JP2000072058A - 履帯張り調整装置 - Google Patents

履帯張り調整装置

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JP2000072058A
JP2000072058A JP10262409A JP26240998A JP2000072058A JP 2000072058 A JP2000072058 A JP 2000072058A JP 10262409 A JP10262409 A JP 10262409A JP 26240998 A JP26240998 A JP 26240998A JP 2000072058 A JP2000072058 A JP 2000072058A
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Japan
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yoke
tension adjusting
adjusting cylinder
crawler belt
side frame
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JP10262409A
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Hiroyuki Nishimori
博幸 西森
Yoshiaki Sekiguchi
良明 関口
Wataru Idezu
渉 出津
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヨークと張力調整シリンダとをテーパ状の凹
凸部を用いて連結することにより、ヨークの上,下動を
抑え、耐久性、信頼性を向上させる。 【解決手段】 履帯張り調整装置31を、遊動輪9、ヨ
ーク32、張力調整シリンダ34、圧縮ばね24等によ
って構成する。また、ヨーク32の後端側には凹陥部3
3を設け、張力調整シリンダ34の前側ロッド35には
突起部36を設ける。そして、突起部36の外周面を凹
陥部33の内周面に対して係脱可能に、かつ密に嵌合さ
せ、ヨーク32と張力調整シリンダ34とを単一の剛体
に近い状態で連結する。これにより、ヨーク32と張力
調整シリンダ34との摺動、衝突等を防止して耐久性、
信頼性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の装軌式車両に用いて好適な履帯張
り調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の装軌式車両で
は、トラックフレームに設けられた駆動輪と遊動輪との
間に走行用の履帯が巻装され、この履帯の張りを履帯張
り調整装置によって調整する構成としている。
【0003】そこで、この種の従来技術による履帯張り
調整装置を、油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、
図6ないし図9を参照して述べる。
【0004】1は油圧ショベルの下部走行体を構成する
トラックフレームで、このトラックフレーム1は、上部
旋回体(図示せず)が旋回可能に搭載されるセンタフレ
ーム2と、このセンタフレーム2の左,右両側に設けら
れ、前,後方向に延びるサイドフレーム3(一方のみ図
示)とから構成されている。
【0005】ここで、サイドフレーム3は、図7および
図9に示す如く、略四角形の断面形状を有する角筒体と
して形成され、その内部には円筒体4が支持板5,6を
介して固定されている。また、サイドフレーム3の一端
側(前端側)には遊動輪ブラケット7が設けられ、この
遊動輪ブラケット7は、サイドフレーム3の前端部に固
着して接続された接続端板7Aと、この接続端板7Aか
ら前方に突出した左,右の側板7B,7B等とから構成
されている。
