JP2000072711A - 非感光性脂肪酸銀塩の製造方法および熱現像感光材料の製造方法 - Google Patents
非感光性脂肪酸銀塩の製造方法および熱現像感光材料の製造方法Info
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- JP2000072711A JP2000072711A JP11143057A JP14305799A JP2000072711A JP 2000072711 A JP2000072711 A JP 2000072711A JP 11143057 A JP11143057 A JP 11143057A JP 14305799 A JP14305799 A JP 14305799A JP 2000072711 A JP2000072711 A JP 2000072711A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱現像感光材料に用いた場合のカブリ防止能
を有し、さらには経時におけるカブリ防止能を有し、熱
現像処理後の画像安定性に優れた脂肪酸銀塩の製造方法
を提供し、このような脂肪酸銀塩を用いて性能に優れた
熱現像感光材料を提供する。 【解決手段】 反応容器内にて水溶性銀塩を含む水溶液
と脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水溶液を
反応させることで非感光性脂肪酸銀塩を製造する方法に
おいて、前記反応容器内の液に、前記脂肪酸アルカリ金
属塩を含む第3アルコール水溶液を添加する際に、前記
反応容器内の液と前記脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3
アルコール水溶液の温度差が30℃以上85℃以下であ
ることを特徴とする非感光性脂肪酸銀塩の製造方法。
を有し、さらには経時におけるカブリ防止能を有し、熱
現像処理後の画像安定性に優れた脂肪酸銀塩の製造方法
を提供し、このような脂肪酸銀塩を用いて性能に優れた
熱現像感光材料を提供する。 【解決手段】 反応容器内にて水溶性銀塩を含む水溶液
と脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水溶液を
反応させることで非感光性脂肪酸銀塩を製造する方法に
おいて、前記反応容器内の液に、前記脂肪酸アルカリ金
属塩を含む第3アルコール水溶液を添加する際に、前記
反応容器内の液と前記脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3
アルコール水溶液の温度差が30℃以上85℃以下であ
ることを特徴とする非感光性脂肪酸銀塩の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱現像感光材料( 以
下、熱現像感材ということがある)に用いるための脂肪
酸銀塩の製造方法およびこの脂肪酸銀塩を用いた熱現像
感光材料の製造方法に関するものである。
下、熱現像感材ということがある)に用いるための脂肪
酸銀塩の製造方法およびこの脂肪酸銀塩を用いた熱現像
感光材料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年医療分野において環境保全、省スペ
ースの観点から処理廃液の減量が強く望まれている。そ
こで、レーザー・イメージセッターまたはレーザー・イ
メージャーにより効率的に露光させることができ、高解
像度および鮮鋭さを有する鮮明な黒色画像を形成するこ
とができる医療診断用および写真技術用途の光感光性熱
現像写真材料に関する技術が必要とされている。これら
光感光性熱現像写真材料では、溶液系処理化学薬品の使
用をなくし、より簡単で環境を損なわない熱現像処理シ
ステムを顧客に対して供給することができる。
ースの観点から処理廃液の減量が強く望まれている。そ
こで、レーザー・イメージセッターまたはレーザー・イ
メージャーにより効率的に露光させることができ、高解
像度および鮮鋭さを有する鮮明な黒色画像を形成するこ
とができる医療診断用および写真技術用途の光感光性熱
現像写真材料に関する技術が必要とされている。これら
光感光性熱現像写真材料では、溶液系処理化学薬品の使
用をなくし、より簡単で環境を損なわない熱現像処理シ
ステムを顧客に対して供給することができる。
【0003】熱現像により画像を形成する方法は、例え
ば米国特許3152904号、同3457075号、お
よびD.モーガン(Morgan)とB.シェリー(Shely)
による「熱によって処理される銀システム(Thermally
Processed Silver Systems)」(イメージング・プロセ
シーズ・アンド・マテリアルズ(imaging Processesand
Materials)Neblette 第8版,スタージ(Sturge),
V.ウォールワーズ(Walworth),A.シェップ(Shep
p)編集、第2頁、1969年)に記載されている。
ば米国特許3152904号、同3457075号、お
よびD.モーガン(Morgan)とB.シェリー(Shely)
による「熱によって処理される銀システム(Thermally
Processed Silver Systems)」(イメージング・プロセ
シーズ・アンド・マテリアルズ(imaging Processesand
Materials)Neblette 第8版,スタージ(Sturge),
V.ウォールワーズ(Walworth),A.シェップ(Shep
p)編集、第2頁、1969年)に記載されている。
【0004】このような感光材料は、還元可能な非感光
性の銀源(例えば有機銀塩)、触媒活性量の光触媒(例
えばハロゲン化銀)、および銀の還元剤を通常有機バイ
ンダーマトリックス中に分散した状態で含有している。
感光材料は常温で安定であるが、露光後高温(例えば、
80℃以上)に加熱した場合に、還元可能な銀源(酸化
剤として機能する)と還元剤の間の酸化還元反応を通じ
て銀を生成する。この酸化還元反応は露光で発生した潜
像の触媒作用によって促進される。露光領域中の還元可
能な銀塩の反応によって生成した銀は黒色画像を提供
し、これは非露光領域と対照をなし、画像の形成がなさ
れる。
性の銀源(例えば有機銀塩)、触媒活性量の光触媒(例
えばハロゲン化銀)、および銀の還元剤を通常有機バイ
ンダーマトリックス中に分散した状態で含有している。
感光材料は常温で安定であるが、露光後高温(例えば、
80℃以上)に加熱した場合に、還元可能な銀源(酸化
剤として機能する)と還元剤の間の酸化還元反応を通じ
て銀を生成する。この酸化還元反応は露光で発生した潜
像の触媒作用によって促進される。露光領域中の還元可
能な銀塩の反応によって生成した銀は黒色画像を提供
し、これは非露光領域と対照をなし、画像の形成がなさ
れる。
【0005】このようなシステムに使用される銀源は一
般的に脂肪酸の銀塩であり、種々の製造法が知られてい
る。例えば、特開昭49−93310号、特開昭49−
94619号、および特開昭53−68702号のよう
な水と水難溶性溶媒の共存液中にて有機銀塩を調製する
方法、特開昭53−31611号、特開昭54−411
7号、および特開昭54−46709号のような水溶液
中にて有機銀塩を調製する方法、特開昭57−1867
45号、特開昭47−9432号およびUS−3700
458号のような有機溶媒中で有機銀塩を調製する方法
等がある。基本的には、脂肪酸を水中でその融点以上に
加熱し溶融させ、激しく攪拌しながら水酸化ナトリウム
もしくはアルカリ金属塩を加え、その後アルカリセッケ
ンを銀セッケンに換えるため硝酸銀を加えるものであ
る。
般的に脂肪酸の銀塩であり、種々の製造法が知られてい
る。例えば、特開昭49−93310号、特開昭49−
94619号、および特開昭53−68702号のよう
な水と水難溶性溶媒の共存液中にて有機銀塩を調製する
方法、特開昭53−31611号、特開昭54−411
7号、および特開昭54−46709号のような水溶液
中にて有機銀塩を調製する方法、特開昭57−1867
45号、特開昭47−9432号およびUS−3700
458号のような有機溶媒中で有機銀塩を調製する方法
等がある。基本的には、脂肪酸を水中でその融点以上に
加熱し溶融させ、激しく攪拌しながら水酸化ナトリウム
もしくはアルカリ金属塩を加え、その後アルカリセッケ
ンを銀セッケンに換えるため硝酸銀を加えるものであ
る。
【0006】このようなアルカリセッケンは、水溶液中
ではミセルを形成し、外見上は白濁液となっている。こ
のようなミセル状態からの銀セッケンへの反応は、しば
しば製造安定性上の問題を引き起こす。このため、アル
カリセッケンを均一液にするための方法として、溶媒を
水とアルコールの混合液にすることが特開昭55−40
607号に開示されている。
ではミセルを形成し、外見上は白濁液となっている。こ
のようなミセル状態からの銀セッケンへの反応は、しば
しば製造安定性上の問題を引き起こす。このため、アル
カリセッケンを均一液にするための方法として、溶媒を
水とアルコールの混合液にすることが特開昭55−40
607号に開示されている。
【0007】また、アルカリセッケンは、その名のとお
りアルカリ性を呈する。従ってこの場合、銀セッケンは
高pH下で作られることになる。ところが、硝酸銀をア
ルカリ液中に添加することは、副生成物として酸化銀を
生じさせ、さらに、製造上避けられぬ意図しない還元性
物質の微量汚染が高pHであるが故に高い還元性を有
し、意図しない銀核を生じさせることになる。このよう
な副生成物はこれを用いた熱現像写真材料の性能、特に
望まれぬカブリを生じる点ではなはだ不利である。ただ
し、上記観点から、副生成物の発生を抑えるために均一
液を得ることを目的とした特開昭55−40607号記
載の方法においても、カブリの問題は解決されない。
りアルカリ性を呈する。従ってこの場合、銀セッケンは
高pH下で作られることになる。ところが、硝酸銀をア
ルカリ液中に添加することは、副生成物として酸化銀を
生じさせ、さらに、製造上避けられぬ意図しない還元性
物質の微量汚染が高pHであるが故に高い還元性を有
し、意図しない銀核を生じさせることになる。このよう
な副生成物はこれを用いた熱現像写真材料の性能、特に
望まれぬカブリを生じる点ではなはだ不利である。ただ
し、上記観点から、副生成物の発生を抑えるために均一
液を得ることを目的とした特開昭55−40607号記
載の方法においても、カブリの問題は解決されない。
【0008】また、特開平9−127643号には、ア
ルカリ金属塩と硝酸銀液の同時計量添加による銀塩形成
法が開示されており、ベヘン酸ナトリウムの水とイソプ
ロピルアルコールの混合溶液と硝酸銀溶液との同時添加
の記載がある。この方法は少なくとも高pH下での反応
を中性域まで下げることができ、酸化銀形成量を下げる
好ましい方法であるが、イソプロピルアルコールにはや
はり還元性があり、この点、カブリを完全に解決する手
段には至らない。
ルカリ金属塩と硝酸銀液の同時計量添加による銀塩形成
法が開示されており、ベヘン酸ナトリウムの水とイソプ
ロピルアルコールの混合溶液と硝酸銀溶液との同時添加
の記載がある。この方法は少なくとも高pH下での反応
を中性域まで下げることができ、酸化銀形成量を下げる
好ましい方法であるが、イソプロピルアルコールにはや
はり還元性があり、この点、カブリを完全に解決する手
段には至らない。
【0009】このように、脂肪酸銀塩の調製には注意が
必要であり、可能な限りの脂肪酸銀塩形成時における還
元性物質の排除が必要であるが、従来の方法ではそこま
で至っていない。
必要であり、可能な限りの脂肪酸銀塩形成時における還
元性物質の排除が必要であるが、従来の方法ではそこま
で至っていない。
【0010】更に、反応容器中の反応溶液の温度は、還
元反応の抑制および調製される脂肪酸銀塩の粒子サイズ
とサイズ分布と粒子形状に密接な関係があり、低温であ
ることが好ましいが、従来の知見ではこれらについては
何ら示唆されていなかった。
元反応の抑制および調製される脂肪酸銀塩の粒子サイズ
とサイズ分布と粒子形状に密接な関係があり、低温であ
ることが好ましいが、従来の知見ではこれらについては
何ら示唆されていなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱現
像感光材料に用いた場合のカブリ防止能、さらには経時
におけるカブリ防止能を有し、熱現像処理後の画像安定
性に優れる脂肪酸銀塩の製造方法を提供することであ
り、さらには塗布面質の改善が図られる脂肪酸銀塩の製
造方法を提供することである。そして、このような脂肪
酸銀塩を用いて、これら性能に優れた熱現像感光材料の
製造方法を提供することである。
像感光材料に用いた場合のカブリ防止能、さらには経時
におけるカブリ防止能を有し、熱現像処理後の画像安定
性に優れる脂肪酸銀塩の製造方法を提供することであ
り、さらには塗布面質の改善が図られる脂肪酸銀塩の製
造方法を提供することである。そして、このような脂肪
酸銀塩を用いて、これら性能に優れた熱現像感光材料の
製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この課題は下記手段によ
って達成された。 (1) 反応容器内にて水溶性銀塩を含む水溶液と脂肪
酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水溶液を反応さ
せることで非感光性脂肪酸銀塩を製造する方法におい
て、前記反応容器内の液に、前記脂肪酸アルカリ金属塩
を含む第3アルコール水溶液を添加する際に、前記反応
容器内の液と前記脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アル
コール水溶液の温度差が30℃以上85℃以下であるこ
とを特徴とする非感光性脂肪酸銀塩の製造方法。 (2) 脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水
溶液を反応容器内の液に添加するノズルの先端が前記反
応容器内の液に接触しない上記(1)に記載の非感光性
脂肪酸銀塩の製造方法。 (3) 脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水
溶液を調製した容器から反応容器内の液に添加するノズ
ルまでの経路が、搬送経路中の前記脂肪酸アルカリ金属
塩を含む第3アルコール水溶液の温度を65℃以上85
℃以下の一定温度に保つように保温されている上記
(1)または(2)に記載の非感光性脂肪酸銀塩の製造
方法。 (4) 非感光性脂肪酸銀塩を形成した後、更に脱塩を
する工程を含む上記(1)〜(3)のいずれかに記載の
非感光性脂肪酸銀塩の製造方法。 (5) 非感光性脂肪酸銀塩の水分散物を得、この水分
散物を高圧で高速流に変換した後、圧力降下させる工程
を経ることにより、非感光性脂肪酸銀塩を再分散する上
記(1)〜(4)のいずれかの非感光性脂肪酸銀塩の製
造方法。 (6) 上記(1)〜(5)のいずれかの非感光性脂肪
酸銀塩の製造方法で得られた非感光性脂肪酸銀塩を含
み、感光性ハロゲン化銀、還元剤およびバインダーを含
む感光性画像形成層塗布液を塗布し乾燥して感光性画像
形成層を形成する熱現像感光材料の製造方法。 (7) 感光性画像形成層塗布液が、非感光性脂肪酸銀
塩を分散物として含み、溶媒が水を30重量%以上含
み、バインダーとしてラテックス状に分散されたポリマ
ーを含む上記(6)に記載の熱現像感光材料の製造方
法。 (8) 非感光性脂肪酸銀塩を製造する工程からその製
造方法で得られた非感光性脂肪酸銀塩を含む感光性画像
形成層塗布液を塗布するまでのいずれかの工程におい
て、Ca、Mg、Ce、Al、ZnおよびBaから選ば
れる金属イオンを添加する上記(6)または(7)に記
載の熱現像感光材料の製造方法。
って達成された。 (1) 反応容器内にて水溶性銀塩を含む水溶液と脂肪
酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水溶液を反応さ
せることで非感光性脂肪酸銀塩を製造する方法におい
て、前記反応容器内の液に、前記脂肪酸アルカリ金属塩
を含む第3アルコール水溶液を添加する際に、前記反応
容器内の液と前記脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アル
コール水溶液の温度差が30℃以上85℃以下であるこ
とを特徴とする非感光性脂肪酸銀塩の製造方法。 (2) 脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水
溶液を反応容器内の液に添加するノズルの先端が前記反
応容器内の液に接触しない上記(1)に記載の非感光性
脂肪酸銀塩の製造方法。 (3) 脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水
溶液を調製した容器から反応容器内の液に添加するノズ
ルまでの経路が、搬送経路中の前記脂肪酸アルカリ金属
塩を含む第3アルコール水溶液の温度を65℃以上85
℃以下の一定温度に保つように保温されている上記
(1)または(2)に記載の非感光性脂肪酸銀塩の製造
方法。 (4) 非感光性脂肪酸銀塩を形成した後、更に脱塩を
する工程を含む上記(1)〜(3)のいずれかに記載の
非感光性脂肪酸銀塩の製造方法。 (5) 非感光性脂肪酸銀塩の水分散物を得、この水分
散物を高圧で高速流に変換した後、圧力降下させる工程
を経ることにより、非感光性脂肪酸銀塩を再分散する上
記(1)〜(4)のいずれかの非感光性脂肪酸銀塩の製
造方法。 (6) 上記(1)〜(5)のいずれかの非感光性脂肪
酸銀塩の製造方法で得られた非感光性脂肪酸銀塩を含
み、感光性ハロゲン化銀、還元剤およびバインダーを含
む感光性画像形成層塗布液を塗布し乾燥して感光性画像
形成層を形成する熱現像感光材料の製造方法。 (7) 感光性画像形成層塗布液が、非感光性脂肪酸銀
塩を分散物として含み、溶媒が水を30重量%以上含
み、バインダーとしてラテックス状に分散されたポリマ
ーを含む上記(6)に記載の熱現像感光材料の製造方
法。 (8) 非感光性脂肪酸銀塩を製造する工程からその製
造方法で得られた非感光性脂肪酸銀塩を含む感光性画像
形成層塗布液を塗布するまでのいずれかの工程におい
て、Ca、Mg、Ce、Al、ZnおよびBaから選ば
れる金属イオンを添加する上記(6)または(7)に記
載の熱現像感光材料の製造方法。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明について詳細に説明す
る。本発明では、非感光性脂肪酸銀塩を水溶性銀塩を含
む水溶液と脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール
水溶液とを反応容器内で反応させることによって製造し
ているが、反応容器内の液に脂肪酸アルカリ金属塩を含
む第3アルコール水溶液を添加する工程を含む。この脂
肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水溶液を添加
する際、反応容器内の液(好ましくは、先行して入れた
水溶性銀塩を含む水溶液、または水溶性銀塩を含む水溶
液を先行することなく脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3
アルコール水溶液とはじめから同時に添加する場合は、
後述のように、水もしくは水と第3アルコールとの混合
溶媒であり、水溶性銀塩を含む水溶液を先行して入れる
場合においても水または水と第3アルコールとの混合溶
媒をあらかじめ入れておいてもよい。)と脂肪酸アルカ
リ金属塩を含む第3アルコール水溶液との温度差を30
℃以上85℃以下とする。このような温度差を脂肪酸ア
ルカリ金属塩を含む第3アルコール水溶液の添加中にて
維持することによって、後述のように、脂肪酸銀塩の結
晶形態等が好ましく制御され、熱現像感光材料とした場
合に、カブリ(Dmin)が低減する。これに対し、温度差
が30℃未満となると、脂肪酸銀塩の結晶形態等の制御
性が悪化し、またカブリが上昇する。一方、温度差が8
5℃超となると、製造安定性が保てなくなる。
る。本発明では、非感光性脂肪酸銀塩を水溶性銀塩を含
む水溶液と脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール
水溶液とを反応容器内で反応させることによって製造し
ているが、反応容器内の液に脂肪酸アルカリ金属塩を含
む第3アルコール水溶液を添加する工程を含む。この脂
肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水溶液を添加
する際、反応容器内の液(好ましくは、先行して入れた
水溶性銀塩を含む水溶液、または水溶性銀塩を含む水溶
液を先行することなく脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3
アルコール水溶液とはじめから同時に添加する場合は、
後述のように、水もしくは水と第3アルコールとの混合
溶媒であり、水溶性銀塩を含む水溶液を先行して入れる
場合においても水または水と第3アルコールとの混合溶
媒をあらかじめ入れておいてもよい。)と脂肪酸アルカ
リ金属塩を含む第3アルコール水溶液との温度差を30
℃以上85℃以下とする。このような温度差を脂肪酸ア
ルカリ金属塩を含む第3アルコール水溶液の添加中にて
維持することによって、後述のように、脂肪酸銀塩の結
晶形態等が好ましく制御され、熱現像感光材料とした場
合に、カブリ(Dmin)が低減する。これに対し、温度差
が30℃未満となると、脂肪酸銀塩の結晶形態等の制御
性が悪化し、またカブリが上昇する。一方、温度差が8
5℃超となると、製造安定性が保てなくなる。
【0014】また、脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコ
ール水溶液を添加する工程を含まないと、カブリの上昇
が著しい。
ール水溶液を添加する工程を含まないと、カブリの上昇
が著しい。
【0015】さらに、本発明では、カブリをさらに低減
させ、経時によるカブリ上昇を防止し、画像形成後の画
像保存安定性を良好なものとするためには、後述する
が、脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水溶液
を反応容器内に添加する際、反応容器内の液に、上記第
3アルコール水溶液の添加用のノズルの先端が接触しな
い高さにノズルを設置することが好ましい。
させ、経時によるカブリ上昇を防止し、画像形成後の画
像保存安定性を良好なものとするためには、後述する
が、脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水溶液
を反応容器内に添加する際、反応容器内の液に、上記第
3アルコール水溶液の添加用のノズルの先端が接触しな
い高さにノズルを設置することが好ましい。
【0016】また、脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3ア
ルコール水溶液をその調製容器から反応容器に添加する
ためのノズルへと導入する経路中において、上記第3ア
ルコール水溶液の温度を、後述のように、65℃以上8
5℃以下の一定温度に保つことが好ましい。これによ
り、熱現像感光材料とした場合、カブリをさらに低減
し、経時によるカブリ上昇をさらに防止し、画像保存安
定性をさらに向上させる効果が得られるとともに、上記
第3アルコール水溶液の温度低下による結晶化や固化を
防止することができ、製法上も有利である。
ルコール水溶液をその調製容器から反応容器に添加する
ためのノズルへと導入する経路中において、上記第3ア
ルコール水溶液の温度を、後述のように、65℃以上8
5℃以下の一定温度に保つことが好ましい。これによ
り、熱現像感光材料とした場合、カブリをさらに低減
し、経時によるカブリ上昇をさらに防止し、画像保存安
定性をさらに向上させる効果が得られるとともに、上記
第3アルコール水溶液の温度低下による結晶化や固化を
防止することができ、製法上も有利である。
【0017】また、本発明では、カブリを低減する上
で、そして塗布後の造膜阻害を避けるために、得られた
脂肪酸銀塩を脱塩することが好ましい。
で、そして塗布後の造膜阻害を避けるために、得られた
脂肪酸銀塩を脱塩することが好ましい。
【0018】さらに、熱現像感光材料の塗布面状を良好
にするためには、脂肪酸銀塩の水分散物を得、これを高
圧で高速流に変換し、その後圧力降下することによって
再分散し、微細水分散物とすることが好ましい。この場
合の分散媒は水のみであることが好ましいが、20wt%
以下であれば有機溶媒を含んでいてもよい。
にするためには、脂肪酸銀塩の水分散物を得、これを高
圧で高速流に変換し、その後圧力降下することによって
再分散し、微細水分散物とすることが好ましい。この場
合の分散媒は水のみであることが好ましいが、20wt%
以下であれば有機溶媒を含んでいてもよい。
【0019】また、画像形成層を形成するための画像形
成層塗布液は、脂肪酸銀塩の他、感光性ハロゲン化銀、
還元剤およびバインダーを含有する感光性画像形成層塗
布液であることが好ましく、塗布液中に添加するバイン
ダーとしては、環境面、コスト面で有利な水を主溶媒と
する水系塗布が可能であり、かつ良好な銀色調および写
真性能を得るために、ラテックス状に分散されたポリマ
ー、すなわちポリマーラテックスを用いることが好まし
い。
成層塗布液は、脂肪酸銀塩の他、感光性ハロゲン化銀、
還元剤およびバインダーを含有する感光性画像形成層塗
布液であることが好ましく、塗布液中に添加するバイン
ダーとしては、環境面、コスト面で有利な水を主溶媒と
する水系塗布が可能であり、かつ良好な銀色調および写
真性能を得るために、ラテックス状に分散されたポリマ
ー、すなわちポリマーラテックスを用いることが好まし
い。
【0020】そして、画像形成後の画像保存性をさらに
向上させるために、脂肪酸銀塩の調製中から塗布直前ま
での間に、Ca、Mg、Ce、Al、ZnおよびBaか
ら選ばれる金属イオンを好ましくはハロゲン化物でない
形で添加した画像形成層塗布液を用いることが好まし
い。なお、ハロゲン化物での添加はカブリの上昇や画像
保存性の悪化を伴う。
向上させるために、脂肪酸銀塩の調製中から塗布直前ま
での間に、Ca、Mg、Ce、Al、ZnおよびBaか
ら選ばれる金属イオンを好ましくはハロゲン化物でない
形で添加した画像形成層塗布液を用いることが好まし
い。なお、ハロゲン化物での添加はカブリの上昇や画像
保存性の悪化を伴う。
【0021】本発明の水溶性銀塩を含む水溶液について
説明する。この水溶性銀塩としては硝酸銀が好ましく、
水溶液における水溶性銀塩濃度としては、0.03mol/
l以上6.5mol/l以下が好ましく、より好ましくは、
0.1mol/l以上5mol/l以下であり、この水溶液のpH
としては2以上6以下が好ましく、より好ましくはpH
3.5以上6以下である。
説明する。この水溶性銀塩としては硝酸銀が好ましく、
水溶液における水溶性銀塩濃度としては、0.03mol/
l以上6.5mol/l以下が好ましく、より好ましくは、
0.1mol/l以上5mol/l以下であり、この水溶液のpH
としては2以上6以下が好ましく、より好ましくはpH
3.5以上6以下である。
【0022】また、炭素数4〜6の第3アルコールが含
まれていてもよく、その場合は水溶性銀塩の水溶液の全
体積に対し、体積として70%以下であり、好ましくは
50%以下である。また、その水溶液の温度としては0
℃以上50℃以下が好ましく、5℃以上30℃以下がよ
り好ましく、後述のように、水溶性銀塩を含む水溶液と
脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶液を同時添
加する場合は、5℃以上15℃以下が最も好ましい。
まれていてもよく、その場合は水溶性銀塩の水溶液の全
体積に対し、体積として70%以下であり、好ましくは
50%以下である。また、その水溶液の温度としては0
℃以上50℃以下が好ましく、5℃以上30℃以下がよ
り好ましく、後述のように、水溶性銀塩を含む水溶液と
脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶液を同時添
加する場合は、5℃以上15℃以下が最も好ましい。
【0023】本発明の脂肪酸アルカリ金属塩の第3アル
コールの水溶液に用いる脂肪酸は、銀塩とした場合に光
に対して比較的安定であるが、露光された光触媒(感光
性ハロゲン化銀の潜像など)および還元剤の存在下で、
80℃或いはそれ以上に加熱された場合に銀画像を形成す
る銀塩である。脂肪酸は特に炭素数10〜30、好まし
くは12〜26を有する長鎖脂肪カルボン酸である。脂
肪族カルボン酸の好ましい例としては、セロチン酸、リ
グノセリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、アラキジン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、カプロン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、マレイン酸、フマル酸、酒
石酸、リノール酸、酪酸および樟脳酸、これらの混合物
などを含む。
コールの水溶液に用いる脂肪酸は、銀塩とした場合に光
に対して比較的安定であるが、露光された光触媒(感光
性ハロゲン化銀の潜像など)および還元剤の存在下で、
80℃或いはそれ以上に加熱された場合に銀画像を形成す
る銀塩である。脂肪酸は特に炭素数10〜30、好まし
くは12〜26を有する長鎖脂肪カルボン酸である。脂
肪族カルボン酸の好ましい例としては、セロチン酸、リ
グノセリン酸、ベヘン酸、エルカ酸、アラキジン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、カプロン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、マレイン酸、フマル酸、酒
石酸、リノール酸、酪酸および樟脳酸、これらの混合物
などを含む。
【0024】脂肪酸アルカリ金属塩のアルカリ金属は、
具体的にはNa、Kである。脂肪酸アルカリ金属塩は、
脂肪酸にNaOHまたはKOHを添加することにより調
製される。このとき、アルカリの量を脂肪酸の等量以下
にして、未反応の脂肪酸を残存させることが好ましい。
この場合の、残存脂肪酸量は全脂肪酸1molに対し3
mol%以上50mol%以下であり、好ましくは3m
ol%以上30mol%以下である。また、アルカリを
所望の量以上に添加した後に、硝酸、硫酸等の酸を添加
し、余剰のアルカリ分を中和させることで調製してもよ
い。
具体的にはNa、Kである。脂肪酸アルカリ金属塩は、
脂肪酸にNaOHまたはKOHを添加することにより調
製される。このとき、アルカリの量を脂肪酸の等量以下
にして、未反応の脂肪酸を残存させることが好ましい。
この場合の、残存脂肪酸量は全脂肪酸1molに対し3
mol%以上50mol%以下であり、好ましくは3m
ol%以上30mol%以下である。また、アルカリを
所望の量以上に添加した後に、硝酸、硫酸等の酸を添加
し、余剰のアルカリ分を中和させることで調製してもよ
い。
【0025】また、脂肪酸銀塩の要求される特性により
pHを調節することができる。pH調節のためには、任
意の酸やアルカリを使用することができる。
pHを調節することができる。pH調節のためには、任
意の酸やアルカリを使用することができる。
【0026】さらに、本発明に用いる水溶性銀塩を含む
水溶液、脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶
液、あるいは反応容器の液には、例えば特開昭62−6
5035号の一般式(1)で示されるような化合物、ま
た、特開昭62−150240号に記載のような、水溶
性基含有Nヘテロ環化合物、特開昭50−101019
号記載のような無機過酸化物、特開昭51−78319
号記載のようなイオウ化合物、特開昭57−643号記
載のジスルフィド化合物、また過酸化水素等を添加する
ことができる。
水溶液、脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶
液、あるいは反応容器の液には、例えば特開昭62−6
5035号の一般式(1)で示されるような化合物、ま
た、特開昭62−150240号に記載のような、水溶
性基含有Nヘテロ環化合物、特開昭50−101019
号記載のような無機過酸化物、特開昭51−78319
号記載のようなイオウ化合物、特開昭57−643号記
載のジスルフィド化合物、また過酸化水素等を添加する
ことができる。
【0027】本発明の脂肪酸アルカリ金属塩の第3アル
コール水溶液としては、液の均一性を得るため炭素数4
〜6の第3アルコールと水との混合溶媒であることが好
ましい。炭素数がこれを越えると水との相溶性が無く好
ましくない。炭素数4〜6の第3アルコールの中でも、
最も水との相溶性のあるtert−ブタノールが最も好
ましい。第3アルコール以外の他のアルコールは還元性
を有し、脂肪酸銀塩形成時に弊害を生じるため先に述べ
たように好ましくない。脂肪酸アルカリ金属塩の第3ア
ルコール水溶液に併用される第3アルコール量は、この
第3アルコール水溶液中の水分の体積に対し、溶媒体積
として3%以上70%以下であり、好ましくは5%以上
50%以下である。
コール水溶液としては、液の均一性を得るため炭素数4
〜6の第3アルコールと水との混合溶媒であることが好
ましい。炭素数がこれを越えると水との相溶性が無く好
ましくない。炭素数4〜6の第3アルコールの中でも、
最も水との相溶性のあるtert−ブタノールが最も好
ましい。第3アルコール以外の他のアルコールは還元性
を有し、脂肪酸銀塩形成時に弊害を生じるため先に述べ
たように好ましくない。脂肪酸アルカリ金属塩の第3ア
ルコール水溶液に併用される第3アルコール量は、この
第3アルコール水溶液中の水分の体積に対し、溶媒体積
として3%以上70%以下であり、好ましくは5%以上
50%以下である。
【0028】本発明に用いる脂肪酸アルカリ金属塩の第
3アルコール水溶液における脂肪酸アルカリ金属塩の濃
度は、重量比として、7wt%以上50wt%以下であり、好
ましくは、7wt%以上45wt%以下であり、さらに好まし
くは、10wt%以上40wt%以下である。
3アルコール水溶液における脂肪酸アルカリ金属塩の濃
度は、重量比として、7wt%以上50wt%以下であり、好
ましくは、7wt%以上45wt%以下であり、さらに好まし
くは、10wt%以上40wt%以下である。
【0029】本発明の反応容器に添加する脂肪酸アルカ
リ金属塩の第3アルコール水溶液の温度としては、脂肪
酸アルカリ金属塩の結晶化、固化の現象を避けるに必要
な温度に保っておく目的で50℃以上90℃以下が好ま
しく、より好ましくは60℃以上85℃以下がより好ま
しく、65℃以上85℃以下が最も好ましい。また、反
応の温度を一定にコントロールするために上記範囲から
選ばれるある温度で一定にコントロールされることが好
ましい。
リ金属塩の第3アルコール水溶液の温度としては、脂肪
酸アルカリ金属塩の結晶化、固化の現象を避けるに必要
な温度に保っておく目的で50℃以上90℃以下が好ま
しく、より好ましくは60℃以上85℃以下がより好ま
しく、65℃以上85℃以下が最も好ましい。また、反
応の温度を一定にコントロールするために上記範囲から
選ばれるある温度で一定にコントロールされることが好
ましい。
【0030】脂肪酸アルカリ金属塩が調製される容器か
ら、反応容器中に添加される配管経路において、脂肪酸
アルカリ金属塩の結晶化、固化の現象を避けるために、
上記温度範囲内の一定温度で配管経路を保温することが
好ましい。
ら、反応容器中に添加される配管経路において、脂肪酸
アルカリ金属塩の結晶化、固化の現象を避けるために、
上記温度範囲内の一定温度で配管経路を保温することが
好ましい。
【0031】保温する方法としては、2重配管の内側に
脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶液を入れ、
外側に温水を通す方法、配管の外側にスチームトレース
する方法、配管の外側にリボンヒーターで保温する方法
などが好ましく用いられ、前記脂肪酸アルカリ金属塩の
第3アルコール水溶液の温度が設定温度から変動しない
ように保温することが好ましい。
脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶液を入れ、
外側に温水を通す方法、配管の外側にスチームトレース
する方法、配管の外側にリボンヒーターで保温する方法
などが好ましく用いられ、前記脂肪酸アルカリ金属塩の
第3アルコール水溶液の温度が設定温度から変動しない
ように保温することが好ましい。
【0032】本発明の脂肪酸銀塩は、i)水溶性銀塩を含
む水溶液が先に反応容器に全量存在する水溶液中に脂肪
酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶液をシングル添
加する方法か、またはii)水溶性銀塩の水溶液と脂肪酸
アルカリ金属塩の第3アルコール水溶液が、反応容器に
同時に添加される時期が存在する方法(同時添加法)に
よって製造される。本発明においては、脂肪酸銀塩の平
均粒子サイズをコントロールし、分布を狭くする点で後
者の同時に添加される方法が好ましい。その場合、総添
加量の30vol%以上が同時に添加されることが好まし
く、より好ましくは50〜75vol%が同時に添加され
ることである。いずれかを先行して添加する場合は水溶
性銀塩の溶液を先行させる方が好ましい。
む水溶液が先に反応容器に全量存在する水溶液中に脂肪
酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶液をシングル添
加する方法か、またはii)水溶性銀塩の水溶液と脂肪酸
アルカリ金属塩の第3アルコール水溶液が、反応容器に
同時に添加される時期が存在する方法(同時添加法)に
よって製造される。本発明においては、脂肪酸銀塩の平
均粒子サイズをコントロールし、分布を狭くする点で後
者の同時に添加される方法が好ましい。その場合、総添
加量の30vol%以上が同時に添加されることが好まし
く、より好ましくは50〜75vol%が同時に添加され
ることである。いずれかを先行して添加する場合は水溶
性銀塩の溶液を先行させる方が好ましい。
【0033】いずれの場合においても、反応容器中の液
(前述のように先行して添加された水溶性銀塩の水溶液
または先行して水溶性銀塩の水溶液を添加しない場合に
は、後述のようにあらかじめ反応容器中に入れられてい
る溶媒をいう。)の温度は、好ましくは5℃以上75℃
以下、より好ましくは5℃以上60℃以下、最も好まし
くは10℃以上50℃以下である。反応の全行程にわたっ
て前記温度から選ばれるある一定の温度にコントロール
されることが好ましいが、前記温度範囲内でいくつかの
温度パターンでコントロールすることも好ましい。
(前述のように先行して添加された水溶性銀塩の水溶液
または先行して水溶性銀塩の水溶液を添加しない場合に
は、後述のようにあらかじめ反応容器中に入れられてい
る溶媒をいう。)の温度は、好ましくは5℃以上75℃
以下、より好ましくは5℃以上60℃以下、最も好まし
くは10℃以上50℃以下である。反応の全行程にわたっ
て前記温度から選ばれるある一定の温度にコントロール
されることが好ましいが、前記温度範囲内でいくつかの
温度パターンでコントロールすることも好ましい。
【0034】本発明において、脂肪酸アルカリ金属塩の
第3アルコール水溶液と反応容器中の液との温度の温度
差は、30℃以上85℃以下、好ましくは30℃以上7
5℃以下である。この場合脂肪酸アルカリ金属塩の第3
アルコール水溶液の温度の方が高いことが好ましい。
第3アルコール水溶液と反応容器中の液との温度の温度
差は、30℃以上85℃以下、好ましくは30℃以上7
5℃以下である。この場合脂肪酸アルカリ金属塩の第3
アルコール水溶液の温度の方が高いことが好ましい。
【0035】これにより、高温の脂肪酸アルカリ金属塩
の第3アルコール水溶液が反応容器で急冷されて微結晶
状に析出する速度と、水溶性銀塩との反応で脂肪酸銀塩
化する速度が好ましく制御され、脂肪酸銀塩の結晶形
態、結晶サイズ、結晶サイズ分布を好ましく制御するこ
とができる。また同時に感光材料として性能をより向上
させることができる。
の第3アルコール水溶液が反応容器で急冷されて微結晶
状に析出する速度と、水溶性銀塩との反応で脂肪酸銀塩
化する速度が好ましく制御され、脂肪酸銀塩の結晶形
