JP2000073978A - 油冷式回転型圧縮機 - Google Patents

油冷式回転型圧縮機

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JP2000073978A
JP2000073978A JP10242842A JP24284298A JP2000073978A JP 2000073978 A JP2000073978 A JP 2000073978A JP 10242842 A JP10242842 A JP 10242842A JP 24284298 A JP24284298 A JP 24284298A JP 2000073978 A JP2000073978 A JP 2000073978A
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oil
oil separator
compressed air
compressor
separator
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JP10242842A
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Masakazu Aoki
優和 青木
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンパクトな構成の回転型空気圧縮機におい
て、圧縮空気から生じる凝縮水に含まれる油分を低減し
て、クリーンな圧縮空気を得る。 【解決手段】雄雌一対のスクリューロータ3をケーシン
グ51内に収容したスクリュー圧縮機本体12には、吸
込口52と吐出口4が形成されている。吸込口から吸込
まれ吐出口から吐出される圧縮空気には、圧縮機本体を
潤滑及び冷却する潤滑油が含まれている。この潤滑油分
を圧縮空気から分離する油分離器53の下流側に、第2
の油分離器40を設け、この第2の油分離器で油分を除
去された圧縮空気をアフタークーラ10に導く。第2の
油分離器で圧縮空気から油分をほぼ完全に分離及び除去
するので、アフタークーラ等で凝縮された凝縮水には油
分がほとんど含まれない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮空気の冷却に
油を用いる油冷式回転型圧縮機に係り、特に油冷式スク
リュー圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の油冷式回転型圧縮機では、例えば
特開平8−30314号公報に記載のように、圧縮機本
体から吐出された潤滑油を含む圧縮空気が油分離容器に
流入している。そして、油分離器の油分離エレメントを
通過する時に大部分の油分は圧縮空気から分離され、こ
の分離された油は回収配管を経由して圧縮機本体へ回収
される。一方、圧縮空気は調圧弁および逆止弁を経由し
てアフタークーラに導かれて冷却された後、外部または
需要元へ吐出される。このとき、圧縮空気内に微量の油
分が残存し、アフタークーラや圧縮機の下流に設置され
るドライヤーなどで発生する凝縮水に微量ではあるが油
分が混入する。
【0003】また、特公平7−26615号公報に記載
の油冷式圧縮機では、圧縮機下流に設けられるアフター
クーラやフィルタ、ドライヤなどの機器から発生する凝
縮水を油水分離装置に導き、油分量を法規制値以下まで
減少させて一般に排水可能にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】圧縮機に吸い込まれる
空気中にはある程度の水分が含まれており、この水分を
含む空気が圧縮されると、凝縮水となって油分離器容器
内にたまる。そこで、上記特開平8−30314号公報
に記載のものでは、油分離器容器内に凝縮水が発生した
り、滞留しないようにすることが開示されている。この
従来例においては、たしかに油分離器内での凝縮水につ
いては対策されているものの、油分離器より下流に設け
られるアフタークーラやドライヤで圧縮空気が冷却され
て凝縮水が発生する。そのため、油分離器の油分離エレ
メントで分離しきれなかった油分の一部が凝縮水ととも
に外部へ排出されるおそれがある。
【0005】圧縮機、特にドライヤーを装備する圧縮機
を用いると、圧縮された空気とは別に、大気中の湿分の
大部分が凝縮水として排出される。例えば37kWクラ
スの空気圧縮機と加圧下露点5℃の冷凍式ドライヤとを
組み合わせて0.69MPaの圧力で運転すると、吸込大
