JPH0556306B2 - - Google Patents
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- JPH0556306B2 JPH0556306B2 JP61042821A JP4282186A JPH0556306B2 JP H0556306 B2 JPH0556306 B2 JP H0556306B2 JP 61042821 A JP61042821 A JP 61042821A JP 4282186 A JP4282186 A JP 4282186A JP H0556306 B2 JPH0556306 B2 JP H0556306B2
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Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は溶鋼を連続鋳造するときにタンデイツ
シユからモールドへ溶鋼を注入するために使用す
るイマージヨンノズルに関するものである。 〔従来の技術〕 イマージヨンノズルの材質としては、当初溶融
シリカ質のものも使用されたが、現在ではアルミ
ナ・カーボン質がもつとも多く使用されるように
なつている。例えば特開昭58−84173号公報記載
のものはアルミナ・カーボン質は、主原料として
焼結アルミナ又は電融アルミナにカーボン源とし
て20〜40wt%(以下同じ)の鱗状黒鉛を配合さ
せたものである。使用条件によつては、アルミナ
とカーボンの組合せでは耐熱衝撃性が不足するた
め5〜30%の溶融シリカを添加する。これらの耐
火物原料に、結合剤として、フエノール樹脂、ピ
ツチ等の有機質結合剤を加えて混練、成形し、少
くとも700℃以上の温度で焼成して有機質結合剤
を炭素化して製品としたものである。アルミナ・
カーボン質の材料はモールドに添加されるパウダ
ーに侵食され易いため、パウダーに接する部分は
ジルコニア・カーボン質の材料を用いるのが普通
である。例えば特開昭57−7366号公報、特開昭57
−32358号公報がある。 〔発明を解決しようとする問題点〕 アルミナ・カーボン質ノズルの一つの問題点
は、溶鋼に脱酸剤として添加されたアルミニウム
から生成したアルミナがノズル内孔壁に析出付着
する現象が起ることで、アルミナ閉塞、アルミナ
づまりと呼ばれている。これは、溶鋼の円滑な流
動を妨げるために、多数回連鋳を連続して行う多
連鋳操業の障害になるだけでなく、付着したアル
ミナの剥離したものが大型非金属介在物となり鋼
片の品質を劣化させる。 この対策として、特開昭56−102357号公報の記
載のようにポーラスプラグをノズルの側壁にはめ
こんで、そこからアルゴンガスをノズル内へ吹込
む方法、ノズル側壁内に設けたスリツトから或は
耐火物Vol.32、4月1980年耐火物技術協会発行第
179頁に示すような側壁の気孔を通じてアルゴン
をノズル内へ吹込む方法、等が行われている。し
かしながら、アルゴンの消費や、配管の必要とす
るノズルの構造の複雑等の問題点がある。 〔問題点を解決するための手段〕 発明者等は種々の材質について実験を試みた結
果、硼化ジルコニウム(ZrB2)、カーボン、ジル
コニアを組合せることにより非常にアルミナ付着
を起しにくいのみならず、パウダーに対する耐侵
食性を有する材質を見出し本発明を完成させたも
のである。すなわち本発明は硼化ジルコニウムを
5〜49wt%、カーボン5〜30wt%、残部がジル
コニアから成る耐火物粉末の混合物に有機質結合
剤を加えて混練、加圧成形した後700℃以上の温
度で還元雰囲気中で焼成した材質で少くともノズ
ルの一部を構成してなる、溶鋼鋳造用ノズルであ
る。 〔作用〕 発明者等は硼化ジルコニウムを1,3,5,
10,20,30,40,50,60,80wt%と変化させカ
ーボンを20wt%、残部をジルコニアとし、これ
に有機質結合剤としてフエノール樹脂2wt%(外
掛)、硬ピツチ粉7wt%(外掛)加えて混練、成
形し1000℃で5時間還元雰囲気中で焼成したブリ
ケツトを作り、これから20×20×120mmのテスト
ピースを切出し、高周波炉で溶解した鋼にアルミ
ニウム1%を溶解し、これにテストピースを1600
℃で15分浸漬後引上げてアルミナの付着状態を観
察した。比較としてカーボン20wt%含むアルミ
