JP2000074376A - 加熱処理装置及び加熱処理装置の温度制御方法 - Google Patents

加熱処理装置及び加熱処理装置の温度制御方法

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JP2000074376A
JP2000074376A JP10248249A JP24824998A JP2000074376A JP 2000074376 A JP2000074376 A JP 2000074376A JP 10248249 A JP10248249 A JP 10248249A JP 24824998 A JP24824998 A JP 24824998A JP 2000074376 A JP2000074376 A JP 2000074376A
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temperature
heating chamber
heating
heater
heat treatment
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Yutaka Yamada
山田  豊
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Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱室を昇温することなく被加熱物の加熱を
開始できる加熱処理装置を提供する。 【解決手段】 加熱室2内の気体は、ファン3により吸
引され、送風路9を通って昇熱室10に導かれる。そし
て、昇熱室10内の加熱器4により加熱され、熱風8と
なって噴出口5より噴出し、加熱室2内の被加熱物1に
衝突する。噴き出す熱風8は秒速10m/秒以上の高速
流となり、被加熱物を覆う低温の空気を吹き飛ばし、伝
熱境界層を薄くする。また、噴射口5は加熱器4に近接
して設けられているので、加熱器4により発生した熱は
ほとんど熱損失なく噴射口5を通して被加熱物1に伝熱
される。この結果、加熱器4の加熱量を充分に大きくし
てやれば、加熱室2内部の空気温度が低くても加熱処理
に必要な高温の熱風8を噴出することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱処理装置に関
するものであり、更に詳しくは、加熱室の上下又は側面
に設けられた複数個の噴射口より熱風を被加熱物に吹き
付けて加熱室内の被加熱物を加熱処理する加熱処理装置
であって、定常加熱温度に達するまでの時間を短縮した
加熱処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オーブン等に代表される加熱処理装置に
おいては、装置の加熱処理時間を短縮することが重要で
ある。特に、これらの加熱処理装置がコンビニエンスス
トアやスーパーマーケット等においてファーストフード
等のフードサービスに使用される場合は、加熱処理時間
の短縮は、それを操作する労働者の、生産量あたりの労
働コストを下げることにつながると共に、客の待ち時間
が短縮され、サービスの向上にもつながるので、特に重
要である。
【0003】これらの加熱処理装置における加熱処理時
間を短縮するために有効な手段としてジェットインピン
ジメント技術が知られている。ジェットインピンジメン
トとは、高温の気体を複数のジェット噴射口から高速で
噴き出させ被加熱物に衝突させる加熱方法で、被加熱物
を覆う伝熱境界層を吹き付けによって薄くすることで熱
伝達を向上させる技術である。熱効率を上げるために、
被加熱物が置かれる加熱室内部に噴き出した熱風は、再
び加熱器へ送られ、再加熱されて循環使用されるように
なっており、この循環により少ない加熱量で高温の熱風
を維持することができる。
【0004】このような技術を応用した加熱処理装置
が、特開平7−108234号公報に記載されている。
この加熱処理装置の概要を図7に示す。非加熱物31
が、加熱室32内に設けられターンテーブル36上に載
置され、ターンテーブル36の回転と共に回転してい
る。加熱処理装置の奥側には、ファン33とヒーター3
4が設けられ、ファン33はモータ37により回転さ
れ、加熱室32内の気体を吸引してヒーター34で加熱
し、送風路39を介して噴射口35から熱風38として
吹き出し、被加熱物31に高速で衝突させるようになっ
ている。
【0005】定常状態においては、加熱室32内の気体
