JP2000069678A - タービン制御装置 - Google Patents

タービン制御装置

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JP2000069678A
JP2000069678A JP10238124A JP23812498A JP2000069678A JP 2000069678 A JP2000069678 A JP 2000069678A JP 10238124 A JP10238124 A JP 10238124A JP 23812498 A JP23812498 A JP 23812498A JP 2000069678 A JP2000069678 A JP 2000069678A
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turbine
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governor
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JP10238124A
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English (en)
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Hiroyuki Ichikawa
裕之 市川
Norihiro Uchida
典弘 内田
Takushi Yamazaki
卓志 山崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

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  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Turbines (AREA)
  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 系統単独運転時のタービンの寿命消費を低減
させる。 【解決手段】 ガバナ設定器7cは、系統単独運転信号
を入力すると、比例演算器7bの出力信号に代えて実負
荷測定信号に基づいて関数発生器7f1から出力される
実負荷に相当するガバナ設定値にセットバックさせ、ガ
バナ設定値が上限値まで上昇しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単軸あるいは複数
軸の発電プラントにおけるタービン制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な発電プラントを図27に示す構
成図を参照して説明する。同図において、タービン1、
発電機2を同一軸に連結し、タービン加減弁1aを経由
してタービンにパワーを供給し発電機2を回転させて電
力を出力するように構成されている。また、発電機2か
ら出力される電力は発電機遮断器3を経由した後に系統
遮断器4を経由して系統母線に接続されている。
【0003】また、複数の発電軸で構成された発電プラ
ントは、図28に示すように構成図されている。
【0004】同図において、発電プラントはタービン1
と発電機2を同一軸に連結し、タービン加減弁1aを経
由してタービンにパワーを供給し発電機2を回転させて
電力を出力するように構成されている。また、タービン
1と発電機2及び発電機遮断器3が複数のn個で構成さ
れており、発電機2から出力される電力は発電機遮断器
3を経由した後に系統遮断器4を経由して系統母線に接
続されている。系統遮断器4は1個設けられている。
【0005】複数の発電軸で構成される発電所として
は、蒸気タービンとガスタービンを組み合わせたコンバ
インドサイクルプラントが一般的である。
【0006】複数軸構成プラントのタービン制御装置
は、軸毎に同一の構成のタービン制御装置が適用されて
いる。図29は、この種のタービン制御装置の一般的な
構成図である。
【0007】図において、タービン制御装置は低値選択
器5と起動制御器6と速度負荷制御器7とからなり、低
値選択器5に対して起動制御器6と速度負荷制御器7の
出力信号を供給し出力される信号をタービン出力指令と
している。
【0008】起動制御器6は、タービンを定格速度まで
起動する間に使用され、発電機出力を系統に並列してか
らは速度負荷制御器7によって制御される。速度負荷制
御器7は、負荷設定器7aと実負荷測定信号との偏差を
比例演算器7bに入力し、出力される信号をガバナ設定
器7cに入力し、出力されるガバナ設定信号と軸速度測
定信号との偏差を求めている。そして、得られた偏差信
号を比例演算器7dに入力し出力される軸出力指令が設
定器7eにより設定される無負荷定格速度を維持するた
めの出力設定値に加算して、速度負荷制御指令となるよ
うにしている。
【0009】なお、比例演算器7bは負荷設定器7aに
設定された値と実負荷測定信号が一致するようにガバナ
設定器7cを増減させる。ガバナ設定器7cは入力信号
に応じて出力を増減し、積分器と同じ動きをする。比例
演算器7dはガバナ調定率のゲインが設定されており、
5%調定率であればガバナ設定と速度の偏差が5%動く
ことにより軸負荷が100%動くように設定されてい
る。すなわち、速度が100%で安定している場合、ガ
バナ設定器7cが100%設定で軸速度・負荷制御指令
が無負荷定格速度の出力指令になり、105%設定で定
格負荷出力指令になるように構成されている。
【0010】蒸気タービンとガスタービンを1軸に連結
したコンバインドサイクルでは、図示していないがガス
タービンに前記同様の速度負荷制御器7を設けており、
蒸気タービンはスケジュール制御や蒸気圧力制御で加減
弁を開閉する。すなわち、蒸気タービンにはガバナ機能
は無い。
【0011】以上のように構成された複数軸構成の発電
プラントにおいて、図28に示す系統遮断器4が開して
発電所と系統が遮断され、発電機2の負荷が発電所内の
所内負荷だけになった場合の所内単独運転は、タービン
1が負荷運転中に系統遮断器4が開したことと、発電機
遮断器3が閉していることから、所内単独運転と判断し
ている。この所内単独運転の場合には、運転継続する発
電軸を1軸だけ選定し、その他の軸を解列させる。運転
継続に選定された発電軸のタービン制御装置は、ガバナ
設定を予め決めておいた所内負荷相当の値にセットバッ
クして負荷を低下させる。
【0012】その後、発電機周波数、すなわち、タービ
ン速度を定格値に維持する周波数制御に入れて電力の需
要と供給をバランスさせる。電力供給に対して需要が高
いと周波数が低下するので、出力指令を増加させて電力
供給を高くすることで周波数を復旧させる。また電力供
給に対して需要が低いと周波数が上昇するので、出力指
令を減少させて電力供給を低くすることで周波数を復旧
させる。このように周波数を一定に制御することで、電
力の需要と供給のバランスを安定に維持させる。
【0013】また、コンバインドサイクル発電の場合の
所内単独運転発生時は、前記同様に運転継続する発電軸
を1軸だけ選定し、その他の軸を解列させる。運転継続
に選定された発電軸のタービン制御装置は、ガスタービ
ンのガバナ設定をセットバックし、蒸気タービンは負荷
遮断を検出することにより過速度防止機能が動作して加
減弁を急閉させる。急閉後は再起動指令により通常のス
ケジュールで開けることになる。
【0014】近年、電力需要の増加が継続し、これに対
応して発電所の数も年々増加しているため、電力系統の
接続経路が複雑になってきている。このため、従来は計
画されていなかった、系統側の事故等により発電所に近
い周辺の負荷だけを発電所と接続した状態で、発電所及
び周辺負荷と大元の系統母線が遮断させる系統単独運転
の可能性が高まってきている。この系統単独運転時の負
荷、すなわち、電力需要は系統側の事故等の場所や状態
であらゆるケースが考えられる。また、最近の電力コス
ト低減の観点から、発電効率の高いコンバインドサイク
ル発電の需要が高まり、複数軸構成の発電所が多くなっ
てきている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
タービン制御装置では、いわゆる系統所内運転の場合、
次のような種々の問題がある。
【0016】第一に、従来、系統単独運転が発生した場
合は、この事象に対応する手段が設けられていないの
で、電力供給に対して需要が低下するが、系統単独を検
出する手段もなくタービン制御装置は発生前と同じ制御
を行い、負荷が低下したことで発電機出力のフィードバ
ック制御により負荷を元の値に戻そうとして電力を増加
させ、ガバナ設定が上限に到達するまで出力を増加させ
てしまう。そして、出力が増加しても需要は増加しない
ので、発電機周波数、すなわち、タービン回転数が異常
に高い値を維持することになり、タービンの寿命を低下
させてしまう問題がある。
【0017】また、第二には、以下の様な問題がある。
系統単独運転発生で、発電機周波数、すなわち、タービ
ン速度が上昇した状態で、系統側の事故が復旧すると、
発電機周波数が系統母線の周波数と一致するので定格値
になる。タービン速度が上昇した状態から定格値に急低
下することになるので、速度負荷制御器内の比例演算器
の入力である偏差信号が急上昇することになり、速度負
荷制御器の出力信号も急上昇し、タービン出力指令も急
上昇する。タービン出力指令が急上昇すると、タービン
に対して過負荷がかかり、状況によってはタービンを損
傷する恐れがあるという問題がある。また、ガスタービ
ンの場合では、燃料の急上昇により排ガス温度が急上昇
して排ガス温度高によるタービン保護機能が動作する。
保護機能が動作しても排ガス温度の検出が遅れるので、
状況によってはタービンを損傷する恐れがあるという問
題がある。
【0018】また、第三に、発電所と系統が遮断され、
発電機の負荷が発電所内の所内負荷だけになった場合の
所内単独運転のように、予め決めておいた値にセットバ
ックしようとしても、系統単独運転では系統側の事故等
の場所や状態であらゆる需要値が考えられるので、予め
決めておいた値にセットバックする手段では対応できな
い場合があるという間題がある。
【0019】また、第四に、蒸気タービンとガスタービ
ンを1軸で連結したコンバインドサイクルでは、系統単
独運転の発生で過速度防止機能が動作する場合と動作し
ない場合が考えられる。一般的には定格発電機出力の4
0%以上が低下した場合に過速度防止機能が動作する。
この過速度防止機能が動作した場合は蒸気タービンの加
減弁が全閉を維持するので蒸気タービン出力が無くなる
が、動作しなかった場合は加減弁は全閉にならないので
蒸気タービン出力は発生している。このようにコンバイ
ンドサイクル発電の場合は、系統単独発生で所内単独と
同様にガバナ設定をセットバックする場合、単純な設定
では需要と供給をバランスさせることができないという
問題がある。
【0020】そこで、本発明は、上記問題を解決するた
めになされるものであり、単軸、あるいは、複数軸構成
の発電プラントにおいて、系統単独運転が発生した場合
に、タービンの寿命消費を最小にでき、電力の需要と供
給をバランスすることのできるタービン制御装置を提供
することを目的とする。
【0021】また、蒸気タービンとガスタービンを1軸
で連結したコンバインドサイクル発電所において、系統
単独運転が発生した場合でも電力の需要と供給をバラン
スすることのできるタービン制御装置を提供することを
目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ター
ビンの出力によって発生した電力を系統遮断器を介して
系統母線へ出力する発電所に設けるタービン制御装置に
おいて、系統遮断器の閉状態とタービン出力指令の急減
がなく発電機出力の急減の状態のときに、系統側の事故
等による系統負荷の急低下を判断して系統単独運転信号
を出力する系統単独運転検出手段と、負荷設定信号とな
るようにガバナ設定値に応じて速度負荷制御信号を出力
してフィードバック制御をするフィードバック制御手段
と、系統単独運転信号を入力した場合、フィードバック
制御を中止してガバナ設定値をセットバックして、新た
に設定されるセットバック値に応じて制御信号を出力す
るガバナセットバック手段と、系統単独運転信号が入力
する前のガバナ値より増加しないようにセットバック値
を新たにガバナセットバック手段へ設定するガバナセッ
トバック設定手段とを設けるようにしたものである。こ
の手段によれば、系統側の事故等で系統負荷が急低下し
たことで、ガバナ設定が電力需要に相当する値にセット
され、発電機出力のフィードバック制御が停止するの
で、ガバナ設定が上限値まで上昇することが無くなりタ
ービンの寿命消費を低減できる。また、電力の需要と供
給をバランスさせることができ、電力の周波数を定格値
に近い値に制御でき、故障復旧時のタービン出力の急上
昇を防止できる。
【0023】請求項2の発明は、請求項1記載のタービ
ン制御装置において、セットバック値に基づく制御の開
始後に周波数制御を行うための条件を判断して周波数制
御条件選択信号を出力する周波数制御軸選択手段によっ
て周波数制御条件選択信号が入力されたとき、軸速度が
所定周波数となるように周波数制御を行う周波数制御手
段を設けるようにしたものである。この手段によれば、
請求項1記載の効果に加え周波数制御により精度よく電
力の需要と供給を継続してバランスさせることができ、
電力の周波数を定格値に制御でき、故障復旧時のタービ
ン出力の急上昇を防止できる。
【0024】請求項3の発明は、タービンの出力によっ
て発生した電力を系統遮断器を介して系統母線へ出力す
る複数発電軸からなる発電所の発電軸毎に設けるタービ
ン制御装置において、各タービン制御装置は、系統遮断
器の閉状態と、タービン出力指令の急減がなく発電機出
力の急減の状態のときに、系統側の事故等による系統負
荷の急低下を判断して系統単独運転信号を出力する系統
単独運転検出手段と、自発電軸の発電機出力信号が自発
電軸負荷設定信号となるよにガバナ値に応じて速度負荷
制御信号を出力してフィードバック制御をするフィード
バック制御手段と、系統単独運転信号を入力した場合、
自発電軸のフィードバック制御を中止して自発電軸のガ
バナ設定値をセットバックしてセットバック値に応じて
制御信号を出力するガバナセットバック手段と、系統単
独運転信号が入力する前のガバナ値より増加しないよう
に自発電軸に対してセットバック値を新たにガバナセッ
トバック手段へ設定するガバナセットバック設定手段と
を設けるようにしたものである。この手段によれば、系
統側の事故等で系統負荷が急低下したことで、ガバナ設
定が電力需要に相当する値にセットされ、発電機出力の
フィードバック制御が停止するので、ガバナ設定が上限
値まで上昇することが無くなりタービンの寿命消費を低
減できる。また、発電所一括で電力の需要と供給をバラ
ンスさせることができ、故障復旧時のタービン出力の急
上昇を防止できる。さらに、系統負荷が急低下する前よ
