機1と主所有者機3との間の距離を測定する。この距離測定は、ターゲット機1が主所有者機3から送信されているPHS電波をアンテナ21で受信し、この受信したPHS電波の電界強度に基づいて距離検出部35が主所有者機3との間の距離を測定する。
【0049】
ターゲット機1は、主所有者機3との間の距離を距離検出部35で測定すると、この測定距離が所定の設定値より大きいか否かを判定する(ステップS41)。この結果、測定距離が設定値よりも大きくない場合には、ステップS43に進み、管理センタ11から制御指示がないか否かをチェックする。管理センタ11から制御指示がある場合には、ターゲット機1は、管理センタ11からの制御コマンドに従ってステップS45に示す種々の処理を実施するが、管理センタ11から制御指示がない場合には、管理センタ11から位置情報請求があるか否かをチェックする(ステップS47)。位置情報請求がない場合には、ステップS39に戻り、同じ処理を繰り返すが、管理センタ11から位置情報請求がある場合には、ターゲット機1の現在位置を管理センタ11に通知し(ステップS49)、ステップS39に戻って、同じ処理を繰り返し行う。
【0050】
ターゲット機1のステップS41における測定距離が設定値よりも大きいか否かについての判定処理において、測定距離が設定値よりも大きい場合には、ターゲット機1は主所有者機3から離れた場合であって、これは場合によってはターゲット機1の収納されている例えば現金輸送箱のような監視対象物が強盗等によって強奪された結果、主所有者機3から離れた恐れが考えられるので、ターゲット機1は、確認のために主所有者機3に対して距離の確認処理を依頼する(ステップS51)。
【0051】
主所有者機3は、このターゲット機1からの距離確認依頼をステップS111で受け取り、主所有者機3においてターゲット機1と主所有者機3との間の距離を測定する(ステップS113)。この距離測定もターゲット機1の場合と同じように主所有者機3においてターゲット機1から送信されているPHS電波をアンテナ61で受信し、この受信したPHS電波の電界強度に基づいて距離検出部75が主所有者機3とターゲット機1との間の距離を測定する。
【0052】
主所有者機3はターゲット機1との間の距離を測定すると、この主所有者機3側における測定距離が所定の設定値よりも大きいか否かをチェックする(ステップS115)。この結果、主所有者機3側における測定距離が設定値よりも大きい場合には、ステップS123に進むが、大きくない場合には、その旨を主所有者機3の操作者である監視員等に通知する(ステップS117)。すなわち、主所有者機3での測定結果は所定の設定値内であって、両者の間の距離は離れていないが、ターゲット機1での測定結果は所定の設定値外であって、両者の間の距離は離れているということを監視員等に通知する。
【0053】
主所有者機3の操作者である監視員等は、この通知を受けると、主所有者機3とターゲット機1の実際に存在する状態および両者の位置関係等から主所有者機3とターゲット機1の状態が異常無しか否かを判定する(ステップS119)。この結果、異常がない場合には、ターゲット機1に対して異常無しを通知する(ステップS121)。
【0054】
ターゲット機1は、主所有者機3からの異常無しの通知をステップS53で受け取り、異常無しの連絡であるので、ステップS39に戻り、上述したと同じ処理を繰り返し行う。
【0055】
しかしながら、主所有者機3のステップS119における主所有者機3とターゲット機1の状態が異常無しか否かの判定の結果、主所有者機3の所有者である監視員等から一定時間応答がないかまたは異常連絡があった場合には、ステップS123に進む。
【0056】
ステップS123においては、主所有者機3は、主所有者機3側の測定結果も範囲外であり、ターゲット機1側の測定結果も範囲外である旨の通知をターゲット機1に行い、ターゲット機1に対して予備所有者機5との間の距離を確認する旨の命令を行い、主所有者機3はターゲット機1からの返答待ちの状態になる(ステップS125)。
【0057】
ターゲット機1は、この主所有者機3からの予備所有者機5との間の距離の確認命令をステップS53で受け取り、ターゲット機1は、予備所有者機5との間の距離を測定する(ステップS55)。ターゲット機1は、予備所有者機5との間の距離を測定すると、この予備所有者機5との間の測定距離が所定の設定値よりも大きいか否かを判定する(ステップS57)。この判定結果、予備所有者機5との間の測定距離が設定値よりも大きくない場合には、その旨を主所有者機3に通知し、主所有者機3の操作待ち状態になり(ステップS67)、主所有者機3から緊急事態発生の連絡があるか否かをチェックする(ステップS69)。この結果、主所有者機3から異常無しの連絡があった場合には、ターゲット機1の処理はステップS39に戻り、上述したと同じ処理を繰り返し行うが、主所有者機3から緊急事態発生の連絡があるかまたは連絡が無い場合には、ステップS61に進み、異常事態の発生を管理センタ11に通知する。