の温度と噴出口35から吹き出される熱風の温度はほぼ
等しくなり、従って、ヒーター34で昇熱する温度もわ
ずかとなる。よって、ヒーター34としては、加熱容量
の小さなもので十分であり、多くの場合電気ヒーターが
使用されている。
【0006】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、平7
−108234号公報に記載されるような方式の加熱処
理装置においては、加熱室内部の温度を加熱処理に適し
た温度まで立ち上げ、それに緩やかな加熱を加えて再び
加熱室に熱風を噴き出させる方式を採用しているので、
加熱処理に適した温度の熱風を噴き出すには、まず加熱
室内部の温度を加熱処理に適した温度近くまで上昇させ
る必要がある。ところが、前述のように、ヒーターの容
量が小さいため、昇熱に時間がかかり、この間加熱処理
を行うことができず、全体として装置の加熱処理時間が
長くならざるを得なかった。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、加熱室を昇温することなく被加熱物の加熱を開
始できる加熱処理装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、加熱室の上下又は側面に設けられた複
数個の噴射口より熱風を被加熱物に吹き付けて、加熱室
内の被加熱物を加熱処理する加熱処理装置であって、前
記噴出口の加熱室と反対側には昇熱室が形成され、昇熱
室内には加熱器が設けられ、更に、加熱室内の気体を吸
引して昇熱室に循環供給する送風機が設けられているこ
とを特徴とする加熱処理装置(請求項1)である。
【0009】本手段は、噴出口の加熱室と反対側(背面
側)に昇熱室を形成し、そこに加熱器を配置したことに
最大の特徴を有する。加熱室内の空気は送風機によって
吸引されて昇熱室に送られ、そこで加熱器によって昇温
される。そして、熱風となって噴出口から噴出されて被
加熱物を加熱し、その後、再び送風機に吸引されて循環
使用される。本手段においては、加熱器が吹き出し口の
直近に設けられているので、加熱された直後の熱風を被
加熱物に吹き付けることができる。よって、加熱室の温
度が低い時点においても熱風を非加熱物に吹き付け、加
熱を行うことができる。
【0010】また、加熱器を加熱室の上下又は側面に設
けることができるため、加熱容量の大きな加熱器を使用
することができ、加熱室の温度が低い時点から高温の熱
風を作り出すことができる。
【0011】前記課題を解決するための第2の手段は、
前記第1の手段であって、昇熱室への、送風機よりの気
体の導入口が、昇熱室の中心からずれた位置に設けられ
ていることを特徴とするもの(請求項2)である。
【0012】送風機よりの気体の導入口を、昇熱室の中
心からずらすことにより、送風機から昇熱室に送り込ま
れた気体が、昇熱室中で渦を形成するようになる。これ
により、加熱器より気体への伝熱効率が良くなり、か
つ、前記噴出口から噴出される熱風の温度が均一とな
る。
【0013】前記課題を解決するための第3の手段は、
前記第2の手段であって、昇熱室内部に、空気を攪拌す
る攪拌翼が設けられていることを特徴とするもの(請求
項3)である。
【0014】本手段においては、攪拌翼によって、送風
機から昇熱室に送り込まれた気体が更に攪拌される。よ
って、加熱器より気体への伝熱効率が良くなり、かつ、
前記噴出口から噴出される熱風の温度が均一となる。
【0015】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第1の手段から第3の手段のうちのいずれかであっ
て、加熱器がガスバーナーであることを特徴とするもの
(請求項4)である。
【0016】ガスバーナーは、小型で加熱容量の大きな
ものが容易に得られ、かつ、炎の燃焼温度が高い。よっ
て、高温の熱風を容易に作り出すことができる。従っ
て、本手段により、加熱室の温度が低温である時点にお
いても、加熱処理に必要な温度の熱風を容易に作り出す
ことができる。
【0017】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第4の手段であって、ガスバーナーがシュバンクバ
ーナーであることを特徴とするもの(請求項5)であ
る。
【0018】本手段においては、シュバンクバーナーを
使用することにより、昇熱室の高さを低くすることがで
き、かつシュバンクバーナーの赤外線放射を有効に加熱
に利用することができる。