気が25℃で相対湿度80%の条件下では、1時間で約6
400mlの凝縮水が発生する。この凝縮水に油分離器
では分離しきれなかった油分が混入すると、油分離器の
性能にもよるが、通常20〜200ppm程度の油分を
含んだ凝縮水になる。
【0006】現在、環境保護の点から水質汚濁防止法が
制定されており、この法律によれば排水中の油分濃度は
5ppm以下に規制されている。しかも、今後さらに厳
しく規制される傾向にある。したがって、油冷式回転型
圧縮機およびその下流の機器において発生する凝縮水を
そのまま一般の排水設備に排水することは許されない。
そのため、廃液として専門業者に回収を依頼するか、上
記特公平7−26615号公報に記載のように、油水分
離器を用いて凝縮水から油分を分離し、分離された油の
みを廃液として専門業者へ処理を依頼するしかない。
【0007】しかしながらこの凝縮水の処理法の前者の
方法では、大量の凝縮水が発生するので、多大な処理費
用が発生する。一方、後者の方法では大掛かりな装置を
必要とし、初期投資が増大すると共に、分離した油の処
理費用や油分を吸着した吸着濾材の処理費用などのラン
ニングコストが発生する。
【0008】そこで、これらの不具合を解決するため
に、圧縮工程において圧縮機内部に潤滑油を噴射しない
無給油方式を用いることもある。しかしながら、無給油
方式は、ロータの精度管理や運転中の変形等に対して十
分な考慮が必要で、高価でランニングコストも嵩むとい
う不具合がある。しかも、産業用に使用される圧縮機
は、清浄圧縮空気を必要とする電子産業用等を除いて、
圧縮空気中に微量の油分を許容するものが大部分であ
る。したがって、凝縮水の処理だけのために高価なオイ
ルフリー圧縮機を選定することは非経済的であるととも
に、資源の浪費である。
【0009】本発明は上記従来技術の不具合に鑑みなさ
れたものであり、その目的は、装置の大型化や複雑化を
招くことなく、圧縮空気から生じる凝縮水に含まれる油
分を低減することにある。本発明の他の目的は、凝縮水
に含まれる油分を低減して凝縮水を一般排水設備へ排水
可能にすることにある。本発明のさらに他の目的は、環
境保護を図った油冷式回転型圧縮機を提供することにあ
る。本発明のさらに他の目的は、潤滑油の補給間隔を増
大することが可能な油冷式回転型圧縮機を実現すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1の特徴は、少なくとも1個のロータとこ
のロータを収容するケーシングとを有し、吸込口と吐出
口が形成された圧縮機本体と、吸込口から吸込まれ吐出
口から吐出される圧縮空気に含まれる油を分離する油分
離器と、この油分離器の下流側に配置され圧縮空気を冷
却するアフタークーラとを備えた油冷式回転型圧縮機に
おいて、油分離器とアフタークーラとの間に第2の油分
離器を配設したものである。
【0011】上記目的を達成するための本発明の第2の
特徴は、吸込口と吐出口が形成された圧縮機本体と、吸
込口から吸込まれ吐出口から吐出される圧縮空気に含ま
れる油を分離する油分離器と、この油分離器の下流側に
配置され圧縮空気を冷却するアフタークーラとを備えた
油冷式回転型圧縮機において、油分離器とアフタークー
ラとの間に、濾材を有する油分離エレメントを収納する
容器を配設したものである。
【0012】上記目的を達成するための本発明の第3の
特徴は、吸込部と吐出部が形成された圧縮機本体と、吸
込部から吸込まれ吐出部から吐出される圧縮空気に含ま
れる油を分離する油分離器と、この油分離器の下流側に
配置され圧縮空気を冷却するアフタークーラとを備えた
油冷式回転型圧縮機において、圧縮機本体は、少なくと
も1個のロータとこのロータを支持する軸受手段と、こ
の軸受手段に給油するための給油部とを備え、油分離器
とアフタークーラとの間に第2の油分離器を設け、さら
にこの第2の油分離器で分離された油を圧縮機本体の吸
込部と圧縮機本体の給油部の少なくとも何れかに戻す配
管を設けたものである。
【0013】そして好ましくは、配管の途中に圧縮機本
体から第2の油分離器への油の逆流を防止する逆流防止
手段を設けるものである。より好ましくは、この逆流防
止手段は、逆止弁と電磁弁のいずれかであるものであ
る。また好ましくは、第2の油分離器に、この第2の油
分離器で分離された油を間欠的に排出する排出手段を接
続し、より好ましくは、排出手段が、フロート式弁と液
面レベルに応じて開閉する弁のいずれかを備えるもので
ある。そして、排出手段が、設定時間に応じて開閉する