【0058】
一方、ステップS57の判定において、ターゲット機1と予備所有者機5との間の測定距離が設定値よりも大きい場合には、主所有者機3にその旨の通知、すなわちターゲット機1と主所有者機3との間の測定距離もターゲット機1と予備所有者機5との間の測定距離も範囲外であり、この結果ターゲット機1の収納されている例えば現金輸送箱のような監視対象物が強奪され、ターゲット機1が主所有者機3から離れてしまった緊急事態の発生と判定し、この緊急事態発生の通知を主所有者機3に行う(ステップS59)。
【0059】
また、ターゲット機1は、異常事態の発生を管理センタ11に通知する(ステップS61)。ターゲット機1は、管理センタ11への異常事態の通知が成功したか否かをチェックし(ステップS63)、成功していない場合には、再通知を行うかまたは予備連絡先に通知する等して通知が成功するまで繰り返し行う(ステップS65)。
【0060】
ターゲット機1のステップS59における主所有者機3への緊急事態発生の通知は、主所有者機3においてステップS127で受け取られ、主所有者機3は、ターゲット機1からの緊急事態発生の通知であるので、主所有者機3の所有者である監視員等の操作待ちおよび管理センタ11の制御待ちの状態になる(ステップS129)。
【0061】
なお、主所有者機3は、ステップS125のターゲット機1からの返答待ちの状態においてターゲット機1から緊急事態発生の通知が来たか否かを監視している場合において(ステップS127)、ステップS67で行った通知、すなわちターゲット機1と主所有者機3との間の測定距離は範囲外であるが、ターゲット機1と予備所有者機5との間の測定距離は範囲内である旨の通知があった場合には、主所有者機3の操作者である監視員等による現状確認が行われ(ステップS131)、異常無しか否かが判定される(ステップS133)。異常無しの場合には、ターゲット機1に異常無しの連絡を行い(ステップS135)、また異常があった場合または監視員等の応答がない場合には、ターゲット機1に緊急事態の発生を通知する(ステップS137)。ターゲット機1は、この主所有者機3からの緊急事態発生の通知を上述したステップS69で受け取り、異常事態の発生を管理センタ11に通知している(ステップS61)。
【0062】
ターゲット機1は、ステップS61における管理センタ11に対する異常事態発生の通知が成功すると、管理センタ11に対する位置情報通知を開始し(ステップS71)、管理センタ11からの制御指示が無いか否かを監視する(ステップS73)。管理センタ11から制御指示がある場合には、管理センタ11からの制御コマンドに従ってステップS75に示す処理を行う。また、管理センタ11から制御指示が無い場合には、管理センタ11から位置情報請求があるか否かをチェックする(ステップS77)。位置情報請求が管理センタ11から無い場合には、ステップS71に戻って、ステップS71〜S79の異常事態発生時の繰り返し待機処理を同じように行うが、管理センタ11から位置情報請求がある場合には、管理センタ11の現在位置を管理センタ11に通知し(ステップS79)、ステップS71に戻って、ステップS71〜S79の異常事態発生時の繰り返し待機処理を同じように行う。
【0063】
管理センタ11は、ターゲット機1からステップS61で異常事態発生を通知されると、ステップS145〜S155の間の繰り返し待機処理の中のステップS151で該異常事態発生通知を受け取り、ステップS157以降に進み、まずターゲット機1の位置を確認し、更に主所有者機3の位置も確認し(ステップS159)、ターゲット機1と主所有者機3との間の距離が本当に設定値よりも離れているか否かをチェックする(ステップS161)。
【0064】
このチェックの結果、両者間の距離が設定値よりも離れていることがわかった場合には、ステップS163に進むが、両者が離れていないことがわかった場合には、ステップS175に進み、主所有者機3の所有者である監視員等に通報し、現状の確認を行わせ、誤報でなかったか否かをチェックする(ステップS177)。そのチェックの結果、誤報の場合には、動作の再設定を行い(ステップS179)、ステップS145に戻り、ステップS145〜S155の間の繰り返し待機処理を同じように行うが、誤報でないかまたは主所有者機3から応答がない場合には、ステップS163に進む。
【0065】
ステップS163においては、すなわち両者間の距離が離れているとわかった場合または誤報でないかまたは主所有者機3から応答がない場合にはステップS163においては、管理センタ11は、通信網13を通じて、緊急事態の発生を警察等関連部門15に通報し、それからターゲット機1の位置情報の取得を開始する(ステップS165)。すなわち、管理センタ11は、ターゲット機1に対して位置情報の請求を行う(ステップS167)。
【0066】
