JP2000071916A - エアバッグカバー - Google Patents

エアバッグカバー

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JP2000071916A
JP2000071916A JP10241986A JP24198698A JP2000071916A JP 2000071916 A JP2000071916 A JP 2000071916A JP 10241986 A JP10241986 A JP 10241986A JP 24198698 A JP24198698 A JP 24198698A JP 2000071916 A JP2000071916 A JP 2000071916A
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Japan
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pad
inner body
airbag
flat plate
mold
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JP10241986A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Kaneko
和弘 金子
Toshiyuki Sugiyama
俊幸 杉山
Mikio Ochiai
幹雄 落合
Takeshi Watanabe
毅 渡辺
Michael Anthony Vance
マイケル アンソニー バンス
Kevin Dominic Deraney
ケビン ドミニク デレィニー
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Nihon Plast Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグの膨張を妨げずにパッドの補強が
可能なエアバッグカバーを提供する。 【解決手段】 エアバッグを覆うように設けられ、かつ
エアバッグ膨張時破断する破断予定線3bを有するパッ
ド3aを射出反応成形する際に、上記パッド3a内にイ
ンナー体6をインサートしたエアバッグカバーであっ
て、上記パッド3aの破断予定線3bに周辺部が沿うよ
うに形成された平板部6aと、上記平板部6aの周辺部
に沿うように形成され、かつ金型側に設けられた保持手
段により、平板部6aを金型の所定位置に保持するため
の保持部とよりなるインナー体6をパッド3a内にイン
サートしたもので、インナー体6がパッド3aの破断予
定線3bを横切ることがないので、エアバッグの膨張を
妨げることなく、パッド3aの補強が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は自動車用エアバッ
グに使用するエアバッグカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ステアリングホイール内に組込ま
れたエアバッグ装置には、エアバッグを覆うように設け
られたパッドの内面に、パッドを補強し、エアバッグ作
動時に所定の開口を形成する目的でインサートを設けた
ものがある。
【0003】また従来のエアバッグカバーには、ナイロ
ンなどのネット体が、パッドを射出反応成形(RIM成
形)する際にインサートされているが、パッドの表皮の
内部にネット体が完全に埋設されていなければ十分な補
強効果は得られない。
【0004】しかしネット体は剛性が低いことから、パ
ッドを成形する際、ネット体の剛性を利用して、ネット
体を金型の所定位置へセットすることは困難であり、そ
の結果パッド内にインサートされたネット体はパッドの
表面側や裏面側に偏位してしまうため、所定の補強効果
が得られないと共に、ネット体が過度に偏位したものは
不良品となるため、歩留まりが悪いなどの不具合が合っ
た。
【0005】また剛性の低いネット体を金型にセットす
る作業は自動化できないことから、作業者が手でネット
体を金型にセットしなければならず、作業性が悪いた
め、生産性が低いなどの不具合がある。
【0006】かかる不具合を改善するため、ネット体に
代えて剛性のあるコアを、パッドを成形する際金型内に
セットして、パッド内にコアをインサートするパッドの
製造方法が特開平6−305390号公報などで提案さ
れている。
【0007】上記公報のパッドの製造方法では、コアに