態、結晶サイズ、結晶サイズ分布を好ましく制御するこ
とができる。また同時に感光材料として性能をより向上
させることができる。
【0036】反応容器中には、あらかじめ溶媒を含有さ
せておいてもよく、あらかじめ入れられる溶媒には水が
好ましく用いられるが、前記第3アルコールとの混合溶
媒も好ましく用いられる。
せておいてもよく、あらかじめ入れられる溶媒には水が
好ましく用いられるが、前記第3アルコールとの混合溶
媒も好ましく用いられる。
【0037】反応容器中の液に添加する方法としては、
前記の同時添加法の場合には、それぞれの添加ノズル位
置が接近していない方が好ましく、攪拌軸を中心として
対称的な配置が好ましい。攪拌軸からの距離は、攪拌の
バルク混合力、添加液の添加速度、反応容器の温度によ
って異なり、特に制限はない。この方法により、前記脂
肪酸アルカリ金属塩の微結晶析出速度と銀塩化速度を好
ましく設定することができる。また、水溶性銀塩を含む
水溶液が先に反応容器中に全量存在する水溶液中に添加
する場合に脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶
液の添加ノズル位置に特に制限はない。
前記の同時添加法の場合には、それぞれの添加ノズル位
置が接近していない方が好ましく、攪拌軸を中心として
対称的な配置が好ましい。攪拌軸からの距離は、攪拌の
バルク混合力、添加液の添加速度、反応容器の温度によ
って異なり、特に制限はない。この方法により、前記脂
肪酸アルカリ金属塩の微結晶析出速度と銀塩化速度を好
ましく設定することができる。また、水溶性銀塩を含む
水溶液が先に反応容器中に全量存在する水溶液中に添加
する場合に脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶
液の添加ノズル位置に特に制限はない。
【0038】添加ノズル先端の高さであるが、脂肪酸ア
ルカリ金属塩の第3アルコール水溶液の添加ノズル先端
は、反応液面に接触しない高さであれば、特に制限はな
い。反応中に上昇する液面に合わせて添加ノズル先端を
上昇させることも好ましい。添加ノズル先端が反応液外
にあることで、脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール
水溶液が添加ノズル管の中で結晶化、固化するのを避け
ることはもちろんのこと、バルク液との混合においても
好ましく、脂肪酸アルカリ金属塩の微結晶析出速度と銀
塩化速度を好ましい状況にすることができる。さらに水
溶性銀塩を含む水溶液の添加ノズルも反応液面に接しな
いことが好ましい。
ルカリ金属塩の第3アルコール水溶液の添加ノズル先端
は、反応液面に接触しない高さであれば、特に制限はな
い。反応中に上昇する液面に合わせて添加ノズル先端を
上昇させることも好ましい。添加ノズル先端が反応液外
にあることで、脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール
水溶液が添加ノズル管の中で結晶化、固化するのを避け
ることはもちろんのこと、バルク液との混合においても
好ましく、脂肪酸アルカリ金属塩の微結晶析出速度と銀
塩化速度を好ましい状況にすることができる。さらに水
溶性銀塩を含む水溶液の添加ノズルも反応液面に接しな
いことが好ましい。
【0039】反応容器の攪拌装置には、特に制限はな
く、例えばファウドラー翼、アンカー翼、パドル翼のよ
うなバルク攪拌型、ディゾルバー、ホモジナイザー等の
乳化分散型、またはそれらの併用等のあらゆる方式が使
用できる。
く、例えばファウドラー翼、アンカー翼、パドル翼のよ
うなバルク攪拌型、ディゾルバー、ホモジナイザー等の
乳化分散型、またはそれらの併用等のあらゆる方式が使
用できる。
【0040】脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール水
溶液、水溶性銀塩を含む水溶液を添加する速度は任意に
選択することができる。例えば、添加速度一定で添加す
る方法、任意の時間関数による加速添加法あるいは減速
添加法などにて添加することもできる。
溶液、水溶性銀塩を含む水溶液を添加する速度は任意に
選択することができる。例えば、添加速度一定で添加す
る方法、任意の時間関数による加速添加法あるいは減速
添加法などにて添加することもできる。
【0041】本発明の脂肪酸銀塩の製造方法について図
1〜図4により説明する。図1は脂肪酸銀塩を製造する
のに用いられる装置の一構成例を示す模式図である。図
1に示されるように、装置1は、水溶性銀塩の水溶液A
1を調製する調製容器11と脂肪酸アルカリ金属塩の第
3アルコール水溶液A2を調製する調製容器12とを有
し、各容器11、12内には液温測定用の温度計13、
14が各々設置されている。そして、この温度計13、
14の測定温度に基づき適宜の手段により所定温度に液
温が管理される。
1〜図4により説明する。図1は脂肪酸銀塩を製造する
のに用いられる装置の一構成例を示す模式図である。図
1に示されるように、装置1は、水溶性銀塩の水溶液A
1を調製する調製容器11と脂肪酸アルカリ金属塩の第
3アルコール水溶液A2を調製する調製容器12とを有
し、各容器11、12内には液温測定用の温度計13、
14が各々設置されている。そして、この温度計13、
14の測定温度に基づき適宜の手段により所定温度に液
温が管理される。
【0042】容器11内の水溶性銀塩の水溶液A1は管
15を通して、また容器12内の脂肪酸アルカリ金属塩
の第3アルコール水溶液A2は管16を通して、反応容
器17に導入され、反応容器17内で両液を反応させる
ことによって脂肪酸銀塩を生成する。反応容器17内に
は導入された液A3の液温を測定する温度計18が設置
されている。そして、この測定温度に基づき反応容器1
7内の液温が適宜の手段により所定温度に管理される。
反応容器17内には、導入した液を攪拌し反応を促進す
るための攪拌羽8と攪拌軸19とを有する攪拌手段20
が設けられている。
15を通して、また容器12内の脂肪酸アルカリ金属塩
の第3アルコール水溶液A2は管16を通して、反応容
器17に導入され、反応容器17内で両液を反応させる
ことによって脂肪酸銀塩を生成する。反応容器17内に
は導入された液A3の液温を測定する温度計18が設置
されている。そして、この測定温度に基づき反応容器1
7内の液温が適宜の手段により所定温度に管理される。
反応容器17内には、導入した液を攪拌し反応を促進す
るための攪拌羽8と攪拌軸19とを有する攪拌手段20
が設けられている。
【0043】また、水溶性銀塩の水溶液A1が管15中
を搬送されている間の温度変動を防止するために、管1
5は、その外側にさらに管を設けた二重管構造とされ、
外側の管には水Wが図示矢印方向に循環される。一方、
脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶液A2の搬
送中の温度変動を防止するために、管16はスチームS
によるトレース配管とされている。スチームSは図示矢
印方向からバルブ21を介して導入されている。また、
管15、16のそれぞれの先端には出口付近のそれぞれ
の液温を検知する温度センサー22、23がそれぞれ設
置されており、この検知温度に基づき、水Wの循環度お
よびスチームSの開度が調節される。
を搬送されている間の温度変動を防止するために、管1
5は、その外側にさらに管を設けた二重管構造とされ、
外側の管には水Wが図示矢印方向に循環される。一方、
脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶液A2の搬
送中の温度変動を防止するために、管16はスチームS
によるトレース配管とされている。スチームSは図示矢
印方向からバルブ21を介して導入されている。また、
管15、16のそれぞれの先端には出口付近のそれぞれ
の液温を検知する温度センサー22、23がそれぞれ設
置されており、この検知温度に基づき、水Wの循環度お
よびスチームSの開度が調節される。
【0044】管15、16のそれぞれの先端部はノズル
151、161を形成している。この場合、ノズル15
1、161は、反応容器17内の液A3に接しない高
さ、すなわち液A3の液面より高い位置に設置すること
が好ましい。これにより、図2のように、ノズル15
1、161が反応容器17内の液A3中に設置される構
成に比べ、前述の種々の理由で有利となる。
151、161を形成している。この場合、ノズル15
1、161は、反応容器17内の液A3に接しない高
さ、すなわち液A3の液面より高い位置に設置すること
が好ましい。これにより、図2のように、ノズル15
1、161が反応容器17内の液A3中に設置される構
成に比べ、前述の種々の理由で有利となる。
【0045】また、前述の同時添加の方式による場合
は、ノズル151、161の設置位置は、前述のよう
に、隣接位置とするよりは離れた位置とする方が好まし
く、例えば、ノズル151、161の設置位置を攪拌手
段20の攪拌軸19の設置位置を中心にして見た場合、
図3に示されるように対称となる配置とする方が、図4
に示されるような隣接位置とするよりも好ましい。
は、ノズル151、161の設置位置は、前述のよう
に、隣接位置とするよりは離れた位置とする方が好まし
く、例えば、ノズル151、161の設置位置を攪拌手
段20の攪拌軸19の設置位置を中心にして見た場合、
図3に示されるように対称となる配置とする方が、図4
に示されるような隣接位置とするよりも好ましい。
【0046】以上、図示例に従って説明したが、本発明
の製造方法を実施するのに用いられる装置はこれに限定
されるものではない。
の製造方法を実施するのに用いられる装置はこれに限定
されるものではない。
【0047】本発明の脂肪酸アルカリ金属の第3アルコ
ール水溶液、水溶性銀塩の水溶液、あるいは反応液には
水性媒体可溶な分散助剤を添加することができる。分散
助剤としては、形成した脂肪酸銀塩を分散可能なもので
あればいずれのものでもよい。具体的な例は、後述の脂
肪酸銀塩の分散助剤の記載に準じる。
ール水溶液、水溶性銀塩の水溶液、あるいは反応液には
水性媒体可溶な分散助剤を添加することができる。分散
助剤としては、形成した脂肪酸銀塩を分散可能なもので
あればいずれのものでもよい。具体的な例は、後述の脂
肪酸銀塩の分散助剤の記載に準じる。
【0048】本発明に用いることができる脂肪酸銀塩の
形状としては特に制限はない。一般的には、例えば、M
arcel Dekker1991年発行、A.S.Diamon
d編、Handbook of Imaging Materials 45頁のFig
2.2に記載されているような短軸と長軸を有する針状形
を有することが広く知られているが、特開平9−127
643号記載のような選択成長方向を有さない粒子でも
良い。
形状としては特に制限はない。一般的には、例えば、M
arcel Dekker1991年発行、A.S.Diamon
d編、Handbook of Imaging Materials 45頁のFig
2.2に記載されているような短軸と長軸を有する針状形
を有することが広く知られているが、特開平9−127
643号記載のような選択成長方向を有さない粒子でも
良い。
【0049】本発明において調製された脂肪酸銀塩は針
状結晶を有する場合、短軸0.01μm以上0.50μm以下、長
軸0.10μm以上5.0μm以下が好ましく、短軸0.01μm以上
0.40μm以下、長軸0.10μm以上4.0μm以下がより好まし
い。選択成長方向を有さない結晶を有する場合は、その
平均粒径が好ましくは0.01μm以上5μm以下、より好
ましくは0.01μm以上4μm以下である。脂肪酸銀塩の
粒子サイズ分布は単分散であることが好ましい。単分散
とは粒子直径(針状結晶の場合は、短軸、長軸それぞれ
の長さ)の標準偏差を粒子直径(針状結晶の場合は短
軸、長軸それぞれ)で割った値の百分率が好ましくは10
0%以下、より好ましくは80%以下、更に好ましくは50%以
下である。単分散性を測定する別の方法として、脂肪酸
銀塩の体積加重平均直径の標準偏差を求める方法があ
り、体積加重平均直径で割った値の百分率(変動係数)が
好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に好
ましくは50%以下である。測定方法としては例えば液中
に分散した脂肪酸銀塩にレーザー光を照射し、その散乱
光のゆらぎの時間変化に対する自己相関関数を求めるこ
とにより得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から求
めることができる。
状結晶を有する場合、短軸0.01μm以上0.50μm以下、長
軸0.10μm以上5.0μm以下が好ましく、短軸0.01μm以上
0.40μm以下、長軸0.10μm以上4.0μm以下がより好まし
い。選択成長方向を有さない結晶を有する場合は、その
平均粒径が好ましくは0.01μm以上5μm以下、より好
ましくは0.01μm以上4μm以下である。脂肪酸銀塩の
粒子サイズ分布は単分散であることが好ましい。単分散
とは粒子直径(針状結晶の場合は、短軸、長軸それぞれ
の長さ)の標準偏差を粒子直径(針状結晶の場合は短
軸、長軸それぞれ)で割った値の百分率が好ましくは10
0%以下、より好ましくは80%以下、更に好ましくは50%以
下である。単分散性を測定する別の方法として、脂肪酸
銀塩の体積加重平均直径の標準偏差を求める方法があ
り、体積加重平均直径で割った値の百分率(変動係数)が
好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に好
ましくは50%以下である。測定方法としては例えば液中
に分散した脂肪酸銀塩にレーザー光を照射し、その散乱
光のゆらぎの時間変化に対する自己相関関数を求めるこ
とにより得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から求
めることができる。
【0050】本発明の脂肪酸銀塩調製法において、銀塩
形成後に脱塩・脱水工程を行うことが好ましい。その方
法は特に制限はなく、周知・慣用の手段を用いることが
できる。例えば、遠心濾過、吸引濾過、限外濾過、凝集
法によるフロック形成水洗等の公知の濾過方法、また、
遠心分離沈降による上澄み除去等も好ましく用いられ
る。脱塩・脱水は1回でもよいし、複数繰り返してもよ
い。水の添加および除去を連続的に行ってもよいし、個
別に行ってもよい。脱塩・脱水は最終的に脱水された水
の伝導度が好ましくは300μS/cm以下、より好ましく
は100μS/cm以下、最も好ましくは60μS/cm以下に
なる程度に行う。この場合の伝導度の下限に特に制限は
ないが、通常5μS/cm程度である。
形成後に脱塩・脱水工程を行うことが好ましい。その方
法は特に制限はなく、周知・慣用の手段を用いることが
できる。例えば、遠心濾過、吸引濾過、限外濾過、凝集
法によるフロック形成水洗等の公知の濾過方法、また、
遠心分離沈降による上澄み除去等も好ましく用いられ
る。脱塩・脱水は1回でもよいし、複数繰り返してもよ
い。水の添加および除去を連続的に行ってもよいし、個
別に行ってもよい。脱塩・脱水は最終的に脱水された水
の伝導度が好ましくは300μS/cm以下、より好ましく
は100μS/cm以下、最も好ましくは60μS/cm以下に
なる程度に行う。この場合の伝導度の下限に特に制限は
ないが、通常5μS/cm程度である。
【0051】本発明の方法で調製された脂肪酸銀塩は、
還元剤、感光性ハロゲン化銀およびバインダーとともに
用いる熱現像感光材料において用いることができる。
還元剤、感光性ハロゲン化銀およびバインダーとともに
用いる熱現像感光材料において用いることができる。
【0052】従来より、脂肪酸銀塩を用いるタイプの熱
現像感光材料は、これらの多くはトルエン、メチルエチ
ルケトン、メタノールなどの有機溶剤を溶媒とする塗布
液を塗布することにより乳剤層を形成している。有機溶
剤を溶媒として用いることは、製造工程での安全性、人
体への悪影響、さらには溶剤の回収その他のためのコス
ト上非常に不利である。
現像感光材料は、これらの多くはトルエン、メチルエチ
ルケトン、メタノールなどの有機溶剤を溶媒とする塗布
液を塗布することにより乳剤層を形成している。有機溶
剤を溶媒として用いることは、製造工程での安全性、人
体への悪影響、さらには溶剤の回収その他のためのコス
ト上非常に不利である。
【0053】このため、水溶媒の塗布液を用いて感光性
層を形成する方法が考えられている。
層を形成する方法が考えられている。
【0054】例えば、特開昭49−52626号、特開
昭53−116144号などにはゼラチンをバインダー
とする例が記載されている。また、特開昭50−151
138号にはポリビニルアルコールをバインダーとする
例が記載されている。
昭53−116144号などにはゼラチンをバインダー
とする例が記載されている。また、特開昭50−151
138号にはポリビニルアルコールをバインダーとする
例が記載されている。
【0055】さらに、特開昭60−61747号には、
ゼラチンとポリビニルアルコールを併用した例が記載さ
れている。これ以外の例として特開昭58−28737
号には水溶性ポリビニルアセタールをバインダーとする
感光性層に例が記載されている。
ゼラチンとポリビニルアルコールを併用した例が記載さ
れている。これ以外の例として特開昭58−28737
号には水溶性ポリビニルアセタールをバインダーとする
感光性層に例が記載されている。
【0056】確かに、このようなバインダーを用いると
水溶媒の塗布液を用いて感光性層を形成することがで
き、環境面、コスト面のメリットは大きい。
水溶媒の塗布液を用いて感光性層を形成することがで
き、環境面、コスト面のメリットは大きい。
【0057】しかしながら、上記ポリマーをバインダー
として用いると脂肪酸銀塩との相溶性が悪く、塗布面質
上実用に耐える塗布物が得られなかったり、現像部の銀
色調が本来好ましいとされる黒色からかけ離れた茶色や
黄色になったりカブリが高かったり等の現象が生じ、商
品価値の著しく損なわれたものしか得られなかった。
として用いると脂肪酸銀塩との相溶性が悪く、塗布面質
上実用に耐える塗布物が得られなかったり、現像部の銀
色調が本来好ましいとされる黒色からかけ離れた茶色や
黄色になったりカブリが高かったり等の現象が生じ、商
品価値の著しく損なわれたものしか得られなかった。
【0058】このような問題に対して、欧州特許第80
3764A1号、特開平10−62899号には、疎水
性ポリマーをラテックスとして水系溶媒に分散させて用
いる例が記載されている。このような脂肪酸銀塩を含む
水溶媒塗布液で実用に耐える塗布面質を得るためには、
水溶媒中で脂肪酸銀塩を凝集無く微細に分散された状態
にしておく必要がある。このため、脂肪酸銀塩を微粒子
分散する方法の開発が必要である。
3764A1号、特開平10−62899号には、疎水
性ポリマーをラテックスとして水系溶媒に分散させて用
いる例が記載されている。このような脂肪酸銀塩を含む
水溶媒塗布液で実用に耐える塗布面質を得るためには、
水溶媒中で脂肪酸銀塩を凝集無く微細に分散された状態
にしておく必要がある。このため、脂肪酸銀塩を微粒子
分散する方法の開発が必要である。
【0059】脂肪酸銀塩を微粒子分散化する方法は、分
散助剤の存在下で公知の微細化手段(例えば、高速ミキ
サー、ホモジナイザー、高速衝撃ミル、バンバリーミキ
サー、ホモミキサー、ニーダー、ボールミル、振動ボー
ルミル、遊星ボールミル、アトライター、サンドミル、
ビーズミル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミ
ル、トロンミル、高速ストーンミル)を用い、機械的に
分散することができる。
散助剤の存在下で公知の微細化手段(例えば、高速ミキ
サー、ホモジナイザー、高速衝撃ミル、バンバリーミキ
サー、ホモミキサー、ニーダー、ボールミル、振動ボー
ルミル、遊星ボールミル、アトライター、サンドミル、
ビーズミル、コロイドミル、ジェットミル、ローラーミ
ル、トロンミル、高速ストーンミル)を用い、機械的に
分散することができる。
【0060】本発明に用いることのできる脂肪酸銀塩は
粒子サイズの小さい、凝集のない微粒子を得る目的で、
分散剤を使用した固体微粒子分散物とする方法が用いら
れる。本発明の方法で得られた脂肪酸銀塩の水分散物を
高圧・高速流に変換した後、圧力降下させる再分散法を
用いることが好ましい。
粒子サイズの小さい、凝集のない微粒子を得る目的で、
分散剤を使用した固体微粒子分散物とする方法が用いら
れる。本発明の方法で得られた脂肪酸銀塩の水分散物を
高圧・高速流に変換した後、圧力降下させる再分散法を
用いることが好ましい。
【0061】さらに、分散時に、感光性銀塩を共存させ
ると、カブリが上昇し、感度が著しく低下するため、分
散時には感光性銀塩を実質的に含まないことがより好ま
しい。本発明は、分散される水分散液中での感光性銀塩
量は、その液中の脂肪酸銀塩1molに対し0.1mol%以
下であり、積極的な感光性銀塩の添加は行わないもので
ある。
ると、カブリが上昇し、感度が著しく低下するため、分
散時には感光性銀塩を実質的に含まないことがより好ま
しい。本発明は、分散される水分散液中での感光性銀塩
量は、その液中の脂肪酸銀塩1molに対し0.1mol%以
下であり、積極的な感光性銀塩の添加は行わないもので
ある。
【0062】本発明において、上記のような再分散法を
実施するのに用いられる分散装置およびその技術につい
ては、例えば「分散系レオロジーと分散化技術」(梶内
俊夫、薄井洋基 著、1991、信山社出版(株)、p
357〜403)、「化学工学の進歩 第24集」(社
団法人 化学工学会東海支部 編、1990、槙書店、
p184〜185)、特開昭59−49832号、米国
特許4533254号、特開平8−137044号、特
開平8−238848号、特開平2−261525号、
特開平1−94933号等に詳しいが、本発明での再分
散法は、少なくとも脂肪酸銀塩を含む水分散液を高圧ポ
ンプ等で加圧して配管内に送入した後、配管内に設けら
れた細いスリットを通過させ、この後に分散液に急激な
圧力低下を生じさせることにより微細な分散を行う方法
である。
実施するのに用いられる分散装置およびその技術につい
ては、例えば「分散系レオロジーと分散化技術」(梶内
俊夫、薄井洋基 著、1991、信山社出版(株)、p
357〜403)、「化学工学の進歩 第24集」(社
団法人 化学工学会東海支部 編、1990、槙書店、
p184〜185)、特開昭59−49832号、米国
特許4533254号、特開平8−137044号、特
開平8−238848号、特開平2−261525号、
特開平1−94933号等に詳しいが、本発明での再分
散法は、少なくとも脂肪酸銀塩を含む水分散液を高圧ポ
ンプ等で加圧して配管内に送入した後、配管内に設けら
れた細いスリットを通過させ、この後に分散液に急激な
圧力低下を生じさせることにより微細な分散を行う方法
である。
【0063】本発明が関連する高圧ホモジナイザーにつ
いては、一般には(a)分散質が狭間隙を高圧、高速で
通過する際に生じる「せん断力」、(b)分散質が高圧
下から常圧に解放される際に生じる「キャビテーション
力」、等の分散力によって微細な粒子への分散が行われ
ると考えられている。この種の分散装置としては、古く
はゴーリンホモジナイザーが挙げられるが、この装置で
は、高圧で送られた被分散液が円柱面上の狭い間隙で高
速流に変換され、その勢いで周囲の壁面に衝突し、その
衝撃力で乳化・分散が行われる。使用圧力は一般には1
00〜600kg/cm2、流速は数m〜30m/秒の範囲で
あり、分散効率を上げるために高速流部を鋸刃状にして
衝突回数を増やすなどの工夫を施したものも考案されて
いる。これに対し、近年さらに高圧での分散が可能とな
る装置が開発されて来ており、その代表例としてマイク
ロフルイダイザー(マイクロフルイデックス・インター
ナショナル・コーポレーション社)、ナノマイザー(特
殊機化工業(株))などが挙げられる。
いては、一般には(a)分散質が狭間隙を高圧、高速で
通過する際に生じる「せん断力」、(b)分散質が高圧
下から常圧に解放される際に生じる「キャビテーション
力」、等の分散力によって微細な粒子への分散が行われ
ると考えられている。この種の分散装置としては、古く
はゴーリンホモジナイザーが挙げられるが、この装置で
は、高圧で送られた被分散液が円柱面上の狭い間隙で高
速流に変換され、その勢いで周囲の壁面に衝突し、その
衝撃力で乳化・分散が行われる。使用圧力は一般には1
00〜600kg/cm2、流速は数m〜30m/秒の範囲で
あり、分散効率を上げるために高速流部を鋸刃状にして
衝突回数を増やすなどの工夫を施したものも考案されて
いる。これに対し、近年さらに高圧での分散が可能とな
る装置が開発されて来ており、その代表例としてマイク
ロフルイダイザー(マイクロフルイデックス・インター
ナショナル・コーポレーション社)、ナノマイザー(特
殊機化工業(株))などが挙げられる。
【0064】本発明の脂肪酸銀塩においては、流速、圧
力降下時の差圧と処理回数の調節によって、所望の粒子
サイズに分散することができるが、写真特性と粒子サイ
ズの点から、流速が200m/秒〜600m/秒、圧力
降下時の差圧が900〜3000kg/cm2の範囲が好まし
く、さらに流速が300m/秒〜600m/秒、圧力降
下時の差圧が1500〜3000kg/cm2の範囲であるこ
とがより好ましい。分散処理回数は必要に応じて選択で
きる。通常は1〜10回の範囲が選ばれるが、生産性の
観点で1〜3回程度が選ばれる。高圧下でこのような水
分散液を高温にすることは、分散性・写真性の観点で好
ましくなく、90℃を越えるような高温では粒子サイズ
が大きくなりやすくなるとともに、カブリが高くなる傾
向がある。従って、本発明では、前記の高圧、高速流に
変換する前の工程もしくは、圧力降下させた後の工程、
あるいはこれら両工程に冷却装置を含み、このような水
分散の温度が冷却工程により5℃〜90℃の範囲に保た
れていることが好ましく、さらに好ましくは5℃〜80
℃の範囲、特に5℃〜65℃の範囲に保たれていること
が好ましい。特に、1500〜3000kg/cm2の範囲の
高圧の分散時には、前記の冷却工程を設置することが有
効である。冷却装置は、その所要熱交換量に応じて、2
重管や3重管にスタチックミキサーを使用したもの、多
管式熱交換器、蛇管式熱交換器等を適宜選択することが
できる。また、熱交換の効率を上げるために、使用圧力
を考慮して、管の太さ、肉厚や材質などの好適なものを
選べばよい。冷却器に使用する冷媒は、熱交換量から、
20℃の井水や冷凍機で処理した5〜10℃の冷水、ま
た、必要に応じて−30℃のエチレングリコール/水等
の冷媒を使用することができる。
力降下時の差圧と処理回数の調節によって、所望の粒子
サイズに分散することができるが、写真特性と粒子サイ
ズの点から、流速が200m/秒〜600m/秒、圧力
降下時の差圧が900〜3000kg/cm2の範囲が好まし
く、さらに流速が300m/秒〜600m/秒、圧力降
下時の差圧が1500〜3000kg/cm2の範囲であるこ
とがより好ましい。分散処理回数は必要に応じて選択で
きる。通常は1〜10回の範囲が選ばれるが、生産性の
観点で1〜3回程度が選ばれる。高圧下でこのような水
分散液を高温にすることは、分散性・写真性の観点で好
ましくなく、90℃を越えるような高温では粒子サイズ
が大きくなりやすくなるとともに、カブリが高くなる傾
向がある。従って、本発明では、前記の高圧、高速流に
変換する前の工程もしくは、圧力降下させた後の工程、
あるいはこれら両工程に冷却装置を含み、このような水
分散の温度が冷却工程により5℃〜90℃の範囲に保た
れていることが好ましく、さらに好ましくは5℃〜80
℃の範囲、特に5℃〜65℃の範囲に保たれていること
が好ましい。特に、1500〜3000kg/cm2の範囲の
高圧の分散時には、前記の冷却工程を設置することが有
効である。冷却装置は、その所要熱交換量に応じて、2
重管や3重管にスタチックミキサーを使用したもの、多
管式熱交換器、蛇管式熱交換器等を適宜選択することが
できる。また、熱交換の効率を上げるために、使用圧力
を考慮して、管の太さ、肉厚や材質などの好適なものを
選べばよい。冷却器に使用する冷媒は、熱交換量から、
20℃の井水や冷凍機で処理した5〜10℃の冷水、ま
た、必要に応じて−30℃のエチレングリコール/水等
の冷媒を使用することができる。
【0065】脂肪酸銀塩を分散剤を使用して固体微粒子
化する際には、例えば、ポリアクリル酸、アクリル酸の
共重合体、マレイン酸共重合体、マレイン酸モノエステ
ル共重合体、アクリロイルメチルプロパンスルホン酸共
重合体、などの合成アニオンポリマー、カルボキシメチ
ルデンプン、カルボキシメチルセルロースなどの半合成
アニオンポリマー、アルギン酸、ペクチン酸などのアニ
オン性ポリマー、特開昭52-92716号、WO88/04794号な
どに記載のアニオン性界面活性剤、特願平7-350753号に
記載の化合物、あるいは公知のアニオン性、ノニオン
性、カチオン性界面活性剤や、その他ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース等の公知のポリマー、或いはゼラ
チン等の自然界に存在する高分子化合物を適宜選択して
用いることができる。
化する際には、例えば、ポリアクリル酸、アクリル酸の
共重合体、マレイン酸共重合体、マレイン酸モノエステ
ル共重合体、アクリロイルメチルプロパンスルホン酸共
重合体、などの合成アニオンポリマー、カルボキシメチ
ルデンプン、カルボキシメチルセルロースなどの半合成
アニオンポリマー、アルギン酸、ペクチン酸などのアニ
オン性ポリマー、特開昭52-92716号、WO88/04794号な
どに記載のアニオン性界面活性剤、特願平7-350753号に
記載の化合物、あるいは公知のアニオン性、ノニオン
性、カチオン性界面活性剤や、その他ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース等の公知のポリマー、或いはゼラ
チン等の自然界に存在する高分子化合物を適宜選択して
用いることができる。
【0066】分散助剤は、分散前に脂肪酸銀塩の粉末ま
たはウェットケーキ状態の脂肪酸銀塩と混合し、スラリ
ーとして分散機に送り込むのは一般的な方法であるが、
予め脂肪酸銀塩と混ぜ合わせた状態で熱処理や溶媒によ
る処理を施して脂肪酸銀塩粉末またはウェットケーキと
しても良い。分散前後または分散中に適当なpH調整剤に
よりpHコントロールしても良い。
たはウェットケーキ状態の脂肪酸銀塩と混合し、スラリ
ーとして分散機に送り込むのは一般的な方法であるが、
予め脂肪酸銀塩と混ぜ合わせた状態で熱処理や溶媒によ
る処理を施して脂肪酸銀塩粉末またはウェットケーキと
しても良い。分散前後または分散中に適当なpH調整剤に
よりpHコントロールしても良い。
【0067】機械的に分散する以外にも、pHコントロー
ルすることで溶媒中に粗分散し、その後、分散助剤の存
在下でpHを変化させて微粒子化させても良い。このと
き、粗分散に用いる溶媒として脂肪酸溶媒を使用しても
良く、通常有機溶媒は微粒子化終了後除去される。
ルすることで溶媒中に粗分散し、その後、分散助剤の存
在下でpHを変化させて微粒子化させても良い。このと
き、粗分散に用いる溶媒として脂肪酸溶媒を使用しても
良く、通常有機溶媒は微粒子化終了後除去される。
【0068】調製された分散物は、保存時の微粒子の沈
降を抑える目的で撹拌しながら保存したり、親水性コロ
イドにより粘性の高い状態(例えば、ゼラチンを使用し
ゼリー状にした状態)で保存したりすることもできる。
また、保存時の雑菌などの繁殖を防止する目的で防腐剤
を添加することもできる。
降を抑える目的で撹拌しながら保存したり、親水性コロ
イドにより粘性の高い状態(例えば、ゼラチンを使用し
ゼリー状にした状態)で保存したりすることもできる。
また、保存時の雑菌などの繁殖を防止する目的で防腐剤
を添加することもできる。
【0069】本発明の脂肪酸銀塩固体微粒子分散物の粒
子サイズ(体積加重平均直径)は、例えば、液中に分散
した固体微粒子分散物のレーザー光を照射し、その散乱
光の揺らぎの時間変化に対する自己相関関数を求めるこ
とにより得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から
求めることができる。平均粒子サイズは0.05μm以
上10.0μm以下が好ましい。より好ましくは平均粒
子サイズ0.1μm以上5μm以下、さらに好ましくは
平均粒子サイズ0.1μm以上2.0μm以下である。
子サイズ(体積加重平均直径)は、例えば、液中に分散
した固体微粒子分散物のレーザー光を照射し、その散乱
光の揺らぎの時間変化に対する自己相関関数を求めるこ
とにより得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から
求めることができる。平均粒子サイズは0.05μm以
上10.0μm以下が好ましい。より好ましくは平均粒
子サイズ0.1μm以上5μm以下、さらに好ましくは
平均粒子サイズ0.1μm以上2.0μm以下である。
【0070】脂肪酸銀塩固体微粒子分散物の粒子サイズ
分布は単分散であることが好ましい。具体的には、体積
加重平均直径の標準偏差を体積加重平均直径で割った値
の百分率(変動係数)が80%以下、より好ましくは5
0%以下、さらに好ましくは30%以下である。
分布は単分散であることが好ましい。具体的には、体積
加重平均直径の標準偏差を体積加重平均直径で割った値
の百分率(変動係数)が80%以下、より好ましくは5
0%以下、さらに好ましくは30%以下である。
【0071】本発明における脂肪酸銀塩固体微粒子分散
物は少なくとも脂肪酸銀塩と水からなるものである。脂
肪酸銀塩と水との割合は特に限定されるものではない
が、脂肪酸銀塩の全体に占める割合は5〜50重量%で
あることが好ましく、特に10〜35重量%であること
が好ましい。
物は少なくとも脂肪酸銀塩と水からなるものである。脂
肪酸銀塩と水との割合は特に限定されるものではない
が、脂肪酸銀塩の全体に占める割合は5〜50重量%で
あることが好ましく、特に10〜35重量%であること
が好ましい。
【0072】分散時、前記分散助剤を用いることが好ま
しいが、粒子サイズを最小にするのに適した範囲で最小
量使用するのが好ましく、脂肪酸銀塩に対して、1〜3
0重量%、特に3〜15重量%の範囲が好ましい。
しいが、粒子サイズを最小にするのに適した範囲で最小
量使用するのが好ましく、脂肪酸銀塩に対して、1〜3
0重量%、特に3〜15重量%の範囲が好ましい。
【0073】本発明では、Ca、Mg、Ce、Al、Z
n、Baから選ばれる金属イオンを、ハロゲン化物でな
い水溶性塩の形で添加することが好ましい。具体的に
は、硝酸塩や硫酸塩の形で添加することが好ましい。
n、Baから選ばれる金属イオンを、ハロゲン化物でな
い水溶性塩の形で添加することが好ましい。具体的に
は、硝酸塩や硫酸塩の形で添加することが好ましい。
【0074】本発明のCa、Mg、Ce、Al、Zn、
Baから選ばれる金属イオンの添加時期は、本発明の脂
肪酸銀塩の製造に用いる水溶性銀塩の水溶液中、もしく
は反応液中への事前添加、脂肪酸銀塩形成中、形成直
後、分散前、分散後、塗布液調製前後など塗布直前であ
ればいずれの時期でもよい。好ましくは分散前の脂肪酸
銀塩形成直後である。
Baから選ばれる金属イオンの添加時期は、本発明の脂
肪酸銀塩の製造に用いる水溶性銀塩の水溶液中、もしく
は反応液中への事前添加、脂肪酸銀塩形成中、形成直
後、分散前、分散後、塗布液調製前後など塗布直前であ
ればいずれの時期でもよい。好ましくは分散前の脂肪酸
銀塩形成直後である。
【0075】添加量としては、脂肪酸銀塩1mol当たり
10-3〜10-1molが好ましく、特に2×10-3〜5×
10-2molが好ましい。
10-3〜10-1molが好ましく、特に2×10-3〜5×
10-2molが好ましい。
【0076】なお、感光材料中における金属塩の併用に
ついてはGB−1498406号記載のようなベヘン酸
カルシウムもしくはベヘン酸マグネシウムを塗布時に併
用するもの、特開昭47−319号記載の亜鉛、カドミ
ウムあるいは銅のアセテート化合物を塗布時に添加する
方法、特開昭51−51323号記載のパラジウム等が
挙げられる。しかしながら、これら先行技術に関して
は、あくまでも有機溶剤を溶媒とした塗布液による塗布
を前提としており、目的とする水溶媒系では、その方法
そのものが不可能であったり、また無効果である。特開
昭52−24520号にはセリウム化合物を銀塩調製時
に添加することで生保存性、画像変色耐性を良化させる
旨の記載があるが、しかしながらこの先行技術も、有機
溶剤での塗布を前提とした従来の方法で調製された脂肪
酸銀塩での効果を述べているものである。従来の方法で
形成した脂肪酸銀塩に適用することは、感光材料の光
(室内光や太陽光)に対する画像変色耐性に対する効果
はほとんどない。さらに、これら金属塩をハロゲン化物
の形で添加することは、上記性能をさらに著しく損ね、
商品価値の低いものしか作れなかった。上記の金属イオ
ンの添加はこれを解決するものである。
ついてはGB−1498406号記載のようなベヘン酸
カルシウムもしくはベヘン酸マグネシウムを塗布時に併
用するもの、特開昭47−319号記載の亜鉛、カドミ
ウムあるいは銅のアセテート化合物を塗布時に添加する
方法、特開昭51−51323号記載のパラジウム等が
挙げられる。しかしながら、これら先行技術に関して
は、あくまでも有機溶剤を溶媒とした塗布液による塗布
を前提としており、目的とする水溶媒系では、その方法
そのものが不可能であったり、また無効果である。特開
昭52−24520号にはセリウム化合物を銀塩調製時
に添加することで生保存性、画像変色耐性を良化させる
旨の記載があるが、しかしながらこの先行技術も、有機
溶剤での塗布を前提とした従来の方法で調製された脂肪
酸銀塩での効果を述べているものである。従来の方法で
形成した脂肪酸銀塩に適用することは、感光材料の光
(室内光や太陽光)に対する画像変色耐性に対する効果
はほとんどない。さらに、これら金属塩をハロゲン化物
の形で添加することは、上記性能をさらに著しく損ね、
商品価値の低いものしか作れなかった。上記の金属イオ
ンの添加はこれを解決するものである。
【0077】本発明の脂肪酸銀塩の調製法にて調製され
た脂肪酸銀塩は、水溶媒中で分散された後、感光性銀塩
水溶液と混合して感光性画像形成媒体塗布液として供給
される。
た脂肪酸銀塩は、水溶媒中で分散された後、感光性銀塩
水溶液と混合して感光性画像形成媒体塗布液として供給
される。
【0078】本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀
は、ハロゲン組成として特に制限はなく、塩化銀、塩臭
化銀、臭化銀、ヨウ臭化銀、ヨウ塩臭化銀を用いること
ができる。粒子内におけるハロゲン組成の分布は均一で
あってもよく、ハロゲン組成がステップ状に変化したも
のでもよく、或いは連続的に変化したものでもよい。ま
た、コア/シェル構造を有するハロゲン化銀粒子を好ま
しく用いることができる。構造として好ましくいものは
2〜5重構造であり、より好ましくは2〜4重構造のコア/
シェル粒子を用いることができる。また塩化銀または塩
臭化銀粒子の表面に臭化銀を局在させる技術も好ましく
用いることができる。
は、ハロゲン組成として特に制限はなく、塩化銀、塩臭
化銀、臭化銀、ヨウ臭化銀、ヨウ塩臭化銀を用いること
ができる。粒子内におけるハロゲン組成の分布は均一で
あってもよく、ハロゲン組成がステップ状に変化したも
のでもよく、或いは連続的に変化したものでもよい。ま
た、コア/シェル構造を有するハロゲン化銀粒子を好ま
しく用いることができる。構造として好ましくいものは
2〜5重構造であり、より好ましくは2〜4重構造のコア/
シェル粒子を用いることができる。また塩化銀または塩
臭化銀粒子の表面に臭化銀を局在させる技術も好ましく
用いることができる。
【0079】感光性ハロゲン化銀の形成方法は当業界で
はよく知られており、例えばリサーチディスクロージャ
ー1978年6月の第17029号、および米国特許第3,700,458
号に記載されている方法を用いることができるが、具体
的にはゼラチンあるいは他のポリマー溶液中に銀供給化
合物およびハロゲン供給化合物を添加することにより感
光性ハロゲン化銀を調製し、その後で有機銀塩と混合す
る方法を用いる。感光性ハロゲン化銀の粒子サイズは、
画像形成後の白濁を低く抑える目的のために小さいこと
が好ましく具体的には0.20μm以下、より好ましくは0.