【0006】8,8は遊動輪ブラケット7内の左,右両
側に設けられた凹溝状のガイド部で、これらの各ガイド
部8は、遊動輪ブラケット7の各側板7Bに固着された
断面L字状の上ガイド板8Aと下ガイド板8Bとの間に
形成され、遊動輪ブラケット7に沿って前,後方向に延
びると共に、後述のヨーク16を前,後方向に移動可能
に支持するものである。
【0007】9はサイドフレーム3の一端側に設けられ
た遊動輪で、この遊動輪9は、回転軸9Aを介してヨー
ク16の各軸受部16Cに回転可能に支持され、ヨーク
16と共に遊動輪ブラケット7のガイド部8に沿って
前,後方向に移動する構成となっている。
【0008】10は駆動輪側ブラケット11を用いてサ
イドフレーム3の他端側(後端側)に回転可能に設けら
れた駆動輪で、この駆動輪10は、図6に示す如く、下
部走行体に設けられた走行用の油圧モータ(図示せず)
等に連結されている。
【0009】12は遊動輪9と駆動輪10との間に巻装
された履帯で、この履帯12は、サイドフレーム3に設
けられた複数の上ローラ13、下ローラ14によってガ
イドされている。そして、履帯12は、走行モータ等に
より駆動輪10を介して駆動輪10と遊動輪9との間で
周回され、油圧ショベルを走行させるものである。
【0010】15はサイドフレーム3と遊動輪9との間
に設けられた履帯張り調整装置で、この履帯張り調整装
置15は、図7に示す如く、遊動輪9と、後述のヨーク
16、張力調整シリンダ17、圧縮ばね24等とからな
り、遊動輪9と駆動輪10との間で履帯12の張りを調
整するものである。
【0011】16は遊動輪ブラケット7内に配設された
ヨークで、このヨーク16は、図8および図9に示す如
く、遊動輪9を挟んで前,後方向に延びる左,右一対の
腕部16A,16Aと、各腕部16Aの基端側を連結し
た連結部16Bと、各腕部16Aの先端側に設けられた
軸受部16C,16C等とからなり、全体として略U字
状に形成されている。そして、各軸受部16Cは、遊動
輪ブラケット7のガイド部8内に微小な隙間をもって移
動可能に嵌合され、これによりヨーク16は各ガイド部
8に沿って前,後方向に移動可能となっている。
【0012】17はサイドフレーム3内に配設された張
力調整シリンダで、この張力調整シリンダ17は、図9
に示す如く、ばね受部18Aが設けられたチューブ18
と、チューブ18の前端側から伸縮可能に突出し、チュ
ーブ18内にピストンを介してグリース室(いずれも図
示せず)を画成した前側ロッド19と、チューブ18の
後端側に固着され、支持板6側に突出した後側ロッド2
0等とから構成されている。
【0013】ここで、前側ロッド19は、前端側が圧縮
ばね24の付勢力によってヨーク16の連結部16Bに
当接した状態を保持している。また、後側ロッド20の
突出端側外周には、円板状のばね受板21が摺動可能に
挿通され、このばね受板21は、後側ロッド20に螺着
されたナット22によって軸方向に抜止めされると共
に、外周側が支持板6と当接している。さらに、後側ロ
ッド20内には、グリースニップル23を備えたグリー
ス通路(図示せず)が穿設されている。
【0014】そして、張力調整シリンダ17は、履帯1
2の張力調整時に、グリスニップル23から後側ロッド
20のグリース通路を通じてチューブ18内にグリース
を給排し、前側ロッド19をチューブ18から伸縮させ
ることにより、ヨーク16を介して遊動輪9を前,後方
向に移動させ、この遊動輪9と駆動輪10との間で履帯
12の初期張力を調整するものである。
【0015】24はチューブ18のばね受部18Aとば
ね受板21との間に配設された圧縮ばねで、この圧縮ば
ね24は、円筒体4内に位置して張力調整シリンダ17
の外周側に挿通され、張力調整シリンダ17をヨーク1
6に向けて付勢している。そして、圧縮ばね24は遊動
輪9を駆動輪10から離間する方向に押圧し、これによ
って履帯12に適度な張りを与える構成となっている。
【0016】従来技術による履帯張り調整装置15は上