予めセット用孔を設けて、コアを金型にセットする際、
これらセット用孔を金型側のセットピンに嵌挿すること
により、コアを所定位置にセットしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記公報のパッ
ドの製造方法では、パッドに成形される破断予定線より
離れた位置にセットピンが設けられた金型を使用して成
形しているため、金型内に射出された液状樹脂(ポリウ
レタンの重合前混合液)が破断予定線とコアの境界付近
からコアと金型の間に侵入し、その結果コアと金型の間
に侵入した樹脂が発泡して、コアをパッドの表面側(乗
員側)に押し上げるため、コアが乗員側に偏位して、パ
ッドの表皮層の肉厚が薄くなるなどの不具合があった。
【0009】一方パッドを補強するインナー体は、パッ
ドのエアバッグ膨出用扉部の形状を保持する強度を必要
とする反面、エアバッグ膨張時には破断して、エアバッ
グの膨張を妨げない必要があるが、このような材料はき
わめて限定されることから、入手が困難であるか、材料
を開発するのに多大な労力と経費を必要とする不具合が
ある。
【0010】この発明はかかる不具合を改善するために
なされたもので、エアバッグの膨張を妨げることがな
く、かつパッドの補強効果も十分なエアバッグカバーを
提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明は、エアバッグを覆うように設けら
れ、かつエアバッグ膨張時破断する破断予定線を有する
パッドを射出反応成形する際に、上記パッド内にインナ
ー体をインサートしたエアバッグカバーであって、上記
パッドの破断予定線に周辺部が沿うように形成された平
板部と、上記平板部の周辺部に沿うように形成され、か
つ金型側に設けられた保持手段により、平板部を金型の
所定位置に保持するための保持部とよりなるインナー体
をパッド内にインサートしたものである。
【0012】上記構成により、インナー体がパッドの破
断予定線を横切ることがないため、エアバッグが膨張し
て、パッドの破断予定線が破断される際、インナー体が
破断予定線の破断を妨げることがないため、エアバッグ
の膨張に何等支障を来さないと共に、インナー体を引張
り強度や曲げ強度の高い材料により形成することができ
るため、パッドの補強効果を向上させることができる。
【0013】またインナー体に、平板部の周辺部に沿っ
て保持部を形成して、この保持部を金型の保持手段に保
持させたことから、エアバッグカバーを成形する際、反
応液がインナー体とキャビティ内面との間に侵入するこ
とがなく、これによってインナー体が浮き上ることがな
いので、パッドの所定位置にインナー体をインサートす
ることができると共に、成形後インナー体の内側に付着
した樹脂を製品より取除く作業も不要になる。
【0014】上記目的を達成するため請求項2記載の発
明は、上記インナー体の保持部を、破断予定線を成形す
る金型の突条の内側に沿って設けられた複数の位置決め
ピンに嵌合自在な複数の係合孔より形成したものであ
る。
【0015】上記構成により、インナー体の係合孔を金
型の位置決めピンに嵌合するだけで、金型の所定位置に
インナー体がセットできるため、取付け作業が簡単に行
えると共に、インナー体はネットに比べて剛性が高いの
で、ロボットなどの組立て手段を利用することにより、
自動化が容易に行える。
【0016】上記目的を達成するため請求項3記載の発
明は、パード体が射出反応ポリウレタンであり、インナ
ー体は、熱可塑性エラストマーにより予め射出成形さ
れ、パッドを射出反応成形する際にパッド内にインサー
トすることにより、パッドと一体化したものである。
【0017】上記構成により、未反応状態で粘度の低い
混合液をキャビティに射出した場合でも、保持部により
インナー体とキャビティ内面の間に混合液が侵入するの
を確実に防止することができる。
【0018】上記目的を達成するため請求項4記載の発
明は、ステアリングホイール内に装着されたエアバッグ
を覆うように設けられたパッド内にインナー体をインサ
ートすることにより形成したものである。
【0019】上記構成により、ステアリングホイール部
とエアバッグモジュールカバー部とが一体成形されたイ
ンテグレーテッドステアリングホイールに採用すること
ができるため、ステアリングホイール部とエアバッグモ
ジュールカバーの間に継目のない外観のよいステアリン
グホイールが容易に得られるようになる。
【0020】上記目的を達成するため請求項5記載の発
明は、平板部の外周部に、ステアリングホイール部のハ
