JP2000075007A - 電池制御装置 - Google Patents

電池制御装置

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JP2000075007A
JP2000075007A JP10242111A JP24211198A JP2000075007A JP 2000075007 A JP2000075007 A JP 2000075007A JP 10242111 A JP10242111 A JP 10242111A JP 24211198 A JP24211198 A JP 24211198A JP 2000075007 A JP2000075007 A JP 2000075007A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイブリッド車における電池蓄電量が下限に
達することを抑制する。 【解決手段】 電流センサ15を含む電流測定系の誤差
が予め評価され、電池ECU14に設定される。電池E
CU14は、電流センサ15で測定された電流の積算に
より電池蓄電量を推定する際に、積算される電流を、電
流測定系の誤差分だけ放電側にオフセットさせる。電池
ECU14は、推定蓄電量を一定に保つように充放電を
制御するため、放電側へのオフセットを行った場合は、
それを補うように制御が働き、オフセットを行わない場
合より充電が優勢となる。これにより実蓄電量が電池蓄
電量の下限に達することが抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド車に
用いられる電池の充放電を制御する電池制御装置に関
し、特に、電池蓄電量を適切に維持することに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両駆動用モータの他に、エ
ンジン駆動される発電機を搭載したハイブリッド車が知
られている。このハイブリッド車においては、電池を搭
載しており、この電池からの電力によって駆動用モータ
を駆動すると共に、発電機からの電力によって電池の充
電を行う。また、駆動用モータおよびエンジンによって
車輪を回転させ走行する。
【0003】電池の蓄電量はSOC(充電状態:State
of Charge)と呼ぶ指標により監視、制御される。この
SOCは満充電容量に対する残存容量の比で定義され
る。このSOCの検出方法としては、電解液比重の測定
による方法があるが、この方法は電池内部の比重を精密
に測定する比重計が必要であるため、電池の構造上の工
夫や高価格化を余儀なくされるため、ハイブリッド車に
おいては一般的には用いられていない。
【0004】現状、一般には、充電時(或いは放電時)
における電池の電圧電流特性(I−V特性)とSOCと
の相関関係を利用する検出方法と、充放電電流量の積算
による検出方法とが組み合わされて用いられている。電
池のI−V特性とSOCとの相関関係を利用する検出方
法においては、SOCが高い充電状態かSOCが低い放
電状態において現れる強い相関関係が利用され、例えば
SOCが80%以上や20%以下といった場合には、I
−V特性から実際のSOC(実SOC)を精度よく決定
することができる。しかし相関関係はSOCが中間の状
態では弱いため、例えばSOCが20%から80%の間
といった中間領域であるときには、SOCの決定に用い
ることができない。そこで、このSOCの中間領域にお
いては、充放電電流量の積算による検出方法が用いられ
る。この充放電電流量の積算による方法は、電池の充放
電電流を逐次検出しこれを積算していく方法であり、積
算により誤差も累積してしまい正確な検出値が得られに
くい。つまり、この方法によるSOCは推定値として位
置付けられるべきものである。
【0005】さて、通常の走行においては、電流積算方
法により求めた推定SOCが所定値(例えば50%程
度)になるように、モータの駆動および発電機の駆動が
制御される。
【0006】しかし、例えば長い登り坂の走行など走行
状態によっては、電池からの放電が継続する場合もあ
る。このような場合には、電池のSOCは減少してい
く。そこで、電池のSOCが大きく変化する場合もあ
る。このため、上記I−V特性とSOCとの相関関係に
基づく方法により検出することができる実SOCの範囲
に、SOCの適正範囲の上限値、下限値が設定され、そ
れら上限値、下限値が検知されると充電、又は放電が禁
止されSOCが適正範囲に維持される。例えば、SOC
の下限値、上限値はそれぞれ20%、80%程度に設定
され、SOCが20%まで下がったと判定された場合に