りも増加することを防止でき、タービンを保護すること
ができる。
【0025】請求項4の発明は、請求項3記載のタービ
ン制御装置において、全発電軸から一軸のみ選択して周
波数制御を行うための条件を判断して周波数制御条件選
択信号を出力する周波数制御軸選択手段と、ガバナセッ
トバック設定手段によってセットバック値に基づく制御
の開始後に自発電軸へ周波数制御条件選択信号が入力し
たとき、自発電軸の軸速度が所定周波数となるように周
波数制御を行う周波数制御手段とを設けるようにしたも
のである。この手段によれば、請求項3記載の効果に加
え発電所一括で周波数制御により精度よく電力の需要と
供給を継続してバランスさせることができ、電力の周波
数を定格値に制御でき、故障復旧時のタービン出力の急
上昇を防止できる。さらに、ガバナ設定が急低下する前
よりも増加することを防止でき、タービンを保護するこ
とができる。
【0026】請求項5の発明は、タービンの出力によっ
て発生した電力を系統遮断器を介して系統母線へ出力す
る発電所のタービン制御装置において、系統側の事故等
で系統負荷が急低下した後、事故等の復旧条件に周波数
の安定条件を入れて、タービン出力の急上昇を防止する
ようにしたことである。この手段によれば、系統側の事
故等で系統負荷が急低下した後事故等を復旧するときに
周波数の安定条件を入れることで、周波数が異常に高い
状態で復旧することを防止できるのでタービン出力の上
昇が無くなりタービンの寿命消費の低減や損傷の防止が
できる。また、ガスタービンの場合は燃料の急上昇によ
る燃焼器やタービンの過温度による保護が行え、さら
に、排ガス温度が異常に高くなったことによるタービン
保護停止の発生も防止できる。
【0027】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項4
記載のいずれかのタービン制御装置において、蒸気ター
ビンとガスタービンを同軸で連結したコンバインドサイ
クル発電の場合に、蒸気タービンの過速度防止機能の動
作により設定されたセットバック値が上限値まで上昇し
ないようにセットバック値を所定値に切換えるようにし
たことである。この手段によれば、系統側の事故等で系
統負荷が急低下したことで、ガバナ設定が蒸気タービン
の過速度防止機能の動作を考慮した電力需要に相当する
値にセットされ、負荷フィードバック制御が停止するの
で、ガバナ設定が上限値まで上昇することが無くなりタ
ービンの寿命消費を低減できる。また、発電所一括で蒸
気タービンの出力有無を考慮して精度よく電力の需要と
供給をバランスさせることができる。
【0028】請求項7の発明は、タービンの出力によっ
て発生した電力を系統遮断器を介して系統母線へ出力す
る複数発電軸からなる発電所の発電軸毎に設けるタービ
ン制御装置において、各タービン制御装置は、系統遮断
器の閉状態と、タービン出力指令の急減がなく発電機出
力の急減の状態のときに、系統側の事故等による系統負
荷の急低下を判断して系統単独運転信号を出力する系統
単独運転検出手段と、全発電軸から一軸のみ選択して周
波数制御を行うための条件を判断して周波数制御条件選
択信号を出力する周波数制御軸選択手段と、自発電軸の
発電機出力信号が自発電軸負荷設定信号となるようにガ
バナ設定値に応じて速度負荷制御信号を出力してフィー
ドバック制御をするフィードバック制御手段と、系統単
独運転信号を入力した場合、自発電軸のフィードバック
制御を中止して自発電軸のガバナ設定値をセットバック
して、セットバック値に応じて制御信号を出力するガバ
ナセットバック手段と、系統単独運転信号が入力する前
のガバナ値より増加しないように自発電軸に対してセッ
トバック値を新たにガバナセットバック手段へ設定する
ガバナセットバック設定手段と、ガバナセットバック設
定手段によってセットバック値に基づく制御の開始後に
自発電軸へ周波数制御条件選択信号が入力したとき、自
発電軸の軸速度が所定周波数となるように周波数制御を
行う周波数制御手段と、周波数制御を行う発電軸を除
く、運転発電軸について運転台数を最小にしてガバナセ
ットバック手段のセットバック値による運転を順次停止
するための系統単独運転時停止指令信号を自発電軸が入
力した場合に、ガバナセットバック手段による運転を停
止させる系統単独運転時停止指令手段とを設けるように
したものである。この手段によれば、系統側の事故等で
系統負荷が急低下したことで、ガバナ設定が電力需要に
相当する値にセットされ、発電機出力のフィードバック
制御を停止するので、ガバナ設定が上限値まで上昇する
ことが無くなりタービンの寿命消費を低減できる。ま
た、発電所一括で周波数制御により精度よく電力の需要
と供給を継続してバランスさせることができ、電力の周
波数を定格値に制御でき、故障復旧時のタービン出力の
急上昇を防止できる。さらに、ガバナ設定が急低下する
前よりも増加することを防止でき、タービンを保護する
ことができる。さらに、タービン出力を周波数制御して
いる軸に移行させることで運転軸数を最小にできるので
運用が容易になる。
【0029】請求項8の発明は、タービンの出力によっ
て発生した電力を系統遮断器を介して系統母線へ出力す
る複数発電軸からなる発電所の発電軸毎に設けるタービ
ン制御装置において、各タービン制御装置は、系統遮断
器の閉状態と、タービン出力指令の急減がなく発電機出
力の急減の状態のときに、系統側の事故等による系統負
荷の急低下を判断して系統単独運転信号を出力する系統
単独運転検出手段と、自発電軸の発電機出力信号が自発
電軸負荷設定信号となるようにガバナ設定値に応じて速
度負荷制御信号を出力してフィードバック制御をするフ
ィードバック制御手段と、系統単独運転信号を入力した
場合、自発電軸のフィードバック制御を中止して自発電
軸のガバナ設定値をセットバックしてセットバック値に
応じて制御信号を出力するガバナセットバック手段と、
系統単独運転信号が入力する前のガバナ値より増加しな
いように自発電軸に対してセットバック値を新たにガバ
ナセットバック手段へ設定するガバナセットバック設定
手段と、系統単独運転信号が入力した場合、全体の電力
需要に応じて運転継続台数が最小となるように各負荷に
応じて運転継続する発電軸を選択し、選択されなかった
残りの発電軸が自軸の場合に、自軸に対して解列、ある
いは、タービントリップさせる解列・タービントリップ
指令出力手段とを設けるようにしたものである。この手
段によれば、系統側の事故等で系統負荷が急低下したこ
とで、ガバナ設定が電力需要に相当する値にセットさ
れ、発電機出力のフィードバック制御を停止するので、
ガバナ設定が上限値まで上昇することが無くなりタービ
ンの寿命消費を低減できる。また、発電所一括で電力の
需要と供給をバランスさせることができ、電力の周波数
を定格値に制御でき、故障復旧時のタービン出力の急上
昇を防止できる。さらに、ガバナ設定が急低下する前よ
りも増加することを防止でき、タービンを保護すること
ができる。さらに、急低下後の系統負荷に応じて運転軸
数を最小にできるので運用が容易になる。
【0030】請求項9の発明は、タービンの出力によっ
て発生した電力を系統遮断器を介して系統母線へ出力す
る複数発電軸からなる発電所の発電軸毎に設けるタービ
ン制御装置において、各タービン制御装置は、系統遮断
器の閉状態と、タービン出力指令の急減がなく発電機出
力の急減の状態のときに、系統側の事故等による系統負
荷の急低下を判断して系統単独運転信号を出力する系統
単独運転検出手段と、全発電軸から一軸のみ選択して周
波数制御を行うための条件を判断して周波数制御条件選
択信号を出力する周波数制御軸選択手段と、自発電軸の
発電機出力信号が自発電軸負荷設定信号となるようにガ
バナ設定値に応じて速度負荷制御信号を出力してフィー
ドバック制御をするフィードバック制御手段と、系統単
独運転信号を入力した場合、自発電軸のフィードバック
制御を中止して自発電軸のガバナ設定値をセットバック
してセットバック値に応じて制御信号を出力するガバナ
セットバック手段と、系統単独運転信号が入力する前の
ガバナ値より増加しないように自発電軸に対してセット
バック値を新たにガバナセットバック手段へ設定するガ
バナセットバック設定手段と、ガバナセットバック手段
によってセットバック値に基づく制御の開始後に自発電
軸へ周波数制御条件選択信号が入力したとき、自発電軸
の軸速度が所定周波数となるように周波数制御を行う周
波数制御手段と、系統単独運転信号が入力した場合、全
体の電力需要に応じて運転継続台数が最小となるように
各負荷に応じて運転継続する発電軸を選択し、選択され
なかった残りの発電軸が自軸の場合、自軸に対して解
列、あるいは、タービントリップさせる解列・タービン
トリップ指令出力手段とを設けるようにしたものであ
る。この手段によれば、系統側の事故等で系統負荷が急
低下したことで、ガバナ設定が電力需要に相当する値に
セットされ、発電機出力のフィードバック制御を停止す
るので、ガバナ設定が上限値まで上昇することが無くな
りタービンの寿命消費を低減できる。また、発電所一括
で周波数制御により精度よく電力の需要と供給をバラン
スさせることができ、電力の周波数を定格値に制御で
き、故障復旧時のタービン出力の急上昇を防止できる。
さらに、ガバナ設定が急低下する前よりも増加すること
を防止でき、タービンを保護することができる。さら
に、急低下後の系統負荷に応じて運転軸数を最小にでき
るので運用が容易になる。
【0031】請求項10の発明は、タービンの出力によ
って発生した電力を系統遮断器を介して系統母線へ出力
する複数発電軸からなる発電所の発電軸毎に設けるター
ビン制御装置において、系統遮断器の閉状態と、タービ
ン出力指令の急減がなく発電機出力の急減の状態のとき
に、系統側の事故等による系統負荷の急低下を判断して
系統単独運転信号を出力する系統単独運転検出手段と、
自発電軸の発電機出力信号が自発電軸負荷設定信号とな
るようにガバナ設定値に応じて速度負荷制御信号を出力
してフィードバック制御をするフィードバック制御手段
と、系統単独運転信号を入力した場合、自発電軸のフィ
ードバック制御を中止して自発電軸のガバナ設定値をセ
ットバックして、セットバック値に応じて制御信号を出
力するガバナセットバック手段と、系統単独運転信号が
入力する前のガバナ値より増加しないように自発電軸に
対してセットバック値を新たにガバナセットバック手段
へ設定するガバナセットバック設定手段と、ガバナセッ
トバック設定手段によってセットバック値に基づく制御
の開始後に自発電軸へ周波数制御指令信号が入力したと
き、自発電軸の軸速度が所定周波数となるように周波数
制御を行う周波数制御手段と、運転中の全発電軸から一
軸のみの周波数制御をするための条件に自軸が合致した
とき自軸の周波数制御手段へ周波数制御指令信号を出力
し、周波数制御によって低負荷となったとき他軸が周波
数制御へ入るように移行させる周波数制御指令出力手段
とを設けるようにしたものである。この手段によれば、
系統側の事故等で系統負荷が急低下したことで、周波数
制御の軸が急低下後の周波数を定格値に維持しようとす
ることで負荷低下する。周波数制御の軸が解列しても周
波数が定格値よりも高い場合は他の軸を周波数制御に入
れてさらに負荷低下を行う。その後に周波数が定格値ま
で低下すると周波数制御の軸負荷が安定し負荷の需要と
供給が一致する。発電機出力のフィードバック制御が停
止するので、ガバナ設定が上限値まで上昇することが無
くなりタービンの寿命消費を低減できる。また、最終的
に発電所一括で周波数制御により精度よく電力の需要と
供給をバランスさせることができ、電力の周波数を定格
値に制御でき、故障復旧時のタービン出力の急上昇を防
止できる。さらに、ガバナ設定が急低下する前よりも増
加することが無いのでタービンを保護することができ
る。さらに、急低下後の系統負荷に応じて最終的に運転
軸数を最小にできるので運用が容易になる。
【0032】請求項11の発明は、請求項7乃至請求項
10記載のいずれかのタービン制御装置において、蒸気
タービンとガスタービンとが同軸で連結したコンバイン
ドサイクル発電の場合に、自発電軸の蒸気タービン過速
を防止するための蒸気タービン過速度防止動作信号が入
力したとき、蒸気タービンの過速度防止の動作により設
定されたセットバック値が上限値まで上昇しないように
するようにガバナセットバック手段にガバナ設定された
セットバック値を所定値へ切換え変更するようにしたも
のである。この手段によれば、系統側の事故等で系統負
荷が急低下したことで、ガバナ設定が蒸気タービンの過
速度防止機能の動作を考慮した電力需要に相当する値に
セットされ、発電機出力のフィードバック制御を停止す
るので、ガバナ設定が上限値まで上昇することが無くな
りタービンの寿命消費を低減できる。また、発電所一括
で蒸気タービンの出力有無を考慮して且つ周波数制御に
より精度よく電力の需要と供給を継続してバランスさせ
ることができる。さらに、ガバナ設定が急低下する前よ
りも増加することを防止でき、タービンを保護すること
ができる。さらに、タービン出力を周波数制御している
軸に移行させることができ運転軸数を最小にできるので
運用が容易になる。
【0033】請求項12の発明は、請求項8または請求
項9記載のタービン制御装置において、全発電軸の内で
特定の一軸のみセットバックさせる発電軸を予め定めて
該当発電軸のセットバック手段によってセットバックさ
せるようにしたものである。この手段によれば、系統側
の事故等で系統負荷が急低下したことで、ガバナ設定が
電力需要に相当する値にセットされ、発電機出力のフィ
ードバック制御を停止するので、ガバナ設定が上限値ま
で上昇することが無くなりタービンの寿命消費を低減で
きる。また、ガバナ設定のセットバックを1軸だけに限
定することで他の軸の運転状況を変動させないで安定さ
せることができる。また、発電所一括で電力の需要と供
給をバランスさせることができ、電力の周波数を定格値
に制御でき、故障復旧時のタービン出力の急上昇を防止
できる。さらに、ガバナ設定のセットバックを1軸だけ
に限定することでガバナ設定が急低下する前よりも増加
することを防止でき、タービンを保護することができ
る。さらに、急低下後の系統負荷に応じて運転軸数を最
小にできるので運用が容易になる。
【0034】請求項13の発明は、請求項10記載のタ
ービン制御装置において、負荷の低い軸から順次、周波
数制御へ移行するための条件に自軸が該当する場合、自
軸が周波数制御へ入るように移行させる周波数制御手段
を設けるようにしたものである。この手段によれば、系
統側の事故等で系統負荷が急低下したことで、周波数制
御の軸が急低下後の周波数を定格値に維持しようとする
ことで負荷低下する。周波数制御の軸が解列しても周波
数が定格値よりも高い場合は他の軸を周波数制御に入れ
てさらに負荷低下を行う。その後周波数が定格値まで低
下すると周波数制御の軸負荷が安定し負荷の需要と供給
が一致する。発電機出力のフィードバック制御が停止す
るので、ガバナ設定が上限値まで上昇することが無くな
りタービンの寿命消費を低減できる。また、最終的に発
電所一括で周波数制御により精度よく電力の需要と供給