ブコアにインナー体を固定する取付け片を設けたもので
ある。
【0021】上記構成により、金型内にセットされたハ
ブコアにインナー体が確実に固定できると共に、取付け
片がエアバッグカバーの側壁の一部を補強するため、エ
アバッグカバーの強度も向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
を参照して詳述する。
【0023】図1はステアリングホイール部とエアバッ
グモジュールカバー部とが継目なく一体に形成されたイ
ンテグレーテッドステアリングホイール(以下単にステ
アリングホイールという)の正面図、図2は同斜視図、
図3乃至図5は上記ステアリングホイールの成形工程を
示す工程図、図6乃至図10はインナー体の別の実施の
形態及び変形例を示す説明図、図11は位置決めピンの
変形例を示す説明図である。
【0024】上記ステアリングホイール1は、ステアリ
ングホイール部2とエアバッグモジュールカバー部3と
が一体成形されたもので、図2に示すようにステアリン
グホイール部2は、アルミニウム合金やマグネシウム合
金などの金属をダイカスト成形したハブコア4と、ハブ
コア4を覆う表皮部5より形成されており、射出反応成
形されたインテグラルスキンフォームポリウレタンより
なる。
【0025】上記ハブコア4は図3に示すように、リン
グ部4aと、このリング部4aの内側に設けられた上側
スポーク部4b、下側スポーク部4c、及びこれらスポ
ーク部4b,4cの付け根部を連結するように設けられ
た筒状部4dよりなり、左右対称となっている。
【0026】上記エアバッグモジュールカバー部3のパ
ッド3aを補強するインナー体6は、オレフィン系エラ
ストマー(TPO)を射出成形したもので、図3に示す
ようにほぼ円形の平板部6aと、この平板部6aの外周
部に一体に連設された取付け片6bよりなり、平板部6
aは表面が平滑に形成され、裏面には放射方向に複数の
リブ6cが突設されており、取付け片6bの連設部を除
く平板部6aの周辺部には、後述する分割駒11に設け
られた位置決めピン11cに嵌挿する係合孔6dが複数
個開口されている。
【0027】上記インナー体6の取付け片6bは、図6
に示すように断面がほぼJ字形に形成されていて、ステ
アリングホイール1を成形する際、ハブコア4の筒状部
4d上辺に図4及び図5に示すように係合されるように
なっている。
【0028】一方上記ステアリングホイール1を射出反
応成形する金型10は図3乃至図6に示すように、上型
101 と下型102 とよりなり、これら上下型101 ,
102 間にキャビティ10aが形成されており、キャビ
ティ10aのほぼ中央部には、成形後ステアリングホイ
ール1を下型102 より離型させるために、スポーク部
4a,4bを押し上げる図示しない突き出しピンとパッ
ド部を押し上げられる分割駒11が設けられている。
【0029】上記下型102 の外周部には、ミキシング
ヘッド12が設けられていて、このミキシングヘッド1
2の吐出口(図示せず)とキャビティ10aの間には吐
出口側よりキャビティ10a側へ幅寸法が漸増し高さ寸
法が漸減しもって混合液の流れ方向に対して断面積がほ
ぼ一定になるようにした平面略扇形のゲート10bが形
成されており、このゲート10bとキャビティ10aを
挟んで対向する位置には、上下型101 ,102 の合わ
せ面10cより微小段差をもって開成されるガスベント
10dが形成されている。
【0030】上記分割駒11は、エアバッグモジユール
バッグ部3のパッド3aを形成する上面平坦部11a
に、パッド3aに破断予定線(テアライン)3bを形成
する突条11bが周辺部に沿って突設されていると共
に、突条11bの内側には、図3に示すように突条11
bに沿って複数の位置決めピン11cが突設されてい
て、これら位置決めピン11cに上記インナー体6の係
止孔6dが嵌挿できるようになっており、また上記上面
平坦部11aには、インナー体6の裏面に突設されたリ
ブ6cが嵌入する凹条11dがリブ6cと同じ配列で形
成されている。
【0031】次に上記構成された金型10を使用してス
テアリングホイール1とエアバッグカバーを一体成形す
る方法を説明すると、まず予め成形されたインナー体6
を下型102 側に設けられた分割駒11にセットする。
【0032】セットに当っては、インナー体6のリブ6
cを上面平坦部11aの各凹条11dに、そして係合孔
6dを各位置決めピン11cに嵌挿する。
【0033】次にこの状態で下型102 側のキヤビティ
