JP2000072551A - 窒化アルミニウム耐火物、溶融金属輸送管、およびハニカム構造蓄熱媒体 - Google Patents

窒化アルミニウム耐火物、溶融金属輸送管、およびハニカム構造蓄熱媒体

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JP2000072551A
JP2000072551A JP11127346A JP12734699A JP2000072551A JP 2000072551 A JP2000072551 A JP 2000072551A JP 11127346 A JP11127346 A JP 11127346A JP 12734699 A JP12734699 A JP 12734699A JP 2000072551 A JP2000072551 A JP 2000072551A
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refractory
aluminum nitride
purity
molten
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Hiroaki Nishio
浩明 西尾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高耐食性、高耐摩耗性、高耐熱衝撃性を併せ持
つ窒化アルミニウム耐火物を提供する。 【解決手段】 AlNを60〜96wt%、Alを4〜
25wt%含む窒化アルミニウム耐火物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はAlNを主成分と
する窒化アルミニウム耐火物に係り、特に溶融金属、溶
融スラグ等の溶融物あるいは高温ガスに対する耐食性、
耐摩耗性、耐熱衝撃性に優れた窒化アルミニウム耐火物
に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウムは、空気酸化に対する
耐食性、溶銑、溶鋼等の各種溶融金属に対する耐食性に
優れた材料として知られ、不活性雰囲気では、高炉スラ
グ等の各種溶融スラグに対する耐食性にも優れている。
また、硬度が比較的高いので耐摩耗性にも優れ、さら
に、極めて高い熱伝導度、低い熱膨張率、比較的低い弾
性率を有するので熱衝撃に比較的強い特徴も持ってい
る。このように、窒化アルミニウムは優れた耐食性と耐
摩耗性、比較的優れた耐熱衝撃性を併せ持つ材料であ
り、耐火物を構成する成分の一つとして従来より使用さ
れている。
【0003】例えば、特開昭63−84750号公報に
は、連続鋳造ノズルに係わり、特に脱酸鋼の連続鋳造に
用いた好適な連続鋳造に関し、BN20〜70重量部、
AlN10〜40重量部および黒鉛10〜30重量部を
配合したことを特徴とする連続鋳造用ノズルが開示され
ている。そして、発明の効果としてBN、AlNおよび
黒鉛を所定の割合で配合したノズルは溶鋼に対する濡れ
性が小さいことからノズル内面への介在物付着を防止で
きることを挙げている。この用途では、摩耗に弱いB
N、溶鋼への溶出が避けられない黒鉛と組み合わせてい
るので、AlNの高耐食性、高耐摩耗性の特徴は十分発
揮されない。
【0004】これは連続鋳造ノズルに代表される各種溶
融金属の輸送管、アルミニウム等の溶融金属に浸漬して
使用するヒーターの保護管に共通する問題である。ま
た、燃焼ガスの廃熱回収に用いられる蓄熱型熱交換器の
蓄熱媒体としてセラミックハニカムが知られている。特
開平9−257239号公報にはセラミック製のハニカ
ム構造の蓄熱媒体が記載されており、コージライト質、
炭化珪素質、ムライト質のものが、低熱膨張、高熱伝
導、高耐熱性で熱衝撃による破損を防止できるので好ま
しいとされている。しかしながら、これらのセラミック