【0019】前記課題を解決するための第6の手段は、
前記第5の手段又は第6の手段であって、昇熱室内部に
ガスバーナーを囲む防風壁が設けられていることを特徴
とするもの(請求項6)である。
【0020】加熱器にガスバーナーを用いた場合、送風
機から導入口を介して吹き込まれる気体により、ガスバ
ーナーの炎が吹き消されるおそれがある。そこで、本手
段においては、昇熱室内部にガスバーナーを囲む防風壁
を設けることにより、強い気体の流れがガスバーナーの
炎を直撃するのを避け、バーナーの吹き消えや不完全燃
焼が起こるのを防止している。
【0021】前記課題を解決するための第7の手段は、
前記第4の手段から第6の手段のうちのいずれかであっ
て、昇熱室内部に、ガスバーナーの炎の噴出を遮る衝突
板が設けられていることを特徴とするもの(請求項7)
である。
【0022】加熱器としてガスバーナーを用いた場合、
ガスバーナーの炎が直接噴出口から吹き出すことがある
と、被加熱物に焼きむらが発生するおそれがある。本手
段においては、昇熱室内部に、ガスバーナーの炎の噴出
を遮る衝突板が設けられているので、このような事態が
発生するおそれがない。また、炎を衝突板内部に閉じ込
めることで、昇熱室の高さを低くすることができる。
【0023】前記課題を解決するための第8の手段は、
前記第1の手段から第7の手段のうちのいずれかであっ
て、加熱室内又は加熱室からファンに吸引された気体の
温度を測定する温度センサーと、当該温度センサーによ
り検出された温度を所定値に制御するように、前記加熱
器の加熱能力を操作する温度制御装置を有してなること
を特徴とするもの(請求項8)である。
【0024】前記第1の手段から第7の手段の加熱処理
装置においては、加熱処理に必要な熱風を作り出すため
に必要な加熱器の出力は、加熱室の温度が低いときは、
大きなものが必要であるが、加熱器の温度が加熱に必要
な温度近くに達すると、熱損失分を補うだけの出力があ
ればよくなる。よって、当初の出力を維持し続けると、
熱風の温度が高くなりすぎ、被加熱物が焼き過ぎとなる
おそれがある。
【0025】そこで、本手段においては、温度センサー
により、加熱室内又は加熱室からファンに吸引された気
体の温度を測定し、温度調節装置により、この温度が所
定値になるように加熱器の加熱能力を調整するようにし
ている。よって、加熱室の温度はほぼ所定値に保たれ、
これに伴って被加熱物に吹き付けられる熱風の温度もほ
ぼ一定となるので、所定の条件で被加熱物の加熱を行う
ことができる。
【0026】前記課題を解決するための第9の手段は、
前記第1の手段から第7の手段のうちのいずれかであっ
て、加熱室内の温度又は加熱室からファンに吸引された
気体の温度を測定する温度センサーと、ファンの回転数
又はファンに供給される電力量を測定するファン状態セ
ンサーと、前記加熱器の放熱量を計算する放熱量計算手
段と、これら温度センサー、ファン状態センサー、放熱
量計算手段の出力から、前記噴射口から噴出する熱風の
温度を所定値にするような前記加熱器の加熱能力を計算
し、計算された加熱能力が得られるように、前記加熱器
を操作する温度制御装置を有してなることを特徴とする
加熱処理装置(請求項9)である。
【0027】本手段においては、温度センサーにより加
熱室内の温度又は加熱室からファンに吸引された気体の
温度を測定すると共に、ファン状態センサーにより、フ
ァンの回転数又はファンに供給される電力量を測定す
る。更に、放熱量計算手段により加熱器の放熱量を計算
する。ファンの回転数又はファンに供給される電力量を
測定すれば、これからファンより吐出される風量を計算
することができる。加熱器の放熱量は、例えば電気ヒー
ターに供給される電力量、ガスバーナーに供給されるガ
ス量を測定することにより計算する。よって、温度セン
サー、ファン状態センサー、放熱量計算手段の出力から
噴射口から、噴出する熱風の温度を所定値にするような
加熱器の加熱能力を決定することができる(なお、加熱
器としてガスバーナーを用いる場合は、燃焼用空気流量
を知る必要があるが、これは、ガス流量に比例するよう
に設定がされているのが普通なので、特に必要な場合の
み実測すればよい。)。
【0028】温度制御装置は、このようにして、必要な
加熱器の加熱能力を計算し、計算された加熱能力が得ら
れるように、加熱器を操作する。これにより、所定の条
件で安定して加熱を行うことができる。
【0029】前記課題を解決するための第10の手段
は、前記第1の手段から第7の手段のうちのいずれかの
温度制御方法であって、加熱室内の温度又は加熱室から