10a内にハブコア4をセットするが、このときハブコ
ア4の筒状部4dを、分割駒11にセットした取付け片
6bに図4に示すように係合させる。
【0034】以上のようにしてインナー体6及びハブコ
ア4をセットしたら、下型102 に上型101 を合致さ
せて、図示しない型締め手段により上下型101 ,10
2 を型締めし、ミキシングヘッド12より反応前の混合
液を金型10内のキャビティ10a内へ射出する。
【0035】なお図3乃至図6では金型10を水平に保
持した状態を示しているが、キャビティ10a内に射出
された混合液によりキャビティ10a内の空気をガスベ
ント10cより排出するため、実際にはミキシングヘッ
ド12を下側に、そしてガスベント10cを上側にして
金型10が保持されている。
【0036】ミキシングヘッド12よりキャビティ10
a内に射出された混合液は、キャビティ10a内を下か
ら上へ向かって充填されながら発泡し、このときキャビ
ティ10a内の空気をガスベント10dより排出する。
【0037】またキャビティ10a内で反応した反応液
は、キャビティ10a内の細部にまで充填されるが、分
割駒11に予めセットされたインナー体6は、外周部が
パッド3aに破断予定線3bを形成する突条11bの内
側に沿ってセットされていると同時に、突条11bの内
側に沿って設けられた複数の位置決めピン11cに係合
孔6dが嵌合されていて、反応液の圧力により外周部と
分割駒11の上面平坦部11aとの間に隙間が生じるこ
とがないため、インナー体6と上面平坦部11aの間に
反応液が侵入することがなく、これによって侵入した反
応液が発泡してインナー体6が浮き上ることがないた
め、インナー体6がパッド3aの上面側に偏位すること
がないと共に、インナー体6が破断予定線3bを横切ら
ずに、パッド3aの補強を行うことができるようにな
る。
【0038】以上のようにしてステアリングホイール1
の成形が完了したら、上型101 と下型102 を分離し
た後、図示しない突き出しピンにより分割駒11を押し
上げて、ステアリングホイール1を下型102 より離型
するもので、得られたステアリングホイール1は、エア
バッグモジュールカバー部3のパッド3a内にインナー
体6がインサートされているため、インナー体6の補強
効果により、パッド3aが破断する際に形成される扉部
の形状が保持される上、インナー体6は破断予定線3b
を横切ることがないので、エアバッグ(図示せず)が膨
張して破断予定線3bが破断されるのをインナー体6が
妨げることがない。
【0039】なお図7はインナー体6の別の実施の形態
を示すもので、この実施の形態では平板部6aの取付け
片6bを除く周辺部の内側に、断面がほぼM字形に形成
された薄肉部6eが設けられていて、この薄肉部6eが
分割駒11に突設された円筒状の支持部(図示せず)に
より下方より支持された状態でステアリングホイール1
が射出反応成形されるようになっており、キャビティ6
a内に射出された混合液は、薄肉部6eの上側に侵入し
て発泡するため、薄肉部6eの上側に薄肉部6eと一体
の芯3cが形成されて、この芯3cにより薄肉部6eが
強化されるようになっている。
【0040】またパッド3aの破断予定線3bに近接す
る周縁部には破断予定線3bに沿って予め凹溝6hが形
成されていて、この凹溝6h内にも混合液が侵入して発
泡するため、インナー体6の平板部6aとパッド3aと
の接触面積が増加して、パッド3aよりインナー体6が
剥離しにくくなる。
【0041】一方図8乃至図10は、インナー体6の変
形例を示すもので、図8はインナー体6をセットする分
割駒11の突条11bの内側に、突条11bと平行する
よう係合突条11eを突設して、この係合突条11eと
突条11bの間に、平板部6aの周辺部に予め形成した
断面ほぼU字形の挟着部6fを挟着するようにしたもの
で、挟着部6fが平板部6aとキャビティ10a内面と
の間に反応液が侵入するのを阻止するシールとして機能
するため、上記実施の形態と同様に、インナー体6の平
板部6aが浮き上るのを防止することができる。なお図
7中13はエアバッグ、14はインフレータを示す。
【0042】図9は分割駒11の突条11bの内側に、
突条11bに沿ってアンダカットをなす係合突条11f
を設けて、この係合突条11fにインナー体6の挟着部
6fを挟着させた例、図10は図7に示すインナー体6
に薄肉部6eを形成したものに、さらに挟着部6fを設
けて、この挟着部6fを突条11bと、この突条11b
の内側に突設された係合突条11fの間に挟着保持させ