01μm以上0.15μm以下、更に好ましくは0.02μm以上0.
12μm以下がよい。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲ
ン化銀粒子が立方体あるいは八面体のいわゆる正常晶で
ある場合にはハロゲン化銀粒子の稜の長さをいう。ま
た、ハロゲン化銀粒子が平板状粒子である場合には主表
面の投影面積と同面積の円像に換算したときの直径をい
う。その他正常晶でない場合、例えば球状粒子、棒状粒
子等の場合には、ハロゲン化銀粒子の体積と同等な球を
考えたときの直径をいう。
はよく知られており、例えばリサーチディスクロージャ
ー1978年6月の第17029号、および米国特許第3,700,458
号に記載されている方法を用いることができるが、具体
的にはゼラチンあるいは他のポリマー溶液中に銀供給化
合物およびハロゲン供給化合物を添加することにより感
光性ハロゲン化銀を調製し、その後で有機銀塩と混合す
る方法を用いる。感光性ハロゲン化銀の粒子サイズは、
画像形成後の白濁を低く抑える目的のために小さいこと
が好ましく具体的には0.20μm以下、より好ましくは0.
01μm以上0.15μm以下、更に好ましくは0.02μm以上0.
12μm以下がよい。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲ
ン化銀粒子が立方体あるいは八面体のいわゆる正常晶で
ある場合にはハロゲン化銀粒子の稜の長さをいう。ま
た、ハロゲン化銀粒子が平板状粒子である場合には主表
面の投影面積と同面積の円像に換算したときの直径をい
う。その他正常晶でない場合、例えば球状粒子、棒状粒
子等の場合には、ハロゲン化銀粒子の体積と同等な球を
考えたときの直径をいう。
【0080】ハロゲン化銀粒子の形状としては立方体、
八面体、平板状粒子、球状粒子、棒状粒子、ジャガイモ
状粒子等を挙げることができるが、本発明においては特
に立方体状粒子、平板状粒子が好ましい。平板状ハロゲ
ン化銀粒子を用いる場合の平均アスペクト比として好ま
しい値は100:1〜2:1、より好ましくは50:1〜3:1であ
る。さらに、ハロゲン化銀粒子のコーナーが丸まった粒
子も好ましく用いることができる。感光性ハロゲン化銀
粒子の外表面の面指数(ミラー指数)については特に制
限はないが、分光増感色素が吸着した場合の分光増感効
率が高い[100]面の占める割合が高いことが好ましい。
その割合としては50%以上が好ましく、65%以上がより好
ましく、80%以上が更に好ましい。ミラー指数[100]面の
比率は増感色素の吸着における[111]面と[100]面との吸
着依存性を利用したT.Tani;J.Imaging Sci.,29、165(19
85年)に記載の方法により求めることができる。
八面体、平板状粒子、球状粒子、棒状粒子、ジャガイモ
状粒子等を挙げることができるが、本発明においては特
に立方体状粒子、平板状粒子が好ましい。平板状ハロゲ
ン化銀粒子を用いる場合の平均アスペクト比として好ま
しい値は100:1〜2:1、より好ましくは50:1〜3:1であ
る。さらに、ハロゲン化銀粒子のコーナーが丸まった粒
子も好ましく用いることができる。感光性ハロゲン化銀
粒子の外表面の面指数(ミラー指数)については特に制
限はないが、分光増感色素が吸着した場合の分光増感効
率が高い[100]面の占める割合が高いことが好ましい。
その割合としては50%以上が好ましく、65%以上がより好
ましく、80%以上が更に好ましい。ミラー指数[100]面の
比率は増感色素の吸着における[111]面と[100]面との吸
着依存性を利用したT.Tani;J.Imaging Sci.,29、165(19
85年)に記載の方法により求めることができる。
【0081】本発明の感光性ハロゲン化銀粒子は、周期
律表の第VII族あるいは第VIII族(第7族〜第10族)
の金属または金属錯体を含有する。周期律表の第VII族
あるいは第VIII族の金属または金属錯体の中心金属とし
て好ましくはロジウム、レニウム、ルテニウム、オスミ
ウム、イリジウムである。これら金属錯体は1種類でも
よいし、同種金属および異種金属の錯体を2種以上併用
してもよい。好ましい含有率は銀1モルに対し1×10-9
モルから1×10-3モルの範囲が好ましく、1×10- 8モルか
ら1×10-4モルの範囲がより好ましい。具体的な金属錯
体の構造としては特開平7-225449号等に記載された構造
の金属錯体を用いることができる。
律表の第VII族あるいは第VIII族(第7族〜第10族)
の金属または金属錯体を含有する。周期律表の第VII族
あるいは第VIII族の金属または金属錯体の中心金属とし
て好ましくはロジウム、レニウム、ルテニウム、オスミ
ウム、イリジウムである。これら金属錯体は1種類でも
よいし、同種金属および異種金属の錯体を2種以上併用
してもよい。好ましい含有率は銀1モルに対し1×10-9
モルから1×10-3モルの範囲が好ましく、1×10- 8モルか
ら1×10-4モルの範囲がより好ましい。具体的な金属錯
体の構造としては特開平7-225449号等に記載された構造
の金属錯体を用いることができる。
【0082】本発明に用いられるロジウム化合物として
は、水溶性ロジウム化合物を用いることができる。例え
ば、ハロゲン化ロジウム(III)化合物、またはロジウム
錯塩で配位子としてハロゲン、アミン類、オキザラト等
を持つもの、例えば、ヘキサクロロロジウム(III)錯
塩、ペンタクロロアコロジウム(III)錯塩、テトラクロ
ロジアコロジウム(III)錯塩、ヘキサブロモロジウム(II
I)錯塩、ヘキサアンミンロジウム(III)錯塩、トリザラ
トロジウム(III)錯塩等が挙げられる。これらのロジウ
ム化合物は、水あるいは適当な溶媒に溶解して用いられ
るが、ロジウム化合物の溶液を安定化させるために一般
によく行われる方法、すなわち、ハロゲン化水素水溶液
(例えば塩酸、臭酸、フッ酸等)、あるいはハロゲン化
アルカリ(例えばKCl、NaCl、KBr、NaBr等)を添加する
方法を用いることができる。水溶性ロジウムを用いる代
わりにハロゲン化銀調製時に、あらかじめロジウムをド
ープしてある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させ
ることも可能である。
は、水溶性ロジウム化合物を用いることができる。例え
ば、ハロゲン化ロジウム(III)化合物、またはロジウム
錯塩で配位子としてハロゲン、アミン類、オキザラト等
を持つもの、例えば、ヘキサクロロロジウム(III)錯
塩、ペンタクロロアコロジウム(III)錯塩、テトラクロ
ロジアコロジウム(III)錯塩、ヘキサブロモロジウム(II
I)錯塩、ヘキサアンミンロジウム(III)錯塩、トリザラ
トロジウム(III)錯塩等が挙げられる。これらのロジウ
ム化合物は、水あるいは適当な溶媒に溶解して用いられ
るが、ロジウム化合物の溶液を安定化させるために一般
によく行われる方法、すなわち、ハロゲン化水素水溶液
(例えば塩酸、臭酸、フッ酸等)、あるいはハロゲン化
アルカリ(例えばKCl、NaCl、KBr、NaBr等)を添加する
方法を用いることができる。水溶性ロジウムを用いる代
わりにハロゲン化銀調製時に、あらかじめロジウムをド
ープしてある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させ
ることも可能である。
【0083】これらのロジウム化合物の添加量はハロゲ
ン化銀1モル当たり1×10-8モル〜5×10-6モルの範囲が
好ましく、特に好ましくは5×10-8モル〜1×10-6モルで
ある。
ン化銀1モル当たり1×10-8モル〜5×10-6モルの範囲が
好ましく、特に好ましくは5×10-8モル〜1×10-6モルで
ある。
【0084】これらの化合物の添加は、ハロゲン化銀乳
剤粒子の製造時および乳剤を塗布する前の各段階におい
て適宜行うことができるが、特に乳剤形成時に添加し、
ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好ましい。
剤粒子の製造時および乳剤を塗布する前の各段階におい
て適宜行うことができるが、特に乳剤形成時に添加し、
ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好ましい。
【0085】本発明に用いられるレニウム、ルテニウ
ム、オスミウムは特開昭63-2042号、特開平1-285941
号、同2-20852号、同2-20855号等に記載された水溶性錯
塩の形で添加される。特に好ましいものとして、以下の
式で示される六配位錯体が挙げられる。 [ML6]n- ここでMはRu、ReまたはOsを表し、Lは配位子を表し、n
は0、1、2、3または4を表す。
ム、オスミウムは特開昭63-2042号、特開平1-285941
号、同2-20852号、同2-20855号等に記載された水溶性錯
塩の形で添加される。特に好ましいものとして、以下の
式で示される六配位錯体が挙げられる。 [ML6]n- ここでMはRu、ReまたはOsを表し、Lは配位子を表し、n
は0、1、2、3または4を表す。
【0086】この場合、対イオンは重要性を持たず、ア
ンモニウムもしくはアルカリ金属イオンが用いられる。
ンモニウムもしくはアルカリ金属イオンが用いられる。
【0087】また好ましい配位子としてはハロゲン化物
配位子、シアン化物配位子、シアン酸化物配位子、ニト
ロシル配位子、チオニトロシル配位子等が挙げられる。
以下に本発明に用いられる具体的錯体の例を示すが、本
発明はこれに限定されるものではない。
配位子、シアン化物配位子、シアン酸化物配位子、ニト
ロシル配位子、チオニトロシル配位子等が挙げられる。
以下に本発明に用いられる具体的錯体の例を示すが、本
発明はこれに限定されるものではない。
【0088】[ReCl6]3-、[ReBr6]3-、[ReCl5(NO)]2-、
[Re(NS)Br5]2-、[Re(NO)(CN)5]2-、[Re(O)2(CN)4]3-、
[RuCl6]3- [RuCl4(H2O)2]-、[RuCl5(H2O)]2-、[RuCl5(NO)]2-、[Ru
Br5(NS)]2-、[Ru(CO)3Cl 3]2-、[Ru(CO)Cl5]2- [Ru(CO)Br5]2-、[OsCl6]3- 、[OsCl5(NO)]2-、[Os(NO)
(CN)5]2-、[Os(NS)Br5]2 -、[Os(O)2(CN)4]4-
[Re(NS)Br5]2-、[Re(NO)(CN)5]2-、[Re(O)2(CN)4]3-、
[RuCl6]3- [RuCl4(H2O)2]-、[RuCl5(H2O)]2-、[RuCl5(NO)]2-、[Ru
Br5(NS)]2-、[Ru(CO)3Cl 3]2-、[Ru(CO)Cl5]2- [Ru(CO)Br5]2-、[OsCl6]3- 、[OsCl5(NO)]2-、[Os(NO)
(CN)5]2-、[Os(NS)Br5]2 -、[Os(O)2(CN)4]4-
【0089】これらの化合物の添加量はハロゲン化銀1
モル当たり1×10-9モル〜1×10-5モルの範囲が好まし
く、特に好ましくは1×10-8モル〜1×10-6モルである。
モル当たり1×10-9モル〜1×10-5モルの範囲が好まし
く、特に好ましくは1×10-8モル〜1×10-6モルである。
【0090】これらの化合物の添加は、ハロゲン化銀乳
剤粒子の製造時および乳剤を塗布する前の各段階におい
て適宜行うことができるが、特に乳剤形成時に添加し、
ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好ましい。
剤粒子の製造時および乳剤を塗布する前の各段階におい
て適宜行うことができるが、特に乳剤形成時に添加し、
ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好ましい。
【0091】これらの化合物をハロゲン化銀の粒子形成
中に添加してハロゲン化銀粒子中に組み込むには、金属
錯体の粉末もしくはNaCl、KClと一緒に溶解した水溶液
を、粒子形成中の水溶性塩または水溶性ハライド溶液中
に添加しておく方法、あるいは銀塩とハライド溶液が同
時に混合されるとき第3の溶液として添加し、3液同時混
合の方法でハロゲン化銀粒子を調製する方法、あるいは
粒子形成中に必要量の金属錯体の水溶液を反応容器に投
入する方法などがある。特に粉末もしくはNaCl、KClと
一緒に溶解した水溶液を、水溶性ハライド溶液に添加す
る方法が好ましい。
中に添加してハロゲン化銀粒子中に組み込むには、金属
錯体の粉末もしくはNaCl、KClと一緒に溶解した水溶液
を、粒子形成中の水溶性塩または水溶性ハライド溶液中
に添加しておく方法、あるいは銀塩とハライド溶液が同
時に混合されるとき第3の溶液として添加し、3液同時混
合の方法でハロゲン化銀粒子を調製する方法、あるいは
粒子形成中に必要量の金属錯体の水溶液を反応容器に投
入する方法などがある。特に粉末もしくはNaCl、KClと
一緒に溶解した水溶液を、水溶性ハライド溶液に添加す
る方法が好ましい。
【0092】粒子表面に添加するには、粒子形成直後ま
たは物理熟成時途中もしくは終了時または化学熟成時に
必要量の金属錯体の水溶液を反応容器に投入することも
できる。
たは物理熟成時途中もしくは終了時または化学熟成時に
必要量の金属錯体の水溶液を反応容器に投入することも
できる。
【0093】本発明で用いられるイリジウム化合物とし
ては種々のものを使用できるが、例えばヘキサクロロイ
リジウム、ヘキサアンミンイリジウム、トリオキザラト
イリジウム、ヘキサシアノイリジウム、ペンタクロロニ
トロシルイリジウム等が挙げられる。これらのイリジウ
ム化合物は、水あるいは適当な溶媒に溶解して用いられ
るが、イリジウム化合物の溶液を安定化させるために一
般によく行われる方法、すなわち、ハロゲン化水素水溶
液(例えば塩酸、臭酸、フッ酸等)、あるいはハロゲン
化アルカリ(例えばKCl、NaCl、KBr、NaBr等)を添加す
る方法を用いることができる。水溶性イリジウムを用い
る代わりにハロゲン化銀調製時に、あらかじめイリジウ
ムをドープしてある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶
解させることも可能である。
ては種々のものを使用できるが、例えばヘキサクロロイ
リジウム、ヘキサアンミンイリジウム、トリオキザラト
イリジウム、ヘキサシアノイリジウム、ペンタクロロニ
トロシルイリジウム等が挙げられる。これらのイリジウ
ム化合物は、水あるいは適当な溶媒に溶解して用いられ
るが、イリジウム化合物の溶液を安定化させるために一
般によく行われる方法、すなわち、ハロゲン化水素水溶
液(例えば塩酸、臭酸、フッ酸等)、あるいはハロゲン
化アルカリ(例えばKCl、NaCl、KBr、NaBr等)を添加す
る方法を用いることができる。水溶性イリジウムを用い
る代わりにハロゲン化銀調製時に、あらかじめイリジウ
ムをドープしてある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶
解させることも可能である。
【0094】さらに本発明に用いられるハロゲン化銀粒
子に、コバルト、鉄、ニッケル、クロム、パラジウム、
白金、金、タリウム、銅、鉛、等の金属原子を含有して
もよい。コバルト、鉄、クロム、さらにルテニウムの化
合物については六シアノ金属錯体を好ましく用いること
ができる。具体例としては、フェリシアン酸イオン、フ
ェロシアン酸イオン、ヘキサシアノコバルト酸イオン、
ヘキサシアノクロム酸イオン、ヘキサシアノルテニウム
酸イオンなどが挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。ハロゲン化銀中の金属錯体は均一に含有させ
ても、コア部に高濃度に含有させてもよく、あるいはシ
ェル部に高濃度に含有させてもよく特に制限はない。
子に、コバルト、鉄、ニッケル、クロム、パラジウム、
白金、金、タリウム、銅、鉛、等の金属原子を含有して
もよい。コバルト、鉄、クロム、さらにルテニウムの化
合物については六シアノ金属錯体を好ましく用いること
ができる。具体例としては、フェリシアン酸イオン、フ
ェロシアン酸イオン、ヘキサシアノコバルト酸イオン、
ヘキサシアノクロム酸イオン、ヘキサシアノルテニウム
酸イオンなどが挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。ハロゲン化銀中の金属錯体は均一に含有させ
ても、コア部に高濃度に含有させてもよく、あるいはシ
ェル部に高濃度に含有させてもよく特に制限はない。
【0095】上記金属はハロゲン化銀1モル当たり1×1
0-9〜1×10-4モルが好ましい。また、上記金属を含有さ
せるには単塩、複塩、または錯塩の形の金属塩にして粒
子調製時に添加することができる。
0-9〜1×10-4モルが好ましい。また、上記金属を含有さ
せるには単塩、複塩、または錯塩の形の金属塩にして粒
子調製時に添加することができる。
【0096】感光性ハロゲン化銀粒子はヌードル法、フ
ロキュレーション法等、当業界で知られている方法の水
洗により脱塩することができるが本発明においては脱塩
してもしなくてもよい。
ロキュレーション法等、当業界で知られている方法の水
洗により脱塩することができるが本発明においては脱塩
してもしなくてもよい。
【0097】本発明のハロゲン化銀乳剤に金増感を施す
場合に用いられる金増感剤としては、金の酸化数が+1価
でも+3価でもよく、金増感剤として通常用いられる金化
合物を用いることができる。代表的な例としては塩化金
酸、カリウムクロロオーレート、オーリックトリクロラ
イド、カリウムオーリックチオシアネート、カリウムヨ
ードオーレート、テトラシアノオーリックアシド、アン
モニウムオーロチオシアネート、ピリジルトリクロロゴ
ールドなどが挙げられる。
場合に用いられる金増感剤としては、金の酸化数が+1価
でも+3価でもよく、金増感剤として通常用いられる金化
合物を用いることができる。代表的な例としては塩化金
酸、カリウムクロロオーレート、オーリックトリクロラ
イド、カリウムオーリックチオシアネート、カリウムヨ
ードオーレート、テトラシアノオーリックアシド、アン
モニウムオーロチオシアネート、ピリジルトリクロロゴ
ールドなどが挙げられる。
【0098】金増感剤の添加量は種々の条件により異な
るが、目安としてはハロゲン化銀1モル当たり1×10-7モ
ル以上1×10-3モル以下、より好ましくは1×10-6モル以
上5×10-4モル以下である。
るが、目安としてはハロゲン化銀1モル当たり1×10-7モ
ル以上1×10-3モル以下、より好ましくは1×10-6モル以
上5×10-4モル以下である。
【0099】本発明のハロゲン化銀乳剤は金増感と他の
化学増感とを併用することが好ましい。他の化学増感の
方法としては、硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感
法、貴金属増感法などの知られている方法を用いること
ができる。金増感法と組み合わせて使用する場合には、
例えば、硫黄増感法と金増感法、セレン増感法と金増感
法、硫黄増感法とセレン増感法と金増感法、硫黄増感法
とテルル増感法と金増感法、硫黄増感法とセレン増感法
とテルル増感法と金増感法などが好ましい。
化学増感とを併用することが好ましい。他の化学増感の
方法としては、硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感
法、貴金属増感法などの知られている方法を用いること
ができる。金増感法と組み合わせて使用する場合には、
例えば、硫黄増感法と金増感法、セレン増感法と金増感
法、硫黄増感法とセレン増感法と金増感法、硫黄増感法
とテルル増感法と金増感法、硫黄増感法とセレン増感法
とテルル増感法と金増感法などが好ましい。
【0100】本発明に好ましく用いられる硫黄増感は、
通常、硫黄増感剤を添加して、40℃以上の高温で乳剤を
一定時間攪拌することにより行われる。硫黄増感剤とし
ては公知の化合物を使用することができ、例えば、ゼラ
チン中に含まれる硫黄化合物のほか、種々の硫黄化合
物、例えばチオ硫酸塩、チオ尿素類、チアゾール類、ロ
ーダニン類等を用いることができる。好ましい硫黄化合
物は、チオ硫酸塩、チオ尿素化合物である。硫黄増感剤
の添加量は、化学熟成時のpH、温度、ハロゲン化銀粒子
の大きさなど種々の条件下で変化するが、ハロゲン化銀
1モル当たり1×10 -7〜1×10-2モルであり、より好まし
くは1×10-5〜1×10-3モルである。
通常、硫黄増感剤を添加して、40℃以上の高温で乳剤を
一定時間攪拌することにより行われる。硫黄増感剤とし
ては公知の化合物を使用することができ、例えば、ゼラ
チン中に含まれる硫黄化合物のほか、種々の硫黄化合
物、例えばチオ硫酸塩、チオ尿素類、チアゾール類、ロ
ーダニン類等を用いることができる。好ましい硫黄化合
物は、チオ硫酸塩、チオ尿素化合物である。硫黄増感剤
の添加量は、化学熟成時のpH、温度、ハロゲン化銀粒子
の大きさなど種々の条件下で変化するが、ハロゲン化銀
1モル当たり1×10 -7〜1×10-2モルであり、より好まし
くは1×10-5〜1×10-3モルである。
【0101】本発明に用いられるセレン増感剤として
は、公知のセレン化合物を用いることができる。すなわ
ち、通常、不安定型および/または非不安定型セレン化
合物を添加して40℃以上の高温で乳剤を一定時間攪拌
することにより行われる。不安定型セレン化合物として
は特公昭44-15748号、同43-13489号、特開平4-25832
号、同4-109240号、同4-324855号等に記載の化合物を用
いることができる。特に特開平4-324855号中の一般式(V
III)および(IX)で示される化合物を用いることが好まし
い。
は、公知のセレン化合物を用いることができる。すなわ
ち、通常、不安定型および/または非不安定型セレン化
合物を添加して40℃以上の高温で乳剤を一定時間攪拌
することにより行われる。不安定型セレン化合物として
は特公昭44-15748号、同43-13489号、特開平4-25832
号、同4-109240号、同4-324855号等に記載の化合物を用
いることができる。特に特開平4-324855号中の一般式(V
III)および(IX)で示される化合物を用いることが好まし
い。
【0102】本発明に用いられるテルル増感剤は、ハロ
ゲン化銀粒子表面または内部に、増感核になると推定さ
れるテルル化銀を生成させる化合物である。ハロゲン化
銀乳剤中のテルル化銀生成速度については特開平5-3132
84号に記載の方法で試験することができる。テルル増感
剤としては例えばジアシルテルリド類、ビス(オキシカ
ルボニル)テルリド類、ビス(カルバモイル)テルリド
類、ジアシルテルリド類、ビス(オキシカルボニル)ジテ
ルリド類、ビス(カルバモイル)ジテルリド類、P=Te結合
を有する化合物、テルロカルボン酸塩類、Te-オルガニ
ルテルロカルボン酸エステル類、ジ(ポリ)テルリド類、
テルリド類、テルロール類、テルロアセタール類、テル
ロスルホナート類、P-Te結合を有する化合物、含Teヘテ
ロ環類、テルロカルボニル化合物、無機テルル化合物、
コロイド状テルルなどを用いることができる。具体的に
は、米国特許第1,623,499号、同第3,320,069号、同第3,
772,031号、英国特許第235,211号、同第1,121,496号、
同第1,295,462号、同第1,396,696号、カナダ特許第800,
958号、特開平4-204640号、特願平3-53693号、同3-1315
98号、同4-129787号、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソ
サイアティー・ケミカル・コミュニケーション(J.Chem.
Soc.Chem.Commun.),635(1980)、 ibid ,1102(1979)、i
bid ,645(1979)、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイ
アティー・パーキン・トランザクション1 (J.Chem.Soc.
Perkin.Trans.1),2191(1980)、S.パタイ(S.Patai) 編、
ザ・ケミストリー・オブ・オーガニック・セレニウム・
アンド・テルリウム・カンパウンズ(The Chemistry of
Organic Serenium and TelluniumCompounds),Vol.1(198
6)、同 Vol.2(1987)に記載の化合物を用いることができ
る。特に特開平5-313284号中の一般式(II),(III),(I
V)で示される化合物が好ましい。
ゲン化銀粒子表面または内部に、増感核になると推定さ
れるテルル化銀を生成させる化合物である。ハロゲン化
銀乳剤中のテルル化銀生成速度については特開平5-3132
84号に記載の方法で試験することができる。テルル増感
剤としては例えばジアシルテルリド類、ビス(オキシカ
ルボニル)テルリド類、ビス(カルバモイル)テルリド
類、ジアシルテルリド類、ビス(オキシカルボニル)ジテ
ルリド類、ビス(カルバモイル)ジテルリド類、P=Te結合
を有する化合物、テルロカルボン酸塩類、Te-オルガニ
ルテルロカルボン酸エステル類、ジ(ポリ)テルリド類、
テルリド類、テルロール類、テルロアセタール類、テル
ロスルホナート類、P-Te結合を有する化合物、含Teヘテ
ロ環類、テルロカルボニル化合物、無機テルル化合物、
コロイド状テルルなどを用いることができる。具体的に
は、米国特許第1,623,499号、同第3,320,069号、同第3,
772,031号、英国特許第235,211号、同第1,121,496号、
同第1,295,462号、同第1,396,696号、カナダ特許第800,
958号、特開平4-204640号、特願平3-53693号、同3-1315
98号、同4-129787号、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソ
サイアティー・ケミカル・コミュニケーション(J.Chem.