をバランスさせることができ、電力の周波数を定格値に
制御でき、故障復旧時のタービン出力の急上昇を防止で
きる。さらに、ガバナ設定が急低下する前よりも増加す
ることが無いのでタービンを保護することができる。さ
らに、急低下後の系統負荷に応じて最終的に運転軸数を
最小にできるので運用が容易になる。前記周波数制御に
入れる軸を急低下前の負荷が低い軸から優先的に入れる
事で、運転効率の悪い低負荷もしくは中間負荷で運転し
ている軸が先に停止することになり、最終的に低負荷も
しくは中間負荷で運転する軸を少なくすることができ運
転効率を高くすることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0036】図1は本発明の第1実施の形態による単軸
のタービン制御装置の構成を示すものである。
【0037】図1において、図29と同一符号は、同一
部分または相当部分を示す。図29の従来のものと異な
る点を以下に説明する。すなわち、系統単独運転検出回
路9を設けて系統単独運転信号L2を出力し、これを速
度負荷制御器7のガバナ設定器7cに入力する。ガバナ
設定器7cは比例演算器7bの出力と実負荷測定信号か
ら発電機出力に相当するガバナ設定を算出する関数発生
器7f1の演算結果を入力し、系統単独運転信号L2の
成立時は比例演算器7bの出力に基づく積分器としての
動作を停止して、関数発生器7f1で算出した発電機出
力低下後のガバナ設定を出力する。
【0038】次に、系統単独運転検出回路9の構成を図
2に示す。系統単独運転検出回路9では、タービン出力
指令を入力して急減検出を行う急減検出器9aの反転出
力と実負荷測定信号を入力して急減検出を行う急減検出
器9bの出力と系統遮断器4及び発電機遮断器3が開い
ていないことを検出する信号L6を論理積演算器9cに
入力し、この論理積演算器9cの出力信号L7と信号L
6の論理否定信号L8を信号切替器9dに入力する。
【0039】信号切替器9dは、一旦信号L7が成立す
ると出力信号L2が成立し、信号L7が成立しなくなっ
た後も信号L2は継続して成立し、信号L8が成立する
ことによって信号L2が非成立となるように動作する。
【0040】次に、図2に示す急減検出器9aの一例を
図3に示す。ここで、急減検出器9bと急減検出器9a
の構成は同一であり、急減検出器9bの説明は省略す
る。急減検出器9aは入力信号と積分器9eの出力との
偏差A2を積分器9eに入力すると共に、入力が所定の
負の値以下となったことを検出する比較演算器9fに入
力している。
【0041】この構成により、入力信号が急低下する程
積分器9eの変化が遅れるので結果的に偏差A2が絶対
値の大きい負の値となり、入力信号の急減を検出するこ
とができる。
【0042】なお、関数発生器である設定器7f1の設
定の一例として調定率5%のときの設定図を図4に示し
ている。
【0043】以上の構成により、系統側の事故等により
系統負荷が急減すると、図2において、負荷信号が急減
するので急減検出器9bの出力が成立する。タービン出
力は変化しないので急減検出器9aの出力が成立せず、
遮断器は閉のままであるため信号L6が成立するので信
号L7が成立し、系統単独運転の発生を検出することが
出来る。このとき系統単独運転信号L2が出力され、ガ
バナ設定器7cは比例演算器7bからの入力に基づく負
荷フィードバック制御を停止して系統単独運転後の実負
荷に相当するタービン出力指令を得るための値をガバナ
設定として出力する。
【0044】この結果、ガバナ設定が上限値まで上昇す
ることが無くなり、需要と供給をバランスすることがで
き、発電所の出力電力周波数を定格値に近い値に制御す
ることができる。また、これにより、故障復旧時のター
ビン出力の急上昇も防止できるので、タービンの寿命消
費を低減することができる。
【0045】なお、急減検出器9aの構成は、変化率制
限器と比較演算器の組み合わせでも同様の機能の回路を
構成することが可能である。また、蒸気タービン発電の
場合、急減検出器9aの入力信号は蒸気圧力信号でもよ
い。
【0046】図2乃至図5は、本発明の第2実施の形態
を示す単軸に適用するタービン制御装置の構成図であ
る。
【0047】図5の符号と図1と同一符号は、同一部分
または相当部分を示す。図5と図1と異なる主な点は、
速度負荷制御器7において、比例演算器7bの出力と、
定格速度を設定した設定器7jと軸速度測定信号との偏
差と、系統単独運転信号L2を信号切替器7kに入力し
て、系統単独運転信号L2が成立するときは定格速度を
設定した設定器7jと軸速度測定信号との偏差を、成立
しない場合は比例演算器7bからの入力を出力すること
である。
【0048】また、系統単独運転信号L2をタイマー設
定器7lに入力し、その出力をガバナ設定器7cに入力
する。タイマー設定器7lは入力信号が非成立から成立
に変化したときだけ、一定時間出力を成立させるように
動作する。そして、実負荷測定信号から発電機出力に相
当するガバナ設定を算出する関数発生器である設定器7
f1の演算結果をガバナ設定器7cに入力して、タイマ
ー設定器7lの出力成立時は信号切替器7kの出力に基
づく積分器としての動作を停止して、関数発生器7f1
で算出した発電機出力低下後の発電機出力に相当するガ
バナ設定を出力するようにする。
【0049】なお、系統単独運転信号L2は、図2,図
3に示す系統単独運転検出回路9から出力される。
【0050】以上の構成により、系統側の事故等による
系統単独運転が発生したことを検出することができる。
ガバナ設定器7cは系統単独運転発生後、タイマー設定
器7lの出力が成立している一定時間は負荷フィードバ
ック制御を停止して関数発生器7f1の出力する値にガ
バナ設定にセットバックする。
【0051】その後に、関数発生器7f1の出力する値
を初期値とし、定格速度を設定した設定器7jと軸速度
測定信号との偏差を入力信号とする積分器として動作す
るので、ガバナ設定が上限値まで上昇することが無くな
り、故障復旧時のタービン出力の急上昇も防止できるの
で、タービンの寿命消費を低減することができる。
【0052】そして、周波数制御に入れることによっ
て、より精度よく電力の需要と供給をバランスさせるこ
とができ、発電所の出力電力周波数を定格値に維持でき
る。なお、設定器7jの設定との偏差を求める信号には
軸速度測定信号の代わりに発電機周波数を使用してもよ
い。
【0053】図2,図3,図6,図7は本発明の第3実
施の形態を示すタービン制御装置の構成図であって、以
下の実施の形態は複数軸に適用するものである。
【0054】図6において、図1と同一符号は、同一部
分または相当部分を示している。図中の7Aは発電所が
発電軸A〜N軸を設けている場合のA軸の速度負荷制御
器を示すものである。なお、各軸速度負荷制御器の構成
は同一により、ここでは、一例として速度負荷制御器7
Aについて説明し、他の速度負荷制御器7B〜7Nの説
明は速度負荷制御器7Aと同様のため省略する。
【0055】図1と図6の異なる主な点を以下に説明す
る。すなわち、速度負荷制御器7Aにおいて、系列負荷
信号から相当するガバナ設定を算出する関数発生器7m
を設ける。記憶器7nは、系統単独運転信号L2が成立
している間は、L2が成立した時点にガバナ設定器7c
から出力されたガバナ設定を記憶し続け、この記憶され
ているガバナ設定と設定器7oで設定した定格速度に相
当する設定の偏差を求める。そして、この記憶器7nと
設定器7oの出力の偏差とゼロを設定した設定器7pの
出力と発電機遮断器が閉じていることを検出する信号L
4とを信号切替器7qに入力し、信号L4が成立してい
るときは記憶器7nと設定器7oの出力の偏差を出力
し、成立しないときは設定器7pの設定をA軸ガバナ設
定信号A2Aとして他軸の速度負荷制御器へ出力する。
【0056】加算器7rは全軸のガバナ設定A1B〜A
1N信号を加算して除算器7sへ出力する。除算器7s
は記憶器7nと設定器7oの出力の偏差を入力して、加
算器7rから入力する全軸のガバナ設定の総和信号で割
った値、すなわち、系統単独運転となる直前の系統負荷
における自軸負荷の比を系統単独運転時の自軸負荷配分
信号として乗算器7tへ出力する。
【0057】除算器7sの演算は、系統単独運転発生後
のガバナ設定を系統単独運転前のガバナ設定よりも増加
しないようにするためのものである。増加すると、ター
ビン出力急上昇によるタービンの損傷の可能性があるの
で、これを防止している。
【0058】乗算器7tは、関数発生器7mの出力する
系統負荷に相当するガバナ設定信号に、除算器7sの出
力する系統単独運転時の自軸負荷分担信号を掛けた信号
を出力し、これに設定器7oで設定した信号を加算する
ことにより、系統負荷が急低下する前よりも自軸負荷を
増加させないガバナ設定を算出する。
【0059】ガバナ設定器7cは、系統単独運転信号L
2成立時は比例演算器7bの出力に基づく積分器として
の動作を停止して、乗算器7tと設定器7oの出力を加
算した系統単独運転時のガバナ設定を出力する。なお、
系統単独運転信号L2は、図2,図3に示す系統単独運
転検出回路9から出力される。
【0060】また、関数発生器7mの設定の一例として
調定率5%のときの設定を図7に示す。調定率5%のと
き、1軸負荷の100%変化がガバナ設定5%分に相当
するので、発電軸がN軸ある発電所では系列負荷は1軸
定格負荷100%のN倍となり、このときのガバナ設定
は5%のN倍となる。
【0061】以上の構成により、系統側の事故等による
系統単独運転が発生したことを検出することができる。
このとき系統単独運転信号L2が成立して、ガバナ設定
器7cは比例演算器7bからの入力に基づく負荷フィー
ドバック制御を停止して系統負荷急低下後の電力需要に
応じて、かつ、各軸配分されたガバナ設定をセットバッ
クすることにより、ガバナ設定が上限まで上昇すること
が無くなり、発電所一括で電力の需要と供給をバランス
することができ、発電所の出力電力周波数を定格値に近
い値に制御することができる。これにより、故障復旧時
のタービン出力の急上昇も防止できるので、タービンの
寿命消費を低減することができる。
【0062】図2,図3,図7,図8は本発明の第4実
施の形態のタービン制御装置の構成図である。
【0063】図8において、図1と同一符号は同一部分
または相当部分を示す。図中の7Aは発電所が発電軸A
〜N軸を設けている場合のA軸の速度負荷制御器を示す
ものである。なお、各軸速度負荷制御器の構成は同一に
より、ここでは一例として速度負荷制御器7Aについて
説明し、他の速度負荷制御器7B〜7Nの説明は速度負
荷制御器7Aと同様のため省略する。
【0064】図8が図1と異なる主な点を以下に説明す
る。すなわち、速度負荷制御器7Aにおいて、比例演算
器7bの出力とゼロを設定した設定器7uの出力と系統
単独運転信号L2を信号切替器7vに入力して、系統単
独運転信号L2成立時は設定器7uからの入力、系統単
独運転信号L2不成立時は比例演算7bからの入力を出
力する。そして、信号切替器7vの出力と定格速度を設
定した設定器7jの出力と軸速度測定信号との偏差と、
系統負荷が急低下した後に周波数制御に入れる周波数制
御条件信号L3を信号切替器7kに入力する。そして、
周波数制御条件信号L3が成立するときは定格速度を設
定した設定器7jの出力と軸速度測定信号との偏差を、
成立しない場合は信号切替器7vからの入力を出力す
る。
【0065】周波数制御条件信号L3は図示していない
が運転中の軸の中から1軸だけを選択する回路により成
立する。そして、系統単独運転信号L2をタイマー設定
器7lに入力し、その出力をガバナ設定器7cに入力す
る。タイマー設定器7lは入力信号が非成立から成立に
変化したときだけ、一定時間出力を成立させるように動
作する。
【0066】また、系列負荷信号から相当するガバナ設
定を算出する関数発生器7mを設ける。記憶器7nは、
系統単独運転信号L2が成立している間は、系統単独運
転信号L2が成立した時点にガバナ設定器7cから出力
されたガバナ設定を記憶し続け、この記憶されているガ
バナ設定と設定器7oで設定した定格速度に相当する設
定の偏差を求める。
【0067】この記憶器7nと設定器7oの出力の偏差
とゼロを設定した設定器7pの出力と発電機遮断器3が
閉じていることを検出する信号L4とを信号切替器7q
に入力する。この場合、信号L4が成立しているときは
記憶器7nと設定器7oの出力の偏差を出力し、成立し
ていないときは設定器7pの設定をA軸ガバナ設定A2
Aとして他軸の速度負荷制御器へ出力する。
【0068】加算器7rは全軸のガバナ設定A1B〜A
1N信号を加算して除算器7sへ出力する。除算器7s
は記憶器7nと設定器7oの偏差を入力して、加算器7
rから入力する全軸のガバナ設定の総和信号で割った
値、すなわち、系統単独運転となる直前の系統負荷にお
ける自軸負荷の比を、系統単独運転時の自軸負荷配分信
号として乗算器7tへ出力する。
【0069】除算器7sの演算は、系統単独運転発生後
のガバナ設定を系統単独運転前のガバナ設定よりも増加
しないようにする。増加すると、タービン出力急上昇に
よるタービンの損傷の可能性があるので、これを防止し
ている。
【0070】乗算器7tは関数発生器7mの出力する系
列負荷に相当するガバナ設定信号に、除算器7sの出力
する系統単独運転時の自軸負荷分担信号を掛けた信号を
出力し、これに設定器7oで設定した信号を加算するこ
とにより、系統負荷が急低下する前よりも自軸負荷を増
加させないガバナ設定を算出する。
【0071】ガバナ設定7cは、タイマー設定器7lの
出力成立時は信号切替器7kの出力に基づく積分器とし
ての動作を停止して、乗算器7tと設定器7oの出力を
加算した系統単独運転時のガバナ設定を出力する。な
お、系統単独運転信号L2は、図2,図3に示す系統単
独運転検出回路9から出力される。
【0072】以上の演算を運転中の全軸で演算した後に
全軸の内で1軸に周波数制御の指令が入力されると、こ
の軸だけ乗算7tと設定器7oの出力を加算した値を初
期値とし、定格速度を設定した設定器7jと軸速度測定
信号との偏差を入力信号とする積分器として動作する周
波数制御に入るので、ガバナ設定が上限値まで上昇する
ことが無くなり、タービンの寿命消費を低減することが
できる。
【0073】なお、複数軸を周波数制御に入れると、軸
速度測定信号の検出誤差や検出タイミングのずれ等によ
り、互いに干渉してしまうため、1軸だけで周波数制御
を行う。全ての軸は同じ周波数であるため、1軸だけで
全軸の周波数制御が可能である。そして、周波数制御に
入れることによって、より精度よく電力の需要と供給を
バランスさせることができ、発電所の電力出力周波数を
定格値に維持でき、故障復旧時のタービン出力の急上昇
も防止できる。なお、設定器7jの設定との偏差を求め
る信号には軸速度測定信号の代わりに発電機周波数を使
用してもよい。
【0074】図9は、本発明の第5実施の形態を示す構
成図である。
【0075】第5実施の形態が、従来のものと異なる点
は、系統負荷が急低下した後の復旧条件に周波数安定検
出回路13の出力信号を追加するようにした点である。
周波数安定検出回路13の構成は図28の発電機遮断器