たもので、いずれの場合も挟着部6fがシールとして機
能するため、平板部6aと上面平板部11aとの間に反
応液が侵入して平板部6aが浮き上るのを防止すること
ができる。
【0043】なお図11は位置決めピン11cの変形例
を示すもので、位置決めピン11cの先端に小径部11
gを、またインナー体6の平板部6aに開口された係合
孔6dに狭窄部6gを形成して、この狭窄部6gを上記
小径部11gに係合するようにしたもので、小径部11
gが平板部6aの浮き上りを防止すると共に、狭窄部6
gが係合孔6dより反応液が侵入するのを防止するた
め、平板部6aと上面平坦部11aとの間に反応液が侵
入するのを防止することができる。
【0044】また予め位置決めピン11cを上下動自在
に構成して、位置決めピン11cを上昇させた状態でイ
ンナー体6を位置決めピン11cに取付けたら、位置決
めピン11cを下降させて、インナー体6を所定位置に
セットするようにしてもよい。
【0045】以上はステアリングホイール1にエアバッ
グモジュールが組込まれたエアバッグ装置の場合である
が、この発明のエアバッグカバーは、インスツルメント
パネルやインスツルメントパネルアッパーフィニッシャ
ーと一体成形されたエアバッグモジュールカバーに組込
まれたエアバッグ装置にも適用できるものである。
【0046】
【発明の効果】この発明は以上詳述したように、インナ
ー体の平板部周辺がパッドの破断予定線に沿うように金
型内にセットして、エアバッグカバーを成形することに
よりパッド内にインナー体をインサートするようにした
ことから、インナー体がパッドの破断予定線を横切るこ
とがないため、エアバッグが膨張して、パッドの破断予
定線が破断される際、インナー体が破断予定線の破断を
妨げることがなく、これによってエアバッグの膨張に何
等支障を来さないと共に、インナー体を引張り強度や曲
げ強度の高い材料により形成することができるため、パ
ッドの特に扉部の補強効果を向上させることができる。
【0047】またインナー体に、平板部の周辺部に沿っ
て保持部を形成して、この保持部を金型の保持手段に保
持させたことから、エアバッグカバーを形成する際、成
形用材料がインナー体とキャビティ内面との間に侵入す
ることがなく、これによってインナー体が浮き上ること
がないので、パッドの所定位置にインナー体をインサー
トすることができると共に、形成後インナー体の内側に
付着した樹脂を製品より取除く作業も不要になるため、
作業性が向上する。
【0048】またインナー体の保持部を、破断予定線を
成形する金型の突条の内側に沿って設けられた複数の位
置決めピンに嵌合自在な複数の係合孔より形成したこと
により、インナー体の係合孔を金型の位置決めピンに嵌
合するだけで、金型の所定位置にインナー体がセットで
きるため、取付け作業が簡単に行えると共に、インナー
体はネット体に比べて剛性が高いので、ロボットなどの
組立て手段を利用することにより、自動化が容易に行え
る。
【0049】さらにインナー体は、熱可塑性エラストマ
ーにより予め射出成形され、かつポリウレタンによりパ
ッドを射出反応成形する際にパッド内にインサートする
ことにより、パッドと一体化したことから、未反応状態
で粘度の低い混合液をキャビティに射出した場合でも、
保持部によりインナー体とキャビティ内面の間に混合液
が侵入するのを確実に防止することができる。
【0050】一方ステアリングホイール内に装着された
エアバッグを覆うように設けられたパッド内にインナー
体をインサートすることにより形成したことから、ステ
アリングホイール部とエアバッグモジュールカバー部と
が一体成形されたインテグレーテッドステアリングホイ
ールに採用することができるため、ステアリングホイー
ル部とエアバッグモジュールカバーの間に継目のない外
観のよいステアリングホイールが容易に得られるように
なる。
【0051】また平板部の外周部に、ステアリングホイ
ール部のハブコアにインナー体を固定する取付け片を設
けたことにより、金型内にセットされたハブコアにイン
ナー体が確実に固定できると共に、取付け片がエアバッ
グカバーの側壁の一部を補強するため、エアバッグカバ
ーの強度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態になるエアバッグカバー
と一体成形されたインテグレーテッドステアリングホイ
ールの平面図である。
【図2】この発明の実施の形態になるエアバッグカバー
と一体成形されたインテグレーテッドステアリングホイ