は電池の放電が禁止され、またSOCが80%まで上昇
したと判定された場合には電池の充電が禁止される。
【0007】この実SOCに基づいた上限判定、下限判
定(以下、それぞれI−V上限判定、I−V下限判定と
称する)は、推定SOCが適正範囲内にあっても起こり
うる。これは、推定SOCが誤差を有しているためであ
る。よって、この場合、推定SOCを検知された実SO
Cに合わせ、推定SOCの誤差をリセットする処理も行
われている。また、特開平10−51906号公報に開
示されるように、充放電を行って強制的に実SOCを上
限値、又は下限値に到達させ、意図的に上記推定SOC
のリセット動作を行うことも提案されている。
【0008】なお、SOCが適正範囲外となるような状
態は、例えば電池の性能維持の観点から避けるべきであ
るという理由で、上記上限値、下限値が設けられる。I
−V上限判定が成立したときは、充電が禁止されること
により、余剰のエネルギーが電力として回生されずに、
例えば熱等の形で放出されるので燃費が低下するという
デメリットがある。一方、I−V下限判定が成立したと
きは、放電が禁止されることによりモータが駆動され
ず、一方、エンジンパワーが電池の充電に振り向けられ
るので、車両動力性能が低下するというデメリットがあ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、SO
Cが下限値と上限値との間にある通常状態ではSOC
は、充放電電流の積算により推定され、この推定SOC
を例えば所定のレベルに保つように充放電の制御が行わ
れている。しかし、電流積算には誤差が伴い、上述した
ように推定SOCが適正範囲内に保たれていても、I−
V上限判定、I−V下限判定が生じる可能性がある。こ
こで、I−V上限判定やI−V下限判定が成立した場合
には上述したようなデメリットが生じるが、それぞれの
デメリットのウェイトは一般には等しくない。例えば一
般には、燃費低減より動力性能の確保が優先され、I−
V上限判定の発生よりI−V下限判定の発生を抑制する
ことが望まれる。しかし、充放電電流の検出系の誤差は
正負両方に同様に発生しうるため、従来技術では、電流
検出系誤差はI−V上限判定発生とI−V下限判定発生
とに基本的に等しく寄与し、I−V上限判定発生とI−
V下限判定発生とのいずれか一方を抑制するというニー
ズに応えることができないという問題があった。
【0010】本発明は、上記問題点を解決し、システム
により不都合な側のI−V判定の発生を抑制することが
できる電池制御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電池制御装
置は、エンジンにより駆動される発電機により充電され
るハイブリッド車搭載電池の蓄電量を、当該電池に入出
力される電流を積算して求めた推定蓄電量に基づいて制
御するとともに、電池蓄電量の適正範囲の上限又は下限
に対応する実蓄電量を検出して前記推定蓄電量を補正す
る電池制御装置であって、測定電流値を前記電流の測定
誤差範囲に応じたオフセット量だけシフトさせた値を前
記積算に用いる積算電流値とする積算電流オフセット補
正手段を有し、前記実蓄電量の上限判定又は下限判定の
いずれか一方の発生を抑制することを特徴とする。
【0012】本発明によれば、推定蓄電量が適正な水準
に保たれるように充放電の制御が行われ、推定蓄電量が
その適正水準からずれるとそれを復元させるように制御
が行われる。実蓄電量が適正範囲の上限、下限であるこ
とが検知される上限判定、下限判定が発生したときに、
推定蓄電量が実蓄電量とずれている場合には、推定蓄電
量を実蓄電量に合わせるように補正がなされる。推定蓄
電量を求めるための積算電流は、例えば、下限判定の発
生を抑制する場合には、電流の測定誤差となりうる量に
応じた分だけ放電過剰となるように定められる。これは
推定蓄電量を低下させるように寄与するが、それを補う
ように充放電制御が行われることにより、実蓄電量の減
少が抑制される。よって、この場合には下限判定が発生
しにくくなる。逆に上限判定の発生を抑制する場合に
は、電流の測定誤差となりうる量に応じた分だけ充電過
剰となるように積算電流が定められる。
【0013】本発明の好適な態様は、前記積算電流オフ
セット補正手段が、前記測定電流値を放電側にシフトさ
せた値を前記積算電流とし、前記下限判定を抑制するも
のである。上述したように本態様によれば、車両の動力
性能が低下する下限判定の状況が起こりにくくなり、安
全快適なドライビングが実現される。
【0014】本発明に係る電池制御装置においては、前
記オフセット量が、デジタル変換された前記測定電流値
の量子化精度の1/2に応じた量であることを特徴とす