述の如き構成を有するもので、次にその作動について説
明する。
【0017】まず、油圧ショベルの走行中には、履帯1
2が地面の起伏等に応じて撓むことにより遊動輪9に対
して例えば後方への荷重が加わると、この荷重はヨーク
16、張力調整シリンダ17等を介して圧縮ばね24に
より受承され、このとき遊動輪9は圧縮ばね24を縮小
させつつ、ヨーク16、張力調整シリンダ17と共にサ
イドフレーム3に対して後方へと変位する。
【0018】また、履帯12が起伏等を通過して平坦な
地面を走行するときには、遊動輪9が圧縮ばね24の付
勢力によってヨーク16、張力調整シリンダ17と共に
前方へと押戻され、張力調整シリンダ17の長さ寸法に
応じて予め調整された前,後方向の位置に復帰する。
【0019】従って、履帯張り調整装置15は、張力調
整シリンダ17を用いて遊動輪9の位置を前,後方向で
調整することにより、履帯12に適度な張りを与えるこ
とができ、この張りを圧縮ばね24の付勢力によって保
持することができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、油圧ショベルの走行中に遊動輪9に荷重が
加わると、この荷重をヨーク16、張力調整シリンダ1
7等を介して圧縮ばね24により受承する構成としてい
る。
【0021】そして、遊動輪9に荷重が加わっていない
か、あるいは前,後方向の負荷が加わっているときに
は、図7に示す如く、遊動輪9の回転軸9A、ヨーク1
6の腕部16A、張力調整シリンダ17の前側ロッド1
9等が前,後方向の軸線O−Oに沿って配置された状態
となっている。
【0022】しかし、例えば岩石、瓦礫等の障害物や路
面の凹凸等がある作業現場で油圧ショベルを運転すると
きには、遊動輪9が路面側から突上げられたり、傾けら
れたりすることがあり、このとき遊動輪9には、前,後
方向だけでなく上,下方向、左,右方向、あるいは捩れ
方向の荷重が加わる場合がある。
【0023】この場合、ヨーク16と張力調整シリンダ
17とは別個の部品であり、圧縮ばね24の付勢力によ
って互いに当接した状態を保持しているに過ぎないた
め、遊動輪9に対して軸線O−O以外の方向の荷重が加
わると、例えばヨーク16が軸線O−Oから傾いて張力
調整シリンダ17との間で略「く」字状に折曲がるよう
に相対変位することがある。
【0024】このため、油圧ショベルの運転中には、ヨ
ーク16が張力調整シリンダ17に対して折曲がる方向
へと相対変位するときに、連結部16Bと前側ロッド1
9とが強く摺動したり、ヨーク16が軸線O−Oから大
きく傾いて遊動輪ブラケット7の上ガイド板8A、下ガ
イド板8B等に過大な負荷が加わったりする場合がある
ため、遊動輪ブラケット7、ヨーク16、張力調整シリ
ンダ17等が早期に摩耗、損傷する虞れが生じ、耐久
性、信頼性を向上させるのが難しいという問題がある。
【0025】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、遊動輪に加わる荷重に
よりヨークが張力調整シリンダに対して傾くように変位
するのを防止でき、これらを一体的に連結した状態で遊
動輪に加わる荷重をヨーク、張力調整シリンダ、圧縮ば
ね等により安定して受承できると共に、耐久性、信頼性
を向上できるようにした履帯張り調整装置を提供するこ
とにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、トラックフレームを構成するサイドフ
レームの一端側に設けられ前,後方向に移動可能となっ
たヨークと、このヨークに回転可能に支持され、サイド
フレームの他端側に設けられた駆動輪との間で履帯が巻
装される遊動輪と、前記ヨークとサイドフレームとの間
に設けられ前記履帯の前,後方向の張力を調整する張力
調整シリンダと、前記遊動輪と駆動輪との間で前記履帯
に張りを与えるために前記サイドフレームと張力調整シ
リンダとの間に設けられた圧縮ばねとを備えてなる履帯