ールの斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態になるエアバッグカバー
を射出反応成形する金型の分解斜視図である。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図である。
【図5】下型に上型をセットした状態を示す断面図であ
る。
【図6】インナー体がセットされた分割駒付近の一部切
欠斜視図である。
【図7】この発明の別の実施の形態になるエアバッグカ
バーの使用状態の断面図である。
【図8】この発明の別の実施の形態になるエアバッグカ
バーに使用されるインナー体の変形例を示す説明図であ
る。
【図9】この発明の別の実施の形態になるエアバッグカ
バーに使用されるインナー体の変形例を示す説明図であ
る。
【図10】この発明の別の実施の形態になるエアバッグ
カバーに使用されるインナー体の変形例を示す説明図で
ある。
【図11】インナー体をセットする位置決めピンの変形
例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 インテグレッドステアリングホイール 2 ステアリングホイール部 3 エアバッグモジュールカバー部 3a パッド 3b 破断予定線 3c 芯 4 ハブコア 4a リング部 4b 上側スポーク部 4c 下側スポーク部 4d 筒状部 5 表皮部 6 インナー体 6a 平板部 6b 取付け片 6c リブ 6d 係合孔 6e 薄肉部 6f 挟着部 6g 狭窄部 6h 凹溝 10 金型 101 上型 102 下型 10a キャビティ 10b ゲート 10d ガスベント 11 分割駒 11a 上面平坦部 11b 突条 11c 位置決めピン 11d 凹条 11e 係合突条 11f 係合突条 11g 小径部 12 ミキシングヘッド 13 エアバッグ 14 インフレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 落合 幹雄 静岡県富士市青島町218番地 日本プラス ト株式会社内 (72)発明者 渡辺 毅 静岡県富士市青島町218番地 日本プラス ト株式会社内 (72)発明者 バンス マイケル アンソニー 静岡県富士市青島町218番地 日本プラス ト株式会社内 (72)発明者 デレィニー ケビン ドミニク 静岡県富士市青島町218番地 日本プラス ト株式会社内 Fターム(参考) 3D044 BA01 BA11 BB01 BC03 BC28 BD04 3D054 AA02 AA13 BB02 BB03 BB04 BB23 BB30 FF17 FF20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアバッグを覆うように設けられ、かつ
    エアバッグ膨張時破断する破断予定線を有するパッドを
    成形する際に、上記パッド内にインナー体をインサート
    したエアバッグカバーであって、上記パッドの破断予定
    線に周辺部が沿うように形成された平板部と、上記平板
    部の周辺部に沿うように形成され、かつ金型側に設けら
    れた保持手段により、平板部を金型の所定位置に保持す
    るための保持部とよりなるインナー体をパッド内にイン
    サートしたことを特徴とするエアバッグカバー。
  2. 【請求項2】 上記インナー体の保持部を、破断予定線
    を成形する金型の突条の内側に沿って設けられた複数の
    位置決めピンに嵌合自在な複数の係合孔より形成してな
    る請求項1記載のエアバッグカバー。
  3. 【請求項3】 パッドはポリウレタンの射出反応成形に
    より成形されるものであって、インナー体は、熱可塑性
    エラストマーにより予め射出成形され、パードをインサ
    ートすることにより、パッドと一体化してなる請求項1
    または2記載のエアバッグカバー。
  4. 【請求項4】 ステアリングホイール内に装着されたエ
    アバッグを覆うように設けられたパッド内に、インナー
    体をインサートすることにより形成された請求項1乃至
    3の何れか1項に記載のエアバッグカバー。
  5. 【請求項5】 平板部の外周部に、ステアリングホイー
    ル部のハブコアにインナー体を固定する取付け片を設け
    てなる請求項1乃至4の何れか1項に記載のエアバッグ
    カバー。
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