弁を備えることが望ましい。
【0014】また、第2の油分離器の上流側の圧力と下
流側の圧力の差圧を検出する手段を設け、この検出手段
が検出した差圧が予め設定した差圧以上の場合には、警
報を発生する警報発生手段や圧縮機を停止させる停止手
段を設けてもよい。
【0015】すなわち、従来同様のの油分離器で油分を
一旦分離した後、さらに凝縮水が発生する前の段階で油
分を再度分離することで、圧縮機本体の下流で発生した
凝縮水に含まれる油分を大幅に減少させるようにしたも
のである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明のいく
つかの実施例を説明する。はじめに油冷式圧縮機の構成
を、図1を用いて説明する。図1は、油冷式スクリュー
圧縮機の一実施例を模式的に示した図である。スクリュ
ー圧縮機本体では、ケーシング51内に収容された雄ロ
ータ及び雌ロータの一対のロータが、噛み合いながら回
転している。そして、スクリュー圧縮機本体12の吸込
側には、吸込フィルター1を備える吸込絞り弁2が取付
けられている。圧縮機本体12の吸込口52から吸込ま
れた空気はロータ3内で圧縮され、吐出口4から吐出さ
れる。圧縮の途中、圧縮熱の冷却と潤滑、シールのため
にロータ3には潤滑油が注入される。吐出口4から圧縮
空気とともに吐出された潤滑油は油分離器の容器5内に
入り、油分離エレメント6で潤滑油分が分離される。油
分離器の容器5内では、圧縮空気の流れに旋回を与えた
り圧縮空気を容器内で衝突させるなどして、比較的大き
な油滴を形成する。この大きな油滴を予め圧縮空気から
分離し、この圧縮空気が油分離用エレメントを通過する
ので、油分離エレメント6の油分離効率が高められる。
分離された潤滑油は、油分離エレメント6内部に設けた
油回収配管26を経由して、圧縮機本体の吸込口や油噴
射口など、油分を回収するところよりも低い圧力のとこ
ろへ供給され循環使用される。
【0017】油分離エレメント6で大部分の油分は分離
されるが、通常、配管7内の油分含有比率は2〜5mg
/m3である。従来の圧縮機ではこの後、圧縮空気は、
逆止弁8および調圧弁9を通り、アフタクーラ10で冷
却された後吐出される。アフタークーラで冷却される
際、圧縮空気から凝縮水が発生する。多くの場合は、圧
縮機から吐出された圧縮空気はさらにドライヤに導かれ
る。この場合、再び多量の凝縮水が発生する。
【0018】この凝縮水中には油分離エレメント6で分
離できなかった油分の一部が混入する。圧縮空気ととも
に下流へ流出する油分と、凝縮水に混入する油分の比率
は一定ではない。凝縮水の発生量は吸込み空気の温度、
湿度、圧縮機の運転圧力、ドライヤーの有無およびその
露点温度などで大幅に変動する。さらに潤滑油の種類や
油粒子の大きさなどでも影響される。このため、この凝
縮水中に混入する油分の濃度を理論的に求めるのは困難
である。そこで実験的にこの濃度を求めると、現在製作
されている油冷式スクリュー圧縮機の油分離エレメント
を用いた場合、圧縮空気中の油分濃度が5mg/m3
下では、凝縮水に混入する油分の濃度は20〜200p
pm程度である。
【0019】潤滑油は、第1の油分離器タンク5の底部
からオイルクーラ11へと導かれる。オイルクーラ11
で冷却された潤滑油と、オイルクーラを経由しない無冷
却の潤滑油が温調弁13で混合され、圧縮機本体12へ
給油される。温調弁13は、圧縮機本体12の出口温度
がドレンを発生しない温度まで上昇するように、給油温
度を調整する。そのため、オイルクーラ11で冷却され
た潤滑油と、オイルクーラ11を経由しない無冷却の潤
滑油の混合比率を自動的に調整する。この機能と特開平
9−222087号公報にに記載されたような運転制御
機能により、従来必要とされていた油分離容器5内の潤
滑油溜めから凝縮水を抜くという作業は必要なくなっ
た。その結果、潤滑油溜めから排出される凝縮水から油
分を分離する処理が不要となった。しかしながら、アフ
タークーラやドライヤなどで凝縮した水分を多量に含む
潤滑油については、特公平7−26615号公報に見ら
れるように圧縮機外部に油水分離装置を設けて、油分を
まず第1層で浮上選別し、第2層で油を吸着分離する方
法等により油分離処理をしている。
【0020】この油水分離装置は、大量に発生する凝縮
水を処理するため、容積が圧縮機の1/3から1/2に
もなり、高価であるとともに設置面積を増大させる。さ
らに浮上した油分の処理や、油分を大量に含んだ吸着材
の処理費用等のランニングコストが増大する。このよう