張り調整装置に適用される。
【0027】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記ヨークと張力調整シリンダのうち一方の部
材には円錐状の凹陥部を設け、他方の部材には前記凹陥
部の内周面に対して係脱可能に、かつ密に嵌合される外
周面をもった円錐状の突起部を設ける構成としたことに
ある。
【0028】このように構成することにより、円錐状の
凹陥部と突起部とを用いてヨークと張力調整シリンダと
を係脱可能に連結でき、凹陥部の内周面と突起部の外周
面とを全周に亘って隙間なく密に嵌合させることができ
る。この結果、ヨークと張力調整シリンダとを単一の剛
体に近い状態で連結でき、例えば遊動輪に前,後方向の
荷重だけでなく、上,下方向、左,右方向の荷重が加わ
る場合でも、この荷重をヨーク、張力調整シリンダ、圧
縮ばね等により安定して受承できる共に、このときヨー
クが張力調整シリンダに対して傾くように変位するのを
防止することができる。
【0029】また、請求項2の発明が採用する構成の特
徴は、前記ヨークと張力調整シリンダのうち一方の部材
には角錐状の凹陥部を設け、他方の部材には前記凹陥部
の内周面に対して係脱可能に、かつ密に嵌合される外周
面をもった角錐状の突起部を設ける構成としたことにあ
る。
【0030】これによっても、角錐状をなす凹陥部の内
周面と突起部の外周面とを全周に亘って隙間なく密に嵌
合でき、ヨークと張力調整シリンダとを単一の剛体に近
い状態で連結できる。また、ヨークに対して捩れ方向の
荷重が加わる場合でも、ヨークが張力調整シリンダに対
して回転するのを防止することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
履帯張り調整装置を、油圧ショベルに適用した場合を例
に挙げ、図1ないし図5を参照して詳細に説明する。
【0032】ここで、図1および図2は本発明による第
1の実施の形態を示し、本実施の形態では、従来技術と
同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略す
るものとする。
【0033】31はサイドフレーム3と遊動輪9との間
に設けられた本実施の形態による履帯張り調整装置で、
この履帯張り調整装置31は、従来技術の履帯張り調整
装置15とほぼ同様に、遊動輪9、後述のヨーク32、
張力調整シリンダ34、圧縮ばね24等とから構成され
ている。
【0034】32は遊動輪ブラケット7内に配設された
ヨークで、このヨーク32は、遊動輪9を挟んで前,後
方向に延びる左,右一対の腕部32A,32Aと、各腕
部32Aの基端側を連結した連結部32Bと、各腕部3
2Aの先端側に設けられた軸受部32C,32C等とか
らなり、従来技術のヨーク16とほぼ同様に、全体とし
て略U字状に形成されている。しかし、ヨーク32に
は、連結部32Bの後端側に開口する後述の凹陥部33
が設けられている。
【0035】33はヨーク32の連結部32Bに設けら
れた截頭円錐状の凹陥部で、この凹陥部33は連結部3
2Bの後端側に開口し、サイドフレーム3の前,後方向
に一定の深さ寸法を有している。また、凹陥部33の内
周面33Aは、図2に示す如く、凹陥部33の底部側に
向けて一定の傾斜角αで縮径するテーパ状の傾斜面とな
っている。
【0036】34はサイドフレーム3内に配設された張
力調整シリンダで、この張力調整シリンダ34は、従来
技術の張力調整シリンダ17とほぼ同様に、チューブ1
8と、チューブ18の前端側から伸縮可能に突出した前
側ロッド35と、後側ロッド20等とから構成されてい
る。しかし、前側ロッド35の前端側には後述の突起部
36が設けられている。
【0037】36は張力調整シリンダ34の前側ロッド
35に設けられた截頭円錐状の突起部で、この突起部3
6は、前側ロッド35の前端側に一体形成され、先端側
が軸方向に突出している。また、突起部36の外周面3