ファンに吸引された気体の温度を測定し、測定された温
度が所定値になるように前記加熱器の加熱能力を操作す
ることを特徴とするもの(請求項10)である。本手段
は、前記第8の手段と同様の作用効果を奏する。
【0030】前記課題を解決するための第11の手段
は、前記第1の手段から第7の手段のうちのいずれかの
温度制御方法であって、加熱室内の温度又は加熱室から
ファンに吸引された気体の温度と、ファンの回転数又は
ファンに供給される電力量を測定すると共に、前記加熱
器の放熱量を計算し、これらの計測量と計算値から、前
記噴射口から噴出する熱風の温度を所定値にするような
前記加熱器の加熱能力を計算し、計算された加熱能力が
得られるように前記加熱器を操作することを特徴とする
もの(請求項11)である。本手段は、前記第9の手段
と同様の作用効果を奏する。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例
を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実
施の形態の第1の例である加熱処理装置の概要を示す図
である。図1において、1は被加熱物、2は加熱室、3
はファン、4は加熱器、5は噴射口、6はターンテーブ
ル、7はモーター、8は熱風、9は送風路、10は昇熱
室である。
【0032】加熱室2内には、ターンテーブル6が設け
られ、その上に被加熱物が載置されて、ターンテーブル
6の回転と共に回転するようになっている。加熱室2の
上下には、昇熱室10が設けられ、加熱室2と昇熱室1
0を仕切る壁面には、複数の噴射口5が設けられてい
る。加熱室10内には加熱器4が設けられている。この
加熱処理装置の奥側には、ファン3が設けられ、モータ
ー7により回転させられている。加熱室2内の気体は、
ファン3により吸引され、送風路9を通って昇熱室10
に導かれる。そして、昇熱室10内の加熱器4により加
熱され、熱風8となって噴出口5より噴出し、加熱室2
内の被加熱物1に衝突する。噴射口5の形状は空気抵抗
を減らすように、単なる穴でなくRをつけた曲げ加工が
施されている。
【0033】これにより、噴き出す熱風8は秒速10m
/秒以上の高速流となり、被加熱物を覆う低温の空気を
吹き飛ばし、伝熱境界層を薄くする。また、噴射口5は
加熱器4に近接して設けられているので、加熱器4によ
り発生した熱はほとんど熱損失なく噴射口5を通して被
加熱物1に伝熱される。この結果、加熱器4の加熱量を
充分に大きくしてやれば、加熱室2内部の空気温度が低
くても加熱処理に必要な高温の熱風8を噴出することが
可能である。
【0034】図2は、本発明の実施の形態の第2の例で
ある加熱処理装置の概要を示す図であり、加熱器4の加
熱量を前述のように充分にするために、ガスバーナーを
使用した例を示すものである。以下の図において、発明
の実施の形態の欄における前出の図において示された構
成要素と同じ構成要素には同一の符号を付してその説明
を省略する。図2において、11は加熱器であるガスバ
ーナー、12は導入口、13は攪拌翼、14は防風壁、
15は衝突板、16はバーナー用ファン、17はガス、
18は混合気、19は排気口である。
【0035】ガスバーナー11には燃焼室高さが小さく
てすみ、赤外線放射を加熱に利用できるシュバンクバー
ナーを用いている。バーナー用ファン16により送られ
た空気はガス17と混合され混合気となってガスバーナ
ー11へ送られる。ガスバーナー11の燃焼ガスは、昇
熱室10内で、ファン3から送風路9、導入口12を通
して送られてきた気体と混合し、噴射口5から噴出す
る。燃焼ガスが加熱室2に送り込まれる分、燃焼ガスと
空気の混合した気体の一部は加熱室2に設けられた排気
口19から装置外へ排出される。
【0036】ガスバーナー11を使用し燃焼ガスを直接
ファンからの空気に混合することで、熱交換器を用いた
加熱では難しい瞬間的で充分大きな加熱を実現してい
る。また、燃焼に必要な空気のみを燃焼用ファン16で
外部から取り入れ、昇熱室10で燃焼ガスと混合する気
体は、加熱室2内部のものを使用しているので、熱効率
がよく、また、必要以上の排気を装置外に排出して調理
室等の作業室内の環境を悪化させることもない。
【0037】図2において、ファンからの気体の流れを
攪拌するための攪拌板13、ファン3からの気体が直接
ガスバーナー11の炎に当たらないようにするための防
風壁14、ガスバーナー11からの炎が直接噴射口5か
ら吹き出さないようにするための衝突板15が設けられ