スを適用したハニカム構造蓄熱媒体は酸化鉄、アルカリ
金属、塩化物をダストとして含む燃焼ガスに対する耐食
性に問題がある。鋼板の連続焼鈍炉においては鋼板の加
熱にラジアントチューブが使用されるが、内面は燃料に
由来する微量の腐食性成分を含む燃焼ガスに晒される。
また、鋼板のSiCl含有ガスによる珪化処理炉等の
腐食性ガス雰囲気で使用するラジアントチューブは外面
が腐食性ガスに晒される。かかるラジアントチューブも
高温耐食性が不可欠である。以上述べたように、溶融金
属あるいは腐食性ガスと接触する輸送管、保護管、ハニ
カム構造蓄熱媒体、ラジアントチューブ等の耐火物は高
度に耐食性が要求される。
【0005】特開平8−208313号公報はAl
、ZrO、MgO等の酸化物原料とAlNからなる
スライディングノズル用のプレート耐火物について述
べ、AlNの粒度を特定値以下としてマトリックスを構
成する微粒子部分の熱伝導を上昇させることにより耐熱
衝撃性の向上を図っている。この用途では、AlNは、
耐熱衝撃性向上のために、5〜50vol%の範囲で補
助的に使われている。
【0006】特開平6−238409号公報は連続鋳造
用のセラミックモールドに関わり、内壁の溶鋼の凝固が
始まる部分を窒化アルミニウム焼結体とし、この窒化ア
ルミニウム焼結体の外周を窒化ホウ素焼結体の外壁で覆
い、耐溶損性と耐熱衝撃性を両立させることを特徴とす
るセラミックモールドを開示している。内壁を窒化アル
ミニウム焼結体として、47〜95wt%AlN、0〜
50wt%BNに、焼結助剤として3〜5wt%のY
またはMgOを加えた組成を挙げている。また、外
壁の窒化ホウ素焼結体としては、0〜19wt%Al
N、70〜92wt%BNに、焼結助剤としてY
、MgO、B、CaO・Bを添加し
た組成を挙げている。このセラミックモールドは溶鋼流
に接したり鋼の凝固シェルによる剥離作用を受ける内壁
をAlN焼結体で構成することにより内壁の耐摩耗性を
強化していることが特徴である。該窒化アルミニウム焼
結体の厚さは1〜5mmであることが好ましく、さらに
好ましくは2〜4mmであるとし、実施の形態として、
厚さ5mmの窒化アルミニウム焼結体を常圧焼結法で、
窒化ホウ素焼結体をホットプレスで製造して、これと組
み合わせる例を示している。この用途では、AlNを主
成分とする窒化アルミニウム焼結体を適用したことによ
り、AlN本来の高耐食性、高耐摩耗性の特徴が生かさ
れているが、この窒化アルミニウム焼結体の耐熱衝撃性
が不十分なため、耐熱衝撃性に優れた窒化ホウ素焼結体
との組み合わせが必須となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】AlNは、構成成分の
一つとして耐火物に適用されることが多く、窒化アルミ
ニウム焼結体として利用されることはほとんどなかっ
た。これは、従来の技術になる窒化アルミニウム焼結体
では、耐火物として実用に供すると耐熱衝撃性の不足に
より破損するおそれがあったからである。
【0008】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、高耐食性、高耐摩耗性、高耐熱衝撃性を併せ
持つ窒化アルミニウム耐火物を提供して課題解決を図る
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、 (1) AlNを60〜96wt%、Alを4〜25w
t%含むことを特徴とする窒化アルミニウム耐火物。
【0010】(2) AlNを60〜96wt%、Al
を4〜25wt%含み、気孔率が10〜45%の耐火物
本体と、この本体の表層部の一部または全部を覆い、表
層部の気孔を埋めるAlNを70wt%以上含むAlN濃
縮皮膜とを備えたことを特徴とする窒化アルミニウム耐
火物。AlNを60〜96wt%、Alを4〜25wt