ナ・カーボン質の材料を用いた。その結果硼化ジ
ルコニウム3wt%までは著るしいアルミナ付着が
認められたが5wt%では急速に付着量は小さくな
り、硼化ジルコニウムの添加量が多くなるほどア
ルミナ付着が少なくなる傾向が認められた。しか
し50wt%以上では顕著な差はない。硼化ジルコ
ニウムは高価であるので50wt%以上の添加は不
経済である。以上の実験結果に基づき硼化ジルコ
コニウムの配合量は5〜49wt%とした。 ジルコニアと硼化ジルコニウムの組合せのみで
は通常の使用条件では耐熱衝撃性が不足するため
割れることがあるのでカーボンを添加する。その
添加量は少なくとも5wt%以上でないと耐熱衝撃
性を向上する効果が得られない。30wt%を越え
ると溶鋼、パウダーによる耐食性が低下するので
好ましくない。 本発明に使用する硼化ジルコニウムは、
ZrB298wt%以上で微量のC,N,Oを含むもの
である。ジルコニアはCaO,MgO,Y2O3の何れ
かを3〜10重量%添加した安定化ジルコニアであ
る。カーボン源としては固定炭素量90wt%以上
の鱗状黒鉛、土状黒鉛、人造黒鉛、ピツチコーク
ス等が使用出来るが、耐熱衝撃性の向上効果の点
で鱗状黒鉛がもつとも好ましい。 結合剤としては還元焼成によつてカーボンボン
ドさせるために固定炭素量の多いものがよく、タ
ールピツチ、フエノール樹脂、フラン樹脂等を単
独又は混合して使用する。この他に添加物として
耐酸化性を向上する目的で炭化硼素(B4C)、炭
化珪素(SiC)を添加してもよい。 アルミナ・カーボン質ノズルがアルミナづまり
を起す理由については諸説あるが、一説によると
脱酸生成物として溶鋼内に分散存在している微細
なアルミナ粒子(1〜4μとされる)が表面エネ
ルギーを最少にするように凝集成長して行くと云
われる。発明者の推定するところでは、耐火物中
のアルミナと溶鋼、鋼中酸素が反応して、Al2O3
+Fe+〔O〕→FeO・Al2O3なる反応により耐火
物表面には融点が1450℃のFeO・Al2O3が生成し
ており、これは溶鋼の温度では液相となつている
ので、溶鋼中に分散している微細なアルミナが接
触すると、そこに捕えられる。これが核となつて
アルミナの成長が進んで行くと推定される。 これに対して硼化ジルコニウムは、溶鋼とは反
応しにくいため表面に液相が生成せず、溶鋼中に
分散したアルミナが接触しても捕えられないため
に、アルミナづまりが起りにくいと推定される。 更に硼化ジルコニウムを配合したものは、従来
のジルコニア・カーボン質ノズルよりもパウダー
に対する侵食に強くなる。従つてパウダーライン
の材質としても使用できる。 以上のことから、本発明においては、本発明に
なる材質を用いてノズル主体を作ることは勿論の
こと、ノズル本体を従来の材質で作り、ノズル内
面の一部又は全面、ノズル外面の一部又は全面か
ら選択された部位を本発明になる材質で構成する
ものである。 〔実施例〕 本発明品及び比較品の配合割合を第1表に示
す。比較品は本発明品と同じ原料の組合である
が、その配合割合が本発明の限定範囲外にあるも
のである。結合剤としてピツチとフエノール樹脂
を組合せている場合には、耐火物原料にピツチを
添加して180℃で熱間混練した後、30℃に冷却し
フエノール樹脂を加えて混練した結合剤がフエノ
ール樹脂のみの場合には常温で混練した。ついで
オイルプレスを用いて114×114×65mmの形状に
1000Kg/cm2の圧力で成形した後、さやに納めてコ
ークスブリーズで充填し還元雰囲気中1000℃で5
時間焼成して製品を得た。 物性値を第1表に示す。従来品のジルコニア・
カーボンに比較して、硼化ジルコニウムを添加し
た本発明品は、熱間強度が大きい。パウダーによ
る侵食も硼化ジルコニウムが多くなるほど小さく
なる。アルミナ付着テストでは、本発明の限定範
囲より硼化ジルコニウム配合量が3%と少ない比
較品Dはアルミナ付着が大きいのに対して、硼化
ジルコニウム配合量7%の本発明品Aでは中程
度、更に硼化ジルコニウム量20%のB、40%のC
ではアルミナ付着は小さい。
シユからモールドへ溶鋼を注入するために使用す
るイマージヨンノズルに関するものである。 〔従来の技術〕 イマージヨンノズルの材質としては、当初溶融
シリカ質のものも使用されたが、現在ではアルミ
ナ・カーボン質がもつとも多く使用されるように
なつている。例えば特開昭58−84173号公報記載