6Aは、先端側に向けて一定の傾斜角α′で縮径するテ
ーパ状の傾斜面となり、その傾斜角α′は凹陥部33の
傾斜角αとほぼ等しく形成されている(α≒α′)。
【0038】そして、突起部36の外周面36Aは、凹
陥部33の内周面33Aに対して係脱可能に、かつ密に
嵌合され、これらの外周面36Aと内周面33Aとは互
いに全周に亘って隙間なく当接している。また、この密
嵌状態は、履帯12から遊動輪9等を介してヨーク32
に加わる反力と、張力調整シリンダ34の前側ロッド3
5に加わる圧縮ばね24の付勢力とを用いて保持されて
いる。
【0039】これにより、ヨーク32と張力調整シリン
ダ34とは係脱可能に連結され、これらは単一の剛体に
近い状態となっている。この場合、張力調整シリンダ3
4の軸方向(長さ方向)に沿って加わる圧縮ばね24の
付勢力等は、その一部が円錐状の凹陥部33、突起部3
6により全周に亘って径方向に作用する中心力となる。
このため、ヨーク32と張力調整シリンダ34とは、例
えば略「く」字状に傾くように相対変位するのを規制さ
れるものである。
【0040】本実施の形態による履帯張り調整装置31
は上述の如き構成を有するもので、その基本的作動につ
いては従来技術によるものと格別差異はない。
【0041】然るに、本実施の形態では、ヨーク32の
後端側に截頭円錐状の凹陥部33を設け、張力調整シリ
ンダ34の前側ロッド35に截頭円錐状の突起部36を
設けると共に、これらの内周面33Aと外周面36Aと
を係脱可能に、かつ密に嵌合させる構成としたので、円
錐状の凹陥部33と突起部36とを用いてヨーク32と
張力調整シリンダ34とを係脱可能に連結でき、遊動輪
9に加わる前,後方向の荷重をヨーク32、張力調整シ
リンダ34、圧縮ばね24等により安定して受承するこ
とができる。
【0042】また、凹陥部33の傾斜角αと突起部36
の傾斜角α′とをほぼ等しく形成したので、これらの内
周面33A、外周面36Aを互いに全周に亘って隙間な
く当接でき、ヨーク32と張力調整シリンダ34とを単
一の剛体に近い状態で連結できると共に、これらが略
「く」字状に傾くように相対変位するのを確実に防止す
ることができる。
【0043】これにより、例えば油圧ショベルが岩石を
乗越えることにより遊動輪9に対して上,下方向の荷重
が加わる場合でも、張力調整シリンダ34に対するヨー
ク32の位置ずれ、傾き等を確実に防止でき、ヨーク3
2と張力調整シリンダ34とは一体化された状態で上,
下方向の荷重を安定的に受承できると共に、このとき圧
縮ばね24による前,後方向の付勢力を用いて張力調整
シリンダ34の上,下動を抑えることができる。
【0044】従って、油圧ショベルの運転中には、ヨー
ク32が外力等により張力調整シリンダ34に対して
上,下方向、左,右方向に傾いて連結部32Bと前側ロ
ッド19とが強く摺動したり、ヨーク32が前,後方向
以外の方向へと大きく変位して遊動輪ブラケット7に過
大な負荷を加えたりするのを確実に防止でき、履帯張り
調整装置31を含めた車両全体の耐久性、信頼性を向上
させることができる。
【0045】また、凹陥部33と突起部36とを係脱可
能に嵌合させることにより、例えば下部走行体の組立時
には、遊動輪9、ヨーク32をサイドフレーム3に効率
よく組付けることができる。即ち、この組付け作業で
は、張力調整シリンダ34を予め組付けたサイドフレー
ム3に対して、ヨーク32を遊動輪9と共に前方から遊
動輪ブラケット7内に挿嵌し、凹陥部33と突起部36
とを嵌合させるだけで、ヨーク32と張力調整シリンダ
34とを簡単に連結でき、これらを予めサブアッシー化
する必要がなくなるので、組付け時の作業性を高めるこ
とができる。
【0046】次に、図3は本発明による第2の実施の形
態を示し、本実施の形態による履帯張り調整装置の特徴
は、ヨークの後端側に角錐状の凹陥部を設け、張力調整
シリンダの前端側に角錐状の突起部を設ける構成とした
ことにある。
【0047】41は本実施の形態による履帯張り調整装