3と系統遮断器4の間で検出した発電機周波数信号を比
較検出器13aに入力して定格値に許容値を加えた周波
数以下であることを検出し、同様に比較検出器13bに
入力して定格値に許容値を減じた周波数以上であること
を検出し、2つの比較検出器13a、13bの出力を論
理積演算器13cに入力して発電機周波数が安定である
ことを判断する信号L14を出力する。そして、この信
号L14と発電機遮断器3と系統遮断器4が開いていな
いことを検出する信号L15の論理積を論理積演算器1
3dで演算し、系統の復旧条件信号を出力するようにし
ている。
【0076】以上の構成により、系統単独運転発生後の
発電機周波数が安定した後に、発電所と系統母線を接続
するので、発電機周波数が定格値から異常に高い状態で
系統を復旧することを防止でき、これにより復旧後のタ
ービン出力の急上昇が無くなりタービンの寿命消費の低
減や損傷を防止することができる。また、ガスタービン
発電、コンバインドサイクル発電の場合は燃料流量の急
上昇によって燃焼器やタービンが過温度にさらされる状
態の保護が行え、さらに、排ガス温度が異常に高くなっ
たことによるタービン保護停止の発生も防止できる。な
お、発電機周波数信号の代わりに軸速度測定信号を使用
してもよく、この場合に周波数安定検出回路を各軸のタ
ービン制御装置に設置して、すべての運転軸で軸速度測
定信号が安定した状態を、系統の復旧条件とすることも
できる。
【0077】図2,図3,図4,図10は、本発明の第
6実施の形態のタービン制御装置の構成を示すものであ
る。なお、本実施の形態は第1実施の形態において蒸気
タービンとガスタービンを連結したコンバインドサイク
ル発電に適用するものである。
【0078】図10の符号は、図1と同一符号であれ
ば、同一部分または相当部分を示している。図10と図
1と異なる主な点を以下に説明する。すなわち、速度負
荷制御器7において、実負荷測定信号を関数発生器7g
1に入力して蒸気タービンの加減弁が全閉せず、蒸気タ
ービン出力が発生している場合の発電機出力に相当する
ガバナ設定を算出し、これを比例演算器7h1に入力し
て蒸気タービンの加減弁が全閉し、蒸気タービン出力が
無い場合の発電機出力に相当するガバナ設定を算出す
る。
【0079】比例演算器7h1では蒸気タービン出力が
無い分ガバナ出力を上げる必要があるが、ガスタービン
/蒸気タービンの負荷分担から1.5〜2.0程度の値
が設定される。そして、関数発生器7g1、比例演算器
7h1の出力及び蒸気タービンの過速度防止機能の動作
信号L9を信号切替器7iに入力し、信号L9不成立時
は関数発生器7g1の演算結果、成立時は比例演算器7
h1の演算結果をガバナ設定器7cに出力する。
【0080】ガバナ設定器7cは系統単独運転信号L2
成立時は比例演算器7bの出力に基づく積分器としての
動作を停止して、信号切替器7iからの入力信号をガバ
ナ設定として出力する。関数発生器7g1の設定は、図
4に示す関数発生器7f1と同様であるため省略する。
なお、系統単独運転信号L2は図2,図3に示す系統
単独運転検出回路9から出力される。また、信号L9は
蒸気タービン加減弁の全閉指令信号もしくは相当信号で
もよい。
【0081】以上の構成により、コンバインドサイクル
発電で系統側の事故等による系統単独運転が発生したこ
とを検出することができる。このとき負荷フィードバッ
ク制御を停止して、蒸気タービンの過速度防止機能の動
作の有無を考慮した電力需要に相当するガバナ設定から
セットバックするので、ガバナ設定が上限値まで上昇す
ることが無くなり、より精度よく電力の需要と供給をバ
ランスさせることができ、発電所の出力電力周波数を定
格値に近い値に制御することができる。また、故障復旧
時のタービン出力の急上昇も防止できるので、タービン
の寿命消費を低減することができる。
【0082】図2,図3,図4,図11は、本発明の第
6実施の形態の他実施の形態のタービン制御装置の構成
を示すものである。なお、本実施の形態は、図5に示す
第2実施の形態において、蒸気タービンとガスタービン
を連結したコンバインドサイクル発電に適用するもので
ある。
【0083】図11の符号は図1及び図5と同一符号で
あれば、同一部分または相当部分を示している。図11
と図1と異なる主な点は、速度負荷制御器7において、
比例演算器7bの出力と、定格速度を設定した設定器7
jと軸速度測定信号との偏差と、系統単独運転信号L2
を信号切替器7kに入力して、系統単独運転信号L2が
成立するときは定格速度を設定した設定器7jと軸速度
測定信号との偏差を出力し、成立しない場合は比例演算
器7bからの入力を出力することである。また、系統単
独運転信号L2をタイマー設定器7lに入力し、その出
力をガバナ設定器7cに入力する。タイマー設定器7l
は入力信号が非成立から成立に変化したときだけ、一定
時間出力を成立させるように動作する。
【0084】次に、実負荷測定信号を関数発生器7g1
に入力して蒸気タービンの加減弁が全閉せず、蒸気ター
ビン出力が発生している場合の発電機出力に相当するガ
バナ設定を算出し、これを比例演算器7h1に入力して
蒸気タービンの加減弁が全閉し、蒸気タービン出力が無
い場合の発電機出力に相当するガバナ設定を算出する。
【0085】比例演算器7h1では蒸気タービンが無い
分ガバナ出力を上げる必要があるが、ガスタービン/蒸
気タービンの負荷分担から1.5〜2.0程度の値が設
定される。そして、関数発生器7g1、比例演算器7h
1の出力及び蒸気タービンの過速度防止機能の動作信号
であるL9を信号切替器7iに入力し、信号L9不成立
時は関数発生器7g1の演算結果を出力し、成立時は比
例演算器7h1の演算結果をガバナ設定器7cに入力す
る。そして、タイマー設定器7lの出力成立時は信号切
替器7kの出力に基づく積分器としての動作を停止し
て、信号切替器7iの出力するガバナ設定にセットバッ
クするようにした点である。なお、系統単独運転信号L
2は、図2,図3に示す系統単独運転検出回路9から出
力される。
【0086】以上の構成により、コンバインドサイクル
発電で系統側の事故等による系統単独運転が発生したこ
とを検出することができる。ガバナ設定器7cは系統単
独運転発生後、タイマー設定器7lの出力が成立してい
る一定時間は負荷フィードバック制御を停止して、蒸気
タービンの過速度防止機能の動作の有無を考慮した電力
需要に相当するガバナ設定にセットバックする。そし
て、その後に信号切替器7iの出力する値を初期値と
し、定格速度を設定した設定器7jと軸速度測定信号と
の偏差を入力信号とする積分器として動作する周波数制
御に入るので、ガバナ設定が上限値まで上昇することが
無くなり、故障復旧時のタービン出力の急上昇も防止で
きるので、タービンの寿命消費を低減することができ
る。また、周波数制御に入れることによって、より精度
よく電力の需要と供給をバランスさせることができ、周
波数を定格値に維持できる。なお、設定器7jの設定と
の偏差を求める信号には軸速度測定信号の代わりに発電
機周波数を使用してもよい。また、タービン過速度防止
動作信号L9は蒸気タービン加減弁の全閉指令信号、も
しくは、相当信号でもよい。
【0087】図2,図3,図7,図12は、本発明の第
6実施の形態の他実施の形態のタービン制御装置の構成
を示すものである。なお、本実施の形態は、図6に示す
第3実施の形態において、蒸気タービンとガスタービン
を連結したコンバインドサイクル発電に適用するもので
ある。
【0088】図12の符号は図1及び図6と同一符号で
あれば、同一部分または相当部分を示す。図中の7Aは
発電所が発電軸A〜N軸を設けている場合のA軸の速度
負荷制御器を示すものである。なお、各軸速度負荷制御
器の構成は同一であるから、ここでは一例として速度負
荷制御器7Aについて説明し、他の速度負荷制御器7B
〜7Nの説明は速度負荷制御器7Aと同様のため省略す
る。
【0089】図12と図1と異なる主な点は、速度負荷
制御器7Aにおいて、系列負荷信号を関数発生器7mに
入力して蒸気タービンの加減弁が全閉せず、蒸気タービ
ン出力が発生している場合の系列負荷に相当するガバナ
設定を算出することである。
【0090】また、記憶器7nは、系統単独運転信号L
2が成立している間は、系統単独運転信号L2が成立し
た時点にガバナ設定器7cから出力されたガバナ設定を
記憶し続け、この記憶されているガバナ設定と設定器7
oで設定した定格速度に相当する偏差を求める。この記
憶器7nと設定器7oの出力の偏差とゼロを設定した設
定器7pの出力と発電機遮断器とが閉じていることを検
出する発電機遮断器信号L4を信号切替器7qへ入力
し、系統単独運転信号L2が成立しているときは記憶器
7nと設定器7oの出力の偏差を出力する。一方、成立
していないときは設定器7pの設定をA軸のガバナ設定
A1Aとして他軸の速度負荷制御器へ出力する。
【0091】加算器7rは全軸のガバナ設定A1A〜A
1N信号を加算して除算器7sへ出力する。除算器7s
は記憶器7nと設定器7oの出力の偏差を入力して、加
算器7rから入力する全軸のガバナ設定の総和信号で割
った値、すなわち、系統単独運転となる直前の系統負荷
における自軸負荷の比を系統単独運転時の自軸負荷配分
信号として乗算器7tへ出力する。
【0092】除算器7sの演算は、系統単独運転発生後
のガバナ設定を系統単独運転前のガバナ設定よりも増加
しないようにする。増加すると、タービン出力急上昇に
よるタービンの損傷の可能性があるので、これを防止し
ている。乗算器7tは関数発生器7mの出力する系列負
荷に相当するガバナ設定信号に、除算器7sの出力する
系統単独運転時の自軸負荷分担信号を掛けた信号を出力
し、これに設定器7oで設定した信号を加算する。これ
により、系統負荷が急低下する前よりも自軸負荷を増加
させないように蒸気タービンの加減弁が閉せず、蒸気タ
ービン出力が発生している場合のガバナ設定を算出す
る。
【0093】乗算器7tの出力は比例演算器7h1に入
力して蒸気タービンの加減弁が全閉し、蒸気タービン出
力が無い場合の系列負荷の自軸負荷分担に相当するガバ
ナ設定を算出する。
【0094】比例演算器7h1では蒸気タービン出力が
無い分ガバナ出力を上げる必要があるが、ガスタービン
/蒸気タービンの負荷分担から1.5〜2.0程度の値
が設定される。そして乗算器7tと比例演算器7h1の
出力と蒸気タービンの過速度防止機能の動作信号L9を
信号切替器7iに入力し、動作信号L9不成立時は乗算
器7tの演算結果を出力し、成立時は比例演算器7h1
の演算結果をガバナ設定器7cに出力する。ガバナ設定
器7cは、系統単独運転信号L2成立時は比例演算器7
bの出力に基づく積分器としての動作を停止して、信号
切替器7iと設定器7oの出力を加算したガバナ設定に
セットバックする。
【0095】以上の構成により、コンバインドサイクル
発電で系統側の事故等による系統単独運転が発生したこ
とを検出することができる。ガバナ設定器7cは系統単
独運転発生後、タイマー設定器7lの出力が成立してい
る一定時間は負荷フィードバック制御を停止して信号切
替器7iの出力する値にガバナ設定をセットバックす
る。その後に、信号切替器7iの出力する系統負荷急低
下後の電力需要に応じて各軸配分された、かつ、蒸気タ
ービンの過速度防止機能の動作の有無を考慮したガバナ
設定を初期値として設定し、ガバナ設定が上限値まで上
昇することを抑止し、故障復旧時のタービン出力の急上
昇も防止できる。これにより、タービンの寿命消費を低
減することができる。
【0096】図2,図3,図7,図13は、本発明の第
6実施の形態の別のタービン実施の形態によるタービン
制御装置の構成を示すものである。本実施の形態は、第
4実施の形態において、蒸気タービンとガスタービンを
連結したコンバインドサイクル発電に適用するものであ
る。
【0097】図13の符号は図1及び図8と同一符号で
あれば、同一部分または相当部分を示す。図中の7Aは
発電所が発電軸A〜N軸を設けている場合のA軸の速度
負荷制御器を示すものである。なお、各軸速度負荷制御
器の構成は同一であるから、ここでは一例として速度負
荷制御器7Aについて説明し、他の速度負荷制御器7B
〜7Nの説明は速度負荷制御器7Aと同様のため省略す
る。
【0098】図13と図1と異なる主な点を以下に説明
する。すなわち、速度負荷制御器7Aにおいて、比例演
算器7bの出力とゼロを設定した設定器7uの出力と系
統単独運転信号L2を信号切替器7vに入力して、系統
単独運転信号L2が入力していないとき、比例演算器7
bからの入力を出力し、さらに、信号切替器7vの出力
と、定格速度を設定した設定器7jと軸速度測定信号と
の偏差と、系統負荷が急低下した後に周波数制御に入れ
る条件信号L3とを信号切替器7kに入力して、条件信
号L3が成立するときは定格速度を設定した設定器7j
と軸速度測定信号との偏差をガバナ設定器7cへ出力
し、条件信号L3が成立しない場合は信号切替器7vか
らの入力をガバナ設定器7cへ出力する。
【0099】条件信号L3は図示していないが、運転中
の軸の中から1軸だけを選択する回路により成立する。
タイマー設定器7lは入力信号が不成立から成立に変化
したときだけ、一定時間出力を成立させるように動作す
る。そして、系列負荷信号を関数発生器7mに入力して
蒸気タービンの加減弁が全閉せず、蒸気タービン出力が
発生している場合の系列負荷に相当するガバナ設定を算
出する。
【0100】記憶器7nは、系統単独運転信号L2が成
立している間は、系統単独運転信号L2が成立した時点
にガバナ設定器7cから出力されたガバナ設定を記憶し
続け、この記憶されているガバナ設定と設定器7oで設
定した定格速度に相当する設定の偏差を求める。
【0101】この記憶器7nと設定器7oの出力の偏差
とゼロを設定した設定器7pの出力と発電機遮断器が閉
じていることを検出する発電機遮断器閉信号L4とを信
号切替器7qに入力し、L4が成立しているときは記憶
器7nと設定器7oの偏差を出力し、成立していないと
きは設定器7pの設定をA軸ガバナ設定A1Aとして他
軸の速度負荷制御器へ出力する。
【0102】加算器7rは全軸のガバナ設定A1A〜A
1N信号を加算して除算器7sへ出力する。除算器7s
は記憶器7nと設定器7oの出力の偏差を入力して、加
算器7rから入力する全軸のガバナ設定の総和信号で割
った値、すなわち、系統単独運転となる直前の系統負荷
における自軸負荷の比を系統単独運転時の自軸負荷配分
信号として乗算器7tへ出力する。
【0103】除算器7sの演算は、系統単独運転発生後
のガバナ設定を系統単独運転前のガバナ設定よりも増加
しないようにするためのものである。増加すると、ター
ビン出力急上昇によるタービンの損傷の可能性があるの
で、これを防止している。
【0104】乗算器7tは、関数発生器7mの出力する
系列負荷に相当するガバナ設定信号に、除算器7sの出
力する系統単独運転時の自軸負荷分担信号を掛けた信号
を出力し、これに設定器7oで設定した信号を加算する
ことにより、系統負荷が急低下する前よりも自軸負荷を
増加させないように蒸気タービンの加減弁が全閉せず、
