JP2000074234A - 切換弁 - Google Patents

切換弁

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JP2000074234A
JP2000074234A JP10241382A JP24138298A JP2000074234A JP 2000074234 A JP2000074234 A JP 2000074234A JP 10241382 A JP10241382 A JP 10241382A JP 24138298 A JP24138298 A JP 24138298A JP 2000074234 A JP2000074234 A JP 2000074234A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工作が容易でコストが低減できる切換弁
を提供する。 【解決手段】 ハウジング10内に一対の円筒状モータ
コイル11、12が並設された、アーマチュア13が円
筒状モータコイルにより付与される駆動力により軸方向
に移動可能であり、ばね部材がアーマチュア13を中立
位置に付勢している。スリーブ31がアーマチュア13
に連結されケーシング内を軸線方向に移動可能であり、
スリーブ31は加圧流体源に連通した供給ポート31
a、流体タンクへ連通した戻りポート31bおよび流体
通路25、26に連通する制御ポート31c、31dを
具備する。スライダ20がスリーブ31内に摺動可能に
設けらている。スライダ20は供給ポート31aに対応
するランド部20aを有しており、供給ポート31aの
開口をスライダ20のストロークの2〜3倍としてい
る。ばね部材は周辺部がハウジング10に取着されると
ともに中心部がアーマチュア13に取着されたディスク
スプリングからなり、ディスクスプリングの周辺部およ
び中心部は複数の細幅のアームにより連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は切換弁に関し、より詳し
くは本発明は加圧流体源に連通した供給ポート、流体タ
ンクへ連通した戻りポートおよび流体通路に連通する制
御ポートを具備したスリーブ、並びに該スリーブ内に摺
動可能に設けられたスライダからなる切換弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来このような切換弁としては、例えば
図3に示すようなものが知られている。この装置におい
ては、スリーブ31は供給通路21を通じてポンプPの
ような加圧流体源に連通した供給ポート31a、排出通
路23を通じて流体タンクTへ連通した2つの戻りポー
ト31bおよび流体通路25、26を通じて流体圧シリ
ンダ等のアクチュエータ35に連通する2つの制御ポー
ト31c、31dを具備している。2つの制御ポート3
1c、31dにはスライダの最大ストロークにほぼ等し
い開口のオリフィス31ca、31cb、31da、3
1dbを形成している。
【0003】このスリーブ31内をスライダ20′が所
定のストロークで軸方向に摺動して切換えを行ってい
る。スライダ20′は上述した制御ポート31c、31
dに対応する位置にランド部20′aを具備しており、
スライダ20′の移動によって制御ポート31c、31
dのオリフィス31ca、31cb、31da、31d
bの開口を調整して切換えるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような構成の
切換弁においては、例えば図3においてスライダ20′
が左方向へ移動されると、供給ポート31aから左側の
弁室へ供給された加圧流体は制御ポート31cのオリフ
ィス31cbとスライダ20′のランド部20′aとの
開度に応じた流量の流体が制御ポート31cのオリフィ
ス31cbを通じて供給通路25を経てアクチュエータ
35へ流入する。また、アクチュエータ35からの戻り
油が、供給通路26から制御ポート31dに戻り、制御
ポート31dのオリフィス31dbとスライダ20′の
ランド部20′bとの開度に応じた流量の流体が制御ポ
ート31dのオリフィス31dbを通じて右側の弁室に
入り、右側の弁室から戻りポート31bを経て流体タン
クTへ戻入される。
【0005】なお、スライダ20′が上述の場合と反対
に右方向へ移動されると、流体は供給ポート31aから
右側の弁室、制御ポート31d、給通路26、アクチュ
エータ35、供供給通路25、制御ポート31c、左側