に、現在実用化されている油水分離器が大掛かりな装置
になるのは、すでに凝縮水中に混入した油粒子または油
分子を分離するのが容易ではないことが原因である。特
に、水分子と油分子がエマルジョン化した場合には、そ
の分離の困難さが一層増大する。
【0021】本発明は、この従来の方法における課題を
解決するものである。すなわち、油冷式スクリュー圧縮
機の油分離器より高い分離効率をもつ第2の油分離器を
凝縮水の発生場所より上流側に設け、水分の少ない状態
で油分を分離および捕捉している。この第2の油分離器
の下流で発生する凝縮水には油分がほとんど含まれない
から、第2の油分離器より下流では油分離の必要がな
い。
【0022】次に、本発明の具体的な実施例を図1によ
り説明する。圧縮機本体12は、ベルト23を介してモ
ータ18により駆動される。吸込フィルター1から吸込
まれた空気は吸込絞り弁2を経由してロータ3内で圧縮
され、吐出口4から吐出される。作動空気を圧縮する過
程において、圧縮熱の冷却と潤滑、シールのためにロー
タ3に潤滑油が注入される。吐出口4から圧縮空気とと
もに吐出された潤滑油は油分離器の容器5内に入り、油
分離エレメント6で潤滑油分が分離される。油分離器の
容器5内では、圧縮空気の流れに旋回を与えるか、また
は圧縮空気を容器5に衝突させるなどして比較的大きな
油滴を形成し、油分を予め分離可能にする。この後、油
分離エレメント6を圧縮空気が通過すると、油分離エレ
メント6の油分離効率が高まる。分離された潤滑油は、
油分離エレメント6内部に設けた油回収配管26を経由
して、圧縮機本体の吸込口や油噴射位置などへ供給され
る。そして、以後循環使用される。
【0023】本発明においては第2の油分離エレメント
41を内蔵した第2の油分離器40を第1の油分離エレ
メントの下流に配設している。本実施例ではこの第2の
油分離器40を調圧弁9の下流に設けている。しかしな
がら、この第2の油分離エレメントの設置場所は、第1
の油分離エレメント6の下流でかつアフタークーラ10
の上流でありさえすればよく、その位置は自由に設定で
きる。
【0024】一般的な産業用圧縮機では、第1の油分離
エレメント6を通過した後の圧縮空気の圧力は0.4Mp
a〜1Mpaであり、圧縮機本体12の吐出温度は、それぞ
れの定格圧力以下で、圧縮機本体出口4からアフターク
ーラ10に入口までの経路中で凝縮水が発生しないよう
に、温調弁13でオイルフィルター24を経由してロー
タ3へ噴射する潤滑油の温度を制御している。
【0025】このため、配管7の中を流れる圧縮空気中
には、空気を構成する窒素分子、酸素分子および二酸化
炭素分子のほか、微量の大気汚染物質とともに大気中に
含まれる水分が水蒸気の状態で存在する。さらに、第1
の油分離エレメント6で分離しきれなかった潤滑油の微
粒子も存在する。
【0026】しかし上記状態では、水蒸気と潤滑油は独
立して浮遊している。そのため、第2の油分離器40内
に内蔵された第2の油分離エレメント41を通過させる
ことで、大幅に油分濃度を低減できる。第2の油分離エ
レメント40に入る圧縮空気の油分濃度はすでに5mg
/m3レベルまで低下しているから、第2の油分離エレ
メント40に濾過性能が0.01μmレベルの濾材を用
いればよい。この濾材と構造を採用することで、第2の
油分離エレメントに流入前に比べて、1/100〜1/
1000に油分濃度を低下させることが可能である。こ
の際、凝縮水は発生していない。したがって水分子(水
蒸気)と油粒子は結合や混合して存在せず、独立して圧
縮空気中を浮遊している。この浮遊油粒子を、その粒子
の大きさ毎に濾過できる適切な濾材を用いれば、油粒子
を分離凝集できる。
【0027】上記手法により、第2の油分離器40を通
過した後の圧縮空気中の油分濃度は0.05〜0.00
5mg/m3と極めて低い値とすることができた。その
結果、アフタークーラ10やドライヤ43で発生する凝
縮水に混入する油分濃度も比例的に低下して0.02〜
2ppmとなった。そして、圧縮機で大量に発生する凝
縮水を、そのまま処理せずに機外へ排出可能とした。
【0028】言うまでもなく、凝縮水が発生する場所よ
り下流、例えばアフタークーラの下流等では、既に発生
した凝縮水中に油分が混入している。これを濾過分離す
るには油分を吸着できる設備等を含む多大な設備を必要
とする。
【0029】第2の油分離器で分離捕捉された潤滑油
は、第2の回収配管43を経由して圧縮機本体12の吸
込側に戻される。したがって、従来廃油として処分され