Soc.Chem.Commun.),635(1980)、 ibid ,1102(1979)、i
bid ,645(1979)、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイ
アティー・パーキン・トランザクション1 (J.Chem.Soc.
Perkin.Trans.1),2191(1980)、S.パタイ(S.Patai) 編、
ザ・ケミストリー・オブ・オーガニック・セレニウム・
アンド・テルリウム・カンパウンズ(The Chemistry of
Organic Serenium and TelluniumCompounds),Vol.1(198
6)、同 Vol.2(1987)に記載の化合物を用いることができ
る。特に特開平5-313284号中の一般式(II),(III),(I
V)で示される化合物が好ましい。
【0103】本発明で用いられるセレンおよびテルル増
感剤の使用量は、使用するハロゲン化銀粒子、化学熟成
条件等によって変わるが、一般にハロゲン化銀1モル当
たり1×10-8〜1×10-2モル、好ましくは1×10-7〜1×10
-3モル程度を用いる。本発明における化学増感の条件と
しては特に制限はないが、pHとしては5〜8、pAgとして
は6〜11、好ましくは7〜10であり、温度としては40〜95
℃、好ましくは45〜85℃である。
感剤の使用量は、使用するハロゲン化銀粒子、化学熟成
条件等によって変わるが、一般にハロゲン化銀1モル当
たり1×10-8〜1×10-2モル、好ましくは1×10-7〜1×10
-3モル程度を用いる。本発明における化学増感の条件と
しては特に制限はないが、pHとしては5〜8、pAgとして
は6〜11、好ましくは7〜10であり、温度としては40〜95
℃、好ましくは45〜85℃である。
【0104】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤にはハロ
ゲン化銀粒子の形成または物理熟成の過程においてカド
ミウム塩、亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩などを共存させ
てもよい。
ゲン化銀粒子の形成または物理熟成の過程においてカド
ミウム塩、亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩などを共存させ
てもよい。
【0105】本発明においては、還元増感を用いること
ができる。還元増感法の具体的な化合物としてはアスコ
ルビン酸、二酸化チオ尿素の他に例えば、塩化第一ス
ズ、アミノイミノメタンスルフィン酸、ヒドラジン誘導
体、ボラン化合物、シラン化合物、ポリアミン化合物等
を用いることができる。また、乳剤のpHを7以上またはp
Agを8.3以下に保持して熟成することにより還元増感す
ることができる。また、粒子形成中に銀イオンのシング
ルアディション部分を導入することにより還元増感する
ことができる。
ができる。還元増感法の具体的な化合物としてはアスコ
ルビン酸、二酸化チオ尿素の他に例えば、塩化第一ス
ズ、アミノイミノメタンスルフィン酸、ヒドラジン誘導
体、ボラン化合物、シラン化合物、ポリアミン化合物等
を用いることができる。また、乳剤のpHを7以上またはp
Agを8.3以下に保持して熟成することにより還元増感す
ることができる。また、粒子形成中に銀イオンのシング
ルアディション部分を導入することにより還元増感する
ことができる。
【0106】本発明のハロゲン化銀乳剤は、欧州公開特
許293,917号に示される方法により、チオスルホン酸化
合物を添加してもよい。
許293,917号に示される方法により、チオスルホン酸化
合物を添加してもよい。
【0107】本発明に用いられる感光材料中のハロゲン
化銀乳剤は、一種だけでもよいし、二種以上(例えば、
平均粒子サイズの異なるもの、ハロゲン組成の異なるも
の、晶癖の異なるもの、化学増感の条件の異なるもの)
併用してもよい。
化銀乳剤は、一種だけでもよいし、二種以上(例えば、
平均粒子サイズの異なるもの、ハロゲン組成の異なるも
の、晶癖の異なるもの、化学増感の条件の異なるもの)
併用してもよい。
【0108】本発明の感光性ハロゲン化銀の使用量とし
ては有機銀塩1モルに対して感光性ハロゲン化銀0.01モ
ル以上0.5モル以下が好ましく、0.02モル以上0.3モル以
下がより好ましく、0.03モル以上0.25モル以下が特に好
ましい。
ては有機銀塩1モルに対して感光性ハロゲン化銀0.01モ
ル以上0.5モル以下が好ましく、0.02モル以上0.3モル以
下がより好ましく、0.03モル以上0.25モル以下が特に好
ましい。
【0109】本発明のハロゲン化銀の画像形成層塗布液
中への好ましい添加時期は、塗布する180分前から直
前、好ましくは60分前から10秒前にであるが、混合方法
および混合条件については本発明の効果が十分に現れる
限りにおいては特に制限はない。具体的な混合方法とし
ては添加流量とコーターへの送液量から計算した平均滞
留時間を所望の時間となるようにしたタンクでの混合す
る方法やN.Harnby、M.F.Edwards、A.W.Nienow著、高橋
幸司訳“液体混合技術”(日刊工業新聞社刊、1989年)の
第8章等に記載されているスタチックミキサーなどを使
用する方法がある。
中への好ましい添加時期は、塗布する180分前から直
前、好ましくは60分前から10秒前にであるが、混合方法
および混合条件については本発明の効果が十分に現れる
限りにおいては特に制限はない。具体的な混合方法とし
ては添加流量とコーターへの送液量から計算した平均滞
留時間を所望の時間となるようにしたタンクでの混合す
る方法やN.Harnby、M.F.Edwards、A.W.Nienow著、高橋
幸司訳“液体混合技術”(日刊工業新聞社刊、1989年)の
第8章等に記載されているスタチックミキサーなどを使
用する方法がある。
【0110】本発明の熱現像感光材料には有機銀塩のた
めの還元剤を含むことが好ましい。有機銀塩のための還
元剤は、銀イオンを金属銀に還元する任意の物質、好ま
しくは有機物質であってよい。フェニドン、ハイドロキ
ノンおよびカテコールなどの従来の写真現像剤は有用で
あるが、ヒンダードフェノール還元剤が好ましい。還元
剤は、画像形成層を有する面の銀1モルに対して5〜50%
(モル)含まれることが好ましく、10〜40モル%で含まれ
ることがさらに好ましい。還元剤の添加層は画像形成層
を有する面のいかなる層でも良い。画像形成層以外の層
に添加する場合は銀1モルに対して10〜50モル%と多めに
使用することが好ましい。また、還元剤は現像時のみ有
効に機能を持つように誘導化されたいわゆるプレカーサ
ーであってもよい。
めの還元剤を含むことが好ましい。有機銀塩のための還
元剤は、銀イオンを金属銀に還元する任意の物質、好ま
しくは有機物質であってよい。フェニドン、ハイドロキ
ノンおよびカテコールなどの従来の写真現像剤は有用で
あるが、ヒンダードフェノール還元剤が好ましい。還元
剤は、画像形成層を有する面の銀1モルに対して5〜50%
(モル)含まれることが好ましく、10〜40モル%で含まれ
ることがさらに好ましい。還元剤の添加層は画像形成層
を有する面のいかなる層でも良い。画像形成層以外の層
に添加する場合は銀1モルに対して10〜50モル%と多めに
使用することが好ましい。また、還元剤は現像時のみ有
効に機能を持つように誘導化されたいわゆるプレカーサ
ーであってもよい。
【0111】有機銀塩を利用した熱現像感光材料におい
ては広範囲の還元剤が特開昭46-6074号、同47-1238号、
同47-33621号、同49-46427号、同49-115540号、同50-14
334号、同50-36110号、同50-147711号、同51-32632号、
同51-1023721号、同51-32324号、同51-51933号、同52-8
4727号、同55-108654号、同56-146133号、同57-82828
号、同57-82829号、特開平6-3793号、米国特許3,667,95
86号、同3,679,426号、同3,751,252号、同3,751,255
号、同3,761,270号、同3,782,949号、同3,839,048号、
同3,928,686号、同5,464,738号、独国特許2321328号、
欧州特許692732号などに開示されている。例えば、フェ
ニルアミドオキシム、2-チエニルアミドオキシムおよび
p-フェノキシフェニルアミドオキシムなどのアミドオキ
シム;例えば4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンズアル
デヒドアジンなどのアジン;2,2’-ビス(ヒドロキシメ
チル)プロピオニル-β-フェニルヒドラジンとアスコル
ビン酸との組合せのような脂肪族カルボン酸アリールヒ
ドラジドとアスコルビン酸との組合せ;ポリヒドロキシ
ベンゼンと、ヒドロキシルアミン、レダクトンおよび/
またはヒドラジンの組合せ(例えばハイドロキノンと、
ビス(エトキシエチル)ヒドロキシルアミン、ピペリジノ
ヘキソースレダクトンまたはホルミル-4-メチルフェニ
ルヒドラジンの組合せなど);フェニルヒドロキサム
酸、p-ヒドロキシフェニルヒドロキサム酸およびβ-ア
リニンヒドロキサム酸などのヒドロキサム酸;アジンと
スルホンアミドフェノールとの組合せ(例えば、フェノ
チアジンと2,6-ジクロロ-4-ベンゼンスルホンアミドフ
ェノールなど);エチル-α-シアノ-2-メチルフェニルア
セテート、エチル-α-シアノフェニルアセテートなどの
α-シアノフェニル酢酸誘導体;2,2’-ジヒドロキシ-1,
1’-ビナフチル、6,6’-ジブロモ-2,2’-ジヒドロキシ-
1,1’-ビナフチルおよびビス(2-ヒドロキシ-1-ナフチ
ル)メタンに例示されるようなビス-β-ナフトール;ビ
ス-β-ナフトールと1,3-ジヒドロキシベンゼン誘導体
(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノンまたは2’,
4’-ジヒドロキシアセトフェノンなど)の組合せ;3-メ
チル-1-フェニル-5-ピラゾロンなどの、5-ピラゾロン;
ジメチルアミノヘキソースレダクトン、アンヒドロジヒ
ドロアミノヘキソースレダクトンおよびアンヒドロジヒ
ドロピペリドンヘキソースレダクトンに例示されるよう
なレダクトン;2,6-ジクロロ-4-ベンゼンスルホンアミ
ドフェノールおよびp-ベンゼンスルホンアミドフェノー
ルなどのスルホンアミドフェノール還元剤;2-フェニル
インダン-1,3-ジオンなど; 2,2-ジメチル-7-t-ブチル-
6-ヒドロキシクロマンなどのクロマン;2,6-ジメトキシ
-3,5-ジカルボエトキシ-1,4-ジヒドロピリジンなどの1,
4-ジヒドロピリジン;ビスフェノール(例えば、ビス(2-
ヒドロキシ-3-t-ブチル-5-メチルフェニル)メタン、2,2
-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、4,4-
エチリデン-ビス(2-t-ブチル-6-メチルフェノール) 、
1,1-ビス(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-3,5,5-
トリメチルヘキサンおよび2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒ
ドロキシフェニル)プロパンなど);アスコルビン酸誘導
体(例えば、パルミチン酸1-アスコルビル、ステアリン
酸アスコルビルなど);ならびにベンジルおよびビアセ
チルなどのアルデヒドおよびケトン;3-ピラゾリドンお
よびある種のインダン-1,3-ジオン;クロマノール(トコ
フェロールなど)などがある。特に好ましい還元剤とし
ては、ビスフェノール、クロマノールである。
ては広範囲の還元剤が特開昭46-6074号、同47-1238号、
同47-33621号、同49-46427号、同49-115540号、同50-14
334号、同50-36110号、同50-147711号、同51-32632号、
同51-1023721号、同51-32324号、同51-51933号、同52-8
4727号、同55-108654号、同56-146133号、同57-82828
号、同57-82829号、特開平6-3793号、米国特許3,667,95
86号、同3,679,426号、同3,751,252号、同3,751,255
号、同3,761,270号、同3,782,949号、同3,839,048号、
同3,928,686号、同5,464,738号、独国特許2321328号、
欧州特許692732号などに開示されている。例えば、フェ
ニルアミドオキシム、2-チエニルアミドオキシムおよび
p-フェノキシフェニルアミドオキシムなどのアミドオキ
シム;例えば4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシベンズアル
デヒドアジンなどのアジン;2,2’-ビス(ヒドロキシメ
チル)プロピオニル-β-フェニルヒドラジンとアスコル
ビン酸との組合せのような脂肪族カルボン酸アリールヒ
ドラジドとアスコルビン酸との組合せ;ポリヒドロキシ
ベンゼンと、ヒドロキシルアミン、レダクトンおよび/
またはヒドラジンの組合せ(例えばハイドロキノンと、
ビス(エトキシエチル)ヒドロキシルアミン、ピペリジノ
ヘキソースレダクトンまたはホルミル-4-メチルフェニ
ルヒドラジンの組合せなど);フェニルヒドロキサム
酸、p-ヒドロキシフェニルヒドロキサム酸およびβ-ア
リニンヒドロキサム酸などのヒドロキサム酸;アジンと
スルホンアミドフェノールとの組合せ(例えば、フェノ
チアジンと2,6-ジクロロ-4-ベンゼンスルホンアミドフ
ェノールなど);エチル-α-シアノ-2-メチルフェニルア
セテート、エチル-α-シアノフェニルアセテートなどの
α-シアノフェニル酢酸誘導体;2,2’-ジヒドロキシ-1,
1’-ビナフチル、6,6’-ジブロモ-2,2’-ジヒドロキシ-
1,1’-ビナフチルおよびビス(2-ヒドロキシ-1-ナフチ
ル)メタンに例示されるようなビス-β-ナフトール;ビ
ス-β-ナフトールと1,3-ジヒドロキシベンゼン誘導体
(例えば、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノンまたは2’,
4’-ジヒドロキシアセトフェノンなど)の組合せ;3-メ
チル-1-フェニル-5-ピラゾロンなどの、5-ピラゾロン;
ジメチルアミノヘキソースレダクトン、アンヒドロジヒ
ドロアミノヘキソースレダクトンおよびアンヒドロジヒ
ドロピペリドンヘキソースレダクトンに例示されるよう
なレダクトン;2,6-ジクロロ-4-ベンゼンスルホンアミ
ドフェノールおよびp-ベンゼンスルホンアミドフェノー
ルなどのスルホンアミドフェノール還元剤;2-フェニル
インダン-1,3-ジオンなど; 2,2-ジメチル-7-t-ブチル-
6-ヒドロキシクロマンなどのクロマン;2,6-ジメトキシ
-3,5-ジカルボエトキシ-1,4-ジヒドロピリジンなどの1,
4-ジヒドロピリジン;ビスフェノール(例えば、ビス(2-
ヒドロキシ-3-t-ブチル-5-メチルフェニル)メタン、2,2
-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、4,4-
エチリデン-ビス(2-t-ブチル-6-メチルフェノール) 、
1,1-ビス(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-3,5,5-
トリメチルヘキサンおよび2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒ
ドロキシフェニル)プロパンなど);アスコルビン酸誘導
体(例えば、パルミチン酸1-アスコルビル、ステアリン
酸アスコルビルなど);ならびにベンジルおよびビアセ
チルなどのアルデヒドおよびケトン;3-ピラゾリドンお
よびある種のインダン-1,3-ジオン;クロマノール(トコ
フェロールなど)などがある。特に好ましい還元剤とし
ては、ビスフェノール、クロマノールである。
【0112】本発明の還元剤は、溶液、粉末、固体微粒
子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒
子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動
ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミ
ル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子
分散する際に分散助剤を用いてもよい。
子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒
子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動
ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミ
ル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子
分散する際に分散助剤を用いてもよい。
【0113】画像を向上させる「色調剤」として知られ
る添加剤を含むと光学濃度が高くなることがある。ま
た、色調剤は黒色銀画像を形成させる上でも有利になる
ことがある。色調剤は画像形成層を有する面に銀1モル
当たりの0.1〜50モル%の量含まれることが好ましく、0.
5〜20モル%含まれることがさらに好ましい。また、色調
剤は現像時のみ有効に機能を持つように誘導化されたい
わゆるプレカーサーであってもよい。
る添加剤を含むと光学濃度が高くなることがある。ま
た、色調剤は黒色銀画像を形成させる上でも有利になる
ことがある。色調剤は画像形成層を有する面に銀1モル
当たりの0.1〜50モル%の量含まれることが好ましく、0.
5〜20モル%含まれることがさらに好ましい。また、色調
剤は現像時のみ有効に機能を持つように誘導化されたい
わゆるプレカーサーであってもよい。
【0114】有機銀塩を利用した熱現像感光材料におい
ては広範囲の色調剤が特開昭46-6077号、同47-10282
号、同49-5019号、同49-5020号、同49-91215号、同49-9
1215号、同50-2524号、同50-32927号、同50-67132号、
同50-67641号、同50-114217号、同51-3223号、同51-279
23号、同52-14788号、同52-99813号、同53-1020号、同5
3-76020号、同54-156524号、同54-156525号、同61-1836
42号、特開平4-56848号、特公昭49-10727号、同54-2033
3号、米国特許3,080,254号、同3,446,648号、同3,782,9
41号、同4,123,282号、同4,510,236号、英国特許138079
5号、ベルギー特許841910号などに開示されている。色
調剤の例は、フタルイミドおよびN-ヒドロキシフタルイ
ミド;スクシンイミド、ピラゾリン-5-オン、ならびに
キナゾリノン、3-フェニル-2-ピラゾリン-5-オン、1-フ
ェニルウラゾール、キナゾリンおよび2,4-チアゾリジン
ジオンのような環状イミド;ナフタルイミド(例えば、N
-ヒドロキシ-1,8-ナフタルイミド);コバルト錯体(例え
ば、コバルトヘキサミントリフルオロアセテート);3-
メルカプト-1,2,4-トリアゾール、2,4-ジメルカプトピ
リミジン、3-メルカプト-4,5-ジフェニル-1,2,4-トリア
ゾールおよび2,5-ジメルカプト-1,3,4-チアジアゾール
に例示されるメルカプタン;N-(アミノメチル)アリール
ジカルボキシイミド、(例えば、(N,N-ジメチルアミノメ
チル)フタルイミドおよびN,N-(ジメチルアミノメチル)-
ナフタレン-2,3-ジカルボキシイミド);ならびにブロッ
ク化ピラゾール、イソチウロニウム誘導体およびある種
の光退色剤(例えば、N,N’-ヘキサメチレンビス(1-カル
バモイル-3,5-ジメチルピラゾール)、1,8-(3,6-ジアザ
オクタン)ビス(イソチウロニウムトリフルオロアセテー
ト)および2-トリブロモメチルスルホニル)-(ベンゾチア
ゾール));ならびに3-エチル-5[(3-エチル-2-ベンゾチ
アゾリニリデン)-1-メチルエチリデン]-2-チオ-2,4-オ
キサゾリジンジオン;フタラジノン、フタラジノン誘導
体もしくは金属塩、または4-(1-ナフチル)フタラジノ
ン、6-クロロフタラジノン、5,7-ジメトキシフタラジノ
ンおよび2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンなどの誘
導体;フタラジノンとフタル酸誘導体(例えば、フタル
酸、4-メチルフタル酸、4-ニトロフタル酸およびテトラ
クロロ無水フタル酸など)との組合せ;フタラジン、フ
タラジン誘導体もしくは金属塩、または4-(1-ナフチル)
フタラジン、6-イソプロピルフタラジン、6-tert-ブチ
ルフタラジン、6-クロロフタラジン、5,7-ジメトキシフ
タラジンおよび2,3-ジヒドロフタラジンなどの誘導体;
フタラジンとフタル酸誘導体(例えば、フタル酸、4-メ
チルフタル酸、4-ニトロフタル酸およびテトラクロロ無
水フタル酸など)との組合せ;キナゾリンジオン、ベン
ズオキサジンまたはナフトオキサジン誘導体;色調調節
剤としてだけでなくその場でハロゲン化銀生成のための
ハライドイオンの源としても機能するロジウム錯体、例
えばヘキサクロロロジウム(III)酸アンモニウム、臭化
ロジウム、硝酸ロジウムおよびヘキサクロロロジウム(I
II)酸カリウムなど;無機過酸化物および過硫酸塩、例
えば、過酸化二硫化アンモニウムおよび過酸化水素;1,
3-ベンズオキサジン-2,4-ジオン、8-メチル-1,3-ベンズ
オキサジン-2,4-ジオンおよび6-ニトロ-1,3-ベンズオキ
サジン-2,4-ジオンなどのベンズオキサジン-2,4-ジオ
ン;ピリミジンおよび不斉-トリアジン(例えば、2,4-ジ
ヒドロキシピリミジン、2-ヒドロキシ-4-アミノピリミ
ジンなど)、アザウラシル、およびテトラアザペンタレ
ン誘導体(例えば、3,6-ジメルカプト-1,4-ジフェニル-1
H,4H-2,3a,5,6a-テトラアザペンタレン、および1,4-ジ
(o-クロロフェニル)-3,6-ジメルカプト-1H,4H-2,3a,5,6
a-テトラアザペンタレン)などがある。
ては広範囲の色調剤が特開昭46-6077号、同47-10282
号、同49-5019号、同49-5020号、同49-91215号、同49-9
1215号、同50-2524号、同50-32927号、同50-67132号、
同50-67641号、同50-114217号、同51-3223号、同51-279
23号、同52-14788号、同52-99813号、同53-1020号、同5
3-76020号、同54-156524号、同54-156525号、同61-1836
42号、特開平4-56848号、特公昭49-10727号、同54-2033
3号、米国特許3,080,254号、同3,446,648号、同3,782,9
41号、同4,123,282号、同4,510,236号、英国特許138079
5号、ベルギー特許841910号などに開示されている。色
調剤の例は、フタルイミドおよびN-ヒドロキシフタルイ
ミド;スクシンイミド、ピラゾリン-5-オン、ならびに
キナゾリノン、3-フェニル-2-ピラゾリン-5-オン、1-フ
ェニルウラゾール、キナゾリンおよび2,4-チアゾリジン
ジオンのような環状イミド;ナフタルイミド(例えば、N
-ヒドロキシ-1,8-ナフタルイミド);コバルト錯体(例え
ば、コバルトヘキサミントリフルオロアセテート);3-
メルカプト-1,2,4-トリアゾール、2,4-ジメルカプトピ
リミジン、3-メルカプト-4,5-ジフェニル-1,2,4-トリア
ゾールおよび2,5-ジメルカプト-1,3,4-チアジアゾール
に例示されるメルカプタン;N-(アミノメチル)アリール
ジカルボキシイミド、(例えば、(N,N-ジメチルアミノメ
チル)フタルイミドおよびN,N-(ジメチルアミノメチル)-
ナフタレン-2,3-ジカルボキシイミド);ならびにブロッ
ク化ピラゾール、イソチウロニウム誘導体およびある種
の光退色剤(例えば、N,N’-ヘキサメチレンビス(1-カル
バモイル-3,5-ジメチルピラゾール)、1,8-(3,6-ジアザ
オクタン)ビス(イソチウロニウムトリフルオロアセテー
ト)および2-トリブロモメチルスルホニル)-(ベンゾチア
ゾール));ならびに3-エチル-5[(3-エチル-2-ベンゾチ
アゾリニリデン)-1-メチルエチリデン]-2-チオ-2,4-オ
キサゾリジンジオン;フタラジノン、フタラジノン誘導
体もしくは金属塩、または4-(1-ナフチル)フタラジノ
ン、6-クロロフタラジノン、5,7-ジメトキシフタラジノ
ンおよび2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオンなどの誘
導体;フタラジノンとフタル酸誘導体(例えば、フタル
酸、4-メチルフタル酸、4-ニトロフタル酸およびテトラ
クロロ無水フタル酸など)との組合せ;フタラジン、フ
タラジン誘導体もしくは金属塩、または4-(1-ナフチル)
フタラジン、6-イソプロピルフタラジン、6-tert-ブチ
ルフタラジン、6-クロロフタラジン、5,7-ジメトキシフ
タラジンおよび2,3-ジヒドロフタラジンなどの誘導体;
フタラジンとフタル酸誘導体(例えば、フタル酸、4-メ
チルフタル酸、4-ニトロフタル酸およびテトラクロロ無
水フタル酸など)との組合せ;キナゾリンジオン、ベン
ズオキサジンまたはナフトオキサジン誘導体;色調調節
剤としてだけでなくその場でハロゲン化銀生成のための
ハライドイオンの源としても機能するロジウム錯体、例
えばヘキサクロロロジウム(III)酸アンモニウム、臭化
ロジウム、硝酸ロジウムおよびヘキサクロロロジウム(I
II)酸カリウムなど;無機過酸化物および過硫酸塩、例
えば、過酸化二硫化アンモニウムおよび過酸化水素;1,
3-ベンズオキサジン-2,4-ジオン、8-メチル-1,3-ベンズ
オキサジン-2,4-ジオンおよび6-ニトロ-1,3-ベンズオキ
サジン-2,4-ジオンなどのベンズオキサジン-2,4-ジオ
ン;ピリミジンおよび不斉-トリアジン(例えば、2,4-ジ
ヒドロキシピリミジン、2-ヒドロキシ-4-アミノピリミ
ジンなど)、アザウラシル、およびテトラアザペンタレ
ン誘導体(例えば、3,6-ジメルカプト-1,4-ジフェニル-1
H,4H-2,3a,5,6a-テトラアザペンタレン、および1,4-ジ
(o-クロロフェニル)-3,6-ジメルカプト-1H,4H-2,3a,5,6
a-テトラアザペンタレン)などがある。
【0115】本発明の色調剤は、溶液、粉末、固体微粒
子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒
子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動
ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミ
ル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子
分散する際に分散助剤を用いてもよい。
子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固体微粒
子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミル、振動
ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェットミ
ル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体微粒子
分散する際に分散助剤を用いてもよい。
【0116】本発明においては、画像形成層である有機
銀塩含有層が溶媒の30wt%以上が水である塗布液を用い
て塗布し乾燥して形成される場合が好ましく、さらに有
機銀塩含有層のバインダー(以降「本発明のポリマー」
という)として水系溶媒(水溶媒)に可溶または分散可能
で、特に25℃60%RHでの平衡含水率が2wt%以下のポリマ
ーラテックスを用いた場合が好ましい。最も好ましい形
態は、イオン伝導度が2.5mS/cm以下(好ましくは0.0
5mS/cm以上)になるように調製されたものであり、こ
のような調製法としてポリマー合成後分離機能膜を用い
て精製処理する方法が挙げられる。
銀塩含有層が溶媒の30wt%以上が水である塗布液を用い
て塗布し乾燥して形成される場合が好ましく、さらに有
機銀塩含有層のバインダー(以降「本発明のポリマー」
という)として水系溶媒(水溶媒)に可溶または分散可能
で、特に25℃60%RHでの平衡含水率が2wt%以下のポリマ
ーラテックスを用いた場合が好ましい。最も好ましい形
態は、イオン伝導度が2.5mS/cm以下(好ましくは0.0
5mS/cm以上)になるように調製されたものであり、こ
のような調製法としてポリマー合成後分離機能膜を用い
て精製処理する方法が挙げられる。
【0117】ここでいう本発明のポリマーが可溶または
分散可能である水系溶媒とは、水または水に70wt% 以下
の水混和性の有機溶媒を混合したものである。水混和性
の有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール系、
メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソル
ブ等のセルソルブ系、酢酸エチル、ジメチルホルミアミ
ドなどを挙げることができる。
分散可能である水系溶媒とは、水または水に70wt% 以下
の水混和性の有機溶媒を混合したものである。水混和性
の有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール系、
メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソル
ブ等のセルソルブ系、酢酸エチル、ジメチルホルミアミ
ドなどを挙げることができる。
【0118】なお、ポリマーが熱力学的に溶解しておら
ず、いわゆる分散状態で存在している系の場合にも、こ
こでは水系溶媒という言葉を使用する。
ず、いわゆる分散状態で存在している系の場合にも、こ
こでは水系溶媒という言葉を使用する。
【0119】本発明でいう「25℃60%RHにおける平衡含
水率」とは、25℃60%RHの雰囲気下で調湿平衡にあるポ
リマーの重量W1と25℃で絶乾状態にあるポリマーの重量
W0を用いて以下のように表すことができる。
水率」とは、25℃60%RHの雰囲気下で調湿平衡にあるポ
リマーの重量W1と25℃で絶乾状態にあるポリマーの重量
W0を用いて以下のように表すことができる。
【0120】 25℃60%RHにおける平衡含水率=[(W1-W0)/W0]×100(wt%) 含水率の定義と測定法については、例えば高分子工学講
座14、高分子材料試験法(高分子学会編、地人書館)を参
考にすることができる。
座14、高分子材料試験法(高分子学会編、地人書館)を参
考にすることができる。
【0121】本発明のポリマーの25℃60%RHにおける平
衡含水率は2wt%以下であることが好ましいが、より好ま
しくは0.01wt%以上1.5wt%以下、さらに好ましくは0.02w
t%以上1wt%以下が望ましい。
衡含水率は2wt%以下であることが好ましいが、より好ま
しくは0.01wt%以上1.5wt%以下、さらに好ましくは0.02w
t%以上1wt%以下が望ましい。
【0122】本発明のポリマーは、前述の水系溶媒に可
溶または分散可能で25℃60%RHにおける平衡含水率が2wt
%以下であれば特に制限はない。これらのポリマーのう
ち、水系溶媒に分散可能なポリマーは特に好ましい。
溶または分散可能で25℃60%RHにおける平衡含水率が2wt
%以下であれば特に制限はない。これらのポリマーのう
ち、水系溶媒に分散可能なポリマーは特に好ましい。
【0123】分散状態の例としては、固体ポリマーの微
粒子が分散しているラテックスやポリマー分子が分子状
態またはミセルを形成して分散しているものなどがある
が、いずれも好ましい。
粒子が分散しているラテックスやポリマー分子が分子状
態またはミセルを形成して分散しているものなどがある
が、いずれも好ましい。
【0124】本発明において好ましい態様としては、ア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、ゴム系樹脂(例えばSBR
樹脂)、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリオレフィン樹脂等の
疎水性ポリマーを好ましく用いることができる。ポリマ
ーとしては直鎖のポリマーでも枝分かれしたポリマーで
もまた架橋されたポリマーでもよい。ポリマーとしては
単一のモノマーが重合したいわゆるホモポリマーでもよ
いし、2種類以上のモノマーが重合したコポリマーでも
よい。コポリマーの場合はランダムコポリマーでも、ブ
ロックコポリマーでもよい。ポリマーの分子量は数平均
分子量で5000〜1000000、好ましくは10000〜200000がよ
い。分子量が小さすぎるものは乳剤層の力学強度が不十
分であり、大きすぎるものは成膜性が悪く好ましくな
い。
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、ゴム系樹脂(例えばSBR
樹脂)、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリオレフィン樹脂等の
疎水性ポリマーを好ましく用いることができる。ポリマ
ーとしては直鎖のポリマーでも枝分かれしたポリマーで
もまた架橋されたポリマーでもよい。ポリマーとしては
単一のモノマーが重合したいわゆるホモポリマーでもよ
いし、2種類以上のモノマーが重合したコポリマーでも
よい。コポリマーの場合はランダムコポリマーでも、ブ
ロックコポリマーでもよい。ポリマーの分子量は数平均
分子量で5000〜1000000、好ましくは10000〜200000がよ
い。分子量が小さすぎるものは乳剤層の力学強度が不十
分であり、大きすぎるものは成膜性が悪く好ましくな
い。
【0125】本発明のポリマーとしてはこれらのポリマ
ーが水系分散媒に分散したものである。ここで水系と
は、組成の30wt%以上が水である分散媒をいう。分散状
態としては乳化分散したもの、ミセル分散したもの、更
に分子中に親水性部位を持ったポリマーを分子状態で分
散したものなど、どのようなものでもよいが、これらの
うちでラテックスが特に好ましい。
ーが水系分散媒に分散したものである。ここで水系と
は、組成の30wt%以上が水である分散媒をいう。分散状
態としては乳化分散したもの、ミセル分散したもの、更
に分子中に親水性部位を持ったポリマーを分子状態で分
散したものなど、どのようなものでもよいが、これらの
うちでラテックスが特に好ましい。
【0126】好ましいポリマーの具体例としては以下の
ものを挙げることができる。以下では原料モノマーを用
いて表し、括弧内の数値はwt%、分子量は数平均分子量
である。
ものを挙げることができる。以下では原料モノマーを用
いて表し、括弧内の数値はwt%、分子量は数平均分子量
である。
【0127】P-1;-MMA(70)-EA(27)-MAA(3)-のラテック
ス(分子量37000) P-2;-MMA(70)-2EHA(20)-St(5)-AA(5)-のラテックス(分
子量40000) P-3;-St(50)-Bu(47)-MAA(3)-のラテックス(分子量4500
0) P-4;-St(68)-Bu(29)-AA(3)-のラテックス(分子量60000) P-5;-St(70)-Bu(27)-IA(3)-のラテックス(分子量12000
0) P-6;-St(75)-Bu(24)-AA(1)-のラテックス(分子量10800
0) P-7;-St(60)-Bu(35)-DVB(3)-MAA(2)-のラテックス(分子
量150000) P-8;-St(70)-Bu(25)-DVB(2)-AA(3)-のラテックス(分子
量280000) P-9;-VC(50)-MMA(20)-EA(20)-AN(5)-AA(5)-のラテック
ス(分子量80000) P-10;-VDC(85)-MMA(5)-EA(5)-MAA(5)-のラテックス(分
子量67000) P-11;-Et(90)-MAA(10)-のラテックス(分子量12000)
ス(分子量37000) P-2;-MMA(70)-2EHA(20)-St(5)-AA(5)-のラテックス(分
子量40000) P-3;-St(50)-Bu(47)-MAA(3)-のラテックス(分子量4500
0) P-4;-St(68)-Bu(29)-AA(3)-のラテックス(分子量60000) P-5;-St(70)-Bu(27)-IA(3)-のラテックス(分子量12000
0) P-6;-St(75)-Bu(24)-AA(1)-のラテックス(分子量10800
0) P-7;-St(60)-Bu(35)-DVB(3)-MAA(2)-のラテックス(分子
量150000) P-8;-St(70)-Bu(25)-DVB(2)-AA(3)-のラテックス(分子
量280000) P-9;-VC(50)-MMA(20)-EA(20)-AN(5)-AA(5)-のラテック
ス(分子量80000) P-10;-VDC(85)-MMA(5)-EA(5)-MAA(5)-のラテックス(分
子量67000) P-11;-Et(90)-MAA(10)-のラテックス(分子量12000)
【0128】上記構造の略号は以下のモノマーを表す。
MMA;メチルメタクリレート,EA;エチルアクリレー
ト、MAA;メタクリル酸,2EHA;2-エチルヘキシルアク
リレート,St;スチレン,Bu;ブタジエン,AA;アクリ
ル酸,DVB;ジビニルベンゼン,VC;塩化ビニル,AN;
アクリロニトリル,VDC;塩化ビニリデン,Et;エチレ
ン,IA;イタコン酸。
MMA;メチルメタクリレート,EA;エチルアクリレー
ト、MAA;メタクリル酸,2EHA;2-エチルヘキシルアク
リレート,St;スチレン,Bu;ブタジエン,AA;アクリ
ル酸,DVB;ジビニルベンゼン,VC;塩化ビニル,AN;
アクリロニトリル,VDC;塩化ビニリデン,Et;エチレ
ン,IA;イタコン酸。
【0129】以上に記載したポリマーは市販もされてい
て、以下のようなポリマーが利用できる。アクリル樹脂
の例としては、セビアンA-4635,46583,4601(以上ダイ
セル化学工業(株)製)、Nipol Lx811、814、821、820、85
7(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリエステル樹脂の例
としては、FINETEX ES650、611、675、850(以上大日本
インキ化学(株)製)、WD-size、WMS(以上イーストマンケ
ミカル製)など、ポリウレタン樹脂の例としては、HYDRA
N AP10、20、30、40(以上大日本インキ化学(株)製)な
ど、ゴム系樹脂の例としては、LACSTAR 7310K、3307B、
4700H、7132C(以上大日本インキ化学(株)製)、Nipol Lx
416、410、438C、2507(以上日本ゼオン(株)製)など、塩化
ビニル樹脂の例としては、G351、G576(以上日本ゼオン
(株)製)など、塩化ビニリデン樹脂の例としては、L502、
L513(以上旭化成工業(株)製)など、オレフィン樹脂の例
としては、ケミパールS120、SA100(以上三井石油化学
(株)製)などを挙げることができる。
て、以下のようなポリマーが利用できる。アクリル樹脂
の例としては、セビアンA-4635,46583,4601(以上ダイ
セル化学工業(株)製)、Nipol Lx811、814、821、820、85
7(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリエステル樹脂の例
としては、FINETEX ES650、611、675、850(以上大日本
インキ化学(株)製)、WD-size、WMS(以上イーストマンケ
ミカル製)など、ポリウレタン樹脂の例としては、HYDRA
N AP10、20、30、40(以上大日本インキ化学(株)製)な
ど、ゴム系樹脂の例としては、LACSTAR 7310K、3307B、
4700H、7132C(以上大日本インキ化学(株)製)、Nipol Lx
416、410、438C、2507(以上日本ゼオン(株)製)など、塩化
ビニル樹脂の例としては、G351、G576(以上日本ゼオン
(株)製)など、塩化ビニリデン樹脂の例としては、L502、
L513(以上旭化成工業(株)製)など、オレフィン樹脂の例
としては、ケミパールS120、SA100(以上三井石油化学
(株)製)などを挙げることができる。
【0130】これらのポリマーはポリマーラテックスと
して単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上ブレ
ンドしてもよい。
して単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上ブレ
ンドしてもよい。
【0131】本発明に用いられるポリマーラテックスと
しては、特に、スチレン-ブタジエン共重合体のラテック
スが好ましい。スチレン-ブタジエン共重合体における
スチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位と
の重量比は40:60〜95:5であることが好ましい。また、
スチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位と
の共重合体に占める割合は60〜99wt%であることが好ま
しい。好ましい分子量の範囲は前記と同様である。
しては、特に、スチレン-ブタジエン共重合体のラテック
スが好ましい。スチレン-ブタジエン共重合体における
スチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位と
の重量比は40:60〜95:5であることが好ましい。また、
スチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位と
の共重合体に占める割合は60〜99wt%であることが好ま
しい。好ましい分子量の範囲は前記と同様である。
【0132】本発明に用いることが好ましいスチレン-
ブタジエン共重合体のラテックスとしては、前記のP-3
〜P-8、市販品であるLACSTAR-3307B、7132C、Nipol Lx4
16、等が挙げられる。
ブタジエン共重合体のラテックスとしては、前記のP-3
〜P-8、市販品であるLACSTAR-3307B、7132C、Nipol Lx4
16、等が挙げられる。
【0133】本発明の感光材料の有機銀塩含有層には必
要に応じてゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性
ポリマーを添加してもよい。これらの親水性ポリマーの
添加量は有機銀塩含有層の全バインダーの30wt%以下、
より好ましくは20wt%以下が好ましい。
要に応じてゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性
ポリマーを添加してもよい。これらの親水性ポリマーの
添加量は有機銀塩含有層の全バインダーの30wt%以下、
より好ましくは20wt%以下が好ましい。
【0134】本発明の有機銀塩含有層は、ポリマーラテ
ックスを用いて形成されたものであるが、有機銀塩含有
層のバインダーの量は、全バインダー/有機銀塩の重量
比が1/10〜10/1、更には1/5〜4/1の範囲が好ましい。
ックスを用いて形成されたものであるが、有機銀塩含有
層のバインダーの量は、全バインダー/有機銀塩の重量
比が1/10〜10/1、更には1/5〜4/1の範囲が好ましい。
【0135】また、このような有機銀塩含有層は、通
常、感光性銀塩である感光性ハロゲン化銀が含有された
感光性層(乳剤層)でもあり、このような場合の、全バイ
ンダー/ハロゲン化銀の重量比は400〜5、より好ましく
は200〜10の範囲が好ましい。
常、感光性銀塩である感光性ハロゲン化銀が含有された
感光性層(乳剤層)でもあり、このような場合の、全バイ
ンダー/ハロゲン化銀の重量比は400〜5、より好ましく
は200〜10の範囲が好ましい。
【0136】本発明の画像形成層の全バインダー量は0.