の弁室、戻りポート31b、流体タンクTの順に流れ
る。
【0006】この場合に、加圧流体が供給ポート31a
から制御ポート31cへ、そして制御ポート31dから
戻りポート31bへ(スライダ20′の左方向移動
時)、または、供給ポート31aから制御ポート31d
へ、そして制御ポート31cから戻りポート31bへ
(スライダ20′の右方向移動時)流入するために、そ
の流れる流体によってスライダ20′に軸方向の力が、
スライダ20′の移動方向と反対方向、すなわち、弁を
閉じる方向に作用する。
【0007】この軸方向に作用する力は、フローフォー
スと呼ばれている。従来このようなフローフォースを低
減させるために、例えば、図3に示すように、戻りポー
ト31b近傍のスライダ20′の断面形状を斜面とする
とともに戻りポート31bの入口面も斜めとすることに
よって、加圧流体が滑らかに流れるようにしてフローフ
ォースが極力小さくする対策が採られている。
【0008】しかしながら、このような流れ状態を考慮
してフローフォースを減少させようとした場合には、ス
ライダ20′およびスリーブ31に複雑な加工を施す必
要があり、このため切換弁のコストアップとなってい
た。また、このような形状によってフローフォースを計
算通りに充分に低減させることは、実際問題として困難
であり、コントロールが難しいという問題があった。
【0009】
【発明の目的】本発明は上述したような問題点に鑑み
て、工作が容易でコストが低減できる切換弁を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明においては、請求
項1に記載のように、加圧流体源に連通した供給ポー
ト、流体タンクへ連通した戻りポートおよび流体通路に
連通する制御ポートを具備したスリーブ、並びに該スリ
ーブ内に摺動可能に設けらたスライダからなる切換弁に
おいて、前記スライダは前記供給ポートに対応するラン
ド部aを有しており、該供給ポートおよび戻りポートの
開口を前記スライダのストロークの2〜3倍としたこと
を特徴とする切換弁によって上述の課題を達成する。
【0011】本発明においては従来の技術のようなフロ
ーフォースを全くなくそうとしているのではなく、フロ
ーフォースは本質的に存在するものとして許容をしてい
る。しかしながら、このようにして発生するフローフォ
ースが切換弁の開度によって、その変化度合いが変化す
ることをなくして、常時同一方向に変化させることによ
り、作動中に切換弁がガタついたりすることがないよう
にして、円滑な作動を行うようにした切換弁を提供する
ものである。
【0012】さらに、本発明は実施例に示すように、ハ
ウジング内で軸線方向に並設された一対の円筒状モータ
コイル、該円筒状モータコイルの軸線位置に軸方向に移
動可能に設けられ前記円筒状モータコイルにより付与さ
れる駆動力により軸方向に移動されるアーマチュアおよ
び該アーマチュアを中立位置に付勢する一対のばね部材
からなるモータ部並びにケーシングおよび前記アーマチ
ュアに連結され前記ケーシング内を軸線方向に加圧流体
源に連通した供給ポート、流体タンクへ連通した戻りポ
ートおよび流体通路に連通する制御ポートを具備したス
リーブ、並びに該スリーブ内に摺動可能に設けらたスラ
イダからなる制御バルブ部を含む切換弁に適用すること
が好ましい。この場合において、前記ばね部材は周辺部
が前記ハウジングに取着されるとともに中心部が前記ア
ーマチュアに取着されたディスクスプリングからなり、
該ディスクスプリングの周辺部および中心部は複数の細
幅のアームにより連結されている切換弁とすることが好
ましい。
【0013】また、前記細幅のアームは前記周辺部から
前記中心部に向かう螺旋状経路に沿っていることが好ま
しく、前記ディスクスプリングの複数のアームの描く螺
旋状経路が同一方向となっていることが一層好ましく、
更に、前記ディスクスプリングのアームは直線状部およ
び円弧状部からなり、複数のアームが同一方向の螺旋状
経路を描いていることが望ましい。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図示した図面を参
照して、本発明を詳細に説明する。図1は本発明に係る
切換弁を用いたモータ付き弁の一実施例の断面図を示し
ている。
【0015】このモータ付き弁において、モータ部15
は、ハウジング10と、ハウジング10内に収納され、
同軸状態に直列配置された複数(実施例では各2個)の