ていた油分を回収できる。さらに、従来、定期的に潤滑
油の補給が必要であったが、潤滑油の補給はほとんど不
要になる。
【0030】本発明によれば、油冷式スクリュー圧縮機
であるが、実質上オイルフリー型に近いスクリュー圧縮
機が得られる。そして、圧縮機空気中の固形粒子の観点
からはオイルフリー型以上のクリーンエアーの提供が可
能になる。なお、この第2の回収配管43は第2の油分
離器以降の系統と潤滑油を多量に含む圧縮機本体を直接
接続する配管であるから、万一の油汚染を防止するため
に逆止弁44を設けておけばさらに信頼性が向上する。
【0031】本発明の第2の実施例を図2を用いて説明
する。この第2の実施例では、逆止弁のかわりに定期的
に開弁する電磁弁45等を設けている。この電磁弁45
は、必要な場合のみ捕捉された油の回収を行い、それ以
外の時はこの配管に逆流が発生しないようにするための
ものである。本実施例によれば、圧縮機が停止しても、
この弁を自動的に閉とする回路との組みあわせにより、
逆止弁8以降の圧力を保持することが可能である。
【0032】第3の実施例を図3を用いて説明する。こ
の第3の実施例は、定期的に潤滑油を補給することが許
容される場合に有効である。第2の油分離器40で捕捉
された潤滑油をトラップ機構46に一時溜めておき、フ
ロート機構やレベルセンサー、または定期的に開弁する
タイマー機構を有する排出弁47により外部へ排出す
る。本実施例では捕捉した潤滑油を自動的に回収するこ
とはできないが、圧縮機本体と第2の油分離器の下流を
結ぶ配管を不要としているので、圧縮空気または凝縮水
が油汚染するおそれがない。
【0033】第4の実施例を図4を用いて説明する。本
実施例は、第1の実施例において第2の油分離器の上流
と下流の差圧を検出する差圧検出器42を設けたもので
ある。第1の油分離エレメント6に故障や破損等の事態
が発生すると、油分が第2の油分離器に大量流入する。
このとき第2の油分離器の上流側と下流側の差圧が上昇
する。この差圧上昇を検出し、圧縮機を自動停止させる
機能を設けることにより、圧縮空気または凝縮水が油汚
染されるのを防止できる。
【0034】なお、油汚染防止のために本発明に代わっ
て、従来の油分離エレメント6の濾材を更に細かくして
油分の濾過度を向上させることが考えられる。しかしな
がら、この方法の場合には原理的には同じ効果が得られ
るが、下記の不具合があり、実用的でない。
【0035】圧縮機の吸気口に設けられる吸込フィルタ
ー1は、数μm程度の固形粒子を99%から99.9%
のレベル捕捉するのが一般的である。大気中には1μm
前後から0.1μm程度の微細な粉塵が大量に存在し、
これらは吸込フィルター1では捕捉されずに通過し、油
分離エレメント6で捕捉される。微細な粒子はエレメン
トの濾過精度が高いほど短時間で目詰まりし、吸込み空
気の流通抵抗が大となり、頻繁な交換が必要となる。し
たがって第1の油分離エレメントのみで極めて低い油分
濃度を達成するには、非常に大きな濾過面積を必要と
し、機器の大幅な大型化を招くとともにメンテナンスも
煩雑となる。
【0036】一方、本発明によれば、圧縮機本体吸気口
に設けられた吸込フィルター1で比較的大粒径の大気粉
塵を捕捉除去し、第1の油分離器6で油分を除去して油
分濃度を5mg/m3レベルまで低下させている。さら
に、吸込フィルター1で除去できなかった微細な粉塵を
第1の油分離器で捕捉している。次いで凝縮水が発生す
る前に第2の油分離器40で微量な油分をオイルフリー
圧縮機におけると同様の程度まで除去する。この3段階
の粉塵と油分の除去により、コンパクトでメンテナンス
の容易な空気圧縮機システムを達成できる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、装置の大型化を招くこ
となく、圧縮機およびその下流に設置される機器から発
生する凝縮水の油分含有量を大幅に低減することが可能
である。したがって、高価な油水分離装置が不要とな
る。また、油水分離装置から発生する油吸着材の廃棄処
理も不要となる。さらに、凝縮水に油分をほとんど含ま
ず、河川等を汚染する危険性もなくなり環境保全性を向
上させる。
【0038】さらに第2の油分離器で捕捉された潤滑油
を回収および再循環使用することで、通常1〜2年毎に
行われる潤滑油の交換時まで、潤滑油補給する必要が無
い。したがって、空気圧縮機のメンテナンス性を向上で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のフロー図。