ターゲット機1は、この管理センタ11からの位置情報請求をステップS71〜S79の間の異常事態発生時の繰り返し待機処理の中のステップS77で受け取り、ターゲット機1の現在位置を管理センタ11に通知する(ステップS79)。
【0067】
管理センタ11は、この管理センタ11からの現在位置の通知を位置情報取得蓄積用サーバ135を介して受け取ると(ステップS169)、この取得したターゲット機1の位置情報に基づき位置情報地図上展開部137がターゲット機1の位置の緯度経度をパソコンの地図上に展開して(ステップS171)、モニタ139上に表示するとともに、この位置情報を関連部署に提供する(ステップS173)。この結果、関連部署はこの提供された位置情報からターゲット機1の位置を把握することができ、この位置に最も近い例えば警察等に連絡し、この位置に存在するターゲット機1、すなわちターゲット機1の収納されている監視対象物である例えば現金輸送箱を確保すべく動作を行う。
【0068】
なお、上述したステップS163〜S173の警察等関連部門への連絡、位置情報の請求、位置情報の取得、関連部署への位置情報の提供処理は、繰り返し行われ、これにより管理センタ11はターゲット機1の位置情報を逐次取得し、ターゲット機1の収納した監視対象物である例えば現金輸送箱を持った強盗等が逃走する場合にもその軌跡を逐次トレースしながら適確に追跡することができる。
【0069】
なお、以上説明したステップS157〜S179の処理は、ターゲット機1から緊急事態発生の通知があった場合のみならず、前述したステップS155の判定において主所有者機3から応答がないかまたは異常連絡があった場合にも同様に行われる。
【0070】
また、管理センタ11は、ステップS145〜S155の間の繰り返し待機処理中のステップS149でターゲット機1、主所有者機3または予備所有者機5から動作異常通知を受け取ると、ステップS181に進んで、異常動作内容を把握し(ステップS181)、管理センタ11からの制御で修復可能か否かを判断し(ステップS183)、不可能な場合には、主所有者機3の管理者である監視員等にその旨通報するが(ステップS185)、修復可能である場合には、管理センタ11から制御コマンドを送信して、設定の変更を行ったり、システムのリセット等を行うとともに(ステップS187)、主所有者機3またはターゲット機1に対して動作および設定状態の確認を行い(ステップS189)、動作が正常か否かを判定する(ステップS191)。この判定結果、異常の場合には、主所有者機3の管理者である監視員等に通報するが(ステップS193)、正常であった場合には、管理センタ11は、ステップS145に戻り、ステップS145〜S155の間の繰り返し待機処理を同じように行い、緊急事態の発生や動作異常通知等に備える。
【0071】
なお、上記実施形態において、主所有者機3を携帯した監視員等が例えば建物等の中に入った場合には、PHS端末からなる主所有者機3は電波が届き難くなる場合があり、ターゲット機1と主所有者機3の間の距離が所定の距離以上離れたとして異常情報の発生または主所有者機3の応答無し等の事態が生じることがあるが、これらの事態が発生したとしても、ターゲット機1と予備所有者機5との間の距離確認によって異常事態でないと判定することができるし、またこのような場合は主所有者機3を携帯する監視員等がわかるものであるため、監視員等が建物の中に入る場合に予め主所有者機3で管理センタ11等に連絡しておく、またはターゲット機の設定を変更し、主所有者機3との距離確認を行わないことにより異常事態の発生として捉えることを防止することができる。
【0072】
次に、図16〜図18を参照して、本発明の他の実施形態に係る監視システムについて説明する。図16〜図18は、本実施形態に使用されるターゲット機1、主所有者機3、および予備所有者機5の構成をそれぞれ示すブロック図である。
【0073】
図16〜図18に示すターゲット機1、主所有者機3および予備所有者機5は、それぞれ前述した実施形態の図2〜図4に示したターゲット機1、主所有者機3および予備所有者機5がPHS電波の電界強度を使用して距離測定、すなわちターゲット機1と主所有者機3の間の距離およびターゲット機1と予備所有者機5の間の距離の測定を行っていたのに対して、PHS電波を使用せずに距離測定を行うためにPHS電波の代わりに距離測定用の専用の電波を放射するアンテナ30,70,110、該電波を送受信するための主所有者機ターゲット機間距離検出用送受信部32,72(ターゲット機1、主所有者機3)と主所有者機ターゲット機間距離検出用送信部112(予備所有者機5)、および距離検出部34,74(予備所有者機5は無し)をそれぞれターゲット機1、主所有者機3および予備所有者機5に設け、代わりに距離検出部35、距離検出部75をそれぞれターゲット機1および主所有者機3から削除したものであり、その他の構成作用は図2、図3、図4のものと全く同じであり、同じ構成要素には同じ符号を付している。
【0074】