置で、この履帯張り調整装置41は、第1の実施の形態
による履帯張り調整装置31とほぼ同様に、遊動輪9、
後述のヨーク42、張力調整シリンダ44、圧縮ばね2
4等からなり、ヨーク42は、左,右の腕部42A,4
2A、連結部42B、軸受部(図示せず)等によって構
成されている。
【0048】43はヨーク42の連結部42Bに設けら
れた5角〜8角形の凹陥部、具体的には六角錐状の凹陥
部で、この凹陥部43は連結部42Bの後端側に開口
し、サイドフレーム3の前,後方向に一定の深さ寸法を
有している。また、凹陥部43の内周面43Aは、凹陥
部43の底部側に向けて一定の角度で傾斜した6個の傾
斜面により構成されている。
【0049】44は前側ロッド45、チューブおよび後
側ロッド(いずれも図示せず)等によって構成された張
力調整シリンダで、この張力調整シリンダ44の前側ロ
ッド45には、後述する角錐状の突起部46が設けられ
ている。
【0050】46は張力調整シリンダ44の前側ロッド
45に設けられた六角錐状の突起部で、この突起部46
は、前側ロッド45の前端側に一体形成され、先端側が
軸方向に突出すると共に、その外周面46Aは、先端側
に向けて凹陥部43の内周面43Aとほぼ等しい角度で
傾斜した6個の傾斜面により構成されている。
【0051】そして、突起部46の外周面46Aは、凹
陥部43の内周面43Aに対して係脱可能に、かつ密に
嵌合され、外周面46Aの各傾斜面が内周面43Aの各
傾斜面と隙間なく当接されるものである。
【0052】これにより、凹陥部43と突起部46とを
用いてヨーク42と張力調整シリンダ44とを連結した
状態では、両者が圧縮ばね24の付勢力等により単一の
剛体に近い状態で一体化され、これらは互いに折曲がる
ように相対変位したり、ヨーク42が張力調整シリンダ
44に対して相対回転したりするのを規制される構成と
なっている。
【0053】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。そして、特に本実施の形態では、
凹陥部43と突起部46とを六角錐状に形成したので、
例えば遊動輪9に加わる荷重が張力調整シリンダ44の
軸方向に対して捩れる方向に作用する場合でも、ヨーク
42が遊動輪9と共に張力調整シリンダ44に対して相
対回転するのを防止することができる。これにより、ヨ
ーク42が遊動輪ブラケット7に対して捩れ方向に変位
し、その各腕部42Aと遊動輪ブラケット7との摺動部
に偏った荷重が加わるのを抑えることができる。
【0054】また、凹陥部43と突起部46とを六角錐
状に形成することにより、これらを三角錐状、四角錐状
に形成した場合と比較して、凹陥部43と突起部46と
の間で回転方向に作用する応力を6個の角隅部に分散し
て受承でき、ヨーク42と張力調整シリンダ44の耐久
性を高めることができる。
【0055】次に、図4は本発明による第3の実施の形
態を示し、本実施の形態による履帯張り調整装置の特徴
は、ヨークの後端側に円錐状の突起部を設け、張力調整
シリンダの前端側に円錐状の凹陥部を設ける構成とした
ことにある。
【0056】51は本実施の形態による履帯張り調整装
置で、この履帯張り調整装置51は、第1の実施の形態
による履帯張り調整装置31とほぼ同様に、ヨーク52
と、張力調整シリンダ54等とを有している。
【0057】また、ヨーク52は、左,右の腕部52
A,52A、連結部52B、軸受部(図示せず)等によ
って構成され、連結部52Bの後端側には外周面53A
を有する截頭円錐状の突起部53が設けられている。さ
らに、張力調整シリンダ54は、前側ロッド55、チュ
ーブ、後側ロッド(いずれも図示せず)等によって構成
され、前側ロッド55の前端側には内周面56Aを有す
る截頭円錐状の凹陥部56が設けられている。
【0058】そして、突起部53の外周面53Aは、凹
陥部56の内周面56Aに対して係脱可能に、かつ密に
嵌合され、これによりヨーク52と張力調整シリンダ5
