JP2000074119A - 緩衝器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】緩衝器の構造を簡単化することである。 【構成】リードスクリュー（１０）を有するロッド
（１）に、ナットからなるランナー（２）を回転自在に
螺合し、ランナー（２）にホルダー（３）を回転自在に
螺合して前記ロッド（１）に衝突物が突き当たる受体
（５）を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はショックアブソー
バ、ソフトアブソーバなどの緩衝器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の緩衝器には、空気の圧縮
により衝撃エネルギーを受け止めて圧縮された空気をオ
リフィスを介して大気中に放出するいわゆるエア構造が
ある。

【０００３】また、オイルの速度自乗抵抗および粘性抵
抗を利用して衝撃エネルギーを吸収するいわゆるオイル
構造のものもある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】これらの従来品はいず
れも流体をシリンダー内に封入し、ピストンロッドのピ
ストンをシリンダー内に配設し、シリンダー内にオリフ
ィス、圧力室、インナーチューブ等を有する構造であ
る。

【０００５】従って、前記エア構造、オイル構造の緩衝
器は構造が複雑で低原価で提供できない不具合があっ
た。

【０００６】そこで、本発明は斯様な従来のエア、オイ
ル構造のものの不具合を除去することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めの本発明に係る緩衝器は、リードスクリューが外周に
有するロッドと、このロッドに回転自在に螺合し外周に
螺部を有するナットからなるランナーと、該ランナーが
螺挿されるホルダーとからなり、前記ロッドの一端に、
衝突物が突き当たる受体を設けてなることを特徴とする
ものである。

【０００８】従って、受体に衝突物が突き当たると、ロ
ッドはロッドに螺合するランナーがホルダーの位置にお
いてロッドの軸方向に移動することなく回転し、ロッド
が徐々に後退して衝撃を吸収する。

【０００９】また、リードスクリューが外周に有するロ
ッドと、このロッドに回転自在に螺合し外周に螺部を有
するナットからなるランナーと、該ランナーが螺挿され
るホルダーとからなり、前記ロッドの両端を固定部材に
固定し、前記ホルダーに、衝突物が突き当たる受体を設
けてなることを特徴とするので、受体に衝突物が突き当
たると、ロッドに螺合するランナーと共にホルダーが後
退し乍ら衝撃を吸収する。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図
面に基づいて説明する。図面は衝突物が突き当たる受体
（５）をロッド（１）側に設けた場合を示す。

【００１１】図中（１）は外周にリードスクリュー（１
０）を刻設したロッド、（２）はロッド（１）に回転自
在に螺合するナットからなるランナー、（３）はランナ
ー（２）に対して回転自在に螺合するホルダーを各々示
す。

【００１２】前記ロッド（１）のリードスクリュー（１
０）の一例を示すと、大径ネジ１０ミリ、リードが１
５、３５、リード角が２８度３０分、ピッチ３．０７程
度に形成されている。

【００１３】このロッド（１）の先端部に硬質合成樹
脂、ゴム、金属などからなる受体（５）が一体に固定さ
れ、この受体（５）はロッド（１）に巻装した圧縮コイ
ルバネなどのバネ（６）の弾力によって常に、前方に付
勢されている。ロッド（１）の後端（１１）には締付ナ
ット（７）が一体に締結されている。

【００１４】ランナー（２）はロッド（１）の軸方向に
長く形成され、その内周面には前記リードスクリュー
（１０）に螺合するリードスクリュー（２０）が刻設さ
れている。

【００１５】また、ランナー（２）の外周面には直径１
５ｍｍ、ピッチ１．２５程度のネジ（２１）が形成さ
れ、このネジ（２１）によって前記ホルダー（３）に対
してランナー（２）が回転自在になり、また、前記リー
ドスクリュー（１０）（２０）によってランナー（２）
がロッド（１）に対して回転自在になる。

【００１６】ホルダー（３）はナットで、その螺部（３
１）によって前記ランナー（２）を定位置で回転自在に
なるように螺合している。このホルダー（３）にはロッ
ド（１）を支持するアーム、台座などの支持部材（４）
が一体に固着されている。

【００１７】斯して、受体（５）に図１矢印方向に衝突
物が突き当たると、バネ（６）の弾力に抗してロッド
（１）が徐々に後退する。その際、ロッド（１）に螺合
しホルダー（３）に対して回転自在なランナー（２）が
回転して衝撃を吸収する。そして、衝突物を取り除く
と、蓄勢されていたバネ（６）の弾力で、ランナー
（２）が回転し乍ら前進して元の位置に戻る。その際、
ホルダー（３）は回転せずにランナー（２）と共に元の
位置に戻る。

【００１８】なお、図示しないが、前記ロッド（１）の
両端を固定部材で固定し、ホルダー（３）側に衝突物が
突き当たる受体を設けても良い。

【００１９】斯様に、ロッド（１）を固定することによ
り、ランナー（２）がロッド（１）の軸方向に回転しな
がら前、後進するが、ホルダー（３）は回転せずにロッ
ド（１）の軸方向に移動して、受体（５）に突き当たる
衝突物の衝撃を吸収し得る。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、従来品の如く、空気、
オイルなどの流体を使用しているため、構造が簡単にな
り、故障等が生じ難い衝撃器を低原価で提供できる。

【００２１】なお、本発明に係る緩衝器は、ショックア
ブソーバ、ソフトアブソーバの他に、洋式トイレの蓋、
ピアノの鍵盤の蓋などに使用するウイングダンパー、ロ
ータリーダンパーに利用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る緩衝器の要部の断面図である。

【図２】図１の分解斜視図である。

【符号の説明】

１ リードスクリュー付ロッド ２ ランナー ３ ホルダー ５ 受体 ６ バネ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 リードスクリューが外周に有するロッド
   と、 このロッドに回転自在に螺合し外周に螺部を有するナッ
   トからなるランナーと、 該ランナーが螺挿されるホルダーとからなり、 前記ロッドの一端に、衝突物が突き当たる受体を設けて
   なることを特徴とする緩衝器。
2. 【請求項２】 リードスクリューが外周に有するロッド
   と、このロッドに回転自在に螺合し外周に螺部を有する
   ナットからなるランナーと、該ランナーが螺挿されるホ
   ルダーとからなり、前記ロッドの両端を固定部材に固定
   し、前記ホルダーに、衝突物が突き当たる受体を設けて
   なることを特徴とする緩衝器。
3. 【請求項３】 前記ロッドに、ロッド又はホルダーを軸
   方向に付勢するバネを巻装してなる請求項１又は請求項
   ２の記載の緩衝器。