このように距離測定用の専用の電波の放射用アンテナ、送受信部、距離測定部をターゲット機1、主所有者機3および予備所有者機5が有することにより、各機はPHS電波を使用することなく、独自な専用の電波で距離測定を行うことができるようになり、場合によっては更に正確な距離測定を行うことができる。なお、このように距離測定用の専用の電波を使用する場合も単に電波がPHS電波から専用電波に代わっただけであって、距離測定の方法は全く同じである。
【0075】
すなわち、ターゲット機1は、主所有者機3のアンテナ70から放射されている距離測定専用の電波をアンテナ30、主所有者機ターゲット機間距離検出用送受信部32で受信し、この受信した専用電波の電界強度に基づき距離検出部34でターゲット機1と主所有者機3の間の距離を測定する。また、主所有者機3は、ターゲット機1のアンテナ30から放射されている距離測定専用の電波をアンテナ70、主所有者機ターゲット機間距離検出用送受信部72で受信し、この受信した専用電波の電界強度に基づき距離検出部74でターゲット機1と主所有者機3の間の距離を測定する。更に、ターゲット機1は、予備所有者機5のアンテナ110から放射されている距離測定専用電波をアンテナ30、主所有者機ターゲット機間距離検出用送受信部32で受信し、この受信した専用電波の電界強度に基づき距離検出部34でターゲット機1と予備所有者機5の間の距離を測定する。
【0076】
また、本実施形態における管理センタ11の構成は図5に示すものと同じであり、本実施形態のターゲット機1、主所有者機3、および管理センタ11の作用は前述した図6〜図15のフローチャートに示した処理と全く同じである。
【0077】
なお、上記各実施形態では、ターゲット機1、主所有者機3、および予備所有者機5としてPHS端末を使用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。基本的には、ターゲット機と所有者機との間の距離が所定の距離以上離れたことを検出することができ、またターゲット機または所有者機が管理センタと連絡できるものであればよいものである。
【0078】
また、ターゲット機と所有者機の間の距離測定も電界強度の強弱に基づく必要もなく、方法によってはスペクトラム拡散、赤外線等も使用することができる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明によれば、ターゲット機と所有者機の間の距離が所定の距離以上離れると、異常情報を管理センタに送信し、管理センタは異常情報を受信すると、ターゲット機から位置情報を得てターゲット機の位置を探るので、ターゲット機を監視対象物である例えば現金輸送箱に収納し、所有者機を現金輸送監視員等に携帯させた場合等において現金輸送箱がターゲット機とともに強奪されて所有者機から離れた場合には、直ちに異常情報が管理センタに送信され、管理センタによってターゲット機の位置、すなわち現金輸送箱である監視対象物の位置を検知し、更に監視対象物の追跡も可能となり、監視対象物を適確に回収することができる。すなわち、異常事態の早期発見、早期解決、監視対象物の適確な回収、強奪犯人の検挙率の向上を図ることができる。
【0080】
請求項2記載の本発明によれば、ターゲット機および主所有者機に加えて、予備所有者機を設け、ターゲット機が主所有者機から所定の距離以上離れた場合に、更に確認のためにターゲット機が予備所有者機から所定の距離以上離れたかどうかをチェックし、そうである場合に異常事態の発生と判定し、異常情報を管理センタに送信し、管理センタでターゲット機から位置情報を得てターゲット機の位置を探るので、ターゲット機と主所有者機の距離が異常事態でない例えば所有者である監視員等のちょっとした用事等で所定の距離以上離れて、仮に異常情報が発生したとしても、ターゲット機は予備所有者機との距離を確認し、本当の異常事態であるのかまたはそうでないかを判断し、本当の異常情報のみが管理センタに通報され、更に正確に異常事態の早期発見、早期解決、監視対象物の適確な回収、強奪犯人の検挙率の向上を図ることができる。
【0081】
また、現金輸送車の荷台等に電波を遮断するような材質が所有機とターゲット機の間に介在した場合に、距離が離れていなくても電界強度が減少したとして異常が発生したと誤認する恐れがあるが、予備機を荷台等に設置しておくことにより誤報の発生を防ぐことができるものである。
【0082】
請求項3記載の本発明によれば、ターゲット機と主所有者機との間の距離測定またはターゲット機と予備所有者機との間の距離測定を電磁波の電界強度を測定して行っているので、例えば各機としてPHS端末を使用する場合にはPHS電波を利用でき、簡単かつ正確に距離測定を行うことができる。
【0083】
請求項4記載の本発明によれば、ターゲット機は位置情報機能付きPHS端末であり、所有者機はPHS端末であるので、現用のPHS端末を使用でき、低価格化を図ることができる。
【0084】