%含み、AlN皮膜に覆われたAlが分散している構成
であることを特徴とする窒化アルミニウム耐火物。
【0011】(3) AlN濃縮皮膜の厚さが0.1〜
5mmであることを特徴とする(2)に記載の窒化アル
ミニウム耐火物である。
【0012】(4) AlNを60〜96wt%、Al
を4〜25wt%含むことを特徴とする溶融金属輸送
管。
【0013】(5) AlNを60〜96wt%、Al
を4〜25wt%含むことを特徴とするハニカム構造蓄
熱媒体。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明は、特に、800〜1700℃の高
温で溶融アルミニウム、溶銑、溶鋼、各種溶融スラグ等
の溶融物と接触し、溶損あるいは溶融物による流動によ
る摩耗が問題になる耐火物および高温ガスに対する耐食
性が問題になる前述した各種の耐火物に関する。
【0016】この耐火物は、例えば、低純度Al源粉末
と高純度Al源粉末との混合粉末とを加圧成形し、この
成形体を焼結して得られる。低純度Al源粉末は、例え
ば、金属AlまたはAl合金粉末で、Si、Mg等の合
金元素を含めて金属分を合計で、50〜85wt%含
む。高純度Al源粉末は、例えば、Alを95wt%以
上含む。これらの混合粉末を加圧成形して得られた成形
体を窒素雰囲気中で加熱する。粉末中のAlが溶融し
(純粋のAlの融点は660℃であるが、Al−Mg合
金は最大450℃まで融点が降下し、Al−Si合金で
は最大577℃まで融点が降下する)、680℃に達す
ると、Alの多くは雰囲気のNと反応してAlNに変
わり、 AlN中に少量の未反応のAlが分散した構成
となり、この構成によりAlNが粒子間の結合力を発現
する。
【0017】このように、低純度Al源粉末由来の融液
はその場に停滞してAlNを形成するが、これに対し
て、高純度Al源粉末の混合割合が一定値を超えると高
純度Al源粉末由来の融液の一部は粉体層中でガスの流
れの方向に窒化の進行を伴いながら移動する。そして、
その融液は粉体層の途切れる自由表面に到達すると、そ
こで移動を停止して蓄積する。こうして、表層部におい
て該融液が粉体層の空隙を埋めAl濃縮皮膜を形成す
る。Al濃縮皮膜は窒化されてAlNと未反応のAlを
主成分とするAlN皮膜に変わる。このような知見は本
発明者の新規な発見である。
【0018】Al+1/2N→AlN このようにして、窒化アルミニウム焼結体の表層部の一
部または全部をAlN濃縮皮膜で覆うことができ、本発
明に係るAlNとAlを含む窒化アルミニウム焼結体が
製造される。
【0019】また、この耐火物は、例えばAl源粉末を
型に充填して、加圧成型することなく型で保形された充
填体のまま窒素雰囲気中で加熱しても得られる。充填体
の窒化は、これを構成するAl粒子の表面に発熱を伴っ
てAlN皮膜が形成されることから始まり、粒子内部の
溶融Alの熱膨張によりAlN皮膜が破裂して溶融Al
が吹き出す現象を引き起こし、吹き出した溶融Alが新
たなAl粒子となる過程を辿り、同様の現象を繰り返し
て進行し、AlN焼結体ができあがる。充填体の場合、
成形体と異なり充填体を構成する粒子同士の互いの拘束
が少ないので、吹き出した溶融Al同士が合体して粉体
層中を移動する現象は起き難い。このためAlNの偏析
の少ない均質な窒化アルミニウム耐火物が得られること
が特徴的である。Al源粉末として、前記低純度Al源
粉末を適用すると溶融Alの吹き出しが制御されるので
この傾向は顕著となる。一方、高純度Al源粉末を適用
する場合は、充填密度により現象が支配される。すなわ
ち、充填密度が低いほど、気孔率が大きいほど、吹き出
した溶融Alの移動合体は起き難くなり、AlNの偏析
の少ない均質な窒化アルミニウム耐火物となる。
【0020】しかして本発明は、第1に、上記のごとき
方法により得られるAlNを60〜96wt%、Alを