ているが、これらの詳細については後に説明する。
【0038】図2における昇熱室10、ガスバーナー1
1部の詳細を図3〜図5に示す。図3はこの部分の概要
を示す斜視図であり、図4は、図3のI−Iの場所にお
ける水平断面を下から見た図であり、図5は、図3のII
−IIの場所における垂直断面を手前側から見た図であ
る。
【0039】図3において12は、図2のファン3から
の空気を昇熱室10内部に導入する導入口である。導入
口12は昇熱室11の中心からずれて配置されている。
図4において、昇熱室11の内壁には四枚の攪拌翼13
が取り付けられている。この例においては、攪拌翼は内
壁に対して約120度の角度を持った短冊状の金属板であ
る。攪拌翼はRを持った形状としてもかまわない。昇熱
室10の内壁の4隅にはRを設けてある。導入口12か
ら昇熱室10内部に導入された空気は昇熱室10の内壁
に沿って回転し渦を形成する。昇熱室10の内壁の4隅
に設けたRは空気が渦を形成するのを促進する。ガスバ
ーナー11の燃焼ガスはこの渦に巻き込まれて、さらに
攪拌翼13によって昇熱室10の中心付近にまで送り込
まれ、昇熱室10の全域にわたりほぼ均一に混合され
る。
【0040】図5において、ガスバーナー11の縁に沿
って防風壁14が設けられている。また、ガスバーナー
11と平行に衝突板15が設置されている。防風壁14
は導入口12から昇熱室10内部に導入された空気がガ
スバーナー11の燃焼に悪影響を及ぼすのを防止する役
目をする。ガスバーナー11の種類や昇熱室10の構造
によっては、導入された空気が直接ガスバーナー11に
吹き付けられると、例えば、吹き消えや燃焼不良による
COの発生が起こり望ましくない。防風壁14は、この
ような事態が発生するのを防止する。
【0041】衝突板15は多数の穴の開いた金属板であ
り、耐熱性に優れたステンレス板やニッケルクロム合金
などを使用するのが望ましい。衝突板15は、穴の無い
金属板や、複数の金属板を重ねたり並べたりしたもので
も構わない。衝突板15はガスバーナー11の燃焼ガス
が直接噴射口5から噴き出すのを防ぎ、また、昇熱室1
0の高さを低く抑えている。ガスバーナー11の燃焼ガ
スは衝突板15にあたり、その一部が衝突板15と防風
壁14のすき間から吹きだし、導入口12から導入され
渦を形成する空気と先に混合する。残りの燃焼ガスは衝
突板15を通った後に、攪拌翼13によりさらに空気の
渦と混合される。
【0042】図6は、本発明の実施の形態の第3の例で
ある加熱装置の概要を示す図である。この実施の形態
は、熱風8の温度を加熱に適した温度にするためにガス
バーナー11の燃焼量を制御する手段を有するものであ
る。図6において、19はファンの回転数センサー、2
1は温度センサー、22は比例弁、23は温度制御装
置、24はガス配管である。
【0043】ファン3と昇熱室11の間の送風路9に温
度センサー21を取り付け、ファン3を駆動するモータ
ー7には、モーター7の磁界の変化によってモーター回
転数つまりファン回転数を検知するホールICからなる
回転数センサー20を取り付けてある。ガス配管24の
途中には駆動電流によってガスの二次圧を制御する比例
弁22を設置してある。
【0044】制御装置23は、回転数センサー29によ
って検知したファンの回転数から、送風路9を通して昇
熱室10に送られる気体の流量Fa(Nm3/sec)を計
算する。温度センサー21により検知した気体の温度T
a(℃)と、計算した気体の流量Faと比熱ρ(Kcal
/℃・Nm3)から、単位時間あたりに昇熱室10に流入
する気体の熱量Qa(Kcal/sec)をして計算する。続
いて燃料ガス1Nm3当たりの発熱量Qg(Kcal)、発生
する燃焼ガス量Fb(Nm3)が既知であるとし、室温
0を基に、燃料ガスの流量をFg(Nm3/sec)とし
たときの、燃焼ガスとファンから送られた気体の混合気
体の温度Tg(℃)を計算する。そして、この温度Tg
が目標温度になるように、燃料ガスの流量をFgを計算
し、これだけの流量を流すように、駆動電流を制御して
比例弁の開度を決定する。
【0045】制御装置23は同時に、バーナー用ファン
16の駆動電流も変化させバーナー用ファン16の回転
数をガスバーナー11の燃焼に適した空気量になるよう
に変化させる。この制御により急激な温度変化にも安定
して温度をコントロールすることが可能である。
【0046】なお、このような複雑な制御系とせず、単
に温度センサー21の出力を温度調節器に入力し、温度