蒸気タービン出力が発生している場合のガバナ設定を算
出する。これを比例演算器7h1に入力して蒸気タービ
ンの加減弁が全閉し、蒸気タービン出力が無い場合の系
列負荷の自軸負荷分担に相当するガバナ設定を算出す
る。比例演算器7h1では蒸気タービン出力が無い分ガ
バナ出力を上げる必要があるが、ガスタービン/蒸気タ
ービンの負荷分担から1.5〜2.0程度の値が設定さ
れる。
【0105】そして、乗算器7tと比例演算器7h1の
出力とおよび蒸気タービンの過速度防止機能の動作信号
L9を信号切替器7iに入力し、動作信号L9不成立時
は乗算器7tの演算結果を出力し、成立時は比例演算器
7h1の演算結果をガバナ設定器7cに出力する。ガバ
ナ設定器7cは、系統単独運転信号L2の成立時は比例
演算器7bの出力に基づく積分器としての動作を停止し
て、信号切替器7iと設定器7oの出力を加算したガバ
ナ設定にセットバックする。
【0106】なお、系統単独運転信号L2は、図2,図
3に示す系統単独運転検出回路9から出力される。
【0107】以上の構成により、コンバインドサイクル
発電で系統側の事故等による系統単独運転が発生したこ
とを検出することができる。ガバナ設定器7cは系統単
独運転発生後、タイマー設定器7lの出力が成立してい
る一定時間は負荷フイードバック制御を停止して信号切
替器7iと設定器7oの出力を加算した値にガバナ設定
をセットバックする。
【0108】その後に全軸の1軸だけ周波数制御の指令
が来るので、この軸だけ信号切替器7iと信号発生器7
oの出力を加算した系統負荷急低下後の電力需要に応じ
て各軸に配分された、かつ、蒸気タービンの過速度防止
機能の動作の有無を考慮したガバナ設定を初期値とす
る。そして、定格速度を設定した設定器7jと軸速度測
定信号との偏差を入力信号とする積分器として動作する
周波数制御に入るので、ガバナ設定が上限値まで上昇す
ることが無くなり、タービンの寿命消費を低減すること
ができる。
【0109】なお、複数軸を周波数制御に入れると、軸
速度測定信号の検出誤差や検出タイミングのずれ等によ
り、お互いに干渉してしまうため、1軸だけで周波数制
御を行う。全ての軸は同じ周波数であるため、1軸だけ
全軸の周波数制御が可能である。そして周波数制御に入
れることによって、発電所一括でより精度よく電力の需
要と供給をバランスさせることができ、発電所の電力出
力周波数を定格値に維持できる。また、故障復旧時のタ
ービン出力の急上昇も防止できる。なお、設定器7jの
設定との偏差を求める信号には軸速度測定信号の代わり
に発電機周波数を使用してもよい。
【0110】次に、本発明の第7実施の形態乃至第13
実施の形態について説明する。
【0111】図14は、本発明の第7実施の形態を示す
タービン制御装置の構成図であって、図28及び図29
と同一符号は、同一部分または相当部分を示す。図中、
7Aは発電所が発電軸A〜N軸を設けている場合のA軸
の速度負荷制御器を示すもので、各軸速度負荷制御器の
構成は同一であるから、ここでは一例として速度負荷制
御器7Aについて説明する。以下、第7実施の形態乃至
第13実施の形態についても同様である。
【0112】図14が図29と異なる主な点は、図29
の速度負荷制御器7に対して停止指令出力回路8Aと系
統単独運転検出回路9とを追加したことである。
【0113】まず、図29に対して、図14の速度負荷
制御器7Aでは、設定器7fと設定器7gと信号切替器
7hと信号切替器7iと信号切替器7kとを追設してい
る。
【0114】信号切替器7kは、ゼロを設定した設定器
7fの出力信号と負の値を設定した設定器7gの出力信
号と後述する停止指令出力回路8Aからの系統単独運転
時停止指令信号L1Aを入力して、系統単独運転時停止
指令信号L1A成立時には設定器7fからの信号入力す
る一方、系統単独運転時停止指令信号L1A不成立時は
設定器7gからの信号入力を出力するように切替える。
【0115】信号切替器7iは、信号切替器7hの出力
信号と比例演算器7bの出力信号と後述する系統単独運
転検出回路9からの系統単独運転信号L2を入力して、
系統単独運転信号L2の成立時は信号切替器7hからの
信号を出力する一方、系統単独運転信号L2の不成立時
は比例演算器7bからの信号出力するように切替える。
【0116】信号切替器7kは、信号切替器7iの出力
と、定格速度を設定した設定器7jの出力信号と軸速度
測定信号との偏差信号と、系統負荷が急低下した後に周
波数制御に入れる周波数制御条件信号L3を入力して、
周波数制御条件信号L3の成立時は定格速度を設定した
設定器7jの出力と軸速度測定信号との偏差を出力する
一方、周波数制御条件信号L3の不成立時は信号切替器
7iからの入力を出力するように切替える。周波数制御
条件信号L3は、図示していないが、運転中の軸の中か
ら1軸だけを選択する回路により成立する。
【0117】また、図14では、図29のガバナ設定器
7cの入力側にタイマー設定器7lを追設している。
【0118】タイマー設定器7lは系統単独運転信号L
2を入力し、その出力をガバナ設定器7cに入力する。
タイマー設定器7lは入力信号である系統単独運転信号
L2が不成立から成立に変化したときだけ、一定時間出
力を成立させるように動作するものである。
【0119】また、図29に対して図14は、関数発生
器7mと記憶器7nと設定器7oと設定器7pと信号切
替器7qと加算器7rと除算器7sと乗算器7tを追設
している。
【0120】関数発生器7mは、系列負荷信号から相当
するガバナ設定を算出する関数を設定する。記憶器7n
は、系統単独運転信号L2が入力している間は、系統単
独運転信号L2が成立した時点にガバナ設定器7cから
出力されたガバナ設定信号を記憶し続ける。
【0121】信号切替器7qは、記憶器7nに記憶され
ているガバナ設定信号と100%を設定した設定器7o
の出力の偏差信号と、ゼロを設定した設定器7pの出力
と発電機遮断器が閉じていることを検出する発電機遮断
器閉信号L4とを信号切替器7qに入力し、発電機遮断
器閉信号L4の成立時は記憶器7nと設定器7oの出力
の偏差信号をA軸ガバナ設定A1Aと他軸の速度負荷制
御器7B〜7Nへ出力する一方、発電機遮断器閉信号L
4の不成立時は設定器7pの出力をA軸力バナ設定A1
Aとして他軸の速度負荷制御器7B〜7Nへ出力する。
【0122】加算器7rは全軸のガバナ設定A1A〜N
信号を加算して除算器7sへ出力する。除算器7sは記
憶器7nと設定器7oの偏差信号を入力して、加算器7
rから入力する全軸のガバナ設定の総和信号で割った
値、すなわち、系統単独運転となる直前の系統負荷にお
ける自軸負荷の比を、系統単独運転時の自軸負荷配分信
号として乗算器7tへ出力する。
【0123】除算器7sの演算は、系統単独運転発生後
のガバナ設定を系統単独運転前のガバナ設定よりも増加
しないようにするためのものである。増加すると、ター
ビン出力急上昇によるタービン損傷の可能性があるの
で、これを防止している。
【0124】乗算器7tは、関数発生器7mの出力する
系列負荷に相当するガバナ設定信号に、除算器7sの出
力する系統単独運転時の自軸負荷分担信号を掛けた信号
を出力し、これに設定器7oで設定した信号を加算する
ことにより、系統負荷が急低下する前よりも自軸負荷を
増加させないガバナ設定を算出する。ガバナ設定器7c
は、タイマー設定器7lの出力成立時は信号切替器7k
の出力に基づく積分器としての動作を停止して、乗算器
7tと設定器7oの出力を加算した系統単独運転時のガ
バナ設定を出力する。
【0125】次に、停止指令出力回路8Aは、図15に
示すようになっている。
【0126】図中の停止指令出力回路8AはA軸の停止
指令出力回路を示すものである。なお、各停止指令出力
回路の構成は同一であるから、ここでは一例として停止
指令出力回路8Aについて説明し、他の停止指令出力回
路8B〜8Nの説明は停止指令出力回路8Aと同様のた
め省略する。
【0127】停止指令出力回路8Aでは、系統負荷が急
低下した後に周波数制御に入れる周波数制御条件信号L
3の論理否定信号と、周波数制御に入っている軸の発電
機出力A3と自軸の発電機出力A4との和を入力とする
比較演算器8aの出力と停止指令許可条件信号L5を論
理積演算器8bに入力し、系統単独運転時停止指令信号
L1Aを別に設けてタービン停止装置に出力する。ここ
で、比較演算器8aは、入力信号が軸定格出力より低い
場合に出力が成立するように動作する。また、停止指令
許可条件信号L5は、運転中の軸の中で発電機出力が最
も低い軸だけを選択する回路により出力する。
【0128】また、系統単独運転検出回路9は、前述す
る図2に示すようになっており、既に説明したので省略
する。
【0129】なお、関数発生器7mの設定は、前述した
図4に示すと同様に調定率5%のときの設定をしてい
る。
【0130】以上の構成により、系統側の事故等により
系統負荷が急減すると、実負荷測定信号が急減し、前述
した図2に示す急減検出器9bの出力が成立する。この
ときタービン出力指令信号は変化しないので急減検出器
9aの出力が成立せず、系統遮断器4は閉のままである
ため発電機遮断器閉信号L6が成立する。これにより論
理積演算器9cの論理積の成立によって出力信号L7が
成立し、系統単独運転信号L2が出力される。
【0131】このとき、系統単独運転信号L2が入力す
ると、図14のガバナ設定器7cは系統単独運転発生
後、タイマー設定器7lの出力が成立している一定時間
は負荷フィードバック制御を停止する。そして、乗算器
7tと設定器7oとの出力を加算した系統負荷急低下後
の電力需要に応じて、且つ、各軸配分された値にガバナ
設定をセットバックする。
【0132】以上の演算は運転中の全軸で演算した後に
全軸の内の1軸だけに周波数制御の指令が出力される。
この軸だけ乗算器7tと設定器7oの出力を加算した値
を初期値とし、定格速度を設定した設定器7jと軸速度
測定信号との偏差を入力信号とする積分器として動作す
る周波数制御に入る。これによって、ガバナ設定が上限
値まで上昇することが無くなり、故障復旧時のタービン
出力の急上昇も防止でき、タービンの寿命消費を低減す
ることができる。
【0133】仮に、複数軸を周波数制御に入れると、軸
速度測定信号の検出誤差や検出タイミングのズレ等によ
り、お互いに干渉してしまうため、1軸だけで周波数制
御を行う。また併せて、周波数制御に入っていない軸の
停止指令出力回路8では、周波数制御条件信号L3が成
立せず、周波数制御に入っている軸が定格負荷に到達す
るまでの間は運転中の軸の中で負荷の低い軸から系統単
独運転時停止指令信号L1Aが速度負荷設定器7Aおよ
び別に設けたタービン停止回路に出力される。
【0134】そして、切替器7hにより設定器7gで設
定した負の値が選択されてガバナ設定器7cに入力され
て、速度負荷制御指令信号が減少し、スケジュールの停
止に入る。
【0135】このとき、周波数制御をしている軸では、
定格速度を設定した設定器7iと軸速度測定信号との偏
差が正の値になるので、ガバナ設定が増加する。これに
より、周波数制御をしている軸にタービン出力を移行さ
せながら運転軸数を最小にできるので、運用が容易にな
る。全ての軸は同じ周波数であるため、1軸だけで全軸
の周波数制御が可能である。そして周波数制御に入れる
ことによって、より精度よく電力の需要と供給をバラン
スさせることができ、発電所の出力電力周波数を定格値
に維持できる。
【0136】なお、設定器7jの設定との偏差を求める
信号には、軸速度測定信号の代わりに発電機周波数を使
用してもよい。また、図15に示す停止指令許可条件信
号L5は、周波数制御に入った軸を除いたA〜Nの順序
で出力してもよい。また、図2に示す急減検出器9aの
構成は変化率制限器と比較演算器の組合せでも同様の機
能の回路を構成することが可能である。そして、蒸気タ
ービン発電の場合、急減検出器9aの入力信号は蒸気圧
力信号でもよい。
【0137】図16は、本発明の第8実施の形態を示す
タービン制御装置の構成図である。
【0138】図16において、図14と同一符号は、同
一部分または相当部分を示し、図14と異なる主な点
は、図14の設定器7gと信号切替器7hと信号切替器
7kと停止指令出力回路8Aを削除し、代わりに図17
に示す解列・タービントリップ指令出力回路10Aを設
けて全体の電力需要に応じて運転継続する発電軸を選択
し、残りを運転停止するようにしたことである。
【0139】図16に示す速度負荷制御器7Aにおい
て、比例演算器7bの出力信号とゼロを設定した設定器
7fの出力信号と系統単独運転信号L2とが信号切替器
7iへ入力して、系統単独運転信号L2の成立時は設定
器7fからの入力する一方、系統単独運転信号L2の不
成立時は比例演算器7bからの入力をガバナ設定器7c
に出力する。ガバナ設定器7cは、タイマー設定器7l
の出力成立時は信号切替器7iの出力に基づく積分器と
しての動作を停止して、乗算器7tと設定器7oの出力
を加算した系統単独運転時のガバナ設定にセットバック
する。
【0140】図17に示す解列・タービントリップ指令
出力回路10Aでは、系統負荷が急低下した後に周波数
制御に入れる周波数制御条件信号L3の論理否定信号
と、周波数制御に入った軸のタービン出力が軸定格出力
に到達した場合に成立する信号L10の論理否定信号
と、系列負荷信号と各軸のタービン出力の総和との偏差
を入力とする比較演算器10aの出力と解列あるいは停
止指令許可条件信号L5を論理積演算器10bに入力
し、系統単独運転時の解列・タービントリップ指令信号
L9Aを別に設けたタービン保安装置へ出力する。
【0141】ここで、図17に示す比較演算器10a
は、入力信号がゼロ以上の所定の値以上である場合に出
力が成立するように動作する。また、停止指令許可条件
信号L5は、運転中の軸の中で発電機出力が最も低い軸
だけを選択する回路により出力する。
【0142】以上の構成により、系統側の事故等による
系統単独運転が発生したことを検出することができる。
また、系統負荷に応じて解列・タービントリップ指令出
力回路10A〜10Nから各軸の解列・タービントリッ
プ指令信号L9Aをタービン保安装置に出力して、対象
となる軸を順次解列、あるいは、タービントリップさせ
ることによって、系統負荷に応じて運転軸数を最小にで
きるので通用が容易になる。
【0143】系統単独運転発生後、運転を継続する側の
ガバナ設定器7cは、タイマー設定器71の出力が成立
している一定時間は負荷フィードバック制御を停止して
乗算器7tと設定器7oとの出力とを加算した信号に基
づいて系統負荷急低下後の電力需要に応じて、且つ、各
軸配分された値にガバナ設定をセットバックする。
【0144】以上の演算を運転中の全軸で演算するの
で、ガバナ設定が上限値まで上昇することが無くなり、
発電所一括で電力の需要と供給をバランスさせることが
でき、発電所の電力周波数を定格値に近い値に制御する
ことができる。また、故障復旧時のタービン出力の急上
昇も防止できるので、タービンの寿命消費を低減するこ
とができる。
【0145】図18は、本発明の第9実施の形態を示す
タービン制御装置の構成図である。
【0146】図18において、第8実施の形態を示す図