4とは、単一の剛体に近い状態で係脱可能に連結される
ものである。
【0059】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。
【0060】なお、前記第1の実施の形態では、凹陥部
33と突起部36とを円錐状に形成する構成としたが、
本発明はこれに限らず、凹陥部と突起部の横断面形状を
真円以外の円形状に形成してもよく、例えば凹陥部と突
起部とを楕円錐状に形成する構成としてもよい。
【0061】また、前記第2の実施の形態では、凹陥部
43と突起部46とを5角〜8角形、具体的には六角錐
状に構成したが、本発明はこれに限らず、例えば図5に
示す変形例のように構成してもよい。
【0062】即ち、履帯張り調整装置41′には、ヨー
ク42′の各腕部42A′を連結する連結部42B′の
後端側に位置して角錐状の凹陥部43′を設け、この凹
陥部43′の内周面43A′にはスプライン状の凹凸を
形成すると共に、張力調整シリンダ44′の前側ロッド
45′には角錐状の突起部46′を設け、この突起部4
6′の外周面46A′にも凹陥部43′内の凹凸と密嵌
するスプライン状の凹凸を形成する構成としてもよい。
【0063】さらに、前記第2の実施の形態では、凹陥
部43と突起部46とを5角〜8角形、具体的には六角
錐状に構成したが、本発明はこれに限らず、凹陥部と突
起部とを、例えば9角形以上の任意の多角形に対応した
角錐状に形成してもよく、また角錐状の突起部をヨーク
側に設け、角錐状の凹陥部を張力調整シリンダ側に設け
る構成としてもよい。
【0064】さらにまた、前記各実施の形態では、履帯
張り調整装置31,41,51を油圧ショベルに用いる
場合を例に挙げて述べたが、本発明はこれに限らず、例
えば油圧クレーン、ブルドーザ等からなる他の装軌式建
設機械に適用してもよく、さらには履帯を備えた農業用
機械、産業用機械等からなる任意の装軌式車両に適用し
てもよい。
【0065】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、ヨークと張力調整シリンダのうち一方の部材には
円錐状の凹陥部を設け、他方の部材には前記凹陥部の内
周面に対して係脱可能に、かつ密に嵌合される外周面を
もった円錐状の突起部を設ける構成としたので、ヨーク
と張力調整シリンダとを単一の剛体に近い状態で係脱可
能に連結でき、張力調整シリンダに対するヨークの位置
ずれ、傾き等を確実に防止することができる。これによ
り、例えば遊動輪に対して上,下方向、左,右方向の荷
重が加わる場合でも、ヨークと張力調整シリンダとは一
体化された状態でこの荷重を安定して受承することがで
きる。従って、ヨークが外力等により張力調整シリンダ
との間で折曲がるように傾いて両者が強く摺動したり、
ヨークが前,後方向以外の方向へと大きく変位してサイ
ドフレームに過大な負荷を加えたりするのを確実に防止
でき、履帯張り調整装置を含めた車両全体の耐久性、信
頼性を向上させることができる。
【0066】また、請求項2の発明によれば、ヨークと
張力調整シリンダのうち一方の部材には角錐状の凹陥部
を設け、他方の部材には前記凹陥部の内周面に対して係
脱可能に、かつ密に嵌合される外周面をもった角錐状の
突起部を設ける構成としたので、ヨークと張力調整シリ
ンダとを単一の剛体に近い状態で係脱可能に連結でき、
例えば遊動輪に対して上,下方向、左,右方向の荷重が
加わる場合でも、ヨークが張力調整シリンダとの間で折
曲がるように傾いて両者が強く摺動したり、ヨークがサ
イドフレームに過大な負荷を加えたりするのを確実に防
止でき、耐久性、信頼性を向上させることができる。し
かも、ヨークが張力調整シリンダに対して回転するのも
防止でき、ヨークが捩れ方向に変位してヨークとサイド
フレームとの摺動部に偏った荷重が加わるのを抑えるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による履帯張り調整