る。
【0015】本発明によれば、充放電される電流の測定
値はデジタル変換される。量子化精度はデジタル値が1
だけ増加するときの測定電流のアナログ値の増加量であ
る。例えば、下限判定を抑制する場合には、量子化精度
の1/2に応じた分だけ積算電流が放電側にシフトされ
る。逆に上限判定を抑制する場合には、量子化精度の1
/2に応じた分だけ積算電流が充電側にシフトされる。
これにより、電流の測定誤差要因となる量子化誤差が考
慮され、上限判定、下限判定のうちより望ましくないも
のが抑制される。
【0016】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]以下、本発明の
実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基
づいて説明する。図1は、実施形態の全体構成を示す図
であり、組電池10は、複数の電池セルからなってい
る。この例では、ニッケル金属水素(Ni−MH)電池
が利用されており、240個の電池セルを直列接続し、
280V程度の出力電圧を得ている。また、12個の電
池セルの直列接続を電池ブロックとして、各電池ブロッ
ク毎の電圧を電圧検出器12が検出している。図におい
ては、電池ブロックの1つを1つの電池記号として示し
ている。
【0017】電圧検出器12の検出結果は、電池ECU
14に供給される。また、電池ECU14は、電流セン
サ15により計測される組電池10の充放電電流を積算
して組電池10の推定SOCを計測している。
【0018】電池ECU14は、各電池セルの電圧と推
定SOCをHVECU16に提供する。HVECU16
は、電池ECU14から供給される推定SOCに基づい
て、負荷18の動作を制御する。ここで、この負荷18
は、駆動用モータ、エンジン、発電機、インバータなど
からなっており、組電池10からの電力の消費が負荷1
8の制御によって制御される。すなわち、組電池10か
らの電力は、インバータを介し、駆動用モータに供給さ
れる。HVECU16は、アクセル踏み込み量などによ
り、駆動モータの出力トルクを決定し、決定した出力ト
ルクになるようにインバータを制御して、駆動モータを
制御する。また、HVECU16は、エンジン出力の発
電機の駆動力および車輪駆動力についても制御する。こ
れによって、組電池10への充電量が制御される。
【0019】HVECU16は、推定SOCが50%以
上である場合には、エンジン出力による発電量が少なく
なるように設定し、組電池10からの放電が進むように
する。また、推定SOCが50%以下の場合には、エン
ジン出力による発電量が多くなるようにして、組電池1
0への充電が進むようにする。なお、このような制御は
SOCに応じて段階的に行う。
【0020】また、電池ECU14は、電圧検出器12
から出力される各電池セルの電圧と電流センサ15から
出力される充放電の電流値との間のI−V特性に基づい
て、各電池セルごとにその実SOCが、制御下限値(例
えば20%)になったことを検知する下限判定及び、制
御上限値(例えば80%)になったことを検知する上限
判定を行う。
【0021】例えば、下限判定が発生すると、HVEC
U16は組電池10からの放電を禁止する。すなわち、
負荷18を制御して発電機による発電量以上の電力を駆
動モータが消費することを禁止する。エンジンによる車
輪の駆動をある程度維持していてもよいが、駆動モータ
の出力による電力の消費量を発電機による発電量以下に
制御する。また、下限判定が発生したとき、推定SOC
が実SOCと異なっている場合には、推定SOCを実S
OCに一致させ、推定SOCの誤差をリセットする処理
が行われる。つまり、ここで示す例では、下限判定が生
じたとき、推定SOCは20%にセットされる。このよ
うな制御によって、組電池10に対する充電が行われ、
組電池10の実SOC、推定SOCが共に制御中心であ
る50%付近まで回復する。
【0022】一方、上限判定が発生すると、HVECU
16は組電池10への充電を禁止する。さらに、推定S
OCが実SOCと異なっている場合には、推定SOCを
実SOCに一致させるリセット処理が行われ、例えば、
推定SOCは制御上限値である80%にセットされる。
このような制御によって、組電池10からの放電が優先
して行われ、組電池10の実SOC、推定SOCが共に
制御中心である50%付近まで回復する。
【0023】このようにして、電池ECU14は、実S
OCが制御上限値、制御下限値を超えないように制御を
行い、組電池10を保護するという基本的な役目を果た
している。しかし、実SOCを適正範囲内に収めてさえ