円筒状モータコイル11、12と、モータコイル11、
12内に軸方向に移動可能に遊嵌され、これらモータコ
イル11、12から付与された駆動力により軸線方向に
移動する1つのアーマチュア13と、アーマチュア13
を中立位置に向かって付勢する一対のスプリング部材1
4とからなっている。モータ部15のアーマチュア13
の右先端部はハウジング10から突出している。
【0016】またモータ部15のハウジング10の右端
面13aにはバルブ部18のケーシング29が固定され
ており、ケーシング29内にはアーマチュア13の右先
端に固定されたスライダ20が摺動可能に収納されてい
る。
【0017】バルブ部18には供給通路21を介してポ
ンプPのような流体源が接続されており、また排出通路
23を介して流体タンクTへ接続されている。更に流体
通路25、26は流体シリンダなどのアクチュエータ3
5に接続されている。そして、アーマチュア13の軸方
向移動によって、バルブ部18のスライダ20がケーシ
ング29内を移動すると、流体源Pからの流体がアクチ
ュエータ35に供給され、アクチュエータ35のピスト
ンなどを軸方向に移動させる。
【0018】図3に示す従来のモータ付き弁において
は、アーマチュア13を付勢するばね部材としてコイル
スプリング14′を用いていたために、コイルスプリン
グ14′の装着のためには軸線方向に大きなスペースが
必要となる。このためモータ付き弁の全体の大きさが大
きくなってしまうため、モータ付き弁のコンパクト化が
図ることができなかった。更にまた従来の装置におい
て、アーマチュア13をモータ部のハウジング10の中
心部位置に保持するために、アーマチュア13を軸受1
7によって支持する必要があった。このために、従来の
モータ付き弁はモータ部15の大きさをコンパクト化す
ることが困難であった。
【0019】そこで本実施例のモータ付き弁において
は、スプリング部材14はディスクスプリングからなっ
ており、このディスクスプリング14の周辺部14aは
ナット16によってハウジング10に固定取着されてい
る。またディスクスプリング14の中心部には前述した
アーマチュア13の両端部13a、13bが嵌合する穴
14bが形成されており、このディスクスプリング14
の穴14bに嵌合したアーマチュア13の両端部13
a、13bはナット19によりディスクスプリング14
に一体的に取着されている。
【0020】本発明に係るディスクスプリング14は上
述したようにハウジング10に取着される周辺部14a
とアーマチュア13に取着される中心部14bとの間が
細幅のアーム14cにより連結されている。
【0021】この連結の仕方として、例えば図2に示す
ように、螺旋に沿う形状のアーム14cにより周辺部1
4aと中心部14bを連結している。この図2に示す実
施例においては、円形形状をしたディスクスプリング1
4に螺旋状の溝14d(図2においてハッチングを施し
ている部分が螺旋状の溝14dである)を形成してい
る。図2における実施例においては、この螺旋状のアー
ム14cは周方向に延びる2つの円弧状部14c1とそ
の円弧状部14c1の間を結ぶ直線状部14c2との組
合せによりアーム14cを形成されている。
【0022】この実施例においては、アーム14cは周
辺部14aと中心部14bの間に2本形成されている
が、アーム14cの本数はディスクスプリング14の中
心に対して等配的に形成されていれば2個に限るもので
はない。この場合に、アーム14cの本数を1本にした
場合には中心部14bをディスクスプリング14の中心
位置に常時保持することが難しくなるため複数にするこ
とが好ましい。またアーム14cの本数を過度に多くし
た場合には、工作が難しくなるため2または3本程度の
アーム14cとすることが好ましい。
【0023】上述のようにしてディスクスプリング14
の周辺部14aと中心部14bを保持することにより、
アーマチュア13はハウジング10の中心部14bにデ
ィスクスプリング14により保持されることになり、ア
ーマチュア13を中心部14bに保持するための特別の
軸受は省略することができ、構造が簡略化する。
【0024】この実施例においてディスクスプリング1
4のアーム14cの形状を螺旋形状としているのは、次
の理由による。一枚板のディスクスプリング14を用い
て周辺部14aをハウジング10に固定し中心部14b
をアーマチュア13に固定した場合には、ディスクスプ
リング14のばね定数が極めて高いものになるため、モ