装置を示す断面図である。
【図2】ヨークの凹陥部と張力調整シリンダの突起部と
を示す拡大斜視図である。
【図3】第2の実施の形態による履帯張り調整装置の凹
陥部と突起部とを示す拡大斜視図である。
【図4】第3の実施の形態による履帯張り調整装置の突
起部と凹陥部とを示す拡大斜視図である。
【図5】第2の実施の形態による履帯張り調整装置の凹
陥部と突起部の変形例を示す拡大斜視図である。
【図6】従来技術の履帯張り調整装置が用いられる油圧
ショベルの下部走行体を示す正面図である。
【図7】従来技術の履帯張り調整装置を示す図6中の要
部拡大図である。
【図8】図7中の矢示VIII−VIII方向からみた遊動輪ブ
ラケットの縦断面図である。
【図9】図7中の矢示IX−IX方向からみたサイドフレー
ムの断面図である。
【符号の説明】
1 トラックフレーム 3 サイドフレーム 9 遊動輪 10 駆動輪 12 履帯 24 圧縮ばね 31,41,51 履帯張り調整装置 32,42,52 ヨーク 33,43,56 凹陥部 33A,43A,56A 内周面 34,44,54 張力調整シリンダ 36,46,53 突起部 36A,46A,53A 外周面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラックフレームを構成するサイドフレ
    ームの一端側に設けられ前,後方向に移動可能となった
    ヨークと、このヨークに回転可能に支持され、サイドフ
    レームの他端側に設けられた駆動輪との間で履帯が巻装
    される遊動輪と、前記ヨークとサイドフレームとの間に
    設けられ前記履帯の前,後方向の張力を調整する張力調
    整シリンダと、前記遊動輪と駆動輪との間で前記履帯に
    張りを与えるために前記サイドフレームと張力調整シリ
    ンダとの間に設けられた圧縮ばねとを備えてなる履帯張
    り調整装置において、 前記ヨークと張力調整シリンダのうち一方の部材には円
    錐状の凹陥部を設け、他方の部材には前記凹陥部の内周
    面に対して係脱可能に、かつ密に嵌合される外周面をも
    った円錐状の突起部を設ける構成としたことを特徴とす
    る履帯張り調整装置。
  2. 【請求項2】 トラックフレームを構成するサイドフレ
    ームの一端側に設けられ前,後方向に移動可能となった
    ヨークと、このヨークに回転可能に支持され、サイドフ
    レームの他端側に設けられた駆動輪との間で履帯が巻装
    される遊動輪と、前記ヨークとサイドフレームとの間に
    設けられ前記履帯の前,後方向の張力を調整する張力調
    整シリンダと、前記遊動輪と駆動輪との間で前記履帯に
    張りを与えるために前記サイドフレームと張力調整シリ
    ンダとの間に設けられた圧縮ばねとを備えてなる履帯張
    り調整装置において、 前記ヨークと張力調整シリンダのうち一方の部材には角
    錐状の凹陥部を設け、他方の部材には前記凹陥部の内周
    面に対して係脱可能に、かつ密に嵌合される外周面をも
    った角錐状の突起部を設ける構成としたことを特徴とす
    る履帯張り調整装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105947005A (zh) * 2016-05-06 2016-09-21 江苏盖亚环境科技股份有限公司 一种土壤取样修复一体钻机的履带涨紧机构
CN105984520A (zh) * 2015-02-05 2016-10-05 合肥神马科技集团有限公司 一种工程机械设备以及履带张紧装置
CN108351264A (zh) * 2015-11-11 2018-07-31 日本精工株式会社 轭铁盖、转矩检测装置以及电动助力转向装置、轭铁盖的制造方法以及电动助力转向装置的制造方法

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