いれば何ら問題がないかというとそうではない。すなわ
ち、下限判定が発生すると、エンジンパワーが充電に割
り振られるために車両の動力性能が低下するため、下限
判定はなるべく発生しないように制御したいという要請
がある。上限判定によって燃費が低下することも好まし
くはないが、下限判定によって生じる動力性能の低下を
避けることは、燃費低下回避よりも重要であると考えら
れる。なぜならば、車両を運転者の意図したように加速
させる動力性能は、危険回避のため必要となる場合があ
るからである。本装置ではこの要請に応えるために、電
池ECU14は、推定SOCを計算するために用いられ
る積算電流をオフセットさせる積算電流オフセット補正
処理を行う。以下、本装置の特徴である積算電流オフセ
ット補正を説明する。
【0024】電流センサ15を含む電流測定系は誤差要
因を有していて、大きくは系統誤差と偶然誤差とに分け
ることができる。このうち系統誤差は、リレー20がオ
フしており電流が流れない場合において電流測定系が示
す測定値を0点オフセット値Ioffとして取得し、これ
を任意の電流測定値ISから差し引くことで除去するこ
とができる。すなわち、0点オフセット補正を行った電
流測定値IS'は次式で表される。
【0025】 IS'=IS−Ioff ………(1) さて、誤差には系統誤差の他に偶然誤差が存在する。こ
の偶然誤差は、例えば電流測定系で多数回測定を行った
り、電流測定系各部の温度変動等の誤差に寄与する要因
を見積もることにより評価されうる。評価された偶然誤
差に基づいて、電流値IS'を中心とした誤差範囲(±Δ
I)が定められる。電流の真値は、この誤差範囲内に所
定の確率で存在する。
【0026】ここで、電流の向きを、電池から放電する
向きを正と定義すると、電池ECU14は、次式で、I
S'に対して積算電流オフセット処理を施した積算電流I
S"を算出する。ただし、ΔI≧0である。
【0027】 IS"=IS'+ΔI ………(2) 電池ECU14はこのオフセット処理された積算電流
IS"を次式で示されるように時刻Δt毎に積算して、推
定SOCを求める。なお、SOC0は推定SOCの初期
値であり、例えば、上限判定、下限判定におけるリセッ
ト処理が行われた際のSOC値が用いられ、時刻tはそ
の初期値が得られた時刻を基準に定められる。また、当
然のことながら、IS"は時刻tの関数である。
【0028】 推定SOC=SOC0+ΣIS"・Δt ………(3) (2)式に示されるように、電流測定系で測定されてい
るよりも放電が過剰に行われているように積算電流IS"
を定めることは、推定SOCが低下するように寄与する
が、電池ECU14はそれを補って推定SOCを例えば
50%に維持するように充放電制御を行う。つまり、積
算電流IS"を放電過剰に評価することにより実SOCの
減少が抑制され、下限判定が発生しにくくなる。なお、
この積算電流オフセット補正により、上限判定は起こり
やすくなるが、上述したように、上限判定は車両の安全
快適な走行には深刻な影響を有さないため、下限判定の
発生よりは望ましく、特にその頻度を抑制する必要性は
低い。
【0029】また、例えば0<α<1なる係数を用い
て、積算電流を次式で定義してもよく、これにより、上
限判定と下限判定の発生比を調整することができる。
【0030】 IS"=IS'+α・ΔI ………(2’) 本装置は、所定時間ごとに、意図的に充電を行って上限
判定を発生させて推定SOCを実SOCに合わせるキャ
リブレーション処理を行うように構成することもでき
る。特にそのような場合、キャリブレーション機能が下
限判定、上限判定の発生抑制に寄与するので、(2’)
式に示すように、1より小さいαを用いて積算電流オフ
セット処理を行っても、十分な下限判定の発生抑制が図
られる。
【0031】ちなみに、図2はハイブリッド車の全体構
成を示している。エンジン30には、発電機32が接続
されており、エンジン30の出力によって発電機32に
よる発電が行われる。この発電機32の出力に組電池1
0が接続されており、発電機32によって組電池10が
充電される。組電池10の出力には、インバータ34を
介しモータ36が接続されており、組電池10からの電
力によってモータ36が駆動される。そして、モータ3
6には、車輪38が接続されており、モータ36の出力
によって、車輪38が回転駆動され、ハイブリッド車が
走行する。また、車輪38はエンジン30にも接続され
ており、エンジン30の出力によっても車輪38が回転
され、ハイブリッド車が走行する。
【0032】[実施の形態2]本発明の第2の実施形態
に係るハイブリッド車、及び電池制御装置の全体構成