ータ付き弁のモータ部のスプリング部材としてはばね定
数が大き過ぎて好ましくないことがある。
【0025】このため周辺部14aと中心部14bの間
を細幅のアーム14cにより連結することにより、ディ
スクスプリング14のばね定数を適宜の大きさとするも
のである。
【0026】特に実施例に示すように、アーム14cの
形状を螺旋経路に沿う形状とすることによりアーム14
cの長さを充分長くすることができ、アーム14cすな
わちディスクスプリング14のばね定数を下げて所望の
値に設定し易くしている。
【0027】なお、この場合にアーム14cを全て円弧
状の単純な螺旋に沿った形状とした場合には得られるデ
ィスクスプリング14のラジアル方向のばね定数も同時
に下がってしまうため必ずしも好ましくない場合があ
る。
【0028】このような場合に備えて、ディスクスプリ
ング14を軸方向およびラジアル方向に希望のばね定数
にするために、図2に示すように円弧状と直線部の組合
せとしている。
【0029】また上述したように、ディスクスプリング
14の周辺部14aと中心部14bとの間のアーム14
cの本数を複数とすることによって、中心部14bの位
置がアーム14cによって常に中心位置に保持されるこ
とになり、図3に符号17で示したようなような特別な
軸受が不必要となる。
【0030】次に本発明の切換弁においては、スリーブ
31は上述した従来の切換弁と同様に供給通路21を通
じてポンプのような加圧流体源Pに連通した供給ポート
31a、排出通路23を通じて流体タンクTへ連通した
2つの戻りポート31bおよび流体圧シリンダのような
アクチュエータ35に連なる流体通路25、26に連通
する2つの制御ポート31c、31dを具備している。
一方、スライダ20は図1に示すように軸方向に間隔を
開けた3つのランド部20a、20b、20bを具備し
ており、それぞれのランド部20a、20b、20bは
供給ポート31aおよび両端の戻りポート31bに対応
して位置している。しかし、本発明の実施例においては
制御ポート31c、31dの部分にはランドは形成され
ていない。
【0031】更に上述した図3に示した従来装置におい
ては、制御ポート31c、31dにおける開口は図3に
示されるように小さなオリフィス31ca、31cb、
31da、31dbにより形成されており、このオリフ
ィス31ca、31cb、31da、31dbはスリー
ブ31の最大ストロークとほぼ同程度の大きさに設定さ
れていた。これに対して本発明装置においては、供給ポ
ート31aおよび戻りポート31bの開口の大きさはス
ライダ20のストロークの2〜3倍の大きさとしてい
る。一例として、スライダ20のストロークが0.5mm
の場合に、供給ポート31a、戻りポート31bの開口
の大きさは2〜3倍の1.0〜1.5mmとしている。
【0032】なお、図1において、40は差動変圧器を
(LVDT)を示し、スライダ20のストロークを検出
するものである。
【0033】上述の構成からなる本実施例の切換弁にお
いては、モータ部15の円筒状モータコイル11、12
を励磁することによりアーマチュア13が軸方向に、例
えば右方向へ、移動され、そのアーマチュア13に連結
されたスライダ20が同様に軸方向に右方向へ移動す
る。このスライダ20の移動により、切換弁の供給ポー
ト31aの開度が定まり、その定まった開度に応じて供
給ポート31aから所定の流量の加圧流体が左側の弁室
に流入する。流入した加圧流体は流入後はスライダ20
により邪魔されることなく制御ポート31cへ流れ、従
って制御ポート31cからはモータ部15による励磁に
応じたスライダ20の開度に応じた流量の流体がアクチ
ュエータ35へ流れるようになっている。一方、アクチ
ュエータ35から制御ポート26を通り、右の弁室に戻
る。スライダ20の位置に応じてスライダ20のランド
部20bと戻りポート31bとによって戻りポート31
bの開度が定まり、その開度に応じた流量の流体が、右
の弁室から戻りポート31bを経てタンクTへ流出す
る。
【0034】上述の構成としているのでスライダ20の
ストロークに応じた流体が制御ポート31c、31dか
ら流出することになり、所定の切換制御を行うことがで
きる。なお、アーマチュア13が左方向へ移動された場
合には、加圧流体の流れは上述と逆になる。
【0035】本発明において、供給ポート31aおよび
戻りポート31bの開口の大きさを、スライダ20のス
トロークの2〜3倍の大きさとしている理由を、以下に