調節器が、この値が設定値なるように比例弁22の開度
とバーナー用ファン16の駆動電流を制御するようなフ
ィードバック制御系を構成してもよい。この場合には、
温度制御されるのは、加熱室2内の気体の温度であり、
吹き出す熱風8の温度ではないが、両者の間の温度差は
わずかでかつ略一定とみなせるので、温度調節器の設定
温度を少し低めに設定しておけば、熱風8の温度を実質
的に一定に制御できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち、請
求項1に係る発明においては、加熱器が吹き出し口の直
近に設けられているので、加熱された直後の熱風を被加
熱物に吹き付けることができ、よって、加熱室の温度が
低い時点においても熱風を非加熱物に吹き付け、加熱を
行うことができる。よって、加熱室を昇温するのに必要
な時間だけ待機する必要がなく、速やかな加熱処理が可
能となり、作業能率が向上する。また、加熱処理時間を
早めるために、加熱室を昇温したまま待機する必要がな
くなるので、その分省エネルギーとなる。
【0048】請求項2に係る発明においては、送風機か
ら昇熱室に送り込まれた気体が、昇熱室中で渦を形成す
るようになるので、加熱器より気体への伝熱効率が良く
なり、かつ、前記噴出口から噴出される熱風の温度が均
一となる。
【0049】請求項3に係る発明においては、攪拌翼に
よって、送風機から昇熱室に送り込まれた気体が更に攪
拌されるので、加熱器より気体への伝熱効率が良くな
り、かつ、前記噴出口から噴出される熱風の温度が均一
となる。
【0050】請求項4に係る発明においては、ガスバー
ナーにより高温の熱風を容易に作り出すことができるの
で、加熱室の温度が低温である時点から、加熱処理に必
要な温度の熱風を容易に作り出すことができる。
【0051】請求項5に係る発明においては、シュバン
クバーナーを用いているので、昇熱室の高さを低くする
ことができ、かつシュバンクバーナーの赤外線放射を有
効に加熱に利用することができる。
【0052】請求項6に係る発明においては、防風壁を
設けているので、強い気体の流れがガスバーナーの炎を
直撃するのを避け、バーナーの吹き消えや不完全燃焼が
起こるのを防止することができる。
【0053】請求項7に係る発明においては、ガスバー
ナーの炎の噴出を遮る衝突板が設けられているので、ガ
スバーナーの炎が直接噴出口から吹き出すことがなく、
被加熱物に焼きむらが発生するおそれがなくなる。
【0054】請求項8に係る発明においては、温度制御
により加熱室の温度はほぼ所定値に保たれ、これに伴っ
て被加熱物に吹き付けられる熱風の温度もほぼ一定とな
るので、所定の条件で被加熱物の加熱を行うことができ
る。
【0055】請求項9に係る発明においては、噴出する
熱風の温度が計算され、これが目標値になるように制御
されているので、所定の条件で被加熱物の加熱を行うこ
とができる。
【0056】請求項10に係る発明においては、請求項
8に係る発明と同様の効果が得られる。
【0057】請求項11に係る発明においては、請求項
9に係る発明と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1の例である加熱処理
装置の概要を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態の第2の例である加熱処理
装置の概要を示す図である。
【図3】図2に示す加熱処理装置の加熱器部分の斜視図
である。
【図4】図3に示す加熱器のI−I断面図(平断面図)
である。
【図5】図3に示す加熱器のII−II断面図(縦断面図)
である。
【図6】本発明の実施の形態の第3の例である加熱処理
装置の概要を示す図である。
【図7】従来のインピンジメント技術を用いた加熱処理
装置の例を示す図である。
【符号の説明】
1…被加熱物、2…加熱室、3…ファン、4…加熱器、
5…噴射口、6…ターンテーブル、7…モーター、8…
熱風、9…送風路、10…昇熱室、11…加熱器である
ガスバーナー、12…導入口、13…攪拌翼、14…防
風壁、15…衝突板、16…バーナー用ファン、17…
ガス、18…混合気、19…排気口、20…回転数セン
サー、21…温度センサー、22…比例弁、23…温度
制御装置、24…ガス配管

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱室の上下又は側面に設けられた複数
    個の噴射口より熱風を被加熱物に吹き付けて、加熱室内