16と同一符号は同一部分または相当部分を示し、図1
8が図16と異なる主な点は、図16に設定器7jと信
号切替器7kを追設したことであり、全発電軸の内で一
軸のみ周波数制御を行う点に特徴を有している。
【0147】図18に示す速度負荷制御器7Aにおい
て、比例演算器7bの出力とゼロを設定した設定器7f
の出力と系統単独運転信号L2を信号切替器7iに入力
して、系統単独運転信号L2の成立時は設定器7fから
の入力、系統単独運転信号L2の不成立時は比例演算器
7bからの入力を信号切替器7kに出力する。ガバナ設
定器7cは、タイマー設定器7lの出力成立時は信号切
替器7iの出力に基づく積分器としての動作を停止し
て、乗算器7tと設定器7oの出力を加算した系統単独
運転時のガバナ設定にセットバックする。
【0148】また、前述した図15に示す系統単独運転
時の解列・タービントリップ指令出力回路を設置してお
り、各解列・タービントリップ指令出力回路の構成は同
一であるので、説明を省略する。
【0149】以上の構成により、系統側の事故等による
系統単独運転が発生したことを検出することができる。
また系統負荷に応じて解列指令・タービントリップ指令
出力回路10A〜10Nから各軸の解列・タービントリ
ップ指令信号L9Aをタービン保安装置に出力して、対
象となる軸を順次解列あるいはタービントリップさせる
ことによって、系統負荷に応じて運転軸数を最小にでき
るので運用が容易になる。
【0150】系統単独運転発生後、運転を継続する軸の
ガバナ設定器7cは、タイマー設定器7lの出力が成立
している一定時間は負荷フィードバック制御を停止して
乗算器7tと設定器7oとの出力を加算した信号に基づ
き系統負荷急低下後の電力需要に応じて、且つ、各軸配
分された値にガバナ設定をセットバックする。
【0151】以上の演算を運転中の全軸で演算した後に
運転中の軸の内の1軸だけに周波数制御の指令が来るの
で、この軸だけ乗算器7tと設定器7oの出力を加算し
た値を初期値とし、定格速度を設定した設定器7jと軸
速度測定信号との偏差を入力信号とする積分器として動
作する周波数制御に入る。この結果、ガバナ設定が上限
値まで上昇することが無くなり、故障復旧時のタービン
出力の急上昇も防止できるので、タービンの寿命消費を
低減することができる。
【0152】なお、複数軸を周波数制御に入れると、軸
速度測定信号の検出誤差や検出タイミングのズレ等によ
り、お互いに干渉してしまうため、1軸だけで周波数制
御を行う。全ての軸は同じ周波数であるため、1軸だけ
で全軸の周波数制御が可能である。そして周波数制御に
入れることによって、電力の周波数を定格値に制御で
き、より精度よく電力の需要と供給をバランスさせるこ
とができ、発電所の出力電力周波数を定格値に維持でき
る。
【0153】図19は、本発明の第10実施の形態を示
すタービン制御装置の構成図である。
【0154】図19において、第7実施の形態を示す図
14と同一符号は、同一部分または相当部分を示し、図
19が図14と異なる主な点は、図14の停止指令出力
回路8Aと信号切替器7hとを削除したことであり、信
号切替器7kに周波数制御指令出力手段11Aからの周
波数制御指令信号L11Aを入力して周波数制御の軸が
負荷低下して解列したとき、別の軸が周波数制御へ入る
ようにした点に特徴を有している。
【0155】図19に示す速度負荷制御器7Aにおい
て、比例演算器7bの出力とゼロを設定した設定器7f
の出力と系統単独運転信号L2を信号切替器7iに入力
して、系統単独運転信号L2の成立時は設定器7fから
の信号を入力、系統単独運転信号L2の不成立時は比例
演算器7bからの入力を出力する。さらに、信号切替器
7iの出力と、定格速度を設定した設定器7jの出力と
軸速度測定信号との偏差と、後述する周波数制御指令出
力手段11Aからの周波数制御指令信号L11Aを信号
切替器7kに入力して、周波数制御指令信号L11Aの
成立時は定格速度を設定した設定器7jの出力と軸速度
測定信号との偏差を入力し、不成立時は信号切替器7i
からの入力をガバナ設定器7cへ出力する。
【0156】周波数制御指令出力手段11Aは、図20
に示し、各軸に設ける各周波数制御指令出力手段の構成
は同一である。
【0157】図20に示す周波数制御指令出力手段11
Aでは、系統負荷が急低下した後に周波数制御に入れる
周波数制御条件信号L3とN軸から周波数制御を移すた
めに入力する信号L12Nを論理和演算器11aに入力
し、周波数制御指令信号L11Aを出力する。また、系
統遮断器及び発電機遮断器が開いていないことを検出す
る発電機遮断器閉信号L6の論理否定信号と周波数制御
指令信号L11Aを論理積演算器11bに入力し、信号
L12Aを出力する。信号L12Aは図示しない次軸の
B軸の周波数制御指令出力手段11Bへ出力する。同様
に信号L12Bは周波数制御指令出力手段11Cへ順次
L12Cは11Dへと出力する。
【0158】この構成により、周波数制御条件信号L3
が成立することにより周波数制御指令信号L11Aが成
立して周波数制御に入ったA軸が系統負荷急低下後に上
昇した周波数を定格値に維持しようとして自軸の負荷を
低下させて解列すると、発電機遮断器閉信号L6が非成
立となって信号L12Aが成立する。これに伴って、次
軸のB軸の周波数制御指令出力手段11Bは周波数制御
指令信号L11Bを成立させて、周波数が定格値よりも
高い場合はB軸を周波数制御に入れることができる。
【0159】以上の構成により、系統単独運転の発生を
検出することができる。このときガバナ設定器7cは系
統単独運転発生後、タイマー設定器7lの出力が成立し
ている一定時間は負荷フィードバック制御を停止して、
乗算器7tと設定器7oとの出力を加算した系統負荷急
低下後の電力需要に応じて、且つ、各軸配分された値に
ガバナ設定をセットバックする。
【0160】以上の演算が運転中の全軸で演算した後に
全軸の内の1軸だけに周波数制御の指令が来るので、こ
の軸だけ周波数制御に入る。周波数制御に入った軸が上
昇した周波数を定格値に維持しようとして負荷低下した
ことによって解列しても、別の軸が周波数制御に入り、
その後周波数が定格値に下がるまで周波数制御を継続で
きる。従って、ガバナ設定が上限値まで上昇することが
無くなり、故障復旧時のタービン出力の急上昇も防止で
きるので、タービンの寿命消費を低減することができ
る。
【0161】そして、より精度よく電力の需要と供給を
バランスさせることができ、発電所の出力電力周波数を
定格値に維持できる。さらに、ガバナ設定が系統負荷急
低下する前よりも増加することがないので、タービンを
保護することができる。さらに、急低下後の系統負荷に
応じて最終的に運転台数を最小にできるので、運用が容
易になる。
【0162】図21は本発明の第11実施の形態を示す
タービン制御装置の構成図であって、本実施の形態は、
図14に示す第8実施の形態において、蒸気タービンと
ガスタービンを連結させたコンバインドサイクル発電に
適用するものである。
【0163】図21において、図14と同一符号は、同
一部分または相当部分を示し、図14と異なる主な点
は、図14の構成に比例演算器7uと信号切替器7vと
を追設したことであり、蒸気タービン過速度防止動作信
号によってガバナ設定値のセットバック値を変更する点
に特徴を有している。
【0164】速度負荷制御器7Aにおいて、系列負荷信
号が関数発生器7mに入力して蒸気タービンの加減弁が
全閉せず、蒸気タービン出力が発生している場合の系列
負荷に相当するガバナ設定を算出する。乗算器7tで
は、関数発生器7mの出力信号に、除算器7sの出力信
号に系統単独運転時の自軸負荷分担信号を掛けた信号を
出力し、これが比例演算器7uに入力して蒸気タービン
の加減弁が全閉し、蒸気タービン出力が無い場合の系列
負荷に相当するガバナ設定を算出する。
【0165】比例演算器7uでは、蒸気タービン出力が
無い分ガバナ出力をあげる必要があるが、ガスタービン
/蒸気タービンの負荷分担から1.5〜2.0程度の値
が設定される。
【0166】そして、乗算器7tの出力信号と比例演算
器7uの出力信号および蒸気タービンの過速度防止機能
のタービン過速度防止動作信号L9を信号切替器7vへ
入力し、タービン過速度防止動作信号L9の不成立時は
乗算器7tの演算結果を出力する一方、タービン過速度
防止動作信号L9の成立時に比例演算器7uの演算結果
信号を出力して設定器7oで設定した信号を加算したガ
バナ設定にセットバックするようにしている。なお、タ
ービン過速度防止動作信号L9は蒸気タービン加減弁の
全閉指令信号もしくは相当信号でもよい。
【0167】以上の構成により、コンバインドサイクル
発電で系統側の事故等による系統単独運転が発生したこ
とを検出することができる。ガバナ設定器7cは系統単
独運転発生後、タイマー設定器7lの出力が成立してい
る一定時間負荷フィードバック制御を停止して信号切替
器7vの出力信号と設定器7oとの出力信号とを加算し
た系統負荷急低下後の電力急変に応じて、かつ、適宜配
分された値にガバナ設定をセットバックする。
【0168】以上の演算は運転中の全軸で演算し、その
後に全軸の内の1軸だけに周波数制御の指令が来る。こ
れによって、該当軸だけ信号切替器7vと設定器7oの
出力を加算した系統負荷急低下後の電力需要に応じて各
軸配分され、かつ、蒸気タービンの過速度防止機能の動
作の有無を考慮したガバナ設定を初期値とし、定格速度
を設定した設定器7jと軸速度測定信号との偏差を入力
信号とする積分器として動作する周波数制御に入る。こ
の結果、ガバナ設定が上限値まで上昇することが無くな
り、故障復旧時のタービン出力の急上昇も防止でき、タ
ービンの寿命消費を低減することができる。
【0169】この場合、複数軸を周波数制御に入れる
と、軸速度測定信号の検出誤差や検出タイミングのズレ
等により、お互いに干渉してしまうため、1軸だけで周
波数制御を行う。また併せて、周波数制御に入っていな
い軸の停止指令出力回路8Aでは、周波数制御条件信号
L3が成立せず、周波数制御に入っている軸が定格負荷
に到達するまでの間は運転中の軸の中で負荷の低い軸か
ら系統単独運転時停止指令L1Aが速度負荷制御器7
A、あるいは、別に設けたタービン停止回路に出力され
る。これによって、信号切替器7hにより設定器7gで
設定した負の値が選択されてガバナ設定器7cに入力さ
れて、速度負荷制御指令が減少し、スケジュール停止に
入る。
【0170】このとき、周波数制御をしている軸では定
格速度を設定した設定器7jと軸速度測定信号との偏差
が正の値になるので、ガバナ設定が増加する。これによ
り、周波数制御をしている軸にタービン出力を移行させ
ながら運転軸数を最小にできるので適用が容易になる。
全ての軸は同じ周波数であるため、1軸だけで全軸の周
波数制御が可能である。そして周波数制御に入れること
によって、より精度よく電力の需要と供給をバランスさ
せることができ、発電所の出力電力周波数を定格値に維
持できる。
【0171】なお、設定器7jの設定との偏差を求める
信号には軸速度測定信号の代わりに発電機周波数を使用
してもよい。
【0172】図22は、本発明の第11実施の形態の他
実施の形態を示すタービン制御装置の構成図であって本
実施の形態は、図16に示す第8実施の形態において、
蒸気タービンとガスタービンとを連結したコンバインド
サイクル発電に適用するものである。
【0173】図22において、第8実施の形態を示す図
16と同一符号は、同一部分または相当部分を示し、図
22と図16と異なる主な点は、図16に比例演算器u
と信号切替器7vを追設したことであり、タービン過速
度防止動作信号L9によってガバナ設定値のセットバッ
ク値を変更する点に特徴を有している。
【0174】図22において、速度負荷制御器7Aの比
例演算器7bの出力とゼロを設定した設定器7fの出力
と系統単独運転信号L2を信号切替器7iに入力して、
系統単独運転信号L2の成立時は設定器7fからの信号
をガバナ設定器7cへ出力する一方、系統単独運転信号
L2の不成立時には比例演算器7bからの入力をガバナ
設定器7cに出力する。系列負荷信号が関数発生器7m
に入力して蒸気タービンの加減弁が全閉せず、蒸気ター
ビン出力が発生している場合の系列負荷に相当するガバ
ナ設定を算出する。乗算器7tでは、関数発生器7mの
出力に、除算器7sの出力する系統単独運転時の自軸負
荷分担信号を掛けた信号を出力し、これを比例演算器7
uに入力して蒸気タービンの加減弁が全閉し、蒸気ター
ビン出力が無い場合の系列負荷に相当するガバナ設定を
算出する。
【0175】比例演算器7uでは、蒸気タービン出力が
無い分ガバナ出力を上昇させるために、ガスタービン/
蒸気タービンの負荷分担から1.5〜2.0程度の値が
設定される。そして、乗算器7tの出力と比例演算器7
uの出力および蒸気タービンの過速度防止機能の動作信
号であるタービン過速度防止動作信号L9を信号切替器
7vに入力し、タービン過速度防止動作信号L9の不成
立時は乗算器7tの演算結果を出力し、成立時は比例演
算器7uの演算結果を出力して設定器7oで設定した信
号を加算してセツトバックするガバナ設定値を求める。
【0176】なお、タービン過速度防止動作信号L9は
蒸気タービン加減弁の全閉指令信号もしくは相当信号で
もよい。ガバナ設定器7cは、タイマー設定器7lの出
力成立時は信号切替器7iの出力に基づく積分器として
の動作を停止して、信号切替器7vと設定器7oの出力
を加算した系統単独運転時のガバナ設定にセツトバック
する。
【0177】以上の構成により、コンバインドサイクル
発電で系統側の事故等による系統単独運転が発生したこ
とを検出することができる。また系統負荷に応じて図1
7に示す解列・タービントリップ指令出力回路10A〜
10Nから各軸の解列・タービントリップ指令信号L9
Aをタービン保安装置に出力して、対象となる軸を順次
解列あるいはタービントリップさせることによって、系
統負荷に応じて運転軸数を最小にできるので運用が容易
になる。
【0178】系統単独運転発生後、運転を継続する軸の
ガバナ設定器7cは、系統単独運転発生後、タイマー設
定器7lの出力が成立している一定時間は負荷フィード
バック制御を停止して信号切替器7vと設定器7oとの
出力を加算した系統負荷急低下後の電力需要に応じて各
軸配分され、かつ、タービンの過速度防止機能の動作の
有無を考慮したガバナ設定にセットバックする。
【0179】以上の演算を運転中の全軸で演算するの
で、ガバナ設定が上限値まで上昇することが無くなり、
発電所一括で電力の需要と供給をバランスさせることが
でき、発電所の電力周波数を定格値に近い値に制御する
ことができる。また、故障復旧時のタービン出力の急上
昇も防止できるので、タービンの寿命消費を低減するこ
とができる。
【0180】図23は、本発明の第11実施の形態の別
の他実施の形態を示すタービン制御装置の構成図であっ
て、本実施の形態は、図18に示す第9実施の形態にお
いて、蒸気タービンとガスタービンとを連結するコンバ
インドサイクル発電に適用するものである。
【0181】図23において、第9実施の形態を示す図