説明する。
【0036】従来から、切換弁の流量に応じてオリフィ
スの大きさを設計しているので、本発明者は、本発明の
供給ポート31a部に、図3に示す従来例のような極め
て狭いオリフィス31ca、31cb、31da、31
dbを設けた切換弁を製作し、それを用いて、フローフ
ォースを測定した。その結果を図4に示す。
【0037】図4においては、横軸にスライダ20のス
トロークを取り、縦軸にフローフォースを取って図示し
ている。図4に示すように、フローフォースはスライダ
20のストロークとともに増加し、スライダ20の最大
ストロークの手前(図4では最大ストロークの2/3程
度)の位置においてピークを生じている。すなわち、そ
のピークを越えた(且つ最大ストロークの手前の)状態
では、フローフォースの大きさが減少している。なお、
特別にスライダ20を最大ストローク以上に移動できる
ようにして、更に、スライダ20を同方向に移動して測
定すると、フローフォースの大きさが零となった。
【0038】なお、図4において、横軸の左側はスライ
ダ20を一方向への移動した状態を示し、右側はスライ
ダ20を逆方向への移動した状態を示している。また、
図4において、ピークを越えるとフローフォースが2本
になっているが、これは複数の測定結果が得られたこと
を示している。
【0039】フローフォースが生じる理由は次の通りで
ある。スライダ20のランド20aが供給ポート31a
を完全に塞ぐ閉弁状態から、スライダ20を図1におい
て右方向へ僅かに移動させると、供給ポート31aが僅
かに開き、絞り部を形成する。この絞り部の狭い間隙か
ら、早い流速で流体が左側の弁室へ流れ込む。この高流
速の流体は圧力が低下するため、図5(a)に示すよう
に、左側の弁室の左右壁面での圧力分布が異なり、スラ
イダ20を閉じる方向、すなわち、左方向に軸力が生
じ、これがフローフォースである。なお、右の弁室でも
同様な状況が生じる。
【0040】そして、スライダ20の移動とともに、絞
り部の大きさが変化し、弁室の左右壁面での圧力分布が
変化するため、スライダ20の移動とともにフローフォ
ースが変化する。
【0041】ところで、フローフォースにピークが生じ
る理由につき、本発明者は次のように考えている。スラ
イダ20が図5(b)に示すように、狭いオリフィスで
構成された供給ポート31aを越えて移動させられた場
合には、供給ポート31から弁室に流入する流体は、図
5(a)に示された流れ状態から変化し、弁室の右側壁
面へ向かって流入するので、フローフォースにピークを
生じることになる。
【0042】しかも、スライダ20を移動させている等
の理由により、この流体の流れ方向の変化は、弁室の右
側壁面と供給ポート31aの右側壁面が一致する状態、
すなわち、スライダ20が最大ストロークに達する状態
となる以前に生じるものと思われる。このため、スライ
ダ20が最大ストロークに達する前にフローフォースの
ピークが生じるものと本発明者は考える。
【0043】スライダ20を最大ストローク迄変化させ
るまでの間、スライダ20のストローク変化とともにフ
ローフォースが一様に増加する場合には、スライダ20
の作動系の設計が比較的容易に行える。しかし、図4に
示すように、最大ストロークの手前にフローフォースの
ピークが存在する場合には、このピークの前後で作用す
る力の変化度合いが変わる。このために、スライダ20
のストロークが上述のピーク位置の前後に達するとモー
タ部15の円筒状モータコイル11、12に作用する力
が変化し、従ってアーマチュア13の作動が不確実とな
り、そのためスライダ20の制御が正確に行えない。こ
のようなことに対して、対策をとると、スライダ20の
作動系の設計が複雑化する。
【0044】これに対して本発明では、供給ポート31
aの開度を十分大きくしたためにスライダ20の移動に
よってもフローフォースは一方向に変化し続けるままで
あり、そのピークが発生するような現象はない。このた
めに、スライダ20がフローフォースの変化に拘らず、
極めて円滑な切換えが行える。また、このようにフロー
フォースの作用の変化方向が変化することがないため
に、本実施例においてはディスクスプリングの負荷を低
減でき、またフローフォースの変化に対応するような特
別な処置を講じなくてよいために、円筒状コイルに供給
される最大電流値の低減を図ることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明によればフローフォースをなくす