    の被加熱物を加熱処理する加熱処理装置であって、前記
    噴出口の加熱室と反対側には昇熱室が形成され、昇熱室
    内には加熱器が設けられ、更に、加熱室内の気体を吸引
    して昇熱室に循環供給する送風機が設けられていること
    を特徴とする加熱処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の加熱処理装置であっ
    て、前記昇熱室への、前記送風機よりの気体の導入口
    が、昇熱室の中心からずれた位置に設けられていること
    を特徴とする加熱処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の加熱処理装置であっ
    て、前記昇熱室内部に、空気を攪拌する攪拌翼が設けら
    れていることを特徴とする加熱処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のうちいずれか1
    項に記載の加熱処理装置であって、前記加熱器がガスバ
    ーナーであることを特徴とする加熱処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の加熱処理装置であっ
    て、前記ガスバーナーがシュバンクバーナーであること
    を特徴とする加熱処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5に記載の加熱処理
    装置であって、前記昇熱室内部に前記ガスバーナーを囲
    む防風壁が設けられていることを特徴とする加熱処理装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項4から請求項6のうちいずれか1
    項に記載の加熱処理装置であって、前記昇熱室内部に、
    前記ガスバーナーの炎の噴出を遮る衝突板が設けられて
    いることを特徴とする加熱処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のうちいずれか1
    項に記載の加熱処理装置であって、加熱室内又は加熱室
    からファンに吸引された気体の温度を測定する温度セン
    サーと、当該温度センサーにより検出された温度を所定
    値に制御するように、前記加熱器の加熱能力を操作する
    温度制御装置を有してなることを特徴とする加熱処理装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項7のうちいずれか1
    項に記載の加熱処理装置であって、加熱室内の温度又は
    加熱室からファンに吸引された気体の温度を測定する温
    度センサーと、ファンの回転数又はファンに供給される
    電力量を測定するファン状態センサーと、前記加熱器の
    放熱量を計算する放熱量計算手段と、これら温度センサ
    ー、ファン状態センサー、放熱量計算手段の出力から、
    前記噴射口から噴出する熱風の温度を所定値にするよう
    な前記加熱器の加熱能力を計算し、計算された加熱能力
    が得られるように、前記加熱器を操作する温度制御装置
    を有してなることを特徴とする加熱処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項7のうちいずれか
    1項に記載の加熱処理装置の温度制御方法であって、加
    熱室内の温度又は加熱室からファンに吸引された気体の
    温度を測定し、測定された温度が所定値になるように前
    記加熱器の加熱能力を操作することを特徴とする加熱処
    理装置の温度制御方法。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項7のうちいずれか
    1項に記載の加熱処理装置の温度制御方法であって、加
    熱室内の温度又は加熱室からファンに吸引された気体の
    温度と、ファンの回転数又はファンに供給される電力量
    を測定すると共に、前記加熱器の放熱量を計算し、これ
    らの計測量と計算値から、前記噴射口から噴出する熱風
    の温度を所定値にするような前記加熱器の加熱能力を計
    算し、計算された加熱能力が得られるように前記加熱器
    を操作することを特徴とする加熱処理装置の温度制御方
    法。
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