のものはアルミナ・カーボン質は、主原料として
焼結アルミナ又は電融アルミナにカーボン源とし
て20〜40wt%(以下同じ)の鱗状黒鉛を配合さ
せたものである。使用条件によつては、アルミナ
とカーボンの組合せでは耐熱衝撃性が不足するた
め5〜30%の溶融シリカを添加する。これらの耐
火物原料に、結合剤として、フエノール樹脂、ピ
ツチ等の有機質結合剤を加えて混練、成形し、少
くとも700℃以上の温度で焼成して有機質結合剤
を炭素化して製品としたものである。アルミナ・
カーボン質の材料はモールドに添加されるパウダ
ーに侵食され易いため、パウダーに接する部分は
ジルコニア・カーボン質の材料を用いるのが普通
である。例えば特開昭57−7366号公報、特開昭57
−32358号公報がある。 〔発明を解決しようとする問題点〕 アルミナ・カーボン質ノズルの一つの問題点
は、溶鋼に脱酸剤として添加されたアルミニウム
から生成したアルミナがノズル内孔壁に析出付着
する現象が起ることで、アルミナ閉塞、アルミナ
づまりと呼ばれている。これは、溶鋼の円滑な流
動を妨げるために、多数回連鋳を連続して行う多
連鋳操業の障害になるだけでなく、付着したアル
ミナの剥離したものが大型非金属介在物となり鋼
片の品質を劣化させる。 この対策として、特開昭56−102357号公報の記
載のようにポーラスプラグをノズルの側壁にはめ
こんで、そこからアルゴンガスをノズル内へ吹込
む方法、ノズル側壁内に設けたスリツトから或は
耐火物Vol.32、4月1980年耐火物技術協会発行第
179頁に示すような側壁の気孔を通じてアルゴン
をノズル内へ吹込む方法、等が行われている。し
かしながら、アルゴンの消費や、配管の必要とす
るノズルの構造の複雑等の問題点がある。 〔問題点を解決するための手段〕 発明者等は種々の材質について実験を試みた結
果、硼化ジルコニウム(ZrB2)、カーボン、ジル
コニアを組合せることにより非常にアルミナ付着
を起しにくいのみならず、パウダーに対する耐侵
食性を有する材質を見出し本発明を完成させたも
のである。すなわち本発明は硼化ジルコニウムを
5〜49wt%、カーボン5〜30wt%、残部がジル
コニアから成る耐火物粉末の混合物に有機質結合
剤を加えて混練、加圧成形した後700℃以上の温
度で還元雰囲気中で焼成した材質で少くともノズ
ルの一部を構成してなる、溶鋼鋳造用ノズルであ
る。 〔作用〕 発明者等は硼化ジルコニウムを1,3,5,
10,20,30,40,50,60,80wt%と変化させカ
ーボンを20wt%、残部をジルコニアとし、これ
に有機質結合剤としてフエノール樹脂2wt%(外
掛)、硬ピツチ粉7wt%(外掛)加えて混練、成
形し1000℃で5時間還元雰囲気中で焼成したブリ
ケツトを作り、これから20×20×120mmのテスト
ピースを切出し、高周波炉で溶解した鋼にアルミ
ニウム1%を溶解し、これにテストピースを1600
℃で15分浸漬後引上げてアルミナの付着状態を観
察した。比較としてカーボン20wt%含むアルミ
ナ・カーボン質の材料を用いた。その結果硼化ジ
ルコニウム3wt%までは著るしいアルミナ付着が
認められたが5wt%では急速に付着量は小さくな
り、硼化ジルコニウムの添加量が多くなるほどア
ルミナ付着が少なくなる傾向が認められた。しか
し50wt%以上では顕著な差はない。硼化ジルコ
ニウムは高価であるので50wt%以上の添加は不
経済である。以上の実験結果に基づき硼化ジルコ
コニウムの配合量は5〜49wt%とした。 ジルコニアと硼化ジルコニウムの組合せのみで
は通常の使用条件では耐熱衝撃性が不足するため
割れることがあるのでカーボンを添加する。その
添加量は少なくとも5wt%以上でないと耐熱衝撃
性を向上する効果が得られない。30wt%を越え
ると溶鋼、パウダーによる耐食性が低下するので
好ましくない。 本発明に使用する硼化ジルコニウムは、
ZrB298wt%以上で微量のC,N,Oを含むもの
である。ジルコニアはCaO,MgO,Y2O3の何れ
かを3〜10重量%添加した安定化ジルコニアであ
る。カーボン源としては固定炭素量90wt%以上
の鱗状黒鉛、土状黒鉛、人造黒鉛、ピツチコーク
ス等が使用出来るが、耐熱衝撃性の向上効果の点
で鱗状黒鉛がもつとも好ましい。 結合剤としては還元焼成によつてカーボンボン
ドさせるために固定炭素量の多いものがよく、タ