は、基本的には上記第1の実施形態と同様であるので、
これらの図を援用して以降の説明を行う。但し、本装置
は、電池ECUにおける積算の処理が第1の実施形態と
異なることに留意する。
【0033】電流センサ15により測定されたアナログ
電流値は、図示しないA/D変換器にてデジタル電流値
に変換され、電池ECU14へ入力される。電池ECU
14の処理を行うCPUはこのデジタル値に基づいて処
理を行う。
【0034】図3は、本装置の電池ECU14における
積算電流オフセット処理を説明する概略のフロー図であ
る。電池ECU14は、リレー20がオフされ、電流が
流れない状態における電流を電流センサ15から取得
し、それをデジタル変換した値Ioffを保持する(S5
0)。このIoffは以降の電流測定において0点補正を
行う際に用いられる。リレー20がオン状態とされ電流
測定が行われる時には、電流センサ15から電流測定値
が取得され、それがデジタル変換された電流値ISが取
得される(S55)。0点オフセット補正は、上記
(1)式を用いて、デジタル値同士の減算が行われ、0
点オフセット補正後の電流値IS'が算出される(S6
0)。
【0035】図4は、実電流(アナログの電流測定値)
とA/D変換器の出力におけるデジタル電流測定値(A
/D変換値)との関係の例を示すグラフである。横軸が
実電流であり、縦軸は、デジタル値であるA/D変換値
である。実電流が増減すると、離散化されたA/D変換
値80,82,84は階段状に変化する。また、一つの
階段(ステップ)の横幅に相当する実電流の幅は、デジ
タル値の最小単位LSB(least significant bit)に
対応する量子化精度ILSBである。図4(a)〜(c)
に示す3つの例は、互いの電流測定誤差の違いに応じ
て、同一のデジタル値に対応する実電流の範囲が相違し
ている。なお、図に示す例では、ILSBは2アンペアで
ある。
【0036】図5は、実電流(アナログの電流測定値)
と0点オフセット補正を行った後のデジタル電流測定値
(ECU電流値)との関係の例を示すグラフである。こ
の図においては、縦軸はECU電流値である。ここで、
リレーオン後の電流測定時刻とIoffを取得した時刻と
の間隔が小さい場合には、誤差要因の変動は無視できる
であろうから、リレーオン後の実電流0に対応するデジ
タル電流測定値は、リレーオフ時の電流測定誤差を量子
化した値Ioffに等しい。また、量子化とは、量子化精
度ILSB範囲内の任意の実電流に同一のデジタル値が対
応付けられることを意味する。よって、リレーオン時の
電流測定誤差が、リレーオフ時の電流測定誤差から小さ
な変化しか生じていない場合にも、リレーオン後の実電
流0に対応するデジタル変換後の電流測定値は、Ioff
に等しくなりうる。
【0037】そこで、実電流0におけるA/D変換値か
らIoffを減じることにより、実電流0におけるデジタ
ル電流値を0に合わせることができる。この処理が本装
置における0点オフセット補正である。ちなみに、時間
とともに誤差は変動し得るので、適当な時間間隔でI
offを取得し直す処理を行うことが望ましい。
【0038】電池ECU14は、A/D変換器から入力
されるA/D変換値80,82,84に対して、0点オ
フセット補正を行って、それぞれを縦軸方向にシフト
し、ECU電流値90,92,94を算出する。これら
ECU電流値90,92,94は、図5に示すように実
電流に応じて階段状に変化する。なお、図中、点線10
0,102,104はそれぞれ、ECU電流値が常に実
電流と等しくなるという仮想線である。
【0039】各実電流に対応するECU電流値の誤差Δ
Dは、ECU電流値から仮想線の値を減算することに
より求められる。図6(a)〜(c)はそれぞれ、図5
(a)〜(c)の各例に対応する(つまり互いに電流測
定誤差の違いを有する図4(a)〜(c)に示す各例に
対応する)誤差ΔIDを示すグラフである。図6(a)
に示す例では、誤差ΔIDは、実電流に応じて−ILSB
0の範囲で周期的に変動し、その誤差ΔIDの平均は
(−ILSB/2)である。また図6(b)に示す例で
は、誤差ΔIDは、実電流に応じて−ILSB/2〜ILSB
/2の範囲で周期的に変動し、その誤差ΔIDの平均は
0である。また、図6(c)に示す例では、誤差ΔID
は、実電流に応じて0〜ILSBの範囲で周期的に変動
し、その誤差ΔIDの平均は(ILSB/2)である。上述
した0点オフセット補正に成功している場合、つまり実
電流0におけるECU電流値が0に対応付けられる場
合、ECU電流値の関数は図5(a)に示す例より実電
流のマイナス側にずれることはなく、また図5(c)に