2〜30g/m2、より好ましくは1〜15g/m2の範囲が好まし
い。本発明の画像形成層には架橋のための架橋剤、塗布
性改良ための界面活性剤などを添加してもよい。
2〜30g/m2、より好ましくは1〜15g/m2の範囲が好まし
い。本発明の画像形成層には架橋のための架橋剤、塗布
性改良ための界面活性剤などを添加してもよい。
【0137】本発明において感光材料の有機銀塩含有層
塗布液の溶媒(ここでは簡単のため、溶媒と分散媒をあ
わせて溶媒と表す)は、水を30wt%以上含む水系溶媒であ
る。水以外の成分としてはメチルアルコール、エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、メチルセルソル
ブ、エチルセルソルブ、ジメチルホルムアミド、酢酸エ
チルなど任意の水混和性有機溶媒を用いてよい。塗布液
の溶媒の水含有率は50wt%以上、より好ましくは70wt%以
上が好ましい。好ましい溶媒組成の例を挙げると、水の
ほか、水/メチルアルコール=90/10、水/メチルアルコー
ル=70/30、水/メチルアルコール/ジメチルホルムアミ
ド=80/15/5、水/メチルアルコール/エチルセルソルブ=8
5/10/5、水/メチルアルコール/イソプロピルアルコール
=85/10/5(数値はwt% )などがある。
塗布液の溶媒(ここでは簡単のため、溶媒と分散媒をあ
わせて溶媒と表す)は、水を30wt%以上含む水系溶媒であ
る。水以外の成分としてはメチルアルコール、エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、メチルセルソル
ブ、エチルセルソルブ、ジメチルホルムアミド、酢酸エ
チルなど任意の水混和性有機溶媒を用いてよい。塗布液
の溶媒の水含有率は50wt%以上、より好ましくは70wt%以
上が好ましい。好ましい溶媒組成の例を挙げると、水の
ほか、水/メチルアルコール=90/10、水/メチルアルコー
ル=70/30、水/メチルアルコール/ジメチルホルムアミ
ド=80/15/5、水/メチルアルコール/エチルセルソルブ=8
5/10/5、水/メチルアルコール/イソプロピルアルコール
=85/10/5(数値はwt% )などがある。
【0138】本発明における増感色素としてはハロゲン
化銀粒子に吸着した際、所望の波長領域でハロゲン化銀
粒子を分光増感できるもので有ればいかなるものでも良
い。増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色
素、コンプレックスシアニン色素、コンプレックスメロ
シアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、スチリル色
素、ヘミシアニン色素、オキソノール色素、ヘミオキソ
ノール色素等を用いることができる。本発明に使用され
る有用な増感色素は例えばRESEARCH DISCLOSURE Item17
643IV-A項(1978年12月p.23)、同Item1831X項(1979年8月
p.437)に記載もしくは引用された文献に記載されてい
る。特に各種レーザーイメージャー、スキャナー、イメ
ージセッターや製版カメラの光源の分光特性に適した分
光感度を有する増感色素を有利に選択することができ
る。
化銀粒子に吸着した際、所望の波長領域でハロゲン化銀
粒子を分光増感できるもので有ればいかなるものでも良
い。増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色
素、コンプレックスシアニン色素、コンプレックスメロ
シアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、スチリル色
素、ヘミシアニン色素、オキソノール色素、ヘミオキソ
ノール色素等を用いることができる。本発明に使用され
る有用な増感色素は例えばRESEARCH DISCLOSURE Item17
643IV-A項(1978年12月p.23)、同Item1831X項(1979年8月
p.437)に記載もしくは引用された文献に記載されてい
る。特に各種レーザーイメージャー、スキャナー、イメ
ージセッターや製版カメラの光源の分光特性に適した分
光感度を有する増感色素を有利に選択することができ
る。
【0139】赤色光への分光増感の例としては、He-Ne
レーザー、赤色半導体レーザーやLEDなどのいわゆる赤
色光源に対しては、特開昭54-18726号に記載のI-1から
I-38の化合物、特開平6-75322号に記載のI-1からI-3
5の化合物および特開平7-287338号に記載のI-1からI-
34の化合物、特公昭55-39818号に記載の色素1から20、
特開昭62-284343号に記載のI-1からI-37の化合物およ
び特開平7-287338号に記載のI-1からI-34の化合物な
どが有利に選択される。
レーザー、赤色半導体レーザーやLEDなどのいわゆる赤
色光源に対しては、特開昭54-18726号に記載のI-1から
I-38の化合物、特開平6-75322号に記載のI-1からI-3
5の化合物および特開平7-287338号に記載のI-1からI-
34の化合物、特公昭55-39818号に記載の色素1から20、
特開昭62-284343号に記載のI-1からI-37の化合物およ
び特開平7-287338号に記載のI-1からI-34の化合物な
どが有利に選択される。
【0140】750〜1400nmの波長領域の半導体レーザ
ー光源に対しては、シアニン、メロシアニン、スチリ
ル、ヘミシアニン、オキソノール、ヘミオキソノールお
よびキサンテン色素を含む種々の既知の色素により、ス
ペクトル的に有利に増感させることができる。有用なシ
アニン色素は、例えば、チアゾリン核、オキサゾリン
核、ピロリン核、ピリジン核、オキサゾール核、チアゾ
ール核、セレナゾール核およびイミダゾール核などの塩
基性核を有するシアニン色素である。有用なメロシアニ
ン染料で好ましいものは、上記の塩基性核に加えて、チ
オヒダントイン核、ローダニン核、オキサゾリジンジオ
ン核、チアゾリンジオン核、バルビツール酸核、チアゾ
リノン核、マロノニトリル核およびピラゾロン核などの
酸性核も含む。上記のシアニンおよびメロシアニン色素
において、イミノ基またはカルボキシル基を有するもの
が特に効果的である。例えば、米国特許3,761,279号、
同3,719,495号、同3,877,943号、英国特許1,466,201
号、同1,469,117号、同1,422,057号、特公平3-10391
号、同6-52387号、特開平5-341432号、同6-194781号、
同6-301141号に記載されたような既知の色素から適当に
選択してよい。
ー光源に対しては、シアニン、メロシアニン、スチリ
ル、ヘミシアニン、オキソノール、ヘミオキソノールお
よびキサンテン色素を含む種々の既知の色素により、ス
ペクトル的に有利に増感させることができる。有用なシ
アニン色素は、例えば、チアゾリン核、オキサゾリン
核、ピロリン核、ピリジン核、オキサゾール核、チアゾ
ール核、セレナゾール核およびイミダゾール核などの塩
基性核を有するシアニン色素である。有用なメロシアニ
ン染料で好ましいものは、上記の塩基性核に加えて、チ
オヒダントイン核、ローダニン核、オキサゾリジンジオ
ン核、チアゾリンジオン核、バルビツール酸核、チアゾ
リノン核、マロノニトリル核およびピラゾロン核などの
酸性核も含む。上記のシアニンおよびメロシアニン色素
において、イミノ基またはカルボキシル基を有するもの
が特に効果的である。例えば、米国特許3,761,279号、
同3,719,495号、同3,877,943号、英国特許1,466,201
号、同1,469,117号、同1,422,057号、特公平3-10391
号、同6-52387号、特開平5-341432号、同6-194781号、
同6-301141号に記載されたような既知の色素から適当に
選択してよい。
【0141】本発明に用いられる色素の構造として特に
好ましいものは、チオエーテル結合含有置換基を有する
シアニン色素(例としては特開昭62-58239号、同3-13863
8号、同3-138642号、同4-255840号、同5-72659号、同5-
72661号、同6-222491号、同2-230506号、同6-258757
号、同6-317868号、同6-324425号、特表平7-500926号、
米国特許5,541,054号に記載された色素) 、カルボン酸
基を有する色素(例としては特開平3-163440号、同6-301
141号、米国特許5,441,899号に記載された色素)、メロ
シアニン色素、多核メロシアニン色素や多核シアニン色
素(特開昭47-6329号、同49-105524号、同51-127719号、
同52-80829号、同54-61517号、同59-214846号、同60-67
50号、同63-159841号、特開平6-35109号、同6-59381
号、同7-146537号、同7-146537号、特表平55-50111号、
英国特許1,467,638号、米国特許5,281,515号に記載され
た色素)が挙げられる。
好ましいものは、チオエーテル結合含有置換基を有する
シアニン色素(例としては特開昭62-58239号、同3-13863
8号、同3-138642号、同4-255840号、同5-72659号、同5-
72661号、同6-222491号、同2-230506号、同6-258757
号、同6-317868号、同6-324425号、特表平7-500926号、
米国特許5,541,054号に記載された色素) 、カルボン酸
基を有する色素(例としては特開平3-163440号、同6-301
141号、米国特許5,441,899号に記載された色素)、メロ
シアニン色素、多核メロシアニン色素や多核シアニン色
素(特開昭47-6329号、同49-105524号、同51-127719号、
同52-80829号、同54-61517号、同59-214846号、同60-67
50号、同63-159841号、特開平6-35109号、同6-59381
号、同7-146537号、同7-146537号、特表平55-50111号、
英国特許1,467,638号、米国特許5,281,515号に記載され
た色素)が挙げられる。
【0142】また、J-bandを形成する色素として米国特
許5,510,236号、同3,871,887号の実施例5記載の色素、
特開平2-96131号、特開昭59-48753号が開示されてお
り、本発明に好ましく用いることができる。
許5,510,236号、同3,871,887号の実施例5記載の色素、
特開平2-96131号、特開昭59-48753号が開示されてお
り、本発明に好ましく用いることができる。
【0143】これらの増感色素は単独に用いてもよく、
2種以上組合せて用いてもよい。増感色素の組合せは特
に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増感色素と
ともに、それ自身分光増感作用をもたない色素あるいは
可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増感を
示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増感色素、強
色増感を示す色素の組合せおよび強色増感を示す物質は
Research Disclosure176巻17643(1978年12月発行)第23
頁IVのJ項、あるいは特公昭49-25500号、同43-4933号、
特開昭59-19032号、同59-192242号等に記載されてい
る。
2種以上組合せて用いてもよい。増感色素の組合せは特
に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増感色素と
ともに、それ自身分光増感作用をもたない色素あるいは
可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増感を
示す物質を乳剤中に含んでもよい。有用な増感色素、強
色増感を示す色素の組合せおよび強色増感を示す物質は
Research Disclosure176巻17643(1978年12月発行)第23
頁IVのJ項、あるいは特公昭49-25500号、同43-4933号、
特開昭59-19032号、同59-192242号等に記載されてい
る。
【0144】増感色素をハロゲン化銀乳剤中に添加させ
るには、それらを直接乳剤中に分散してもよいし、ある
いは水、メタノール、エタノール、プロパノール、アセ
トン、メチルセルソルブ、2,2,3,3-テトラフルオロプロ
パノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、3-メトキシ
-1-プロパノール、3-メトキシ-1-ブタノール、1-メトキ
シ-2-プロパノール、N,N-ジメチルホルムアミド等の溶
媒の単独もしくは混合溶媒に溶解して乳剤に添加しても
よい。
るには、それらを直接乳剤中に分散してもよいし、ある
いは水、メタノール、エタノール、プロパノール、アセ
トン、メチルセルソルブ、2,2,3,3-テトラフルオロプロ
パノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、3-メトキシ
-1-プロパノール、3-メトキシ-1-ブタノール、1-メトキ
シ-2-プロパノール、N,N-ジメチルホルムアミド等の溶
媒の単独もしくは混合溶媒に溶解して乳剤に添加しても
よい。
【0145】また、米国特許3,469,987号明細書等に開
示されているように、色素を揮発性の有機溶剤に溶解
し、この溶液を水または親水性コロイド中に分散し、こ
の分散物を乳剤中へ添加する方法、特公昭44-23389号、
同44-27555号、同57-22091号等に開示されているよう
に、色素を酸に溶解し、この溶液を乳剤中に添加した
り、酸または塩基を共存させて水溶液として乳剤中へ添
加する方法、米国特許3,822,135号、同4,006,025号明細
書等に開示されているように界面活性剤を共存させて水
溶液あるいはコロイド分散物としたものを乳剤中に添加
する方法、特開昭53-102733号、同58-105141号に開示さ
れているように親水性コロイド中に色素を直接分散さ
せ、その分散物を乳剤中に添加する方法、特開昭51-746
24号に開示されているように、レッドシフトさせる化合
物を用いて色素を溶解し、この溶液を乳剤中へ添加する
方法を用いることもできる。また、溶解に超音波を用い
ることもできる。
示されているように、色素を揮発性の有機溶剤に溶解
し、この溶液を水または親水性コロイド中に分散し、こ
の分散物を乳剤中へ添加する方法、特公昭44-23389号、
同44-27555号、同57-22091号等に開示されているよう
に、色素を酸に溶解し、この溶液を乳剤中に添加した
り、酸または塩基を共存させて水溶液として乳剤中へ添
加する方法、米国特許3,822,135号、同4,006,025号明細
書等に開示されているように界面活性剤を共存させて水
溶液あるいはコロイド分散物としたものを乳剤中に添加
する方法、特開昭53-102733号、同58-105141号に開示さ
れているように親水性コロイド中に色素を直接分散さ
せ、その分散物を乳剤中に添加する方法、特開昭51-746
24号に開示されているように、レッドシフトさせる化合
物を用いて色素を溶解し、この溶液を乳剤中へ添加する
方法を用いることもできる。また、溶解に超音波を用い
ることもできる。
【0146】本発明に用いる増感色素を本発明のハロゲ
ン化銀乳剤中に添加する時期は、これまで有用であるこ
とが認められている乳剤調製のいかなる工程中であって
もよい。例えば米国特許2,735,766号、同3,628,960号、
同4,183,756号、同4,225,666号、特開昭58-184142号、
同60-196749号等の明細書に開示されているように、ハ
ロゲン化銀の粒子形成工程または/および脱塩前の時
期、脱塩工程中および/または脱塩後から化学熟成の開
始前までの時期、特開昭58-113920号等の明細書に開示
されているように、化学熟成の直前または工程中の時
期、化学熟成後、塗布までの時期の乳剤が塗布される前
ならばいかなる時期、工程において添加されてもよい。
また、米国特許4,225,666号、特開昭58-7629号等の明
細書に開示されているように、同一化合物を単独で、ま
たは異種構造の化合物と組み合わせて、例えば粒子形成
工程中と化学熟成工程中または化学熟成完了後とに分け
たり、化学熟成の前または工程中と完了後とに分けるな
どして分割して添加してもよく、分割して添加する化合
物および化合物の組み合わせの種類を変えて添加しても
よい。
ン化銀乳剤中に添加する時期は、これまで有用であるこ
とが認められている乳剤調製のいかなる工程中であって
もよい。例えば米国特許2,735,766号、同3,628,960号、
同4,183,756号、同4,225,666号、特開昭58-184142号、
同60-196749号等の明細書に開示されているように、ハ
ロゲン化銀の粒子形成工程または/および脱塩前の時
期、脱塩工程中および/または脱塩後から化学熟成の開
始前までの時期、特開昭58-113920号等の明細書に開示
されているように、化学熟成の直前または工程中の時
期、化学熟成後、塗布までの時期の乳剤が塗布される前
ならばいかなる時期、工程において添加されてもよい。
また、米国特許4,225,666号、特開昭58-7629号等の明
細書に開示されているように、同一化合物を単独で、ま
たは異種構造の化合物と組み合わせて、例えば粒子形成
工程中と化学熟成工程中または化学熟成完了後とに分け
たり、化学熟成の前または工程中と完了後とに分けるな
どして分割して添加してもよく、分割して添加する化合
物および化合物の組み合わせの種類を変えて添加しても
よい。
【0147】本発明における増感色素の使用量としては
感度やカブリなどの性能に合わせて所望の量でよいが、
感光性層のハロゲン化銀1モル当たり10-6〜1モルが好ま
しく、10-4〜10-1モルがさらに好ましい。
感度やカブリなどの性能に合わせて所望の量でよいが、
感光性層のハロゲン化銀1モル当たり10-6〜1モルが好ま
しく、10-4〜10-1モルがさらに好ましい。
【0148】本発明におけるハロゲン化銀乳剤または/
および有機銀塩は、カブリ防止剤、安定剤および安定剤
前駆体によって、付加的なカブリの生成に対して更に保
護され、在庫貯蔵中における感度の低下に対して安定化
することができる。単独または組合せて使用することが
できる適当なカブリ防止剤、安定剤および安定剤前駆体
は、米国特許第2,131,038号および同第2,694,716号に記
載のチアゾニウム塩、米国特許第2,886,437号および同
第2,444,605号に記載のアザインデン、米国特許第2,72
8,663号に記載の水銀塩、米国特許第3,287,135号に記載
のウラゾール、米国特許第3,235,652号に記載のスルホ
カテコール、英国特許第623,448号に記載のオキシム、
ニトロン、ニトロインダゾール、米国特許第2,839,405
号に記載の多価金属塩、米国特許第3,220,839号に記載
のチウロニウム塩、ならびに米国特許第2,566,263号お
よび同第2,597,915号に記載のパラジウム、白金および
金塩、米国特許第4,108,665号および同第4,442,202号に
記載のハロゲン置換有機化合物、米国特許第4,128,557
号および同第4,137,079号、第4,138,365号および同第4,
459,350号に記載のトリアジンならびに米国特許第4,41
1,985号に記載のリン化合物などがある。
および有機銀塩は、カブリ防止剤、安定剤および安定剤
前駆体によって、付加的なカブリの生成に対して更に保
護され、在庫貯蔵中における感度の低下に対して安定化
することができる。単独または組合せて使用することが
できる適当なカブリ防止剤、安定剤および安定剤前駆体
は、米国特許第2,131,038号および同第2,694,716号に記
載のチアゾニウム塩、米国特許第2,886,437号および同
第2,444,605号に記載のアザインデン、米国特許第2,72
8,663号に記載の水銀塩、米国特許第3,287,135号に記載
のウラゾール、米国特許第3,235,652号に記載のスルホ
カテコール、英国特許第623,448号に記載のオキシム、
ニトロン、ニトロインダゾール、米国特許第2,839,405
号に記載の多価金属塩、米国特許第3,220,839号に記載
のチウロニウム塩、ならびに米国特許第2,566,263号お
よび同第2,597,915号に記載のパラジウム、白金および
金塩、米国特許第4,108,665号および同第4,442,202号に
記載のハロゲン置換有機化合物、米国特許第4,128,557
号および同第4,137,079号、第4,138,365号および同第4,
459,350号に記載のトリアジンならびに米国特許第4,41
1,985号に記載のリン化合物などがある。
【0149】本発明に好ましく用いられるカブリ防止剤
は有機ハロゲン化物であり、例えば、特開昭50-119624
号、同50-120328号、同51-121332号、同54-58022号、同
56-70543号、同56-99335号、同59-90842号、同61-12964
2号、同62-129845号、特開平6-208191号、同7-5621号、
同7-2781号、同8-15809号、米国特許第5340712号、同53
69000号、同5464737号に開示されているような化合物が
挙げられる。
は有機ハロゲン化物であり、例えば、特開昭50-119624
号、同50-120328号、同51-121332号、同54-58022号、同
56-70543号、同56-99335号、同59-90842号、同61-12964
2号、同62-129845号、特開平6-208191号、同7-5621号、
同7-2781号、同8-15809号、米国特許第5340712号、同53
69000号、同5464737号に開示されているような化合物が
挙げられる。
【0150】本発明のカブリ防止剤は、溶液、粉末、固
体微粒子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固
体微粒子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミ
ル、振動ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェ
ットミル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体
微粒子分散する際に分散助剤を用いてもよい。
体微粒子分散物などいかなる方法で添加してもよい。固
体微粒子分散は公知の微細化手段(例えば、ボールミ
ル、振動ボールミル、サンドミル、コロイドミル、ジェ
ットミル、ローラーミルなど)で行われる。また、固体
微粒子分散する際に分散助剤を用いてもよい。
【0151】本発明を実施するために必要ではないが、
乳剤層にカブリ防止剤として水銀(II)塩を加えることが
有利なことがある。この目的に好ましい水銀(II)塩は、
酢酸水銀および臭化水銀である。本発明に使用する水銀
の添加量としては、塗布された銀1モル当たり好ましく
は1×10-9モル〜1×10-3モル、さらに好ましくは1×10
-9モル〜1×10-4モルの範囲である。
乳剤層にカブリ防止剤として水銀(II)塩を加えることが
有利なことがある。この目的に好ましい水銀(II)塩は、
酢酸水銀および臭化水銀である。本発明に使用する水銀
の添加量としては、塗布された銀1モル当たり好ましく
は1×10-9モル〜1×10-3モル、さらに好ましくは1×10
-9モル〜1×10-4モルの範囲である。
【0152】本発明における熱現像感光材料は高感度化
やカブリ防止を目的として安息香酸類を含有しても良
い。本発明の安息香酸類はいかなる安息香酸誘導体でも
よいが、好ましい構造の例としては、米国特許4,784,93
9号、同4,152,160号、特願平8-151242号、同8-151241
号、同8-98051号などに記載の化合物が挙げられる。本
発明の安息香酸類は感光材料のいかなる部位に添加して
も良いが、添加層としては感光性層(画像形成層)を有
する面の層に添加することが好ましく、有機銀塩含有層
に添加することがさらに好ましい。本発明の安息香酸類
の添加時期としては塗布液調製のいかなる工程で行って
も良く、有機銀塩含有層に添加する場合は有機銀塩調製
時から塗布液調製時のいかなる工程でも良いが有機銀塩
調製後から塗布直前が好ましい。本発明の安息香酸類の
添加法としては粉末、溶液、微粒子分散物などいかなる
方法で行っても良い。また、増感色素、還元剤、色調剤
など他の添加物と混合した溶液として添加しても良い。
本発明の安息香酸類の添加量としてはいかなる量でも良
いが、銀1モル当たり1×10-6モル以上2モル以下が好ま
しく、1×10-3モル以上0.5モル以下がさらに好ましい。
やカブリ防止を目的として安息香酸類を含有しても良
い。本発明の安息香酸類はいかなる安息香酸誘導体でも
よいが、好ましい構造の例としては、米国特許4,784,93
9号、同4,152,160号、特願平8-151242号、同8-151241
号、同8-98051号などに記載の化合物が挙げられる。本
発明の安息香酸類は感光材料のいかなる部位に添加して
も良いが、添加層としては感光性層(画像形成層)を有
する面の層に添加することが好ましく、有機銀塩含有層
に添加することがさらに好ましい。本発明の安息香酸類
の添加時期としては塗布液調製のいかなる工程で行って
も良く、有機銀塩含有層に添加する場合は有機銀塩調製
時から塗布液調製時のいかなる工程でも良いが有機銀塩
調製後から塗布直前が好ましい。本発明の安息香酸類の
添加法としては粉末、溶液、微粒子分散物などいかなる
方法で行っても良い。また、増感色素、還元剤、色調剤
など他の添加物と混合した溶液として添加しても良い。
本発明の安息香酸類の添加量としてはいかなる量でも良
いが、銀1モル当たり1×10-6モル以上2モル以下が好ま
しく、1×10-3モル以上0.5モル以下がさらに好ましい。
【0153】本発明には現像を抑制あるいは促進させ現
像を制御するため、分光増感効率を向上させるため、現
像前後の保存性を向上させるためなどにメルカプト化合
物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させるこ
とができる。
像を制御するため、分光増感効率を向上させるため、現
像前後の保存性を向上させるためなどにメルカプト化合
物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させるこ
とができる。
【0154】本発明にメルカプト化合物を使用する場
合、いかなる構造のものでも良いが、Ar-SM 、Ar-S-S-A
rで表されるものが好ましい。式中、Mは水素原子または
アルカリ金属原子であり、Arは1個以上の窒素、イオ
ウ、酸素、セレニウムもしくはテルリウム原子を有する
芳香環基または縮合芳香環基である。好ましくは、これ
らの基中の複素芳香環はベンズイミダゾール、ナフスイ
ミダゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベ
ンズオキサゾール、ナフスオキサゾール、ベンゾセレナ
ゾール、ベンゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾ
ール、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テ
トラゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピ
ラジン、ピリジン、プリン、キノリンまたはキナゾリノ
ンである。この複素芳香環は、例えば、ハロゲン(例え
ば、BrおよびCl)、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、
アルキル(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4
個の炭素原子を有するもの)およびアルコキシ(例えば、
1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を
有するもの)からなる置換基群から選択されるものを有
してもよい。メルカプト置換複素芳香族化合物をとして
は、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトベ
ンズオキサゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-
メルカプト-5-メチルベンズイミダゾール、6-エトキシ-
2-メルカプトベンゾチアゾール、2,2'-ジチオビス-ベン
ゾチアゾール、3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、4,5
-ジフェニル-2-イミダゾールチオール、2-メルカプトイ
ミダゾール、1-エチル-2-メルカプトベンズイミダゾー
ル、2-メルカプトキノリン、8-メルカプトプリン、2-メ
ルカプト-4(3H)-キナゾリノン、7-トリフルオロメチル-
4-キノリンチオール、2,3,5,6-テトラクロロ-4-ピリジ
ンチオール、4-アミノ-6-ヒドロキシ-2-メルカプトピリ
ミジンモノヒドレート、2-アミノ-5-メルカプト-1,3,4-
チアジアゾール、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリア
ゾール、4-ヒドキロシ-2-メルカプトピリミジン、2-メ
ルカプトピリミジン、4,6-ジアミノ-2-メルカプトピリ
ミジン、2-メルカプト-4-メチルピリミジンヒドロクロ
リド、3-メルカプト-5-フェニル-1,2,4-トリアゾール、
2-メルカプト-4-フェニルオキサゾールなどが挙げられ
るが、本発明はこれらに限定されない。
合、いかなる構造のものでも良いが、Ar-SM 、Ar-S-S-A
rで表されるものが好ましい。式中、Mは水素原子または
アルカリ金属原子であり、Arは1個以上の窒素、イオ
ウ、酸素、セレニウムもしくはテルリウム原子を有する
芳香環基または縮合芳香環基である。好ましくは、これ
らの基中の複素芳香環はベンズイミダゾール、ナフスイ
ミダゾール、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール、ベ
ンズオキサゾール、ナフスオキサゾール、ベンゾセレナ
ゾール、ベンゾテルラゾール、イミダゾール、オキサゾ
ール、ピラゾール、トリアゾール、チアジアゾール、テ
トラゾール、トリアジン、ピリミジン、ピリダジン、ピ
ラジン、ピリジン、プリン、キノリンまたはキナゾリノ
ンである。この複素芳香環は、例えば、ハロゲン(例え
ば、BrおよびCl)、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、
アルキル(例えば、1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4
個の炭素原子を有するもの)およびアルコキシ(例えば、
1個以上の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を
有するもの)からなる置換基群から選択されるものを有
してもよい。メルカプト置換複素芳香族化合物をとして
は、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-メルカプトベ
ンズオキサゾール、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-
メルカプト-5-メチルベンズイミダゾール、6-エトキシ-
2-メルカプトベンゾチアゾール、2,2'-ジチオビス-ベン
ゾチアゾール、3-メルカプト-1,2,4-トリアゾール、4,5
-ジフェニル-2-イミダゾールチオール、2-メルカプトイ
ミダゾール、1-エチル-2-メルカプトベンズイミダゾー
ル、2-メルカプトキノリン、8-メルカプトプリン、2-メ
ルカプト-4(3H)-キナゾリノン、7-トリフルオロメチル-
4-キノリンチオール、2,3,5,6-テトラクロロ-4-ピリジ
ンチオール、4-アミノ-6-ヒドロキシ-2-メルカプトピリ
ミジンモノヒドレート、2-アミノ-5-メルカプト-1,3,4-
チアジアゾール、3-アミノ-5-メルカプト-1,2,4-トリア
ゾール、4-ヒドキロシ-2-メルカプトピリミジン、2-メ
ルカプトピリミジン、4,6-ジアミノ-2-メルカプトピリ
ミジン、2-メルカプト-4-メチルピリミジンヒドロクロ
リド、3-メルカプト-5-フェニル-1,2,4-トリアゾール、
2-メルカプト-4-フェニルオキサゾールなどが挙げられ
るが、本発明はこれらに限定されない。
【0155】これらのメルカプト化合物の添加量として
は乳剤層中に銀1モル当たり0.001〜1.0モルの範囲が好
ましく、さらに好ましくは、銀の1モル当たり0.01〜0.3
モルの量である。
は乳剤層中に銀1モル当たり0.001〜1.0モルの範囲が好
ましく、さらに好ましくは、銀の1モル当たり0.01〜0.3
モルの量である。
【0156】本発明における画像形成層(感光性層)に
は、可塑剤および潤滑剤として多価アルコール(例え
ば、米国特許第2,960,404号に記載された種類のグリセ
リンおよびジオール)、米国特許第2,588,765号および同
第3,121,060号に記載の脂肪酸またはエステル、英国特
許第955,061号に記載のシリコーン樹脂などを用いるこ
とができる。
は、可塑剤および潤滑剤として多価アルコール(例え
ば、米国特許第2,960,404号に記載された種類のグリセ
リンおよびジオール)、米国特許第2,588,765号および同
第3,121,060号に記載の脂肪酸またはエステル、英国特
許第955,061号に記載のシリコーン樹脂などを用いるこ
とができる。
【0157】本発明は、超硬調画像形成のため超硬調化
剤を用いることができる。例えば、米国特許第5,464,73
8号、同5,496,695号、同6,512,411号、同5,536,622号、
日本特許特願平7-228627号、同8-215822号、同8-130842
号、同8-148113号、同8-156378号、同8-148111号、同8-
148116号に記載のヒドラジン誘導体、あるいは、日本特
許特願平8-83566号に記載の四級窒素原子を有する化合
物や米国特許第5,545,515号に記載のアクリロニトリル
化合物を用いることができる。化合物の具体例として
は、前記米国特許第5,464,738号の化合物1〜10、同5,49
6,695号のH-1〜H-28、特願平8-215822号のI-1〜I-8
6、同8-130842号のH-1〜H-62、同8-148113号の1-1〜1-2
1、同8-148111号の1〜50、同8-148116号の1〜40、同8-8
3566号のP-1〜P-26、およびT-1〜T-18、米国特許第5,54
5,515号のCN-1〜CN-13などが挙げられる。
剤を用いることができる。例えば、米国特許第5,464,73
8号、同5,496,695号、同6,512,411号、同5,536,622号、
日本特許特願平7-228627号、同8-215822号、同8-130842
号、同8-148113号、同8-156378号、同8-148111号、同8-
148116号に記載のヒドラジン誘導体、あるいは、日本特
許特願平8-83566号に記載の四級窒素原子を有する化合
物や米国特許第5,545,515号に記載のアクリロニトリル
化合物を用いることができる。化合物の具体例として
は、前記米国特許第5,464,738号の化合物1〜10、同5,49
6,695号のH-1〜H-28、特願平8-215822号のI-1〜I-8
6、同8-130842号のH-1〜H-62、同8-148113号の1-1〜1-2
1、同8-148111号の1〜50、同8-148116号の1〜40、同8-8
3566号のP-1〜P-26、およびT-1〜T-18、米国特許第5,54
5,515号のCN-1〜CN-13などが挙げられる。
【0158】また、本発明は超硬調画像形成のために、
前記の超硬調化剤とともに硬調化促進剤を併用すること
ができる。例えば、米国特許第5,545,505号に記載のア
ミン化合物、具体的にはAM-1〜AM-5、同5,545,507号に
記載のヒドロキサム酸類、具体的にはHA-1〜HA-11、同
5,545,507号に記載のアクリロニトリル類、具体的にはC
N-1〜CN-13、同5,558,983号に記載のヒドラジン化合
物、具体的にはCA-1〜CA-6、日本特許特願平8-132836号
に記載のオニュ−ム塩類、具体的にはA-1〜A-42、B-1〜
B-27、C-1〜C-14などを用いることができる。
前記の超硬調化剤とともに硬調化促進剤を併用すること
ができる。例えば、米国特許第5,545,505号に記載のア
ミン化合物、具体的にはAM-1〜AM-5、同5,545,507号に
記載のヒドロキサム酸類、具体的にはHA-1〜HA-11、同
5,545,507号に記載のアクリロニトリル類、具体的にはC
N-1〜CN-13、同5,558,983号に記載のヒドラジン化合
物、具体的にはCA-1〜CA-6、日本特許特願平8-132836号
に記載のオニュ−ム塩類、具体的にはA-1〜A-42、B-1〜
B-27、C-1〜C-14などを用いることができる。
【0159】これらの超硬調化剤、および硬調化促進剤
の合成方法、添加方法、添加量等は、それぞれの前記引
用特許に記載されているように行うことができる。
の合成方法、添加方法、添加量等は、それぞれの前記引
用特許に記載されているように行うことができる。
【0160】本発明における熱現像感光材料は画像形成
層の付着防止などの目的で表面保護層を設けることがで
きる。
層の付着防止などの目的で表面保護層を設けることがで
きる。
【0161】本発明の表面保護層のバインダーとしては
いかなるポリマーでもよいが、カルボン酸残基を有する
ポリマーを100mg/m2以上5g/m2以下含むことが好まし
い。ここでいうカルボキシル残基を有するポリマーとし
ては天然高分子(ゼラチン、アルギン酸など)、変性天然
高分子(カルボキシメチルセルロース、フタル化ゼラチ
ンなど)、合成高分子(ポリメタクリレート、ポリアクリ
レート、ポリアルキルメタクリレート/アクリレート共
重合体、ポリスチレン/ポリメタクリレート共重合体な
ど)などが挙げられる。こうしたポリマーのカルボキシ
残基の含有量としてはポリマー100g当たり1×10-2モル
以上1.4モル以下であることが好ましい。また、カルボ
ン酸残基はアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオ
ン、有機カチオンなどと塩を形成してもよい。
いかなるポリマーでもよいが、カルボン酸残基を有する
ポリマーを100mg/m2以上5g/m2以下含むことが好まし
い。ここでいうカルボキシル残基を有するポリマーとし
ては天然高分子(ゼラチン、アルギン酸など)、変性天然
高分子(カルボキシメチルセルロース、フタル化ゼラチ
ンなど)、合成高分子(ポリメタクリレート、ポリアクリ
レート、ポリアルキルメタクリレート/アクリレート共
重合体、ポリスチレン/ポリメタクリレート共重合体な
ど)などが挙げられる。こうしたポリマーのカルボキシ
残基の含有量としてはポリマー100g当たり1×10-2モル
以上1.4モル以下であることが好ましい。また、カルボ
ン酸残基はアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオ
ン、有機カチオンなどと塩を形成してもよい。
【0162】本発明の表面保護層としては、いかなる付
着防止材料を使用してもよい。付着防止材料の例として
は、ワックス、シリカ粒子、スチレン含有エラストマー
性ブロックコポリマー(例えば、スチレン-ブタジエン-
スチレン、スチレン-イソプレン-スチレン)、酢酸セル
ロース、セルロースアセテートブチレート、セルロース
プロピオネートやこれらの混合物などがある。また、表
面保護層には架橋のための架橋剤、塗布性改良のための
界面活性剤などを添加してもよい。
着防止材料を使用してもよい。付着防止材料の例として
は、ワックス、シリカ粒子、スチレン含有エラストマー
性ブロックコポリマー(例えば、スチレン-ブタジエン-
スチレン、スチレン-イソプレン-スチレン)、酢酸セル
ロース、セルロースアセテートブチレート、セルロース
プロピオネートやこれらの混合物などがある。また、表
面保護層には架橋のための架橋剤、塗布性改良のための
界面活性剤などを添加してもよい。
【0163】本発明における画像形成層もしくは画像形
成層の保護層には、米国特許第3,253,921号、同第2,27
4,782号、同第2,527,583号および同第2,956,879号に記
載されているような光吸収物質およびフィルター染料を
使用することができる。また、例えば米国特許第3,282,
699号に記載のように染料を媒染することができる。フ
ィルター染料の使用量としては露光波長での吸光度が0.