ールピツチ、フエノール樹脂、フラン樹脂等を単
独又は混合して使用する。この他に添加物として
耐酸化性を向上する目的で炭化硼素(B4C)、炭
化珪素(SiC)を添加してもよい。 アルミナ・カーボン質ノズルがアルミナづまり
を起す理由については諸説あるが、一説によると
脱酸生成物として溶鋼内に分散存在している微細
なアルミナ粒子(1〜4μとされる)が表面エネ
ルギーを最少にするように凝集成長して行くと云
われる。発明者の推定するところでは、耐火物中
のアルミナと溶鋼、鋼中酸素が反応して、Al2O3
+Fe+〔O〕→FeO・Al2O3なる反応により耐火
物表面には融点が1450℃のFeO・Al2O3が生成し
ており、これは溶鋼の温度では液相となつている
ので、溶鋼中に分散している微細なアルミナが接
触すると、そこに捕えられる。これが核となつて
アルミナの成長が進んで行くと推定される。 これに対して硼化ジルコニウムは、溶鋼とは反
応しにくいため表面に液相が生成せず、溶鋼中に
分散したアルミナが接触しても捕えられないため
に、アルミナづまりが起りにくいと推定される。 更に硼化ジルコニウムを配合したものは、従来
のジルコニア・カーボン質ノズルよりもパウダー
に対する侵食に強くなる。従つてパウダーライン
の材質としても使用できる。 以上のことから、本発明においては、本発明に
なる材質を用いてノズル主体を作ることは勿論の
こと、ノズル本体を従来の材質で作り、ノズル内
面の一部又は全面、ノズル外面の一部又は全面か
ら選択された部位を本発明になる材質で構成する
ものである。 〔実施例〕 本発明品及び比較品の配合割合を第1表に示
す。比較品は本発明品と同じ原料の組合である
が、その配合割合が本発明の限定範囲外にあるも
のである。結合剤としてピツチとフエノール樹脂
を組合せている場合には、耐火物原料にピツチを
添加して180℃で熱間混練した後、30℃に冷却し
フエノール樹脂を加えて混練した結合剤がフエノ
ール樹脂のみの場合には常温で混練した。ついで
オイルプレスを用いて114×114×65mmの形状に
1000Kg/cm2の圧力で成形した後、さやに納めてコ
ークスブリーズで充填し還元雰囲気中1000℃で5
時間焼成して製品を得た。 物性値を第1表に示す。従来品のジルコニア・
カーボンに比較して、硼化ジルコニウムを添加し
た本発明品は、熱間強度が大きい。パウダーによ
る侵食も硼化ジルコニウムが多くなるほど小さく
なる。アルミナ付着テストでは、本発明の限定範
囲より硼化ジルコニウム配合量が3%と少ない比
較品Dはアルミナ付着が大きいのに対して、硼化
ジルコニウム配合量7%の本発明品Aでは中程
度、更に硼化ジルコニウム量20%のB、40%のC
ではアルミナ付着は小さい。
以上特許請求範囲及び明細書より明らかなよう
に硼化ジルコニウム、ジルコニア、カーボンの組
合せをカーボンボンドした材料は溶鋼中の脱酸剤
起源のアルミナが付着しにくいためアルミナづま
りを起さず、従来のアルミナカーボンのようにこ
れを防ぐためにアルゴンを吹込む必要もなく、円
滑な連続鋳造作業ができる。従つてアルゴンの消
費がなくなり経済的である。又配管の必要がなく
なる。ノズルの構造もポーラスプラグをはめ込ん
だり側壁内にガスの通路となるスリツトを設ける
必要もなくなるので簡単になる。 更にパウダーに対する耐侵食性を有するもので
あり連続鋳造のイマージヨンノズルとして多大の
効果を奏するものである。
に硼化ジルコニウム、ジルコニア、カーボンの組
合せをカーボンボンドした材料は溶鋼中の脱酸剤
起源のアルミナが付着しにくいためアルミナづま
りを起さず、従来のアルミナカーボンのようにこ
れを防ぐためにアルゴンを吹込む必要もなく、円
滑な連続鋳造作業ができる。従つてアルゴンの消
費がなくなり経済的である。又配管の必要がなく
なる。ノズルの構造もポーラスプラグをはめ込ん
だり側壁内にガスの通路となるスリツトを設ける
必要もなくなるので簡単になる。 更にパウダーに対する耐侵食性を有するもので
あり連続鋳造のイマージヨンノズルとして多大の
効果を奏するものである。
Claims (1)
- 1 硼化ジルコニウムを5〜49wt%、カーボン
5〜30wt%、残部がジルコニアから成る耐火物
粉末の混合物に有機質結合剤を加えて混練、加圧
成形した後700℃以上の温度で還元雰囲気中で焼
成した材質で少くともノズルの一部を構成してな