示す例より実電流のプラス側にずれることもない。よっ
てこの場合、誤差ΔIDの平均値が取りうる範囲は、−
LSB/2〜ILSB/2となる。
【0040】本装置では、この量子化に伴う電流測定誤
差によって推定SOCの誤差が累積し、充放電制御が正
確に行われなくなり、その結果、下限判定を引き起こす
ことを抑制する。そのために、電池ECU14は、次式
で、上述の0点オフセット補正で得られたECU電流値
S'に対して、さらに積算電流オフセット処理を施し、
積算電流IS"を算出する(S65)。ただし、ここで、
電流の向きは電池から放電する向きが正である。
【0041】 IS"=IS'+ILSB/2 ………(4) 電池ECU14はこのオフセット処理された積算電流
IS"を時刻毎に積算して、推定SOCを求める(S7
0)。
【0042】(4)式は、上記実施形態の(2)式に相
当するものであり、放電が過剰に行われているように積
算電流IS"を定めることにより、上記実施形態同様、下
限判定が発生しにくい充放電制御が実現される。
【0043】なお、以上第1、第2の実施形態において
は、積算電流を放電側にオフセットさせることで、動力
性能の低下を招く下限判定が抑制される。しかし、例え
ば、他の技術的手段により動力性能の低下の問題が回避
されることとなり、充放電制御において、燃費の低下を
生じる上限判定の抑制が下限判定抑制より重要となるこ
とも考えられる。本発明はそのような場合にも有効であ
り、その場合、上述の例とは反対に積算電流を充電側に
オフセットさせることにより、上限判定を抑制すること
ができる電池制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る電池制御装置の全体
構成を示すブロック図である。
【図2】 ハイブリッド車の全体構成を示すブロック図
である。
【図3】 本装置の電池ECUにおける積算電流オフセ
ット処理を説明する概略のフロー図である。
【図4】 実電流とA/D変換器の出力におけるデジタ
ル電流測定値との関係の例を示すグラフである。
【図5】 実電流と0点オフセット補正を行った後のデ
ジタル電流測定値との関係の例を示すグラフである。
【図6】 実電流と誤差ΔIDとの関係の例を示すグラ
フである。
【符号の説明】
10 組電池、12 電圧検出器、14 電池ECU、
15 電流センサ、16 HVECU、18 負荷、2
0 リレー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 正司 吉美 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 戸島 和夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 加藤 智也 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2G016 CA03 CB21 CB22 CB31 CB32 CC04 CC07 CC16 CC27 CD02 5H030 AA03 AA04 AS08 BB10 BB21 FF42

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンにより駆動される発電機により
    充電されるハイブリッド車搭載電池の蓄電量を、当該電
    池に入出力される電流を積算して求めた推定蓄電量に基
    づいて制御するとともに、電池蓄電量の適正範囲の上限
    又は下限に対応する実蓄電量を検出して前記推定蓄電量
    を補正する電池制御装置であって、 測定電流値を前記電流の測定誤差範囲に応じたオフセッ
    ト量だけシフトさせた値を前記積算に用いる積算電流値
    とする積算電流オフセット補正手段を有し、 前記実蓄電量の上限判定又は下限判定のいずれか一方の
    発生を抑制することを特徴とする電池制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電池制御装置において、 前記積算電流オフセット補正手段は、前記測定電流値を
    放電側にシフトさせた値を前記積算電流とし、前記下限
    判定を抑制すること、 を特徴とする電池制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の電池制御
    装置において、 前記オフセット量は、デジタル変換された前記測定電流
    値の量子化精度の1/2に応じた量であることを特徴と
    する電池制御装置。
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