1〜3.0であることが好ましく、0.2〜1.5が特に好まし
い。
成層の保護層には、米国特許第3,253,921号、同第2,27
4,782号、同第2,527,583号および同第2,956,879号に記
載されているような光吸収物質およびフィルター染料を
使用することができる。また、例えば米国特許第3,282,
699号に記載のように染料を媒染することができる。フ
ィルター染料の使用量としては露光波長での吸光度が0.
1〜3.0であることが好ましく、0.2〜1.5が特に好まし
い。
【0164】本発明における画像形成層もしくは画像形
成層の保護層には、艶消剤、例えばデンプン、二酸化チ
タン、酸化亜鉛、シリカ、米国特許第2,992,101号およ
び同第2,701,245号に記載された種類のビーズを含むポ
リマービーズなどを含有することができる。また、乳剤
面のマット度は星屑故障が生じなければいかようでも良
いが、ベック平滑度が50秒以上10000秒以下が好まし
く、特に80秒以上10000秒以下が好ましい。
成層の保護層には、艶消剤、例えばデンプン、二酸化チ
タン、酸化亜鉛、シリカ、米国特許第2,992,101号およ
び同第2,701,245号に記載された種類のビーズを含むポ
リマービーズなどを含有することができる。また、乳剤
面のマット度は星屑故障が生じなければいかようでも良
いが、ベック平滑度が50秒以上10000秒以下が好まし
く、特に80秒以上10000秒以下が好ましい。
【0165】本発明の画像形成層塗布液の調製温度は30
℃以上65℃以下が好ましく、さらに好ましい温度は35℃
以上60℃未満(好ましくは55℃以下)である。また、ポ
リマーラテックス添加直後の画像形成層塗布液の温度が
30℃以上65℃以下で維持されることが好ましい。また、
ポリマーラテックス添加前に還元剤と有機銀塩が混合さ
れていることが好ましい。
℃以上65℃以下が好ましく、さらに好ましい温度は35℃
以上60℃未満(好ましくは55℃以下)である。また、ポ
リマーラテックス添加直後の画像形成層塗布液の温度が
30℃以上65℃以下で維持されることが好ましい。また、
ポリマーラテックス添加前に還元剤と有機銀塩が混合さ
れていることが好ましい。
【0166】本発明における有機銀塩含有流体もしくは
画像形成層塗布液は、いわゆるチキソトロピー流体であ
ることが好ましい。チキソトロピー性とは剪断速度の増
加に伴い、粘度が低下する性質を言う。本発明の粘度測
定にはいかなる装置を使用してもよいが、レオメトリッ
クスファーイースト株式会社製RFSフルードスペクトロ
メーターが好ましく用いられ25℃で測定される。ここ
で、本発明における有機銀塩含有流体もしくは画像形成
層塗布液は剪断速度0.1S-1における粘度は400mPa・s以
上100,000 mPa・s以下が好ましく、さらに好ましくは50
0mPa・s以上20,000mPa・s以下である。また、剪断速度1
000S-1においては1mPa・s以上200 mPa・s以下が好まし
く、さらに好ましくは5mPa・s以上80 mPa・s以下であ
る。
画像形成層塗布液は、いわゆるチキソトロピー流体であ
ることが好ましい。チキソトロピー性とは剪断速度の増
加に伴い、粘度が低下する性質を言う。本発明の粘度測
定にはいかなる装置を使用してもよいが、レオメトリッ
クスファーイースト株式会社製RFSフルードスペクトロ
メーターが好ましく用いられ25℃で測定される。ここ
で、本発明における有機銀塩含有流体もしくは画像形成
層塗布液は剪断速度0.1S-1における粘度は400mPa・s以
上100,000 mPa・s以下が好ましく、さらに好ましくは50
0mPa・s以上20,000mPa・s以下である。また、剪断速度1
000S-1においては1mPa・s以上200 mPa・s以下が好まし
く、さらに好ましくは5mPa・s以上80 mPa・s以下であ
る。
【0167】チキソトロピー性を発現する系は各種知ら
れており高分子刊行会編「講座・レオロジー」、室井、
森野共著「高分子ラテックス」(高分子刊行会発行)な
どに記載されている。流体がチキソトロピー性を発現さ
せるには固体微粒子を多く含有することが必要である。
また、チキソトロピー性を強くするには増粘線形高分子
を含有させること、含有する固体微粒子の異方形でアス
ペクト比を大きくすること、アルカリ増粘、界面活性剤
の使用などが有効である。
れており高分子刊行会編「講座・レオロジー」、室井、
森野共著「高分子ラテックス」(高分子刊行会発行)な
どに記載されている。流体がチキソトロピー性を発現さ
せるには固体微粒子を多く含有することが必要である。
また、チキソトロピー性を強くするには増粘線形高分子
を含有させること、含有する固体微粒子の異方形でアス
ペクト比を大きくすること、アルカリ増粘、界面活性剤
の使用などが有効である。
【0168】本発明の熱現像写真用乳剤は、支持体上に
一またはそれ以上の層を構成する。一層の構成は有機銀
塩、ハロゲン化銀、現像剤およびバインダー、ならびに
色調剤、被覆助剤および他の補助剤などの所望による追
加の材料を含まなければならない。二層の構成は、第1
乳剤層(通常は支持体に隣接した層)中に有機銀塩および
ハロゲン化銀を含み、第2層または両層中にいくつかの
他の成分を含まなければならない。しかし、全ての成分
を含む単一乳剤層および保護トップコートを含んでなる
二層の構成も考えられる。多色感光性熱現像写真材料の
構成は、各色についてこれらの二層の組合せを含んでよ
く、また、米国特許第4,708,928号に記載されているよ
うに単一層内に全ての成分を含んでいてもよい。多染料
多色感光性熱現像写真材料の場合、各乳剤層は、一般
に、米国特許第4,460,681号に記載されているように、
各乳剤層(感光性層)の間に官能性もしくは非官能性の
バリアー層を使用することにより、互いに区別されて保
持される。
一またはそれ以上の層を構成する。一層の構成は有機銀
塩、ハロゲン化銀、現像剤およびバインダー、ならびに
色調剤、被覆助剤および他の補助剤などの所望による追
加の材料を含まなければならない。二層の構成は、第1
乳剤層(通常は支持体に隣接した層)中に有機銀塩および
ハロゲン化銀を含み、第2層または両層中にいくつかの
他の成分を含まなければならない。しかし、全ての成分
を含む単一乳剤層および保護トップコートを含んでなる
二層の構成も考えられる。多色感光性熱現像写真材料の
構成は、各色についてこれらの二層の組合せを含んでよ
く、また、米国特許第4,708,928号に記載されているよ
うに単一層内に全ての成分を含んでいてもよい。多染料
多色感光性熱現像写真材料の場合、各乳剤層は、一般
に、米国特許第4,460,681号に記載されているように、
各乳剤層(感光性層)の間に官能性もしくは非官能性の
バリアー層を使用することにより、互いに区別されて保
持される。
【0169】本発明の感光性層には色調改良、イラジエ
ーション防止の観点から各種染料や顔料を用いることが
できる。本発明の感光性層に用いる染料および顔料はい
かなるものでもよいが、例えばカラーインデックス記載
の顔料や染料があり、具体的にはピラゾロアゾール染
料、アントラキノン染料、アゾ染料、アゾメチン染料、
オキソノール染料、カルボシアニン染料、スチリル染
料、トリフェニルメタン染料、インドアニリン染料、イ
ンドフェノール染料などの有機染料、アゾ系顔料、多環
式顔料(フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料
など)、染付けレーキ顔料、アジン顔料をはじめとする
有機顔料、無機顔料などが挙げられる。本発明に用いら
れる好ましい染料としてはアントラキノン染料(例えば
特開平5-341441号記載の化合物1〜9、特開平5-165147号
記載の化合物3-6〜18および3-23〜38など)、アゾメチン
染料(特開平5-341441号記載の化合物17〜47など)、イン
ドアニリン染料(例えば特開平5-289227号記載の化合物1
1〜19、特開平5-341441号記載の化合物47、特開平5-165
147号記載の化合物2-10〜11など)およびアゾ染料(特開
平5-341441号記載の化合物10〜16)が、好ましい顔料と
してはアントラキノン系のインダントロン顔料(C.I. Pi
gment Blue 60など)、フタロシアニン顔料(C.I.Pigment
Blue 15等の銅フタロシアニン、C.I. Pigment Blue 16
等の無金属フタロシアニンなど)、染付けレーキ顔料系
のトリアリールカルボニル顔料、インジゴ、無機顔料
(群青、コバルトブルーなど)が挙げられる。これらの染
料や顔料の添加法としては、溶液、乳化物、固体微粒子
分散物、高分子媒染剤に媒染された状態などいかなる方
法でも良い。これらの化合物の使用量は目的の吸収量に
よって決められるが、一般的に感材1m2当たり1μg以上1
g以下の範囲で用いることが好ましい。また、赤味調整
のためにジオキサン系顔料、キナクリドン系顔料、ジケ
トピロロピロール系顔料などを併用してもよい。
ーション防止の観点から各種染料や顔料を用いることが
できる。本発明の感光性層に用いる染料および顔料はい
かなるものでもよいが、例えばカラーインデックス記載
の顔料や染料があり、具体的にはピラゾロアゾール染
料、アントラキノン染料、アゾ染料、アゾメチン染料、
オキソノール染料、カルボシアニン染料、スチリル染
料、トリフェニルメタン染料、インドアニリン染料、イ
ンドフェノール染料などの有機染料、アゾ系顔料、多環
式顔料(フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料
など)、染付けレーキ顔料、アジン顔料をはじめとする
有機顔料、無機顔料などが挙げられる。本発明に用いら
れる好ましい染料としてはアントラキノン染料(例えば
特開平5-341441号記載の化合物1〜9、特開平5-165147号
記載の化合物3-6〜18および3-23〜38など)、アゾメチン
染料(特開平5-341441号記載の化合物17〜47など)、イン
ドアニリン染料(例えば特開平5-289227号記載の化合物1
1〜19、特開平5-341441号記載の化合物47、特開平5-165
147号記載の化合物2-10〜11など)およびアゾ染料(特開
平5-341441号記載の化合物10〜16)が、好ましい顔料と
してはアントラキノン系のインダントロン顔料(C.I. Pi
gment Blue 60など)、フタロシアニン顔料(C.I.Pigment
Blue 15等の銅フタロシアニン、C.I. Pigment Blue 16
等の無金属フタロシアニンなど)、染付けレーキ顔料系
のトリアリールカルボニル顔料、インジゴ、無機顔料
(群青、コバルトブルーなど)が挙げられる。これらの染
料や顔料の添加法としては、溶液、乳化物、固体微粒子
分散物、高分子媒染剤に媒染された状態などいかなる方
法でも良い。これらの化合物の使用量は目的の吸収量に
よって決められるが、一般的に感材1m2当たり1μg以上1
g以下の範囲で用いることが好ましい。また、赤味調整
のためにジオキサン系顔料、キナクリドン系顔料、ジケ
トピロロピロール系顔料などを併用してもよい。
【0170】本発明においてはアンチハレーション層を
感光性層に対して光源から遠い側に設けることができ
る。アンチハレーション層は所望の波長範囲での最大吸
収が0.3以上2以下であることが好ましく、さらに好まし
くは0.5以上2以下の露光波長の吸収であり、かつ処理後
の可視領域においての吸収が0.001以上0.5未満であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは0.001以上0.3未満の光
学濃度を有する層であることが好ましい。
感光性層に対して光源から遠い側に設けることができ
る。アンチハレーション層は所望の波長範囲での最大吸
収が0.3以上2以下であることが好ましく、さらに好まし
くは0.5以上2以下の露光波長の吸収であり、かつ処理後
の可視領域においての吸収が0.001以上0.5未満であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは0.001以上0.3未満の光
学濃度を有する層であることが好ましい。
【0171】本発明でハレーション防止染料を使用する
場合、こうした染料は波長範囲で目的の吸収を有し、処
理後に可視領域での吸収が充分少なく、上記アンチハレ
ーション層の好ましい吸光度スペクトルの形状が得られ
ればいかなる化合物でも良い。例えば以下に挙げるもの
が開示されているが本発明はこれに限定されるものでは
ない。単独の染料としては特開昭59-56458号、特開平2-
216140号、同7-13295号、同7-11432号、米国特許5,380,
635号記載、特開平2-68539号公報第13頁左下欄1行目か
ら同第14頁左下欄9行目、同3-24539号公報第14頁左下欄
から同第16頁右下欄記載の化合物があり、処理で消色す
る染料としては特開昭52-139136号、同53-132334号、同
56-501480号、同57-16060号、同57-68831号、同57-1018
35号、同59-182436号、特開平7-36145号、同7-199409
号、特公昭48-33692号、同50-16648号、特公平2-41734
号、米国特許4,088,497号、同4,283,487号、同4,548,89
6号、同5,187,049号がある。
場合、こうした染料は波長範囲で目的の吸収を有し、処
理後に可視領域での吸収が充分少なく、上記アンチハレ
ーション層の好ましい吸光度スペクトルの形状が得られ
ればいかなる化合物でも良い。例えば以下に挙げるもの
が開示されているが本発明はこれに限定されるものでは
ない。単独の染料としては特開昭59-56458号、特開平2-
216140号、同7-13295号、同7-11432号、米国特許5,380,
635号記載、特開平2-68539号公報第13頁左下欄1行目か
ら同第14頁左下欄9行目、同3-24539号公報第14頁左下欄
から同第16頁右下欄記載の化合物があり、処理で消色す
る染料としては特開昭52-139136号、同53-132334号、同
56-501480号、同57-16060号、同57-68831号、同57-1018
35号、同59-182436号、特開平7-36145号、同7-199409
号、特公昭48-33692号、同50-16648号、特公平2-41734
号、米国特許4,088,497号、同4,283,487号、同4,548,89
6号、同5,187,049号がある。
【0172】本発明における熱現像感光材料は、支持体
の一方の側に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤を含む
感光性層を有し、他方の側にバック層を有する、いわゆ
る片面感光材料であることが好ましい。
の一方の側に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤を含む
感光性層を有し、他方の側にバック層を有する、いわゆ
る片面感光材料であることが好ましい。
【0173】本発明において片面感光材料は、搬送性改
良のためにマット剤を添加しても良い。マット剤は、一
般に水に不溶性の有機または無機化合物の微粒子であ
る。マット剤としては任意のものを使用でき、例えば米
国特許第1,939,213号、同2,701,245号、同2,322,037
号、同3,262,782号、同3,539,344号、同3,767,448号等
の各明細書に記載の有機マット剤、同1,260,772号、同
2,192,241号、同3,257,206号、同3,370,951号、同3,52
3,022号、同3,769,020号等の各明細書に記載の無機マッ
ト剤など当業界で良く知られたものを用いることができ
る。例えば具体的にはマット剤として用いることのでき
る有機化合物の例としては、水分散性ビニル重合体の例
としてポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル-α-メ
チルスチレン共重合体、ポリスチレン、スチレン-ジビ
ニルベンゼン共重合体、ポリビニルアセテート、ポリエ
チレンカーボネート、ポリテトラフルオロエチレンな
ど、セルロース誘導体の例としてはメチルセルロース、
セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオ
ネートなど、澱粉誘導体の例としてカルボキシ澱粉、カ
ルボキシニトロフェニル澱粉、尿素-ホルムアルデヒド-
澱粉反応物など、公知の硬化剤で硬化したゼラチンおよ
びコアセルベート硬化して微少カプセル中空粒体とした
硬化ゼラチンなど好ましく用いることができる。無機化
合物の例としては二酸化珪素、二酸化チタン、二酸化マ
グネシウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸カ
ルシウム、公知の方法で減感した塩化銀、同じく臭化
銀、ガラス、珪藻土などを好ましく用いることができ
る。上記のマット剤は必要に応じて異なる種類の物質を
混合して用いることができる。マット剤の大きさ、形状
に特に限定はなく、任意の粒径のものを用いることがで
きる。本発明の実施に際しては0.1μm〜30μmの粒径の
ものを用いるのが好ましい。また、マット剤の粒径分布
は狭くても広くても良い。一方、マット剤は感材のヘイ
ズ、表面光沢に大きく影響することから、マット剤作製
時あるいは複数のマット剤の混合により、粒径、形状お
よび粒径分布を必要に応じた状態にすることが好まし
い。
良のためにマット剤を添加しても良い。マット剤は、一
般に水に不溶性の有機または無機化合物の微粒子であ
る。マット剤としては任意のものを使用でき、例えば米
国特許第1,939,213号、同2,701,245号、同2,322,037
号、同3,262,782号、同3,539,344号、同3,767,448号等
の各明細書に記載の有機マット剤、同1,260,772号、同
2,192,241号、同3,257,206号、同3,370,951号、同3,52
3,022号、同3,769,020号等の各明細書に記載の無機マッ
ト剤など当業界で良く知られたものを用いることができ
る。例えば具体的にはマット剤として用いることのでき
る有機化合物の例としては、水分散性ビニル重合体の例
としてポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル-α-メ
チルスチレン共重合体、ポリスチレン、スチレン-ジビ
ニルベンゼン共重合体、ポリビニルアセテート、ポリエ
チレンカーボネート、ポリテトラフルオロエチレンな
ど、セルロース誘導体の例としてはメチルセルロース、
セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオ
ネートなど、澱粉誘導体の例としてカルボキシ澱粉、カ
ルボキシニトロフェニル澱粉、尿素-ホルムアルデヒド-
澱粉反応物など、公知の硬化剤で硬化したゼラチンおよ
びコアセルベート硬化して微少カプセル中空粒体とした
硬化ゼラチンなど好ましく用いることができる。無機化
合物の例としては二酸化珪素、二酸化チタン、二酸化マ
グネシウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸カ
ルシウム、公知の方法で減感した塩化銀、同じく臭化
銀、ガラス、珪藻土などを好ましく用いることができ
る。上記のマット剤は必要に応じて異なる種類の物質を
混合して用いることができる。マット剤の大きさ、形状
に特に限定はなく、任意の粒径のものを用いることがで
きる。本発明の実施に際しては0.1μm〜30μmの粒径の
ものを用いるのが好ましい。また、マット剤の粒径分布
は狭くても広くても良い。一方、マット剤は感材のヘイ
ズ、表面光沢に大きく影響することから、マット剤作製
時あるいは複数のマット剤の混合により、粒径、形状お
よび粒径分布を必要に応じた状態にすることが好まし
い。
【0174】本発明においてバック層のマット度として
はベック平滑度が1200秒以下10秒以上が好ましく、さら
に好ましくは700秒以下50秒以上である。
はベック平滑度が1200秒以下10秒以上が好ましく、さら
に好ましくは700秒以下50秒以上である。
【0175】本発明において、マット剤は感光材料の最
外表面層もしくは最外表面層として機能する層、あるい
は外表面に近い層に含有されるのが好ましく、またいわ
ゆる保護層として作用する層に含有されることが好まし
い。
外表面層もしくは最外表面層として機能する層、あるい
は外表面に近い層に含有されるのが好ましく、またいわ
ゆる保護層として作用する層に含有されることが好まし
い。
【0176】本発明においてバック層の好適なバインダ
ーは透明または半透明で、一般に無色であり、天然ポリ
マー合成樹脂やポリマーおよびコポリマー、その他フィ
ルムを形成する媒体、例えば:ゼラチン、アラビアゴ
ム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロ
ース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブ
チレート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デンプ
ン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポ
リ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレ
ン-無水マレイン酸)、コポリ(スチレン-アクリロニトリ
ル)、コポリ(スチレン-ブタジエン)、ポリ(ビニルアセ
タール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)およびポリ
(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタ
ン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ
(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニル
アセテート)、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類
がある。バインダーは水または有機溶媒またはエマルジ
ョンから被覆形成してもよい。
ーは透明または半透明で、一般に無色であり、天然ポリ
マー合成樹脂やポリマーおよびコポリマー、その他フィ
ルムを形成する媒体、例えば:ゼラチン、アラビアゴ
ム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロ
ース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブ
チレート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デンプ
ン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポ
リ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレ
ン-無水マレイン酸)、コポリ(スチレン-アクリロニトリ
ル)、コポリ(スチレン-ブタジエン)、ポリ(ビニルアセ
タール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)およびポリ
(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタ
ン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ
(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニル
アセテート)、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類
がある。バインダーは水または有機溶媒またはエマルジ
ョンから被覆形成してもよい。
【0177】本発明においてバック層は、所望の波長範
囲での最大吸収が0.3以上2以下であることが好ましく、
さらに好ましくは0.5以上2以下の吸収であり、かつ処理
後の可視領域においての吸収が0.001以上0.5未満である
ことが好ましく、さらに好ましくは0.001以上0.3未満の
光学濃度を有する層であることが好ましい。また、バッ
ク層に用いるハレーション防止染料の例としては前述の
アンチハレーション層と同じである。
囲での最大吸収が0.3以上2以下であることが好ましく、
さらに好ましくは0.5以上2以下の吸収であり、かつ処理
後の可視領域においての吸収が0.001以上0.5未満である
ことが好ましく、さらに好ましくは0.001以上0.3未満の
光学濃度を有する層であることが好ましい。また、バッ
ク層に用いるハレーション防止染料の例としては前述の
アンチハレーション層と同じである。
【0178】米国特許第4,460,681号および同第4,374,9
21号に示されるような裏面抵抗性加熱層(backside resi
stive heating layer)を感光性熱現像写真画像系に使用
することもできる。
21号に示されるような裏面抵抗性加熱層(backside resi
stive heating layer)を感光性熱現像写真画像系に使用
することもできる。
【0179】本発明の画像形成層(感光性層)、保護
層、バック層など各層には硬膜剤を用いても良い。硬膜
剤の例としてはT.H.James著“THE THEORY OF THE PHOTO
GRAPHIC PROCESS FOURTH EDITION”(Macmillan Publish
ing Co., Inc.刊、1977年刊)77頁から87頁に記載の各方
法があり、同書78頁など記載の多価金属イオン、米国特
許4,281,060号、特開平6-208193号などのポリイソシア
ネート類、米国特許4,791,042号などのエポキシ化合物
類、特開昭62-89048号などのビニルスルホン系化合物類
が好ましく用いられる。
層、バック層など各層には硬膜剤を用いても良い。硬膜
剤の例としてはT.H.James著“THE THEORY OF THE PHOTO
GRAPHIC PROCESS FOURTH EDITION”(Macmillan Publish
ing Co., Inc.刊、1977年刊)77頁から87頁に記載の各方
法があり、同書78頁など記載の多価金属イオン、米国特
許4,281,060号、特開平6-208193号などのポリイソシア
ネート類、米国特許4,791,042号などのエポキシ化合物
類、特開昭62-89048号などのビニルスルホン系化合物類
が好ましく用いられる。
【0180】硬膜剤は溶液として添加され、この溶液の
保護層塗布液中への添加時期は、塗布する180分前から
直前、好ましくは60分前から10秒前であるが、混合方法
および混合条件については本発明の効果が十分に現れる
限りにおいては特に制限はない。具体的な混合方法とし
ては添加流量とコーターへの送液量から計算した平均滞
留時間を所望の時間となるようにしたタンクでの混合す
る方法やN.Harnby、M.F.Edwards、A.W.Nienow著、高橋
幸司訳“液体混合技術”(日刊工業新聞社刊、1989年)の
第8章等に記載されているスタチックミキサーなどを使
用する方法がある。
保護層塗布液中への添加時期は、塗布する180分前から
直前、好ましくは60分前から10秒前であるが、混合方法
および混合条件については本発明の効果が十分に現れる
限りにおいては特に制限はない。具体的な混合方法とし
ては添加流量とコーターへの送液量から計算した平均滞
留時間を所望の時間となるようにしたタンクでの混合す
る方法やN.Harnby、M.F.Edwards、A.W.Nienow著、高橋
幸司訳“液体混合技術”(日刊工業新聞社刊、1989年)の
第8章等に記載されているスタチックミキサーなどを使
用する方法がある。
【0181】本発明には塗布性、帯電改良などを目的と
して界面活性剤を用いても良い。界面活性剤の例として
は、ノニオン系、アニオン系、カチオン系、フッ素系な
どいかなるものも適宜用いられる。具体的には、特開昭
62-170950号、米国特許5,380,644号などに記載のフッ素
系高分子界面活性剤、特開昭60-244945号、特開昭63-18
8135号などに記載のフッ素系界面活性剤、米国特許3,88
5,965号などに記載のポリシロキ酸系界面活性剤、特開
平6-301140号などに記載のポリアルキレンオキサイドや
アニオン系界面活性剤などが挙げられる。
して界面活性剤を用いても良い。界面活性剤の例として
は、ノニオン系、アニオン系、カチオン系、フッ素系な
どいかなるものも適宜用いられる。具体的には、特開昭
62-170950号、米国特許5,380,644号などに記載のフッ素
系高分子界面活性剤、特開昭60-244945号、特開昭63-18
8135号などに記載のフッ素系界面活性剤、米国特許3,88
5,965号などに記載のポリシロキ酸系界面活性剤、特開
平6-301140号などに記載のポリアルキレンオキサイドや
アニオン系界面活性剤などが挙げられる。
【0182】本発明に用いられる溶剤の例としては新版
溶剤ポケットブック(オーム社、1994年刊)などに挙げら
れるが、本発明はこれに限定されるものではない。ま
た、本発明で使用する溶剤の沸点としては40℃以上180
℃以下のものが好ましい。
溶剤ポケットブック(オーム社、1994年刊)などに挙げら
れるが、本発明はこれに限定されるものではない。ま
た、本発明で使用する溶剤の沸点としては40℃以上180
℃以下のものが好ましい。
【0183】本発明の溶剤の例としてはヘキサン、シク
ロヘキサン、トルエン、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エ
チル、1,1,1-トリクロロエタン、テトラヒドロフラン、
トリエチルアミン、チオフェン、トリフルオロエタノー
ル、パーフルオロペンタン、キシレン、n-ブタノール、
フェノール、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、酢酸ブチル、炭酸ジエチル、クロロベンゼン、ジブ
チルエーテル、アニソール、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、モルホリン、
プロパンスルトン、パーフルオロトリブチルアミン、水
などが挙げられる。
ロヘキサン、トルエン、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エ
チル、1,1,1-トリクロロエタン、テトラヒドロフラン、
トリエチルアミン、チオフェン、トリフルオロエタノー
ル、パーフルオロペンタン、キシレン、n-ブタノール、
フェノール、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、酢酸ブチル、炭酸ジエチル、クロロベンゼン、ジブ
チルエーテル、アニソール、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、モルホリン、
プロパンスルトン、パーフルオロトリブチルアミン、水
などが挙げられる。
【0184】本発明における熱現像用写真乳剤は、種々
の支持体上に被覆させることができる。典型的な支持体
は、ポリエステルフィルム、下塗りポリエステルフィル
ム、ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム(PET
フィルム)、ポリエチレンナフタレートフィルム、硝酸
セルロースフィルム、セルロースエステルフィルム、ポ
リ(ビニルアセタール)フィルム、ポリカーボネートフ
ィルムおよび関連するまたは樹脂状の材料、ならびにガ
ラス、紙、金属などを含む。可撓性基材、特に、バライ
タおよび/または部分的にアセチル化されたα-オレフ
ィンポリマー、特にポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン−ブテンコポリマーなどの炭素数2〜10であるα-
オレフィンのポリマーによりコートされた紙支持体が、
典型的に用いられる。このような支持体は透明であって
も不透明であってもよいが、透明であることが好まし
い。
の支持体上に被覆させることができる。典型的な支持体
は、ポリエステルフィルム、下塗りポリエステルフィル
ム、ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム(PET
フィルム)、ポリエチレンナフタレートフィルム、硝酸
セルロースフィルム、セルロースエステルフィルム、ポ
リ(ビニルアセタール)フィルム、ポリカーボネートフ
ィルムおよび関連するまたは樹脂状の材料、ならびにガ
ラス、紙、金属などを含む。可撓性基材、特に、バライ
タおよび/または部分的にアセチル化されたα-オレフ
ィンポリマー、特にポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン−ブテンコポリマーなどの炭素数2〜10であるα-
オレフィンのポリマーによりコートされた紙支持体が、
典型的に用いられる。このような支持体は透明であって
も不透明であってもよいが、透明であることが好まし
い。
【0185】本発明における感光材料は、帯電防止また
は導電性層、例えば、可溶性塩(例えば塩化物、硝酸塩
など)、蒸着金属層、米国特許第2,861,056号および同第
3,206,312号に記載のようなイオン性ポリマーまたは米
国特許第3,428,451号に記載のような不溶性無機塩など
を含む層などを有してもよい。
は導電性層、例えば、可溶性塩(例えば塩化物、硝酸塩
など)、蒸着金属層、米国特許第2,861,056号および同第
3,206,312号に記載のようなイオン性ポリマーまたは米
国特許第3,428,451号に記載のような不溶性無機塩など
を含む層などを有してもよい。
【0186】本発明における熱現像感光材料を用いてカ
ラー画像を得る方法としては特開平7-13295号10頁左欄4
3行目から11左欄40行目に記載の方法がある。また、カ
ラー染料画像の安定剤としては英国特許第1,326,889
号、米国特許第3,432,300号、同第3,698,909号、同第3,
574,627号、同第3,573,050号、同第3,764,337号および
同第4,042,394号に例示されている。
ラー画像を得る方法としては特開平7-13295号10頁左欄4
3行目から11左欄40行目に記載の方法がある。また、カ
ラー染料画像の安定剤としては英国特許第1,326,889
号、米国特許第3,432,300号、同第3,698,909号、同第3,
574,627号、同第3,573,050号、同第3,764,337号および
同第4,042,394号に例示されている。
【0187】本発明における熱現像感光材料はいかなる
方法で塗布されても良い。具体的には、エクストルージ
ョンコーティング、スライドコーティング、カーテンコ
ーティング、浸漬コーティング、ナイフコーティング、
フローコーティング、または米国特許第2,681,294号に
記載の種類のホッパーを用いる押出コーティングを含む
種々のコーティング操作が用いられ、Stephen F. Kistl
er、Petert M. Schweizer著“LIQUID FILM COATING”(C
HAPMAN & HALL社刊、1997年)399頁から536頁記載のエク
ストルージョンコーティング、またはスライドコーティ