4〜25wt%含む窒化アルミニウム耐火物である。こ
の場合、低純度Al源粉末100重量部に対して高純度
Al源粉末を30重量部未満とするのがよい。また、各
成分の添加理由は以下の通りである。
【0021】AlN、Alはいずれも熱伝導の極めてよ
い物質であり、熱衝撃の緩和に有利である。焼結体内に
はAlN中に少量のAlが分散しているが、この構成に
より、焼結体は熱衝撃を受けても、変形して熱衝撃によ
り発生する応力を緩和する。Alが4wt%未満では応
力緩和効果は小さくて不十分となり、また、25wt%
を超えると材料強度が低下するので好ましくない。した
がって、Alは4〜25wt%とする。このようなAl
の作用によって耐熱衝撃性に優れた60wt%以上のA
lNを含む窒化アルミニウム耐火物が可能となる。な
お、AlNの添加量の上限を96%としたのは、これを
超える添加量とすると、Alを4%以上添加することが
できないためである。
【0022】AlN、Al以外にも耐熱性のよい物質で
あれば配合されてもよい。すなわち、TiO、ZrO
、Cr、Al、SiO、Y、C
eO 、Scのなかから選択された1種または複
数の酸化物、これらの酸化物のなかの少なくとも一つを
含む複合酸化物が入ってもよい。また、MgB、Ca
、TiB、ZrB、AlBのなかから選択さ
れた1種または複数のホウ化物が入ってもよい。また、
C、TiC、ZrC、Cr、Al、S
iCのなかから選択された1種または複数の炭化物が入
ってもよい。また、TiN、ZrN、CrN、Si
のなかから選択された1種または複数の窒化物が入
ってもよい。SiOに代表される酸窒化物が入っ
てもよい。AlONはAl、O、Nの固溶体の総称であ
るが、これが入ってもよい。組成について、この発明で
はいかなる組成であってもよい。また、AlONのAl
の一部がSiで置換されてもよい。ただし、Si/Al
のモル比で1.0以下であることが耐食性の観点から好
ましい。1.0を超えると溶融物、特に溶鋼、溶融スラ
グに対する耐食性が低下するからである。このようなA
lONの例としては、Al1115N、AlON、Al
198288、Al2739N、Al10、Al
、SiAl、SiAl4.5
が挙げられる。Cは耐熱衝撃性に優れているが、酸化
により消失することと、溶融物、特に溶鋼に溶解するこ
とが問題である。したがって、9wt%以下に限定すれ
ば加えてもよい。AlNは粉体層内でのAlの窒化によ
ってもよいし、それで不足する場合には不足分をAlN
で供給してもよい。
【0023】本発明は第2に、前記窒化アルミニウム耐
火物を本体とし、その表層部の一部又は全部を覆うAl
N皮膜を有する窒化アルミニウム耐火物である。AlN
皮膜を形成する耐火物を製造するには、低純度Al源粉
末100重量部に対して高純度粉末30〜160重量部
とするのがよい。30重量部未満ではAl融液の移動が
起きにくく、また、160重量部を超えるとAl融液が
本体表面から吹き出し有効に使われない。次に、気孔
率、皮膜の厚さの限定理由を説明する。
【0024】耐火物本体の気孔率は10〜45%とする
ことが好ましい。これは、最終的に10%未満の低気孔
率をもたらすような低気孔率では、製造工程において、
Al融液が表層に移動するのが困難となり、Al融液が
粉体層の自由表面に到らずに内部の特定の部位に蓄積し
て表面に皮膜が形成されないからである。また、45%
を超えると材料の強度が著しく低下するので得られる耐
火物は実用に供しえないからである。
【0025】AlN濃縮皮膜は、熱衝撃を緩和するため
に形成する。濃縮皮膜の形成場所はガスの下流の自由表
面部分である。したがって、ガスが放出される個所を作
ることにより特定の個所にAlN濃縮皮膜を形成するこ
とができる。その厚さは粉末充填体中における高純度A
l源粉末の配合量により支配され、配合量が少ないほど