【図2】本発明の第2の実施例のフロー図。
【図3】本発明の第3の実施例のフロー図。
【図4】本発明の第4の実施例のフロー図。
【符号の説明】
1…吸込フィルター、2…吸込絞り弁、3…ロータ、4
…吐出口、5…第1の油分離器タンク、6…第1の油分
離器エレメント、7…吐出配管、8…逆止弁、9…調圧
縮機弁、10…アフタークーラ、11…オイルクーラ、
12…圧縮機本体、13…温調弁、14…吸込絞り弁弁
板、15…圧力調整弁、16…圧力検出器、17…電磁
弁、18…モータ、19…吐出温度センサ、20…冷却
ファンモータ、21…冷却ファン、22…排出バルブ、
23…ベルト、24…オイルフィルタ、25…オリフィ
ス、30…吐出温度センサ、31…圧力スイッチ、40
…第2の油分離器、41…第2の油分離器エレメント、
42…差圧検出器、43…回収配管、44…逆止弁、4
5…電磁弁、46…トラップ、47…排出弁。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1個のロータとこのロータを収
    容するケーシングとを有し、吸込口と吐出口が形成され
    た圧縮機本体と、前記吸込口から吸込まれ吐出口から吐
    出される圧縮空気に含まれる油を分離する油分離器と、
    この油分離器の下流側に配置され圧縮空気を冷却するア
    フタークーラとを備えた油冷式回転型圧縮機において、 前記油分離器と前記アフタークーラとの間に第2の油分
    離器を配設したことを特徴とする油冷式回転型圧縮機。
  2. 【請求項2】吸込口と吐出口が形成された圧縮機本体
    と、前記吸込口から吸込まれ吐出口から吐出される圧縮
    空気に含まれる油を分離する油分離器と、この油分離器
    の下流側に配置され圧縮空気を冷却するアフタークーラ
    とを備えた油冷式回転型圧縮機において、 前記油分離器と前記アフタークーラとの間に、濾材を有
    する油分離エレメントを収納する容器を配設したことを
    特徴とする油冷式回転型圧縮機。
  3. 【請求項3】吸込部と吐出部が形成された圧縮機本体
    と、前記吸込部から吸込まれ吐出部から吐出される圧縮
    空気に含まれる油を分離する油分離器と、この油分離器
    の下流側に配置され圧縮空気を冷却するアフタークーラ
    とを備えた油冷式回転型圧縮機において、 前記圧縮機本体は、少なくとも1個のロータとこのロー
    タを支持する軸受手段と、この軸受手段に給油するため
    の給油部とを備え、前記油分離器と前記アフタークーラ
    との間に第2の油分離器を設け、さらにこの第2の油分
    離器で分離された油を前記圧縮機本体の吸込部と圧縮機
    本体の給油部の少なくとも何れかに戻す配管を設けたこ
    とを特徴とする油冷式回転型圧縮機。
  4. 【請求項4】前記配管の途中に前記圧縮機本体から前記
    第2の油分離器への油の逆流を防止する逆流防止手段を
    設けたことを特徴とする請求項3に記載の油冷式回転型
    圧縮機。
  5. 【請求項5】前記逆流防止手段は、逆止弁と電磁弁のい
    ずれかであることを特徴とする請求項4に記載の油冷式
    回転型圧縮機。
  6. 【請求項6】前記第2の油分離器に、この第2の油分離
    器で分離された油を間欠的に排出する排出手段を接続し
    たことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載の油冷式回転型圧縮機。
  7. 【請求項7】前記排出手段が、フロート式弁と液面レベ
    ルに応じて開閉する弁のいずれかを備えることを特徴と
    する請求項6に記載の油冷式回転型圧縮機。
  8. 【請求項8】前記排出手段が、設定時間に応じて開閉す
    る弁を備えることを特徴とする請求項6に記載の油冷式
    回転型圧縮機。
  9. 【請求項9】前記第2の油分離器の上流側の圧力と下流
    側の圧力の差圧を検出する手段を設け、この検出手段が
    検出した差圧が予め設定した差圧以上になると警報を発
    生する警報発生手段と圧縮機を停止させる停止手段との
    少なくとも何れかを有することを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれか1項に記載の油冷式回転型圧縮機。
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