ング好ましく用いられ、特に好ましくはスライドコーテ
ィングが用いられる。スライドコーティングに使用され
るスライドコーターの形状の例は同書427頁のFigure 11
b.1にある。また、所望により同書399頁から536頁記載
の方法、米国特許第2,761,791号および英国特許第837,0
95号に記載の方法により2層またはそれ以上の層を同時
に被覆することができる。
方法で塗布されても良い。具体的には、エクストルージ
ョンコーティング、スライドコーティング、カーテンコ
ーティング、浸漬コーティング、ナイフコーティング、
フローコーティング、または米国特許第2,681,294号に
記載の種類のホッパーを用いる押出コーティングを含む
種々のコーティング操作が用いられ、Stephen F. Kistl
er、Petert M. Schweizer著“LIQUID FILM COATING”(C
HAPMAN & HALL社刊、1997年)399頁から536頁記載のエク
ストルージョンコーティング、またはスライドコーティ
ング好ましく用いられ、特に好ましくはスライドコーテ
ィングが用いられる。スライドコーティングに使用され
るスライドコーターの形状の例は同書427頁のFigure 11
b.1にある。また、所望により同書399頁から536頁記載
の方法、米国特許第2,761,791号および英国特許第837,0
95号に記載の方法により2層またはそれ以上の層を同時
に被覆することができる。
【0188】本発明における熱現像感光材料の中に追加
の層、例えば移動染料画像を受容するための染料受容
層、反射印刷が望まれる場合の不透明化層、保護トップ
コート層および光熱写真技術において既知のプライマー
層などを含むことができる。本発明の感光材料はその感
材一枚のみで画像形成できることが好ましく、受像層等
の画像形成に必要な機能性層が別の感材とならないこと
が好ましい。
の層、例えば移動染料画像を受容するための染料受容
層、反射印刷が望まれる場合の不透明化層、保護トップ
コート層および光熱写真技術において既知のプライマー
層などを含むことができる。本発明の感光材料はその感
材一枚のみで画像形成できることが好ましく、受像層等
の画像形成に必要な機能性層が別の感材とならないこと
が好ましい。
【0189】本発明の感光材料はいかなる方法で現像さ
れても良いが、通常イメージワイズに露光した感光材料
を昇温して現像される。好ましい現像温度としては80〜
250℃であり、さらに好ましくは100〜140℃である。現
像時間としては1〜180秒が好ましく、10〜90秒がさらに
好ましい。
れても良いが、通常イメージワイズに露光した感光材料
を昇温して現像される。好ましい現像温度としては80〜
250℃であり、さらに好ましくは100〜140℃である。現
像時間としては1〜180秒が好ましく、10〜90秒がさらに
好ましい。
【0190】本発明の感光材料はいかなる方法で露光さ
れても良いが、露光光源としてレーザー光が好ましい。
本発明によるレーザー光としては、ガスレーザー、YAG
レーザー、色素レーザー、半導体レーザーなどが好まし
い。また、半導体レーザーと第2高調波発生素子などを
用いることもできる。
れても良いが、露光光源としてレーザー光が好ましい。
本発明によるレーザー光としては、ガスレーザー、YAG
レーザー、色素レーザー、半導体レーザーなどが好まし
い。また、半導体レーザーと第2高調波発生素子などを
用いることもできる。
【0191】本発明の感光材料は露光時のヘイズが低
く、干渉縞が発生しやすい傾向にある。この干渉縞発生
防止技術としては、特開平5-113548号などに開示されて
いるレーザー光を感光材料に対して斜めに入光させる技
術や、WO95/31754号などに開示されているマルチモード
レーザーを利用する方法が知られており、これらの技術
を用いることが好ましい。
く、干渉縞が発生しやすい傾向にある。この干渉縞発生
防止技術としては、特開平5-113548号などに開示されて
いるレーザー光を感光材料に対して斜めに入光させる技
術や、WO95/31754号などに開示されているマルチモード
レーザーを利用する方法が知られており、これらの技術
を用いることが好ましい。
【0192】本発明の感光材料を露光するにはSPIE vo
l.169 Laser Printing 116-128頁(1979)、特開平4-5104
3号、WO95/31754号などに開示されているようにレーザ
ー光が重なるように露光し、走査線が見えないようにす
ることが好ましい。
l.169 Laser Printing 116-128頁(1979)、特開平4-5104
3号、WO95/31754号などに開示されているようにレーザ
ー光が重なるように露光し、走査線が見えないようにす
ることが好ましい。
【0193】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例-1 《PET支持体の作成》テレフタル酸とエチレングリコ−
ルを用い、常法に従い固有粘度IV=0.66(フェノ−ル/テ
トラクロルエタン=6/4(重量比)中25℃で測定)のPETを得
た。これをペレット化して130℃で4時間乾燥した後、30
0℃で溶融後T型ダイから押し出して急冷し、熱固定後の
膜厚が175μmになるような厚みの未延伸フィルムを作成
した。
する。 実施例-1 《PET支持体の作成》テレフタル酸とエチレングリコ−
ルを用い、常法に従い固有粘度IV=0.66(フェノ−ル/テ
トラクロルエタン=6/4(重量比)中25℃で測定)のPETを得
た。これをペレット化して130℃で4時間乾燥した後、30
0℃で溶融後T型ダイから押し出して急冷し、熱固定後の
膜厚が175μmになるような厚みの未延伸フィルムを作成
した。
【0194】これを、周速の異なるロ−ルを用い3.3倍
に縦延伸、ついでテンタ−で4.5倍に横延伸を実施し
た。この時の温度はそれぞれ、110℃、130℃であった。
この後、240℃で20秒間熱固定後これと同じ温度で横方
向に4%緩和した。この後テンタ−のチャック部をスリッ
トした後、両端にナ−ル加工を行い、4kg/cm2で巻き取
り、厚み175μmのロ−ルを得た。
に縦延伸、ついでテンタ−で4.5倍に横延伸を実施し
た。この時の温度はそれぞれ、110℃、130℃であった。
この後、240℃で20秒間熱固定後これと同じ温度で横方
向に4%緩和した。この後テンタ−のチャック部をスリッ
トした後、両端にナ−ル加工を行い、4kg/cm2で巻き取
り、厚み175μmのロ−ルを得た。
【0195】《表面コロナ処理》ピラー社製ソリッドス
テートコロナ処理機6KVAモデルを用い、支持体の両面を
室温下において20m/分で処理した。この時の電流、電圧
の読み取り値から、支持体には0.375kV・A・分/m2の処
理がなされていることがわかった。この時の処理周波数
は9.6kHz、電極と誘電体ロ−ルのギャップクリアランス
は1.6mmであった。
テートコロナ処理機6KVAモデルを用い、支持体の両面を
室温下において20m/分で処理した。この時の電流、電圧
の読み取り値から、支持体には0.375kV・A・分/m2の処
理がなされていることがわかった。この時の処理周波数
は9.6kHz、電極と誘電体ロ−ルのギャップクリアランス
は1.6mmであった。
【0196】《下塗り支持体の作成》 (下塗り塗布液Aの調製)ポリエステル共重合体水分散物
ペスレジンA-515GB(30wt%、高松油脂(株)製)200mlに
ポリスチレン微粒子(平均粒径0.2μm)1g、界面活性剤
1(1wt%)20mlを添加し、これに蒸留水を加えて1000mlと
して下塗り塗布液Aとした。
ペスレジンA-515GB(30wt%、高松油脂(株)製)200mlに
ポリスチレン微粒子(平均粒径0.2μm)1g、界面活性剤
1(1wt%)20mlを添加し、これに蒸留水を加えて1000mlと
して下塗り塗布液Aとした。
【0197】(下塗り塗布液Bの調製)蒸留水680mlにスチ
レン−ブタジエン共重合体水分散物(スチレン/ブタジエ
ン/イタコン酸=47/50/3(重量比)、濃度30wt%、)200ml、
ポリスチレン微粒子(平均粒径2.5μm)0.1gを添加し、
更に蒸留水を加えて1000mlとして下塗り塗布液Bとし
た。
レン−ブタジエン共重合体水分散物(スチレン/ブタジエ
ン/イタコン酸=47/50/3(重量比)、濃度30wt%、)200ml、
ポリスチレン微粒子(平均粒径2.5μm)0.1gを添加し、
更に蒸留水を加えて1000mlとして下塗り塗布液Bとし
た。
【0198】(下塗り塗布液Cの調製)イナートゼラチン1
0gを蒸留水500mlに溶解し、そこに特開昭61−20033号明
細書記載の酸化スズ−酸化アンチモン複合物微粒子の水
分散物(40wt%)40gを添加して、これに蒸留水を加えて10
00mlにして下塗り塗布液Cとした。
0gを蒸留水500mlに溶解し、そこに特開昭61−20033号明
細書記載の酸化スズ−酸化アンチモン複合物微粒子の水
分散物(40wt%)40gを添加して、これに蒸留水を加えて10
00mlにして下塗り塗布液Cとした。
【0199】(下塗り支持体の作成)上記コロナ放電処理
を施した後、下塗り塗布液Aをバーコーターでウエット
塗布量が5ml/m2になるように塗布して180℃で5分間乾燥
した。乾燥膜厚は約0.3μmであった。次いでこの裏面
(バック面)にコロナ放電処理を施した後、下塗り塗布液
Bをバーコーターでウエット塗布量が5ml/m2、乾燥膜厚
が約0.3μmになるように塗布して180℃で5分間乾燥
し、更にこの上に下塗り塗布液Cをバーコーターでウエ
ット塗布量が3ml/m2、乾燥膜厚が約0.03μmになるよう
に塗布して180℃で5分間乾燥して下塗り支持体を作成し
た。以下のように、脂肪酸銀塩を調製した。
を施した後、下塗り塗布液Aをバーコーターでウエット
塗布量が5ml/m2になるように塗布して180℃で5分間乾燥
した。乾燥膜厚は約0.3μmであった。次いでこの裏面
(バック面)にコロナ放電処理を施した後、下塗り塗布液
Bをバーコーターでウエット塗布量が5ml/m2、乾燥膜厚
が約0.3μmになるように塗布して180℃で5分間乾燥
し、更にこの上に下塗り塗布液Cをバーコーターでウエ
ット塗布量が3ml/m2、乾燥膜厚が約0.03μmになるよう
に塗布して180℃で5分間乾燥して下塗り支持体を作成し
た。以下のように、脂肪酸銀塩を調製した。
【0200】《脂肪酸銀塩A(本発明)の調製》ヘンケ
ル社製ベヘン酸(製品名EdenorC22-85R)87.6g、
蒸留水423ml、5N-NaOH水溶液49.2ml、tert-ブタノール1
20mlを混合し、75℃にて1時間撹拌し反応させ、ベヘン
酸ナトリウム溶液を得た。別に、硝酸銀40.4gの水溶液
206.2ml(pH4.0)を用意し、10℃にて保温した。635m
lの蒸留水と30mlのtert−ブタノールを入れた反応容器
を30℃に保温し、攪拌しながら先のベヘン酸ナトリウム
溶液の全量と硝酸銀水溶液の全量を流量一定でそれぞれ
62分10秒と60分かけて添加した。このとき、硝酸銀水溶
液添加開始後7分20秒間は硝酸銀水溶液のみが添加され
るようにし、そのあとベヘン酸ナトリウム溶液を添加開
始し、硝酸銀水溶液の添加終了後9分30秒間はベヘン酸
ナトリウム溶液のみが添加されるようにした。このと
き、反応容器内の温度は30℃とし、液温度が上がらない
ように外温コントロールした。また、ベヘン酸ナトリウ
ム溶液の添加系の配管は、スチームトレースにより保温
し、添加ノズル先端の出口の液温度が75℃になるように
スチーム開度を調整した。また、硝酸銀水溶液の添加系
の配管は、2重管の外側に冷水を循環させることにより
保温した。ベヘン酸ナトリウム溶液の添加位置と硝酸銀
水溶液の添加位置は攪拌軸を中心として対称的な配置と
し、また反応液に接触しないような高さに調整した(以
上図1、3参照)。
ル社製ベヘン酸(製品名EdenorC22-85R)87.6g、
蒸留水423ml、5N-NaOH水溶液49.2ml、tert-ブタノール1
20mlを混合し、75℃にて1時間撹拌し反応させ、ベヘン
酸ナトリウム溶液を得た。別に、硝酸銀40.4gの水溶液
206.2ml(pH4.0)を用意し、10℃にて保温した。635m
lの蒸留水と30mlのtert−ブタノールを入れた反応容器
を30℃に保温し、攪拌しながら先のベヘン酸ナトリウム
溶液の全量と硝酸銀水溶液の全量を流量一定でそれぞれ
62分10秒と60分かけて添加した。このとき、硝酸銀水溶
液添加開始後7分20秒間は硝酸銀水溶液のみが添加され
るようにし、そのあとベヘン酸ナトリウム溶液を添加開
始し、硝酸銀水溶液の添加終了後9分30秒間はベヘン酸
ナトリウム溶液のみが添加されるようにした。このと
き、反応容器内の温度は30℃とし、液温度が上がらない
ように外温コントロールした。また、ベヘン酸ナトリウ
ム溶液の添加系の配管は、スチームトレースにより保温
し、添加ノズル先端の出口の液温度が75℃になるように
スチーム開度を調整した。また、硝酸銀水溶液の添加系
の配管は、2重管の外側に冷水を循環させることにより
保温した。ベヘン酸ナトリウム溶液の添加位置と硝酸銀
水溶液の添加位置は攪拌軸を中心として対称的な配置と
し、また反応液に接触しないような高さに調整した(以
上図1、3参照)。
【0201】ベヘン酸ナトリウム溶液を添加終了後、そ
のままの温度で20分間攪拌放置し、25℃に降温した。そ
の後、吸引濾過で固形分を濾別し、固形分を濾過水の伝
導度が30μS/cmになるまで水洗した。こうして脂肪酸銀
塩Aを得た。得られた固形分は、乾燥させないでウエッ
トケーキとして保管した。
のままの温度で20分間攪拌放置し、25℃に降温した。そ
の後、吸引濾過で固形分を濾別し、固形分を濾過水の伝
導度が30μS/cmになるまで水洗した。こうして脂肪酸銀
塩Aを得た。得られた固形分は、乾燥させないでウエッ
トケーキとして保管した。
【0202】得られたベヘン酸銀粒子の形態を電子顕微
鏡撮影により評価したところ、平均球相当径0.52μm 、
平均粒子厚み0.14μm 、球相当径の変動係数15%の鱗片
状の結晶であった。
鏡撮影により評価したところ、平均球相当径0.52μm 、
平均粒子厚み0.14μm 、球相当径の変動係数15%の鱗片
状の結晶であった。
【0203】《脂肪酸銀塩B〜Gの調製》ベヘン酸ナト
リウム溶液の温度、反応容器内の温度、添加ノズルの位
置、添加ノズルの高さについて、表1に示すように変え
たこと以外は脂肪酸銀塩Aと同様にして脂肪酸銀塩B〜
Gを調製した(図1〜4参照)。
リウム溶液の温度、反応容器内の温度、添加ノズルの位
置、添加ノズルの高さについて、表1に示すように変え
たこと以外は脂肪酸銀塩Aと同様にして脂肪酸銀塩B〜
Gを調製した(図1〜4参照)。
【0204】《脂肪酸銀塩Hの調製》ベヘン酸ナトリウ
ム溶液の添加経路の保温をしなかったこと以外は脂肪酸
銀塩Aと同様にして脂肪酸銀塩Hを調製した。このと
き、ベヘン酸ナトリウム溶液の添加ノズル先端での温度
は60℃に下がっていた。
ム溶液の添加経路の保温をしなかったこと以外は脂肪酸
銀塩Aと同様にして脂肪酸銀塩Hを調製した。このと
き、ベヘン酸ナトリウム溶液の添加ノズル先端での温度
は60℃に下がっていた。
【0205】また、ベヘン酸ナトリウム溶液調製容器内
の温度を70℃に設定するとベヘン酸ナトリウム溶液が添
加経路の配管内で固化し添加することができなかった。
の温度を70℃に設定するとベヘン酸ナトリウム溶液が添
加経路の配管内で固化し添加することができなかった。
【0206】《脂肪酸銀塩I、Jの調製》硝酸銀水溶液
添加終了直後にCa、Znの硝酸塩の0.1mol/l水溶液
をそれぞれ硝酸銀1molに対し、各金属イオンとして1m
ol%となるように添加したこと以外は脂肪酸銀塩Aと同
様にして脂肪酸銀塩I、Jを調製した。
添加終了直後にCa、Znの硝酸塩の0.1mol/l水溶液
をそれぞれ硝酸銀1molに対し、各金属イオンとして1m
ol%となるように添加したこと以外は脂肪酸銀塩Aと同
様にして脂肪酸銀塩I、Jを調製した。
【0207】《脂肪酸銀塩Kの調製》ヘンケル社製ベヘ
ン酸(製品名EdenorC22-85R)87.6g、蒸留水423m
l、5N-NaOH水溶液49.2ml、tert−ブタノール120mlを混
合し、75℃にて1時間攪拌し反応させベヘン酸ナトリウ
ム溶液を得た。反応容器中に硝酸銀40.4g、蒸留水840ml
とtert−ブタノール30mlを入れて(pH4.0)30℃に
保温し、攪拌しながら先のベヘン酸ナトリウム溶液の全
量を流量一定で30分かけて添加した。このとき、反応容
器内の温度は30℃とし、液温度が上がらないように外温
コントロールした。
ン酸(製品名EdenorC22-85R)87.6g、蒸留水423m
l、5N-NaOH水溶液49.2ml、tert−ブタノール120mlを混
合し、75℃にて1時間攪拌し反応させベヘン酸ナトリウ
ム溶液を得た。反応容器中に硝酸銀40.4g、蒸留水840ml
とtert−ブタノール30mlを入れて(pH4.0)30℃に
保温し、攪拌しながら先のベヘン酸ナトリウム溶液の全
量を流量一定で30分かけて添加した。このとき、反応容
器内の温度は30℃とし、液温度が上がらないように外温
コントロールした。
【0208】また、ベヘン酸ナトリウム溶液の添加系の
配管は、スチームトレースにより保温し、添加ノズル先
端の出口の液温度が75℃になるようにスチーム開度を調
整した。ベヘン酸ナトリウム溶液の添加ノズルの高さは
反応液に接触しないように調整した。
配管は、スチームトレースにより保温し、添加ノズル先
端の出口の液温度が75℃になるようにスチーム開度を調
整した。ベヘン酸ナトリウム溶液の添加ノズルの高さは
反応液に接触しないように調整した。
【0209】ベヘン酸ナトリウム溶液を添加終了後、そ
のままの温度で20分間攪拌放置し、25℃に降温した。そ
の後、吸引濾過で固形分を濾別し、固形分を濾過水の伝
導度が30μS/cmになるまで水洗した。こうして脂肪酸銀
塩Kを得た。得られた固形分は、乾燥させないでウエッ
トケーキとして保管した。
のままの温度で20分間攪拌放置し、25℃に降温した。そ
の後、吸引濾過で固形分を濾別し、固形分を濾過水の伝
導度が30μS/cmになるまで水洗した。こうして脂肪酸銀
塩Kを得た。得られた固形分は、乾燥させないでウエッ
トケーキとして保管した。
【0210】得られたベヘン酸銀粒子の形態を電子顕微
鏡撮影により評価したところ、平均球相当径0.55μm 、
平均粒子厚み0.18μm 、球相当径の変動係数23%の鱗片
状の結晶であった。
鏡撮影により評価したところ、平均球相当径0.55μm 、
平均粒子厚み0.18μm 、球相当径の変動係数23%の鱗片
状の結晶であった。
【0211】《脂肪酸銀塩L〜Oの調製》ベヘン酸ナト
リウム溶液の温度、反応容器内の温度、添加ノズルの高
さについて、表1に示すように変えたこと以外は脂肪酸
銀塩Kと同様にして脂肪酸銀塩L〜Oを調製した。
リウム溶液の温度、反応容器内の温度、添加ノズルの高
さについて、表1に示すように変えたこと以外は脂肪酸
銀塩Kと同様にして脂肪酸銀塩L〜Oを調製した。
【0212】《脂肪酸銀塩Pの調製》ベヘン酸ナトリウ
ム溶液の添加経路の保温をしなかったこと以外は脂肪酸
銀塩Kと同様にして脂肪酸銀塩Pを調製した。このと
き、ベヘン酸ナトリウム溶液の添加ノズル先端での温度
は60℃に下がっていた。
ム溶液の添加経路の保温をしなかったこと以外は脂肪酸
銀塩Kと同様にして脂肪酸銀塩Pを調製した。このと
き、ベヘン酸ナトリウム溶液の添加ノズル先端での温度
は60℃に下がっていた。
【0213】また、ベヘン酸ナトリウム溶液の調製容器
内の温度を70℃に設定するとベヘン酸ナトリウム溶液が
添加経路の配管内で固化し添加することができなかっ
た。
内の温度を70℃に設定するとベヘン酸ナトリウム溶液が
添加経路の配管内で固化し添加することができなかっ
た。
【0214】《脂肪酸銀塩Q、Rの調製》硝酸銀水溶液
添加終了直後にCa、Znの硝酸塩の0.1mol/l水溶液
をそれぞれ銀1molに対し、各金属イオンとして1mol%
となるように添加したこと以外は脂肪酸銀塩Kと同様に
して脂肪酸銀塩Q、Rを調製した。
添加終了直後にCa、Znの硝酸塩の0.1mol/l水溶液
をそれぞれ銀1molに対し、各金属イオンとして1mol%
となるように添加したこと以外は脂肪酸銀塩Kと同様に
して脂肪酸銀塩Q、Rを調製した。
【0215】《脂肪酸銀塩Sの調製》ヘンケル社製ベヘ
ン酸(製品名EdenorC22-85R)43.8g、蒸留水730m
l、tert−ブタノール60ml、1N-NaOH水溶液117mlを混合
し、79℃で1時間攪拌し反応させた。次いで、硝酸銀1
9.2gの水溶液112.5ml(pH4.2)を10分かけて添加し、
そのまま5分間放置し、30℃に降温した。その後、吸引
濾過で固形分を濾別し、固形分を濾過水の伝導度が30μ
S/cmになるまで水洗した。こうして脂肪酸銀塩Sを得
た。得られた固形分は、乾燥させないでウエットケーキ
として保管した。
ン酸(製品名EdenorC22-85R)43.8g、蒸留水730m
l、tert−ブタノール60ml、1N-NaOH水溶液117mlを混合
し、79℃で1時間攪拌し反応させた。次いで、硝酸銀1
9.2gの水溶液112.5ml(pH4.2)を10分かけて添加し、
そのまま5分間放置し、30℃に降温した。その後、吸引
濾過で固形分を濾別し、固形分を濾過水の伝導度が30μ
S/cmになるまで水洗した。こうして脂肪酸銀塩Sを得
た。得られた固形分は、乾燥させないでウエットケーキ
として保管した。
【0216】得られたベヘン酸銀粒子の形態を電子顕微
鏡撮影により評価したところ、平均粒子長軸長さ3μm
、平均粒子短軸長さ0.06μm の針状の結晶であった。
鏡撮影により評価したところ、平均粒子長軸長さ3μm
、平均粒子短軸長さ0.06μm の針状の結晶であった。
【0217】
【表1】
【0218】上記で得られた脂肪酸銀塩A〜Sを下記の
方法で分散し、脂肪酸銀塩の分散物A〜Sを作成した。
方法で分散し、脂肪酸銀塩の分散物A〜Sを作成した。
【0219】《脂肪酸銀塩の分散物A〜Sの作成》脂肪
酸銀塩A〜Sのそれぞれ乾燥固形分100g相当のウエッ
トケーキに対し、ポリビニルアルコール((株)クラレ
製、商品名:PVA-205)7.4gおよび水を添加し、全体量
を385gとしてからホモミキサーにて予備分散した。
酸銀塩A〜Sのそれぞれ乾燥固形分100g相当のウエッ
トケーキに対し、ポリビニルアルコール((株)クラレ
製、商品名:PVA-205)7.4gおよび水を添加し、全体量
を385gとしてからホモミキサーにて予備分散した。
【0220】次にそれら予備分散済みの原液を分散機
(商品名:マイクロフルイダイザーM−110S−E
H、マイクロフルイデックス・インターナショナル・コ
ーポレーション製、G10Zインタラクションチャンバ
ー使用)の圧力を1750kg/cm2に調節して、3回処理
し、脂肪酸銀塩の分散物A〜Sを得た。こうして得た脂
肪酸銀塩の分散物A〜Sの粒子サイズを表2に記載し
た。分散における冷却操作は蛇管式熱交換器をインタラ
クションチャンバーの前後に各々装着し、冷媒の温度を
調節することで所望の分散温度に設定した。
(商品名:マイクロフルイダイザーM−110S−E
H、マイクロフルイデックス・インターナショナル・コ
ーポレーション製、G10Zインタラクションチャンバ
ー使用)の圧力を1750kg/cm2に調節して、3回処理
し、脂肪酸銀塩の分散物A〜Sを得た。こうして得た脂
肪酸銀塩の分散物A〜Sの粒子サイズを表2に記載し
た。分散における冷却操作は蛇管式熱交換器をインタラ
クションチャンバーの前後に各々装着し、冷媒の温度を
調節することで所望の分散温度に設定した。
【0221】《還元剤の25wt%分散物の調製》1,1-ビス
(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-3,5,5-トリメチ
ルヘキサン80gとクラレ(株)製変性ポリビニルアルコー
ルポバールMP203の20wt%水溶液64gに水176gを添加し良
く混合してスラリーとした。平均直径0.5mmのジルコニ
アビーズ800gを用意してスラリーと一緒にベッセルに
入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:アイメッ
クス(株)製)にて5時間分散し還元剤分散物を得た。
こうして得た還元剤分散物に含まれる還元剤粒子は平均
粒径0.72μmであった。
(2-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)-3,5,5-トリメチ
ルヘキサン80gとクラレ(株)製変性ポリビニルアルコー
ルポバールMP203の20wt%水溶液64gに水176gを添加し良
く混合してスラリーとした。平均直径0.5mmのジルコニ
アビーズ800gを用意してスラリーと一緒にベッセルに
入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:アイメッ
クス(株)製)にて5時間分散し還元剤分散物を得た。
こうして得た還元剤分散物に含まれる還元剤粒子は平均
粒径0.72μmであった。
【0222】《メルカプト化合物の20wt%分散物の調
製》3-メルカプト-4-フェニル-5-ヘプチル-1,2,4-トリ
アゾール64gとクラレ(株)製変性ポリビニルアルコール
ポバールMP203の20wt%水溶液32gに水224gを添加し良く
混合してスラリーとした。平均直径0.5mmのジルコニア
ビーズ800gを用意してスラリーと一緒にベッセルに入
れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:アイメック
ス(株)製)にて10時間分散しメルカプト分散物を得
た。こうして得たメルカプト化合物分散物に含まれるメ
ルカプト化合物粒子は平均粒径0.67μmであった。
製》3-メルカプト-4-フェニル-5-ヘプチル-1,2,4-トリ
アゾール64gとクラレ(株)製変性ポリビニルアルコール
ポバールMP203の20wt%水溶液32gに水224gを添加し良く
混合してスラリーとした。平均直径0.5mmのジルコニア
ビーズ800gを用意してスラリーと一緒にベッセルに入
れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:アイメック
ス(株)製)にて10時間分散しメルカプト分散物を得
た。こうして得たメルカプト化合物分散物に含まれるメ
ルカプト化合物粒子は平均粒径0.67μmであった。
【0223】《有機ポリハロゲン化合物の30wt%分散物
の調製》トリブロモメチルフェニルスルホン48gと3-ト
リブロモメチルスルホニル-4-フェニル-5-トリデシル-
1,2,4-トリアゾール48gとクラレ(株)製変性ポリビニル
アルコールポバールMP203の20wt%水溶液48gに水224gを
添加し良く混合してスラリーとした。平均直径0.5mmの
ジルコニアビーズ800gを用意してスラリーと一緒にベ
ッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミ
ル:アイメックス(株)製)にて5時間分散し有機ポリ
ハロゲン化合物分散物を得た。こうして得たポリハロゲ
ン化合物分散物に含まれるポリハロゲン化合物粒子は平
均粒径0.74μmであった。
の調製》トリブロモメチルフェニルスルホン48gと3-ト
リブロモメチルスルホニル-4-フェニル-5-トリデシル-
1,2,4-トリアゾール48gとクラレ(株)製変性ポリビニル
アルコールポバールMP203の20wt%水溶液48gに水224gを
添加し良く混合してスラリーとした。平均直径0.5mmの
ジルコニアビーズ800gを用意してスラリーと一緒にベ
ッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミ
ル:アイメックス(株)製)にて5時間分散し有機ポリ
ハロゲン化合物分散物を得た。こうして得たポリハロゲ
ン化合物分散物に含まれるポリハロゲン化合物粒子は平
均粒径0.74μmであった。
【0224】《フタラジン化合物のメタノール溶液の調
製》6-イソプロピルフタラジン26gをメタノール100mlに
溶解して使用した。
製》6-イソプロピルフタラジン26gをメタノール100mlに
溶解して使用した。
【0225】《顔料の20wt%分散物の調製》C.I. Pigmen
t Blue 60を64gと花王(株)製デモールNを6.4gに水250g
を添加し良く混合してスラリーとした。平均直径0.5mm
のジルコニアビーズ800gを用意してスラリーと一緒に
ベッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミ
ル:アイメックス(株)製)にて25時間分散し顔料分散
物を得た。こうして得た顔料分散物に含まれる顔料粒子
は平均粒径0.21μmであった。
t Blue 60を64gと花王(株)製デモールNを6.4gに水250g
を添加し良く混合してスラリーとした。平均直径0.5mm
のジルコニアビーズ800gを用意してスラリーと一緒に
ベッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミ
ル:アイメックス(株)製)にて25時間分散し顔料分散
物を得た。こうして得た顔料分散物に含まれる顔料粒子
は平均粒径0.21μmであった。
【0226】《ハロゲン化銀粒子1の調製》蒸留水1421
ccに1wt%臭化カリウム溶液6.7ccを加え、さらに1N硝酸
を8.2cc、フタル化ゼラチン21.8gを添加した液をチタン
コートしたステンレス製反応壺中で攪拌しながら、35℃
に液温を保ち、硝酸銀37.04gに蒸留水を加え159ccに希釈
した溶液a1と臭化カリウム32.6gを蒸留水にて容量200cc
に希釈した溶液b1を準備し、コントロールダブルジェッ
ト法でpAgを8.1に維持しながら、溶液a1の全量を一定流
量で1分間かけて添加した。(溶液b1は、コントロール
ドダブルジェット法にて添加)その後3.5wt%の過酸化水
素水溶液を30cc添加し、さらにベンゾイミダゾールの3w
t%水溶液を36cc添加した。その後、再び溶液a1を蒸留
水希釈して317.5ccにした溶液a2と、溶液b1に対して最
終的に銀1モル当たり1×10-4モルになるよう六塩化イリ
ジウム酸二カリウムを溶解し液量を溶液b1の2倍の400cc
まで蒸留水希釈した溶液b2を用いて、やはりコントロー
ルドダブルジェット法にて、pAgを8.1に維持しながら、
一定流量で溶液a2を10分間かけて全量添加した。(溶液b
2は、コントロールドダブルジェット法で添加)その後2
-メルカプト-5-メチルベンゾイミダゾールの0.5wt%メタ
ノール溶液を50cc添加し、さらに硝酸銀でpAgを7.5に上
げてから1N硫酸を用いてpHを3.8に調整し攪拌を止め、
沈降/脱塩/水洗工程を行い、脱イオンゼラチン3.5gを加
えて1Nの水酸化ナトリウムを添加して、pH6.0、pAg8.2に
調整してハロゲン化銀分散物を作成した。
ccに1wt%臭化カリウム溶液6.7ccを加え、さらに1N硝酸
を8.2cc、フタル化ゼラチン21.8gを添加した液をチタン
コートしたステンレス製反応壺中で攪拌しながら、35℃
に液温を保ち、硝酸銀37.04gに蒸留水を加え159ccに希釈
した溶液a1と臭化カリウム32.6gを蒸留水にて容量200cc
に希釈した溶液b1を準備し、コントロールダブルジェッ
ト法でpAgを8.1に維持しながら、溶液a1の全量を一定流
量で1分間かけて添加した。(溶液b1は、コントロール
ドダブルジェット法にて添加)その後3.5wt%の過酸化水
素水溶液を30cc添加し、さらにベンゾイミダゾールの3w
t%水溶液を36cc添加した。その後、再び溶液a1を蒸留
水希釈して317.5ccにした溶液a2と、溶液b1に対して最
終的に銀1モル当たり1×10-4モルになるよう六塩化イリ
ジウム酸二カリウムを溶解し液量を溶液b1の2倍の400cc
まで蒸留水希釈した溶液b2を用いて、やはりコントロー
ルドダブルジェット法にて、pAgを8.1に維持しながら、
一定流量で溶液a2を10分間かけて全量添加した。(溶液b
2は、コントロールドダブルジェット法で添加)その後2
-メルカプト-5-メチルベンゾイミダゾールの0.5wt%メタ
ノール溶液を50cc添加し、さらに硝酸銀でpAgを7.5に上
げてから1N硫酸を用いてpHを3.8に調整し攪拌を止め、
沈降/脱塩/水洗工程を行い、脱イオンゼラチン3.5gを加
えて1Nの水酸化ナトリウムを添加して、pH6.0、pAg8.2に
調整してハロゲン化銀分散物を作成した。
【0227】できあがったハロゲン化銀乳剤中の粒子
は、平均球相当径0.031μm、球相当径の変動係数11%の
純臭化銀粒子である。粒子サイズ等は、電子顕微鏡を用
い1000個の粒子の平均から求めた。この粒子の[100]面
比率は、クベルカムンク法を用いて85%と求められた。
は、平均球相当径0.031μm、球相当径の変動係数11%の
純臭化銀粒子である。粒子サイズ等は、電子顕微鏡を用
い1000個の粒子の平均から求めた。この粒子の[100]面
比率は、クベルカムンク法を用いて85%と求められた。
【0228】上記乳剤を攪拌しながら50℃に昇温し、N,
N’-ジヒドロキシ-N’’,N’’-ジエチルメラミンの0.5
wt%メタノール溶液を5ccとフェノキシエタノールの3.5w
t%メタノール溶液5ccを加え、1分後にベンゼンチオスル
ホン酸ナトリウムを銀1モルに対して3×10-5モル加え
た。さらに2分後分光増感色素1の固体分散物(ゼラチン
水溶液)を銀1モル当たり、5×10-3モル加え、さらに2分
後テルル化合物を銀1モル当たり5×10-5モル加えて50分
間熟成した。熟成終了間際に、2-メルカプト-5-メチル
ベンゾイミダゾールを銀1モル当たり1×10-3モル添加し
て温度を下げ、化学増感を終了しハロゲン化銀粒子1を
作成した。
N’-ジヒドロキシ-N’’,N’’-ジエチルメラミンの0.5
wt%メタノール溶液を5ccとフェノキシエタノールの3.5w
t%メタノール溶液5ccを加え、1分後にベンゼンチオスル
ホン酸ナトリウムを銀1モルに対して3×10-5モル加え
た。さらに2分後分光増感色素1の固体分散物(ゼラチン
水溶液)を銀1モル当たり、5×10-3モル加え、さらに2分
後テルル化合物を銀1モル当たり5×10-5モル加えて50分
間熟成した。熟成終了間際に、2-メルカプト-5-メチル
ベンゾイミダゾールを銀1モル当たり1×10-3モル添加し
て温度を下げ、化学増感を終了しハロゲン化銀粒子1を
作成した。
【0229】《ハロゲン化銀粒子2の調製》水700mlにフ
タル化ゼラチン22gおよび臭化カリウム30mgを溶解して
温度35℃にてpHを5.0に合わせた後、硝酸銀18.6gおよび
硝酸アンモニウム0.9gを含む水溶液159mlと臭化カリウ
ムおよび沃化カリウムを92:8のモル比で含む水溶液をpA
g7.7に保ちながらコントロールダブルジェット法で10分
間かけて添加した。ついで、硝酸銀55.4gおよび硝酸ア
ンモニウム2gを含む水溶液476mlおよび1リットル中に1
×10-5モルの六塩化イリジウム酸二カリウムと1モルの
臭化カリウムを含む水溶液をpAg7.7に保ちながらコント
ロールダブルジェット法で30分間かけて添加した後、4-
ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン1gを
添加し、さらにpHを下げて凝集沈降させ脱塩処理をし
た。その後、フェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.