AlN濃縮皮膜は薄くなり、逆に配合量が多いほどAl
N濃縮皮膜は厚くなる。Al配合量を調節してAlN濃
縮皮膜の厚さは0.1〜5mmとすることが好ましい。
これは、0.1mm未満では、耐用時間が短く、5mm
を超えると熱衝撃により亀裂、剥離が発生し易いからで
ある。この観点から、さらに好ましくは0.1〜1.9
mmである。また、皮膜中にAlNを70wt%以上含
むのは、70wt%未満では皮膜の強度、硬度が低く、皮
膜の耐用性が悪いからである。
【0026】
【実施例】図1にタンディッシュからモールドに送る溶
鋼の流量を制御する装置を示す。この装置は、溶鋼容器
であるタンディッシュの炉底1に取り付けられた溶融金
属輸送管としての浸漬ノズル2の上端の流路を構成する
キャップノズル3とロングストッパー4の間隙をロング
ストッパー4の昇降することにより溶鋼流量を調節する
ものである。該キャップノズル3はアルミナ等の溶鋼中
に含まれる非金属介在物の付着し難い材料で構成するこ
とが必要とされる。本発明になる窒化アルミニウム耐火
物はこの目的に適う。
【0027】そこで、本発明になる窒化アルミニウム耐
火物のキャップノズルの製造法について説明する。図2
に示すように、成形型5に純度79.0wt%Alの低
純度Al源粉末60重量部と純度99.97wt%Al
の高純度Al源粉末40重量部からなるAl源粉末を充
填し、上蓋7をとりつけてから、CIPにより加圧し、
充填体6を圧密する。離型して成形体6を得る。
【0028】該成形体6を窒化炉に配設し、窒素で加圧
しながら昇温し、所定の温度に保持後冷却する。こうし
て、AlNとAlを含む窒化アルミニウム焼結体、すな
わち、窒化アルミニウム耐火物のキャップノズル3が得
られる。該キャップノズルは、図3に示すように、全表
面からガスが放出することによりAl融液が全表面に移
動しAlN濃縮皮膜18が生成する。
【0029】(実施例1)窒化アルミニウム耐火物製キ
ャップノズルを作る。高純度Al源粉末として金属Al
分99.97wt%のAlアトマイズ粉、低純度Al源
粉末として金属Al分79.0wt%、金属Mg分2.
1wt%、Al17.3wt%のAl研磨粉を使
用した。ここで、Al研磨粉はアルミニウムスクラップ
を研磨して得られる粉末である。
【0030】105μm以下が100wt%、37μm
以上が20wt%の粒度のAlアトマイズ粉、147μ
m以下が95wt%以上となるように粒度調整したAl
研磨粉をそれぞれ60.0wt%、40.0wt%の割
合で混合した。Al分は合計で91.6wt%となる。
該混合粉末を前述の方法でキャップノズル用の成形型に
充填し、ClPを使用して成形圧力300kg/cm
で加圧し、成形体を得た。充填密度は1.69g/cm
であった(気孔率:37.4wt%)。該成形体を窒
素圧力9.1kg/cmの加圧窒素下で1750℃ま
で昇温し、3時間保持後、放冷した。こうして、健全な
焼結体が得られた。この焼結体本体は、嵩密度2.65
g/cm、気孔率(皮膜部分を除く焼結体本体の気孔
率)17.5%、AlN75.4wt%、Al15.7
wt%の組成で、4点曲げ強さ18.2kg/mm
あった。全表面は硬く、厚さ1.5〜1.9mmの緻密
なAlN濃縮皮膜の形成が確認できた。
【0031】(実施例2)実施例1で記述した方法によ
って製造したAlN−BN系耐火物のキャップノズルを
13Cr鋼の実機鋳造に供し、3チャージの連続鋳造を
行った。使用後、ノズルを回収して観察したところ、溶
融物と接触した内面に鋼あるいはスラグの付着物が少量
観察されたが、キャップノズルには亀裂、損耗はなく、
健全であった。
【0032】(比較例1)37.5wt%Al
54.4wt%ZrO、5.4wt%C、気孔率1
7.5%のキャップノズルを実施例2と同一条件で使用
した。使用後、ノズルを回収して観察したところ、溶融