る、溶鋼鋳造用ノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61042821A JPS62202860A (ja) | 1986-03-01 | 1986-03-01 | 溶鋼鋳造用ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP61042821A JPS62202860A (ja) | 1986-03-01 | 1986-03-01 | 溶鋼鋳造用ノズル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPS62202860A JPS62202860A (ja) | 1987-09-07 |
JPH0556306B2 true JPH0556306B2 (ja) | 1993-08-19 |
Family
ID=12646615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61042821A Granted JPS62202860A (ja) | 1986-03-01 | 1986-03-01 | 溶鋼鋳造用ノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62202860A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101401926B1 (ko) * | 2012-10-25 | 2014-05-30 | 한국타이어 주식회사 | 접지 특성 제어 장치가 구비된 타이어 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS63134571A (ja) * | 1986-11-25 | 1988-06-07 | 旭硝子株式会社 | 二硼化ジルコニウム―黒鉛含有不焼成耐火物 |
US5185300A (en) * | 1991-03-11 | 1993-02-09 | Vesuvius Crucible Company | Erosion, thermal shock and oxidation resistant refractory compositions |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS577367A (en) * | 1980-06-16 | 1982-01-14 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Immersion nozzle for continuous casting |
JPS6021889A (ja) * | 1983-07-13 | 1985-02-04 | 旭硝子株式会社 | ノズル耐火物 |
-
1986
- 1986-03-01 JP JP61042821A patent/JPS62202860A/ja active Granted
Patent Citations (2)
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JPS577367A (en) * | 1980-06-16 | 1982-01-14 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Immersion nozzle for continuous casting |
JPS6021889A (ja) * | 1983-07-13 | 1985-02-04 | 旭硝子株式会社 | ノズル耐火物 |
Cited By (1)
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KR101401926B1 (ko) * | 2012-10-25 | 2014-05-30 | 한국타이어 주식회사 | 접지 특성 제어 장치가 구비된 타이어 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62202860A (ja) | 1987-09-07 |
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