18と同一符号は、同一部分または相当部分を示し、図
23と図18と異なる主な点は、図18に比例演算器7
uと信号切替器7vを追設したことであり、タービン過
速度防止動作信号L9によってガバナ設定値のセットバ
ック値を変更する点に特徴を有している。
【0182】速度負荷制御器7Aにおいて、比例演算器
7bの出力とゼロを設定した設定器7fの出力と系統単
独運転信号L2を信号切替器7iに入力して、系統単独
運転信号L2の成立時は設定器7fからの信号を信号切
替器7kへ出力する一方、系統単独運転信号L2の不成
立時は比例演算器7bからの入力を信号切替器7kに出
力する。系列負荷信号を関数発生器7mに入力して蒸気
タービンの加減弁が全閉せず、蒸気タービン出力が発生
している場合の系列負荷に相当するガバナ設定を算出す
る。
【0183】乗算器7tでは関数発生器7mの出力に、
除算器7sの出力する系統単独運転時の自軸負荷分担信
号を掛けた信号を出力し、これを比例演算器7uに入力
して蒸気タービンの加減弁が全閉し、蒸気タービン出力
が無い場合の系列負荷に相当するガバナ設定を算出す
る。
【0184】比例演算器7uでは、蒸気タービン出力が
無い分ガバナ出力を上げる必要があるが、ガスタービン
/蒸気タービンの負荷分担から1.5〜2.0程度の値
が設定される。そして、乗算器7tと比例演算器7uの
出力、および蒸気タービンの過速度防止機能の動作信号
であるタービン過速度防止動作信号L9を信号切替器7
vに入力し、タービン過速度防止動作信号L9の不成立
時は乗算器7tの演算結果、成立時は比例演算器7uの
演算結果を出力して設定器7oで設定した信号を加算し
てセットバックするガバナ設定値を求める。
【0185】以上の構成により、コンバインドサイクル
発電で系統側の事故等による系統単独運転が発生したこ
とを検出することができる。また、図17に示す系統負
荷に応じて解列指令・タービントリップ指令出力回路1
0A〜10Nから各軸の解列・タービントリップ指令信
号L9Aをタービン保安装置に出力して、対象となる軸
を順次解列、あるいは、タービントリップさせることに
よって、系統負荷に応じて運転軸数を最小にできるので
運用が容易になる。
【0186】系統単独運転発生後、運転を継続する軸の
ガバナ設定器7cは、系統単独運転発生後、タイマー設
定器7lの出力が成立している一定時間は負荷フィード
バック制御を停止して信号切替器7vと設定器7oとの
出力を加算した系統負荷急低下後の電力需要に応じて各
軸配分され、かつ、蒸気タービンの過速度防止機能の動
作の有無を考慮したガバナ設定にセットバックする。
【0187】以上の演算が運転中の全軸で演算した後に
運転中の軸の内の1軸だけに周波数制御の指令が来るの
で、この軸だけ乗算器7vと設定器7oの出力を加算し
た値を初期値とし、定格速度を設定した設定器7jと軸
速度測定信号との偏差を入力信号とする積分器として動
作する周波数制御に入る。これによって、ガバナ設定が
上限値まで上昇することが無くなり、故障復旧時のター
ビン出力の急上昇も防止できるので、タービンの寿命消
費を低減することができる。
【0188】図24は、本発明の第12実施の形態を示
すタービン制御装置の構成図である。
【0189】図24が第8実施の形態を示す図16と同
一符号は、同一部分または相当部分を示し、図24にお
いて図16と異なる主な点は、乗算器7tと除算器7s
等を削除したことであり、タイマー設定器7lにセット
バック条件信号L11を入力可能として、全発電軸の
内、特定の一軸のみのセットバック値で行い、各軸への
配分手段を不要としたことに特徴を有する。
【0190】速度負荷制御器7Aにおいて、比例演算器
7bの出力信号とゼロを設定した設定器7fの出力信号
と系統単独運転信号L2を信号切替器7iに入力して、
系統単独運転信号L2の成立時は設定器7fからの信号
を出力する一方、系統単独運転信号L2の不成立時は比
例演算器7bからの入力をガバナ設定器7cに出力す
る。タイマー設定器7lには、系統負荷が急低下した後
にガバナ設定器7cをセットバックするセットバック条
件信号L11を入力する。セットバック条件信号L11
は図示していないが、運転中の軸の中から1軸だけを選
択する回路により成立する。
【0191】ガバナ設定器7cは、タイマー設定器7l
の出力成立時に信号切替器7iの出力信号に基づく積分
器としての動作を停止して、関数発生器7mの出力信号
と加算器7rの出力の偏差信号と記憶器7nの出力信号
を加算した信号にガバナ設定値をセットバックする。
【0192】以上の構成により、系統側の事故等による
系統単独運転が発生したことを検出することができる。
また系統負荷に応じて図17に示す解列・タービントリ
ップ指令出力回路10A〜10Nから各軸の解列・ター
ビントリップ指令信号L9Aをタービン保安装置に出力
して、対象となる軸を順次解列あるいはタービントリッ
プさせることによって、系統負荷に応じて運転軸数を最
小にできるので運用が容易になる。系統単独運転発生
後、運転を継続する軸のうちセットバック条件信号L1
1が成立した軸のガバナ設定器7cは、タイマー設定器
7lの出力が成立している一定時間は負荷フィードバッ
ク制御を停止して、関数発生器7mの出力信号と加算器
7rの出力信号の偏差と記憶器7nの出力を加算した系
統負荷急低下後の電力需要に応じたガバナ設定にセット
バックする。
【0193】以上の演算が運転中の全軸で演算するの
で、ガバナ設定が上限値まで上昇することが無くなり、
発電所一括で電力の需要と供給をバランスさせることが
でき、発電所の電力周波数を定格値に近い値に制御する
ことができる。また、故障復旧時のタービン出力の急上
昇も防止できるので、タービンの寿命消費を低減するこ
とができる。そして、ガバナ設定をセットバックする軸
を1軸に限定することにより、他の軸の運転状態を変動
させないで安定させることができる。
【0194】図25は、本発明の第12実施の形態の他
実施の形態を示すタービン制御装置の構成図である。
【0195】図25が第9実施の形態を示す図18と同
一符号は、同一部分または相当部分を示し、図25にお
いて図18と異なる主な点は、乗算器7tと除算器7s
と設定器7jと信号切替器7h等を削除したことであ
り、タイマー設定器7lにセットバック条件信号L11
を入力可能として、全発電軸の内、特定の一軸のみのセ
ットバック値で行い、各軸への配分手段を不要とし、さ
らに、一軸のみ周波数制御するようにしたことに特徴を
有する。
【0196】速度負荷制御器7Aにおいて、比例演算器
7bの出力とゼロを設定した設定器7fの出力と系統単
独運転信号L2を信号切替器7iに入力して、系統単独
運転信号L2の成立時は設定器7fからの信号を出力す
る一方、系統単独運転信号L2の不成立時は比例演算器
7bからの入力をガバナ設定器7cに出力する。タイマ
ー設定器7lには、系統負荷が急低下した後にガバナ設
定器7cをセットバックするセットバック条件信号L1
1を入力する。セットバック条件信号L11は、図示し
ていないが、運転中の軸の中から1軸だけを選択する回
路により成立する。
【0197】ガバナ設定器7cは、タイマー設定器7l
の出力成立時は信号切替器7iの出力に基づく積分器と
しての動作を停止して、関数発生器7mの出力と加算器
7rの出力の偏差と記憶器7nの出力を加算した信号に
ガバナ設定をセットバックする。
【0198】以上の構成により、系統側の事故等による
系統単独運転が発生したことを検出することができる。
また、図17に示す系統負荷に応じて解列・タービント
リップ指令出力回路10A〜10Nから各軸の解列・タ
ービントリップ指令信号L9Aをタービン保安装置に出
力して、対象となる側を順次解列、あるいは、タービン
トリップさせることによって、系統負荷に応じて運転軸
数を最小にできるので運用が容易になる。
【0199】系統単独運転発生後、運転を継続する軸の
うちセットバック条件信号L11が成立した軸のガバナ
設定器7cは、タイマー設定器7lの出力が成立してい
る一定時間は負荷フィードバック制御を停止して、関数
発生器7mの出力と加算器7rの出力の偏差と記憶器7
nの出力を加算した系統負荷急低下後の電力需要に応じ
て、かつ、各軸配分された値にガバナ設定をセットバッ
クする。
【0200】以上の演算が運転中の全軸で演算するの
で、ガバナ設定が上限値まで上昇することが無くなり、
発電所一括で電力の需要と供給をバランスさせることが
でき、発電所の電力周波数を定格値に近い値に制御する
ことができる。
【0201】また、故障復旧時のタービン出力の急上昇
も防止できるので、タービンの寿命消費を低減すること
ができる。そして、ガバナ設定をセットバックする軸を
1軸に限定することにより、他の軸の運転状態を変動さ
せないで安定させることができる。
【0202】図26は、本発明の第13実施の形態を示
す構成図である。
【0203】図26において、第10実施の形態を示す
図19と異なる主な点は、周波数制御指令出力手段11
Aの構成を異にしたことであり、負荷の低い軸から順に
周波数制御へ入るようにした点に特徴を有している。
【0204】図26の周波数制御指令出力手段11A1
は、他の軸から周波数制御を移す条件信号L12B〜L
12Nを論理和演算器11cに入力し、その出力と運転
中の軸の中で一番負荷が低い軸にだけに出力される信号
L5を論理積演算器11dに入力し、その出力と系統負
荷が急低下した後に周波数制御に入れる周波数制御条件
信号L3を論理和演算器11aに入力し、その出力L1
3と系統遮断器及び発電機遮断器が開いていないことを
検出する信号L6の論理否定信号を信号切替器11eに
入力し、周波数制御指令信号L11Aを出力する。
【0205】ここで、信号切替器11eは、周波数制御
指令出力手段11A1が一旦成立すると周波数制御指令
信号L11Aが成立し、信号L6の論理否定信号が成立
することによって周波数制御指令信号L11Aが非成立
となるように動作する。また、系統遮断器及び発電機遮
断器が開いていないことを検出する発電機遮断器閉信号
L6の論理否定信号と信号L13を論理積演算器11b
に入力し、信号L12Aを出力する。
【0206】この構成により、周波数制御条件信号L3
が成立することにより信号L13が成立し、発電機遮断
器が開いていなければ発電機遮断器閉信号L6の論理否
定信号が成立するので周波数制御指令信号L11Aが成
立してA軸が周波数制御に入る。
【0207】周波数制御に入ったA軸が系統負荷急低下
後に上昇した周波数を定格値に維持しようとして、自軸
の負荷を低下させて解列すると、発電機遮断器閉信号L
6が非成立となって信号L12Aが他軸の周波数制御指
令出力手段11B〜11Nに出力される。この結果、停
止指令許可条件信号L5が出力されている軸が次に周波
数制御に入る。周波数が定格値よりも高い場合は負荷低
下によって解列となり、次に負荷が低い軸を周波数制御
に入れることができる。
【0208】以上の構成により、系統単独運転の発生を
検出することができる。このときガバナ設定器7cは系
統単独運転発生後、タイマー設定器7lの出力が成立し
ている一定時間は負荷フィードバック制御を停止して、
乗算器7tと設定器7oとの出力を加算した系統負荷急
低下後の電力需要に応じて、且つ、各軸配分された値に
ガバナ設定をセットバックする。
【0209】以上の演算が運転中の全軸で演算した後に
全軸の内の負荷が最も低い1軸だけに周波数制御の指令
が来るので、この軸だけ周波数制御に入る。周波数制御
に入った軸が上昇した周波数を定格値に維持しようとし
て負荷低下したことによって解列しても、負荷の低い軸
から周波数制御に入り、その後周波数が定格値に下がる
まで周波数制御を継続できるので、ガバナ設定が上限値
まで上昇することが無くなり、故障復旧時のタービン出
力の急上昇も防止できるので、タービンの寿命消費を低
減することができる。
【0210】そして、より精度よく電力の需要と供給を
バランスさせることができ、発電所の出力電力周波数を
定格値に維持できる。さらに、ガバナ設定が系統負荷急
低下する前よりも増加することがないので、タービンを
保護することができる。さらに、急低下後の系統負荷に
応じて最終的に運転台数を最小にできるので運用が容易
になり、運転効率の悪い低負荷もしくは中間負荷で運転
する軸を少なくすることができ、発電所の運転効率を高
くすることができる。
【0211】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
単軸あるいは複数軸を設けた発電所において、系統事故
等により発電所の負荷が遮断される系統単独運転に対し
て、タービンを保護することができ、周波数を定格値に
制御でき、電力の需要と供給をバランスさせて安定した
発電を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態を示すタービン制御装
置の速度負荷制御器の構成図である。
【図2】図1のタービン制御装置に備える系統単独運転
検出回路の構成図である。
【図3】図2の系統単独運転検出回路に備える急減検出
器の構成図である。
【図4】図1のタービン制御装置の速度負荷制御器に備
える関数発生器の設定例である。
【図5】本発明の第2実施の形態を示すタービン制御装
置の速度負荷制御器の構成図である。
【図6】本発明の第3実施の形態を示すタービン制御装
置の速度負荷制御器の構成図である。
【図7】図6のタービン制御装置の速度負荷制御器に備
える関数発生器の設定例である。
【図8】本発明の第4実施の形態を示すタービン制御装
置の速度負荷制御器の構成図である。
【図9】本発明の第5実施の形態を示す周波数安定検出
回路の構成図である。
【図10】本発明の第6実施の形態を示すタービン制御
装置の速度負荷制御器の構成図である。
【図11】本発明の第6実施の形態の他実施の形態を示
すタービン制御装置の速度負荷制御器の構成図である。
【図12】本発明の第6実施の形態のさらに他実施の形
態を示すタービン制御装置の速度負荷制御器の構成図で
ある。
【図13】本発明の第6実施の形態のさらに別の他実施
の形態を示すタービン制御装置の速度負荷制御器の構成
図である。
【図14】本発明の第7実施の形態を示すタービン制御
装置の速度負荷制御器の構成図である。
【図15】図14のタービン制御装置の速度負荷制御器
に備える停止指令出力回路の構成図である。
【図16】本発明の第8実施の形態を示すタービン制御
装置の速度負荷制御器の構成図である。
【図17】図16のタービン制御装置の速度負荷制御器
に備える解列・タービントリップ指令出力回路の構成図
である。
【図18】本発明の第9実施の形態を示すタービン制御
装置の速度負荷制御器の構成図である。
【図19】本発明の第10実施の形態を示すタービン制
御装置の速度負荷制御器の構成図である。
【図20】図19の速度負荷制御器に備える周波数制御
指令出力手段の構成図である。
【図21】本発明の第11実施の形態を示すタービン制
御装置の速度負荷制御器の構成図である。
【図22】本発明の第11実施の形態の他の実施の形態
を示すタービン制御装置の速度負荷制御器の構成図であ
る。
【図23】本発明の第11実施の形態のさらに他の実施