物と接触した内面については鋼の付着は実施例2と大差
なかったが、多量のスラグの付着物があり、スラグとの
反応層の形成と溶損が見られた。
【0033】(実施例3)窒化アルミニウム耐火物製溶
銑輸送管を作る。溶銑輸送管は高炉の出銑口を構成する
管であり、溶銑と溶融スラグの排出を目的として、不定
形耐火物の圧入によるこの管の閉塞、炉熱による不定形
耐火物の焼成、開口機によるこの不定形耐火物の開口に
よる溶銑と溶融スラグの排出開始と継続、排出終了に伴
い再び不定形耐火物の圧入によるこの管の閉塞に戻り、
該諸工程が繰り返される。溶銑と溶融スラグの排出中に
不定形耐火物が消耗し尽くすと管内壁が直接溶融物に接
触するようになる。管の損耗は炉内ガスの吹き出しを引
き起こし溶融物の排出を困難にする。したがって、この
管は溶銑と溶融スラグに対する耐食性と耐摩耗性が高度
に要求される。
【0034】まず、内径52mm、外径100mm、長
さ1000mmの管状キャビティ(図4中9)を有する
黒鉛型(図4中10)を用意した。この黒鉛型10に、
105μm以下が100wt%、37μm以上が20w
t%の粒度で、金属Al分99.97wt%のAlアト
マイズ粉を、振動を加えながら充填した。
【0035】充填量は9230g、充填密度は1.61
g/cmであった(気孔率:40.4%)。黒鉛型に
収納した該充填体を窒素圧力9.1kg/cmの加圧
窒素下で1850℃まで昇温し、3時間保持後、放冷し
た。ついで、離型し、健全な焼結体が得られた。この焼
結体の窒化による重量増加は45%、嵩密度は2.34
g/cmであった(気孔率:27.0%)。組成はA
lN90.8wt%、Al9.1wt%と推定された。
【0036】不定形耐火物で構成された高炉の出銑口部
の出口側1mを穿孔して前記の溶銑輸送管を挿入した。
不定形耐火物を管内外に圧入して管を固定した。直径4
2mmのドリルで管内の不定形耐火物を穿孔し、打ち込
み金棒を打ち込んで引き抜き出銑口を開口した。溶銑の
排出に始まり、溶銑と溶融スラグの排出期間を経てガス
が吹き出したところで、不定形耐火物を圧入し、出銑口
を閉塞した。開口から閉塞までの時間は6時間、出銑量
は2300tであった。この出銑口は安定した出銑状態
を6回繰り返してから、新管と入れ替えた。
【0037】該窒化アルミニウム耐火物製溶銑輸送管
は、一回当たり2300t、合計13800tの通銑に
耐える高い耐用性を示すことが分かる。従来は輸送管を
埋め込むことなく不定形耐火物のみで出銑口を構成して
いたが、従来2〜3時間であった出銑継続時間が、該輸
送管を出銑口に埋め込むことにより、6時間に延び、炉
前の開口作業が半減した。
【0038】(実施例4)窒化アルミニウム耐火物製ハ
ニカム構造体蓄熱媒体を作る。該ハニカム構造蓄熱媒体
は鋼材スラブ用加熱炉の燃焼廃ガスの顕熱を蓄熱体に蓄
熱して燃焼空気の予熱に利用する蓄熱バーナーの蓄熱体
を構成する部品である。該蓄熱体は一端から1400℃
の加熱炉の燃焼廃ガスの流入により蓄熱しつつ150〜
250℃の廃ガスを排出する期間経過後、他端から常温
の空気を流入させて1300〜1400℃の予熱空気を
作り一定期間、加熱炉に供給する。かかる二つの期間を
交互に切り替えて蓄熱体の蓄熱と抜熱を繰り返すのであ
る。以上のような定常運転では、蓄熱体の一端は130
0〜1400℃の高温で、スケールのほかアルカリ金
属、塩化物等の微量の腐食性の不純物を含有する燃焼廃
ガスに長期間晒されるので、高い耐食性が要求される。
【0039】まず、外寸50mm×50mmの多孔面と
25mmの高さを有するハニカム構造のキャビティ(図
5中11)を有するステンレス鋼製の型(図5中12)
を用意した。1辺2.8mm角のピン12aが1列14
本で14列等間隔に並んで格子状のキャビティ11を構
成している。このキャビティ11に105μm以下が1