請求項5記載の本発明によれば、管理センタは所定の時間間隔毎にターゲット機の位置情報を得て、ターゲット機を追従することができるので、例えばターゲット機の収納された監視対象物を強奪した相手が逃走する場合でも、その軌跡を逐次追求しながら適確に捉えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る監視システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1に示す監視システムに使用されているターゲット機の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す監視システムに使用されている主所有者機の構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示す監視システムに使用されている予備所有者機の構成を示すブロック図である。
【図5】図1に示す監視システムに使用されている管理センタの構成を示すブロック図である。
【図6】図1に示す監視システムに使用されているターゲット機の動作の一部を示すフローチャートである。
【図7】図1に示す監視システムに使用されているターゲット機の図6に続く動作の一部を示すフローチャートである。
【図8】図1に示す監視システムに使用されているターゲット機の図7に続く動作の一部を示すフローチャートである。
【図9】図1に示す監視システムに使用されているターゲット機の図8に続く動作の一部を示すフローチャートである。
【図10】図1に示す監視システムに使用されている主所有者機の動作の一部を示すフローチャートである。
【図11】図1に示す監視システムに使用されている主所有者機の図10に続く動作の一部を示すフローチャートである。
【図12】図1に示す監視システムに使用されている主所有者機の図11に続く動作の一部を示すフローチャートである。
【図13】図1に示す監視システムに使用されている管理センタの動作の一部を示すフローチャートである。
【図14】図1に示す監視システムに使用されている管理センタの図13に続く動作の一部を示すフローチャートである。
【図15】図1に示す監視システムに使用されている管理センタの図14に続く動作の一部を示すフローチャートである。
【図16】本発明の他の実施形態に係る監視システムに使用されているターゲット機の構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の他の実施形態に係る監視システムに使用されている主所有者機の構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の他の実施形態に係る監視システムに使用されている予備所有者機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ターゲット機
3 主所有者機
5 予備所有者機
7 基地局
9 ISDN網
11 管理センタ
34,35,74,75 距離検出部
135 位置情報取得蓄積用サーバ
137 位置情報地図上展開部

Claims (3)

  1. 監視対象物とともに自由に移動できるように前記監視対象物に設けられるとともに、位置情報を得ることができるターゲット機と、
    該ターゲット機と対をなし、移動可能に設けられる主所有者機と、
    前記ターゲット機と対をなし、前記主所有者機とは分離して移動可能に設けられる予備所有者機と、
    前記ターゲット機、主所有者機および予備所有者機と連携して監視を行う管理センタとを有し、
    前記ターゲット機および主所有者機は、相互間の距離を検出する距離検出手段と、この検出した距離が所定の距離以上の場合、第1の異常情報を相互間で信する送信手段とをそれぞれ有し、
    前記ターゲット機は、前記予備所有者機との間の距離を測定する距離測定手段と、前記主所有者機の送受信手段から送信された第1の異常情報を受信する受信手段と、該第1の異常情報の受信による確認に応答して、前記距離測定手段で前記ターゲット機と前記予備所有者機との間の距離を測定し、この測定した距離が所定の距離以上の場合、第2の異常情報を前記管理センタに送信する送信手段とを有し、
    前記管理センタは、前記第2の異常情報を受信すると、前記ターゲット機の位置を探るべく該ターゲット機から位置情報を得るように制御する位置情報取得制御手段とを有することを特徴とする監視システム。
  2. 前記距離検出手段および前記距離測定手段は、電磁波を送信する電磁波送信手段および該電磁波送信手段から送信される電磁波の電界強度を測定する電界強度測定手段を有することを特徴とする請求項1記載の監視システム。
  3. 前記ターゲット機は、位置情報機能付きPHS端末で構成され、前記所有者機はPHS端末で構成されることを特徴とする請求項1,2のいずれかに記載の監視システム。
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