9、pAg8.2に調整し沃臭化銀粒子(沃素含量コア8モル%、
平均2モル%、平均サイズ0.05μm、投影面積変動係数8
%、[100]面比率88%の立方体粒子)の調製を終えた。
タル化ゼラチン22gおよび臭化カリウム30mgを溶解して
温度35℃にてpHを5.0に合わせた後、硝酸銀18.6gおよび
硝酸アンモニウム0.9gを含む水溶液159mlと臭化カリウ
ムおよび沃化カリウムを92:8のモル比で含む水溶液をpA
g7.7に保ちながらコントロールダブルジェット法で10分
間かけて添加した。ついで、硝酸銀55.4gおよび硝酸ア
ンモニウム2gを含む水溶液476mlおよび1リットル中に1
×10-5モルの六塩化イリジウム酸二カリウムと1モルの
臭化カリウムを含む水溶液をpAg7.7に保ちながらコント
ロールダブルジェット法で30分間かけて添加した後、4-
ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン1gを
添加し、さらにpHを下げて凝集沈降させ脱塩処理をし
た。その後、フェノキシエタノール0.1gを加え、pH5.
9、pAg8.2に調整し沃臭化銀粒子(沃素含量コア8モル%、
平均2モル%、平均サイズ0.05μm、投影面積変動係数8
%、[100]面比率88%の立方体粒子)の調製を終えた。
【0230】こうして得たハロゲン化銀粒子を60℃に昇
温して銀1モル当たりチオ硫酸ナトリウム85μモルと2,
3,4,5,6-ペンタフルオロフェニルジフェニルフォスフィ
ンセレニドを1.1×10-5モル、1.5×10-5モルのテルル化
合物、塩化金酸3.5×10-8モル、チオシアン酸2.7×10-4
モルを添加し、120分間熟成した後40℃に急冷したの
ち、1×10-4モルの分光増感色素1と5×10-4モルの2-メ
ルカプト-5-メチルベンゾイミダゾールを添加し30℃に
急冷してハロゲン化銀乳剤2を得た。
温して銀1モル当たりチオ硫酸ナトリウム85μモルと2,
3,4,5,6-ペンタフルオロフェニルジフェニルフォスフィ
ンセレニドを1.1×10-5モル、1.5×10-5モルのテルル化
合物、塩化金酸3.5×10-8モル、チオシアン酸2.7×10-4
モルを添加し、120分間熟成した後40℃に急冷したの
ち、1×10-4モルの分光増感色素1と5×10-4モルの2-メ
ルカプト-5-メチルベンゾイミダゾールを添加し30℃に
急冷してハロゲン化銀乳剤2を得た。
【0231】《乳剤層塗布液の調製》 (乳剤層塗布液A〜S)上記で得た脂肪酸銀塩の分散物A
〜Sをそれぞれ103g、ポリビニルアルコールPVA-205(ク
ラレ(株)製)の20wt%水溶液5gを混合し40℃に保った中
へ、上記25wt%還元剤分散物23.2g 、顔料C.I. Pigment
Blue 60の20wt%水分散物を1.2g、有機ポリハロゲン化合
物30wt%分散物10.7g、メルカプト化合物20wt%分散物3.1
gを添加した。その後、40℃に保温した限外濾過(UF)精
製したSBRラテックス40wt%を106gを添加して十分攪拌
した後、フタラジン化合物のメタノール液を6mlを添加
し脂肪酸銀塩含有液A〜Sを得た。また、ハロゲン化銀
粒子1を5gとハロゲン化銀粒子2 を5g事前によく混合し
塗布直前にスタチックミキサーで脂肪酸銀含有液A〜S
それぞれと混合し乳剤層塗布液A〜Sを調製しそのまま
コーティングダイへ塗布銀量1.4g/m2となるように送液
した。
〜Sをそれぞれ103g、ポリビニルアルコールPVA-205(ク
ラレ(株)製)の20wt%水溶液5gを混合し40℃に保った中
へ、上記25wt%還元剤分散物23.2g 、顔料C.I. Pigment
Blue 60の20wt%水分散物を1.2g、有機ポリハロゲン化合
物30wt%分散物10.7g、メルカプト化合物20wt%分散物3.1
gを添加した。その後、40℃に保温した限外濾過(UF)精
製したSBRラテックス40wt%を106gを添加して十分攪拌
した後、フタラジン化合物のメタノール液を6mlを添加
し脂肪酸銀塩含有液A〜Sを得た。また、ハロゲン化銀
粒子1を5gとハロゲン化銀粒子2 を5g事前によく混合し
塗布直前にスタチックミキサーで脂肪酸銀含有液A〜S
それぞれと混合し乳剤層塗布液A〜Sを調製しそのまま
コーティングダイへ塗布銀量1.4g/m2となるように送液
した。
【0232】上記乳剤層塗布液の粘度は東京計器のB型
粘度計で測定して、40℃(No.1ローター)で85[mPa・
s]であった。レオメトリックスファーイースト株式会社
製RFSフルードスペクトロメーターを使用した25℃で
の塗布液の粘度は剪断速度が0.1、1、10、100、1000[1/
秒]においてそれぞれ1500、220、70、40、20[mPa・s]で
あった。
粘度計で測定して、40℃(No.1ローター)で85[mPa・
s]であった。レオメトリックスファーイースト株式会社
製RFSフルードスペクトロメーターを使用した25℃で
の塗布液の粘度は剪断速度が0.1、1、10、100、1000[1/
秒]においてそれぞれ1500、220、70、40、20[mPa・s]で
あった。
【0233】なお、UF精製したSBRラテックスは以下の
ようにして得た。
ようにして得た。
【0234】下記のSBRラテックスを蒸留水で10倍に希
釈したものをUF-精製用モジュール、FS03-FC-FUY03A1
(ダイセン・メンブレン・システム(株))を用いてイオン
伝導度が1.5mS/cmになるまで希釈精製したものを用い
た。この時ラテックス濃度は40wt%であった。 (SBRラテックス:-St(68)-Bu(29)-AA(3)-のラテックス)
平均粒径0.1μm、25℃60%RH条件下の平衡含水率0.6wt
%、濃度45wt%、イオン伝導度4.2mS/cm(イオン伝導度の
測定は東亜電波工業(株)製伝導度計CM-30S使用しラテッ
クス原液(40wt%)を25℃にて測定)、pH8.2
釈したものをUF-精製用モジュール、FS03-FC-FUY03A1
(ダイセン・メンブレン・システム(株))を用いてイオン
伝導度が1.5mS/cmになるまで希釈精製したものを用い
た。この時ラテックス濃度は40wt%であった。 (SBRラテックス:-St(68)-Bu(29)-AA(3)-のラテックス)
平均粒径0.1μm、25℃60%RH条件下の平衡含水率0.6wt
%、濃度45wt%、イオン伝導度4.2mS/cm(イオン伝導度の
測定は東亜電波工業(株)製伝導度計CM-30S使用しラテッ
クス原液(40wt%)を25℃にて測定)、pH8.2
【0235】《乳剤面中間層塗布液の調製》 (中間層塗布液)ポリビニルアルコールPVA-205(クラレ
(株)製)の10wt%水溶液772g、メチルメタクリレート/ス
チレン/2-エチルヘキシルアクリレート/ヒドロキシエチ
ルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比59
/9/26/5/1)ラテックス27.5wt%液226gにエアロゾールOT
(アメリカンサイアナミド社製)の5wt%水溶液を2ml、ベ
ンジルアルコール4g、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタン
ジオールモノイソブチレート1gとベンゾイソチアゾリノ
ン10mgを加えて中間層塗布液とし、5ml/m2になるように
コーティングダイへ送液した。
(株)製)の10wt%水溶液772g、メチルメタクリレート/ス
チレン/2-エチルヘキシルアクリレート/ヒドロキシエチ
ルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比59
/9/26/5/1)ラテックス27.5wt%液226gにエアロゾールOT
(アメリカンサイアナミド社製)の5wt%水溶液を2ml、ベ
ンジルアルコール4g、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタン
ジオールモノイソブチレート1gとベンゾイソチアゾリノ
ン10mgを加えて中間層塗布液とし、5ml/m2になるように
コーティングダイへ送液した。
【0236】塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ロー
ター)で21[mPa・s]であった。
ター)で21[mPa・s]であった。
【0237】《乳剤面保護層第1層塗布液の調製》 (保護層第1層塗布液)イナートゼラチン80gを水に溶解
し、フタル酸の10wt%メタノール溶液を138ml、1Nの硫酸
を28ml、エアロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)
の5wt%水溶液を5ml、フェノキシエタノール1gを加え、
総量1000gになるように水を加えて保護層第1層塗布液
とし、10ml/m2になるようにコーティングダイへ送液し
た。塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ローター)で
17[mPa・s]であった。
し、フタル酸の10wt%メタノール溶液を138ml、1Nの硫酸
を28ml、エアロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)
の5wt%水溶液を5ml、フェノキシエタノール1gを加え、
総量1000gになるように水を加えて保護層第1層塗布液
とし、10ml/m2になるようにコーティングダイへ送液し
た。塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ローター)で
17[mPa・s]であった。
【0238】《乳剤面保護層第2層塗布液の調製》 (保護層第2層塗布液)イナートゼラチン100gを水に溶
解し、N-パーフルオロオクチルスルフォニル-N-プロピ
ルアラニンカリウム塩の5wt%溶液を20ml、エアロゾール
OT(アメリカンサイアナミド社製)の5wt%溶液を16ml、ポ
リメチルメタクリレート微粒子(平均粒径4.0μm)25
g、1Nの硫酸を44ml、ベンゾイソチアゾリノン10mgに総
量1555gとなるよう水を添加して、4wt%のクロムみょう
ばんと0.67wt%のフタル酸を含有する水溶液445mlを塗布
直前にスタチックミキサーで混合したものを保護層第2
層塗布液とし、10ml/m2になるようにコーティングダイ
へ送液した。塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ロー
ター)で9[mPa・s]であった。
解し、N-パーフルオロオクチルスルフォニル-N-プロピ
ルアラニンカリウム塩の5wt%溶液を20ml、エアロゾール
OT(アメリカンサイアナミド社製)の5wt%溶液を16ml、ポ
リメチルメタクリレート微粒子(平均粒径4.0μm)25
g、1Nの硫酸を44ml、ベンゾイソチアゾリノン10mgに総
量1555gとなるよう水を添加して、4wt%のクロムみょう
ばんと0.67wt%のフタル酸を含有する水溶液445mlを塗布
直前にスタチックミキサーで混合したものを保護層第2
層塗布液とし、10ml/m2になるようにコーティングダイ
へ送液した。塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ロー
ター)で9[mPa・s]であった。
【0239】《バック面塗布液の調製》 (塩基プレカーサーの固体微粒子分散液の調製)塩基プ
レカーサー化合物64g、および花王(株)製界面活性剤デ
モールN 10gを蒸留水246mlと混合し、混合液をサンドミ
ル(1/4 Gallonサンドグラインダーミル、アミメックス
(株)製)を用いてビーズ分散し、平均粒子径0.2μm
の、塩基プレカーサーの固体微粒子分散液を得た。
レカーサー化合物64g、および花王(株)製界面活性剤デ
モールN 10gを蒸留水246mlと混合し、混合液をサンドミ
ル(1/4 Gallonサンドグラインダーミル、アミメックス
(株)製)を用いてビーズ分散し、平均粒子径0.2μm
の、塩基プレカーサーの固体微粒子分散液を得た。
【0240】(染料固体微粒子分散液の調製)シアニン
染料化合物9.6gおよび p-アルキルベンゼンスルフォン
酸ナトリウム5.8gを蒸留水305mlと混合し、混合液をサ
ンドミル(1/4 Gallonサンドグラインダーミル、アミメ
ックス(株)製)を用いてビーズ分散して平均粒子径0.
2μmの染料固体微粒子分散液を得た。
染料化合物9.6gおよび p-アルキルベンゼンスルフォン
酸ナトリウム5.8gを蒸留水305mlと混合し、混合液をサ
ンドミル(1/4 Gallonサンドグラインダーミル、アミメ
ックス(株)製)を用いてビーズ分散して平均粒子径0.
2μmの染料固体微粒子分散液を得た。
【0241】(ハレーション防止層塗布液の調製)ゼラ
チン17g、ポリアクリルアミド 9.6g、上記塩基プレカー
サーの固体微粒子分散液70g、上記染料の固体微粒子分
散液56g、ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サ
イズ6.5μm) 1. 5g、ポリエチレンスルフォン酸ナトリ
ウム2.2g、着色染料化合物の1wt%水溶液0.2g、H2Oを844
ml混合しハレーション防止層塗布液を調製した。
チン17g、ポリアクリルアミド 9.6g、上記塩基プレカー
サーの固体微粒子分散液70g、上記染料の固体微粒子分
散液56g、ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サ
イズ6.5μm) 1. 5g、ポリエチレンスルフォン酸ナトリ
ウム2.2g、着色染料化合物の1wt%水溶液0.2g、H2Oを844
ml混合しハレーション防止層塗布液を調製した。
【0242】(保護層塗布液の調製)容器を40℃に保温
しゼラチン50g、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム
0.2g、N,N’-エチレンビス(ビニルスルフォンアセトア
ミド) 2.4g、t-オクチルフェノキシエトキシエタンスル
フォン酸ナトリウム1g、ベンゾイソチアゾリノン30mg、
C8F17SO3Kを32mg、C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)4-S
O3Naを64 mg、H2Oを950ml混合して保護層塗布液とし
た。
しゼラチン50g、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム
0.2g、N,N’-エチレンビス(ビニルスルフォンアセトア
ミド) 2.4g、t-オクチルフェノキシエトキシエタンスル
フォン酸ナトリウム1g、ベンゾイソチアゾリノン30mg、
C8F17SO3Kを32mg、C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)4-S
O3Naを64 mg、H2Oを950ml混合して保護層塗布液とし
た。
【0243】
【化1】
【0244】《熱現像感光材料A〜Sの作成》上記下塗
りを施した支持体にハレーション防止層塗布液を固体微
粒子染料の固形分塗布量が0.04g/m2となり、保護層塗布
液をゼラチン塗布量が1g/m2となるように同時重層塗布
し、乾燥しハレーション防止バック層を作成した後、バ
ック面と反対の面に下塗面から乳剤層、中間層、保護層
第1層、保護層第2層の順番でスライドビード塗布方式に
て同時重層塗布し、熱現像感光材料の試料を作成した。
なお、バック面塗布後巻き取らずに乳剤面を塗布した。
りを施した支持体にハレーション防止層塗布液を固体微
粒子染料の固形分塗布量が0.04g/m2となり、保護層塗布
液をゼラチン塗布量が1g/m2となるように同時重層塗布
し、乾燥しハレーション防止バック層を作成した後、バ
ック面と反対の面に下塗面から乳剤層、中間層、保護層
第1層、保護層第2層の順番でスライドビード塗布方式に
て同時重層塗布し、熱現像感光材料の試料を作成した。
なお、バック面塗布後巻き取らずに乳剤面を塗布した。
【0245】塗布はスピード160m/minで行い、コーティ
ングダイ先端と支持体との間隔を0.18mmに、減圧室の圧
力を大気圧に対して392Pa低く設定した。引き続くチリ
ングゾーンでは、乾球温度が18℃、湿球温度が12℃の風
を平均風速は7m/秒で30秒間吹き当てて、塗布液を冷却
した後、つるまき式の浮上方式の乾燥ゾーンにて、乾球
温度が30℃、湿球温度が18℃の乾燥風を、穴からの吹き
出し風速20m/秒で、200秒間吹き当てて、塗布液中の溶
剤の揮発を行った。
ングダイ先端と支持体との間隔を0.18mmに、減圧室の圧
力を大気圧に対して392Pa低く設定した。引き続くチリ
ングゾーンでは、乾球温度が18℃、湿球温度が12℃の風
を平均風速は7m/秒で30秒間吹き当てて、塗布液を冷却
した後、つるまき式の浮上方式の乾燥ゾーンにて、乾球
温度が30℃、湿球温度が18℃の乾燥風を、穴からの吹き
出し風速20m/秒で、200秒間吹き当てて、塗布液中の溶
剤の揮発を行った。
【0246】作成した熱現像感光材料A〜Sを以下の方
法により評価した。 《写真性能の評価》647nmのKrレーザー感光計
(最大出力500mW)で法線に対して8度の斜度で感
光材料A〜Sを露光した後、120℃で15秒間処理
(現像)し、得られた画像の評価を濃度計にて行った。
測定の結果はDmin、感度(Dminより1.0高い
濃度を与える露光量の比の逆数)で評価した。感度につ
いては感光材料Aの感度を100とした。Dminも、
感光材料AのDminを100とした時の相対値で評価
した。感度の数値が高いほど、Dmin値が低いほど、
写真性能は良好といえる。
法により評価した。 《写真性能の評価》647nmのKrレーザー感光計
(最大出力500mW)で法線に対して8度の斜度で感
光材料A〜Sを露光した後、120℃で15秒間処理
(現像)し、得られた画像の評価を濃度計にて行った。
測定の結果はDmin、感度(Dminより1.0高い
濃度を与える露光量の比の逆数)で評価した。感度につ
いては感光材料Aの感度を100とした。Dminも、
感光材料AのDminを100とした時の相対値で評価
した。感度の数値が高いほど、Dmin値が低いほど、
写真性能は良好といえる。
【0247】《強制経時保存性の評価》感光材料A〜S
を30.5cm×25.4cmに裁断し、角を内径0.
5cmのラウンドコーナーとし、25℃−50%RHの
条件下1日放置し、感光材料それぞれ10枚ずつを防湿
材料でできた袋の中に密閉し、さらに35.1cm×2
6.9cm×3.0cmの化粧箱に入れ、50℃で5日
間経時した(強制経時)。この試料と比較用に保存温度
を4℃とした以外は強制経時と同様にした試料とを写真
性の評価と同じ処理を行い、カブリ部分の濃度を測定し
た。経時保存性はカブリ増加率として評価した。
を30.5cm×25.4cmに裁断し、角を内径0.
5cmのラウンドコーナーとし、25℃−50%RHの
条件下1日放置し、感光材料それぞれ10枚ずつを防湿
材料でできた袋の中に密閉し、さらに35.1cm×2
6.9cm×3.0cmの化粧箱に入れ、50℃で5日
間経時した(強制経時)。この試料と比較用に保存温度
を4℃とした以外は強制経時と同様にした試料とを写真
性の評価と同じ処理を行い、カブリ部分の濃度を測定し
た。経時保存性はカブリ増加率として評価した。
【0248】(カブリ増加率)=[{(強制経時試料の
カブリ)−(比較試料のカブリ)}/{(比較試料の最
高濃度)−(支持体濃度)}]×100 カブリ増加率が低いほど経時保存性が良好である。
カブリ)−(比較試料のカブリ)}/{(比較試料の最
高濃度)−(支持体濃度)}]×100 カブリ増加率が低いほど経時保存性が良好である。
【0249】《光照射画像保存性評価》写真性評価と同
様に露光現像した感光材料を、直射日光のあたるガラス
窓の内側に張り付け1月間放置した後の画像の様子を下
記の基準で目視評価した。 ◎・・・ほとんど変化がない。 ○・・・微かに色調変化があるが気にならない。 △・・・画像部変色があるが実用的に許容される。 ×・・・Dminが変色し濃度が上がり不可。
様に露光現像した感光材料を、直射日光のあたるガラス
窓の内側に張り付け1月間放置した後の画像の様子を下
記の基準で目視評価した。 ◎・・・ほとんど変化がない。 ○・・・微かに色調変化があるが気にならない。 △・・・画像部変色があるが実用的に許容される。 ×・・・Dminが変色し濃度が上がり不可。
【0250】上記3つの評価結果を表2に記載する。本
発明により、感度を劣化させることなく良好なDmin
を得、経時保存性の改良が得られることがわかる。さら
に、感光材料I、J、Q、Rでは、画像保存性のさらな
る改良効果が現れ、本発明の有用性が示された。
発明により、感度を劣化させることなく良好なDmin
を得、経時保存性の改良が得られることがわかる。さら
に、感光材料I、J、Q、Rでは、画像保存性のさらな
る改良効果が現れ、本発明の有用性が示された。
【0251】
【表2】
【0252】実施例−2 実施例−1で調製した脂肪酸銀塩Aと同様にして脂肪酸
銀塩Tを調製後、以下のようにして脂肪酸銀塩分散物T
を得た。
銀塩Tを調製後、以下のようにして脂肪酸銀塩分散物T
を得た。
【0253】《脂肪酸銀塩の分散物Tの作成》脂肪酸銀
塩Tの乾燥固形分100g 相当のウェットケーキに対
し、ポリビニルアルコール((株)クラレ製、商品名:PV
A-205)7.4gおよび水を添加し、全体量を385gとしてか
らホモミキサーにて予備分散した。
塩Tの乾燥固形分100g 相当のウェットケーキに対
し、ポリビニルアルコール((株)クラレ製、商品名:PV
A-205)7.4gおよび水を添加し、全体量を385gとしてか
らホモミキサーにて予備分散した。
【0254】次にこの液を平均粒径1mmのジルコニアビ
ーズ912gを入れた1/4ガロンベッセルに入れ、サンドグ
ラインダーミル((株)アイメックス製)にて1500rpmで
内温を20℃に保ちながら5時間分散した。
ーズ912gを入れた1/4ガロンベッセルに入れ、サンドグ
ラインダーミル((株)アイメックス製)にて1500rpmで
内温を20℃に保ちながら5時間分散した。
【0255】得られた脂肪酸銀塩の分散液Tを実施例1
と同様にして塗布を行い、熱現像感光材料Tを得た。
と同様にして塗布を行い、熱現像感光材料Tを得た。
【0256】《面状の評価》熱現像感光材料Tと実施例
1で用いた熱現像感光材料Aを用いて、濃度1となるよ
うに写真性能評価と同様の露光現像をし、1mmごとに塗
布幅方向に10cm濃度測定した濃度の標準偏差に100
乗じた値を表3に示した。値が小さいほど面状が良好で
ある。表3より熱現像感光材料Aは塗布幅方向の濃度変
動が少なく、実用に適することがわかる。なお、Dmin、
感度、カブリ増加率、画像保存性については、感光材料
A、Tはほぼ同等の結果を示した。
1で用いた熱現像感光材料Aを用いて、濃度1となるよ
うに写真性能評価と同様の露光現像をし、1mmごとに塗
布幅方向に10cm濃度測定した濃度の標準偏差に100
乗じた値を表3に示した。値が小さいほど面状が良好で
ある。表3より熱現像感光材料Aは塗布幅方向の濃度変
動が少なく、実用に適することがわかる。なお、Dmin、
感度、カブリ増加率、画像保存性については、感光材料
A、Tはほぼ同等の結果を示した。
【0257】
【表3】
【0258】
【発明の効果】本発明によれば、低カブリで、経時保存
性および画像保存性に優れた熱現像感光材料が得られ
る。
性および画像保存性に優れた熱現像感光材料が得られ
る。
【図1】本発明の製造方法を実施するのに用いられる装
置の一構成例を示す模式図である。
置の一構成例を示す模式図である。
【図2】ノズルの設置位置を説明するための模式図であ
る。
る。
【図3】ノズルの設置位置を説明するための模式図であ
る。
る。
【図4】ノズルの設置位置を説明するための模式図であ
る。
る。
【符号の説明】 1 装置 11、12 調製容器 15、16 管 151、161 ノズル 17 反応容器 20 攪拌手段 A1 水溶性銀塩の水溶液 A2 脂肪酸アルカリ金属塩の第3アルコール水溶液
Claims (8)
- 【請求項1】 反応容器内にて水溶性銀塩を含む水溶液
と脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコール水溶液を
反応させることで非感光性脂肪酸銀塩を製造する方法に
おいて、 前記反応容器内の液に、前記脂肪酸アルカリ金属塩を含
む第3アルコール水溶液を添加する際に、前記反応容器
内の液と前記脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコー
ル水溶液の温度差が30℃以上85℃以下であることを
特徴とする非感光性脂肪酸銀塩の製造方法。 - 【請求項2】 脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコ
ール水溶液を反応容器内の液に添加するノズルの先端が
前記反応容器内の液に接触しない請求項1に記載の非感
光性脂肪酸銀塩の製造方法。 - 【請求項3】 脂肪酸アルカリ金属塩を含む第3アルコ
ール水溶液を調製した容器から反応容器内の液に添加す
るノズルまでの経路が、搬送経路中の前記脂肪酸アルカ
リ金属塩を含む第3アルコール水溶液の温度を65℃以
上85℃以下の一定温度に保つように保温されている請
求項1または2に記載の非感光性脂肪酸銀塩の製造方
法。 - 【請求項4】 非感光性脂肪酸銀塩を形成した後、更に
脱塩をする工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載の
非感光性脂肪酸銀塩の製造方法。 - 【請求項5】 非感光性脂肪酸銀塩の水分散物を得、こ
の水分散物を高圧で高速流に変換した後、圧力降下させ
る工程を経ることにより、非感光性脂肪酸銀塩を再分散
する請求項1〜4のいずれかの非感光性脂肪酸銀塩の製
造方法。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの非感光性脂肪
酸銀塩の製造方法で得られた非感光性脂肪酸銀塩を含
み、感光性ハロゲン化銀、還元剤およびバインダーを含
む感光性画像形成層塗布液を塗布し乾燥して感光性画像
形成層を形成する熱現像感光材料の製造方法。 - 【請求項7】 感光性画像形成層塗布液が、非感光性脂
肪酸銀塩を分散物として含み、溶媒が水を30重量%以
上含み、バインダーとしてラテックス状に分散されたポ
リマーを含む請求項6に記載の熱現像感光材料の製造方
法。 - 【請求項8】 非感光性脂肪酸銀塩を製造する工程から
その製造方法で得られた非感光性脂肪酸銀塩を含む感光
性画像形成層塗布液を塗布するまでのいずれかの工程に
おいて、Ca、Mg、Ce、Al、ZnおよびBaから
選ばれる金属イオンを添加する請求項6または7に記載
の熱現像感光材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11143057A JP2000072711A (ja) | 1998-06-18 | 1999-05-24 | 非感光性脂肪酸銀塩の製造方法および熱現像感光材料の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18821098 | 1998-06-18 | ||
JP10-188210 | 1998-06-18 | ||
JP11143057A JP2000072711A (ja) | 1998-06-18 | 1999-05-24 | 非感光性脂肪酸銀塩の製造方法および熱現像感光材料の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000072711A true JP2000072711A (ja) | 2000-03-07 |
Family
ID=26474872
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11143057A Pending JP2000072711A (ja) | 1998-06-18 | 1999-05-24 | 非感光性脂肪酸銀塩の製造方法および熱現像感光材料の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000072711A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1557669A1 (en) | 2004-01-14 | 2005-07-27 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Gas sensing material and gas inspecting method |
EP1582919A1 (en) | 2004-03-23 | 2005-10-05 | Fuji Photo Film Co. Ltd. | Silver halide photosensitive material and photothermographic material |
EP1635216A1 (en) | 2004-09-14 | 2006-03-15 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Photothermographic material |
EP1953592A1 (en) | 2007-02-02 | 2008-08-06 | Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. | Photothermographic material |
-
1999
- 1999-05-24 JP JP11143057A patent/JP2000072711A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1557669A1 (en) | 2004-01-14 | 2005-07-27 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Gas sensing material and gas inspecting method |
EP1582919A1 (en) | 2004-03-23 | 2005-10-05 | Fuji Photo Film Co. Ltd. | Silver halide photosensitive material and photothermographic material |
EP1635216A1 (en) | 2004-09-14 | 2006-03-15 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Photothermographic material |
EP1953592A1 (en) | 2007-02-02 | 2008-08-06 | Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. | Photothermographic material |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
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