の形態を示すタービン制御装置の速度負荷制御器の構成
図である。
【図24】本発明の第12実施の形態を示すタービン制
御装置の速度負荷制御器の構成図である。
【図25】本発明の第12実施の形態の他実施の形態を
示すタービン制御装置の速度負荷制御器の構成図であ
る。
【図26】本発明の第13実施の形態を示す周波数制御
指令出力手段の構成図である。
【図27】単軸の発電プラントの系統図である。
【図28】複数軸の発電プラントの系統図である。
【図29】従来のタービン制御装置の速度負荷制御器を
示す構成図である。
【符号の説明】
3 発電機遮断器 4 系統遮断器 5 低値選択器 6 起動制御器 7,7A 速度負荷制御器 7a 負荷設定器 7b,7d,7u,7z 比例演算器 7c ガバナ設定器 7e,7f,7g,7h,7i,7j,7k,7o,7
p,7q,7u,7v,7f1,9d,11e 設定
器 7l タイマー設定器 7m 関数発生器 7n 記憶器 7r 加算器 7s 除算器 7t 乗算器 8A 停止指令出力回路 8a,9f,10a 比較演算器 8b,9c,10b,11b,11d 論理積演算器 9 系統単独運転検出回路 9a,9b 急減検出器 9e 積分器 10A 解列・タービントリップ指令出力回路 11A,11B 周波数制御指令出力手段 11a,11c 論理和演算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02C 9/00 F02C 9/00 C G05B 11/36 G05B 11/36 L (72)発明者 山崎 卓志 東京都港区芝浦一丁目1番1号株式会社東 芝本社事務所内 Fターム(参考) 3G071 AA01 AA04 AB01 BA03 BA04 BA21 BA26 CA03 CA09 DA05 EA02 EA05 EA06 FA01 FA02 GA00 GA05 HA01 HA02 JA00 3G081 BA02 BA11 BA16 BB00 DA04 DA26 5G066 HA11 HB02 5H004 GA13 GA16 GA29 GA40 GB04 GB06 HA08 HB08 JA03 KA69 KB02 KB04 LA16 LA18 LB06 LB09 MA19 MA60

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービンの出力によって発生した電力を
    系統遮断器を介して系統母線へ出力する発電所に設ける
    タービン制御装置において、 前記系統遮断器の閉状態とタービン出力指令の急減がな
    く発電機出力の急減の状態のときに、系統側の事故等に
    よる系統負荷の急低下を判断して系統単独運転信号を出
    力する系統単独運転検出手段と、 負荷設定信号となるようにガバナ設定値に応じて速度負
    荷制御信号を出力してフィードバック制御をするフィー
    ドバック制御手段と、 前記系統単独運転信号を入力した場合、フィードバック
    制御を中止して前記ガバナ設定値をセットバックして、
    新たに設定されるセットバック値に応じて制御信号を出
    力するガバナセットバック手段と、 前記系統単独運転信号が入力する前のガバナ値より増加
    しないように前記セットバック値を新たに前記ガバナセ
    ットバック手段へ設定するガバナセットバック設定手段
    とを備えることを特徴とするタービン制御装置。
  2. 【請求項2】 セットバック値に基づく制御の開始後に
    周波数制御を行うための条件を判断して周波数制御条件
    選択信号を出力する周波数制御軸選択手段によって前記
    周波数制御条件選択信号が入力されたとき、軸速度が所
    定周波数となるように周波数制御を行う周波数制御手段
    を備えることを特徴とする請求項1記載のタービン制御
    装置。
  3. 【請求項3】 タービンの出力によって発生した電力を
    系統遮断器を介して系統母線へ出力する複数発電軸から
    なる発電所の発電軸毎に設けるタービン制御装置におい
    て、 各タービン制御装置は、 前記系統遮断器の閉状態と、タービン出力指令の急減が
    なく発電機出力の急減の状態のときに、系統側の事故等
    による系統負荷の急低下を判断して系統単独運転信号を
    出力する系統単独運転検出手段と、 自発電軸の発電機出力信号が自発電軸負荷設定信号とな
    るよにガバナ値に応じて速度負荷制御信号を出力してフ
    ィードバック制御をするフィードバック制御手段と、 前記系統単独運転信号を入力した場合、自発電軸のフィ
    ードバック制御を中止して自発電軸の前記ガバナ設定値
    をセットバックしてセットバック値に応じて制御信号を
    出力するガバナセットバック手段と、 前記系統単独運転信号が入力する前のガバナ値より増加
    しないように自発電軸に対して前記セットバック値を新
    たに前記ガバナセットバック手段へ設定するガバナセッ
    トバック設定手段とを備えることを特徴とするタービン
    制御装置。
  4. 【請求項4】 全発電軸から一軸のみ選択して周波数制
    御を行うための条件を判断して周波数制御条件選択信号
    を出力する周波数制御軸選択手段と、前記ガバナセット
    バック設定手段によってセットバック値に基づく制御の
    開始後に自発電軸へ前記周波数制御条件選択信号が入力
    したとき、自発電軸の軸速度が所定周波数となるように
    周波数制御を行う周波数制御手段とを備えることを特徴
    とする請求項3記載のタービン制御装置。
  5. 【請求項5】 タービンの出力によって発生した電力を
    系統遮断器を介して系統母線へ出力する発電所のタービ
    ン制御装置において、 系統側の事故等で系統負荷が急低下した後、事故等の復
    旧条件に周波数の安定条件を入れて、タービン出力の急
    上昇を防止するようにしたことを特徴とするタービン制
    御装置。
  6. 【請求項6】 蒸気タービンとガスタービンを同軸で連
    結したコンバインドサイクル発電の場合に、蒸気タービ
    ンの過速度防止機能の動作により設定されたセットバッ
    ク値が上限値まで上昇しないようにセットバック値を所
    定値に切換えるようにしたことを特徴とする請求項1乃
    至請求項4記載のいずれかのタービン制御装置。
  7. 【請求項7】 タービンの出力によって発生した電力を
    系統遮断器を介して系統母線へ出力する複数発電軸から
    なる発電所の発電軸毎に設けるタービン制御装置におい
    て、 各タービン制御装置は、 前記系統遮断器の閉状態と、タービン出力指令の急減が
    なく発電機出力の急減の状態のときに、系統側の事故等
    による系統負荷の急低下を判断して系統単独運転信号を
    出力する系統単独運転検出手段と、 全発電軸から一軸のみ選択して周波数制御を行うための
    条件を判断して周波数制御条件選択信号を出力する周波
    数制御軸選択手段と、 自発電軸の発電機出力信号が自発電軸負荷設定信号とな
    るようにガバナ設定値に応じて速度負荷制御信号を出力
    してフィードバック制御をするフィードバック制御手段
    と、 前記系統単独運転信号を入力した場合、自発電軸のフィ
    ードバック制御を中止して自発電軸の前記ガバナ設定値
    をセットバックして、セットバック値に応じて制御信号
    を出力するガバナセットバック手段と、 前記系統単独運転信号が入力する前のガバナ値より増加
    しないように自発電軸に対して前記セットバック値を新
    たに前記ガバナセットバック手段へ設定するガバナセッ
    トバック設定手段と、 前記ガバナセットバック設定手段によってセットバック
    値に基づく制御の開始後に自発電軸へ前記周波数制御条
    件選択信号が入力したとき、自発電軸の軸速度が所定周
    波数となるように周波数制御を行う周波数制御手段と、 前記周波数制御を行う発電軸を除く、運転発電軸につい
    て運転台数を最小にして前記ガバナセットバック手段の
    セットバック値による運転を順次停止するための系統単
    独運転時停止指令信号を自発電軸が入力した場合に、前
    記ガバナセットバック手段による運転を停止させる系統
    単独運転時停止指令手段とを備えることを特徴とするタ
    ービン制御装置。
  8. 【請求項8】 タービンの出力によって発生した電力を
    系統遮断器を介して系統母線へ出力する複数発電軸から
    なる発電所の発電軸毎に設けるタービン制御装置におい
    て、 各タービン制御装置は、 前記系統遮断器の閉状態と、タービン出力指令の急減が
    なく発電機出力の急減の状態のときに、系統側の事故等
    による系統負荷の急低下を判断して系統単独運転信号を
    出力する系統単独運転検出手段と、 自発電軸の発電機出力信号が自発電軸負荷設定信号とな
    るようにガバナ設定値に応じて速度負荷制御信号を出力
    してフィードバック制御をするフィードバック制御手段
    と、 前記系統単独運転信号を入力した場合、自発電軸のフィ
    ードバック制御を中止して自発電軸の前記ガバナ設定値
    をセットバックしてセットバック値に応じて制御信号を
    出力するガバナセットバック手段と、 前記系統単独運転信号が入力する前のガバナ値より増加
    しないように自発電軸に対して前記セットバック値を新
    たに前記ガバナセットバック手段へ設定するガバナセッ
    トバック設定手段と、 前記系統単独運転信号が入力した場合、全体の電力需要
    に応じて運転継続台数が最小となるように各負荷に応じ
    て運転継続する発電軸を選択し、選択されなかった残り
    の発電軸が自軸の場合に、自軸に対して解列、あるい
    は、タービントリップさせる解列・タービントリップ指
    令出力手段とを備えることを特徴とするタービン制御装
    置。
  9. 【請求項9】 タービンの出力によって発生した電力を
    系統遮断器を介して系統母線へ出力する複数発電軸から
    なる発電所の発電軸毎に設けるタービン制御装置におい
    て、 各タービン制御装置は、 前記系統遮断器の閉状態と、タービン出力指令の急減が
    なく発電機出力の急減の状態のときに、系統側の事故等
    による系統負荷の急低下を判断して系統単独運転信号を
    出力する系統単独運転検出手段と、 全発電軸から一軸のみ選択して周波数制御を行うための
    条件を判断して周波数制御条件選択信号を出力する周波
    数制御軸選択手段と、 自発電軸の発電機出力信号が自発電軸負荷設定信号とな
    るようにガバナ設定値に応じて速度負荷制御信号を出力
    してフィードバック制御をするフィードバック制御手段
    と、 前記系統単独運転信号を入力した場合、自発電軸のフィ
    ードバック制御を中止して自発電軸のガバナ設定値をセ
    ットバックしてセットバック値に応じて制御信号を出力
    するガバナセットバック手段と、 前記系統単独運転信号が入力する前のガバナ値より増加
    しないように自発電軸に対して前記セットバック値を新
    たに前記ガバナセットバック手段へ設定するガバナセッ
    トバック設定手段と、 前記ガバナセットバック手段によってセットバック値に
    基づく制御の開始後に自発電軸へ前記周波数制御条件選
    択信号が入力したとき、自発電軸の軸速度が所定周波数
    となるように周波数制御を行う周波数制御手段と、 前記系統単独運転信号が入力した場合、全体の電力需要
    に応じて運転継続台数が最小となるように各負荷に応じ
    て運転継続する発電軸を選択し、選択されなかった残り
    の発電軸が自軸の場合、自軸に対して解列、あるいは、
    タービントリップさせる解列・タービントリップ指令出
    力手段とを備えることを特徴とするタービン制御装置。
  10. 【請求項10】 タービンの出力によって発生した電力
    を系統遮断器を介して系統母線へ出力する複数発電軸か
    らなる発電所の発電軸毎に設けるタービン制御装置にお
    いて、 前記系統遮断器の閉状態と、タービン出力指令の急減が
    なく発電機出力の急減の状態のときに、系統側の事故等
    による系統負荷の急低下を判断して系統単独運転信号を
    出力する系統単独運転検出手段と、 自発電軸の発電機出力信号が自発電軸負荷設定信号とな
    るようにガバナ設定値に応じて速度負荷制御信号を出力
    してフィードバック制御をするフィードバック制御手段
    と、 前記系統単独運転信号を入力した場合、自発電軸のフィ
    ードバック制御を中止して自発電軸の前記ガバナ設定値
    をセットバックして、セットバック値に応じて制御信号
    を出力するガバナセットバック手段と、 前記系統単独運転信号が入力する前のガバナ値より増加
    しないように自発電軸に対して前記セットバック値を新
    たに前記ガバナセットバック手段へ設定するガバナセッ
    トバック設定手段と、 前記ガバナセットバック設定手段によってセットバック
    値に基づく制御の開始後に自発電軸へ周波数制御指令信
    号が入力したとき、自発電軸の軸速度が所定周波数とな
    るように周波数制御を行う周波数制御手段と、 運転中の全発電軸から一軸のみの周波数制御をするため
    の条件に自軸が合致したとき自軸の前記周波数制御手段
    へ周波数制御指令信号を出力し、周波数制御によって低
    負荷となったとき他軸が周波数制御へ入るように移行さ
    せる周波数制御指令出力手段とを備えることを特徴とす
    るタービン制御装置。
  11. 【請求項11】 蒸気タービンとガスタービンとが同軸
    で連結したコンバインドサイクル発電の場合に、自発電
    軸の蒸気タービン過速を防止するための蒸気タービン過
    速度防止動作信号が入力したとき、蒸気タービンの過速
    度防止の動作により設定されたセットバック値が上限値
    まで上昇しないようにするように前記ガバナセットバッ
    ク手段にガバナ設定されたセットバック値を所定値へ切
    換え変更することを特徴とする請求項7乃至請求項10
    記載のいずれかのタービン制御装置。
  12. 【請求項12】 全発電軸の内で特定の一軸のみセット
    バックさせる発電軸を予め定めて該当発電軸のセットバ
    ック手段によってセットバックさせることを特徴とする
    請求項8または請求項9記載のタービン制御装置。
  13. 【請求項13】 負荷の低い軸から順次、周波数制御へ
    移行するための条件に自軸が該当する場合、自軸が周波
    数制御へ入るように移行させる周波数制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項10記載のタービン制御装置。
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