ような難しい設計をするのではなく、フローフォースの
存在は許容した上でフローフォースの作用の変化方向が
スライダのストロークによって変化しないようにするこ
とによって、モータ部のばね部材、特にディスクスプリ
ングを用いた場合のディスクスプリングの力を十分弱く
することができ、それに伴って円筒状コイルに供給され
る最大電流値を下げることができ、切換弁の装置の製造
が容易となりコストが低減でき、また作動が確実になる
ためコントロールも容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る切換弁をモータ付き弁として構成
した場合の断面図である。
【図2】本発明に用いるディスクスプリングの正面図で
ある。
【図3】従来の切換弁を用いたモータ付き弁の断面図で
ある。
【図4】図3に示す形状の切換弁のオリフィス構成を本
発明の構造の切換弁に用いた場合に生じる問題点を説明
するための測定線図であり、横軸にスライダのストロー
クを取り、縦軸にフローフォースを取って図示してい
る。
【図5】フローフォースの発生機構を説明する図であ
る。
【符号の説明】
10 ハウジング 11、12 モータコイル 13 アーマチュア 14 ディスクスプリング 14a 周辺部 14b 中心部 14c アーム 14c1 円弧状部 14c2 直線状部 15 モータ部 16 ナット 18 バルブ部 20 スライダ 20a、20b ランド部 21 供給通路 23 排出通路 25、26 流体通路 29 ケーシング 31 スリーブ 31a 供給ポート 31b 戻りポート 31c、31d 制御ポート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧流体源に連通した供給ポート、流体
    タンクへ連通した戻りポートおよび流体通路に連通する
    制御ポートを具備したスリーブ、並びに該スリーブ内に
    摺動可能に設けらたスライダからなる切換弁において、
    前記スライダは前記供給ポートに対応するランド部を有
    しており、前記供給ポートおよび戻りポートの開口を該
    スライダのストロークの2〜3倍としたことを特徴とす
    る切換弁。
  2. 【請求項2】 ハウジング内で軸線方向に並設された一
    対の円筒状モータコイル、該円筒状モータコイルの軸線
    位置に軸方向に移動可能に設けられ前記円筒状モータコ
    イルにより付与される駆動力により軸方向に移動される
    アーマチュアおよび該アーマチュアを中立位置に付勢す
    る一対のばね部材からなるモータ部並びにケーシングお
    よび前記アーマチュアに連結され前記ケーシング内を軸
    線方向に加圧流体源に連通した供給ポート、流体タンク
    へ連通した戻りポートおよび流体通路に連通する制御ポ
    ートを具備したスリーブ、並びに該スリーブ内に摺動可
    能に設けられたスライダからなる制御バルブ部を含む切
    換弁において、前記スライダは前記供給ポートに対応す
    るランド部を有しており、前記供給ポートおよび戻りポ
    ートの開口を該スライダのストロークの2〜3倍とし、
    前記ばね部材は周辺部が前記ハウジングに取着されると
    ともに中心部が前記アーマチュアに取着されたディスク
    スプリングからなり、該ディスクスプリングの周辺部お
    よび中心部は複数の細幅のアームにより連結されている
    ことを特徴とする切換弁。
  3. 【請求項3】 前記細幅のアームは前記周辺部から前記
    中心部に向かう螺旋状経路に沿っていることを特徴とす
    る請求項2に記載の切換弁。
  4. 【請求項4】 前記ディスクスプリングの複数のアーム
    の描く螺旋状経路が同一方向となっていることを特徴と
    する請求項3に記載の切換弁。
  5. 【請求項5】 前記ディスクスプリングのアームは直線
    状部および円弧状部からなり、複数のアームが同一方向
    の螺旋状経路を描いていることを特徴とする請求項3に
    記載の切換弁。
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CN100387878C (zh) * 2001-08-15 2008-05-14 株式会社阿玛达 方向控制阀

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