00wt%、37μm以上が20wt%の粒度で、金属
Al分99.97wt%のAlアトマイズ粉を振動を加
えながら充填した。充填量は61g、充填密度は1.5
5g/cmであった(気孔率:42.6%)。型に収
納した該充填体を窒素圧力0.5kg/cmの加圧窒
素下で800℃まで昇温し、3時間保持後、放冷した。
この過程で処理物には保形性が発現し離型しても亀裂の
発生はなく健全であった。また、重量増加は19.4%
であった。この焼結体を再度、窒素圧力9.0kg/c
の加圧窒素下で1750℃まで昇温し、3時間保持
後、放冷した。この焼結体の再窒化による重量増加は2
1.4%、嵩密度は2.25g/cmであった(気孔
率:29.8%)。組成はAlN90.8wt%、Al
9.1wt%と推定された。こうして、2.88mm角
の正方形の連通孔が1列14個で14列あるハニカムが
得られた。
【0040】このハニカムを前記加熱炉の蓄熱体の最高
温部に配設して使用した。8ヶ月後取り出して観察した
ところ、白変し、ダストの付着が見られた。ダストは容
易に除去できた。酸化により26%の重量増加が認めら
れたが、形状、寸法に変化はなく、健全であった。
【0041】該窒化アルミニウム耐火物性ハニカム構造
蓄熱媒体は、1300〜1400℃の腐食性ガス雰囲気
で高い耐用性を示すことが分かる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、発明によれば、溶損、摩
耗の問題のある部位に本耐火物を適用することにより、
耐火物の損耗を激減させることができる。また、本耐火
物は高温の腐食性雰囲気でも優れた耐用性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】タンディッシュからモールドに送る溶鋼の流量
を制御する装置の説明図。
【図2】本発明になる窒化アルミニウム耐火物のキャッ
プノズルの製造法の説明図。
【図3】キャップノズルの表面にAlN濃縮皮膜が生成
した状態を示す図。
【図4】実施例3溶銑鉄輸送管の断面図。
【図5】実施例4のハニカム構造蓄熱媒体の断面図。
【符号の説明】
1...タンデッシュの炉底、2...浸漬ノズル、3...キャッ
プノズル、4...ロングストッパー、5...成形型、6...成
形体、7...上蓋、9...管状キャビテイー、10...黒鉛型、
11...ハニカム構造のキャビティ、12...ステンレス鋼製
の型、18...AlN濃縮皮膜。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 AlNを60〜96wt%、Alを4〜
    25wt%含むことを特徴とする窒化アルミニウム耐火
    物。
  2. 【請求項2】 AlNを60〜96wt%、Alを4〜
    25wt%含み、気孔率が10〜45%の耐火物本体
    と、この本体の表層部の一部または全部を覆い、表層部
    の気孔を埋めるAlNを70wt%以上含むAlN濃縮皮
    膜とを備えたことを特徴とする窒化アルミニウム耐火
    物。
  3. 【請求項3】 AlN濃縮皮膜の厚さが0.1〜5mm
    であることを特徴とする請求項2に記載の窒化アルミニ
    ウム耐火物。
  4. 【請求項4】 AlNを60〜96wt%、Alを4〜
    25wt%含むことを特徴とする溶融金属輸送管。
  5. 【請求項5】 AlNを60〜96wt%、Alを4〜
    25wt%含むことを特徴とするハニカム構造蓄熱媒
    体。
JP11127346A 1998-06-15 1999-05-07 窒化アルミニウム耐火物、溶融金属輸送管、およびハニカム構造蓄熱媒体 Pending JP2000072551A (ja)

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